JP5398658B2 - ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
また、近年では、電動機を動力発生源とする電気自動車や、内燃機関と電動機を並列的に用いるハイブリッドカーが普及され始めている。このような車両では、連続走行距離を伸ばすために、電動機以外の二次電池の電力消費をできる限り削減する必要がある。
このような不具合を解消するために提案された技術として、例えば、特許文献1に開示される車載用ナビゲーション装置がある。この装置では、車両の走行や停止状態に応じて各機能要素の電力を段階的に遮断することにより、省電力化を実現している。
一方、電力消費を抑えるために、ナビゲーション装置の主電源の電力を遮断、すなわちバックアップ電源以外の電力を遮断すると、消費電力は待機電力のみとなるが、電力遮断期間中は、車両が移動しても車両位置情報が更新されない。
このため、主電源の電力を再度供給した際に、車両位置情報の再取得に時間がかかってナビゲーション処理結果を迅速に提供できないことから、利用者の利便性を損なうという課題がある。
このように、電力供給をノーマリーオフすることで、電力消費を低減することができ、かつノーマリーオフ状態から起動した際にナビゲーション処理結果である描画用データを迅速に提供することができるという効果がある。
図1は、この発明の実施の形態1によるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。図1において、実施の形態1の車載用ナビゲーション装置1は、カーナビSoC2、描画用データ記憶部3a、利用者固有データ記憶部3b、比較データ保持部4、起動条件管理部5、出力部6、位置検出部7、道路情報取得部8、地図情報取得部9、利用者操作部10a、カメラ部10b及び電力供給部11を、内部の構成部として備え、ナビゲーション処理を開始すると、描画用データ記憶部3a、起動条件管理部5、及び電力供給部11を除く各構成部への電力供給を定常状態で遮断する、いわゆるノーマリーオフとなることを特徴としている。
起動条件管理部5は、所定の起動条件に従って電力供給部11を制御して、車載用ナビゲーション装置1内の各構成部へ電力を供給させる構成部であって、例えばタイマー回路及び各種の割り込み検出回路から構成される。
位置検出部7は、カーナビゲーション処理において自車位置を検出する構成部であり、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機、角速度センサ、加速度センサ、車速度センサを用いて構成される。カーナビSoC2は、位置検出部7である各センサのデータを補完して自車位置精度を高める。
カメラ部10bは、車両前方が撮影範囲となるように当該車両に設けたカメラである。車載用ナビゲーション装置1で目的地を設定した場合の経路案内において、カーナビSoC2は、車両の右左折時等の誘導指示で、当該カメラ部10bで撮影した車両前方の実写映像を出力部6のディスプレイパネルに表示して利用者に提示する。このようにすることで、利用者をできるだけ短時間で正確に経路に誘導することができる。
ただし、描画用データ記憶部3aがDRAM(Dynamic Random Access Memory)である場合は、電力供給のノーマリーオフ状態で低消費電力であるセルフリフレッシュモードへ移行可能である。また、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)等の不揮発性メモリである場合は、ノーマリーオフ状態で他の構成部と同様に電力供給を停止することも可能である。この場合は、描画用データ記憶部3aにおいても、比較データ保持部4や位置検出部7と同様に、電力供給部11によって電力供給B3aが制御される。
また、描画用データ記憶部3aは、出力部6で表示するための描画用データを格納するフレームメモリ3a−1を保持しており、描画用データ記憶部3aには、ナビアプリケーションやルート情報等のカーナビゲーション処理で利用されるワーク領域3a−2が構築されている。
図3は、実施の形態1の車載用ナビゲーション装置による動作の流れを示すフローチャートであり、電力供給をノーマリーオフとするナビゲーション処理を示している。
先ず、利用者は、車両のアクセサリー電源をオンして、車載用ナビゲーション装置1を起動させる。車載用ナビゲーション装置1が起動すると、利用者が、利用者操作部10aを用いて、目的地やルート種別(一般道優先、料金優先、距離優先等)の必要情報を入力し、経路を設定する(ステップST100)。
描画用データの管理情報とは、上述したように描画用データで地図表示する所定の範囲及びこのデータが得られた時点の車両状況を特定するための情報であり、例えば、電力遮断前における、地図データの範囲、自車位置情報、電力遮断時刻、平均車速度等が挙げられる。
また、比較データ保持部4には高速応答が要求されるため、高速なランダムアクセスが可能であるSRAM(Static Random Access Memory)等を用いる。
起動条件管理部5は、カーナビSoC2から起動条件が設定されると、電力供給部11を制御して、車載用ナビゲーション装置1内のカーナビSoC2を含む各構成部への電力の供給を遮断する(ステップST110)。
なお、上述した次回の起動条件は、基本はタイマー機能などによる定期的な間欠起動を想定している。また、省電力化の観点から、経路案内時等のように出力部6を使用して、利用者に情報を提供する必要がある場合を除き出力部6への電力は遮断したままとする。
図4(a)に示すように、電力を遮断した状態から電力を投入すると、突入電流の影響から、起動時の短時間(T1)に消費電力が急激に上昇(消費電力W1)する。この後、消費電力がより低い値に減少して一定の値で安定化(消費電力W2;W2<W1)する。消費電力の安定化時間T2及びオフ時間T3が経過すると、再び同様のサイクルを繰り返す。従って、単に間欠起動するだけでは、低消費電力で電力供給を継続した場合よりも、最終的な消費電力が増加する可能性がある。例えば、HDD等のような装置では、起動時の突入電流が大きいため、電源をオンオフする間欠起動を繰り返すよりも、通常電力の動作時と低消費電力モードの動作時とを繰り返すような制御を行う場合もある。
この場合、CPU2aは、起動時に比較データ保持部4の内容に基づいて、事故や渋滞によって予定到着時刻等の重要情報が変更されたか否かを判定し、当該変更内容で重要情報を更新すると、電力供給起動制御信号A2を電力供給部11へ送信する。電力供給部11は、電力供給起動制御信号A2を受信すると出力部6へ電力を供給する(B2)。これにより、画像音声出力部2cが、当該更新された重要情報を出力部6へ出力し、利用者に通知する。
そこで、CPU2aが、描画用データを描画用データ記憶部3aに保存するにあたり、例えば、出力部6に現在表示されている地図データ周辺から、描画用データ記憶部3aが保存できる上限のデータ量だけの数フレーム分を地図情報取得部9から取得し確保する。
そこで、CPU2aが、経路上の道路の各制限速度で自車両が走行した場合における、各経路案内地点までの予想経過時間をそれぞれ求め、各予想経過時間でおおよそ起動するように間欠起動させるタイミングを決定し、起動条件として、起動条件管理部5のタイマー回路に設定する。
これにより、起動条件管理部5が、上記予想経過時間を計時する度に起動制御することで、基準地点で経路案内を開始し、当該基準地点に応じた画像を表示することができる。
この場合、本発明では、直前の起動時に次回の起動時に必要となる描画用データを描画用データ記憶部3aに予め保存しておく。例えば、位置検出部7が検出した自車位置と、経路とに基づいて、次に交差点で起動することが判明している場合に、地図情報取得部9から描画用データとして交差点周辺の地図データを予め取得して描画用データ記憶部3aに保存する。これによって、経路案内時には描画用データ記憶部3aに保存している描画用データを確実に使用できるため、出力部6へ高速表示することができる。
起動条件管理部5は、起動条件に従って所定のタイミングで電力供給部11へ電力供給起動制御信号A1を送信する。これにより、電力供給部11は、カーナビSoC2へ電力を供給する(B1)。カーナビSoC2のCPU2aは、電力遮断状態から電力供給が開始されると、現時点で経路案内があるか否かを判定する(ステップST120)。
例えば、CPU2aが、経路設定時に求めた経路案内地点の位置情報と、位置検出部7で取得された位置情報とを比較して自車両が経路案内地点に存在するか否かにより、経路案内があるかどうかを判断する。
使用可否の判断方法としては、例えば、起動条件管理部5のタイマー回路から電力遮断期間の時間情報を取得し、比較データ保持部4に保存してある平均車速度に、上記電力遮断時間を乗算して電力遮断中の移動距離を算出する。この移動距離を前回の電力遮断時の自車位置に加えた位置情報が、同じく比較データ保持部4に保存されている地図データ(描画用データ記憶部3aに保存されている描画用データに相当するデータ)の範囲に含まれる場合は、これに対応する描画用データを使用可と判断する。
なお、利用者に対して短時間に正確に経路を案内するために、描画用データ記憶部3aのフレームメモリ3a−1へカメラ制御部2jからカメラ映像を取り込み、出力部6で表示するようにしてもよい。
電力供給を開始するポイント1は、案内地点に近いほど省電力化の効果は高いが、位置検出部7が検出する車速度情報や、地図情報取得部9から読み出した車線数情報等を考慮しながら、利用者が車両を操作するに際して不都合が発生しないポイントにすることが望ましい。
描画用データの使用が不可であると判定される場合としては、例えば、自車位置が、フレームメモリ3a−1に格納される地図データの範囲外である場合が考えられる。この場合には、地図情報取得制御部2kが、地図情報取得部9から新規に地図を取得し、記憶制御部2dを介して描画用データ記憶部3aのフレームメモリ3a−1の地図データを更新する。
これら必要な処理が実施された後、カーナビSoC2は、遮断シーケンスを実施して、遮断許可を起動条件管理部5へ通知することで、自身の電源供給停止を図りノーマリーオフ状態へ遷移する。
ステップST140では、CPU2aが、電力遮断中の状況変化によって、更新すべき情報があるか否かを判定する。ここで、更新情報がある場合(ステップST140;YES)は、ステップST150の処理へ移行する。また、更新情報がない場合(ステップST140;NO)は、ステップST160の処理へ移行する。
例えば、CPU2aは、経路設定されている場合、位置検出部7、道路情報取得部8、地図情報取得部9からの入力情報を用いて、ナビゲーション情報である予定到着時間を更新する。
また、経路案内がない場合には、CPU2aは、電力供給部11が出力部6への電力供給するよう制御せず、上述した位置検出部7等からの入力情報に基づくナビゲーション処理結果を用いて、描画用データ記憶部3aのフレームメモリ3a−1の内容を更新する。
具体的に説明すると、位置検出制御部2fが、位置検出部7のGPS受信機から新たな自車位置情報を取得した場合、CPU2aが、この情報を利用してナビアプリケーションを実行して地図データにマップマッチング処理を行い、フレームメモリ3a−1に格納されている、自車位置を含む地図データの描画用データを更新する。
このように、電力供給をノーマリーオフすることで、電力消費を低減することができ、かつノーマリーオフ状態から起動した際にナビゲーション処理結果である描画用データを迅速に提供することができる。
このように、車載用ナビゲーション装置1への電力供給をノーマリーオフとし、かつノーマリーオフ状態から起動した際にナビゲーション処理結果である描画用データを迅速に提供しながら経路案内を行うことから、電力遮断中の変化で必要となった経路案内情報の更新を効率よく行うことができ、低消費電力化を実現しつつ、利用者の要求に応じた経路案内を実行することが可能である。
このように、車両前方に搭載したカメラ部10bの映像を出力部6であるディスプレイに表示しながら経路を案内することで、省電力化の観点から車載用ナビゲーション装置1の起動時間を可能な限り短時間にしても、利用者に対して短時間、かつ正確に経路を伝達することができる。
このように、ディスプレイパネルへの電力を遮断した状態、すなわち利用者に情報を提供せずに、起動条件が示す起動タイミングごとに描画用データ記憶部3a及び比較データ保持部4の内容を更新するので、描画用データ記憶部3aに記憶しておく描画用データを使用可能な状況を多くすることができる。
Claims (10)
- 自車位置を検出する位置検出部と、
地図情報が登録された地図情報データベースから前記地図情報を取得する地図情報取得部と、
前記位置検出部で検出された自車位置及び前記地図情報取得部から読み出した地図情報に基づいてナビゲーション処理を実行する情報処理部と、
前記地図情報取得部から読み出した自車位置を含む所定範囲の地図情報の描画用データを記憶する描画用データ記憶部と、
前記描画用データ記憶部に記憶した前記描画用データを表示する表示部と、
前記描画用データ記憶部に記憶した前記描画用データの少なくとも前記所定範囲を示す情報を比較データとして保持する比較データ保持部と、
前記位置検出部、前記地図情報取得部、前記情報処理部、前記描画用データ記憶部、前記表示部、及び前記比較データ保持部に電力を供給する電力供給部と、
前記電力供給部を制御して、前記情報処理部及び前記表示部への電力供給をノーマリーオフするとともに、起動条件が示す起動タイミングで前記情報処理部に電力供給して前記情報処理部を起動する起動条件管理部とを備え、
前記情報処理部は、前記起動条件管理部により前記電力供給部から電力供給されて起動すると、前記電力供給部を制御して前記表示部に電力供給し、前記比較データ保持部に保持した前記比較データが示す電力遮断前の地図情報の所定範囲に、前記情報処理部が起動した時点の自車位置が含まれるか否かに応じて、前記描画用データ記憶部に記憶した描画用データの使用可否を判定し、使用可と判定すると、当該描画用データを前記表示部に表示し、使用不可と判定すると、前記地図情報取得部から読み出した前記情報処理部が起動した時点の自車位置を含む地図情報の描画用データを前記表示部に表示するナビゲーション装置。 - 前記情報処理部は、前記起動条件管理部により前記電力供給部から電力供給されて起動した時点で自車が予め設定された経路の経路案内地点にある場合、前記比較データ保持部に保持した前記比較データが示す前記電力遮断前の地図情報の所定範囲に、前記情報処理部が起動した時点の自車位置が含まれるか否かに応じて、前記描画用データ記憶部に記憶した描画用データの使用可否を判定し、使用可と判定すると、当該描画用データを前記表示部に表示して経路案内を実行し、使用不可と判定すると、前記地図情報取得部から読み出した前記情報処理部が起動した時点の自車位置を含む地図領域の描画用データを前記表示部に表示して経路案内を実行することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
- 自車の前方を撮影するカメラ部を備え、
前記情報処理部は、前記起動条件管理部により前記電力供給部から電力供給されて起動した時点で自車が予め設定された経路の経路案内地点にある場合、前記カメラ部の撮影データを前記描画用データ記憶部に記憶し、当該カメラ部の撮影データを前記表示部に表示して経路案内を実行することを特徴とする請求項2記載のナビゲーション装置。 - 前記情報処理部は、前記起動条件管理部により前記電力供給部から電力供給されて起動した時点で自車が予め設定された経路の経路案内地点にない場合、前記表示部へ電力供給することなく、前記地図情報取得部から読み出した前記位置検出部で検出された自車位置を含む所定範囲の地図情報の描画用データで、前記描画用データ記憶部の描画用データを更新するとともに、当該所定範囲を示す情報を比較データとして前記比較データ保持部に記憶することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のナビゲーション装置。
- 前記情報処理部は、前記起動条件管理部により前記電力供給部から電力供給されて起動した時点で前記位置検出部で検出された自車位置が予め設定された経路から逸脱している場合、前記表示部へ電力供給することなく、新たな経路を計算して、前記地図情報取得部から読み出した当該新たな経路上の所定範囲の地図情報の描画用データで、前記描画用データ記憶部の描画用データを更新するとともに、当該所定範囲を示す情報を比較データとして前記比較データ保持部に記憶することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のナビゲーション装置。
- 前記情報処理部は、前記起動条件管理部により前記電力供給部から電力供給されて起動した時点で電力遮断前のナビゲーション処理で得られたナビゲーション情報の内容が変更されている場合、当該変更後の内容を反映するように前記ナビゲーション情報を更新することを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載のナビゲーション装置。
- 利用者の操作を受け付ける操作部を備え、
前記起動条件管理部は、前記操作部による操作を受け付けると、前記電力供給部を制御して、前記情報処理部へ電力供給することを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載のナビゲーション装置。 - 前記情報処理部は、前記起動条件管理部により前記電力供給部から電力供給されて起動する度に、前記位置検出部で検出された自車位置から自車の移動距離を算出し、当該移動距離が所定値より長い場合は、前記起動条件管理部に設定した起動条件の起動タイミングの間隔を所定間隔以下に変更し、当該移動距離が所定値以下の場合には、前記起動条件管理部に設定した起動条件の起動タイミングの間隔を前記所定間隔より長くなるように変更することを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載のナビゲーション装置。
- 自車が走行する道路の状況を示す道路情報を取得する道路情報取得部を備え、
前記情報処理部は、前記起動条件管理部により前記電力供給部から電力供給されて起動した時点で、前記道路情報取得部によって自車が走行する道路の事故情報が取得されると、前記起動条件管理部に設定した起動条件の起動タイミングの間隔を所定間隔以下に変更し、前記道路情報取得部によって自車が走行する道路の渋滞情報が取得されると、前記起動条件管理部に設定した起動条件の起動タイミングの間隔を前記所定間隔より長くなるように変更することを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項記載のナビゲーション装置。 - 自車が走行した走行履歴及び走行道路に関する情報を記憶する利用者固有データ記憶部を備え、
前記情報処理部は、前記起動条件管理部により前記電力供給部から電力供給されて起動した時点で、前記利用者固有データ記憶部に記憶した走行履歴が示す道路若しくは前記走行道路に関する情報に合致する道路であるか否かに応じて、前記起動条件管理部に設定した起動条件の起動タイミングの間隔を変更することを特徴とする請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載のナビゲーション装置。
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