JP5375214B2 - 浴室暖房装置 - Google Patents

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本発明は主に一般家庭における浴室内の暖房や乾燥に使用される浴室暖房装置に関する。
居室を対象とした空気調和機としては、室内の壁や床の表面温度を検知する手段として輻射温度センサを用いて空調運転制御をおこなうものが知られている。
以下、従来の室内の壁や床の表面温度を検知する手段が備えられた空気調和機101について、図10を参照しながら説明する。天井面102に埋設された空気調和機101は、吸込口103、吹出口104を有し吸込口103から吹出口104に通風路105が形成されており、通風路105には、室内温度センサ106、加熱手段としての室内熱交換器107、室内ファン108が設けられ、室内ファン108が回転すると室内の空気が吸込口103から吸込まれ、吸込まれた空気は室内温度センサ106に触れながら室内熱交換器107を通り、室内ファン108を通り、吹出口104から室内へ吹出される。
また、空気調和機101の下面部には輻射温度センサ109が設けられ、室内の床面から輻射される熱を取り込んで床面の温度を検知する。室内温度センサ106や輻射温度センサ109の検知温度に基づき、室内熱交換器107への熱供給量や室内ファン108の回転を制御するものである(例えば、特許文献1参照)。
特許第3369337号公報
このような従来の空気調和機を浴室といった湯気や水蒸気が充満する湿度の高い室内に設置した場合には、輻射温度センサで室内に浮遊している湯気や水蒸気の温度を検知することとなる。また、輻射温度センサの受照部が湯気や水蒸気に暴露されており、湯気や水蒸気が輻射温度センサの受照部へ付着するとともに、経年的には輻射温度センサの受照部にカビなどの汚損が発生する。従って、浴室のように湯気や水蒸気が充満する湿度の高い室内では、輻射温度センサによって適切に壁面や床面の表面温度を検知できないといった課題があり、湯気や水蒸気が充満している浴室であっても精度よく浴室の室内表面温度を検知することが要求されている。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、浴室において室内表面温度を精度良く検知できる浴室暖房装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、浴室を加熱する加熱手段と、浴室の空気温度を検知する温度検知手段と、前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段には、前記加熱手段の加熱開始時において前記温度検知手段により検知された空気温度を記憶する記憶手段と、前記加熱手段の加熱開始時からの経過時間を計るタイマー手段と、浴室表面温度を演算する演算手段とを有し、前記演算手段は、前記室内温度検知手段により検知した空気温度と、前記記憶手段に記憶されている空気温度と、前記タイマー手段で計測した経過時間に基づき決定する時間関数とから前記浴室表面温度を演算し、前記制御手段では、前記浴室表面温度に応じて加熱手段を制御する浴室暖房装置であって、前記演算手段には少なくとも2以上の時間関数が記憶され、前記時間関数を任意に選択できる切り替えスイッチを備えたものである。
この手段により、演算手段の演算プログラムを簡素化するとともに、切り替えスイッチで時間関数を任意に選択することで浴室暖房装置本体を設置する浴室ユニットの特性に合わせ、室内の表面温度を精度良く検知することができる。
本発明によれば、浴室といった湯気や水蒸気が充満する湿度の高い室内であっても、輻射温度を考慮した室内温熱環境を検知し適切に加熱手段を制御することができるため、入浴者の快適性を向上できるという効果のある浴室暖房装置を提供することができる。また、加熱手段の作動に基づく浴室内の壁面や床面の表面温度を適切に検知することができるため、加熱による真菌成長の抑制に対し過剰な加熱によるエネルギーロスを防止することができるなどの効果も奏する。
本発明の実施の形態1における浴室暖房装置が設けられた浴室の断面図 本発明の実施の形態1における浴室暖房装置の制御手段の構成を示す図 本発明の実施の形態1における浴室暖房装置の防カビモードの制御フローを示すフローチャート 加熱によるCladosporium cladosporidesの繁殖抑制効果を示す図 本発明の実施の形態1における浴室暖房装置の暖房モードの制御フローを示すフローチャート (a)室内空間を加熱する場合の温度変化の一般事例を示す図、(b)時間関数の一例を示す図 本発明の実施の形態2における浴室暖房装置の制御手段の構成を示す図 本発明の実施の形態3における浴室暖房装置の制御手段の構成を示す図 本発明の実施の形態3における浴室暖房装置の防カビモードの制御フローを示すフローチャート 従来の浴室暖房装置が設けられた浴室の断面図
本発明の請求項記載の発明は、浴室を加熱する加熱手段と、浴室の空気温度を検知する温度検知手段と、前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段には、前記加熱手段の加熱開始時において前記温度検知手段により検知された空気温度を記憶する記憶手段と、前記加熱手段の加熱開始時からの経過時間を計るタイマー手段と、浴室表面温度を演算する演算手段とを有し、
前記演算手段は、前記室内温度検知手段により検知した空気温度と、前記記憶手段に記憶されている空気温度と、前記タイマー手段で計測した経過時間に基づき決定する時間関数とから前記浴室表面温度を演算し、前記制御手段では、前記浴室表面温度に応じて加熱手段を制御する浴室暖房装置であって、前記演算手段には少なくとも2以上の時間関数が記憶され、前記時間関数を任意に選択できる切り替えスイッチを備えたものであり、演算手段の演算プログラムを簡素化するとともに、切り替えスイッチで時間関数を任意に選択することで浴室暖房装置本体を設置する浴室ユニットの特性に合わせ、室内の表面温度を精度良く検知することができるという作用を有する。
以下本発明の実施の形態について、図1〜図9を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における浴室暖房装置が設けられた浴室の断面図である。図1において、浴室暖房装置1は浴室2の天井部分に設けられ、浴室2と隣室3はドアガラリ4を介して連通されており、ドアガラリ4は浴室暖房装置1に備えられる換気手段としての排気送風機6の動作時において給気経路として機能する。
浴室暖房装置1は、浴室2から空気を吸込む吸込み口5および換気手段としての排気送風機6および浴室2の空気を屋外に排出する排出口7が連通されることで換気風路が構成されている。また、浴室2から空気を吸い込む吸込み口8および送風手段としての循環送風機9および加熱手段としての電気ヒーター10および浴室2に空気を吹出す吹出し口11に連通されることで循環風路が構成されている。電気ヒーター10としては具体的にハロゲンヒータ、シーズヒーター、PTCヒーターなどが用いられる。なお、吹出し口11にはルーバーを設けて吹出し風向を変え、まんべんなく送風できるようにしてもよい。吸込み口8の内部には温度検知手段としての温度センサ12が備えられ、温度センサ12は浴室2の室内温度Tiを検知できるように、吸込み口8から吸込まれた室内空気が当たる位置に備えられている。また、温度センサ12は例えばサーミスタなど温度変化を電気信号に変換できるものが用いられる。
隣室3の壁面には、使用者が浴室暖房装置を操作するための操作部13が備えられており、浴室の暖房をおこなう『暖房モード』、浴室の換気をおこなう『換気モード』、浴室の壁や天井や床のカビ発生を防ぐの『防カビモード』といった運転モード(図示せず)が備えられ、使用者が任意に浴室暖房装置の操作をおこなうことができる。
図2は本発明の実施の形態1における浴室暖房装置1の制御手段15の構成を示す図である。図2において、制御手段15は記憶手段16とタイマー手段17と演算手段18と判断手段19から構成されており、記憶手段16と演算手段18には温度センサ12が接続されており、温度センサ12で検知した温度情報として室内温度Tiが、記憶手段16と演算手段18へ伝達される構成となっている。また、判断手段19には、電気ヒーター10、循環送風機9、排気送風機6および操作部13が接続されており、判断手段19の指令に対して電気ヒーター10、循環送風機9、排気送風機6の各々に対してON/OFFの運転制御が可能なように構成されている。さらに、操作部13から判断手段19に対して、運転モードに応じた指令が伝達される構成となっている。
次に、制御手段15の内部構成を説明する。記憶手段16およびタイマー手段17では、判断手段19からの運転開始コマンドに応じて動作が開始する構成となっている。記憶手段16では判断手段19から運転開始コマンドを受けた時点で、温度センサ12で検知した室内温度Tiを受け取り、室内温度Tiを初期空気温度Toとして記憶する。また、タイマー手段17では判断手段19から運転開始コマンドを受けた時点からの経過時間τをカウントし、経過時間τを演算手段18へ順次伝達する構成となっている。
演算手段18では、室内温度Tiと初期空気温度Toと経過時間τに基づき演算された浴室表面温度θsを、判断手段19へ伝達する構成となっている。判断手段19では、演算手段18より伝達された浴室の表面温度θsに基づき、電気ヒーター10、循環送風機9、排気送風機6の運転にかかわる判断をおこなう。
このような構成により、浴室の室内から在室者に対して放射される輻射熱量の大小を浴室表面温度θsから推し量ることが可能となり、室内からの輻射熱量に基づき加熱手段を制御することとなり在室者の快適性を向上することができる。
図3は、本発明の実施の形態1における浴室暖房装置の防カビモードの制御フローを示すフローチャートである。また、図4は加熱によるCladosporium cladosporidesの繁殖抑制効果を示す図であり、浴室で検出される代表的なカビであるCladosporium cladosporidesを複数の温度条件で暴露実験をおこない暴露時間とカビ菌の生存率との結果を示したものである。ここで、本発明の実施の形態1における『防カビモード』の制御動作を、図1〜図4を用いて説明する。
浴室暖房装置1の操作部13において、運転モードとしての『防カビモード』が使用者により操作されることで、『防カビモード』の運転が開始され(S1)、判断手段19を介して記憶手段16とタイマー手段17に対して運転開始コマンドが伝達される。
記憶手段16では、運転開始コマンドが伝達されると温度センサ12で検知した室内温度Tiを取り込み(S2)、検知された室内温度Tiを記憶手段16において初期空気温度Toとして記憶する(S3)。一方、タイマー手段17では、運転開始コマンドを受けた時点からの経過時間τのカウントを開始するとともに、判断手段19により電気ヒーター10と循環送風機9に対して通電をおこない、電気ヒーター10と循環送風機9の運転が開始される(S4)。タイマー手段17では電気ヒーター10と循環送風機9との運転開始からの経過時間τがカウントされることとなる。
続いて、演算手段18では温度センサ12で検知した室内温度Tiを取り込み(S5)、経過時間τの関数である時間定数h=η(τ)を算出し(S6)、室内温度Tiと初期空気温度Toと時間定数hを変数とした浴室表面温度θsを θs= h×(Ti−To)+To により演算する(S7)。そして、浴室表面温度θsが目標値aより大きくなるまで、(S5)から(S8)のステップを繰り返し、浴室表面温度θsが浴室表面温度の目標値aより大きくなった時点で、電気ヒーター10の通電を終了し(S9)、電気ヒーター10の本体温度を下げることを目的として、例えば数分間経過後に循環送風機9の通電を終了する(S10)。ここで、目標値aは浴室の壁面や天井面などにおいてカビ発生を防止するために必要な温度目標値であり、図4の実験結果に基づけば目標値aは例えば45℃以上でその効果が顕著であることが伺える。
これにより、演算手段で演算された浴室表面温度θsと、あらかじめ設定されている浴室表面温度の目標値aとを比較することにより、加熱手段としての電気ヒーター10を制御し浴室壁面温度θsを規定の温度まで上昇させることが可能となり、浴室の壁面や天井面などにおいてカビ発生を防止できる。
また、演算手段で演算された浴室表面温度θsがあらかじめ設定されている浴室表面温度の目標値a以上となった時点から、一定時間bを経過させた後に加熱手段としての電気ヒーター10の通電を終了してもよい。ここで図4の実験結果に基づけば、目標値aを45℃の場合であれば、一定時間bは15分程度の時間であり、カビ生育の抑制効果をさらに向上させることができる。なお、目標値aと一定時間bは一意的に決定されるものではなく、図4にあるような実験結果に基づき目標値aと一定時間bには関連性を備えたうえに決定される。これにより、さらに確実のカビ発生を防止することができる。
また、演算手段で演算された浴室表面温度θsがあらかじめ設定されている浴室表面温度の目標値a以上となった時点から一定時間bが経過するまでの間、浴室表面温度の目標値aを維持するように加熱手段としての電気ヒーター10の出力制御してもよく、加熱手段としての電気ヒーター10における過剰な加熱を抑制することにより、電力消費を削減することができる。
続いて、本発明の実施の形態1における『暖房モード』の制御動作を、図5を用いて説明する。図5は、本発明の実施の形態1における浴室暖房装置の暖房モードの制御フローを示すフローチャートである。
浴室暖房装置1の操作部13において、運転モードとしての『暖房モード』が使用者により操作されることで、『暖房モード』の運転が開始され(S11)、判断手段19を介して記憶手段16とタイマー手段17に対して運転開始コマンドが伝達される。
記憶手段16では、運転開始コマンドが伝達されると温度センサ12で検知されている室内温度Tiを取り込み(S12)、記憶手段16において検知された室内温度Tiを初期空気温度Toとして記憶する(S13)。一方、タイマー手段17では、運転開始コマンドを受けた時点からの経過時間τのカウントを開始するとともに、判断手段19により電気ヒーター10と循環送風機9に対して通電をおこない、電気ヒーター10と循環送風機9の運転が開始される(S14)。タイマー手段17では電気ヒーター10と循環送風機9との運転開始からの経過時間τがカウントされることとなる。
続いて、演算手段18では温度センサ12で検知した室内温度Tiを取り込み(S15)、経過時間τの関数である時間定数h=η(τ)を算出し(S16)、室内温度Tiと初期空気温度Toと時間定数hとを変数とした浴室表面温度θsを θs= h×(Ti−To)+To により演算する(S17)。そして、浴室表面温度θsと室内温度Tiとの算術平均値、(θs+Ti)/2が浴室表面温度の目標値cより大きくなるまで、(S15)から(S18)のステップを繰り返し、(θs+Ti)/2が浴室表面温度の目標値cより大きくなった時点で、室内温度Tiを記憶手段16において室内制御温度dとして記憶する(S19)。ここで、浴室表面温度の目標値cは入浴時を想定して入浴者が裸で寒さを感じない温度であり、例えば28℃程度である。
続いて、判断手段19では、温度センサ12で検知されている室内温度Tiを取り込み(S20)、検知された室内温度Tiと室内制御温度dとを比較し(S21)、電気ヒーター10をON/OFFをおこない(S22・S23)、室内温度Tiが室内制御温度dになるように電気ヒーター10の通電制御がおこなわれる。そして、操作部13から暖房モード停止の指示があるまで(S20)から(S23)のステップを繰り返す。また、操作部13から暖房モード停止の指示があった場合は、電気ヒーター10の通電を終了し(図示せず)、電気ヒーター10の本体温度を下げることを目的として、例えば数分間経過後に循環送風機9の通電を終了する(図示せず)。
このように、居住者が在室する場合に周囲の壁や床や天井から受ける輻射熱の大小指標としての輻射温度は浴室表面温度θsと等しくなる。また、居住者の体感温度としては空気温度と輻射温度の平均値であることが一般的に知られており、室内温度Tiと温度表面温度θsとの算術平均値が浴室表面温度の目標値cに達した段階で、室内温度Tiを制御することに切り替えることで、輻射温度を考慮した室温制御をおこなうことができる。
図6(a)は、室内空間を加熱する場合の温度変化の一般事例を示す図であり、加熱手段によって室内空間を加熱する場合における室内空間の温度上昇の一般的なモデルを示している。また、図6(b)は関数hの一例を示す図である。ここでは、浴室空間を構成する壁や床や天井などにおける浴室表面温度θsの演算方法、および浴室表面温度θsを演算する場合に必要な時間定数hについて、図6を用いて説明する。
一般的に室内を加熱手段により連続的な加熱をおこなう場合には、室内温度tiの時間的な温度上昇曲線は加熱経過時間に対する指数関数となる。そして、室内温度tiの時間的な温度上昇曲線の形については室内空間を構成している壁や床や天井の熱容量の大小が影響していることが知られている。また、壁や床や天井は相対的に温度の高い室内側からの熱貫流により、室内側の表面温度tsが上昇することとなるが、壁や床や天井の熱容量の影響を受け、表面温度tsの温度変化としては室内温度tiに対して緩やかな曲線を描くこととなる(図6(a)参照)。従って、周囲温度tbを基準とした表面温度tsと室内温度tiとの比率(ts−tb)/(ti−tb)の時間変化としては、加熱手段の加熱経過時間に関する時間関数であるとともに、壁や床や天井の熱容量の大小や加熱量の大小で決定されることが容易にわかる。
一方、室内として浴室ユニットに代表されるようなユニット化された空間である場合は、室内を構成する壁や床や天井の構成材料を容易に規定することができる。すなわち、空間を構成する熱伝達係数や比熱などの物性値が限定されてくるので、前記した壁や床や天井の熱容量の大小についても一般化することが可能となる。また、一般化された浴室モデルで連続的に加熱をおこなった場合の温度変化を実測実験や数値実験により把握し、(ts−tb)/(ti−tb)の時間変化を、経過時間τに対する関数h=η(τ)としてあらかじめ把握しておくことにより、室内温度tiと経過時間τと周囲温度tbとから表面温度θsを演算することが可能となる。なお、従来の浴室ユニットは温度が安定している床下空間に連通する基礎部分に設置されており、加熱時間が数時間であるような場合では浴室ユニットの周囲温度Tbの変化がほとんど発生しないので、周囲温度tbは加熱前における室内空気温度toと等しいと考えられる。
これにより、加熱前における室内の空気温度と加熱時間と加熱時における室内の空気温度とから室内の表面温度を演算することが可能となり、浴室といった高湿度の空間や水蒸気が充満している空間であっても室内表面温度を精度良く検知が可能となる。また、加熱時間に基づき決定される関数h=η(τ)を用いることにより、室内の表面温度を演算するための演算プログラムが簡素化できるといった効果がある。
なお、実施の形態1では、加熱手段に電気ヒーターを用いたが、電気ヒーターにかえて給湯器などから供給される循環温水を熱源として利用する温水コイルを用いてもよく、その作用効果を生じない。また、電気ヒーターにかえて冷凍サイクルを利用した凝縮コイルを用いてもよく、その作用効果を生じない。
(実施の形態2)
実施の形態1では、制御手段15の中に記憶手段16を備えていたが、実施の形態2では記憶手段16に替えて浴室の周囲温度を検知する周囲温度センサ20が浴室ユニットの周囲に備えられており、浴室ユニットの壁の裏面や天井の裏面に備えられている構成となっている。
図7は本発明の実施の形態2における浴室暖房装置の制御手段の構成を示す図である。図7において、制御手段15はタイマー手段17と演算手段18と判断手段19から構成されており、演算手段18には温度センサ12と周囲温度センサ20が接続されており、温度センサ12で検知した温度情報として室内温度Tiが演算手段18へ伝達される。また、周囲温度センサ20で検知した温度情報として周囲温度Tbが演算手段18へ伝達される構成となっている。また、判断手段19には、電気ヒーター10、循環送風機9、排気送風機6および操作部13が接続されており、判断手段19の指令に対して電気ヒーター10、循環送風機9、排気送風機6の各々に対してON/OFFの運転制御が可能なように構成されている。さらに、操作部13から判断手段19に対して、運転モードに応じた指令が伝達される構成となっている。
実施の形態2では、実施の形態1において演算手段18で取り込む初期空気温度Toの替わりに、周囲温度センサ20で検知される周囲温度Tbを用い、室内温度Tiと周囲温度Tbと時間定数hを変数とした表面温度θsを θs= h×(Ti−Tb)+Tb により演算するものであり、浴室暖房装置が設置される住宅の断熱性能が優れ、加熱に伴い浴室ユニットの周囲温度が上昇する場合においても精度良く浴室表面温度を演算することができる。また、室内の表面温度の演算精度を向上することができる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、実施の形態1の構成に加え浴室の周囲温度を検知する周囲温度センサ20が、浴室ユニットの外周部分に備えられており、例えば浴室ユニットを構成している壁材や天井材の室内側に対する裏面に備えられている。
図8は本発明の実施の形態1における浴室暖房装置の制御手段の構成を示す図である。図8において、制御手段15は記憶手段16とタイマー手段17と演算手段18と判断手段19から構成されており、記憶手段16と演算手段18には温度センサ12と周囲温度センサ20が各々接続されており、温度センサ12で検知した温度情報として室内温度Tiが記憶手段16と演算手段18へ伝達されるとともに、周囲温度センサ20で検知した温度情報として周囲温度Tbが記憶手段16と演算手段18へ伝達される構成となっている。また、判断手段19には、電気ヒーター10、循環送風機9、排気送風機6および操作部13が接続されており、判断手段19の指令に対して電気ヒーター10、循環送風機9、排気送風機6の各々に対してON/OFFの運転制御が可能なように構成されている。さらに、操作部13から判断手段19に対して、運転モードに応じた指令が伝達される構成となっている。
次に、制御手段15の内部構成を説明する。記憶手段16およびタイマー手段17では、判断手段19からの運転開始コマンドに応じて動作が開始する構成となっている。記憶手段16では判断手段19から運転開始コマンドを受けた時点で、温度センサ12と周囲温度センサ20とで検知した室内温度Tiと周囲温度Tbを受け取り、室内温度Tiと周囲温度Tbとの初期温度差ΔTを記憶する。また、タイマー手段17では判断手段19から運転開始コマンドを受けた時点からの経過時間τをカウントし、経過時間τを演算手段18へ順次伝達する構成となっている。
演算手段18では、室内温度Tiと周囲温度Tbと初期温度差ΔTと経過時間τに基づき演算された浴室の表面温度θsを、判断手段19へ伝達する構成となっている。判断手段19では、演算手段18より伝達された浴室の表面温度θsに基づき、電気ヒーター10、循環送風機9、排気送風機6の運転にかかわる判断をおこなう。
図9は、本発明の実施の形態3における浴室暖房装置の防カビモードの制御フローを示すフローチャートである。ここで、本発明の実施の形態1における『防カビモード』の制御動作を、図8〜図9を用いて説明する。
浴室暖房装置1の操作部13において、運転モードとしての『防カビモード』が使用者により操作されることで、『防カビモード』の運転が開始され(S31)、判断手段19を介して記憶手段16とタイマー手段17に対して運転開始コマンドが伝達される。
記憶手段16では、運転開始コマンドが伝達されると温度センサ12で検知されている室内温度Tiと周囲温度センサ20で検知されている周囲温度Tbを取り込み(S32)、室内温度Tiと周囲温度Tbとの差ΔT=(Ti−Tb)を算出し、ΔTの関数である経過時間τに対する補正値to=τ(ΔT)を記憶する(S34)。一方、タイマー手段17では、運転開始コマンドを受けた時点からの経過時間τのカウントを開始するとともに、判断手段19により電気ヒーター10と循環送風機9に対して通電をおこない、電気ヒーター10と循環送風機9の運転が開始される(S35)。タイマー手段17では電気ヒーター10と循環送風機9との運転開始からの経過時間τがカウントされることとなる。
続いて、演算手段18では温度センサ12で検知した室内温度Tiと周囲温度センサ20で検知した周囲温度Tbを取り込み(S36)、経過時間τに対し補正値τ´を加算することにより経過時間τに補正を加え(S37)、経過時間τの関数である時間定数h=η(τ)を算出し(S38)、室内温度Tiと初期空気温度Toと時間定数hにより表面温度θsが θs= h×(Ti−To)+To により演算される(S39)。そして、表面温度θsが目標値aより大きくなるまで、(S36)から(S40)のステップを繰り返し、表面温度θsが浴室表面温度の目標値aより大きくなった時点で、電気ヒーター10の通電を終了し(S41)、電気ヒーター10の本体温度を下げることを目的として、例えば数分間経過後に循環送風機9の通電を終了する(S42)。ここで、目標値aは実施の形態1と同様に浴室の壁面や天井面などにおいてカビ発生を防止するために必要な温度目標値であり、目標値aは45℃程度である。
本発明の室内表面温度の演算方法と浴室暖房装置は、浴室など湿度の高い空間における室内表面温度を検知する必要のある装置に用いられ、浴室やトイレや洗面所などに使用される暖房装置として有用である。
1 浴室暖房装置
6 排気送風機
9 循環送風機
10 電気ヒーター
12 温度センサ
15 制御手段
16 記憶手段
17 タイマー手段
18 演算手段
20 周囲温度センサ

Claims (1)

  1. 浴室を加熱する加熱手段と、浴室の空気温度を検知する温度検知手段と、前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段には、前記加熱手段の加熱開始時において前記温度検知手段により検知された空気温度を記憶する記憶手段と、前記加熱手段の加熱開始時からの経過時間を計るタイマー手段と、浴室表面温度を演算する演算手段とを有し、
    前記演算手段は、前記室内温度検知手段により検知した空気温度と、前記記憶手段に記憶されている空気温度と、前記タイマー手段で計測した経過時間に基づき決定する時間関数とから前記浴室表面温度を演算し、前記制御手段では、前記浴室表面温度に応じて加熱手段を制御する浴室暖房装置であって、前記演算手段には少なくとも2以上の時間関数が記憶され、前記時間関数を任意に選択できる切り替えスイッチを備えたことを特徴とする浴室暖房装置。
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