JP5375105B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフクラブヘッドに関し、詳細には金属製中空ゴルフクラブヘッドに関する。
近年、ゴルフクラブヘッドとして、金属製中空ゴルフクラブヘッドが多く使用されている。金属製中空ゴルフクラブヘッドは、重量配分、形状などの設計自由度が高いため軽量かつバランスの良いゴルフクラブヘッドを実現することが可能である。
また、近年ゴルフクラブヘッドは大型化の傾向にあり、重量の増加を抑制するため、金属製中空ゴルフクラブヘッドではそれにつれて各部の肉厚が薄く設定されるようになっている。
ところで、ゴルフクラブの性能としては、反発力、飛距離、打球の方向性などに加え、ユーザーがボールを打った時の音(打球音)が重要度を増している。良質の打球音はユーザーに爽快感を生じさせ、実際には飛距離が同等であっても飛距離が伸びたように感じさせる効果があるためである。
ここで、一般にゴルフクラブにおける良質な打球音とは周波数が高く、かつ残響の長い(減衰時間の長い)音であると言われている。
ところが、金属製中空ゴルフクラブヘッドが大型かつ薄肉化されると、打球音は上記とは逆に低くこもった音になってしまい、打球音の悪化によりゴルフクラブの商品としての性能を低下させる一因となっている。
このため、金属製中空ゴルフクラブヘッドの打球音を良質なものにするために種々の試みがなされている。
例えば、特許文献1には、打球音を改善するために、金属製中空ゴルフクラブヘッドのクラウン部の内面又はソール部の内面にフェース部と略直交する向きに延びる複数本の線状突起(リブ)を設けたものが記載されている。
また、特許文献2には金属製中空ゴルフクラブヘッドのソール部内面に打球音改善用のリブを設け、このリブの形状を両端がフェース側に位置し中央部がバックフェース側に膨らむように湾曲した形状とした構成が記載されている。
更に、特許文献3には、主クラウン部と副クラウン部とを備えた金属製中空ゴルフクラブヘッドにおいて、主クラウン部とサイド部及びソール部を開口を有する1枚の仕切板状のリブで接続し、重量配分と構造強度とを向上させる構成が開示されている(図27(b))。
特開2002−126136号公報 特開2006−204604号公報 特表2008−515608号公報
金属製中空ゴルフクラブヘッドの大型薄肉化による打球音の悪化は、主にヘッド各部の剛性の低下により固有振動数が低くなることに起因していると考えられる。
特許文献1のゴルフクラブヘッドは、ヘッドのクラウン部またはソール部内面に複数本のフェース部と略直交するリブを設けることによりヘッドの剛性を増大させ、打球音が高音になるようにしたものである。
また、特許文献2のゴルフクラブヘッドは、ソール部内面に湾曲形状のリブを設けることにより、打球時のソールの振動を改善してソール部で大きくかつ高音の音を発生させるようにしたものである。
特許文献3のゴルフクラブヘッドは、主クラウン部に仕切り板状リブを設けることにより、重心配分の調節と併せて剛性の増大による打球音の高音化を達成するようにしたものである。
ところが、ゴルフクラブヘッドの打球音の良否には打球音の高音化とともに残響も大きく影響する。また、リブを儲けてゴルフクラブヘッドの各部の剛性を高めると、打球音の高音化には良い影響があるものの、残響自体は短くなる傾向にあり、リブを設けただけでは必ずしも打球音は改善されない。
特許文献1では、ゴルフクラブヘッドの形状とは無関係に複数本のリブをクラウン部またはソール部内面に等間隔に配置しているため、クラウン部、ソール部などの剛性が向上し打球音は高音になるものの、逆に残響は短くなるとともに、リブの重量が大きくなり重心設計のためのゴルフクラブヘッドの重量配分の自由度が低くなってしまう問題が生じる。
また、特許文献2においても、ソール部で発生する打球音が高音になる効果は得られても、逆に残響は短くなり、必ずしも打球音が改善されない問題がある。
更に、特許文献3では主クラウン部全体を中央で仕切る仕切り板状のリブを設けることにより、重心配分の向上と打球音の高音化を得ているものの、リブの重量が大きくなりゴルフクラブヘッド全体の重量が増大する問題が生じる。
本発明は、上記従来技術の問題に鑑み、リブによるゴルフクラブヘッドの重量増加を最小限にとどめながら、ユーザーの感じる打球音を改善した金属製中空ゴルフクラブヘッドを提供することを目的としている。
本発明によれば、金属製の中空ゴルフクラブヘッドであって、クラブヘッド中空部内でフェース部内面から後方に離れた箇所に配置され、細長状に形成され延在方向の両端がソール部内面とクラウン部内面とに連結された板状連結部材と、前記ゴルフクラブヘッドのサイド部のバックフェース側内面からソール部内面上とクラウン部内面上とをゴルフクラブヘッドのフェース側に向けて延びる連続した第1の板状リブと、ソール部またはクラウン部のいずれか一方の内面上に配置され、トウ側サイド部内面からヒール側サイド部内面に向けて延設され、両端がトウ側サイド部内面とヒール側サイド部内面とに接続される第2の板状リブとを備え、前記第1の板状リブは、前記ソール部内面とクラウン部内面上部分で前記板状連結部材の前記両端部に連結され、前記板状連結部材と第1の板状リブとで周囲を囲まれた開口部を形成し、前記第2の板状リブは、前記第1の板状リブと交差すると共に、該交差する箇所で前記第1の板状リブと前記板状連結部材の一端とに連結されている、金属製中空ゴルフクラブヘッドが提供される。
すなわち、本発明ではクラブヘッドの中空部内に両端でソール部内面とクラウン部内面とに接続された板状連結部材が設けられており、この板状連結部材両端部は両端部が固定された両持ち梁となっている。更に、ソール部内面からサイド部のバックフェース側を通りクラウン部内面をフェース側へのと延びる連続した第1の板状リブが設けられている。
また、板状連結部材と第1の板状リブとは板状連結部材の両端部で接続されており、ゴルフクラブヘッド中空部内には、板状連結部材と第1の板状リブとで周囲を囲まれた開口部が形成されている。
このように、両端のみが固定された両持ち梁構造の板状連結部材をゴルフクラブヘッド中空部内に設けたことにより、板状連結部材のクラウン部とソール部とを結ぶ中間部分が打球時に自由振動部として機能するようになり、残響を長くすることが可能となる。
また、板状連結部材とは別に設けられた第1の板状リブは、剛性の高いサイド部を通っているため、リブの寸法を比較的小さく設定しながらゴルフクラブヘッド全体の剛性を高め、打球音をより高音にすることが可能となっている。
更に、本発明では、更に上記に加えて板状連結部材の両端部に第1の板状リブを連結したことにより、第1の板状リブと板状連結部材とで一体の補強構造材が中空部内部に構成されるようになるため、ゴルフクラブヘッド各部の剛性が増大する。このため、第1の板状リブの寸法及び重量を小さく抑えながら打球音を高音とし、かつ板状連結部材により残響の長い良質な打球音を得ることが可能となる。
さらに、上記第1の板状リブに加えて、ソール部またはクラウン部のいずれか一方の内面上に配置されトウ側サイド部内面からヒール側サイド部内面に向けて延びる、両端がトウ側サイド部内面とヒール側サイド部内面とに接続された第2の板状リブを設け、第2の板状リブは、前記第1の板状リブと交差すると共に、該交差する箇所で前記第1の板状リブと前記板状連結部材の一端とに連結されているので、更にゴルフクラブヘッドの剛性を高め高音の打球音を得ることが可能となる。
この場合、第2の板状リブは両端が剛性の高いサイド部に接続されているため、リブの寸法を小さくして、重量増加を最小に抑えながらゴルフクラブヘッドの剛性を大きく増大させることが可能となる。
また、実験の結果板状連結部材は板幅の寸法が残響に大きな影響を与えることが判明しており、板幅が2〜10mm、板厚が2mm以下である場合に最も良い効果が得られることが判っている。板幅が2mm以下では自由振動部としての効果が十分に得られず、板幅が10mm以上になると板状連結部材の重量が過大になるため、ゴルフクラブヘッドの重量配分上問題が生じるためである。また、板状連結部材の板厚が2mmを越えるとやはり板状連結部材の重量が過大になる問題が生じる。
また、前記第1のリブは板状連結部材との接合部から更にソール内面またはクラウン内面をフェース側に向けて延び、フェース部内面近傍まで到達するようにすれば、更にゴルフクラブヘッドの剛性を高めることが可能となる。
また、第1と第2の板状リブは、幅(高さ)が2〜10mm、厚さが0.3〜2mmの範囲であることが好ましい。リブ幅または厚さが上記範囲より小さいとリブとしての剛性増大効果が不十分になり、所望の高音を得ることができなくなり、上記範囲より大きいとリブの重量増加が問題となる。
また、上記板状連結材及びリブは、ヘッド体積が420cm 以上、かつウエイト部以外のクラウン、ソール、サイド部の肉厚が0.5〜1.5mmと、比較的大型で薄肉のゴルフクラブヘッドに適用すれば、打球音の改善効果が大きくなる。
各請求項に記載の発明によれば、大型の金属製中空ゴルフクラブヘッドにおいて、重量増加や重量配分設計自由度の低下を最小限に抑制しつつ、ゴルフクラブの打球音を改善することが可能となる共通の効果を奏する。
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用した中空ゴルフクラブヘッドの一実施形態を示す図である。図1において、(A)はゴルフクラブヘッドの平面図、(B)、(C)は、それぞれ正面図と側面図である。
図1において、1はゴルフクラブヘッド全体、2は打球面をなすフェース部、3はフェース部2の上縁とサイド部5のバックフェース6側上縁とを接続し、ヘッドの上面を形成するクラウン部である。
また、図1において4は、フェース部2の下縁とサイド部5のバックフェース6側とを接続し、ヘッド1の下面を形成するソール部、5はクラウン部3とソール部4とを連結し、ヘッド1の側面部を形成するサイド部である。
図1に示すようにフェース部2の一方の端部側近傍の、サイド部5とクラウン部3との接続部には、シャフト(図示せず)にヘッド1を取付けるためのシャフト取付部7が形成されている。サイド部5は、フェース部2のシャフト取付部7側端(ヒール側端)からバックフェース部6を通りフェース部2のヒール側とは反対の端部(トウ側端)に接続されている。
また、サイド部5のバックフェース部分には重心高さ調整用のウエイトを取付けるためのウエイト部8が設けられている。
本実施形態では、フェース部2、クラウン部3、ソール部4、サイド部5のそれぞれの部分は、ステンレススチール、アルミ合金、チタンまたはチタン合金などの薄肉壁として形成されており、クラブヘッド1内部は中空となっている。
本実施形態では、フェース部2は鍛造等によりチタン合金から成形されており、同じチタン合金の精密一体鋳造により形成されたクラウン部3、ソール部4、サイド部5とは溶接等により接合されている。
本実施形態では、クラブヘッド1は比較的大型のヘッドとされており、ヘッド体積(外容積)が420cm 以上とされている。また、ヘッドの大型化による重量増大を抑制するため、各部の肉厚は比較的薄くされており、ウエイト部8以外のクラウン3、ソール4、サイド部5の肉厚は0.5〜1.5mmとされている。
このように大型かつ薄肉のヘッド1では各部の剛性低下により固有振動数は低下する傾向にあり、このため打球音も低温でこもった音になる傾向がある。
本実施形態では、上記のように、ヘッド1の大型薄肉化とクラウン部3の剛性低下とによる打球音の音質低下を以下に説明する板状連結部材10と板状リブ12をゴルフクラブヘッド1の中空部内に設けることにより防止している。
図2(A)は、図1の平面図(A)において、クラウン部3を一部除去して中空部内に配置された板状連結部材10と板状リブ12とを示した一部断面図、図2(B)は、図2(A)のゴルフクラブヘッド1のクラウン部3とフェース部2とを除去して内部の板状連結部材10と板状リブ12とを露出させた斜視図である。
図2(B)本実施形態では、板状連結部材10は板幅Wが2〜10mm程度、板厚が2mm以下の薄肉の板材とされ、長手方向両端がソール部4内面とクラウン部3内面とに接続されており、ソール部4とクラウン部との間に架橋された両持ち梁の形とされている。
板状連結部材10はゴルフクラブヘッド1と同様な材質、例えばステンレス、アルミ合金、チタンまたはチタン合金製とされ、ソール部4とクラウン部3とには、溶接またはろう付け、或いは接着剤による接着などの適宜な方法で接続されている。
また、板状リブ12はサイド部5のバックフェース6側からソール4及びクラウン3内面上を連続して延びており、本実施形態では板状リブ12のソール側端部12aは板状連結部材10にソールとの接合部で接続されている。また、板状リブ12はクラウン3側では板状連結部材10とクラウン3内面との接合部で板状連結部材10に接続された後、更にフェース部2に向って延び、フェース面内面近傍に到達している。なお、リブ12の端部はフェース面内面に接合するようにしても良い。
上記のように、板状連結部材10と板状リブ12とは互いに接続されて開口15を有する一体の環状部材を形成している。
板状リブ12は幅(高さ)Hが2〜10mm、厚さが0.3〜2mmの板状連結部材10と同様な材質の板材から形成され、ソール4、クラウン3、サイド部5の内面とは溶接、ろう付け、接着剤などにより接合されている。
本実施形態では、板状リブ12は剛性の高いサイド部5のバックフェース部6に接合されており、この部分からソール4とクラウン3内面に延びているため補強効果が大きく、比較的小さいサイズのリブであってもソール部とクラウン部の剛性を大きく増大させることができる。
更に、本実施形態では板状リブ12は板状連結部材10の両端部にも接合されており、板状連結部材10と一体に環状の部材を形成している。このため、全体としてリブ12自体の剛性が高くなり、リブ12の設置による重量増加を抑制しつつ、リブ12が接合された各部の剛性を更に高めることが可能となっている。
このように、リブ12により各部の剛性を高めたことにより、ゴルフクラブヘッド1の打球音は低くこもった音から切れのよい高音に移行するようになる。
また、板状連結部材10は両端がソール4とクラウン3に接続され、これらの部分の剛性を高めるとともに、両端支持の両持ち梁として打球時に中央部が自由振動することが可能となっているため、打球音の高音化に加えて残響を長くする効果を得ることができる。
このため、本実施形態では、板状連結部材10と板状リブ12との協働により、大型薄肉のゴルフクラブヘッドでありながら、大きな重量増加を生じることなく良質の打球音を得ることが可能となっている。
図3(A)、(B)は図2の実施形態の変形例を示す。
本実施形態では、板状リブ12のクラウン部3側端部は板状連結部材10のクラウン部3側端部に接続されており、ソール部4側端部がフェース部2内面近傍まで延びている点のみが図2の実施形態と相違している。
本実施形態においても、図2の実施形態と同様、大きな重量増加を生じることなく大型薄肉ゴルフクラブヘッドの打球音の質を向上させることができる。
次に図4(A)、(B)を用いて本発明のゴルフクラブヘッドの別の実施形態について説明する。
本実施形態では、図2、図3の板状連結部材10、板状リブ12に加えて第2の板状リブ14が設けられている点が前述の各実施形態と相違している。
本実施形態では、第2の板状リブ14はヒール側サイド部5aとトウ側サイド部5bとを接続し、ソール部4内面に沿って延設され、前述の第1の板状リブ10と交叉している。
第2の板状リブ14は、例えばリブ幅(リブ高さ)Hが2〜10mm、厚さが0.3〜2mmと比較的小さいサイズに設定されているが、リブ14の両端が剛性の高いサイド部5に接続されているため、リブ設置部分(ソール部4)の剛性を増大する上で大きな効果が得られ、更に第2の板状リブ14を板状リブ10(以下、「第1の板状リブ10」と言う)と交叉させていることから、板状連結部材10と第1の板状リブ12及び第2の板状リブ14とが一体となって3次元構造の補強材として機能し、ゴルフクラブヘッド1の剛性を大きく増大させている。
第2の板状リブ14は、板状連結部材10、第1の板状リブ12と同様の材質からなる部材として形成され、溶接、ろう付け、或いは接着剤による接着などの適宜な方法でサイド部5及びソール部4、板状連結部材10、第1の板状リブ10等に接続されている。
なお、図4の例では、第2の板状リブを第1の板状リブ12と板状連結部材10との間を通過させ、この部分で第2の板状リブを第1の板状リブ12と板状連結部材10とに接続しているが、例えば板状連結部材10のフェース側端面部分で第2の板状リブ14と板状連結部材10とを接続させるようにしても良い。
本実施形態では、第1の板状リブ12と第2の板状リブ14と板状連結部材10とで構成される3次元構造物により第2図、第3図の実施形態により更にゴルフクラブヘッド1各部の剛性を増大させることができるため、ゴルフクラブヘッド全体の重量増大を抑制しつつ、良質の打球音を得ることが可能となっている。
図5(A)、図5(B)は、図4の実施形態の変形例を示す。
図5(A)、(B)の実施形態は、第2の板状リブ14がソール部4内面ではなくクラウン部3内面上に設けられ、クラウン部3内面上で第1の板状リブ12と交叉している点のみが図4の実施形態と相違している。
本実施形態においても、第4の実施形態と同様にゴルフクラブヘッド全体の重量増大を抑制しつつ良質の打球音を得ることが可能となる。
次に、本発明の実施例を用いて行なった打球音の計測結果について説明する。計測用の実験例1としては、図2のゴルフクラブヘッド(すなわち、第1の板状リブ12及び板状連結部材10のみを設けたゴルフクラブヘッド)、実験例2としては、図4のゴルフクラブヘッド(すなわち第1の板状リブ12、板状連結部材10に加えてソール面に第2の板状リブ14を設けたゴルフクラブヘッド)を使用した。第1、第2の実験例ともリブ幅(リブ高さ)及び板状連結部材10の板幅は5mm、板厚は全て1mmとした。
また、実験例3としては、中空部に板状リブ及び板状連結部材を全く設けていないゴルフクラブヘッド、実験例4としては、第2の板状リブ(リブ幅5mm、板厚1mm)のみを設けたゴルフクラブヘッド、実験例5としては、実験例4においてリブ幅を1.5mmとしたものを使用した。
また、実験例6としては、実験例1において、板厚を全て0.2mmとしたものを、実験例7としては、実験例2において第2の板状リブのリブ幅を1.5mm、板厚を1mmとし、かつ第1の板状リブ12と板状連結部材10の板厚を0.2mmとしたゴルフクラブヘッドを使用した。
各実験例のゴルフクラブヘッドの各部の材料及び寸法、板状リブ、板状連結部材の材料は全て同一のものを使用している。
打球音の測定は、ロボットを使用して打球時のヘッドスピード40±1メートル/秒で、硬さ値2.5〜3.8mmのボールをヘッドのフェースセンターで打球した音響をマイクロホンにより電気信号に変換して得られる振動波形データを所定の方法で処理することにより行った。なお、ボールの硬さ値は、ボールに130kgの荷重を加えた場合のボールの変形量と10kgの荷重を加えた場合のボールの変形量との差として定義される値である。
本測定実験では、上記により取得した振動波形データを以下の方法で処理することにより、打球音の音圧、周波数、残響の各測定値を得ている。
まず、音圧について説明すると、音圧は打球音の振動波形データ全体をFFT(Fast Fourier Transformation)による周波数解析してスペクトル波形を求め、ISO532B規格におけるラウドネス曲線を適用することで、振動波形のラウドネス(単位;sone)を求め、このラウドネスを対数表示したラウドネスレベル(単位;phon)の値を求め、このラウドネスの値を「音圧」(単位;phon)として使用する。
また、残響(単位;ミリ秒)は打球音の減衰の度合を示すパラメータとして以下の方法で算出する。
まず、振動波形データを、時間軸上で一番最初のサンプルデータ(始点データ)を基準番号とし、この番号から所定のサンプル数、例えば、サンプル数100で音圧振動波形が順次区切られたブロック群αを作成する。そして、ブロック群αのブロックAk毎に振動波形のレベルの二乗和を求め、各ブロック毎にこの二乗和の対数値(以降、ブロック値とする)を求める。そして、ブロック群αの各ブロックから、ブロック値が最大となる最大音圧ブロックを、起点ブロックとして抽出する。そして、この最大音圧ブロックのブロック値から所定値(例えば30dB)だけ低い値を終点ブロック値として設定し、起点ブロック以降の複数のブロックにおいて、ブロック値が最初に終点ブロック値以下となる終点ブロックを抽出する。そして、これら起点ブロックと終点ブロックそれぞれの、時間軸上で最前のサンプルデータ間での時間幅を「残響」(単位;ミリ秒)として使用する。
更に、打球音の周波数は以下の方法により算出した。
まず、振動波形のデータについて、時間軸上で最前部分の所定個数のサンプル(例えば1500個)を除いた振動波形データのうち、最前部分の所定数のデータ(本実験では8192データ)について周波数解析を行なって、スペクトル波形を求める。そして、このスペクトル波形の最大値を求め、この最大値を1/2倍した値を閾値として、スペクトル波形の値(音圧レベル(Lp)の値)が、この閾値を超える周波数範囲を抽出する。そして、抽出した各周波数範囲毎に、振動波形スペクトルの積分値を求め、求めた積分値に、各周波数範囲における振動波形スペクトルの最大値に対応する部分最大値周波数に応じた重み付け係数の値を乗算して高低参照値を求め、各周波数範囲毎の高低参照値の合計値を求め、この合計値を「周波数」(単位;Hz)として使用する。
図6は、上記各実験例の上記条件下で算出した打球音の周波数(Hz)と残響(ミリ秒)とを示している。
実験例1及び2では、いずれも実験例3(リブ、板状連結部材とも無し)より周波数が高く、且つ残響の長い打球音が計測され、良質の打球音が発生することが確認された。
また、実験例1は実験例2に較べて、第2の板状リブを設けたことにより打球音が高音になっていることが確認された。
更に、第1の板状リブ、板状連結部材との両方または一方を設けない場合(実験例3〜5)、或いは設けても肉厚が薄い場合(実験例6、7)はいずれも実験例1及び2に較べて残響が短くなり、打球音が劣化することが確認された。
本発明の中空ゴルフクラブヘッドの一実施形態の外形を示す図である。 図1のゴルフクラブヘッド中空部内の板状連結部材と板状リブとの配置の一実施形態を示す図である。 図2の実施形態の変形例を示す図である。 板状連結部材と板状リブとの配置の図1、図2とは別の実施形態を示す図である。 図4の実施形態の変形例を示す図である。 比較試験結果を示す図である。
1 ゴルフクラブヘッド全体
2 フェース部
3 クラウン部
4 ソール部
5 サイド部
6 バックフェース部
10 板状連結部材
12 第1の板状リブ
14 第2の板状リブ

Claims (5)

  1. 金属製の中空ゴルフクラブヘッドであって、
    クラブヘッド中空部内でフェース部内面から後方に離れた箇所に配置され、細長状に形成され延在方向の両端がソール部内面とクラウン部内面とに連結された板状連結部材と、
    前記ゴルフクラブヘッドのサイド部のバックフェース側内面からソール部内面上とクラウン部内面上とをゴルフクラブヘッドのフェース側に向けて延びる連続した第1の板状リブと
    ソール部またはクラウン部のいずれか一方の内面上に配置され、トウ側サイド部内面からヒール側サイド部内面に向けて延設され、両端がトウ側サイド部内面とヒール側サイド部内面とに接続される第2の板状リブとを備え、
    前記第1の板状リブは、前記ソール部内面とクラウン部内面上部分で前記板状連結部材の前記両端部に連結され、前記板状連結部材と第1の板状リブとで周囲を囲まれた開口部を形成し、
    前記第2の板状リブは、前記第1の板状リブと交差すると共に、該交差する箇所で前記第1の板状リブと前記板状連結部材の一端とに連結されている
    ことを特徴とする金属製中空ゴルフクラブヘッド。
  2. 前記板状連結部材は、板幅が2〜10mm、板厚が2mm以下である請求項1又は請求項に記載の金属製中空ゴルフクラブヘッド。
  3. 前記第1の板状リブのソール内面またはクラウン内面上に延設されたリブ部分の端部はフェース部内面近傍まで延びている、請求項又は請求項に記載の金属製中空ゴルフクラブヘッド。
  4. 全てのリブの幅が2〜10mm、厚さが0.3〜2mmの範囲である請求項1からのいずれか1項に記載の中空ゴルフクラブヘッド。
  5. ヘッド体積が420cm 以上、かつウエイト部以外のクラウン、ソール、サイド部の肉厚が0.5〜1.5mmである、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の中空ゴルフクラブヘッド。
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