JP5373487B2 - 同期検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ビーム走査の基準位置を検出する同期検出装置に関する。
従来、レーザビームを走査する際に基準位置を正確に検出する同期検出装置が提案されている(下記特許文献1参照)。このような同期検出装置の基本構造は、2つのフォトダイオードを有しており、各フォトダイオード上をレーザビームが走査した場合に、各フォトダイオードから出力される出力波形のクロスポイントを、基準位置として検出している。なお、各フォトダイオードの出力は、アンプに入力されている。
特許第3068865号公報
しかしながら、フォトダイオードへの入射強度が高くなり、走査始点側のフォトダイオードの後段に位置するアンプが飽和すると、その回復に時間がかかり、当該アンプの出力波形の後側のエッジが遅延し、クロスポイントの位置が遅延してしまう。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、波形のクロスポイント位置を正確に検出可能な同期検出装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明に係る同期検出装置は、ビームの走査方向に沿って配置された第1及び第2ビーム検出器と、第1及び第2ビーム検出器の後段にそれぞれ接続された第1及び第2アンプと、を備え第1及び第2アンプそれぞれは、第1及び第2ビーム検出器のうち対応するビーム検出器の出力に応じた電流が流れる第1トランジスタと、これと対をなす第2トランジスタとを備えるカレントミラーと、電源と第2トランジスタとの間に接続された抵抗と、抵抗と第2トランジスタとの間の節点に接続された出力端子と、を備え、第1ビーム検出器にビームが入射していない場合の第1アンプの出力レベルと第1アンプの飽和出力レベルとの間に、第1制限レベルを与え、第1アンプの出力が第1制限レベルに到達した場合には、前記第1アンプにおける前記節点に電流を流し込むことで前記抵抗を流れる電流を増加させず、第1アンプの出力がその飽和出力レベルに近づくのを抑制する第1出力制限手段と、第1アンプの出力波形と第2アンプの出力波形とのクロスポイントを検出するクロスポイント検出回路とを備え、第2ビーム検出器にビームが入射していない場合の第2アンプの出力レベルと第2アンプの飽和出力レベルとの間に、第2制限レベルを与え、第2アンプの出力が第2制限レベルに到達した場合には、第2アンプにおける前記節点に電流を流し込むことで抵抗を流れる電流を増加させず、第2アンプの出力がその飽和出力レベルに近づくのを抑制する第2出力制限手段を更に備え、第1制限レベルと、第2制限レベルとは異なっていることを特徴とする
本発明によれば、第1出力制限手段によって、第1アンプの飽和が抑制されるので、ビーム強度が高い場合においても、アンプ飽和に起因する波形遅延が生じず、第1及び第2アンプの出力波形の隣接位置近傍に存在するクロスポイント位置を正確に検出することができる。
また、上述のように、この同期検出装置は、第2ビーム検出器にビームが入射していない場合の第2アンプの出力レベルと第2アンプの飽和出力レベルとの間に、第2制限レベルを与え、第2アンプの出力が第2制限レベルに到達した場合には、第2アンプにおける節点に電流を流し込むことで抵抗を流れる電流を増加させず、第2アンプの出力がその飽和出力レベルに近づくのを抑制する第2出力制限手段を更に備えることが好ましい。
本発明によれば、第2出力制限手段によって、第2アンプの飽和が抑制されるので、ビーム強度が高い場合においても、アンプ飽和に起因する波形遅延が生じず、第1及び第2アンプの出力波形の後ろ側のクロスポイント位置の変動を抑制することができる。後ろ側のクロスポイントは直接的には同期制御には用いられないが、クロスポイント検出回路の出力波形を決定しているので、その変動は少ない方が、この信号に基づいて制御される走査装置の誤動作が少ない。
また、上述のように、上記の第1制限レベルと、第2制限レベルとは異なっていることが好ましい。すなわち、これらの制限レベルが一致した場合、それぞれのアンプの出力が、この制限レベルに貼りつき、クロスポイントが不定となる場合があるが、これらの制限レベルが異なっていることにより、このような不安定化が生じることはなくなるという利点がある。
本発明に係る同期検出装置によれば、ビーム走査される2つのビーム検出器から出力される波形のクロスポイント位置を正確に検出することができる。
光検出センサPDSの平面図である。 比較例に係る同期検出装置の回路図である。 光検出センサPDSの光出力電流のタイミングチャートである。 アンプA,Bの出力電圧のタイミングチャートである。 アンプA,Bの出力電圧のタイミングチャートである。 クロスポイント検出回路Cの出力電圧のタイミングチャートである。 光検出センサPDSの光出力電流のタイミングチャートである。 アンプA,Bの出力電圧のタイミングチャートである。 クロスポイント検出回路Cの出力電圧のタイミングチャートである。 光検出センサPDSの光出力電流のタイミングチャートである。 アンプA,Bの出力電圧のタイミングチャートである。 クロスポイント検出回路Cの出力電圧のタイミングチャートである。 実施形態に係る同期検出装置の回路図である。 実施形態に係る同期検出装置の詳細な回路図である。 光検出センサPDSの光出力電流のタイミングチャートである。 アンプA,Bの出力電圧のタイミングチャートである。 クロスポイント検出回路出力のタイミングチャートである。 光検出センサPDSの光出力電流のタイミングチャートである。 アンプA,Bの出力電圧のタイミングチャートである。 クロスポイント検出回路Cの出力のタイミングチャートである。 別の実施形態に係る同期検出装置のアンプの回路図である。 本実施形態(ダイオードD1,D2,D3ありの場合)と従来例(ダイオードなしの場合のアンプの入出力特性を示すグラフである。
以下、実施の形態に係る同期検出装置について説明する。同一要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、光検出センサPDSの平面図である。
光検出センサPDSの外形は図示に示すものであり、基板SB上に離隔して配置されたビーム検出器(光検出器:フォトダイオード)PDA,PDBを備えている。基板SBが半導体からなる場合には、フォトダイオードPDA,PDBは基板SBとは反対の導電型の半導体領域が形成された領域である。例えば、基板SBをN型の半導体とすれば、フォトダイオードPDA,PDBが形成されている領域は、これにP型半導体領域が形成されている領域に一致する。また、基板SBが、単なるマウント用の基板である場合には、フォトダイオードPDA,PDBは、物理的に離隔した素子であり、これらの間には気体が介在している。
いずれにしても、フォトダイオードPDA,PDBは、それぞれY軸方向を長手方向とし、フォトダイオードPDAのX軸方向の両端位置は、X(t1)、X(t2)であり、フォトダイオードPDBのX軸方向の両端位置は、X(t3)、X(t4)である。
レーザビームLBは、双方のフォトダイオードPDA,PDBを横切るように、X軸方向に沿って、光検出センサPDSを走査する。
なお、上記では、ビーム検出器として光検出器を用いているが、レーザビームの代わりに、イオンビームや電子ビームで対象物を走査する装置も知られており、この場合は、検出器PDA,PDBとしてイオンビーム検出器や電子ビーム検出器を用いることもできる。
図2は、比較例に係る同期検出装置の回路図である。
フォトダイオードPDAは、アンプAを介して、クロスポイント検出回路Cに接続されている。同様に、フォトダイオードPDBは、アンプBを介して、クロスポイント検出回路Cに接続されている。アンプA,Bは、好ましくは電流電圧変換アンプであり、光の入射に応じて各フォトダイオードPDA,PDBで発生した電荷の流れ、すなわち、電流PinA,PinBを電圧に変換する。僅かに離間したフォトダイオードPDA、PDBには、順番にレーザビームが照射されるので、これに応じて発生した電流PinA、PinBが、電圧Va,Vbとして、クロスポイント検出回路Cに入力され、クロスポイント検出回路Cからは、双方の電圧Va,Vbの大小が切り替わった時点で、それまでローレベルだった場合はハイレベルに、それまでハイレベルだった場合はローレベルに変化する。1回のビーム走査によって、VaとVbの大小関係は2回切り替わるため、クロスポイント検出回路Cからは方形波が出力される。
なお、一方のアンプAの出力端子には、電位VC1に接続されたダイオードD1のアノードが接続されており、アンプAの出力端子の電位は、フォトダイオードPDAに光が入射しないときには電位VC1+VFd1に固定されている。
以下、上記回路における信号波形について説明する。
図3は、光出力電流PinA,PinBのタイミングチャートである。
フォトダイオードPDAに対応して、概ね時刻t1〜t2の間において、光電流PinAが出力されており、フォトダイオードPDBに対応して、概ね時刻t3〜t4の間において、光電流PinBが出力されている。なお、レーザビームLBは有限の直径を有しているので、これらの光電流パルスのエッジは若干傾斜している。電流PinAとPinBは、時刻t2と時刻t3の間の時刻において、交差しており、大小関係が反転している。
図4は、図3の場合の出力電圧Va,Vbのタイミングチャートである。なお、同図は、クランプ用のダイオードD1が用いられていない場合の波形を示している。
アンプA,Bからは、波形の形状としては、光電流PinA、PinBに対応して、これらが反転した形状の出力電圧Va,Vbが得られる。
図5は、図3の場合の出力電圧Va,Vbのタイミングチャートである。なお、同図は、クランプ用のダイオードD1を用いた場合の波形を示している。
これらの波形の隣接位置近傍のクロスポイントは、時刻t2と時刻t3の間にあり、時刻t(IS1)に位置する。なお、電圧Vbの後ろ側においても、電圧Vaと電圧Vbのクロスポイントが存在している。アンプBの出力電圧Vbは、ビームがフォトダイオードPDBに入射していないときには、概ね電源電圧Vccとなる。アンプAの出力電圧Vaは、電位VC1とダイオードD1によりVC1+VFd1にリミットされる。すなわち、ビーム通過後に信号の生じる電圧Vbよりも、アンプA,Bの出力飽和電圧Vsatに近い。これにより、一方の電圧Vbにおいて、例えば、時刻t1の近傍において、多少のノイズが発生しても、かかるノイズに起因して、VaとVbの大小関係に反転が生じず、クロスポイントの発生時刻が安定する。
図6は、図5の場合のクロスポイント検出回路Cの出力電圧Vcのタイミングチャートである。
上記のクロスポイントの時刻t(IS1)において、クロスポイント検出回路Cの出力がハイレベルとなり、クロスポイントの時刻t(IS2)において、クロスポイント検出回路Cの出力がローレベルになる。したがって、電圧Vcの波形は方形波となり、この電圧Vcを同期タイミング出力として、ビーム走査の始点位置の設定に用いることができる。検出されたクロスポイントの時刻が判明すれば、この時刻からΔt秒後に、走査領域の左端の画素情報をレーザビームで投影すればよい。このように、通常の状態においては、上記の回路構造を採用しても、正確な同期情報を得ることができる。
しかしながら、ビーム強度が高くなった場合には、以下のような不具合を生じる。以下、詳説する。
図7は、光出力電流PinA,PinBのタイミングチャートである。なお、同図では、図3に示した場合よりも出力が大きくなっている。
図8は、図7の場合の出力電圧Va,Vbのタイミングチャートである。
この場合、アンプA,Bへの入力が、アンプA,Bの出力飽和電圧(レベル)Vsatを超えているので(同図では下向きが絶対値の大きな値を示している)、電圧Va,Vbが飽和レベルVsatに張り付いている。アンプA,Bが飽和した場合には、アンプへの入力電流が小さくなったとしても、その飽和からの回復に時間がかかり、遅延が生じる。したがって、飽和が生じない状態における電圧Vaの波形の後ろ側のエッジVaoは、エッジVadの位置まで遅延する。同様に、飽和が生じない状態における電圧Vbの波形の後ろ側のエッジVboは、エッジVbdの位置まで遅延する。
したがって、これらの電圧波形の隣接位置近傍のクロスポイントは、時刻t(IS1D1)の位置まで遅延し、電圧Vbの後ろ側におけるクロスポイントも、時刻t(IS2D1)の位置まで遅延する。
図9は、図8の場合のクロスポイント検出回路Cの出力電圧Vcのタイミングチャートである。
上記のクロスポイントの時刻t(IS1D1)において、クロスポイント検出回路Cの出力がハイレベルとなり、クロスポイントの時刻t(IS2D1)において、クロスポイント検出回路Cの出力がローレベルになる。したがって、電圧Vcの波形は方形波となるが、それぞれの時刻は、アンプが飽和しない場合に比べて、時間DELAY11、DELAY12だけ遅延することになり、同期情報としては好ましくない。このような同期情報の劣化は、入力ビーム強度が更に高くなると、さらに生じる。
図10は、ビーム強度が更に高くなった場合の光出力電流PinA、PinBのタイミングチャートである。なお、同図では、図7に示した場合よりも出力が大きくなっている。
図11は、図10の場合の出力電圧Va,Vbのタイミングチャートである。
図8の場合と同様に、アンプ飽和が生じた場合の電圧Va,Vbの後ろ側のエッジ(Vad,Vbd)が、アンプ飽和がない場合のエッジ(Vao,Vbo)よりも、遅延している。また、電圧波形の隣接位置近傍では、概ね時刻t(IS1D2)において電圧Va,Vbのクロスポイントが発生し、電圧Vbの後ろ側においては、時刻t(IS2D2)において電圧Va,Vbのクロスポイントが発生している。しかしながら、電圧波形の隣接位置近傍ではVa≒Vbで、大小関係が不安定な状態となっている。
図12は、図11の場合のクロスポイント検出回路Cの出力電圧Vcのタイミングチャートである。
上記のクロスポイントの時刻t(IS1D2)において、クロスポイント検出回路Cの出力がハイレベルとなり、クロスポイントの時刻t(IS2D2)において、クロスポイント検出回路Cの出力がローレベルになる。したがって、電圧Vcの波形は方形波となるが、前半の時刻t(IS1D2)は、不安定であり、ある時間幅VARIATIONの期間でチャタリングなどが発生して揺らぐ可能性がある。後半の時刻t(IS2D2)は、アンプが飽和しない場合に比べて、時間DELAY2だけ遅延している。
図13は、実施形態に係る同期検出装置の回路図である。
実施形態に係る同期検出装置は、アンプAの出力端子に、アンプ飽和を抑制するためのダイオードD2のカソードを接続し、アノードを電位VC2に固定したものである。また、アンプBの出力端子に、アンプ飽和を抑制するためのダイオードD3のカソードを接続し、アノードを電位VC3に固定してある。その他の構造は、上述のものと同一である。
この場合、ダイオードD1の作用効果に加えて、ダイオードD2,D3の作用効果が発生する。すなわち、ダイオードD2,D3を、アンプA,Bの出力端子に接続しておくことで、アンプA,Bの入力電流の絶対値が、所定レベルを超えた場合には、すなわち、アンプA,Bは反転値を出力するので、アンプA,Bの出力電圧Va,Vbが、それぞれ第1所定レベル、第2所定レベルを下回った場合には、ダイオードD2、D3がそれぞれONし、アンプA,Bに電位VC2,VC3から電流が流れ込み、アンプA,Bの出力電圧Va,Vbの絶対値の下降を阻止する。すなわち、アンプA,Bの飽和レベルVsatに到達しないように、ダイオードD2、D3がそれぞれONする。なお、VC1+VFd1>VC2−VFd2>VC3−VFd3に設定されている。
図14は、図13に示した同期検出装置の詳細な回路図である。
ビーム入射に応じてフォトダイオードPDAに流れる電流I0は、アンプAに流れ込む。ビーム入射に応じてフォトダイオードPDBに流れる電流I0は、アンプBに流れ込む。なお、アンプA,Bの構造は同一であり、出力端子までは、入力電流I0の処理は同様である。電源電位VccからトランジスタQ11を介して、フォトダイオードPDA,PDBに電流I0が流れると、電流I0に比例する電流I1が、トランジスタQ11と共にカレントミラー回路を構成するトランジスタQ12に流れ、電流I1は、その下流に位置するトランジスタQ1に流れる。なお、説明におけるトランジスタは、全てバイポーラトランジスタであるが、これはMOS型の電界効果トランジスタとしてもよい。
トランジスタQ2は、トランジスタQ1と共にカレントミラーを構成しており、電流I1に比例した電流I3が流れる。なお、トランジスタQ2の大きさは、トランジスタQ1よりも大きく、電流I3は、電流I1の数倍の大きさがあり、電流増幅が行われている。トランジスタQ3のエミッタには、抵抗RXを介して電源電位Vccが接続されている。トランジスタQ3のベースには、一定の正電位が接続されている。したがって、電流I2の大きさに依存して、抵抗RXの下流の節点NXAの電位が変動する。
アンプAにおいて、ダイオードD2から節点NXAに流れ込む電流I4がなければ、電流I2の増加に伴って、節点NXAの電位は低下し、最後にはこれ以上は低下しないレベルまで低下して飽和する。本実施形態では、ダイオードD2が設けられているので、電位VC2−ダイオードD2の順方向電圧VFd2の電位(VL1=VC2−VFd2)よりも、節点NXAの電位が低下しようとすると、ダイオードD2が導通し、電流I4が電流I3に合流する。すなわち、電流I3が増加しても、増加分を電流I4が補うので、抵抗RXを流れる電流I2は増加せず、抵抗RXの下流の節点NXAの電位は、VC2−VFd2に固定される。
同様に、アンプBにおいて、ダイオードD3から、抵抗RXの下流の節点NXBに流れ込む電流I4がなければ、電流I2の増加に伴って、節点NXBの電位は低下し、最後にはこれ以上は低下しないレベルまで低下して飽和する。本実施形態では、ダイオードD3が設けられているので、電位VC3−ダイオードD3の順方向電圧VFd3の電位(VL2=VC3−VFd3)よりも、節点NXBの電位が低下しようとすると、ダイオードD3が導通し、電流I4が電流I3に合流する。すなわち、電流I3が増加しても、増加分を電流I4が補うので、抵抗RXを流れる電流I2は増加せず、抵抗RXの下流の節点NXBの電位は、VC3−VFd3に固定される。
図15は、図13のフォトダイオードPDA,PDBから出力される光出力電流PinA,PinBのタイミングチャートである。
同図では、比較的高い強度のレーザビームが、フォトダイオードPDA,PDBを順次横切った場合の出力が示されている。時刻t2と時刻t3の間に、これらの波形のクロスポイントが存在している。
図16は、図15の場合の出力電圧Va,Vbのタイミングチャートである。
ダイオードD1の機能により、電圧Vaの基底レベルVLAは、電圧Vbの基底レベルVLBよりも、低くなっており、上述のように、例え電位VLBの一部分においてノイズが含まれていても、容易には波形の大小関係が反転せず、安定してクロスポイントを得ることができる。
また、電圧Vaが、電位VL1に到達した場合には、これ以上は、飽和レベルVsatに近づかないようにされている。したがって、アンプAの出力飽和が生じないので、電圧Vaの波形の後ろ側エッジVaoの位置は変動せず、時刻t2と時刻t3との間の時刻t(IS1E1)において、電圧Vaと電圧Vbのクロスポイントが正確に得られる。
また、電圧Vbが、電位VL2に到達した場合には、これ以上は、飽和レベルVsatに近づかないようにされている。したがって、アンプBの出力飽和が生じないので、電圧Vbの波形の後ろ側エッジVbOの位置は変動せず、時刻t4の後ろの時刻t(IS2E1)において、電圧Vaと電圧Vbのクロスポイントが正確に得られる。
ここで、レベルVL1とレベルVL2とは異なっており、具体的には、レベルVL2の方が、レベルVL1よりも飽和レベルVsatに近く、したがって、図11のように、左の波形Vaの右側エッジと、右の波形Vbの左側エッジの位置が入れ替わり、クロスポイント検出回路出力が不安定化することがない。
図17は、図16の場合のクロスポイント検出回路出力のタイミングチャートである。
2つの波形の隣接位置近傍のクロスポイントの時刻t(IS1E1)は、時刻t2と時刻t3との間に位置しており、この時刻においてクロスポイント検出回路Cの出力電圧Vcがハイレベルとなり、後半のクロスポイントの時刻t(IS2E1)において、クロスポイント検出回路Cの出力電圧Vcがローレベルになる。したがって、電圧Vcの波形は方形波となるが、この方形波の形状は、クロスポイント位置が変動しないので、安定である。
図18は、図13のフォトダイオードPDA,PDBから出力される光出力電流PinA,PinBのタイミングチャートである。
同図では、非常に高い強度のレーザビームが、フォトダイオードPDA,PDBを順次横切った場合の出力が示されている。時刻t2と時刻t3の間に、これらの波形のクロスポイントが存在している。
図19は、図18の場合の出力電圧Va,Vbのタイミングチャートである。
非常に高い強度のレーザビームが、フォトダイオードPDA,PDBに照射され、電圧Vaの波形の後ろ側エッジVaoが、電圧Vbの波形の前側エッジよりも後退した場合において、これらのクロスポイントt(IS1E2)を一意的に安定して決定することができる。また、電圧Vbの後ろ側エッジVboは、電圧Vaの基底ラインVLAと交差しており、この位置の変動も基本的は殆ど生じない。
図20は、図19の場合のクロスポイント検出回路出力のタイミングチャートである。
2つの波形の隣接位置近傍のクロスポイントの時刻t(IS1E2)は、時刻t2と時刻t3との間に位置しており、この時刻においてクロスポイント検出回路Cの出力電圧Vcがハイレベルとなり、後半のクロスポイントの時刻t(IS2E2)において、クロスポイント検出回路Cの出力電圧Vcがローレベルになる。したがって、電圧Vcの波形は方形波となるが、この方形波の形状は、クロスポイント位置が変動しないので、安定である。
図21は、別の実施形態に係る同期検出装置のアンプの回路図である。上限、下限クランプ機能を持つアンプAの具体的な回路である。
この回路図の記号を前者とし、図14の記号を後者とすると、Q1はQ1,Q2はQ2,Q3はQ3,RXはR1,D1はQ5,D2はQ4である。VC1は、VccからGND間をR3とR4とR5とQ7により分圧して、R3とR4の接続点から、Q6とR2で発生するQ2のベース−エミッタ間電圧Vbe分だけ低下した電圧である。VC2は、R4とR5の接続点そのものである。
アンプBについては、図21のQ6,R2,Q5を具備しない回路とし、アンプAとアンプBは同じチップ上に配置されていることから、R5を適当な値で分割した図示しないR51,R52の中間点とすれば、R3,R4、R51,R52,Q7の接続点の電圧順は設計的に一義に決まる。
アンプA,Bの動作は図14で述べたものと同様である。
以上、説明したように、上述の各実施形態に係る同期検出装置は、図1に示したように、ビームLBの走査方向に沿って配置された第1フォトダイオードPDA及び第2フォトダイオードPDBと、第1フォトダイオードPDA及び第フォトダイオードPDBの後段にそれぞれ接続された第1アンプA及び第2アンプBと、第1フォトダイオードPDAにビームLBが入射していない場合の第1アンプAの出力レベルと第1アンプAの飽和出力レベルVsatとの間に、第1制限レベル(VL1:図16参照)を与え、第1アンプAの出力が第1制限レベルVL1に到達した場合には、第1アンプAの出力がその飽和出力レベルVsatに近づくのを抑制する第1出力制限回路(手段)(D2,Q4)と、第1アンプAの出力波形Vaと第2アンプBの出力波形Vbとのクロスポイント(t(IS1E2))を検出するクロスポイント検出回路(クロスポイント検出回路C)とを備えている。
上述の装置によれば、第1出力制限手段によって、第1アンプAの飽和が抑制されるので、ビーム強度が高い場合(図15、図18)においても、アンプ飽和に起因する波形遅延が生じず、第1アンプA及び第2アンプBの出力波形Va,Vbの隣接位置近傍に存在するクロスポイント位置を正確に検出することができる。
また、上記同期検出装置は、第2フォトダイオードPDBにビームLBが入射していない場合の第2アンプBの出力レベルと第2アンプBの飽和出力レベルVsatとの間に、第2制限レベル(VL2:図16参照)を与え、第2アンプBの出力が第2制限レベルVL2に到達した場合には、第2アンプBの出力がその飽和出力レベルVsatに近づくのを抑制する第2出力制限回路(手段)(D3,Q4)を更に備えている。
第2出力制限手段によって、第2アンプBの飽和が抑制されるので、ビーム強度が高い場合においても、アンプ飽和に起因する波形遅延が生じず、第1アンプA及び第2アンプBの出力波形の後ろ側のクロスポイント位置(t(IS2E1):図16参照)の変動を抑制することができる。後ろ側のクロスポイントは直接的には同期制御には用いられないが、クロスポイント検出回路の出力波形を決定しているので、その変動は少ない方が、この信号に基づいて制御される走査装置の誤動作が少ない。
また、図16に示したように、上記の第1制限レベルVL1と、第2制限レベルVL2とは異なっている。具体的には、電位VC2と電位VC3の値が異なる。すなわち、これらの制限レベルVL1、VL2が一致した場合、それぞれのアンプA,Bの出力が、この制限レベルVL1,VL2に貼りつき、クロスポイントが不定となる場合があるが、これらの制限レベルVL1,VL2が異なっていることにより、このような不安定化が生じることはなくなる。
図22は、光検出センサPDSから発生する電流PinA、PinBと、クロスポイント検出回路入力Va、Vbの関係を示したものである。曲線の最大傾斜は、アンプ内カレントミラーの電流比率と抵抗R1により決まる。実線が、上限・下限リミットを備えない場合(従来例であり、Va,Vb(D1,D2,D3なし)と図中で表示)の入出力特性、一点鎖線がVaに対応する、上限、下限リミットを備えた場合(本実施形態のVaであり、Va(D1,D2あり)と図中で表示)の入出力特性、点線が、Vbに対応する、Vaの下限リミットと飽和電圧Vsatの間の下限リミットを備えた場合(本実施形態のVbであり、Vb(D3あり)と図中で表示)の入出力特性である。
本発明は、上述の実施形態に限られない。例えば、長方形上のフォトダイオードPDA、PDBについて述べているが、ビーム走査方向に沿って配置されていれば、他の形状、例えば、平行四辺形や台形、三角形でもかまわない。
本発明は、ビーム走査の基準位置を検出する同期検出装置に利用することができる。
PDA,PDB・・・光検出器、A,B・・・アンプ、C・・・クロスポイント検出回路、D1,D2,D3・・・ダイオード。


Claims (1)

  1. ビームの走査方向に沿って配置された第1及び第2ビーム検出器と、
    前記第1及び第2ビーム検出器の後段にそれぞれ接続された第1及び第2アンプと、
    を備え
    前記第1及び第2アンプそれぞれは、
    前記第1及び第2ビーム検出器のうち対応するビーム検出器の出力に応じた電流が流れる第1トランジスタと、これと対をなす第2トランジスタとを備えるカレントミラーと、
    電源と前記第2トランジスタとの間に接続された抵抗と、
    前記抵抗と前記第2トランジスタとの間の節点に接続された出力端子と、
    を備え
    前記第1ビーム検出器にビームが入射していない場合の前記第1アンプの出力レベルと前記第1アンプの飽和出力レベルとの間に、第1制限レベルを与え、前記第1アンプの出力が前記第1制限レベルに到達した場合には、前記第1アンプにおける前記節点に電流を流し込むことで前記抵抗を流れる電流を増加させず、前記第1アンプの出力がその飽和出力レベルに近づくのを抑制する第1出力制限手段と、
    前記第1アンプの出力波形と前記第2アンプの出力波形とのクロスポイントを検出するクロスポイント検出回路と、
    を備え
    前記第2ビーム検出器にビームが入射していない場合の前記第2アンプの出力レベルと前記第2アンプの飽和出力レベルとの間に、第2制限レベルを与え、前記第2アンプの出力が前記第2制限レベルに到達した場合には、前記第2アンプにおける前記節点に電流を流し込むことで前記抵抗を流れる電流を増加させず、前記第2アンプの出力がその飽和出力レベルに近づくのを抑制する第2出力制限手段を更に備え
    前記第1制限レベルと、前記第2制限レベルとは異なっていることを特徴とする同期検出回路。
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