JP5364691B2 - 農用車輪 - Google Patents

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Description

本発明は、田植機等の農業機械に装着される農用車輪に関する。
田植機等の農業機械には、軟弱地盤の走行に適した農用車輪が装着されている。この農用車輪は、鉄製のホイールと、このホイールに焼き付けられた弾性輪体とを備え、この弾性輪体には、軟弱地盤において十分なトラクションを得るために比較的大きな羽根ラグが設けられている。ホイールは、ボスと、このボスと同心状に配置されるリング状のリムとを備えており、ボスとリムとは複数本のスポークを介して連結されている。スポークは、長尺のパイプ材からなり、その長手方向の一端部(内端部)がボスに溶接等によって接合され、同他端部(外端部)がリムの内周面に溶接等によって接合されている。
この種の農用車輪においては、走行時に作用する周方向の駆動力やトラクションによってリムとスポークとの接合部に応力が集中するため、当該接合部において金属疲労が生じ、リムが破損に到る可能性がある。そのため、従来、リムとスポークとの接合部を補強してリムの破損を防止する技術が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、リムの内周面に沿った断面半円弧形状の補強パッチをスポークの外端部に接合し、この補強パッチをリムの内周面に接合するようにした技術が開示されている。また、特許文献2には、リムとスポークとの接合部分周辺を被覆部材によって被覆する技術が開示されている。
特開2008−222226号公報 特開2010−125981号公報
特許文献1,2に記載の技術は、いずれもリムとスポークとの接合部に対して外側から補強部材を追加するという点で共通している。しかし、リムとスポークとの接合部に補強部材を追加すると、部品点数が増加して部品管理が煩雑になり、また、補強部材を溶接で接合する工程も増えるため、農用車輪全体の製造コストが高くなる。また、補強部材を追加すると、その分農用車輪の重量が増大するため、農業機械の燃費の悪化や馬力ロスを招くという弊害もある。
また、農業機械が左右方向に旋回すると、農用車輪のボスとスポークとの接合部分には車輪軸方向の負荷がかかるが、特許文献1,2に記載の技術では、このような負荷について特に考慮されていない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、製造コスト増、重量増を極力抑制しながら、農用車輪にかかる負荷に応じてスポークとリム及びボスとの接合部分の強度を適切に高めることができる農用車輪を提供することを目的とする。
本発明に係る農用車輪は、ボスと、このボスから径方向外方へ放射状に延びる複数本のスポークと、このスポークの径方向外端部に接合される環状のリムと、このリムに焼き付けられる弾性輪体と、を備えている農用車輪において、
前記スポークは、前記リム側の端部に、車輪周方向寸法が車輪軸方向寸法よりも大きいリム側異形部を備え、前記ボス側の端部に、車輪軸方向寸法が車輪周方向寸法よりも大きいボス側異形部を備え、前記リム側異形部と前記ボス側異形部との長手方向の間に、車輪軸方向寸法と車輪周方向寸法とが同一とされ、前記リム側異形部及び前記ボス側異形部よりもねじり剛性が低い中間部を備えていることを特徴とする。
本発明の農用車輪のスポークは、リム側の端部にリム側異形部を備えているので、リムとスポークとの車輪周方向の接合長さを長くすることができ、リムとスポークとの接合部における車輪周方向の強度を高めることができる。また、走行時に作用する車輪周方向の駆動力やトラクションによりスポークとリムとの接合部に生じる応力を車輪周方向に分散させることができる。したがって、リムの金属疲労を軽減し、リムが破損に到るのを防止することができる。また、本発明の農用車輪は、特許文献1,2のようにスポークとリムとの接合部に補強部材を追加するものではないので、部品点数増、製造コスト増、及び重量増を抑制することができ、農業機械の燃費の悪化や馬力ロスを防止することができる。
前記スポークは、前記ボス側異形部と前記リム側異形部との長手方向の間に、車輪軸方向寸法と車輪周方向寸法とが同一とされた中間部を備えている。
前述のスポークは、リム側異形部とボス側異形部とにおいてねじり剛性が高くなるので、旋回等によってスポークにねじり方向の力が作用すると、リムとリム側異形部との境界やボスとボス側異形部との境界など、断面変化が大きい部分に応力が集中しやすくなる。本発明のスポークは、ボス側異形部とリム側異形部との長手方向の間に、車輪軸方向寸法と車輪周方向寸法とが同一とされ、前記リム側異形部及び前記ボス側異形部よりもねじり剛性が低い中間部を備えているので、ねじり方向の力に伴って生じる応力を当該中間部において好適に緩和することができる。
また、上記構成において、車輪周方向に隣接する前記スポークと前記ボスとを一体に連結する補強部材が、前記スポークを側方から覆うように設けられており、前記ボス側異形部が、前記ボス部から前記補強部材の径方向外端部までの範囲で形成され、前記補強部材は、前記ボス側異形部に沿って軸方向外側へ膨出する膨出部を有していることが好ましい。
前記リムの車輪軸方向寸法は、前記リム側異形部の車輪軸方向寸法よりも大きく、前記中間部における車輪軸方向寸法よりも小さいことが好ましい。
この場合、前記スポークは、前記リムの車輪軸方向寸法よりも大きな車輪軸方向寸法を有する素材から形成され、当該素材における前記リムの端部を車輪軸方向に塑性変形させることによって、当該リム側異形部の車輪軸方向寸法が前記リムの車輪軸方向寸法よりも小さく形成されていることが推奨される。
この構成によれば、リムに対するリム側異形部の接合長さ(溶接長)を従来よりも長くすることができ、これによってもリムとスポークとの接合強度をより高めることができる。
車輪周方向に隣接する前記スポークと前記ボスとを一体に連結する補強部材が設けられていることが好ましい。
ボス側異形部は、車輪軸方向寸法よりも車輪周方向寸法が小さいため、ボスとスポークとの接合部における車輪周方向の強度が低下する可能性があるが、隣接するスポークとボスとが補強部材により連結されることによって車輪周方向の強度を適切に補うことができる。
また、前記ボス部から前記補強部材の径方向外端部までの寸法をKとしたとき、前記ボス側異形部は、前記ボスから径方向外方へ1/3Kの範囲に形成されていることが好ましい。
さらに、前記補強部材の径方向外端部から前記リムまでの寸法をHとしたとき、前記リム側異形部が、前記リムから径方向内方へ1/3Hの範囲に形成されていることが好ましい。
このような構成によって、ボス側異形部やリム側異形部の長さを適切に設定し、スポークの強度を適切に高めることができる。特に、ボス側異形部とリム側異形部との間に中間部が形成されている場合には、この中間部の長さをも適切に確保することができ、スポークにねじり方向の力が作用することによって生じる応力を中間部によって適切に緩和することができる。
本発明によれば、製造コスト増、重量増を極力抑制しながらスポークとリム及びボスとの接合部分の強度を高めることができる。
本発明の第1の実施形態に係る農用車輪の側面図(一部破断図)である。 図1のD−D断面図である。 (a)は図2のA−A断面図、(b)は図2のB−B断面図、(c)は図2のC−C断面図である。 農用車輪の強度試験における床面とスポークの位置とを示す図である。 農用車輪の強度試験における床面とスポークの位置とを示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるホイールの一部を示す側面図である。 図6のE−E断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る農用車輪の側面図(一部破断図)、図2は、図1のD−D断面図である。
本実施の形態の農用車輪1は、ホイール2と、弾性輪体3とから主構成されている。ホイール2は、パイプ材によって円環状に形成されたリム4と、このリム4の中心側(農用車輪1の回転軸心X側)に位置するボス5と、リム4とボス5とを連結する複数本(本実施形態では3本)のスポーク6と、スポーク6及びボス5に溶接等によって固着された補強板(補強部材)7とを備えている。
リム4は、金属製の断面円形状のパイプ材を円環状に曲げ、該パイプ材の両端を溶接等によって接続することで形成されている。
ボス5は、筒状に形成され、その軸心が農用車輪1の回転軸心Xに一致するように配置される。このボス5を田植機等の農業機械の本機(走行車両)の車軸に取り付けることによって農用車輪1が農業機械に装着される。
スポーク6は、金属製のパイプ材で形成され、その中心線(軸線)が農用車輪1の径方向に一致するようにリム4とボス5との間に配置されている。そして、スポーク6の長手方向の一端がリム4の内周側に溶接等で接合され、同他端がボス5の外周側に溶接等で接合されている。複数本のスポーク6は、農用車輪1の周方向に等間隔で設けられている。なお、以下の説明において、農用車輪1の周方向(車輪周方向)を単に「周方向」といい、農用車輪1の回転軸X方向(車輪軸方向)を単に「軸方向」という。
弾性輪体3はゴム等からなり、リム4に焼き付けられる(加硫接着される)ことでリム4全体を被覆するソリッドゴムタイヤからなる。この弾性輪体3の外周面には、周方向に間隔をおいて多数のラグ8が設けられている。
補強板7は、周方向に隣接するスポーク6同士を、ボス5と一体に連結するものである。この補強板7によって農用車輪1に周方向に付与される駆動力やトラクション等の負荷に抗する周方向の強度をスポーク6及びボス5間で得ることができる。
なお、図2において、補強板7の径方向寸法をKで示す。補強板7の径方向寸法Kは、スポーク6の長さLとすると、K=1/3L〜1/2Lに設定されている。これは、補強板7の径方向寸法Kが1/2Lよりも大きいと、リム4、スポーク6、及び補強板7によって囲まれる空間が小さくなり、軟弱地盤の走行で泥が付着しやすく、付着した泥が苗にかかる可能性も高くなるからである。また、補強板7の径方向寸法Kが1/2Lよりも大きいと、農業機械の旋回抵抗が大きくなるとともに、重量増による燃費の悪化や馬力ロスを招くからである。また、補強板7の径方向寸法が1/3Lよりも小さいと、スポーク6及びボス5の補強効果が小さくなるからである。図2において、補強板7の径方向外端部からリムまでの寸法をHで示しており、この寸法Hは、1/2L〜2/3Lの範囲に設定される。また、本実施の形態の補強板7は、1枚の略三角形状の板材から形成され、全てのスポーク6のボス5側の端部を側方から覆うように設けられている。
スポーク6は、その中心線に直交する面で切断した断面形状が、リム4側の端部6aと、ボス5側の端部6cと、両端部6a,6cの間の中間部6bとで相互に異なっている。以下、この点について詳しく説明する。
図3(a)は図2のA−A断面図、同(b)は図2のB−B断面図、同(c)は図2のC−C断面図である。スポーク6は、断面円形状(真円形状)のパイプ材を素材とし、この素材の両端部をプレス加工等によって塑性変形させることによって製造される。
具体的に、スポーク6のリム4側の端部6aは、図3(a)に示されるように、その周方向寸法y1が、その軸方向寸法x1よりも大きい長円形状又は楕円形状に形成されている。これに対してボス5側の端部6cは、図3(c)に示されるように、その軸方向寸法x3が、周方向寸法y3よりも大きい長円形状又は楕円形状に形成されている。また、スポーク6の長手方向の中間部6bにおいては、プレス等による塑性加工がなされておらず、図3(b)に示されるように、素材となるパイプ材の寸法のまま周方向寸法y2と軸方向寸法x2とが同一とされている。以下、スポーク6のリム4側の端部6aをリム側異形部と呼称し、ボス5側の端部6cをボス側異形部と呼称する。
リム側異形部6aの周方向寸法y1は、軸方向寸法x1の約1.2倍とされている。また、ボス側異形部6cの軸方向寸法x3は、周方向寸法y3の約1.2倍とされている。また、ボス側異形部6cは、図2に示すように、補強板7の径方向外端部よりも径方向内側であって、補強板7の範囲内に形成されている。
また、図2に示されるように、リム4は断面円形状であり、その軸方向寸法(直径)x0は、リム側異形部6aの軸方向寸法x1よりも大きく、中間部6b(スポーク6の素材)の軸方向寸法x2よりも小さい。また、従来、スポーク6の直径は、リム4の直径と略同一かそれ以下とされていたが、本実施の形態では、スポーク6の素材となるパイプ材の軸方向寸法(直径)は、リム4の軸方向寸法x0の1.1倍以上(好ましくは1.1〜1.3倍)とされている。そして、このパイプ材を軸方向に押圧して塑性変形させることによってリム側異形部6aの軸方向寸法x1がリム4の軸方向寸法x0よりも小さくなり、同時に、リム側異形部6aの周方向寸法y1が拡大する。
本実施の形態の農用車輪1は、スポーク6のリム4側の端部にリム側異形部6aが形成されているので、リム4とスポーク6との周方向の接合長さを長くすることができ、リム4とスポーク6との接合部における周方向の強度を高めることができる。また、走行時に作用する周方向の駆動力やトラクションによりスポーク6とリム4との接合部に繰り返し生じる応力を周方向に分散させることができる。これにより、リム4の金属疲労を軽減し、リム4が破損に到るのを防止することができる。また、リム側異形部6aを形成することによって、スポーク6自体のリム4側の端部における周方向の強度を高めることができる。
また、スポーク6の素材となるパイプ材の軸方向寸法はリム4の軸方向寸法x0よりも大きいが、このパイプ材のリム4側の端部を塑性変形させてリム側異形部6aを形成し、このリム側異形部6aの軸方向寸法x1をリム4の軸方向寸法x0よりも小さくしているので、リム側異形部6aの端面全体をリム4に接触させて接合することができる。これにより、リム4に対するリム側異形部6aの接合長さ(溶接長)を従来よりも長くすることができ、これによってリム4とスポーク6との接合強度をより高めることができる。
本実施の形態の農用車輪1は、スポーク6のボス5側の端部にボス側異形部6cが形成されているので、スポーク6自体のボス5側の端部における軸方向強度や、ボス5とスポーク6との接合部における軸方向強度を高めることができる。そのため、農業機械が旋回したとき等に、ボス5とスポーク6との接合部に作用する軸方向の負荷に対して十分に耐えうる構造とすることができる。
なお、本実施の形態の農用車輪1とは異なるが、ボス5がリム4に対して軸方向にオフセットしているオフセットタイプの農用車輪の場合には、スポーク6のボス5側の端部に対して軸方向の負荷がよりかかりやすくなるため、スポーク6にボス側異形部6cを形成することがより有効となる。
スポーク6のボス側異形部6cは、周方向寸法y3が小さくなっているが、補強板7の範囲内に形成されているので周方向に関する強度の低下は補強板7によって十分に補うことができる。
スポーク6は、リム側異形部6aとボス側異形部6cとを備えており、これらは断面長円形状又は楕円形状に形成されているので、スポーク6にねじり方向の力が作用すると、これらの部分6a,6cとリム4やボス5との間に応力が集中しやすくなる。しかしながら、本実施の形態では、リム側異形部6aとボス側異形部6cとの間に軸方向寸法x2と周方向寸法y2とが同一で、リム側異形部6a及びボス側異形部6cよりもねじり剛性が低い中間部6bが設けられているので、ねじり方向の力によって発生する応力を中間部6bによって適切に緩和することができる。
図2に示されるように、補強板7は、ボス側異形部6cの軸方向寸法が拡大されることによって、ボス5の近傍で軸方向外側へ膨出した部分(膨出部)7aを有している。このような膨出部7aを備えることによって、補強板7の強度を高めることができるとともに、スポーク6に対する補強板7の接触長さ(溶接長さ)を大きくして補強板7とスポーク6との接合強度を高めることができる。
以上のような本実施の形態の効果を検証するため、本願の発明者は以下の試験を行った。
〔試験1〕
表1は、リム側異形部6a、中間部6b、ボス側異形部6cの長さを変更した場合の農用車輪1の強度を試験した結果を示している。
Figure 0005364691
試験に使用した農用車輪1は、次の通りである。
実施例1は、リム側異形部6a(A部と表記)と、中間部6b(B部と表記)と、ボス側異形部6c(C部と表記)の長さが同一である農用車輪1、すなわち、スポーク6の全長に対するA部、B部、C部の長さの比率がいずれも約33%とされた農用車輪1を使用した。
同様に、実施例2は、スポーク6の全長に対するA部、B部、C部の長さの比率が20%、40%、40%とされた農用車輪1、実施例3は、同比率が40%、40%、20%とされた農用車輪1、実施例4は、同比率が40%、20%、40%とされた農用車輪1をそれぞれ使用した。
これに対して、比較例1は、スポークがB部のみ、つまり、軸方向寸法と周方向寸法とが同一である断面円形状のスポークを有する農用車輪を使用した。同様に、比較例2は、A部のみからなるスポーク、すなわち、全長にわたって周方向寸法が軸方向寸法よりも大きいスポークを有する農用車輪を使用し、比較例3は、C部のみからなるスポーク、すなわち、全長にわたって軸方向寸法が周方向寸法よりも大きいスポークを有する農用車輪を使用した。
また、比較例4は、スポークの全長に対するA部とB部との比率が各50%のスポークを有する農用車輪、比較例5は、スポークの全長に対するB部とC部との比率が各50%のスポークを有する農用車輪を使用した。
なお、試験に使用した全ての農用車輪のリム及びスポークの材料は同一である。また、いずれの農用車輪にも補強板が設けられていないものを使用した。
農用車輪を装着した農業機械を、図3及び図4に示されるように、水平な床面G1と30℃の傾斜を有する床面G2とに載置した2つのパターンと、スポーク6が指向する方向を互いに180°変更させた2つのパターンとの組み合わせで合計4つの条件(「条件1」〜「条件4」)を設定した。そして、各条件について、農業機械に積む錘を段階的に増加させて、農用車輪1が変形する錘の合計の重量を求めた。
具体的に、「条件1」では、図3(a)に示されるように、農用機械を水平な床面G1に載置し、且つ、3本のスポーク6のうちの1本が回転軸心Xから下方へ床面G1と垂直に延びるように農用車輪1を配置した。
「条件2」では、図3(b)に示されるように、農用機械を水平面に対して30度傾斜する床面G2に載置し、且つ、3本のスポーク6のうちの1本が回転軸心Xから下方へ床面G2と垂直に延びるように農用車輪1を配置した。
「条件3」では、図4(a)に示されるように、農用機械を傾斜のない水平な床面G1に載置し、3本のスポーク6のうちの1本が回転軸心Xから上方へ床面G1と垂直に延びるように農用車輪1を配置した。
「条件4」では、図4(b)に示されるように、農用機械を水平面に対して30度傾斜する床面G2に載置し、3本のスポーク6のうちの1本が回転軸心Xから上方へ床面G2と垂直に延びるように農用車輪1を配置した。
「条件1」及び「条件3」にあっては、農用車輪1に、農用機械側からの荷重Wに対する床面G1からの反力が径方向外方から作用し、「条件2」及び「条件4」にあっては、農用車輪1に、農用機械側からの荷重Wの床面G2に向かう分力に対する反力が径方向外方から作用すると共に、農用機械側からの荷重Wの床面G2に沿う分力に対する反力が回転軸心X方向から作用する。
そして、各条件1〜4において比較例1の農用車輪1が変形するときの錘の重量を基準(強度指数100)とし、その他の比較例2〜5、実施例1〜4の農用車輪1が変形するときの錘の重量の比をそれぞれの条件の「強度指数」とした。
また、本試験では、農用車輪1を一定の条件下(回転速度及び負荷)で走行させ、周方向の繰り返し応力による疲労でリムに破損が生じるまでの時間を求めた(「条件−5」)。そして、比較例1の場合の時間を基準(強度指数100)とし、その他の比較例2〜5、実施例1〜4の農用車輪1が破損するまでの時間の比をそれぞれの条件の「強度指数」とした。
(試験結果の検証)
表1に示されるように、比較例2〜5の農用車輪は、比較例1の農用車輪に比べ、条件5を除いて、同等かわずかに向上した強度指数が得られた。
また、比較例2のようにA部のみのスポーク、つまり、全長にわたって軸方向寸法よりも周方向寸法の方が大きいスポークを有する農用車輪は、比較例1のB部のみのスポークを有する農用車輪と比べて、条件5についての強度指数が際立って高く(強度指数130)なっている。また、比較例4のようにA部とB部が50%ずつのスポークを有する農用車輪についても、比較例1のB部のみのスポークを有する農用車輪と比べて、特に条件5についての強度指数が際立って高く(強度指数130)なっている。これは、スポークの周方向寸法が大きいことによってリムとスポークとの接合部における周方向の強度が高められ、また、周方向への応力分散によって金属疲労が抑制されるためであると考えられる。
これに対して、比較例3のようにC部のみのスポーク、つまり、全長にわたって周方向寸法よりも軸方向寸法の方が大きいスポークを有する農用車輪や、比較例5のように、B部とC部とが50%ずつのスポークを有する農用車輪は、いずれもA部を備えないため、特に条件5における強度指数が低くなっていることが分かる。
実施例1〜4の農用車輪、すなわちA部〜C部の全てを備えたスポークを有している農用車輪では、比較例1と比べて全ての条件において強度指数の向上が見られた。また、条件5では、比較例2,4と同様に、強度指数が特に高くなっていた。また、条件3に関して、実施例1〜4では、比較例2〜5よりも高い強度指数(120以上)を得ることができた。また、実施例1のように、A部〜C部の長さが均等なスポークを有する農用車輪では、他の実施例2〜4の農用車輪に比べて全ての条件1〜5でバランスよく高い強度指数が得られた。したがって、この試験1からは実施例1の農用車輪が最も好ましい態様であると言える。
〔試験2〕
表2は、上述の試験1と同様に、リム側異形部6a、中間部6b、ボス側異形部6cの長さを変更した場合の農用車輪1の強度を試験した結果を示している。ただし、試験2では、農用車輪1に対して図1に示す補強板7を設け、この補強板7の寸法との比較においてリム側異形部6a、中間部6b、ボス側異形部6cの長さを規定した。試験の条件(条件1〜条件5)は、試験1と同一とした。
Figure 0005364691
比較例は、試験1の比較例1と同様に、B部のみからなるスポークを有する農用車輪を使用したものである。
実施例1では、図2に示されるように、ボス5から補強板7の径方向外端までの寸法をKとし、補強板7の径方向外端からリム4までの寸法をHとしたとき、A部(リム側異形部6a)の長さが1/2H、C部(ボス側異形部6c)の長さが1/2Kの農用車輪1を使用した。
同様に、実施例2では、A部の長さが1/3H、C部の長さが1/3Kの農用車輪1を使用し、実施例3は、A部の長さが1/4H、C部の長さが1/4Kの農用車輪1を使用した。
(試験結果の検証)
試験2においては、実施例1〜3のいずれも比較例と比べて強度指数の向上が見られた。特に、実施例2では、全ての条件1〜5において実施例1,3よりも優れた結果を得ることができた。よって、実施例2のように、A部の長さを1/3Hとし、C部の長さを1/3Kとした農用車輪が最も好ましい態様であると言える。
また、A部6a及びC部6cの長さが長いほど、B部6b、すなわち中間部6bの長さを十分に確保できなくなり、ねじり方向の力によって生じる応力を緩和する領域が少なくなり、A部6a及びC部6cの長さが短いほど、リム4とスポーク6との接合部における周方向の強度や、ボス5とスポーク6との接合部における軸方向の強度を十分に確保できなくなる。したがって、これらの観点からも実施例2のように、A部6a及びC部6cの長さを設定することが有効である。
〔第2の実施の形態〕
図6は、本発明の第2の実施形態におけるホイールの一部を示す側面図、図7は、図6のE−E断面図である。
前述した第1の実施の形態では、リム側異形部6aと中間部6bとの境界や、中間部6bとボス側異形部6cとの境界に急激な形状変化があり、その形状変化部分を除いて、リム側異形部6a及びボス側異形部6cの断面形状が略一定であった。これに対して、本実施の形態では、リム側異形部6a及びボス側異形部6cの形状が、それぞれの長さの範囲において軸方向寸法及び周方向寸法が徐々に変化している。したがって、本実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏するほか、リム側異形部6aと中間部6bとの境界や、中間部6bとボス側異形部6cとの境界における応力集中を抑制することができる。また、形状の変化が滑らかであるので、プレス等による加工が容易である。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において適宜変更することが可能である。
例えば、前記各形態の農用車輪1において、農用車輪1の各構成または全体の構造、形状、寸法、個数、材質などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
スポーク6は、断面形状が円形状(長円形及び楕円形を含む)のものに限らず、多角形状のものであってもよい。また、スポーク6は、中空(パイプ)に限らず、中実であってもよい。
補強板7は、側面視で略三角形状とされているが、円形状(円盤状)等の他の形状であってもよい。
1 農用車輪
2 ホイール
3 弾性輪体
4 リム
5 ボス
6 スポーク
6a リム側異形部
6b 中間部
6c ボス側異形部
7 補強板(補強部材)

Claims (7)

  1. ボスと、このボスから径方向外方へ放射状に延びる複数本のスポークと、このスポークの径方向外端部に接合される環状のリムと、このリムに焼き付けられる弾性輪体と、を備えている農用車輪において、
    前記スポークは、前記リム側の端部に、車輪周方向寸法が車輪軸方向寸法よりも大きいリム側異形部を備え、前記ボス側の端部に、車輪軸方向寸法が車輪周方向寸法よりも大きいボス側異形部を備え、前記リム側異形部と前記ボス側異形部との長手方向の間に、車輪軸方向寸法と車輪周方向寸法とが同一とされ、かつ前記リム側異形部及び前記ボス側異形部よりもねじり剛性が低い中間部を備えていることを特徴とする農用車輪。
  2. 車輪周方向に隣接する前記スポークと前記ボスとを一体に連結する補強部材が、前記スポークを側方から覆うように設けられており、
    前記ボス側異形部が、前記ボス部から前記補強部材の径方向外端部までの範囲で形成され、
    前記補強部材は、前記ボス側異形部に沿って軸方向外側へ膨出する膨出部を有している請求項1に記載の農用車輪。
  3. 車輪周方向に隣接する前記スポークと前記ボスとを一体に連結する補強部材が設けられている請求項1に記載の農用車輪。
  4. 前記ボス部から前記補強部材の径方向外端部までの寸法をKとしたとき、前記ボス側異形部が、前記ボスから径方向外方へ1/3Kの範囲に形成されている請求項2又は3に記載の農用車輪。
  5. 前記補強部材の径方向外端部から前記リムまでの寸法をHとしたとき、前記リム側異形部が、前記リムから径方向内方へ1/3Hの範囲に形成されている請求項2〜4のいずれか1項に記載の農用車輪。
  6. 前記リムの車輪軸方向寸法が、前記リム側異形部の車輪軸方向寸法よりも大きく、前記中間部の車輪軸方向寸法よりも小さい請求項1〜5のいずれか1項に記載の農用車輪。
  7. 前記スポークは、前記リムの車輪軸方向寸法よりも大きな車輪軸方向寸法を有する素材から形成され、当該素材における前記リム側の端部を車輪軸方向に塑性変形させることによって、前記リム側異形部の車輪軸方向寸法が前記リムの車輪軸方向寸法よりも小さく形成されている請求項6に記載の農用車輪。
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