JP5358849B2 - X線コリメータ - Google Patents
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Description
ベースとなる下ベース部材(1)と、
対向面が平行となるように前記下ベース部材(1)の上面に垂直に立設される1対の規制部材(2a、2b)と、
平面視略コの字状で前記1対の規制部材の立設方向に所定高さを有し、両コの字が向き合うようにして前記規制部材(2a、2b)の対向面間に挟まれる1対の包囲部材(3a、3b)と、
前記1対の包囲部材(3a、3b)に包囲される柱状の部材であって、各々の平面形状が略正N角形(Nは4、6、8)のN等分の形状となるN個の、前記1対の規制部材の立設方向に、前記包囲部材と接触した状態で立設した柱状部材と、
前記規制部材(2a、2b)の対向面の存在方向と平行に移動される1対の移動部材(6a、6b)と、
少なくとも前記規制部材(2a、2b)の上端面を固定する上ベース部材(7)と、
前記1対の移動部材(6a、6b)を水平移動させるための第1の電気的駆動源(50)と、前記柱状部材を移動させるための第2の電気的駆動源(52)とを備え、
前記第1の電気的駆動源(50)の駆動によって、前記1対の移動部材(6a、6b)が互いに逆方向に同移動量水平移動されることによって、前記柱状部材を包囲する前記1対の包囲部材(3a、3b)が互いに逆方向に同移動量水平移動され、
前記各水平移動は、一対の規制部材(2a、2b)の対向面が互いに対向している方向に直交し、かつ、下ベース部材(1)と上ベース部材(7)とが互いに対向している方向に直交する方向であり、
更に、前記第2の電気的駆動源(52)の駆動によって、1個の柱状部材を、それを包囲する包囲部材(3a)の略コの字の周囲に沿う方向に移動させると、これに連動して残りの「N−1」個の柱状部材が順次各々を包囲する包囲部材(3a、3b)の略コの字の周囲に沿う方向に移動されるように構成されたことを特徴とするようにした。
図1、図2は下ベース部材1に、1対の規制部材2(2a、2b)を組み込んだ構造の説明図である。図1(a)は下ベース部材1の斜視図、図1(b)はその平面図、図2(a)は図1の構造に1対の規制部材2a、2bを組み込んだ構造の斜視図、図2(b)はその平面図である。下ベース部材1は、当該装置のベースとなる部材である。この下ベース部材1は、平面視略円環状の部材であって、この円環状の内部には、平面形状が略楕円状の中空部が形成されている。この下ベース部材1の円環状部の内縁の一部から装置後方(図面右側)に向けて延出部15が延び出ていて、下ベース部材1と一体となって構成されてアルミニウムで製造されている。この延出部15は、その厚みが下ベース部材1よりも厚くなっている。延出部15は、平面視長方形状の部材において、この長方形の装置前側(図面左側)の一辺が平面視円弧状となっており、この平面視円弧状の部分は下ベース部材1の円環状部の一部の内縁となっている。
図14は、モーター52(第2の電気的駆動源)を駆動させることによって、開口用移動部材11を上下動させて、その結果、三角柱部材4aを包囲部材3aの3面の壁面の1つ(装置前方側(図面左側)の内壁面:図3(b)の符号TW参照)に沿って移動させる移動機構の模式的な説明図である。図14は、三角柱部材4aの移動機構を説明するために装置の一部のみを抜き出して記載した模式的な図面である。ボールねじを使用して、三角柱部材4aを移動させる移動機構を構築している。
なお、本装置であるX線コリメータ100自体を回転させることも公知の機構で実現できる。一例として、装置上側に水平面を有する板状部材を用意し、この板状部材の下面に円形の回転自在なプレートおよび第3のモーターを設ける。そして、この回転自在のプレートに上ベース部材7を固定し、この第3のモーターと上ベース部材7との間にベルトを掛け渡す構成とすれば、この第3のモーターを回転させることによって、装置自体が回転することになる。この場合、第3のモーターを装置本体から延び出るモーターブロックに固定する構成とすれば本装置自身に固定したモーターで装置自体を回転可能にするため装置取付の作業性上一層好ましい。なお、この構成例は一例であり他の態様によっても装置自体を回転可能にすることができる。要するに、装置自体を回転可能にすることが可能であり、これによって、X線照射時におけるX線コリメータの3次元における位置の微調整が容易に可能になるので利便性に富むことになる。
図17は、2つのモーター50(移動部材6a、6bの移動用電気的駆動源)、モーター51(三角柱部材4a移動用電気的駆動源)を駆動して6個の三角柱部材4a〜4bで形成される開口部(AP)がどのように変化するかを示した模式的な平面図である。図17(a)は、両モーター50、モーター51を駆動する前の開口部が完全に閉じた状態である(全閉状態)。この状態から、モーター51とモーター50の双方を徐々に正転させると、開口部(AP)は、正6角形ではない図面横方向に長い6角形となる(図17(b)参照)。つまり、この6角形は横長の長孔状となる。更に、モーター51とモーター50の正転動作を継続すると、図17(c)に示すように、開口部(AP)は図面縦方向にも図面横方向にも長い6角形となるため、長孔は大きなものとなる。
本装置の材料、寸法について説明しておくことにする。本装置の各パーツは、基本的にアルミニウムで製造できる。但し、柱状部材で構成されるタングステンブロック60はダングステン、ナット73、ナット85、ねじ軸71、ねじ軸86等はステンレス等で製造する。また、本装置の試作品にあっては、その下ベース部材1下端から上ベース部材7上端までは「約120(mm)」、両ベース部材の環状部の直径は「約150(mm)」、装置横方向の長さは「212(mm)」、装置の幅は「156(mm)」であり、極めて小型のX線コリメータを実現することができた。なお、材料や寸法はこれらに限られない。
2(2a、2b) 規制部材
3(3a、3b) 包囲部材
4(4a、4b、4c、4d、4e、4f)三角柱部材
5 ガイド部材
6(6a、6b) 移動部材
7 上ベース部材
8 固定用部材
11 開閉用移動部材
15 延出部
16 延出部
17 穴
18 孔
19 孔
20 リニアスライド
30 ベアリング
35 段差
40 モーターブロック
41 モーター載置部
42 モーターブロック
43 固定用部材
44 固定用部材
45 モーター載置部
50 モーター
51 回転軸
52 モーター
53 回転軸
55 上下動部材
57 ねじ孔
60 タングステンブロック
61 孔
62 穴
100 X線コリメータ
Claims (7)
- X線の照射野を制御するX線コリメータであって、
ベースとなる下ベース部材(1)と、
対向面が平行となるように前記下ベース部材(1)の上面に垂直に立設される1対の規制部材(2a、2b)と、
平面視略コの字状で前記1対の規制部材の立設方向に所定高さを有し、両コの字が向き合うようにして前記規制部材(2a、2b)の対向面間に挟まれる1対の包囲部材(3a、3b)と、
前記1対の包囲部材(3a、3b)に包囲される柱状の部材であって、各々の平面形状が略正N角形(Nは4、6、8)のN等分の形状となるN個の、前記1対の規制部材の立設方向に、前記包囲部材と接触した状態で立設した柱状部材と、
前記規制部材(2a、2b)の対向面の存在方向と平行に移動される1対の移動部材(6a、6b)と、
少なくとも前記規制部材(2a、2b)の上端面を固定する上ベース部材(7)と、
前記1対の移動部材(6a、6b)を水平移動させるための第1の電気的駆動源(50)と、前記柱状部材を移動させるための第2の電気的駆動源(52)とを備え、
前記第1の電気的駆動源(50)の駆動によって、前記1対の移動部材(6a、6b)が互いに逆方向に同移動量水平移動されることによって、前記柱状部材を包囲する前記1対の包囲部材(3a、3b)が互いに逆方向に同移動量水平移動され、
前記各水平移動は、一対の規制部材(2a、2b)の対向面が互いに対向している方向に直交し、かつ、下ベース部材(1)と上ベース部材(7)とが互いに対向している方向に直交する方向であり、
更に、前記第2の電気的駆動源(52)の駆動によって、1個の柱状部材を、それを包囲する包囲部材(3a)の略コの字の周囲に沿う方向に移動させると、これに連動して残りの「N−1」個の柱状部材が順次各々を包囲する包囲部材(3a、3b)の略コの字の周囲に沿う方向に移動されるように構成されたことを特徴とするX線コリメータ。 - 請求項1に記載のX線コリメータにおいて、
前記1対の包囲部材(3a、3b)の各々は、前記規制部材(2a、2b)の対向面に水平方向に設けられたリニアスライドに沿って水平移動可能に構成したことを特徴とするX線コリメータ。 - 請求項1および2の内のいずれか一項に記載のX線コリメータにおいて、
前記N個の柱状部材において、隣り合う柱状部材の互い向き合う面の上端部間にはベアリングが介在されていることを特徴とするX線コリメータ。 - 請求項1、2および3の内のいずれか一項に記載のX線コリメータにおいて、
前記柱状部材は、垂直方向において段差部(35)が設けられていることを特徴とするX線コリメータ。 - 請求項1、2、3および4の内のいずれか一項に記載のX線コリメータにおいて、
前記柱状部材の材質はタングステンであることを特徴とするX線コリメータ。 - 請求項1、2、3、4および5の内のいずれか一項に記載のX線コリメータにおいて、
前記略正N角形は、略正6角形であり、
前記柱状部材は、
前記1対の包囲部材(3a、3b)に包囲される三角柱状の部材であって、各々の平面形状が略正6角形の6等分の形状となる6個の三角柱部材(4a〜4f)であり、
前記第2の電気的駆動源(52)は、前記三角柱部材(4a)を移動させるためのものであり、
前記第1の電気的駆動源(50)の駆動によって、前記1対の移動部材(6a、6b)が互いに逆方向に同移動量水平移動されることによって、前記三角柱部材(4a〜4f)を包囲する前記1対の包囲部材(3a、3b)が互いに逆方向に同移動量水平移動され、
前記各水平移動は、一対の規制部材(2a、2b)の対向面が互いに対向している方向に直交し、かつ、下ベース部材(1)と上ベース部材(7)とが互いに対向している方向に直交する方向であり、
更に、前記第2の電気的駆動源(52)の駆動によって、1個の三角柱部材(4a)を、それを包囲する包囲部材(3a)の略コの字の周囲に沿う方向に移動させると、これに連動して残りの5個の三角柱部材(4b〜4f)が順次各々を包囲する包囲部材(3a、3b)の略コの字の周囲に沿う方向に移動されるように構成されたことを特徴とするX線コリメータ。 - 請求項6に記載のX線コリメータにおいて、
平面形状を合わせると略正6角形の半分となる3個1組の三角柱部材(4a、4b、4c)と一方の包囲部材(3a)とはリニアスライド(20)によって結合され、各三角柱部材(4a、4b、4c)がこの一方の包囲部材(3a)の3面の内側面の各々に対して水平移動可能に構成すると共に、
残り3個1組の三角柱部材(4c、4d、4f)と他方の包囲部材(3b)とはリニアスライド(20)によって結合され、各三角柱部材(4c、4d、4f)がこの他方の包囲部材(3b)の3面の内側面の各々に対して水平移動可能に構成したことを特徴とするX線コリメータ。
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