JP5353834B2 - 電動圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒を圧縮する圧縮機構、圧縮機構を駆動する電動モータ、および電動モータを駆動するインバータ回路等のモータ駆動回路を有し、電動モータとモータ駆動回路とがハウジングを貫通する貫通端子で接続された電動圧縮機に関する。
従来から、冷媒を吸入圧縮する圧縮機構と、圧縮機構を駆動する電動式のモータと、モータを駆動する駆動回路部と、を備え、モータを圧縮機構とともにハウジング内に収容し、駆動回路部をハウジング外に載置して、モータと駆動回路部とをハウジングを貫通する貫通端子部により接続した電動圧縮機がある。そして、貫通端子部をハウジングに装着する際の支持部材となる金属製の端子本体と、導電経路となる金属端子と、の間をガラスで封止して、端子本体と金属端子との間の絶縁性および気密性を確保する電動圧縮機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2010−65625号公報
しかしながら、上記従来技術の電動圧縮機では、貫通端子部の封止ガラスに大きな応力が加わり割れることを防止するように、端子本体とハウジングとの間にOリング等からなるシール部材を配設して、ハウジングに装着した貫通端子部の端子本体をサークリップ等で固定し、ハウジングと貫通端子部との間の気密シール性を確保している。このため、貫通端子部の構造が複雑で体格が大きくなり易いという問題がある。
また、金属端子の構成材料としてはガラスに近似した線膨張係数を有する材料を設定するため、電気導電率が高い材料を選択することが困難であり、金属端子の径を比較的大きくして抵抗を低減する必要がある。これも貫通端子部の体格を大きくする要因となっている。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、貫通端子部の構造を簡素化して貫通端子部を小型化することが可能な電動圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機構と、
圧縮機構を駆動する電動式のモータと、
圧縮機構およびモータを収納するとともに、内部を圧縮機構が吸入する吸入冷媒が流通するハウジングと、
ハウジング外に設けられ、モータを駆動する駆動回路部と、
ハウジングに形成された貫通孔内に設けられ、モータと駆動回路部とを電気的に接続する貫通端子部と、を備え、
貫通端子部は、
一端部にモータから延びるリード線が接続され、他端部に駆動回路部が接続された金属材からなるピン部材と、
ピン部材の外周を取り囲むように配設されたゴム材もしくはゴムを含有するポリマーアロイ材からなる筒状の絶縁部材と、
絶縁部材の外周を取り囲むように配設された金属材からなる筒状の支持部材と、を具備し、
貫通孔内に圧入された支持部材の外周面が全周にわたってハウジングに圧接しており、
支持部材が圧入に伴い内方へ向かって変形して内径が縮小し、絶縁部材が支持部材とピン部材との間で径方向に圧縮されて、支持部材の内周面が全周にわたって絶縁部材に圧接しているとともに、絶縁部材の内周面が全周にわたってピン部材に圧接しており、
ピン部材は、軸線方向において貫通孔内に位置する部分の外周面に、環状に形成された複数の環状凹部もしくは複数の環状凸部を有し、
圧入により内径が縮小した支持部材によって絶縁部材が内方に押し込まれて、
複数の環状凹部のそれぞれの縁部もしくは複数の環状凸部のそれぞれにおいて、絶縁部材とピン部材との間に面圧が環状に発生していることを特徴としている。
これによると、ピン部材と筒状の支持部材との間にゴム材もしくはゴムを含有するポリマーアロイ材からなる筒状の絶縁部材を介設した簡単な構成の貫通端子部をハウジングの貫通孔内に圧入することで、支持部材の外周面を全周にわたってハウジングに圧接して支持部材とハウジングとの間の気密シールするとともに、筒状の支持部材を圧入に伴い縮径させて絶縁部材を径方向に圧縮し、支持部材とピン部材との間を絶縁しつつ気密シールしている。このように、比較的簡単な構造の貫通端子部により貫通端子部を小型化することができる。
また、ピン部材の環状凹部の縁部と絶縁部材との間、もしくは、ピン部材の環状凸部と絶縁部材との間に、比較的高い面圧を環状に発生させて、ピン部材と絶縁部材との間を確実に気密シールすることができる。
また、請求項2に記載の発明では、ピン部材は、銅材もしくは銅合金材からなることを特徴としている。支持部材とピン部材との間をゴム材もしくはゴムを含有するポリマーアロイ材からなる絶縁部材で絶縁しつつ気密シールしており、ガラス材を封止に用いる必要がないので、ピン部材に、電気導電率が高い銅材もしくは銅合金材を用いることが可能である。
また、請求項3に記載の発明では、支持部材は、内周側に内方に向かって突出した環状突出部を有し、環状突出部が絶縁部材を内方に向かって押圧していることを特徴としている。これによると、支持部材の環状突出部と絶縁部材との間に比較的高い面圧を環状に発生させて、支持部材と絶縁部材との間を確実に気密シールすることができる。
また、請求項4に記載の発明では、ピン部材は、一端部から軸方向に凹み、リード線が挿入されている挿設凹部を有し、挿設凹部内に挿設されたリード線がピン部材にかしめ固定されていることを特徴としている。これによると、ピン部材の一端部においてピン部材の外周面よりも内側にモータからのリード線を固定できるので、貫通端子部を一層小型化することができる。
本発明を適用した一実施形態における電動圧縮機の外形を示す正面図である。 図1中A−A線断面図である。 電動圧縮機の内部構造を示す断面図である。 駆動回路部であるインバータ回路20の配設部位の概略構成を示す断面図である。 インバータ回路20の一部を拡大した断面図である。 貫通端子部16の概略構造を示す断面図である。 貫通端子部16の製造方法およびハウジング1への装着方法を説明する工程別断面図の一部である。 貫通端子部16の製造方法およびハウジング1への装着方法を説明する工程別断面図の一部である。 貫通端子部16の製造方法およびハウジング1への装着方法を説明する工程別断面図の一部である。 貫通端子部16の製造方法およびハウジング1への装着方法を説明する工程別断面図の一部である。 貫通端子部16の製造方法およびハウジング1への装着方法を説明する工程別断面図の一部である。 貫通端子部16の製造方法およびハウジング1への装着方法を説明する工程別断面図の一部である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
図1は、本発明を適用した一実施形態における電動圧縮機の外形を示す正面図である。図2は、図1中A−A線断面図であり、図3は、電動圧縮機の内部構造を示す断面図である。
図1に示す電動圧縮機100は、例えば、自動車のエンジンルーム内に配置されている。電動圧縮機100は、凝縮器、減圧器、および蒸発器とともに、車両空調装置用の冷凍サイクル装置を構成している。電動圧縮機100はハウジング1を備えている。
ハウジング1は、伝熱性の高いアルミニウム材もしくはアルミニウム合金材等の金属からなるもので、略円筒状に形成されている。ハウジング1には、冷媒吸入口1aおよび冷媒吐出口1bが設けられている。
冷媒吸入口1aは、ハウジング1において軸線方向一方側に配置されている。冷媒吸入口1aには、蒸発器の冷媒出口からの冷媒が流入する。冷媒吐出口1bはハウジング1において軸線方向他方側に配置されている。冷媒吐出口1bは、凝縮器の冷媒入口に向けて冷媒を吐出する。
ハウジング1の上側には脚部2が設けられている。ハウジング1の下側には脚部3、4が設けられている。脚部2、3、4には、それぞれ、ボルト5を貫通させる貫通孔が設けられている。各ボルト5は、脚部2、3、4の貫通孔に貫通した状態で、ハウジング1をエンジンの側壁に固定する。
電動圧縮機100は、図2および図3に示すように、モータ部10(モータに相当)、インバータ回路20(駆動回路部に相当)、圧縮機構30、およびインバータカバー40(カバー部材に相当)等から構成されている。
モータ部10は、三相同期モータであって、回転軸12、ロータ13、ステータコア14、およびステータコイル15から構成されている。
回転軸12は、ハウジング1内に配置されている。回転軸12はその軸線方向がハウジング1の軸線方向に一致している。回転軸12は、軸受け12a、12bにより回転自在に支持されている。回転軸12は、ロータ13から受ける回転駆動力を圧縮機構30に伝える。軸受け12a、12bは、ハウジング1により支持されている。
ロータ13は、例えば永久磁石が埋め込まれたもので、筒状に形成されているものであって、回転軸12に対して固定されている。ロータ13は、ステータコア14から発生される回転磁界に基づいて、回転軸12とともに回転する。
ステータコア14は、ハウジング1内においてロータ13(回転軸12)に対して径方向外周側に配置されている。ステータコア14は、その軸線方向が回転軸12の軸線方向に一致する筒状に形成されている。ステータコア14は、ロータ13との間に隙間を形成している。隙間は、回転軸12の軸線方向に並行に冷媒を流す冷媒流路17を構成している。
ステータコア14は、磁性体からなるもので、ハウジング1の内周面から支持されている。ステータコイル15は、ステータコア14に対して回巻されている。ステータコイル15は後述するように回転磁界を発生する。
圧縮機構30は、モータ部10に対して軸線方向他方側に配置されている。圧縮機構30は、固定スクロールと可動スクロールとから構成されるスクロール型コンプレッサであって、モータ部10の回転軸12からの回転駆動力によって可動スクロールを旋回させて冷媒を吸入、圧縮、吐出する。
インバータ回路20は、ハウジング1の取付面1cに装着されている。取付面1cは、ハウジング1の外周部(すなわち、回転軸12の径方向外周側)に形成されている。本実施形態では、取付面1cは、ハウジング1の外周部の上側に位置する。
インバータ回路20は、半導体素子等からなり、モータ部10を駆動する三相電圧を発生する駆動回路を構成している。インバータカバー40は、インバータ回路20を覆うように形成されている。インバータカバー40は、ハウジング1にネジ(図示省略)により締結されている。
ステータコア14の外周壁には、図2に示すように、凹部14a、14b、14c、14dが設けられている。凹部14aは、回転軸12の径方向中心側に凹んで、かつステータコア14に対して軸線方向に並行に延びるように形成されている。同様に、凹部14b、14c、14dは、回転軸12の径方向中心側に凹んで、かつステータコア14に対して軸線方向に並行に延びるように形成されている。
凹部14a、14b、14c、14dは、回転軸12を中心とする円周方向に同一間隔でずれるように配置されている。凹部14aは、インバータ回路20側に配置されている。凹部14aは、ハウジング1の内周面との間に第1の冷媒流路60を構成する。凹部14b、14c、14dは、それぞれ、ハウジング1の内周面との間に第2の冷媒流路61、62、63を構成する。
ここで、凹部14aにおいてインバータ回路20側には(凹部14aの内面には)、断熱膜80が設けられている。図2には模式的に所定の厚みを有する断熱膜80が示されているが、実際には、断熱膜80としては、薄膜状に形成されているものが用いられる。
断熱膜80は、凹部14aの底部140および側部141a、141bを覆うように形成されている。すなわち、断熱膜80は、軸線方向から視て略断面コ字状に形成されている。断熱膜80は、冷媒とステータコア14との間の熱伝達を妨げる。
断熱膜80は、冷媒や潤滑油(圧縮機油)に対する耐性が強く、かつ高温度高圧に耐え得る材料が用いられ、例えば、ビスマス(金属系)、セラミックス(無機高分子)、ポリイミド(有機無機高分子)などを用いることができる。断熱膜80としては、特に、耐熱性に優れたポリイミドを用いることが好ましい。
上述した構成の電動圧縮機100の作動について簡単に説明する。まず、インバータ回路20が電源投入されて、モータ部10のステータコイル15に対して三相の駆動電流を流す。これに伴って、ステータコア14から回転磁界が発生するため、ロータ13に対して回転力が発生する。すると、ロータ13が回転軸12とともに回転する。したがって、圧縮機構30は、回転軸12からの回転駆動力によって旋回して冷媒を吸入する。
このとき、蒸発器側からの吸入冷媒は、ハウジング1の冷媒吸入口1a側内に流入する。すると、この吸入冷媒は、冷媒流路17、60、61、62、63を通過して圧縮機構30側に流れる。吸入冷媒は、圧縮機構30で圧縮され、冷媒吐出口1bから凝縮器側に吐出される。
一方、インバータ回路20は、その作動に伴って熱を発生する。この熱がハウジング1の肉部1n(図2、図3参照)を通して冷媒流路60内の冷媒に伝わる。
このとき、ステータコイル15は、三相の駆動電流の通電に伴って熱を発生するものの、断熱膜80により冷媒流路60内の冷媒とステータコア14との間の熱伝達を妨げる。したがって、冷媒流路60内の冷媒によりインバータ回路20を冷却することになる。
また、ステータコイル15から発生した熱は、ステータコア14を通して冷媒流路17、61〜63内の冷媒に伝わる。これにより、ステータコア14、およびステータコイル15を冷媒流路17、61〜63内の冷媒により冷却することができる。
次に、図4および図5に基づいて、モータを駆動する駆動回路部の構成について説明する。図4は、駆動回路部であるインバータ回路20の配設部位の概略構成を示す断面図であり、図5は、インバータ回路20の一部を拡大した断面図である。
図4に示すように、インバータ回路20は、ハウジング1の取付面1cに取り付けられてインバータカバー40で覆われている。換言すれば、インバータ回路20は、ハウジング1の取付面1cを底面部とし、インバータカバー40が側面部および天井面部となるケーシング内に収容されている。インバータカバー40とハウジング1との間にはシール部材41が配設されており、インバータ回路20の収容空間と外部空間とを遮断している。
インバータ回路20は、第1基板21と第2基板22とを有し、第1基板21と第2基板22とはワイヤ23等の電気的接続手段で接続されている。第1基板21は、パワー素子214等を内蔵している素子内蔵回路基板である。
一方、第2基板22は、絶縁基材内に素子を内蔵していない非素子内蔵回路基板であり、例えばガラスエポキシ基板等の所謂汎用プリント基板からなり、絶縁基材の表面を含む絶縁基材の外部に回路素子の本体部が配設されるように各種素子等が実装されている。第2基板22には、外部との接続端子を有するコネクタ221や電源フィルタ等の大型部品が実装されている。
第1基板21および第2基板22は、いずれも取付面1cに取り付けられ、取付面1cが延びる方向に並設されている。すなわち、第1基板21と第2基板22とは、ハウジング1の外面の延面方向において並設されている。第1基板21および第2基板22と、ハウジング1の取付面1cとの間には、全域に亘って絶縁放熱シート24(絶縁シート部材に相当)が介設されている。絶縁放熱シート24は、例えば樹脂材(例えばシリコーン樹脂)、ゴム材(例えばシリコーンゴム)、無機材(例えばマイカ)等のいずれかからなる。
図5に示すように、第1基板21は、熱可塑性樹脂からなる絶縁基材211と、絶縁基材211の内部に配置されたパワー素子214と、絶縁基材211の内部や表面に配置された他の回路素子215(例えば、抵抗等の受動素子)等の電子部品と、絶縁基材211の内部や表面に形成され、パワー素子214や他の回路素子215と電気的に接続する配線部としての導体パターン212および層間接続ビア213とを備えている。
換言すれば、第1基板21は、熱可塑性樹脂からなる絶縁基材211の表面および内部に導体パターン212が多層に配置され、異なる層の導体パターン212の一部が層間接続部である層間接続ビア213(例えば、導電性ペーストなどを採用することができる)によって電気的に層間接続されるとともに、絶縁基材211中に導体パターン212及び層間接続ビア213と電気的に接続されたパワー素子214等の電子部品が配置された多層基板である。
また、第1基板21は、絶縁基材211内に埋め込まれた伝熱部材である例えば銅製で薄板状の放熱用チップ216を備えている。放熱用チップ216は、絶縁基材211内においてパワー素子214よりもハウジング1の取付面1c側(図5図示下方側)となる部位に埋設されている。放熱用チップ216は、図示下面が絶縁基材211から露出しており、放熱用チップ216の下面と絶縁基材211の下面とは同一平面内にある。
第1基板21の絶縁基材211は、例えば、熱可塑性の樹脂フィルム(基材フィルム)を複数枚積層して、相互に接着(溶着)して構成されている。なお、樹脂フィルムに用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、及びポリエーテルエーテルケトンとポリエーテルイミドの混合材、或いは液晶ポリマーなどを採用することができる。
第1基板21は、表面に配線部の一部として例えば金属箔からなる導体パターン212が形成されると共に、この導体パターン212を底部とするビアホール内に導電体(例えば、導電性ペースト)が埋め込まれた配線部の一部としての層間接続ビア213を有する熱可塑性の樹脂フィルム(基材フィルム)や、パワー素子214等の内蔵電子部品や放熱用チップ216等の内蔵部品の体格に応じた貫通孔を有する熱可塑性の樹脂フィルム(基材フィルム)などを複数層積層して、相互に接着(溶着)して構成されている。
なお、導体パターン212は、比較的大電流が流れる所謂パワー系(例えばモータ電流系統)では非パワー系(例えば信号伝達系統)よりも導体厚さを厚くすることが好ましい。パワー系の導体パターン212を非パワー系の導体パターン212と同一層に配置する場合には、パワー系の導体パターン212として例えば銅製の金属プレート部材を用いることができ、パワー系の導体パターン212を非パワー系の導体パターン212と異なる層に配置する場合には、パワー系の導体パターン212を非パワー系の導体パターン212よりも厚い金属箔もしくは金属プレート部材により形成することができる。
この第1基板21は、以下のようにして製造することができる。上述のような複数枚の熱可塑性の樹脂フィルムを、内部にパワー素子214等を配置しつつ積層する。そして、この積層体を加熱しながら、積層方向における両側から加圧する。例えば、250〜350℃の雰囲気温度下で1〜10MPaの圧力で10〜20分間加圧する。このようにして、一括で熱圧着接合して第1基板21を製造することができる。
なお、第1基板21の絶縁基材211として、熱可塑性の樹脂フィルムを複数枚用いる例を説明したが、絶縁基材211は、少なくとも熱可塑性樹脂を含むものであればよく、例えば、熱可塑性樹脂を含む基材フィルムと、熱硬化性樹脂を含む基材フィルムとを相互に(例えば、交互に、あるいは、熱硬化性樹脂を含む基材フィルムが連続して積層されないように)積層してなるものを採用するようにしてもよい。この例では、熱可塑性樹脂を含む基材フィルムが接着剤層として機能する。
また、熱可塑性樹脂は、絶縁基材211に内蔵するパワー素子214等の内蔵素子の周囲に配設することが好ましい。内蔵素子に接する部分の少なくとも一部に熱可塑性樹脂を配置することが好ましく、内蔵素子を取り囲む全域(全面)に亘って熱可塑性樹脂を配置することがさらに好ましい。内蔵素子に接する部分に熱可塑性樹脂を配置すると、積層した複数枚の樹脂フィルムを加熱プレスして絶縁基材211を形成する際に、絶縁基材211中にパワー素子214等の内蔵素子を封止する(内蔵素子の外面の電気接続部を除く全域を絶縁基材に密着させる)ことが容易である。
図5から明らかなように、第1基板21には、図示左方側端部近傍に、絶縁基材211を厚さ方向(図示上下方向)に貫通する貫通孔211aが形成されている。
放熱用チップ216は、絶縁基材211の厚さ方向(図示上下方向)におけるパワー素子214の投影領域の一部もしくは全域を含むように配設され、図示左方側に大きく延設されている。そして、放熱用チップ216は、絶縁基材211の貫通孔211aが形成された部分を含む領域にまで延設されている。放熱用チップ216には、絶縁基材211の貫通孔211aに対応して、同軸上に貫通孔216aが形成されている。
ハウジング1の取付面1cが形成されている部分には、図5では図示を省略したモータ部10のステータコイル15から延びハウジング1を貫通する貫通端子部16の貫通ピン部材161(貫通棒状導電部材)が突出しており、貫通ピン部材161のハウジング1外方に突出した部分は、絶縁基材211の貫通孔211a内に配設されている。
貫通ピン部材161は、半田付け等の電気的接合手段により、第1基板21の放熱用チップ216に電気的に接続している。放熱用チップ216は、導体パターン212と接すること等により、パワー素子214と電気的に接続されており、放熱用チップ216の貫通ピン部材161との接続部分(放熱用チップ216の貫通孔216a部分)が、第1基板21からモータ部10へ供給電力を出力する出力部となっている。
なお、貫通端子部16の貫通ピン部材161は、放熱用チップ216のみと電気的に接続されていてもよいが、放熱用チップ216と同一電位にある導体パターン212等とも接続されていてもかまわない。
ここで、貫通端子部16の構成について説明する。図6は、貫通端子部16の概略構造を示す断面図である。
図6に示すように、貫通端子部16は、貫通ピン部材161(ピン部材に相当)、絶縁筒部材162(絶縁部材に相当)、圧入圧縮リング163(支持部材に相当)、および、絶縁ブーツ164により構成され、ハウジング1の貫通孔1d内に配設されている。
貫通ピン部材161は、例えば銅材もしくは銅合金材等の金属材からなる円柱状部材である。貫通ピン部材161には、軸線方向におけるほぼ中央部に(貫通孔1d内に位置する部分に)、外周面から凹んだ環状の環状溝161a(環状凹部に相当)が形成されている。環状溝161aは、軸線方向において間隔をあけて複数(本例では4つ)並設されている。
貫通ピン部材161の一端部(図6図示下方端部、ハウジング1内側の端部)には、端部から図示上方に向かって軸線方向に凹む横断面が円形の凹部161b(挿設凹部に相当)が形成されている。凹部161b内には、ステータコイル15から延びるリード線151の端部が絶縁被膜を除去されて挿設され、貫通ピン部材161の外周側からのかしめ加工によりかしめ固定されている。なお、貫通ピン部材161の他端部(図6図示上方端部、ハウジング1外側の端部)は、前述したように、インバータ回路20の第1基板21に電気的に接続している。
貫通ピン部材161の外周には、略円筒形状の絶縁筒部材162が貫通ピン部材161を取り囲むように配設されている。絶縁筒部材162は、ゴム材もしくはゴムを含有するポリマーアロイ材(比較的高靭性の架橋硬化材料、例えば、エポキシ樹脂とゴムとのポリマーアロイ材に充填材としてのシリカを含有する材料)からなり、貫通ピン部材161と熱膨張率が近似したものとしている。
図6から明らかなように、絶縁筒部材162は、軸線方向において内径がほぼ均一に形成され、外径は図示上方から下方に向かって段階的に小さくなっており、大外径部162a、中外径部162b、小外径部162cが一体成形されている。前述した貫通ピン部材161の外周面は絶縁筒部材162の外周面に圧接している。
貫通ピン部材161の環状溝161aの形成部分は、絶縁筒部材162の大外径部162aの内側にあって、環状溝161aの内部にも絶縁筒部材162が押し込まれている。環状溝161aと貫通ピン部材161の円筒状の外周面との角部において絶縁筒部材162が貫通ピン部材161に強く押し当てられ、高い面圧を発生している。
絶縁筒部材162の外周には、略円筒形状の圧入圧縮リング163が絶縁筒部材162を取り囲むように配設されている。圧入圧縮リング163は、金属材(例えば、真鍮等の銅合金材)からなり、軸線方向において外径がほぼ均一に形成されている。圧入圧縮リング163は、絶縁筒部材162の大外径部162aの外周面に圧接する円筒部163aと、円筒部163aよりも内径が小さく絶縁筒部材162の中外径部162bの外周面に圧接する小内径部163bとが一体に形成されている。
円筒部163aの上端部近傍の内側面には、内方に向かって突出した環状突出部163cが設けられている。環状突出部163cは、絶縁筒部材162を内方に向かって強く押圧して高い面圧を発生している。また、環状突出部163cは、図示下方において内方に向かって環状に突出した小内径部163bとともに、絶縁筒部材162を確実に保持している。
圧入圧縮リング163はハウジング1の貫通孔1d内に圧入されており、圧入圧縮リング163の外周面が全周にわたってハウジング1の貫通孔1dの内面に圧接している。圧入圧縮リング163は、貫通孔1d内への圧入に伴い内方へ向かって弾性変形して内径が縮小しており、圧入圧縮リング163の内周面が全周にわたって絶縁筒部材162の外周面を押圧して圧接しているとともに、絶縁筒部材162の内周面が全周にわたって貫通ピン部材161の外周面を押圧して圧接している。
貫通端子部16のハウジング1の内部に位置する部分において、貫通ピン部材161にリード線151をカシメ固定した部位を被覆するように、例えばゴム材からなる絶縁ブーツ164が配設されている。具体的には、絶縁ブーツ164は、絶縁筒部材162の小外径部162cからリード線151の絶縁被膜が形成されている部分までを覆い、貫通ピン部材161やリード線151の絶縁被膜が除去された部分がハウジング1内に露出して冷媒やコンプレッサオイルに触れることを防止している。絶縁筒部材162および絶縁ブーツ164は、冷媒やコンプレッサオイルに耐性を有する材料により形成されている。
ここで、貫通端子部16の製造方法およびハウジング1への装着方法について、図6に加え図7〜図12を用いて説明する。
まず、図7に示すように貫通ピン部材161を準備し、図8に示すように貫通ピン部材161の周囲に絶縁筒部材162を配設する。このとき、貫通ピン部材161の周囲にはめ込む前の絶縁筒部材162の内径は、貫通ピン部材161の外径とほぼ同一もしくは若干小さく形成されており、貫通ピン部材161の周囲に絶縁筒部材162を容易に配設可能であるとともに、配設後は貫通ピン部材161の周囲から脱落し難くなっている。このような構成から、貫通ピン部材161の周囲に絶縁筒部材162を配設したときには、貫通ピン部材161の環状溝161a内に絶縁筒部材162は押し込まれていない。
図8に示すように貫通ピン部材161の周囲に絶縁筒部材162を配設したら、次に、図9に示すように、絶縁筒部材162の周囲に圧入圧縮リング163を配設する。このとき、圧入圧縮リング163の円筒部163aの内径は、絶縁筒部材162の大外径部162aの外径とほぼ同一となっており、圧入圧縮リング163の小内径部163bの内径は、絶縁筒部材162の中外径部162bの外径とほぼ同一となっている。
したがって、貫通ピン部材161、絶縁筒部材162、および圧入圧縮リング163の仮組体を、図9に示す上方向を天方向とした姿勢で圧入圧縮リング163の外方から保持した場合には、圧入圧縮リング163の小内径部163bの上面に、絶縁筒部材162の大外径部162aと中外径部162bとの間の段部が係止して、安定して保持することができる。図7〜図9に示す工程が、仮組体形成工程である。
貫通ピン部材161、絶縁筒部材162、および圧入圧縮リング163の仮組体を形成したら、図10に示すように、この仮組体を金型90内に配置し、圧入圧縮リング163の上面を環状の金型91で押圧して、圧入圧縮リング163の上部を塑性変形させる。圧入圧縮リング163は、金型90により外周面および下面を拘束されており、金型91の下方への進行により圧入圧縮リング163の上部の肉の一部が内方に変形して、環状突出部163cが形成される。
これにより、環状突出部163cが絶縁筒部材162を内方に向かって押圧して高い面圧を発生するとともに、環状突出部163cの絶縁筒部材162への食い込みに伴って絶縁筒部材162が弾性変形し、小内径部163bと環状突出部163cとの間に位置する絶縁筒部材162の肉の一部が内方に押し出され、貫通ピン部材161の環状溝161aの内部に押し込まれる。
このように、圧入圧縮リング163の上部を内方に変形させて環状突出部163cを形成し絶縁筒部材162をかしめることで、圧入圧縮リング163の内周面が全域にわたって絶縁筒部材162の外周面に接触し、絶縁筒部材162の内周面が全域にわたって貫通ピン部材161の外周面に接触する。図10に示す工程が、仮組体かしめ工程である。
仮組体を構成する貫通ピン部材161、絶縁筒部材162、および圧入圧縮リング163を相互にかしめ固定したら、図11に示すように、貫通ピン部材161の凹部161b内にステータコイル15から延びるリード線151の絶縁被膜を除去した端部を挿入してかしめ加工によりかしめ固定する。図11に示す工程が、モータリード線接続工程である。
貫通ピン部材161の端部にリード線151を接続したら、図12に示すように、接続部を覆うように絶縁ブーツ164を装着する。なお、図11に示すかしめ加工を行う際には、絶縁ブーツ164は、既にリード線151を挿通した状態となっている。ここで、ゴム製の絶縁ブーツ164に代えて熱収縮チューブ等を絶縁被覆部材として採用することも可能である。
図12に示す貫通端子部16の製造が完了したら、図6に示すように、貫通端子部16をハウジング1の貫通孔1d内に圧入してハウジング1に装着する。ハウジング1に装着する前の貫通端子部16は、圧入圧縮リング163の外径がハウジング1の貫通孔1dの内径よりも若干大きくなっている。ハウジング1の内方から貫通端子部16を(具体的には圧入圧縮リング163を)貫通孔1d内に圧入すると、圧入圧縮リング163は、外周面が貫通孔1dの内面に倣うように弾性変形する。
これに伴い、圧入圧縮リング163の外周面が全周にわたってハウジング1の貫通孔1dの内面に圧接する。また、圧入圧縮リング163は、圧入による弾性変形に伴って縮径する(内径が縮小する)。圧入圧縮リング163の圧入に伴う縮径により、貫通ピン部材161と圧入圧縮リング163との間で絶縁筒部材162が径方向に圧縮され、圧入圧縮リング163の内周面が全周にわたって絶縁筒部材162の外周面を押圧し、圧入圧縮リング163の内周面と絶縁筒部材162の外周面とが圧接状態となる。また、縮径した圧入圧縮リング163によって内方に押し込まれた絶縁筒部材162により、絶縁筒部材162の内周面が全周にわたって貫通ピン部材161の外周面を押圧し、絶縁筒部材162の内周面と貫通ピン部材161の外周面とが圧接状態となる。図12に示す貫通端子部16を図6に示すようにハウジング1に装着する工程が、圧入装着工程である。
上述の構成および製造方法によれば、略円柱状の貫通ピン部材161と略円筒状の圧入圧縮リング163との間にゴム材もしくはゴムを含有するポリマーアロイ材からなる略円筒状の絶縁筒部材162を介設した簡単な構成の貫通端子部16を、ハウジング1の貫通孔1d内に圧入することで、圧入圧縮リング163の外周面を全周にわたってハウジング1の貫通孔1dの内面に圧接して圧入圧縮リング163とハウジング1との間を気密シールするとともに、圧入圧縮リング163を圧入に伴い縮径させて絶縁筒部材162を径方向に圧縮し、貫通ピン部材161と圧入圧縮リング163との間を絶縁しつつ気密シールすることができる。したがって、比較的簡単な構造の貫通端子部16により貫通端子部16を小型化することができる。
また、圧入圧縮リング163と貫通ピン部材161との間をゴム材もしくはゴムを含有するポリマーアロイ材からなる絶縁筒部材162で絶縁しつつ気密シールしており、ガラス材を封止に用いる必要がないので、貫通ピン部材161に、電気導電率が高い銅材もしくは銅合金材を用いることができ、貫通ピン部材161の径を小さくすることが可能である。
また、圧入圧縮リング163に内方に向かって突出した環状突出部163cを設けて絶縁筒部材162を内方に向かって押圧し、圧入圧縮リング163の環状突出部163cと絶縁筒部材162との間に比較的高い面圧を環状に発生させている。したがって、圧入圧縮リング163と絶縁筒部材162との間を確実に気密シールすることができる。
また、貫通ピン部材161の外周面に環状に形成した環状溝161aを複数設け、貫通ピン部材161の各環状溝161aの両側角部と絶縁筒部材162との間に、比較的高い面圧を環状に発生させている。したがって、貫通ピン部材161と絶縁筒部材162との間を確実に気密シールすることができる。
また、貫通ピン部材161の一端部に軸方向に延びる凹部161bを形成して、凹部161b内にリード線151の端部を挿入してかしめ固定している。したがって、貫通ピン部材161の外周面よりも内側にステータコイル15からのリード線151を固定できるので、貫通端子部16を一層小型化することができる。リード線151の端部に接続端子をかしめ固定し、クラスタブロック内に組込み、貫通ピン部材161と接続するという方法を用いなくてもよいので、部品点数を低減し、工程も簡素化することができる。
また、駆動回路部であるインバータ回路20は、モータ部10へ供給する供給電力を制御するパワー素子214を絶縁基材211中に内蔵した第1基板21を備えており、第1基板21は、ハウジング1の取付面1cに取り付けられ、ハウジング1内を流通する吸入冷媒で冷却されるようになっている。したがって、パワー素子214の本体部を回路基板とは異なる層に配設してハウジングに押し付け冷却する必要がない。このようにして、パワー素子214の冷却性を確保しつつインバータ回路20の体格を小型化することができる。
また、パワー素子の本体部を回路基板とは異なる層に配設してハウジングに押し付けパワー素子を冷却する場合には、回路基板の熱をハウジングに伝え難いが、本実施形態の構成によれば、第1基板21および第2基板22からハウジング1に放熱することが可能であり、放熱性を向上することができる。
また、インバータ回路20は、素子内蔵回路基板である第1基板21と非素子内蔵回路基板である第1基板22とを電気的に接続して構成している。したがって、インバータ回路20を構成する基板の一部を比較的安価な非素子内蔵回路基板として、インバータ回路20を比較的安価に構成することができる。
また、第1基板21と第2基板22とは、ハウジング1の取付面1cに沿って並設されている。したがって、インバータ回路20の基板を第1基板21と第2基板22とで構成しても、インバータ回路20のハウジング1の外面からの高さを抑制することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態では、貫通ピン部材161の外周面に環状溝161aを設けていたが、これに限定されるものではない。例えば、外周面に環状の凸部を設けるものであってもよいし、環状溝と環状凸部の両者を設けるものであってもよい。
また、上記実施形態では、貫通ピン部材161を銅材もしくは銅合金材で形成していたが、これに限定されるものではなく、例えば、アルミニウム材もしくはアルミニウム合金材等により形成することもできる。
また、上記実施形態では、貫通端子部16の貫通ピン部材161は、第1基板21の貫通孔211a内に配設されて、出力部である放熱用チップ216の貫通孔216aに接続していたが、これに限定するものではない。例えば、第1基板21に貫通孔を設けずに絶縁基材211の端面に沿うように貫通ピン部材161を配設して、放熱用チップ216の出力部に接続したものであってもよい。これによれば、第1基板21のサイズを小さくすることができる。このとき、第1基板21の端部に貫通ピン部材161の外周形状に合わせて横断面が半円状の凹部を形成し、円弧面状の端面を形成することが好ましい。
また、放熱用チップ216の出力部は、貫通孔216aであってもよいし、第1基板21の端面に対応させて円弧面状の端面としてもよい。また、例えば、第1基板21からモータ部10へ供給電力を出力する出力部は、放熱用チップ216に設けず、導体パターン212等の配線部に設けてもかまわない。
また、上記実施形態では、駆動回路部であるインバータ回路20を、第1基板21および第2基板22の2枚の基板で構成していたが、これに限定されるものではない。インバータ回路20は、3枚以上の基板で構成してもよいし、パワー素子214を内蔵した1枚の回路基板で構成してもよい。また、インバータ回路20は、非素子内蔵基板のみで構成してもかまわない。
また、上記実施形態では、駆動回路部であるインバータ回路20は、モータ部10の軸線方向(モータ部10と圧縮機構30とが並んだ方向)にほぼ平行なハウジング1の側面部に取り付けられ、貫通端子部16は、ハウジング1の側面部の貫通孔1dに配設されていたが(所謂キャメルバックタイプの電動圧縮機であったが)、これに限定されるものではなく、インバータ回路20はハウジング1の外面のうち内部を吸入冷媒が流通する部位に形成された取付面に取り付けられるものであればよい。例えば、モータ部10の軸線方向における反圧縮機構側の面(図1図示右方側の面)にインバータ回路20を取り付け、これに対応してハウジング1に設けた貫通孔に貫通端子部16を配設したものであってもよい(所謂インラインタイプの電動圧縮機であってもよい)。
1 ハウジング
1d 貫通孔
10 モータ部(モータ)
16 貫通端子部
20 インバータ回路(駆動回路部)
30 圧縮機構
151 リード線
161 貫通ピン部材(ピン部材)
161a 環状溝(環状凹部)
161b 凹部(挿設凹部)
162 絶縁筒部材(絶縁部材)
163 圧入圧縮リング(支持部材)
163c 環状突出部

Claims (4)

  1. 冷媒を吸入圧縮する圧縮機構と、
    前記圧縮機構を駆動する電動式のモータと、
    前記圧縮機構および前記モータを収納するとともに、内部を前記圧縮機構が吸入する吸入冷媒が流通するハウジングと、
    前記ハウジング外に設けられ、前記モータを駆動する駆動回路部と、
    前記ハウジングに形成された貫通孔内に設けられ、前記モータと前記駆動回路部とを電気的に接続する貫通端子部と、を備え、
    前記貫通端子部は、
    一端部に前記モータから延びるリード線が接続され、他端部に駆動回路部が接続された金属材からなるピン部材と、
    前記ピン部材の外周を取り囲むように配設されたゴム材もしくはゴムを含有するポリマーアロイ材からなる筒状の絶縁部材と、
    前記絶縁部材の外周を取り囲むように配設された金属材からなる筒状の支持部材と、を具備し、
    前記貫通孔内に圧入された前記支持部材の外周面が全周にわたって前記ハウジングに圧接しており、
    前記支持部材が前記圧入に伴い内方へ向かって変形して内径が縮小し、前記絶縁部材が前記支持部材と前記ピン部材との間で径方向に圧縮されて、前記支持部材の内周面が全周にわたって前記絶縁部材に圧接しているとともに、前記絶縁部材の内周面が全周にわたって前記ピン部材に圧接しており、
    前記ピン部材は、軸線方向において前記貫通孔内に位置する部分の外周面に、環状に形成された複数の環状凹部もしくは複数の環状凸部を有し、
    前記圧入により内径が縮小した前記支持部材によって前記絶縁部材が内方に押し込まれて、
    前記複数の環状凹部のそれぞれの縁部もしくは前記複数の環状凸部のそれぞれにおいて、前記絶縁部材と前記ピン部材との間に面圧が環状に発生していることを特徴とする電動圧縮機。
  2. 前記ピン部材は、銅材もしくは銅合金材からなることを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機。
  3. 前記支持部材は、内周側に内方に向かって突出した環状突出部を有し、
    前記環状突出部が前記絶縁部材を内方に向かって押圧していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動圧縮機。
  4. 前記ピン部材は、前記一端部から軸方向に凹み、前記リード線が挿入されている挿設凹部を有し、
    前記挿設凹部内に挿設された前記リード線が、前記ピン部材にかしめ固定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の電動圧縮機。
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