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ペプチドおよびタンパク質を加水分解するためのプロリン特異的エンドプロテアーゼの使用
JP5328100B2
Japan
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English - Inventor
エデンズ,ルッポ デア ホーヴェン,ロベルタス,アントニウス,ミジュンデルト ヴァン ルーツ,アンドレ,レオナルダス デ ハーヴィー,メリッサ - Current Assignee
- DSM IP Assets BV
Description
translated from
・丸剤、カプセル剤、錠剤、または液体剤形での摂取を目的とする。
・従来の食物としてまたは食事もしくは食餌の単独の品目としての使用には該当しない。
・一般に、「栄養補助食品」として標識される。
・承認された新規の薬物、保証された抗生物質、または承認、保証、もしくは認可前に食物の栄養補助食品として市販された認可された生物工学製品のような製品を含む(但し、Secretary of Health and Human Servicesがこの条項を放棄する場合を除く)。
(a)配列番号2のアミノ酸1〜526またはそのフラグメントと少なくとも40%アミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチド;
(b)低いストリンジェンシー条件で、(i)少なくとも80%もしくは90%同一な60を超える、好ましくは100を超えるヌクレオチド、より好ましくは少なくとも90%同一な200を超えるヌクレオチドである配列番号1の核酸配列またはそのフラグメント、あるいは(ii)配列番号1の核酸配列に相補的な核酸配列、とハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド。配列番号1および配列番号2は国際公開第02/45524号パンフレットに示される通りである。好ましくは、ポリペプチドは単離された形態である。
材料
次の酵素は、Sigmaから入手した:アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)由来のアミログルコシダーゼ、300U/ml、SigmaA−7095;ブタ胃粘膜由来のペプシン、2331U/mg、SigmaP−7012;モルモット由来のトランスグルタミナーゼ、SigmaT−5398。トリプシン溶液2.5%はGibco(BRL25090−028)から入手し、Sep−Pak Plus tC18カートリッジ、Waters No.036810はWatersから入手した。2.6AU(A)(アンソン単位アルカラーゼ(Alcalase))単位/グラム製品の活性を有するアルカラーゼ(Alcalase)(登録商標)AF2.4Lは、NovozymesA/S(Bagsvaerd、丁国)から入手した。Novozymesに従い、この活性測定の詳細については、Novozymes分析方法LUNA番号2003−32153−01/SOP番号:EB−SM−0218.02/02)に見出すことができる。
アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)由来のプロリン特異的エンドプロテアーゼの過剰発現およびクロマトグラフィー精製は、国際公開第02/45524号パンフレットに記載の通りに達成させた。酵素(1単位/10mgのタンパク質)の活性は、37℃で、クエン酸/リン酸二ナトリウム緩衝液pH4.6中合成ペプチドZ−Gly−Pro−pNAに対して試験した。反応産物は、分光光度法により405nMでモニターした。市販のプロリルオリゴペプチダーゼ酵素(ICN Biomedicals/MP Biomedicals、Aurora、オハイオ州、米国から購入)の活性は、1mgの製品あたり35単位であり、30℃で、pH7.0緩衝液中Z−Gly−Pro−pNAに対し試験した。反応産物は、分光光度法により405nMでモニターした。両酵素について、単位は、指定された条件下、1分間あたり1μmolのp−ニトロアニリドの遊離を誘発する酵素の量として規定される。
P4000ポンプ(Thermoquest(登録商標)、Breda、蘭国)に連結されたイオントラップ質量分析計(Thermo Electront(登録商標)、Breda、蘭国)を使用するHPLCを、本発明の酵素混合物によって産生される酵素によるタンパク質加水分解物を特徴付けるのに使用した。溶出のためのMilliQウォーター中0.1%ギ酸(Millipore、Bedford、マサチューセッツ州、米国;溶液A)およびアセトニトリル中0.1%ギ酸(溶液B)の勾配と組み合わせたPEPMAP C18 300A(MIC−15−03−C18−PM,LC Packings、Amsterdam、蘭国)カラムを使用して、ペプチドを分離した。勾配は95%の溶液Aで開始し、140分間で40%の溶液Bにまで増加させ、さらに5分間、後者の割合で保持した。使用した注入容積は50マイクロリットルであり、流速は1分間あたり50マイクロリットルであり、カラム温度は30℃に維持した。注入したサンプルのタンパク質濃度は、約50マイクログラム/ミリリットルであった。
MALDI−TOFは、Voyager De−Pro(Applied Biosystems)質量分析計を使用して実施した。適切なマトリックスと混合後、ペプチドサンプルをリニアモードで測定した。MassLynxソフトウェアを介して見出される質量から、Post Source Decay(PSD)によって配列決定し、提唱されるペプチドのアミノ酸配列を決定した。
T細胞刺激α−グリアジン、γ−グリアジンおよびLMW−グルテニンペプチドに特異的なモノクローナル抗体が利用可能であり、食物サンプルにおけるこれらのペプチドの検出のための競合アッセイに組み入れた(E.H.A.スペイニ−デッキング(E.H.A.Spaenij−Dekking)ら、GUT,53:1267−1273(2004)。
抗体に基づくアッセイの作製のために、既知のT細胞刺激α、γ−グリアジンおよびLMWグルテニンペプチドに対し、BalbCマウスにおいてモノクローナル抗体を惹起させた。マウスの脾臓とマウス骨髄腫細胞系統との融合後、抗体産生ハイブリドーマを得た。これらを制限希釈によってクローニングし、これらの細胞によって分泌されるモノクローナル抗体を、モノクローナル抗体競合アッセイにおけるそれらの使用のために試験した。それぞれの特異性について、1つもしくは2つの適切なモノクローナル抗体を選択し、異なるモノクローナル抗体によって認識されるエピトープを決定した(以下の表を参照のこと)。
A.niger(A.ニガー)から得られるプロリン特異的エンドプロテアーゼの至適pHおよび温度
A.niger(A.ニガー)由来プロリン特異的エンドプロテアーゼをA.niger(A.ニガー)宿主において過剰産生させ、単離し、国際公開第02/45524号パンフレットに記載の材料および方法を使用してクロマトグラフィー精製した。このようにして得られた酵素の至適pH値を確立するために、異なるpH値を伴う緩衝液を調製した。pH4.0−4.5−4.8−5.0−5.5および6.0の緩衝液は、0.05mol/l酢酸Naおよび0.02M CaCl2を使用して作製し;pH7.0および8.0の緩衝液は、0.02M CaCl2を含有する0.05M Tris/HCl緩衝液を使用して作製した。pH値は、それぞれ、酢酸およびHClを使用して調整した。発色合成ペプチドZ−Gly−Pro−pNAを基質として使用した。緩衝溶液、基質溶液およびプロリルエンドペプチダーゼプレ希釈液(0.1U/mLの活性)を、水浴中で正確に37.0℃にまで加熱した。混合後、反応物を、分光光度的に405nm、37.0℃で3.5分間追跡し、0.5分間毎に測定した。図1に示す結果から、A.niger(A.ニガー)由来プロリン特異的エンドプロテアーゼが約4の至適pH値を有することが明らかである。
A.niger(A.ニガー)から得られる酵素は新規のクラスのプロリン特異的酵素を提示する。
国際公開第02/45524号パンフレットにおいて提供されるA.niger(A.ニガー)由来プロリン特異的エンドプロテアーゼのコーディング配列全体から、526アミノ酸のタンパク質配列を決定することができる。酵素の新規性は、SwissProt,PIRおよびtrEMBLのようなデータベースのBLAST検索によって確認した。驚くべきことに、A.niger(A.ニガー)の酵素と既知のプロリルオリゴペプチダーゼとの間に明確な相同性を検出することができなかった。しかし、アミノ酸配列をより緊密に調べたところ、Pro−Xカルボキシペプチダーゼ(EC3.4.16.2)、ジペプチジルアミノペプチダーゼI(EC3.4.14.2)、および胸腺特異的セリンプロテアーゼに対して低いが有意な相同性を示した。これらのすべての酵素は、セリンペプチダーゼのファミリーS28に割り当てられている。また、活性部位セリンの周りのGxSYxGの立体配置は、これらの酵素とA.niger(A.ニガー)由来エンドペプチダーゼとの間で保存される。さらに、ファミリーS28のメンバーは、酸性の至適pH値を有し、プロリン残基のカルボキシ末端側で切断するための特異性を有し、A.niger(A.ニガー)由来プロリン特異的エンドプロテアーゼと同様のシグナル配列およびプロペプチドで合成される。また、A.niger(A.ニガー)酵素のサイズは、ファミリーS28のメンバーのサイズに類似する。従って、A.niger(A.ニガー)プロリン特異的エンドプロテアーゼは、フラボバクテリウム・メニンゴセプチカム(Flavobacterium meningosepticum)から得られる酵素を含むほとんどのサイトゾルプロリルオリゴペプチダーゼが分類されているS9ファミリーではなく、セリンプロテアーゼのファミリーS28のメンバーであるようである。これらの構造的および生理学的特徴に基づいて、本発明者らは、A.niger(A.ニガー)の酵素がセリンプロテアーゼのS9ファミリーではなく、S28に属すると結論されている。S9ファミリーに属するプロリルオリゴペプチダーゼ由来のA.niger(A.ニガー)由来酵素を区別するさらなる特徴は、後者のファミリーに属するサイトゾルプロリルエンドペプチダーゼとは異なり、新たに同定されたA.niger(A.ニガー)の酵素は増殖培地に分泌されるという事実である。これまでのところ、担子菌アガリクス・ビスポラス(Agaricus bisporus)(サッタル(Sattar)ら、J.Biochem.107,256−261(1990))および非関連の子嚢菌アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)(国際公開第02/45524号パンフレット)のみが、細胞外プロリルエンドペプチダーゼを産生することが明らかにされている。しかし、担子菌から得られる酵素は、5未満のpH値では残存せず、従って、産業アプリケーションならびに経口的体内摂取に適切とは言い難い。
A.niger(A.ニガー)由来プロリン特異的エンドプロテアーゼは、大きなタンパク質ならびに小さなペプチドを加水分解することができ、従って、真のエンドプロテアーゼである。
特定の構造的特徴のため、S9ファミリーに属するプロリルオリゴペプチダーゼは30アミノ酸を超えるペプチドを消化することができない。この制限は、できるだけ迅速かつ効率的にすべての潜在的なプロリンリッチ毒性プロリンリッチペプチドを加水分解することが意図される酵素に明らかに不利である。A.niger(A.ニガー)由来プロリン特異的エンドプロテアーゼが基質分子のサイズに関して同じ制限を示すかどうかを調べるために、本発明者らは、A.niger(A.ニガー)由来のクロマトグラフィー精製したプロリルエンドペプチダーゼを、小さな合成ペプチドおよび大きなオボアルブミン(ovalbumine)分子と共にインキュベートし、SDS−PAGEによって、形成された加水分解産物を分析した。
アルカラーゼ(Alcalase)およびアルカラーゼ(Alcalase)+A.niger(A.ニガー)由来のプロリン特異的エンドプロテアーゼの組み合わせとのインキュベーション後に形成される加水分解物におけるβ−カゾモルフィン
消化管タンパク質分解中のプロテアーゼ耐性β−カゾモルフィンの形成と同様に、本発明者らは、ミルクタンパク質加水分解物の産業的生産中にも、BCM−7関連ペプチドフラグメントの類似の蓄積が生じるのであろうかと考えた。そのために、本発明者らは、牛乳から単離されるA2β−カゼインを、産業上頻繁に使用されるサブチリシンアルカラーゼ(Alcalase)およびアルカラーゼ(Alcalase)+A.niger(A.ニガー)由来のプロリン特異的エンドプロテアーゼと共にインキュベートした。LC/MS/MS分析を使用して、そのようにして形成されるペプチドを分析した。
・正確なβ−カゾモルフィン(casomorphine)配列、即ち、YPFPGPIおよび誘導体は、アルカラーゼ(Alcalase)かまたはアルカラーゼ(Alcalase)+A.niger(A.ニガー)由来のプロリン特異的エンドプロテアーゼの組み合わせのいずれか一方で処置した(A2)β−カゼインには存在しない。
・しかし、β−カゾモルフィン配列を含有する2つのペプチドは、アルカラーゼ(Alcalase)処置サンプル、即ち、LVYPFPGPIPNおよびVYPFPGPIPNに存在する。
・これらのβ−カゾモルフィン含有配列の強度は、A.niger(A.ニガー)由来のプロリン特異的エンドプロテアーゼによる処置時に劇的に減少する。
アルカラーゼ(Alcalase)形成ペプチドVYPFPGPIPNとA.niger(A.ニガー)由来のプロリン特異的エンドプロテアーゼとのインキュベーションにおいて形成されるペプチド
実施例4に見られるように、アルカラーゼ(Alcalase)およびA.niger(A.ニガー)由来のプロリン特異的エンドプロテアーゼの組み合わせによるA2β−カゼインの加水分解は、すべての潜在的β−カゾモルフィン配列を効率的に取り出す。しかし、作製されたペプチドの複雑さのため、本発明者らは、アスペルギルス(Aspergillus)由来酵素がアルカラーゼ(Alcalase)形成ペプチドVYPFPGPIPNを切断する位置を確立することができなかった。そのために、この特定の配列を伴うペプチドを合成し、2種の濃度のプロリン特異的エンドプロテアーゼと共にインキュベートした。形成されたペプチドのその後のLC/MS/MS分析は、酵素の正確な切断部位を示した。
グリアジン由来33マーLQLQPFPQPQLPYPQPQLPYPQPQLPYPQPQPFとA.niger(A.ニガー)由来のプロリン特異的エンドプロテアーゼとのインキュベーションにおいて形成されるペプチド
pH8またはpH5のいずれか一方でのアルカラーゼ(Alcalase)によるシャン(Shan)ら(Science、第297号、2002年9月27日)に記載の胃および膵液耐性グリアジン由来33マーLQLQPFPQPQLPYPQPQLPYPQPQLPYPQPQPF(M=3911)の処置は、何ら分子の切断を生じなかった。しかし、β−カゼイン由来10マーを伴う状況に類似して、pH5における1単位のA.niger(A.ニガー)由来のプロリン特異的エンドプロテアーゼとのインキュベーションにより、いくらかのペプチドへの分子の全体的な分解が生じた。m/z1304.4でのトリプルプロトン化(triple protonated)分子の強度は、3桁の大きさだけ低下する。プロトン化分子の強度のさらなる減少もおよびまた他のペプチド質量も、1グラムのタンパク質あたり10酵素単位による33マーの処置では観察されなかった。
QPQLPYPの外観:LQLQPFPQPQLPYPQPQLPYPQPQLPYPQPQPF
A.niger(A.ニガー)プロリン特異的エンドプロテアーゼおよびF.メニンゴゼプチクム(F.meningosepticum)由来のプロリン特異的オリゴペプチダーゼのpH活性スペクトル
実施例1において実証されるように、A.niger(A.ニガー)由来プロリン特異的エンドプロテアーゼの至適pH値は約4.2である。この第1の試験では、極めて酸性のpH値を考慮しなかったため、胃に存在することができるpHの極値における酵素の挙動については、完全には明らかにされていない。国際公開第03/068170号パンフレットは、プロリン特異的プロテアーゼ、例えば、フラボバクテリウム・メニンゴセプチカム(Flavobacterium meningosepticum)由来のプロリルオリゴペプチダーゼまたはアスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)由来のDPPIVまたはストレプトミセス(Streptomyces)種由来のペプチジルジペプチダーゼは、毒性のプロリンリッチペプチドのインサイチュ分解のための好適な候補を示すことを教示している。典型的に、後者のプロテアーゼのすべては、胃において何ら加水分解活性を含まないようである中性付近の至適pH値を特徴とする。本発明のプロリン特異的エンドプロテアーゼと先行技術の酵素との間に存在する至適pH値の差異を実証するために、本発明者らは、アスペルギルス(Aspergillus)由来エンドペプチダーゼおよびフラボバクテリウム(Flavobacterium)由来オリゴペプチダーゼのpH活性スペクトルを比較した。実施例1に記載のように、アスペルギルス(Aspergillus)由来エンドペプチダーゼを得た。フラボバクテリウム(Flavobacterium)由来オリゴペプチダーゼは、ICN Biomedicalsから購入した(35単位/mg;カタログ番号32082;オハイオ州、米国)。
胃に存在する条件下におけるA.niger(A.ニガー)プロリン特異的エンドプロテアーゼおよびF.メニンゴゼプチクム(F.meningosepticum)プロリン特異的オリゴペプチダーゼの安定性
首尾よい酵素療法のための必須条件は、そのようなペプチドが十二指腸の遠位部に到達する前の毒性プロリンリッチペプチドの効率的な消化管分解である。これは、酵素療法に使用すべき外因性酵素が、胃におけるおよび場合により胃より先における食餌タンパク質の滞留時間中に活性であるプロリン特異的プロテアーゼであることを必要とする。そのような「胃様」条件下で、A.niger(A.ニガー)およびF.メニンゴゼプチクム(F.meningosepticum)由来プロリン特異的プロテアーゼの活性を比較するために、本発明者らは、異なるpH条件下ならびにプロテアーゼペプシンの存在および非存在下で、37℃、異なる期間におけるインキュベーション後のそれらの残留活性をアッセイした。残留酵素活性は、関連酵素に至適なpH値および発色ペプチド、即ち、F.メニンゴゼプチクム(F.meningosepticum)酵素については7.0のpHおよびZ−Gly−Pro−pNA基質ならびにA.niger(A.ニガー)酵素については4.0のpHおよびAla−Ala−Pro−pNA基質を使用して、アッセイした。使用されるA.niger(A.ニガー)酵素は、Ala−Ala−Pro−pNAに対して高い活性およびAla−Ala−Ala−pNA基質に対して若干の活性(Ala−Ala−Pro−pNAに対するその活性の10%未満)を示す。使用されるA.niger(A.ニガー)酵素は、他のAla−Ala−X−pNA基質に対して有意な活性を示さない。
多様なグルテンのエピトープに対するA.niger(A.ニガー)プロリン特異的エンドプロテアーゼの活性
多くの刊行物が、セリアック病患者由来の小腸T細胞によって認識されるコムギグルテン由来ペプチドについて詳記している。これに関して、HLA−DQ2ハプロタイプのみを担持するヒトは、セリアック病を発達する可能性が断然高い(マキ(Maki)ら;N Engl J Med.2003年6月19日;348(25):2517−24)ため、HLA−DQ2分子に対するペプチド結合は特に興味深い。検査したすべての成人HLA−DQ2患者は、α−GLIA配列Glia−α2およびGlia−α9に応答する(アレンツ−ハンセン(Arentz−Hansen)ら、J.Exp.Med.2000;6:337−342)。セリアック病を発症したばかりの小児は、ペプチドGlia−α20、Glia−γ30、Glt−17、Glt−156およびGlu−21に対して応答する(ヴァーデル(Vader)ら、Gastroenterology2002;122:1729−1737)。実施例6において、本発明者らは、既に、A.niger(A.ニガー)由来酵素によるGlia−α2ペプチド(PQPQLPYPQPQLPY)の首尾よい切断について実証した。ここでは、本発明者らは、A.niger(A.ニガー)酵素もまた、他の関連のコムギグルテン由来ペプチドならびに他の穀物から誘導されるこれらのペプチドの相同物を切断するかどうかについて試験する。
100%麦芽ビールおよび100%コムギパンからのグルテンのエピトープの回収の試験
提案されている抽出手順(材料および方法のセクションを参照のこと)を、抗体に基づくアッセイと組み合わせて、PVPP処置した100%麦芽ビール(実施例11を参照のこと)および100%コムギパンサンプル(実施例12を参照のこと)に対して試験した。得られた結果(表8を参照のこと)に従って、抗体アッセイに組み合わせた抽出手順は、ビールならびにパンにおける抗−αグリアジン、抗−γグリアジンならびに抗−グルテニンエピトープを検出することができる。
A.niger(A.ニガー)由来のプロリン特異的エンドプロテアーゼに関与するビール生産は、より低いレベルのグルテンのエピトープをもたらす。
ビールの濁りは、グルテン由来プロリンリッチタンパク質、ポリペプチドおよびペプチドと、ビール生産に使用される穀物(大部分は、オオムギ)から抽出されるポリフェノールとの会合によって形成される。国際公開第02/046381号パンフレットに記載されているように、ビールの濁りの形成は、ビール生産の糖化、発酵またはラガーリング相のいずれかの間に、酸性安定なプロリン特異的エンドプロテアーゼを組み入れることによって、減少または防止することができる。従来のビールの醸造方法では、濁りの形成は、PVPP(存在する多様なポリフェノールに結合するが、濁り活性なプロリンリッチペプチドのレベルに対しては極少数の効果しか伴わない化合物)での処置によって防止される。従来の醸造方法は毒性のプロリンリッチペプチドを除去しないため、セリアック病の患者がビールを飲むことは認められていない。
A.niger(A.ニガー)由来のプロリン特異的エンドプロテアーゼを生地に組み入れることによって生成されるパンは、より低いレベルのグルテンのエピトープを生じる
パン作製のために、3500gの小麦粉(80%KolibriTMおよび20%IbisTM)、1990mlの水(56%)、77gの圧搾酵母(2.2%)、70gの塩(2%)、140mgのアスコルビン酸(40ppm)ならびに表10に記載の多様な量のA.niger(A.ニガー)由来酵素から生地を調製した。添加する酵素の量は、より少量の水を生地に添加することによって補正した。
Claims (5)
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- 医薬品の製造における使用のための、6.5未満の至適pH値を有し、胃で活性のあるプロリン特異的エンドプロテアーゼの使用であって、
前記プロリン特異的エンドプロテアーゼはアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)の酵素であり、
前記医薬品は、胃において前記プロリン特異的エンドプロテアーゼがタンパク質またはペプチドを加水分解することによって治療効果を発揮する、使用。 - 精神障害、自己免疫障害を含むセリアック病に関連する障害ならびに過敏性腸症候群の処置もしくは防止のための栄養補助食品または医薬品の製造のための、6.5未満の至適pH値を有し、胃で活性のあるプロリン特異的エンドプロテアーゼの使用であって、
前記プロリン特異的エンドプロテアーゼはアスペルギルス・ニガーの酵素であり、
前記栄養補助食品または前記医薬品は、胃において前記プロリン特異的エンドプロテアーゼがタンパク質またはペプチドを加水分解することによって前記処置もしくは防止の効果を発揮する、使用。 - 年齢25歳未満の個体のための栄養補助食品または医薬品の製造のための、6.5未満の至適pH値を有し、胃で活性のあるプロリン特異的エンドプロテアーゼの使用であって、
前記プロリン特異的エンドプロテアーゼはアスペルギルス・ニガーの酵素であり、
前記栄養補助食品または前記医薬品は、胃において前記プロリン特異的エンドプロテアーゼがタンパク質またはペプチドを加水分解することによって治療効果を発揮する、使用。 - 6.5未満の至適pH値を有し、胃で活性のあるプロリン特異的エンドプロテアーゼを含む、精神障害、自己免疫障害を含むセリアック病に関連する障害ならびに過敏性腸症候群の治療薬であって、
前記プロリン特異的エンドプロテアーゼはアスペルギルス・ニガーの酵素であり、
前記治療薬は、前記プロリン特異的エンドプロテアーゼがタンパク質またはペプチドを胃において加水分解することによって治療効果を発揮するためのものである、治療薬。 - 6.5未満の至適pH値を有し、胃で活性のあるプロリン特異的エンドプロテアーゼを含む、30を超えるアミノ酸残基を有するタンパク質またはペプチドの加水分解剤であって、
前記プロリン特異的エンドプロテアーゼはアスペルギルス・ニガーの酵素であり、
前記加水分解剤は、前記プロリン特異的エンドプロテアーゼがタンパク質またはペプチドを胃において加水分解するためのものである、加水分解剤。