JP5316174B2 - リーク検査装置及びリーク検査方法 - Google Patents
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Description
前記従来技術によれば、検査対象であるワークのリーク検査に際して、ワークを部品として組み上げた状態を作るため、図6に示す如く前記ワークの開口部をマスキングプレートで塞いでマスキングを行っている。この際、前記マスキングにおいてはリーク検査の内圧に耐えうる大きなクランプ力(図6中の矢印F)が必要となるため、ワークの周囲に前記クランプ力Fの反力(図6中の矢印F´)を支える外部フレームを設け、該外部フレームに油圧シリンダを配設して前記マスキングプレートをワークに押付ける構成としている。その結果、前記外部フレームに1トン以上のクランプ反力F´が加わり、該外部フレームを該クランプ反力F´に耐えうるように剛性を高める必要があることから、リーク検査装置の設備全体が大きくなってしまうという問題があった。
なお、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではなく、本明細書及び図面に記載した事項から明らかになる本発明が真に意図する技術的思想の範囲全体に、広く及ぶものである。
まず始めに、本発明に係るリーク検査装置10について、図1から図4を用いて説明をする。本明細書においては、図1中の矢印に示す如く、図1における上側を上方、同じく右上側を右側方、同じく右下側を前方とし、それぞれの反対側である下側を下方、左下側を左側方、左上側を後方として説明する。また、図2から図5についても、図1の方向に基づいて示した各図の矢印の方向を基準にして説明することとする。
具体的には、ワークWの前方には前側マスキングプレート11が、後方には前側マスキングプレート11と略同形状の後側マスキングプレート12が配設されているのである。同様に左側方には左側マスキングプレート21、右側方には右側マスキングプレート22、上方には上側マスキングプレート31、下方には下側マスキングプレート32が配設されているのである。即ち、対面するマスキングプレート11・12、21・22、31・32はそれぞれが略同形状に一対となっており、本実施形態においては前後、左右、上下方向に三組のマスキングプレート11・12、21・22、31・32が配設されているのである。
具体的には、前側マスキングプレート11と後側マスキングプレート12とは、それぞれの対向する四隅の部分に、軸心を前後方向に向けた四本のシャフト13a・13b・13c・13dが貫通されて連結されているのである。同様に、左側マスキングプレート21と右側マスキングプレート22とが、それぞれの対向する四隅の部分に、軸心を左右方向に向けた四本のシャフト23a・23b・23c・23dが貫通されて連結されている。そして、上側マスキングプレート31と下側マスキングプレート32とは、それぞれの対向する二箇所の部分に、軸心を上下方向に向けた二本のシャフト33a・33bが貫通されて連結されているのである。
具体的には、前記シャフト13a・13c、23a・23cとしてボールねじが用いられ、それぞれのシャフト13a・13c、23a・23cにおけるねじ切り部は、図3に示すように両端部でねじの方向が逆になるように形成されているのである。そして、前記シャフト13a・13c、23a・23cのねじ切り部は前記マスキングプレート11・12、21・22の四隅に螺合されて連結しているのである。
同様に、電動モータ29が駆動することにより、前記シャフト23c・23aが図3中矢印βの方向に回動し、これにより左側マスキングプレート21及び右側マスキングプレート22は相互に近接する方向に引き合い、マスキングプレート21・22に接着された弾性部材24・25がワークWの左右面の開口部を塞ぐのである。換言すれば、前記電動モータ29により、シャフト23c及びシャフト23aが、左側マスキングプレート21及び右側マスキングプレート22が相互に引き合うように駆動され、これにより左側マスキングプレート21及び右側マスキングプレート22にそれぞれ接着されている前記弾性部材24・25がワークWの左右面の開口部を塞ぐように構成されているのである。
次に、上側マスキングプレート31の連結機構について、図1から図5を用いて説明をする。
図1及び図4に示す如く、リーク検査装置10は、上側マスキングプレート31とシャフト33a・33bとを着脱するための連結機構と、前記連結機構の連結部における密閉状態を保持するシール機構である遮断蓋38a・38bと、を備える。
具体的には、前記シャフト33a・33bは図4(a)(b)に示す如く、上端部に半径方向外側に突出したフランジ部33c・33dが形成されており、また、上側マスキングプレート31には、図5に示す如く前記シャフト33a・33bに対応する箇所に、平面視で逆8字状に後部が大径円、前部が小径円に形成された連結孔31a・31b(いわゆる「だるま穴」)が開口されている。そして、前記フランジ部33c・33dを上側マスキングプレート31の下方から前記連結孔31a・31bの前記大径円部分に挿入し、上側マスキングプレート31を後方にスライドさせることにより、図4(b)及び図5に示す如く前記小径円部分に係合させることができる構成となっているのである。
そして、図4(b)及び図5に示す如く、前記遮断蓋38a・38bと前記上側マスキングプレート31との当接部分には、空気の連通を遮断するシール部材45a・45bが介挿されている。
そして、図4(b)に示す如く、前記ガイド51bと前記下側マスキングプレート32との当接部分には、空気の連通を遮断するシール部材44が介挿されており、同様に前記ガイド51aと前記下側マスキングプレート32との当接部分には、空気の連通を遮断する図示しないシール部材が介挿されている。
まず、前記下側マスキングプレート32及び弾性部材35を、上方にシャフト33a・33bを突出させた状態で配設する。
具体的には、対面するそれぞれのマスキングプレート11・12、21・22、31・32を、前記シャフト13a〜13d、23a〜23d、33a・33bを介して相互に引き合うことでマスキングの際に発生するクランプ力を相殺する構成としているため、前記クランプ力の反力を支える外部フレームを設ける必要がないのである。即ち、剛性の高い外部フレームが不要となることから、リーク検査装置10の設備全体を小型化することが可能となるのである。
具体的には、上側マスキングプレート31と下側マスキングプレート32とを連結するシャフト33a・33bを、ワークWであるシリンダブロックに形成されるシリンダボア内に挿通する構成としているため、ワークWの外部にシャフト33a・33bを配設する必要がなくなることから、リーク検査装置10の設備全体をより小型化することが可能となるのである。
11 マスキングプレート
12 マスキングプレート
13 シャフト
19 電動モータ
38 遮断蓋
Claims (4)
- ワークの開口部を、ワークの外側からマスキングプレートで塞いで前記ワークの内部を密閉することにより、前記ワークのリーク検査を行うリーク検査装置であって、
少なくとも一対の対面するマスキングプレートと、
前記一対のマスキングプレートのそれぞれに、その両端部におけるねじの方向が逆になるように形成されたねじ切り部が螺合されることにより、前記一対のマスキングプレートを連結するとともに、互いの回動を伝導する伝導機構により連結される、複数のボールねじであるシャフトと、
対面するそれぞれのマスキングプレートを近接離間可能に構成するクランプ機構と、
前記シャフトのうち何れかを回動させる電動モータである、前記クランプ機構の駆動源と、を備え、
前記駆動源により、前記クランプ機構を、対面するそれぞれのマスキングプレートが前記シャフトを介して相互に引き合うように駆動することで、前記ワークにおける両側の開口部を塞ぐ、
ことを特徴とする、リーク検査装置。 - 前記マスキングプレートの片側と、前記クランプ機構におけるシャフトと、を着脱するための連結機構と、
前記連結機構の連結部における密閉状態を保持するシール機構と、を備える、
ことを特徴とする、請求項1に記載のリーク検査装置。 - 前記ワークはエンジンのシリンダブロックであり、
前記シリンダブロックの水平四方向及び上下方向に開口した、六面の開口部を前記マスキングプレートで塞いで前記シリンダブロックの内部を密閉することにより、前記シリンダブロックのリーク検査を行うリーク検査装置であって、
前記連結機構によって、前記マスキングプレートの片側と着脱可能に構成されるシャフトは、前記シリンダブロックに形成されるシリンダボア内に挿通される、
ことを特徴とする、請求項2に記載のリーク検査装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリーク検査装置を用いて行われる、
ことを特徴とする、リーク検査方法。
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