JP5314574B2 - 基板処理装置、基板処理方法及びこの基板処理方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

基板処理装置、基板処理方法及びこの基板処理方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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本発明は、薬液を用いて基板を処理する基板処理装置、その基板処理装置における基板処理方法、及びこの基板処理方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体に関する。
半導体デバイスの製造プロセスやフラットパネルディスプレー(FPD)の製造プロセスにおいては、被処理基板である半導体ウェハやガラス基板に処理液を供給して液処理を行うプロセスが多用されている。このようなプロセスとしては、例えば、基板に付着したパーティクルやコンタミネーション等を除去する洗浄処理を挙げることができる。
上記したような洗浄処理等のプロセスを基板に対して行う基板処理装置としては、半導体ウェハ等の基板をスピンチャックに保持し、基板を回転させた状態でウェハに薬液等の処理液を供給して洗浄処理を行う枚葉洗浄装置等が知られている。この種の装置では、通常、処理液はウェハの中心に供給され、基板を回転させることにより処理液を外側に広げて液膜を形成し、処理液を基板の外方へ離脱させる。そして、このような洗浄処理の後、同様に基板を回転させた状態で基板に純水等のリンス液を供給してリンス液の液膜を形成し、リンス液を基板の外方へ離脱させる。このような基板処理装置では、離脱させたリンス液を排出するためのカップをウェハの外側を囲繞するように設けている(例えば、特許文献1参照)。
この種の基板処理装置においては、基板を回転させ、処理液やリンス液を遠心力で基板の外方へ振り切る。また、カップで受けた処理液やリンス液の排液を、一端がカップに接続され、他端が工場内の排液系に接続された排液管に排出し、排液系を通して回収している。また、カップには、一端がカップに接続され、他端が工場内の排気系に接続された排気管を設け、排気系を通して排気することにより、排気カップ内及びカップ周辺の雰囲気を一定に調節している。
特開2009−38083号公報
ところが、上記した枚葉洗浄装置等の基板処理装置において、カップで受けた排液を排出する場合、次のような問題があった。
カップに接続された排液管は、開閉バルブを介して各種の薬液の排液系に接続されている。しかし、開閉バルブ又はその下流の排液系に詰まり等の異常が発生すると、排液管を通して正常に排液を排出することができず、カップ内に排液がオーバーフローすることがある。カップ内に排液がオーバーフローすると、カップに接続された排気ラインへ薬液が流れ込むことがあり、排気用力設備等の排気系に損害を与えるおそれがある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、枚葉洗浄装置等の基板洗浄装置において、排液系に異常が発生し、カップ内に排液がオーバーフローした場合でも、排液が排気系に流れ込むことを防止できる基板処理装置及び基板処理方法を提供する。
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
本発明の一実施例によれば、基板を水平に保持し、基板とともに回転可能な基板保持部と、前記基板保持部を回転させる回転部と、前記基板に処理液を供給する処理液供給機構と、前記基板保持部の外周側に該基板保持部を囲繞するように設けられ、回転する前記基板から振り切られた処理液の排液を収容する環状の液収容部と、前記液収容部よりも前記基板保持部の回転中心側に設けられ、第1の仕切部材により前記液収容部と仕切られた環状の空間部とを備えたカップと、前記液収容部と該液収容部から前記排液を排出する排液系とを接続する第1の排液流路と、前記第1の排液流路上に設けられた開閉バルブと、前記空間部と該空間部内の雰囲気を排気する排気系とを接続する排気流路と、前記第1の排液流路の途中に設けられた接続口を介して前記空間部と前記第1の排液流路とを接続する第2の排液流路と、前記第2の排液流路上に設けられた液面センサとを有し、前記処理液供給機構は、前記液面センサが前記第2の排液流路を通流する排液を検知したときに、前記処理液の供給を停止する、基板処理装置が提供される。
また、本発明の一実施例によれば、基板を水平に保持し、基板とともに回転可能な基板保持部と、前記基板保持部を回転させる回転部と、前記基板に処理液を供給する処理液供給機構と、前記基板保持部の外周側に該基板保持部を囲繞するように設けられ、回転する前記基板から振り切られた処理液の排液を収容する環状の液収容部と、前記液収容部よりも前記基板保持部の回転中心側に設けられ、第1の仕切部材により前記液収容部と仕切られた環状の空間部とを備えたカップと、前記液収容部と該液収容部から前記排液を排出する排液系とを接続する第1の排液流路と、前記第1の排液流路上に設けられた開閉バルブと、前記空間部と該空間部内の雰囲気を排気する排気系とを接続する第1の排気流路と、前記第1の排液流路の途中に設けられた接続口を介して前記空間部と前記第1の排液流路とを接続する第2の排液流路と、前記第2の排液流路上に設けられた液面センサとを有する基板処理装置における基板処理方法であって、前記液面センサが、前記第2の排液流路を通流する排液を検知したときに、前記処理液供給機構からの前記処理液の供給を停止する基板処理方法が提供される。
本発明によれば、枚葉洗浄装置等の基板洗浄装置において排液系に異常が発生し、カップ内に排液がオーバーフローした場合でも、排液が排気系に流れ込むことを防止できる。
本発明の実施の形態に係る基板処理装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。 図1の基板処理装置と、排液系及び排気系との接続状態を示す概略図である。 図1の基板処理装置のカップを拡大して示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る基板処理装置における液面センサの検知動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る基板処理装置の洗浄処理の動作を説明するための図である。 実施例1及び実施例2において第2の排液管の液面センサが検知したときの状態を示す図である。 実施例3及び実施例4において第2の排液管の液面センサが検知したときの状態を示す図である。 実施例5において第2の排液管の液面センサが検知したときの状態を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態について図面と共に説明する。ここでは、本発明を半導体ウェハ(以下、単にウェハと記す)の表裏面洗浄を行う液処理装置に適用した場合について示す。
図1及び図2は、それぞれ本発明の実施の形態に係る基板処理装置の概略構成を示す断面図及び平面図である。図3は、図1の基板処理装置と、排液系及び排気系との接続状態を示す概略図である。図4は、図1の基板処理装置のカップを拡大して示す断面図である。図5は、本発明の実施の形態に係る基板処理装置における液面センサの検知動作を説明するための図である。
図1及び図2に示すように、基板処理装置100は、図示しない液処理システムに複数台組み込まれており、ベースプレート1、ウェハ保持部2、回転モータ3、回転カップ4、表面側液供給ノズル5、裏面側液供給ノズル6、及び排気・排液部7を有している。ウェハ保持部2は、被処理基板であるウェハWを回転可能に保持する。回転モータ3は、ウェハ保持部2を回転させる。回転カップ4は、ウェハ保持部2に保持されたウェハWを囲繞するように設けられ、ウェハ保持部2とともに回転する。表面側液供給ノズル5は、ウェハWの表面に処理液を供給する。裏面側液供給ノズル6は、ウェハWの裏面に処理液を供給する。排気・排液部7は、回転カップ4の周縁部に設けられている。排気・排液部7の周囲及びウェハWの上方を覆うようにケーシング8が設けられている。ケーシング8の上部には液処理システムのファン・フィルター・ユニット(FFU)からの気流を側部に設けられた導入口9aを介して導入する気流導入部9が設けられている。気流導入部9により、ウェハ保持部2に保持されたウェハWに清浄空気のダウンフローが供給されるようになっている。
なお、ウェハ保持部2及び回転モータ3は、それぞれ本発明における基板保持部及び回転部に相当する。
ウェハ保持部2は、水平に設けられた円板状をなす回転プレート11と、その裏面の中心部に接続され、下方鉛直に延びる円筒状の回転軸12とを有している。回転プレート11の中心部には、回転軸12内の孔12aに連通する円形の孔11aが形成されている。そして、裏面側液供給ノズル6を備えた昇降部材13が、孔12a及び孔11a内を昇降可能に設けられている。回転プレート11には、ウェハWの外縁を保持するウェハ保持部材14が設けられており、図2に示すように、これらは3つ等間隔で配置されている。ウェハ保持部材14は、ウェハWが回転プレート11から少し浮いた上体で水平にウェハWを保持するようになっている。ウェハ保持部材14は、ウェハWの端面を保持可能な保持部14aと、保持部14aから回転プレート11の裏面側中心方向に延在する着脱部14bと、保持部14aを垂直面内で回動させる回転軸14cとを有している。また、着脱部14bの先端部を図示しないシリンダ機構により上方に押し上げることにより、保持部14aが外側に回動してウェハWの保持が解除される。ウェハ保持部材14は、図示しないバネ部材により保持部14aがウェハWを保持する方向に付勢されており、シリンダ機構を作動させない場合にはウェハ保持部材14によりウェハWが保持された状態となる。
回転軸12は、2つのベアリング15aを有する軸受け材15を介してベースプレート1に回転可能に支持されている。回転軸12の下端部には、プーリー16が嵌め込まれており、プーリー16にはベルト17が巻き掛けられている。ベルト17は、回転モータ3の軸に取り付けられたプーリー18にも巻き掛けられている。そして、回転モータ3を回転させることによりプーリー18、ベルト17及びプーリー16を介して回転軸12を回転させるようになっている。
なお、回転モータ3の回転は、後述するように、プロセスコントローラ121により制御される。このプロセスコントローラ121には、後述する液面センサ162が接続されており、液面センサ162の出力信号に基づいて、後述する第2の排液管161を処理液が流れているか否かを監視している。第2の排液管161を処理液が流れていると検知したときは、警報を発報するとともに、回転モータ3の回転を停止する。
表面側液供給ノズル5は、ノズル保持部材22に保持された状態でノズルアーム22aの先端に取り付けられている。表面側液供給ノズル5は、後述する液供給機構85からノズルアーム22a内に設けられた流路を通って処理液等が供給され、その内部に設けられたノズル孔5aを介して処理液を吐出するようになっている。吐出する処理液としては、ウェハ洗浄用の薬液、純水等のリンス液等を挙げることができる。また、ノズル保持部材22には、IPAに代表される乾燥溶媒を吐出する乾燥溶媒ノズル21も取り付けられており、その内部に設けられたノズル孔21aを介してIPA等の乾燥溶媒を吐出するようになっている。
図2にも示すように、ノズルアーム22aは駆動機構81により軸23を中心として回動可能に設けられている。ノズルアーム22aを回動させることにより、表面側液供給ノズル5がウェハW中心上及び外周上のウェハ洗浄位置と、ウェハWの外方の待避位置とを取り得るようになっている。また、ノズルアーム22aは、シリンダ機構等の昇降機構82により上下動可能となっている。
図3に示すように、ノズルアーム22a内には流路83aが設けられており、表面側液供給ノズル5のノズル孔5aは流路83aの一端に繋がっている。また、流路83aの他端には配管84aが接続されている。一方、ノズルアーム22a内には流路83bも設けられており、乾燥溶媒ノズル21のノズル孔21aは流路83bの一端に繋がっている。また、流路83bの他端には配管84bが接続されている。そして、配管84a、84bには、液供給機構85から所定の処理液が供給される。
液供給機構85は、洗浄処理のための薬液を供給する供給源として、例えばDHF供給源86、SC1供給源87、DIW供給源88、及びIPA供給源95を有している。DHF供給源86は、酸薬液である希フッ酸(DHF)を供給する。SC1供給源87は、アルカリ薬液であるアンモニア過水(SC1)を供給する。DIW供給源88は、リンス液として例えば純水(DIW)を供給する。IPA供給源95は、乾燥溶媒として例えばIPAを供給する。DHF供給源86、SC1供給源87、DIW供給源88からは配管89、90、91が延びており、これら配管89、90、91が配管84aに開閉バルブ92、93、94を介して接続されている。従って、開閉バルブ92、93、94を操作することにより、アンモニア過水(SC1)、希フッ酸(DHF)、純水(DIW)を選択的に表面側液供給ノズル5に供給可能となっている。この場合に、DIW供給源88から延びる配管91が配管84aの最も上流側に接続されている。一方、IPA供給源95には流路83bから延びる配管84bが直接接続されており、配管84bには開閉バルブ96が設けられている。従って、開閉バルブ96を開くことにより、IPAを乾燥溶媒ノズル21に供給可能となっている。
すなわち、液供給機構85は、洗浄のための処理液であるアンモニア過水(SC1)及び希フッ酸(DHF)を供給するための処理液供給機構としての機能、リンス液としての純水(DIW)を供給するためのリンス液供給機構としての機能、及び乾燥溶媒としてのIPAを供給する乾燥溶媒供給機構としての機能を果たすようになっている。すなわち、液供給機構85は、本発明における処理液供給機構に相当する。
なお、配管84a、84bには、後述するように、プロセスコントローラ121により開閉バルブ92、93、94、96が操作されることによって、所定の処理液が供給される。このプロセスコントローラ121には、後述する液面センサ162が接続されており、液面センサ162の出力信号に基づいて、後述する第2の排液管161を処理液が流れているか否かを監視している。第2の排液管161を処理液が流れていると検知したときは、警報を発報するとともに、各開閉バルブ92、93、94、96を閉じ、液供給機構85からの全ての処理液の供給を停止する。
裏面側液供給ノズル6は昇降部材13の中心に設けられており、その内部に長手方向に沿って延びるノズル孔6aが形成されている。そして、図示しない液供給機構によりノズル孔6aの下端から所定の処理液が供給され、その処理液がノズル孔6aを介してウェハWの裏面に吐出されるようになっている。吐出する液としては、上記表面側液供給ノズル5と同様、洗浄用の処理液、純水等のリンス液を挙げることができる。裏面側液供給ノズル6へ処理液を供給する液供給機構は、IPAの供給系を除いて上記液供給機構85と同様に構成することができる。
また、裏面側液供給ノズル6へ処理液を供給する液供給機構も、液供給機構85と同様に、それに含まれる図示しない開閉バルブがプロセスコントローラ121に操作されることによって、所定の処理液が供給される。従って、液面センサ162の出力信号に基づいて、第2の排液管161を処理液が流れていると検知したときは、警報を発報するとともに、図示しない各開閉バルブを閉じ、裏面側液供給ノズル6の図示しない液供給機構からの処理液の供給も停止する。
昇降部材13の上端部には、ウェハWを支持するための3本のウェハ支持ピン25(2本のみ図示)を有している。そして、裏面側液供給ノズル6の下端には接続部材26を介してシリンダ機構27が接続されており、このシリンダ機構27によって昇降部材13を昇降させることによりウェハWを昇降させてウェハWのローディング及びアンローディングが行われる。
回転カップ4は、回転プレート11の端部上方から内側斜め上方に延びる円環状の庇部31と、庇部31の外端部から垂直下方へ伸びる筒状の壁部32を有している。そして、図4の拡大図に示すように、壁部32と回転プレート11との間には、円環状の隙間33が形成されており、この隙間33からウェハWが回転プレート11及び回転カップ4とともに回転されて飛散した処理液やリンス液が下方に導かれる。
庇部31と回転プレート11との間にはウェハWと略同じ高さの位置に板状をなす回転ガイド35が介在されている。回転ガイド35は、その表裏面がウェハWの表裏面と略連続するように設けられている。そして、回転モータ3によりウェハ保持部2及び回転カップ4をウェハWとともに回転させて表面側液供給ノズル5からウェハW表面の中心に処理液を供給した際には、処理液は遠心力でウェハWの表面を広がり、ウェハWの周縁から振り切られる。このウェハW表面から振り切られた処理液は、回転ガイド35の表面に案内されて外方へ排出され、壁部32によって下方へ導かれる。また、同様にウェハ保持部2及び回転カップ4をウェハWとともに回転させて裏面側液供給ノズル6からウェハWの裏面に中心に処理液を供給した際には、処理液は遠心力でウェハWの裏面を広がり、ウェハWの周縁から振り切られる。このウェハW裏面から振り切られた処理液は、略連続して設けられた回転ガイド35の裏面に案内されて外方へ排出され、壁部32によって下方へ導かれる。壁部32に到達した処理液には遠心力が作用しているから、これらがミストとなって内側へ戻ることが阻止される。
また、回転ガイド35はこのようにウェハW表面及び裏面から振り切られた処理液を案内するので、ウェハWの周縁から脱離した処理液が乱気流化し難く、処理液をミスト化させずに回転カップ4外へ導くことができる。なお、図2に示すように、回転ガイド35には、ウェハ保持部材14に対応する位置に、ウェハ保持部材14を避けるように切り欠き部41が設けられている。
排気・排液部7は、主に回転プレート11と回転カップ4に囲繞された空間から排出される気体及び液体を回収又は排出するためのものである。排気・排液部7は、図4の拡大図にも示すように、回転カップ4から排出された処理液やリンス液を受ける環状をなすカップ51を備えている。
なお、以下では、一例として、一体的に構成されたカップ51を備える場合について説明するが、カップ51は、複数のカップから構成されていてもよい。例えば、回転カップ4から排出された処理液やリンス液を受ける環状をなす排液カップと、排液カップを収容するように排液カップと同心状の環状をなす排気カップとを備えていてもよい。
図1及び図4に示すように、カップ51は、液収容部56と、空間部99と、液収容部56と空間部99とを分離する第1の仕切部材55とを有している。
液収容部56は、外周壁53と、内側壁55と、上側壁67とにより画成されている。外周壁53は、回転カップ4の外側に、壁部32に近接して垂直に設けられている。内側壁55は、外周壁53の下端部から内側に向かって延びるように設けられている。また、内側壁55の内周には、内周壁54が垂直に形成されている。上側壁67は、外周壁53から上方へ湾曲するとともに、回転カップ4の上方を覆うように設けられている。液収容部56は、とりわけ外周壁53及び内側壁55によって規定される環状の空間である。また、液収容部56は、回転カップ4から排出された処理液やリンス液の排液を収容する。
液収容部56のウェハ保持部材14の外側に対応する位置には、内側壁55から回転プレート11の下面近傍まで伸び、カップ51の周方向に沿って環状に設けられた仕切り壁55aが設けられていてもよい。仕切り壁55aは、液収容部56に収容された処理液やリンス液の排液が内周壁54よりも回転中心側に回り込むことを防止する。また、仕切り壁55aは、回転プレート11が回転した際に、ウェハ保持部材14の回転プレート11の下方に突出した部分によって形成された気流がミストを随伴してウェハW側に到達することを阻止する役割も有している。
本実施の形態では、垂直に形成されている内周壁54の下端には、L字状に屈曲して回転中心側に水平に延び、庇形状を有する庇54aが設けられていてもよい。庇54aは、後述するように、液収容部56を溢れ、仕切り壁55a及び内周壁54を乗り越えて回転中心側に回り込んできた処理液やリンス液の排液が排気側に流れ込むことを防止する役割も有している。
なお、第1の仕切部材55は、内側壁55、内周壁54及び仕切り壁55aを含むものとする。
図1に示すように、カップ51の内側壁55の最外側部分には液収容部56から排出する1箇所の第1の排液口60が設けられており、第1の排液口60には第1の排液管61が接続されている。第1の排液管61には第1の排液切替部111が接続されている。第1の排液切替部111は、バルブ111a、111bを有している。また、第1の排液切替部111は、バルブ111a、111bのそれぞれを介し、第1の排液切替部111から垂直下方に延びる、排液を回収するための排液回収管112a、排液を排出するための排液排出管112bに切り替え可能に接続されている。排液回収管112aは、排液回収系に接続されている。排液回収系は、例えば酸又はアルカリの排液を回収する。
排液排出管112bには、第2の排液切替部113が接続されている。第2の排液切替部113は、バルブ113a、113bを有している。また、第2の排液切替部113は、バルブ113a、113bのそれぞれを介し、第2の排液切替部113から延びる、排液排出管114a、先端が封止された封止管114bに切り替え可能に接続されている。排液排出管114aは、工場排液系に接続されている。工場排液系は、例えば酸又はアルカリの排液を排出する。
また、排液排出管112bの途中に設けられた接続口115を介し、後述する第2の排液管161が排液排出管112bに接続されている。
このような排液管の構造を有することにより、処理液又はリンス液の排液を分別可能に排出することができる。具体的には、希フッ酸(DHF)洗浄の際には第1の排液切替部111を酸回収管である排液回収管112aに切り替えて希フッ酸(DHF)排液を回収する。また、希フッ酸(DHF)洗浄の後のリンス処理の際には、第1の排液切替部111を排液排出管112bに切り替え、第2の排液切替部113を排液排出管114aに切り替えて、希フッ酸(DHF)にリンス液が混合した排液を廃棄する。また、アンモニア過水(SC1)洗浄の際には、第1の排液切替部111を排液排出管112bに切り替え、第2の排液切替部113を排液排出管114aに切り替えて、アンモニア過水(SC1)にリンス液が混合した排液を廃棄する。また、第1の排液口60は、複数箇所設けられていてもよい。
なお、第1の排液管61、排液排出管112b、及び排液排出管114aは、本発明における第1の排液流路に相当する。また、バルブ111b及び113aは、それぞれ本発明における開閉バルブに相当する。
空間部99は、第1の空間部99aと、第2の空間部99bとを有する。第2の空間部99bは、内周壁54により第1の空間部99aと仕切られている。
第1の空間部99aは、内側壁(環状内壁部)65と、底壁(底壁部)66と、内周壁54とで画成された空間である。内側壁(環状内壁部)65は、ウェハ保持部材14の内側部分に垂直にかつその上端が回転プレート11に近接するように設けられている。底壁(底壁部)66は、ベースプレート1上に設けられている。内周壁54は、前述したように、内側壁55の内周に形成されている。第1の空間部99aは、回転プレート11の回転中心側に設けられている。
図1に示すように、カップ51の第1の空間部99aの底壁(底壁部)66の最内側部分には第1の空間部99aから排出する1箇所の第2の排液口160が設けられており、第2の排液口160には第2の排液管161が接続されている。一方、第2の排液管161は、排液排出管112bの途中に設けられた接続口115にも接続されている。従って、第2の排液管161は、第2の排液口160及び接続口115を介して、第1の空間部99aと排液排出管112bとを接続する。
なお、第2の排液管161は、本発明における第2の排液流路に相当する。従って、第2の排液流路は、空間部99(第1の空間部99a)と前述した第1の排液流路とを接続する。
図1に示すように、接続口115は、バルブ111bよりも排液系側に設けられる。また、バルブ113aは、接続口115よりも排液系側に設けられる。すなわち、バルブ113aは、第1の排液流路上であって、接続口115よりも排液系側に設けられる。
また、例えば基板処理装置に接続される排液系が1系統のみである場合等には、バルブ113aを含めた第2の排液切替部113を設けなくてもよい。第2の排液切替部113を設けないときは、本発明における2つの開閉バルブが設けられていない場合に相当する。
あるいは、例えば基板処理装置に接続される排液回収系がない場合等には、バルブ111bを含めた第1の排液切替部111を設けなくてもよい。第1の排液切替部111を設けず、第2の排液切替部113のみが設けられているときは、接続口115は、バルブ113aよりも液収容部56側に設けられることになる。
第2の排液管161の途中には、液面センサ162が設けられる。液面センサ162は、第2の排液管161に排液が流れていることを検知する。すなわち、液面センサ162は、第2の排液流路を通流する排液を検知する。ここで、第2の排液管161に排液が流れているとは、液面センサ162の下方側から第2の排液管161に排液が溜まってきた場合、及び液面センサ162の上方側から第2の排液管161に排液が流れている場合の両方を含む。
液面センサ162は、第2の排液管161の内壁に所定の量以上の液体が付着している場合を検知することができるものであればよく、検知方式は限定されない。本実施の形態では、一例として、図5に示すように、第2の排液管161として硬質塩化ビニル等の樹脂よりなる透明なパイプを用い、液面センサ162としてファイバー式液面監視センサを用いることができる。
図5に示すように、ファイバー式液面監視センサ162は、発光部162a及び受光部162bを酸及びアルカリに対して耐性を有するポリエーテルイミド等の樹脂ケース162cに収容し、透明なパイプである第2の排液管161に取り付けて用いる。透明なパイプである第2の排液管161の材質として、例えば四フッ化エチレンパーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂(PFA)を用いることができる。第2の排液管161中に液体がないときは、第2の排液管161である透明なパイプの屈折率と空気の屈折率との差が大きいため、図5(a)に示すように、発光部162aから発光された光は、パイプの内壁に反射して受光部162bへ戻る。一方、第2の排液管161中に液体163があるときは、第2の排液管161である透明なパイプの屈折率と液体の屈折率との差が小さくなるため、図5(b)に示すように、発光部162aから発光された光は、ほとんど液体163中に放射され受光部162bには戻らない。従って、受光部162bが受光した光量により、第2の排液管161中の液体の有無を検出することができる。
ここで、第2の排液管161中に液体が満たされている場合の光量を例えばA0とし、第2の排液管161中に全く液体が無い場合の光量を例えばA1とし、A0とA1との間の所定の閾値を設定する。そして、受光部162bが受光した光量の計測値を所定の閾値と比較することにより、第2の排液管161中を液体が流れている状態であるか、それとも第2の排液管161中に液体が溜まっている状態であるかを検出することができる。具体的には、受光部162bが受光した光量の計測値が所定の閾値より小さいときは、第2の排液管161中に液体が溜まっている状態であると検出することができる。また、受光部162bが受光した光量の計測値が所定の閾値より大きいときは、第2の排液管161中に液体が溜まっている状態であると検出することができる。これにより、バルブ111b及び113a(閉バルブ)のどちら側が故障しているかを識別でき、故障箇所をアラーム表示することができる。
第2の空間部99bは、第1の空間部99aよりも外周側に設けられ、内周壁54と、内側壁55とで画成された環状の空間である。また、第2の空間部99bの内周側には、第1の空間部99aとの間に、上方より内周壁54及び庇54aにより仕切られて狭くなった隙間77が形成されている。第2の空間部99bの下部には、図1及び図4に示すように、排気口70が設けられており、排気口70には排気管71が接続されている。排気管71の下流側には図示しない排気系である吸引機構が設けられており、カップ51及びカップ51の周囲を排気することが可能となっている。
上側壁67よりも下側であってウェハ保持部2に保持されたウェハWの外周側から取り入れられた気体成分は、液収容部56から第1の空間部99aを通って全周に亘って均一に下方に導かれ、隙間77を介して第2の空間部99bに入る。第2の空間部99bに取り入れられた気体成分は、更に排気口70から比較的均一に排気を行うことができる。
なお、排気管71は、本発明における排気流路に相当する。従って、排気流路は、第2の空間部99b(空間部99)と、第2の空間部99b(空間部99)の雰囲気を排気する排気系とを接続する。
本実施の形態では、前述したように、内周壁54の下端に庇54aを有する。庇54aがあることにより、液収容部56から排液が溢れ内周壁54を越えた場合に、内周壁54を乗り越えた排液が内周壁54の直下で第1の空間部99aの底壁(底壁部)66に落下せず、内周壁54よりも回転中心側において底壁(底壁部)66に落下するようになる。従って、排液が第1の空間部99aから第2の空間部99bに流れ込むのを防止できる。なお、底壁(底壁部)66と庇54aとの隙間77は、後述する段差部77aと庇54aとの隙間よりも大きくなっている。
また、本実施の形態では、第1の空間部99aと第2の空間部99bとの間は、上方からの内周壁54及び庇54aに加え、下方から段差部77aによっても仕切られている。段差部77aは、第1の空間部99aの底壁(底壁部)66が直接排気口70に接続されないようにする。すなわち、底壁(底壁部)66は、いったん段差部77aを乗り越えるようにして排気口70に接続される。従って、液収容部56から排液が溢れて第1の空間部99aの底壁(底壁部)66に溜まった場合に、排液が第1の空間部99aから第2の空間部99bに流れ込むのを防止できる。その結果、排気口70から排気管71に排液が流れ込むのを防止できる。
なお、内周壁54及び段差部77aは、本発明における第2の仕切部材に相当する。
基板処理装置100は、マイクロプロセッサ(コンピュータ)からなるプロセスコントローラ121を有しており、基板処理装置100の各構成部がこのプロセスコントローラ121に接続されて制御される構成となっている。プロセスコントローラ121には、ユーザーインターフェース122が接続されている。ユーザーインターフェース122は、工程管理者が基板処理装置100の各構成部を管理するためにコマンドの入力操作などを行うキーボードや、基板処理装置100の各構成部の可動状況を可視化して表示するディスプレイ等からなる。さらに、プロセスコントローラ121には、記憶部123が接続されている。記憶部123には、基板処理装置100で実行される各種処理をプロセスコントローラ121の制御にて実現するための制御プログラムや、処理条件に応じて基板処理装置100の各構成部に所定の処理を実行させるための制御プログラムすなわちレシピが格納されている。レシピは記憶部123の中の記憶媒体(記録媒体)に記憶されている。記憶媒体(記録媒体)は、ハードディスクや半導体メモリであってもよい。また、他の装置から、例えば専用回線を介してレシピを適宜伝送させるようにしてもよい。
そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース122からの指示等にて任意のレシピを記憶部123から呼び出してプロセスコントローラ121に実行させることで、プロセスコントローラ121の制御下で、基板処理装置100での所望の処理が行われる。
また、本実施の形態に係る基板処理装置では、上述した液面センサ162の出力信号をプロセスコントローラ121に送り、第2の排液管161に排液が流れているか否か、あるいは第2の排液管161に排液が溜まっているか否かを監視する。液面センサ162が第2の排液管161に通流する排液を検知したときは、プロセスコントローラ121では、液面センサ162が検知したことを示す出力信号に基づいて警報を発報し、かつ、液供給機構85からの処理液の供給を停止する。また、回転モータ3の回転を停止するようにしてもよい。
次に、図6を参照し、本実施の形態に係る基板処理装置における基板処理方法について説明する。図6は、基板処理装置の洗浄処理の動作を説明するための図である。本実施の形態における基板処理方法は、記憶部123に格納されたレシピに基づいてプロセスコントローラ121によって制御される。
処理液(薬液)を用いた洗浄処理においては、まず、図6(a)に示すように、昇降部材13を上昇させた状態で、図示しない搬送アームからウェハ支持台24のウェハ支持ピン25上にウェハWを受け渡す。次いで、図6(b)に示すように、昇降部材13を、ウェハWをウェハ保持部材14により保持可能な位置まで下降させ、ウェハ保持部材14によりウェハWをチャッキングする。そして、図6(c)に示すように、表面側液供給ノズル5を待避位置からウェハ洗浄位置に移動させる。
この状態で、図6(d)に示すように、回転モータ3によりウェハWをウェハ保持部2及び回転カップ4とともに回転させながら、表面側液供給ノズル5及び裏面側液供給ノズル6から所定の処理液を供給してウェハWの洗浄処理を行う。
この洗浄処理においては、ウェハWが回転された状態で、表面側液供給ノズル5及び裏面側液供給ノズル6からウェハWの表面及び裏面の中央に処理液が供給される。これにより、処理液が遠心力によりウェハWの外側に広がり、その過程で洗浄処理がなされる。この洗浄処理の際のウェハの回転数は、200〜700rpmの範囲であることが好ましい。また、処理液の供給量は、0.5〜3.0L/minであることが好ましい。
このウェハ洗浄処理においては、ウェハWから振り切られた処理液が回転カップ4に達し、回転カップ4に達した処理液は下方に導かれ、隙間33からカップ51における液収容部56に排液として排出される。液収容部56に受けられた排液は、その中を旋回しながら第1の排液口60から第1の排液管61を通って排出される。
また、カップ51には、上側壁67よりも下側であってウェハ保持部材14に保持されたウェハWの外周側から回転カップ4内及びその周囲の主にガス成分が取り込まれ、液収容部56から第1の空間部99a、第2の空間部99bを通り、更に排気口70から排気管71を通って排気される。
このようにして処理液による洗浄処理が行われた後、引き続きリンス処理が行われる。このリンス処理においては、従前の処理液の供給を停止した後、表面側液供給ノズル5および裏面側液供給ノズル6からウェハWの表裏面にリンス液として純水を供給する。処理液による洗浄処理の場合と同様に、回転モータ3によりウェハWをウェハ保持部材14および回転カップ4とともに回転させながら、表面側液供給ノズル5および裏面側液供給ノズル6からウェハWの表面および裏面の中央にリンス液として純水が供給される。この供給された純水が遠心力によりウェハWの外方に広がる過程でウェハWのリンス処理がなされる。そして、このようにリンス処理に供された純水は、ウェハWの周縁から振り切られる。
このようにして振り切られたリンス液としての純水は、処理液の場合と同様、回転カップ4の隙間33から液収容部56に排出され、その中を旋回しながら第1の排液口60から第1の排液管61を通って排出される。また、回転カップ4の壁部32によって液収容部56内に旋回気流が形成され、カップ51内のリンス液としての純水がこの旋回気流に随伴することにより、より高速な旋回流となって第1の排液口60から第1の排液管61を通って短時間で排出される。
次に、本実施の形態に係る基板処理装置において、排液系に異常が発生し、カップ内に排液がオーバーフローした場合でも、排液が排気系に流れ込むことを防止できる効果について実施例に基づいて説明する。実施例1から実施例5の5つの例において、第1の排液流路に異常がある状態を作り、カップ内に排液がオーバーフローするか否か、排気系に排液が流れ込むか否かについて、試験を行った。その方法及び結果について説明する。
(実施例1)
第1の排液切替部111のバルブ111a、第2の排液切替部113のバルブ113bを閉じ、第1の排液切替部111のバルブ111b、第2の排液切替部113のバルブ113aを開き、第1の排液管61を排液排出管112b、排液排出管114aを介し、工場排液系に接続した。ウェハWを回転プレート11に保持し、回転モータ3を回転させることにより、ウェハWを回転させ、表面側液供給ノズル5から純水(DIW)よりなるリンス液を、3.0L/minの流量でウェハW上に供給した。ウェハW上にリンス液を供給した状態で、第1の排液切替部111のバルブ111b、第2の排液切替部113のバルブ113aを閉じた。バルブ111b及びバルブ113aを閉じてから14秒後に、液面センサ162により第2の排液管161にリンス液が流れていることが検知され、警報が発報され、表面側液供給ノズル5からのリンス液の供給が停止し、ウェハWの回転も停止した。
第2の排液管の液面センサが検知したときの状態を図7に示す。図7に示すように、リンス液は、第1の排液切替部111よりも液収容部56側の第1の排液管61及び液収容部56に溜まり、液収容部56から溢れて第1の空間部99aに溜まる。第1の空間部99aに溜まったリンス液は第2の排液口160から第2の排液管161に流れ込むため、液面センサ162により検知される。
このとき、排気管71にリンス液が流れ込んでいないことが確認された。これは、第1の空間部99aと第2の空間部99bとの間には、図4に示すように、第1の空間部99aの底壁(底壁部)66との間に段差を有する段差部77aが設けられているためである。
(実施例2)
リンス液の流量を、1.5L/minとした以外は実施例1と同様の条件で、ウェハW上にリンス液を供給し、その状態で、第1の排液切替部111のバルブ111b、第2の排液切替部113のバルブ113aを閉じた。バルブ111b及びバルブ113aを閉じてから29秒後に、液面センサ162により第2の排液管161にリンス液が流れていることが検知され、警報が発報され、表面側液供給ノズル5からのリンス液の供給が停止し、ウェハWの回転も停止した。第2の排液管161の液面センサ162が検知したときの状態は、実施例1と同様に図7に示す通りであった。また、実施例2でも、排気管71にリンス液が流れ込んでいないことが確認された。
(実施例3)
第1の排液切替部111のバルブ111a、第2の排液切替部113のバルブ113bを閉じ、第1の排液切替部111のバルブ111b、第2の排液切替部113のバルブ113aを開き、第1の排液管61を排液排出管112b、排液排出管114aを介し、工場排液系に接続した。ウェハWを回転プレート11に保持し、回転モータ3を回転させることにより、ウェハWを回転させ、表面側液供給ノズル5から純水(DIW)よりなるリンス液を、1.5L/minの流量でウェハW上に供給した。ウェハW上にリンス液を供給した状態で、第1の排液切替部111のバルブ111bを開いたまま、第2の排液切替部113のバルブ113aを閉じた。バルブ113aを閉じてから16秒後に、液面センサ162により第2の排液管161にリンス液が溜まっていることが検知され、警報が発報され、表面側液供給ノズル5からのリンス液の供給が停止し、ウェハWの回転も停止した。
第2の排液管の液面センサが検知したときの状態を図8に示す。図8に示すように、リンス液は、液収容部56から第1の排液管61及び第1の排液切替部111のバルブ111bを介して排液排出管112bに溜まり、接続口115から第2の排液管161側へ溢れる。第2の排液管161側に溢れたリンス液は、第2の排液管161を接続口115側から第2の排液口160側へ溜まり続け、その液面が液面センサ162に達した時点で、液面センサ162により検知される。
このとき、排気管71にリンス液が流れ込んでいないことが確認された。これは、第2の排液管161の液面センサ162より第2の排液口160側にはリンス液が溜まっていないためである。
(実施例4)
リンス液の流量を、3.0L/minとした以外は実施例3と同様の条件で、ウェハW上にリンス液を供給し、その状態で、第1の排液切替部111のバルブ111bを開いたまま、第2の排液切替部113のバルブ113aを閉じた。バルブ113aを閉じてから8秒後に、液面センサ162により第2の排液管161にリンス液が溜まっていることが検知され、警報が発報され、表面側液供給ノズル5からのリンス液の供給が停止し、ウェハWの回転も停止した。第2の排液管161の液面センサ162が検知したときの状態は、実施例3と同様に図8に示す通りであった。また、実施例4でも、排気管71にリンス液が流れ込んでいないことが確認された。
(実施例5)
第1の排液切替部111のバルブ111a、第2の排液切替部113のバルブ113bを閉じ、第1の排液切替部111のバルブ111b、第2の排液切替部113のバルブ113aを開き、第1の排液管61を排液排出管112b、排液排出管114aを介し、工場排液系に接続した。ウェハWを回転プレート11に保持し、回転モータ3を回転させることにより、ウェハWを回転させ、表面側液供給ノズル5から純水(DIW)よりなるリンス液を、1.5L/minの流量でウェハW上に供給した。ウェハW上にリンス液を供給した状態で、第2の排液切替部113のバルブ113aを開いたまま、第1の排液切替部111のバルブ111bを閉じた。バルブ111bを閉じてから36秒後に、液面センサ162により第2の排液管161にリンス液が流れていることが検知され、警報が発報され、表面側液供給ノズル5からのリンス液の供給が停止し、ウェハWの回転も停止した。
第2の排液管の液面センサが検知したときの状態を図9に示す。図9に示すように、リンス液は、第1の排液切替部111よりも液収容部56側の第1の排液管61及び液収容部56に溜まり、液収容部56から溢れて第1の空間部99aに溜まる。第1の空間部99aに溜まったリンス液は第2の排液口160から第2の排液管161に流れ込む。本実施例では、実施例1と異なり、第2の排液切替部113のバルブ113aが開いているため、第2の排液管161及び排液排出管112bの接続口115より第2の排液切替部113側にリンス液が溜まることはない。しかし、第2の排液管161にリンス液が流れ、第2の排液管161の液面センサ162の付近の内壁にリンス液が付着するため、液面センサ162により検知される。
このとき、排気管71にリンス液が流れ込んでいないことが確認された。これは、実施例1と同様に、第1の空間部99aと第2の空間部99bとの間には、図4に示すように、第1の空間部99aの底壁(底壁部)66との間に段差を有する段差部77aが設けられているためである。
以上、本発明の好ましい実施の形態について記述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
2 ウェハ保持部
3 回転モータ
51 カップ
56 液収容部
61 第1の排液管(第1の排液流路)
71 排気管
77a 段差部
85 液供給機構(処理液供給機構)
99 空間部
100 基板処理装置
112b 排液排出管(第1の排液流路)
115 接続口
161 第2の排液管
162 液面センサ

Claims (10)

  1. 基板を水平に保持し、基板とともに回転可能な基板保持部と、
    前記基板保持部を回転させる回転部と、
    前記基板に処理液を供給する処理液供給機構と、
    前記基板保持部の外周側に該基板保持部を囲繞するように設けられ、回転する前記基板から振り切られた処理液の排液を収容する環状の液収容部と、前記液収容部よりも前記基板保持部の回転中心側に設けられ、第1の仕切部材により前記液収容部と仕切られた環状の空間部とを備えたカップと、
    前記液収容部と該液収容部から前記排液を排出する排液系とを接続する第1の排液流路と、
    前記第1の排液流路上に設けられた開閉バルブと、
    前記空間部と該空間部内の雰囲気を排気する排気系とを接続する排気流路と、
    前記第1の排液流路の途中に設けられた接続口を介して前記空間部と前記第1の排液流路とを接続する第2の排液流路と、
    前記第2の排液流路上に設けられた液面センサと
    を有し、
    前記処理液供給機構は、前記液面センサが前記第2の排液流路を通流する排液を検知したときに、前記処理液の供給を停止する、
    基板処理装置。
  2. 前記回転部は、前記液面センサが前記第2の排液流路を通流する排液を検知したときに、前記基板保持部の回転を停止する請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記空間部は、
    前記空間部の前記回転中心側に設けられ、前記液収容部と連通する環状の第1の空間部と、
    前記第1の空間部よりも外周側に設けられ、第2の仕切部材により前記第1の空間部と仕切られるとともに、前記排気流路と連通する環状の第2の空間部と
    を有する請求項1又は請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記接続口は、前記開閉バルブよりも前記排液系側、又は、前記液収容部側に設けられた請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板処理装置。
  5. 2つの前記開閉バルブを有し、
    前記接続口は、前記第1の排液流路上であって、2つの前記開閉バルブの間に設けられた請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板処理装置。
  6. 基板を水平に保持し、基板とともに回転可能な基板保持部と、前記基板保持部を回転させる回転部と、前記基板に処理液を供給する処理液供給機構と、前記基板保持部の外周側に該基板保持部を囲繞するように設けられ、回転する前記基板から振り切られた処理液の排液を収容する環状の液収容部と、前記液収容部よりも前記基板保持部の回転中心側に設けられ、第1の仕切部材により前記液収容部と仕切られた環状の空間部とを備えたカップと、前記液収容部と該液収容部から前記排液を排出する排液系とを接続する第1の排液流路と、前記第1の排液流路上に設けられた開閉バルブと、前記空間部と該空間部内の雰囲気を排気する排気系とを接続する第1の排気流路と、前記第1の排液流路の途中に設けられた接続口を介して前記空間部と前記第1の排液流路とを接続する第2の排液流路と、前記第2の排液流路上に設けられた液面センサとを有する基板処理装置における基板処理方法であって、
    前記液面センサが、前記第2の排液流路を通流する排液を検知したときに、前記処理液供給機構からの前記処理液の供給を停止する基板処理方法。
  7. 前記空間部は、
    前記空間部の前記回転中心側に設けられ、前記液収容部と連通する環状の第1の空間部と、
    前記第1の空間部よりも外周側に設けられ、第2の仕切部材により前記第1の空間部と仕切られるとともに、前記排気流路と連通する環状の第2の空間部と
    を有する請求項に記載の基板処理方法。
  8. 前記接続口は、前記開閉バルブよりも前記排液系側、又は、前記液収容部側に設けられた請求項又は請求項に記載の基板処理方法。
  9. 2つの前記開閉バルブを有し、
    前記接続口は、前記第1の排液流路上であって、2つの前記開閉バルブの間に設けられた請求項6又は請求項7に記載の基板処理方法。
  10. コンピュータに請求項から請求項のいずれかに記載の基板処理方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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