JP5308618B2 - 半導体発光装置 - Google Patents

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Description

本件発明は、半導体発光素子からの発光を波長変換する蛍光物質を備えた半導体発光装置に関する。
近年、窒化物半導体を用いて構成された発光素子に蛍光物質を組み合わせた半導体発光装置が広く用いられている。例えば、特許文献1には、窒化ガリウム系化合物半導体から成る青色発光素子にYAG系蛍光物質を組み合わせた白色発光装置が開示されている。図6に示すように、この白色発光装置は、凹状カップ20の底面に青色発光素子50を固定し、そのカップ20内にYAG系蛍光物質を分散させた透光性樹脂42を充填することによって構成されている。この白色発光装置は、青色発光素子50から発する青色光の一部によってYAG系蛍光物質を励起し、透光性樹脂42に含まれるYAG系蛍光物質から発する黄色光を青色発光素子の青色光と混色することによって白色を発光する。
一方、SiC基板の上に窒化ガリウム系化合物半導体を形成した半導体発光素子において、SiC基板からの光取出し効率を高めるために、SiC基板の側面に傾斜面を形成することが特許文献2に開示されている。SiC基板は窒化物半導体からの発光に対して透光性を示すため、SiC基板を通じて光を取出すことができる。しかし、SiC基板から外部に光が出射する際に、基板表面で光の一部が反射して発光素子内に戻り、発光素子内で反射を繰り返す場合がある。SiC基板の側面が傾斜面を有することにより、SiC基板の表面における多重反射を減少し、光の取出し効率を高めることができる。
特許3503139号公報 特表2004−537171
特許文献2に開示された半導体発光素子を用いて特許文献1に開示された白色発光装置を構成すれば、高輝度の白色発光装置を構成することができる。図7は、そのような発光装置の例を示す模式断面図である。SiC基板2の上に、窒化物半導体から成る半導体積層体4、オーミック電極を含む金属層6、ボンディング層7が積層されて発光素子1が構成される。SiC基板2の側面は、途中に傾斜面2dを有するように加工されており、下面2a側から順に、第1垂直面2c、傾斜面2d、第2垂直面2eを有する。凹状のサブマウント20の底面に発光素子1を半導体積層体4が下側となるようにハンダ16で固定し、凹状のサブマウント20の内部には蛍光物質を含む透光性樹脂層42を充填する。このようにして構成した発光装置では、発光素子1から出射した青色光の一部が透光性樹脂層42内の蛍光物質によって黄色光に変換され、発光素子1の青色光と混色されて白色発光が得られる。
しかしながら、このようにして白色発光装置を構成した場合、以下のような種々の問題があった。まず第1に、図6に示したような白色発光装置に比べて、白色光の面内色度分布が生じやすいという問題があった。即ち、図7のように側面が傾斜した基板2を用いた発光素子の場合、基板2の側面、特に傾斜面2dから取出される発光の割合が、図6に示したような発光装置に比べて高くなる。しかしながら、図7に示すように、基板2の側面中の傾斜面2dから出射した光が蛍光物質を含む透光性樹脂42中を進む光路長は、基板2の上面2bから出射した光に比べて長い。特に、基板2の側面において傾斜面2dと上面2bの間に第2垂直面2eが形成されていると、上記の光路長差は一層大きくなる。発光素子の青色光と蛍光物質の黄色光との混色で得られる白色の色度は、青色光が蛍光物質含有層を通過する光路長に依存するため、基板2の上面2bから出射した青色光に基づく白色光と、基板2の傾斜面2dから出射した青色光に基づく白色光とでは、色度が異なってしまう。このため図7に示したような発光装置では、図6に示したような発光装置に比べて白色光の面内色度分布が生じやすくなる。
また、第2に、図7に示した発光装置において、基板2の第1垂直面2cから出射した光は、斜めの出射光となるため、角度を調整した反射鏡などを用いない限り発光装置の正面輝度に寄与しない。さらに、特に図7に示すように発光素子1を半導体層4が下側になるように実装した場合、第1垂直面2cは、光が正面方向に出射する上面2bから最も離れた位置になる。そのため第1垂直面2cから出射した光は、蛍光物質層を通過する光路長が上面2bから出射する光に比べて非常に大きくなり、色度ムラにも寄与し易い。
さらに、第3に、図7に示した発光装置では、サブマウント20と基板2の間で電気的な短絡が生じやすいという問題もあった。即ち、発光素子1において半導体積層体4に電圧を印加して発光させるには、半導体積層体4の上下に異なる極性の電極を接続する必要がある。半導体積層体4の表面側に形成した電極4は、ボンディング層7とハンダ16を通じてサブマウント20の所定の電極に接続される。一方、半導体積層体4の裏面側は、導電性の基板2を通じて逆の極性の電極にワイヤ18などで接続される。特許文献2では、ハンダ16と半導体積層体4の側面との接触を防止するために、半導体積層体4の側面を絶縁保護膜で保護することが開示されている。しかし、その場合であっても、図8に示すように、ハンダ16の回り込みによってハンダ16と基板2が接触してしまう場合がある。上述の説明からわかる通り、ハンダ16と基板2は互いに逆の極性になっているため、ハンダ16と基板2が接触すると電気的な短絡が生じ、素子破壊や素子の動作不良の原因となる。
尚、上記第1から第3の問題のうち、第1及び第2の問題は、発光素子1を半導体積層体4が上側となるように実装した場合にも同様に生じる問題である。
そこで本件発明は、発光素子からの発光を波長変換する蛍光物質を有し、基板の側面に傾斜面を設けて光の取出し効率を高めた半導体発光装置において、上記第1乃至第3の問題点の少なくとも1つを解決し、優れた発光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本件発明に係る半導体発光装置は、互いに対向する第1面と第2面を有し、GaNから成る透光性基板と、前記透光性基板の前記第1面上にn型の窒化物半導体層とp型の窒化物半導体層とを積層して形成された発光機能を有する半導体積層体と、前記半導体積層体から出射された発光の少なくとも一部を波長変換する蛍光物質を含む波長変換層と、を備えた半導体発光装置であって、前記透光性基板の実装面である前記第1面は光出射面である前記第2面よりも広く、前記第1面と前記第2面を接続する側面は、前記第1面に対して傾斜した傾斜面と、前記傾斜面よりも前記第1面側にあって前記第1面とほぼ直交する垂直面とを含み、前記波長変換層は、前記透光性基板の前記傾斜面と前記垂直面を含む光出射面に略均一な厚みで形成されていることを特徴とする。
本発明の半導体発光装置によれば、透光性基板の第1面は第2面よりも広く、第1面と第2面を接続する側面は、第1面に対して傾斜した傾斜面を含んでいるため、多重反射を抑制して、光の取出し効率が向上することができる。しかも、透光性基板の表面のうち、半導体積層体の発光が出射する面(光出射面)に波長変換層が略均一な厚みで形成されているため、従来の発光装置で問題となっていた色ムラの問題を大幅に抑制することができる。即ち、従来の発光装置では、透光性基板の上面と側面との間で波長変換層を通過する厚さ(光路長)が異なっていたため、側面に傾斜面を形成して側面からの光取出し効率を高めると、面内の色ムラが顕著になっていた。これに対して本発明の半導体発光装置では、透光性基板の光出射面に波長変換層が略均一な厚みで形成されているため、側面からの光取出し効率を高めながら、色ムラを大幅に抑制することができる。このような均一な厚みの波長変換層は、例えば蛍光物質を分散させた電解液中で行う電気泳動沈着によって形成することができる。
また、本件発明の半導体発光装置は、透光性基板が導電性であり、透光性基板の側面を波長変換層で覆われていることが好ましく、それによって半導体積層体を形成した透光性基板を半導体積層体の形成面を下側にして支持基板上に実装する際に、ハンダなどの導電接合層による短絡が生じにくいという利点も得られる。即ち、透光性基板が導電性である場合、半導体積層体の表面に形成する電極と透光性基板は逆の極性となる場合が多い。従って、ハンダなどによって半導体積層体の表面に形成した電極と透光性基板とが接触すると、電気的な短絡が生じて素子破壊や素子の動作不良の原因となる。透光性基板の第1面又は第2面を絶縁性保護膜で覆うことは工程上容易であるが、透光性基板の側面は素子分割の際に形成されるため、絶縁性保護膜で覆うことが工程上容易ではない。そこで波長変換層によって透光性基板の側面を覆うことにより、ハンダなどの導電接合層による電極と透光性基板の間の短絡を容易に防止することができる。
透光性基板の側面において、垂直面の表面粗さは、傾斜面よりも小さなことが好ましい。これによって発光装置の正面輝度を高めると共に、色ムラも一層抑制することができる。即ち、透光性基板が傾斜面よりも第1面側にあって第1面とほぼ直交する垂直面(以下、第1垂直面)を有する場合、第1垂直面を出射した光は斜めの出射光となるため、角度を調整した反射鏡などを用いない限り発光装置の正面輝度に寄与しない。また、半導体積層体が下側になるように支持基板に実装して半導体発光装置を構成した場合、発光は透光性基板の第2面から正面方向に出射することになる。ところが、第1垂直面は、第2面から最も離れた位置になるため、この第1垂直面2cから出射した光は、正面方向に向かう成分が含まれていたとしても波長変換層を斜めに通過することとなって波長変換層中の光路長が第2面から出射する光に比べて大きくなり易く、色ムラにも寄与し易い。そこで第1垂直面の表面粗さを傾斜面よりも小さくすることにより、第1垂直面から出射する光量が抑制され、傾斜面などの他の面から出射できるようになる。従って、正面輝度を高めると共に、色ムラも一層抑制することができる。
波長変換層は、さらに前記蛍光物質を固着する結着材を含むことが好ましく、これによって蛍光物質の脱落などを防止して、より信頼性の高い発光装置とすることができる。ここで結着材としては、Si、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb及びアルカリ土類金属から選択された少なくとも1種の元素を含む酸化物であることが好ましい。こうした結着材は、蛍光物質を結着する力が強いため、波長変換層内の蛍光物質が剥離しにくく、信頼性の高い発光装置とすることができる。また、これらの結着剤は、絶縁性も良好であるため、ハンダなどの導電接合層による電極と透光性基板の間の短絡を有効に防止することができる。また、Si、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb及びアルカリ土類金属から選択された少なくとも1種の元素を含む酸化物を含む結着材は、上記元素を含む有機金属化合物(好ましくはさらに酸素を含む)を加水分解させたゾルとして電解液中に含ませておくことができる。そのゾル溶液に蛍光物質を分散させ、電気泳動沈着させた後、乾燥して溶媒を除去すれば、上記元素を含む酸化物が容易に得られる。また、これらの有機金属材料から成るゾル溶液に蛍光物質を分散させると、蛍光物質が有機金属材料から成るゾルによって内包されて帯電するため、特別な帯電剤を用いなくても良い。また、これらの有機金属化合物を非水系溶媒にゾルとして含ませれば、電気泳動沈着の際に水素ガスなどが発生しにくく、蛍光物質を固着させる結着材に気泡が残存することなく、均一な形状となる。これにより、蛍光物質により波長変換された出射光の色度を発光観測方位により均一とすることができる。
透光性基板が、GaNから成ることが好ましい。特に、窒化物半導体層が窒化ガリウム系化合物半導体から成る場合は、熱膨張係数差や屈折率差の小さなGaNを透光性基板に用いることにより、発光効率や信頼性に優れた発光装置を得ることができる。また、GaNは、450nm付近の短波長域においても可視光に対する吸収率が低いため膜厚を厚くしても発光効率が低下しないため好ましい。
さらに、半導体発光装置は、透光性基板を第1面の側から支持する支持基板を備えることが好ましい。透光性基板の第1面が下側となるように支持基板に実装すれば、発光面が狭くなって点光源に近くなる、安定な実装が可能となる、といった利点が得られる。また、このような実装形態では透光性支持基板と電極の間の短絡が起きやすくなるが、前述のように透光性基板の側面に波長変換層を形成しておけば、そのような短絡も効果的に防止することができる。
尚、本件発明において、「透光性」とは半導体積層体から出射した発光が少なくとも外部から観測できる程度に透過できることを指す。
本件発明によれば、発光素子からの発光を波長変換する蛍光物質を有し、基板の側面に傾斜面を設けて光の取出し効率を高めた半導体発光装置において、色ムラなどの問題を解決し、優れた発光装置を提供することができる。
図1は、本発明に係る半導体発光装置の一例を示す模式断面図である。図1の半導体発光装置は、サブマウント20(=支持基板)の上に、半導体発光素子1が実装されて成る。半導体発光素子1は、互いに対向する第1面2aと第2面2bを有し、導電性の透光性基板2の第1面2a上に、n型の窒化物半導体層とp型の窒化物半導体層とを順に積層して形成された発光機能を有する半導体積層体4を有する。半導体積層体4の側面は絶縁保護膜4で覆われている。半導体積層体4中のn型窒化物半導体層は、透光性基板2の裏面に形成されたn側電極10、n側パッド電極12、ワイヤ18を通じて外部電源の負極に接続されている。一方、半導体積層体4中のp型窒化物半導体層は、p側電極6、ハンダなどの導電接合層16、サブマウント20内の配線層を通じて外部電源の正極に接続されている。半導体積層体4は、外部から電圧を印加することによって発光するように構成されている。また、半導体積層体4から出射される発光の少なくとも一部を波長変換する蛍光物質を含む波長変換層14が透光性基板2の表面に形成されている。
本実施の形態では、透光性基板2とn側電極10は半導体積層体4の発光を透過できる材料から形成されており、透光性基板2とn側電極10を通じて発光が外部に放出される。また、透光性基板2を通じた光の取出し効率が向上するように、透光性基板の第1面2aは第2面2bよりも広く、第1面2aと第2面2bを接続する側面は、第1面2aに対して傾斜した傾斜面2dを含んでいる。また、本実施の形態では、透光性基板2の第1面2aと傾斜面2dの間に第1面と直交した第1垂直面2cが形成され、第2面2bと傾斜面2dの間に第2面と直交した第2垂直面2eが形成されている。このように形成された透光性基板2は、傾斜面2dによって光の取出し効率が向上する。即ち、半導体積層体4で生じた発光は透光性基板2を通じて外部に取り出されるが、透光性基板2の表面に入射する際の入射角(入射面の法線と入射光線のなす角)が臨界角よりも大きいと表面で全反射して素子内部に戻ってしまう。透光性基板2が垂直な側面を有している場合には、このような全反射を起こした光は同じ面に対しては常に同じ入射角を持つことになり、全反射を繰り返し易い(多重反射)。そして多重反射するうちに、素子内部で光が吸収され、光が減衰してしまう。透光性基板2の側面が傾斜面2dを有することにより、傾斜面2dにおいて入射角が変化するため、多重反射を防止して光の取出し効率を高めることができる。また、特に傾斜面2dは、第1垂直面2cや第2垂直面2eに比べて光の入射角が小さくなり易いため、傾斜面2dを通じて光が取り出され易くなる。尚、透光性基板2の傾斜面2dが第1面2aに対して有する傾斜角度は40°〜70°、より好ましくは45°〜60°であることが望ましい。傾斜角度をこのような範囲に設定することにより、透光性基板2の多重反射をより抑制し、光取出し効率を一層高めることができる。
また、本実施の形態において、透光性基板2の表面のうち、半導体積層体4の発光が出射する面(光出射面)に波長変換層14が略均一な厚みで形成されている。ここで透光性基板2の光出射面とは、透光性基板の表面(第1面2a、第2面2b、及び側面2c〜e)のうち、遮光性部材が直接又は間接に形成されておらず、半導体積層からの発光を透過させるような部分を指す。図1の例では、透光性基板2の全ての側面2c〜e、及び第2面2bのうちn側パッド電極12が形成されていない部分が光出射面となる。この光出射面に蛍光物質を含む波長変換層14が略均一な厚みで形成されているため、従来の発光装置で問題となっていた色ムラの問題を大幅に抑制することができる。即ち、従来の発光装置では、透光性基板2の上面と側面との間で波長変換層を通過する厚さ(光路長)が異なっていたため、側面に傾斜面2dを形成して側面からの光取出し効率を高めると、面内の色ムラが顕著になっていた。これに対して本実施の形態の発光装置では、透光性基板2の光出射面である上面(=第2面)2b及び側面2c〜eに波長変換層14が略均一な厚みで形成されているため、側面からの光取出し効率を高めながら、色ムラを大幅に抑制することができる。このような均一な厚みの波長変換層14は、後述するように、例えば蛍光物質を分散させた電解液中で行う電気泳動沈着によって形成することができる。尚、単一の発光素子内の波長変換層14の持つ厚みバラツキの標準偏差が、平均膜厚の12%以下、より好ましくは10%であることが望ましい。波長変換層14がこのような厚みを有することによって、色ムラの少ない良好な混色光を得ることができる。
また、透光性基板2の側面において、第1垂直面2cの表面粗さは、傾斜面2dよりも小さなことが好ましい。これによって発光装置の正面輝度を高めると共に、色ムラも一層抑制することができる。即ち、側面のうち第1垂直面2cを出射した光は斜めの出射光となるため角度を調整した反射鏡などを用いない限り発光装置の正面輝度に寄与しない。また、図1に示すように半導体層4が下側になるように実装した場合、第1垂直面2cは、光が正面方向に出射する第2面2bから最も離れた位置になる。従って、この第1垂直面2cから出射した光は、正面方向に向かう成分が含まれていたとしても波長変換層14を斜めに通過することとなって波長変換層14中の光路長が上面2bから出射する光に比べて大きくなり易く、色ムラにも寄与し易い。そこで第1垂直面2cの表面粗さを傾斜面2dよりも小さくすることにより、第1垂直面2cから出射する光量が抑制され、傾斜面2dなどの他の面から出射できるようになる。従って、正面輝度を高めると共に、色ムラも一層抑制することができる。第1垂直面2cの表面粗さを小さくすることによって第1垂直面2cからの出射光量を抑制できるのは、第1垂直面2cにおける散乱を抑制して、入射角の大きな成分をそのまま素子内に反射させることができるためである。反射した光は素子内でさらに反射して傾斜面2dなどの他の面から出射される。尚、本件発明における「表面粗さ」は、例えば、AFM(原子間力顕微鏡)によって測定することができる。
また、本実施の形態では、透光性基板2の側面が波長変換層14で覆われているため、半導体積層体4を形成した透光性基板2を支持基板20上に実装する際に、ハンダなどの導電接合層16による短絡が生じにくいという利点も得られる。即ち、透光性基板2はn側電極10と接続しており、p側電極6とは逆の極性となっている。従って、ハンダ16によってp側電極6と透光性基板2とが接触すると、電気的な短絡が生じて素子破壊や素子の動作不良の原因となる。透光性基板2の第1面又は第2面を絶縁性保護膜で覆うことは工程上容易であるが、透光性基板の側面は素子分割の際に形成されるため、絶縁性保護膜で覆うことが工程上容易ではない。そこで波長変換層14によって透光性基板2の側面を覆うことにより、ハンダなどの導電接合層16によるp側電極6と透光性基板2の間の短絡を容易に防止することができる。
波長変換層14は、少なくとも半導体積層体4からの発光を波長変換する蛍光物質を含むが、さらに蛍光物質を固着する絶縁性の結着材を含むことが好ましい。また、蛍光物質と結着材は、さらに透光性樹脂により被覆されていても良い。これにより、蛍光物質と結着材を半導体発光素子に対して更に強固に固定させ、外部環境から保護することができる。なお、透光性樹脂は、結着材によって半導体発光素子から離間して形成することが好ましく、それによって半導体発光素子からの光による着色劣化が抑制される。また、結着材の屈折率は、透光性樹脂の屈折率より大きいことが好ましい。光取り出し方向へ徐々に屈折を小さくすることにより、発光素子からの光、あるいは結着材に含有される蛍光物質により波長変換された光が全反射されることなく、発光観測方向に効率よく出力される。従って、光の取り出し効率が高い発光装置とすることができる。
結着材は、Si、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb及びアルカリ土類金属から選択された少なくとも1種の元素を含む酸化物であることが好ましい。一部にこれら元素の水酸化物を含んでいても良い。こうした結着材は、蛍光物質を結着する力が強い。したがって、半導体発光素子に形成された波長変換層内の蛍光物質が剥離しにくく、信頼性の高い発光装置とすることができる。また、これらの結着剤は、絶縁性も良好であるため、ハンダなどの導電接合層16によるp側電極6と透光性基板2の間の短絡を有効に防止することができる。上記元素を含む酸化物の中でも、SiO2、Al23、MSiO3(なお、Mとしては、Zn、Ca、Mg、Ba、Sr、Zr、Y、Sn、Pbなど)といった無機材料を結着材とすることが好ましい。これらの無機材料は、透光性が良好であるため発光素子の発光効率を高くでき、また、発光素子の強い光に対する耐久性も高い。
また、Si、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb及びアルカリ土類金属から選択された少なくとも1種の元素を含む酸化物を含む結着材は、上記元素を含む有機金属化合物(好ましくはさらに酸素を含む)のゾルとして電解液中に含ませておくことで容易に形成できる。このような有機金属化合物として、例えば金属アルコキシド、金属ジケトナート、金属ジケトナート錯体、カルボン酸金属塩等が挙げられる。このような有機金属化合物は、加水分解などの化学反応をして酸化物となりやすい。従って、これらの有機金属材料から成るゾル溶液に蛍光物質を分散させ、電気泳動沈着させた後、乾燥して溶媒を除去すれば、上記元素を含む酸化物によって蛍光物質を固着させることができる。また、これらの有機金属材料から成るゾル溶液に蛍光物質を分散させると、蛍光物質が有機金属材料から成るゾルによって内包されて帯電する。従って、特別な帯電剤を用いなくても良い。また、これらの有機金属化合物を非水系溶媒にゾルとして含ませれば、電気泳動沈着の際に水素ガスなどが発生しにくく、蛍光物質を固着させる結着材に気泡が残存することなく、均一な形状となる。これにより、蛍光物質により波長変換された出射光の色度を発光観測方位により均一とすることができる。
次に、図1に示す半導体発光装置の製造方法について、図3A〜F、及び図4を参照しながら説明する。
(1)窒化物半導体素子1の製造
図3A〜Fは、窒化物半導体素子の製造工程を示す模式断面図である。まず、図3Aに示すように、導電性を持つ透光性基板2の一方の主面(=第1面)に、n型窒化物半導体層とp型窒化物半導体層を積層して形成した半導体積層体4を複数形成する。図3Aに示すように、半導体積層体4は素子ごとに分離しておく。
次に、図3Bに示すように、半導体積層体4の表面に、半導体積層体4にオーミック接触するオーミック電極層を含むp側電極6を形成する。p側電極6には、窒化物半導体素子1をサブマウント20に実装する際の導電接合層の拡散を防止できるようなバリア層が含まれていても良い。そして、半導体積層体4及びp側電極6の側面をSiO等の絶縁保護膜8で覆う。絶縁保護膜8によって半導体積層体4の側面を覆うことにより、後から形成する導電接合層16によるp型窒化物半導体層とn型窒化物半導体層の間の短絡や、寄生ダイオードの形成を防止することができる。
次に、図3Cに示すように、透光性基板2の反対側の主面(=第2面)にn側電極10とn側パッド電極12を形成する。n側電極10は、適当な導電性酸化物(例えばITO)など透光性を有する材料で構成することが好ましい。n側パッド電極12は、後からワイヤを安定に接合できるように、ワイヤとの密着性が良い金属材料とすることが好ましい。n側パッド電極12は、ある程度の厚膜とする必要があり、透光性とすることは困難である。従って、n側パッド電極12は、ワイヤボンディングに必要最小限の面積とすることが好ましい。その後、透光性基板2の半導体積層体4を形成した側の主面(=第1面)を粘着シート22に固定する。
次に、図3Dに示すように、ダイサーによって碁盤目状にハーフカットを行う。このときダイサーブレード24のV字状のブレード先端によって透光性基板2の傾斜面2dが形成され、ダイサーブレード24の垂直な側面によって第2垂直面2eが形成される。傾斜面2dの傾斜角度や面積、及び第2垂直面2eの面積はダイサーブレード24の形状によって制御することができる。尚、第2垂直面2eがなく、傾斜面2dと第2面2bが直接接続していても構わない。
次に、図3E及びFに示すように、ダイシングによって形成された溝に沿ってスクライブ又はブレーキングを行うことによって、素子ごとに分割する。この工程によって透光性基板2の第1垂直面2cが形成される。こうしてスクライブ又はブレーキングによって形成された第1垂直面2cは、ダイシングによって形成された傾斜面2d及び第2垂直面2eよりも表面粗さが小さくなる。従って、図2に示したような表面粗さの関係を持った透光性基板2が得られる。こうして半導体発光素子1を得ることができる。
(2)波長変換層14の形成
次に、図3A〜Fの製造工程によって得られた窒化物半導体素子1に蛍光物質を含む波長変換層14を形成する方法について説明する。本件実施の形態において、波長変換層14は、略均一な膜厚となるように電気泳動沈着によって形成することが好ましい。図4は、蛍光物質を含む波長変換層14を電気泳動沈着によって形成する工程を示す模式断面図である。
図4に示すように、半導体発光素子1を支持電極26の上に固定し、電着浴32内の電解液34に浸漬させる。電解液34には、帯電した蛍光物質36が分散されている。支持電極26と対向するように対極28を設置し、外部電源30によって支持電極26と対極28の間に電圧を印加する。このとき支持電極26に対して蛍光物質36の帯電と異なる極性の電圧を印加することにより、電解液34中の蛍光物質36が半導体発光素子1に向かって泳動する。そして半導体発光素子1の表面のうち、導電性の部分は蛍光物質36と逆の極性に帯電しているため、その表面に蛍光物質36が均一な膜厚で沈着する。その沈着物を乾燥させることによって余分な電解液34の溶媒などを除去すれば、図1に示されるような、蛍光物質を含む波長変換層14を略均一な膜厚で形成することができる。電解液34は、蛍光物質36に加えて結着材や帯電材を含んでいても良い。その場合、形成される波長変換層14には、蛍光物質36以外に結着材や帯電材が含まれることになる。さらに波長変換層14は、蛍光物質や結着材を覆う透光性樹脂を有していても良い。波長変換層14内において、蛍光物質は半導体発光素子からの発光を波長変換できるように配置されていればよく、半導体発光素子と蛍光物質との間に透光性の他の部材などを介在していても構わない。
以下、電気泳動沈着の詳細について説明する。
(a)電着浴32
電着浴32中の電解液34には、種々のものを用いることができる。溶媒としてはイソプロピルアルコール、アセトン等の非水系溶媒が好ましい。電解質としては、例えば、硝酸マグネシウム等を加えることができる。この中にYAG等の蛍光物質を分散させれば、YAG蛍光物質のゼータ電位がプラスであるため、YAG蛍光物質はプラスに帯電する。そこで半導体発光素子1をマイナス極性に帯電させれば窒化物半導体素子1に向かって蛍光物質が泳動し、窒化物半導体1の表面に蛍光物質を堆積させることができる。窒化物半導体素子1の表面に蛍光物質が固着できるように蛍光物質粒子の表面に適当な結着作用を持つ樹脂層などを形成しておいても良いが、電解液34に適当な結着材を含ませることが好ましい。
電解液34に含ませる結着材は、Si、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb及びアルカリ土類金属から選択された少なくとも1種の元素を含む有機金属化合物(好ましくはさらに酸素を含む)から形成することが好ましい。これらの有機金属化合物を非水系ゾル溶液にして電気泳動沈着を行えば、水素ガスなどの気泡を発生させることなく、均一な形状の波長変換層を形成させることができる。また、有機金属化合物は加水分解反応などによって最終的に酸化物からなる結着材となる。ここで、有機金属化合物には、アルキル基、アリール基を含む化合物等も含まれる。このような有機金属化合物として、例えば金属アルコキシド、金属ジケトナート、金属ジケトナート錯体、カルボン酸金属塩等が挙げられる。中でも金属アルコキシドが好ましい。有機金属化合物のうち常温で液体の有機金属化合物を使用すれば、IPA等の溶媒に容易に溶かすことができる。そうすれば作業性を考慮した電解液の粘度調節や、電解液中での有機金属化合物等の凝固物の発生防止が容易にできるため作業性を向上させることができる。また、このような有機金属化合物は、加水分解などの化学反応によって酸化物となりやすい。従って、これらの有機金属材料から成るゾル溶液に蛍光物質を分散させ、電気泳動沈着させた後、乾燥して溶媒を除去すれば、上記元素を含む酸化物によって蛍光物質を固着することができる。また、これらの有機金属材料から成るゾル溶液に蛍光物質を分散させると、蛍光物質が有機金属材料から成るゾルによって内包されて帯電する。したがって、予め蛍光物質を帯電させる工程を有することなく、結着材の材料自体で蛍光物質を帯電させることができるため、作業性よく発光装置を製造することができる。
以下、結着材のより具体的な例について説明する。
(SiOによる結着材)
SiOにより蛍光物質が固着されてなる結着材は、アルキルシリケートとアルコールやアセトンのような非水溶媒とを所定の割合で混合してなるシリカゾル中に蛍光物質(粉体)を均一に分散させた混合溶液を調整して、その混合溶液中で電気泳動沈着することにより形成することができる。尚、この場合はシリカゾル自身が電解質の役割も果たす。
アルキルシリケートは、以下の[式1]のような一般式で表される単量体(モノマー)が加水分解してさらに縮重合したものである。ここで、Rはアルキル基であり、メチル基の場合メチルシリケート、エチル基の場合エチルシリケート、n−プロピル基の場合N−プロピルシリケート、n−ブチル基の場合N−ブチルシリケートとなる。
[式1]

Figure 0005308618
アルキルシリケートの一種であるエチルシリケートは、次に示すような構造をもち、主に四塩化ケイ素とエタノールとの反応、あるいは金属ケイ素とエタノールとの反応から合成される無色透明の液体である。即ち、上記一般式において、Rをエチル基とした構造式によって示される単量体(モノマー)が、加水分解してヒドロキシル基(OH基)を含む分子(中間体としてシラノールの単量体等が挙げられる)となり、さらにヒドロキシル基(OH基)を含む分子同士から水分子(HO)が取れて縮合し、Siが酸素を介して繋がったシロキサン結合が生成して、次の[式2]のような構造となる。
[式2]

Figure 0005308618
エチルシリケートの溶液を触媒の存在下で水と反応させると、以下の[式3]に示されるような加水分解反応により、溶液はSiOのコロイド粒子が分散したゾル溶液となる(ゾル化)。さらに、加水分解反応が進み、溶液を乾燥することにより、溶液濃度が高くなりゲル化する。反応が進行するに従って粘度が高くなるが、作業性等を考慮して反応の進行を調節する。

[式3]
Figure 0005308618
加水分解反応は、中性条件では極めて緩やかに進行するが、触媒として酸または塩基が存在すると発熱を伴い急速に進行する。塩基性触媒を使用する場合、得られる加水分解溶液は不安定で過度にゲル化しやすく作業性を低下させるため、塩酸等の酸性触媒を少量使用し、長時間かけて加水分解反応させることが好ましい。
エチルシリケートの加水分解反応は温度が高いほど速く進行し、生成物のエタノールが除去されるとそれはさらに進行し易くなる。また、エチルシリケートの加水分解を進行させて生成するゲルを加熱するとSiOが形成される。従って、エチルシリケートのゾル溶液に蛍光物質を含有させて発光素子の表面上に電気泳動沈着させ、乾燥させて溶媒を除去すると、SiOにより蛍光物質が固着されてなる結着材が発光素子に形成される。
特に、本形態において、予めエチルシリケートをゾル状態の加水分解溶液とし、該加水分解溶液に蛍光物質を含有させた後、発光素子表面に電気泳動沈着させる。蛍光物質等を混合した電解液に水分が多く含まれていると、電気泳動沈着したときに水素が発生して波長変換層の表面状態が悪化し、発光装置の光学特性に悪影響を及ぼす場合がある。ゾル状態のエチルシリケート加水分解溶液は水分を殆ど含まない。従って、発光素子の光学特性に悪影響を及ぼすことなく、波長変換層を容易に形成することができる。
尚、反応条件を適宜調整することにより、結着材中に、SiO生成の中間体であるSi(OH)や、出発物質であるエチルシリケート、エタノールを微量に含ませることができる。結着材にSi(OH)などの無機物、および未反応のエチルシリケートやエタノールなどの有機物が微量に存在することにより、結着材表面には、ヒドロキシル基やエチル基などの極性の強い官能基が存在することになる。このような官能基の存在により、フッ素樹脂のような極性を有する疎水性材料あるいは分子構造の末端にヒドロキシル基を有する封止樹脂との馴染み、或いは濡れ性が良好となる。従って、少量の封止樹脂を使用しても、結着材上に封止樹脂を接着性よく配置することができる。また、結着材にSiO、Si(OH)などの無機物が多量に存在することにより、半導体素子からの高出力光による結着材の劣化を防ぐことができるだけでなく、半導体素子あるいは半導体発光素子の表面に形成する導電層(後述)との馴染み或いは濡れ性がよくなる。これは、SiO、Si(OH)などと、半導体素子あるいは導電層に含まれる金属イオンとの静電気的な結合が生じていると考えられる。そのため、結着材の固着力が高まる。
即ち、エチルシリケートのような有機金属化合物を使用して、SiOにより蛍光物質が固着されてなる結着材を形成すると、結着材は、ほぼ無機物で形成されていながら、有機物としての性質も僅かながら残しているため、半導体発光素子や導電層の表面、あるいは必要に応じて配される封止樹脂等に対してよく馴染み、製造歩留まりが向上し、かつ紫外線による劣化もほとんどない信頼性の高い発光装置とすることができる。
(Alによる結着材)
Alを主成分とする結着材は、アルミニウムアルコレート、あるいはアルミニウムアルコキサイドと有機溶剤とを所定の割合で混合してなるアルミナゾル中に粒子状蛍光物質を均一に分散させた混合溶液を材料として、電気泳動沈着を行うことにより形成することができる。例えば、イソプロピルアルコールを母液とする溶液に、有機溶剤としてアセトン、アルミナゾルおよび蛍光物質を含有させて混合溶液とする。
アルミニウムアルコレート、あるいはアルミニウムアルコキサイドの一種であるアルミニウムイソプロポキサイド、アルミニウムエトキサイド、およびアルミニウムブトキサイドは、常温で無色透明の液体であり、水酸化アルミニウムを生成し、その後、乾燥させると酸化アルミニウムを生成する。例えば、アルミニウムイソプロポキサイドは、以下の[式4]のように反応し、最終的には、水酸化アルミニウムからアルミナとなる。
[式4]
Figure 0005308618
アルミニウムイソプロポキサイドを含むゾル溶液に、粒子状蛍光物質を含有させて混合液とし、その混合液中で粒子状蛍光物質を帯電させることができる。さらに、その混合液を材料として電気泳動沈着させた後、生成するAl23にて蛍光物質を半導体発光素子に固着させることができる。
(b)半導体発光素子1/支持電極26
電気泳動沈着では、半導体発光素子1の表面のうち、蛍光物質36を堆積させたい領域は支持電極26を通じて蛍光物質と逆の極性に帯電させる必要がある。本実施の形態のように透光性基板2が導電性材料から成る場合、p側電極6及び半導体積層体4を通じて透光性基板2の全体が支持電極26と同一極性に帯電する。従って、絶縁保護膜8によって覆われた領域や支持電極26によって遮蔽された領域を除いて、透光性基板2の全面に蛍光物質36が沈着する。このような導電性材料としては、GaN、AlN、ZnO、ZrB、Ga、SiC、GaAs(111)、AlGaN、InGaN等が好ましい。これらの材料によって透光性基板2を構成すれば、導電性である上に、その上にIII−V族窒化物半導体を成長可能であるため好ましい。一方、蛍光物質36を堆積させたくない領域が導電性である場合には、マスクなどで覆う必要がある。例えば、本実施の形態であれば、n側パッド電極12は後からワイヤボンディングが行えるように、適当な絶縁性のマスク36で覆っておくことが好ましい。
尚、本実施の形態では、透光性基板2が導電性材料である場合を例に説明しているが、透光性基板2としてサファイアなどの絶縁性材料を用いることも可能である。その場合には、p側電極6及びn側電極10をいずれも半導体層4側に形成すれば良い。また、この場合、透光性基板2を支持電極26と同一の極性に帯電させるために、透光性基板2の表面に導電層を予め形成しておくことが好ましい。この導電層は、蛍光物質を沈着させる部分が露出されるようなマスクを施した後、蒸着法、スパッタリング、スクリーン印刷、インクジェット塗布、スプレー塗布などの方法により形成することができる。導電層と半導体発光素子との間に、他の部材(例えば、透光性の樹脂やガラスなど)を介在していても良い。導電層の材料としては、例えば、i)Alのような金属材料の薄膜や、ii)亜鉛(Zn)、インジウム(In)及びスズ(Sn)よりなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化物(酸化亜鉛、インジウムとスズの複合酸化物(ITO)など)、が挙げられる。半導体発光素子からの光に対して透光性の高い導電層とすることにより、半導体発光素子からの光が損失することなく、光取り出し効率の高い発光装置とすることができる。
導電層は、波長変換層を電気泳動沈着によって形成しながら、又はした後、透光性を向上する処理を行うことが好ましい。即ち、半導体発光素子を被覆する導電層の材料の選択によっては、形成された発光装置の光学特性に悪影響を及ぼすことがある。例えば、導電層がITOなどの導電性酸化物である場合、電気泳動沈着中に印加される電圧の極性によっては着色することがある。このように着色したITOが発光素子の上に残存すると、発光素子からの光が吸収され、発光装置の光取り出し効率が低下してしまう。その場合には、導電層を加熱することにより、発光素子の光に対して高い透光性を有する酸化物にすることが好ましい。
また、アルミニウムのような金属材料を導電層とすると、膜厚が厚いほど発光素子からの光の透過率が低下する。また、半導体発光素子の側面に直接アルミニウムのような導電層が付着すると導電層自身によって半導体発光素子の電気的な短絡やリークが起きる場合がある。一方で、電気泳動沈着によって蛍光物質を沈着させるためにはある導電層にある程度の膜厚が必要である。そこでアルミニウムなどの導電層をある程度の厚さに形成しておき、電気泳動沈着の電解液に導電層を構成する金属材料を溶解させる材料を含有させることにより、電気泳動沈着中に導電層を溶解させることができる。これによって金属材料から成る導電層を薄膜化すれば、半導体発光素子の発光効率の低下や電気的リークを抑制することができる。
この方法を用いる場合、導電層の材料は、電解液に可溶な金属であり、且つ発光素子を形成している透光性基板と密着性が良好な金属とすることが好ましい。このような導電層の材料として、例えば、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)あるいはW(タングステン)から選択された少なくとも一種を含む金属材料が挙げられる。一方、電解液も導電層の組成に応じて、導電層を溶解可能な組成とする。例えば、導電層がアルミニウムであるとき、有機金属化合物のゾルを、アルミニウムアルコレートを材料とするアルミナゾルとしたり、電解液にアルミニウムを溶解させる酸やアルカリ、例えば、塩酸や硝酸を含有させたりすれば、電着浴に浸漬している間にアルミニウムを溶解させることができる。導電層の厚みは、電気泳動沈着の開始から終了まで導電性を有し、且つ電気泳動沈着の工程後は、十分な透光性を有する部材に変換されるように設定することが好ましい。具体的には、電解液に含有されて導電層を溶解させる物質の量、電気泳動沈着の工程における電圧、その電圧の印加時間などを考慮して決定される。
このようにして形成された波長変換層14には、その厚み方向に、導電層を構成する物質が濃度勾配をもった領域が形成される。例えば、導電層の材料をアルミニウムとし、電解液に塩酸を含有させると、アルミニウムが塩酸により溶解された成分(例えば、アルミニウムイオン)が濃度勾配をもった領域が形成される。この濃度勾配は、半導体発光素子の側で濃度が高く、半導体発光素子から遠ざかるに従って徐々に濃度が低下する濃度分布となっている。なお、この濃度分布の分析方法として、GDS(グロー放電発光分光分析)やSIMS(二次イオン質量分析)などを採用することができる。
尚、導電層の透光性を高める処理は、電気泳動沈着の間に行っても良いし、電気泳動沈着が終了してから行っても良い。例えば、電着浴32から半導体発光素子1を取り出した後、導電層及びその上への沈着物を自然乾燥又は加熱しながら乾燥する。この間にも、電気泳動沈着後に残存している導電層の透光性部材への変換を促進させることができる。導電層は、少なくとも発光素子の光を透過させれば、ある程度残存していてもよい。
半導体発光素子1を帯電させる支持電極26としては、種々のものを用いることができる。例えば、図3Fの後で半導体発光素子1を別の粘着シートに転写した後、さらに導電性を有する粘着シートに転写し、その導電性の粘着シートを支持電極26としても良い。また、図3Fで用いた粘着シート22に半導体発光素子1を保持したまま、全体に導電層を形成することにより、導電層を形成した粘着シート22を支持電極26として機能させても良い。さらに本実施の形態では、波長変換層14を電着によって形成した後に透光性基板2を支持基板20に実装する例について説明したが、波長変換層14の電着を透光性基板2の実装後に行っても構わない。その場合、支持基板20が支持電極として機能することになる。また、その場合、支持基板20の導体配線上など、発光素子1以外の導電部分は絶縁部材にてマスクすることが好ましい。マスクに用いる絶縁部材としては、二酸化ケイ素からなる無機材料や、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂のような絶縁性材料が好ましい。尚、支持基板20への実装後に波長変換層14を形成した場合、波長変換層14によるp側電極6と透光性基板2との短絡防止という効果は得られないが、本件発明の他の利点は維持される。
以下、本形態の各構成について詳述する。
(半導体発光素子1)
本実施の形態における半導体発光素子1について、LEDチップを例として説明する。尚、半導体発光素子1は、EL素子など、LEDチップ以外の適当な半導体発光素子であっても良い。LEDチップを構成する発光素子としては、ZnSeやGaNなど種々の半導体により形成された半導体発光素子を挙げることができるが、蛍光物質を使用する場合には、その蛍光物質を効率良く励起できる短波長が発光可能な窒化物半導体(InAlGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)が好適に挙げられる。半導体発光素子の構造としては、MIS接合、PIN接合やpn接合などを有するホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルへテロ構成のものが挙げられる。半導体層の材料やその混晶度によって発光波長を種々選択することができる。また、半導体活性層を量子効果が生ずる薄膜に形成させた単一量子井戸構造や多重量子井戸構造とすることもできる。
窒化物半導体を積層して半導体積層体を形成するための透光性基板2の材料として、例えば、GaN、AlN、ZnO、ZrB、Ga、SiC、GaAs(111)、AlGaN、InGaN等などの導電性基板が好適に用いられる。特に、窒化物半導体層が窒化ガリウム系化合物半導体から成る場合は、熱膨張係数差や屈折率差の小さなGaNを用いることが好ましい。また、GaNは、450nm付近の短波長域においても可視光に対する吸収率が低いため膜厚を厚くしても発光効率が低下しないため好ましい。即ち、透光性基板2が厚い方が多重反射の回数が減るため、光取り出し効率が効率する。しかし、SiC等の可視光域における吸収率がある程度高いため、SiC等から成る透光性基板を厚くしていくと、ある程度の厚さまでは光取りだし効率が向上していくが、ある一定以上に厚くすると、透光性基板2による吸収が影響して光取りだし効率が却って低下する。これに対して、GaNから成る透光性基板2の場合には、吸収の影響が少ないため、200μm程度までは光取りだし効率が単調に増加していき、それより厚くしても光取りだし効率が低下することはない。従って、SiC等に比べて、より高い光取りだし効率を得ることができる。尚、GaNから成る透光性基板2には、Al、In等が少量含まれていても良く、導電性を付与するためにSi等の不純物が含まれていても良い。
また、透光性基板2は、サファイアなどの絶縁性基板であっても良い。中でも、サファイア基板が好適に利用される。サファイア基板は、窒化物半導体を結晶性良く積層させることができるからである。その場合の導電層として、サファイア基板に対して密着性がよい金属材料、例えば、アルミニウムを選択することが好ましい。これによって導電層の剥離が起きにくく、信頼性の高い発光素子にできる。
(支持基板:サブマウント20)
本実施の形態ではサブマウント20が支持基板であるが、支持基板は少なくとも発光素子1を実装可能な基板であれば特に限定されない。また、その実装の仕方も、図1に示す方法に限らず、フリップチップ実装など種々の方法が可能である。支持基板の材料は、AlN、Al、SiC、GaAs、BN、C(ダイヤモンド)などが好ましい。より好ましくは、発光素子1と熱膨張係数がほぼ等しいもの、例えば、窒化物系半導体を材料とする発光素子に対して窒化アルミニウム(AlN)が選択される。これにより、支持体と発光素子との間に発生する熱応力の影響を緩和することができる。
(波長変換層14)
本形態における波長変換層14は、発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して異なる波長を有する光を発する蛍光物質を含有する。波長変換層は、レンズのような光学素子に配置させたり、光ファイバの先端に配置させたりすることもできる。このような波長変換層14は、蛍光物質と、その蛍光物質を固着させるための結着材と、を含むことが好ましい。特に、結着材は、金属アルコキシドのゾル溶液のゲル化生成物とすることが好ましい。また、波長変換層の発光素子への固定を強化させるため、電気泳動沈着により形成された蛍光物質層に、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの透光性樹脂やガラスなどの、他の結着材を含浸させることが好ましい。
本実施の形態における蛍光物質は、発光素子1の光を変換させるものであり、発光素子1からの光をより長波長に変換させるものの方が効率がよい。特に、発光素子1の発光する青色光を黄色光に変換する蛍光物質を用いれば、白色を発光可能は発光装置が得られるため好ましい。特に、発光素子1からの光がエネルギーの高い短波長の可視光の場合、アルミニウム酸化物系蛍光物質の一種であるセリウムで付活されたアルミニウム・ガーネット系蛍光物質が好適に用いられる。アルミニウム・ガーネット系蛍光体は、耐久性に優れるため、発光素子1の出力が高い場合には特に好ましい。特に、セリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光物質(YAG:Ce)蛍光物質は、その含有量によってLEDチップからの青色系の光を一部吸収して補色となる黄色系の光を高効率に発するため、白色系の混色光を発する高出力な発光ダイオードを、比較的簡単に形成することができる。
本形態の形成方法における蛍光物質は、媒質中を電気泳動しやすい形状および大きさとされていることが好ましい。特に、電解液中での電気泳動について、蛍光物質の形状は、ほぼ球形の粒子状とされていることが好ましい。さらに、粒子状の蛍光物質の粒径は、電気泳動されやすい粒径に調整されている。本形態における粒子状蛍光物質の中心粒径は、7μmから8μmが好ましく、平均粒径は、6μm程度とすることが好ましい。
なお、本明細書中における蛍光物質の粒径とは、体積基準粒度分布曲線により得られる値であり、体積基準粒度分布曲線は、レーザ回折・散乱法により蛍光物質の粒度分布を測定し得られるものである。具体的には、気温25℃、湿度70%の環境下において、濃度が0.05%であるヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液に蛍光物質を分散させ、レーザ回折式粒度分布測定装置(SALD−2000A)により、粒径範囲0.03μm〜700μmにて測定し得られたものである。
尚、本実施の形態では、透光性基板2上に、n型窒化物半導体層とp型窒化物半導体層を順に積層する例について説明したが、p型窒化物半導体層とn型窒化物半導体層は逆の順に積層されていても良い。その場合、透光性基板2は別の基板に成長させた半導体積層体4に貼りあわせたものであっても良い。また、半導体積層体4には、少なくともn型窒化物半導体層とp型窒化物半導体層が発光機能を発揮できるように含まれていれば良く、例えばi型層が薄膜で含まれていても良い。
また、本実施の形態では、透光性基板2の第1面2aが下側となるように半導体発光素子1を支持基板に実装する例について説明したが、図5に示すように、透光性基板2の第2面2bが下側となるように実装しても良い。但し、透光性基板2の第1面2aが下側となるように半導体発光素子1を支持基板に実装すれば、発光面が狭くなって点光源に近くなる、安定な実装が可能となる、といった種々の利点が得られる。
以下、本発明に係る実施例について詳述する。なお、本発明は以下に示す実施例のみに限定されないことは言うまでもない。
本実施例は、図1に示す形状の半導体発光装置を、窒化ガリウム系半導体により形成された発光素子1に、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体を電気泳動沈着により蛍光体層14を形成させることで作製する。これにより、発光素子1からの光と、その光の少なくとも一部を吸収して蛍光体層14により波長変換された光との混色光を発する半導体発光装置とすることができる。
本実施例の半導体発光素子1は、絶縁性のサファイア基板2に窒化ガリウム系半導体積層体4を形成したものである。この半導体発光素子1の表面に、蛍光体層14を次のようにして形成する。まず、電着浴32の電解液34は、アルミニウムアルコレートを材料とするゾル溶液に硝酸を含有させたものである。このアルミナゾルは、蛍光体層14において蛍光体を発光素子1に固定する結着材とすることができる。この電解液34に、(Y0.8Gd0.2AlO12:Ce(Ce含有率0.3%)で平均粒径5.0μm、中心粒径8.0μmの蛍光体を分散しておく。電解液34の組成は、蛍光体(20重量部)、イソプロピルアルコール(300重量部)、硝酸マグネシウム(3重量部)、アルミナゾル(1重量部)とする。支持電極26に半導体層4が下面となるように実装された発光素子1のサファイア基板2の側に、導電部材としてアルミニウムの薄膜をスパッタリングにより、数百Åの膜厚で形成させておく。半導体発光素子1にスパッタリングにより形成したアルミニウムは、電気泳動沈着の電解液に含有させた硝酸に可溶である。また、電解液のpHは、アルミニウムが溶解する程度に調整されている。これにより、アルミニウムは、電気泳動沈着させているとき、蛍光体層14が所定の膜厚に達するまで徐々に溶解していき、電気泳動終了後は、殆ど溶解してアルミニウムイオンとなっている。電気泳動は、支持電極26と対極28の間に、100Vの電圧を30秒間印加して行う。電気泳動終了後のアルミニウムイオンの濃度は、蛍光体層14の膜厚方向のGDSによる測定により、発光素子に向かって濃度が徐々に高くなっている。なお、電気泳動沈着後に残存しているアルミニウムは、蛍光体層を乾燥、焼成する際に酸化させることもできる。
その後、電着浴32から半導体発光装置1を取り出せば、本実施例の半導体発光装置1が得られる。このようにして作製した半導体発光装置は、基板側面に傾斜面を設けた半導体発光素子1の表面に蛍光体層14が略均一な厚みで形成されているため、光の取出し効率が高くなると共に、色ムラなどの問題も抑制される。
図1は、本発明に係る半導体発光装置の一例を示す模式断面図である。 図2は、透光性基板の一例を示す模式断面図である。 図3Aは、半導体発光素子の製造工程を示す模式断面図である。 図3Bは、図3Aの次の工程を示す模式断面図である。 図3Cは、図3Bの次の工程を示す模式断面図である。 図3Dは、図3Cの次の工程を示す模式断面図である。 図3Eは、図3Dの次の工程を示す模式断面図である。 図3Fは、図3Eの次の工程を示す模式断面図である。 図4は、電気泳動沈着工程を示す模式断面図である。 図5は、本発明に係る半導体発光装置の別の一例を示す模式断面図である。 図6は、従来の半導体発光素子を示す模式断面図である。 図7は、従来の半導体発光装置を示す模式断面図である。 図8は、図7に示す半導体発光装置の接合部近傍を示す模式断面図である。
符号の説明
1 半導体発光素子、
2 基板、
4 半導体積層体、
6 p側電極、
7 p側パッド電極、
8 絶縁保護膜、
10 n側電極、
12 n側パッド電極、
14 波長変換層、
16 導電接合層、
18 ワイヤー、
20 サブマウント、
22 粘着シート、
24 ダイサーブレード、
26 支持電極、
28 対極、
30 電源、
32 電着浴、
34 電解液

Claims (5)

  1. 互いに対向する第1面と第2面を有し、GaNから成る透光性基板と、
    前記透光性基板の前記第1面上にn型の窒化物半導体層とp型の窒化物半導体層とを積層して形成された発光機能を有する半導体積層体と、
    前記半導体積層体から出射された発光の少なくとも一部を波長変換する蛍光物質を含む波長変換層と、を備えた半導体発光装置であって、
    前記透光性基板の実装面である前記第1面は光出射面である前記第2面よりも広く、前記第1面と前記第2面を接続する側面は、前記第1面に対して傾斜した傾斜面と、前記傾斜面よりも前記第1面側にあって前記第1面とほぼ直交する垂直面とを含み、
    前記波長変換層は、前記透光性基板の前記傾斜面と前記垂直面を含む光出射面に略均一な厚みで形成されていることを特徴とする半導体発光装置。
  2. 前記透光性基板の側面において、前記垂直面の表面粗さは、前記傾斜面よりも小さなことを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
  3. 前記波長変換層は、さらに前記蛍光物質を固着する結着材を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体発光装置。
  4. 前記結着材が、Si、Al、Ga、Ti、Ge、P、B、Zr、Y、Sn、Pb及びアルカリ土類金属から選択された少なくとも1種の元素を含む酸化物であることを特徴とする請求項に記載の半導体発光装置。
  5. さらに、前記透光性基板を前記第1面の側から支持する支持基板を備えた請求項1乃至のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
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