JP5298958B2 - ショットピーニング加工方法,この加工方法を用いたハイポイド歯車及びショットピーニング加工装置 - Google Patents

ショットピーニング加工方法,この加工方法を用いたハイポイド歯車及びショットピーニング加工装置 Download PDF

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Description

本発明は、ハイポイド歯車の歯底に対してショットピーニング加工を行うショットピーニング加工方法,この加工方法を用いたハイポイド歯車及びショットピーニング加工装置に関する。
従来から、歯車の疲労強度を高める目的でショットピーニング加工が行われている(下記特許文献1参照)。
特開2007−51354号公報
ところで、歯車の歯底に対してショットピーニング加工を行うことで、曲げ疲労を抑えることが可能となるが、特にハイポイド歯車の場合には、ねじれ角や円すい角の影響を考慮して、歯底に対するショットの投射角度を適正に確保することが必要であり、この投射角度については特にショット径が小さくなるほど圧縮残留応力に与える影響が大きくなる。
そこで、本発明は、ショットピーニング加工を行う際に、ハイポイド歯車の歯底に対するショットの投射角度を適正に確保することを目的としている。
本発明は、ハイポイド歯車の歯底に対しショットピーニング加工を行う際に、ショット投射ノズルの歯底に対する投射角度θを、θ=Arc sin{(cosα)×sin(90−β)}+Xとして、60°≦θ≦90°となるよう角度α(0°<α≦ねじれ角)及び角度X(0°≦X≦90°)を設定することを特徴とする。
本発明によれば、ショットピーニング加工を行う際に、ハイポイド歯車の歯底に対する投射角度を適正に確保できるようにしたので、特にショット径が小さい場合であっても、歯底における圧縮残留応力が高まり、ハイポイド歯車の疲労強度を高めることができる。
(a)は本発明の一実施形態に係わるショットピーニング加工方法を示す平面図、(b)は(a)のショットピーニング加工方法を示す側面図である。 ハイポイドピニオンの歯底に対する図1の実施形態によるショット投射方向と、現状のショット投射方向とを比較して示した模式的な斜視図である。 投射角度と圧縮残留応力との関係を、直径0.05mmと0.6mmのショットとで比較して示した説明図である。 被投射面からの深さに対する圧縮残留応力を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係わるショットピーニング加工方法を示す平面図であり、ハイポイド歯車としてのハイポイドピニオン1の半分を示している。ここでは、このハイポイドピニオン1の図1(b)に示す歯底3に対し、ショット投射ノズル5からショット7を投射してショットピーニング加工を行っている。
ここで、ショット投射ノズル5の歯底3に対するショット投射方向Aは、図1(a)の平面視では、歯9の歯幅方向中心Pにおける凸歯面11に対して接線方向としている。つまり、このショット投射方向Aは、ハイポイドピニオン1の上記歯幅方向中心Pを通る直径方向Bに対し、中央ねじれ角α0°と同等の角度αだけ、歯9のねじれ方向に傾斜させた方向としている。
換言すれば、上記ショット投射方向Aは、図1(a)の二点鎖線で示す、該ショット投射方向Aと平行な直径方向Cの位置から距離Dだけ平行移動した方向となる。なお、ここで、ハイポイドピニオン1の中心点Qと歯9の歯幅方向中心Pとの距離をR0とすれば、D=R0sinαとなる。
なお、上記した角度αは、必ずしも中央ねじれ角α0°と同等とする必要はなく、0°<α≦α0°の範囲であればよい。
また、上記したショット投射方向Aについて、図1(b)で示す側面視では、ハイポイドピニオン1の中心軸線Sに直角な平面Eに対し角度Xだけ、図1(b)で上部側に傾斜している。なお、この角度Xは、90°以下であり、0°≦X≦90°の範囲としている。
図2は、ハイポイドピニオン1の歯底3に対する本実施形態によるショット投射方向Aと、現状のショット投射方向F(図1(a)の半径方向B,Cに相当)とを示す模式的な斜視図である。すなわち、図2における本実施形態によるショット投射方向Aは、平面視での前記図1(a)の投射方向Aと、側面視での前記図1(b)のショット投射方向Aとを考慮して立体的に示したものである。なお、この図2ではX=0°として本実施形態のショット投射方向Aを図示している。
ここで、中央ねじれ角α0°と同等の角度αだけ歯9のねじれ方向に傾斜させた位置の歯底3に対するショット投射方向Aの角度をγとすると、γ=Arc sin{(cosα)×sin(90−β)}となる。但し、βは歯底円すい角である。
したがって、ショット投射ノズル5の歯底3に対する実質的な投射角度θは、角度Xをも考慮して、θ=Arc sin{(cosα)×sin(90−β)}+Xとなる。この際、ショットピーニング加工での疲労強度を高めるためには、被投射面(本実施形態では歯底3)に対する投射角度としては、被投射面に対し直角(90°)とすることが最も有効であるが、被投射面に対して最低でも60°あればよい。投射角度が60°を下回ると、疲労強度が不充分となるおそれがある。
すなわち、前記した本実施形態による投射角度θは、60°≦θ≦90°とすることが望ましく、この条件を満足するように、前記図1(a)に示した角度αや角度Xを、ハイポイドピニオン1の形状(仕様)に応じて設定することで、歯底3に対する疲労強度を高めることができる。
この際、ハイポイドピニオン1はその中心軸線Sを中心として回転させつつ、その外方に上記投射角度θに設定した状態で配置したショット投射ノズル5によりショット7を投射する。
ところで、近年では、被投射面の表層部の圧縮残留応力をより高いレベル(−800MPa以上)とするために、直径0.05mm〜0.2mm程度の細粒からなるショットを投射する工法が注目されている。その際、通常使用される直径0.6mm程度のショットの場合には顕在化しなかった圧縮残留応力に及ぼす投射角度の影響が大きくなっている。
図3は、投射角度(°)と圧縮残留応力(MPa)との関係を、直径0.05mmのショットと直径0.6mmのショットとで比較して示している。これによれば、実線で示す直径0.05mmの小さいショットのほうが、圧縮残留応力を高めるうえで有効な特に投射角度約60°〜90°の範囲で、直径0.6mmのショットに比較して圧縮残留応力が高く、ほぼ−800MPa以上となっている。
図4は、被投射面における表面からの深さに対する圧縮残留応力を示しており、図3の圧縮残留応力は表面のT部に対応している。
このように、被投射面における表面(表層部)の圧縮残留応力をより高いレベルとするために、直径約0.05mm〜0.2mmmと小さい粒径のショットを使用する場合であっても、前記した本実施形態のように、投射角度θが、60°≦Arc sin{(cosα)×sin(90−β)}+X≦90°の条件を満足するように、前記図1に示した角度αや角度Xを、ハイポイドピニオン1の形状に応じて設定することで、歯底3に対する疲労強度を高いレベルに確保することができる。
なお、上記した本実施形態で使用したハイポイドピニオン1の一例を示す各種仕様及び加工条件は、次のとおりである。
0=44.5mm
α0=49.58°
β=29.44°
α=10°〜19°
D=7.7mm〜14.5mm
ショットの直径=0.04mm〜0.25mm
投射圧力=0.10MPa〜0.25MPa
これにより、歯底3においては、−1000MPa〜−1500MPaという極めて高い圧縮残留応力が得られ、ハイポイドピニオン1として疲労強度を極めて高く確保することができる。
また、本実施形態では、ねじれ角α0°を、歯幅の幅方向中心部における中央ねじれ角として扱っているため、歯幅方向に沿って歯底3のほぼ全域にショット7を投射しやすく、圧縮残留応力をより効果的に高めることができる。
なお、ねじれ角α0°を中央ねじれ角以外のねじれ角として扱ってもよく、このようなねじれ角に対応する投射角度を備えたショット投射ノズルと、中央ねじれ角とした場合のショット投射ノズル5とを適宜組み合わせ、これら複数のショット投射ノズルを用いてショットピーニング加工を行ってもよい。
これにより、歯底3の全域にショット7をより投射しやすくなり、圧縮残留応力をより一層効果的に高めることができる。
また、上記した本実施形態では、ショットピーニング加工を行う際に、回転するハイポイドピニオン1に対してショット投射ノズル5を固定しているが、このショット投射ノズル5を、歯底3に沿って上記投射角度を確保した状態で移動させてもよい。
1 ハイポイドピニオン(ハイポイド歯車)
3 ハイポイドピニオンの歯底
5 ショット投射ノズル
7 ショット
θ ショット投射ノズルの歯底に対する投射角度
α ハイポイドピニオンの直径方向に対するショット投射ノズルの傾斜角度
β ハイポイドピニオンの歯底円すい角
X ハイポイドピニオンの中心軸線に直角な平面に対するショット投射ノズルの傾斜角度

Claims (5)

  1. ハイポイド歯車の歯底に対しショット投射ノズルからショットを投射してショットピーニング加工を行うショットピーニング加工方法であって、前記ショット投射ノズルの前記歯底に対する投射角度θを、θ=Arc sin{(cosα)×sin(90−β)}+Xとして、60°≦θ≦90°となるよう角度α及びXを設定してショットピーニング加工を行うことを特徴とするショットピーニング加工方法。
    但し、0°<α≦ねじれ角,β:歯底円すい角,0°≦X≦90°とする。
  2. 前記ねじれ角は、歯幅の幅方向中心部における中央ねじれ角であることを特徴とする請求項1に記載のショットピーニング加工方法。
  3. 前記ショット投射ノズルを、歯幅の幅方向位置が互いに異なる場合のねじれ角に対応して複数設け、この複数のショット投射ノズルを用いてショットピーニング加工を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のショットピーニング加工方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のショットピーニング加工方法によりショットピーニング加工を行うことで、歯底の圧縮残留応力を−1000MPa〜−1500MPaとしたことを特徴とするハイポイド歯車。
  5. ハイポイド歯車の歯底に対しショット投射ノズルからショットを投射してショットピーニング加工を行うショットピーニング加工装置であって、前記歯底に対する投射角度θを、θ=Arc sin{(cosα)×sin(90−β)}+Xとして、60°≦θ≦90°となるよう角度α及びXを設定したショット投射ノズルを備えることを特徴とするショットピーニング加工装置。
    但し、0°<α≦ねじれ角,β:歯底円すい角,0°≦X≦90°とする。
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