JP5290685B2 - ポリアリレート樹脂水性分散体、およびその製造方法、ならびにそれから得られる樹脂被膜 - Google Patents
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(3)温度を40℃以下に保った状態で、ポリアリレート樹脂を少なくとも10質量%以上溶解することができ、かつ沸点が150℃以下、水に対する溶解性が5g/L(20℃)以上である有機溶剤を用いることを特徴とする(2)のポリアリレート樹脂水性分散体の製造方法。
(4)(1)のポリアリレート樹脂水性分散体から得られる樹脂被膜。
、安価であること等から、TPAとIPAであり、できるポリアリレート樹脂の溶剤溶解
性が向上することから、これらの比率がTPA/IPA=60/40〜40/60(モル
比)の範囲である必要があり、TPA/IPA=50/50(モル比)が好ましい。TPAとIPAの比率がこれらの範囲外であると、ポリアリレート樹脂は溶剤溶解性に乏しくなる傾向があり、後述するポリアリレート樹脂水性分散体の製造方法における、溶解工程において、非常に不利になるために好ましくない。
が好ましい。重量平均分子量が5,000未満であると、水性分散体から形成される樹脂被膜の耐久性が不十分となって、塗膜強度等が不足するため好ましくない。
Mw=Σ(NiMi2)/ΣNiMi (II)
[ただし、式(II)中、Miは樹脂中の分子鎖iの分子量、Niは樹脂中の分子鎖iの個数を示す。]
1H−NMR分析(バリアン社製、300MHz)より求め、1H−NMRスペクトル上のシグナルを帰属して、ポリアリレート樹脂の構成を確認した。
ポリアリレート樹脂約0.15gを精秤し、ベンジルアルコール5mlを加えて加熱溶解した。これにクロロホルム10mlを混合した後、フェノールレッドを指示薬として加え、撹拌しながら0.1N−KOHベンジルアルコール溶液で中和滴定をおこない、中和に消費されたKOHのmg数を、ポリアリレート1gあたりに換算した値を酸価として求めた。
重量平均分子量は、GPC分析(ウォーターズ社製使用、RI検出器、溶媒:クロロホルム、ポリスチレン換算)により求めた。
ポリアリレート樹脂10mgをサンプルとし、DSC(示差走査熱量測定)装置(パーキンエルマー社製DSC7)を用いて昇温速度10℃/分の条件で測定をおこない、得られた昇温曲線中のガラス転移に由来する2つの折曲点温度の中間値を求め、これをガラス転移温度とした。
10gのポリアリレート樹脂を90gのMEK、およびTHFが入ったフラスコに入れ、40℃に保ちながら攪拌し、2時間後の外観、および、状態の変化を目視にて観察し、下記の基準でポリアリレート樹脂の溶剤溶解性を評価した。
○:ポリアリレート樹脂が完全に溶解した。
×:ポリアリレート樹脂が溶解せずに溶剤中に残留した。
水性分散体を約1g秤量(Xgとする)し、これを150℃で2時間乾燥した後の残存物(固形分)の質量を秤量し(Ygとする)、下記式(III)により固形分濃度を求めた。
固形分濃度(質量%)=(Y/X)×100 (III)
pHメーター(堀場製作所製F−21)を用いて、pH7及びpH9の標準緩衝液(ナカライテスク製)により校正した後、測定温度25℃で水性分散体のpHを測定した。
水性分散体を0.1%に水で希釈し、日機装製、MICROTRAC UPA(モデル9340−UPA)を用いて、ポリアリレート樹脂水性分散体中での、ポリアリレート樹脂の体積平均粒径を測定した。
50mlのガラス製サンプル瓶に、水性分散体30mlを入れ、25℃で1か月間静置した後の外観、および、状態の変化を目視にて観察し、下記の基準で水性分散体の安定性を評価した。
○:外観、状態に変化なし。
×:相分離、沈澱発生、ゲル状態が認められる。
厚み計(ユニオンツール社製、MICROFINE)を用いて、基材の厚みを予め測定しておき、水性分散体を用いて基材上に樹脂被膜を形成した後、この樹脂被膜を有する基材の厚みを同様の方法で測定し、その差を樹脂被膜の厚さとした。
水性分散体を、二軸延伸PETフィルム(ユニチカ社製、厚さ38μm)のコロナ処理面に、卓上型コーティング装置(安田精機社製、フィルムアプリケータNo.542−AB型、バーコータ装着)を用いてコーティングした後、130℃に設定された熱風乾燥機中で1分間乾燥させることにより膜厚が3μmの樹脂被膜を形成した。樹脂被膜を目視にて観察し、クラックなどが見られず、かつ透明な樹脂被膜を形成しているか否かにより以下のように分類し、造膜性を評価した。
○:クラックなどが見られず、かつ透明
×:クラックなどが見られる、および/または、不透明
前記(11)と同様に被膜を形成した。次いで、JIS Z1522に規定された粘着テープ(幅18mm)を、端部を残して樹脂被膜に貼りつけ、その上から消しゴムでこすって十分に接着させた後に、粘着テープの端部をフィルムに対して直角としてから瞬間的に引き剥がした。この引き剥がした粘着テープ面を表面赤外分光装置(パーキンエルマー社製SYSTEM2000、Ge60°50×20×2mmプリズムを使用)で分析することにより、粘着テープ面に樹脂被膜が付着しているか否かにより以下のように分類し、密着性を評価した。
○:粘着テープ面に樹脂被膜に由来するピークが認められない。
×:粘着テープ面に樹脂被膜に由来するピークが認められる。
前記(11)と同様に被膜を形成した。次いで、被膜の可視光線領域における全光線透過率を測定した(日本電色工業社製Z−Σ90、Color Measuring System)。なお、保護被膜を施さないPETフィルムをブランクとして用いた。
はじめに、水性分散体を、SUS304(0.5mm厚)表面に、卓上型コーティング装置(安田精機社製、フィルムアプリケータNo.542−AB型、バーコータ装着)を用いてコーティングした後、150℃に設定された熱風乾燥機中で1分間乾燥させることにより膜厚が3μmの樹脂被膜を形成した。次に、試験板を幅30mm、長さ100mmの大きさに切り出し、320℃に設定されたオーブン中で、試験板の表面が250℃になるまで加熱し、ただちに、それぞれの被膜面どうしを、接着面積が30mm×30mmになるようにロールラミネーターを用いて圧着した。JIS Z1541の6.3.3に準拠し、72時間、標準状態に放置した後、80℃の熱風循環式恒温装置内に10分間放置して、同温中で1kgのおもりを掛け、7日間経過後の落下の有無により、耐熱保持力を評価した。
○:7日間経過後も、落下しない。
×:7日間経過で、落下する。
攪拌装置を備えた反応容器中に、BisSを7.39g、BisAFを9.93g、水酸化ナトリウムを7.08g、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムクロライド(以下、TBBACと表記する)を2.45g仕込み、純水434mlに溶解して水相を調製した。また、別途、ジクロロメタン255mlに、芳香族ジカルボン酸として、TPAクロライド/IPAクロライド=50/50混合物(以下、MPCと表記する)を11.99g溶解して有機相を調製した。まず、400rpmの回転速度を保って水相を攪拌しながら、20ml/秒で有機相を徐々に滴下し、その後4時間攪拌を続けて界面重縮合をおこなった。攪拌中は15℃に保って重合した。4時間後、攪拌を停止し、静置した後に水相を分離、除去した。次に、有機相中に純水800mlと酢酸2mlを添加し、再び400rpmで30分攪拌した。30分後、攪拌停止、静置後に水相を除去した。残った有機相が中性になるまで、純水を添加して攪拌する洗浄操作を繰り返しおこなった後、有機相にジクロロメタン100mlを添加し、2μmφのフィルターを通して不溶物を除去し樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、1500mlのメタノール中に、攪拌しながら徐々に添加して樹脂を沈澱させ、全量滴下後さらに30秒攪拌をおこなった。攪拌を停止して沈澱した樹脂を分離し、80℃、13Paで12時間減圧乾燥して、ポリアリレートP−1を得た。その結果を表1に示す。
二価フェノール成分として、BisAFの量を0gに変更して、さらに、BisP−PRMを8.04g仕込むこと以外は、P−1と同様の方法で、ポリアリレートP−2を得た。その結果を表1に示す。
二価フェノール成分として、BisAFの量を0gに変更して、さらに、TMBPAを8.40g仕込むこと以外は、P−1と同様の方法で、ポリアリレートP−3を得た。その結果を表1に示す。
重縮合の添加剤として、水酸化ナトリウムの量を11.81gに、TBBACの量を4.91gに変更すること以外は、P−1と同様の方法で、ポリアリレートP−4を得た。その結果を表1に示す。
重縮合の添加剤として、水酸化ナトリウムの量を5.43gに変更すること以外は、P−1と同様の方法で、ポリアリレートP−5を得た。その結果を表1に示す。
重縮合の添加剤として、さらに、PTBP0.09gを、水相中に仕込むこと以外は、P−1と同様の方法で、ポリアリレートP−6を得た。その結果を表1に示す。
二価フェノール成分として、BisSの量を0gに、BisAFの量を19.86gに変更して、重縮合の時間を8時間に変更すること以外は、P−1と同様の方法で、ポリアリレートP−7を得た。その結果を表1に示す。
二価フェノール成分として、BisAFの量を5.96gに変更して、さらに、BisAを2.70g仕込むこと以外は、P−1と同様の方法で、ポリアリレートP−8を得た。その結果を表1に示す。
芳香族ジカルボン酸成分として、MPCの代わりに、TPAクロライド7,19gと、IPAクロライド4.80gとを、有機相中に仕込むこと以外は、P−1と同様の方法で、ポリアリレートP−9を得た。その結果を表2に示す。
重縮合の添加剤として、水酸化ナトリウムの量を5.43gに、TBBACの量を0.25gに変更して、さらに、PTBPを0.71g仕込むこと以外は、P−1と同様の方法で、ポリアリレートP−10を得た。その結果を表2に示す。
二価フェノール成分として、BisAFの量を0gに変更して、さらに、BisAを6.74g仕込むこと以外は、P−1と同様の方法で、ポリアリレートP−11を得た。その結果を表2に示す。
芳香族ジカルボン酸成分として、MPCの代わりに、TPAクロライド9.59gと、IPAクロライド2.40gとを、有機相中に仕込むこと以外は、P−1と同様の方法で、ポリアリレートP−12を得た。その結果を表2に示す。
重縮合の添加剤として、水酸化ナトリウムの量を18.90gに、TBBACの量を9.82gに変更すること以外は、P−1と同様の方法で、ポリアリレートP−13を得た。その結果を表2に示す。
溶融重縮合によりポリアリレートを作製した。BisSを59.1g、BisAFを79.4g、TPAを39.3g、IPAを39.3g、無水酢酸を62.4g、オートクレーブ中に仕込み、窒素雰囲気下、常圧で、140℃で3時間、攪拌混合しながら反応をおこなった。次いで、280℃まで4時間で昇温し、1時間保持の後、さらに310℃まで1.5時間で昇温した。その後、2時間で50Paまで減圧して、この条件でさらに2時間重縮合反応を続けた。2時間後、窒素ガスで系を常圧にし、払い出すことでポリアリレートP−14を得た。その結果を表2に示す。
テレフタル酸125g、イソフタル酸125g、エチレングリコール53g、ネオペンチルグリコール100gからなる混合物をオートクレーブ中で、240℃で4時間加熱してエステル化反応をおこなった。次いで、触媒として酢酸亜鉛0.2gを添加し、系の温度を255℃に昇温し、系の圧力を徐々に減じて1.5時間後に13Paとした。この条件下でさらに重縮合反応を続け、6時間後に系を窒素ガスで常圧にし、系の温度を下げ、250℃になったところでトリメリット酸1.9gを添加し、240℃で2時間撹拌して、解重合反応をおこなった。その後、系を窒素ガスで加圧状態にしておいて、240℃で、ポリエステル樹脂をストランド形状に樹脂を払い出し、水温が35℃のクエンチングバスを経由してペレタイザー(ナカタニ機械株式会社製、型式ST)でカッティングすることで、ペレット状のポリエステル樹脂P−15を得た。その結果を表2に示す。
ジャケット付きガラス容器に、ポリアリレートP−1を150gとMEKを350g投入し、ジャケットに60℃の温水を通して加熱しながら、攪拌機(東京理化器械社製、MAZELA1000)を用いて攪拌することにより、完全にP−1をMEKに溶解させ、固形分濃度30質量%の樹脂溶液500gを得た。つぎに、ジャケットに冷水を通して系内温度を13℃に保ち、回転速度600rpmで攪拌しながら、塩基性化合物としてトリエチルアミン2.64gを添加し、続いて100g/minの速度で13℃の蒸留水を471.2g添加して転相乳化をおこなった。ついで、得られた水性分散体のうち、800gを1lのフラスコに入れ、常圧下で蒸留をおこなうことで有機溶剤を留去した。蒸留は留去量が402.5gになったところで終了し、室温まで冷却後、得られた水性分散体を攪拌しながら、28質量%アンモニア水0.7gを添加した。その後、1000メッシュのステンレス製フィルターで濾過し、濾液の固形分濃度を測定すると31.0質量%であった。この濾液を攪拌しながら蒸留水を添加し固形分濃度を30質量%に調整し、ポリアリレート水性分散体E−1を得た。得られたE−1、および、E−1を用いて上記の方法で得られた樹脂被膜について、各種評価をおこなった。結果を表3に示す。
樹脂としてP−2を使用し、有機溶剤をTHFに変更すること以外は、E−1と同様の
方法で、ポリアリレート水性分散体E−2を得た。得られたE−2、および、E−2を用
いて上記の方法で得られた樹脂被膜について、各種評価をおこなった。その結果を表3に
示す。
樹脂としてP−3を使用し、有機溶剤をTHFに変更すること以外は、E−1と同様の
方法で、ポリアリレート水性分散体E−3を得た。得られたE−3、および、E−3を用
いて上記の方法で得られた樹脂被膜について、各種評価をおこなった。その結果を表3に
示す。
樹脂としてP−4を使用し、トリエチルアミンの量を3.52gに、蒸留水の量を47
0.4gに変更すること以外は、E−1と同様の方法で、ポリアリレート水性分散体E−
4を得た。得られたE−4、および、E−4を用いて上記の方法で得られた樹脂被膜につ
いて、各種評価をおこなった。その結果を表3に示す。
樹脂としてP−5を使用し、トリエチルアミンの量を6.98gに、蒸留水の量を46
6.9gに変更すること以外は、E−1と同様の方法で、ポリアリレート水性分散体E−
5を得た。得られたE−5、および、E−5を用いて上記の方法で得られた樹脂被膜につ
いて、各種評価をおこなった。その結果を表3に示す。
樹脂としてP−6を使用し、トリエチルアミンの量を2.60gに、蒸留水の量を47
1.3gに変更すること以外は、E−1と同様の方法で、ポリアリレート水性分散体E−
6を得た。得られたE−6、および、E−6を用いて上記の方法で得られた樹脂被膜につ
いて、各種評価をおこなった。その結果を表3に示す。
樹脂としてP−7を使用し、トリエチルアミンの量を2.56gに、蒸留水の量を47
1.3gに変更すること以外は、E−1と同様の方法で、ポリアリレート水性分散体E−
7を得た。得られたE−7、および、E−7を用いて上記の方法で得られた樹脂被膜につ
いて、各種評価をおこなった。その結果を表3に示す。
樹脂としてP−8を使用し、E−1と同様の方法で、ポリアリレート水性分散体E−8
を得た。得られたE−8、および、E−8を用いて上記の方法で得られた樹脂被膜につい
て、各種評価をおこなった。その結果を表3に示す。
樹脂としてP−9を使用し、E−1と同様の方法で、ポリアリレート水性分散体E−9
を得た。得られたE−9、および、E−9を用いて上記の方法で得られた樹脂被膜につい
て、各種評価をおこなった。その結果を表3に示す。
樹脂としてP−10を使用し、トリエチルアミンを2.02gに、蒸留水を471.8gに変更して、E−1と同様の方法で、P−10の水性分散体の製造を試みた。しかしながら、転相乳化工程中に樹脂が凝集をしてしまうため、分散させることはできず、水性分散体を得ることはできなかった。
樹脂としてP−11を使用し、E−1と同様の方法で、P−11の水性分散体の製造を試みた。しかしながら、P−11は、既述の有機溶剤(イ)に溶解しないため、水性分散体を得ることはできなかった。
樹脂としてP−12を使用し、E−1と同様の方法で、P−12の水性分散体の製造を試みた。しかしながら、P−12は、既述の有機溶剤(イ)に溶解しないため、水性分散体を得ることはできなかった。
樹脂としてP−13を使用し、トリエチルアミンの量を6.76gに、蒸留水の量を467.1gに変更すること以外は、E−1と同様の方法で、ポリアリレート水性分散体E−11を得た。得られたE−11、および、E−11を用いて上記の方法で得られた樹脂被膜について、各種評価をおこなった。その結果を表3に示す。
樹脂としてP−14を使用し、樹脂を溶解するための有機溶剤をTHFに、トリエチルアミンの量を3.98gに、蒸留水の量を469.9gに変更すること以外は、E−1と同様の方法で、ポリアリレート水性分散体E−11を得た。得られたE−11、および、E−11を用いて上記の方法で得られた樹脂被膜について、各種評価をおこなった。その結果を表3に示す。
樹脂としてP−15を使用し、トリエチルアミンの量を2.48gに、蒸留水の量を471.4gに変更すること以外は、E−1と同様の方法で、ポリエステル樹脂水性分散体E−12を得た。得られたE−12、および、E−12を用いて上記の方法で得られた樹脂被膜について、各種評価をおこなった。その結果を表3に示す。
樹脂としてP−3を使用し、樹脂を溶解するための有機溶剤をイソプロピルアルコールに変更すること以外は、E−1と同様の方法で、P−3の水性分散体の製造を試みた。しかしながら、イソプロピルアルコールは、P−3を溶解させることができないため、水性分散体を得ることはできなかった。
樹脂としてP−3を使用し、樹脂を溶解するための有機溶剤をトルエンに変更すること以外は、E−1と同様の方法で、P−3の水性分散体の製造を試みた。しかしながら、転相乳化工程中に内容液が凝固してしまい、均一な水性分散体を得ることはできなかった。
樹脂としてP−3を使用し、樹脂を溶解するための有機溶剤をN−メチルピロリドンに変更すること以外は、E−1と同様の方法で、P−3の水性分散体の製造を試みた。しかしながら、脱溶剤工程でN−メチルピロリドンを留去することができずに、脱溶剤工程中に内容物が凝固してしまい、安定な水性分散体を得ることはできなかった。
Claims (4)
- 芳香族ジカルボン酸成分と二価フェノール成分から構成され、界面重縮合法で重合され、重量平均分子量16,000以上、酸価2mgKOH/g以上であるポリアリレート樹脂が、水性媒体中に分散されてなるポリアリレート樹脂水性分散体であって、前記芳香族ジカルボン酸成分がテレフタル酸/イソフタル酸=60/40〜40/60(モル比)であり、二価フェノール成分として、4,4´−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフェノールを20モル%以上含有することを特徴とするポリアリレート樹脂水性分散体。
- ポリアリレート樹脂、塩基性化合物、有機溶剤、水を含有してなり、ポリアリレート樹脂を有機溶剤で溶解した後、塩基性化合物を加え、さらに、水を徐々に加えて、転相乳化することを特徴とする請求項1記載のポリアリレート樹脂水性分散体の製造方法。
- 温度を40℃以下に保った状態で、ポリアリレート樹脂を少なくとも10質量%以上溶解することができ、かつ沸点が150℃以下、水に対する溶解性が5g/L(20℃)以上である有機溶剤を用いることを特徴とする請求項2記載のポリアリレート樹脂水性分散体の製造方法。
- 請求項1記載のポリアリレート樹脂水性分散体から得られる樹脂被膜。
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