JP5289427B2 - ガス状炭化水素の処理・回収装置及び方法 - Google Patents

ガス状炭化水素の処理・回収装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、大気放出ガス中に含まれるガス状炭化水素の処理・回収装置及び方法に係り、特に、ガソリン給油時に漏れ出すガソリン蒸気を処理するための装置及び方法に関するものである。
従来の吸脱着剤によるガス状炭化水素の除去方法に、排気ガス発生源から発生したガス(約40vol%のガソリン蒸気を含む排気ガス)をブロアー又は自圧で、排気ガス送気管より凝縮機に送気し、凝縮機においてガソリン蒸気を一部液化した後に液化しなかったガソリン蒸気を含んだ空気を吸着塔に送気し、吸着工程を終えた処理済み排気ガスを吸着塔(脱着工程に切り換えた後は吸着塔)の頂部から排出管を介して、1vol%以下のガソリン蒸気を含む空気(クリーンなガス)として大気中に放出するようにしたものがある。
一方、吸着工程を終えた後の吸着塔に、パージ用ガス送気管を介してパージ用ガスを送気し、真空ポンプで吸引することにより脱着する。パージ用ガスとして吸着運転時に吸着塔の頂部から排出されるクリーンなガスの一部を使用し、吸着塔内圧力が100〜300Torrとなるように真空ポンプを運転する。
脱着後のガソリン蒸気含有パージ排ガスは、排気ガス発生源から発生したガソリン蒸気含有空気と混合された後に、凝縮機に送気され、凝縮機において一部が液化され、液体(ガソリン液)としてパージ排ガス中のガソリン蒸気を回収する。
このように構成することにより、ガソリン蒸気をほぼ全量液体ガソリンとして回収でき、吸着塔から排出するガソリン蒸気の濃度は十分低くなり、大気汚染を引き起こさないレベルにすることを可能にしたものがある。(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−198604号公報(第4−8頁、2図、及び第9−16頁、図10)
特許文献1の第一の凝縮装置と第二の凝縮装置と2つの吸着塔を備えてガソリン蒸気を回収する方法では、装置構成が複雑になると共に、各機器の制御性が悪く、システムとして現実的とは言えなかった。
また、第一の凝縮装置の後段に設けた第二の凝縮装置におけるガソリン液化量は僅かであり、第二の凝縮装置を設ける費用や第二の凝縮装置で消費するエネルギーに対して回収するガソリン量が少なく、ガソリン回収の効率に改善の余地が残っていた。
さらに、第一の凝縮装置には、空気中の水分が混入するため、冷却温度を氷点下に設定すると、第一の凝縮装置内で水分が凍り、第一の凝縮装置が閉塞してしまうので、第一の凝縮装置の冷却温度を氷点以上に設定する必要があった。しかしながら、このような設定温度では、ガソリン蒸気の主成分であるブタンやペンタンなどが液化せず、そのまま吸着塔に流れ込んでしまうため、吸着塔からガソリン蒸気が漏れ出すまでの時間が短くなり、吸着塔の切り換え時間が短くなってしまうという課題があった。逆に、吸着塔の切り換え時間を短くしないようにするには、吸着塔を大きくする、すなわち吸着塔に充填する吸着剤の量を増やす必要があるため、装置が大型化してしまうという課題があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、ガソリン蒸気中に含まれるガソリンを効率的に液化できる小型で安価なガス状炭化水素の処理・回収装置及び方法を提供することを目的としたものである。
本発明に係るガス状炭化水素の処理・回収装置は、ガソリン蒸気を処理・回収するためのガス状炭化水素の処理・回収装置であって、ガソリン蒸気を液化する凝縮装置と、前記凝縮装置で液化したガソリン液とガソリン蒸気とを分離する気液分離器と、前記気液分離器で分離されたガソリン蒸気を吸脱着する吸脱着装置と、前記凝縮装置及び前記吸脱着装置を冷却する熱媒体を蓄える熱媒体貯留槽と、前記熱媒体貯留槽に蓄えられた熱媒体を前記凝縮装置及び前記吸脱着装置に供給する液体循環ポンプと、前記熱媒体貯留槽に蓄えられている熱媒体を冷却する冷凍機と、前記凝縮装置に供給する熱媒体量を調整するバルブと、前記凝縮装置に蓄えられている熱媒体と前記液体循環ポンプによって供給される熱媒体とが混合される部位の温度によって前記バルブの開閉を制御する制御装置と、を備え、前記気液分離器の後段に、ガソリン蒸気を導通させる冷却用配管の内部の圧力を前記吸脱着装置の圧力よりも高くする圧力制御弁を設けていることを特徴とする。
本発明に係るガス状炭化水素の処理・回収方法は、ガソリン蒸気を吸引して加圧し、このガソリン蒸気を凝縮装置で冷却液化し、前記凝縮装置で液化したガソリン液とガソリン蒸気とを分離し、分離されたガソリン蒸気を吸脱着装置で吸脱着し、前記凝縮装置及び前記吸脱着装置にガソリン蒸気を冷却するための熱媒体を供給し、冷凍機を用いて前記熱媒体を冷却するガス状炭化水素の処理・回収方法において、液体循環ポンプによって前記吸脱着装置には冷却された熱媒体を常時供給しながら、前記凝縮装置に蓄えられている熱媒体と前記液体循環ポンプによって供給される熱媒体とが混合される部位の温度によって前記凝縮装置の出口のガス温度が所定温度になるように、前記凝縮装置に冷却された熱媒体を供給することを特徴とする。
本発明に係るガス状炭化水素の処理・回収方法は、ガソリン蒸気を吸引して加圧し、このガソリン蒸気を凝縮装置で冷却液化し、前記凝縮装置で液化したガソリン液とガソリン蒸気とを分離し、分離されたガソリン蒸気を吸脱着装置で吸脱着し、前記凝縮装置及び前記吸脱着装置にガソリン蒸気を冷却するための熱媒体を供給し、冷凍機を用いて前記熱媒体を冷却するガス状炭化水素の処理・回収方法において、前記吸脱着装置には冷却された熱媒体を常時供給しながら、前記凝縮装置の出入口におけるガソリン蒸気の圧力差が所定圧力になるように、前記凝縮装置に冷却された熱媒体を供給することを特徴とする。
本発明に係るガス状炭化水素の処理・回収装置によれば、ガソリン蒸気を液化する凝縮装置及びガソリン蒸気を吸着除去する吸脱着装置のそれぞれに熱媒体を供給できるようにしたので、吸脱着装置でのガソリン蒸気の吸着除去効率を向上できる。つまり、凝縮装置において、空気中の水分が結氷して凝縮装置内の配管が閉塞してしまうことを防ぎながら、吸着塔の温度を凝縮装置の温度よりも低くすることができるため、吸脱着装置で効率的にガソリン蒸気を吸着除去できるようになり、信頼性が高く、高効率なガス状炭化水素の処理・回収装置を実現することができる。
本発明に係るガス状炭化水素の処理・回収方法によれば、凝縮装置内を流れるガソリン蒸気含有空気は、氷点以上の所定温度に冷却されるので、ガス中の水分を結氷させずに、ガソリン蒸気を効率的に液化することができる。
実施の形態1に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。 実施の形態2に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。 実施の形態3に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。 実施の形態4に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。 実施の形態5に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。 実施の形態6に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。 実施の形態7に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。 実施の形態8に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。 実施の形態9に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。 実施の形態10に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。
符号の説明
1 給油装置、2 ガソリン蒸気吸入ポンプ、3 凝縮管、4 熱媒体貯留槽、5 熱交換器、6 冷凍機、7 吸脱着塔、8 吸脱着塔、9 気液分離器、10 液体循環ポンプ、11 吸引ポンプ、12 ガソリン槽、13 圧力コントローラ、14 ガソリン蒸気送気管、15 浄化空気排出管、16 パージガス流入管、17 パージガス排出管、18 気液混合ガソリン流出管、19 温度測定器、20 凝縮管冷却槽、21 差圧計、31 第二熱媒体冷却槽、41 温度調節機、51 凝縮容器、52 凝縮用熱交換器、53 金属粒体、61 第二圧力コントローラ、71 積算流量計、100 ガソリン蒸気回収装置、200 ガソリン蒸気回収装置、300 ガソリン蒸気回収装置、400 ガソリン蒸気回収装置、500 ガソリン蒸気回収装置、600 ガソリン蒸気回収装置、700 ガソリン蒸気回収装置、800 ガソリン蒸気回収装置、900 ガソリン蒸気回収装置、1000 ガソリン蒸気回収装置、B1 バルブ、B2 バルブ、B3 脱着用バルブ、B3’ 脱着用バルブ、B4 吸着用排出バルブ、B4’ 吸着用排出バルブ、B5 マスフローコントローラ、B5’ マスフローコントローラ、B6 吸着用流入バルブ、B6’ 吸着用流入バルブ、B7 熱媒体供給制御バルブ、B8 熱媒体返送用バルブ、B9 第二熱媒体供給制御バルブ、B10 第三熱媒体供給制御バルブ、C1 三方弁、C2 三方弁、C3 三方弁、C4 三方弁、C5 三方弁。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。図1に基づいて、ガス状炭化水素の処理・回収装置(以下、単にガソリン蒸気回収装置100と称する)の構成及び動作について説明する。このガソリン蒸気回収装置100は、ガソリン給油時に大気中に放出されるガソリン蒸気中に含まれるガソリンを液化して回収するものである。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、二重線が熱媒体の導通を、通常の実線又は破線がガソリン蒸気含有空気の導通を、太い実線がガソリン液の導通を示しているものとする。
図1に示すように、ガソリン蒸気回収装置100は、給油装置1、ガソリン蒸気吸入ポンプ2、凝縮管3、熱媒体貯留槽4、熱交換器5、冷凍機6、吸脱着塔(吸脱着塔7及び吸脱着塔8)、気液分離器9、液体循環ポンプ10、吸引ポンプ11、ガソリン槽12、圧力コントローラ13、ガソリン蒸気送気管14、浄化空気排出管15、パージガス流入管16、パージガス排出管17、気液混合ガソリン流出管18、温度測定器19、及び、凝縮管冷却槽20を有している。また、ガソリン蒸気回収装置100には、バルブB1、バルブB2、脱着用バルブB3、吸着用排出バルブB4、マスフローコントローラB5、吸着用流入バルブB6、熱媒体供給制御バルブB7、三方弁(三方弁C1〜C4)が設けられている。
以下、ガソリン蒸気回収装置100の各構成要素の機能について説明する。給油装置1は、給油ノズル等を有しており、乗用車やバイク等の自動車にガソリンを給油する機能を有している。また、給油装置1は、ガソリン給油時に漏れ出すガソリン蒸気を吸入する際の入口として機能している。ガソリン蒸気吸入ポンプ2は、給油装置1と凝縮管3の上流側とに接続されており、給油装置1の給油部近傍で発生したガソリン蒸気をガソリン蒸気回収装置100内部に吸入する機能を有している。
凝縮管3は、後述する凝縮管冷却槽20内部に配設され、ガソリン蒸気吸入ポンプ2の下流側と気液分離器9とに接続されており、ガソリン蒸気吸入ポンプ2により吸入したガソリン蒸気を液化する冷却用配管としての機能を有している。凝縮管冷却槽20は、内部に凝縮管3を配置し、液体循環ポンプ10によって供給された熱媒体を蓄えることで凝縮管3を冷却する熱媒体容器として機能するものである。すなわち、凝縮管3と凝縮管冷却槽20とによって、ガソリン蒸気を液化する凝縮装置としての機能を果たすようになっているのである。
熱媒体貯留槽4は、凝縮管冷却槽20と液体循環ポンプ10とに接続されており、熱媒体(たとえば、プロピレングリコールやガソリン、灯油といった石油系物質等で構成される不凍液)を蓄えるものである。熱交換器5は、熱媒体貯留槽4内に設けられており、冷凍機6の一構成要素として熱媒体貯留槽4内に貯留されている熱媒体を冷却する機能を有している。冷凍機6は、熱交換器5を介して熱媒体貯留槽4に接続するとともに、ガソリン蒸気吸入ポンプ2と吸引ポンプ11との間におけるパージガス排出管17に接続し、ヒートポンプサイクルを利用することで熱交換器5に冷媒を供給する機能を有している。なお、冷凍機6と熱交換器5との接続状態を一点鎖線で示している。
吸脱着塔7及び吸脱着塔8は、熱媒体貯留槽4内に蓄えられている熱媒体と凝縮管3から流出したガソリン蒸気含有空気とが流通するようになっており、ガソリン蒸気を吸着・脱着する吸脱着装置としての機能を有している。この吸脱着塔7及び吸脱着塔8には、ガソリン蒸気含有空気中のガソリン蒸気を吸着又は除去(脱着)する吸着剤(たとえば、シリカゲルやゼオライト等)が充填されている。なお、図1では、吸脱着塔7が吸着塔、吸脱着塔8が脱着塔として稼動している場合を例に示している。気液分離器9は、凝縮管3の下流側と吸脱着塔7及び吸脱着塔8とに接続されており、凝縮管3で液化されたガソリン液とガソリン蒸気を分離する機能を有している。そして、ガソリン液はガソリン槽12に導かれ、ガソリン蒸気は吸脱着塔7や吸脱着塔8に導かれる。
液体循環ポンプ10は、熱媒体貯留槽4に接続されるとともに、三方弁C3を介して凝縮管冷却槽20と吸脱着塔7及び吸脱着塔8とに接続され、熱交換器5で冷却された熱媒体を凝縮管冷却槽20や吸脱着塔7、吸脱着塔8に供給するものである。吸引ポンプ11は、吸脱着塔7及び吸脱着塔8と冷凍機6との間におけるパージガス排出管17に設けられ、吸脱着塔7あるいは吸脱着塔8内に充填されている吸着剤に吸着したガソリン蒸気を吸引脱着する機能を有している。ガソリン槽12は、気液分離器9と給油装置1とに接続されており、気液分離器9で気液分離されたガソリン液を一時的に蓄えるものである。圧力コントローラ13は、吸脱着塔7及び吸脱着塔8と浄化空気排出管15とに接続されており、吸脱着塔7及び吸脱着塔8内の圧力を調整する機能を有している。
ガソリン蒸気送気管14は、気液分離器9に接続されるとともに、途中で分岐して吸脱着塔7及び吸脱着塔8に接続されており、気液分離器9からのガソリン蒸気含有空気を吸脱着塔7あるいは吸脱着塔8に導くものである。浄化空気排出管15は、圧力コントローラ13に接続され、吸脱着塔7及び吸脱着塔8から排出された空気(1vol%以下のガソリン蒸気を含むクリーンなガス)を大気に送出するものである。パージガス流入管16は、浄化空気排出管15に接続されるとともに、吸脱着塔7と吸脱着塔8とを接続するようになっており、吸脱着塔7又は吸脱着塔8から大気に排出する清浄なガスの一部をパージガスとして吸脱着塔8又は吸脱着塔7に送って使用させるものである。
パージガス排出管17は、吸引ポンプ11に接続されるとともに、途中で分岐して吸脱着塔7及び吸脱着塔8に接続されており、吸脱着塔7あるいは吸脱着塔8で脱着に利用された後のパージガスを導通するものである。気液混合ガソリン流出管18は、凝縮管3の下流側と気液分離器9とに接続し、凝縮管3で液化されたガソリン液及びガソリン蒸気含有空気を導通させるものである。温度測定器19は、凝縮管3の下流側近傍に設置されており、凝縮管3を導通し、凝縮管3から排出されたガソリン蒸気含有空気の温度を測定するものである。この温度計測器19で測定された温度情報は、信号として図示省略の制御装置に送られるようになっている。
バルブB1は、給油装置1に接続されるとともに、ガソリン蒸気吸入ポンプ2と冷凍機6との間におけるパージガス排出管17に接続されており、給油装置1の稼動と連動して開くようになっている。バルブB2は、気液分離器9とガソリン槽12とに接続されており、気液分離器9で回収したガソリン液をガソリン槽12に供給する際に開くようになっている。脱着用バルブB3は、分岐されたパージガス排出管17のそれぞれに設けられており、開閉制御されることでパージガスを導通する際に開くようになっている。なお、以下において、吸脱着塔7に接続しているパージガス排出管17に設けられている脱着用バルブB3を脱着用バルブB3’と称して説明するものとする。
吸着用排出バルブB4は、吸脱着塔7及び吸脱着塔8と圧力コントローラ13とを接続している配管のそれぞれに設けられており、開閉制御されることで吸脱着塔7及び吸脱着塔8で吸着された後のガソリン蒸気含有空気を導通するものである。なお、以下において、吸脱着塔8に接続している配管に設けられている吸着用排出バルブB4を吸着用排出バルブB4’と称して説明するものとする。マスフローコントローラB5は、浄化空気排出管15を挟んだパージガス流入管16のそれぞれに設けられており、開閉制御されることでパージガスのガス量を制御するものである。なお、以下において、吸脱着塔7に接続しているパージガス流入管16に設けられているマスフローコントローラB5をマスフローコントローラB5’と称して説明するものとする。
吸着用流入バルブB6は、分岐されたガソリン蒸気送気管14のそれぞれに設けられており、開閉制御されることで吸脱着塔7あるいは吸脱着塔8にガソリン蒸気含有空気を導くものである。なお、以下において、吸脱着塔8に接続しているガソリン蒸気送気管14に設けられている吸着用流入バルブB6を吸着用流入バルブB6’と称して説明するものとする。熱媒体供給制御バルブB7は、液体循環ポンプ10と凝縮管冷却槽20との間に設けられており、開閉制御されることで熱媒体貯留槽4から凝縮管冷却槽20に供給する熱媒体の量を調整するものである。
三方弁C1は、凝縮管冷却槽20、熱媒体貯留槽4及び三方弁C2に接続されており、切り替え制御されることで、熱媒体の流通先を変更するものである。三方弁C2は、吸脱着塔7、吸脱着塔8及び三方弁C1に接続されており、切り替え制御されることで、熱媒体の流通先を変更するものである。三方弁C3は、凝縮管冷却槽20、液体循環ポンプ10及び三方弁C4に接続されており、切り替え制御されることで、熱媒体の流通先を変更するものである。三方弁C4は、吸脱着塔7、吸脱着塔8及び三方弁C3に接続されており、切り替え制御されることで、熱媒体の流通先を変更するものである。なお、各バルブの開閉や、各三方弁の流路の切り替え、冷凍機6の制御等は、図示省略の制御装置が実行しているものとする。
次に、ガソリン蒸気回収装置100の動作について説明する。給油装置1が稼動すると、それに連動してバルブB1が開き、ガソリン蒸気吸入ポンプ2が動作する。ガソリン蒸気吸入ポンプ2が動作を開始すると、給油装置1の給油部近傍のガソリン蒸気(常温で約40vol%)がガソリン蒸気回収装置100内に吸い込まれ、たとえば0.2〜0.4MPa程度に加圧圧縮されて凝縮管3に送気される。凝縮管3は、凝縮管冷却槽20内に備えられており、凝縮管冷却槽20内に蓄えられた熱媒体により冷却される。通常、凝縮管冷却槽20の内部は0℃から5℃程度に保たれており、ガソリン蒸気が凝縮管3を導通する際にガソリン及びガス中に含まれた水分が一部凝縮し、気液分離器9を介して気体(ガソリン蒸気)と液体(ガソリン)に分離される。
ところで、凝縮管3の運転条件である、圧力0.3MPa、冷却温度5℃、ガス流量100L/minの条件では、ガソリン蒸気の濃度は10vol%程度になる。なお、ガソリン蒸気の飽和濃度線図からわかるように、圧力0.3MPa、温度5℃では飽和ガソリン蒸気濃度は約10vol%であり、この条件ではガソリン蒸気濃度が理論的に10vol%以下になることはない。また、温度を下げることにより、凝縮管3の出口でのガソリン蒸気濃度を低減することはできる。しかしながら、設定温度を氷点以下にすると、ガス中に含まれる水が凝縮管3で結氷し、凝縮管3の配管詰まりの問題が発生するため、凝縮管3の設定温度は0℃から5℃程度にすることが望ましい。
また、給油時間がある時間に達すると、バルブB2を開く。これにより、気液分離器9の下部に溜まったガソリン液がガソリン槽12を経由して給油装置1に戻されることになる。その後、一定時間経過すると、バルブB2を閉じ、気液分離器9の下部にガソリン液が再び溜められる。この際、ガソリン槽12を設けているため、ガソリン蒸気が気液分離器9に流れ込むことが防止され、高濃度ガソリン蒸気の吸脱着塔7あるいは吸脱着塔8への流れ込みによる吸脱着塔7及び吸脱着塔8の吸着破過時間の短縮化(切り換えタイミングの短縮化)を防止している。
すなわち、ガソリン槽12では、下部に一定量のガソリン液を溜めており、気液分離器9で分離されたガソリン液が底部から流れ込み、下から上に向かって流れるようにしている。これによって、ガソリン槽12では、上部にガソリン蒸気を存在させる構造となっている。このため、バルブB2が開いた場合にも、ガソリン蒸気がガソリン液の流れにさからって気液分離器9に流れ込むことはなく、吸脱着塔7あるいは吸脱着塔8に高濃度のガソリン蒸気が送気されることを防止できるようになっている。
続いて、凝縮管3で処理できなかった10vol%程度のガソリン蒸気は吸脱着塔7あるいは吸脱着塔8に送気されて処理される。図1では、吸脱着塔7が吸着塔、吸脱着塔8が脱着塔として動作している場合について示している。したがって、脱着用バルブB3が開放(黒塗り)、脱着用バルブB3´が閉鎖(白抜き)の状態であり、吸着用排出バルブB4が開放(黒塗り)、吸着用排出バルブB4´が閉鎖(白抜き)の状態であり、吸着用流入バルブB6が開放(黒塗り)、吸着用流入バルブB6´が閉鎖(白抜き)の状態である。
吸脱着塔7で任意の時間吸着処理した後は脱着塔として使用する。この場合は、脱着用バルブB3を閉鎖、脱着用バルブB3´を開放とし、吸着用排出バルブB4を閉鎖、吸着用排出バルブB4´を開放とし、吸着用流入バルブB6が閉鎖、吸着用流入バルブB6´が開放として使用する。さらに、吸脱着塔7でのガソリンの脱着が終了した時点で、再び吸着塔として用い、この動作を時間的に繰り返して使用する。吸着・脱着の切り替えは、前述のように脱着用バルブB3及び脱着用バルブB3’、吸着用排出バルブB4及び吸着用排出バルブB4´、吸着用流入バルブB6及び吸着用流入バルブB6´の切り替えでコントロールする。
図1の場合では、ガソリン蒸気は、ガソリン蒸気送気管14を導通して吸脱着塔7に送気される。吸脱着塔7及び吸脱着塔8には、ガソリン蒸気を吸着する吸着剤が封入されている。ガソリン蒸気の吸着剤としては、シリカゲルを用いた、特に4〜100オングストロームの孔径をもつシリカゲル又は合成ゼオライトの単独又はこれらの混合物が有効である。この吸着剤中をガソリン蒸気が通過することによりガソリン成分は吸着除去され、1vol%以下のガソリン濃度の清浄空気となって浄化空気排出管15を介して大気に放出される。
また、浄化空気排出管15には大気に排出する清浄空気の圧力を規定値に制御する圧力コントローラ13が配設されており、この圧力コントローラ13は、清浄空気を大気へ排出する際に、吸着塔として稼働している吸脱着塔7内の圧力を規定値に維持するようにしている。本実施の形態1に係るガソリン蒸気回収装置100では、凝縮管3の高圧(0.3MPa程度)の排気ガスを用いてガソリン蒸気を吸着するようになっているため、常圧で吸着するよりも吸着容量が大幅に改善される。
吸脱着塔7及び吸脱着塔8は、ガソリン蒸気の吸脱着の役割に関係なく、常に液体循環ポンプ10によって供給される熱媒体により一定温度に冷却されている。すなわち、凝縮管3、吸脱着塔7及び吸脱着塔8の冷却系統は設定温度に維持されるように常に運転制御されている。これは、吸脱着塔7及び吸脱着塔8に充填されている吸着剤は、吸脱着塔7及び吸脱着塔8内に備え付けられているフィンチューブ熱交換器からの伝熱によって冷却されるため、ある程度の冷却時間が必要不可欠であり、瞬時の運転に対応できないためである。
また、短時間に冷却できるように冷却能力が大きい冷凍機6を備えることは、設備コストに悪い影響を与え、安価なガソリン蒸気回収装置を提供できなくなるからである。なお、吸脱着塔7及び吸脱着塔8内部の温度を低くすることにより、吸着剤の吸着容量を大きくでき、吸着剤の使用量を低減することができる。さらに、ガソリン蒸気回収停止時に吸脱着塔7及び吸脱着塔8内の吸着剤が温度上昇することにより、吸脱着塔7及び吸脱着塔8内に充填されている吸着剤からガソリン蒸気が脱着し、吸脱着塔7及び吸脱着塔8内の圧力が上昇することを防止できる。
次に、ガソリン蒸気の脱着プロセスについて説明する。脱着塔として稼働している吸脱着塔8に充填されている吸着剤に吸着したガソリンを脱着する場合には、吸引ポンプ11を駆動させることによりパージガス排出管17を介して吸脱着塔8からガスを吸引して吸着剤からガソリンを脱着する。このとき脱着用バルブを開放(黒塗り)、脱着用バルブB3´を閉鎖(白抜き)しておく。吸着時に吸着塔として機能する吸脱着塔は0.3MPaの高圧状態で動作しているが、脱着時に吸引ポンプ11により大気圧以下に減圧されるため、この圧力差によって脱着塔の吸着剤に吸着したガソリンが脱着される。
脱着したガソリン蒸気は、図1では凝縮管3に戻され、ガソリン分を再度凝縮回収した後、再び吸脱着塔7に戻される。この操作を繰り返す間に、全量のガソリンが凝縮管3において凝縮回収されることになる。なお、脱着時には、吸脱着塔8内部の温度を高くすることにより、脱着速度を早くすることはできるが、温度を振ることにより、冷凍機6及びヒータ等の加熱手段において消費エネルギーが増大すると共に、吸脱着塔7及び吸脱着塔8の切り替えが短時間に行えないなどの問題があるために、脱着時に温度を高くせず、吸着時と同じ温度で脱着を行うことが有効である。
吸引ポンプ11の吸引による圧力差を利用する脱着方法だけでは、その効率があまり高くないため、パージガスを外部から導入することが有効である。したがって、本実施の形態1では、このパージガスとして吸脱着塔7から大気に排出する清浄なガスの一部をパージガス流入管16によって吸脱着塔8に送って使用することにしている。このパージガスのガス流量は、マスフローコントローラB5及びマスフローコントローラB5’で制御されている。
この場合、マスフローコントローラB5が開放(黒塗り)されて規定量のガスを流通できる状態であり、マスフローコントローラB5´が閉鎖(白抜き)されてガスが流れない状態になっている。なお、本実施の形態1では、前段の凝縮管3でガス中の水分量を十分低くしているため、パージガスに含まれる水分が吸脱着塔8内の吸着剤に悪影響を与えることは殆どない。なお、脱着試験を行った結果、パージガス流量を15〜25L/minとした場合、吸着塔内の圧力を15〜30kPaとすることができ、ガソリン蒸気を効率的に脱着できることがわかった。
ガソリンスタンド等の給油施設において、給油は不定期に行われる。このため、電力使用量削減の観点から、給油時の限られた時間だけガソリン蒸気吸入ポンプ2を動作して、給油装置1の給油部近傍のガソリン蒸気を回収することが望ましい。また、ガソリン蒸気吸入ポンプ2の稼動に応じて、吸引ポンプ11を稼動させるようにしておく。したがって、凝縮管3によるガソリン蒸気の凝縮操作、吸脱着塔7によるガソリン蒸気の吸着操作、及び吸脱着塔8によるガソリン蒸気の脱着操作は、間欠的な運転となる。このようなシステム制御を行うことで、給油装置1が稼動しない状態でのエネルギー消費を低減することができ、省エネルギーのガソリン蒸気回収装置100を実現することができる。
最後に、凝縮管3と吸脱着塔7及び吸脱着塔8との冷却制御方法について述べる。上述したように、凝縮管3では、ガス中に含まれる水が凝縮管3内で結氷することを防止するために、凝縮管冷却槽20に貯留される熱媒体の設定温度は0℃から5℃程度にすることが望ましい。一方、吸着塔サイズをできるだけ小さくするために、吸着剤の温度はできるだけ低く(たとえば、氷点下)することが望ましい。したがって、凝縮管3と吸脱着塔7及び吸脱着塔8との冷却温度を違う温度に設定することにより、従来と比べて高効率なガソリン回収を行うことができると考えられる。
すなわち、冷凍機6及び熱交換器5を用いて所定温度に冷却した熱媒体の供給量を、凝縮管3と吸脱着塔7及び吸脱着塔8とで異なるように設定することにより、凝縮管3と吸脱着塔7及び吸脱着塔8とを異なる温度に制御でき、効率的なガソリン回収ができるようになると考えられる。なお、流路切替手段である三方弁C1〜三方弁C4を制御することによって、熱媒体の供給量を凝縮管3と吸脱着塔7及び吸脱着塔8とで異なるようにすることが可能になっている。
まず、吸脱着塔7及び吸脱着塔8の冷却制御方法を説明する。熱媒体貯留槽4には熱交換器5が備え付けられており、その熱交換器5が十分浸かるように熱媒体が蓄えられている。冷凍機6が稼動すると熱交換器5を介して熱媒体貯留槽4内の熱媒体が所定温度に冷却される。その際、熱媒体の温度が計測され、その信号により冷凍機6の運転を制御するとよい。所定温度に冷却された熱媒体は、液体循環ポンプ10によって吸脱着塔7及び吸脱着塔8に供給される。吸脱着塔7及び吸脱着塔8に供給された熱媒体は、吸脱着塔7及び吸脱着塔8に冷熱を与えた後、再び熱媒体貯留槽4内に戻される。
このようにして、吸脱着塔7及び吸脱着塔8内の吸着剤が所定温度に冷却される。熱容量の大きな吸脱着塔7及び吸脱着塔8には、給油装置1の動作に関係なく、また、ガソリン蒸気の吸脱着の役割に関係なく、常に液体循環ポンプ10によって熱媒体が供給されるようになっている。これにより、間欠的な負荷流入にも十分対応することができ、信頼性の高いガソリン蒸気回収装置100を実現することができる。なお、吸着剤の冷却温度は、吸着特性から判断するとできるだけ低くする方がよく、それを実現するために、熱媒体の冷却温度もできるだけ低くする方が良い。
しかしながら、熱媒体の温度を低くしていくと、熱媒体の粘性が増加するために液体循環ポンプ10の消費エネルギーが増大する。また、熱媒体を冷却するための冷凍機6の効率が悪くなるために冷凍機6の消費エネルギーが増大する。したがって、吸着剤の冷却温度は−20℃〜0℃に設定することが望ましい。
以上のことから、吸脱着塔7及び吸脱着塔8の冷却温度を−20℃〜0℃に設定することにより、吸着剤の吸着効率を高めることができ、コンパクトで、効率的にガソリンを液化凝縮できるガソリン蒸気回収装置100を得ることができる。
次に、凝縮管3の冷却制御方法を説明する。吸脱着塔7及び吸脱着塔8の場合と同様に、所定温度に冷却された熱媒体が液体循環ポンプ10により、熱媒体供給制御バルブB7を介して凝縮管冷却槽20に供給される。凝縮管冷却槽20では、凝縮管冷却槽20に蓄えられていた熱媒体と熱媒体貯留槽4から供給された熱媒体が混合される。その熱媒体は、凝縮管3から発生した熱を奪い取り、再び熱媒体貯留槽4内に戻される。この際、温度測定器19により、凝縮管3の出口ガスの温度が計測され、その温度が氷点下にならないように熱媒体供給制御バルブB7が開閉され、凝縮管冷却槽20に供給される熱媒体量が制御される。
このようにして、凝縮管3内を流れるガソリン蒸気含有空気は、氷点以上の所定温度に冷却される。これにより、ガス中の水分を結氷させずに、ガソリン蒸気を効率的に液化することができる。上述したように、吸脱着塔7及び吸脱着塔8には、液体循環ポンプ10により冷却された熱媒体が常に供給されるようにしたが、凝縮管冷却槽20には給油装置1の動作に合わせて液体循環ポンプ10によって熱媒体が供給されるようになっている。すなわち、凝縮管3は、金属で構成されているため、熱伝導が早く、比較的早く冷却できるため、給油装置1の動作に合わせて、凝縮管3出口のガス温度が所定の値になるまで、液体循環ポンプ10によって熱媒体が供給される。
なお、本実施の形態1では、熱媒体供給制御バルブB7が開閉することによって凝縮管冷却槽20に供給される熱媒体量をオンオフ制御する場合を例に示したが、熱媒体の流量自体を流量制御するようにしてもよい。このようにすることにより、凝縮管冷却槽20内の熱媒体の温度を更に高度に制御できるようになる。
以上のことから、凝縮管3の冷却温度を氷点以上の温度に設定することにより、凝縮管3で結氷の発生を防止することができ、信頼性が高く、効率的にガソリンを回収できるガソリン蒸気回収装置100を得ることができる。
ところで、給油装置1の稼動は間欠的であるため、給油が完了すると、給油装置1は停止する。この場合、吸脱着塔7の圧力低下によって吸着剤に吸着したガソリンが脱着して大気中に放出することを防ぐように、バルブB1、バルブB2、脱着用バルブB3、吸着用排出バルブB4、マスフローコントローラB5及び吸着用流入バルブB6を全閉とする。また、上述したように、吸脱着塔7及び吸脱着塔8には、熱媒体が常に供給されて、吸着剤は冷却されているため、ガソリン蒸気が脱着して吸脱着塔7及び吸脱着塔8内の圧力が上昇することはない。
また、この場合、吸脱着塔7及び吸脱着塔8の下部に備えられている脱着用バルブB3及び脱着用バルブB3´を開放し、吸脱着塔7の下部に吸着しているガソリン蒸気を吸脱着塔8の下部に移すとともに、吸脱着塔7の圧力と吸脱着塔8の圧力とを同等にすることにより、圧力の上昇を緩和するようにしてもよい。これにより、給油装置1が稼動しない状態においても、エネルギー消費をできるだけ低減しながら、ガソリン蒸気回収装置100の圧力上昇を防ぐことができ、信頼性の高いガソリン蒸気回収装置100を実現することができる。
本実施の形態1では、凝縮管3出口のガス温度を温度測定器19によって計測し、凝縮管冷却槽20に供給する熱媒体量を制御するようにしているが、後述する実施の形態2に係る差圧計21によって凝縮管3の出入口におけるガソリン蒸気の圧力差を計測し、凝縮管冷却槽20に供給する熱媒体量を制御するようにしてもよい。この場合、差圧計21で計測した圧力差が所定圧力になるように、熱媒体の供給量を制御すればよい。また、本実施の形態1では、凝縮管3出口のガス温度を温度測定器19によって計測し、凝縮管冷却槽20に供給する熱媒体量を制御するようにしているが、凝縮管冷却槽20に熱媒体が供給される部分で熱媒体の温度を温度測定器19によって計測するようにしてもよい。
さらに、凝縮管冷却槽20に蓄えられている熱媒体と液体循環ポンプ10によって供給される熱媒体が混合される部位の温度を測定することで、凝縮管3内のガス温度を計測する場合とほぼ同等の性能が得られるような温度制御を実現できる。ただし、温度が異なる熱媒体が混合される部位での温度計測を行うため、熱媒体の温度が比較的激しく変動する状態で熱媒体の温度を計測する必要があり、熱媒体が設定温度に達したと判断するのは凝縮管3内のガス温度を測定する場合に比べて難しく、凝縮管3内ガス温度測定方式に比べて劣る。
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。図2に基づいて、ガス状炭化水素の処理・回収装置(以下、単にガソリン蒸気回収装置200と称する)の構成及び動作について説明する。このガソリン蒸気回収装置200は、実施の形態1に係るガソリン蒸気回収装置と同様にガソリン給油時に大気中に放出されるガソリン蒸気中に含まれるガソリンを液化して回収するものである。なお、実施の形態2では実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
実施の形態1では、凝縮管3出口のガス温度を温度測定器19によって計測し、凝縮管冷却槽20に供給する熱媒体量を制御するようにした場合を例に説明したが、本実施の形態2においては、差圧計21を用いて凝縮管3の入口と出口との圧力差を測定し、その値と設定値を比較して凝縮管冷却槽20に供給する熱媒体量を制御するようした場合を例に説明する。この差圧計21は、凝縮管3の入口側におけるガソリン蒸気の圧力及び凝縮管3の出口側におけるガソリン蒸気の圧力から、凝縮管3の入口と出口とにおけるガソリン蒸気の圧力差を測定するものである。そして、差圧計21で測定された圧力差情報は、信号として図示省略の制御装置に送られるようになっている。
これにより、凝縮管3内部でガス中の水分が結氷し、凝縮管3内部に氷が付着するために、凝縮管3での圧力損失が増大することを直接検知することができる。したがって、ガソリン蒸気回収装置200は、凝縮管冷却槽20に供給する熱媒体量をより高精度に制御することができ、高効率にガソリンを液化回収することが可能なガソリン蒸気回収装置200を提供することができる。なお、このガソリン蒸気回収装置200に、実施の形態1に係るガソリン蒸気回収装置100の温度測定器19を組み合わせて設置することも可能である。こうすれば、凝縮管冷却槽20に供給する熱媒体量を更に高精度に制御することができ、高効率にガソリンを液化回収することができる。
実施の形態3.
図3は、本発明の実施の形態3に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。図3に基づいて、ガス状炭化水素の処理・回収装置(以下、単にガソリン蒸気回収装置300と称する)の構成及び動作について説明する。このガソリン蒸気回収装置300は、実施の形態1及び実施の形態2に係るガソリン蒸気回収装置と同様にガソリン給油時に大気中に放出されるガソリン蒸気中に含まれるガソリンを液化して回収するものである。なお、実施の形態3では実施の形態1及び実施の形態2との相違点を中心に説明し、実施の形態1及び実施の形態2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
実施の形態1及び実施の形態2では、凝縮管3が凝縮管冷却槽20内に備えられている場合を例に説明したが、本実施の形態3においては、凝縮管3の他に、気液分離器9及び凝縮管3と気液分離器9とをつなぐ配管を熱媒体容器である第二熱媒体冷却槽31内部に備え、第二熱媒体冷却槽31に冷却された熱媒体を供給して、凝縮管3、気液分離器9及び凝縮管3と気液分離器9とをつなぐ配管を冷却することにより、凝縮管3で液化されたガソリン液が気液分離器9に到達するまでに再蒸発することを効果的に防止したものである。すなわち、凝縮管3と第二熱媒体冷却槽31とによって、ガソリン蒸気を液化する凝縮装置としての機能を果たすようになっているのである。
これにより、ガソリン蒸気を効率よく回収できると共に、吸脱着塔7及び吸脱着塔8で除去するガソリン蒸気を減らすことができ、使用する吸着剤を低減することができる。以上のことから、省エネルギーでコンパクトなガソリン蒸気回収装置300を提供することができる。なお、ガソリン蒸気回収装置300には、温度測定器19が設置されている場合を例に示しているが、実施の形態2と同様な差圧計21を温度測定器19の代わりに、あるいは温度測定器19とともに設置するようにしてもよい。
実施の形態4.
図4は、本発明の実施の形態4に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。図4に基づいて、ガス状炭化水素の処理・回収装置(以下、単にガソリン蒸気回収装置400と称する)の構成及び動作について説明する。このガソリン蒸気回収装置400は、実施の形態1〜実施の形態3に係るガソリン蒸気回収装置と同様にガソリン給油時に大気中に放出されるガソリン蒸気中に含まれるガソリンを液化して回収するものである。なお、実施の形態4では実施の形態1〜実施の形態3との相違点を中心に説明し、実施の形態1〜実施の形態3と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
本実施の形態4では、吸脱着塔7及び吸脱着塔8を冷却するのに使用した熱媒体を凝縮管冷却槽20に直接供給できるようにしたものである。すなわち、熱媒体が液体循環ポンプ10によって吸脱着塔7及び吸脱着塔8に供給された後に、熱媒体返送用バルブB8を介して熱媒体貯留槽4に直接戻る場合と、熱媒体供給制御バルブB7を介して凝縮管冷却槽20に直接供給する場合とを制御できるようにしたものである。この熱媒体返送用バルブB8は、熱媒体供給制御バルブB7、三方弁C1及び三方弁C2と接続し、三方弁C1と三方弁C2との間に設けられた三方弁C5と、三方弁C1との間に設けられている。
このようにすることにより、凝縮管冷却槽20に供給される熱媒体の温度を吸脱着塔7で発生した熱により高くすることができ、凝縮管冷却槽20に元々存在する熱媒体と凝縮管冷却槽20に供給される熱媒体の温度差を小さくすることができるため、凝縮管3内部のガス温度を更に高精度に制御できる。したがって、高効率でガソリンを液化できるガソリン蒸気回収装置400を提供することができる。なお、ガソリン蒸気回収装置400には、温度測定器19が設置されている場合を例に示しているが、実施の形態2と同様な差圧計21を温度測定器19の代わりに、あるいは温度測定器19とともに設置するようにしてもよい。
実施の形態5.
図5は、本発明の実施の形態5に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。図5に基づいて、ガス状炭化水素の処理・回収装置(以下、単にガソリン蒸気回収装置500と称する)の構成及び動作について説明する。このガソリン蒸気回収装置500は、実施の形態1〜実施の形態4に係るガソリン蒸気回収装置と同様にガソリン給油時に大気中に放出されるガソリン蒸気中に含まれるガソリンを液化して回収するものである。なお、実施の形態5では実施の形態1〜実施の形態4との相違点を中心に説明し、実施の形態1〜実施の形態4と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
本実施の形態5では、熱媒体供給制御バルブB7と凝縮管冷却槽20との間に温度調節機41を設けた点で実施の形態4と相違する。これにより、凝縮管冷却槽20に供給される熱媒体の温度を温度調節機41によって吸脱着塔7及び吸脱着塔8出口から排出された熱媒体の温度よりも高くすることができ、凝縮管冷却槽20に元々存在する熱媒体と凝縮管冷却槽20に供給される熱媒体の温度差を小さくすることができるため、凝縮管3内部のガス温度を更に高精度に制御できる。以上のことから、高効率でガソリンを液化できるガソリン蒸気回収装置500を提供することができる。なお、ガソリン蒸気回収装置500には、温度測定器19が設置されている場合を例に示しているが、実施の形態2と同様な差圧計21を温度測定器19の代わりに、あるいは温度測定器19とともに設置するようにしてもよい。
実施の形態6.
図6は、本発明の実施の形態6に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。図6に基づいて、ガス状炭化水素の処理・回収装置(以下、単にガソリン蒸気回収装置600と称する)の構成及び動作について説明する。このガソリン蒸気回収装置600は、実施の形態1〜実施の形態5に係るガソリン蒸気回収装置と同様にガソリン給油時に大気中に放出されるガソリン蒸気中に含まれるガソリンを液化して回収するものである。なお、実施の形態6では実施の形態1〜実施の形態5との相違点を中心に説明し、実施の形態1〜実施の形態5と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
本実施の形態6では、凝縮管3及び凝縮管冷却槽20を凝縮用熱交換器52及びこの凝縮用熱交換器52を格納する凝縮容器51に変更した点で、実施の形態1〜実施の形態5と相違する。すなわち、凝縮用熱交換器52と凝縮容器51とによって、ガソリン蒸気を液化する凝縮装置としての機能を果たすようになっているのである。なお、凝縮用熱交換器52としては、圧力損失が少ない点や効率的にガソリン蒸気を含んだガスを冷却できる点でフィンチューブ熱交換器を用いるのが最も適している。また、凝縮容器51は、凝縮用熱交換器52を内部に格納できる容器であれば特に種類を限定するものではない。
ガソリン蒸気回収装置600の動作について簡単に説明する。給油装置1の稼動とともに、ガソリン蒸気吸入ポンプ2が動作を開始すると、ガソリン蒸気が吸い込まれ、凝縮用熱交換器52を格納する凝縮容器51に送気される。凝縮容器51に送気されたガソリン蒸気は、凝縮容器51内を流れ、凝縮用熱交換器52表面で液化される。凝縮用熱交換器52には熱媒体供給制御バルブB7を介して液体循環ポンプ10によって熱媒体が供給される。この熱媒体によって、凝縮容器51に送気されたガソリン蒸気が冷却されるようになっている。
この際、上述したように、凝縮容器51出口のガス温度を温度測定器19によって計測し、熱媒体供給制御バルブB7を開閉することにより、凝縮用熱交換器52に供給する熱媒体量を制御するようにしている。これにより、凝縮用熱交換器52表面でガス中の水分が結氷し、凝縮用熱交換器52のフィン間のガス流路が閉塞することを防止することができる。以上のことから、信頼性が高く、効率的にガソリンを回収できるガソリン蒸気回収装置600を提供することができる。なお、ガソリン蒸気回収装置600には、温度測定器19が設置されている場合を例に示しているが、実施の形態2と同様な差圧計21を温度測定器19の代わりに、あるいは温度測定器19とともに設置するようにしてもよい。また、実施の形態4と同様な熱媒体返送用バルブB8を設けてもよい。
実施の形態7.
図7は、本発明の実施の形態7に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。図7に基づいて、ガス状炭化水素の処理・回収装置(以下、単にガソリン蒸気回収装置700と称する)の構成及び動作について説明する。このガソリン蒸気回収装置700は、実施の形態1〜実施の形態6に係るガソリン蒸気回収装置と同様にガソリン給油時に大気中に放出されるガソリン蒸気中に含まれるガソリンを液化して回収するものである。なお、実施の形態7では実施の形態1〜実施の形態6との相違点を中心に説明し、実施の形態1〜実施の形態6と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
本実施の形態7では、凝縮用熱交換器52を備えた凝縮容器51の中に金属粒体53を入れた点で実施の形態6と相違する。金属粒体53は、熱伝導がよく、ガソリン蒸気などに腐食されないアルミニウムや銅等が適当である。このようにすることにより、凝縮容器51内でガソリン蒸気を効率的に冷却することができるため、ガソリン蒸気を効率的に液化することができる。また、凝縮容器51の構造を吸脱着塔7及び吸脱着塔8と同じ構造にすることができ、内部に充填する物体を吸着剤あるいは金属粒体53とすることにより、容器部分を共通化することができる。
以上のことから、安価で、高効率にガソリンを液化できるガソリン蒸気回収装置700を提供することができる。なお、ガソリン蒸気回収装置700には、温度測定器19が設置されている場合を例に示しているが、実施の形態2と同様な差圧計21を温度測定器19の代わりに、あるいは温度測定器19とともに設置するようにしてもよい。また、実施の形態4と同様な熱媒体返送用バルブB8を設けてもよい。さらに、金属粒体53は、熱伝導がよく、ガソリン蒸気などに腐食されない材質で構成すればよく、アルミニウムや銅に限定するものではない。
実施の形態8.
図8は、本発明の実施の形態8に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。図8に基づいて、ガス状炭化水素の処理・回収装置(以下、単にガソリン蒸気回収装置800と称する)の構成及び動作について説明する。このガソリン蒸気回収装置800は、実施の形態1〜実施の形態7に係るガソリン蒸気回収装置と同様にガソリン給油時に大気中に放出されるガソリン蒸気中に含まれるガソリンを液化して回収するものである。なお、実施の形態8では実施の形態1〜実施の形態7との相違点を中心に説明し、実施の形態1〜実施の形態7と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
実施の形態1〜実施の形態7では、吸脱着塔7及び吸脱着塔8に常に熱媒体を供給しながら、凝縮管3出口のガス温度を温度測定器19(あるいは差圧計21)によって計測し、凝縮管冷却槽20に供給する熱媒体量を制御するようにしたが、本実施の形態8においては、吸脱着塔7及び吸脱着塔8に対しても熱媒体供給制御弁である第二熱媒体供給制御バルブB9及び第三熱媒体供給制御バルブB10を制御することによって、吸着塔として稼働する吸脱着塔7のみに対して常に熱媒体を供給するようにするとともに、脱着塔として稼働する吸脱着塔8に対して熱媒体の供給量を制限するようしたものである。
第二熱媒体供給制御バルブB9は三方弁C4と吸脱着塔7との間における配管に、第三熱媒体供給制御バルブB10は三方弁C4と吸脱着塔8との間における配管にそれぞれ設けられている。これにより、脱着塔として稼働する吸脱着塔8の温度を高くすることができ、吸脱着塔8からガソリン蒸気を効率的に脱着することができるため、吸脱着塔7及び吸脱着塔8の役割が切り替わった際に、十分に吸着することができる。したがって、吸脱着塔7及び吸脱着塔8の温度を制御することができ、吸脱着塔7及び吸脱着塔8がコンパクトで、高効率にガソリンを液化回収できるガソリン蒸気回収装置800を提供できる。
なお、本実施の形態8では、凝縮部が1基(凝縮管3及び凝縮管冷却槽20)、吸脱着塔が2基(吸脱着塔7及び吸脱着塔8)の場合について、それぞれに供給する熱媒体の量を制御することで、それぞれの温度を別々に制御する場合について示したが、同様の方法で、複数の凝縮部と複数の吸脱着塔に供給する熱媒体量を制御するようにしてもよい。このようにすることにより、複数の凝縮部と複数の吸脱着塔の温度を個別に制御することができ、効率的にガソリンを液化することができる。
なお、ガソリン蒸気回収装置800には、温度測定器19が設置されている場合を例に示しているが、実施の形態2と同様な差圧計21を温度測定器19の代わりに、あるいは温度測定器19とともに設置するようにしてもよい。また、実施の形態4と同様な熱媒体返送用バルブB8を設けてもよい。さらに、実施の形態6及び実施の形態7と同様に凝縮管3の代わりに凝縮用熱交換器52としてもよい。この場合は、凝縮容器51に金属粒体53を充填してもよい。
実施の形態9.
図9は、本発明の実施の形態9に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。図9に基づいて、ガス状炭化水素の処理・回収装置(以下、単にガソリン蒸気回収装置900と称する)の構成及び動作について説明する。このガソリン蒸気回収装置900は、実施の形態1〜実施の形態8に係るガソリン蒸気回収装置と同様にガソリン給油時に大気中に放出されるガソリン蒸気中に含まれるガソリンを液化して回収するものである。なお、実施の形態9では実施の形態1〜実施の形態8との相違点を中心に説明し、実施の形態1〜実施の形態8と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
本実施の形態9では、気液分離器9のガス出口に第二圧力コントローラ61を配設し、凝縮管3内部の圧力のみを高めるようにした点で、実施の形態1〜実施の形態8と相違する。気液分離器9のガス出口に第二圧力コントローラ61を配設したので、凝縮管3の内部の圧力を更に高く設定できるようにすることができる。これにより、凝縮管3出口でのガソリン蒸気濃度を更に低くすることができ、吸脱着塔7及び吸脱着塔8に供給するガソリン濃度を低くすることができるので、吸脱着塔7及び吸脱着塔8を小さくすることができる。なお、第二圧力コントローラ61によって気液分離器9内部の圧力も高めることができる。
凝縮管3は螺旋状に巻かれた配管であるため、圧力容器として取り扱う必要がなく、圧力を高くすることができる。一方、吸脱着塔7及び吸脱着塔8は圧力容器であるため、圧力を高くすると、耐圧構造にする必要があり、容器コストが高くなる。したがって、凝縮管3のみの圧力を高くし、吸脱着塔7及び吸脱着塔8の内圧を圧力容器として取り扱わない0.3MPa以下とすることにより、装置を安価にすることができる。以上のことから、安価、コンパクトで高効率にガソリンを液化できるガソリン蒸気回収装置900を提供することができる。
また、ガソリン蒸気回収装置900によれば、気液分離器9の後段に圧力制御弁である第二圧力コントローラ61を設けることにより、凝縮装置としての凝縮管3内部の圧力及び気液分離器9内部の圧力を高めるようにできるため、沸点が高く液化しにくいブタンやペンタン等の有機炭化水素の飽和蒸発濃度を下げることができ、凝縮管3でブタンやペンタン等の沸点が低い有機炭化水素を効率的に液化でき、ガソリン蒸気の回収の効率が向上することになる。さらに、ガソリン蒸気回収装置900によれば、圧力の増大に応じて吸着量が増大しない吸脱着塔7及び吸脱着塔8の圧力を所定圧力以下に保つことにより、吸脱着塔7及び吸脱着塔8の耐圧力性を過度に高く設定する必要がなくなり、コストを低減することができる。
なお、ガソリン蒸気回収装置900には、温度測定器19が設置されている場合を例に示しているが、実施の形態2と同様な差圧計21を温度測定器19の代わりに、あるいは温度測定器19とともに設置するようにしてもよい。また、実施の形態4と同様な熱媒体返送用バルブB8を設けてもよい。さらに、実施の形態6及び実施の形態7と同様に凝縮管3の代わりに凝縮用熱交換器52としてもよい。この場合は、凝縮容器51に金属粒体53を充填してもよい。
実施の形態10.
図10は、本発明の実施の形態10に係るガス状炭化水素の処理・回収装置のフローを示す全体構成図である。図10に基づいて、ガス状炭化水素の処理・回収装置(以下、単にガソリン蒸気回収装置1000と称する)の構成及び動作について説明する。このガソリン蒸気回収装置1000は、実施の形態1〜実施の形態9に係るガソリン蒸気回収装置と同様にガソリン給油時に大気中に放出されるガソリン蒸気中に含まれるガソリンを液化して回収するものである。なお、実施の形態10では実施の形態1〜実施の形態9との相違点を中心に説明し、実施の形態1〜実施の形態9と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
本実施の形態10では、吸脱着塔7あるいは吸脱着塔8から排出された空気を大気に送出する浄化空気排出管15に積算流量計71を設けた点で、実施の形態1〜実施の形態9と相違する。これにより、吸脱着塔7あるいは吸脱着塔8から排出されたガスの積算量を正確に測定することができ、吸脱着塔7あるいは吸脱着塔8の切り替えを正確に実施することができる。したがって、吸脱着塔7及び吸脱着塔8の容量を最大限に小さくして、装置全体のコンパクト化や、吸脱着塔7と吸脱着塔8との切り換え時間を長くし、バルブの寿命を長くする等の装置の長寿命化を図ることができる効果がある。
したがって、ガソリン蒸気回収装置1000によれば、吸脱着塔7及び吸脱着塔8の出口に接続している浄化空気排出管15に積算流量計71を設けたので、吸脱着塔7及び吸脱着塔8を通過した空気のトータル量が明確にわかるようになっており、高価なガソリン濃度計を備えることなく、吸脱着塔7及び吸脱着塔8の機能の反転、つまり吸着塔及び脱着塔の切り換えタイミングを明確化することができる。また、吸脱着塔7及び吸脱着塔8の容量を最大限に小さくして、装置全体のコンパクト化を図ることも可能になる。
なお、ガソリン蒸気回収装置1000には、温度測定器19が設置されている場合を例に示しているが、実施の形態2と同様な差圧計21を温度測定器19の代わりに、あるいは温度測定器19とともに設置するようにしてもよい。また、実施の形態4と同様な熱媒体返送用バルブB8を設けてもよい。さらに、実施の形態6及び実施の形態7と同様に凝縮管3の代わりに凝縮用熱交換器52としてもよい。この場合は、凝縮容器51に金属粒体53を充填してもよい。また、実施の形態9と同様な第二圧力コントローラ61を配設するようにしてもよい。

Claims (11)

  1. ガソリン蒸気を処理・回収するためのガス状炭化水素の処理・回収装置であって、
    ガソリン蒸気を液化する凝縮装置と、
    前記凝縮装置で液化したガソリン液とガソリン蒸気とを分離する気液分離器と、
    前記気液分離器で分離されたガソリン蒸気を吸脱着する吸脱着装置と、
    前記凝縮装置及び前記吸脱着装置を冷却する熱媒体を蓄える熱媒体貯留槽と、
    前記熱媒体貯留槽に蓄えられた熱媒体を前記凝縮装置及び前記吸脱着装置に供給する液体循環ポンプと、
    前記熱媒体貯留槽に蓄えられている熱媒体を冷却する冷凍機と、
    前記凝縮装置に供給する熱媒体量を調整するバルブと、
    前記凝縮装置に蓄えられている熱媒体と前記液体循環ポンプによって供給される熱媒体とが混合される部位の温度によって前記バルブの開閉を制御する制御装置と、を備え
    前記気液分離器の後段に、
    ガソリン蒸気を導通させる冷却用配管の内部の圧力を前記吸脱着装置の圧力よりも高くする圧力制御弁を設けている
    ことを特徴とするガス状炭化水素の処理・回収装置。
  2. ガソリン蒸気を処理・回収するためのガス状炭化水素の処理・回収装置であって、
    ガソリン蒸気を液化する凝縮装置と、
    前記凝縮装置で液化したガソリン液とガソリン蒸気とを分離する気液分離器と、
    前記気液分離器で分離されたガソリン蒸気を吸脱着する吸脱着装置と、
    前記凝縮装置及び前記吸脱着装置を冷却する熱媒体を蓄える熱媒体貯留槽と、
    前記熱媒体貯留槽に蓄えられた熱媒体を前記凝縮装置及び前記吸脱着装置に供給する液体循環ポンプと、
    前記熱媒体貯留槽に蓄えられている熱媒体を冷却する冷凍機と、
    前記凝縮装置に供給する熱媒体量を調整するバルブと、
    前記凝縮装置に蓄えられている熱媒体と前記液体循環ポンプによって供給される熱媒体とが混合される部位の温度によって前記バルブの開閉を制御する制御装置と、を備え
    前記熱媒体貯留槽から前記吸脱着装置に供給された熱媒体を前記凝縮装置に供給可能にし、前記吸脱着装置から前記凝縮装置に供給される熱媒体の温度を調節する温度調節機を前記吸脱着装置と前記凝縮装置との間に設けている
    ことを特徴とするガス状炭化水素の処理・回収装置。
  3. ガソリン蒸気を処理・回収するためのガス状炭化水素の処理・回収装置であって、
    ガソリン蒸気を液化する凝縮装置と、
    前記凝縮装置で液化したガソリン液とガソリン蒸気とを分離する気液分離器と、
    前記気液分離器で分離されたガソリン蒸気を吸脱着する2つの吸脱着装置と、
    前記凝縮装置及び前記吸脱着装置を冷却する熱媒体を蓄える熱媒体貯留槽と、
    前記熱媒体貯留槽に蓄えられた熱媒体を前記凝縮装置及び前記吸脱着装置に供給する液体循環ポンプと、
    前記熱媒体貯留槽に蓄えられている熱媒体を冷却する冷凍機と、
    前記凝縮装置に供給する熱媒体量を調整するバルブと、
    前記凝縮装置に蓄えられている熱媒体と前記液体循環ポンプによって供給される熱媒体とが混合される部位の温度によって前記バルブの開閉を制御する制御装置と、を備え
    前記吸脱着装置の一方を吸着塔、他方を脱着塔として稼働させるものにおいて、
    前記熱媒体貯留槽と前記吸脱着装置とを接続する配管に熱媒体供給制御弁を設け、
    前記熱媒体供給制御弁の開閉を制御することによって、吸着塔として稼働している吸脱着装置に対しては熱媒体の供給を継続するとともに、脱着塔として稼働している吸脱着装置に対しては熱媒体の供給を制限する
    ことを特徴とするガス状炭化水素の処理・回収装置。
  4. ガソリン蒸気を処理・回収するためのガス状炭化水素の処理・回収装置であって、
    ガソリン蒸気を液化する凝縮装置と、
    前記凝縮装置で液化したガソリン液とガソリン蒸気とを分離する気液分離器と、
    前記気液分離器で分離されたガソリン蒸気を吸脱着する吸脱着装置と、
    前記凝縮装置及び前記吸脱着装置を冷却する熱媒体を蓄える熱媒体貯留槽と、
    前記熱媒体貯留槽に蓄えられた熱媒体を前記凝縮装置及び前記吸脱着装置に供給する液体循環ポンプと、
    前記熱媒体貯留槽に蓄えられている熱媒体を冷却する冷凍機と、
    前記凝縮装置に供給する熱媒体量を調整するバルブと、
    前記凝縮装置の出入口におけるガソリン蒸気の圧力差を計測する差圧計と、
    前記差圧計からの信号を受けて前記バルブの開閉を制御する制御装置と、を備えた
    ことを特徴とするガス状炭化水素の処理・回収装置。
  5. 前記凝縮装置は、
    ガソリン蒸気を導通させる冷却用配管と、
    前記冷却用配管を内部に備え、前記熱媒体貯留槽から供給される熱媒体を蓄えることができる熱媒体容器とで構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のガス状炭化水素の処理・回収装置。
  6. 前記気液分離器の後段に、
    前記冷却用配管の内部の圧力を前記吸脱着装置の圧力よりも高くする圧力制御弁を設けている
    ことを特徴とする請求項2〜4、請求項2〜4のいずれか一項に従属する請求項5のいずれか一項に記載のガス状炭化水素の処理・回収装置。
  7. 前記凝縮装置は、
    前記熱媒体貯留槽から供給される熱媒体が流れる熱交換器と、
    前記熱交換器を内部に格納し、ガソリン蒸気が流れることができる凝縮容器とで構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のガス状炭化水素の処理・回収装置。
  8. 前記熱媒体貯留槽から前記吸脱着装置に供給された熱媒体を前記凝縮装置に供給可能にし、前記吸脱着装置から前記凝縮装置に供給される熱媒体の温度を調節する温度調節機を前記吸脱着装置と前記凝縮装置との間に設けている
    ことを特徴とする請求項1、3、4、請求項1、3、4のいずれか一項に従属する請求項5〜7のいずれか一項に記載のガス状炭化水素の処理・回収装置。
  9. 前記吸脱着装置を2つ備え、一方を吸着塔、他方を脱着塔として稼働させるものにおいて、
    前記熱媒体貯留槽と前記吸脱着装置とを接続する配管に熱媒体供給制御弁を設け、
    前記熱媒体供給制御弁の開閉を制御することによって、吸着塔として稼働している吸脱着装置に対しては熱媒体の供給を継続するとともに、脱着塔として稼働している吸脱着装置に対しては熱媒体の供給を制限する
    ことを特徴とする請求項1、2、4、請求項1、2、4のいずれか一項に従属する請求項5〜8のいずれか一項に記載のガス状炭化水素の処理・回収装置。
  10. ガソリン蒸気を吸引して加圧し、
    このガソリン蒸気を凝縮装置で冷却液化し、
    前記凝縮装置で液化したガソリン液とガソリン蒸気とを分離し、
    分離されたガソリン蒸気を2つの吸脱着装置で吸脱着し、
    前記凝縮装置及び前記吸脱着装置にガソリン蒸気を冷却するための熱媒体を供給し、
    冷凍機を用いて前記熱媒体を冷却するガス状炭化水素の処理・回収方法において、
    前記吸脱着装置の一方を吸着塔、他方を脱着塔として稼働させ、
    前記凝縮装置及び前記吸脱着装置を冷却する熱媒体を蓄える熱媒体貯留槽と前記吸脱着装置とを接続する配管に設けた熱媒体供給制御弁の開閉を制御することによって、吸着塔として稼働している前記吸脱着装置に対しては冷却された熱媒体の供給を液体循環ポンプによって継続するとともに、脱着塔として稼働している前記吸脱着装置に対しては熱媒体の供給を制限し、
    前記凝縮装置に蓄えられている熱媒体と前記液体循環ポンプによって供給される熱媒体とが混合される部位の温度によって前記凝縮装置の出口のガス温度が所定温度になるように、前記凝縮装置に冷却された熱媒体を供給する
    ことを特徴とするガス状炭化水素の処理・回収方法。
  11. ガソリン蒸気を吸引して加圧し、
    このガソリン蒸気を凝縮装置で冷却液化し、
    前記凝縮装置で液化したガソリン液とガソリン蒸気とを分離し、
    分離されたガソリン蒸気を吸脱着装置で吸脱着し、
    前記凝縮装置及び前記吸脱着装置にガソリン蒸気を冷却するための熱媒体を供給し、
    冷凍機を用いて前記熱媒体を冷却するガス状炭化水素の処理・回収方法において、
    前記吸脱着装置には冷却された熱媒体を常時供給しながら、
    前記凝縮装置の出入口におけるガソリン蒸気の圧力差が所定圧力になるように、前記凝縮装置に冷却された熱媒体を供給する
    ことを特徴とするガス状炭化水素の処理・回収方法。
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