JP5276767B2 - アップライトピアノのダンパーレバー - Google Patents

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Description

ダンパーの一部として設けられ、弦の振動により発生した音を止音するために、鍵の離鍵に伴い、振動した弦を押圧することによってその振動を停止させるアップライトピアノのダンパーレバーに関する。
通常、アップライトピアノのダンパーは、ダンパーレバーフレンジと、このダンパーレバーフレンジに回動自在に設けられ、上下方向に延びるダンパーレバーと、その上端部に設けられたダンパーヘッドと、ダンパーレバーを後方の弦側に付勢するダンパーレバースプリングとを有している。従来のダンパーレバーは、ABS樹脂などの合成樹脂または木材によって構成されており、ダンパーヘッドは、離鍵状態においては、ダンパーレバースプリングの付勢力によって、鉛直に張られた弦に当接し、これを押圧している。
演奏者が鍵を押鍵すると、ダンパーレバーは、ウィッペンに取り付けられたスプーンで押圧駆動され、ダンパーレバースプリングの付勢力に抗して回動することによって、ダンパーヘッドが弦から離れる。そして、その状態で弦を前方から打弦し、振動させることによって、音が発生する。その後、鍵が離鍵されると、ダンパーレバーは押鍵時とは逆の動作を行い、ダンパーヘッドが弦のハンマーによる打弦点とは異なる位置に前方から当接する。そして、ダンパーヘッドが、ダンパーレバースプリングの付勢力によって弦を押圧することにより、弦およびダンパーは一緒に振動し、この振動が急速に減衰することにより音が消失(止音)する。
以上のように、アップライトピアノでは、ダンパーレバースプリングの付勢力により、ダンパーへッドを、ハンマーと同じく前方から弦を押圧させることによって弦の振動を減衰させ、音を止音する。このような構成上、アップライトピアノでは、止音に比較的、時間を要する。このため、例えば同じ鍵を連打する場合に、ハンマーが打弦しても弦が正常に振動しない場合がある。すなわち、同じ鍵を連打する場合、打弦が連続して繰り返されるので、弦およびダンパーの振動の減衰に時間を要すると、前回の打弦による弦の振動が十分、減衰する前に、押鍵に伴いダンパーヘッドが弦から離れ、弦の振動がまだ残存している状態で次回の打弦が行われてしまい、その結果、弦を正常に振動させることができず、明確な演奏音を発生させることができないおそれがある。また、このような連打性を向上させるには、ダンパーレバースプリングのばね力を高めることが考えられるが、その場合、鍵のタッチ感に悪影響を及ぼしてしまう。
一方、従来のグランドピアノのアクションとして、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。このアクションは、基本的には、一般的なアクションと同じ構成を有しており、離鍵状態において、鍵に載置されたウィッペンと、このウィッペンに回動自在に取り付けられたレペティションレバーおよびジャックなどを備えている。ウィッペンは、補強用の炭素繊維を含むABS樹脂の成形品で構成されており、それにより、非常に高い剛性を有している。また、高い剛性を有していることから、ウィッペンの左右の側面には、ウィッペンを最大限、軽量化するための複数の凹部がそれぞれ形成されている。それにより、ウィッペンの動作が軽快になり、打弦タイミングが早められるなど、押鍵に対するアクションの応答性の向上が図られている。
また、グランドピアノにもダンパーが設けられており、そのダンパーは、水平に張られた弦のハンマーによる打弦点付近を、自重により上方から押圧することによって、弦の振動を減衰させ、止音する。このため、グランドピアノでは、弦の振動を効果的に減衰させることができ、速やかに止音することができるので、同じ鍵を連打する場合であっても、アップライトピアノの場合のような、上述した不具合は生じない。
本発明は、アップライトピアノの上記のような課題を解決するためになされたものであり、鍵のタッチ感に影響を及ぼすことなく、止音性能を高めることができ、それにより連打性を向上させることができるアップライトピアノのダンパーレバーを提供することを目的としている。
特開2004−318042号公報 (第5〜7頁、第1,2図)
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、弦の振動により発生した音を止音するために、鍵の離鍵に伴い、振動した弦を押圧することによってその振動を停止させるアップライトピアノのダンパーレバーであって、ダンパーレバーが、長繊維法で成形され、補強用の長繊維を含有する熱可塑性樹脂の成形品で構成されており、長繊維を含有しない合成樹脂で構成されたダンパーレバーよりも高い固有振動数を有することを特徴とする。
このような構成によれば、ダンパーレバーは、長繊維法で成形された、補強用の長繊維を含有する熱可塑性樹脂の成形品で構成されている。ここで、長繊維法とは、熱可塑性樹脂で被覆した同じ長さの繊維状の強化材を含むペレットを射出成形することによって、成形品を得るものである。この長繊維法によれば、成形品中に、例えば、0.5mm以上の長さを有する比較的長い繊維状の強化材が含有される。このように、本発明のダンパーレバーは、比較的長い補強用の長繊維を含有するので、合成樹脂で構成したダンパーレバーと比較して、非常に高い剛性を得ることができ、その結果、より高い固有振動数を得ることができる。
ダンパーレバーは、ダンパーの一部として設けられており、打弦による弦の振動によって音が発生した後において、鍵の離鍵に伴い、振動した弦を押圧することによってその振動を停止させ、それにより音が止音される。上述したように、ダンパーレバーは、より高い固有振動数を有していることにより、弦を押圧した状態で弦と一緒に振動する際の振動数もまた、従来のダンパーレバーの場合よりも高くなる。したがって、振動がより素早く停止するので、音を速やかに止音することができ、止音性能を高めることができる。また、振動が素早く停止することにより、同じ鍵を連打する場合であっても、次回の打弦が行われるまでに、弦の振動をほぼ停止させることができるので、明確な演奏音を、押鍵ごとに連続して発生させることができ、連打性を向上させることができる。
このように、ダンパーレバーの固有振動数を高めることによって、高い止音性能と連打性が得られるので、ダンパーレバースプリングのばね力を高める場合と異なり、鍵のタッチ感にはまったく影響を及ぼすことがない。また、熱可塑性樹脂によってダンパーレバーを構成するので、加工精度および寸法安定性が高いという合成樹脂の利点を得ることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のピアノのダンパーレバーにおいて、長繊維は、炭素繊維であることを特徴とする。
ダンパーレバーの可動部分にほこりが付着すると、その動きが鈍くなり、それにより、ダンパーの応答性が低下するおそれがある。また、一般に、炭素繊維は、他の補強用の長繊維、例えばガラス繊維よりも導電性が高い。したがって、上記のように、そのような炭素繊維を、ダンパーレバーを構成する熱可塑性樹脂に含有した補強用の長繊維として用いることによって、ダンパーレバーの導電性を高め、その帯電性を低減することができる。それにより、ダンパーレバーにほこりが付着するのを抑制することができるので、ダンパーの動きおよびダンパーの応答性を良好に保つことができる。また、ダンパーレバーへのほこりの付着の抑制により、ダンパーレバーの外観を良好に保つことができるとともに、ダンパーの調整作業などの際に、作業者の手や服が汚れるのを抑制することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載のピアノのダンパーレバーにおいて、熱可塑性樹脂は、ABS樹脂であることを特徴とする。
ABS樹脂は、熱可塑性樹脂の中でも高い接着性を有する。したがって、ダンパーレバーを構成する熱可塑性樹脂として上記のようにABS樹脂を用いることによって、ダンパーレバーに他の部品を接着剤で容易に接着でき、ダンパーの組立て性を向上させることができる。
また、一般に、炭素繊維などの強化材を含有した熱可塑性樹脂を射出成形する場合、そのメルトフローレートが大きいと、熱可塑性樹脂の金型内への流入速度が大きくなるために、強化材が成形品中に特定の方向に並びやすいことで、成形品の剛性に異方性が生じやすい。また、ABS樹脂は、ゴム状重合体を含む熱可塑性樹脂であり、そのメルトフローレートは小さい。従って、ダンパーレバーを前述したようにABS樹脂で構成することによって、ダンパーレバーの異方性を抑制できるので、高い剛性を安定して得ることができる。さらに、ABS樹脂が持つ延性によって、ダンパーレバーの衝撃強度を高めることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明を適用したアップライトピアノのダンパーレバー32を含むダンパー1、鍵盤2およびアクション3などを、離鍵状態において示している。なお、以下の説明では、演奏者側から見たときのアップライトピアノの手前側を「前」、奥側を「後」として説明する。鍵盤2は、左右方向(図1の奥行方向)に並んだ多数の鍵2a(1つのみ図示)によって構成されている。各鍵2aは、前後方向(図1の左右方向)のほぼ中央において、筬5に立設されたバランスピン5aを支点として回動自在に支持されている。
アクション3は、鍵盤2の後端部の上方において、筬5の左右端部にそれぞれ設けたブラケット(図示せず)に取り付けられ、両ブラケットの間に設けられている。アクション3は、ウィッペン6やジャック7などを有していて、これらは、鍵2aごとに設けられている(ともに1つのみ図示)。左右のブラケットの間には、センターレール16およびハンマーレール17などが渡されており、このセンターレール16に、ウィッペンフレンジ12およびバットフレンジ25が鍵2aごとにねじ止めされている(ともに1つのみ図示)。そして、ウィッペン6が後端部において、ウィッペンフレンジ12に回動自在に支持されている。また、バットフレンジ25には、ハンマー8が回動自在に支持されている。
ウィッペン6は、例えば、ABS樹脂などの合成樹脂や木材によって所定の形状に形成されており、その前部から下方に突出するヒール部6aを有していて、対応する鍵2aの上面後端部に設けたキャプスタンボタン2bに、ヒール部6aを介して載置されている。また、ウィッペン6の上面前端部には、バックチェックワイヤ9aが立設されており、その先端部にバックチェック9が取り付けられている。また、ウィッペン6の上面後端部には、ダンパー1を駆動するためのスプーン11が立設されている。また、このスプーン11のすぐ前方には、前述したウィッペンフレンジ12が配置されており、このウィッペンフレンジ12は、その上部においてセンターレール16に固定されている。
ジャック7は、例えば、合成樹脂または木材により構成されており、例えば射出成形によってL字形に一体成形されている。ジャック7は、前後方向に延びる基部7aと、基部7aの後端部から上方に延びるハンマー突上げ部7bを有している。このようなジャック7は、その基部7aとハンマー突上げ部7bとの角部において、ウィッペン6のバックチェックワイヤ9aよりも後方の位置に、回動自在に支持されている。また、基部7aとウィッペン6の間には、ジャックスプリング10が取り付けられている。このジャックスプリング10は、コイルばねで構成され、押鍵時に、後述するようにジャック7を付勢するためのものであり、所定のばね定数を有している。
ジャック7の基部7aの上方には、レギュレティングボタン13が設けられている。このレギュレティングボタン13は、センターレール16に設けられた複数のレギュレティングブラケット14と、その前端部に取り付けられ、左右方向に延びるレギュレティングレール15とを介して、鍵2aごとに設けられている(1つのみ図示)。
ハンマー8もまた、鍵2aごとに設けられており(1つのみ図示)、バット20、ハンマーシャンク21、ハンマーヘッド22およびキャッチャー24などを備えている。バット20は、例えば合成樹脂または木材により所定の形状に形成されており、その下端部において、前述したバットフレンジ25に回動自在に支持されている。また、バットフレンジ25は、その下端部においてセンターレール16に固定されている。
ハンマーシャンク21は、バット20の上面に立設され、上下方向に延びており、その上端部にハンマーヘッド22が設けられている。ハンマーヘッド22は、後方に鉛直に張られた弦Sに対向しており、押鍵時に、このハンマーヘッド22が弦Sを打弦する。
また、バット20には、キャッチャーシャンク23が設けられている。このキャッチャーシャンク23は、バット20の前面から前方に斜め下方に延びており、その前端部に前記キャッチャー24が設けられていて、前方のバックチェック9に対向している。また、バット20とハンマーシャンク21の間には、バットスプリング20aが設けられており、これにより、ハンマー8が、図1の時計方向に付勢されている。離鍵状態では、ハンマー8は、ジャック7のハンマー突上げ部7bが、バット20の下面の前端部で構成される被突上げ部20cに下方から係合した状態で、静止している。
ダンパー1は、アクション3の後方に鍵2aごとに設けられている(1つのみ図示)。図2に示すように、ダンパー1は、センターレール16にねじ止めされたダンパーレバーフレンジ31に、ピン状の支点31aを介して回動自在に取り付けられたダンパーレバー32と、ダンパーレバー32に設けられたダンパーワイヤ33およびダンパーヘッド34と、ダンパーレバー32を弦S側に付勢するダンパーレバースプリング35などを備えている。このダンパー1は、鍵2aの離鍵に伴い、ダンパーレバースプリング35の付勢力によりダンパーヘッド34を弦Sに押圧させることによって、止音するためのものである。
ダンパーレバーフレンジ31は、ブロック状に形成されており、左右の両端部からレバー支持部31b,31bが後方にそれぞれ突出していて(1つのみ図示)、ダンパーレバー32は、両レバー支持部31b,31bの間に挿入された状態で前記支点31aに支持されている。
ダンパーレバー32は、長繊維法で形成されており、以下に述べるようなペレットを用いて射出成形することによって成形される。このペレットは、炭素繊維で構成されたロービングを、所定の張力を加えた状態で揃えながら、ゴム状重合体を含む熱可塑性樹脂である、例えばABS樹脂を押出機で押し出したもので被覆することによって成形される。これにより、ペレットの成形時に、炭素繊維のロービングを折ることなく、ペレットに含有させることができるので、ペレットには、それと等しい長さの炭素繊維が含有される。本実施形態では、ペレットの長さは、5〜15mmに設定されており、それにより、このペレットを用いて射出成形されたダンパーレバー32には、0.5〜2mmの長さの炭素繊維が含有される。なお、上記のゴム状重合体のメルトフローレートは、比較的小さな値に設定されており、例えば230℃、2.12kg荷重の試験条件で0.1〜50g/10分の範囲に設定されている。
ダンパーレバー32は、以上のような長繊維法で全体として棒状に形成されており、その中央において支点31aに支持されていて、上下方向に延びている。このダンパーレバー32の前面の下端部には、一段、奥まった段差面32aが形成されており、この段差面32aには、フェルト36が接着剤で貼り付けられている。また、ダンパーレバー32の前面の上端部からは、前方に突出するスプリング支持部32bが形成されており、その前面には、スプリング支持溝32cが上下方向に延びるように形成されている。また、ダンパーレバー32の左右の両側面には、軽量化のための上下2つの凹部32d,32dが、それぞれ形成されている(左側面のみ図示)。
ダンパーレバースプリング35は、ダンパーレバーフレンジ31と、ダンパーレバー32のスプリング支持溝32cとの間に設けられている。ダンパーレバースプリング35は、下端部においてダンパーレバーフレンジ31に取り付けられており、上端部において、ダンパーレバー32を、そのスプリング支持部32bのスプリング支持溝32cを介して押圧することによって、反時計方向に付勢している。
ダンパーワイヤ33は、ダンパーレバー32の上面に立設されており、その上端部にダンパーヘッド34が取り付けられている。ダンパーヘッド34は、ダンパーワイヤ33の上端部に取り付けられたダンパーブロック34aと、ダンパーブロック34aの後面に貼り付けられたダンパーフェルト34bを有している。このようなダンパーヘッド34は、ダンパーレバースプリング35の付勢力によって、後方の弦Sに前方から当接し、これを押圧している。
以下、押鍵の開始から終了までの上述したダンパー1、アクション3およびハンマー8などの一連の動作について説明する。演奏者により、図1の離鍵状態から鍵2aが押鍵されると、鍵2aは、バランスピン5aを中心として図1の時計方向に回動し、その後端部に載置されたウィッペン6は、鍵2aによって突き上げられることにより、上方(反時計方向)に回動する。このウィッペン6の回動に伴い、ウィッペン6に設けられたジャック7、バックチェック9およびスプーン11などが一緒に移動し、ハンマー8は、そのバット20がジャック7のハンマー突上げ部7bによって突き上げられることにより、後方の弦Sに向かって反時計方向に回動する。
押鍵開始後、ウィッペン6が所定の角度まで、回動すると、ウィッペン6の後端部に設けたスプーン11が、ダンパーレバー32の下端部にフェルト36を介して当接し、押圧するようになり、押鍵が進むと、スプーン11は、ダンパーレバー32を、ダンパーレバースプリング35の付勢力に抗して支点31aを中心として時計方向に回動させる。これにより、ダンパーヘッド34が弦Sから離れ、弦Sが振動可能な状態になる。
ウィッペン6がさらに所定の角度まで、回動すると、ジャック7の基部7aの前端部が、レギュレティングボタン13に下方から当接する。それにより、ジャック7は、上方への移動が規制されることによって、ウィッペン6に対し、ジャックスプリング10の付勢力に抗して、時計方向に回動し、そのハンマー突上げ部7bがバット20から前方に外れ(レットオフ)、ハンマー8から離脱する。ハンマー8は、ジャック7が離脱した後も慣性によって回動し、弦Sを打弦し、振動させることによって音を発生させる。そして、ハンマー8は、弦Sの反発力によって、時計方向への復帰回動を開始する。
押鍵が終了し、鍵2aが離鍵されるのに伴い、鍵2aおよびアクション3などは、押鍵時とは逆方向に復帰回動し、それに伴い、スプーン11もまた、ウィッペン6と一緒に押鍵時とは逆方向、すなわち時計方向に移動し、ダンパーレバー32から離れる。それにより、ダンパー1もまた、ダンパーレバースプリング35の付勢力によって押鍵時と逆方向に復帰回動し、ダンパーヘッド34が弦Sに前方から当接し、弦Sの押圧を再開する。
ダンパーヘッド34が弦Sに当接したときには、弦Sがまだ振動状態にあり、ダンパーヘッド34による止音動作の開始直後において、弦Sおよびダンパー1は一緒に振動する。そして、この振動が急速に減衰することによって、音の大きさが急速に小さくなり、最終的に振動が停止することによって、音の発生が停止し、止音動作が終了する。以上により、図1に示す離鍵状態に復帰し、押鍵時および離鍵時の一連の動作が終了する。
以上のように、本実施形態によれば、ダンパーレバー32が、長繊維法で成形された、補強用の長繊維を含有する熱可塑性樹脂の成形品で構成されていることにより、非常に高い剛性を有し、その結果、高い固有振動数を有している。それにより、このようなダンパーレバー32を含むダンパー1が、弦Sを押圧した状態で弦Sと一緒に振動する際の振動数もまた、従来のダンパーレバーの場合よりも高くすることができる。その結果、振動がより素早く停止するので、音を速やかに止音することができ、止音性能を高めることができる。
また、振動が素早く停止することにより、同じ鍵2aを連打する場合であっても、次回の打弦が行われるまでに、弦Sの振動をほぼ停止させることができるので、弦Sを正常に振動させ、明確な演奏音を発生させることができ、連打性を向上させることができる。このように、ダンパー32の固有振動数を高めることによって、高い止音性能と連打性が得られるので、ダンパーレバースプリング35のばね力を高める場合と異なり、鍵2aのタッチ感には全く影響を及ぼさない。また、熱可塑性樹脂によってダンパーレバー32を構成するので、加工精度および寸法安定性が高いという合成樹脂の利点を得ることができる。
また、炭素繊維を、ダンパーレバー32を構成する熱可塑性樹脂に含有した補強用の長繊維として用いることによって、ダンパーレバー32の導電性を高め、その帯電性を低減することができる。それにより、ダンパーレバー32にほこりが付着するのを抑制することができるので、ダンパー1の動きおよびダンパー1の応答性を良好に保つことができる。また、ダンパーレバー32へのほこりの付着の抑制により、ダンパーレバー32の外観を良好に保つことができるとともに、ダンパー1の調整作業などの際に、作業者の手や服が汚れるのを抑制することができる。
また、ABS樹脂は、熱可塑性樹脂の中でも高い接着性を有するので、ダンパーレバー32を構成する熱可塑性樹脂として上記のようにABS樹脂を用いることによって、ダンパーレバー32にフェルト36などを接着剤で容易に接着でき、ダンパー1の組立て性を向上させることができる。
また、ABS樹脂は、ゴム状重合体を含む熱可塑性樹脂であり、そのメルトフローレートは小さい。したがって、ダンパーレバー32を前述したようにABS樹脂で構成することによって、ダンパーレバー32の異方性を抑制できるので、高い剛性を安定して得ることができる。さらに、ABS樹脂が持つ延性によって、ダンパーレバー32の衝撃強度を高めることができる。
図3は、本実施形態のダンパーレバー32の重量および補強効果を確認するために行った剛性試験の結果を、第1および第2の比較例とともに示したものである。第1比較例のダンパーレバーは従来の合成樹脂の成形品で、第2比較例は木材でそれぞれ構成されており、そのサイズおよび形状は、ダンパーレバー32と同じである。剛性試験の方法は、ダンパーレバーの一端部を支持した状態で、その他端部に上方から荷重を加えながら変位を測定し、そのときの荷重と変位との関係から剛性を算出した。図3に示すように、これらのダンパーレバーの重両比は、第1比較例のダンパーレバーの重量を1.0とした場合、実施形態のダンパーレバー32は1.04、第2比較例のダンパーレバーは0.89であり、実施形態のダンパーレバー32は、木製のものよりも若干、重く、合成樹脂製のものとほぼ同じ重量を有している。また、剛性比は、第1比較例のダンパーレバーの剛性を1.0とした場合、本実施形態のダンパーレバー32は2.02、第2比較例のダンパーレバーは2.33である。実施形態のダンパーレバー32は、合成樹脂製のものに対して、ほぼ2倍の非常に高い剛性を有しており、木製のものと同程度まで剛性が高められることが確認された。
図4〜6は、実施形態、第1および第2比較例のダンパーレバーを用いたダンパーの止音性能を確認するために行った試験の一例である。試験の方法は、次のとおりである。まず、ダンパーヘッド34に加速度ピックアップを取り付け、メゾフォルテ〜フォルテの強さで指で押鍵し、押鍵開始時からの加速度ピックアップの出力値(電圧値)の波形を記録した。また、この記録から波形の振幅が0.02V以内に収束したときに、止音されたと定義し、押鍵開始時から止音時までの時間を減衰時間として測定した。
図4〜6は、上記の試験によって得られた本実施形態、第1および第2比較例の代表的な波形を表している。図5に示すように、第1比較例のダンパーレバーを用いた場合には、振幅はダンパーの弦Sへの当接時(同図の点A)に急激に大きくなり、その後、時間の経過とともに減衰するものの、そのときの振動数が低いため、振動の減衰に長い時間を要する。これに対して、図4に示すように、実施形態のダンパーレバー32を用いた場合には、振動の減衰時における振動数が高いため、振幅が第1比較例よりも短時間で小さくなる。また、図6に示すように、第2比較例のダンパーレバーを用いた場合には、実施形態のダンパーレバー32を用いた場合とほぼ同じ波形が得られた。また、この試験では、実施形態、第1および第2比較例のダンパーレバーについてそれぞれ5つの検体を用意し、各検体に対して上記のような試験を、計10回、行った。そして、検体数(5)×試験回数(10回)=50回分の減衰時間の平均値を、それぞれ減衰時間として算出した。
図7は、上述したように算出した実施形態、第1および第2比較例の減衰時間を比で表したものである。それによれば、減衰時間は、第1比較例のダンパーレバーを1.0とした場合、実施形態のダンパーレバー32では0.84に、第2比較例のダンパーレバーでは0.91に短縮された。以上の結果から、本実施形態のダンパーレバー32を用いると、合成樹脂製のダンパーレバーを用いる場合、さらには木製のダンパーレバーを用いる場合よりも、振動がかなり素早く減衰し、止音性能が大幅に向上することが確認された。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。その他、細部の構成を、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することが可能である。
アップライトピアノのアクション、ハンマー、および本発明を適用したダンパーレバーを有するダンパーなどを、離鍵状態において示す側面図である。 図1のダンパーを示す側面図である。 本発明を適用したダンパーレバー、第1および第2比較例のダンパーレバーの重量および剛性を、それぞれ第1比較例に対する比として示す図である。 本発明によるダンパーレバーを用いて弦を止音した場合の振動の減衰波形を示す図である。 第1比較例のダンパーレバーを用いて弦を止音した場合の振動の減衰波形を示す図である。 第2比較例のダンパーレバーを用いて弦を止音した場合の振動の減衰波形を示す図である。 本発明によるダンパーレバー、第1および第2比較例のダンパーレバーをそれぞれ用いて止音したときの弦の振動の減衰時間を、第1比較例に対する比として示す図である。
符号の説明
2a 鍵
32 ダンパーレバー
S 弦

Claims (3)

  1. 弦の振動により発生した音を止音するために、鍵の離鍵に伴い、前記振動した弦を押圧することによってその振動を停止させるアップライトピアノのダンパーレバーであって、
    当該ダンパーレバーが、長繊維法で成形され、補強用の長繊維を含有する熱可塑性樹脂の成形品で構成されており、前記長繊維を含有しない合成樹脂で構成されたダンパーレバーよりも高い固有振動数を有することを特徴とするアップライトピアノのダンパーレバー。
  2. 前記長繊維は、炭素繊維であることを特徴とする請求項1に記載のアップライトピアノのダンパーレバー。
  3. 前記熱可塑性樹脂は、ABS樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のアップライトピアノのダンパーレバー。


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