しかしながら、固定部材を基側ダクトスリーブと先側ダクトスリーブとの間で挟持する場合、先側ダクトスリーブを基側ダクトスリーブ内に挿入する際に先側ダクトスリーブ内に各鞘管ダクトスリーブを通すとき、該各鞘管ダクトスリーブを先側ダクトスリーブ内に容易に挿入することができるように、作業者が各鞘管ダクトスリーブを分散させることなくまとめた状態に保持しておく必要がある。このため、固定部材の挟み込み作業が煩雑になり、ダクトスリーブへの本管の接続作業が煩雑になる。
特に、基側ダクトスリーブの周囲に例えば他の電力管及び通信管等が既に敷設されている場合には、他の電力管及び通信管等の間のスペースで各鞘管ダクトスリーブを保持した状態での基側ダクトスリーブ内への先側ダクトスリーブの挿入作業を行う必要があるため、ダクトスリーブへの本管の接続作業がより煩雑になる。
また、固定部材は両ダクトスリーブ間に挟持されるまでその移動及び回転が拘束されないため、固定部材が基側ダクトスリーブ内で所定の挿入位置にたとえおかれていたとしても、先側ダクトスリーブ内に各鞘管ダクトスリーブを通す際、例えば先側ダクトスリーブが各鞘管ダクトスリーブに当たったり各鞘管ダクトスリーブを保持する作業者に手ぶれが生じたりすることにより各鞘管ダクトスリーブから固定部材に力が作用すると、固定部材が基側ダクトスリーブ内への所定の挿入位置から容易にずれてしまう。
しかも、先側ダクトスリーブが基側ダクトスリーブ内に挿入された状態では、固定部材は先側ダクトスリーブにより覆われるため、固定部材の配置態様を作業者が視認することが困難になり、固定部材が前記所定の挿入位置からずれたことに作業者が気付き難い。
このため、固定部材が基側ダクトスリーブ内で所定の位置からずれた位置におかれた状態で、固定部材を両ダクトスリーブ間で挟持してしまう虞がある。
そこで、本発明の目的は、ダクトスリーブへの本管の接続作業を容易に行うことができ且つダクトスリーブ内での鞘管ダクトスリーブの位置ずれを確実に防止することができる配管接続構造及び固定部材を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ケーブルが挿入される鞘管と、該鞘管を収容する本管と、前記ケーブルの中継のための作業穴を規定する壁体と、該壁体に設けられ、前記本管の端部が接続される筒状のダクトスリーブと、該ダクトスリーブ内に収容され、前記鞘管の軸線に沿った熱伸縮及び移動を許容すべく前記鞘管の端部が相対変位可能に挿入される鞘管ダクトスリーブと、前記ダクトスリーブ内に挿入され、前記鞘管ダクトスリーブを前記ダクトスリーブに固定するための固定部材とを備え、該固定部材と前記ダクトスリーブとの間には、該ダクトスリーブ内への前記固定部材の所定の挿入位置で、前記ダクトスリーブの軸線方向に沿った前記固定部材の移動及び前記ダクトスリーブの軸線周りの前記固定部材の回転を規制する規制手段が設けられ、前記ダクトスリーブは、前記本管の端部が挿入される挿入端部を有し、前記ダクトスリーブには、該ダクトスリーブの内方に突出する突出部が、前記挿入端部と、前記作業穴の内方側に位置する端部との間に形成され、前記突出部が、周方向に延びる溝形状のものとされて、その両端に、前記本管の端面が当接可能な部分と、前記固定部材が近接して対向される部分とを、前記ダクトスリーブの軸線方向に離して有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記固定部材は、前記ダクトスリーブの内周面に対向する対向面を有し、前記規制手段は、前記対向面に設けられ、該対向面に向けて圧縮変形可能な圧縮部材と、前記ダクトスリーブの内周面の前記所定の挿入位置における部分に形成され、前記固定部材に固定された前記鞘管ダクトスリーブの配置姿勢が所定の配置姿勢になるときの回転位置に前記固定部材がおかれたときに前記圧縮部材がその圧縮を開放されることにより入り込む凹部とを備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記ダクトスリーブの両端部のうち前記作業穴の内方側に位置する端部には、前記ダクトスリーブが前記壁体に設けられた状態で前記作業穴内からの前記固定部材の挿入を許し、該固定部材を収容する収容部が形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、前記本管及び該本管が接続された前記ダクトスリーブ内には、前記本管及び前記ダクトスリーブを跨るようにそれらの軸線に沿って伸び、前記本管内及び前記ダクトスリーブ内にそれぞれ少なくとも二つの管路を形成すべく前記本管内及び前記ダクトスリーブ内をそれぞれの横断面で見て少なくとも二つに区画するためのセパレータが設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、本管内に収容された鞘管内に挿入されたケーブルを中継するための作業穴を規定する壁体に設けられ前記本管が接続される筒状のダクトスリーブ内に挿入され、該ダクトスリーブ内に収容され前記鞘管の端部がその軸線に沿って相対変位可能に挿入される鞘管ダクトスリーブを前記ダクトスリーブに固定するための固定部材であって、前記ダクトスリーブ内への所定の挿入位置で、前記ダクトスリーブに形成された、内方へ突出する突出部に近接して対向されると共に、前記ダクトスリーブの軸線方向に沿った移動及び前記ダクトスリーブの軸線周りの回転を規制する規制手段が設けられ、前記突出部は、周方向に延びる溝形状のものとされて、その両端に、前記本管の端面が当接可能な部分と、前記固定部材が近接して対向される部分とを、前記ダクトスリーブの軸線方向に離して有するものであることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、鞘管ダクトスリーブをダクトスリーブに固定するための固定部材とダクトスリーブとの間には、ダクトスリーブ内への固定部材の所定の挿入位置で固定部材のダクトスリーブの軸線方向に沿った移動及びダクトスリーブの軸線周りの回転を規制する規制手段が設けられていることから、固定部材をダクトスリーブ内に挿入したとき、固定部材は、規制手段によってダクトスリーブの軸線方向に沿った移動及びダクトスリーブの軸線回りの回転が拘束された状態で、前記所定の挿入位置に位置決めされる。
これにより、ダクトスリーブ内での固定部材の位置が前記所定の挿入位置からダクトスリーブの軸線方向及び周方向にずれることが防止される。
また、ダクトスリーブ内への固定部材及び鞘管ダクトスリーブの挿入作業を作業穴内から行うことができることから、作業穴の外方にダクトスリーブの周囲で例えば他の電力管及び通信管等が既に敷設されている場合でも、他の電力管及び通信管等がダクトスリーブ内への固定部材及び鞘管ダクトスリーブの挿入作業の妨げになることはない。これにより、ダクトスリーブの周囲に例えば他の電力管及び通信管等が既に敷設されていることによる従来のようなダクトスリーブへの本管の接続作業の煩雑さを招くことはない。
更に、固定部材をダクトスリーブ内の前記所定の挿入位置におくことによりダクトスリーブの軸線方向に沿った移動及びダクトスリーブの軸線回りの回転を拘束することができることから、固定部材が従来のように基側ダクトスリーブ内の所定の挿入位置におかれてから両ダクトスリーブ間に挟持されるまでの間移動及び回転が拘束されることなく基側ダクトスリーブ内に単に挿入された状態におかれる場合とは異なり、固定部材が前記所定の挿入位置におかれた後は、例えば鞘管ダクトスリーブから受ける力によって固定部材に位置ずれが生じることを、確実に抑制することができる。
また、固定部材がダクトスリーブ内の前記所定の挿入位置に位置決めされた状態では、固定部材がダクトスリーブとは別の部材により覆われることはないので、作業者は固定部材の配置態様を容易に視認することができる。これにより、固定部材が前記所定の挿入位置からたとえずれたとしても、固定部材を従来のように両ダクトスリーブ間に挟持する場合に比べて、固定部材が前記所定の挿入位置からずれたことに作業者が気付き易い。また、規制手段は、前記所定の挿入位置以外の位置では固定部材の移動及び回転を規制しないので、作業者は、固定部材の移動及び回転が拘束されたか否かを確認することにより、固定部材が前記所定の挿入位置におかれたか否かを容易に判断することができる。従って、作業者の誤判断によって固定部材が前記所定の挿入位置からずれた位置に位置決めされることを、確実に防止することができる。
更に、請求項1に記載の発明によれば、前記したように、ダクトスリーブ内での固定部材の位置が前記所定の挿入位置からダクトスリーブの軸線方向及び周方向にずれることが規制手段により防止されるので、固定部材に取り付けられた鞘管ダクトスリーブのダクトスリーブ内での位置が固定部材の位置ずれによって前記所定の挿入位置からダクトスリーブの軸線方向及び周方向にずれることを、確実に防止することができる。
これにより、鞘管ダクトスリーブの位置が前記所定の挿入位置からずれることによる鞘管と各鞘管ダクトスリーブとの接続作業に従来のような煩雑さを招くことや、鞘管へのケーブルの引き込みの際にケーブルを所定の鞘管以外の鞘管に誤って挿入することを、確実に防止することができ、また、鞘管ダクトスリーブの端部が作業穴内に突出すること確実に防止することができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、本管内に収容された鞘管がその軸線に沿った熱伸縮及び移動が許容されるように相対変位可能に鞘管ダクトスリーブ内に挿入されることから、鞘管の熱伸縮時及び地震発生による移動時に鞘管が鞘管ダクトスリーブに対して相対変位したとき、従来と同様に、鞘管が鞘管ダクトスリーブ内から抜け出すことを防止することができる。
更に、請求項1に記載の発明によれば、鞘管ダクトスリーブを固定するための固定部材がダクトスリーブに設けられていることから、従来のロータス管を不要とすることができる。これにより、作業穴の壁体への本管及び鞘管の接続のために要する部品点数を削減することができるので、従来と同様に、配管コストの低減を図ることができる。
また、ダクトスリーブは、収容部が形成された端部と反対側に位置する端部に本管の端部が挿入される挿入端部を有し、ダクトスリーブには、該ダクトスリーブの内方に突出する突出部が、挿入端部と、収容部(作業穴の内方側に位置する端部)との間に形成されている。そして、この突出部が、周方向に延びる溝形状のものとされて、その両端に、前記本管の端面が当接可能な部分と、前記固定部材が近接して対向される部分とを、前記ダクトスリーブの軸線方向に離して有するものとされている。
このことから、突出部を例えばダクトスリーブの収容部内の前記所定の挿入位置におかれた固定部材に当接する位置に形成することにより、固定部材に収容部内から挿入端部に向けて押し出す力が作用した場合、その力は突出部に該突出部をダクトスリーブの軸線方向に圧縮する圧縮力として固定部材から作用するので、前記力を突出部で受け止めることができる。これにより、固定部材が収容部内の前記所定の挿入位置からダクトスリーブの挿入端部に向けて移動することをより確実に規制することができる。
また、本管の端部がダクトスリーブの挿入端部内に挿入された状態で本管に作業穴に向けての力が作用することにより本管がダクトスリーブ内を作業穴に向けてすなわち固定部材に向けて移動したとき、本管の端面が固定部材に当接する前に突出部に当接する。これにより、固定部材へ向けての本管の移動が規制されるので、本管に作用した前記力が本管から固定部材に作用することが防止される。従って、本管に作用する力が固定部材に伝わることによってダクトスリーブへの固定部材の係合が解除されることを、確実に防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、固定部材の対向面に設けられた圧縮部材は、固定部材がダクトスリーブ内に前記所定の挿入位置に挿入された状態で、固定部材の回転位置が鞘管ダクトスリーブの配置姿勢が所定の配置姿勢になる位置におかれたとき、その圧縮が開放されることにより、ダクトスリーブの内周面の所定の挿入位置における部分に形成された凹部に入り込む。これにより、圧縮部材を圧縮変形させた状態で固定部材をダクトスリーブ内に挿入し、圧縮部材を凹部に嵌め込むことにより、固定部材をダクトスリーブに前記所定の挿入位置で容易に位置決めすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、ダクトスリーブの両端部のうち作業穴の内方側に位置する端部には、ダクトスリーブが壁体に設けられた状態で作業穴内からの固定部材の挿入を許し、該固定部材を収容する収容部が形成されている。
従来、二つの作業穴間に前記管路を形成する際、複数の鞘管ダクトスリーブが固定された終点側ロータス管を終点側の他方の作業穴の壁体に設けられたダクトスリーブに予め接続し又は複数の鞘管ダクトスリーブを前記他方の作業穴の壁体に設けられたダクトスリーブに予め前記他方の作業穴の外方から挿入して固定部材を介して固定しておく必要があることから、最終番目の本管内の鞘管と各鞘管ダクトスリーブとを接続するために、最終番目の本管と終点側ロータス管又はダクトスリーブとの間で調節管を用いた前記やりとり接続作業を行う必要がある。
このため、各鞘管ダクトスリーブと最終番目の本管内の鞘管とを接続するときに、やりとり接続作業を行うために、少なくとも最終番目の本管の端部と前記他方の作業穴の壁体との間に作業用スペースを地中で確保する必要がある。
従って、例えば前記他方の作業穴が道路の近傍に設けられており且つ前記管路が前記他方の作業穴に向けて道路を横切るように形成される場合、前記他方の作業穴の周囲に前記作業用スペースを形成すべく地面を掘削するとき、その掘削領域が道路内に大きくはみ出してしまうため、接続作業中に道路の大幅な交通規制を招く。
これに対し、本発明によれば、前記したように、ダクトスリーブの作業穴の内方側に位置する端部には固定部材を収容する収容部が形成されており、該収容部は、ダクトスリーブが作業穴の壁体に設けられた状態で作業穴内からの固定部材の挿入を許すことから、固定部材をダクトスリーブの収容部内に作業穴内から挿入し、更に、鞘管ダクトスリーブを、ダクトスリーブ内に作業穴内から挿入して固定部材に取り付けることにより該固定部材を介してダクトスリーブに固定することができる。
これにより、本管及び鞘管を用いてケーブルのための管路を二つの作業穴間に形成する際、始点側の前記一方の作業穴の壁体から終点側の前記他方の作業穴の壁体に向けて本管及び鞘管をそれぞれ順次接続するとき、例えば、最終番目の本管に従来と同様のスライド管が設けられた調整管を接続し、最終番目の本管内に収容された鞘管に調整管内の鞘管を接続し、更に、該鞘管に従来と同様の端末用鞘管を接続した後、前記他方の作業穴の壁体に設けられたダクトスリーブ内に鞘管ダクトスリーブを固定部材と共に挿入することによって鞘管ダクトスリーブ内に端末用鞘管を挿入し、これにより、最終番目の本管の鞘管と鞘管ダクトスリーブとを調整管の鞘管及び端末用鞘管を介して互いに接続することができる。
従って、従来のように鞘管ダクトスリーブをダクトスリーブに予め固定しておく必要がある場合とは異なり、最終番目の本管内の鞘管と各鞘管ダクトスリーブとを接続するために、最終番目の本管とダクトスリーブとの間で従来のようなやりとり接続作業を行う必要はない。
このことから、鞘管ダクトスリーブと最終番目の本管内の鞘管とを接続するには、鞘管ダクトスリーブと端末用鞘管との接続後に前記スライド管をスライドさせることにより該スライド管を調整管とダクトスリーブとの間に跨らせる作業を行うためのスペースすなわち調整管に設けられたスライド管がダクトスリーブに向けてスライドする前の状態でスライド管の両端部のうちダクトスリーブ側と反対側に位置する端部と前記他方の作業穴の壁体との間のスペースを地中に確保すれば足りる。
これにより、従来のやりとり接続作業を行う場合のように最終番目の本管の端部と前記他方の作業穴の壁体との間にスペースを確保する必要がある場合に比べて、地中に確保すべき作業用スペースの前記他方の作業穴の壁体からの大きさを確実に小さくすることができる。
従って、例えば前記他方の作業穴が道路の近傍に設けられており且つ前記管路が前記他方の作業穴に向けて道路を横切るように形成される場合でも、前記他方の作業穴の周囲に前記作業用スペースを形成すべく地面を掘削するとき、その掘削領域が従来のやりとり接続作業を行う場合程大きく道路内にはみ出すことが防止されるので、接続作業中に従来のような道路の大幅な交通規制を招くことを確実に防止することができる。
請求項4に記載の発明によれば、本管及び該本管が接続されたダクトスリーブ内には、本管及びダクトスリーブを跨るようにそれらの軸線に沿って伸び、本管内及びダクトスリーブ内にそれぞれ少なくとも二つの管路を形成すべく本管内及びダクトスリーブ内をそれぞれの横断面で見て少なくとも二つに区画するためのセパレータが設けられている。
このことから、電話線のように例えば電話局間を結ぶ複数の幹線用ケーブルと該幹線用ケーブルから分岐し住宅や店舗等の建物に引き込まれる複数の引込用ケーブルとで構成された通信用ケーブルを幅が狭い狭小道路の路面下に埋設する場合に、各本管及びダクトスリーブをセパレータにより例えば横断面で見て上下に二つに区画し、各幹線用ケーブルをそれぞれ個別に鞘管及び鞘管ダクトスリーブ内に収容した状態で各本管及びダクトスリーブ内の下部空間内に収容し、各本管及びダクトスリーブ内の上部空間内に引込用ケーブルを収容することにより、幹線用ケーブル及び引込用ケーブルを本管及びダクトスリーブにより形成される単一の管路内に収容することができる。
これにより、幹線用ケーブル及び引込用ケーブルをそれぞれ互いに異なる管路内に収容する場合に比べて、各ケーブルを道路の路面下に埋設したときに各ケーブルが路面下の空間を占める割合をより減少させることができる。
従って、管路全体を従来に比べてよりコンパクト化することができるので、例えば住宅街や商店街等に設けられた道路よりも更に幅寸法の小さい狭小道路の路面下に、各幹線用ケーブル及び各引込用ケーブルをそれぞれ容易に埋設することができる。
請求項5に記載の発明によれば、鞘管ダクトスリーブをダクトスリーブに固定するための固定部材には、ダクトスリーブ内への固定部材の所定の挿入位置で、ダクトスリーブに形成された、内方へ突出する突出部に近接して対向されると共に、固定部材のダクトスリーブの軸線方向に沿った移動及びダクトスリーブの軸線周りの回転を規制する規制手段が設けられ、前記突出部は、周方向に延びる溝形状のものとされて、その両端に、前記本管の端面が当接可能な部分と、前記固定部材が近接して対向される部分とを、前記ダクトスリーブの軸線方向に離して有するものであることから、固定部材をダクトスリーブ内に挿入したとき、固定部材は、規制手段によってダクトスリーブの軸線方向に沿った移動及びダクトスリーブの軸線回りの回転が拘束された状態で、前記所定の挿入位置に位置決めされる。
これにより、ダクトスリーブ内での固定部材の位置が前記所定の挿入位置からダクトスリーブの軸線方向及び周方向にずれることが防止される。
従って、固定部材を前記所定の挿入位置に保持するために、従来のように二つのダクトスリーブ間に挟持する必要はないことから、従来のような先側ダクトスリーブ内への鞘管ダクトスリーブの挿入作業を行う必要はないので、作業者が複数の鞘管ダクトスリーブをまとめた状態に保持しておく必要はない。これにより、作業者が各鞘管ダクトスリーブを保持することによる従来のような接続作業の煩雑さを招くことはない。
また、ダクトスリーブ内への固定部材及び鞘管ダクトスリーブの挿入作業を作業穴内から行うことができることから、作業穴の外方にダクトスリーブの周囲で例えば他の電力管及び通信管等が既に敷設されている場合でも、他の電力管及び通信管等がダクトスリーブ内への固定部材及び鞘管ダクトスリーブの挿入作業の妨げになることはない。これにより、ダクトスリーブの周囲に例えば他の電力管及び通信管等が既に敷設されていることによる従来のようなダクトスリーブへの本管の接続作業の煩雑さを招くことはない。
更に、固定部材をダクトスリーブ内の前記所定の挿入位置におくことによりダクトスリーブの軸線方向に沿った移動及びダクトスリーブの軸線回りの回転を拘束することができることから、固定部材が従来のように基側ダクトスリーブ内の所定の挿入位置におかれてから両ダクトスリーブ間に挟持されるまでの間移動及び回転が拘束されることなく基側ダクトスリーブ内に単に挿入された状態におかれる場合とは異なり、固定部材が前記所定の挿入位置におかれた後は、例えば鞘管ダクトスリーブから受ける力によって固定部材に位置ずれが生じることを、確実に抑制することができる。
また、固定部材がダクトスリーブ内の前記所定の挿入位置に位置決めされた状態では、固定部材がダクトスリーブとは別の部材により覆われることはないので、作業者は固定部材の配置態様を容易に視認することができる。これにより、固定部材が前記所定の挿入位置からたとえずれたとしても、固定部材を従来のように両ダクトスリーブ間に挟持する場合に比べて、固定部材が前記所定の挿入位置からずれたことに作業者が気付き易い。また、規制手段は、前記所定の挿入位置以外の位置では固定部材の移動及び回転を規制しないので、作業者は、固定部材の移動及び回転が拘束されたか否かを確認することにより、固定部材が前記所定の挿入位置におかれたか否かを容易に判断することができる。従って、作業者の誤判断によって固定部材が前記所定の挿入位置からずれた位置に位置決めされることを、確実に防止することができる。
更に、請求項6に記載の発明によれば、前記したように、ダクトスリーブ内での固定部材の位置が前記所定の挿入位置からダクトスリーブの軸線方向及び周方向にずれることが規制手段により防止されるので、固定部材に取り付けられた鞘管ダクトスリーブのダクトスリーブ内での位置が固定部材の位置ずれによって所定の挿入位置からダクトスリーブの軸線方向及び周方向にずれることを、確実に防止することができる。
これにより、鞘管ダクトスリーブの位置が前記所定の挿入位置からずれることによる鞘管と各鞘管ダクトスリーブとの接続作業に従来のような煩雑さを招くことや、鞘管へのケーブルの引き込みの際にケーブルを所定の鞘管以外の鞘管に誤って挿入することを、確実に防止することができ、また、鞘管ダクトスリーブの端部が作業穴内に突出すること確実に防止することができる。
更に、請求項6に記載の発明によれば、鞘管ダクトスリーブを固定するための固定部材がダクトスリーブに設けられていることから、従来のロータス管を不要とすることができる。これにより、作業穴の壁体への本管及び鞘管の接続のために要する部品点数を削減することができるので、配管コストの低減を図ることができる。
本発明に係る配管接続構造10は、図1に示すように、本管11と、該本管内に収容される複数の鞘管12と、本管11及び各鞘管12が接続される作業穴13を規定する壁体13aに設けられた筒状のダクトスリーブ14とを備える。
本管11及び各鞘管12は、図2に示すように、それぞれ円形の横断面を有する管部材からなり、例えばポリ塩化ビニルのように熱伸縮性を有する合成樹脂材料で形成されている。本管11及び各鞘管12は、図示の例では、それぞれ光通信用ケーブル15を道路の路面下に埋設するときに収容し、光通信用ケーブル15を例えば地下水から保護するために用いられる。
光通信用ケーブル15は、例えば電話局間を結ぶ複数の幹線用ケーブル16と、該各幹線用ケーブルから分岐し、図示しない住宅や店舗等の建物に引き込まれる複数の引込用ケーブル17とで構成されている。各幹線用ケーブル16及び各引込用ケーブル17は、それぞれ作業穴13から地中を伸びる。
本管11の内部には、図示の例では、それぞれ該本管の内部に各幹線用ケーブル16及び各引込用ケーブル17をそれぞれ分離して収容するために、本管11の内部を該本管の横断面で見て上下に二つの空間に区画するセパレータ18が設けられている。本管11内の上部空間19内には各引込用ケーブル17が収容されている。本管11の下部空間20内に各鞘管12がそれぞれ収容されており、該各鞘管内にそれぞれ幹線用ケーブル16が一本ずつ挿入されている。
セパレータ18は、図示の例では、本管11内の横断面を左右に横切るように本管11内に挿入される板状部21と、該板状部の幅方向(図2で見て左右方向である。)で互いに向かい合う各側縁部21aから板状部21の下方へ向けて伸びる一対の伸長部22とを有し、全体に本管11の軸線方向に沿って伸びる長尺状をなしている。
板状部21は、その幅方向の中央部に形成された平面部23と、該平面部の両縁部から斜め上方へ向けて伸びる一対の傾斜部24とを有し、全体に上部空間19に開放するV字状をなした横断面を有する。
各伸長部22の外面22aには、それぞれ本管11の内周面11aに本管11の軸線方向に伸びるように形成された突起部25に係合される凹部26が形成されている。各突起部25への各凹部26の係合により、本管11の軸線周りのセパレータ18の回転が防止される。
セパレータ18は、図1に示すように、本管11の端部11bがダクトスリーブ14内に後述するように挿入された状態で、本管11の端部11bからその軸線方向外方へ突出し更にダクトスリーブ14内をその軸線方向に沿って伸びる。これにより、セパレータ18は、本管11及び該本管が接続されたダクトスリーブ14内にそれらを跨り且つそれらの軸線に沿って伸びるように配置され、ダクトスリーブ14内は、本管11と同様に、セパレータ18の配置により、ダクトスリーブ14の横断面で見て上下に二つの空間に区画される。
また、各伸長部22のセパレータ18の端部18aにおける部分には、図3に示すように、各伸長部22の下端22bに開放し且つ各伸長部22の伸長方向に伸び、後述する固定部材27に係合する一対の切り欠き28が形成されている。
作業穴13は、従来よく知られたマンホール及びハンドホール等で構成され、本管11及び各鞘管12に挿入された幹線用ケーブル16及び引込用ケーブル17の点検作業、分岐作業及び該各ケーブル16,17と他のケーブルとの接続作業等を行うために地中に所定の間隔毎に設けられた室である。
作業穴13の壁体13aに設けられたダクトスリーブ14は、図1に示すように、例えば本管11及び各鞘管12と同様な合成樹脂材料で形成された管部材からなり、図示の例では、作業穴13の壁体13aからその側方へ直線的に伸びる。
ダクトスリーブ14のその軸線に沿った長さ寸法は、本管11が加熱又は冷却されたときに該本管の軸線に沿った伸縮を許容し且つ地震発生時に本管11に与えられた振動による該本管の軸線に沿った移動を許容する長さに設定されている。
ダクトスリーブ14は、その先端部に本管11の端部11bがダクトスリーブ14の軸線に沿って摺動可能に挿入される挿入端部14aを有し、その基端部に壁体13aに固定される固定端部14bを有する。
挿入端部14aにおける内周面14cには、挿入端部14aに挿入された本管11の端部11bとの間を気密的に封止するための環状のシール部材29が設けられている。
固定端部14bには、ダクトスリーブ14の内径を作業穴13の内方に向けて漸増させる拡径部30が形成されている。
また、ダクトスリーブ14には、該ダクトスリーブ内に突出する突出部31が形成されている。突出部31は、図示の例では、ダクトスリーブ14の内周面14cからダクトスリーブ14内に突出し且つダクトスリーブ14の周方向へ延びる所要幅の溝形状のものとされている。突出部31の突出量は、ダクトスリーブ14の挿入端部14aに挿入された本管11の端部11bの端面11cに当接可能となる大きさに設定されている。
ダクトスリーブ14の両端部14a,14bのうち作業穴13の内方側に位置する端部すなわち固定端部14bには、ダクトスリーブ14が壁体13aに設けられた状態で作業穴13内からの前記固定部材27の挿入を許し、該固定部材を収容する収容部14dが形成されている。
図示の例では、突出部31をダクトスリーブ14にその軸線方向のほぼ中央部に形成することにより固定端部14bに突出部31と拡径部との間でダクトスリーブ14の軸線方向に沿って所定の幅寸法を有する筒状部分が形成されており、収容部14dは、この筒状部分により規定されている。
ダクトスリーブ14内には、各鞘管12に接続される複数の鞘管ダクトスリーブ32が収容されている。
各鞘管ダクトスリーブ32は、それぞれの一端部に、各鞘管12の端部12aが各鞘管ダクトスリーブ32の軸線に沿って摺動可能に挿入される挿入端部32aを有する。また、各鞘管ダクトスリーブ32は、それぞれの他端部に、ダクトスリーブ14に固定される固定端部32bを有する。各鞘管ダクトスリーブ32のその軸線に沿った長さ寸法は、それぞれ各鞘管12が加熱又は冷却されたときに該各鞘管の軸線に沿った伸縮を許容し且つ地震発生時に各鞘管12に与えられた振動による該各鞘管の軸線に沿った移動を許容する長さに設定されている。各鞘管ダクトスリーブ32は、図示の例では、それぞれ挿入端部32aがダクトスリーブ14の挿入端部14aからその軸線方向外方へ突出し且つ各鞘管ダクトスリーブ32の固定端部32bがそれぞれダクトスリーブ14から突出することなく該ダクトスリーブ内に位置するように、ダクトスリーブ14内に配置されている。
また、ダクトスリーブ14内には、各鞘管ダクトスリーブ32をそれぞれダクトスリーブ14に固定するための前記した固定部材27が設けられている。
固定部材27は、図4に示すように、環状部材34と、該環状部材に取り付けられる板状部材35とを有する。
環状部材34は、図5(a)及び図5(b)に示すように、短筒部材からなる。環状部材34の内径は、各鞘管ダクトスリーブ32及びセパレータ18の挿入を許す大きさを有する。環状部材34は、図1に示すように、その軸線がダクトスリーブ14の軸線上に位置するように該ダクトスリーブの収容部14d内に挿入されている。
環状部材34の上下方向(図5で見て上下方向である。)の下半部36の一方の端面34aには、図5(a)及び図5(b)に示すように、下半部36の幅寸法(環状部材34の軸線方向に沿った寸法である。)が上半部37のそれよりも小さくなるように、段部38が形成されている。
環状部材34の内周面34bには、一対の突起39が形成されている。各突起39は、それぞれダクトスリーブ14内への本管11の挿入状態で本管11の各突起部25の延長上に位置しており、セパレータ18の各伸長部22に形成された凹部26に係合可能である。
ダクトスリーブ14内への環状部材34の挿入状態では、環状部材34の外周面34cはダクトスリーブ14の内周面14cに対向する。すなわち、環状部材34の外周面34cは、ダクトスリーブ14の内周面14cに対向する対向面を構成する。
板状部材35は、図6に示すように、環状部材34の下半部36内に嵌合する嵌合部40と、該嵌合部に形成され、環状部材34の下半部36への嵌合部40の嵌合状態で環状部材34の段部38に係合する係合部41とを有する。
嵌合部40は、図示の例では、環状部材34の内径とほぼ等しい径を有する半円形をなした板部材からなり、図5(a)に示すように、その板厚方向を環状部材34の軸線方向に沿わせて環状部材34内に嵌合される。嵌合部40には、図4及び図6(a)に示すように、各鞘管ダクトスリーブ32が挿入される複数の挿通孔42が嵌合部40をその板厚方向に貫通して形成されている。各鞘管ダクトスリーブ32は、それぞれの固定端部32bが各挿通孔42に挿入された状態で嵌合部40に例えば接着剤により接着されることにより、嵌合部40に固定される。
嵌合部40の上端面40aには、図4及び図6に示すように、環状部材34内に挿入されたセパレータ18を受け入れる凹部43が形成されている。凹部43は、その底面にセパレータ18の板状部21の平面部23を受ける平面43aを有し、その各側面にそれぞれ板状部21の各傾斜部24を部分的に受ける傾斜面43bを有する。セパレータ18の平面部23及び各傾斜部24は、図3及び図4に示すように、それぞれ嵌合部40の左右方向の各端部40bがそれぞれセパレータ18の各切り欠き28内に挿入されることによりセパレータ18の平面部23及び各傾斜部24の前記部分に当接する。これにより、セパレータ18は、環状部材34内に挿入された状態で嵌合部40によって支持される。
嵌合部40の円弧面40cの両端40dには、図6に示すように、環状部材34内への嵌合部40の嵌合状態で各突起39にその下方から係合する係合面44が形成されている。各係合面44がそれぞれ各突起39に図4に示すように係合することにより、嵌合部40に環状部材34の軸線周りの回転力が作用したとき各突起39には前記回転力が各突起39を環状部材34の周方向に圧縮する圧縮力として各係合面44から作用するので、前記回転力が各突起39で受け止められる。これにより、環状部材34の軸線回りの嵌合部40の回転が防止される。
係合部41は、図6に示すように、嵌合部40の円弧面40cから嵌合部40の径方向外方に張り出し且つ円弧面40cに沿って伸び、図5(a)に示すように、段部38にその環状部材34の前記一方の端面34a側から係合する。円弧面40cからの係合部41の張り出し量は、環状部材34の板厚寸法にほぼ等しい。これにより、係合部41が段部38に係合した状態で該段部から環状部材34の径方向外方へ突出することが防止される。
板状部材35は、その係合部41が段部38に又は嵌合部40の円弧面40cが環状部材34の内周面34bに例えば接着剤のような接合材料によって接合されることにより、嵌合部40が環状部材34の下半部36内に嵌合し且つ係合部41が段部38に係合した状態で環状部材34に固定される。
固定部材27は、図1に示すように、環状部材34の前記一方の端面34aと反対側に位置する他方の端面34dが突出部31に近接して対向するように、ダクトスリーブ14の収容部14d内に挿入されている。
本発明に係る配管接続構造10には、固定部材27とダクトスリーブ14との間に、ダクトスリーブ14内への固定部材27の所定の挿入位置で固定部材27のダクトスリーブ14の軸線方向に沿った移動及びダクトスリーブ14の軸線周りの回転を規制する規制手段45が設けられている。
規制手段45は、図1に示す例では、固定部材27の環状部材34の外周面34cに形成された一対の第一の凹所46と、ダクトスリーブ14の収容部14dにおける内周面14cに形成された一対の第二の凹所47と、圧縮弾性変形可能な圧縮部材とを備える。
各第一の凹所46は、図5(b)に示すように、それぞれ環状部材34の中心に関して左右対称となる位置で環状部材34の外周面34cに形成されている。
各第二の凹所47は、図1及び図7に示すように、それぞれ固定部材27が前記所定の挿入位置におかれ且つダクトスリーブ14の軸線回りの固定部材27の回転位置が所定の回転位置におかれたときに各第一の凹所46に対向するように、ダクトスリーブ14の収容部14dの内周面14cに形成されている。
前記所定の挿入位置は、前記したように、固定部材27の環状部材34の前記他方の端面34dが突出部31に近接して対向する挿入位置である。また、前記所定の回転位置は、図示の例では、固定部材27の板状部材35がダクトスリーブ14内に挿入された本管11の下部空間20に対向する回転位置すなわち板状部材35に固定された各鞘管ダクトスリーブ32が本管11の下部空間20内に収容された各鞘管12に対向する所定の配置姿勢になるときの回転位置である。
圧縮部材は、図示の例では、一対の圧縮ばね部材48で構成されている。各圧縮ばね部材48は、図8に示すように、互いにほぼ平行に配置される矩形状をなした一対の平行板部49と、一方の平行板部49の一の縁部49aから該縁部に対向する他方の平行板部49の縁部49aと反対側に位置する縁部49bに向けて伸び、各平行板部49を互いに連結する板状の連結部50とを有し、ほぼZ字状の横断面を有する。
各圧縮ばね部材48は、それぞれ板部材を折り曲げることにより形成され、各平行板部49と連結部50とのなす角度が小さくなる方向に折り曲げられることにより圧縮変形する。
各圧縮ばね部材48は、図7に示すように、それぞれ各平行板部49と連結部50との間が環状部材34の軸線方向に開放するように各第一の凹所46内に収容されており、無負荷の状態では、一方の平行板部49と連結部50の一部とがそれぞれ各第一の凹所46内からその外方に部分的に突出している。各圧縮ばね部材48の突出量及びダクトスリーブ14の拡径部30の最大内径の大きさは、それぞれダクトスリーブ14内への固定部材27の挿入時に各圧縮ばね部材48が固定部材27と共に拡径部30内に受け入られる大きさに設定されている。
各圧縮ばね部材48は、ダクトスリーブ14内への固定部材27の挿入時に圧縮弾性変形し、各第一の凹所46及び各第二の凹所47がそれぞれ互いに整合したとき、その圧縮が開放されることにより前記一方の平行板部49及び連結部50の一部がそれぞれ各第二の凹所47に入り込む。これにより、各圧縮ばね部材48は、それぞれ第一及び第二の各凹所46,47間を跨って該第一及び第二の各凹所に係合する。
本管11及び各鞘管12をそれぞれ作業穴13の壁体13aに接続する際、先ず、環状部材34の前記他方の端面34dが突出部31に対向するように、固定部材27を作業穴13内からダクトスリーブ14の収容部14d内に固定端部14bを経て挿入する。このとき、前記したように、固定端部14bに拡径部30が形成されており、各圧縮ばね部材48の突出量及びダクトスリーブ14の拡径部30の最大内径の大きさは、それぞれダクトスリーブ14内への固定部材27の挿入時に各圧縮ばね部材48が固定部材27と共に拡径部30内に受け入られる大きさに設定されていることから、固定部材27をダクトスリーブ14の拡径部30内に挿入したとき、図7(a)に示すように、各第一の凹所46から突出した前記一方の平行板部49及び連結部50の一部がそれぞれ拡径部30の端面すなわちダクトスリーブ14の固定端部14bの端面に干渉することが防止される。
また、前記したように、各圧縮ばね部材48は、それぞれ各平行板部49と連結部50との間が環状部材34の軸線方向に開放するように各第一の凹所46内に収容されていることから、拡径部30内に固定部材27を挿入したとき、拡径部30の内周面30aから各圧縮ばね部材48の前記一方の平行板部49の縁部49aに、前記一方の平行板部49と連結部50とのなす角度を小さくする方向への反力が作用する。これにより、各圧縮ばね部材48の前記一方の平行板部49を拡径部30の内周面30aの接線方向に沿わせることができるので、前記一方の平行板部49から拡径部30の内周面30aに作用する力の大部分を該内周面の接線方向に逃がすことができる。従って、拡径部30の内周面30aから前記一方の平行板部49に作用する力のうち挿入方向と反対方向の成分を小さくすることができるので、拡径部30内への固定部材27の挿入作業を容易に行うことができる。
更に、ダクトスリーブ14の内径が作業穴13に向けて漸増していることから、固定部材27を拡径部30内に挿入したとき、拡径部30内への固定部材27の挿入量が大きくなるに従って、拡径部30の内周面30aから各圧縮ばね部材48に作用する反力の大きさが漸次大きくなる。これにより、固定部材27を拡径部30内に挿入することにより各圧縮ばね部材48の変形量が漸次大きくなるように各圧縮ばね部材48を圧縮変形させることができる。従って、固定部材27をダクトスリーブ14内に挿入するときに例えば作業者が手で各圧縮ばね部材48を圧縮変形させた状態を保持する場合に比べて、ダクトスリーブ14内への固定部材27の挿入作業を容易に行うことができる。
固定部材27が拡径部30内を通過すると、図7(b)に示すように、各圧縮ばね部材48は、それぞれ各第一の凹所46内にその外方へ突出することなく収納された状態におかれる。このとき、前記したように、固定部材27の板状部材35の係合部41が環状部材34の段部38から環状部材34の径方向外方へ突出することが防止されていることから、板状部材35の係合部41がダクトスリーブ14内への固定部材27の挿入の妨げになることはない。
固定部材27を収容部14d内に前記所定の挿入位置まで挿入した後、固定部材27の回転位置を前記した所定の回転位置になるように調節することにより、図7(c)に示すように、各圧縮ばね部材48の圧縮を開放させる。これにより、各圧縮ばね部材48の前記一方の平面板部49をそれぞれ各第二の凹所46に挿入させる。各圧縮ばね部材48は、前記したように、それぞれ各平行板部49と連結部50との間が環状部材34の軸線方向に開放するように各第一の凹所46内に収容されていることから、固定部材27にダクトスリーブ14の軸線方向に沿った移動力及びダクトスリーブ14の周方向に沿った回転力が作用したとき、前記移動力及び前記回転力はそれぞれ各平行板部49又は連結部50にそれらをダクトスリーブ14の軸線方向又は周方向すなわち各平行板部49及び連結部50の板厚方向に直交する方向に圧縮する圧縮力として作用するので、前記移動力及び前記回転力をそれぞれ各平行板部49及び連結部50で受け止めることができる。従って、各圧縮ばね部材48がそれぞれ第一及び第二の各凹所46,47に係合することにより、固定部材27は、ダクトスリーブ14の軸線方向に沿った移動及びダクトスリーブ14の周方向への回転が拘束され且つ前記所定の回転位置が保持された状態で、各圧縮ばね部材48を介してダクトスリーブ14に前記所定の挿入位置で固定される。
続いて、各鞘管ダクトスリーブ32を、それぞれダクトスリーブ14内に作業穴13内から挿入し、更に、固定部材27の嵌合部40に形成された各挿通孔42内に挿入した後、各鞘管ダクトスリーブ32の固定端部32bを固定部材27に固定する。これにより、各鞘管ダクトスリーブ32は、図1に示すように、それぞれ前記所定の配置姿勢が保持された状態で、固定部材27を介してダクトスリーブ14に固定される。
次に、本管11の端部11bをダクトスリーブ14の挿入端部14aに突き合わせた状態で各鞘管12をそれぞれ本管11から引き出し、各鞘管12の端部12aをそれぞれ各鞘管ダクトスリーブ32内に挿入する。このとき、各鞘管ダクトスリーブ32内への各鞘管12の挿入位置を、各鞘管12の熱伸縮による伸縮代及び地震発生時の移動代が各鞘管ダクトスリーブ32内で確保される適正な挿入位置になるように調節する。これにより、各鞘管12がそれぞれ各鞘管ダクトスリーブ32内への挿入状態で熱伸縮したとき又は地震発生時に各鞘管12に生じる振動により該鞘管がその軸線に沿って移動したときに、各鞘管12がそれぞれ各鞘管ダクトスリーブ32から抜け出したり該各鞘管ダクトスリーブから作業穴13内に突出したりすることが防止される。また、固定部材27の板状部材35の係合部41は、前記したように、環状部材34の段部38にその環状部材34の前記一方の端面34a側から係合することから、各鞘管12をそれぞれ各鞘管ダクトスリーブ32内に挿入するとき、又は、各鞘管12の熱伸縮時及び移動時に、各鞘管12から嵌合部40に該嵌合部を作業穴13の内方から外方へ向けて押す押圧力が各鞘管ダクトスリーブ32を介して作用したとき、係合部41には前記押圧力が係合部41をその厚さ方向に圧縮する圧縮力として作用する。これにより、前記押圧力が係合部41で受け止められるので、前記押圧力が環状部材34への板状部材35の接着強度よりも大きい場合でも、嵌合部40が環状部材34内を作業穴13の外方に向けて移動することが防止される。各鞘管ダクトスリーブ32内への各鞘管12の挿入により、各鞘管12は、図1に示すように、それぞれ各鞘管ダクトスリーブ32及び固定部材27を介してダクトスリーブ14に接続される。
また、本管11内のセパレータ18を、ダクトスリーブ14内を通して固定部材27の環状部材34内に挿入し、セパレータ18の各切り欠き28内にそれぞれ嵌合部40の左右方向の各端部40bを挿入することにより、前記したように、セパレータ18を嵌合部40により支持する。また、このとき、各セパレータ18の各伸長部22の凹部26をそれぞれ環状部材34の内周面34bに形成された各突起39に係合させる。
続いて、本管11の端部11bをダクトスリーブ14の挿入端部14a内に挿入する。このとき、各鞘管ダクトスリーブ32内への各鞘管12の挿入時と同様に、ダクトスリーブ14内への本管11の挿入位置が、本管11の熱伸縮による伸縮代及び地震発生時の移動がダクトスリーブ14内で確保される適正な挿入位置になるように、挿入位置を調節する。これにより、図1に示すように、本管11がダクトスリーブ14に接続される。
本管11及び各鞘管12は、それぞれダクトスリーブ14に接続されることにより該ダクトスリーブを介して作業穴13の壁体13aに接続され、これにより、壁体13aへの本管11及び各鞘管12の接続作業が終了する。
従来のように、各鞘管ダクトスリーブがそれぞれロータス管に組み付けられた状態で施工現場に運搬される場合、各鞘管ダクトスリーブの他端部がロータス管の接続端部から突出している場合には、ロータス管が落下したときに各鞘管ダクトスリーブの他端部から接地すると、各鞘管ダクトスリーブよりも重いロータス管の重量が各鞘管ダクトスリーブにかかるため、各鞘管ダクトスリーブが破損する虞がある。
これに対し、本実施例によれば、従来のロータス管を不要とすることができることから、鞘管ダクトスリーブ32及び固定部材27がそれぞれロータス管に一体的に組み込まれた従来の場合とは異なり、鞘管ダクトスリーブ32及び固定部材27をそれぞれ施工現場に個別に運搬して施工現場でダクトスリーブ14に組み付けることができる。
これにより、鞘管ダクトスリーブ32の運搬時に鞘管ダクトスリーブ32がたとえその端部から落下したとしても、鞘管ダクトスリーブ32よりも重いロータス管の重量が鞘管ダクトスリーブ32にかかることはない。従って、鞘管ダクトスリーブ32に従来のような破損が生じることを確実に防止することができる。
また、前記したように、ダクトスリーブ14の固定挿入端部14bには固定部材27を収容する収容部14dが形成されており、該収容部は、ダクトスリーブ14が作業穴13の壁体13aに設けられた状態で作業穴13内からの固定部材27の挿入を許すことから、固定部材27をダクトスリーブ14の収容部14d内に作業穴13内から挿入することができる。これにより、固定部材27を作業穴13の外方からダクトスリーブ14内に挿入する場合に比べて、ダクトスリーブ14内への固定部材27の挿入作業を容易に行うことができる。
更に、前記したように、ダクトスリーブ14には、該ダクトスリーブの内方に突出し、本管11の端面11cが当接可能な突出部31が挿入端部14aと収容部14dとの間に形成されており、突出部31は、図示の例では、ダクトスリーブ14の収容部14d内の前記所定の挿入位置におかれた固定部材27にほぼ当接する位置に形成されている。そして、この突出部31は、周方向に延びる溝形状のものとされて、その両端に、本管11の端面11cが当接可能な部分と、固定部材27が近接して対向(当接)される部分とを、ダクトスリーブ14の軸線方向に離して有するものとされている。
このことから、固定部材27に収容部14d内から挿入端部14aに向けて押し出す力が作用した場合、その力は突出部31に該突出部をダクトスリーブ14の軸線方向に圧縮する圧縮力として固定部材27から作用するので、前記力を突出部31で受け止めることができる。これにより、固定部材27が収容部14d内の前記所定の挿入位置からダクトスリーブ14の挿入端部14aに向けて移動することをより確実に規制することができる。
また、本管11の端部11bがダクトスリーブ14の挿入端部14a内に挿入された状態で本管11に作業穴13に向けての力が作用することにより本管11がダクトスリーブ14内を作業穴13に向けてすなわち固定部材27に向けて移動したとき、本管11の端面11cが固定部材27に当接する前に突出部31に当接する。これにより、固定部材27へ向けての本管11の移動が規制されるので、本管11に作用した前記力が本管11から固定部材27に作用することが防止される。従って、本管11に作用する力が固定部材27に伝わることによってダクトスリーブ14への固定部材27の係合が解除されることを、確実に防止することができる。
以上、本発明の実施例を図面に沿って説明したが、具体的な構成は、上記した構成に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更がされた構成も本発明に含まれる。
例えば、本実施例では、規制手段45の各圧縮ばね部材48が、それぞれ板部材を折り曲げることにより形成され、Z字状の横断面を有する例を示したが、これに代えて、各圧縮ばね部材48を、それぞれ例えば圧縮コイルスプリングのように、板部材から形成されるばね部材以外のばね部材を本発明に適用することができる。各圧縮コイルスプリングを用いる場合、各圧縮スプリングをそれぞれの軸線が各第一の凹所46の深さ方向に沿うように該各第一の凹所内に収容する。また、ばね部材に限らず、例えばゴム弾性を有する部材で圧縮部材を構成することができる。
また、本実施例において、図9に示すように、直列的に接続される二つの管体51,52で本管11を構成し、各管体51,52内にそれぞれセパレータ53,54を配置することができる。
この場合、一方の管体51は、一端部にダクトスリーブ14に接続される接続端部51aを有し、他端部に他方の管体52の一端部52aに嵌合される嵌合端部51bを有する。前記一方の管体51は、その接続端部51aがダクトスリーブ14の挿入端部14aに挿入されることにより、前記した壁体13aへの本管11の接続と同様に、ダクトスリーブ14を介して壁体13aに接続される。
前記他方の管体52は、その一端部52aが前記一方の管体51の嵌合端部51bにその外方から嵌合することにより、前記一方の管体51に接続される。
第一及び第二の各セパレータ53,54は、セパレータ18と同様に、平面部55及び一対の傾斜部56(図9には、一方の傾斜部56が示されている。)を有する板状部57と、一対の伸長部58(図10参照。)とを有し、全体に各管体51,52の軸線方向に沿って伸びる長尺状をなしている。
前記一方の管体51内に配置される第一のセパレータ53の一端部53aにおける各伸長部58には、図10に示すように、それぞれ前記した一対の切り欠き28が形成されている。第一のセパレータ53は、セパレータ18と同様に、各切り欠き28が固定部材27に係合することにより図9に示すように該固定部材を介してダクトスリーブ14に固定される。
前記他方の管体52内に配置される第二のセパレータ54は、第一のセパレータ53と異なり、一端部54aに切り欠き28は形成されておらず、前記他方の管体52が前記一方の管体51に接続された状態で、一端部54aが第一のセパレータ53の他端部53bに突き合うように配置される。
第一及び第二の両セパレータ53,54は、図示の例では、セパレータ用継手59を介して互いに接続されている。
セパレータ用継手59は、第一及び第二の各セパレータ53,54の下方に該両セパレータを跨るように配置されている。また、セパレータ用継手59は、図10及び図11に示すように、第一及び第二の各セパレータ53,54の平面部55の下方で各セパレータ53,54の長手方向に沿って伸びる平板部分60と、該平板部分の幅方向で互いに対向する一対の縁部60aからそれぞれ第一及び第二の各セパレータ53,54の各傾斜部56に沿って斜め上方へ伸びる一対の傾斜部分61とを有し、全体にV字状の横断面を有する。
セパレータ用継手59の両端部のうち第二のセパレータ54側に位置する一端部59aにおける各傾斜部分61には、図10に示すように、それぞれボルトのような締結部材62が挿通される挿通孔63が形成されている。また、第二のセパレータ54の一端部54aにおける各傾斜部56には、それぞれ各挿通孔63のそれぞれに整合する挿通孔64が形成されている。互いに整合する各組の挿通孔63,64にそれぞれ締結部材62を挿入することにより、セパレータ用継手59は、締結部材62を介して第二のセパレータ54に固定される。これにより、セパレータ用継手59は、第二のセパレータ54が移動したとき、該第二のセパレータと一体に移動する。
セパレータ用継手59の他端部59bは、図9に示すように、第一のセパレータ53と前記一方の管体51内に収容された各鞘管ダクトスリーブ32との間に挿入されている。セパレータ用継手59が第一のセパレータ53と各鞘管ダクトスリーブ32との間に挿入された状態では、セパレータ用継手59はその下方から各鞘管ダクトスリーブ32により支持されるので、第一のセパレータ53の下方へ向けてのセパレータ用継手59の移動が規制される。これにより、セパレータ用継手59は、上下方向に沿った移動が規制された状態で、第一のセパレータ53に対して該第一のセパレータの長手方向に沿って相対移動可能である。従って、第二のセパレータ54が熱伸縮するとき、セパレータ用継手59が第二のセパレータ54から受ける力によって第一のセパレータ53の長手方向に沿って移動することにより、第二のセパレータ54の熱伸縮が許容される。
第一のセパレータ53及び各鞘管ダクトスリーブ32間へのセパレータ用継手59の挿入量は、第二のセパレータ54の熱伸縮による伸縮代及び地震発生時の移動代が第一のセパレータ53及び各鞘管ダクトスリーブ32間に確保される大きさに設定されている。これにより、第二のセパレータ54の熱伸縮時、第一のセパレータ53と各鞘管ダクトスリーブ32との間でのセパレータ用継手59の第一のセパレータ53の長手方向に沿った移動が許容されるので、セパレータ用継手59が、第一のセパレータ53と各鞘管ダクトスリーブ32との間から抜け出すことが防止される。
セパレータ用継手59を用いて第一及び第二の各セパレータ53,54を互いに接続する際、セパレータ用継手59を第二のセパレータ54に予め固定し、前記他方の管体52を前記一方の管体51に接続するときに、セパレータ用継手59を第一のセパレータ53と各鞘管ダクトスリーブ32との間に挿入する。これにより、第一及び第二の両セパレータ53,54は、互いに各管体51,52の軸線に沿って相対変位可能に接続される。
更に、本実施例では、本管11の端部11bをダクトスリーブ14に直接接続する例を示したが、これに代えて、図12に示すように、従来よく知られた調節管65を用いて本管11をダクトスリーブ14に接続することができる。
この場合、本管11は、図12(a)に示すように、その端部11bとダクトスリーブ14の挿入端部14aとの間に間隔がおかれるように配置される。また、本管11の端部11bには、図示の例では、調節管65が嵌合される嵌合部11dが形成されている。また、図示の例では、ダクトスリーブ14の挿入端部14aに短管66がその一端部66aで接続されている。
調節管65は、図示の例では、ダクトスリーブ14と本管11との間に配置される管本体67と、該管本体に設けられ、該管本体の軸線に沿ってスライド可能なスライド管68とを有する。
管本体67は、短管66と本管11との間の間隔よりも小さい長さ寸法を有し、一端部に本管11の嵌合部11dに嵌合される嵌合端部67aを有する。管本体67は、その嵌合端部67aが本管11の嵌合部11dに嵌合されることにより本管11に接続される。管本体67の他端部67bには、その外方からスライド管68がスライド可能に嵌合されている。管本体67内には、複数の鞘管69が管本体67の軸線に沿って伸びるように収容されている。各鞘管69の一対の端部のうち管本体67の他端部67b側に位置する一端部69aには、それぞれ端末用鞘管70がその一端部70aで接続されている。また、各鞘管69の他端部に69bには、それぞれ本管11内の各鞘管12が接続されている。
スライド管68は、管本体67の他端部67bと短管66の他端部66bとの間の間隔よりも大きい長さ寸法を有する。また、スライド管68は、その一端部68aが管本体67の他端部67bに嵌合し且つ他端部68bが短管66の他端部66bにその外方から嵌合することにより、管本体67と短管66との間に跨っている。
また、各端末用鞘管70は、それぞれスライド管68内を伸び、更に、ダクトスリーブ14に固定部材27を介して固定された各鞘管ダクトスリーブ32内に挿入されている。各鞘管ダクトスリーブ32内への各端末用鞘管70の挿入量は、各鞘管ダクトスリーブ32内に各鞘管12を挿入する前記した場合と同様に、各鞘管12の熱伸縮による伸縮代及び地震発生時の移動代が各鞘管ダクトスリーブ32内で確保される大きさに設定されている。
調節管65を用いて本管11をダクトスリーブ14に接続する際、先ず、ダクトスリーブ14が設けられた作業穴13とは別の作業穴の壁体から作業穴13に向けて直列的に順次接続された複数の本管11のうち作業穴13に最も近い最終番目の本管11に、図12(b)に示すように、スライド管68が予め設けられた調節管65の管本体67を接続し、また、前記別の作業穴の壁体から直列的に順次接続された複数の鞘管12のうち最終番目の本管11内の鞘管12に調節管65の管本体67内の鞘管69をそれぞれ接続し、更に、該各鞘管にそれぞれ端末用鞘管70を接続する。
次に、各鞘管ダクトスリーブ32及びセパレータ18がそれぞれ予め取り付けられた固定部材27をダクトスリーブ14の収容部14d内に作業穴13内から挿入する。このとき、各鞘管12,69の熱伸縮による伸縮代及び地震発生時の移動代が各鞘管ダクトスリーブ32内で確保されるように、各鞘管ダクトスリーブ32内にそれぞれに対応する端末用鞘管70を挿入する。これにより、各鞘管ダクトスリーブ32内からの各端末用鞘管70の抜け出しが防止された状態で、本管11の各鞘管12と各鞘管ダクトスリーブ32とが、図12(a)に示すように、調節管65の各鞘管69及び各端末用鞘管70を介して互いに接続される。
続いて、固定部材27を収容部14d内に前記所定の挿入位置まで挿入した後、各圧縮ばね部材48をそれぞれ各第二の凹所46に係合することにより、固定部材27をダクトスリーブ14に固定する。これにより、各鞘管ダクトスリーブ32及びセパレータ18は、それぞれダクトスリーブ14に固定部材27を介して固定される。
その後、スライド管68を図12(a)に二点鎖線で示された位置から短管66に向けて管本体67の軸線に沿ってスライドさせ、スライド管68の他端部68bを短管66の他端部66bにその外方から嵌合することにより、スライド管68を短管66に接続する。これにより、スライド管68を管本体67及び短管66間に跨らせる。スライド管68が管本体67及び短管66間に跨ることにより、管本体67はスライド管68を介して短管66に接続され、これにより、本管11は調節管65及び短管66を介してダクトスリーブ14に接続される。
従来では、二つの作業穴13間に光通信用ケーブル15のための管路を形成するとき、複数の鞘管ダクトスリーブ32が固定された終点側ロータス管を終点側の他方の作業穴13の壁体13aに設けられたダクトスリーブ14に予め接続し又は複数の鞘管ダクトスリーブ32を前記他方の作業穴13の壁体13aに設けられたダクトスリーブ14に予め前記他方の作業穴13の外方から挿入して固定部材27を介して固定しておく必要があることから、最終番目の本管11内の鞘管12と各鞘管ダクトスリーブ32とを接続するために、最終番目の本管11と終点側ロータス管又はダクトスリーブ14との間で調節管65を用いた前記やりとり接続作業を行う必要がある。
このため、各鞘管ダクトスリーブ32と最終番目の本管11内の鞘管12とを接続するときに、やりとり接続作業を行うために、少なくとも最終番目の本管11の端部11bと前記他方の作業穴13の壁体13aとの間に作業用スペースを地中で確保する必要がある。
従って、例えば前記他方の作業穴13が道路の近傍に設けられており且つ前記管路が前記他方の作業穴13に向けて道路を横切るように形成される場合、前記他方の作業穴13の周囲に前記作業用スペースを形成すべく地面を掘削するとき、その掘削領域が道路内に大きくはみ出してしまうため、接続作業中に道路の大幅な交通規制を招く。
これに対し、本発明によれば、前記したように、ダクトスリーブ14の作業穴13の固定端部14bには固定部材27を収容する収容部14dが形成されており、該収容部は、ダクトスリーブ14が作業穴13の壁体13aに設けられた状態で作業穴13内からの固定部材27の挿入を許すことから、固定部材27をダクトスリーブ14の収容部14d内に作業穴13内から挿入し、更に、各鞘管ダクトスリーブ32を、ダクトスリーブ14内に作業穴13内から挿入して固定部材27に取り付けることにより該固定部材を介してダクトスリーブ14に固定することができる。
これにより、本管11及び鞘管12を用いて光通信用ケーブル15のための管路を二つの作業穴13間に形成する際、始点側の前記一方の作業穴13の壁体13aから終点側の前記他方の作業穴13の壁体13aに向けて本管11及び鞘管12をそれぞれ順次接続するとき、例えば、最終番目の本管11にスライド管68が設けられた調節管65の管本体67を接続し、最終番目の本管11内に収容された鞘管12に管本体67内の鞘管69を接続し、更に、該鞘管に端末用鞘管70を接続した後、前記他方の作業穴13の壁体13aに設けられたダクトスリーブ14内に鞘管ダクトスリーブ32を固定部材27と共に挿入することによって鞘管ダクトスリーブ32内に端末用鞘管70を挿入し、これにより、最終番目の本管11の鞘管12と鞘管ダクトスリーブ32とを調節管65の鞘管69及び端末用鞘管70を介して互いに接続することができる。
従って、従来のように鞘管ダクトスリーブ32をダクトスリーブ14に予め固定しておく必要がある場合とは異なり、最終番目の本管11内の鞘管12と各鞘管ダクトスリーブ32とを接続するために、最終番目の本管11とダクトスリーブ14との間で従来のようなやりとり接続作業を行う必要はない。
このことから、鞘管ダクトスリーブ32と最終番目の本管11内の鞘管12とを接続するには、鞘管ダクトスリーブ32と端末用鞘管70との接続後にスライド管68をスライドさせることにより該スライド管68を調節管65の管本体67とダクトスリーブ14との間に跨らせる作業を行うためのスペースすなわちスライド管68がダクトスリーブ14に向けてスライドする前の状態(図12(a)に二点鎖線で示した状態である。)でスライド管68の一端部68aと前記他方の作業穴13の壁体13aとの間のスペースを地中に確保すれば足りる。
これにより、従来のやりとり接続作業を行う場合のように最終番目の本管11の端部11bと前記他方の作業穴13の壁体13aとの間にスペースを確保する必要がある場合に比べて、地中に確保すべき作業用スペースの前記終点側の作業穴13の壁体13aからの大きさを確実に小さくすることができる。
従って、例えば前記他方の作業穴13が道路の近傍に設けられており且つ前記管路が前記他方の作業穴13に向けて道路を横切るように形成される場合でも、前記他方の作業穴13の周囲に前記作業用スペースを形成すべく地面を掘削するとき、その掘削領域が従来のやりとり接続作業を行う場合程大きく道路内にはみ出すことが防止されるので、接続作業中に従来のような道路の大幅な交通規制を招くことを確実に防止することができる。
また、本実施例では、セパレータ18が本管11及びダクトスリーブ14内をその横断面で見て二つの管路に区画した例を示したが、これに代えて、本管11及びダクトスリーブ14内をその横断面で見て三つ以上の管路に区画するセパレータを本発明に用いることができる。
更に、本実施例では、本管11及びダクトスリーブ14内をその横断面で見て上下に区画するセパレータ18が本管11及びダクトスリーブ14内に配置された例を示したが、これに代えて、セパレータ18を不要とすることができる。
この場合、本管11の内周面11aに形成された各突起部25、及び、固定部材27の環状部材34の内周面34bに形成された一対の突起39を、それぞれ不要とすることができる。
また、この場合、固定部材27の板状部材35を、図13に示すように、環状部材34内に嵌合する嵌合部71と、該嵌合部に形成され、環状部材34内への嵌合部71の嵌合状態で環状部材34の段部38に係合する係合部72とを有する板状部材73で構成することができる。
嵌合部71は、環状部材34の内径とほぼ等しい径を有する円形をなした板部材からなる。嵌合部71には、各鞘管ダクトスリーブ32がそれぞれ挿通される複数の第一の挿通孔74と、各引込用ケーブル17がそれぞれ挿通される複数の第二の挿通孔75とが形成されている。各第一の挿通孔74は、図示の例では、それぞれ嵌合部71の図13で見て下半部に形成されており、各第二の挿通孔75は、図示の例では、それぞれ嵌合部71の図13で見て上半部に形成されている。
係合部72は、嵌合部71の下半部における周面71aから嵌合部71の径方向外方に張り出し且つ周面71aに沿って伸びる。
板状部材73は、その係合部72が段部38に又は嵌合部71の周面71aが環状部材34の内周面34bに例えば接着剤のような接合材料によって接合されることにより、嵌合部71が環状部材34内に嵌合し且つ係合部72が段部38に係合した状態で環状部材34に固定される。
また、本実施例では、規制手段45が、環状部材34の外周面34cに形成された一対の第一の凹所46と、ダクトスリーブ14の収容部14dの内周面14cに形成された一対の第二の凹所47と、圧縮弾性変形可能な圧縮部材とで構成された例を示したが、これに代えて、例えば、環状部材34の外周面34c又はダクトスリーブ14の収容部14dの内周面14cに塗布された接着剤で構成することができる。
この場合、固定部材27の例えば前記一方の端面34aに所定の位置で目印を付し、固定部材27が収容部14d内の前記所定の挿入位置におかれた状態で前記目印に整合する目印をダクトスリーブ14の収容部14dの内周面14c又は拡径部30の内周面30aに付すことができる。これにより、固定部材27を収容部14d内に挿入したとき、作業者は、前記両目印が互いに整合することを作業穴13の内方から視認することにより、固定部材27を収容部14d内の前記所定の挿入位置に配置することができる。
更に、本実施例では、従来のようなロータス管を用いることなく本管11をダクトスリーブ14に直接接続する配管接続構造10に本発明を適用した例を示したが、これに代えて、本管11を従来のロータス管を介してダクトスリーブ14に接続する配管接続構造に本発明を適用することができる。