JP5271673B2 - 分岐管継手 - Google Patents

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Description

本発明は、分岐管継手およびその施工方法に関し、特に、接着剤の垂れ落ちを防止する技術に関する。
従来、本管に分岐管を接続する場合、分岐管継手を介して行っている。この分岐管継手として、本管の外周に接着されるサドル部と、このサドル部から立ち上げられ、分岐管を接続可能な筒状に形成された分岐短管部と、を備えた分岐管継手が、例えば、特許文献1などにより知られている。
このような分岐管継手を用いて分岐短管部を接続する場合、まず、本管に開口された取着口の周縁とサドル部との少なくとも一方に接着剤を塗布し、分岐管継手のサドル部の分岐短管部の開口付近に形成されたフランジを、取着口に挿入させ、サドル部を本管の外周に押し当てて接合していた。
特開2004−169819号公報
しかしながら、上述の従来技術では、分岐管継手を接着剤により接合させる際に、サドル部により取着口が覆われ、目視しにくい状態でフランジを取着口に挿入させる作業となる。
このため、フランジを取着口に挿入させる際に、ねらいがはずれてフランジが本管外表面に塗布された接着剤に触れて、接着剤が本管内に垂れ落ちることがあった。
このように、接着剤が本管内に垂れ落ちた場合、分岐管を接続する前に、分岐短管部から本管内部に手を差し入れて、ウエスなどで垂れ落ちた接着剤を拭き取る作業が必要になり、作業性が悪いとともに、ウエスなどにコストもかかる。また、接着剤を、十分に拭き取らずに残したままにしていると、この接着剤が固まって、掃流性を妨げるおそれがある。
そこで、特許文献1に記載の技術では、サドル部を透明・半透明の素材で形成し、目視し易くして、上記問題を解決している。
しかしながら、このように、分岐管継手の一部に透明の素材を使用すると、全体の不透明の素材で形成するのと比較して、配合粉が高価になり、コストアップとなる。
また、接着作業時に、サドル部を本管外表面に押し付けると、両者の間で押圧された接着剤が拡がるが、接着剤が厚みを有して塗布されていると、取着口にフランジが挿入される前に接着剤が拡がり、取着口から本管内に垂れ落ちることがあるが、このような垂れ落ちを解決することはできなかった。
本発明は、上述の問題点に着目して成されたもので、透明材料を使用しない安価な構成で、接着剤が本管内に垂れ落ちるのを防止できる分岐管継手を提供することを目的とするものである。
本発明は、上述の課題に着目してなされたもので、請求項1に記載の発明は、本管に開口された取着口の周囲の本管外表面に接着されるサドル部と、このサドル部に形成されて、一端に前記取着口に対向する開口部が設けられ、他端に分岐管を接続する受口が設けられた分岐短管部と、を備えた継手本体と、この継手本体と別体に形成され、前記取着口に装着される環状に形成された環状シール材と、を備えた分岐管継手であって、前記環状シール材が、前記取着口に挿入可能な筒状に形成された挿入筒部と、この挿入筒部を前記取着口に挿入させたときに、前記取着口の外周縁部に当接して前記取着口進入方向への移動を規制可能な嵌合受部と、を備え、前記継手本体の前記開口部の周縁には、前記サドル部を本管外表面に接着させるときに前記環状シール材の嵌合受部に嵌まり合う嵌合用溝が形成され、前記環状シール材が、前記継手本体の嵌合用溝に、前記分岐短管部の軸方向に移動可能に保持されていることを特徴とする分岐管継手とした。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の分岐管継手において、前記嵌合受部と前記嵌合用溝との相対移動時の摺動抵抗は、前記挿入筒部の前記取着口への挿入時の摺動抵抗よりも大きく設定されていることを特徴とする分岐管継手とした。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の分岐管継手において、前記環状シール材と前記嵌合用溝とに、前記環状シール材が前記嵌合用溝から脱落するのを防止する係合手段が設けられていることを特徴とする分岐管継手とした。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の分岐管継手において、前記係合手段として、前記開口部の内周部に設けられた支持フランジから前記嵌合用溝内に突出された係合凸部と、前記係合受部から前記係合凸部に係合可能に突出されて、前記係合凸部と係合して前記環状シール部材が前記嵌合用溝から脱落するのを防止するストッパ突起と、を備え、前記ストッパ突起は、前記環状シール材を前記嵌合用溝に挿入する方向側にこの挿入を許容する傾斜面を有する一方、前記環状シール材が前記嵌合用溝からの引き抜き方向側に前記係合凸部と係合する段部を有した形状に形成されている分岐管継手とした。
本発明の分岐管継手では、サドル部および分岐短管部を有した継手本体とは別体に、取着口に挿入させる挿入筒部を有した環状シール材を、設定した。
したがって、継手本体を接着させる前に環状シール材を取着口に挿入可能であり、この場合、目視可能であり、作業ミスにより環状シール材で接着剤に触れて接着剤を取着口から垂れ落とすことの発生を抑えることができる。
また、接着剤がサドル部と本管外表面との間で押し拡げられるよりも前の時点で、取着口に環状シール材の挿入筒部を挿入させて取着口と環状シール材との間をシール状態とすることができるとともに、継手本体の嵌合用溝に環状シール材の嵌合受部を挿入させて、環状シール材と継手本体との間をシール状態とすることができる。
したがって、接着剤がサドル部と本管外表面との間で押し拡げられる際に、接着剤が取着口から本管内に垂れ落ちるのを防止できる。
以上のように、本発明では、サドル部に安価な不透明材料を用いていても、接着剤が取着口から垂れ落ちるのを防止することができる。
さらに、請求項1に記載の発明では、環状シール材が継手本体の嵌合用溝に、分岐短管部の軸方向にスライド可能に予め装着されている。
施工時には、環状シール材を、嵌合用溝から最も突出させた状態として、取着口に挿入させる。このように、環状シール材が取着口から突出されているため、突出しないものと比較して、目視しやすい。
また、環状シール材が嵌合用溝から最も突出させた状態で挿入筒部を取着口に挿入させた後に、接着剤が、サドル部と本管外表面との間で押圧されるように設定可能であり、このように設定することで、挿入筒部が取着口に挿入される前の時点で、接着剤が押圧されて取着口から垂れ落ちるのを防止できる。
請求項3に記載の発明では、環状シール材は、係合手段により係合されて継手本体の嵌合用溝に予め装着された状態に維持される。
したがって、分岐管継手の持ち運び中などに、環状シール材が継手本体から脱落することが無く、1部品として取り扱うことができ、環状シール材が脱落するものと比較して、作業性に優れる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の実施の形態の分岐管継手は、本管(1)に開口された取着口(11)の周囲の本管外表面(1a)に接着されるサドル部(31)と、このサドル部(31)に一体に形成され、一端に前記取着口(11)に対向される開口部(32b)が設けられ、他端に分岐管(2)を接続する受口(32a)が設けられた分岐短管部(32)と、を備えた継手本体(3)と、この継手本体(3)と別体に形成され、前記取着口(11)に装着される環状に形成された環状シール材(4)と、を備えた分岐管継手であって、前記環状シール材(4)が、前記取着口(11)に挿入可能な筒状に形成された挿入筒部(41)と、この挿入筒部(41)を前記取着口(11)に挿入させたときに、前記取着口(11)の外周縁部に当接して前記取着口進入方向への移動を規制する嵌合受部(42)と、を備え、前記継手本体(3)の前記開口部(32b)の周縁に、前記サドル部(31)を本管外表面(1a)に接着させるときに、前記嵌合受部(42)と嵌まり合う嵌合用溝(32c)が形成されていることを特徴とする分岐管継手とした。
以下に、本発明の最良の形態の実施例1の分岐管継手Aについて説明する。
実施例1の分岐管継手Aは、図2および図3に示す本管1に分岐管2を接続するのに用いる。なお、実施例1では、本管1および分岐管2として、塩化ビニル樹脂製のものを用いているが、ヒューム管など他の材質の管にも適用することができる。
分岐管継手Aは、本実施例1では、塩化ビニル樹脂製のものを用いており、図1に示すように、継手本体3と、この継手本体3とは別体の環状シール材4とを備えている。
継手本体3は、サドル部31と分岐短管部32とが一体に形成されている。
サドル部31は、本管1の外周の曲率と略同率の円弧板状に形成されており、図において下側の接着面31aが、本管1に開口された取着口11(図3参照)の周囲の本管外表面1aに接着される。
分岐短管部32は、サドル部31から一体に外径方向に円筒状に立ち上げられ、先端に分岐管2を接続する受口32aが設けられ、また、サドル部31の接着面31aに開口された開口部32bを有している。
この開口部32bの内周には、開口端縁を外径方向に拡開する断面L字状の嵌合用溝32cが形成されている。さらに、嵌合用溝32cに隣り合って開口部32bの奥側に、嵌合用溝32cの底面32dを内径方向に延長させるフランジ32fが、内径方向に向かって突設されている。
環状シール材4は、継手本体3と同材質である塩化ビニル樹脂製のもので、円筒状に形成された挿入筒部41と、この挿入筒部41から外径方向に突出された嵌合受部42とを備えた略L字断面形状に形成されている。
挿入筒部41は、前述のように円筒状に形成され、その外径寸法が、取着口11に挿入可能であり、かつ、挿入状態で取着口11との間を後述する接着剤が通過するのを防止可能な嵌合状態を形成可能な寸法に形成されている。
嵌合受部42は、挿入筒部41よりも外径方向に突出して形成され、その外径寸法が、取着口11よりも大径であり、かつ、嵌合用溝32cの内周に緩く嵌合可能な寸法に形成されている。なお、嵌合受部42と嵌合用溝32cとの嵌合状態は、両者の間を接着剤が通過するのを防止可能な寸法に形成されている。
次に、実施例1の分岐管継手Aを本管1に接着する施工手順を説明する。
(環状シール材取付手順)
まず、環状シール材4を取着口11に取り付ける手順を実行する。
この場合、図3に示すように、環状シール材4の挿入筒部41を取着口11に挿入し、かつ、嵌合受部42が、本管1の取着口11の外周縁に当接するまで押し込む。この状態で、取着口11は、その外周方向に対して環状シール材4でシールされた状態となる。
この環状シール材4の取付作業では、取着口11はサドル部31に遮られることなく目視可能であるため、挿入筒部41が、取着口11にきつめに嵌合される寸法であっても、その作業は容易である。
(接着手順)
次に、継手本体3のサドル部31を、本管1の本管外表面1aに接着させる手順を実行する。
この場合、図示を省略した接着剤を、サドル部31の接着面31aと、この接着面31aが接触する範囲の本管1の本管外表面1aとに塗布する。なお、接着剤の塗布は、サドル部31の接着面31aと、この接着面31aが接触する範囲の本管1の本管外表面1aとのいずれか一方であってもよい。
また、接着剤は、分岐管継手Aと本管1とを接着させる機能を有するとともに、両者の間に水密性を確保できるものを用いる。本実施例1では、例えば、エポキシ系の接着剤などを用い、一例を示せば、積水化学工業製の商品名エスロタイトを用いる。また、本管1としてヒューム管を用いる場合、接着剤としてモルタルなどを用いる。
次に、継手本体3のサドル部31を、本管外表面1aに当接させて接着させる。
この場合、継手本体3のサドル部31を、徐々に取着口11の周囲の本管外表面1aに近付けるもので、この近付ける過程において、まず、サドル部31が本管外表面1aに当接する前の時期に、継手本体3の嵌合用溝32cを、本管1に取り付けられた環状シール材4の嵌合受部42に嵌合させる。
この嵌合の後、環状シール材4の嵌合受部42が、嵌合用溝32cの最も奥のフランジ32fに当接するまで、継手本体3を、本管1に対して、取着口11の軸方向に押し付ける。
この継手本体3を押し付ける過程において、サドル部31の接着剤と、本管外表面1aの接着剤とが当接し、さらに押圧され、接着剤が、サドル部31の接着面31aと本管外表面1aとの間で取着口11の全周に拡がる。
このように接着剤が押圧されて拡がる時点で、本実施例1では、事前に環状シール材4が取着口11に挿入されて、継手本体3と環状シール材4との間がシールされている。また、環状シール材4が継手本体3の嵌合用溝32cに嵌合されており、環状シール材4と継手本体3との間もシールされている。このため、接着剤は、取着口11および分岐短管部32の内側に漏れることがなく、よって、本管1の内部に垂れ落ちることも無い。
その後、接着剤が硬化すると、分岐管継手Aが本管1に接合されるとともに、両者の間のシール性も確保される。
以上説明したように、本実施例1では、以下に述べる効果を奏する。
実施例1の分岐管継手Aにおいて、取着口11に挿入される部分を、環状シール材4として、継手本体3とは別体に形成した。
このため、継手本体3の接着を行なう前の時点に、環状シール材4を取着口11に挿入させることができる。
また、環状シール材4と継手本体3とは、両者が嵌合する嵌合受部42と嵌合用溝32cとを有し、両者は、サドル部31と本管外表面1aとが当接する前の時点で、嵌合して軸方向にスライドするスライド代を設けた。
したがって、サドル部31が本管外表面1aに当接あるいは近接して、接着剤が押圧されて拡がる前の時点で、取着口11と環状シール材4との間、ならびに環状シール材4と継手本体3との間を、シールすることができ、接着剤が、これらの間から取着口11側にたれ落ちるのを防止できる。
(他の実施例)
以下に、本発明の実施の形態の他の実施例について説明する。なお、以下の実施例は、実施例1の変形例であるため、実施例1との相違点のみを説明し、実施例1と同様の構成を図示する場合には実施例1と同じ符号を付けて説明を省略する。また、実施例1と同様の作用効果についても説明を省略する。
実施例2の分岐管継手Bは、環状シール材204を継手本体203の分岐短管部232に対して軸方向にスライド可能に予め装着させた例である。
すなわち、図4,図5に示すように、開口部32bの内周部には、サドル部231から内径方向に離間した位置で、分岐短管部232の基端部から軸方向に延びる支持フランジ232fが形成されている。これにより、サドル部231と支持フランジ232fとの間に、接着面31a側に開口を有するとともに、分岐短管部232の軸方向に凹状に形成されたスライド溝(嵌合用溝)232cがリング状に形成されている。
さらに、支持フランジ232fの先端部には、スライド溝232cの側に突出された係合凸部(係合手段)232tが形成されている。
環状シール材204は、実施例1と同様に、挿入筒部241と嵌合受部242とを備えている。
スライド溝232cは、環状シール材204の嵌合受部242の軸方向寸法よりも大きな寸法に形成されており、この寸法差により、嵌合受部242は、スライド溝232cに軸方向にスライド可能に支持されている。
また、嵌合受部242には、支持フランジ232fの係合凸部232tに係合して、図において下方のスライドが規制されるストッパ突起(係合手段)242tが形成されている。このストッパ突起242tは、図示のように、図において上方に向けて突出代が小さくなるよう傾斜した傾斜面を有する一方、図において下方の端部に、係合凸部232tに係合可能な段部を有した形状に形成されている。
したがって、環状シール材204をスライド溝232cに挿入させる方向では、ストッパ突起242tは係合凸部232tと係合することなく、円滑に挿入されるが、逆に、環状シール材204をスライド溝232cから引き抜こうとすると係合凸部232tに係合する構造となっており、環状シール材204と継手本体203を一体化するのに、環状シール材204をかち込めば容易に組み立てることができる。
なお、嵌合受部242は、スライド溝232cと相対スライド可能な寸法に形成されているが、この相対スライド時の摺動抵抗は、環状シール材204の挿入筒部241を取着口11に挿入させるときの摺動抵抗よりも大きくなるように設定されている。
次に、実施例2の施工手順を説明する。
実施例2では、まず、分岐管継手Bは、環状シール材204を、図4に示すように、ストッパ突起242tと係合凸部232tとが係合するスライド溝232cの先端に配置させておく。
次に、サドル部231の接着面31aと、本管1の取着口11とにあらかじめ図示を省略した接着剤を塗布する。なお、接着剤は、サドル部231のみに塗布してもよい。
次に、分岐管継手Bを、本管1に接着させるが、この際、まず、環状シール材4の挿入筒部241を、取着口11に挿入させる。このとき、挿入筒部241は、スライド溝232cの下端に配置されて、サドル部231から突出しているため、スライド溝232cの上端に配置されているのと比較して、挿入筒部241を目視しやすく作業性に優れる。
この挿入時点では、サドル部231は、本管1の本管外表面1aから離れており、接着剤は、まだ押圧されない。
この状態から、さらに継手本体203を本管1に向けて押し付けると、摺動抵抗の違いにより環状シール材204がスライド溝232cの下端に配置された突出状態のまま、環状シール材204の挿入筒部241が取着口11に挿入される。
その後、環状シール材204の嵌合受部242が、本管1に当接し、挿入筒部241の移動が規制されると、この時点から、継手本体203は、本管1に固定状態となった環状シール材204に相対スライドし、本管1に接近する。
このように、継手本体203と環状シール材204との相対スライドが開始された後に、接着剤が、サドル部231の接着面31aと本管外表面1aとの間で押圧されて拡がる。
その後、環状シール材204の嵌合受部242が、スライド溝232cに突き当たるか、サドル部231が本管外表面1aに圧接状態となるかして、サドル部231の軸方向への移動が規制されると、図5に示す状態となり、この状態で、接着剤を硬化させる。
以上説明したように、実施例2では、実施例1と同様に、サドル部231と本管外表面1aとの間で、接着剤が押圧されて拡がる前の時点で、環状シール材204の挿入筒部241が取着口11に挿入されたシール状態となり、かつ、嵌合受部242が継手本体203とシール状態となるため、押圧された接着剤が、取着口11から本管1内に垂れ落ちるのを防止できる。
さらに、実施例2では、環状シール材204を継手本体203に予め装着してあるので、施工現場では、両者203,204を1部品として扱うことができ、両者が別体であるものと比較して、作業性に優れる。
加えて、環状シール材204にストッパ突起242tを形成する一方、継手本体203の支持フランジ232fに係合凸部232tを形成し、継手本体203に装着した環状シール材204が継手本体203から脱落しないようにした。したがって、継手本体203と環状シール材204とが別体であっても、両者を一体としたものと同様に取り扱うことができ、作業性に優れる。
嵌合受部242とスライド溝232cとの相対スライド時の摺動抵抗を、環状シール材204の挿入筒部241を取着口11に挿入させるときの摺動抵抗よりも大きく設定したため、挿入筒部241を取着口11に挿入させるときに、挿入筒部241が取着口11に挿入された後に、継手本体203が環状シール材204に相対スライドする。
したがって、この相対スライドが逆になるものと比較して、接着剤がサドル部231に押圧される前に取着口11が環状シール材204によりシールされ、接着剤の垂れ落ちを、より確実に防止することができる。
なお、接着剤の塗布を、サドル部231の接着面31aのみに行なった場合、環状シール材204の挿入筒部241を取着口11に挿入させる際に、挿入筒部241のねらいがはずれて本管外表面1aに当接しても、挿入筒部241に接着剤が付着するおそれが無く、接着剤が本管1内に垂れ落ちるのを防止できる。
実施例3の分岐管継手Cは、実施例2と同様に、環状シール材304を継手本体303の分岐短管332に対して軸方向にスライド可能に予め装着させた例であって、係合手段の構造が実施例2のものと異なる。
すなわち、図6に示すように、開口部32bの内周部には、サドル部331から内径方向に離間した位置で、分岐短管332の基端部から軸方向に延びる支持フランジ332fが形成されている。これにより、サドル部331と支持フランジ332fとの間に、接着面31a側に開口を有し、分岐短管332の軸方向に凹状に形成されたスライド溝332cがリング状に形成されている。
さらに、支持フランジ332fの先端部には、スライド溝332cの内周方向に突出された係合フランジ332tが形成されている。
環状シール材304は、実施例1と同様に、挿入筒部341と嵌合受部342とを備えている。
また、実施例2と同様に、スライド溝332cは、環状シール材304の嵌合受部342の軸方向寸法よりも大きな寸法に形成されており、この寸法差により、嵌合受部342は、スライド溝332cに軸方向にスライド可能に支持されている。
また、嵌合受部342には、支持フランジ332fの係合フランジ332tに係合して、図において下方のスライドが規制されるストッパ突起342tが外径方向に突出して形成されている。このストッパ突起342tは、略四角柱形状を成し、環状シール材304の内周の2箇所に対角に設けられている。
一方、図7に示すように、支持フランジ332fの係合フランジ332tには、ストッパ突起342tを軸方向に通過させることが可能な切欠部332sが、対角の2箇所に形成されている。
したがって、環状シール材304のストッパ突起342tと、切欠部332sとの位置を軸方向で一致するように配置させて、環状シール材304の嵌合受部342をスライド溝332cに出し入れさせることができる。よって、実施例2よりも、環状シール材304と継手本体303との一体化が容易に行える。
また、嵌合受部342をスライド溝332cに挿入させた後に、環状シール材304を周方向に回動させれば、ストッパ突起342tが係合フランジ332tに係合し、環状シール材304が、スライド溝332cから脱落するのが規制された状態となる。
なお、実施例3にあっても、嵌合受部342とスライド溝332cとの相対スライド時の摺動抵抗は、環状シール材304の挿入筒部341を取着口11に挿入させるときの摺動抵抗よりも大きくなるように設定されている。
次に、実施例3の施工手順を説明する。
実施例3の施工手順は、実施例2と同様であり、環状シール材304を、図6に示すように、ストッパ突起342tと係合フランジ332tとが係合するスライド溝332cの先端に配置させておく。
次に、サドル部331の接着面31aと、本管1の取着口11と、にあらかじめ図示を省略した接着剤を塗布する。なお、サドル部331のみに塗布してもよい。
次に、分岐管継手Cを、本管1に接着させる際には、まず、環状シール材304の挿入筒部341を、取着口11に挿入させる。
この挿入時点では、サドル部331は、本管1の本管外表面1aから離れており、接着剤は、まだ押圧されない。
この状態で、さらに継手本体303を本管1に向けて押し付けると、摺動抵抗の違いにより継手本体303と環状シール材304との位置関係が変化せずに、環状シール材304の挿入筒部341が取着口11に挿入される。
その後、嵌合受部342が、本管1に当接し、挿入筒部341の移動が規制されると、この時点から、継手本体303は、本管1に固定状態となった環状シール材304に相対スライドし、本管1に接近する。
このように、継手本体303と環状シール材304との相対スライドが開始された後に、接着剤がサドル部331の接着面31aと本管外表面1aとの間で押圧されて拡がる。
その後、環状シール材304の嵌合受部342が、スライド溝332cに突き当たるか、サドル部331が本管1の本管外表面1aに圧接状態となるかして、サドル部331の軸方向への移動が規制された状態で、接着剤を硬化させる。
以上説明したように、実施例3では、実施例2と同様に、サドル部331と本管外表面1aとの間で、接着剤が押圧されて拡がる前の時点で、環状シール材304の挿入筒部341が取着口11に挿入されたシール状態となり、かつ、嵌合受部342が継手本体303とシール状態となるため、押圧された接着剤が、取着口11から本管1内に垂れ落ちるのを防止できる。
環状シール材304を継手本体303に予め装着したため、施工現場では、両者303,304を1部品として扱うことができ、両者が別体であるものと比較して、作業性に優れる。
環状シール材304と継手本体303とを係合させるストッパ突起342tと係合フランジ332tとを設け、環状シール材304が継手本体303から脱落しないようにした。したがって、継手本体303と環状シール材304とが別体であっても、両者を一体としたものと同様に取り扱うことができ、作業性に優れる。
嵌合受部342とスライド溝332cとの相対スライド時の摺動抵抗を、環状シール材304の挿入筒部341を取着口11に挿入させるときの摺動抵抗よりも大きく設定したため、挿入筒部341を取着口11に挿入させるときに、挿入筒部341が取着口11に挿入された後に、継手本体303が環状シール材304に相対スライドする。
したがって、この相対スライドが逆になるものと比較して、接着剤がサドル部331に押圧される前に取着口11が環状シール材304によりシールされ、接着剤の垂れ落ちを、より確実に防止することができる。
なお、接着剤の塗布を、サドル部331の接着面31aのみに行なった場合、環状シール材304の挿入筒部341を取着口11に挿入させる際に、挿入筒部341のねらいがはずれて本管外表面1aに当接しても、挿入筒部341に接着剤が付着するおそれが無く、接着剤が本管1内に垂れ落ちるのを防止できる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態および実施例1〜3について詳述してきたが、具体的な構成は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施例1〜3では、継手本体は、サドル部の円弧の中心軸に直交する方向に分岐短管部が設けられたものを示したが、その形状は、これに限定されるものではなく、分岐短管部が斜めに延在されるものにも適用できる。
また、実施例1では、挿入筒部41の外径寸法が、取着口11に挿入可能であり、かつ、挿入状態で取着口11との間を接着剤が通過するのを防止可能な嵌合状態を形成可能な寸法に形成し、かつ、嵌合受部42と嵌合用溝32cとの嵌合状態で、両者の間を接着剤が通過するのを防止可能な寸法に形成したが、これに限定されない。すなわち、接着剤が、これらの間を多少流れることが可能な寸法であっても、接着剤が取着口11に達するまでに距離があるため、接着剤が、取着口11まで達しないように浸入を抑制できる寸法であればよい。
また、実施例2では、嵌合受部242とスライド溝232cとの相対スライド時の摺動抵抗が、環状シール材204の挿入筒部241を取着口11に挿入させるときの摺動抵抗よりも大きくなるように設定したが、これに限定されない。両摺動抵抗を略等しく設定したり、これとは逆に設定したりしていても、継手本体203を接着する作業の最初に、環状シール材204により取付口11を塞いだ状態を形成でき、接着剤の垂れ落ちを防止できる。また、実施例3についても同様である。
また、実施例2,3では、環状シール材204,304を、スライド溝232c,332cに装着した状態で、環状シール材204,304の脱落を防止する係合凸部232t、ストッパ突起242t、係合フランジ332t、ストッパ突起342tを設けたが、これらを設けない構成としてもよい。この場合も、環状シール材204,304は、スライド溝232c,332cに摺動抵抗により装着状態をある程度保つことができる。
本発明の実施の形態の実施例1の分岐管継手Aを示す断面図である。 実施例1の分岐管継手Aを用いて本管1と分岐管2とを接続した状態を示す側面図である。 実施例1の分岐管継手Aを用いて本管1と分岐管2とを接続した状態を示す断面図である。 実施例2の分岐管継手Bの要部を示す断面図であって、環状シール材204の挿入筒部241を取着口11に挿入させた状態を示している。 実施例2の分岐管継手Bの要部を示す断面図であって、継手本体203を本管1に接着させた状態を示している。 実施例3の分岐管継手Cの要部を示す断面図であって、環状シール材304の挿入筒部341を取着口11に挿入させる前の状態を示している。 実施例3の分岐管継手Cの要部を示す底面図であって、支持フランジ332tを下から見上げた状態を示している。
符号の説明
1 本管
1a 本管外表面
2 分岐管
3 継手本体
4 環状シール材
11 取着口
31 サドル部
31a 接着面
32 分岐短管部
32a 受口
32b 開口部
32c 嵌合用溝
41 挿入筒部
42 嵌合受部
203 継手本体
204 環状シール材
231 サドル部
232 分岐短管部
232cスライド溝(嵌合用溝)
232t係合凸部(係合手段)
241 挿入筒部
242 嵌合受部
242tストッパ突起(係合手段)
303 継手本体
304 環状シール材
331 サドル部
332 分岐短管
332cスライド溝(嵌合用溝)
332t係合フランジ(係合手段)
341 挿入筒部
342 嵌合受部
342tストッパ突起(係合手段)
A 実施例1の分岐管継手
B 実施例2の分岐管継手
C 実施例3の分岐管継手

Claims (4)

  1. 本管に開口された取着口の周囲の本管外表面に接着されるサドル部と、このサドル部に形成されて、一端に前記取着口に対向する開口部が設けられ、他端に分岐管を接続する受口が設けられた分岐短管部と、を備えた継手本体と、
    この継手本体と別体に形成され、前記取着口に装着される環状に形成された環状シール材と、
    を備えた分岐管継手であって、
    前記環状シール材が、前記取着口に挿入可能な筒状に形成された挿入筒部と、この挿入筒部を前記取着口に挿入させたときに、前記取着口の外周縁部に当接して前記取着口進入方向への移動を規制可能な嵌合受部と、を備え、
    前記継手本体の前記開口部の周縁には、前記サドル部を本管外表面に接着させるときに前記環状シール材の嵌合受部に嵌まり合う嵌合用溝が形成され、
    前記環状シール材が、前記継手本体の嵌合用溝に、前記分岐短管部の軸方向に移動可能に保持されていることを特徴とする分岐管継手。
  2. 前記嵌合受部と前記嵌合用溝との相対移動時の摺動抵抗は、前記挿入筒部の前記取着口への挿入時の摺動抵抗よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の分岐管継手。
  3. 前記環状シール材と前記嵌合用溝とに、前記環状シール材が前記嵌合用溝から脱落するのを防止する係合手段が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の分岐管継手。
  4. 前記係合手段として、前記開口部の内周部に設けられた支持フランジから前記嵌合用溝内に突出された係合凸部と、前記係合受部から前記係合凸部に係合可能に突出されて、前記係合凸部と係合して前記環状シール部材が前記嵌合用溝から脱落するのを防止するストッパ突起と、を備え、
    前記ストッパ突起は、前記環状シール材を前記嵌合用溝に挿入する方向側にこの挿入を許容する傾斜面を有する一方、前記環状シール材が前記嵌合用溝からの引き抜き方向側に前記係合凸部と係合する段部を有した形状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の分岐管継手。
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