以下、添付図面を参照して、本発明に従う動物用トイレの実施形態について説明する。
〔動物用トイレの第1の実施形態〕
図1〜図5を参照して、動物用トイレの第1の実施形態について説明する。図1〜図3において、図示の動物用トイレ2は、上面が開放されたトイレ容器本体4と、このトイレ容器本体4の上面開口を覆う蓋体6とを備えている。トイレ容器本体4は、横断面形状が円形状に形成され、その直径が小さくても30〜40cm程度に形成される。このトイレ容器本体4内には、猫砂8、例えばゼオライト系の砂が収容される。尚、このトイレ容器本体4は、適宜の形状でよく、例えば横断面形状が矩形状などの適宜の形状でよい。このような動物用トイレ2は、猫用トイレとして好都合に用いることができる。
また、蓋体6は、トイレ容器本体4の上面開口に対応した円形状であり、その外周部には、例えば下方に延びる環状フランジ部7が設けられ、またその中央部には、円形状の開口10が設けられている。この開口10についても、楕円形状、矩形状などの適宜の形状でよい。
このトイレ容器本体4内には、図2に示すような網状のかご体12が収容される。かご体12は、全体として略立方体状のかご本体部14と、このかご本体部14に取り付けられた取っ手部16とを備えている。図示の形態では、かご本体部14は、底壁18及びこの底壁の側縁から上方に延びる4側壁20,22,24,26を有し、その上面が開放されている。底壁18はプレート状の底板から構成されているが、4側壁20,22,24,26は、網状の部材(即ち、網状部)から構成され、この網状部材(網状部)の網目を通して猫砂8が通過し得るように構成されている。このように構成することによって、かご本体部14内の猫砂8は、側壁20,22,24,26(網状部材)を通して排出することができ、このように猫砂8を排出した後は、排泄物27は、底壁18(底板)上に残るようになり、従って、かご本体部14内の排泄物27を後述するようにして容易に排出することができる。
このかご体12についても適宜の形態のものでよく、全体として直方体状、円筒状、楕円状などの適宜の形状でよい。また、かご本体部14の底壁18を底板から構成しているが、側壁20,22,24,26と同様に、網状部材から構成するようにしてもよい。
かご本体部14の底壁18を底板から構成した場合、次のように構成するのが望ましい。即ち、底壁18の実質上全体をテフロン(登録商標)などの撥水性シート(図示せず)で覆うのが好ましく、このように構成することによって、猫砂8及び/又は排泄物が底壁18表面で固まって付着したとしても、棒、ヘラなどで容易に取り除くことができる。尚、撥水性のシートで覆うことに代えて、底板自体を撥水性の材料から形成するようにしてもよい。
取っ手部16は、略U字状の取っ手本体28と、この取っ手本体28の中央部に設けられた把持部30とを有し、取っ手本体28の一端部がかご本体部14の側壁20の上端部に設けられた取付ブラケット32の孔に回動自在に挿入され、その他端部が側壁24の上端部に設けられた取付ブラケット34の孔に回動自在に挿入されている。
この動物用トイレ2は、例えば、次のようにして使用される。主として図3〜図5を参照して、使用に際して、蓋体6を取り外した状態にて、トイレ容器本体4内に猫砂8を入れ、入れた状態の猫砂8の上にかご体12を載置する。そして、このかご体12内に猫砂8を流し込み、図3に示すように、入れた猫砂8がトイレ容器本体4内の全域に行き渡るようにし、このような状態では、かご体12(かご本体部14)の底部が猫砂8内に埋まるようになる。尚、このように猫砂8を入れるのではなく、トイレ容器本体4内に所定量の猫砂8を入れ、その後かご本体部14の底部が入れた猫砂8に埋まるように、かご体12を猫砂8内に押し込むようにしてもよい。
このように猫砂8及びかご体12を入れた後、トイレ容器本体4の上面開口を覆うように蓋体6を装着し、このように装着すると、図3に示す状態となり、蓋体6の開口10の下方にかご体12が位置し、このような状態で使用することになる。
動物(例えば、猫)が排泄するときには、動物用トイレ2の蓋体6の上に載り、蓋体6の開口10を通して、或いはこの開口10から猫砂8の上におりてトイレ容器本体4内に排泄物27を排泄する。このように排泄すると、図3に示すように、排泄物27はかご体12内の猫砂8に排泄される。例えば、動物(例えば、猫)のふんは、かご体12内の猫砂8に載った状態となり、その尿は、猫砂8に吸収されて大きな固まりをつくるようになる。
排泄された排泄物27を取り出すには、図4に示すように、蓋体6をトイレ容器本体4から取り外し、取っ手部16を掴んでかご体12を上方に持ち上げればよい。このように持ち上げると、かご体12内の猫砂8は、網状の側壁20,22,24,26から外側に流れ落ち、かご体12内に猫砂8が多く残っているときには、かご体12を横にすればよく、このようにしてかご体12内の猫砂8を取り除くことができ、かご体12内には排泄物27が残るようになる。かご体12内に残る排泄物27を排出するには、かご体12を返して上面開口を下側にすればよく、このようにすることによって、かご本体部14内の排泄物27を排出することができる。このように、トイレ容器本体4内のかご体12内に排泄された排泄物27を容易に取り出して排出することができる。尚、このとき、トイレ容器本体4内の猫砂8は、入れ替えするために、トイレ容器本体4から排出される。
使用状態に戻すには、上述したと同様に、容器32からトイレ容器本体4内に猫砂8を入れ、入れた状態の猫砂8の上にかご体12を載置し、このかご体12内に猫砂8を流し込み(図5参照)、そして、猫砂8がトイレ容器本体4内の全域に行き渡るようにてかご体12の底部を猫砂8内に埋まるようにし、その後、蓋体6をトイレ容器本体4に装着すればよい。
この第1の実施形態においては、トイレ容器本体4の上面開口を覆うように蓋体を着脱自在に装着しているが、蓋体を省略することもでき、この場合、動物としての猫は、トイレ容器本体の上面開口から猫砂8の上におりてトイレ容器本体4内のかご体12
内に排泄物27を排泄するようになる。
〔かご体の第1の変形形態〕
次に、図6を参照して、かご体の第1の変形形態について説明する。尚、以下の各種形態において、上述した実施形態と実質上同一の部材には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図6において、このかご体12Aにおいては、底壁18A(底板)が、取っ手部16の一端部が取り付けられている側壁20側に下方に傾斜して設けられ、側壁20と対向する側壁24の下端部には、支持壁42が設けられている。この支持壁42の下端は、側壁20の下端と同一面を規定するように構成され、このように構成することによって、かご体12Aを床面などに倒れることなく置くことができる。この第1の変形形態のその他の構成については、上述した第1の実施形態におけるかご体12と実質上同一である。
この場合、排泄物を取り出すためにかご体12を持ち上げると、かご本体部14A内の猫砂は底壁18Aの傾斜面に沿って下方に流れ、主として側壁20の網目を通してかご体12A外に落下するようになる。従って、かご体12Aを単に持ち上げるだけで猫砂を除去し、排泄物がかご本体部14A内に残るようになる。
〔かご体の第2の変形形態〕
次に、図7及び図8を参照して、かご体の第2の変形形態について説明する。この第2の変形形態においては、かご体の底壁が開放されるように構成されている。
図7及び図8において、このかご体12Bにおいては、底壁18B(底板)の一側部がかご本体部14Bの下端部(この形態では、側壁24の下端部)に蝶番52を介して回動自在に装着され、その先端部は対向する側壁20を越えて幾分突出するように構成されている。従って、この底壁18Bは、図7に示す閉状態と図8に開状態との間を開閉自在であり、閉状態においては、底壁18Bの先端部が側壁20の下端に当接してかご本体部14Bの下面開口が閉塞され、また開状態においては、自重によって蝶番52を中心として矢印54(図8)で示す方向に旋回して垂れ下がる状態となってかご本体部14Bの下面開口が開放される。
この第2の変形形態では、更に、底壁18Bを上記閉状態に保持するためのロック手段56が設けられる。ロック手段56は、かご本体部14Bの側壁20に取り付けられた取付支持部58と、この取付支持部58にピン60を介して回動自在に支持されたロック保持部材62とを備え、このロック保持部材62の一端部には、かご本体部14Bの底壁18Bの底外面に作用して上記閉状態に保持するためのロック保持部64が設けられ、その他端部には、ロック解除操作するための操作部66が設けられている。尚、このロック保持部材62には、ロック保持部64を底壁18Bの底外面に弾性的に押圧保持するためのばね手段(図示せず)が設けられる。この第2の変形形態のその他の構成は、上述した第1の実施形態におけるかご体12と実質上同一である。
この第2の変形形態のかご体12Bを用いた場合、排泄物27を取り出すには、図8に示すように、かご体12Bを上方に持ち上げた後に、排泄物用容器68の上方にてロック手段56によるロック状態を解除すればよい。
かご体12Bを持ち上げると、かご体12B内の猫砂は、網状の側壁20,22,24,26から外側に流れ落ち、このようにしてかご体12内の猫砂を取り除くことができる。その後、ロック保持部材62の操作部66を操作して(即ち、側壁20側に押圧する)ロック手段56によるロック状態を解除すると、かご本体部14Bの底壁18Bが蝶番52を中心として矢印54で示す方向に回動して開状態となり、かご本体部14B内の排泄物27は、その下面開口をとして排泄物容器68内に排出され、このようにしてかご体12B内の排泄物27を容易に取り除くことができる。
〔かご体の第3の変形形態〕
次に、図9を参照して、かご体の第3の変形形態について説明する。この第3の変形形態においては、かご体の底壁が内側底壁部と外側底壁部とから構成される二重構造に構成され、内側底壁部(プレート状底壁部)及び外側底壁部(網状底壁部)が開閉自在に構成されている。
図9において、この変形形態のかご体12Cにおいては、底壁18Cは、内側に配設された内側底壁部79とこの内側底壁部79の外側に配設された外側底壁部80とから構成されている。かご本体部14Cの側壁24の上端部に支持部材72が取り付けられ、この支持部材72にピン73を介して操作レバー74が回動自在に装着されている。また、かご本体部14Cの側壁24の下端部にはスリット開口が設けられ、このスリット開口を通して両矢印76で示す方向にスライド自在に内側底壁部79が配設されている。そして、この内側底壁部79の端部と操作レバー74とが連結ロッド78を介して連結されている。従って、操作レバー74を下方に旋回操作すると、連結ロッド78を介して内側底壁部79(内側底板)が側壁24のスリット開口を通してかご本体部14C内に挿入されて閉状態となり、かご本体部14Cの下面開口を閉塞する。また、操作レバー74を上方に旋回操作すると、図9に示すように、連結ロッド78を介して内側底壁部79が側壁24のスリット開口を通して外方に移動されて開状態となり、かご本体部14Cの下面開口を開放する。この内側底壁部79は、プレート状部材から構成され、本明細書では「プレート状底壁部」とも表現する。
この内側底壁部79の外側には、外側底壁部80が配設されている。外側底壁部80は側壁24の下端部(スリット開口の下側)に取り付けられた蝶番83を介して開閉自在に装着され、その先端部は、側壁20を越えて幾分突出している。外側底壁部80が開状態にあるときには、図9に示すように、外側底壁部80が垂れ下がるようになってかご本体部14Cの下面開口が開放され、また閉状態にあるときには、外側底壁部80の先端部が側壁20の下端に当接してかご本体部14Cの下面開口を閉塞する。この外側底壁部80は、網状部材から構成され、本明細書では「網状底壁部」とも表現する。
この外側底壁部80に関連して、外側底壁部80を閉状態に保持するためのロック手段82が設けられている。このロック手段82は、図7及び図8に示す変形形態におけるロック手段62と実質上同一の構成でよく、かご本体部14Cの側壁20に取り付けられた取付支持部84と、この取付支持部84に回動自在に支持されたロック保持部材86とを備え、このロック保持部材62の一端部には、外側底壁部80を閉状態に保持するためのロック保持部88が設けられ、その他端部には、ロック解除操作するための操作部90が設けられている。この第3の変形形態のその他の構成は、上述した第1の実施形態におけるかご体12と実質上同一である。
この第3の変形形態のかご体12Cを用いた場合、排泄物27の取り出しは、次のように行われる。まず、かご体12Cを上方に持ち上げ、次いで操作レバー74を開操作して内側底壁部79を開状態にし、その後ロック手段82のロック保持部材86の操作部90を操作してロック状態を解除すればよい。
かご体12Cを持ち上げると、かご体12C内の猫砂は、網状の側壁20,22,24,26から外側に流れ落ち、このようにしてかご体12内の大部分の猫砂を取り除くことができる。次いで、操作レバー74を操作してかご本体部14Cの内側底壁部79を開状態にすると、かご本体部14Cの下面開口は網状の外側底壁部80のみとなり、これによって、かご本体部14C内に残っていた猫砂のほぼ全部を取り除くことができる。その後、ロック保持部材86の操作部90を操作してロック手段82によるロック状態を解除すると、かご本体部14Cの外側底壁部80が蝶番83を中心として矢印で示す方向に回動して開状態となり、かご本体部14Cの下面開口が完全に開放され、これによって、かご本体部14C内の排泄物27は、その下面開口をとして排泄物容器68内に排出され、このようにしてかご体12C内の排泄物27を容易に取り除くことができる。
上述した変形形態では、二重構造の底壁18Cの内側底壁部79をプレート状部材から構成し、外側底壁部80を網状部材から構成しているが、これとは反対に、内側底壁部79を網状部材から構成し、外側底壁部80をプレート状部材から構成するようにしてもよい。この場合、まず外側底壁部80を開状態にしてかご本体部14C内の猫砂を取り除き、次いで内側底壁部79を開状態にしてかご本体部14C内に残る排泄物を排出するようになる。
〔かご体の第4の変形形態〕
次に、図10を参照して、かご体の第4の変形形態について説明する。この第4の変形形態においては、かご体の底壁及び側壁(一つの側壁)が開閉自在に配設されている。
図10において、このかご体12Dにおいては、かご本体部14Dの底壁18D(底板)が蝶番92を介して開閉自在にその側壁26の下端部に装着され、側壁18Dが開状態のときには、図10に示すように、かご本体部14Dの下面開口が開放され、また閉状態のときには、かご本体部14Dの下面開口が閉塞される。
また、かご本体部14Dにおける、底壁18Dの開放側と接する側壁22が軸部材94を介して一対の側壁20,24の上端部間に旋回自在に装着されている。この側壁22の上端部には、開閉操作するための操作部96が設けられているとともに、その下端部には、内側に延びるロック保持部98が設けられ、ロック保持部98は幾分弾性変形可能に構成されている。側壁22が閉状態にあるときには、かご本体部14Dの側面開口(側壁22に対応する側面開口)が閉塞され、この閉状態においては、ロック保持部98は内側に対向する側壁20に向かって延び、このロック保持部98の内側に底壁18Dを位置付けることによって、この底壁18Dを上記閉状態に保持することができる。具体的には、側壁22を閉状態に向けて回動させる際に、この底壁18Dの先端部をロック保持部98の内側に位置付け、この状態を保ちながら側壁22を閉状態にすることによって、底壁18Dを閉状態に保持することができる。この第4の変形形態のその他の構成は、上述した第1の実施形態におけるかご体12と実質上同一である。
この第4の変形形態のかご体12Dを用いた場合、排泄物27を取り出すには、かご体12Dを上方に持ち上げた後、側壁22に設けられた操作部96を押圧してこの側壁22を軸部材94を中心として矢印100で示す方向に回動させればよい。
かご体12Dを持ち上げると、かご体12D内の猫砂は、網状の側壁20,22,24,26から外側に流れ落ち、このようにしてかご体12内の大部分の猫砂を取り除くことができ、この際にかご体12Dを横に傾けることによって、ほぼ全ての猫砂を取り除くことができる。そして、操作部96を押圧して側壁22を開放すると、図10に示すように、かご本体部14Dの一側面開口が開放されるとともに、側壁22のロック保持部98が底壁18Dから外れてこの底壁18Dが下方に垂れ下がるようになってかご本体部14Dの下面開口が開放され、かご本体部814D内の排泄物27は、これら開放された側面開口及び下面開口を通して排泄物容器68内に排出され、このようにしてかご体12C内の排泄物27を開放された大きな開口を通して容易に排出することができる。
〔かご体の第5の変形形態〕
次に、図11を参照して、かご体の第5の変形形態について説明する。この第5の変形形態においては、かご体の底壁の一部が開閉自在に構成されている。
図11において、このかご体12Fは、図11において左右方向に細長く、このかご本体部14Fの底壁18F(底板)の一端側(図11において左部)がかご本体部14Fに取り付けられて固定底壁部112として機能し、その他端側(図11において右部)が開閉自在に構成されて開閉底壁部110として機能し、底壁18Fの開閉底壁部110が例えば蝶番114を介して回動自在に固定底壁部112に取り付けられている。この開閉底壁部110が閉状態のときには、かご本体部14Fの下面開口(図11においてかご本体部14Fの右部に存在する)が閉塞され、また開状態のときには、図11に示すように、かご本体部14Fの下面開口が開放される。
この底壁18Fの開閉底壁部110に関連して、開閉底壁部110を上記閉状態に保持するためのロック手段116が設けられる。このロック手段116は、上述した第2の変形形態におけるロック手段56と実質上同一の構成であり、かかるロック手段116がかご本体部14Fの側壁22の外面に取り付けられる。
この変形形態においても、ロック手段116のロック状態を解除すると、かご本体部14Fの底壁18Fの開閉底壁部110が蝶番114を中心として矢印で示す方向に回動して開状態となり、かご本体部14Fの開放された下面開口を通して排泄物を取り除くことができる。上述した形態では、かご本体部の底壁全体が開閉底壁部として機能してかご本体部の下面全体が開放されるようになるが、この第5の変形形態では、かご本体部14Fの底壁18Fの一部(図11において右部)、即ち開閉底壁部110が開状態となり、かご本体部14Fの下面の一部(開閉底壁部110に対応する領域)が開放される。
〔かご体の第6の変形形態〕
次に、図12及び図13を参照して、かご体の第6の変形形態について説明する。この第6の変形形態においては、かご体の一側壁が開閉自在に構成されている。
図12及び図13において、このかご体12Gは、図12及び図13において左右方向に細長く、このかご本体部14Gの一側壁22(図12及び図13において右側壁)が開閉自在に構成されている。更に説明すると、この形態では、かご体12Gの底壁18Gに加えて、対向する一対の側壁20,24がプレート状部材から構成され、かかる側壁20,24間に側壁22が開閉自在に装着されている。一つの側壁20,24の上端部には上下方向に細長い案内孔120が設けられ、また側壁20の上端部には軸部材122が取り付けられ、軸部材122の両端部が側壁20,24の案内孔120に上下方向に移動自在に且つ回動自在に受け入れられている。
また、開閉自在な側壁22の下端部には係合突部126が設けられ、この係合突部126に対応して、底壁18の端部にスリット孔128が設けられ、係合突部126をスリット孔128に挿入することによって、側壁22を閉状態にロック保持し、かご本体部14Gの側面開口を閉塞することができる。また、側壁22の上端部には操作突部130が設けられ、この操作突部130を挟持して上方に移動させることによって、係合突部126とスリット孔128との係合ロック状態を解除することができる。更に、側壁22と対向する側壁26の上端部には把持部132が設けられ、この把持部132を把持することによって、操作突部130によるロック解除の操作が容易となる。
この第6の変形形態においても、操作突部130を上方に移動させて係合突部126と底壁18Gのスリット孔128との係合ロック状態を解除し、この係合ロック解除状態から操作突部130を内側に移動させることにより、側壁22が軸部材122を中心として外側に回動してかご本体部14Gの側面開口が開放され、この開放された側面開口を通して排泄物を取り除くことができる。
この変形形態では、かご本体部14Gの一側壁全体(側壁22)が開閉側壁部として機能してかご本体部14Gの側面全体が開放されるが、このような構成に限定されず、上述の第5の変形形態の底壁と略同様に、かご本体部14Gの一側壁(側壁22)の一部を開閉自在な開閉側壁部として構成し、この開閉側壁部を開状態にして一側面の一部を側面開口として開放するようにしてもよい。また、このようなかご本体部14Gにおいては、側壁20,22,24,26の全部を網状にしてもよいが、これら側壁20,22,24,26の任意の一つ、又は任意の二つ以上を網状にしてもよく、或いは側壁20,22,24,26の任意の一つの一部、また任意の二つ以上の一部を網状にしてもよく、網状とする形態については適宜に構成することができる。
〔かご体の第7の変形形態〕
次に、図14を参照して、かご体の第7の変形形態について説明する。この第7の変形形態においては、かご体の底壁が開閉自在な二重構造に構成されている。
図14において、このかご体12Hは、底壁18H(底板)が二重構造であり、内側に網状に形成された網状底壁部142が配設され、外側にプレート状に構成されたプレート状底壁部144が配設されている。プレート状底壁部144及び網状底壁部142は、かご本体部14Hの底部に装着された支持軸146に回動自在に装着され、網状底壁部142は、かご本体部14Hの底面開口を閉塞する閉状態(図14に破線で示す状態)とこの底面開口を開放する開状態(図14に一点鎖線で示す状態)との間を回動自在に構成され、またプレート状底壁部144は、網状底壁部142の外側にて、かご本体部14Hの底面開口を閉塞する閉状態とこの底面開口を開放する開状態(図14に示す状態)との間を回動自在に構成されている。
この第7の変形形態では、更に、プレート状底壁部144を上記閉状態に保持するための第1ロック手段148が設けられているとともに、網状底壁部142を上記閉状態に保持するための第2ロック手段150が設けられている。第1ロック手段148は、第2の変形体におけるロック手段62と同様の構成のものでよく、かご本体部14Hの側壁20に設けられた取付支持部152にピン154を介して回動自在に支持されたロック保持部材156を備え、このロック保持部材156の一端部にロック保持部158が設けられ、その他端部に操作部160が設けられている。
また、第2ロック手段150は、かご本体部14Hの側壁20に設けられた本体支持部160と、この本体支持部160に挿入自在に支持される保持ピン162とを備え、保持ピン162を本体支持部160を通して側壁20内に突出させることによって、第2ロック手段150がロック状態に保たれ、このロック状態においては、網状底壁部142は、側壁20から内側に突出する保持ピン162の上側に位置して上記閉状態にロック保持され、また保持ピン162を引っ張って側壁20の外側に移動させることによって、第2ロック手段150がロック解除状態となり、網状底壁部142は矢印166で示す方向に回動して上記開状態となる。
この第7の変形形態のかご体12Hを用いた場合、排泄物27を取り出すには、図14から理解されるように、かご体12Hを上方に持ち上げた後に、第1ロック手段148のロックを解除し、その後第2ロック手段150のロックを解除すればよい。第1ロック手段148のロック状態を解除すると、プレート状底壁部144が自重により支持軸146を中心として矢印166で示す方向に回動して開状態となり、かご体12H内の猫砂が網状底壁部142を通ってかご本体部14Hの底面開口から排出され、このようにしてかご本体部14H内の猫砂を取り除くことができる。その後、第2ロック手段150によるロック状態を解除すると、網状底壁部142が自重により支持軸146を中心として矢印166で示す方向に回動して開状態となり、かご本体部14H内に残る排泄物がかご本体部14Hの底面開口から排出され、このようにして排泄物を容易に取り除くことができる。
〔動物用トイレの第2の実施形態〕
次に、図15を参照して、動物用トイレの第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態においては、トイレ容器本体内に複数のかご体が収容可能に構成されている。
図15において、この動物用トイレ2Iにおいては、トイレ容器本体4I及び蓋体6Iは、上述した第1の実施形態のものよりも大きく形成されている。そして、蓋体6Iには、その中央部よりもずれた部位(中心よりも偏心した部位)に開口10が設けられている。また、このトイレ容器本体4I内には、周方向に間隔をおいて複数(例えば、90度間隔に4個)のかご体12が収容可能に構成され(図15においては、2個のみ示す)、これらかご体12は、図15から理解されるように、トイレ容器本体4Iに対して蓋体6Iを相対的に回動させたときに開口10が移動する移動経路の下方に配設され、このように配設することによって、トイレ容器本体4I内に配設されたかご体12は、トイレ容器本体4Iに対して蓋体6Iを所定の位置関係に位置付けたときに、蓋体6Iの開口10の下方に位置し、猫の排泄物は、蓋体6Iの開口10の下方に位置するかご体12内の猫砂8に排泄される。
この第2の実施形態におけるかご体12は、上述した第1の実施形態と同様の構成のものを用いているが、このような構成のかご体12に限定されず、第1〜第7の変形形態のかご体12A〜12Hを用いるようにしてもよい。この第2の実施形態の動物用トイレ2Iのその他の構成は、上述した第1の実施形態と実質上同一である。
この動物用トイレ2Iにおいては、かご体12内に排泄された排泄物の量がある程度増えると、トイレ容器本体4Iに対して蓋体6Iを相対的に回動させて、蓋体6Iの開口10の下方に新しいかご体12が位置するようにし、このように使用することによって、排泄物の取出し頻度を少なくすることができる。
〔動物用トイレの第3の実施形態〕
次に、図16を参照して、動物用トイレの第3の実施形態について説明する。この第2の実施形態においては、トイレ容器本体内に複数のかご体が収容可能に構成されているとともに、蓋体がトイレ容器本体内に配設されている。
図16において、この動物用トイレ2Jにおいては、トイレ容器本体4Jは、図15の第2の実施形態と略同様の構成であり、その周側壁202は、上記第2の実施形態のものより上方に延び、トイレ容器本体4Jの深さが深くなっている。このトイレ容器本体14Jの周側壁202の内周面には、環状の支持壁部204が設けられている。
また、蓋体6Jはプレート状部材から構成され、トイレ容器本体4Jの内周面形状に対応して円形状に形成され、この蓋体6Jは、トイレ容器本体4Jの支持壁部204に収容載置される。この蓋体6Jには、第2の実施形態における蓋体6Iと同様に、中央部よりもずれた部位(中心よりも偏心した部位)に開口10が設けられている。
この第2の実施形態においても、上述した第2の実施形態と同様に、かご体12は、トイレ容器本体4J内に周方向に間隔をおいて複数(例えば、90度間隔に4個)収容可能に構成され(図16においては、個のみ示す)、これらかご体12は、トイレ容器本体14Jに対して蓋体6Jを相対的に回動させたときに開口10が移動する移動経路の下方に配設される。
このような動物用トイレ2Jにおいては、トイレ容器本体4Jの深さが深く、その周側壁202の上部が蓋体6Jよりも上方に延び、蓋体6Jの上方空間が周側壁202により覆われているので、猫が排泄する際に、トイレ容器本体4J内の猫砂8を掘り返しても、掘り返した猫砂8は周側壁202に当たって周囲に飛散することが少なく、トイレ容器2Jの周囲をきれいに保つことができる。尚、トイレ容器本体4Jの周側壁202における蓋体6Jからの突出高さH1は、例えば、5〜20cm程度に設定することができる。
〔動物用トイレの第4の実施形態〕
次に、図17及び図18を参照して、動物用トイレの第4の実施形態について説明する。この第4の実施形態においては、トイレ容器本体内に2個かご体が収容可能に構成されているとともに、蓋体が移動自在に構成されている。
図17及び図18において、この動物用トイレ2Kでは、トイレ容器本体4Kは、直方体状に横方向(図17及び図18において左右方向)に細長く、かご体12は、トイレ容器本体4Kの片側(図17及び図18において右側)と、その他側(図17及び図18において右側)に配設可能に構成されている。
このトイレ容器本体4Kは、上面が矩形状に開放されており、その開口部に開閉蓋構造232が配設されている。図示の開閉蓋構造232は、上面開口を塞ぐための蓋部材234と、例えば円形状の開口236が設けられた補助蓋体238とを備えている。トイレ容器本体4Kの対向する側壁240,242には第1及び第2案内レール244,246が設けられ(図17に第1及び第2案内レール244,246を一つずつ示し、図18に2つの第1案内レール244のみを示す)、蓋部材234が上側の第1案内レール244に移動自在に装着され、補助蓋体238が第2案内レール246に移動自在に装着されている。
蓋部材234は、第1案内レール244に沿って第1の位置(図17に示す位置)と第2の位置との間を移動自在であり、上記第1の位置にあるときには、トイレ容器本体2Kの上面開口の片側を閉塞し、上記第2の位置にあるときには、トイレ容器本体2Kの上面開口の他側を閉塞する。また補助蓋体238は、第2案内レール246に沿って第1の位置(図18に一点鎖線で示す位置)と第2の位置(図17に示す位置であって、図18に実線で示す位置)との間を移動自在であり、上記第1の位置にあるときには、トイレ容器本体2Kの片側に位置し、また上記第2の位置にあるときには、トイレ容器本体2Kの他側に位置する。
この第4の実施形態の動物用トイレ2Kにおいては、トイレ容器本体2Kの他側に配設されたかご体12を利用するときには、蓋部材234を第1案内レール244に沿って移動して上記第1の位置に位置付けるとともに、補助蓋体238を第2案内レール246に沿って移動して上記第2の位置に位置付ければよい。かくすると、図17に示すように、トイレ容器本体2Kの片側が蓋部材234によって覆われ、また補助蓋体238の開口236が、トイレ容器本体4Kの他側に配設されたかご体12の上方に位置し、猫は補助蓋体238の開口236を利用して排泄を行い、排泄物はこのかご体12内に収容される。尚、このかご体12を取り出すには、蓋部材234とともに補助蓋体238を上記第1の位置に位置付ければよく、かくすると、トイレ容器本体4Kの上面開口の他側半分が開放され、この開放された開口を通して容易に取り除くことができる。
また、トイレ容器本体2Kの片側に配設されたかご体12を利用するときには、蓋部材234を第1案内レール244に沿って移動して上記第2の位置に位置付けるとともに、補助蓋体238を第2案内レール246に沿って移動して上記第1の位置に位置付ければよい。かくすると、図17から理解されるように、トイレ容器本体2Kの他側が蓋部材234によって覆われ、また補助蓋体238の開口236が、トイレ容器本体4Kの片側に配設されたかご体12の上方に位置し、猫は他側の補助蓋体238の開口236を利用して排泄を行い、排泄物はこのかご体12内に収容される。尚、このかご体12を取り出すには、蓋部材234とともに補助蓋体238を上記第2の位置に位置付ければよく、かくすると、トイレ容器本体4Kの上面開口の片側半分が開放され、この開放された開口を通して容易に取り除くことができる。
〔動物用トイレの第5の実施形態〕
次に、図19を参照して、動物用トイレの第5の実施形態について説明する。この第5の実施形態においては、トイレ容器本体内にかご体が固定的に設けられているとともに、このかご体の底面に対応して開閉底壁部が設けられている。
図19において、この動物用トイレ2Lでは、トイレ容器本体4Lは、直方体状に横方向(図19において左右方向)に細長く、かご体12Lは、トイレ容器本体4Lの例えば片側(図19において左側)に固定的に設けられる。かご体12Lは、例えば円筒状に形成され、トイレ容器本体4Lの底壁262に固定的に取り付けられ、このかご体12Lの底面に対応して底面開口が設けられる。
また、トイレ容器本体4Lの底壁262には、例えば蝶番264を介して開閉底壁部266が開閉自在に装着され、それ自体周知のロック手段(図示せず)によって、閉状態に保持される。即ち、ロック手段がロック状態にあって開閉底壁部266が閉状態にあるときには、図19に実線で示すように、トイレ容器本体4Lの底面開口が閉塞される。また、ロック手段によるロック状態を解除すると、開閉底壁部266は自重でもって矢印268で示す方向に回動して開状態となり、トイレ容器本体4Lの底面開口が開放される。また、トイレ容器本体4Lの開口部には蓋体6Jが配設され、蓋体6J及びこの第5の実施形態のその他の構成は、図16に示す第3の実施形態と同様の構成である。
この第5の実施形態の動物用トイレ2Lにおいて、かご体12L内の排泄物を取り除くには、トイレ容器本体4Lを他側が下側になるように傾けた後に水平状態に戻し、その後、開閉底壁部266を開状態にすればよい。トイレ容器本体4Lを傾けると、図19に示すように、トイレ容器本体4L内の猫砂8がトイレ容器本体4Lの他側(かご本体12Lとは反対側)に流れて集まり、排泄物は他側に移動することなくかご体12L内に残るようになる。
その後、トイレ容器本体4Lを図19に示すように水平状態に戻した(水平状態に戻しても、猫砂8はトイレ容器本体4Lの他側に集まった状態に保たれる)後に、ロック手段(図示せず)のロック状態を解除して開閉底壁部266を開状態にすると、トイレ容器本体4Lの底面開口が開放され、かご体12内に残った排泄物がこの底面開口を通して排出され、このようにかご体12Lをトイレ容器本体4Lに固定的に設けても、かご体12L内の排泄物を容易に取り除くことができる。
〔動物用トイレの第6の実施形態〕
次に、図20及び図21を参照して、動物用トイレの第6の実施形態について説明する。この第6の実施形態においては、トイレ容器本体内が二つの室に仕切られているとともに、蓋体が移動自在に構成されている。
図20及び図21において、この動物用トイレ2Mでは、図17及び図18に示す第4の実施形態と同様に、トイレ容器本体4Mは、直方体状に横方向(図20及び図21において左右方向)に細長く、このトイレ容器本体4Mの長手方向略中央部に中間壁部272が設けられ、この中間壁部272を介して、片側(図20及び図21において右側)の第1室274と、他側(図20及び図21において右側)の第2室276とに仕切られている。中間壁部272は網状部材から構成され、この網状部材の網目の大きさは、猫砂8については通過を許容し、猫の排泄物については通過を阻止するように設定される。
このトイレ容器本体4Lは、上面が矩形状に開放されており、その開口部に開閉蓋構造278が配設されている。この開閉蓋構造278は、上述した第4の実施形態における開閉蓋構造232と実質上同一の構成のものでよく、上面開口を塞ぐための蓋部材280と、開口282が設けられた補助蓋体284とを備え、蓋部材280及び補助蓋体284は、上述したと同様に、トイレ容器本体4Mの片側に位置する第1の位置とその他側に位置する第2の位置との間を移動自在に構成されている。
この第6の実施形態の動物用トイレ2Mでは、かご体を設けることに代えて、第1室274に対応して第1開閉底壁部286が設けられているとともに、第2室276に対応して第2開閉底壁部288が設けられている。第1開閉底壁部286は、トイレ容器本体4Kの底壁290の片側(第1室274を規定する部位)に設けられ、蝶番292によって開閉自在に装着され、図20に一点鎖線で示す開状態のときには第1室274の第1底面開口を開放し、図20に実線で示す閉状態のときには第1室274の上記第1底面開口を閉塞する。また、第2開閉底壁部288は、トイレ容器本体4Kの底壁290の他側(第2室276を規定する部位)に設けられ、蝶番294によって開閉自在に装着され、図20に一点鎖線で示す開状態のときには第2室276の第2底面開口を開放し、図20に実線で示す閉状態のときには第2室276の上記第2底面開口を閉塞する。尚、図示していないが、第1及び第2開閉底壁部286,288には、図示していないが、閉状態にロック保持するためのロック手段が設けられる。
この第6の実施形態の動物用トイレ2Mにおいては、トイレ容器本体2Mの第1及び第2室274,276に猫砂8が収容される。そして、このトイレ容器本体2Mの他側の第2室276(又は片側の第1室274)を利用するときには、図21に示すように、蓋部材280を上記第1の位置(又は上記第2の位置)に位置付けるとともに、補助蓋体284を上記第2の位置(又は上記第1の位置)に位置付ければよい。かくすると、トイレ容器本体2Mの片側(又は他側)が蓋部材280によって覆われ、また補助蓋体284の開口282が、トイレ容器本体4Mの他側(又は片側)に位置し、猫は補助蓋体238の開口236を利用してトイレ容器本体2Mの第2室276(又は第1室274)で排泄を行うようになる。
この第6の実施形態の動物用トイレ2Mにおいて、トイレ容器本体4Mの第2室276(又は第1室274)内の排泄物を取り除くには、トイレ容器本体4Mを片側(又は他側)が下になるように傾けた後に水平状態に戻し、その後、第2開閉底壁部288(又は第1開閉底壁部286)を開状態にすればよい。トイレ容器本体4Mを片側(又は他側)が下になるように傾けると、図21に示すように、トイレ容器本体4M内の猫砂8がその片側(又は他側)に流れ、第2室276(又は第1室274)内の猫砂8は中間壁部272を通過して第1室274(又は第2室276)に流れて集まり、排泄物は第1室274(又は第2室276)に移動することなく第2室276(又は第1室274)に残るようになる。
その後、トイレ容器本体4Mを図21に示すように水平状態に戻した後に、ロック手段(図示せず)のロック状態を解除して第2開閉底壁部288(又は第1開閉底壁部286)を開状態にすると、トイレ容器本体4Mの第2底面開口(又は第1底面開口)が開放され、第2室276(又は第1室274)内の排泄物が第2底面開口(又は第1底面開口)を通して排出され、このようにかご体を用いなくても、猫砂8と排泄物とを所要の通りに分け、残った排泄物を容易に取り除くことができる。
この第6の実施形態では、第1及び第2室274,276に対応して第1及び第2開閉底壁部286,288を設けているが、第1及び第2室274,276の少なくとも一方の室(第1室274又は第2室276)に対応して開閉底壁部(第1開閉底壁部286又は第2開閉底壁部288)を設けるようにしてもよい。
例えば第1室274(又は第2室276)に第1開閉壁部286(又は第2開閉壁部288)を設けた場合、このトイレ容器本体2Mの片側(又は他側)の第1室274(又は第2室276)が利用され、蓋部材280は上記第2の位置(又は上記第1の位置)に位置付けられるとともに、補助蓋体284は上記第1の位置(又は上記第2の位置)に位置付けられ、猫は補助蓋体238の開口236を利用して第1室274内に排泄するようになる。
〔動物用トイレの第7の実施形態〕
次に、図22及び図23を参照して、動物用トイレの第7の実施形態について説明する。この第7の実施形態においては、トイレ容器本体内を仕切る中間壁部が揺動自在に構成されているとともに、トイレ容器本体に共通の開閉底壁部が設けられている。
図22及び図23において、この動物用トイレ2Nでは、上述した第4の実施形態と同様に、トイレ容器本体4Nは、直方体状に横方向(図22及び図23において左右方向)に細長く、このトイレ容器本体4Nの長手方向略中央部に中間壁部302が設けられ、この中間壁部302を介して、片側(図22及び図23において右側)の第1室274と、他側(図20及び図21において右側)の第2室276とに仕切られている。トイレ容器本体4Nの対向する側壁間には支持軸304が回転自在に支持され、この支持軸304に中間壁部302が取り付けられている。支持軸304は片方(図22及び図23において紙面に垂直な方向にて背面側)の側壁を貫通して後方に突出し、この突出端部に操作部306が取り付けられている。従って、操作部306を図22において左側に回動操作すると、中間壁部302が第1角度状態(図22に一点鎖線で示すとともに、図23に示す角度状態)に位置付けられ、また操作部306を図22において右側に回動操作すると、中間壁部302が第2角度状態(図22に実線で示す角度状態)に位置付けられる。
このトイレ容器本体4Nも、上面が矩形状に開放されており、その開口部に、上述した第6の実施形態と同様の構成の開閉蓋構造278が配設されている。この開閉蓋構造278は、蓋部材280及び補助蓋体284を備え、蓋部材280及び補助蓋体284が、上述したと同様に、トイレ容器本体4Nの片側に位置する第1の位置とその他側に位置する第2の位置との間を移動自在に構成されている。
この第7の実施形態の動物用トイレ2Nでは、第1及び第2室274,276に共通の開閉底壁部308が設けられている。開閉底壁部308は、トイレ容器本体4Nの底壁310の長手方向(図22及び図23において左右方向)略中央部に設けられ、蝶番312によって開閉自在に装着され、図22に一点鎖線で示す開状態(図23に示す状態)のときにはトイレ容器本体4Kの底面開口を開放し、図22に実線で示す閉状態のときにはトイレ容器本体4Nの上記底面開口を閉塞する。
この開閉底壁部308と中間壁部302とは、次の関係となるように構成されている。即ち、上記第1角度状態にあるときには、中間壁部302は第1室274に向けて下方に延び、開閉底壁部308はトイレ容器本体4Nの第2室276に含まれるようになり、また上記第2角度状態にあるときには、中間壁部302は第2室276に向けて下方に延び、開閉底壁部308はトイレ容器本体4Nの第1室274に含まれるようになる。この第7の実施形態のその他の構成は、上述した第6の実施形態と実質上同一である。
この第7の実施形態の動物用トイレ2Nにおいては、トイレ容器本体4Nの第1及び第2室274,276に猫砂8が収容される。そして、このトイレ容器本体4Nの第2室274(又は第1室272)を利用するときには、図22及び図23に示すように、蓋部材280を上記第1の位置(又は上記第2の位置)に位置付けるとともに、補助蓋体284を上記第2の位置(又は上記第1の位置)に位置付ければよい。
また、第7の実施形態の動物用トイレ2Mにおいて、トイレ容器本体4Nの第2室276(又は第1室274)内の排泄物を取り除くには、中間壁部302を上記第1角度状態(又は第2角度状態)に位置付け、この状態にてトイレ容器本体4Nを片側(又は他側)が下になるように傾けた後に水平状態に戻し、その後、開閉底壁部308を開状態にすればよい。トイレ容器本体4Nを片側(又は他側)が下になるように傾けると、図23に示すように、トイレ容器本体4N内の猫砂8がその片側(又は他側)に流れ、第2室276(又は第1室274)内の猫砂8は中間壁部302を通過して第1室274(又は第2室276)に流れて集まり、排泄物は第1室274(又は第2室276)に移動することなく第2室276(又は第1室274)に残るようになる。
その後、トイレ容器本体4Nを図23に示すように水平状態に戻した後に、ロック手段(図示せず)のロック状態を解除して開閉底壁部308を開状態にすると、トイレ容器本体4Nの底面開口が開放され、第2室276(又は第1室274)内の排泄物がこの底面開口を通して排出され、このように構成しても、猫砂8と排泄物とを所要の通りに分けて排泄物を容易に取り除くことができる。
〔動物用トイレの第8の実施形態〕
次に、図24及び図25を参照して、動物用トイレの第8の実施形態について説明する。この第8の実施形態においては、図20及び図21に示す第6の実施形態と同様にトイレ容器本体内に中間壁部が設けられるが、排泄物を排出するための第1及び第2開閉底壁部が省略されている。
図24及び図25において、この動物用トイレ2Pでは、上述した第6の実施形態と同様に、トイレ容器本体4Pは、直方体状に横方向(図24及び図25において左右方向)に細長く、このトイレ容器本体4Pの長手方向略中央部に中間壁部322が設けられ、この中間壁部322を介して、片側(図24及び図25において右側)の第1室274と、他側(図24及び図25において右側)の第2室276とに仕切られている。
このトイレ容器本体4Pも、上面が矩形状に開放されており、その開口部に、上述した第6の実施形態と同様の構成の開閉蓋構造278が配設され、この開閉蓋構造278は、トイレ容器本体4Pの片側に位置する第1の位置とその他側に位置する第2の位置との間を移動自在である蓋部材280及び補助蓋体284を備えている。この第8の実施形態の動物用トイレ2Pのその他の構成は、第1及び第2開閉底壁部286,288が省略されている点を除き、上述の第6の実施形態と実質上同一である。
この第8の実施形態の動物用トイレ2Pにおいては、トイレ容器本体2Pの第1及び第2室274,276に猫砂8が収容され、第6の実施形態と同様に使用される。そして、トイレ容器本体4Pの第2室276(又は第1室274)内の排泄物を取り除くには、蓋部材280及び補助蓋体284を第1の位置(又は第2の位置)に位置付け、トイレ容器本体2Pの他側(又は片側)、即ち第2室276(又は第1室274)の上方を大きく開放する。
その後、図25に示すように、第1室274(又は第2室276)が下となるようにトイレ容器本体4Pを傾けると、トイレ容器本体4P内の猫砂8がその片側(又は他側)に流れ、第2室276(又は第1室274)内の猫砂8は中間壁部322を通過して第1室274(又は第2室276)に流れて集まり、排泄物324は第1室274(又は第2室276)に移動することなく第2室276(又は第1室274)に残るようになる。
そして、このトイレ容器本体4Pを更に傾けてトイレ容器本体4Pの上面開口が下側となるようにすると、第2室276(又は第1室274)内の排泄物324が、大きく開放された第2室276(又は第1室274)の上面開口を通して排出され、このように構成しても排泄物324を容易に排出することができる。尚、このとき、第1室274(又は第2室276)の上面開口が蓋部材280及び補助蓋体284によって塞がれているので、第1室274(又は第2室276)に集まった猫砂8は、外側に排出されることはない。
〔動物用トイレの第9の実施形態〕
この第9の実施形態においては、図24及び図25に示す第8の実施形態と同様にトイレ容器本体内に中間壁部が設けられるが、この中間壁部が回動自在に装着されている。
図26において、この動物用トイレ2Sでは、上述した第8の実施形態と同様に、トイレ容器本体4Sは、直方体状に横方向(図26において左右方向)に細長く、このトイレ容器本体4Sの長手方向略中央部に中間壁部322が設けられ、この中間壁部322を介して、片側(図26において右側)の第1室274と、他側(図26において右側)の第2室276とに仕切られている。また、中間壁部322は容器本体4Sに回動自在に装着され、実線矢印で示すように回動することによって、第2室276の上面開口を通して外側まで回動させることができ、また破線矢印で示すように回動することによって、第1室274の上面開口を通して外側まで回動させることができる。
この中間壁部322は、その上端部を中心として例えば手動でもって回動可能に構成される。そして、トイレ容器本体4Sの第2室276(又は第1室274)内の排泄物を取り除くには、蓋部材280及び補助蓋体284を第1の位置(又は第2の位置)に位置付け、トイレ容器本体2Sの他側(又は片側)、即ち第2室276(又は第1室274)の上方を大きく開放する。
その後、図26に示すように、第1室274(又は第2室276)が下となるようにトイレ容器本体4Sを傾けると、トイレ容器本体4S内の猫砂8がその片側(又は他側)に流れ、第2室276(又は第1室274)内の猫砂8は中間壁部322を通過して第1室274(又は第2室276)に流れて集まり、排泄物324は第1室274(又は第2室276)に移動することなく第2室276(又は第1室274)に残るようになる。
その後、手動でもって中間壁部322を実線矢印(又は破線矢印)で示す方向に第2室276(又は第1室274)の上面開口に向けて回動させ、この上面開口を通して外側に突出するまで回動させる。かくすると、中間壁部322の第2室276(又は第1室274)側に載っていた排泄物324は、中間壁部322の回動を利用して、第2室276(又は第1室274)の上面開口を通して外側に排出され、排泄物324を容易に取り除くことができる。
〔動物用トイレの第10の実施形態〕
次に、図27を参照して、動物用トイレの第10の実施形態について説明する。この第10の実施形態においては、トイレ容器本体の底壁に開閉壁構造が設けられている。
図27において、第10の実施形態においては、動物用トイレ2Qのトイレ容器本体4Qの底壁408の一部、この形態ではその中央部に開閉壁構造402が設けられている。この開閉壁構造402は、トイレ容器本体4Qの底壁408の大部分に設けるようにしてもよい。
この開閉壁構造402は、猫砂の通過を許容するように網状に形成された網状壁部404と、猫砂の通過を阻止するようにプレート状に形成されプレート状壁部406とを有し、網状壁部404及びプレート状壁部406がトイレ容器本体2Qの底壁408に取り付けられた支持軸410に回動自在に装着されている。
網状壁部404は内側に配設され、図27に実線で示す閉状態と図27に一点鎖線で示す開状態との間を開閉自在であり、上記閉状態においては、トイレ容器本体4Qの底面開口に位置し、上記開状態においては、支持軸410から下方に垂れ下がってトイレ容器本体4Qの上記底面開口を開放する。また、プレート状壁部406は網状壁部404の外側に配設され、この網状壁部404の外側にて図27に実線で示す閉状態と図27に一点鎖線で示す開状態との間を開閉自在であり、上記閉状態においては、トイレ容器本体4Qの底面開口を閉塞し、上記開状態においては、支持軸410から下方に垂れ下がってトイレ容器本体4Qの上記底面開口を開放する。尚、網状壁部404及びプレート状壁部406には、図示していないが、閉状態にロック保持するためのロック手段が設けられる。
この第10の実施形態の動物用トイレ2Qにて排泄物を取り除くには、開閉壁構造402のプレート状壁部406を開状態にした後に網状壁部404を開状態にすればよい。プレート状壁部406を開状態にすると、トイレ容器本体4Q内の猫砂がその底面開口及び網状壁部404を通して落下する。その後、プレート状壁部406を開状態にすると、トイレ容器本体4Q内の排泄物が、その開放された底面開口を通して落下し、このようにして排泄物を容易に取り除くことができる。
〔動物用トイレの第11の実施形態〕
次に、図28を参照して、動物用トイレの第11の実施形態について説明する。この第11の実施形態においては、トイレ容器本体の側壁に開閉壁構造が設けられている。
図28において、第11の実施形態においては、動物用トイレ2Rのトイレ容器本体4Rの底壁422の一部、この形態ではその下部に開閉壁構造402Rが設けられている。この開閉壁構造402Rは、トイレ容器本体4Rの側壁422Rの大部分に設けるようにしてもよい。
この開閉壁構造402Rは、第10の実施形態の開閉壁構造と実質上同様の構成であり、内側に配設される網状壁部404と、外側に配設されるプレート状壁部406とを有し、網状壁部404及びプレート状壁部406が開閉自在に装着されている。
この第11の実施形態の動物用トイレ2Rにて排泄物を取り除くには、開閉壁構造402Rが下方に向くように傾斜させ、この状態にて、トイレ容器本体開閉壁構造402Rのプレート状壁部406を開状態にした後に網状壁部404を開状態にすればよい。プレート状壁部406を開状態にすると、トイレ容器本体4R内の猫砂がその底面開口及び網状壁部404を通して落下し、その後プレート状壁部406を開状態にすると、トイレ容器本体4Q内の排泄物がその底面開口を通して落下し、このようにして排泄物を容易に取り除くことができる。
〔動物用トイレの第12の実施形態〕
次に、図29及び図30を参照して、動物用トイレの第12の実施形態について説明する。この第12の実施形態においては、かご体に代えて受け体が用いられている。
図29において、この動物用トイレは、トイレ容器本体4Tと、このトイレ容器本体4T内に収容される受け体502と、トイレ容器本体4Tの上方を覆うカバー体504とを備えている。図示のトイレ容器本体4Tは略矩形状で、底壁506(図30)及び4側壁508,510,512,514を有し、その上面は開放されている。このトイレ容器本体4T内に、猫砂8が収容される。
受け体502は、動物の排泄物を受け入れるための本体部516を備え、この本体部516は、間隔を置いて配設された一対の端壁518,520と、かかる一対の端壁518,520間に設けられた収容壁522とを有する。一対の端壁518,520は略半円状であり、これら端壁518,520の弧状部に収容壁522が設けられ、一対の端壁518,520及び収容壁522は、略半円筒状の収容部を規定する。
この受け体502は、少なくとも一部が網状に形成するのが重要であり、受け体502を持ち上げたときに、この網状の部位を通して猫砂が落下するようになる。この形態では、受け体502の収容壁522の全体が網状に形成されているが、その底部を網状に形成するようにしてもよい。
この収容壁522の先端部は、猫砂8内への侵入を容易にするために、先細に形成するのが好ましく、猫砂内への侵入を更に容易にするために、受け体502の幅方向(図29において左上から右下の方向)に間隔をおいて先端突部524を設けるのが好ましい。この受け体502の基部側に取っ手部528が設けられ、この取っ手部528は外方に延びている。
この受け体502は、トイレ容器本体4Tに着脱自在に且つ回動自在に装着される。図示の形態では、トイレ容器本体4Tの対向する側壁508,512に略U字状の受け凹部532,534が設けられ、受け凹部532,534は側壁508,51の上縁に開放されている。また、受け体502の端壁518,520の外面には、外方に突出する支持部536,538が設けられ、これら支持部536,538がトイレ容器本体4Tの受け凹部532,534に回動自在に受け入れられる。従って、この受け体502は、支持部536,538を上方からトイレ容器本体4Tの受け凹部532,534に挿入することによって、このトイレ容器本体4Tに着脱自在に且つ回動可能に支持され、かく支持した状態で図30に示すように回動することができる。
次に、カバー体504について説明すると、図示のカバー体506は、トイレ容器本体4Tの上面開口を覆うためのドーム状のカバー本体542を備え、このカバー本体542がトイレ容器本体4Tの上面開口部に着脱自在に装着される。このカバー本体542の一端側(図29において右側)に出入開口544が設けられ、この出入開口544を通して動物(例えば、猫)が内部空間(トイレ容器本体4T及びカバー体504により規定される空間)に出入りする。
この形態では、カバー本体542の出入開口544の下側に内側に延びる飛散防止プレート部546が設けられている。出入開口544付近を動くとき、動物(例えば、猫)は、この飛散防止プレート部546の上側を通過して、トイレ容器本体4T内の猫砂8に直接的に触ることはなく、これによって、猫砂8の飛散を防止して猫砂8が出入開口544を通して外部に飛散するのを防ぐことができる。
次に、上述した動物用トイレ2Tの使用方法について説明する。使用するに際し、図30(a)に示すように、トイレ容器本体4T内に猫砂8を入れる。そして、受け体502をトイレ容器本体4Tに着脱自在に装着する。この装着は、受け体502を裏返した状態に保持し、かかる状態にて支持部536,538を上方からトイレ容器本体4Tの受け凹部532,534に挿入して載置すればよく、かく載置することによって、回動可能に支持される。
その後、トイレ容器本体4Tに装着した状態にて、取っ手部528を摘んで受け体502を矢印552で示す方向(図30(a)において時計方向)に回動させて図30(b)で示す受け位置まで回動させる。この回動の際には、受け体502は支持部536,538を中心として回動され、また受け体502の収容壁522の先端部に先端突部524が設けられ、この先端部及び先端突部524が先細に形成されているので、かかる先端部及び先端突部524が猫砂8に食い込むように作用し、これによって、受け体502を上記受け位置まで容易に回動させることができる。
この受け位置の状態においては、図30(b)で示すように、取っ手部528がトイレ容器本体4Tの上縁(具体的には、側壁510の上縁)に当接し、かく当接することによって所定角度位置を越える回動が阻止され、受け体502は、この所定角度位置に対応する受け位置に保持される。また、この受け位置においては、受け体502の底部を含む大部分が猫砂8内に埋まった状態となり、動物(例えば、猫)は、受け体502内の猫砂8上に排泄するようになる。
しかる後、図30(c)に示すように、トイレ容器本体4Tの上面開口を覆うようにカバー体504を装着し、このような状態において、動物用トイレ、好ましくは猫用トイレとして使用する。動物(例えば、猫)は、カバー体506の出入開口544を通して内部に入り、トイレ容器本体4Tの猫砂8上に排泄し、排泄した後出入開口54を通して外部に出る。
受け体502内の排泄物554を取り除くには、図30(d)に示すように、受け体502を上方に持ち上げればよい。受け体502は、取っ手部528を摘むことによって容易に持ち上げることができ、かく持ち上げると、受け体502内の猫砂8が網目状の部位を通してトイレ容器本体4T内に落下し、排泄物554が受け体502内に残り、このようにして受け体502内の猫砂8上に排泄された排泄物554を容易に取り除くことができる。
〔動物用トイレの第13の実施形態〕
次に、図31及び図32を参照して、動物用トイレの第13の実施形態について説明する。この第13の実施形態においては、受け体に修正が施されている。
図31において、この動物用トイレは、トイレ容器本体4Uと、このトイレ容器本体4U内に収容される受け体502Uと、トイレ容器本体4Uの上方を覆うカバー体504U(図32(d)参照)とを備えている。このトイレ容器本体4Uは、第12の実施形態のものと実質上同一のものでよい。
受け体502Uは、相互に回動自在に連結された第1及び第2受け部562,564を有し、これら第1及び第2受け部562,56によって略半円筒状の収容部を規定する。この形態では、第1受け部562は、間隔を置いて配設された一対の端壁566,568と、かかる一対の端壁566,568間に設けられた収容壁522とを有し、これら端壁566,568の弧状部に収容壁570が設けられている。また、第2受け部564は、間隔を置いて配設された一対の端壁572,574と、かかる一対の端壁572,574間に設けられた収容壁576とを有し、これら端壁572,574の弧状部に収容壁576が設けられている。
この形態では、第1受け部562の一対の端壁566,568の端部には、第2受け部564に向けて突出する連結突部578,580が設けられ、かかる連結突部566,568の外面に連結支持ピン582,584が設けられ、かかる連結支持ピン582,584は、後述するように、受け体502Uの支持部として機能する。また、第2受け部564の一対の端壁572,574の端部には、第1受け部562に向けて突出する連結突部586,588が設けられ、かかる連結突部566,568に連結孔(図示せず)が設けられ、これら連結孔に第1受け部562の連結支持ピン582,584が挿入されて連結されている。このように構成されているので、第1及び第2受け部5762,564は、連結支持ピン582,584を中心として相互に回動可能に連結され、受け体502Uの底部を開放する開状態(図32(a)に示す状態)とその底部を閉じる閉状態(図32(c)〜(e)に示す状態)との間を回動可能に連結される。そして、この閉状態においては、第1受け部562の端壁566,568及び収容壁570並びに第2受け部564の端壁572,574及び収容壁576は、上述したと同様の略半円筒状の収容部を規定する。
この実施形態においても、受け体502Uは、少なくとも一部が網状に形成するのが重要であり、この形態では、受け体502Uの第1及び第2受け部562,564の収容壁570,576の全体が網状に形成されているが、それらの底部を網状に形成するようにしてもよく、或いは第1及び第2受け部570,576のいずれか一方にのみ形成するようにしてもよい。
この形態においても、第12の実施形態と同様に、第1及び第2受け部562,564の収容壁570,576の先端部は、猫砂8内への侵入を容易にするために、先細に形成するのが好ましく、猫砂8内への侵入を更に容易にするために、これら収容壁570,576の先端部に先端突部578,580を設け、これら先端突部578,580が相互に噛み合って収容部を規定するようにするのが好ましい。また、受け体502Uの第1及び第2受け部562,564の基部側に第1及び第2取っ手部590,592が設けられ、この取っ手部590,592は外方に延びている。
この受け体502Uは、第12の実施形態と同様に、トイレ容器本体4Uに着脱自在に且つ回動自在に装着される。即ち、受け体502Uの支持部(具体的には、第1受け部562の連結支持ピン582,584)がトイレ容器本体4Uの受け凹部532,534に回動自在に受け入れられ、かく支持された状態にて、この受け体502Uの第1及び第2受け部は、図32(a)に示す開状態と図32(c)及び(d)で示す閉状態との間を回動可能であり、閉状態まで回動されると、受け体502U(即ち、第1及び第2受け部562,564)が受け位置に保持される。
カバー体504Uは、第12の実施形態と同様であり、トイレ容器本体4Uの上面開口を覆うためのドーム状のカバー本体542Uを備え、このカバー本体542Uがトイレ容器本体4Uの上面開口部に着脱自在に装着される。尚、このカバー本体542Uには、第1及び第2受け部562,564の第1及び第2取っ手部590,592の外部への突出を許容するための開口594,596が設けられる。
次に、上述した動物用トイレ2Uの使用方法について説明する。使用するに際し、図32(a)に示すように、トイレ容器本体4U内に猫砂8を入れる。そして、受け体502Uを開状態に保持した状態でもってトイレ容器本体4Uに着脱自在に装着する。第1及び第2受け部562,564の第1及び第2取っ手部590,592が相互に当接する角度位置まで回動すると、受け体502Uが上記開状態に保持され、かかる状態でもって、受け体502Uの支持部(具体的には、第1受け部562の連結支持ピン582584)を上方からトイレ容器本体4Uの受け凹部532,534に挿入して載置すればよく、かく載置することによって、回動可能に支持される。
その後、図30(b)に示すように、トイレ容器本体4Uに装着した状態にて、第1及び第2受け部562,564の第1及び第2取っ手部590,592を摘んで第1及び第2受け部562,564を矢印598,600で示す方向に回動させて図30(c)で示す受け位置まで回動させる。この回動の際には、受け体502Uの第1及び第2受け部562,564は連結支持ピン582,584を中心として回動される。第1及び第2受け部562,564の収容壁570,572の先端部に先端突部586,588が設けられ、この先端部及び先端突部586,588が先細に形成されているので、かかる先端部及び先端突部586,588が猫砂8に食い込むように作用し、これによって、受け体502Uを上記受け位置まで容易に回動させることができる。
この受け位置の状態においては、図30(c)で示すように、第1及び第2受け部562,564の第1及び第2取っ手部590,592がトイレ容器本体4Uの上縁(具体的には、第1取っ手部590が側壁514に、第2取っ手部592が側壁510に)に当接し、かく当接することによって所定角度位置を越える回動が阻止され、受け体502U(第1及び第2受け部562,564)は、この所定角度位置に対応する受け位置に保持されるとともに、受け体502Uは閉状態に保持される。また、この受け位置においては、受け体502Uの底部を含む大部分が猫砂8内に埋まった状態となる。
しかる後、図30(d)に示すように、トイレ容器本体4Uの上面開口を覆うようにカバー体504Uを装着し、このような状態において、動物用トイレ、好ましくは猫用トイレとして使用する。動物(例えば、猫)は、カバー体506の出入開口544を通して内部に出入りしてトイレ容器本体4Uの猫砂8上に排泄する。
受け体502U内の排泄物554を取り除くには、図30(e)に示すように、受け体502Uを上方に持ち上げればよい。受け体502Uは、第1及び第2受け部562,564の第1及び第2取っ手部590,592を摘むことによって閉状態のまま容易に持ち上げることができ、かく持ち上げると、受け体502U内の猫砂8が網目状の部位を通してトイレ容器本体4U内に落下し、排泄物554が受け体502U内に残る。そして、残った排泄物554を除去するには、受け体502Uを閉状態のまま裏返す、或いは、受け体502Uを開状態にすればよく、このようにしてトイレ容器本体4U内の排泄物554を容易に取り除くことができる。
以上、本発明に従う動物用トイレの実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更乃至修正が可能である。
例えば、上述した実施形態においては、トイレ容器本体4(4E)内にかご体12を収容する際に、トイレ容器本体4(4E)内に単に載置するようにしているが、蓋体6(6E)の開口10と収容したかご体12とを所定の位置関係にするために、トイレ容器本体4の底面に位置付け手段(例えば、位置付け突部、位置決めピン)などを設けるようにしてもよい。
また、例えば、第4、第6〜第9の実施形態では、上側(外側)に蓋部材234(280)を設け、下側(内側)に補助蓋体238(284)を設けているが、これとは反対に、上側(外側)に補助蓋体238(284)を設け、下側(内側)に蓋部材234(280)を設けるようにしてもよい。
また、例えば、第4、第6〜第9の実施形態では、蓋部材234(280)に加えて補助蓋体238(284)を設けているが、この補助蓋体238(284)は必ず必要なものではなく、猫砂8の飛散が少ないなどのときには省略することができる。
また、例えば、上述した実施形態では、動物用トイレを猫が使用する猫用トイレに適用して説明したが、この動物用トイレを犬、うさび、ハムスターなどの他の動物用トイレとして用いることもできる。