JP5268394B2 - 顔料組成物、インク組成物、印刷物、インクジェット記録方法、及びポリアリルアミン誘導体 - Google Patents
顔料組成物、インク組成物、印刷物、インクジェット記録方法、及びポリアリルアミン誘導体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5268394B2 JP5268394B2 JP2008061783A JP2008061783A JP5268394B2 JP 5268394 B2 JP5268394 B2 JP 5268394B2 JP 2008061783 A JP2008061783 A JP 2008061783A JP 2008061783 A JP2008061783 A JP 2008061783A JP 5268394 B2 JP5268394 B2 JP 5268394B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pigment
- meth
- ink composition
- acrylate
- ether
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
また本発明は、前記本発明の顔料組成物を用い、鮮明な色調と高い着色力を有する高画質の画像が形成され、活性放射線の照射により硬化しうる、インクジェット記録用として好適なインク組成物、該インク組成物を用いて得られた印刷物、及び該インク組成物を用いたインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
さらに本発明は、微細な顔料であってもその分散性及び分散安定性が良好な顔料分散剤として有用な、ポリアリルアミン誘導体を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の顔料組成物は、少なくとも、(A)ポリアリルアミン誘導体と、(B)顔料と、を含み、(A)ポリアリルアミン誘導体として、下記一般式(1−a)で表される構造単位を1〜50モル%、下記一般式(1−b)で表される構造単位を49〜95モル%、及び下記一般式(1−c)で表される構造単位を1〜30モル%、を含んで構成されることを特徴とする。
また本発明のインク組成物は、上記本発明の顔料組成物を用い、さらに(C)重合性化合物と、を含むことを特徴とする。
本発明のインク組成物は、さらに(D)重合開始剤を含むことが好ましい。また本発明のインク組成物は、インクジェット記録用として好適に用いられる。
すなわち、本発明のポリアリルアミン誘導体は、少なくとも、下記一般式(1−a)で表される構造単位を1〜50モル%、下記一般式(1−b)で表される構造単位を49〜95モル%、及び下記一般式(1−c)で表される構造単位を1〜30モル%、を含んで構成されることを特徴とする。
すなわち、本発明の印刷物は、被記録媒体上に適用した上記本発明のインク組成物を硬化させてなることを特徴とする。
すなわち、本発明のインクジェット記録方法は、上記本発明のインク組成物を被記録媒体上に吐出する吐出工程と、吐出された前記インク組成物に活性放射線を照射して前記インク組成物を硬化する硬化工程と、を含むことを特徴とする。
また本発明によれば、前記本発明の顔料組成物を用い、鮮明な色調と高い着色力を有する高画質の画像が形成され、活性放射線の照射により硬化しうる、インクジェット記録用として好適なインク組成物、該インク組成物を用いて得られた印刷物、及び該インク組成物を用いたインクジェット記録方法を提供することができる。
さらに本発明によれば、微細な顔料であってもその分散性及び分散安定性が良好な顔料分散剤として有用な、ポリアリルアミン誘導体を提供することができる。
[ポリアリルアミン誘導体]
本発明のポリアリルアミン誘導体は、少なくとも、下記一般式(1−a)で表される構造単位、下記一般式(1−b)で表される構造単位、及び下記一般式(1−c)で表される構造単位を含んで構成されることを特徴とし、顔料分散剤として有用である。
前記一般式(1−b)において、R1は−NHCOR3又は−NH3 +OCOR3を表し、その中でも−NHCOR3であることが好ましい。
ここでR3は、遊離のカルボン酸を有するポリエステル、ポリアミド、及びポリエステルアミドのいずれかからカルボキシ基を除いた残基を表す。すなわち、前記「遊離のカルボン酸を有するポリエステル、ポリアミド、及びポリエステルアミドのいずれか」は、HOCOR3で表すことができる。
前記「遊離のカルボン酸を有するポリエステル、ポリアミド、及びポリエステルアミドいずれか」の分子量は、500〜200,000が好ましく、700〜100,000がより好ましく、800〜50,000がさらに好ましい。
ここで、前記重合停止剤は、ヒドロキシ基を有さないカルボン酸である。すなわち、前記重合停止剤はR13−COOHで表すことができ、この場合、Zは−COR13で表される。またR13は、ヒドロキシ基を有さない1価の有機基であり、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。
前記重合停止剤としては、通常用いられる公知のものが適用され、具体的には、例えば、カプロン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、メトキシ酢酸等が挙げられる。
上記式(2)もしくは(3)で表されるポリエステル、又は「ランダム共重合ポリエステル残基」にカルボキシ基が結合したポリエステル(以下、「ランダム共重合ポリエステル」と称する場合がある)としては、具体的には、例えば、ヒドロキシカルボン酸の自己縮合物、ラクトンの自己縮合物、又はヒドロキシカルボン酸とラクトンとの混合縮合物が好ましい。
ヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、リシノール酸、リシノレン酸、9−ヒドロキシステアリン酸と10−ヒドロキシステアリン酸との混合物、12−ヒドロキシステアリン酸、ヒマシ油脂肪酸、水添ヒマシ油脂肪酸、乳酸等が挙げられる。
ラクトンとしては、具体的には、例えば、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、4−メチルカプロラクトン、2−メチルカプロラクトン等が挙げられる。
上記式(2)もしくは(3)で表されるポリエステル、又は「ランダム共重合ポリエステル」として最も好ましいのは、12−ヒドロキシステアリン酸の自己縮合物、ε―カプロラクトンの自己縮合物、12−ヒドロキシステアリン酸とε―カプロラクトンとの混合物から縮合されたものである。
また上記縮合を行う際には、重合停止剤として上記「ヒドロキシ基を含まないカルボン酸」を添加しても構わない。
前記一般式(1−c)において、R2は−NHCOR4又は−NH3 +OCOR4を表し、その中でも−NHCOR4であることが好ましい。
ここでR4は、脂環構造を有する有機基を表し、下記一般式(6)で表される1価の有機基である。
−X−R11 (6)
上記脂環基の中でも、炭素数6〜10の脂環基がより好ましく、橋状構造を有する炭素数6〜10の脂環基がさらに好ましく、具体的には、例えば、イソボルニル基、ボルニル基、ジシクロペンタニル基、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、ジシクロペンテニル基が好適な脂環基の例として挙げられる。
R11で表される脂環基は、さらに置換基により置換されていてもよい。ただし、前記脂環構造が、上記式(6)中のXに、直接結合することが好ましい。脂環基に導入可能な置換基としては、炭素数1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、イソプロピル基、t−ブチル基等)、アルコキシ基が挙げられ、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。またR11としては、分散安定性の観点から、置換基としてメチル基を有する又は無置換の、イソボルニル基、ボルニル基、ジシクロペンタニル基、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、ジシクロペンテニル基が好ましい。
ポリアリルアミン誘導体内に存在する、上記式(1−a)で表される構造単位、上記式(1−b)で表される構造単位、及び上記式(1−c)で表される構造単位のモル分率を、それぞれa、b、及びcとすると、aは1〜50%、bは50〜95%、cは1〜30%であり、aは1〜30%、bは60〜90%、cは1〜20%であることが好ましい。なお、a+b+c≦100%である。
また、ポリアリルアミン誘導体内に存在する上記式(1−b)で表される構造単位及び上記式(1−c)で表される構造単位は、それぞれ、1種のみであってもよく、複数種であってもよい。ポリアリルアミン誘導体内に上記式(1−b)で表される構造単位が複数種存在する場合、モル分率bは、すべての種類の「上記式(1−b)で表される構造単位」のモル分率の合計を表す。モル分率cについても同様である。
本発明のポリアリルアミン誘導体は、ポリアリルアミンに、前記「遊離のカルボン酸を有するポリエステル、ポリアミド、及びポリエステルアミドのいずれか」と、上記式(6)で示される脂環構造を有するカルボン酸、カルボン酸誘導体、又は、イソシアナートと、を反応させて製造することができる。これらの反応は同時におこなっても、各々の反応を逐次おこなっても良く、公知のアミド化反応およびウレア化反応を利用することができる。
本発明で用いるポリアリルアミンの重量平均分子量が150〜100,000であることが好ましい理由は、平均分子量が150以下の場合、顔料に対する吸着力が不足して顔料分散が困難になり、100,000以上だと顔料同士の凝集が起こり、顔料分散が困難になるからである。
なお、重量平均分子量は、東ソー製高速GPC(HLC−8220GPC)を用いて測定される。
また、前記ポリアリルアミン誘導体の構造については、例えば、1H−NMR測定を行うことにより解析可能である。
本発明のポリアリルアミン誘導体に好適な例を以下に示すが、本発明はこれらに制限されるものではない。なお、以下の記載において「Mw」は、重量平均分子量を意味する。
[顔料組成物、インク組成物]
本発明の顔料組成物は、少なくとも、(A)ポリアリルアミン誘導体と、(B)顔料と、を含み、必要に応じてその他の成分を含む。また(A)ポリアリルアミン誘導体は、下記一般式(1−a)で表される構造単位を1〜50モル%、下記一般式(1−b)で表される構造単位を49〜95モル%、及び下記一般式(1−c)で表される構造単位を1〜30モル%、を含んで構成されることを特徴とする。
(A)ポリアリルアミン誘導体を構成する上記式(1−c)で表される構造単位が、顔料との親和性の高い構造を有するため、(A)ポリアリルアミン誘導体が顔料と相互作用しやすくなる。また、一方では、(A)ポリアリルアミン誘導体を構成する上記式(1−b)で表される構造単位が、特定の繰り返し構造単位を有する高分子鎖を有することにより、高分子鎖の立体反発効果により顔料粒子間の距離が保たれる。そして、上記相互作用と立体反発効果とのバランスにより、(A)ポリアリルアミン誘導体の顔料分散性が良好となる。また、上記相互作用及び立体反発効果は、(A)ポリアリルアミン誘導体が有する安定な部分構造によるものであるため経時的な変化が小さく、顔料分散安定性も良好となる。
顔料組成物又はインク組成物中における(A)ポリアリルアミン誘導体の含有量は、(B)顔料の添加量100質量部に対し、1〜100質量部が好ましく、5〜50質量部であることがより好ましい。
ここで活性エネルギー線とは、その照射によりインク組成物中において開始種を発生させうるエネルギーを付与することができるものであれば、特に制限はなく、広くα線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などを包含するものである。そのなかでも活性エネルギー線としては、硬化感度及び装置の入手容易性の観点から、紫外線および電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。従って、本発明のインク組成物としては、放射線として、紫外線を照射することにより硬化可能なインク組成物が好ましい。
以下、各組成について説明する。
本発明の顔料組成物又はインク組成物に含まれる(B)顔料としては、特に限定されるものではなく、目的に応じて、一般に市販されているすべての有機顔料及び無機顔料の他、樹脂粒子を染料で染色したもの等も用いることができる。さらに、市販の顔料分散体や表面処理された顔料、例えば、分散媒として用いる不溶性の樹脂等に顔料を分散させたもの、あるいは顔料表面の樹脂をグラフト化したもの等も、本発明の効果を損なわない限りにおいて用いることができる。
本発明の顔料組成物又はインク組成物は着色剤として顔料を含むことから、本発明の顔料組成物又はインク組成物により得られる画像は耐候性に優れる。
緑色を呈する顔料としては、例えば、C.I.ピグメントグリーン7(フタロシアニングリーン)、C.I.ピグメントグリーン36(フタロシアニングリーン)の如きフタロシアニン顔料、C.I.ピグメントグリーン8、C.I.ピグメントグリーン10等の如きアゾ金属錯体顔料等が挙げられる。
紫色を呈するものとして、C.I.ピグメントバイオレット32等のナフトロン顔料、C.I.ピグメントバイオレット29等のペリレン顔料、C.I.ピグメントバイオレット13、C.I.ピグメントバイオレット17、C.I.ピグメントバイオレット50等のナフトールAS顔料、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット37等のジオキサジン顔料などが挙げられる。
黒色を呈するものとしては、例えば、カーボンブラック、チタンブラック、C.I.ピグメントブラック1(アニリンブラック)等のインダジン顔料、C.I.ピグメントブラック31、C.I.ピグメントブラック32などのペリレン顔料等が挙げられる。
ここで、酸化チタンは他の白色顔料と比べて比重が小さく、屈折率が大きく化学的、物理的にも安定であるため、(B)顔料としての隠蔽力や着色力が大きく、さらに、酸やアルカリ、その他の環境に対する耐久性にも優れている。したがって、白色顔料としては酸化チタンを利用することが好ましい。もちろん、必要に応じて他の白色顔料(列挙した白色顔料以外であってもよい。)を使用してもよい。
(B)顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ニーダー、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル等の分散装置を用いることができる。
(B)顔料の分散を行う際には、本発明における(A)ポリアリルアミン誘導体を予め添加しておくことが好ましい。
本発明のインク組成物は、放射線硬化型のインクであり、インクを被記録媒体上に適用後、硬化させるため、分散媒として(C)重合性化合物のみを用い、その他の分散媒(溶剤等)を用いない形態が好ましい。硬化されたインク画像中に溶剤が残留すると、耐溶剤性が劣化する等、インク画像の物性の経時的な劣化を引き起こす可能性があるためである。このような観点から、分散媒としては、(C)重合性化合物を用い、なかでも、最も粘度が低い(C)重合性化合物を選択することが(B)顔料の分散適性やインク組成物のハンドリング性向上の観点から好ましい。
顔料分散組成物又はインク組成物中における(B)顔料の体積平均粒径及び最大粒径は、公知の測定方法で測定することができる。具体的には遠心沈降光透過法、X線透過法、レーザー回折・散乱法、動的光散乱法により測定することができる。
インク組成物中における(B)顔料の含有量は、(B)顔料が有機顔料の場合、1〜20質量%が好ましく、2〜10質量%がより好ましい。また、(B)顔料が無機顔料の場合、インク組成物中における(B)顔料の含有量は、1〜30質量%が好ましく、2〜25質量%がより好ましい。
本発明のインク組成物は、上記の通り(C)重合性化合物を含有する。この(C)重合性化合物は、何らかのエネルギー付与により重合反応を生起し、硬化する化合物であれば特に制限はなく、モノマー、オリゴマー、ポリマーの種を問わず使用することができる。
その中でも特に、所望により添加される(D)重合開始剤から発生する開始種により重合反応を生起する、光カチオン重合性モノマー、光ラジカル重合性モノマーとして知られる各種公知の重合性のモノマーが好ましい。(D)重合開始剤については後述する。
(C)重合性化合物は、反応速度、インク物性、硬化膜物性等を調整する目的で1種または複数を混合して用いることができる。また、(C)重合性化合物は単官能化合物であっても、多官能化合物であってもよい。
これらのエポキシ化合物のなかでも、芳香族エポキシドおよび脂環式エポキシドが、硬化速度に優れるという観点から好ましく、脂環式エポキシドがより好ましい。
上述した多官能ビニルエーテル化合物のうち、ジ又はトリビニルエーテル化合物が、硬化性、被記録媒体との密着性、形成された画像の表面硬度などの観点から好ましく、特にジビニルエーテル化合物がより好ましい。
前記カチオン重合性モノマーとしてのオキセタン化合物のなかでも、インク組成物の粘度と粘着性の観点から、オキセタン環を1〜2個有する化合物を使用することが好ましい。
ラジカル重合性モノマーとしては、(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類、芳香族ビニル類、等が挙げられる。なお、本明細書において「アクリレート」、「メタクリレート」の双方或いはいずれかを指す場合「(メタ)アクリレート」と、「アクリル」、「メタクリル」の双方或いはいずれかを指す場合「(メタ)アクリル」と、それぞれ記載することがある。
前記ラジカル重合性モノマーとして用いられる(メタ)アクリレート類としては、例えば、単官能(メタ)アクリレート、二官能の(メタ)アクリレート、三官能の(メタ)アクリレート、四官能の(メタ)アクリレート、五官能の(メタ)アクリレート、六官能の(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
五官能の(メタ)アクリレートとしては、例えば、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが挙げられる。
六官能の(メタ)アクリレートとしては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキサイド変性ヘキサ(メタ)アクリレート、カプトラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明のインク組成物には、前記の必須成分に加え、目的に応じて種々の添加剤を併用することができる。これらの任意成分について説明する。
本発明のインク組成物は、ラジカル重合、若しくは、カチオン重合の(D)重合開始剤を含有することが好ましく、光重合開始剤を含有することがより好ましい。
本発明における光重合開始剤は、光の作用、または、増感色素の電子励起状態との相互作用を経て、化学変化を生じ、ラジカル、酸および塩基のうちの少なくともいずれか1種を生成する化合物である。
(D)重合開始剤は、照射される活性光線等、例えば、波長が400〜200nmの紫外線、遠紫外線、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームなどに感度を有するものを適宜選択して使用することができる。
また、光重合開始剤としては、アシルフォスフィンオキサイドを用いることもできる。
(vii)アジニウム塩化合物としては、例えば、特開昭63−138345号、特開昭63−142345号、特開昭63−142346号、特開昭63−143537号ならびに特公昭46−42363号記載のN−O結合を有する化合物群が挙げられる。
前記チタノセン化合物としては、例えば、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(メチルスルホンアミド)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチルビアロイル−アミノ)フェニル〕チタン等が挙げられる。
em.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物等が挙げられる。
また、炭素ハロゲン結合を有する化合物としては、例えば、F.C.Schaefer等によるJ.Org.Chem.29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物等が挙げられる。ドイツ特許第2641100号に記載されているような化合物、ドイツ特許第3333450号に記載されている化合物、ドイツ特許第3021590号に記載の化合物群、あるいはドイツ特許第3021599号に記載の化合物群、等が挙げられる。
インク組成物中の光重合開始剤の含有量は、インク組成物の全質量に対し、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましく、1〜7質量%が特に好ましい。
−増感色素−
本発明おいては、光重合開始剤の感度を向上させる目的で、増感色素を添加してもよい。増感色素としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域に吸収波長を有するものが好ましい。
増感色素としては、例えば、多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)が挙げられる。
増感色素としては、下記一般式(IX)〜(XIII)で表される化合物がより好ましい。
式(X)中、Ar1及びAr2はそれぞれ独立にアリール基を表し、−L3−による結合を介して連結している。ここでL3は−O−または−S−を表す。また、Wは一般式(IX)に示したものと同義である。
式(XI)中、A2は硫黄原子またはNR59を表し、L4は隣接するA2及び炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R53、R54、R55、R56、R57及びR58はそれぞれ独立に一価の非金属原子団の基を表し、R59はアルキル基またはアリール基を表す。
式(XIII)中、R66は置換基を有してもよい芳香族環またはヘテロ環を表し、A5は酸素原子、硫黄原子または−NR67−を表す。R64、R65及びR67はそれぞれ独立に水素原子または一価の非金属原子団を表し、R67及びR64と、R65及びR67とは、それぞれ互いに脂肪族性または芳香族性の環を形成するため結合することができる。
さらに、本発明のインク組成物には、感度を一層向上させる、あるいは酸素による重合阻害を抑制する等の作用を有する公知の化合物を共増感剤として加えてもよい。
高分子化合物としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。
また、本発明のインク組成物には、この他にも、必要に応じて、例えば、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのワックス類、ポリオレフィンやPET等の被記録媒体への密着性を改善するために、重合を阻害しないタッキファイヤーなどを含有させることができる。
本発明のインク組成物は、射出性を考慮し、射出時の温度でのインク粘度が30mPa・s以下であることが好ましく、更に好ましくは20mPa・s以下であり、上記範囲になるように適宜組成比を調整し決定することが好ましい。なお、25℃(室温)でのインク粘度は、200mPa・s以下が好ましく、より好ましくは100mPa・s以下である。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な被記録媒体を用いた場合でも、被記録媒体中へのインク浸透を防ぎ、未硬化モノマーの低減、臭気低減が可能となり、更にインク液滴着弾時のドット滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善される。25℃でのインク粘度が200mPa・sより大きいと、インク液のデリバリーに問題が
生じる場合がある。
次に、本発明に好適に採用され得るインクジェット記録方法およびインクジェット記録装置について、以下説明する。
一般に、放射線硬化型インク組成物では、概して水性インクより粘度が高いため、印字時の温度変動による粘度変動幅が大きい。このインク組成物の粘度変動は、そのまま液滴サイズ、液滴射出速度に対して大きな影響を与え、これにより画質劣化を引き起こすため、印字時のインク組成物温度はできるだけ一定に保つことが必要である。インク組成物温度の制御幅は設定温度±5℃とすることが好ましく、設定温度±2℃とすることがより好ましく、設定温度±1℃とすることが特に好ましい。
温度コントロールの方法としては、特に制約はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク組成物流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体を外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断もしくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンター立上げ時間を短縮するため、あるいは熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
このようなインク組成物における活性放射線の照射条件について述べる。基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間をおいて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。WO99/54415号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明においては、これらの照射方法を用いることが可能である。
前記好ましい射出条件によれば、本発明のインク組成物は加温、降温を繰り返すことになるが、本発明の(A)ポリアリルアミン誘導体の機能により、このような温度条件下で保存された場合でも、顔料分散性の低下が抑制され、長期間にわたり優れた発色性が得られ、且つ、顔料の凝集に起因する吐出性の低下も抑制されるという利点をも有する。
本発明のインク組成物を適用しうる被記録媒体としては、特に制限はなく、通常の非コート紙、コート紙、ダンボール紙などの紙類、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性樹脂材料あるいは、それをフィルム状に成形した樹脂フィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルム等が挙げられる。その他、被記録媒体材料として使用しうるプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが挙げられる。また、金属類や、ガラス類も被記録媒体として使用可能である。また、被記録媒体は大面積のものであってもよい。
本発明のインク組成物をインクジェットプリンターにより被記録媒体に印字し、その後、好ましくは、印字されたインク組成物に活性放射線を照射して硬化することで、本発明の印刷物を得ることができる。本発明の印刷物は、画像形成に用いられるインク組成物が微細な顔料粒子を均一、且つ、安定に分散して含むため、発色性と鮮鋭度に優れた高品質な画像を有し、画像の耐候性にも優れることから、広汎な分野に適用しうる。
−(P−1−1)の合成−
キシレン50部とポリアリルアミン15%水溶液(日東紡製PAA−15C、重量平均分子量15,000)100部とからなる混合物を160℃で撹拌し水を留去した。続いて、水酸基末端をステアリン酸でエステル化したポリカプロラクトン(重量平均分子量500)104部と1−アダマンタンカルボン酸 2部とを上記混合物に加え、160℃で3時間撹拌し、反応をおこなった。
反応後、キシレンを留去し、残渣をアセトン400部に溶解し、撹拌下、2,000部の水に投入し、析出物をろ取、水洗、及び、乾燥することにより、ポリアリルアミン誘導体P−1−1を得た(収量90部)。得られたポリアリルアミン誘導体(P−1−1)の1H−NMRスペクトル(300MHz、溶媒:CDCl3、TMS基準)を図1に示す。
1H−NMR測定から、得られたポリアリルアミン誘導体は上記(P−1−1:a=17、b=80、c=3、n=2〜3)であることを確認した。また、GPC測定から、得られたポリアリルアミン誘導体(P−1−1)の重量平均分子量は、16,000であることがわかった。
なお、上記「n=2〜3」は、得られたポリアリルアミン誘導体(P−1−1)が、n=2の構造単位とn=3の構造単位とを主成分として含むことを意味する。
キシレン50部とポリアリルアミン20%水溶液(日東紡製PAA−03、重量平均分子量3,000)75部とからなる混合物を160℃で撹拌し水を留去した。続いて、水酸基末端をステアリン酸でエステル化したポリカプロラクトン(重量平均分子量2,000)360部と1−アダマンタンカルボン酸 3部とを上記混合物に加え、160℃で3時間撹拌し、反応をおこなった。
反応後、キシレンを留去し、残渣をアセトン800部に溶解し、撹拌下、4,000部の水に投入し、析出物をろ取、水洗、及び、乾燥することにより、ポリアリルアミン誘導体P−1−2を得た(収量260部)。1H−NMR測定から、得られたポリアリルアミン誘導体は上記(P−1−2:a=26、b=70、c=4、n=16)であることを確認した。また、GPC測定から、得られたポリアリルアミン誘導体(P−1−2)の重量平均分子量は、3,600であることがわかった。
1−アダマンタンカルボン酸を4−メチル−1−シクロヘキサンカルボン酸に変更した以外は、上記(P−1−2)の合成と同様にしてポリアリルアミン誘導体P−7−1を得た(収量250部)。1H−NMR測定から、得られたポリアリルアミン誘導体は上記(P−7−1:a=25、b=70、c=5、n=16)であることを確認した。また、GPC測定から、得られたポリアリルアミン誘導体(P−7−1)の重量平均分子量は3,400であることがわかった。
水酸基末端をステアリン酸でエステル化したポリカプロラクトン(重量平均分子量2,000)を、12−ヒドロキシステアリン酸とε−カプロラクトンを縮合して得たポリエステル(縮合比1/19、重量平均分子量2,500、ランダム共重合体)に変更した以外は、上記(P−1−2)の合成と同様にしてポリアリルアミン誘導体P−8−1を得た(収量260部)。1H−NMR測定から、得られたポリアリルアミン誘導体は上記(P−8−1:a=27、b=68、c=5、m=1〜2、n=12)であることを確認した。また、GPC測定から、得られたポリアリルアミン誘導体(P−8−1)の重量平均分子量は、3,800であることがわかった。
なお、上記「m=1〜2」は、(A)ポリアリルアミン誘導体(P−8−1)が、m=1の構造単位とm=2の構造単位とを主成分として含むことを意味する。
1−アダマンタンカルボン酸を用いなかった以外は、上記(P−1−2)の合成と同様にして比較ポリアリルアミン誘導体C1を得た(収量250部)。1H−NMR測定から、得られたポリアリルアミン誘導体は下記に示す比較ポリアリルアミン誘導体C1(a=27、b=73、n=16)であることを確認した。また、GPC測定から、得られた比較ポリアリルアミン誘導体C1の重量平均分子量は、3,800であることがわかった。
(A)ポリアリルアミン誘導体(P−1−1)を、下記(C)重合性化合物(i)(ii)に溶解させ、下記(B)顔料と共にモーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで3時間分散を行い、活性エネルギー線硬化型インク原液を得た。ついで(D)重合開始剤をインク原液に加え、穏やかに混合させた後、これをメンブランフイルターで加圧濾過し、実施例1の活性エネルギー線硬化型インクジェット用のインク組成物を得た。(A)ポリアリルアミン誘導体(P−1−1)、(B)顔料、(C)重合性化合物(i)(ii)、(D)重合開始剤の添加量等を以下に示す。
(B)顔料:キナクリドン系顔料PV−19 5g
(C)重合性化合物:
(i)プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート(SR9003:サートマー(株)製) 60.0g
(ii)カプトラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート(Ebecryl 2047:ダイセルUCB(株)製) 27.5g
(D)重合開始剤:アシルフォスフィンオキサイド化合物(LucirinTPO−L:BASF製) 5.0g
実施例1において用いたポリアリルアミン誘導体(P−1−1)を、それぞれ前記合成例で得たポリアリルアミン誘導体(P−1−2)、(P−7−1)、(P−8−1)に変更した以外はすべて実施例1と同様にして実施例2〜4の活性エネルギー線硬化型インクジェット用のインク組成物を得た。
実施例1において用いたポリアリルアミン誘導体(P−1−1)に代えて、市販のポリエステル系高分子分散剤である「SOLSPERSE 32000」(ノベオン社製)を用いた以外はすべて実施例1と同様にして比較例1の活性エネルギー線硬化型インクジェット用のインク組成物を得た。
実施例1において用いた(A)ポリアリルアミン誘導体(P−1−1)に代えて、前記合成例で得た比較ポリアリルアミン誘導体C1を用いた以外はすべて実施例1と同様にして比較例2の活性エネルギー線硬化型インクジェット用のインク組成物を得た。
実施例2及び比較例1〜2において用いた(B)顔料であるキナクリドン系顔料PV−19を、PY−120に変更した以外はすべて同様にして実施例5及び比較例3〜4のインクジェット用のインク組成物を得た。
実施例2及び比較例1〜2において用いた(C)重合性化合物及び(D)重合開始剤を下記に変更した以外はすべて同様にして実施例6及び比較例5〜6のインクジェット用のインク組成物を得た。
(i)オキセタン化合物(OXT−221:東亜合成(株)製) 70.0g
(ii)エポキシ化合物(セロキサイド2021P:ダイセルUCB(株)製)
17.5g
(D)重合開始剤:トリフェニルスルホニウム塩(UVI−6992、ダウケミカル社製) 5.0g
実施例6及び比較例5〜6において用いた(B)顔料であるキナクリドン系顔料PV−19をフタロシアニン系顔料PB15:3に変更した以外はすべて同様にして実施例7及び比較例7〜8のインクジェット用のインク組成物を得た。
得られたインクジェット用のインク組成物を下記の方法に従って評価した。その結果を表1に記す。
各インクジェット用のインク組成物の40℃における粘度をE型粘度計を用いて測定した。
A:30mPas未満
B:30mPas以上、100mPas未満
C:100mPas以上(吐出上問題のあるレベル)
各インクジェット用のインク組成物を25℃で1ヶ月保存後、および45℃で28日間保存後の分散状態を目視および粘度変化により評価した。
◎:沈殿物の発生、粘度の増加がない
○:沈殿物の発生なし、粘度が若干増加するが吐出性に問題ないレベル
△:沈殿物の発生なはいが、粘度の増加により吐出性が低下し、実用上問題になるレベル×:沈殿物の発生が認められる
各インクジェット用のインク組成物について、光散乱回折式の粒度分布測定装置(LA910、(株)堀場製作所製)を用いて体積基準平均粒径D50を測定し、評価した。
A:D50が100nm未満
B:D50が100nm以上、200nm未満
C:D50が200nm以上
得られたインク組成物をインクジェットプリンター(印字密度300dpi、打滴周波数4kHz、ノズル数64)でアート紙上に印字してから、Deep UVランプ(ウシオ製、SP−7)で300mJ/cm2のエネルギーとなる条件で露光し、印字サンプルを得た。
硬化皮膜を指で触れて、べたつきの有無を以下の基準で評価した。
A:べたつきがない
B:僅かにべたつきがある
C:著しくべたつく
Claims (9)
- 少なくとも、(A)下記一般式(1−a)で表される構造単位を1〜50モル%、下記一般式(1−b)で表される構造単位を49〜95モル%、及び下記一般式(1−c)で表される構造単位を1〜30モル%、を含んで構成されるポリアリルアミン誘導体と、(B)顔料と、を含むことを特徴とする顔料組成物。
〔上記式(1−b)中、R1は−NHCOR3又は−NH3 +OCOR3を表し、ここでR3は遊離のカルボン酸を有するポリエステル、ポリアミド、及びポリエステルアミドのいずれかからカルボキシ基を除いた残基を表す。上記式(1−c)中、R2は−NHCOR4又は−NH3 +OCOR4を表し、ここでR4は−X−R 11 を表し、Xは単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、エーテル結合、スルフィド結合、−NH−、および、これらの組み合わせから選択されるいずれか1つを表し、R 11 は脂環構造を表す。〕 - 前記Xは単結合または−NH−を表すことを特徴とする請求項1に記載の顔料組成物。
- 請求項1または請求項2に記載の顔料組成物と、(C)重合性化合物と、を含むことを特徴とするインク組成物。
- さらに(D)重合開始剤を含む請求項3に記載のインク組成物。
- インクジェット記録用である請求項3又は請求項4に記載のインク組成物。
- 被記録媒体上に適用した請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のインク組成物を硬化させてなることを特徴とする印刷物。
- 請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のインク組成物を、被記録媒体上に吐出する吐出工程と、
吐出された前記インク組成物に活性放射線を照射して、前記インク組成物を硬化する硬化工程と、を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 少なくとも、下記一般式(1−a)で表される構造単位を1〜50モル%、下記一般式(1−b)で表される構造単位を49〜95モル%、及び下記一般式(1−c)で表される構造単位を1〜30モル%、を含んで構成されることを特徴とするポリアリルアミン誘導体。
〔上記式(1−b)中、R1は−NHCOR3又は−NH3 +OCOR3を表し、ここでR3は遊離のカルボン酸を有するポリエステル、ポリアミド、及びポリエステルアミドのいずれかからカルボキシ基を除いた残基を表す。上記式(1−c)中、R2は−NHCOR4又は−NH3 +OCOR4を表し、ここでR4は−X−R 11 を表し、Xは単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、エーテル結合、スルフィド結合、−NH−、および、これらの組み合わせから選択されるいずれか1つを表し、R 11 は脂環構造を表す。〕 - 前記Xは単結合または−NH−を表すことを特徴とする請求項8に記載のポリアリルアミン誘導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008061783A JP5268394B2 (ja) | 2008-03-11 | 2008-03-11 | 顔料組成物、インク組成物、印刷物、インクジェット記録方法、及びポリアリルアミン誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008061783A JP5268394B2 (ja) | 2008-03-11 | 2008-03-11 | 顔料組成物、インク組成物、印刷物、インクジェット記録方法、及びポリアリルアミン誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009215469A JP2009215469A (ja) | 2009-09-24 |
JP5268394B2 true JP5268394B2 (ja) | 2013-08-21 |
Family
ID=41187658
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008061783A Active JP5268394B2 (ja) | 2008-03-11 | 2008-03-11 | 顔料組成物、インク組成物、印刷物、インクジェット記録方法、及びポリアリルアミン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5268394B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5583329B2 (ja) * | 2008-03-11 | 2014-09-03 | 富士フイルム株式会社 | 顔料組成物、インク組成物、印刷物、インクジェット記録方法、及びポリアリルアミン誘導体 |
JP6960555B1 (ja) * | 2021-06-29 | 2021-11-05 | サカタインクス株式会社 | 活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3313897B2 (ja) * | 1994-08-01 | 2002-08-12 | ダイセル化学工業株式会社 | 顔料分散剤 |
JP3718915B2 (ja) * | 1995-10-16 | 2005-11-24 | 味の素株式会社 | 顔料分散剤 |
GB9922039D0 (en) * | 1999-09-18 | 1999-11-17 | Avecia Ltd | Polyester dispersants |
JP4476417B2 (ja) * | 2000-02-29 | 2010-06-09 | 新日鐵化学株式会社 | 赤色カラーレジストインキ及びカラーフィルター |
JP4070082B2 (ja) * | 2001-03-21 | 2008-04-02 | 財団法人川村理化学研究所 | ポリマー薄膜を有する基材、及びその製造方法 |
JP4407175B2 (ja) * | 2003-06-30 | 2010-02-03 | 東洋インキ製造株式会社 | 顔料分散体およびその使用 |
CN102974264B (zh) * | 2005-04-13 | 2015-09-02 | 路博润高级材料公司 | 分散剂 |
JP4889655B2 (ja) * | 2005-12-22 | 2012-03-07 | サカタインクス株式会社 | インクジェット記録物の製造方法およびその方法によって得られるインクジェット記録物 |
JP5077625B2 (ja) * | 2006-04-20 | 2012-11-21 | Dic株式会社 | 顔料分散剤、顔料組成物、及び顔料分散体 |
-
2008
- 2008-03-11 JP JP2008061783A patent/JP5268394B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009215469A (ja) | 2009-09-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5583329B2 (ja) | 顔料組成物、インク組成物、印刷物、インクジェット記録方法、及びポリアリルアミン誘導体 | |
JP4963803B2 (ja) | インク組成物、画像形成方法及び印刷物 | |
JP4738844B2 (ja) | インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法、及び印刷物 | |
JP5243072B2 (ja) | インク組成物、並びに、それを用いた画像記録方法及び画像記録物 | |
JP5306681B2 (ja) | 重合性化合物、重合体、インク組成物、印刷物及びインクジェット記録方法 | |
JP2006241194A (ja) | インク組成物、それを用いた画像形成方法、印刷物 | |
JP2009233486A (ja) | 顔料分散剤の製造方法、硬化性組成物、硬化性インク組成物、インクジェット用インク組成物、およびインクジェット記録方法 | |
JP4799031B2 (ja) | インク組成物、それを用いた画像形成方法、及び記録物 | |
JP5371352B2 (ja) | 顔料分散物及びそれを用いたインク組成物 | |
JP5253015B2 (ja) | 顔料分散物およびそれを用いたインク組成物 | |
JP2008248070A (ja) | インクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法 | |
JP2008248071A (ja) | インクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法 | |
JP5260943B2 (ja) | 粒子分散物及びインク組成物、並びに、それを用いた画像記録方法及び画像記録物 | |
JP2006241193A (ja) | インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法及び印刷物 | |
JP5159246B2 (ja) | インク組成物、これを用いた画像形成方法および画像記録物 | |
JP2006241191A (ja) | インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法、及び印刷物 | |
JP2009235121A (ja) | 顔料分散物およびそれを用いたインク組成物、硬化性組成物、硬化性インク組成物及びインクジェット記録方法 | |
JP2010077308A (ja) | 顔料分散物、及びそれを用いたインク組成物 | |
JP5255260B2 (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法、及び印刷物 | |
JP5268394B2 (ja) | 顔料組成物、インク組成物、印刷物、インクジェット記録方法、及びポリアリルアミン誘導体 | |
JP5171218B2 (ja) | インク組成物、該インク組成物を用いた画像記録方法、及び該インク組成物を用いた印刷物 | |
JP2007131793A (ja) | 着色分散液、インク組成物、それらを用いた画像形成方法、及び記録物 | |
JP2007131789A (ja) | 着色分散液、インク組成物、それを用いた画像形成方法、及び記録物 | |
JP2009235133A (ja) | 顔料分散物、及びそれを用いたインク組成物 | |
JP2009286901A (ja) | 顔料分散物、及びそれを用いたインク組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100708 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130129 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130327 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130416 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130507 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5268394 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |