JP5258076B2 - 歯科用ハンドピースの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、歯の根管を切削する歯科用ハンドピースの制御装置に関する。
歯の根管を切削する歯科用ハンドピースは、モータで切削工具を回転させる構成となっている。
ここで、歯の根管を切削する切削工具は細長い形態を有している。歯の根管の切削時に、切削工具が歯に食い込んでしまうと、切削工具にはねじり方向の力が作用し、その結果、切削工具が折れやすいと言う問題がある。
そこで、切削工具を、一定時間、一方向に回転させた後に反対方向に回転させる正逆回転(以下、単に「正逆回転」ということがある)を実施させることで、切削工具の歯の根管への食い込み、破損を防ぐ手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
正逆回転を実施する従来の手法では、図14に示すように、モータに電圧を印加し(ステップS101)、モータの回転速度が設定速度に達するまで印加する電圧を増加していく(ステップS102、S103)。モータの回転速度が設定速度に達した後には、一定時間が経過する毎に、リレーを切り替え、電圧の印加方向を切り替える(ステップS104〜S107)。これにより、一定時間毎にモータが逆転し、切削工具の正逆回転を実施させる。
特表2003−504113号公報
しかしながら、上記したような運転中においては、図15に示すように、モータに印加する電圧は一定のままとしておき、一定時間毎にリレーを作動させることで、モータに印加する電圧の極性を切り替えるようになっている。すると、リレーを切り替えた直後において、モータに印加される電流が瞬間的に大きくなる(以下、これを突入電流と称する)。すると、切削工具には大きな回転トルクがかかり、ハンドピースにより治療を行っている術者と、治療対象の患者にショックを与えると言う問題がある。また、モータへの負荷にもなるため、モータが発熱するという問題もある。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、歯科用ハンドピースを持っている術者と、治療対象の患者にショックを与えるのを防ぐことができ、モータへの負荷を軽減して、その発熱を抑えることができる歯科用ハンドピースの制御装置を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明の歯科用ハンドピースの制御装置は、歯科用ハンドピースに内蔵され、当該歯科用ハンドピースに装着される切削工具を回転させるためのモータに電圧を印加する電圧印加部と、電圧印加部によりモータに印加する電圧の極性を切り替えることでモータの回転方向を切り替える回転方向切替部と、電圧印加部で印加する電圧の大きさを制御する制御部と、を備え、制御部は、回転方向切替部が行う電圧極性の切り替えに先立ち、電圧印加部からモータに印加する電圧(以下、「電圧印加部からモータに印加する電圧」を「モータ印加電圧」ということがある)を傾斜して低下させることを特徴とする。
このように、回転方向切替部が行う電圧極性の切り替えに先立ち、モータ印加電圧を傾斜して低下させ、その後、回転方向切替部で、モータ印加電圧の極性を切り替えると、モータに対しては、低い電圧が印加される。これにより、切り替え直後のモータの回転速度が抑えられる。
この効果をより顕著にするために、上記した電圧極性の切り替え後に、モータ印加電圧を傾斜して増加させることが好ましい。
ここで、制御部は、予め定めた一定時間が経過する毎に回転方向切替部が上記した電圧極性の切り替えを行うように制御するようにしても良い。
また、本発明の歯科用ハンドピースの制御装置は、モータの回転角度を検出するセンサをさらに備えることができる。この場合、制御部は、センサで検出されるモータの回転角度が予め定めた一定角度に到達すると、回転方向切替部が上記した電圧極性の切り替えを行うように制御することもできる。
ところで、制御装置により作動されるモータには個体差があり、この個体差も制御装置あるいはモータの使用期間により変動する。そこで、電圧を低下又は増加させる好適なレートを設定するために、本発明の制御部は、電圧印加部からモータに印加する電圧を低下又は増加させるレート(以下、「レートRT」という)を較正する機能を備えることが好ましい。
本発明による制御部は、レートRTを可変制御することが好ましい。このようにレートRTを可変制御することは、詳しくは後述する実施の形態にて説明するように、本発明に種々の利益を与える。
この可変制御は少なくとも以下の形態a〜形態dを含んでいる。
形態a:モータの回転速度に応じて、レートRTを可変制御する。
形態aは、モータに負荷がかかっていないか、かかっていたとしても微小な場合であって、定常期間における回転速度を可変する場合に有効である。なお、定常期間とは、回転の向きの切り替えに係る期間を除き、モータが一方向に回転している期間をいう。
形態b:モータに加わる負荷トルクに応じて、レートRTを可変制御する。
形態bは、負荷トルクによりモータの回転速度が低下するのを避け、設定回転速度を維持しながらモータを回転させるのに有効である。
形態c:電圧印加部からモータに印加する電圧を低下又は増加させる複数のレートが予め設定されている場合には、その複数のレートの中から選択されるレートに応じて、レートRTを可変制御する。
形態cは、ユーザである術者の意思により当該レートRTを変えたい、という要請に応える。
形態d:治療対象の根尖から切削工具までの距離に応じて、レートRTを可変制御する。
形態cは治療の進行状況に合せて当該レートRTを変更する際に治療を中断する必要がある。これに対して形態dは、治療の進行状況に合せて当該レートRTを自動的に変更できる利点を有している。
本発明によると、負荷が軽減されることでモータの発熱を抑えることができるが、この発熱抑制の効果をより顕著にするための方策が与えられる。この方策は、制御部が、モータの発熱の程度に応じて、下記式2で特定されるモータの往復時間Tを可変制御する、というものである。
T=Tcw+Tstop+Tccw…式2
モータの往復時間T:モータが正転及び逆転に要する時間
Tcw:モータが正転に要する時間
Tccw:モータが逆転に要する時間
Tstop:正転から逆転に回転方向を切り替えるときに要するモータの停止時間
本発明によれば、回転方向切替部でモータ印加電圧の極性を切り替えるに先立ち、モータ印加電圧を低下させる。その後、回転方向切替部でモータ印加電圧の極性を切り替えると、モータに対しては、低い電圧が印加される。これにより、回転方向切り替え直後のモータの回転速度が抑えられ、切削工具に大きな回転トルクがかかるのを防ぐことができる。その結果、歯科用ハンドピースを持っている術者と、治療対象の患者にショックを与えるのを防ぐことができ、モータへの負荷も軽減して、その発熱を抑えることができる。
本実施の形態(第1実施形態)における歯科用ハンドピースの制御装置の構成を説明する図である。 第1実施形態による制御装置における制御の流れを示す図である。 図2に示した制御の流れを実行したときの、回転角度、回転速度、モータ印加電圧、モータ電流の変化を示す図である。 第2実施形態による制御装置における制御の流れを示す図である。 図4に示した制御の流れを実行したときの、(a)は回転角度、(b)は回転速度、(c)はモータ電流の変化を示す図である。 第3実施形態による制御を実行したときの、(a)は回転速度、(b)はモータ印加電圧の変化を示す図である。 (a)は、第3実施形態による制御を実行するときの、回転速度とモータ印加電圧との関係を示し、(b)は加速レート及び減速レートを固定にしたときの回転速度と回転角度の関係を示す。 第3実施形態による制御を実行するための制御装置の構成を説明する図である。 第3実施形態による他の制御を実行したときの、(a)は回転速度、(b)はモータ印加電圧、(c)は負荷トルクの変化を示す図である。 第4実施形態による制御を実行したときの回転速度の変化を示し、(a)はモードX、(b)はモードY、(c)はモードZを示す。 第5実施形態による制御を実行したときの回転速度の変化を示す。 第5実施形態にかかる制御装置の構成を説明する図である。 第6実施形態による制御を実行したときの回転速度の変化を示す。 従来の制御の流れを示す図である。 図14に示した制御の流れを実行したときの、回転角度、回転速度、モータ印加電圧、モータ電流の変化を示す図である。
[第1実施形態]
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1に示すように、歯科用ハンドピース(以下、単にハンドピース)の制御装置10は、ハンドピースに内蔵されたモータ20の作動を制御するためのものであり、制御部11、表示部12、設定部13、電源14、駆動部(電圧印加部)15、センサ16、リレー(回転方向切替部)17、電流検出抵抗18を備えている。
制御部11は、CPU、メモリ等を備えたコンピュータユニットである。
表示部12は、モータ20の作動状況として、回転速度や発生トルク等を示す情報や、制御部11でモータ20の作動設定等を行うための情報等を表示するモニター、インジケータランプ等である。
設定部13は、制御部11に対し、モータ20の回転速度、トルク、回転角度等の作動条件を設定するための、操作ボタン、タッチパネル、スイッチ等により構成される。
電源14は、ハンドピースの制御装置10及びモータ20を機能させるための電力を供給する。
駆動部15は、制御部11からの指令に基づき、モータ20に印加する電圧値を調整する。
センサ16は、モータ20の回転角度を検出するホール素子等からなる。
リレー17は、モータ20への電圧印加極性の切り替えを行う。
電流検出抵抗18は、リレー17を経た電流を検出するもので、モータ20に流れた電流(モータ電流)を電圧に変換し、制御部11にフィードバックする。DCモータは、モータ電流と負荷トルクが比例関係にあるので、制御部11はフィードバックされた電圧値により、負荷トルクを検知することができる。
モータ20の種類は問わないが、以下ではブラシレス直流モータを用いるものとして説明する。
次に、上記のようなハンドピースの制御装置10におけるモータ20の作動制御内容について、図2、図3を用いて説明する。
ハンドピースを作動させるスイッチ等が操作されると、制御装置10においては、予め設定されたコンピュータプログラムに基づき、以下のような制御を自動的に実行する。
まず、制御部11からの指令により、モータ20に電圧の印加を開始する(ステップS201)。
そして、制御部11では、駆動部15により、予め定められたステップ量で印加する電圧を傾斜して増加させていく(ステップS202)。そうすると、モータ20は印加される電圧に応じた比率で回転速度が増加される。この回転速度の増加比率を、加速レートという。この加速レート(印加電圧が増加する際のステップ量)は本発明において任意である。つまり、モータ20の作動中に固定値で制御することもできるし、作動中に可変制御することもできる。またハンドピースを用いて治療を始める度に、術者の意思に基づいて加速レートを較正することもできる。この加速レートの制御、設定の具体例は、第2実施形態以降で説明する。
そして、制御部11では、モータ20の回転速度が設定速度に達しているか否かを判定する(ステップS203)。これには、センサ16においてモータの回転速度を検出し、その検出値が、事前に設定部13により設定されたモータ20の回転速度の設定値(設定速度)に到達しているか否かを判定する。
その結果、設定速度に達していない場合には、ステップS202に戻り、モータ20の回転速度が設定速度に到達するまで、モータ20に印加する電圧を増加させていく。
モータ20の回転速度が設定速度に達した後には、図3に示すように、予め定めた一定時間t1に到達した時点で、モータ20に印加する電圧を予め定められたステップ量で傾斜して低下させていく(ステップS204、S205)。そうすると、モータ20は印加される電圧に応じた比率で回転速度が減速される。この回転速度の減速比率を、減速レートという。この減速レート(印加電圧が低下する際のステップ量)は、モータ20の作動中に固定値で制御することができるなど、上述の加速レートと同様に、本発明において任意である。電圧は、0Vとなるまで低下させてもよいし、予め定めた電圧値まで低下させてもよい。
その後、リレー17を切り替え、モータ20に印加する電圧の極性を切り替え、モータ20の回転方向を切り替えて逆転させる(ステップS206)。
次いで、制御部11では、前記のステップS202〜S203と同様にして、駆動部15により、予め定められたステップ量で、印加する電圧を、モータ20の回転速度が設定速度に達するまで傾斜して増加させていく(ステップS207、S208)。
モータ20の回転速度が設定速度に達した後には、その方向に回転し始めてから予め定めた一定時間t1に到達した時点で、前記のステップS202〜S203と同様にして、モータ20に印加する電圧を傾斜して低下させていく(ステップS209、S210)。電圧は、0Vとなるまで低下させてもよいし、予め定めた電圧値まで低下させてもよい。
その後、リレー17を切り替え、モータ20に印加する電圧の極性を再び切り替え、モータ20の回転方向を切り替えて正転させる(ステップS211)。
この後は、ステップS202に戻り、上記の処理を、ハンドピースの作動を停止させる操作がスイッチ等によりなされるまで、自動的に繰り返す。
このようにすると、ハンドピースは一定時間毎にモータ20の回転方向が逆転し、切削工具が、一定時間毎に正転と逆転とを繰り返す、正逆回転動作を行う。
このとき、リレー17を切り替えてモータ20の回転方向を切り替える前に、つまり、モータ20に印加する電圧の極性を切り替えるに先立ち、モータ20に印加する電圧を低減させている。これにより、リレー17を切り替えたときにモータ20に突入電流が流れ込むのを防ぐことができ、モータ20によって回転作動される切削工具に大きな回転トルクがかかるのを防ぐ。その結果、ハンドピースを持っている術者と、治療対象の患者にショックを与えるのを防ぐことができる。また、モータ20への負荷を軽減でき、モータ20の発熱を抑えることができる。
なお、上記実施形態では、ステップS204、S209において、一定時間が経過する毎に、リレー17を切り替えてモータ20の回転方向を逆転させているが、これに限るものではなく、モータ20が所定角度回転する毎に、リレー17を切り替えてモータ20の回転方向を逆転させる構成とすることも可能である。この場合、ステップS204、S209に変えて、センサ16によりモータ20の回転角度を検出し、その回転角度が、予め定めた一定角度に到達したか否かを判定し、一定角度に到達した時点で、ステップS205、S210に移行させる。
また、上記実施形態では、モータ20に印加する電圧の極性を切り替え、モータ20の回転方向を切り替えて逆転した後に、印加する電圧を傾斜して増加させている。これは本発明の好ましい形態であるが、垂直に立ち上がるように印加する電圧を増加させることを許容する。
なお、上記実施の形態では、ハンドピースの構成自体については何ら限定するものではない。
またハンドピースの制御装置10についても、そのハードウェア的な構成や、ソフトウェアによる制御内容等、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
[第2実施形態]
ハンドピースの制御装置10において、加速レート及び減速レートを固定値とすることもできることは、第1実施形態で述べた通りである。しかし、例えばモータ20に個体差があり、この個体差も制御装置10、モータ20の使用期間により変動する。したがって、固定値である加速レート及び減速レートを用いていると、正転から逆転(又はその逆)に切り替える反転動作時に切削工具に大きな回転トルクがかかるのを防ぐことができる、という本発明の効果を十分に享受できなくなるおそれがある。一方で、加速レート及び減速レートを小さくすれば切削工具に大きな回転トルクがかかるのを防ぐことができるが、それは切削効率を低下させることを意味する。そこで、第2実施形態では、好ましい加速レート及び減速レートを設定するための較正(キャリブレーション;calibration)の例を、図4、図5を参照しながら説明する。
モータ20を一方向に回転させている無負荷の状態では図5(c)の電流値Ir(Rotation)が示すように電流値は一定であるのに対して、モータ20を反転させると図5(c)の電流値Itw(Twist)が示すように、突入電流が生じる。突入電流を低減させながらも、切削効率の著しい低下を避けることのできる好ましい加速レート又は減速レートを、電流値Irと電流値Itwの関係に基づいて設定することを第2実施形態は提案する。
ここで、加速レート又は減速レートは、図5(a)、(b)に示される、加速完了角度γ、減速開始角度α、反転時回転速度β及び設定回転速度から導き出される。したがって、これら加速完了角度γ等のパラメータを調整することで電流値Itwを変動させ、制御装置10の較正を行なう。この較正の手順は、制御部11の指示に基づいてなされる。
この較正の手順を図4に示す。始めに、モータ20を設定回転速度になるように回転させる(図4 ステップS301)。このときのモータ電流(電流値Ir)は電流検出抵抗18を介して制御部11にフィードバックされ、制御部11に記憶される(図4 ステップS302)。記憶された電流値Irが、本較正の対象である加速レート又は減速レートを設定する基準となる。なお、ここでいうモータ20の回転とは、正転又は逆転のいずれか一方向のみの回転をいう。
次に、制御部11は、モータ20を正転から逆転に反転させてから、設定回転速度になるように電圧を印加する(図4 ステップS303)。制御部11は、加速完了角度γ、減速開始角度α及び反転時回転速度βの各々を初期設定しておき、この初期設定に基づいてモータ20の正逆回転を実行させる。この反転したときのモータ電流(電流値Itw)も電流検出抵抗18を介して制御部11にフィードバックされ、制御部11に記憶される(図4 ステップS304)。
次いで、制御部11は、記憶された電流値Ir及び電流値Itwが、下記の式1を満たすか否かを判断する(図4 ステップS305)。
Itw≦Ir・K … 式1
式1のKは制御部11に設定されている定数であり、電流値Irを基準にして電流値Itwを所定の範囲内に規制するために設定されるものである。Kは、通常、1を超える値が与えられるが、Kが1に近いほど突入電流を小さく抑えることができるが切削効率は低下する傾向にある。逆にKが1から遠ざかるほど突入電流は大きくなるが、切削効率は向上する傾向にある。制御部11において、Kは変動させることもできる。
記憶された電流値Ir及び電流値Itwが式1を満たすものと制御部11が判断すると、初期設定されている当該設定回転速度、加速完了角度γ、減速開始角度α及び反転時回転速度βが制御部11に記憶され、較正は終了する(図4 ステップS305(Yes)、ステップS309)。
記憶された電流値Ir及び電流値Itwが式1を満たさないと制御部11が判断すると、制御部11は、初期設定されている減速開始角度α、反転時回転速度β及び加速完了角度γの各々を再設定する(図4 ステップS305(No)、ステップS306、ステップS307、ステップS308)。
その後、制御部11は、従前のようにモータ20の反転動作の実施(図4 ステップS303)、電流値Itwの記憶(図4 ステップS304)、記憶された電流値Ir及び電流値Itwが式1を満たすか否かの判断(図4 ステップS305)を行う。ステップS305でYESと判断されると、制御部11は、再設定された加速完了角度γ、減速開始角度α及び反転時回転速度βを記憶し、較正を終了する(図4 ステップS309)。一方、記憶された電流値Ir及び電流値Itwが式1を未だに満たさないと判断すると(ステップS305でNOと判断された場合)、減速開始角度α、反転時回転速度β及び加速完了角度γの各々の再設定(ステップS306、ステップS307、ステップS308)、電流値Itwの記憶(図4 ステップS304)、記憶された電流値Ir及び電流値Itwが式1を満たすか否かの判断(図4 ステップS305)を、制御部11は、電流値Ir及び電流値Itwが式1を満たすまで繰り返す。
以上説明したように、第2実施形態による較正を行なうことにより、モータ20に個体差があっても、各々のモータ20に適した加速レート、減速レートを設定できるので、術者と治療対象の患者にショックを与えるのを防ぎながら、切削効率の低下を最小限に抑えることができる。
また、第2実施形態によると、突入電流を効果的に抑えることができる。また、正逆回転時のモータ20のトルク制御に電流値Itwを用いることにより、トルク制御の精度を向上することができる。
[第3実施形態]
制御部11は加速レート及び減速レートの一方又は双方を可変制御することができる。第3実施形態では、加速レート及び減速レートを可変制御する例を説明する。
図6はその一例であり、モータ20の設定回転速度をR1〜R2の間で可変できることを前提にしており、この設定回転速度に応じて設定印加電圧をV1〜V2の間で可変制御する。この場合の制御部11は、モータ20の回転速度と印加電圧の関係を記憶しておく。例えば、図7(a)に示すように、回転速度R1、R2と、モータ印加電圧V1、V2が比例関係(モータ印加電圧V=a×回転速度R,a:比例定数)にあるものとする。なお、この関係式は、モータ20を無負荷で一方向に回転させることで求められる。
制御部11は以上の関係式に基づいてモータ印加電圧を制御するが、その際、設定回転速度(=設定電圧)に応じて、モータ20の回転速度が設定回転速度に到達する時間を適宜設定する。例えば、正転を開始してから逆転に転じるまで(又はその逆)の1サイクルに要する時間(回転角度)をTとし、モータ20の回転速度を設定回転速度に到達させることのできる所要時間(回転角度)をTrとすると、Txに占めるTrの比率を一定に設定する。そうすることで、モータ20の設定回転速度を可変制御するのに対応して、モータ20は加速レート及び減速レートが可変制御されることになる。この制御は、図8に示すように、制御装置110の制御部11が電圧検知線19を介してモータ20への印加電圧を検知することで実行される。
ここで、加速レート(UR)及び減速レート(DR)を固定値にして、モータ20の設定回転速度を変更(設定回転速度が可変)すると、図7(b)に示すように、回転速度が設定回転速度R2に到達しないことがある。これに対して、加速レート(UR)及び減速レート(UR)を可変制御することにより、設定回転速度がR2に変更されたとしても、回転速度を設定回転速度R2に到達させることができる。なお、ここでは設定回転速度が可変である場合について言及したが、1サイクルに要する正転(又は逆転)の角度、つまり設定回転角度を可変制御する場合についても同様である。
ところで、モータ20の回転速度を検出するセンサの数が少ない場合、つまりモータ20の回転速度の検出信号の分解能が低い場合には、当該センサの検出信号からの速度フィードバックだけでは、設定回転速度に到達するための時間Tr(角度)を一定にすることは困難である。しかし、以上説明した形態によれば、速度フィードバックを用いることがないので、回転速度の検出信号の分解能が低くても、加速レート及び減速レートの可変制御を行うことができる。もっとも、本発明は、加速レート及び減速レートの可変制御を行う形態を以上説明したものに限定するものではない。
以上説明した制御形態は、モータ20に負荷が加わっていないことを前提にしているが、これは歯を全く切削していない場合だけを包含するものではなく、微小量の切削を行なう場合をも包含している。一方で、モータ20に負荷が加わりトルク(負荷トルク)がかかると、以下説明するように、負荷トルクに応じて、加速レート及び減速レートの可変制御を行うことができる。
図9(c)に示すように作動中のモータ20に負荷トルクが加わると、設定モータ印加電圧(V1)がそのままであれば、モータ20の回転速度は設定回転速度R2よりも低いR1となり、切削効率が低下してしまう。そこで、制御部11はモータ20に負荷トルクが加わると、図9(b)に示すように、設定モータ印加電圧をV1からV2まで上げる補正を行なう。このモータ印加電圧の補正に応じて、モータ20の回転速度は、図9(a)に示すように、設定回転速度R2に到達するように補正される。
制御部11は、以上の補正を行うために、モータ20に加わる負荷トルクと、負荷トルクが加わったときに補正すべきモータ印加電圧とを対応付けて記憶しておく。制御部11は、モータ20に加わるトルクを検知し、検知したトルクに応じて設定印加電圧の補正値を決定し、決定された電圧値によりモータ20の作動を制御する。なお、モータ20に加わる負荷トルクは、制御部11が電流検出抵抗18からフィードバックされた電圧値に基づいて検出することができる。
ここで、モータ20の加速時及び減速時に設定回転速度に到達するまでの時間を上述したモータ20が無負荷の場合と同様に設定することで、加速レート及び減速レートが可変制御される。加速と減速に挟まれる定常回転においては、制御部11はモータ印加電圧を設定モータ印加電圧に維持することで、モータ20が無負荷時と同様の回転速度R2となることを実現する。
以上説明したように、本実施形態によると、加速レート及び減速レートをモータ20の負荷トルクに応じて変動させることで、モータ20の回転速度を一定に制御することができるので、負荷トルクが変動しても切削効率を低下させない。
[第4実施形態]
術者の意思により加速レート及び減速レートを可変したいときがある。例えば、根管の浅い部分を施術する場合には切削効率を重視した加速レート、減速レートを採用し、作業長(根管形成の際の、基準点から根尖狭窄部までの距離)付近の深い部分を施術する場合にはショックを和らげることを重視した加速レート、減速レートを採用する。そこで、第4実施形態では、このような術者の要望に応える例について図10を参照して説明する。
第4実施形態は、術者が加速レート、減速レートをモードX(図10(a))、モードY(図10(b))及びモードZ(図10(c))の3段階から選択することができる。モードX、モードY及びモードZは、以下の基準により、制御部11に設定される。そして、例えば、設定部13にて、モードX、モードY及びモードZのいずれかを選択できるように、表示部12に表示させる。術者は設定部13から当該施術に応じたモードを選択する。制御部11は、設定部13で選択されたモードX、モードY及びモードZのいずれかに基づいて、モータ20の作動を制御する。
モードX:根管の浅い部分を施術
モードY:モードXとモードZの中間
モードZ:作業長付近の根管の深い部分を施術
モードX、モードY及びモードZは具体的には以下のように設定することができる。
加速、減速も含めた正転の一周期(時間)をTcwとすると、このTcwの中で、加速、減速に費やされる時間の比率(%)を定める。この比率が小さいほど加速、減速が急峻となり切削効率を向上でき、この比率が大きいほど加速、減速が緩やかとなりショックを和らげることができる。例えば、モードXについては10%、モードYについては20%、モードZについては30%、という値に設定することができる。設定部13にて、この「10%」などの値を術者が選択できるように表示部12に表示させることもできる。逆転についても、正転と同様にモードX、モードY及びモードZを設定することができる。
以上の通りであり、第4実施形態によると、術者を含めた制御装置10のユーザが、自己の意思に基づいて予め設定される複数の加速レート、減速レートから選択して設定することができるので、施術の部位、あるいは患者の状態に応じて好ましい施術を施すことができる。
また、根管の深い部分のように、慎重な施術が必要なために、従来手で切削工具を回転させ切削していた部分であっても、歯科用ハンドピースを使用し切削することができる。
図10では加速レート、減速レートを3段階(モードX、Y、Z)にしているが、本発明はこれに限らず、2段階、あるいは4段階以上に加速レート、減速レートを設定することもできる。また、第4実施形態は、各段階の加速レート、減速レートを固定値としているが、ユーザが任意に加速レート、減速レートを設定することを本発明は包含する。例えば、設定部13に加速レート、減速レートを調整するダイアルを設け、加速レート、減速レートを無段階に調整することもできる。
また、以上では、正転と逆転の両者にモードX、モードY及びモードZを用いることにしているが、正転と逆転に異なるモードを設けることもできる。
さらに、以上では、モードX、モードY及びモードZの各々の正転の一周期(Tcw)、逆転の一周期(Tccw)を一定にしているが、モードX、モードY及びモードZの各々について正転の一周期、逆転の一周期を変えることもできる。以上では、正転と逆転の間のモータ20の停止時間(Tstop)も、モードX、モードY及びモードZの各々で一致させているが、モードX、モードY及びモードZの各々の停止時間(Tstop)を変えることもできる。
[第5実施形態]
第4実施形態ではユーザが加速レート、減速レートを設定するようにしているが、この場合、治療の進行状況に合せて加速レート、減速レートを変更する際に治療を中断することになる。そこで、第5実施形態では、治療の進行状況に合せて加速レート、減速レートを自動的に変更することのできる例を示す。
第5実施形態にかかる制御装置210は、図12に示すように、根尖位置検出部21を備える。なお、制御装置210は、根尖位置検出部21を備えることを除いて第1実施形態の制御装置10と同じ構成要素を備えている。
第5実施形態は、制御装置210が根尖位置検出部21を備えるとともに、制御装置210でモータ20が制御されるハンドピースは根管長測定機能を備えている。この機能を備えるハンドピースは、根管治療を行ないながら根尖位置を検出することで根尖から切削工具までの距離を測定する。つまり、切削工具に測定電極としての機能を持たせる一方、この切削工具を歯の根管内に挿入して、別途設けられる口腔電極との間に電気的測定信号を印加し、根尖を検出する。なお、根尖を検出する方法としては、測定電極と口腔電極との間に測定信号を印加し、両電極間の抵抗値を検出し根尖を検出する方法、周波数の異なる複数の測定信号を印加し、各測定信号に対応して得られた根管内インピーダンスの比を利用して根尖を検出する方法などが知られており、本発明ではこれらいずれの検出方法をも採用することができる。根尖位置検出部21は、測定した根尖と切削工具の間の距離Lを制御部11に与える。
制御部11は、根尖から切削工具までの距離Lに対応付けて加速レート、減速レートを予め記憶している。例えば、図11に示すように、第4実施形態と同様にモードX、モードY及びモードZと3つのモードを備え、各々、以下のように対応付けることができる。なお、L、L、L、Lは、L<L<L<Lの関係を有しており、Lが作業長(根管長)に相当する。
モードX:L〜L(根管の浅い部分)
モードY:L〜L(モードXとモードZの中間)
モードZ:L〜L(根尖近傍)
そして、第4実施形態と同様に、モードXについては10%、モードYについては20%、モードZについては30%、という値に加速レート、減速レートを設定する。そうすることで、制御装置210は、根管の浅い部分では切削効率を重視した加速レート、減速レートでモータ20を作動させ、切削工具が根尖に近づくと、反転によるショックを和らげることを重視した加減速レートでモータ20を作動させる。このように、制御装置210では、切削工具の位置に応じて加速レート、減速レートを自動的に変更させるので、術者は治療の途中に加速レート、減速レートの設定変更のための中断をする必要がないので、効率的な治療を行なうことができる。
第5実施形態においても加速レート、減速レートを3段階以外に設定することができる。また、加速レート、減速レートを根尖から切削工具までの距離Lに比例して予め設定しておく、あるいは、距離Lと加速レート、減速レートの関係式を備えておき取得した距離Lに基づいて加速レート、減速レートを算出することで、加速レート、減速レートを無段階に可変制御することもできる。その他、第4実施形態で指摘した正転と逆転にそれぞれ異なるモードを設定することなどを第5実施形態に適用できることは言うまでもない。
[第6実施形態]
以上の第1実施形態〜第5実施形態によると、切削工具に大きな回転トルクがかかるのを防ぐことができる結果、モータ20への負荷が軽減されてその発熱を抑えることができる。以下に示す第6実施形態では、この発熱抑制の効果をより顕著にできる。
モータ20が正転及び逆転を行なう一周期に要する時間(往復時間)Tは、下記の式2で示すように、正転(一周期)に要する時間Tcw、回転方向の切り替えに要するモータ20の停止時間Tstop及び逆転(一周期)に要する時間Tccwの和で求めることができる。
T=Tcw+Tstop+Tccw…式2
往復時間Tの逆数が往復回数(又は周波数)f(f=1/T)であり、モータ20の往復回数fが大きいほどモータ20の発熱量は多くなる。そこで、第6実施形態では、モータ20の発熱の程度を求め、その程度に応じて往復回数fを制限する。つまり、発熱の程度がしきい値thに達するまでは、図13(a)に示すように、往復時間T1は、正転時間T1cw、モータ20の停止時間T1stop及び逆転時間T1ccwの和とする。しかし、発熱の程度がしきい値thを超えると、図13(b)に示すように、往復時間T2(>T1)を、正転時間T2cw、モータ20の停止時間T2stop及び逆転時間T2ccwの和とする。このように、往復時間Tを長く、つまり往復回数fを小さく制限することで、モータ20の発熱を抑える。この際、加速レート、減速レートを抑えることで、T1cw<T2cw、T1ccw<T2ccwを実現するとともに、反転時における回転角度を維持しながらも、往復回数fを小さくすることができる。
T1=T1cw+T1stop+T1ccw(モードI)
T2=T2cw+T2stop+T2ccw(モードII)
T1<T2,T1cw<T2cw,T1stop<T2stop,T1ccw<T2ccw
そのために、制御部11は、制御パラメータとして、正転時間T1cw,T2cw、モータ20の停止時間T1stop、T2stop、逆転時間T1ccw、T2ccwを所持する。
また、制御部11は、モータ20の発熱の程度を得る。この発熱の程度は、種々の方法で得ることができる。より直接的な方法として、ハンドピース内のモータ20の近傍に例えばサーミスタを備える温度センサを設け、測定された温度を発熱の程度として用いることができる。測定されたハンドピースの温度がしきい値th以下では制御部11はモードI(T1)によりモータ20を制御し、ハンドピースの温度がしきい値th超になると制御部11はモードII(T2)によりモータ20を制御する。ハンドピースの温度がしきい値th超になった後にモータ20をモードII(T2)により制御し、その後にハンドピースの温度がしきい値th以下に下がると、制御部11はモードI(T1)によりモータ20を制御する。そうすることで、モータ20の異常発熱を防止することができる。
以上では、T1cw、T1stop、T1ccwの全てを増加させる例を示したが、本発明はこれに限るものではなく、T1cw、T1stop、T1ccwのいずれか1つを増加させることを許容する。
モータ20の発熱の程度の判断に用いられる物理量は温度に限らない。例えば、モータ20に供給される電力を用いて発熱の程度を特定することができる。この手法は、モータ20に供給される電力を継時的に検出し、検出された値を積分し積分値を求める。そして、この積分値がしきい値以下であれば制御部11はモードI(T1)によりモータ20を制御し、この積分値がしきい値を超えると制御部11はモードII(T2)によりモータ20を制御する、というようにすることができる。この積分値は、電力を時間で積分したものであり、そのために、近似的には、モータ20の発熱を示す基準とみなすことができる。
なお、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
10,110,210 制御装置
11 制御部
12 表示部
13 設定部
14 電源
15 駆動部(電圧印加部)
16 センサ
17 リレー(回転方向切替部)
18 電流検出抵抗
19 電圧検出線
20 モータ
21 根尖位置検出部

Claims (11)

  1. 歯科用ハンドピースに内蔵され、当該歯科用ハンドピースに装着される切削工具を回転させるためのモータに電圧を印加する電圧印加部と、
    前記電圧印加部により前記モータに印加する電圧の極性を切り替えることで前記モータの回転方向を切り替える回転方向切替部と、
    前記電圧印加部で印加する前記電圧の大きさを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記回転方向切替部が行う電圧極性の切り替えに先立ち、前記電圧印加部から前記モータに印加する電圧を傾斜して低下させる、
    ことを特徴とする歯科用ハンドピースの制御装置。
  2. 前記電圧極性の切り替え後に、前記電圧印加部から前記モータに印加する電圧を傾斜して増加させる、
    請求項1に記載の歯科用ハンドピースの制御装置。
  3. 前記制御部は、
    予め定めた一定時間が経過する毎に前記回転方向切替部が前記電圧極性の切り替えを行うように制御する、
    請求項1又は2に記載の歯科用ハンドピースの制御装置。
  4. 前記モータの回転角度を検出するセンサをさらに備え、
    前記制御部は、
    前記センサで検出される前記モータの回転角度が予め定めた一定角度に到達すると、前記回転方向切替部が前記電圧極性の切り替えを行うように制御する、
    請求項1又は2に記載の歯科用ハンドピースの制御装置。
  5. 前記制御部は、
    前記電圧印加部から前記モータに印加する電圧を低下又は増加させるレートRTを較正する機能を備える、請求項2に記載の歯科用ハンドピースの制御装置。
  6. 前記制御部は、
    前記レートRTを可変制御する、
    請求項5に記載の歯科用ハンドピースの制御装置。
  7. 前記制御部は、
    前記モータの回転速度に応じて、前記レートRTを可変制御する、
    請求項6に記載の歯科用ハンドピースの制御装置。
  8. 前記制御部は、
    前記モータに加わる負荷トルクに応じて、前記レートRTを可変制御する、
    請求項6に記載の歯科用ハンドピースの制御装置。
  9. 前記電圧印加部から前記モータに印加する電圧を低下又は増加させる複数のレートが予め設定されており、
    前記制御部は、
    前記複数のレートの中から選択されるレートに応じて、前記レートRTを可変制御する、
    請求項6に記載の歯科用ハンドピースの制御装置。
  10. 前記制御部は、
    治療対象の根尖から前記切削工具までの距離に応じて、前記レートRTを可変制御する、
    請求項6に記載の歯科用ハンドピースの制御装置。
  11. 前記制御部は、
    前記モータの発熱の程度に応じて、
    下記式2で特定される前記モータの往復時間Tを可変制御する、
    請求項1に記載の歯科用ハンドピースの制御装置。
    T=Tcw+Tstop+Tccw…式2
    モータの往復時間T:モータが正転及び逆転に要する時間
    Tcw:モータが正転に要する時間
    Tccw:モータが逆転に要する時間
    Tstop:正転から逆転に回転方向を切り替えるときに要するモータの停止時間
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