JP5247566B2 - 食感および日持ちの改善されたもやし - Google Patents

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本発明は、食感および日持ちの改善されたもやし(特に、りょくとうもやし(緑豆もやし)、大豆もやし(例えば、黄大豆もやし)およびブラックマッペもやし)およびその生産方法に関する。
もやしは食卓に欠かすことのできないヘルシー野菜であり、特にりょくとうもやしは最も消費者に広く受け入れられているもやしである。その流通量は、もやし市場の流通量の約90%を占める。しかし、依然として、りょくとうもやしの味が物足りないと感じる消費者は多い。すなわち、「所詮もやしに過ぎない」と考える消費者が多い。この点で、りょくとうもやしの味には改良の余地がある。りょくとうもやしの味が改良されれば、その市場は格段に拡大する可能性がある。
また、もやしは、生鮮食料品の中でも特に、鮮度が長期間保持できないという欠点がある、すなわち、日持ちが良くない。
五訂日本食品標準分析表によれば、生のりょくとうもやしの成分は以下のとおりである。
上記成分表によれば、りょくとうもやし中のカルシウム含量は9mg/100gであり、この量において、りょくとうもやしとして市場に広く受け入れられる味等の性能が提供されると考えられていた。
しかしながら、上記カルシウムなどの各成分の量と、りょくとうもやしの性能(味、日持ち等)との間の関係については、現在まで研究されておらず、どのような関係があるのかはわかっていなかった。
なお、野菜類のカルシウム含有量の強化については、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1では、野菜類を水耕栽培する際にアミノ酸のカルシウム塩、特にグルタミン酸カルシウムまたはアスパラギン酸カルシウムを一定量添加することによって、野菜類に多量のカルシウムを吸収蓄積させることが記載されている。
特許文献1の実施例2には、大豆もやしの製造方法が記載されている。この方法によれば、対照の大豆もやしのカルシウム含量が30mg/100gであるのに対し、グルタミン酸カルシウムを添加して栽培した大豆もやしのカルシウム含量は152mg/100gであった。この方法によれば、大豆もやしのカルシウム含量を増加させることができるが、グルタミン酸塩であるため、大豆もやしが、化学調味料のような独特の味を呈してしまうという欠点があった。すなわち、カルシウム含有量を増加させようとすると、味が低下してしまうという、致命的な欠点があった。
そもそも、大豆もやしはりょくとうもやしと比べて高価で、一般大衆は日常的に使用しないために、もやし市場では取扱量が極めて少なく、特殊な用途にしか使用されていない。従って、大豆もやしは、30mg/100gあるいはそれ以上の大量のカルシウムを含有しても、一般的には市場に受け入れられていない。また、グルタミン酸カルシウムは食品添加物であるので、これを大豆もやしに添加すると、食品添加物を表示しなければならない。消費者は食品添加物の添加された食品には大きな抵抗感を示し、購買をためらう。そのため、グルタミン酸カルシウムを添加した大豆もやしは市場に広く受け入れられるには到っていない。すなわち、もやしにおいては、単純にカルシウムを増量しても、それだけでは、食品としての商品価値は高くならない。
特許文献2の実施例26は、リン酸化糖のかいわれ大根の生長に対する効果を記載する。この実施例26では、かいわれ大根を水耕栽培した場合に、ハイポネックスとカルシウムのみの組み合わせよりも、それにさらにリン酸化糖を加えた場合に良好な生長が見られることを記載している。特許文献2においては、栽培の最初からリン酸化糖を添加している。また、特許文献2では、植物中のカルシウム含量については全く言及されていない。また、もやしの味および日持ちにリン酸化糖が与える影響についても一切言及されていない。
特開平6−86613号公報 特開平8−1046963号公報
本発明は、上記問題点の解決を意図するものであり、味・日持ち等の性能が改良されたもやしを提供すること、およびその生産方法を提供することを目的とする。より詳細には、本発明の課題は、味(特にシャキシャキ感など)が改良され、また鮮度が長期間維持できる、消費者に広く受け入れられやすいもやしを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、もやしを高湿度条件下で育成した後に、低水分下に置いてもやしの水分を減少させ、その後、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液と接触させることにより、カルシウム含有量などがもやしにおいて改良され、その結果としてもやしが、味・日持ち等において極めて優れた性能を示すことを見出し、これに基づいて本発明を完成させた。
上記目的を達成するために、本発明は、例えば、以下の手段を提供する:
(項目1)
生の状態でのカルシウム含量が14mg/100g〜30mg/100gである、りょくとうもやし。
(項目2)
生の状態でのカルシウム含量が20mg/100g〜30mg/100gである、項目1に記載のりょくとうもやし。
(項目3)
生の状態での糖度が4.5%〜5.0%である、項目1に記載のりょくとうもやし。
(項目4)
もやしの生産方法であって、
もやしが育つのに充分な湿度または水の存在下においてもやしを育成する工程;
もやしが育つのに不十分な湿度において該もやしの水分を減少させる工程;および
該水分の減少したもやしを、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液と接触させる工程
を包含する、方法。
(項目5)
前記もやしの育成工程が、相対湿度80%〜100%で行われる、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記もやしの水分を減少させる工程が、相対湿度50%〜75%において行われる、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記もやしの水分を減少させる工程が、温度15℃〜30℃で行われる、項目4に記載の方法。
(項目8)
前記もやしの水分を減少させる工程が、5時間〜20時間にわたって行われる、項目4に記載の方法。
(項目9)
前記もやしの水分を減少させる工程が、通常食用に供される大きさまで前記もやしが育った時点で行われる、項目4に記載の方法。
(項目10)
前記接触工程において、水分の減少したもやしが、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液に浸漬される、項目4に記載の方法。
(項目11)
前記接触工程が、前記もやしの水分を減少させる工程の直後に行われる、項目4に記載の方法。
(項目12)
前記リン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有溶液中のリン酸化オリゴ糖カルシウム塩の濃度がカルシウムに換算して0.005重量%〜1重量%である、項目4に記載の方法。
(項目13)
前記リン酸化オリゴ糖カルシウム塩が、糖部分とリン酸基とからなっているリン酸化オリゴ糖のカルシウム塩であり;該糖部分が、グルカンまたは還元グルカンである、項目4に記載の方法。
(項目14)
前記糖部分の重合度が、2〜8である、項目4に記載の方法。
(項目15)
前記リン酸基の数が、1〜2個である、項目4に記載の方法。
(項目16)
前記もやしがりょくとうもやし、大豆もやしまたはブラックマッペもやしである、項目1〜15のいずれか1項に記載の方法。
本発明によれば、味・日持ち等において極めて優れたもやしが提供される。本発明のもやしは、好ましい実施形態では、糖度が高く、生で食べてもほんのり甘く感じるという利点を有する。本発明のもやしは、長期にわたって品質保持され得るという特性を有する。また、本発明のもやしがりょくとうもやしである場合、本発明のりょくとうもやしによれば、従来のりょくとうもやしよりもカルシウムを多く摂取することができる。
すなわち、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩でもやしを処理することにより、糖度上昇などの、もやしの成分に変化が生じ、その結果、もやしの食感(特にシャキシャキ感)が改良される。また、本発明のもやしがりょくとうもやしである場合、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩でりょくとうもやしを処理することにより、カルシウムの含有量増加、糖度上昇などの、りょくとうもやしの成分に変化が生じ、その結果、りょくとうもやしの食感(特にシャキシャキ感)が改良される。また、もやしの日持ちが改良される。すなわち、鮮度の長期間保持が可能になる。
食感の改良および日持ち改良のメカニズムは詳細に解明されているわけではないが、リン酸化糖カルシウムの溶解度が高いことがその要因のひとつと考えられる。リン酸化糖カルシウムからのカルシウムの放出などによりもやし内のpH値が適切に制御される可能性があり、そのようなもやし内部の成分変化、pH制御などがその要因となっている可能性として考えられる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(1.材料)
(1.1 種子)
本発明のもやしの生産においては、当該分野で通常用いられ得る種子を使用することができる。このような種子の例としては、豆類、穀類、野菜などの種子が挙げられる。種子は、好ましくは、りょくとう、大豆、ブラックマッペ、アルファルファ、ソバ、タデなどからなる群より選択される。
(1.1.1 りょくとう)
1つの好ましい実施形態では、本発明においては、りょくとうの種子を使用する。りょくとうの種子は、当該分野で通常使用される種子であり得る。
(1.1.2 大豆)
別の好ましい実施形態では、本発明においては、大豆の種子を使用する。大豆の種子は、当該分野で通常使用される種子であり得る。大豆の例としては、黄大豆(白大豆)、黒大豆、青大豆、茶大豆、紅大豆などが挙げられる。黄大豆(白大豆)または黒大豆が特に好ましい。
(1.1.3 ブラックマッペ)
別の好ましい実施形態では、本発明においては、ブラックマッペの種子を使用する。ブラックマッペの種子は、当該分野で通常使用される種子であり得る。ブラックマッペは、けつるあずきまたは黒豆(こくとう)ともいう。
(1.2 リン酸化オリゴ糖カルシウム塩)
本発明では、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩を使用する。本明細書で用いる場合、用語「リン酸化オリゴ糖」とは、分子内に少なくとも1個のリン酸基を有するオリゴ糖をいう。リン酸化オリゴ糖のリン酸基の数は特に限定されないが、リン酸化オリゴ糖1分子あたり10個以下が好ましく、5個以下がより好ましい。さらに好ましくは、リン酸化オリゴ糖のリン酸基の数は、リン酸化オリゴ糖1分子あたり1個、2個または3個であり、特に好ましくは1個または2個である。
リン酸化オリゴ糖中の糖の重合度は、好ましくは2以上であり、より好ましくは3以上である。リン酸化オリゴ糖中の糖の重合度は、好ましくは100以下であり、より好ましくは90以下であり、より好ましくは80以下であり、より好ましくは70以下であり、より好ましくは60以下であり、より好ましくは50以下であり、より好ましくは40以下であり、より好ましくは30以下であり、より好ましくは20以下であり、より好ましくは10以下であり、より好ましくは9以下であり、より好ましくは8以下であり、さらに好ましくは7以下であり、より好ましくは6以下であり、特に好ましくは5以下である。
リン酸化オリゴ糖の分子量は、好ましくは400以上であり、より好ましくは500以上であり、さらに好ましくは600以上であり、特に好ましくは700以上である。リン酸化オリゴ糖の分子量は、好ましくは100万以下であり、より好ましくは10万以下であり、さらに好ましくは1万以下であり、特に好ましくは2000以下であり、1つの実施形態では1000以下である。
リン酸化オリゴ糖カルシウム塩の糖部分は、グルカンまたは還元グルカンであり得る。ここで、還元グルカンとは、グルカンの還元末端のアルデヒドがアルコールに還元されたものをいう。還元グルカンは、例えば、グルカンに水素添加してアルデヒドをアルコールに還元することによって得られる。
グルカンまたは還元グルカン中の重合度、すなわち、グルコース残基の数は、好ましくは、2以上であり、より好ましくは3以上である。グルコース残基の数は、好ましくは100以下であり、より好ましくは90以下であり、より好ましくは80以下であり、より好ましくは70以下であり、より好ましくは60以下であり、より好ましくは50以下であり、より好ましくは40以下であり、より好ましくは30以下であり、より好ましくは20以下であり、より好ましくは10以下であり、より好ましくは9以下であり、より好ましくは8以下であり、さらに好ましくは7以下であり、より好ましくは6以下であり、特に好ましくは5以下である。
本明細書では、用語「還元リン酸化オリゴ糖」とは、還元末端のアルデヒドがアルコールに還元された構造を持つリン酸化オリゴ糖をいう。
リン酸化オリゴ糖のリン酸基はマイナスの電荷を持っているため、プラスの電荷を持った原子、分子などを結合させることができる。つまり、リン酸化糖にプラスの電荷を有する任意の無機イオンを結合させることができる。なお、本明細書中では、無機イオンのことをミネラルともいう。
カルシウムイオンの数は特に限定されず、リン酸化オリゴ糖中に存在するリン酸基のすべてにカルシウムイオンが結合してもよいし、一部のみにカルシウムイオンが結合してもよい。リン酸化オリゴ糖1分子に1個のみのカルシウムイオンが存在しても良いし、2個存在してもよく、または3個以上存在しても良い。好ましくは、リン酸化オリゴ糖1分子中に20個以下であり、より好ましくは、10個以下である。
好ましい実施態様では、リン酸化オリゴ糖は、糖部分がグルカンまたは還元グルカンであり、ここで、このグルカンまたは還元グルカンに少なくとも1個のリン酸が結合している。さらに別の好ましい実施態様では、リン酸化糖は、糖部分がグルカンまたは還元グルカンであり、ここで、このグルカンまたは還元グルカンに1個〜2個のリン酸基が結合している。
さらに別の好ましい実施態様では、リン酸化オリゴ糖は、糖部分がグルカンまたは還元グルカンであり、ここで、このグルカンまたは還元グルカンが、α−1,4結合した3〜5個のグルコースからなり、そしてこのグルカンまたは還元グルカンに1個のリン酸基が結合している。
さらに別の好ましい実施態様では、リン酸化オリゴ糖は、糖部分がグルカンまたは還元グルカンであり、ここで、このグルカンまたは還元グルカンは、α−1,4結合した2〜8個のグルコースからなり、そしてこのグルカンまたは還元グルカンに1個〜2個のリン酸基が結合している。
さらに別の好ましい実施態様では、リン酸化オリゴ糖は、糖部分がグルカンまたは還元グルカンであり、ここで、このグルカンまたは還元グルカンは、α−1,4結合したグルコースを主鎖とし、α−1,6結合またはα−1,4結合したグルコースを側鎖とする。
本発明で用いられるリン酸化糖カルシウム塩は、純粋な1種類の化合物として用いられてもよく、複数種の混合物として用いられてもよい。特開平8−104696号公報に記載される方法に従って製造すると、混合物が得られる。その混合物をそのまま用いてもよく、純粋な化合物に分離した後に、1種類の化合物のみを選択して用いてもよい。リン酸化糖は、1種類で用いた場合も、混合物として用いた場合も、優れた性能を発揮する。
このようなリン酸化糖は、もやしのカルシウム含量を増加させ、糖度を上昇させるのに優れた化合物である。
リン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液中のリン酸化オリゴ糖カルシウム塩の濃度は、カルシウム量に換算して、好ましくは、約0.005重量%以上、より好ましくは約0.01重量%以上、さらに好ましくは、約0.015重量%以上である。この水溶液中のリン酸化糖カルシウム塩の濃度は、好ましくは約1重量%以下、より好ましくは約0.5重量%以下、さらに好ましくは約0.3重量%以下、特に好ましくは約0.1重量%以下、最も好ましくは約0.05重量%以下である。
リン酸化オリゴ糖カルシウム塩は、例えば、公知の糖類をリン酸化することにより製造され得る。リン酸化糖の製造方法は、特開平8−104696号公報に記載される。
リン酸化オリゴ糖カルシウム塩の製造原料である糖としては、グルカンが使用される。一般の粗製植物澱粉、好ましくは馬鈴薯の粗製澱粉などのリン酸基が多く結合した澱粉が適しているが、精製品でもよい。化工澱粉もまた、好適に用いられ得る。さらに、リン酸基を化学的に結合させた各種糖質を用いることもまた可能である。馬鈴薯澱粉中では、これを構成するグルコースの3位および6位にリン酸基が比較的多くエステル結合している。リン酸基は主にアミロペクチンに存在する。
好ましい実施態様では、糖がグルカンの場合には、リン酸基を有する澱粉または化工澱粉を分解して得られ得る。
好適な実施態様では、リン酸基を有する澱粉または化工澱粉に、澱粉分解酵素、糖転移酵素、またはα−グルコシダーゼ、あるいはそれらの1種以上の組み合わせ(但し、α−グルコシダーゼ1種のみを除く)を作用させる。
好ましい実施態様では、上記澱粉分解酵素は、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、イソアミラーゼ、プルラナーゼ、またはネオプルラナーゼの1種以上の組み合わせからなるものである。好ましい実施態様では、上記糖転移酵素は、シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼである。
好ましい実施態様では、上記製造方法は、リン酸化糖に糖転移酵素を作用させる。上記糖転移酵素がシクロデキストリングルカノトランスフェラーゼである。
リン酸化オリゴ糖カルシウム塩は、例えば、リン酸化オリゴ糖またはリン酸化オリゴ糖誘導体に水溶性カルシウム塩を作用させることにより、製造される。
(1.3 水)
本発明においては、水が使用される。水は、軟水、中間水および硬水のいずれであってもよい。硬水とは、硬度20°以上の水をいい、中間水とは、硬度10°以上20°未満の水をいい、軟水とは、硬度10°未満の水をいう。水は、好ましくは軟水または中間水であり、より好ましくは軟水である。水はまた、イオン交換水、地下水、井戸水、水道水、蒸留水、滅菌水などであり得る。ミネラル分豊富かつ雑菌がほとんど含まれていないため、地下水が最も好ましい。
(2.生産方法)
(2.1 高湿度条件での育成)
本発明においては、まず、もやしにする植物の種子を使用して、もやしが育つのに充分な湿度または水の存在下においてもやしを育成する。
このような育成工程は、当該分野で公知の任意の方法に従って行われ得る。種子は、育成工程の前に、充分に洗浄または殺菌されてもよい。洗浄または殺菌することにより、育成後の雑菌の繁殖を予防し得る。洗浄も殺菌もしないで育成を行ってもよい。例えば、種子は、育成室に入れられ、水が供給される。種子は、水を吸水して発芽を始める。育成中、育成室は、暗黒に、もしくはもやしの緑化を招かない照明下に保たれる。育成室は、一般に、好ましくは約5℃以上、より好ましくは約10℃以上、さらに好ましくは約15℃以上、特に好ましくは約18℃以上、最も好ましくは約20℃以上にされる。育成室は、りょくとうもやしおよびブラックマッペもやしの場合、好ましくは約5℃以上、より好ましくは約10℃以上、さらに好ましくは約15℃以上、特に好ましくは約18℃以上、最も好ましくは約20℃以上にされる。育成室は、大豆もやしの場合、好ましくは約5℃以上、より好ましくは約10℃以上、さらに好ましくは約12℃以上、特に好ましくは約15℃以上、最も好ましくは約17℃以上にされる。育成室は、一般に、好ましくは約35℃以下、より好ましくは約30℃以下、さらに好ましくは約25℃以下にされる。育成室は、りょくとうもやしおよびブラックマッペもやしの場合、好ましくは約35℃以下、より好ましくは約30℃以下、さらに好ましくは約25℃以下にされる。育成室は、大豆もやしの場合、好ましくは約25℃以下、より好ましくは約20℃以下、さらに好ましくは約18℃以下にされる。育成期間中、種子またはもやしには、生育に充分な水が供給される。水は、シャワーなどにより供給されてもよく、もやしを傷めない程度の低温の水蒸気として供給されてもよい。育成室の湿度は、好ましくは約80%以上であり、より好ましくは約85%以上であり、さらに好ましくは約90%以上であり、最も好ましくは約100%である。育成室の湿度は、例えば、約99%以下、約98%以下、約97%以下、約96%以下、約95%以下、約90%以下などであってもよい。りょくとうは通常、約5〜15日、好ましくは約6〜9日、最も好ましくは約7〜8日で出荷に適切なサイズのもやしに生育する。大豆は通常、約5〜15日、好ましくは約6〜9日、最も好ましくは約7〜8日で出荷に適切なサイズのもやしに生育する。ブラックマッペは通常、約5〜15日、好ましくは約6〜9日、最も好ましくは約7〜8日で出荷に適切なサイズのもやしに生育する。出荷に適切なサイズとは、例えば、りょくとうの場合、もやしの軸部分の長さが約5〜7cmとなるサイズであり、大豆の場合、もやしの軸部分の長さが約8〜10cmとなるサイズであり、ブラックマッペもやしの場合、もやしの軸の部分の長さが約10〜12cmとなるサイズである。
(2.2 低湿度条件での水分減少)
通常の出荷に適切なサイズまで生育したもやしは、もやしが育つのに不十分な湿度において水分が減少させられる。本明細書中では、用語「もやしが育つのに不十分な湿度」とは、6時間置いた場合のもやしの生育が軸の長さで10%以下となる湿度をいう。もやしが育つのに不十分な湿度は、好ましくは約75%以下であり、より好ましくは約65%以下であり、最も好ましくは約60%以下である。もやしが育つのに不十分な湿度は、好ましくは約45%以上であり、より好ましくは約50%以上であり、最も好ましくは約55%以上である。このような湿度条件下にもやしを置くと、もやしから徐々に水分が失われる。
もやしの水分を減少させる工程は、好ましくは約15℃以上、より好ましくは約16℃以上、さらに好ましくは約17℃以上で行われる。もやしの水分を減少させる工程は、好ましくは約30℃以下、より好ましくは約28℃以下、さらに好ましくは約25℃以下で行われる。温度が低すぎても高すぎても、もやしの元気がなくなり、その後のリン酸化オリゴ糖カルシウム塩の吸収が悪くなる場合がある。
もやしの水分を減少させる工程は、好ましくは約5時間以上、より好ましくは約6時間以上、さらに好ましくは約8時間以上行われる。もやしの水分を減少させる工程は、好ましくは約20時間以下、より好ましくは約15時間以下、さらに好ましくは約12時間以下行われる。もやしの水分を減少させる時間が長すぎると、もやしが乾燥しすぎたり、かびたりする場合がある。もやしの水分を減少させる時間が短すぎると、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩の吸収が悪くなる場合がある。
もやしの水分を減少させる工程においては、もやしから水分が約10%以上減少することが好ましく、約20%以上減少することが好ましい。もやしの水分を減少させる工程においては、もやしから水分が約40%以下減少することが好ましく、約30%以下減少することが好ましい。もやしから水分を減少させすぎると、もやしの元気がなくなる場合がある。もやしの水分の減少が少なすぎると、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩の吸収が悪くなる場合がある。
(2.3 もやしとリン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液との接触)
水分が減少したもやしは、次いで、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液と接触させられる。接触は、任意の様式で行われる。例えば、浸漬、散水などが行われる。好ましくは、もやしは、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液中に浸漬される。より好ましくは、もやしがリン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液中に充分に漬かるように、もやしの上に重しが載せられる。
もやしとリン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液との接触は、好ましくは約10分間以上、より好ましくは約20分間以上、さらに好ましくは約30分間以上行われる。リン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液との接触は、好ましくは約1日間以下、より好ましくは約12時間以下、さらに好ましくは約6時間以下、特に好ましくは約3時間以下、最も好ましくは約1時間以下行われる。
もやしと接触させる際のリン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液の温度は、もやしが生の状態を維持できる温度であれば任意であり得る。この水溶液の温度は、好ましくは約10℃以上であり、より好ましくは約15℃以上であり、さらに好ましくは約18℃以上である。この水溶液の温度は、好ましくは約30℃以下であり、より好ましくは約25℃以下であり、さらに好ましくは約20℃以下である。
リン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液と接触した後のもやしは、当該分野で公知の方法に従って処理され得る。例えば、水洗し、少量ずつ袋詰めし、販売され得る。
(3.本発明のもやし)
本発明のもやしがりょくとうもやしの場合、カルシウム含量が従来のりょくとうもやしよりも高まる。本発明のりょくとうもやしは、生の状態でのカルシウム含量が14mg/100g〜30mg/100gである。より好ましくは、本発明のりょくとうもやしの生の状態でのカルシウム含量は、20mg/100g以上であり、より好ましくは24mg/100g以上であり、さらに好ましくは約28mg/100g以上である。生の状態でのカルシウム含量は、例えば、27mg/100g以下、28mg/100g以下、27mg/100g以下、26mg/100g以下、25mg/100g以下などであってもよい。
本明細書中では、用語「生」とは、加熱も乾燥もされていない状態をいう。例えば、生のもやしは、ゆでたり炒めたりされていない。好ましくは、生のもやしは、約50℃以上の熱がかけられていないものである。例えば、上述した食品成分表によれば、生の状態で、りょくとうもやしは、約95.4重量%の水分を有する。従って、カルシウム含量を測定する際には、そのりょくとうもやしの水分量が約95.4重量%程度になるように、その水分量を調整してから測定を行うことが好ましい。
1つの実施形態では、本発明のりょくとうもやしは、生の状態での糖度が約4.5%〜約5.0%である。本明細書中では、用語「糖度」とは、液体中の糖分の割合をいう。より好ましくは、ブリックス糖度計によって測定したショ糖濃度をいう。ブリックス糖度計は、旋光糖度計、屈折糖度計などであり得る。糖度は、好ましくは約4.5%以上であり、より好ましくは約4.6%以上であり、さらに好ましくは約4.7%以上であり、さらにより好ましくは約4.8%以上であり、特に好ましくは約4.9%以上であり、最も好ましくは約5.0%以上である。糖度に特に上限はないが、例えば、約10%以下、約9%以下、約8%以下、約7%以下、約6%以下などであり得る。特定の局面では、本発明のりょくとうもやしは、生の状態での糖度が、未処理のりょくとうもやしと比較して約0.1%以上高く、より好ましくは約0.5%以上高く、最も好ましくは約1.0%以上高い。本発明の大豆もやしと未処理の大豆もやしとの間の糖度の差の上限は特にないが、例えば、生の状態で、約5.0%以下、約4.5%以下、約4.0%以下、約3.5%以下、約3.0%以下、約2.5%以下などであり得る。
1つの実施形態では、本発明の大豆もやしは、生の状態での糖度が約3.5%〜約5.5%であり、より好ましくは約4.0%以上であり、さらに好ましくは約4.5%以上であり、例えば、約5.4%以下、約5.3%以下、約5.2%以下などであり得る。特定の局面では、本発明の大豆もやしは、生の状態での糖度が、未処理の大豆もやしと比較して約1.0%以上高く、より好ましくは約1.5%以上高く、最も好ましくは約2.0%以上高い。本発明の大豆もやしと未処理の大豆もやしとの間の糖度の差の上限は特にないが、例えば、生の状態で、約5.0%以下、約4.5%以下、約4.0%以下、約3.5%以下、約3.0%以下、約2.5%以下などであり得る。
1つの実施形態では、本発明のブラックマッペもやしは、生の状態での糖度が約2.5%〜約4.0%であり、より好ましくは約3.0%以上であり、さらに好ましくは約3.5%以上であり、例えば、約3.8%以下、約3.7%以下、約3.6%以下などであり得る。特定の局面では、本発明のブラックマッペもやしは、生の状態での糖度が、未処理のブラックマッペもやしと比較して約1.0%以上高く、より好ましくは約1.5%以上高く、最も好ましくは約1.6%以上高い。本発明のブラックマッペもやしと未処理のブラックマッペもやしとの間の糖度の差の上限は特にないが、例えば、生の状態で、約5.0%以下、約4.5%以下、約4.0%以下、約3.5%以下、約3.0%以下、約2.5%以下、約2.0%以下などであり得る。
以下、本発明の実施例を記載する。本発明はこれらの実施例に限定されない。以下の実施例においては、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩として、江崎グリコ株式会社からPOs−Ca 45として販売されているものを使用した。以下の実施例においては、POs−Ca 45を、「ポスカ」と記載する。POs−Ca 45には、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩が、カルシウム含量として4.5%含まれている。POs−Ca 45に含まれるリン酸化オリゴ糖カルシウム塩は、特開平8−104696号の実施例1の方法において塩化ナトリウムの代わりに塩化カルシウムを用いることにより、馬鈴薯澱粉から得られ得る。このリン酸化オリゴ糖カルシウム塩は、α−1,4結合した2〜8個のグルコースからなるオリゴ糖に分子内に1個〜2個のリン酸基が結合したリン酸化糖の混合物である。このリン酸化糖は、3、4または5個のグルコースからなるオリゴ糖に分子内で1個のリン酸基が結合しているリン酸化オリゴ糖カルシウム塩と、5、6、7または8個のグルコースからなるオリゴ糖に分子内で2個のリン酸基が結合しているものとの混合物である。ここで、1個のリン酸基が結合しているリン酸化オリゴ糖カルシウム塩と2個のリン酸基が結合しているものとのモル比は約8:2である。
(1.りょくとうもやしの育成および水分減少処理)
りょくとうの種子を水で洗浄し、10%次亜塩素酸ナトリウム水溶液に漬けて殺菌した後、充分に洗浄し、その後、常法に従って育成した。詳細には、りょくとうの種子を洗浄し、育成室に約1cmの厚さに蒔き、水を散水した。育成室の温度を約20℃±1℃に保持した。りょくとうもやしの育成期間中、育成室を暗黒条件に保ち、育成室の湿度を約80%以上に保った。水の散水を4時間毎に行った。りょくとう種子に水を散水し始めてから約1日でもやしの根が伸び始め、7日で出荷できるサイズに生育した。この時点でのりょくとうもやしの軸の長さは約5cmであった。
りょくとう種子に水を散水し始めてから7日目にりょくとうもやしを育成室から取り出し、気温17.4℃、湿度59%の保管倉庫に入れ、5時間保存した。保管倉庫の温度を約17℃〜18℃に保持し、湿度を約60%に保持した。保管倉庫で5時間保存したりょくとうもやしは、水分をやや失ってしんなりとしていた。この状態のりょくとうもやしを、「乾燥処理りょくとうもやし」という。
(実施例1:カルシウム含量増加)
ポスカ1250gを水250Lに溶解して、もやし浸漬用ポスカ水溶液を調製した。そこに上記「1.りょくとうもやしの育成および水分減少処理」に従って乾燥処理したりょくとうもやしの第1サンプル64kgを投入して30分間浸漬した。もやしの浮遊を防止するため、4kg程度の重しを載せ、もやしの第1サンプル投入の30分後にもやしを取り出した(1回目)。1回目終了後の浸漬用水溶液にポスカ1250gを追加添加し、新たな乾燥処理りょくとうもやし(第2サンプル)64kgを投入した。もやしの浮遊を防止するため、4kg程度の重しを載せ、もやしの第2サンプル投入から30分後にもやしを取り出した。第2サンプルを取り出した後の浸漬用水溶液にポスカ2500gを追加添加し、新たな乾燥処理もやし64kg(第3サンプル)を投入した。もやしの浮遊を防止するため4kg程度の重しを載せ、第3サンプルの投入後30分後にもやしを取り出した。それぞれのサンプルについて、浸漬用水溶液から取り出した後にもやしを水で洗うことにより、表面に付着した水溶液を洗い流し、その後、水切りし、カルシウム含量を分析した。
第1サンプルのもやし100g中のカルシウム含量は14mgであり、第2サンプルのもやし100g中のカルシウム含量は、18mgであり、そして第3サンプルのもやし100g中のカルシウム含量は、24mgであった。
(実施例2:グルタミン酸カルシウムとの比較)
ポスカ33.4gを水10Lに溶解して、もやし浸漬用ポスカ水溶液を調製した。比較のために、グルタミン酸カルシウム15gを水10Lに溶解して、もやし浸漬用グルタミン酸カルシウム水溶液を調製した。これらの水溶液の濃度はいずれも、カルシウムとして0.015重量%であった。対照として、水10Lのみを浸漬液として使用した。上記「1.りょくとうもやしの育成および水分減少処理」に従って乾燥処理したりょくとうもやし2.4kgを、もやし浸漬用ポスカ水溶液、もやし浸漬用グルタミン酸カルシウム水溶液または水にそれぞれ投入して1時間浸漬した。もやしの浮遊を防止するため2kg程度の重しを載せ、もやし投入から1時間後にもやしを取り出した。それぞれ、浸漬用水溶液から取り出した後にもやしを水で洗うことにより、表面に付着した水溶液を洗い流し、その後、水切りし、カルシウム含量および糖度を分析した。
それぞれのもやし100g中のカルシウム含量は、対照もやし10mg、ポスカ処理もやし14mg、グルタミン酸カルシウム処理もやし13mgであった。また、それぞれのもやしの糖度は対照もやし4.1%、ポスカ処理もやし4.6%、グルタミン酸カルシウム処理もやし4.4%であった。
(実施例3:官能評価)
ポスカ33.4gを水10Lに溶解して、もやし浸漬用ポスカ水溶液を調製した。比較のために、グルタミン酸カルシウム15gを水10Lに溶解して、もやし浸漬用グルタミン酸カルシウム水溶液を調製した。これらの水溶液の濃度はいずれも、カルシウムとして0.015重量%であった。対照として、水10Lのみを浸漬液として使用した。上記「1.りょくとうもやしの育成および水分減少処理」に従って乾燥処理したりょくとうもやし2.4kgを、もやし浸漬用ポスカ水溶液、もやし浸漬用グルタミン酸カルシウム水溶液または水にそれぞれ投入して1時間浸漬した。もやしの浮遊を防止するため2kg程度の重しを載せ、1時間後にもやしを取り出した。それぞれ、浸漬用水溶液から取り出した後にもやしを水で洗うことにより、表面に付着した水溶液を洗い流した。
上述したとおり、本発明は、りょくとうもやしの味に物足りなさを感じる消費者が、改良された食感を感じることができる製品を提供することを目的とする。この趣旨を考慮して、それぞれのもやしについて、もやしがあまり好きではないパネラー5名による官能評価を実施した。具体的には、熟練のパネラーに、上記水に浸漬したもやしの味を評価させ、「あまり好きではない」と回答した5名を選んだ。その5名のパネラーに、上記ポスカ水溶液に浸漬したもやしおよびグルタミン酸カルシウム水溶液に浸漬したもやしの味の官能評価を行わせた。
もやしの味を以下の5段階で点数化した。
大好き:4点;
少し好き:3点;
ふつう:2点;
あまり好きではない:1点;
きらい:0点
その結果、対照もやし、すなわち水のみで処理したもやしについての5名の評点の平均は、1.0点であった。ポスカ処理もやしの評点の平均は、2.6点であった。グルタミン酸カルシウム処理もやしの評点の平均は、2.0点であった。また、パネラーに、高い評点をつけたもやしについてその理由を質問したところ、「シャキシャキするから」、「新鮮さがあるから」、「あと味がよいから」、「次々食べたくなるから」との回答が得られた。
この結果から、本発明の方法により、りょくとうもやしに若干の苦手意識を持つ人に対して、その食感を顕著に向上させることが理解される。
(実施例4:日持ち)
ポスカ33.4gを水10Lに溶解して、カルシウムとして0.015重量%のもやし浸漬用ポスカ水溶液を調製した。対照として、水10Lのみを浸漬液として使用した。上記「1.りょくとうもやしの育成および水分減少処理」に従って乾燥処理したりょくとうもやし2.4kgをそれぞれもやし浸漬用ポスカ水溶液または水に投入して1時間浸漬した。もやしの浮遊を防止するため2kg程度の重しを載せ、1時間後にもやしを取り出した。浸漬用水溶液から取り出した後にもやしを水で洗うことにより、表面に付着した水溶液を洗い流し、その後、水切りした。これらのもやしをナイロン袋に入れ、気温4〜5℃の冷蔵庫で10日間保存したのち、パネラー6名によって官能評価を実施した。
その結果、対照もやしでは黒ずみや水分放出が発生し明らかな劣化が認められた。また腐敗臭や不快な臭いも発生していて、明らかに腐敗しており、食用不可能な状態であった。一方、ポスカ処理もやしでは白色を維持しており、水分放出も発生しておらず、製造時の形態を維持していた。腐敗臭も発生しておらず、食用が可能で味覚に変化なく、歯応えも維持した状態であった。このように、一般製造のもやしは長期保存が不可能であるにもかかわらず、ポスカ処理もやしは長期にわたって低温で保存しても異常なく食用可能であった上に、シャキシャキ感も劣化せずに保持していた。さらに、視認でも明らかに劣化が進んでおらず、実食が可能であった。このように、ポスカ処理もやしは、製造時に近い状態で長期間にわたって保持され得ることがわかった。これは極めて驚くべきことであった。
(2.大豆もやしの育成および水分減少処理)
大豆(黄大豆)の種子を水で洗浄し、10%次亜塩素酸ナトリウム水溶液に漬けて殺菌した後、充分に洗浄し、その後、常法に従って育成した。詳細には、大豆の種子を洗浄し、育成室に約3cmの厚さに蒔き、水を散水した。育成室の温度を約17〜18℃に保持した。大豆もやしの育成期間中、育成室を暗黒条件に保ち、育成室の湿度を約80%以上に保った。水の散水を4時間毎に行った。大豆種子に水を散水し始めてから約1日でもやしの根が伸び始め、7日で出荷できるサイズに生育した。この時点での大豆の軸の長さは約5cmであった。
大豆種子に水を散水し始めてから7日目に大豆もやしを育成室から取り出し、気温17.4℃、湿度59%の保管倉庫に入れ、5時間保存した。保管倉庫の温度を約17℃〜18℃に保持し、湿度を約60%に保持した。保管倉庫で5時間保存した大豆もやしは、水分をやや失ってしんなりとしていた。この状態の大豆もやしを、「乾燥処理大豆もやし」という。
(実施例5:大豆もやしCa含量・糖度増加)
ポスカ50gを水10Lに溶解して、大豆もやし浸漬用ポスカ水溶液を調製した。対照は水10Lのみの浸漬液とした。そこに上記「2.大豆もやしの育成および水分減少処理」に従って乾燥処理した大豆(黄大豆)もやしのサンプル400gを投入して30分間浸漬した。もやしの浮遊を防止するため、2kg程度の重しを載せ、もやし投入の30分後にもやしを取り出した。それぞれのサンプルについて、浸漬用水溶液から取り出した後にもやしを水で洗うことにより、表面に付着した水溶液を洗い流し、その後、水切りし、カルシウム含量を分析した。
対照の大豆もやし100g中のカルシウム含量は34mgであり、糖度は3.1%であり、ポスカ処理大豆もやし100g中のカルシウム含量は34mgであり、糖度は5.2%であった。
(実施例6:大豆もやし日持ち)
ポスカ50gを水10Lに溶解して、大豆もやし浸漬用ポスカ水溶液を調製した。対照は水10Lのみの浸漬液とした。そこに上記「2.大豆もやしの育成および水分減少処理」に従って乾燥処理した大豆(黄大豆)もやしのサンプル400gを投入して30分間浸漬した。もやしの浮遊を防止するため、2kg程度の重しを載せ、もやし投入の30分後にもやしを取り出した。これらの大豆もやしをナイロン袋に入れ、冷蔵庫で10日間の保存の間、パネラー12名による官能評価を経日的に実施した。その結果、対照の大豆もやしでは5日目以降、黒ずみや水分放出が発生し明らかな劣化が認められた。また対照の大豆もやしは腐敗臭や不快な臭いも発生していて食用不可の状態であった。一方、ポスカ処理大豆もやしでは10日目まで白色を維持しており水分放出も発生しておらず、9日目まで製造時の形態を維持していた。ポスカ処理大豆もやしは10日目まで腐敗臭も発生しておらず食用が可能で歯応えも維持した状態であった。
(3.ブラックマッペもやしの育成および水分減少処理)
ブラックマッペ(黒豆)の種子を水で洗浄し、10%次亜塩素酸ナトリウム水溶液に漬けて殺菌した後、充分に洗浄し、その後、常法に従って育成した。詳細には、ブラックマッペの種子を洗浄し、育成室に約1cmの厚さに蒔き、水を散水した。育成室の温度を約20℃±1℃に保持した。ブラックマッペもやしの育成期間中、育成室を暗黒条件に保ち、育成室の湿度を約80%以上に保った。水の散水を4時間毎に行った。ブラックマッペの種子に水を散水し始めてから約1日でもやしの根が伸び始め、7日で出荷できるサイズに生育した。この時点でのブラックマッペもやしの軸の長さは約10〜12cmであった。
ブラックマッペ種子に水を散水し始めてから7日目にブラックマッペもやしを育成室から取り出し、気温17.4℃、湿度59%の保管倉庫に入れ、5時間保存した。保管倉庫の温度を約17℃〜18℃に保持し、湿度を約60%に保持した。保管倉庫で5時間保存したブラックマッペもやしは、水分をやや失ってしんなりとしていた。この状態のブラックマッペもやしを、「乾燥処理ブラックマッペもやし」という。
(実施例7:ブラックマッペもやしCa含量・糖度増加)
ポスカ50gを水10Lに溶解して、ブラックマッペもやし浸漬用ポスカ水溶液を調製した。対照は水10Lのみの浸漬液とした。そこに上記「3.ブラックマッペもやしの育成および水分減少処理」に従って乾燥処理したブラックマッペもやしのサンプル400gを投入して30分間浸漬した。もやしの浮遊を防止するため、2kg程度の重しを載せ、もやし投入の30分後にもやしを取り出した。それぞれのサンプルについて、浸漬用水溶液から取り出した後にもやしを水で洗うことにより、表面に付着した水溶液を洗い流し、その後、水切りし、カルシウム含量を分析した。
対照のブラックマッペもやし100g中のカルシウム含量および糖度は12mgおよび2.0%であり、ポスカ処理ブラックマッペもやし100g中のカルシウム含量および糖度は、9mgおよび3.6%であった。
(実施例8:ブラックマッペもやし日持ち)
ポスカ50gを水10Lに溶解して、ブラックマッペもやし浸漬用ポスカ水溶液を調製した。対照は水10Lのみの浸漬液とした。そこに上記「3.ブラックマッペもやしの育成および水分減少処理」に従って乾燥処理したブラックマッペもやしのサンプル500gを投入して30分間浸漬した。もやしの浮遊を防止するため、2kg程度の重しを載せ、もやし投入の30分後にもやしを取り出した。これらのブラックマッペもやしをナイロン袋に入れ、冷蔵庫で6日間の保存の間、パネラー4名による官能評価を経日的に実施した。その結果、対照のブラックマッペもやしでは4日目以降、黒ずみや水分放出が発生し明らかな劣化が認められた。また腐敗臭や不快な臭いも発生していて食用不可の状態であった。一方、ポスカ処理ブラックマッペもやしでは白色を維持しており水分放出も発生しておらず、5日目まで製造時の形態を維持していた。腐敗臭も発生しておらず食用が可能で歯応えも維持した状態であった。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
上述したとおり、本発明によれば、もやしの食感および日持ちが顕著に改善される。

Claims (13)

  1. もやしの生産方法であって、
    もやしが育つのに充分な湿度または水の存在下においてもやしを育成する工程;
    もやしが育つのに不十分な湿度において該もやしの水分を減少させる工程;および
    該水分の減少したもやしを、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液と接触させる工程
    を包含する、方法。
  2. 前記もやしの育成工程が、相対湿度80%〜100%で行われる、請求項に記載の方法。
  3. 前記もやしの水分を減少させる工程が、相対湿度50%〜75%において行われる、請求項に記載の方法。
  4. 前記もやしの水分を減少させる工程が、温度15℃〜30℃で行われる、請求項に記載の方法。
  5. 前記もやしの水分を減少させる工程が、5時間〜20時間にわたって行われる、請求項に記載の方法。
  6. 前記もやしの水分を減少させる工程が、通常食用に供される大きさまで前記もやしが育った時点で行われる、請求項に記載の方法。
  7. 前記接触工程において、水分の減少したもやしが、リン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有水溶液に浸漬される、請求項に記載の方法。
  8. 前記接触工程が、前記もやしの水分を減少させる工程の直後に行われる、請求項に記載の方法。
  9. 前記リン酸化オリゴ糖カルシウム塩含有溶液中のリン酸化オリゴ糖カルシウム塩の濃度がカルシウムに換算して0.005重量%〜1重量%である、請求項に記載の方法。
  10. 前記リン酸化オリゴ糖カルシウム塩が、糖部分とリン酸基とからなっているリン酸化オリゴ糖のカルシウム塩であり;該糖部分が、グルカンまたは還元グルカンである、請求項に記載の方法。
  11. 前記糖部分の重合度が、2〜8である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記リン酸基の数が、1〜2個である、請求項10に記載の方法。
  13. 前記もやしがりょくとうもやし、大豆もやしまたはブラックマッペもやしである、請求項1〜1のいずれか1項に記載の方法。
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