JP5245462B2 - 圧電素子の駆動回路、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 - Google Patents

圧電素子の駆動回路、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 Download PDF

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Description

本発明は、圧電素子の駆動回路、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置に関する。
特許文献1には、インク滴を吐出するノズル開口に連通し、かつインクを加圧手段により加圧する圧力発生室を複数備えた記録ヘッドと、加圧手段のそれぞれに信号供給路を介して駆動信号を供給する駆動信号発生手段と、を備えたインクジェット記録装置において、信号供給路にインピーダンス変更手段を接続し、インク滴を同時に吐出するノズル開口の数に対応して駆動信号発生手段と加圧手段との間のインピーダンスを調整することにより、記録ヘッドの構造に起因するインク滴の速度変化を、信号供給路のインピーダンスにより圧力発生手段の駆動力を変化させることで補正する技術が開示されている。
また、特許文献2には、圧電素子を駆動する駆動回路において、駆動回路に発生する電流パスに加わる抵抗を変化させることにより、圧電素子の充放電の速度を制御する技術が開示されている。
また、特許文献3には、圧電素子を用いてインク室の容積を変化させることにより、インク室内のインクをノズルから噴射させるマルチノズルタイプのインクジェット記録装置において、複数のノズルの各々に対して、圧電素子の充電から放電までの時間又は放電から充電までの時間を制御することにより、各ノズルから噴射されるインク滴の液速のバラツキを解消する技術が開示されている。
更に、特許文献4には、吐出液を吐出させるための複数のノズルと、当該複数のノズルから吐出する吐出液を収容するための複数の吐出液収容部と、前記ノズルから吐出液を吐出させるために吐出液収容部に圧力を加える複数の圧電素子と、を有するインクジェットヘッドを検査するインクジェットヘッド検査装置において、検査対象となる2つのノズルに対応する各圧電素子について、各々接地側電極又はその反対側電極の差動電圧を増幅し、得られた差動電圧に基づいて検査対象となる2つのノズルについて吐出液の吐出不良の有無を判定する技術が開示されている。
特開2002−178510号公報 特開2003−276188号公報 特開2002−316414号公報 特開2006−88577号公報
本発明は、以上の技術背景においてなされたものであり、通常駆動時における圧電素子の駆動回路の特性を維持しつつ、本発明を適用しない場合に比較して圧電素子の共振周波数の検出精度を高めることができる圧電素子の駆動回路、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の圧電素子の駆動回路は、所定電圧レベルの第1直流電圧を生成する電源と、前記電源の前記第1直流電圧を出力する第1出力端子にソース端子が接続されたPチャネルMOSトランジスタと、ドレイン端子が前記PチャネルMOSトランジスタのドレイン端子に接続されると共に、ソース端子が接地されたNチャネルMOSトランジスタと、前記NチャネルMOSトランジスタと並列に接続された圧電素子の共振周波数を検出するとき、前記圧電素子、前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタを有する回路から決まる遮断周波数が前記共振周波数を超えるように、前記PチャネルMOSトランジスタのゲート端子に当該PチャネルMOSトランジスタをオフ状態にするものとして予め定められた第2直流電圧を印加し、かつ前記NチャネルMOSトランジスタのゲート端子に当該NチャネルMOSトランジスタをオン状態にする第1交流電圧を印加するか、又は前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に前記第1直流電圧を印加し、かつ前記NチャネルMOSトランジスタのソース端子に第2交流電圧を印加する印加手段と、前記圧電素子の端子間電圧又は前記圧電素子を流れる電流を出力する第2出力端子と、を備えている。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記圧電素子を通常駆動させるための駆動電圧を前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に印加する第2印加手段と、前記第2印加手段による前記駆動電圧の前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタへの印加を可能にする印加可能状態と当該印加を不可能にする印加不可能状態との間で前記第2印加手段による印加状態を切り替える切替手段と、前記印加手段による印加が行われる場合は前記印加不可能状態となり、前記印加手段による印加が行われない場合は前記印加可能状態となるように前記切替手段を制御する制御手段と、を更に備えたものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記印加手段が、前記圧電素子の共振周波数を検出するとき、前記遮断周波数が前記共振周波数を超えるように、前記PチャネルMOSトランジスタのゲート端子に前記第2直流電圧を印加し、かつ前記NチャネルMOSトランジスタのゲート端子に前記第1交流電圧を印加し、前記第2印加手段が、前記圧電素子を通常駆動させるとき、前記印加手段による印加状態に拘らず前記駆動電圧を前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に印加し、前記切替手段が、前記第2印加手段の前記駆動電圧を出力する第3出力端子と前記PチャネルMOSトランジスタのゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第1切替手段と、前記第3出力端子と前記NチャネルMOSトランジスタのゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第2切替手段と、を有し、前記制御手段が、前記印加手段による印加が行われる場合は前記第1切替手段及び第2切替手段を双方とも前記切断する状態に切り替え、前記印加手段による印加が行われない場合は前記第1切替手段及び第2切替手段を双方とも前記接続する状態に切り替えるように制御するものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記第1切替手段及び前記第2切替手段が、トランスファ・ゲート又は3ステート・バッファであるものとしたものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記印加手段が、前記圧電素子の共振周波数を検出するとき、前記遮断周波数が前記共振周波数を超えるように、前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に前記第1直流電圧を印加し、かつ前記NチャネルMOSトランジスタのソース端子に前記第2交流電圧を印加し、前記第2印加手段が、前記圧電素子を通常駆動させるとき、前記印加手段による印加状態に拘らず前記駆動電圧を前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に印加し、前記切替手段が、前記第1出力端子と前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第3切替手段と、前記第2印加手段の前記駆動電圧を出力する第3出力端子と前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第4切替手段と、前記NチャネルMOSトランジスタのソース端子とグランドとを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第5切替手段と、有し、前記制御手段が、前記印加手段による印加が行われる場合は前記第3切替手段を前記接続する状態に、前記第4切替手段及び前記第5切替手段を前記切断する状態に各々切り替え、前記印加手段による印加が行われない場合は前記第3切替手段を前記切断する状態に、前記第4切替手段及び前記第5切替手段を前記接続する状態に各々切り替えるように制御するものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記第3〜第5切替手段が、トランスファ・ゲート又は3ステート・バッファであるものとしたものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記印加手段が、前記圧電素子の共振周波数を検出するとき、前記遮断周波数が前記共振周波数を超えるように、前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に前記第1直流電圧を印加し、かつ前記NチャネルMOSトランジスタのソース端子に前記第2交流電圧を印加し、前記第2印加手段が、前記圧電素子を通常駆動させるとき、前記印加手段による印加状態に拘らず前記駆動電圧を前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に印加し、前記NチャネルMOSトランジスタのソース端子が当該NチャネルMOSトランジスタに直列に接続された第2NチャネルMOSトランジスタを介して接地され、前記切替手段が、前記第1出力端子と前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第6切替手段と、前記第2印加手段の前記駆動電圧を出力する第3出力端子と前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第7切替手段と、前記第2NチャネルMOSトランジスタのゲート端子が前記第3出力端子に接続された状態と当該ゲート端子が接地された状態とを切り替える第8切替手段と、を有し、前記制御手段が、前記印加手段による印加が行われる場合は前記第6切替手段を前記接続する状態に、前記第7切替手段を前記切断する状態に、前記第8切替手段を前記第2NチャネルMOSトランジスタのゲート端子が接地された状態に各々切り替え、前記印加手段による印加が行われない場合は前記第6切替手段を前記切断する状態に、前記第7切替手段を前記接続する状態に、前記第8切替手段を前記第2NチャネルMOSトランジスタのゲート端子が前記第3出力端子に接続された状態に各々切り替えるように制御するものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記第6切替手段及び第7切替手段が、トランスファ・ゲート又は3ステート・バッファであるものとしたものである。
一方、上記目的を達成するために、請求項9記載の液滴吐出ヘッドは、請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の圧電素子の駆動回路と、前記圧電素子が通常駆動されることにより液滴を吐出するノズルと、を備えている。
一方、上記目的を達成するために、請求項10記載の液滴吐出装置は、請求項9記載の液滴吐出ヘッドと、画像情報に基づいて前記ノズルから液滴を記録媒体に吐出させるように前記液滴吐出ヘッドを制御するヘッド制御手段と、を備えている。
請求項1、請求項9及び請求項10に記載の発明によれば、通常駆動時における圧電素子の駆動回路の特性を維持しつつ、本発明を適用しない場合に比較して圧電素子の共振周波数の検出精度を高めることができる、という効果が得られる。
また、請求項2に記載の発明によれば、駆動電圧のPチャネルMOSトランジスタ及びNチャネルMOSトランジスタに対する不要な印加を防止することができる結果、本発明を適用しない場合に比較して高精度に圧電素子の共振周波数の検出することができる、という効果が得られる。
また、請求項3、請求項5及び請求項7に記載の発明によれば、印加可能状態と印加不可能状態との間の切り替えをより一層確実に行うことができる、という効果が得られる。
更に、請求項4、請求項6及び請求項8に記載の発明によれば、印加可能状態と印加不可能状態との間の切り替えをより一層高速に行うことができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。本実施形態では、本発明をインクジェット記録装置に適用した場合を例に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12の構成を示す概略構成図である。
同図に示すように、第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12は、筐体14と、筐体14内の底部に設けられ、記録用紙Pを供給する給紙トレイ16と、給紙トレイ16から供給された記録用紙Pに画像を記録する画像記録部30と、画像記録部30で画像が記録された記録用紙Pが排出される排紙トレイ46とを有する。
画像記録部30と給紙トレイ16との間には、所定の給紙経路22に沿って記録用紙Pを搬送する一群の給紙ローラ対20が設けられ、画像記録部30と排紙トレイ46との間には、所定の排紙経路44に沿って記録用紙Pを搬送する一群の排紙ローラ対42が設けられている。また、最も上流側の給紙ローラ対20と給紙トレイ16との間には、記録用紙Pを1枚ずつ取り出すピックアップローラ18が設けられている。
更に、画像記録部30と給紙トレイ16との間には、画像記録部30で画像が記録され、排紙経路44に送り出された記録用紙Pを、搬送経路52に沿って画像記録部30の入り口に戻す一群のローラ対50が設けられている。
画像記録部30は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応する4個の記録ヘッド32を備えている。
画像記録部30と給紙トレイ16との間には、4個の記録ヘッド32においてインクが吐出される吐出領域を通過するように記録用紙Pを搬送する搬送コンベア29が設けられている。
記録ヘッド32は、記録用紙Pの幅に相当する有効印字領域を有する長尺のヘッドで、記録用紙Pの幅方向に後述するノズルが複数配列されており、記録用紙Pの幅方向の印字領域に一斉にインク滴を吐出するようになっている。記録ヘッド32と記録用紙Pとを搬送コンベア29によって相対的に移動することで上記インク滴により記録用紙Pに画像を記録(画像形成)することができる。
なお、各記録ヘッド32のインクは、水性インク、油性インク、又は溶剤系インクであり、公知のインクを用いれば良い。
搬送コンベア29は、駆動ローラ24、張架ローラ25、従動ローラ26及び搬送ベルト28を備えている。搬送ベルト28は、駆動ローラ24、張架ローラ25及び従動ローラ26に張り架けられており、搬送ベルト28は、駆動ローラ24が回転駆動することにより回転される。
また、搬送ベルト28を挟んで駆動ローラ24に相対するように加熱定着ローラ36が設けられている。なお、搬送ベルト28は、シームレスベルトであっても、帯状体を環状に接合したシームドベルトであってもよい。
図2は、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12における記録ヘッド32及びその周辺の構成を示す概略構成図である。
記録ヘッド32は、数百〜数千個の噴射素子を集積したものであり、各噴射素子は、同図の断面図に示すように、圧力室66にインクを供給するためのインク供給路64、インクが充填される圧力室66、圧力室66からインク滴を噴射させるノズル68、及び圧力室66に圧力を加える圧電素子(ピエゾアクチュエータ)62を有し、圧電素子62で圧力室66内を加圧して、ノズル68からインク滴を吐出するようになっている。
また、噴射素子では、対応する色のインクが充填されたインクタンク54(図1参照。)から、インク供給路64を介して圧力室66にインクが充填され、圧力室66に連通したノズル68にインクが供給される。
圧力室66の壁面の一部は振動板66Aからなり、振動板66Aに圧電素子62が設けられており、圧電素子62によって振動板66Aを変形させて振動させることで、圧力室66内に圧力を加える。この圧電素子62の振動によって加えられる圧力によって、圧力室66内に充填されたインクがインク滴としてノズル68から吐出される一方、圧力室66にはインク供給路64を介してインクタンク54からインクが補充されるようになっている。
また、同図に示されるように、各記録ヘッド32には、各圧電素子62に接続され、当該圧電素子62を駆動させる駆動回路38が備えられている。
図3は、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12の電気系の要部構成を示すブロック図である。
同図に示すように、インクジェット記録装置12は、CPU(中央処理装置)70a、ROM(Read Only Memory)70b、RAM(Random Access Memory)70c、NVM(Non Volatile Memory)70d、通信インタフェース70e、記録ヘッド制御部70f、搬送制御部70g及びUI(ユーザ・インタフェース)パネル70hを含んで構成されている。
CPU70aは、インクジェット記録装置12全体の動作を司るものである。ROM70bは、インクジェット記録装置12の作動を制御する制御プログラム、後述する動作モード実行処理プログラムや各種データ等を予め記憶したものである。RAM70cは、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるものである。NVM70dは、装置の電源スイッチが切られても保持しなければならない各種情報を記憶するものである。
通信インタフェース70eは、外部のパーソナル・コンピュータ等の端末装置72に接続され、端末装置72から画像情報や各種データ等を受信するためのものである。
記録ヘッド制御部70fは、記録ヘッド32毎に設けられ、対応する記録ヘッド32の駆動を制御するものであり、記録用紙Pに記録する画像を示す画像情報に基づいて圧電素子62を通常駆動させるための駆動電圧を駆動電圧端子90を介して駆動回路38に印加する。
搬送制御部70gは、ピックアップローラ18や給紙ローラ対20等の用紙搬送経路上に設けられたローラを回転駆動させるモータ(図示省略)の作動を制御することにより記録用紙Pの搬送を制御するものである。
UIパネル70hは、ディスプレイ上に透過型のタッチパネルが重ねられたタッチパネルディスプレイ等から構成され、各種情報がディスプレイの表示面に表示されると共に、ユーザがタッチパネルに触れることにより所望の情報や指示が入力される。
CPU70a、ROM70b、RAM70c、NVM70d、通信インタフェース70e、記録ヘッド制御部70f、搬送制御部70g及びUIパネル70hは、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU70aは、ROM70b、RAM70c及びNVM70dへのアクセスと、通信インタフェース70eを介した端末装置72との各種情報の授受の制御と、記録ヘッド制御部70fを介した記録用紙Pに対する画像の記録の制御と、搬送制御部70gを介した記録用紙Pの搬送の制御と、UIパネル70hへの各種情報の表示と、UIパネル70hに対するユーザの操作指示内容の把握と、を各々行うことができる。
また、インクジェット記録装置12は、内部電源70iを備えている。内部電源70iは、内部電源端子74a及び電源供給ラインを介して各部へ駆動用の電力を供給するものである。内部電源70iもまた、上述したシステムバスBUSに接続されている。従って、CPU70aは、内部電源70iの作動の制御も行うことができる。
なお、内部電源70iは、後述するPチャネルMOSトランジスタ(以下、「PMOS」という。)86aに印加すべき第1直流電圧としての電圧HVを生成する。
また、インクジェット記録装置12は、筐体14の側面に設けられた外部電源端子76,80を備えている。外部電源端子76,80には、記録ヘッド32に設けられている圧電素子62の共振周波数を検出するためのインピーダンス・アナライザ78が接続されており、インピーダンス・アナライザ78は、圧電素子62の周波数を検出する検出モードにおいて、外部電源端子76,80に互いに異なる所定電圧を印加する。
図示は省略するが、インピーダンス・アナライザ78は記録ヘッド制御部70fに接続されており、記録ヘッド制御部70fは、インピーダンス・アナライザ78による外部電源端子76,80の各々への印加電圧を常時監視している。
ここで、本第1の実施形態に係る駆動回路38の構成について説明する。
図4には、本発明を適用しない場合であって、圧電素子62を通常駆動させる際の駆動回路及びその周辺の構成が示されている。
同図に示すように、この駆動回路は、PMOS及びNチャネルMOSトランジスタ(以下、「NMOS」という。)を備えている。
PMOSのソース端子及びバックゲート端子は、内部電源端子74aを介して内部電源70iに接続されており、PMOSのドレイン端子は、NMOSのドレイン端子に接続されている。また、NMOSのソース端子及びバックゲート端子は接地されている。また、圧電素子62はNMOSと並列に接続されている。更に、PMOS及びNMOSの各々のゲート端子は、駆動電圧端子90を介して記録ヘッド制御部70fに接続されている。
圧電素子62を通常駆動させるとき、PMOS及びNMOSの各々のゲート端子には記録ヘッド制御部70fにより上記駆動電圧が印加され、PMOSのソース端子及びバックゲート端子には内部電源70iから電圧HVが印加される。
同図に示す駆動回路において、上記駆動電圧の電圧レベルがハイレベルである場合はPMOSがオフ状態でNMOSがオン状態となるため、圧電素子62の両端子は接地される。これに対し、上記駆動電圧の電圧レベルがローレベルである場合はPMOSがオン状態でNMOSがオフ状態となるため、圧電素子62には電圧HVが印加される。この結果、記録ヘッド32が駆動されて、対応するノズルからインク滴が吐出される。
一方、図5には、本発明を適用しない場合で、かつ注目ノズルの圧電素子62の周波数を検出する際の駆動回路及びその周辺の構成が示されている。
同図(a)示す駆動回路は、図4に示す駆動回路と比較して、PMOSのソース端子及びバックゲート端子が内部電源70iに接続されている点に代えてPMOSのソース端子及びバックゲート端子がインピーダンス・アナライザ78の出力端子に接続されている点、PMOS及びNMOSの各々のゲート端子が記録ヘッド制御部70fに接続されている点に代えてPMOS及びNMOSの各々のゲート端子が接地されている点のみが異なっている。なお、圧電素子62の接地側の端子82にはインピーダンス・アナライザ78の入力端子が接続されている。また、全ての圧電素子62の各端子82は共通のグランドに接続されている。
検出モードでは、検出対象の圧電素子62以外の圧電素子62に対応する駆動回路のPMOS及びNMOSが所定の状態(一例として、PMOSがオフ状態、NMOSがオン状態)にされ、インピーダンス・アナライザ78によって検出対象の圧電素子62に対応する駆動回路のPMOSのソース端子及びバックゲート端子に電圧HVに交流電圧vinを重畳した電圧HV+vinが印加される。これによって、インピーダンス・アナライザ78では、検出対象の圧電素子62に流れる電流iが検出され、電圧HV+vin及び電流iに基づいてゲインが算出されることにより周波数が検出される。
なお、この場合、実際には、図4に示した駆動回路と図5(a)に示した駆動回路が組み合わされ、スイッチ素子(図示省略)にて図4の回路構成と図5(a)の回路構成が、その動作モードに応じて切り替えられる。つまり、駆動回路は、圧電素子62を通常駆動させる通常駆動モードのときには図4に示す回路構成となり、検出モードのときには図5に示す回路構成となる。
図5(a)に示す駆動回路において、圧電素子62の共振周波数を検出するとき、PMOSのソース端子及びバックゲート端子に、電圧HV+vinを印加した場合、PMOSはオン状態でNMOSはオフ状態となるため、NMOSを無視することができ、この場合、図5(a)に示す回路は図5(b)に示す回路とみなすことができる。更に、PMOSは飽和領域で駆動されるため、図5(b)に示す回路を図5(c)に示す回路とみなすことができる。
なお、図5において、gはPMOSの相互コンダクタンスを、RpはPMOSのドレイン端子とソース端子との間の抵抗を、Voutは電圧HVを駆動回路に印加したときの圧電素子62に印加される電圧を、voutは交流電圧vinを駆動回路に印加したときの圧電素子62に印加される電圧を、各々示している。
ところで、従来、以上のような駆動回路により駆動される圧電素子62の共振周波数を検出する方法として、ゲインA(ω)(=(vout/vin))を算出していた。なお、ωは交流電圧vinの周波数を示している。
ゲインA(ω)は以下の(1)〜(4)式に示す演算式から算出される。なお、(1)〜(4)式において、idはPMOSのドレイン端子とソース端子との間に流れる電流の変動量を、Cは圧電素子62の静電容量を、ωpは圧電素子62の容量成分と、PMOS及びNMOSを有する合成回路の抵抗とから決まる遮断周波数を、各々示している。
Figure 0005245462
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Figure 0005245462
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図6は、インピーダンス・アナライザ78により圧電素子62の共振周波数を検出したときの(3)式におけるゲインA(ω)と周波数ωとの関係を示すグラフである。なお、図6のωcは検出対象とする圧電素子62の共振周波数である。
同図に示すように、本発明を適用していない駆動回路を用いて圧電素子62の共振周波数ωcを検出する場合、一般的にRpは圧電素子62を通常駆動させるときの波形生成の都合上数百kΩで、圧電素子62の静電容量は数百pF程度であるため、遮断周波数ωpが500kHZ程度になり、共振周波数ωcは600kHZ付近にあるため、遮断周波数ωp<共振周波数ωcとなってしまい、共振周波数ωcを特定することが困難である。
そこで、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12では、駆動回路38を図7に示す回路構成としている。
図7には、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12の駆動回路38及びその周辺の構成が示されている。
同図(a)に示すように、駆動回路38は、PMOS86a、NMOS86b、駆動電圧端子90、トランスファ・ゲート92a、92b及びバッファ94を備えている。
PMOS86aのソース端子及びバックゲート端子は、内部電源端子74aを介して内部電源70iに接続されており、PMOS86aのドレイン端子は、NMOS86bのドレイン端子に接続されている。また、NMOS86bのソース端子及びバックゲート端子は接地されている。また、PMOS86aのゲート端子は外部電源端子76を介してインピーダンス・アナライザ78の出力端子に接続されており、NMOS86bのゲート端子は外部電源端子80を介してインピーダンス・アナライザ78の出力端子に接続されている。
また、記録ヘッド制御部70fは、駆動電圧端子90、バッファ94及びトランスファ・ゲート92aを介してPMOS86aのゲート端子に接続されている。また、記録ヘッド制御部70fは、駆動電圧端子90、バッファ94及びトランスファ・ゲート92bを介してNMOS86bのゲート端子に接続されている。また、圧電素子62はNMOS86bと並列に接続されている。なお、圧電素子62の端子82はインピーダンス・アナライザ78の入力端子に接続されている。
トランスファ・ゲート92a、92bは、記録ヘッド制御部70fによる上記駆動電圧のPMOS86a及びNMOS86bへの印加を可能にする印加可能状態とCPU70aによる上記駆動電圧のPMOS86a及びNMOS86bへの印加を不可能にする印加不可能状態との間で記録ヘッド制御部70fによる印加状態を切り替えるものである。
トランスファ・ゲート92aは、記録ヘッド制御部70fの上記駆動電圧を出力する駆動電圧端子90とPMOS86aのゲート端子とを接続状態(以下、「オン状態」とも言う。)及び切断状態(以下、「オフ状態」とも言う。)の間で切り替えるものであり、トランスファ・ゲート92bは、駆動電圧端子90とNMOS86bのゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替えるものである。
なお、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12では、トランスファ・ゲート92a、92bをオン状態とすることにより上記印加可能状態となり、トランスファ・ゲート92a、92bをオフ状態とすることにより上記印加不可能状態となる。
ここで、トランスファ・ゲート92a、92bの回路構成について説明する。なお、トランスファ・ゲート92a、92bの回路構成は同じであるので、ここではトランスファ・ゲート92aを例に挙げて説明する。
図8には、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12における駆動回路38のトランスファ・ゲート92aの回路構成が示されている。
同図に示すように、トランスファ・ゲート92aは、PMOS96a及びNMOS96bを含んで構成されている。
トランスファ・ゲート92aでは、信号線98にPMOS96a及びNMOS96bが並列接続されており、信号線98の一端を入力端子とし、他端を電圧印加点としている。また、PMOS96aのバックゲート端子は電源ラインVDDに接続されており、NMOS96bのバックゲート端子は接地されている。
NMOS96bのゲート端子には記録ヘッド制御部70fからゲート制御信号Eが、PMOS96aのゲート端子にはゲート制御信号Eを図示しないインバータで反転させた信号であるゲート制御信号ENが各々入力される。従って、トランスファ・ゲート92aは、ゲート制御信号E及びゲート制御信号ENの信号レベルに応じて、上記接続状態及び上記切断状態の間で切り替えられる。
図9は、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12の駆動回路38が搭載されているICチップにおける駆動回路38が占める領域とトランスファ・ゲート92a、92bが占める領域とを示す模式図である。なお、図9では、ICチップにおける駆動回路38が占める領域を「駆動回路エリア」と表記し、トランスファ・ゲート92a、92bが占める領域を「スイッチエリア」と表記している。
同図に示すように、トランスファ・ゲート92a、92bは、ICチップのサイズをほとんど増大させることなく駆動回路38に組み込まれている。
一方、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12では、検出モードにおいて、検出対象とする圧電素子62に対応する遮断周波数が当該圧電素子62の共振周波数を超えるように、インピーダンス・アナライザ78から外部電源端子76を介してPMOS86aのゲート端子にPMOS86aをオフ状態にするものとして予め定められた第2直流電圧としての電圧Vbiasが印加され、かつNMOS86bのゲート端子に当該NMOS86bをオン状態にする第1交流電圧vinが直流電圧Vinに重畳されて印加される。
なお、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12では、インピーダンス・アナライザ78による印加が行われる場合は上記印加不可能状態となり、インピーダンス・アナライザ78による印加が行われない場合は上記印加可能状態となるようにトランスファ・ゲート92a、92bを記録ヘッド制御部70fにより制御している。
ところで、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12の記録ヘッド32において圧電素子62の共振周波数を測定するときに、上記印加不可能状態にしてからPMOS86aのゲート端子に電圧Vbiasを印加し、かつNMOS86bのゲート端子に電圧Vin+vinを印加した場合、PMOS86aは一定の抵抗とみなすことができ、この場合、図7(a)に示す回路は図7(b)に示す回路とみなすことができる。更に、NMOS86bは飽和領域で駆動されるため、図7(b)に示す回路は図7(c)に示す回路とみなすことができる。
なお、図7において、RnはNMOS86bのドレイン端子とソース端子との間の抵抗を、RpはPMOS86aのドレイン端子とソース端子との間の抵抗を、gはNMOS86bの相互コンダクタンスを、VoutはVinを駆動回路38に印加したときに圧電素子62に印加される電圧を、voutはvinを印加したときに圧電素子62に印加される電圧を、各々示している。
この場合、ゲインA(ω)は以下の(5)〜(11)式に示す演算式から算出される。なお、(5)〜(11)式において、ωは第1交流電圧vinの周波数を、ipはPMOS86aのドレイン端子とソース端子との間に流れる電流の変動量を、inはNMOS86bのドレイン端子とソース端子との間に流れる電流の変動量を、icは圧電素子62のチャージ電流の変動量を、Cは圧電素子62の静電容量を、ωpは圧電素子62の容量成分と、PMOS86a及びNMOS86bを有する合成回路の抵抗とから決まる遮断周波数を、各々示している。
Figure 0005245462
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次に、図10を参照して、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12の作用を説明する。なお、図10は、検出モードの実行指示が入力されるか、又は画像形成処理を実行する際にインクジェット記録装置12の記録ヘッド制御部70fにより実行される動作モード実行処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはROM70bの所定領域に予め記憶されている。
同図のステップ200では、所定条件を満足したか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ202へ移行する一方、否定判定となった場合にはステップ204へ移行する。なお、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12では、上記所定条件として、電圧Vbias及び電圧Vin+vinが所定の電圧レベル(例えば、グランドレベル)を超えるとの条件を適用している。
ステップ204では、上記印加可能状態であるか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ206へ移行する一方、否定判定となった場合には上記印加不可能状態とみなしてステップ208へ移行する。
ステップ208では、上記印加不可能状態から上記印加可能状態への切り替えを行い、その後にステップ206へ移行する。
ステップ206では、上記駆動電圧をPMOS86a及びNMOS86bに印加することにより圧電素子62を通常駆動させる通常駆動モード処理を実行し、その後に本動作モード実行処理プログラムを終了する。
一方、ステップ202では、上記印加可能状態であるか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ210へ移行する一方、否定判定となった場合には上記印加不可能状態とみなしてステップ210の処理を実行せずにステップ212へ移行する。
ステップ210では、上記印加可能状態から上記印加不可能状態への切り替えを行い、その後にステップ212へ移行する。
ステップ212では、インピーダンス・アナライザ78による検出対象の圧電素子62の周波数を検出する検出モード処理を実行し、その後に本動作モード実行処理プログラムを終了する。
なお、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12では、検出モード処理として、検出対象の圧電素子62以外の圧電素子62に対応する駆動回路38のPMOS86a及びNMOS86bが所定の状態(一例として、PMOS86aがオフ状態、かつNMOS86bがオン状態)となるように制御を行い、かつ、インピーダンス・アナライザ78に対して、PMOS86aのゲート端子に電圧Vbiasを印加させると共に、NMOS86bのゲート端子に電圧Vin+vinを印加させた状態で、検出対象の圧電素子62に流れる電流iを検出させ、電圧Vin+vin及び電流iに基づいてゲインを算出させることにより周波数を検出させる処理を適用している。
また、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12では、インピーダンス・アナライザ78に(10)式及び(11)式により予め定められた遮断周波数が設定されており、インピーダンス・アナライザ78により周波数を0(零)から当該遮断周波数まで掃引することにより圧電素子62の共振周波数を検出するようにしている。
また、本第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12では、図示は省略するがCPU70aとインピーダンス・アナライザ78とが接続されており、インピーダンス・アナライザ78により圧電素子62の共振周波数が検出されると、その検出結果を示す情報がCPU70aに出力される。そして、CPU70aは当該情報を受信すると当該情報をNVM70dに記憶する処理を行う。
上記検出モード処理を実行してインピーダンス・アナライザ78で1つの圧電素子62の共振周波数を検出すると、(11)式においてRp=Rnの場合、Reff=Rp/2=Rn/2になるので、(10)式によれば、遮断周波数ωpが本発明を適用していない駆動回路を用いたときの圧電素子62に対応する遮断周波数、すなわち、(4)式の遮断周波数ωpの約2倍になり、図11に示すように、圧電素子62に対応する遮断周波数ωpが当該圧電素子62の共振周波数ωcを超えることになる。これにより、従来の場合と比較して共振周波数ωcが特定し易くなる。
次に、共振周波数ωcの利用形態の一例について説明する。
図12は、圧電素子62を通常駆動させているときの圧電素子62の充放電の状況を示す波形図である。
同図に示すT1、T3は、圧電素子62の放電が開始されてから充電が開始されるまでの時間を示しており、T2は、圧電素子62の充電が開始されてから放電が開始されるまでの時間を示している。
T1、T2、T3は、共振周波数ωcを用いて調整することが可能である。以下、具体的に説明する。
共振周波数の基準値をωc0としたときのT1、T2、T3をそれぞれT10、T20、T30とし、共振周波数の実測値ωcとωc0のずれ量をΔωとすると、Δωは(12)式に示す演算式から算出される。
Figure 0005245462
T1、T2、T3は、(13)式に示す演算式から算出される。
Figure 0005245462
(12)式及び(13)式からも明らかなように、T1、T2、T3は、ωcとωc0のずれ量分だけ調整することができ、この結果として圧電素子62の充放電の速度を調整することができる。
なお、本第1の実施形態では、駆動回路38にトランスファ・ゲート92a、92bを組み込み、トランスファ・ゲート92a、92bを用いて上記印加可能状態と上記印加不可能状態とを切り替える場合の形態例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、トランスファ・ゲート92a、92bに代えて3ステート・バッファが組み込まれた駆動回路を適用しても良い。
図13には、この場合の駆動回路38a及びその周辺の構成例が示されている。なお、図13に示す駆動回路38aは、図7に示す駆動回路38に比較して、バッファ94を除いた点、トランスファ・ゲート92aに代えて3ステート・バッファ102aを設けた点、トランスファ・ゲート92bに代えて3ステート・バッファ102bを設けた点のみが異なっている。
同図に示すように、3ステート・バッファ102aの出力端子はPMOS86aのゲート端子に接続されており、3ステート・バッファ102aの入力端子は駆動電圧端子90を介して記録ヘッド制御部70fに接続されている。また、3ステート・バッファ102aの制御端子は記録ヘッド制御部70fに接続されており、記録ヘッド制御部70fから制御信号Eが入力される。
3ステート・バッファ102bの出力端子はPMOS86bのゲート端子に接続されており、3ステート・バッファ102bの入力端子は駆動電圧端子90を介して記録ヘッド制御部70fに接続されている。また、3ステート・バッファ102bの制御端子は記録ヘッド制御部70fに接続されており、記録ヘッド制御部70fから制御信号Eが入力される。
ここで、3ステート・バッファ102a、102bの回路構成について説明する。なお、3ステート・バッファ102a、102bの回路構成は同じであるので、ここでは3ステート・バッファ102aを例に挙げて説明する。
図14は、図13に示す駆動回路38の3ステート・バッファ102aの回路構成の一例を示す回路図である。
同図に示すように、3ステート・バッファ102aは、PMOS104a、NMOS104b、NANDゲート106、NORゲート108、NOTゲート110及び出力端子112を含んで構成されている。
PMOS104aのソース端子及びバックゲート端子は電源ラインVDDに接続されており、PMOS104aのドレイン端子は、NMOS104bのドレイン端子に接続されている。また、NMOS104bのソース端子及びバックゲート端子は接地されている。また、PMOS104aのドレイン端子とNMOS104bのドレイン端子との接続点には出力端子112が接続されている。
PMOS014aのゲート端子はNANDゲート106の出力端子に接続されている。また、NANDゲート106の一方の入力端子はNORゲート108の一方の入力端子に接続されている。
NANDゲート106の他方の入力端子には記録ヘッド制御部70fから制御信号Eが、NORゲート108の他方の入力端子には制御信号Eを図示しないインバータで反転させた信号である制御信号ENが各々入力される。
NANDゲート106の一方の入力端子とNORゲート108の一方の入力端子との接続点にはNOTゲート110の出力端子が接続されている。NOTゲート110の入力端子には記録ヘッド制御部70fから上記駆動電圧が入力される。
以上のように構成された3ステート・バッファは、制御信号Eの信号レベルがハイレベルである場合は導通状態となり、制御信号Eの信号レベルがローレベルである場合はハイ・インピーダンス状態となる。
従って、上記印加可能状態にするためには3ステート・バッファ102a、102bを上記導通状態にすれば良く、上記印加不可能状態にするためには3ステート・バッファ102a、102bを上記ハイ・インピーダンス状態にすれば良い、ということになる。
また、本第1の実施形態では、トランスファ・ゲート92a、92bを用いて上記印加可能状態及び上記印加不可能状態を切り替える場合の形態例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、トランスファ・ゲート92a、92bを用いずに、上記印加可能状態とする場合には記録ヘッド制御部70fが上記駆動電圧を出力し、上記印加不可能状態とする場合には記録ヘッド制御部70fが上記駆動電圧を出力しないようにしても良い。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、圧電素子62の共振周波数を検出するとき、圧電素子62に対応する遮断周波数が共振周波数を超えるように、PMOS86aのゲート端子に電圧Vbiasを印加し、かつNMOS86bのゲート端子に第1交流電圧vinを印加することができる回路構成とした駆動回路38を用いた場合の形態例を挙げて説明したが、本第2の実施形態では、圧電素子62の共振周波数を検出するとき、上記第1の実施形態に係る駆動回路38に代えて当該駆動回路38の回路構成とは異なる回路構成の駆動回路を用いて圧電素子62に対応する遮断周波数が共振周波数を超えるようにする場合の形態例について説明する。
なお、本第2の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成は駆動回路38に代えて駆動回路38Aが適用されている点以外は上記第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12と同様に構成されている。以下では、上記第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図15は、本第2の実施形態に係るインクジェット記録装置12の記録ヘッド32の概略構成を示す構成図である。
同図(a)に示すように、駆動回路38Aは、PMOS110a、NMOS110b、トランスファ・ゲート112a、112b、112c及びバッファ94を備えている。
PMOS110aのソース端子及びバックゲート端子は、内部電源端子74aを介して内部電源70iに接続されており、PMOS110aのドレイン端子は、NMOS110bのドレイン端子に接続されている。また、NMOS86bのバックゲート端子は接地されている。
PMOS110a及びNMOS110bの各々のゲート端子は、トランスファ・ゲート112a及び内部電源端子74aを介して内部電源70iに接続されている。また、PMOS110aのゲート端子は、トランスファ・ゲート112b、バッファ94及び駆動電圧端子90を介して記録ヘッド制御部70fに接続されている。
NMOS110bのソース端子は、トランスファ・ゲート112cを介して接地されている。また、NMOS110bのソース端子は、外部電源端子80を介してインピーダンス・アナライザ78に接続されている。また、圧電素子62はNMOS110bと並列に接続されている。
トランスファ・ゲート112a、112b、112cは、上記印加可能状態と上記印加不可能状態との間で記録ヘッド制御部70fによる上記駆動電圧の印加状態を切り替えるものであり、上記第1の実施形態で説明したトランスファ・ゲート92a、92bと同様の構成となっている。
トランスファ・ゲート112aは、内部電源端子74aとPMOS110a及びNMOS110bの各々のゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替えるものであり、トランスファ・ゲート112bは、バッファ94とPMOS110aのゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替えるものであり、トランスファ・ゲート112cは、NMOS110bのソース端子とグランドとを接続する状態及び切断する状態の間で切り替えるものである。
なお、本第2の実施形態に係るインクジェット記録装置12では、トランスファ・ゲート112aをオフ状態、トランスファ・ゲート112b、112cをオン状態とすることにより上記印加可能状態となり、トランスファ・ゲート112aをオン状態、トランスファ・ゲート112b、112cをオフ状態にすることにより上記印加不可能状態となる。
一方、本第2の実施形態に係るインクジェット記録装置12では、圧電素子62の共振周波数を検出するとき、圧電素子62に対応する遮断周波数が当該圧電素子62の共振周波数を超えるように、インピーダンス・アナライザ78から外部電源端子80を介してNMOS110bのソース端子に第2交流電圧vinが直流電圧Vinに重畳されて印加される。
また、本第2の実施形態に係るインクジェット記録装置12では、圧電素子62の共振周波数を検出するときに、上記印加不可能状態にしてからNMOS110bのソース端子に電圧Vin+vinを印加した場合、PMOS110aはオフ状態、NMOS110bはオン状態となり、PMOS110aは無視できるため、この場合、図15(a)に示す回路は図15(b)に示す回路とみなすことができる。更に、NMOS110bは飽和領域で駆動されるため、図15(b)に示す回路は図15(c)に示す回路とみなすことができる。
なお、図15(c)において、RnはNMOS110bのドレイン端子とソース端子との間の抵抗を、gはNMOS110bの相互コンダクタンスを、VoutはVinが印加されたときに圧電素子62に印加される電圧を、voutはvinが印加されたときに圧電素子62に印加される電圧を、各々示している。
この場合、ゲインA(ω)は以下の(14)〜(17)式に示す演算式から算出される。なお、(14)〜(17)式において、ωは第2交流電圧vinの周波数を、idはNMOS110bのドレイン端子とソース端子との間に流れる電流の変動量を、Cは圧電素子62の静電容量を、ωpは圧電素子62の容量成分と、PMOS110a及びNMOS110bを有する合成回路の抵抗とから決まる遮断周波数を、各々示している。
Figure 0005245462
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次に本第2の実施形態に係るインクジェット記録装置12の作用を説明する。
本第2の実施形態に係るインクジェット記録装置12は、記録ヘッド制御部70fにより上記第1の実施形態で説明した動作モード実行処理プログラムを実行することにより上記第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12と同様に動作する。
ここで、上記検出モード処理を実行してインピーダンス・アナライザ78で1つの圧電素子62の共振周波数を検出すると、(17)式に示されているように遮断周波数ωpはPMOS110a及びNMOS110bのオン抵抗に依存しないため、gを適当に定めることで、共振周波数ωc<遮断周波数ωpとなる。これにより、従来の場合と比較して圧電素子62の共振周波数ωcが特定し易くなる。
なお、本第2の実施形態では、駆動回路38AにPMOS及びNMOSを1つずつ組み込まれた場合の形態例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、駆動回路38Aに代えて1つのPMOS及び2つのNMOSが組み込まれた駆動回路を適用しても良い。
図16には、本第2の実施形態に係るインクジェット記録装置12の駆動回路38B及びその周辺の構成が示されている。なお、図16に示す駆動回路38Bは、図15(a)に示す駆動回路38Aと比較して、NMOS110c及び切替回路114が新たに設けられている点のみが異なっている。
同図に示すように、NMOS110bにはNMOS110cが直列に接続されている。NMOS110bのソース端子はNMOS110cを介して接地されている。
切替回路114は2つの入力端子と1つの出力端子を備えており、当該出力端子はNMOS110cのゲート端子に接続されている。切替回路114の一方の入力端子はバッファ94及び駆動電圧端子90を介して記録ヘッド制御部70fに接続されており、他方の入力端子は接地されている。
切替回路114は、NMOS110cのゲート端子がバッファ94及び駆動電圧端子90を介して記録ヘッド制御部70fに接続された状態と当該ゲート端子が接地された状態とを切り替えるものである。
図17は、図16に示す駆動回路38Bの切替回路114の回路構成の一例を示す回路図である。
同図に示すように、切替回路114は、トランスファ・ゲート114a、114b、バッファ114c及びNOTゲート114dを含んで構成されている。
トランスファ・ゲート114a、114bの各出力端子はバッファ114cの入力端子に接続されている。また、バッファ114cの出力端子OUTはNMOS110cのゲート端子に接続されている。
トランスファ・ゲート114aの入力端子IN1はバッファ94を介して端子90が接続されている。また、トランスファ・ゲート114bの入力端子IN2は接地されている。
トランスファ・ゲート114aには記録ヘッド制御部70fから制御信号Eが入力され、トランスファ・ゲート114bには記録ヘッド制御部70fからの制御信号EがNOTゲート114dで反転された信号が入力される。
従って、トランスファ・ゲート114aがオン状態のときにはトランスファ・ゲート114bがオフ状態となり、この場合、NMOS110cのゲート端子がバッファ94及び駆動電圧端子90を介して記録ヘッド制御部70fに接続された状態となる。一方、トランスファ・ゲート114aがオフ状態のときにはトランスファ・ゲート114bがオン状態となり、この場合、NMOS110cのゲート端子が接地された状態となる。
以上のように構成された駆動回路38Bにおいて、上記印加可能状態にするためには、トランスファ・ゲート112aをオフ状態、トランスファ・ゲート112bをオン状態にすると共に、切替回路114によりNMOS110cのゲート端子がバッファ94及び駆動電圧端子90を介して記録ヘッド制御部70fに接続された状態にすれば良く、上記印加不可能状態にするためには、トランスファ・ゲート112aをオン状態、トランスファ・ゲート112bをオフ状態にすると共に、切替回路114によりNMOS110cのゲート端子が接地された状態にすれば良い。
また、本第2の実施形態では、トランスファ・ゲート112a、112b、112cを用いて上記印加可能状態及び上記印加不可能状態を切り替える場合の形態例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、トランスファ・ゲート112a、112b、112cを用いずに、上記印加可能状態とする場合には記録ヘッド制御部70fが上記駆動電圧を出力し、上記印加不可能状態とする場合には記録ヘッド制御部70fが上記駆動電圧を出力しないようにしても良い。
また、本第2の実施形態では、トランスファ・ゲート112a、112b、112cを用いる場合の形態例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、トランスファ・ゲート112a、112b、112cのうちの少なくとも1つを3ステート・バッファとしても良い。
以上、本発明を上記各実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の主旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記各実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、また、上記各実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。上記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における状況に応じた組み合わせにより種々の発明を抽出できる。上記実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記各実施形態では、圧電素子62に流れる電流iを測定することによりゲインを算出して周波数を検出する形態例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、圧電素子62の端子間電圧を測定することによりゲインを算出して周波数を検出するようにしても良い。
その他、上記各実施形態で説明したインクジェット記録装置12の構成(図1〜図3参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることは言うまでもない。
また、上記各実施形態で説明した動作モード実行処理プログラムの処理の流れ(図10参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりすることができることは言うまでもない。
また、上記各実施形態では、液滴吐出装置として液滴としてインク滴を吐出するインクジェット記録装置を例に説明したが、本発明は、これに限らず、各種の液体をノズルから吐出する任意の構成の液滴吐出装置に適用することができる。
実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を示す概略構成図である。 実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドの要部構成を示す概略断面図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。 本発明を適用しない場合の、圧電素子を通常駆動させるときの駆動回路及びその周辺の構成を示す構成図である。 本発明を適用しない場合の、圧電素子の共振周波数を検出するときの駆動回路及びその周辺の構成を示す構成図である。 インピーダンス・アナライザを用いて圧電素子の共振周波数を検出したときの(3)式におけるA(ω)とωとの関係を示すグラフである。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の駆動回路及びその周辺の構成を示す構成図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置における駆動回路のトランスファ・ゲートの回路構成を示す回路図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の駆動回路が搭載されているICチップにおける駆動回路が占める領域とトランスファ・ゲートが占める領域とを示す模式図である。 第1の実施形態に係る動作モード実行処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の圧電素子の共振周波数をインピーダンス・アナライザで検出したときのゲインと周波数との関係を示すグラフである。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の圧電素子を通常駆動させているときの圧電素子の充放電の状況を示す波形図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の駆動回路及びその周辺の別の構成を示す構成図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の駆動回路の3ステート・バッファの回路構成を示す回路図である。 第2の実施形態に係るインクジェット記録装置の駆動回路及びその周辺の構成を示す構成図である。 第2の実施形態に係るインクジェット記録装置の駆動回路及びその周辺の別の構成を示す構成図である。 第2の実施形態に係るインクジェット記録装置の駆動回路の切替回路の回路構成を示す回路図である。
符号の説明
12 インクジェット記録装置(液滴吐出装置)
32 記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
38 駆動回路
62 圧電素子
68 ノズル
70a CPU(ヘッド制御手段)
70f 記録ヘッド制御部(第2印加手段、制御手段)
70i 内部電源(電源、印加手段)
74a 内部電源端子(第1出力端子)
78 インピーダンス・アナライザ(印加手段)
82 端子(第2出力端子)
86a,110a PMOS
86b,110b NMOS
90 駆動電圧端子(第3出力端子)
92a トランスファ・ゲート(切替手段、第1切替手段)
92b トランスファ・ゲート(切替手段、第2切替手段)
102a,102b 3ステート・バッファ
110c NMOS(第2NチャネルMOSトランジスタ)
112a トランスファ・ゲート(切替手段、第3切替手段、第6切替手段)
112b トランスファ・ゲート(切替手段、第4切替手段、第7切替手段)
112c トランスファ・ゲート(切替手段、第5切替手段)
114 切替回路(切替手段、第8切替手段)

Claims (10)

  1. 所定電圧レベルの第1直流電圧を生成する電源と、
    前記電源の前記第1直流電圧を出力する第1出力端子にソース端子が接続されたPチャネルMOSトランジスタと、
    ドレイン端子が前記PチャネルMOSトランジスタのドレイン端子に接続されると共に、ソース端子が接地されたNチャネルMOSトランジスタと、
    前記NチャネルMOSトランジスタと並列に接続された圧電素子の共振周波数を検出するとき、前記圧電素子、前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタを有する回路から決まる遮断周波数が前記共振周波数を超えるように、前記PチャネルMOSトランジスタのゲート端子に当該PチャネルMOSトランジスタをオフ状態にするものとして予め定められた第2直流電圧を印加し、かつ前記NチャネルMOSトランジスタのゲート端子に当該NチャネルMOSトランジスタをオン状態にする第1交流電圧を印加するか、又は前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に前記第1直流電圧を印加し、かつ前記NチャネルMOSトランジスタのソース端子に第2交流電圧を印加する印加手段と、
    前記圧電素子の端子間電圧又は前記圧電素子を流れる電流を出力する第2出力端子と、
    を備えた圧電素子の駆動回路。
  2. 前記圧電素子を通常駆動させるための駆動電圧を前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に印加する第2印加手段と、
    前記第2印加手段による前記駆動電圧の前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタへの印加を可能にする印加可能状態と当該印加を不可能にする印加不可能状態との間で前記第2印加手段による印加状態を切り替える切替手段と、
    前記印加手段による印加が行われる場合は前記印加不可能状態となり、前記印加手段による印加が行われない場合は前記印加可能状態となるように前記切替手段を制御する制御手段と、
    を更に備えた請求項1記載の圧電素子の駆動回路。
  3. 前記印加手段は、前記圧電素子の共振周波数を検出するとき、前記遮断周波数が前記共振周波数を超えるように、前記PチャネルMOSトランジスタのゲート端子に前記第2直流電圧を印加し、かつ前記NチャネルMOSトランジスタのゲート端子に前記第1交流電圧を印加し、
    前記第2印加手段は、前記圧電素子を通常駆動させるとき、前記印加手段による印加状態に拘らず前記駆動電圧を前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に印加し、
    前記切替手段は、
    前記第2印加手段の前記駆動電圧を出力する第3出力端子と前記PチャネルMOSトランジスタのゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第1切替手段と、
    前記第3出力端子と前記NチャネルMOSトランジスタのゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第2切替手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記印加手段による印加が行われる場合は前記第1切替手段及び第2切替手段を双方とも前記切断する状態に切り替え、前記印加手段による印加が行われない場合は前記第1切替手段及び第2切替手段を双方とも前記接続する状態に切り替えるように制御する
    請求項2記載の圧電素子の駆動回路。
  4. 前記第1切替手段及び前記第2切替手段は、トランスファ・ゲート又は3ステート・バッファである請求項3記載の圧電素子の駆動回路。
  5. 前記印加手段は、前記圧電素子の共振周波数を検出するとき、前記遮断周波数が前記共振周波数を超えるように、前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に前記第1直流電圧を印加し、かつ前記NチャネルMOSトランジスタのソース端子に前記第2交流電圧を印加し、
    前記第2印加手段は、前記圧電素子を通常駆動させるとき、前記印加手段による印加状態に拘らず前記駆動電圧を前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に印加し、
    前記切替手段は、
    前記第1出力端子と前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第3切替手段と、
    前記第2印加手段の前記駆動電圧を出力する第3出力端子と前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第4切替手段と、
    前記NチャネルMOSトランジスタのソース端子とグランドとを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第5切替手段と、有し、
    前記制御手段は、前記印加手段による印加が行われる場合は前記第3切替手段を前記接続する状態に、前記第4切替手段及び前記第5切替手段を前記切断する状態に各々切り替え、前記印加手段による印加が行われない場合は前記第3切替手段を前記切断する状態に、前記第4切替手段及び前記第5切替手段を前記接続する状態に各々切り替えるように制御する
    請求項2記載の圧電素子の駆動回路。
  6. 前記第3〜第5切替手段は、トランスファ・ゲート又は3ステート・バッファである請求項5記載の圧電素子の駆動回路。
  7. 前記印加手段は、前記圧電素子の共振周波数を検出するとき、前記遮断周波数が前記共振周波数を超えるように、前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に前記第1直流電圧を印加し、かつ前記NチャネルMOSトランジスタのソース端子に前記第2交流電圧を印加し、
    前記第2印加手段は、前記圧電素子を通常駆動させるとき、前記印加手段による印加状態に拘らず前記駆動電圧を前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子に印加し、
    前記NチャネルMOSトランジスタのソース端子は当該NチャネルMOSトランジスタに直列に接続された第2NチャネルMOSトランジスタを介して接地され、
    前記切替手段は、
    前記第1出力端子と前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第6切替手段と、
    前記第2印加手段の前記駆動電圧を出力する第3出力端子と前記PチャネルMOSトランジスタ及び前記NチャネルMOSトランジスタの各々のゲート端子とを接続する状態及び切断する状態の間で切り替える第7切替手段と、
    前記第2NチャネルMOSトランジスタのゲート端子が前記第3出力端子に接続された状態と当該ゲート端子が接地された状態とを切り替える第8切替手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記印加手段による印加が行われる場合は前記第6切替手段を前記接続する状態に、前記第7切替手段を前記切断する状態に、前記第8切替手段を前記第2NチャネルMOSトランジスタのゲート端子が接地された状態に各々切り替え、前記印加手段による印加が行われない場合は前記第6切替手段を前記切断する状態に、前記第7切替手段を前記接続する状態に、前記第8切替手段を前記第2NチャネルMOSトランジスタのゲート端子が前記第3出力端子に接続された状態に各々切り替えるように制御する
    請求項2記載の圧電素子の駆動回路。
  8. 前記第6切替手段及び第7切替手段は、トランスファ・ゲート又は3ステート・バッファである請求項7記載の圧電素子の駆動回路。
  9. 請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の圧電素子の駆動回路と、
    前記圧電素子が通常駆動されることにより液滴を吐出するノズルと、
    を備えた液滴吐出ヘッド。
  10. 請求項9記載の液滴吐出ヘッドと、
    画像情報に基づいて前記ノズルから液滴を記録媒体に吐出させるように前記液滴吐出ヘッドを制御するヘッド制御手段と、
    を備えた液滴吐出装置。
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