以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、3つのリール3L、3C、3Rから構成されるリールユニット3が設けられている。
リール3L、3C、3Rは、それぞれステッピングモータから構成されるリールモータ3ML、3MC、3MR(図2参照)の駆動によって回転/停止させられる。リールモータ3ML、3MC、3MRを構成するステッピングモータの詳細については、後述する。リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止したときにおいて、可変表示装置2において上中下三段に表示される。また、リール3L、3C、3Rの外周部には、互いに識別可能な複数種類の図柄が21個ずつ、所定の順序で描かれている。リール3L、3C、3Rにおける図柄の配列については、後述する。
リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図2参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LP(図2参照)とが設けられている。可変表示装置2には、上中下段の3本及び対角線の2本の合計5本の入賞ラインが設定される。
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、払出数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。払出数表示部21は、7セグメント表示器による払出数表示器51(図2参照)によって構成され、後述するチャレンジボーナスにおいて払い出されたメダル数の合計を表示する。さらに、払出数表示部21は、エラーが発生したときに、発生したエラーの種類に対応したコード(エラーコード)を表示するためにも用いられる。
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図2参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図2参照)によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、及び3枚賭け表示部27が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24、25、27は、それぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54、55、57(図2参照)が点灯状態となることで、現時点で設定されている賭け数を遊技者に示す。
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図2参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図2参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61(図2参照)が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図2参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63(図2参照)が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態、当選フラグの設定状況、または可変表示装置2に導出された図柄の種類、もしくは遊技者の選択に応じて様々な演出用の画像を表示する。また、液晶表示器4には、遊技履歴などの遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図2参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示表示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44(図2参照)によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図2参照)またはMAXBETスイッチ46(図2参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。
精算ボタン16は、既に賭け数として設定されたメダル、或いは蓄積されたクレジットに対応したメダルの払い出しを指示するためのボタンである。精算ボタン16の操作が精算スイッチ47(図2参照)によって操作が検出されると、賭け数が設定されていれば、まず設定された賭け数に応じたメダルが払い出され、賭け数が設定されていなければ(精算ボタン16の操作で先に賭け数分のメダルが払い出された場合を含む)、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図2参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。リール3L、3C、3Rが回転開始した後所定の条件が成立することにより停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となると、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図2参照)が点灯状態となって、その旨が遊技者に示される。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図2参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作から対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。
リール3L、3C、3Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、後述する停止制御テーブルにより選択される停止図柄は、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
さらに、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図2参照)が点灯状態となることで、後述するチャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)またはレギュラーボーナスの入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図2参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図2参照)が発した光が照射される。
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、スタートレバー11や停止ボタン12L、12C、12Rの操作時、或いは入賞時において所定の効果音を出力する。さらにはエラーの発生時、前面扉の解放時、設定値の変更時、並びに賭け数及びクレジットの精算時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出音の出力を行う。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75M(図2参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
図2は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104、外部出力基板105、及び演出中継基板106に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図3では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板100は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの仮想払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されてており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116、電源監視回路117、リセット回路118その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込みなどの割り込み機能(割り込み禁止機能を含む)を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。CPU111の処理ワードは、1バイトであり、RAM112やROM113のアドレスは、1バイト単位で付けられている。
RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。RAM112は、バッテリバックアップされており、スロットマシン1がOFFされても、記憶内容を保持するものとなっている。RAM112には、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするカウンタのための領域が設けられている。クレジット数に関するデータは、RAM112に記憶されるものとなっている。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、パルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。
電源監視回路117は、電源基板100から供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出したときに、電圧低下信号を制御部110に対して出力する。制御部110は、特に図示はしないが、電源監視回路117に接続された割込入力端子を備えており、割込入力端子に電圧低下信号が入力されることでCPU111に外部割り込みが発生し、CPU111は、電断割込処理を実行する。
リセット回路118は、電源投入時において制御部110が起動可能なレベルまで電圧が上昇したきにリセット信号を出力して制御部110を起動させると共に、制御部110から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわち制御部110が一定時間動作を行わなかった場合に、制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を再起動させる。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、後述する各種のコマンドを送信する。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。
遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドは、1つが2バイトで構成され、上位1バイトがコマンドの種類を示す制御情報、下位1バイトが制御状態の内容を示す情報である。遊技制御基板101から演出制御基板102にコマンドを送信する場合、CPU111は、送信すべきコマンドを、上位バイト、下位バイトの順でRAM112に設けられたコマンド送信バッファに設定する。
CPU111は、場合によっては同時期に複数のコマンドを演出制御基板102に送信する必要があるので、RAM112のコマンド送信バッファには、所定数のコマンドを設定することのできるだけの容量がある。例えば、同時期に2つのコマンドを送信する場合には、1つめのコマンドの上位バイト、下位バイト、2つめのコマンドの上位バイト、下位バイトといった具合に、RAM112のコマンド送信バッファに設定される。コマンド送信バッファに設定された各コマンドの上位バイト、下位バイトは、I/Oポート114からバイト単位で演出制御基板102に送られる。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、流路切り替えソレノイド49、払出数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、3枚賭けランプ57、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、後述する内部抽選によりRAM112に設定される当選フラグに従って選択される停止制御テーブルを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。遊技制御基板101には、さらに演出中継基板106を介して演出制御基板102が接続されている。
演出中継基板106は、遊技制御基板101から演出制御基板102へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板106は、この状態を調べることによって遊技制御基板101や演出制御基板102を調べなくても、遊技制御基板101の制御部110に不正な信号(特に演出制御基板102に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。RAM122も、バッテリバックアップされており、スロットマシン1がOFFされても、記憶内容を保持するものとなっている。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
CPU121による演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。遊技制御基板101から送信されたコマンドがI/Oポート124に届くと、CPU121に対してコマンド受信割り込みが発生し、このコマンド受信割り込み処理によって、当該受信したコマンドをRAM122のコマンド受信バッファに順次入れていく。CPU121は、コマンド受信バッファに入れられたコマンドを2バイト単位で取り出し、その上位バイトでコマンドの種類を、下位バイトでコマンドの示す内容を判断して処理を行う。
遊技制御基板101から同時期に複数のコマンドが送信されている場合などは、CPU121は、当然のことながら複数のコマンドを同時に処理することができない。このため、RAM122のコマンド受信バッファも、複数のコマンドを入れておけるだけの容量があり、CPU121は、コマンド受信バッファから取り出した1つのコマンドに基づく処理が終了した時点で未だ別のコマンドがコマンド受信バッファに入れられていれば、次のコマンドに基づく処理を行うものとする。なお、RAM122のコマンド受信バッファの容量は、RAM112のコマンド送信バッファの容量よりも大きくなっている。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部120は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
満タンセンサ90により満タンが検知されると、満タンエラーとなる。なお、満タンセンサ90により満タンが検出されているかどうかは、1ゲームに1回、例えば、賭け数の確定したタイミングでチェックするものとすることができる。もっとも、前回のゲームでリプレイに入賞していたときには、満タンセンサ90により満タンが検出されているかどうかをチェックしないものとなっている。
外部出力基板105は、後述する情報提供端子板を介してホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力された各種のボーナス中信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、及びセキュリティ信号を、当該外部装置に出力する。セキュリティ信号には、後述するようにドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号が含まれる。外部出力基板105から出力される信号、及び情報提供端子板については、詳しく後述する。
外部出力基板105には、前面扉が開放状態にあることを検出する扉開放センサ95が搭載されており、扉開放センサ95の検出信号に基づいてセキュリティ信号のうちのドア開放信号が出力される。外部出力基板105は、スロットマシン1への電力の供給が行われているとき(すなわち、スロットマシン1がONのとき)に蓄電するとともに、電力の供給が遮断されているとき(すなわち、スロットマシン1がOFFのとき)に、該蓄電した電力を外部出力基板105に供給する蓄電池から構成されるバックアップ電源を搭載している。
スロットマシン1の電源がONされているときには、外部出力基板105は、電源基板101からの電力供給で、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることを検出し、前面扉が開放状態にあることを示すドア開放信号を含むセキュリティ信号を外部装置に出力する。一方、スロットマシン1の電源がOFFされているときには、外部出力基板105は、このバックアップ電源から電力供給で、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることを検出し、前面扉が開放状態にあることを示すドア開放信号を含むセキュリティ信号を外部装置に出力する。なお、外部出力基板105から出力されるメダルIN信号及びメダルOUT信号、並びにセキュリティ信号の詳細については、後述する。
次に、リールモータ3ML、3MC、3MRを構成するステッピングモータについて説明する。リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータは、例えば、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータと、これに対向するロータとで構成される。ロータは、多数の歯車状突起を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。
ステッピングモータは、遊技制御基板101のCPU111からパルス信号(励磁パルス)を受け、ステータの各励磁相φ1〜φ4に順次励磁電流が流れて、これらの励磁相φ1〜φ4が所定の順序に従って励磁されることによりロータを回転駆動させ、回転軸の回転によりリール3L、3C、3Rを回転させる。ステッピングモータを回転駆動するための制御方法としては、例えば、1−2相励磁方式が適用される。1−2相励磁方式は、励磁相φ1〜φ4のうちでパルス信号を入力する励磁相を(φ1,φ2)、(φ1)、(φ4,φ1)、(φ4)、(φ3,φ4)、(φ3)、(φ2,φ3)、(φ2)、(φ1,φ2)…と順次切り替えており、パルス信号を入力する励磁相を1相または2相とすることを交互に繰り返すものとなっている。
このように励磁相φ1〜φ4に励磁電流を与えるためのパルス信号を入力する度に、ステッピングモータの回転軸は、1ステップずつ回転することとなる。ステッピングモータの回転ステップは、リールモータ3ML、3MC、3MRのそれぞれについてRAM112に設けられたカウンタによりカウントされるものとなる。そして、カウントされているステッピングモータの回転ステップに応じて入力するパルス信号の励磁相をどのように切り替えればよいかが分かるものとなる。
また、リール3L、3C、3Rの回転に伴ってリールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置が検出されると、カウンタの値がクリアされるものとなる。従って、リールモータ3ML、3MC、3MRの回転角度、すなわちリール3L、3C、3Rの図柄位置は、その回転ステップによりカウントされるカウンタの値(ステップ数)を参照すれば分かることとなる。
ステッピングモータの回転を停止させる場合には、目標停止位置に合わせて詳細を後述する2相励磁制御によりロータの回転を急制動させた後、後述する3相励磁制御によりロータを停止させる。これにより、リールモータ3ML、3MC、3MRのロータと一体的に結合されているリール3L、3C、3Rの回転を停止させるものである。
次に、設定値の変更について説明する。設定キースイッチ92をON状態としてスロットマシン1を起動すると、設定変更モードに移行し、ここでRAM112の格納領域のうち、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするカウンタと使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する。設定変更モードにおいて、設定スイッチ91により新たな設定値を設定し、スタートレバー11の操作により新たな設定値を確定させてから設定キースイッチ92をOFF状態とすると、ゲームを実行するための処理を開始させることができる。
一方、設定キースイッチ92をOFF状態としてスロットマシン1を起動した場合は、RAM112のデータが壊れているかどうかを診断し、RAM112のデータが壊れていなかった場合、すなわち前回のスロットマシン1の電源をOFFしたときのデータが正常なままで残っている場合には、RAM112に記憶されているデータはそのままとして、前回にスロットマシン1の電源をOFFしたときの状態から、ゲームを実行するための処理を開始させることができる。ゲームを実行するための処理は、1ゲーム毎に繰り返して行われるものとなる。
図3は、遊技制御基板101と、遊技制御基板101に接続される遊技用電子部品との配線接続状態を示す概略図である。図3には、遊技制御基板101と接続される各種スイッチ、センサ等の電子部品のうち、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、ゲームを開始させる際に操作されるスタートスイッチ41、リール3L、3C、3Rの回転を停止する際に操作されるストップスイッチ42L、42C、42R、賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ44、リール3L、3C、3Rを回転させるためのリールモータ3ML、3MC、3MR、リール3L、3C、3Rの回転を検出するためのリールセンサ3SL、3SC、3SR、入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ81及び演出制御基板102が示されており、他のスイッチ、センサ等の図示は省略されている。
演出制御基板102を除く上記遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81は、ゲームの進行に関わる信号を遊技制御基板101に入出力する電子部品である。ゲームの進行に関わる信号とは、例えば、ゲームを開始可能な状態とするための賭数の設定操作、ゲームを開始させるための操作、リール3L、3C、3Rの表示結果を導出させるための操作等、ゲームの進行操作に応じて遊技制御基板101に出力される信号や、投入メダルの検出、リールの基準位置の検出、払出メダルの検出等、ゲームの進行に応じて遊技用電子部品から出力されて遊技制御基板101に入力される信号と、スタート操作の検出に応じてリール3L、3C、3Rを駆動させるための駆動信号や、入賞の発生に伴いメダルを払い出すホッパー80を駆動するための駆動信号等、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101から出力されて遊技用電子部品に入力される信号とを含む。
そして、これら遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81は、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101に信号を出力する第1の電子部品と、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101からの信号が入力される第2の電子部品と、からなる。
具体的には、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46及び賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ44は、該操作またはメダルの検出に基づいて遊技制御基板101にBET信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該BET信号の受信に基づいて賭数の設定処理を行うため、これら電子部品がないと賭数を設定することができない。すなわち、賭数を設定しないとゲームが開始可能な状態とならないため、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46及び投入メダルセンサ44はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
ゲームを開始させるための操作を検出するスタートスイッチ41は、該操作の検出に基づいて遊技制御基板101にスタート信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該スタート信号の受信に基づいてゲームを開始する処理(リール回転処理等)を行うため、この電子部品がないとゲームを開始することができない。すなわち、スタートスイッチ41はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール3L、3C、3Rの表示結果を導出させるための操作を検出するストップスイッチ42L、42C、42Rは、該操作の検出に基づいて遊技制御基板101にストップ信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該ストップ信号の受信に基づいて該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止して表示結果を導出する処理を行うため、この電子部品がないとリール3L、3C、3Rの表示結果を導出することができない。すなわち、ストップスイッチ42L、42C、42Rはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール3L、3C、3Rの回転を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SRは、リールの基準位置の検出信号を遊技制御基板101に出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該リールの基準位置の検出信号の受信に基づいて該当するリール3L、3C、3Rの図柄の位置を把握して回転を停止する処理等を行うため、この電子部品がないと各リール3L、3C、3Rの表示結果の導出や入賞の判定等を行うことができない。すなわち、リールセンサ3SL、3SC、3SRはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ81は、該メダルの検出に基づいて遊技制御基板101にメダル払出信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該払出メダル検出信号の受信に基づいて、発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出す払出処理を行うため、この電子部品がないと発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出すことができない。すなわち、払出センサ81はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、リール3L、3C、3Rを回転させるリールモータ3ML、3MC、3MRは、遊技制御基板101から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このリールモータ3ML、3MC、3MRは、遊技制御基板101から出力される駆動信号の入力に基づいてリール3L、3C、3Rを回転させて図柄の変動表示を開始するものであるが、該信号入力に基づいて実際にリール3L、3C、3Rを回転しなかったとしても、遊技制御部110は、リールの駆動信号を出力した後に上記リールセンサ3SL、3SC、3SRからの信号が入力されることで、リールが回転したとしてゲームを進行する制御を行うことができる。しかし、このリールセンサ3SL、3SC、3SRから信号が遊技制御基板101に入力されるタイミングは、リールの駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、リールの回転の検出に基づく信号の出力タイミングを計るためにはリールの駆動信号が必要となる。すなわち、リールモータ3ML、3MC、3MRは、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、メダルの払い出しを行うホッパータンクを駆動するホッパーモータ82は、入賞の発生に応じて遊技制御基板101から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このホッパーモータ82は、遊技制御基板101から出力される駆動信号の入力に基づいてホッパー80を駆動させてメダルを払い出すものであるが、該信号入力に基づいて実際にホッパー80を駆動しなかったとしても、遊技制御部110は、ホッパー80の駆動信号を出力した後に上記払出センサ81からの信号が入力されることで、メダルが払い出されているとしてゲームを進行する制御を行うことができる。しかし、この払出センサ81から信号が遊技制御基板101に入力されるタイミングは、ホッパー80の駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、払出メダルの検出に基づく信号の出力タイミングを計るためには該ホッパータンクの駆動信号が必要となる。すなわち、ホッパーモータ82は、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、これら遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81は、基本的には複数の機種に共通して継続使用される電子部品であり、故障等が発生しない限り本体から取り外して交換する機会は少ないので、スロットマシンの本体所定箇所に固設されている。これに対して遊技制御基板101や演出制御基板102等は、機種変更の際には交換が必要となるため、その際には本体から取り外される。
つまり、遊技制御基板101を取り外す際には遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81との接続を解除する必要があるため、遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81と遊技制御基板101とは中継基板100、103、106、107を経由して接続されているとともに、これら基板同士及び基板と遊技用電子部品とはケーブルを介して接続されている。またケーブルと基板とは、ケーブルの端部に設けられたケーブル側コネクタと基板の配線パターンと電気的に接続された基板側コネクタとの接続により電気的に接続されている。
具体的に説明すると、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、投入メダルセンサ44は、操作部中継基板107を経由して遊技制御基板101と配線接続され、リールモータ3ML、3MC、3MR及びリールセンサ3SL、3SC、3SRは、リール中継基板103を経由して遊技制御基板101と配線接続され、ホッパーモータ82及び払出センサ81は、電源基板100を経由して遊技制御基板101と配線接続され、演出制御基板102は、演出中継基板106を経由して遊技制御基板101と配線接続されている。
操作部中継基板107、リール中継基板103、電源基板100、演出制御基板102には、遊技制御基板101と各電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81とを接続するための配線パターン(図示略)が設けられており、各電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81から遊技制御基板101に対して出力される検出信号または遊技制御基板101から供給(入力)される電力や信号等を中継可能とされている。
また、このように各種電子部品と遊技制御基板101とを、スロットマシン1の本体所定箇所に取り付けた各中継基板100、103、106、107を経由して配線接続することで、遊技制御基板101からスロットマシン1の本体所定箇所に個々に配設される複数の電子部品との配線の取りまとめが容易になるとともに、コネクタ接続部が常に中継基板または遊技制御基板101に設けられることになり、これにより各電子部品それぞれのコネクタ接続部が固定されるため、配線接続作業時においてコネクタ接続部を探したり、接続する配線の種類を間違うこと等が防止される。
遊技制御基板101と操作部中継基板107とは、ケーブル600aを介して接続され、遊技制御基板101とリール中継基板103とは、ケーブル600bを介して接続され、遊技制御基板101と電源基板100とは、ケーブル600cを介して接続されており、また、遊技制御基板101と演出中継基板106とは、ケーブル600dを介して接続されている。
操作部中継基板107と1枚BETスイッチ45とはケーブル601aを介して接続され、操作部中継基板107とMAXBETスイッチ46とはケーブル601bを介して接続され、操作部中継基板107とスタートスイッチ41とはケーブル601cを介して接続され、操作部中継基板107とストップスイッチ42Lとはケーブル601dを介して接続され、操作部中継基板107とストップスイッチ42Cとはケーブル601eを介して接続され、操作部中継基板107とストップスイッチ42Rとはケーブル601fを介して接続され、操作部中継基板107と投入メダルセンサ44とはケーブル601gを介して接続されている。
また、リール中継基板103とリールモータ3MLとはケーブル601hを介して接続され、リール中継基板103とリールモータ3MCとはケーブル601jを介して接続され、リール中継基板103とリールモータ3MRとはケーブル601lを介して接続されている。また、リール中継基板103とリールセンサ3SLとはケーブル601iを介して接続され、リール中継基板103とリールセンサ3SCとはケーブル601kを介して接続され、リール中継基板103とリールセンサ3SRとはケーブル601mを介して接続されている。また、電源基板100とホッパーモータ82とはケーブル601nを介して接続され、電源基板100と払出センサ81とはケーブル601oを介して接続され、演出中継基板106と演出制御基板102とはケーブル601pを介して接続されている。
これら各ケーブル600a〜600c、601a〜601oは、各基板に対してコネクタ接続されており、基板との配線接続を解除可能となっている。具体的には、ケーブル600aの両端には、ケーブル側コネクタ610a、611aが設けられており、一方のケ一ブル側コネクタ610aは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620aに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611aは、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ621aに接続可能なコネクタである。ケーブル600bの両端には、ケーブル側コネクタ610b、611bが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610bは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620bに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611bは、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ621bに接続可能なコネクタである。ケーブル600cの両端には、ケーブル側コネクタ610c、611cが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610cは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620cに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611cは、電源基板100に固設された基板側コネクタ621cに接続可能なコネクタである。ケーブル600dの両端には、ケーブル側コネクタ610d、611dが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610dは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620dに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611dは、演出中継基板106に固設された基板側コネクタ621dに接続可能なコネクタである。
また、一端が1枚BETスイッチ45に接続されたケーブル601aの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622aに接続可能なケーブル側コネクタ612aが設けられている。一端がMAXBETスイッチ46に接続されたケーブル601bの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622bに接続可能なケーブル側コネクタ612bが設けられている。一端がスタートスイッチ41に接続されたケーブル601cの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622cに接続可能なケーブル側コネクタ612cが設けられている。一端がストップスイッチ42Lに接続されたケーブル601dの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622dに接続可能なケーブル側コネクタ612dが設けられている。一端がストップスイッチ42Cに接続されたケーブル601eの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622eに接続可能なケーブル側コネクタ612eが設けられている。一端がストップスイッチ42Rに接続されたケーブル601fの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622fに接続可能なケーブル側コネクタ612fが設けられている。一端が投入メダルセンサ44に接続されたケーブル601gの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622gに接続可能なケーブル側コネクタ612gが設けられている。
また、一端がリールモータ3MLに接続されたケーブル601hの他端及び一端がリールセンサ3SLに接続されたケーブル601iの他端には、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ622hに接続可能なケーブル側コネクタ612hが設けられている。一端がリールモータ3MCに接続されたケーブル601jの他端及び一端がリールセンサ3SCに接続されたケーブル601kの他端には、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ622iに接続可能なケーブル側コネクタ612iが設けられている。一端がリールモータ3MRに接続されたケーブル601lの他端及び一端がリールセンサ3SRに接続されたケーブル601mの他端には、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ622jに接続可能なケーブル側コネクタ612jが設けられている。
また、一端がホッパーモータ82に接続されたケーブル601nの他端及び一端が払出センサ81に接続されたケーブル601oの他端には、電源基板100に固設された基板側コネクタ622kに接続可能なケーブル側コネクタ612kが設けられている。
また、ケーブル601pの両端には、ケーブル側コネクタC2、C3が設けられており、一方のケーブル側コネクタC2は、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタC1に接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタC3は、演出制御基板102に固設された基板側コネクタC4に接続可能なコネクタである。
なお、この実施の形態では、各電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81からはコネクタを介すことなく配線が延出されているが、コネクタを介して配線と接続されていても良い。
上述のように、各基板と各ケーブルとは、基板側に設けられる基板側コネクタ620a〜620d、621a〜621d、622a〜622k、C1、C4と、ケーブル側に設けられるケーブル側コネクタ610a〜610d、611a〜611d、612a〜612k、C2、C3とからなる一対のコネクタ(雄コネクタと雌コネクタ)を介して配線接続されており、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱することにより配線接続を解除することができるようになっている。特に、遊技制御基板101、操作部中継基板107、リール中継基板103、電源基板100、演出制御基板102は、スロットマシン1の筐体または前面扉の所定箇所に取り付けられていることで、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱しやすいので、遊技制御基板101や演出制御基板102の交換が容易に行うことができる。
まず第1の電子部品に関して具体的に説明すると、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46または投入メダルセンサ44と遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にBET信号が不正に出力されると、賭数の設定操作が行われていないのに賭数が設定される虞がある。スタートスイッチ41と遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にスタート信号が不正に出力されると、ゲームの開始操作を行うことなくゲームが開始される虞がある。ストップスイッチ42L、42C、42Rと遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にストップ信号が不正に出力されると、停止操作を行うことなくリールの回転が停止される虞がある。
リールセンサ3SL、3SC、3SRと遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にリール回転信号が不正に出力されると、リールを回転させることなく各リール3L、3C、3Rの表示結果の導出や入賞の判定等が行われる虞がある。払出センサ81と遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にメダル払出信号が不正に出力されると、メダルを払い出すことなくメダルの計数が行われる虞がある。
第2の電子部品に関して具体的に説明すると、リールモータ3ML、3MC、3MRと遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板101から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、リールの駆動信号が遊技制御基板101から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来リールセンサ3SL、3SC、3SRから遊技制御基板101に入力されるリール回転検出信号を、打ち込み器具からリール回転後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。
また、ホッパーモータ82と遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板101から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、ホッパータンクの駆動信号が遊技制御基板101から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来払出センサ81から遊技制御基板101に入力される払出メダル検出信号を、打ち込み器具からホッパータンクの駆動後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。
このように、ゲームの進行に応じて第1の電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、81から出力され、本来であれば遊技制御基板101に入力される信号が打ち込み器具から出力された場合、遊技制御部110は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行うことができる。一方、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101から出力され、本来であれば第2の電子部品3ML、3MC、3MR、82に入力される信号が打ち込み器具に入力された場合、打ち込み器具側では、遊技制御部110がリールモータ3ML、3MC、3MLやホッパーモータ82の駆動後に出力する信号の出力タイミング等を特定可能となり、これに基づいて新たな信号がメイン制御基板101に入力された場合には、遊技制御部110は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行うことができるので、ゲームを自動的に進行させるといった不正行為が実施される虞がある。この実施の形態にかかるスロットマシン1では、後述するように打ち込み器具の接続による不正行為を防止する種々の対策が施されている。
次に、遊技制御基板101における遊技制御部110への電源まわりの構成を説明する。図4は、遊技制御部110に対するバックアップ電源の供給ラインを示す回路図である。
遊技制御基板101には、電源基板100の電圧生成回路により生成された+5Vの直流電圧が供給される。電源基板100から供給された+5Vの直流電圧は、遊技制御部110の駆動電源としてVDD入力端子に供給されるとともに、図4に示すように、遊技制御基板101上で分岐して+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインを形成する。そして、この+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインは、逆流防止用のダイオード312を介して遊技制御部110のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されているとともに、電源基板100側でグラウンドレベルに接続され、その間には大容量の図示されないコンデンサが設けられている。これにより+5V(VBB)の直流電圧をコンデンサに蓄積可能とされ、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサに蓄積された電圧を、遊技制御部110におけるRAM112の記憶状態を保持するためのバックアップ電源として供給できるようになっている。
また、+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインは、遊技制御基板101上で直接遊技制御部110のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されているのではなく、図4に示すように、遊技制御基板101と操作部中継基板107を配線接続するケーブル600a、操作部中継基板107、操作部中継基板107と投入メダルセンサ44を配線接続するケーブル601gを経由し、更に、投入メダルセンサ44で折り返して、ケーブル601g、操作部中継基板107、ケーブル600aを経由して再度遊技制御基板101に接続され、遊技制御部110のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されている。すなわち、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサに蓄積された電圧は、遊技制御基板101からケーブル600a−操作部中継基板107−ケーブル601g−投入メダルセンサ44−ケーブル601g−操作部中継基板107−ケーブル600aを経由した後、遊技制御部110に供給され、遊技制御部110におけるRAM112の記憶状態が保持されるようになっている。
このため、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続、のいずれかの接続を解除することで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、遊技制御部110のRAM112のデータを保持できず、消失することとなる。すなわち遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、遊技制御部110のRAM112に保持されているバックアップデータが消失するようになっている。
この実施の形態にかかるスロットマシン1では、遊技制御基板101と遊技用電子部品との間のコネクタ接続の解除を規制することで、打ち込み器具の接続を困難としている。具体的には、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を、コネクタ規制部材によって規制するようになっている。
コネクタ規制部材は、規制解除部位を破壊しない限り取り外し不能とされており、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続を解除するためには、解除規制部位を破壊しなければならず、これにより、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続が1つでも解除されると、その痕跡が残るとともに、その痕跡を消すことが極めて困難となっている。
また、遊技制御基板101は基板ケースに収容され、該基板ケースに収容された状態にスロットマシン1の本体に取り付けられるとともに、基板ケースを構成する上部ケースの封止片と下部ケースの封止片とを固着することにより、封止片を破壊しなければ、基板ケースを解放し、収容された遊技制御基板101へのアクセスを不能とすることで遊技制御基板101への不正を困難なものとする。もっとも、このままでは、封止片が外部に露呈するため、封止片を破壊して基板ケースを開放することが比較的容易になる。
そこで、基板ケースの封止片を覆う被覆部材を取り付け、これにより基板ケースの封止片が被覆部材に被覆され、封止片に直接アクセスすることが不可能となり、封止片を破壊し、上部ケースと下部ケースとを開放して遊技制御基板101を取り出すのに非常に困難な作業を要することとなるため、遊技制御基板101を不正な基板に交換するという不正行為がされるのを防止している。
次に、外部出力基板105及び情報提供端子板の構成、並びに及び外部出力基板105から情報提供端子板を介して出力される各種信号について詳細に説明する。図5は、遊技制御基板101に接続される外部出力基板105と、これと外部機器に接続される情報提供端子板1010との構成を示す図である。
遊技制御基板101から外部出力基板105に対しては、メダルIN信号、メダルOUT信号、各種ボーナス中信号、ドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号が出力される。外部出力基板105には、リレー回路1001と、パラレル・シリアル変換回路1002と、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板1010の回路と電気的に接続するためのコネクタ1003とが設けられている。
遊技制御基板101から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、及び各種ボーナス中信号は、リレー回路1001を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板1010に出力される。これに対して、ドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号は、パラレル・シリアル変換回路1002にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して情報提供端子板1010に出力される。セキュリティ信号は、情報提供端子板1010においてドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号に再変換されて、パラレルに外部機器に出力される。
外部出力基板105は、メダル投入口13からメダルが投入される度、或いは1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15が操作される度にメダルIN信号を出力するのではなく、スタートレバー11の操作時にまとめてメダルIN信号を出力するものとしている。図6(a)は、メダルIN信号の出力状況を示すタイミングチャートである。図示するように、CPU111は、スタートレバー11の操作が検出された時点、すなわち当該ゲームにおける賭け数が確定した時点で、設定された賭け数分のメダルIN信号をまとめて出力する。詳しくは、メダルの投入が許可された状態においてメダルの投入が1枚検出される毎に、賭け数が1ずつ加算される。
その後、スタートレバー11の操作が検出された時点、すなわち当該ゲームに用いられる賭け数が確定した時点で、設定された賭け数分のメダルIN信号をまとめて出力する。図6(a)では、3枚のメダルが投入された場合を示しており、スタートレバー11の操作時にメダルIN信号が続けて3回出力される様子を示している。また、賭け数の全部または一部がクレジットを用いて設定された場合も、スタートレバー11の操作が検出された時点で、設定された賭け数分のメダルIN信号をまとめて出力するものとなっている。
一方、メダルOUT信号は、メダルの払い出しを伴う小役の入賞により、ホッパー80からメダルを1枚払い出す度に出力するものとしている。ホッパー80からメダルを払い出すのではなく、クレジットを加算する場合も、クレジットを1加算する毎に、メダルOUT信号を出力するものとしている。図6(b)は、ホッパー80からメダルが払い出される場合を例としたメダルOUT信号の出力状況を示すタイミングチャートである。
図示するように、メダルOUT信号は、1枚ずつのメダルの払い出しが払い出しセンサ81によって検出される度に、1パルスのメダルOUT信号を出力する。このため、図6(b)に示すように、メダルの払い出し中に最後のメダルの払い出しが検出されてから予め定められた払い出しメダルなし時間が経過してメダル切れと判定されたり、メダルの連続検出時間が予め定められたメダル詰まりと判定され、払い出しエラー状態となって払い出し動作が停止した場合には、払い出し動作の停止までに実際に払い出された枚数分のメダルOUT信号のみが出力される。
払い出しエラーが解除され、残りの払い出しが再開すると、残りのメダルの払い出しが1枚ずつ払い出しセンサ81によって検出される度に、残りのメダルの払い出しに伴うメダルOUT信号が出力されることとなる。そして、最後のメダルの払い出しが検出され、メダルOUT信号の出力が完了した時点で1ゲームの制御が終了し、この時点でメダルの投入が許可される。
図7は、外部出力基板105のパラレル・シリアル変換回路1002によってシリアルの信号に変換して出力されるセキュリティー信号の出力フォーマットを示す図である。前述したとおり、セキュリティ信号は、複数種類の信号を同一の外部出力端子から出力させるものであるが、図示するように、Xms(Xは任意の数)の時間毎に時分割し、1フレーム期間を14Xmsとして出力されるものである。
1フレーム期間のうちの最初のXmsの期間は、スタートビットを出力する期間となり、最後の6Xmsの期間がブランク期間となり、ブランク期間の直前のXmsの期間がストップビットを出力する期間となる。その間の6Xmsの期間で、Xmsの期間毎に時分割してドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号の6種類の信号を出力するものとなっている。
ドア開放信号は、ON状態のときに前面扉が開放されていることを示す信号であり、設定キースイッチ92や設定スイッチ91、或いは各種基板101〜106及び基板間を接続するケーブルは、スロットマシン1の前面扉を開放した内部に設置されているので、前面扉が開放されているときには不正が行われてる可能性があるために出力されるものである。設定値変更信号は、ON状態のときに設定値の変更が行われていることを示す信号であり、設定値の変更はメダルの払出率に直接的に影響があることで不正が行われている可能性があるために出力されるものである。
投入エラー信号は、ON状態のときにメダルの投入においてエラーが発生し、未だ復帰していないことを示す信号であり、投入エラーが発生したときにはメダル投入口13から不正なメダル投入行為(実際にはメダルを投入せずに不正な器具を用いてクレジットを満杯にしてしまうような行為)が行われている可能性があるために出力されるものである。払い出しエラー信号は、ON状態のときにメダルの払い出しにおいてエラーが発生し、未だ復帰していないことを示す信号であり、払い出しエラーが発生したときにはホッパー80に対してメダルを抜くなどの不正行為が行われている可能性があるために出力されるものである。
他のエラー信号は、ON状態のときに投入エラー及び払い出しエラー以外のエラーが発生し、未だ復帰していないことを示す信号である。投入エラー及び払い出しエラー以外のエラーは、直接的にメダルを増加させようとする行為で発生するものではないが、エラーの発生時には何らかの不正が行われている可能性があるために、このような他のエラー信号を出力するものである。精算中信号は、ON状態のときにメダルの精算中であることを示す信号であり、メダルの精算は必ずしも不正がなくても通常に行われる行為ではあるものの、これが頻繁に行われるようでは不正な行為が行われている可能性があるために出力されるものである。
また、スタートビットは、常にON状態、ストップビット及びブランク期間は、常にOFF状態である。セキュリティ信号として実質的な内容を示す信号は、ドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号の6種類であり、これらが全てOFF状態となってもOFF状態となっている期間は6Xmsしか継続しないので、7Xms以上の期間OFF状態となった後にセキュリティ信号がON状態となったXmsの期間がスタートビットの期間であると判断することができる。
次に、可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rにおける図柄配列について説明する。図8は、この実施の形態にかかるスロットマシン1において、可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rに描かれた図柄の配列を示す図である。図示するように、リール3L、3C、3Rの外周部には、それぞれ「赤7」(図中、黒で表示している7)、「青7」(図中、斜線で示している7)、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「JAC」、「★」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が、それぞれに21個ずつ所定の順序で描かれている。
図面での都合上、これらの図柄はリール3L、3C、3R毎に縦に並べて記載されているが、実際には円筒形のリール3L、3C、3Rの外周部に描かれているものであるため、図柄の配列としては循環しており、20番の図柄と0番の図柄は隣あっている。また、例えば、20番の図柄から4コマを引き込んだ位置にある図柄というのは、3番の図柄ということになる。
図示するように、リール3L、3C、3Rの何れについても「JAC」は、互いに5コマ以内の間隔で配置されている。「ベル」は、左のリール3Lについては6コマ間隔で配置されている箇所があるが、中と右のリール3C、3Rについては5コマ以内の間隔で配置されている。左と右のリール3L、3Rについて「チェリー」は2個ずつ配置されているだけなので、配置間隔が7コマよりも大きくなっている箇所があるということになる。また、リール3L、3C、3Rの何れについても、「スイカ」は、配置間隔が5コマよりも大きくなっている箇所がある。「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」は、リール3L、3C、3Rの何れについても、配置間隔が5コマよりも大きくなっている箇所がある(1つのリール上で1個しか配置されていないこともある)。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2の何れかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められている。遊技状態としては、通常の遊技状態の他に、特別遊技状態としてのビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)がある。ビッグボーナス中のゲームには、一般ゲームと、レギュラーボーナスゲームとがある。レギュラーボーナスゲームには、レギュラーボーナス(1)、(2)の2種類がある。また、リプレイ当選確率を定める遊技状態として、RT0、RT1、RT2、RT3がある。
通常の遊技状態は、ビッグボーナス(1)やビッグボーナス(2)に制御されてなく、且つリプレイの当選確率を定める遊技状態がRT0となっている状態である。後の説明において、単にRT1、RT2、RT3と言った場合には、それぞれビッグボーナスに制御されていない状態でRT1、RT2、RT3に制御されている場合を示す。また、単にビッグボーナスといった場合は、ビッグボーナス(1)とビッグボーナス(2)の両方を含むものとし、単にレギュラーボーナスといった場合には、レギュラーボーナス(1)とレギュラーボーナス(2)の両方を含むものとする。
また、入賞となる役の種類には、大きく分けて、遊技状態の移行を伴う特別役(ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナス(1)、(2))と、メダルの払い出しを伴う小役(スイカ、ベル、チェリー、1枚役)と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(リプレイA、リプレイB)とがある。図9(a)は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類と可変表示装置2における図柄の組み合わせを説明する図である。
ビッグボーナス(A)は、ビッグボーナス以外の遊技状態において何れかの入賞ラインに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(B)は、ビッグボーナス以外の遊技状態において「青7−青7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(A)またはビッグボーナス(B)に入賞すると、遊技状態がビッグボーナス(1)に移行する。ビッグボーナス(C)は、ビッグボーナス以外の遊技状態において何れかの入賞ラインに「白7−白7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(C)に入賞すると、遊技状態がビッグボーナス(2)に移行する。また、ビッグボーナス(A)〜(C)に入賞したときには、RT2(ビッグボーナス(A)〜(C)に当選しているときには必ずRT2となっている)からRT0に制御される。
遊技状態がビッグボーナスに移行した場合、まずビッグボーナス中の一般ゲームに制御され、一般ゲームにおいてレギュラーボーナス(A)に入賞するとビッグボーナス中のレギュラーボーナス(1)に制御され、レギュラーボーナス(B)に入賞するとビッグボーナス中のレギュラーボーナス(2)に制御される。また、一般ゲームにおいてレギュラーボーナス(B)に入賞すると、RT0からRT1に制御される(但し、ビッグボーナス中における2回目以降のレギュラーボーナス(B)の入賞では、RT1のまま)。
レギュラーボーナス(A)は、ビッグボーナス中の一般ゲームにおいて何れかの入賞ラインに「ベル−ベル−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、レギュラーボーナス(B)は、ビッグボーナス中の一般ゲームにおいて何れかの入賞ラインに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス(B)の入賞によってレギュラーボーナス(2)に遊技状態が制御されている間のゲームでは、1枚賭けで遊技が行われるものとなり(他の遊技状態のゲームでは、全て3枚賭け)、また、後述するようにベルに入賞時のメダルの払い出し枚数が15枚に増加される(他の遊技状態のゲームでは、9枚の払い出し)。
レギュラーボーナスは、8回の入賞(役の種類を問わず)によって終了させられ、1セット分のレギュラーボーナスの終了ゲームでビッグボーナスも終了となるのでなければ、ビッグボーナス中の一般ゲームに戻る。ビッグボーナス(1)は、払い出しメダル総数が465枚を越えたときに終了となり、ビッグボーナス(2)は、払い出しメダル総数が120枚を越えたときに終了となる。ビッグボーナス(1)または(2)の終了時にレギュラーボーナスに制御されていれば、当該レギュラーボーナスは、8回の入賞がなくても終了させられる。
なお、後述する内部抽選においてビッグボーナス(A)〜(C)、或いはレギュラーボーナス(B)に当選していても、リール3L、3C、3Rについて「赤7」、「青7」、「白7」が必ずしも必ずしも5コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によってはこれらの役に入賞しない場合がある。ビッグボーナス(A)〜(C)、或いはレギュラーボーナス(B)の当選は、入賞するまで持ち越される。一方、レギュラーボーナス(A)に当選したときには、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに、必ず入賞するものとなる。
スイカは、何れの遊技状態においても何れかの入賞ラインに「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。リール3L、3C、3Rについて「スイカ」が必ずしも5コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によってはスイカに入賞しない場合がある。小役であるスイカの当選は、入賞しなくても持ち越されない。
ベルは、何れの遊技状態においても何れかの入賞ラインに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス(2)でベルに入賞したときには15枚のメダルが払い出されるが、それ以外でベルに入賞したときには9枚のメダルが払い出される。リール3Lについて「ベル」の配置間隔は最大で6コマであるものの、リール3C、3Rについて「ベル」が5コマ以内の間隔で配置されているため、左のリール3Lを3番目に操作する場合を除いて、ベルに当選しているときには停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずにベルに入賞する(但し、ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナス(B)に当選しているときに、これらの役の入賞を優先してリール制御を行うことで、ベルを取りこぼすことがある)。
チェリーは、何れの遊技状態においても右のリール3Rについて何れかの入賞ラインに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、1入賞ラインについて1枚のメダルが払い出される。チェリーに入賞したときには、1入賞ライン当たりで1枚のメダルの払い出しとなるが、チェリーに入賞するときには必ず右のリール3Rの上段または下段に「チェリー」が停止されるので、合計2枚のメダルが払い出されることとなる。
右のリール3Rについて「チェリー」は、7コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、停止ボタン12Rの操作タイミングによってはチェリーに当選していても入賞しないことがある。また、詳細を後述するように、チェリーに当選しているときには、右のリール3Rに「チェリー」を停止させることができるか否かに関わらず、停止ボタン12Lの操作タイミングによって左のリール3Lに「チェリー」が停止されることがある。ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選しているときも、左のリール3Lに「チェリー」が停止されることがある。
1枚役は、ビッグボーナス中のレギュラーボーナス以外の遊技状態において何れかの入賞ラインに「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、1枚のメダルが払い出される。もっとも、この1枚役は、後述するように必ず少なくともスイカとの同時当選となり、スイカと1枚役とでは払い出しメダル枚数の多いスイカが優先されるため、スイカを(ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとも同時当選するときは、これらの役も)取りこぼしたときにだけ入賞可能となる役であって、実際にはほとんど入賞することはない。
リプレイAは、何れの遊技状態においても何れかの入賞ラインに「JAC−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイBは、何れの遊技状態においても何れかの入賞ラインに「JAC−JAC−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイAまたはリプレイBに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭け数を設定することなく開始できる。また、ビッグボーナスに制御されずにRT0またはRT1に制御されているときにおいてリプレイBに入賞すると、その後の100ゲームの間だけ遊技状態がRT3に制御される。但し、100ゲームを消化する前であっても、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選するとRT2に制御されるために、RT3は途中で終了させられる。
リール3L、3C、3Rについての「JAC」、リール3Rについての「ベル」は、5コマ以内の間隔で配置されているため、内部抽選においてリプレイAまたはリプレイBに当選しているときには、必ずこれらの役に入賞する。また、リプレイA、リプレイBは、当選時において他の如何なる役よりも優先して入賞するようにリール制御が行われるため、リプレイAまたはリプレイBに当選しているときには、さらに他の役に当選(ビッグボーナス(A)〜(C)、レギュラーボーナス(B)の当選の持ち越しを含む)していても、必ずこれらの役に入賞する。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路115から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技者が設定した賭け数と、設定スイッチ91により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。内部抽選における当選は、排他的なものである。
内部抽選では、各役について遊技状態及び設定値毎に登録されている判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、その対象となっている役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM112に設定される。判定値数は、ROM113に遊技状態別当選役テーブルに登録されている。
内部抽選の結果に応じて設定された当選フラグのうち、特別役の当選フラグは、入賞するまで次のゲーム以降に持ち越される。もっとも、このような持ち越しが発生するのは、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じて取りこぼしが発生し得るビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)またはレギュラーボーナス(B)の当選フラグだけであり、レギュラーボーナス(A)の当選フラグは、取りこぼしがないので持ち越されることはない。また、各種小役、リプレイの当選フラグは、入賞したか否かに関わらずに、当該ゲーム限りで消去される。
図9(b)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、ROM113に予め格納され、内部抽選において遊技状態毎に各抽選対象となる役の判定値数を登録したテーブルである。ここでは、所定の設定値のものだけを示しているが、設定値の違いに応じて微妙に異なる値が登録されている。内部抽選においては、複数の役が同時に抽選対象となる場合もある。
この遊技状態別当選役テーブルに従って、内部抽選では、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(A)+スイカ、ビッグボーナス(A)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(A)+チェリー、ビッグボーナス(A)+リプレイB、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(B)+スイカ、ビッグボーナス(B)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(B)+チェリー、ビッグボーナス(B)+リプレイB、ビッグボーナス(C)、ビッグボーナス(C)+スイカ、ビッグボーナス(C)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(C)+チェリー、ビッグボーナス(C)+リプレイB、レギュラーボーナス(A)、レギュラーボーナス(B)、スイカ、スイカ+1枚役、ベル、チェリー、リプレイA、リプレイBの判定値数が順番に遊技状態に応じて取得される。
もっとも、ビッグボーナス中の一般ゲームに対しては、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(A)+スイカ、ビッグボーナス(A)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(A)+チェリー、ビッグボーナス(A)+リプレイB、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(B)+スイカ、ビッグボーナス(B)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(B)+チェリー、ビッグボーナス(B)+リプレイB、ビッグボーナス(C)、ビッグボーナス(C)+スイカ、ビッグボーナス(C)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(C)+チェリー、ビッグボーナス(C)+リプレイBの判定値数として0が登録されているため、これらの役に当選することはない。
レギュラーボーナスに対しては、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(A)+スイカ、ビッグボーナス(A)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(A)+チェリー、ビッグボーナス(A)+リプレイB、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(B)+スイカ、ビッグボーナス(B)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(B)+チェリー、ビッグボーナス(B)+リプレイB、ビッグボーナス(C)、ビッグボーナス(C)+スイカ、ビッグボーナス(C)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(C)+チェリー、ビッグボーナス(C)+リプレイB、レギュラーボーナス(A)、レギュラーボーナス(B)、スイカ+1枚役の判定値数として0が当選しているため、これらの役に当選することはない。
また、ビッグボーナス以外の遊技状態では、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)が抽選の対象となるが、前回以前のゲームでビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)またはビッグボーナス(C)に当選し、その当選フラグが持ち越されているゲームでは、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)またはビッグボーナス(C)の当選となることはない。
前回以前のゲームからビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)またはビッグボーナス(C)の当選が持ち越されている状態でビッグボーナス(A)+スイカ、ビッグボーナス(A)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(A)+チェリー、ビッグボーナス(A)+リプレイB、ビッグボーナス(B)+スイカ、ビッグボーナス(B)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(B)+チェリー、ビッグボーナス(B)+リプレイB、ビッグボーナス(C)+スイカ、ビッグボーナス(C)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(C)+チェリーの判定値数を加算したときにオーバーフローしたときは、スイカ、スイカ+1枚役、ベル、チェリーまたはリプレイBのみの当選となる(ビッグボーナス(A)〜(C)の当選は、そのまま持ち越し)。
ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)またはビッグボーナス(C)の当選が持ち越されている状態で、スイカ、スイカ+1枚役、ベル、チェリー、リプレイAまたはリプレイBに当選したときには、これらの役の当選フラグが、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)またはビッグボーナス(C)の当選フラグに重ねて設定されるものとなる。
ビッグボーナス中の一般ゲームにおいて前回以前のゲームからレギュラーボーナス(B)の当選が持ち越されているゲーム(レギュラーボーナス(A)の当選が持ち越されることはない)では、レギュラーボーナス(A)またはレギュラーボーナス(B)の当選となることはない。ビッグボーナス中の一般ゲームにおいて前回以前のゲームからレギュラーボーナス(B)の当選が持ち越されている状態で、スイカ、ベル、チェリー、リプレイAまたはリプレイBに当選したときには、これらの役の当選フラグが、レギュラーボーナス(B)当選フラグに重ねて設定されるものとなる。
ビッグボーナス中の一般ゲームとレギュラーボーナスゲームとを除いて、スイカに単独で当選となる判定値の数とスイカ+1枚役に当選となる判定値の数とは、何れも280である。一方、ビッグボーナス(A)+スイカ、ビッグボーナス(B)+スイカ、ビッグボーナス(C)+スイカに当選となる判定値の数は、何れも16であるのに対して、ビッグボーナス(A)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(B)+スイカ+1枚役、ビッグボーナス(C)+スイカ+1枚役に当選となる判定値の数は、何れも4である。
従って、1枚役に当選せずにスイカに当選となる場合に、さらにビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに同時当選となる確率は、(16+16+16)/(16+16+16+280)≒1/6.83となる。これに対して、スイカと1枚役に同時当選となる場合に、さらにビッグボーナス(A)〜(C)の何れかにも同時当選となる確率は、(4+4+4)/(4+4+4+280)≒1/24.3となる。つまり、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかと同時当選する確率は、スイカ+1枚役に当選するよりも1枚役に当選せずにスイカに当選する場合の方が高いものとなっている。
また、ビッグボーナス中の一般ゲームとレギュラーボーナスゲームとを除いて、チェリーに単独当選となる判定値数の数は488であり、ビッグボーナス(A)+チェリー、ビッグボーナス(B)+チェリー、ビッグボーナス(C)+チェリーに当選となる判定値の数は、何れも44である。つまり、チェリーに当選となる場合に、さらにビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに同時当選となる確率は、(44+44+44)/(44+44+44+488)≒4.70となる。つまり、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに同時当選する確率は、チェリーに当選する場合の方がさらに高いものとなっている。
リプレイAとリプレイBの当選となる判定値の数は、それぞれ、RT0(通常の遊技状態)では8917と75、RT1では370と8992、RT2では33428と75、RT3では50529と75となっている(リプレイBの判定値数については、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとの同時当選のものを含む)。
また、ビッグボーナスに制御されていないときにリプレイBに単独当選となる判定値の数は、RT0では0、RT1では8917、RT2では0、RT3では0となっている。すなわち、ビッグボーナスに制御されていない場合においてリプレイBに当選するときには、RT1に制御されている場合を除いて、必ずビッグボーナス(A)〜(C)の何れかと同時当選することになっている。
また、リプレイAとリプレイBの判定値数の合計数は、RT0では8992、RT1では9362、RT2では33503、RT3では50604となっている(ビッグボーナス中の一般ゲーム及びレギュラーボーナスゲームの場合も同じ)。リプレイAまたはリプレイBの何れかに当選する確率は、RT0ではおおよそ1/7.29、RT1ではおおよそ1/7.00となっているのに対して、RT2ではおおよそ1/1.95、RT3ではおおよそ1/1.30となっている。
このようにリプレイの合計当選確率が設定されることで、ビッグボーナスに併せて制御されている場合を除外して考えると、RT0(通常の遊技状態)及びRT1ではメダルの払出率が1よりもかなり小さい(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が小さい)が、RT2ではメダルの払出率がほぼ1となり、RT3ではメダルの払出率が1よりもかなり大きくなる(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が大きい)。
また、ビッグボーナス中の一般ゲームだけでのメダルの払出率は、通常の遊技状態またはRT1と変わりがないが、レギュラーボーナス(1)のメダルの払出率は、9枚役であるベルにかなりの高確率で当選するため、非常に高くなっている。レギュラーボーナス(2)のメダルの払出率は、さらに各ゲームの賭け数が1となり、ベルに入賞したときのメダルの払い出し数が15枚に増えることから、レギュラーボーナス(1)よりもさらに高くなっている。ビッグボーナス中の一般ゲームでは、かなりの高確率でレギュラーボーナス(A)やレギュラーボーナス(2)に当選するため、ビッグボーナスの期間全体で考えたメダルの払出率は、1よりも大きくなる。なお、以上説明したメダルの払出率の関係は、何れの設定値に設定されているときでも同じとなっている。
ここで、RTの制御について説明する。前述したとおり、RT(RT0〜RT3)は、ビッグボーナス(一般ゲーム及びレギュラーボーナスゲーム)に制御されているか否かに関わらず制御される遊技状態である。設定値の変更操作を行った後に制御される初期の状態は、ビッグボーナスに制御されてないでRT0となっている通常の遊技状態である。RT0は、次に示すようなRT1、RT2、RT3への移行条件が成立する場合の他は、ゲーム数の消化によって終了させられることはない。
ビッグボーナスに制御されていないとき(RT0〜RT3の何れも含む)においてビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選するとゲーム数が無制限のRT2に制御されるが、ビッグボーナス(A)〜(C)に入賞すると、再びRT0に制御される。ビッグボーナス中の小役ゲームにおいてレギュラーボーナス(B)に入賞すると、ゲーム数が無制限のRT1に制御される。
また、通常の遊技状態においてスイカ、1枚役またはチェリーに入賞すると、その後の4ゲームの間だけRT2に制御される(スイカ、スイカ+1枚役、チェリーに当選したゲームから数えると、RT2の終了までは5ゲーム)。ビッグボーナスに制御されていないときに、リプレイBに入賞すると、既にRT3に制御されている場合とゲーム数無制限のRT2に制御されている場合とを除いて、その後の100ゲームの間だけRT3に制御される。但し、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選するとゲーム数無制限のRT2に制御されることとなるので、100ゲームを消化する前であってもRT3が終了させられる。
なお、ビッグボーナスに制御されていないときにおいてビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとスイカ、スイカ+1枚役またはチェリーに同時当選したときには、ビッグボーナス(A)〜(C)の当選に基づきゲーム数無制限のRT2に制御される。ビッグボーナスに制御されていないときにおいてビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとリプレイBに同時当選したときには、まず、ビッグボーナス(A)〜(C)の当選に基づきゲーム数無制限のRT2に制御されるので、この当選に基づきリプレイBに入賞してもRT3に制御されない。
ところで、ビッグボーナス中の一般ゲームに制御されているとき(ビッグボーナス(A)〜(C)の入賞後は必ずRT0)には、レギュラーボーナス(A)に当選する場合とレギュラーボーナス(B)に当選する場合とがある。RT0となっているビッグボーナス中の一般ゲームでレギュラーボーナス(A)に当選し、これに基づく入賞でレギュラーボーナス(1)に制御されても、RT0に制御されたままである。
ビッグボーナスの終了までにレギュラーボーナス(B)に入賞しなければ、ビッグボーナスの終了後の遊技状態は通常の遊技状態(RT0)となる。RT0では、非常に確率の低いビッグボーナス(A)〜(C)との同時当選を除いて、リプレイBに当選することはない。従って、ビッグボーナス中にレギュラーボーナス(B)に入賞しなかったならば、ビッグボーナスの終了後にRT3に制御されることとなる機会もあまり得られない。
これに対して、ビッグボーナス中の一般ゲームでレギュラーボーナス(B)に当選し、これに入賞すると、RT0からRT1に制御される。ビッグボーナスが終了するまでにレギュラーボーナス(A)に当選(入賞)することがあっても、RT1が終了させられることはないので、ビッグボーナスの終了までに1回でもレギュラーボーナス(B)に入賞していると、ビッグボーナスの終了後の遊技状態がRT1となる。
RT1では、ビッグボーナス(A)〜(C)との同時当選の場合を除いて、おおよそ1/7.35という比較的高い確率でリプレイBに当選し、これに入賞することとなる。リプレイBよりも先にビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選する確率は、非常に小さい。従って、ビッグボーナス中にレギュラーボーナス(B)に入賞していたならば、ビッグボーナスの終了後にRT3に制御される機会が非常に多くなる。
次に、リール3L、3C、3Rの停止制御について説明する。可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rは、スタートレバー11が操作され、且つ前回のゲームにおけるリール3L、3C、3Rの回転開始から所定時間を経過していることを条件に、回転開始される。そして、遊技者によって停止ボタン12L、12C、12Rが操作されると、対応するリール3L、3C、3Rの回転が停止されるものとなる。
リール3L、3C、3Rの回転停止は、対応する停止ボタン12L、12C、12Rの操作から190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内で当選フラグの設定されている役の図柄を入賞ライン上に揃えるように、また、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内で当選フラグの設定されていない役の図柄を入賞ライン上に揃えないように制御される。
ここで、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグが持ち越された状態でリプレイAに当選することによってリプレイA当選フラグも重複して設定されているときには、リプレイAの図柄を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに、リプレイAに入賞するので、この場合においてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞することはない。
ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグが持ち越された状態でリプレイBに当選すること、或いはビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとリプレイBに同時当選することによって、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグと重複してリプレイB当選フラグが設定されている場合も、リプレイBの図柄を優先して、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに、リプレイBに入賞するものとしている。
なお、リプレイAまたはリプレイBに必ず入賞してビッグボーナス(A)〜(C)に入賞することがないのは、リプレイAまたはリプレイBに優先して入賞させる停止制御を行うと、リール3L、3C、3Rにおける「JAC」、リール3Rにおける「ベル」の配列ではリプレイAまたはリプレイBを取りこぼすことがないからそうなっているのであって、リプレイAまたはリプレイBを優先して入賞させる停止制御がリプレイAまたはリプレイBを取りこぼさない停止制御ということを意味するのではない。例えば、図2と異なり、左または中のリール3L、3Cについて「JAC」の図柄間隔が5コマよりも大きくなっている配列であれば、リプレイAまたはリプレイBを優先して入賞させる停止制御でもリプレイAやリプレイBを取りこぼすことは生じ得る。
また、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグが持ち越された状態でチェリー以外の小役に当選すること、或いはビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとチェリー以外の小役に当選することによって、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグと小役当選フラグとが重複して設定されている場合には、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じてビッグボーナス(A)〜(C)のうちの当選しているものへの入賞可能性が残っているときにはビッグボーナス(A)〜(C)に入賞するようにリール3L、3C、3Rの停止制御を行い、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によりビッグボーナス(A)〜(C)の入賞が不能となったが当選している小役に入賞させることができるのであれば、当選している小役に入賞させるようにリール3L、3C、3Rの停止制御を行う。
また、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れの当選フラグの何れも設定されておらず、スイカ当選フラグと1枚役当選フラグとが重複して設定されている場合(スイカ+1枚役に当選した場合)には、払い出しメダル枚数が多いスイカの入賞を優先して停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じてリール3L、3C、3Rの停止制御を行い、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によりスイカの入賞が不能となったが1枚役に入賞させることができるのであれば、1枚役に入賞させるようにリール3L、3C、3Rの停止制御を行う。ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグが持ち越されているときに、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によりビッグボーナス(A)〜(C)の入賞が不能となった場合も同様である。
もっとも、スイカに入賞することが可能となる当選フラグの設定状況としては、スイカ当選フラグが単独で設定、スイカ当選フラグと1枚役当選フラグとが重複して設定、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグとスイカ当選フラグとが重複して設定、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグとスイカ当選フラグと1枚役当選フラグとが重複して設定の場合があるが、当選フラグの設定状況に応じてスイカの図柄組み合わせが導出されることとなる入賞ラインが異なるものとなっている。
スイカ当選フラグが単独で設定されている場合と、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグとスイカ当選フラグとが重複して設定されている場合は、原則としてスイカの図柄を横方向3本の何れかの入賞ラインに揃えるものとしている。“原則として”とは、可能な限りスイカの図柄を横方向の何れかの入賞ラインに揃えるものとするが、横方向の入賞ラインに揃えることはできないが、対角線方向の入賞ラインならスイカの図柄が揃えられるという操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rが操作された場合のみ、例外的に対角線の入賞ラインにスイカの図柄を揃えるということである。
スイカ当選フラグと1枚役当選フラグとが重複して設定されている場合と、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグとスイカ当選フラグと1枚役当選フラグとが重複して設定されている場合には、原則としてスイカの図柄を対角線2本の何れかの入賞ラインに揃えるものとしている。ここでの“原則として”の意味も、スイカ当選フラグが単独で設定されている場合と、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグとスイカ当選フラグとが重複して設定されている場合と同様である。
ここで、左から右の順番で停止ボタン12Lが操作されたものとする場合、1番目に停止される左のリール3Lについては、1枚役当選フラグが設定されていないときには、左のリール3Lについて「スイカ」を上中下段の何れに停止させてもよい。1枚役当選フラグも重複して設定されている場合には、停止ボタン12Lの操作タイミングに応じて可能な限り「スイカ」と「BAR」の両方を左のリール3Lに停止させるようにし(ビッグボーナス(A)〜(C)の当選フラグも設定されているときには、これらの図柄の方が優先)、その上で「スイカ」を中段に停止させると対角線の入賞ラインに揃えることができなくなるので、可能な限り「スイカ」を上段または下段に停止させるものとする。
例えば、左のリール3Lの下段に7番の図柄が位置するタイミングで停止ボタン12Lが操作された場合のみ、13番の「BAR」を上段までは引き込むことができるが、12番の「スイカ」を下段には引き込めないということが起こりえる。この場合だけは「スイカ」が中段に停止することとなるが、それ以外で左のリール3Lに「スイカ」を停止させることのできるタイミング、すなわち3番〜6番、8番〜12番の図柄が下段に位置するタイミングで停止ボタン12Lが操作されたのであれば、「スイカ」を上段または下段に停止させるものとなる。
また、1番目に停止される左のリール3Lについて、ビッグボーナス(C)当選フラグとスイカ当選フラグと1枚役当選フラグとが設定されているときには、16番〜0番の図柄が左のリール3Lの下段に位置するタイミングで停止ボタン12Lを操作すれば、左のリール3Lに「白7」と「スイカ」の両方を停止させることができる。このうちで17番〜0番の図柄が下段に位置するタイミングでは0番の「スイカ」を下段に停止させることができるので、左のリール3Lの下段に「スイカ」を中段に「白7」と停止させ、16番の図柄が下段に位置するタイミングでのみ、左のリール3Lの中段に「スイカ」を上段に「白7」を停止させる。
また、2番目に停止される中のリール3Cについては、スイカ当選フラグが単独で設定されているときに、最初に停止された左のリール3Lの下段に「スイカ」の図柄が停止したものとすると、2番目に操作した停止ボタン12Cの操作タイミングが中のリール3Cの下段に3番〜15番の図柄が位置するタイミングであれば、7番、10番または15番の「スイカ」を下段に停止させて、下段の横方向の入賞ラインにテンパイさせる。
停止ボタン12Cが中のリール3Cの下段に2番の図柄が位置するタイミングで操作された場合に限り、7番の「スイカ」を中のリール3Cの下段まで引き込むことはできないが、中段までは引き込むことができるので、7番の「スイカ」を中段に停止させて、右上がりの対角線の入賞ラインにテンパイさせる。中のリール3Cの下段に3番〜14番の図柄が位置するタイミングで停止ボタン12Cが操作された場合は、4コマの引き込み範囲で「スイカ」を中段に停止させることもできるが、そのようにはしないで、下段まで引き込む。
一方、スイカ当選フラグと1枚役当選フラグとが重複して設定されているときに、左から右の順番で停止ボタン12Lが操作されたものとし、最初に停止された左のリール3Lの下段に「スイカ」の図柄が停止したものとする。ここで、2番目に操作した停止ボタン12Cの操作タイミングが中のリール3Cの下段に2番〜14番の図柄が位置するタイミングであれば、7番、10番または15番の「スイカ」を中段に停止させて、右上がりの対角線の入賞ラインにテンパイさせる。
停止ボタン12Cが中のリール3Cの下段に15番の図柄が位置するタイミングで操作された場合に限り、4コマの引き込み範囲で中段に停止させることのできる「スイカ」は存在しないが、15番の「スイカ」を中のリール3Cの下段にそのまま停止させることができるので、15番の「スイカ」を下段に停止させて、下段の横方向の入賞ラインにテンパイさせる。中のリール3Cの下段に3番〜14番の図柄が位置するタイミングで停止ボタン12Cが操作された場合は、4コマの引き込み範囲で「スイカ」を下段に停止させることもできるが、そのようにはしないで、中段に停止させる。
また、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグが持ち越された状態でチェリーに当選すること、或いはビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとチェリーに同時当選することによって、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選フラグと小役当選フラグとが重複して設定されている場合には、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じてビッグボーナス(A)〜(C)のうちの当選しているものへの入賞可能性が残っているときにはビッグボーナス(A)〜(C)に入賞するようにリール3L、3C、3Rの停止制御を行い、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によりビッグボーナス(A)〜(C)の入賞が不能となったがチェリーに入賞させることができるのであれば、チェリーに入賞させるようにリール3Rの停止制御を行う。
チェリーは、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかと同時当選することが可能な小役であって、右のリール3Rに「チェリー」が導出されるだけで入賞となる小役である。チェリーに当選しているときには、左の停止ボタン12Lの操作タイミングが左のリール3Lに「チェリー」を停止できるタイミング、すなわち左のリール3Lの下段に4番〜17番の図柄が位置するタイミングであると、左のリール3Lの上段または下段に「チェリー」が停止されるものとなっている。
また、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選しているとき(チェリーを含む他の役に当選しているときを含む)にも、停止ボタン12Lの操作タイミングにより左のリール3Lの上段または下段に「チェリー」が停止されることがある。チェリーにも当選せず、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選していないときには、左のリール3Lに「チェリー」が停止されることはない。もっとも、左のリール3Lに「チェリー」を停止させることよりも、ビッグボーナス(A)〜(C)の当選しているものの図柄、或いは他に当選しているものの図柄を左のリール3Lに停止させることの方が優先される。但し、当選している役の図柄を導出できる限りにおいて、可能な限り「チェリー」も左のリール3Lに停止されるものとなる。
例えば、ビッグボーナス(C)に当選しているときにおいて左のリール3Lの下段に17番の「チェリー」が位置するタイミングで停止ボタン12Lが1番目に操作された場合、4コマの引き込み範囲で1番の「白7」を引き込めるので、17番の「チェリー」が下段に停止されることはない。また、ビッグボーナス(B)に当選しているときにおいて左のリール3Lの下段に7番の図柄が位置するタイミングで停止ボタン12Lが1番目に操作された場合は、1コマまたは2コマの引き込みで左のリールの中段と上段、または下段と中段に、それぞれ「青7」、「チェリー」を停止させるものとなる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によっては取りこぼしが生じる役に当選しているときにおいて、先に停止したリールに導出された図柄で当該当選している役への入賞の可能性がなくなっていても、残りのリールを停止させるときには、可能な限り当選している役の図柄を引き込む制御を行う。
例えば、スイカに単独で当選しているときに停止ボタン12L、12C、12Rが左から右に順次操作されたものとした場合、1番目に操作した停止ボタン12Lの操作タイミングが左のリール3Lの下段に13番または14番の図柄が位置するタイミングであると、左のリール3Lには「スイカ」が停止されない。この時点でスイカに入賞する可能性は、全くなくなってしまう。
スイカに入賞する可能性がなくなっても、4コマの引き込み範囲で可能な限り「スイカ」を引き込み、例えば、2番目に操作した停止ボタン12Cの操作タイミングが中のリール3Cの下段に0番の図柄が位置するタイミングであったならば、7番の「スイカ」をリール3Cの上段に停止させる。最後に操作される停止ボタン12Rの操作タイミングが右のリール3Rの上段に6番〜10番、または14番〜19番の図柄が位置するタイミングであれば、右のリール3Rの上段にも「スイカ」を停止させる。
なお、上記のリール3L、3C、3Rの停止制御は、遊技状態及び当選フラグの設定状況(及び既に停止しているリールに導出された図柄)に応じて未だ停止していないリールの停止操作位置と停止位置との関係を定めた停止制御テーブルを未停止のリールについて予め作成し、停止ボタン12L、12C、12Rがそれぞれ操作されたときに、予め作成された停止制御テーブルを参照して、対応するリールの回転を停止させるものとしている。なお、停止制御テーブルでは、停止操作位置に対して停止位置が一意に定められている。
この実施の形態にかかるスロットマシン1では、上記したようにリール3L、3C、3Rの停止制御が行われるが、ビッグボーナスへの移行を伴う特別役として、ビッグボーナス(A)〜(C)の3種類が用意されている。前述したように、ビッグボーナス(A)〜(C)のそれぞれの図柄組み合わせは、「赤7−赤7−赤7」、「青7−青7−青7」、「白7−白7−青7」となっている。
ここで、ビッグボーナス(A)とビッグボーナス(B)について検討すると、リール3L、3C、3Rの何れについても「赤7」と「青7」の図柄には7コマ以上の配置間隔がある。例えば、左のリール3Lを例にすると、これが1番目に停止されるとしても4コマの引き込み範囲内で「赤7」を上中下段の何れかに停止させることができ、且つ「白7」を上中下段の何れかに停止させることのできる停止ボタン12Lの操作タイミングはない。従って、ビッグボーナス(A)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とは排他的なものとなる。
ビッグボーナス(A)とビッグボーナス(C)について検討すると、左と中のリール3L、3Cについては「赤7」と「白7」の配置間隔が7コマよりも小さくなっている箇所がある。しかし、右のリール3Rについては、「赤7」と「青7」の図柄には7コマ以上の配置間隔があるので、ビッグボーナス(A)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とビッグボーナス(C)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とも排他的なものとなる。
ビッグボーナス(B)とビッグボーナス(C)について検討すると、右のリールについての図柄は共通しているが、左と中のリール3L、3Cについては「青7」と「白7」の図柄には7コマ以上の配置間隔がある。従って、ビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とビッグボーナス(C)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とも排他的なものとなる。
つまり、ビッグボーナス(A)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順と、ビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順と、ビッグボーナス(C)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とは、互いに排他的なものとなっている。従って、ビッグボーナス(A)に入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してハズレとなった、または小役に入賞したとしても、ビッグボーナス(A)には当選していないことが分かるのみで、ビッグボーナス(B)、(C)に当選しているか否かは分からない。
次のゲームでビッグボーナス(B)に入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してハズレとなった、または小役に入賞したとしても、ビッグボーナス(B)にも当選していないことが分かるのみで、ビッグボーナス(C)に当選しているか否かは依然として分からない。さらに次のゲームでビッグボーナス(C)に入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してハズレとなった、または小役に入賞したときに、ビッグボーナス(C)にも当選していないということが分かる。
このように3種類のビッグボーナス(A)〜(C)のそれぞれに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的なものであることから、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選していないことが分かる(今回のゲームまたは前回のゲームでビッグボーナス(A)に当選していたり、今回のゲームでビッグボーナス(B)に当選しているということもあるが、確率的には非常に低いので、これを無視して考えた場合)までには3ゲームを要することとなる。
一方、リプレイAまたはリプレイBに当選しているときには、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選しているか否かに関わらず、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに、必ずリプレイAまたはリプレイBに入賞することとなる。従って、リプレイAまたはリプレイBに入賞したゲームでは、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに入賞可能な操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作していたとしても、ビッグボーナス(A)〜(C)に当選しているかどうかが分かることはない。
次に、この実施の形態にかかるスロットマシン1において、演出制御基板102のCPU121により実行される演出の処理について説明する。演出制御基板102のCPU121により実行される演出としては、5ゲームの期間に亘って継続して所定の画像を液晶表示器4に表示することにより実行される連続演出がある。連続演出は、ビッグボーナスに制御されていないときにおいて、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選した(他の役に同時当選した場合を含む)ときの他に、スイカに当選した(1枚役に同時当選した場合を含む)とき、チェリーに当選したとき、及びリプレイBに当選したとき(但し、既にビッグボーナス(A)〜(C)に当選している場合を除く)とに開始される。
連続演出の演出パターンとしては、最終段階の演出においてビッグボーナス(A)〜(C)の当選を示す告知パターンと、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れにもハズレとなっていることを示す予告パターンとがある。また、演出のシナリオとして、A、B、C、Dの4種類のシナリオのパターンが用意されている。告知パターンと予告パターンとでは、それぞれ最終段階の演出で示される結果だけが異なる同じシナリオのパターンが用意されている。連続演出は、シナリオ毎に定められた一連のストーリー性を持って展開される。
連続演出の演出パターンは、連続演出が開始するとき、すなわち上記した開始契機が成立したときに選択される。ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選で連続演出が開始されるときには告知パターンが、ビッグボーナス(A)〜(C)の当選以外の契機で連続演出が開始されるときには予告パターンが選ばれる。連続演出の開始後にビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選したときには、予告パターンから告知パターンに変更される(スイカ、チェリーまたはリプレイBに当選したときは、シナリオの変更もある)。
シナリオの選択については、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選しているときには、A、B、Cのシナリオのパターンがそれぞれ4%、20%、76%の割合で選ばれる。一方、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選していないときには、A、B、Cのシナリオのパターンが、それぞれ76%、20%、4%の割合で選ばれる。最初からシナリオDのパターンが選ばれることはない。
さらに、連続演出は、ビッグボーナス(A)〜(C)に入賞しない限り5ゲームの期間に亘って継続して実行されるものとなるが、この連続演出が実行されているときの各ゲームで、新たにビッグボーナス(A)〜(C)との同時当選役であるスイカ(1枚役と同時当選を含む)、チェリー、またはリプレイBに当選したりすることがある。この場合には、そのままスイカ、1枚役、チェリーまたはリプレイBに入賞する場合が多いので、当該ゲームでのスイカ、1枚役、チェリーまたはリプレイBの入賞を予め見越して、先に選択されていたシナリオの連続演出の演出パターンに変えて、新たなシナリオの演出パターンに選択変更するものとしている。
より詳細に説明すると、シナリオAのパターンが選択されていた場合には、シナリオBのパターンに変更され、シナリオBのパターンが選択されていた場合には、シナリオCのパターンに変更され、シナリオCのパターンが選択されていた場合には、シナリオDのパターンに変更される。既にシナリオDのパターンが選択されているときに、さらにスイカ、チェリーまたはリプレイBに当選しても、シナリオの選択変更はない。
なお、連続演出の期間が5ゲームと定められているのは、次の理由による。仮にビッグボーナス(A)〜(C)に当選して連続演出が開始されるのであれば、RT2に遊技状態が制御される。スイカまたはチェリーに当選して連続演出が開始される場合でも、多くの場合はスイカまたはチェリーに入賞してRT2に遊技状態が制御される。リプレイBに当選して連続演出が開始される場合にはRT3に制御される。つまり、リプレイBの当選で連続演出が開始される場合を除いて、多くの場合は連続演出が開始された後の状態はRT2となる。
連続演出の開始されたゲームでは、RT2の状態での内部抽選ではないので、終了までの残りの4ゲームで考えると、4×(33503/65536)≒2.04ゲームの期待値でリプレイAまたはリプレイBに入賞する(RT1に制御されていた場合を除いて、連続演出の開始されたゲームでリプレイBに重複当選し、これに入賞する確率は、無視できるほどに小さい)。従って、リプレイAまたはリプレイBに入賞したゲームでは何れにしてもビッグボーナス(A)〜(C)に当選していることが分からないので、連続演出が行われている5ゲームの間にビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選していないということが分かるゲーム数の期待値は、おおよそ2.96ゲームしかないことになる。
リプレイBの単独当選で連続演出が開始されるときには、RT3に遊技状態が制御されるが、この場合における連続演出が行われる5ゲームの間にリプレイAまたはリプレイBに入賞するゲーム数の期待値は、さらに大きい。また、RT1に制御されていた連続演出が開始されるゲームでは、リプレイBに単独当選し、これに入賞する確率も一定程度あるので、連続演出が行われる5ゲームの間にリプレイAまたはリプレイBに入賞するゲーム数の期待値は、さらに大きなものとなる。
連続演出の継続ゲーム数である5ゲームは、リプレイAまたはリプレイBに入賞しないで停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じてビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選していないことが分かるまでに要するゲーム数が3ゲームあり、これに連続演出中でリプレイAまたはリプレイBに入賞するゲーム数の期待値である2.04を加算した5.04よりも小さい最大の整数ゲーム数となっている。連続演出の継続ゲーム数である5ゲームは、連続演出が終了するまでにビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選していないことが判明してしまわずに済むゲーム数として定められたものである。
なお、連続演出の開始契機であるかどうかを判断するため、演出制御基板102のRAM122には、遊技状態コマンドが示す遊技状態を保存する領域が設けられ、CPU121は、これに基づいてビッグボーナスに制御されているかどうかを判断している。また、RAM122には、当選状況通知コマンドが示す当選状況を最新の2ゲーム分だけ保存する領域が設けられ、CPU121は、これに基づいて各ゲームでの当選状況を判断するだけではなく、各ゲームでビッグボーナス(A)〜(C)に新たに当選したかどうかを判断することができる。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技の進行を、具体的な例に基づいて詳細に説明する。第1の例では、ビッグボーナス中におけるレギュラーボーナス(B)の入賞とビッグボーナスの終了後におけるRT3への制御を、第2の例では、ビッグボーナスに制御されていないときにおけるビッグボーナス(A)〜(C)の当選と連続演出の実行について、説明する。
図10は、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技の進行の第1の例を示す図である。この例で最初の状態は、遊技状態がビッグボーナスに制御されてなく、また、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選していないでRT0となっている通常の遊技状態であるものとする。ここでのリプレイAには、おおよそ1/7.29の確率で当選し、リプレイBには、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかと同時当選する場合にだけ、おおよそ1/873.81の確率で当選する。
この状態において、例えば、内部抽選においてビッグボーナス(C)に当選したものとする。これにより、遊技状態がRT2に制御されて、リプレイBの当選確率は変わらないものの、リプレイAの当選確率は、おおよそ1/1.95と、RT0のときよりも高くなる。
次に、RT2で数ゲームを消化したときにビッグボーナス(C)に入賞したものとする。これにより、ビッグボーナス(2)中の一般ゲームに制御されるとともに、RT0に遊技状態が制御される。RT0に制御されたことによって、再びリプレイAの当選確率が1/7.29となる。その後、ビッグボーナス(2)中の一般ゲームでレギュラーボーナス(A)に入賞すると、ビッグボーナス(2)においてレギュラーボーナス(1)に制御されるが、RT0のままでリプレイA、リプレイBの当選確率に変化は生じない。
レギュラーボーナス(1)で8ゲーム入賞すると、再びビッグボーナス(2)中の一般ゲームに戻るが、ここでもRT0のままでリプレイA、リプレイBの当選確率に変化は生じない。その後、ビッグボーナス(2)中の一般ゲームでレギュラーボーナス(B)に入賞すると、遊技状態がレギュラーボーナス(2)に制御されるとともに、RT1に制御されるものとなる。RT1に制御されたことによって、リプレイAの当選確率は、おおよそ1/177.12となるが、リプレイBの当選確率は、おおよそ1/7.30となる。ビッグボーナス(2)中のレギュラーボーナス(2)においてリプレイBに入賞しても、RT1のままでリプレイA、リプレイBの当選確率に変化は生じない。
次に、ビッグボーナス(2)の開始からのメダルの払い出し総数が120枚を越えると、ビッグボーナス(2)が終了する(同時に、ビッグボーナス(2)も終了する)が、RT1は終了せずに、リプレイA、リプレイBの当選確率は、それぞれ1/177.12、1/7.30となる。ビッグボーナス(2)が終了した後のRT1では、1/7.30という比較的高い確率でリプレイBに当選し、入賞することとなる。
ここでリプレイBに入賞すると、RT1からRT3に制御され、リプレイBの当選確率(ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとの同時当選のみ)は、1/873.81となるが、リプレイAの当選確率がおおよそ1/1.30となり、メダルの払出率が1を越えることとなる。ビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選しないままRT3で100ゲームを消化すると、RT3からRT0に制御され、通常の遊技状態に戻るものとなる。
図11は、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技の進行の第2の例を示す図である。この例でも最初の状態は、遊技状態がビッグボーナスに制御されてなく、また、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選していないでRT0となっている通常の遊技状態であるものとする。
この状態において、内部抽選においてチェリーに当選したものとすると、ここから5ゲームの期間だけ継続する連続演出が開始される。また、この当選に基づいてチェリーに入賞すると、その後の4ゲームの間だけ遊技状態がRT2に制御される。RT2に制御されると、リプレイBの当選確率は、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとの同時当選となる場合の1/873.81だけであるが、リプレイAの当選確率が1/1.95に上昇し、RT2に制御されている間の4ゲームの間で2ゲーム強の期待値でリプレイAまたはリプレイBに当選することとなる。
例えば、連続演出が行われる5ゲームのうちでチェリーに入賞した最初のゲームを除く残りの4ゲームで、リプレイAまたはリプレイBの当選確率に基づいて算出される期待値の2ゲームだけ(ここでは、チェリー入賞後の次のゲームと、次の次の次のゲーム)リプレイAに当選したものとする。連続演出が開始されてから2ゲーム目でビッグボーナス(A)を狙って停止ボタン12L、12C、12Rを操作したが、リプレイAに入賞することとなる。
連続演出の開始から2ゲーム目では、ビッグボーナス(A)に当選しているかどうかが分かることはなく(狙っていないビッグボーナス(B)、(C)の当選の有無は、当然のこととして分からない)、3ゲーム目でもビッグボーナス(A)を狙って停止ボタン12L、12C、12Rを操作するものとする。ここで可変表示装置2の表示結果がハズレとなると、ビッグボーナス(A)に当選していないことは分かるが、狙っていないビッグボーナス(B)、(C)に当選しているかどうかは未だ分からない。
連続演出の開始から4ゲーム目では、3ゲーム目においてビッグボーナス(A)に当選していないことが判明したので、ビッグボーナス(B)を狙って停止ボタン12L、12C、12Rを操作したものとする。ここでも、リプレイAに入賞すると、狙っていないビッグボーナス(C)はもちろんのこと、狙ったビッグボーナス(B)に当選しているかどうかも分からない。
そして、連続演出の開始から5ゲーム目において、再びビッグボーナス(B)を狙って停止ボタン12L、12C、12Rを操作したものとする。ここで可変表示装置2の表示結果がハズレとなると、ビッグボーナス(B)にも当選していないことが分かるが、狙っていないビッグボーナス(C)に当選しているかどうかは分からない。そして、ビッグボーナス(C)に当選しているかどうかが分からないまま、連続演出が終了することとなる。また、連続演出の終了とともにRT2が終了してRT0に制御され、リプレイ当選確率も再び1/7.29となる。
その後、何ゲームかを消化した後、ビッグボーナス(C)に当選したものとする。このビッグボーナス(C)の当選により、連続演出が開始されるとともに、RT0からRT2に制御され、次のゲームからはリプレイAの当選確率が1/1.95に上昇する。連続演出が開始されたゲームでビッグボーナス(A)を狙って停止ボタン12L、12C、12Rを操作しても、当選しているビッグボーナス(C)を入賞させることはできないので、可変表示装置2の表示結果はハズレとなる。これにより、ビッグボーナス(A)には当選していないことが判明するが、ビッグボーナス(B)、(C)に当選しているかは未だ分からない。
また、遊技状態がRT2に制御されてから内部抽選が行われる残りの4ゲームでリプレイAまたはリプレイBの当選確率に基づいて算出される期待値の2ゲームだけ(ここでは、チェリー入賞後の次のゲームと、次の次の次のゲーム)リプレイAに当選したものとする。連続演出が開始されてから2ゲーム目で未だ当選していないことが判明していないビッグボーナス(B)を狙って停止ボタン12L、12C、12Rを操作したが、リプレイAに入賞することとなる。
連続演出の開始から2ゲーム目では、ビッグボーナス(B)に当選しているかどうかが分かることはなく(未だに狙っていないビッグボーナス(C)の当選の有無は、当然のこととして分からない)、3ゲーム目でもビッグボーナス(B)を狙って停止ボタン12L、12C、12Rを操作するものとする。ここで可変表示装置2の表示結果がハズレとなると、ビッグボーナス(B)に当選していないことは分かるが、狙っていないビッグボーナス(C)に当選しているかどうかは未だ分からない。
そして、連続演出の開始から5ゲーム目において、再びビッグボーナス(C)を狙って停止ボタン12L、12C、12Rを操作したものとする。ここでビッグボーナス(C)に当選しているので、可変表示装置2にビッグボーナス(C)の表示結果が導出されるが、これと同時に連続演出が終了することとなる。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに入賞して遊技状態がビッグボーナス(ビッグボーナス(1)または(2))に制御されているときにレギュラーボーナス(A)またはレギュラーボーナス(B)に入賞すると、ビッグボーナス中のレギュラーボーナス(レギュラーボーナス(1)または(2))に制御される。ここで、特にレギュラーボーナス(B)に入賞したときには、さらにRT1にも制御される。
RT1に制御されると、リプレイBに当選する確率がおおよそ1/7.35と他の遊技状態に比べてかなり高くなるが、このRT1は、レギュラーボーナス(2)が終了しても、さらにビッグボーナスが終了しても継続される。ビッグボーナスが終了しても、リプレイBに当選する確率は、ビッグボーナスの終了前と変わらない。また、遊技状態がビッグボーナスにある間は、リプレイBに入賞してもリプレイ当選確率は変わらないのに対して、ビッグボーナスの終了後にリプレイBに入賞すると、メダルの払出率が1を越えるRT3に制御されるものとなる。
一方、ビッグボーナス中にレギュラーボーナス(A)にしか入賞しなければ、当該ビッグボーナスが終了した後にリプレイBに当選することは、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかと同時当選する場合の極めて限られた場合を除いて生じない。このように遊技状態がビッグボーナスに制御されている間に、レギュラーボーナス(A)ではなくレギュラーボーナス(B)に入賞することによって、ビッグボーナスの終了後も遊技者に有利なRT3への制御に対する遊技者の期待感を煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ビッグボーナス中にレギュラーボーナス(A)に入賞することによって制御されるレギュラーボーナス(1)では、各ゲームに設定すべき賭け数が3、ベル入賞時に払い出されるメダルの枚数が9枚となっている。これに対して、レギュラーボーナス(B)に入賞することによって制御されるレギュラーボーナス(2)では、各役の当選確率はレギュラーボーナス(1)と変わらないものの、各ゲームに設定すべき賭け数が1となってメダルの消費を抑えることができるようになるとともに、ベル入賞時に払い出されるメダルの枚数も15枚に増える。これにより、ビッグボーナス中にレギュラーボーナス(B)に入賞することへの遊技者の期待感をさらに高めさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ビッグボーナス中にレギュラーボーナス(B)に入賞すると、RT1に制御されてリプレイBの当選確率が高くなるものの、レギュラーボーナス(B)に入賞せずにRT0のままビッグボーナスが終了しても、ビッグボーナス(A)〜(C)との同時当選であればリプレイBに当選することがある。つまり、ビッグボーナス中にレギュラーボーナス(B)に入賞しなかったとしても、リプレイBに入賞してRT3に制御されることはあるので、遊技に意外性が生じて遊技の興趣を向上させることができる。
特にビッグボーナス中にレギュラーボーナス(B)に入賞してRT1に制御されている場合以外でリプレイBに入賞したときには、単にRT3に制御されて遊技者が利益を得られるというだけではなく、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選していることが確定していることになる。これにより、ビッグボーナス中のレギュラーボーナス(B)の入賞でRT1に制御されているとき以外のリプレイBの入賞に対する遊技者の期待感をさらに高めさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記スロットマシン1では、ビッグボーナスに制御されていないときにおいて、スイカ、スイカ+1枚役、或いはチェリーには、ビッグボーナス(A)〜(C)と同時にではなく当選する場合もあるが、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかと同時に当選する場合もある。つまり、ビッグボーナスに制御されていないときにおいてスイカ、チェリー或いは1枚役に入賞したときには、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選していることを期待できるものとなる。
もっとも、チェリーの当選全体に対してビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに同時当選する割合は、スイカの当選全体(1枚役との同時当選を含む)に対してビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに同時当選する割合よりも高い。このため、ビッグボーナスに制御されていないときにおいて15枚役であるスイカではなく、2×1枚役であるチェリーに入賞しても、遊技者を落胆させることはない。また、特に開発段階においてビッグボーナス(A)〜(C)との同時当選確率を調整すべくチェリーとビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに同時当選する確率を変更しても、メダルの払出率にあまり影響を及ぼすことがない。
また、スイカは、単独当選する場合と、1枚役と同時に当選する場合(1枚役は、単独で当選し得ない)と、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかと同時に当選する場合と、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかと1枚役と同時に当選する場合とがある。この何れの場合も、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じてスイカに入賞することがあり、スイカに入賞し得る操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作したのであれば、1枚役には入賞し得ない。
ここで、1枚役に当選せずにスイカに単独当選している場合とスイカとビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに同時当選している場合にスイカに入賞するときには、スイカの図柄は、原則として横方向の入賞ラインに導出される。一方、1枚役とともにスイカに当選している場合と1枚役とともにスイカとビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに同時当選している場合にスイカに入賞するときは、スイカの図柄は、原則として対角線方向の入賞ラインに導出される。
1枚役に当選せずにスイカに当選している場合全体に対してビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに同時当選する割合は、1枚役とともにスイカに当選している場合全体に対してビッグボーナス(A)〜(C)の何れかにも同時当選する割合に比べて、高いものとなっている。このため、同じようにスイカに入賞したときであっても、スイカの図柄が導出された入賞ラインが横方向の入賞ラインとなった場合には、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに同時当選している可能性が高いということになり、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選に対する遊技者の期待感を高めさせて、遊技の興趣を向上させることができる。
一方、スイカに入賞したときにスイカの図柄が導出された入賞ラインが対角線方向の入賞ラインとなった場合であっても、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選している可能性はある。このため、スイカの図柄が対角線方向の入賞ラインに導出された場合でも、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選を期待する遊技者を落胆させてしまうことがない。
また、前述したようにビッグボーナス(A)〜(C)の何れかと同時当選し得るチェリーは、可変表示装置2を構成する3つのリール3L、3C、3Rのうちでスロットマシン1に向かって最も右にあるリール3Rに「チェリー」の図柄が停止されるだけで入賞となる役である。遊技者は、従来からのスロットマシンの例に倣い、停止ボタン12L、12C、12Rを左から右に順番に操作し、リール3L、3C、3Rを左から右の順番で停止させていくのが一般的である。
このように左から右の順番で停止ボタン12L、12C、12Rを操作した場合は、チェリーの入賞が判明するのは、1番最後に最も右のリール3Rが停止されたときである。もっとも、チェリーに当選しているときには、ここよりも先に停止される左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止ボタン12Lの操作タイミングに応じて停止されることがある。左のリール3Lに「チェリー」が停止された後、最終的に右のリール3Rに「チェリー」が停止すれば、持ち越しと同時当選を除いてビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選しているということはない。
もっとも、チェリーに当選していなくても、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選しているときには、停止ボタン12Lの操作タイミングに応じてビッグボーナス(A)〜(C)のうちの当選しているものの図柄を停止させることができなければ、左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止されることがある。このため、一般的に先に停止される左のリール3Lに「チェリー」の図柄が停止された段階では、ビッグボーナス(A)〜(C)の当選を遊技者に大いに期待させることができるものとなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選しているときには、それぞれ停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じてビッグボーナス(A)〜(C)に入賞させることができる。もっとも、ビッグボーナス(A)〜(C)の各々に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順は互いに排他的なものとなっている。
例えば、ビッグボーナス(A)に入賞させるための操作手順で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してビッグボーナス(A)〜(C)に入賞しなかったとしても、ビッグボーナス(B)または(C)には当選している可能性がある。中途でビッグボーナス(A)〜(C)に当選する場合を除外して考えても、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順と可変表示装置2に導出された表示結果とに基づいてビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選していないことが判明するには、3ゲームを要することとなる。
さらに、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選が持ち越された状態でリプレイAまたはリプレイBに当選したり、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとリプレイBに同時当選した場合には、停止ボタン12L、12C、12Rを如何なる手順で操作したとしても、必ずリプレイAまたはリプレイBに入賞する。従って、リプレイAまたはリプレイBに入賞したときには、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選しているかどうかが遊技者に分かることはない。
ビッグボーナス(A)〜(C)に当選した場合を含む連続演出の開始条件が成立した場合には、そこから5ゲームの期間に亘って液晶表示器4において連続演出が実行されるが、この連続演出が実行されている期間においてリプレイAまたはリプレイBに入賞するゲームが生じ得る。連続演出の実行中にリプレイAまたはリプレイBに入賞すれば、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選しているかどうかは分からないので、連続演出の開始から終了までにビッグボーナス(A)〜(C)の何れかが当選していないと分かるゲーム数の期待値は、連続演出のゲーム数からリプレイAまたはリプレイBに当選するゲーム数の期待値を減算した数ということになる。
連続演出の開始条件の1つであるビッグボーナス(A)〜(C)の当選(他の役との同時当選を含む)は、遊技状態をRT2に制御させる。他の連続演出の開始条件としてスイカの当選(1枚役との同時当選を含む)、チェリーの当選があるが、これに基づいてスイカまたはチェリーに入賞すると、RT2に制御される。さらに他の連続演出の開始条件としてリプレイBの当選があるが、この場合には、必ずリプレイBに入賞し、これに基づいてRT3に制御される。つまり、連続演出が実行される場合は、RT2に遊技状態が制御されているときが多く、RT3に制御されているときもあるが、RT2よりもさらにリプレイAまたはリプレイBの当選確率が高くなる、
スイカまたはチェリーに当選してハズレとなった少ないケースを除外して考えると、連続演出が実行されているときの多くではRT2に制御されているということになる。ここで連続演出が終了するまでの残りの4ゲームでリプレイAまたはリプレイBに入賞するゲーム数の期待値は、2.04ゲームとなり、これにビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選していないことが判明するのに要するゲーム数の3を加算すると、5.04ゲームということになり、連続演出は、これよりも小さい5ゲームの間に亘って継続して実行されるものとなっている。
この連続演出の継続ゲーム数である5ゲームは、予め定められた固定のゲーム数であり、もとより当選確率の低いビッグボーナス(A)〜(C)の当選や同時当選役(スイカ、チェリー、リプレイB)の当選でシナリオを変更する場合の他は、演出の途中で制御を変更することがない。これにより、連続演出の実行の制御が複雑にならずに済む。また、連続演出の継続ゲーム数が予め5ゲームと定められているため、その5ゲームの間に段階的に進行するストーリー性のある連続演出を実行することが可能となり、演出全体に纏まりが生じて、演出の興趣を向上させることができる。
もっとも、連続演出の継続ゲーム数を、ビッグボーナス(A)〜(C)の種類数である3よりも大きな5ゲームに定めたとしても、この間にリプレイAまたはリプレイBに入賞するゲーム数の期待値を考えれば、計算上の割合では連続演出が終了するまでにビッグボーナス(A)〜(C)の全てに当選していないことが判明してしまうことがない。このため、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選していないことが判明した後に実行される連続演出で遊技者を煩わせずに済むものとなる。一方、連続演出の継続ゲーム数は、5.04よりも小さい整数の中では最大の5となっているので、できるだけ長期に亘って遊技者の期待感を持続させることができる。
また、上記したように連続演出が実行されている間は、RT2(或いはRT3)に遊技状態が制御されていることが多く、ここでは、RT0またはRT1に制御されているときに比べて、リプレイAまたはリプレイBに当選する確率が高くなる。つまり、連続演出が行われている期間においてリプレイAまたはリプレイBに入賞して、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選していないことが判明し得ないゲーム数の期待値が多くなる。この分だけ連続演出の継続ゲーム数を増加させることができるので、より長期間に亘って継続する連続演出によって、遊技者の期待感を長期に亘って継続させることができる。
さらに、連続演出の実行されている間にリプレイAまたはリプレイBに入賞するゲーム数の期待値の分だけ、ビッグボーナス(A)〜(C)の種類数よりも連続演出の継続ゲーム数を長くすることで連続演出のボリュームを増大させることができている。連続演出のボリュームを増大させるために、ビッグボーナスの種類数をむやみに増やす必要がないので、リール3L、3C、3Rにおける図柄配列の制約の問題や、リール3L、3C、3Rの停止制御の複雑化といった問題が生じることもない。
連続演出は、5ゲームの期間に亘って継続するものであるため、連続演出が行われている間のゲームで新たにビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選することもあり、さらに、連続演出が行われている間のゲームで、スイカ、スイカ+1枚役、チェリー或いはリプレイBと、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかと同時当選する場合もある。つまり、既に連続演出が行われていても、スイカ、チェリー、1枚役或いはリプレイBに入賞したときには、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選していることへの期待感が高められるものとなる。
連続演出は、その開始時において複数種類のシナリオのパターンの中から何れかのシナリオのパターンが選択されて実行されるが、連続演出が開始された後にスイカ、チェリー、1枚役またはリプレイBに入賞したときには、異なるシナリオのパターンに変更されるものとなる。これにより、遊技者の期待感の高まりに沿った演出を行うことができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、リール3L、3C、3Rの回転は、それぞれ停止ボタン12L、12C、12Rの操作から190ミリ秒の最大遅延時間の範囲内(すなわち、4コマの引き込み範囲内)で停止されるものとなっているため、ビッグボーナス(A)、ビッグボーナス(B)、ビッグボーナス(C)、レギュラーボーナス(B)、スイカ、1枚役、及びチェリーは、当選フラグが設定されていても、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によっては入賞し得ないことがある。
チェリー以外の3つのリール3L、3C、3Rに導出された図柄の組み合わせによって入賞となる役については、スイカを例にし、停止ボタン12L、12C、12Rが1番目に操作されたものとして説明すると、左の停止ボタン12Lの操作タイミングにより左のリール3Lに「スイカ」が停止されなければ、未だリール3C、3Rの回転は停止していないのにも関わらず、この時点で入賞する可能性はなくなってしまう。
もっとも、残りのリール3C、3Rに対して停止ボタン12C、12Rが操作されたときに、既に入賞の可能性がなくなっていたとしても、可能な限り「スイカ」の図柄を引き込むものとなっている。例えば、停止ボタン12C、12Rの操作タイミングによっては、中と右のリール3C、3Rについては、「スイカ」の図柄が入賞ライン上に並んだ表示態様が導出されるものとなる。このため、スイカの入賞の可能性がなくなった後にリール3C、3Rに導出された「スイカ」の図柄によって、遊技者は、スイカを取りこぼしたことを容易に判別することができる。
また、設定値を変更することによって遊技制御基板101のRAM112が初期化されるが、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするためのカウンタの値は初期化されない。このため、設定値の変更後においてもCPU111が把握するリールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数(RAM112のカウンタでカウントされているステップ数)が実際のステップ数と異なることがなく、パルス信号の励磁相が異なってリール3L、3C、3Rが滑らかに回転開始ができずに設定値の変更がされていることが遊技者に察知されてしまうということを防ぐことができる。
また、満タンセンサ90によりオーバーフロータンクの満タンが検出されているかどうかを1ゲームに1回ずつチェックし、満タンが検出されている場合には、満タンエラーに制御する。もっとも、前回のゲームでリプレイ入賞していた場合(すなわちRAM112にリプレイゲーム中フラグが設定されている場合)には、このチェックを行っていない。前回のゲームでリプレイ入賞していた場合は、遊技者がメダルを投入せずに賭け数が設定されるので、発生可能性の低い満タンエラーのチェックを省くことで遊技制御基板101の制御部110にかかる負荷を小さくすることができる。
また、外部出力基板105は、各種のボーナス中信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、及びセキュリティ信号を、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に出力するものとなっている。ここで、セキュリティ信号は、ドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号が含まれるが、これらは、パラレル・シリアル変換回路1002により時分割で同一の出力端子からシリアルに情報提供端子板1010に出力される。このようにセキュリティ信号を複数種類の信号を時分割で出力するものとしたことで、例えば、各種信号の出力のために外部出力基板105に搭載する半導体チップを小型化することができる。
また、セキュリティ信号には、精算中信号が含まれることから、外部装置でこれを監視することによって、クレジットまたは賭け数に応じたメダルの精算が行われていることを掌握でき、クレ満ゴトのような不正行為が行われていることを遊技店の店員が容易に察知することができるようになる。さらに、セキュリティ信号には、投入エラー信号と払い出しエラー信号が含まれることから、仮に遊技店の店員がエラー信号に気づかなかった場合でも、これらを外部装置で監視することによって、遊技を行わずに不正にメダルを得ようとする行為(メダル投入口13からの不正なメダル投入行為やホッパー80からメダルを抜くなどの行為)が行われていることも遊技店の店員が容易に察知することができるようになる。
また、セキュリティ信号には、設定値変更信号が含まれることから、外部装置でこれを監視することによって、設定値の変更が行われていることを掌握することができ、設定変更ゴトのような不正行為が行われていることを遊技店の店員が察知することができるようになる。さらに、セキュリティ信号には、ドア開放信号が含まれることから、前面扉を開放したことで操作可能となる設定スイッチ91を不正に操作しようとするような行為が行われていることも遊技店の店員が容易に察知することができるようになる。
また、外部出力基板105にはバックアップ電源が搭載されており、スロットマシン1の電源がOFFされているときであっても、このバックアップ電源からの電力供給で、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることを検出し、ドア開放信号を含むセキュリティ信号を外部装置に出力することができるものとなっている。スロットマシン1の電源がOFFされ、遊技が行われていないときであっても、遊技制御基板101の制御部110や演出制御基板102の制御部120を構成する半導体チップを非正規品に交換したり、本来は外部に出力されない内部信号を外部に取り出すための器具をこれらの半導体チップに取り付けたりするといった不正行為が行われていることを遊技店の店員が容易に察知することができるものとなる。
さらに、セキュリティ信号には、投入エラー及び払い出しエラー以外のエラーが発生したことを示す他のエラー信号も含まれている。投入エラー及び払い出しエラー以外のエラーは、直接的にメダルを増加させようとする行為で発生するものではないが、エラーの発生時には何らかの不正が行われている可能性がある。また、エラーが発生したままで放置されていると、遊技者は遊技を行えない。遊技店の店員は、セキュリティ信号に含まれる他のエラー信号を外部装置で監視することで、不正行為の発見や早期の遊技の再開を容易なものとすることができる。
また、外部出力基板105は、スタートレバー11の操作時にまとめてメダルIN信号を出力するものとしている。賭け数として設定するメダルの投入の度にメダルIN信号を出力するものとした場合には、精算ボタン16の操作により既に設定した賭け数がキャンセルされると、出力したメダルIN信号の取消が必要となってしまう。また、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15の操作によりクレジットから賭け数を設定した場合と、メダル投入口13からメダルの現物を投入して賭け数を設定した場合とで、メダルIN信号を出力するためのプログラムが別々に必要になってしまう。この実施の形態にかかるスロットマシン1のようにスタートレバー11の操作時にまとめてメダルIN信号を出力することで、このような不都合が生じるのを防ぐことができる。
一方、外部出力基板105は、ホッパー80からメダルを1枚払い出す度にメダルOUT信号を出力するものとしている。仮に小役入賞に基づいてメダルを払い出すときに、払い出すメダルの数だけメダルOUT信号をまとめて出力するものとした場合には、ホッパー80においてメダル切れエラーが発生したときなどに、実際に払い出されたメダルとの間に誤差が生じてしまう。また、メダルの払い出しの終了時に払い出したメダルの数だけメダルOUT信号をまとめて出力するものとした場合には、次のゲームが開始されてからもメダルOUT信号の出力が継続されているという可能性が生じる。この実施の形態にかかるスロットマシン1のようにホッパー80からメダルを1枚払い出す度にメダルOUT信号を出力することで、このような不都合が生じるのを防ぐことができる。
また、遊技の進行状況に応じて、各種のコマンドが遊技制御基板101から演出制御基板102へと送信されるものとなっているが、遊技制御基板101のRAM112に設けられたコマンド送信バッファよりも、演出制御基板102のRAM122に設けられたコマンド受信バッファの方が容量が大きくなっている。このため、遊技制御基板101から一度に大量のコマンドが送られてきても、演出制御基板102の側では未処理のコマンドを十分に貯めておくことができるので、演出制御基板102のCPU121が処理しきれないコマンドが生じ、演出の実行に支障が生じてしまうのを防ぐことができる。
また、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を、コネクタ規制部材によって規制するようになっている。これにより、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のいずれかのコネクタを不正な打ち込み器具等のコネクタに差し替えて接続し、遊技制御基板101の遊技制御部110にゲームの進行に関わる信号を不正に入出力させるといった不正行為を行うことが困難となるため、不正営業の実施等を効果的に防止できる。
また、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101に対して信号を入力する第1の電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、81及びゲームの進行に応じて遊技制御基板101から信号が出力される第2の電子部品3ML、3MC、3MR、82のうち、投入メダルセンサ44と遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制している。すなわちその信号がなければ遊技を進行させることができない投入メダルセンサ44(投入メダルセンサ44からの信号が入力されなければ賭数を設定できずゲームを開始することが不可能となる)と遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制しており、他の電子部品と遊技制御基板101との間でコネクタ同士の接続を解除して打ち込み器具のコネクタに差し替えた場合でも、実質的に遊技を自動的にゲームを進行させることができなくなるため、最小限の規制で不正行為を防止することが可能となり、これらコネクタ同士の接続を解除するための部品点数を減らすことができる。
また、遊技制御部110とゲームの進行上必要な信号の入出力が行われる複数の電子部品とを接続する複数の信号線が、遊技制御基板101と操作部中継基板107との間では1本のケーブル600aで接続されているため、遊技制御基板101の基板側コネクタ610aとケーブル側コネクタ620aとのコネクタ接続、すなわち1カ所のコネクタ接続のみ接続の解除を規制することで、複数の信号線同士の接続の解除を規制することが可能となり、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
遊技制御部110とゲームの進行上必要な信号の入出力が行われる複数の電子部品とを接続する複数の信号線が、複数のケーブルを介して接続される場合でも、基板側コネクタを近接する位置に配置するとともに、1つの部品でこれら複数の基板側コネクタと複数のケーブル側コネクタとの接続の解除を規制することで、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
また、遊技制御基板101と操作部中継基板107とを接続するケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続の解除、操作部中継基板107と投入メダルセンサ44とを接続するケーブル601gのケーブル側コネクタ612gと操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとの接続の解除が、1つのコネクタ規制部材によって、同時に規制されるので、これら複数のコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
また、遊技制御部110のバックアップ電源が、遊技制御基板101からケーブル600a−操作部中継基板107−ケーブル601g−投入メダルセンサ44−ケーブル601g−操作部中継基板107−ケーブル600aを経由した後、遊技制御部110に供給されるようになっており、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続、のいずれかの接続を解除することで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、遊技制御部110のRAM112のデータを保持できず、消失することとなる。すなわち遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、遊技制御部110のRAM112に保持されているバックアップデータが消失するようになっている。
一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、コネクタの抜き差しが必要となるが、打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選や遊技状態を設定しても、正規のコネクタと交換するためにコネクタの接続を解除することでRAM112のデータが初期化されてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態や遊技者に有利な遊技状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を防止することができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス(1)または(2)においてレギュラーボーナス(B)に入賞することによって、ビッグボーナス中のレギュラーボーナス(2)に制御されるとともに、RT1に制御されるものとなっていた。これに対して、ビッグボーナス中のレギュラーボーナス(2)に制御するのは、あくまでレギュラーボーナス(B)に入賞したときとするが、RT1に制御するのは、レギュラーボーナス(B)に当選したときものとしてもよい(すなわち、レギュラーボーナス(B)に当選すれば、入賞しなくてもRT1に制御される)。
この場合には、例えば、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の終了条件の成立が近づいているときにレギュラーボーナス(B)に当選した後に、レギュラーボーナス(B)に入賞させられないまま小役入賞してビッグボーナスが終了してしまったとしても、RT1には制御されることとなり、当該ビッグボーナスの終了後に極めて高い確率でメダルの払出率が1を越えるRT3に制御させることができる。これにより、ビッグボーナス中にせっかくレギュラーボーナス(B)に当選したのに、レギュラーボーナス(2)の利益も得られず、さらにはRT3の利益も得られないという遊技者に極めて不利な状況となってしまうのを防ぐことができる。
或いは、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)においてレギュラーボーナス(B)に入賞したときに、ビッグボーナス中のレギュラーボーナス(2)に制御し、このレギュラーボーナス(2)が終了したときに、RT1に制御するものとしてもよい。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の払い出しメダル総数が規定枚数を越えることにより8ゲームの入賞を待たずにレギュラーボーナス(2)が終了させられた場合も、RT1に制御するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、特別役としてビッグボーナス(A)〜(C)の抽選が行われるビッグボーナスに制御されていないときには、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選するときに、スイカ、スイカ+1枚役、チェリー、またはリプレイBに同時当選することはあったものの、特別役としてレギュラーボーナス(A)、(B)の抽選が行われるビッグボーナス中の一般ゲームでは、レギュラーボーナス(A)、(B)には、単独で当選する場合しかなかった。
これに対して、ビッグボーナス中の一般ゲームにおいても、レギュラーボーナス(A)および/または(B)と同時に、小役やリプレイに同時当選させることもできる。例えば、ビッグボーナス中の一般ゲームにおける抽選対象役として、レギュラーボーナス(A)+リプレイA、レギュラーボーナス(B)+リプレイAを加えるものとする(各々の判定値数の合計分だけ、リプレイAの判定値数が小さくなる)。
この場合、例えば、ビッグボーナス中の一般ゲームにおいてリプレイAに入賞したとき(このときは、レギュラーボーナス(A)または(B)には、同時当選していたとしても入賞し得ない)は、レギュラーボーナス(A)または(B)の当選、さらにはこれに基づくレギュラーボーナス(1)または(2)への制御を遊技者が期待できるものとなるので、実際にレギュラーボーナス(A)または(B)に入賞する前から、遊技者の期待感を煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、レギュラーボーナス(A)+リプレイAとレギュラーボーナス(B)+リプレイBを抽選対象役として加えるものとした場合は、リプレイBに入賞したときには、レギュラーボーナス(B)に入賞する前から、単にレギュラーボーナス(B)の当選、及びこれに基づくレギュラーボーナス(2)への制御を煽ることができるだけではなく、RT1の制御からRT3への制御までの期待感を煽ることができる、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、例えば、レギュラーボーナス(A)+リプレイAの判定値数とレギュラーボーナス(B)+リプレイBの判定値数とを何れも50とするなどして、未だRT1に制御されていないRT0でリプレイAに当選する場合全体においてリプレイAの当選全体に対するレギュラーボーナス(A)の同時当選の割合より、リプレイBの当選全体に対するレギュラーボーナス(B)の同時当選の割合を高くするものとする。これにより、リプレイBに入賞したときには、遊技者により有利な状態への移行が期待できるレギュラーボーナス(B)の当選に対する期待度が非常に高くなるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス(A)〜(C)という3種類のビッグボーナスがあり、それぞれに入賞させるための停止ボタン12Lの操作手順は、互いに排他的なものであった。このため、ビッグボーナス(A)〜(C)よりも優先して導出されるリプレイAまたはリプレイBに入賞したゲームを除いて、停止ボタン12L、12C、12Rの操作と導出された表示結果によってビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選していないことが判明するまでに3ゲームを要するものとなっていた。そして、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れにも当選していないことが判明するまでのゲーム数と、連続演出が実行されている多くの場合で制御されるRT2におけるリプレイ当選確率とに応じて、連続演出の継続ゲーム数が5ゲームとなっていた。
これに対して、例えば、ビッグボーナス(A)〜(C)に加えて、「青7−青7−白7」の図柄組み合わせからなるビッグボーナス(D)があったものとする。ビッグボーナス(B)とビッグボーナス(D)について検討すると、左と中のリール3L、3Cについての図柄は「青7」で共通している。右のリール3Rについて「青7」と「白7」は、配置間隔が3コマであり、例えば、5番または6番の図柄が下段(或いは、上段、中段)に位置するタイミングで停止ボタン12Rを操作すれば、「白7」も「青7」も下段(或いは、上段、中段)に停止させることができる。
従って、ビッグボーナス(B)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とビッグボーナス(D)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とは排他的なものではない。ビッグボーナス(B)に入賞させるためのの操作手順のうちでビッグボーナス(D)に入賞させるための操作手順とも重複する操作手順(左と中のリール3L、3Cに「青7」がテンパイした後に、右の停止ボタン12Rを3番目に操作するならば、該「青7」のテンパイする入賞ラインに右のリール3Rの5番または6番の図柄が位置するタイミングで停止ボタン12Rを操作)で停止ボタン12L、12C、12Rを操作してハズレや小役入賞となると、ビッグボーナス(B)に当選していないことが判明するだけではなく、ビッグボーナス(D)にも当選していないことが判明する。
もっとも、ビッグボーナス(B)と入賞させるための操作手順が重複するビッグボーナス(D)を除外して考えれば、ビッグボーナス(A)〜(C)の3種類のビッグボーナスは、互いに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的なものとなっている。従って、停止ボタン12L、12C、12Rの操作と導出された表示結果によってビッグボーナス(A)〜(D)の何れにも当選していないことが判明するまでに要するゲーム数は、3ゲームということになる。ここでは、ビッグボーナス(A)〜(D)の4種類のビッグボーナスがあるものの、何れにも入賞してないことが判明するまでに要するゲーム数が3ゲームとなるので、他の条件が上記の実施の形態と同じであれば、連続演出の継続ゲーム数を5ゲームとすることができる。
なお、にビッグボーナス(D)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が、ビッグボーナス(C)に入賞させるための操作手順とは重複しないが、ビッグボーナス(A)に入賞させるための操作手順と、ビッグボーナス(B)に入賞させるための操作手順とに重複する(ここでは、図8の図柄配列を前提にしていない)場合には、ビッグボーナス(A)とビッグボーナス(B)では入賞させるための操作手順が排他的で、ビッグボーナス(C)とビッグボーナス(D)では入賞させるための操作手順が排他的であると言うこともできる。もっとも、この場合も、ビッグボーナス(A)〜(C)の3種類で依然として入賞させるための操作手順が重複していないため、種類数の多い方に対応した3ゲームが、ビッグボーナス(A)〜(D)の何れにも入賞していないことが判明するまでに要するゲーム数となる。
上記の実施の形態では、連続演出の継続ゲーム数は、全て5ゲームで固定化されていた。もっとも、入賞させるための操作手順が重複しないボーナスの種類数に連続演出の期間においてリプレイAまたはリプレイBに入賞するゲーム数の期待値を加算した値を越えないことを条件として、連続演出の継続ゲーム数として複数種類のものがあってもよい。
例えば、上記の実施の形態の例では、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかの当選などの連続演出の開始条件が成立したときに、5ゲーム継続するパターンと4ゲーム継続するパターンとがある複数種類のパターンから何れかの連続演出のパターンを選択するものとし、選択したパターンに応じたゲーム数だけ連続演出を継続して実行させるものとしてもよい。例えば、最初に4ゲーム継続するパターンを選択したならば、同時当選役の当選によっても4ゲーム継続するパターン内でシナリオの変更を行うものとすればよい。
このように連続演出の継続ゲーム数として複数種類のものがあるにしても、連続演出の途中で実行ゲーム数を延長したりする訳ではないので、連続演出の実行の制御が複雑にならずに済む。また、4ゲーム継続するパターンでは4ゲームで完結するストーリーで、5ゲーム継続するパターンでは5ゲームで完結するストーリーで予めシナリオを定めておけばいいので、演出全体としての纏まりを阻害することはない。
なお、連続演出の開始後に継続ゲーム数の延長を行わないものとした場合には、連続演出の制御を複雑化させないといった効果や、演出全体としての纏まりがある一連のストーリー性を持った演出を容易に実行できるといった効果が生じるが、連続演出の継続ゲーム数の延長を行った場合でも、リール3L、3C、3Rにおける図柄配列の制約の問題や停止制御の問題に関する効果が生じることには変わりがない。もっとも、連続演出の継続ゲーム数を延長するにしても、全ての種類のボーナスに当選していないことが判明するまでのゲーム数とする必要がある。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス(A)〜(C)の当選フラグと重複してリプレイAまたはリプレイBの当選フラグが設定されているときには、リプレイAまたはリプレイBに必ず入賞するものとなっていたが、単独当選では取りこぼしのない小役であるベルの当選フラグが重複して設定されていても、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によってはビッグボーナス(A)〜(C)に入賞させることができるものとなっていた。もっとも、ベルの入賞を優先してリール3L、3C、3Rの停止制御を行って、ベルに必ず入賞するものとしてもよい。この場合は、連続演出が行われている期間においてリプレイA、リプレイBまたはベルの何れかに入賞するゲーム数の期待値に応じて、連続演出のゲーム数を定めるものとすることができる。
上記の実施の形態では、通常の遊技状態(或いは、ビッグボーナス中でないRT1、RT2またはRT3)における内部抽選で当選する特別役としてビッグボーナス(A)〜(C)の3種類があり、これらに入賞したときには、何れもビッグボーナス(但し、終了条件となるメダルの払い出し総数には違いあり)に遊技状態が制御されるものとなっていた。しかしながら、通常の遊技状態(或いは、ビッグボーナス中でないRT1、RT2またはRT3)における内部抽選で当選可能な特別役は、同じ種類の遊技状態に制御されるだけのものに限らない。
例えば、ビッグボーナス中のレギュラーボーナス(1)と同じレギュラーボーナスが1セット限りで提供されるレギュラーボーナス役が、通常の遊技状態(或いは、ビッグボーナス中でないRT1、RT2またはRT3)における内部抽選で当選する特別役として含まれていてもよい。リール3L、3C、3Rの何れかの最大停止遅延時間が75ミリ秒に短縮されるが、内部抽選の結果に関わらずに停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じて小役に入賞させることが可能となるチャレンジボーナスに制御されるチャレンジボーナス役が、通常の遊技状態(或いは、ビッグボーナス中でないRT1、RT2またはRT3)における内部抽選で当選する特別役として含まれていてもよい。
連続演出の継続ゲーム数は、入賞によって制御される遊技状態の遊技性に関わらず、入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的となっているものを考慮して全ての種類の特別役に当選していないことが分かるまでに要するゲーム数と、連続演出が行われている間に特別役よりも優先して導出される役に入賞するゲーム数の期待値とに応じて定めるものとすることができる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス中にレギュラーボーナス(B)に入賞することによって制御されるレギュラーボーナス(2)では、各ゲームで設定すべき賭け数が1に減少させられるとともに、ベルに入賞したときの払い出しメダル枚数を15枚に増加させることで、レギュラーボーナス(A)に入賞することによって制御されるレギュラーボーナス(1)よりも、遊技者の獲得できるメダル数が多くなるようにしていた。もっとも、レギュラーボーナス(2)におけるメダルの獲得数をレギュラーボーナス(1)よりも多くするための手法は、これに限るものではない。
例えば、レギュラーボーナス(2)では、内部抽選における当選確率も小役入賞時のメダルの払い出し枚数もレギュラーボーナス(1)と変わらないが、賭け数だけが1枚に制限されるだけであってもよい。賭け数は変わらないが、小役(例えば、ベル)に入賞したときのメダルの払い出し枚数が増加するだけであってもよい。また、レギュラーボーナス(2)では、賭け数も小役に入賞したときのメダルの払い出し枚数もレギュラーボーナス(1)と変わらないが、内部抽選において払い出しメダル枚数が多い小役(上記の実施の形態の例だと、スイカ)に当選する確率がレギュラーボーナス(1)よりも高くなるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス中の小役ゲームにおいてリプレイ(リプレイA及びリプレイB)の当選確率を変えるレギュラーボーナスは、レギュラーボーナス(2)の1種類だけであった。そして、レギュラーボーナス(2)に入賞するとRT1にも制御され、ビッグボーナス中以外で入賞するとリプレイのうちでRT3に遊技状態を移行させるリプレイBの当選確率を高くするものとしていた。このようなレギュラーボーナスは、1種類に限るものではなく、複数種類あってもよい。
例えば、上記のレギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)に加えて、レギュラーボーナス(3)(例えば、「黄7−黄7−赤7」のレギュラーボーナス(C)に入賞することにより制御される)があるものとし、リプレイA、リプレイBに加えて、リプレイC(表示態様としては、例えば、「JAC−ベル−JAC」)があるものとする。ビッグボーナス中にレギュラーボーナス(C)に当選し、これに入賞したときには、ビッグボーナス中のレギュラーボーナス(3)に制御されるとともに、リプレイCの当選確率が高くなるRT4に制御されるものとする。
レギュラーボーナス(3)におけるメダルの払出率は、レギュラーボーナス(2)と同じとしても異なるものとしてもよい(異なるものとする場合、例えば、1枚賭けでゲームを行うものとするが、ベルに入賞したときの払い出し枚数は9枚とする)。また、ビッグボーナスの終了後にリプレイC(RT4以外では当選し得ないか、上記のリプレイBと同様にビッグボーナス(A)〜(C)の何れかと同時でのみしか当選し得ない)に入賞したときには、RT3とは有利度が異なるRT5に遊技状態を制御するものとしてもよい。
RT5は、RT3と同じ確率でリプレイに当選する(ここでは、リプレイAのみに当選し、リプレイB、Cには当選しない)ものとするが、継続ゲーム数がRT3よりも長い300ゲームの間継続するものとして、RT3とは有利度が異なる遊技状態とすることができる。或いは、RT5は、RT3と継続ゲーム数が同じであるが、リプレイ当選確率(ここでは、リプレイAのみに当選し、リプレイB、Cには当選しない)がRT3ほどは高くならないものとして(メダルの払出率は、1より高くても低くても可)、RT3とは有利度が異なる遊技状態とすることができる。RT5とRT3は、継続ゲーム数とリプレイ当選確率の両方が異なるものであってもよい。
このようにビッグボーナス中における特別のレギュラーボーナスとしてレギュラーボーナス(2)、(3)の2種類があり、その入賞によって制御されるRT(RT1とRT4)で当選確率を高くするリプレイの種類が異なるものとし、さらにビッグボーナスの終了後に入賞したリプレイの種類に応じて有利度が異なるRTに制御するものとすることで、遊技者は、ビッグボーナス中においてレギュラーボーナス(A)、(B)かといったことまで興味を持つこととなるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、スイカの単独当選、スイカと1枚役の同時当選、ビッグボーナス(1)〜(3)の何れかとスイカとの同時当選、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとスイカと1枚役との同時当選の場合があり、スイカの単独当選の確率に対するビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとスイカとの同時当選の確率の比は、スイカと1枚役の同時当選の確率に対するビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとスイカと1枚役との同時当選の確率に対する比とは異なるものとなっていた。
そして、スイカの単独当選またはビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとスイカの同時当選時にスイカに入賞させるときには横方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させることを原則とし、スイカと1枚役の同時当選またはビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとスイカと1枚役の同時当選時にスイカに入賞させるときには対角線方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させることを原則としていた。これにより、同じようにスイカに入賞した場合であっても、横方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせが導出されたときには、対角線方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせが導出されたときよりも、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選していることをより期待できるものとなっていた。
これに対して、スイカの単独当選の確率に対するビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとスイカと1枚役との同時当選の確率の比は、スイカと1枚役の同時当選の確率に対するビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとスイカとの同時当選の確率に対する比と異なるものとすることもでき、スイカの単独当選またはビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとスイカと1枚役の同時当選時にスイカに入賞させるときには原則として横方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させ、スイカと1枚役の同時当選またはビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとスイカの同時当選時にスイカに入賞させるときには原則として対角線方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させるものとしてもよい。
また、例えば、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れとも同時当選とならずにスイカ、スイカ+1枚役に当選することがないものとし、設定値1〜設定値6のうちで所定の設定値(例えば、高設定である設定値4〜6)に設定されているときにおけるビッグボーナス(A)とスイカとの同時当選の確率に対するビッグボーナス(A)とスイカと1枚役との同時当選の確率の比は、他の設定値に設定されているときにおけるビッグボーナス(A)とスイカとの同時当選の確率に対するビッグボーナス(A)とスイカと1枚役との同時当選の確率の比とは、異なるものとすることができる。
この場合も、上記の実施の形態と同様にビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとスイカとに同時当選しているときには横方向の入賞ラインでスイカに入賞する割合が高く、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかとスイカと1枚役とに同時当選しているときには対角線方向の入賞ラインでスイカに入賞する割合が高いものとなる。そして、スイカに入賞する入賞ラインが横方向の入賞ラインとなる場合と対角線方向の入賞ラインとなる場合との割合が所定の設定値に設定されているか否かに応じて異なるものとなる。これにより、スイカに入賞する場合にその図柄組み合わせが導出される入賞ラインの割合に応じて設定値を推測することが可能となる。また、スイカの図柄組み合わせが導出された入賞ラインが何れとなった場合でも、所定の設定値である可能性が残っているので、高設定となっていることに対する遊技者の期待感が損なわれることがない。
また、例えば、ビッグボーナス(A)とスイカとの同時当選、ビッグボーナス(A)とスイカと1枚役との同時当選、ビッグボーナス(C)とスイカとの同時当選、ビッグボーナス(C)とスイカと1枚役との同時当選の機会を設けてもよい(ここでは、ビッグボーナス(A)または(C)と同時当選となる場合を除いては、スイカ、スイカ+1枚役に当選しないものとする)。ここで、ビッグボーナス(A)とスイカの同時当選の確率に対するビッグボーナス(A)とスイカと1枚役との同時当選の確率の比を、ビッグボーナス(C)とスイカの同時当選の確率に対するビッグボーナス(C)とスイカと1枚役との同時当選の確率の比と異なるものすることができる。
この場合において、例えば、ビッグボーナス(A)とスイカとの同時当選またはビッグボーナス(C)とスイカとの同時当選時にスイカに入賞させるときには横方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させることを原則とし、ビッグボーナス(A)とスイカと1枚役との同時当選またはビッグボーナス(C)とスイカと1枚役との同時当選時にスイカに入賞させるときには対角線方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させることを原則とするものであってもよい。
この場合は、スイカに入賞するときにおいて、同時当選しているのがビッグボーナス(A)であるか、これよりも制御されるビッグボーナスの有利度が低いビッグボーナス(C)であるかに応じて、スイカの図柄組み合わせが導出されやすい入賞ラインが異なることとなる。このため、スイカに入賞した入賞ラインに応じてビッグボーナス(A)かビッグボーナス(C)かの何れが当選しているかという期待感を遊技者に与えることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。また、スイカの図柄組み合わせが導出された入賞ラインが横方向の入賞ラインとなった場合も対角線方向の入賞ラインとなった場合も、より有利度が高いビッグボーナス(1)への移行を伴うビッグボーナス(A)の当選に対する遊技者の期待感が損なわれることがない。
なお、ビッグボーナス(A)とスイカとの同時当選の確率に対するビッグボーナス(C)とスイカと1枚役との同時当選の確率の比が、ビッグボーナス(A)とスイカと1枚役との同時当選の確率に対するビッグボーナス(C)とスイカとの同時当選の確率の比とは異なるものとしてもよく、ビッグボーナス(A)とスイカとの同時当選またはビッグボーナス(C)とスイカと1枚役との同時当選時にスイカに入賞させるときには原則として横方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させ、ビッグボーナス(A)とスイカと1枚役との同時当選またはビッグボーナス(C)とスイカとの同時当選時にスイカに入賞させるときには原則として対角線方向の入賞ラインにスイカの図柄組み合わせを導出させるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、ビッグボーナスの終了後にリプレイBに入賞することに基づいて制御されるRT3は、その後の100ゲームを消化するまで継続して制御されるものとなっていたが、100ゲームを消化する前であってもビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選すると終了させられるものとなっていた。もっとも、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選しても、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに入賞するまではRT3を終了させないものとしてもよい。
また、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れとも異なる所定の小役またはリプレイを、当選しただけではRT3を終了させないが、入賞することによってRT3を終了させる役として定めるものとしてもよい。このように入賞によってRT3を終了させる役を特定役として定めた場合、この特定役は、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によって取りこぼしの生じる役とすることができる。
ここで、特定役を停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によって取りこぼしがある役とした場合、特定役に当選しているときに、遊技者がこれを敢えて取りこぼすことができるならば、RTの遊技状態を終了させずに、100ゲームの消化まで継続させることができる。そこで、遊技状態がRT3に制御されているときにおいて特定役に当選したときに、その旨を特定可能な情報を液晶表示器4に表示する画像やスピーカ7L、7R、7Uから出力する音声などにより遊技者に報知するものとすることができる。
この特定役に当選した旨を特定可能な情報が報知される権利(ナビ権利)は、RT3に制御される直前のビッグボーナスにおいて遊技者が所定のミッションをクリアしたときに付与するとすることができる。ビッグボーナス中に課されるミッションとしては、例えば、何れの小役にも入賞させずにハズレの表示結果を導出させることとしてもよい。もっとも、ビッグボーナス中に遊技者に課されるミッションは、これに限るものではなく、複数種類のものがあってもよい。複数種類のミッションがある場合には、遊技者は、ビッグボーナスの開始時において自らの操作により課されるミッションを選択できるものとしてもよい。
このようにRTにおいてナビ権利が付与されているときには、遊技者は、特定役に当選しているときに報知された情報に従って特定役に入賞させないよう停止ボタン12L、12C、12Rを操作することで、RT3を終了させないようにすることができる。このようにメダルの払出率が1を越え、遊技者に有利な遊技状態となるRT3の継続に関して遊技者が自らの操作で遊技に介入することができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、遊技者が課されるミッションの種類を選択できるようにすることで、遊技者の遊技に対する介入感をさらに高めさせ、これによって遊技の興趣を向上させることができる。
なお、ナビ権利は、ミッションをクリアする度に付与するものとし、例えば、1回のミッションクリアで5ゲームのナビ権利が付与されるものとした場合には、遊技者が1回のミッションをクリアしたならばRT3で20ゲームを消化するまで、或いは3回のミッションをクリアしたならばRT3で60ゲームを消化するまで、特定役に当選したときにはその旨を特定可能な情報を報知するものとすることができる。或いは、1回のミッションで1回のナビ権利が付与されるものとした場合には、遊技者が3回のミッションをクリアしたならば、RT3において特定役に5回当選するまで、特定役に当選した旨を特定可能な情報を報知するものとすることができる。
また、上記の実施の形態にかかるRT3のようにメダルの払出率が1を越える有利RTの他に、上記の実施の形態にかかるRT0〜RT3の何れとも異なるメダルの払出率が通常の遊技状態と大差ない不利RT(例えば、リプレイの判定値数が通常の遊技状態と1だけしか変わらないRT)を設け、通常の遊技状態において導出された表示態様に応じて有利RTか不利RTかの何れかに制御するものとしてもよい。不利RTの継続ゲーム数も、予め定められた所定のゲーム数とすることができる。
このような有利RT、不利RTに遊技状態を制御させる有利RT図柄、不利RT図柄としては、それぞれ入賞役の表示態様を適用することができる。或いは、入賞役の取りこぼしによって導出され得る表示態様とすることもできる。有利RT図柄、不利RT図柄を入賞役の表示態様とする場合には、これらには停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によって取りこぼしがあるものとすることができる。
また、通常の遊技状態において有利RT図柄の導出を可能とする役および/または不利RT図柄の導出を可能とする役に当選したときにも、その旨を特定可能な情報を遊技者に報知するものとすることができる。この有利RT図柄の導出を可能とする役および/または不利RT図柄の導出を可能とする役に当選したことを特定可能な情報が報知される権利についても、遊技者が所定のミッションをクリアしたときに付与するものとすることができる。この場合のナビ権利、及びそれを付与するためのミッションについては、上記した有利RTを終了させる特定役の当選を報知するナビ権利、及びそれを付与するためのミッションと同様のものとすることができる。
このように通常の遊技状態においてナビ権利が付与されているときには、遊技者は、有利RT図柄の導出を可能とする役および/または不利RT図柄の導出を可能とする役に当選しているときに報知された情報に従って有利RT図柄を導出させるよう/不利RT図柄を導出させないよう停止ボタン12L、12C、12Rを操作することで、有利RTに制御されるようにし、不利RTに制御させないようにすることができる。このように有利RTと不利RTへの制御に関しても遊技者が自らの操作で遊技に介入することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選したときに、RT2に遊技状態を制御するものとしていた。これに対して、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選したときに、RT2に制御するとともに、或いはRT2に代えて、その後に規定ゲーム数(例えば、30ゲーム)を消化するまで、遊技状態をAT(Assist Time)に制御するものとしてもよい。
ATの遊技状態では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じて入賞可能な小役に当選すると、当選した役の種類が遊技者に報知される。この報知は、演出制御基板102のCPU121が、ゲームスタート時に遊技制御基板101から送られる当選状況通知コマンドに基づいて、液晶表示器4に所定の画像を表示させることなどにより行うことができる。
ボーナス当選後に制御されるATで当選が報知される対象となる役は、入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的な複数種類のものからなるものとすることができる(例えば、中と右のリール3C、3Rについて「赤7」、「白7」、「BAR」を互いに7コマ間隔で1つずつ配置し、「ベル−赤7−赤7」を対象役A、「ベル−赤7−白7」を対象役B、「ベル−赤7−BAR」を対象役C、「ベル−白7−赤7」を対象役D、「ベル−白7−白7」を対象役E、「ベル−白7−BAR」を対象役F、「ベル−BAR−赤7」を対象役G、「ベル−BAR−白7」を対象役H、「ベル−BAR−BAR」を対象役I、とする)。
ここで、何れかの種類の対象役に当選しているときに、当選しているものに必ず入賞するものとして計算するとメダルの払出率が1を越えるが、対象役の種類に応じた割合(例えば、上記の対象役A〜Iがあって各々の当選確率が同じだとすると、9分の1)でしか入賞し得ないものと計算するとメダルの払出率が1を下回るように、各対象役の当選確率を設定しておくことができる。
このようにビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選するまでのゲームと、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選した後の規定ゲーム数を消化するまでのゲームとの間の遊技者にとっての有利度の差を、各々の遊技状態における各役の当選確率の差以上に生じさせて、遊技にメリハリを生じさせることができるようになる。しかも、ビッグボーナス(A)〜(C)の何れかに当選した後のATは、遊技者の技術介入を前提として真に遊技者にとって有利な遊技状態となるものであるので、遊技の興趣をいっそう向上させることができる。
上記の実施の形態では、投入メダルセンサ44と遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制していた。これに対して、スタートスイッチ41と遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしてもよい。また、リールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものであれば、ストップスイッチ42L、42C、42Rのいずれかと遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしてもよい。これらの場合も、上記した実施の形態と同様の効果が得られる。
上記の実施の形態では、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間に中継基板が1つのみであるが、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44とが、複数の中継基板を経由して接続されてもよい。このような場合には、その間に存在するコネクタ接続全てについて抜脱を規制することが好ましく、このようにすることで遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のいずれかのコネクタを不正な打ち込み器具等のコネクタに差し替えて接続し、遊技制御基板101の遊技制御部110にゲームの進行に関わる信号を不正に入出力させるといった不正行為を行うことが困難となるため、不正営業の実施等を効果的に防止できる。
上記の実施の形態では、バックアップ電源が、遊技制御基板101から投入メダルセンサ44を経由して再度遊技制御基板101に戻り、遊技制御部110に対して供給されることで、この間のコネクタ接続が解除された場合にRAM112のデータが消失するようになっていた。これに対して、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品(例えば、スタートスイッチ41や、リールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものにおけるストップスイッチ42L、42C、42Rなど)を経由するものであっても、上記の実施の形態と同様の効果が得られる。
また、バックアップ電源を蓄積するコンデンサや電池などを、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品の取付基板やこれら電子部品の中継基板(操作部中継基板107など)に搭載し、これら取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからのバックアップ電源の供給ラインが、電子部品の信号線とともにケーブルを介して遊技制御基板に接続され、遊技制御部110に対して供給されるようにしてもよい。この場合でも、これら取付基板や中継基板と遊技制御基板101との間のコネクタ接続が解除された場合にRAM112のデータが消失することとなるため、上記と同様の効果を得られるうえに、遊技制御基板101には取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからケーブルを介してバックアップ電源が供給されることとなるため、ケーブルを抜いた際に遊技制御部110に対してバックアップ電源を供給し続けるためには、基板間を跨いでバックアップ電源の供給ラインを短絡させる必要があり、バックアップ電源を供給し続けた状態でコネクタ接続を解除することが非常に困難となるため、打ち込み器具の接続を効果的に防止することができる。
また、例えば、停電時においても常に特定の信号を出力する信号出力回路を搭載するとともに、停電時においても常に特定の信号を検出するとともに、特定の信号の検出が途切れた場合には、その旨を記憶する信号監視回路を遊技制御基板101に搭載し、この特定の信号の出力経路が遊技制御基板101からゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品を経由して遊技制御基板101に戻り、信号監視回路に入力される構成とし、遊技制御部110が起動時に、信号監視回路に特定の信号の検出が途切れた旨が記憶されているか否かを確認し、特定の信号の検出が途切れた旨が記憶されている場合に、RAM112に記憶されているデータをクリアするようにしてもよい。このようにした場合でも、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を防止することができる。
上記の実施の形態では、設定キースイッチ92をONせずにスロットマシン1を起動した場合には、RAM112のデータが破壊されていない限り、該データを用いて電断前の状態に復帰するものとしていた。ここで、遊技制御部110の起動時に電断前の状態に復帰した場合には、CPU111が特別役の当選状況と遊技状態を示す電源投入コマンドを送信し、演出制御部120のCPU121は、電源投入コマンドを受信したときに、特別役の当選状況及び遊技状態が液晶表示器4や、払出数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53において報知するものとしてもよい。
打ち込み器具などの不正器具を接続するには、一度電源を切る必要がある(電源を切らずにコネクタを外すと故障の原因となる)が、この場合には、無理矢理コネクタの接続を解除して打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選や遊技者に有利な遊技状態を設定しても、遊技制御部110を再起動させた際に、特別役に当選していることや有利な遊技状態に制御されていることが外部から容易に判別できてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態や遊技者に有利な遊技状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を効果的に抑止することができる。
上記の実施の形態では、扉開放センサ95は、前面扉が開放状態にあることを検出するものであり、その検出信号に基づいてセキュリティ信号のうちのドア開放信号が外部出力基板105から出力されるものとなっていた。もっとも、扉開放センサ95は、前面扉を開放するための鍵が解除されていることを検出するものであってもよく、この場合には、実際には前面扉は開放されていなくても当該鍵が解除されていれば、すなわち前面扉が開放可能な状態にあることが扉開放センサ95により検出されれば、セキュリティ信号のうちのドア開放信号を外部出力基板105から出力させるものとすることができる。
また、扉開放センサ95の検出信号が遊技制御基板101に入力されるようにし、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることが検出された場合には、遊技制御基板101のCPU111は、その旨を示す所定のコマンドを演出制御基板102に送信するものとしてもよい。当該所定のコマンドを受信した演出制御基板102のCPU121は、前面扉が開放状態にあることを、例えば、液晶表示器4に所定のメッセージを表示したり、扉開放音を再生してスピーカ7L、7R、7Uから出力させるものとしてもよい。扉開放音を出力するボリュームレベルは、最大レベルとすることが好ましい。
スロットマシン1の内部には、各種制御を行うための制御回路を搭載した基板類や、設定値を変更するための設定スイッチ91などが配置されており、これらの操作のためには前面扉を開放しなければならない。もっとも、これらの操作は、本来遊技者が行い得ない操作であって、遊技店の店員でない者によってスロットマシン1の前面扉が開放されているということは、遊技者により不正行為が行われている可能性が極めて高いということになる。前面扉の開放を液晶表示器4へのメッセージの表示や扉開放音の出力で報知することによって、遊技店の店員は、不正行為が行われていることを容易に察知することができるものとなる。
上記の実施の形態では、外部出力基板105から出力される信号のうちのセキュリティ信号は、ドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号が時分割で同一の出力端子から出力されるシリアル形式の信号であった。もっとも、これらの全ての信号が時分割で同一の出力端子からシリアル形式として出力される必要はなく、これらの信号のうちの任意の2種類以上の信号を同一の出力端子から時分割で出力させるものとすることができる。また、このような複数種類の信号をシリアル形式で出力するものでなくてもよい。つまり、扉開放センサ95による前面扉の開放、設定値の変更、投入エラー及び払い出しエラーを含む各種エラーの発生、またはメダルの精算のいずれかの事象が生じているときに、どの事象かを区別することなくON状態とされる信号であってもよい。
上記の実施の形態では、設定値を変更することによって遊技制御基板101のRAM112が初期化されるが、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするためのカウンタの値だけは初期化されないものとしていた。これにより、設定値の変更後においてリール3L、3C、3Rが滑らかに回転開始ができずに設定値の変更がされていることが遊技者に察知されてしまうということを防ぐものとしていた。
これに対して、設定値を変更したかどうかに関わらず、すなわち設定キースイッチ92をON状態としてスロットマシン1を起動したか否かに関わらず、スロットマシン1を起動したときには、ステッピングモータのステップ数をカウントするためのカウンタの値を初期化してしまい、ステッピングモータの各励磁相が必ず初期パターンで励磁されるようになるものとしてもよい。この場合には、設定値を変更したか否かに関わらずにリール3L、3C、3Rが起動後直ぐに同じ挙動をするため、設定値の変更がされていることが遊技者に察知されてしまうということを防ぐことができる。
上記の実施の形態では、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から送られてきたコマンドに応じて、演出の処理を行うものとしていた。もっとも、遊技制御基板101から送られてきたコマンドは、先入れ先出し方式のコマンド受信バッファに入れられ、コマンド受信バッファに順次入れられたコマンドに処理落ちが生じないことを前提とするものであった。また、遊技者の操作に応じた信号が、演出制御基板102のCPU121に直接出力されることはなかった。
これに対して、演出制御基板102のCPU121により制御される液晶表示器4の前面に、演出操作手段として遊技者によりタッチされた位置を検出可能なタッチパネルを配置するものとし、このタッチパネルにおいてタッチされた位置に応じた信号が、演出制御基板102のCPU121に出力されるものとしてもよい。そして、CPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに加えて、タッチパネルにより検出されたタッチ位置に対応した信号に応じて、演出の処理を行うものとすることができる。
また、演出制御基板102には、工場からの出荷前に通常の遊技制御基板102に代えてコマンドシミュレータ(試験用の遊技制御基板)を接続できる構成とすることができ、コマンドシミュレータから入力される各種の検査コマンドに基づいて、演出制御基板102に接続された各演出手段やタッチパネルのような演出操作手段の検査を行えるようにすることができる。
ここで、CPU121は、タッチパネルの動作を検査する検査コマンドを受信した場合には、例えば、タッチパネルを全面有効とするとともに後面の液晶表示器4に「触れてください」というメッセージを表示し、正常にタッチ操作が検出されるかどうかを検査することができる。この場合において、タッチパネルのタッチ操作が検出されるまでは、CPU121は、コマンド受信割込処理を禁止し、新たなコマンドの受信を禁止するものとすることができる。
このようにタッチパネルの動作を検査する検査コマンドを受信し、これに応じてタッチパネルの動作を行う場合には、タッチ操作の検出までコマンド受信割込処理を禁止し、新たなコマンドの受信を禁止するものとしているので、検査コマンドの受信からタッチ操作の検出までに新たなコマンドを受信しても、当該新たなコマンドに基づく処理を行わないものとなっている。このため、タッチパネルの動作チェックの完了を待たずに誤って検査コマンドを送信した場合も、タッチパネルの動作チェックを正常に行うことができるものとなる。なお、演出操作手段として、タッチパネル以外の演出操作手段、例えば、ボタンやダイアルを適用した場合も、同様とすることができる。
上記の実施の形態では、当選フラグの設定状況に基づいて停止制御テーブルを予め選択し、リール3L、3C、3Rの停止時において停止制御テーブルを参照して図柄の停止位置を決定し、当該停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンを例として説明した。これに対して、停止条件が成立したときの現在の図柄位置と当選フラグの設定状況に基づいて、当選している役の図柄が揃うように引き込み制御を行ったり、当選していない役の図柄が揃わないように外し制御を行うコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンにも本発明を適用することができる。
コントロール方式では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときに、対応するリール3L、3C、3Rについてその時点で表示されている図柄から190ミリ秒(チャレンジボーナス中に右のリール3Rについては75ミリ秒)の最大停止遅延時間の範囲内(表示されている図柄と引き込み分を含めて合計5コマの範囲(チャレンジボーナス中に右のリール3Rについては合計2コマの範囲))に、当選フラグの設定されている役の図柄があるかどうかを判定する。
当選フラグの設定されている役の図柄(重複当選時には、導出が優先される役の図柄から判断する)があれば、当該役を入賞させるための図柄を選択して入賞ライン(既に停止しているリールがあるときには、停止しているリール上の図柄とともに入賞の表示態様を構成可能な入賞ライン)上に導出させる。そうでなければ、いずれの役にも入賞させないための図柄を選択して導出させる。すなわち、このコントロール方式によりリール3L、3C、3Rの停止を制御する場合も、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されてから最大停止遅延時間の範囲で図柄を停止させることにより導出可能となる表示態様であって当選フラグの設定状況に応じた表示態様が、可変表示装置2の表示結果として導出されるものとなる。
上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
上記の実施の形態では、賭け数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができる。
いわゆるパロットでは、遊技媒体として用いられる遊技球は、そのままの物理的形態で貯留皿に貯留されており、遊技者がBETボタンを操作すると、貯留皿(上皿)に貯留されていた遊技球のうちのBET操作に応じた数の遊技球が所定の取り込み経路を介してパロットの内部に取り込まれる。この内部に取り込まれた遊技球によって1ゲームを行うための賭け数が設定されるものとなる。
また、パロットにおいて遊技者が精算ボタンを操作した場合には、既に賭け数が設定されていれば(但し、リプレイ入賞後に賭け数が自動設定された場合を除く)、設定された賭け数に応じた数の遊技球がスロットマシンの下部に設けられた下皿に排出される。賭け数が設定されていなければ(先に賭け数の精算を行った場合を含む)、貯留皿に貯留されている遊技球が所定の経路を通って下皿に排出されるものとなる。下皿には、遊技者が所定のレバーを操作することで貯留された遊技球を下部に通過させるための穴が設けられており、遊技球箱(いわゆるドル箱)を下皿の下においてレバー操作すれば、遊技者が所有する遊技球を容易に遊技球箱に移すことができる。