JP5232095B2 - 列車制御システム及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信を応用した鉄道上の列車制御システム及びその制御方法に係り、特に地上側と車上側とが情報授受を行う際の通信品質を安定に維持するシステム及びその制御方法に関する。
従来から、本出願人は、地上側に設けられた拠点装置100と、対象路線上を走行する列車に搭載して車上制御装置500と、により構成される列車制御システムを開発している。具体的には、図30に示す通り、まず、車上制御装置500と拠点装置100との間の情報伝送ラインを確保する手段として、車上側には車上無線局400が、地上側には無線基地局200を設け、各無線基地局200と各拠点装置100が、沿線通信ネットワークで繋がれる。
各拠点装置100は、図30の実線の楕円で囲んだ領域で示すように対象路線上において管轄すべき対象となる列車を分担し合っている。また、この各拠点装置は相互に拠点間通信ネットワーク600で接続されており、さらに、指令所装置700とも接続されている。
このような図30に示す列車制御システムにおける動作概要を以下に説明する。まず、地上側の指令所装置700が、列車の運行スケジュールの基となるダイヤ管理を行いながら、拠点装置100から送信されてくる列車在線情報(各列車が何処に存在するかに関する情報)等を基に、必要に応じてルート設定要求(列車が走行予定ルートを安全に走行できるための準備を要求)をし、拠点装置100に対して送信する。
ルート設定要求を受信した拠点装置100では、管轄範囲に存在する各列車の在線位置を把握しつつ、ルート設定要求の基となるルートを設定する。
具体的には、拠点装置100は、当該列車の走行予定ルート上に他列車が存在するかや、当該列車の走行予定方向に転換されていない分岐器が存在するかを確認した上で、ルート設定のために転換されていない転てつ装置に対して分岐器転換指令を送信する。そして、当該拠点装置100は、転てつ装置により分岐器の転換が完了されたことを確認すると、対象となる転てつ器を当該列車のために鎖錠(ロック)することでルート設定が完了する。
また、拠点装置100は、このようなルート設定を行った上で、当該列車がどの地点まで走行できるかを示す停止限界位置を設定し、この停止限界位置を無線基地局200と車上無線局400を経由して当該列車の車上制御装置500に送信する。なお、併せて各種速度制限情報等も送信する。
車上制御装置500では、受信した停止限界位置情報及び各種速度制限情報等を基に、列車速度を監視しながら自動列車運転を行い、必要に応じて保安ブレーキ制御(先行列車への追突回避、分岐器上での脱線回避などのための減速・停止制御)を実施する。また、この車上制御装置500では、自らの速度・位置検知を行い、先端・尾端位置情報を車上無線局400と無線基地局200を経由して拠点装置100に送信する。
しかしながら、上述のような、地上側と車上側とが無線伝送により情報の送受信を行うことで列車の走行制御を実施する列車制御システムでは、当該列車に搭載された車上無線局400が移動するため、車上無線局400は、地上側に設けた複数の無線基地局200の中から通信可能な無線基地局200を適宜選択すると共に、通信品質が保たれるよう通信相手となる無線基地局200を順次切り換えながら走行する必要が生じる。
なお、このように、列車の進行と共に、車上無線局400の通信相手となる地上側の無線基地局200を順次切り換える処理はハンドオーバと称され、列車のような移動体と地上側とが無線通信により情報授受を行うシステムにおいて必須とする技術である。
ここで、従来のハンドオーバとしては、電波強度の強弱に応じて、当該ハンドオーバのタイミング及びハンドオーバ先の無線基地局200を判断する方式が一般的であった。また、予めハンドオーバ点を決めておき、列車がハンドオーバ点に接近した場合には、地上側において下流側の無線基地局200の無線チャンネルを予約し、円滑にハンドオーバが行えるようにする発明も提案されていた(特許文献1参照)。
特許第3451543号公報
「実環境における無線LANハンドオーバ決定指標の調査」社団法人 電子情報通信学会 信学技報
ところで、上記のような、電波強度の強弱によってハンドオーバのタイミング及びハンドオーバ先の無線基地局200を判断する方式では、通信品質と電波強度との相関が必ずしもとれていないことから、ハンドオーバのタイミング判断を誤る可能性があり、また、電波強度のみでハンドオーバ先を判断した場合には、上流側から下流側に向かって通信相手の無線基地局200が切り換わるとは限らない。このことは、非特許文献1にも記載されている。
また、特許文献1に記載の発明のようなハンドオーバ点を予め決めておく方式では、当該ハンドオーバ点で車上無線局400の通信相手となる無線基地局200を切り換えるからといって、電波環境が変動するので必ずしも通信品質が保証されるとは限らない。
加えて、仮にもハンドオーバのタイミングを誤った場合には、列車は安全走行に必要な情報(例えば、どこまでの走行が許可されているかに関する情報など)を受信することができなくなるので、非常停止が余儀なくされるケースがあり得る。このような問題は輸送能力維持・向上の観点から好ましくない。
本発明は、上記のような課題を解消するために提案されたものであって、その目的は、地上側と車上側とが無線伝送により情報の送受信を行いながら列車の走行制御を実施するような列車制御システムにおいて、ハンドオーバ方式を採用した場合であっても、通信品質を保持し、列車走行の円滑化及び輸送能力維持・向上を図ることが可能な列車制御システム及びその制御方法を提案することにある。
上述した目的を達成するために、本発明は、各列車に、地上側とデータを構成するフレーム単位で通信を行う車上無線局と、当該列車の走行を制御する車上制御装置と、を備え、地上側に、走行範囲に応じて前記各列車を管轄し、当該管轄内の前記各列車側と前記フレーム単位で通信を行う無線基地局と、1以上の前記無線基地局を管轄し、当該無線基地局への各種制御を行う1以上の拠点装置と、を備えた列車制御システムであって、前記無線基地局は、管轄内の列車に搭載されている前記車上無線局にフレームを送信する際の、当該フレームの所定時間内の再送回数をカウントする再送カウント手段と、前記再送カウント手段によりカウントされた再送回数に応じて、当該無線基地局と前記車上無線局との間の通信品質を評価する通信品質評価手段と、前記通信品質評価手段による評価結果に基づいて、対象列車と現在通信中の無線基地局を別の無線基地局に切り換えるハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ判定手段と、前記ハンドオーバ判定手段によるハンドオーバの必要性の判定結果に関する情報を前記拠点装置に送信するハンドオーバ情報送信手段と、を備え、前記拠点装置は、前記ハンドオーバ情報送信手段から送信された判定結果がハンドオーバの必要性有りである場合に、対象列車と現在通信中の無線基地局に隣接する走行下流側の無線基地局が管轄内であるかを判定する接続系統判定手段と、前記接続系統判定手段により管轄内と判定された前記走行下流側無線基地局に対して、ハンドオーバ用のチャンネル予約を行うチャンネル予約手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、前記車上無線局に、前記無線基地局にフレームを送信する際の、当該フレームの所定時間内の再送回数をカウントする再送カウント手段と、前記再送カウント手段によりカウントされた再送回数に応じて、当該車上無線局と前記無線基地局との間の通信品質を評価する通信品質評価手段と、前記通信品質評価手段による評価結果に基づいて、対象列車と現在通信中の無線基地局を別の無線基地局に切り換えるハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ判定手段と、前記ハンドオーバ判定手段によるハンドオーバの必要性の判定結果に関する情報を前記拠点装置に送信するハンドオーバ情報送信手段と、を設ける構成も一態様として包含する。
さらに、本発明は、前記車上制御装置が、当該車上制御装置が搭載された前記列車の位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段により検出された前記列車位置がハンドオーバ点を通過するかを判定するハンドオーバ点通過判定手段と、前記ハンドオーバ点通過判定手段による判定結果を前記拠点装置に送信するハンドオーバ点通過情報送信手段と、を備え、前記拠点装置の前記チャンネル予約手段が、前記ハンドオーバ点通過情報送信手段によりハンドオーバ点を通過する旨の情報が送られると、前記接続系統判定手段により管轄内と判定された前記走行下流側無線基地局に対して、ハンドオーバ用のチャンネル予約を行う構成も一態様として包含する。
以上のような本発明によれば、地上側と列車側とが無線伝送により情報の送受信を行いながら列車の走行制御を実施するシステムにおいてハンドオーバ方式を採用した場合であっても、地上側と列車側との通信品質をフレームの再送回数に基づいて評価することができる。そのため、地上側と列車側との通信品質を保持することができ、また、列車側にて当該通信品質評価を実行することが可能であることから、ハンドオーバの確実性を高め、列車走行の円滑化及び輸送能力維持・向上を図ることが可能な列車制御システム及びその制御方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る列車制御システムの全体構成を示す図 本発明の第1の実施形態に係る列車制御システムの無線基地局の構成を示す機能ブロック図 本発明の第1の実施形態に係る列車制御システムの拠点装置の構成を示す機能ブロック図 本発明の第1の実施形態に係る列車制御システムの車上無線局の構成を示す機能ブロック図 本発明の第1の実施形態に係る列車制御システムの車上制御装置の構成を示す機能ブロック図 本発明の第1の実施形態に係る無線基地局における通信品質評価処理を示すフローチャート 本発明の第1の実施形態に係る無線基地局におけるハンドオーバ要求処理を示すフローチャート 本発明の第1の実施形態に係る拠点装置におけるチャンネル予約処理(1)を示すフローチャート 本発明の第1の実施形態に係る拠点装置におけるチャンネル予約処理(2)を示すフローチャート(下流側の拠点装置) 本発明の第1の実施形態に係る拠点装置におけるチャンネル予約処理(3)を示すフローチャート(上流側の拠点装置) 本発明の第1の実施形態に係る拠点装置におけるチャンネル予約更新処理を示すフローチャート 本発明の第1の実施形態に係る車上無線局における下流側通信領域への進入可否情報作成処理を示すフローチャート 本発明の第1の実施形態に係る車上制御装置における列車の走行制御処理を示すフローチャート 本発明の第2の実施形態に係る列車制御システムの全体構成を示す図 本発明の第2の実施形態に係る列車制御システムの車上無線局の構成を示す機能ブロック図 本発明の第2の実施形態に係る車上無線局における通信品質評価処理を示すフローチャート 本発明の第2の実施形態に係る車上無線局におけるハンドオーバ要求処理を示すフローチャート 本発明の第3の実施形態に係る列車制御システムの全体構成を示す図 本発明の第3の実施形態に係る列車制御システムの車上制御装置の構成を示す機能ブロック図 本発明の第3の実施形態に係る車上制御装置におけるハンドオーバ要求処理を示すフローチャート 本発明の第4の実施形態に係る列車制御システムの全体構成(1)を示す図(第3の実施形態+第1の実施形態) 本発明の第4の実施形態に係る列車制御システムの全体構成(2)を示す図(第3の実施形態+第1の実施形態) 本発明の第5の実施形態に係る列車制御システムの全体構成を示す図 本発明の第5の実施形態に係る列車制御システムの拠点装置の構成を示す機能ブロック図 本発明の第5の実施形態に係る列車制御システムの無線基地局の構成を示す機能ブロック図 本発明の第5の実施形態に係る無線基地局における空きチャンネル探索処理を示すフローチャート 本発明の第5の実施形態に係る拠点装置における空きチャンネル探索及び停止限界位置の設定処理を示すフローチャート 本発明の他の実施形態に係る列車制御システムの全体構成を示す図(1) 本発明の他の実施形態に係る列車制御システムの全体構成を示す図(2) 本発明における列車制御システムの基本構成を示す図
[本実施形態]
[1.第1の実施形態]
[1.1.構成]
[1.1.1.全体構成]
次に、本発明の第1の実施形態に係る全体構成を図1を参照して以下に説明する。なお、図1は、第1の実施形態に係る列車制御システムの全体構成図であり、当該図1における1)〜26)は、第1の実施形態におけるハンドオーバを実施する際の主な処理及び情報を、ハンドオーバ手順に沿って示したものである。
図1に示す通り、第1の実施形態に係る列車制御システムの基本的な概略構成は、前述した図30に示すものと同様であり、拠点装置100には、車上制御装置500との間の情報伝送ラインを確保する手段として複数の無線基地局200が接続されている。なお、各拠点装置100と各無線基地局200は、沿線ネットワーク300で繋がれる。
また、列車に搭載された車上制御装置500には、拠点装置100との間の情報伝送ラインを確保する手段として、車上無線局400が接続されている。なお、地上側に設けられた各拠点装置100は、図1に示す通り、実線の楕円で囲んだ領域で示すように対象路線上において管轄すべき対象となる列車を分担し合い、また、管轄する各無線基地局200も設定されている。この各拠点装置100は相互に拠点間通信ネットワーク600で接続され、さらに、指令所装置700とも接続されている。
[1.1.2.無線基地局の構成]
次に、地上側に設けられた無線基地局200の具体的な構成について、図2を参照して以下に説明する。図2は、無線基地局200の具体的な構成を示す機能ブロック図である。
ここで、無線基地局200は、下記手段を用いることで、当該無線基地局200と現在通信を確立している全ての列車上の車上無線局400との通信品質が維持できているかを定周期で評価する点に特徴を有する。なお、無線基地局200は、図30に示したシステムと同様に、停止限界位置情報(どの地点まで通信相手の列車が走行可能かを示す情報)や各種速度制限情報等を、車上無線局400に対して無線伝送するものであるため説明は省略する。
また、無線基地局200では、フレームから構成されるデータの送信をフレーム単位で行い、1つのフレームを送信後は次のフレームを、車上無線局400から送られる送達確認メッセージ(以下、acknowledgement=ACKと称する。)を受信するまで基本的には送らない。しかしながら、ACKがある一定時間以内に無線基地局200側に届かない場合(「タイムアウト」とも称する。)においては、当該無線基地局200では送信した同フレームを再送する機能をしている。
このような前提を踏まえた上で第1の実施形態に係る無線基地局200の構成を説明すると、図2に示す通り、まず、当該無線基地局200は、上記のように車上無線局400へのフレームの再送回数をカウントする再送カウント手段2101を備えている。なお、再送回数は予め無線基地局200内に設定されているものとし、タイムアウトになる場合はフレームの再送は設定回数になるまで繰り返される。
また、無線基地局200は、再送カウント手段2101によりカウントされたフレームの再送回数を基に、通信品質を評価する通信品質評価手段2102を備えている。この通信品質評価手段2102は、所定時間内に発生する再送回数の頻度に基づき評価する(回数が多いほど通信品質は劣化する。)。
例えば、T秒内において、通信品質の悪化を示す閾値である再送回数をnと設定した場合(Tはmsオーダ、nは例えば3に設定)には、通信品質評価手段2102は、実際にカウントされた再送回数が当該閾値nを超えると通信品質が劣化していると評価する。あるいは、所定時間内のフレーム再送回数に応じて段階的に通信品質を評価する態様も包含する。
無線基地局200は、また、当該無線基地局200の通信相手となっている全ての列車上の車上無線局400に対して、通信品質評価手段2102による通信品質評価が終了したかどうかを判定する評価終了判定手段2103を備えている。
また、無線基地局200では、当該無線基地局200と現在通信を確立している全ての列車上の車上無線局400に対して、下記の手段を用いることにより、ハンドオーバの必要性の有無を判定し、必要に応じてハンドオーバ要求に関する情報を拠点装置100に送信する。
具体的には、図2に示す通り、通信品質評価手段2102により評価された通信品質に基づいて、ハンドオーバの必要性の有無を判定するハンドオーバ判定手段2104を備えている。このハンドオーバ判定手段2104は、通信品質評価手段2102による通信品質評価結果がハンドオーバ要求を送信するに値する閾値を超えているか否かを判断し、閾値を超えている場合に「ハンドオーバの必要性有り」と判定する。
また、無線基地局200は、ハンドオーバ判定手段2104により「ハンドオーバの必要性有り」と判定された場合に、対象列車に関するハンドオーバ要求を有りと設定し、ハンドオーバ判定手段2104により「ハンドオーバの必要性無し」と判定された場合に、対象列車に関するハンドオーバ要求無しと設定するハンドオーバ設定手段2105を備えている。
無線基地局200は、加えて、当該無線基地局200が通信中の全ての列車に関するハンドオーバ要求設定を終了したかどうかを判定するハンドオーバ終了判定手段2106を備えている。すなわち、ハンドオーバ終了判定手段2106により、上記のようなハンドオーバ要求の判定処理は、全ての列車上の車上無線局400に関するハンドオーバ要求設定を終了するまで繰り返される。
また、無線基地局200は、接続されている拠点装置100に対して、ハンドオーバ設定手段2105により設定された各列車に関するハンドオーバ要求に関する情報を送信するハンドオーバ要求送信手段2107を備えている。なお、このハンドオーバ要求に関する情報は、例えば、要求元列車ID(ハンドオーバの対象となっている列車ID),現在の通信経路情報(ハンドオーバの対象となっている列車に搭載されている車上無線局400が現在どの無線基地局200と接続されているかに関する情報。車上無線局IDと無線基地局IDを含む。),ハンドオーバ要求の有無の情報(ハンドオーバの対象となっている列車が、現在、ハンドオーバを必要としているか否かを示す情報)を含んでいる。
なお、無線基地局200は、後述するが、拠点装置100から送信されてきたチャンネル予約状況情報を受信し、対象列車に搭載されている車上無線局400に対して送信するチャンネル予約状況送受信手段2108を備えている。
[1.1.3.拠点装置の構成]
次に、ハンドオーバ要求の送信先となる拠点装置100の具体的な構成について、図3を参照して以下に説明する。図3は、拠点装置100の具体的な構成を示す機能ブロック図である。
図3に示す通り、拠点装置100は、まず、該拠点装置100の管轄内にある各無線基地局200のハンドオーバ要求送信手段2107により送信されたハンドオーバ要求に関する情報を受信するハンドオーバ要求受信手段1101を備えている。また、拠点装置100は、受信した情報から当該列車に関するハンドオーバ要求の有無を判定するハンドオーバ有無判定手段1102を備えている。
さらに、拠点装置100は、ハンドオーバ有無判定手段1102によりハンドオーバ要求有りと判定された列車の車上無線局400と無線基地局200の組合せに対し、対象列車が現在通信中の無線基地局200とその走行方向の下流側に隣接する無線基地局200が共に、この拠点装置100に接続されているかどうかを判定する接続系統判定手段1103を備えている。
拠点装置100は、また、この接続系統判定手段1103によりハンドオーバ要求の対象となる車上無線局400と繋がる無線基地局200と、その走行下流側に隣接する無線基地局200とが拠点装置100に接続されていると判定された場合に、この走行下流側に隣接する無線基地局200に対してチャンネルの予約処理を行うチャンネル予約手段1104を備えている。このチャンネル予約手段1104は、走行下流側に隣接する無線基地局200の空きチャンネルを調べ、空きチャンネルが有れば予約し、空きチャンネルが無ければ予約しないものであり、公知の技術である。
また、拠点装置100は、走行下流側の無線基地局200に対する空きチャンネルの予約が正常に行われているか(予約が成立したかどうか)を確認する予約確認手段1105と、予約確認手段1105によりチャンネル予約が確認されれば、対象列車に対する予約済情報を設定する予約済情報設定手段1106と、を備えている。なお、この予約済情報設定手段1106は、予約確認手段1105により予約が確認されなければ(予約が成立がしていなければ)、予約未済情報を設定する。
また、無線基地局200は、接続系統判定手段1103によりハンドオーバ要求の対象となる車上無線局400と繋がる無線基地局200と、その走行下流側に隣接する無線基地局200とが拠点装置100に接続されていないとされた場合に、下流側の無線基地局200を管轄している拠点装置100に対するチャンネル予約要求を作成する下流拠点装置用チャンネル予約要求作成手段1107を備えている。具体的には、この下流拠点装置用チャンネル予約要求作成手段1107は、下流側に隣接する拠点装置100に接続されている複数の無線基地局200のうち、最上流側の無線基地局200のチャンネル予約要求を作成する。
なお、作成されたチャンネル予約要求は、例えば、情報の種別(ここでは、種別はチャンネル予約要求を示す。),要求先拠点装置ID(ハンドオーバを要求される側の拠点装置のID),要求元拠点装置ID(ハンドオーバを要求する側の拠点装置のID),列車ID(ハンドオーバの対象となっている列車ID)の情報を含んでいる。
また、拠点装置100は、下流拠点装置用チャンネル予約要求作成手段1107により作成されたチャンネル予約要求を下流側に隣接する拠点装置100に送信するチャンネル予約要求送信手段1108を備えている。さらに、拠点装置100は、当該拠点装置100の管轄内にある全ての列車に対して、チャンネル予約処理が終了したかを判定するチャンネル予約終了判定手段1109を備えている。すなわち、チャンネル予約終了判定手段1109により、以上のような、当該拠点装置100の管轄内にある全ての列車に対してチャンネル予約処理が繰り返される。
また、チャンネル予約要求を送信される下流側に隣接する拠点装置100では、図3に示す通り、上流側の拠点装置100からのチャンネル予約要求を受信するチャンネル予約要求受信手段1110を備えている。
拠点装置100は、また、チャンネル予約要求受信手段101を通じてチャンネル予約要求を受信している場合に、当該拠点装置100内の対象となる無線基地局200(上流側の無線基地局)に対してチャンネル予約処理を行う上流側チャンネル予約手段1111を備えている。すなわち、この上流側チャンネル予約手段1111は、下流側の拠点装置100に接続されている複数の無線基地局200のうち、対象列車の走行方向の最上流側の無線基地局200に対するチャンネル予約処理を行う。なお、この上流側チャンネル予約手段111による予約処理は、上述したチャンネル予約手段1104により実行されても構わない。
さらに、拠点装置100は、上流側の拠点装置100からの全てのチャンネル予約要求に対して予約処理を終了したかどうかを判定する上流側予約終了判定手段1112と、この全チャンネル予約要求に対する予約処理の終了後、ハンドオーバを要求している側の上流の拠点装置100に対してチャンネル予約結果(空きチャンネルの予約が成立したか否かの情報)を送信する予約結果送信手段1113と、を備えている。
一方、上記の通り下流側に隣接する拠点装置100にチャンネル予約要求を送信した上流側の拠点装置100では、下流側に隣接する拠点装置100からのチャンネル予約結果を受信するチャンネル予約結果受信手段1114を備えている。
また、上流側の拠点装置100は、チャンネル予約結果受信手段1114により受信したチャンネル予約結果から予約が正常に行われたか(空きチャンネル予約が成立したか)を確認する上流側予約確認手段1115と、上流側予約確認手段1115により予約が正常に行われていると確認された場合に、予約済み情報を設定する上流側予約済情報設定手段1116と、を備えている。この上流側予約済情報設定手段1116は、上流側予約確認手段1115により予約が正常に行われていないと確認された場合には、予約未済情報を設定する。
上流側の拠点装置100は、また、全ての予約結果に対して予約処理が終了したかどうかを判定する上流側チャンネル予約終了判定手段1117を備えている。なお、上流側予約確認手段1115による予約確認と上流側予約済情報設定手段1116による予約済情報の設定と上流側チャンネル予約終了判定手段1117による予約終了の判定は、上述した予約確認手段1105、予約済情報設定手段1106及びチャンネル予約終了判定手段1109により行っても構わない。
このように、各拠点装置100では、自らが接続されている無線基地局200に関してはチャンネル予約処理を直接行い、管轄外の接続されていない無線基地局200に関しては、下流側の拠点装置100を通してチャンネル予約処理を行っている。
また、拠点装置100は、管轄内の列車(自らに接続されている無線基地局200と通信中の列車)に関するチャンネル予約状況情報の更新を行うチャンネル予約状況更新手段1118を備えている。なお、チャンネル予約状況情報とは、例えば、送信先列車ID,発信元拠点装置ID,下流側無線基地局の予約状況(予約対象の無線基地局ID,予約未済/済情報,予約済無線チャンネル番号)を含むものである。
さらに、拠点装置100は、上記チャンネル予約状況情報を対象列車と現在通信を確立中の無線基地局200に送信するチャンネル予約状況送信手段1119と、当該拠点装置100の管轄内の全ての列車に関する予約状況送信処理が終了したかどうかを判定する予約状況送信終了判定手段1120と、を備えている。厳密に言えば、この予約状況送信終了判定手段1120は、チャンネル予約状況送信手段1119により、チャンネル予約状況情報が対象列車と現在通信を確立中の無線基地局200に送信され、各無線基地局200において、受信したチャンネル予約状況情報を対象列車に搭載されている車上無線局400に対して送信した場合に、当該拠点装置100の管轄内の全ての列車に関する予約状況送信処理が終了したかどうかを判定する。
[1.1.4.車上無線局の構成]
次に、第1の実施形態に係る車上無線局400の構成について、図4を参照して以下に説明する。図4は、車上無線局400の具体的な構成を示す機能ブロック図である。
チャンネル予約状況情報を受信する側の各車上無線局400は、図4に示す通り、通信を確立している無線基地局200よりチャンネル予約状況情報を受信するチャンネル予約状況受信手段4101を備えている。また、車上無線局400は、チャンネル予約状況受信手段4101を通じて受信したチャンネル予約状況情報の内容からハンドオーバ先となる下流側の無線基地局200のチャンネルが予約されたかを確認する予約確認手段4102を備えている。
車上無線局400は、また、予約確認手段4102によりチャンネルの予約が確認された場合に、下流側通信領域への進入許可情報を作成する進入可否情報作成手段4103と、この進入可否情報作成手段4103により進入許可情報が作成された際に、通信相手を下流側の無線基地局200に切り換える通信切替手段4104と、を備えている。なお、進入可否情報作成手段4103は、予約確認手段4102によりチャンネルの予約が確認されない場合には、下流側の通信領域への進入不許可情報を作成する。
また、車上無線局400は、下流側通信領域への進入可否情報(進入許可情報又は進入不許可情報)を車上制御装置500に送信する進入可否情報送信手段4105を備えている。
[1.1.5.車上制御装置]
次に、第1の実施形態に係る車上制御装置500の具体的な構成を図5を参照して、以下に説明する。図5は、車上制御装置500の具体的な構成を示す機能ブロック図である。
図5に示す通り、車上制御装置500は、車上無線局400からの進入可否情報を受信する進入可否情報受信手段5101を備えている。また、車上制御装置500は、進入可否情報受信手段5101により進入可否情報を受信した場合に、当該進入可否情報の内容と、指令所装置700及び拠点装置100を基に行われるルート設定と、上述した停止限界位置情報及び各種速度制限情報などを基に、列車速度を監視しながら列車走行を制御する走行制御手段5102を備えている。
具体的には、この走行制御手段5102は、下流側の無線基地局200に空きチャンネルが有り、進入許可の場合には下流側通信領域に走行するよう制御し、一方で、下流側の無線基地局200に空きチャンネルが無く、進入不許可の場合には現在の無線基地局200との通信領域内にとどまるように減速・停止制御を行う。なお、もちろん、必要に応じて保安ブレーキ制御(先行列車への追突回避、分岐器上での脱線回避などのための減速・停止制御)を実施する。
[1.2.作用]
次に、上記のような構成を有する第1の実施形態に係る列車制御システムの作用を図6〜13を参照して以下に説明する。なお、図6は、無線基地局200における通信品質評価手順を示すフローチャートであり(図1の1)〜2)に対応)、図7は、無線基地局200におけるハンドオーバ要求手順を示すフローチャートであり(図1の3)〜5)に対応)、図8は、拠点装置100におけるチャンネル予約処理を示すフローチャートである(図1の7)〜10)に対応)。
また、図9は、チャンネル予約要求が送信される下流側の拠点装置100におけるチャンネル予約処理を示すフローチャートであり(図1の12)〜14)に対応)、図10は、下流側からチャンネル予約結果が送信される上流側の拠点装置100におけるチャンネル予約処理を示すフローチャートであり(図1の16)に対応)、図11は、拠点装置100におけるチャンネル予約更新処理を示すフローチャートである(図1の17)及び18)に対応)。図12は、車上無線局400における下流側通信領域への進入可否情報作成処理を示すフローチャートであり(図1の20)〜23)に対応)、図13は、車上制御装置500における列車の走行制御処理を示すフローチャートである(図1の25)及び26)に対応)。
[1.2.1.通信品質評価処理(無線基地局)]
まず、無線基地局200における列車上の車上無線局400との通信品質評価手順を、図6を参照して以下に説明する。なお、ACKがある一定時間以内に無線基地局200側に届かない場合に、当該無線基地局200は同じフレームを再送する状況下を前提に説明する。
図6に示す通り、無線基地局200の再送カウント手段2101は、車上無線局400への同一フレームの所定時間内の再送回数をカウントする(S601)。そして、通信品質評価手段2102は、再送カウント手段2101によりカウントされたフレームの再送回数を基に、通信品質を評価する(S602)。例えば、所定時間内の再送回数の増加に応じて通信品質が劣化するよう評価する。
通信品質評価手段2102により通信品質が評価された場合には、評価終了判定手段2103が、当該無線基地局200の通信相手となっている全ての列車上の車上無線局400に対して、通信品質評価手段2102による通信品質評価が終了したかどうかを繰り返し判定する(S603)。このように、S601〜603の処理により、全ての列車上の車上無線局400に関する通信品質評価が終了するまで繰り返される。
[1.2.2.ハンドオーバ要求処理(無線基地局)]
次に、無線基地局200におけるハンドオーバ要求の判定及び拠点装置100への送信手順を、図7を参照して説明する。
図7に示す通り、まず、無線基地局200のハンドオーバ判定手段2104は、通信品質評価手段2102による通信品質評価結果が、ハンドオーバ要求を送信するに値する閾値を超えているか否かを判断することにより、ハンドオーバの必要性の有無を判定する(S701)。ハンドオーバ判定手段2104により、通信品質評価結果が閾値を超え「ハンドオーバの必要性有り」と判定された場合には(S701のYES)、ハンドオーバ設定手段2105は、列車に関するハンドオーバ要求を有りと設定する(S702)。
一方、通信品質評価結果が閾値以下であり、ハンドオーバ判定手段2104により「ハンドオーバの必要性無し」と判定された場合には(S701のNO)、ハンドオーバ設定手段2105は、列車に関するハンドオーバ要求を無しと設定する(S703)。そして、S702又はS703によるハンドオーバ要求有無の設定後、ハンドオーバ終了判定手段2106が、この無線基地局200が通信中の全ての列車に関するハンドオーバ要求設定を終了したかどうかを繰り返し判定する(S704)。すなわち、S701〜703までの処理は、ハンドオーバ終了判定手段2106により、全ての列車上の車上無線局400に関するハンドオーバ要求設定を終了するまで繰り返される。
ハンドオーバ終了判定手段2106により全ての列車上の車上無線局400に関するハンドオーバ要求設定を終了すると判定された場合には(S704のYES)、ハンドオーバ要求送信手段2107が、接続されている拠点装置100に対して、ハンドオーバ設定手段2105により設定された各列車に関するハンドオーバ要求に関する情報を送信する(S705)。
[1.2.3.チャンネル予約処理(1)(拠点装置)]
次に、拠点装置100におけるチャンネル予約手順について、図8を参照して説明する。図8に示す通り、拠点装置100のハンドオーバ要求受信手段1101は、上述した当該拠点装置100の管轄内にある各無線基地局200のハンドオーバ要求送信手段2107により送信されたハンドオーバ要求に関する情報を受信する(S801)。
そして、ハンドオーバ有無判定手段1102は、ハンドオーバ要求受信手段1101を通じて受信したハンドオーバ要求に関する情報から当該列車に関するハンドオーバ要求が有りか否かを判定する(S802)。ハンドオーバ有無判定手段1102によりハンドオーバ要求有りと判定された場合には(S802のYES)、接続系統判定手段1103が、列車の車上無線局400と無線基地局200の組合せに対し、当該無線基地局200とその走行方向の下流側に隣接する無線基地局200が共に当該拠点装置100に接続されているかどうかを判定する(S803)。
この接続系統判定手段1103により、ハンドオーバ要求の対象となる車上無線局400と繋がる無線基地局200と、その走行下流側に隣接する無線基地局200とが拠点装置100に接続されている判定された場合には(S803のYES)、チャンネル予約手段1104が、この下流側に隣接する無線基地局200に対してチャンネルの予約処理を実行する(S804)。なお、下流側に隣接する無線基地局200が拠点装置100に接続されていると判定された場合には(S803のYES)、このS804のチャンネル予約処理を含め、以下のS805〜807の処理を実行し、無線基地局200とが拠点装置100に接続されていないと判定された場合には(S803のNO)、以下のS808及びS809の処理を実行する。
S804において、チャンネル予約手段1104により下流側に隣接する無線基地局200に対してチャンネルの予約処理を実行されると、予約確認手段1105は、下流側の無線基地局200に対する空きチャンネルの予約が正常に行われているか(予約が成立したかどうか)を確認する(S805)。予約確認手段1105によりチャンネル予約が確認された場合には(S805のYES)、予約済情報設定手段1106は、対象列車に対する予約済情報を設定する(S806)。
これに対して、予約確認手段1105によりチャンネル予約が確認されなかった場合には(S805のNO)、この予約済情報設定手段1106は、対象列車に対する予約未済情報を設定する(S807)。
一方、S803において、この接続系統判定手段1103により、ハンドオーバ要求の対象となる車上無線局400と繋がる無線基地局200と、その下流側に隣接する無線基地局200とが拠点装置100に接続されていないことが把握された場合には(S803のNO)、下流拠点装置用チャンネル予約要求作成手段1107は、下流側の無線基地局200を管轄している拠点装置100に対するチャンネル予約要求を作成する(S808)。すなわち、この下流拠点装置用チャンネル予約要求作成手段1107は、下流側に隣接する拠点装置100に接続されている複数の無線基地局200のうち、対象列車の走行方向の最上流側の無線基地局200に対するチャンネル予約要求を作成する。
下流拠点装置用チャンネル予約要求作成手段1107によりチャンネル予約要求が作成されると、チャンネル予約要求送信手段1108が当該チャンネル予約要求を下流側に隣接する拠点装置100に送信する(S809)。そして、チャンネル予約終了判定手段1109は、この拠点装置100の管轄内にある全ての列車に対して、チャンネル予約処理が終了したかを繰り返し判定する(S810)。すなわち、チャンネル予約終了判定手段1109により、以上のような、当該拠点装置100の管轄内にある全ての列車に対してチャンネル予約処理が繰り返される。
[1.2.4.チャンネル予約処理(2)(下流側拠点装置)]
次に、上記のS808及S809においてチャンネル予約要求が送信される下流側の拠点装置100におけるチャンネル予約手順を図9を参照して以下に説明する。対象列車の走行方向の下流側に隣接する拠点装置100では、図9に示す通り、チャンネル予約要求受信手段1110が、上流側の拠点装置100から送信されたチャンネル予約要求を受信する(S901)。
チャンネル予約要求受信手段1110を通じてチャンネル予約要求を受信すると、上流側チャンネル予約手段1111は、当該拠点装置100内の対象となる無線基地局200(上流側の無線基地局)に対してチャンネル予約処理を実行する(S902)。すなわち、この上流側チャンネル予約手段1111は、下流側の拠点装置100に接続されている複数の無線基地局200のうち、列車の走行方向の最上流側の無線基地局200に対するチャンネル予約処理を行う。
そして、上流側予約終了判定手段1112は、上流側の拠点装置100から送信された全てのチャンネル予約要求に対して、上記S901及びS902の予約処理が終了したかどうかを繰り返し判定する(S903)。上流側予約終了判定手段1112により全チャンネル予約要求に対する予約処理が終了したと判定されると(S903のYES)、予約結果送信手段1113は、ハンドオーバを要求している側の上流の拠点装置100に対してチャンネル予約結果(空きチャンネルの予約が成立したか否かの情報)を送信する(S904)。
[1.2.5.チャンネル予約処理(3)(上流側拠点装置)]
次に、上流側の拠点装置100における、下流側の拠点装置100からのチャンネル予約結果を受信後のチャンネル予約手順について、図10を参照して説明する。上流側の拠点装置100では、図10に示す通り、まず、チャンネル予約結果受信手段1114が、下流側に隣接する拠点装置100からのチャンネル予約結果を受信する(S1001)。
チャンネル予約結果受信手段1114を通じて受信すると、上流側予約確認手段1115が、受信したチャンネル予約結果から予約が正常に行われているか(空きチャンネル予約が成立したか)を確認する(S1002)。上流側予約確認手段1115により予約が正常に行われていると確認された場合に(S1002のYES)、上流側予約済情報設定手段1116は予約済み情報を設定する(S1003)。
一方、この上流側予約確認手段1115により予約が正常に行われていないと確認された場合には(S1002のNO)、上流側予約済情報設定手段1116は予約未済情報を設定する(S1004)。
そして、上流側チャンネル予約終了判定手段1117は、下流側の拠点装置100から送信される全ての予約結果に対して、上記S1002〜S1004を実行し、予約処理が終了したかどうかを判定する(S1005)。
このように、各拠点装置100では、自らが接続されている無線基地局200に関してはチャンネル予約処理を直接行い、管轄外の接続されていない無線基地局200に関しては、下流側の拠点装置100を通してチャンネル予約処理を行う。
[1.2.6.チャンネル予約更新処理(拠点装置)]
次に、拠点装置100におけるチャンネル予約の更新処理を図11を参照して説明する。図11に示す通り、拠点装置100では、上記に示したチャンネルの予約処理が行われた場合に、チャンネル予約状況更新手段1118が、管轄内の列車(自らに接続されている無線基地局200と通信中の列車)に関するチャンネル予約状況情報を更新する(S1101)。
そして、チャンネル予約状況送信手段1119は、この更新されたチャンネル予約状況情報を対象列車と現在通信を確立中の無線基地局200に送信する(S1102)。なお、各無線基地局200は、拠点装置100のチャンネル予約状況送信手段1119から送信されたチャンネル予約状況情報を受信すると、当該チャンネル予約状況情報を対象列車に搭載されている車上無線局400に対して送信する。
そして、予約状況送信終了判定手段1120は、この拠点装置100の管轄内の全ての列車に関する予約状況送信処理が終了したかどうかを判定する(S1103)。すなわち、管轄内の全ての列車に関する処理が終了するまで上記S1101及びS1102の処理は繰り返される。
[1.2.7.下流側通信領域への進入可否情報作成処理(車上無線局)]
次に、車上無線局400におけるチャンネル予約状況情報の受信後の下流側通信領域への進入可否情報作成手順について、図12を参照して説明する。
チャンネル予約状況情報を受信する側の各車上無線局では、図12に示す通り、チャンネル予約状況受信手段4101が、通信を確立している無線基地局200よりチャンネル予約状況情報を受信する(S1201)。チャンネル予約状況受信手段4101を通じてチャンネル予約状況情報が受信されると、予約確認手段4102が、当該チャンネル予約状況情報の内容からハンドオーバ先となる下流側の無線基地局200のチャンネルが予約されたかを確認する(S1202)。
予約確認手段4102によりチャンネルの予約が確認された場合に(S1202のYES)、進入可否情報作成手段4103は、下流側通信領域への進入許可情報を作成する(S1203)。そして、この進入可否情報作成手段4103により進入許可情報が作成されると、通信切替手段4104は、通信相手を下流側の無線基地局200に切り換える(S1204)。
一方、予約確認手段4102によりチャンネルの予約が確認されない場合には(S1202のNO)、進入可否情報作成手段4103は、下流側の通信領域への進入不許可情報を作成する(S1205)。そして、進入可否情報送信手段4105は、上記S1203又はS1205において作成された下流側通信領域への進入可否情報を車上制御装置500に送信する(S1206)。
[1.2.8.列車の走行制御処理(車上制御装置)]
次に、車上制御装置500における下流側通信領域への走行制御手順を図13を参照して説明する。図13に示す通り、車上制御装置500の進入可否情報受信手段5101は、車上無線局400からの進入可否情報を受信する(S1301)。
そして、進入可否情報受信手段5101により進入可否情報を受信されると、走行制御手段5102が、当該進入可否情報の内容に基づいて下流側の無線基地局200の通信領域に進入するか否かの走行を制御する(S1302)。具体的には、この走行制御手段5102は、下流側の無線基地局200に空きチャンネルが有り、進入許可の場合には下流側通信領域に走行するよう制御し、一方で、下流側の無線基地局200に空きチャンネルが無く、進入不許可の場合には現在の無線基地局200との通信領域内にとどまるように減速・停止制御を行う。
[1.3.効果]
以上のような第1の実施形態によれば、地上側と列車側間の無線通信によるフレーム再送回数に基づいて、品質評価を実現しているので、電波強度による評価に比べ通信品質の劣化を適切に検知し、ハンドオーバを確実に行うことが可能となる。これにより地上側と車上側との通信の遮断を最小限に抑制することができる。
[2.第2の実施形態]
[2.1.構成]
[2.1.1.全体構成]
次に、本発明の第2の実施形態に係る列車制御システムの全体構成は、図14に示す通り、第1の実施形態と同様であるため、共通する構成には同じ符号を付し説明は省略する。図14は、第2の実施形態に係る列車制御システムの全体構成を示す図である。なお、図14における1)〜26)は、本実施の形態でハンドオーバを実施する際の主な処理及び情報を、ハンドオーバ手順に沿って示したものである。
[2.1.2.車上無線局の構成]
次に、第2の実施形態に係る車上無線局400の具体的な構成について、図15を参照して以下に説明する。図15は、第2の実施形態に係る列車制御システムの車上無線局の構成を示す機能ブロック図。
ここで、第2の実施形態では、車上無線局400において、下記手段を用いることにより、当該車上無線局400と現在通信を確立している無線基地局200との通信品質が保たれているかどうかを定周期で評価する。なお、無線基地局200は、図30に示したシステムと同様に、停止限界位置情報(どの地点まで通信相手の列車が走行可能かを示す情報)や各種速度制限情報等を、車上無線局400に対して無線伝送するものであるため説明は省略する。
また、車上無線局400では、フレームから構成されるデータの送信をフレーム単位で行い、1つのフレームを送信後は次のフレームを、無線基地局200から送られる送達確認メッセージ(以下、acknowledgement=ACKと称する。)を受信するまで基本的には送らない。しかしながら、ACKがある一定時間以内に車上無線局400側に届かない場合(「タイムアウト」とも称する。)においては、当該車上無線局400では送信した同フレームを再送する。
このような前提を踏まえた上で第2の実施形態に係る車上無線局400の構成を説明すると、図15に示す通り、まず、当該車上無線局400は、上記のように無線基地局200への所定時間内における同一フレームの再送回数をカウントする再送カウント手段4201を備えている。なお、再送回数は予め車上無線局400内に設定されているものとし、タイムアウトになる場合はフレームの再送は設定回数になるまで繰り返される。
また、車上無線局400は、再送カウント手段4201によりカウントされたフレームの再送回数を基に、通信品質を評価する通信品質評価手段4202を備えている。この通信品質評価手段4202は、所定時間内に発生する再送回数の頻度に基づき評価する。
例えば、T秒内において、通信品質の悪化を示す閾値である再送回数をnと設定した場合(Tはmsオーダ、nは例えば1〜3に設定)には、通信品質評価手段4202は、実際にカウントされた再送回数が当該閾値を超えると通信品質が劣化していると評価する。あるいは、所定時間内のフレーム再送回数に応じて段階的に通信品質を評価する態様も包含する。
また、車上無線局400では、当該車上無線局400と現在通信を確立している無線基地局200に対して、下記の手段を用いることにより、ハンドオーバの必要性の有無を判定し、必要に応じてハンドオーバ要求に関する情報を拠点装置100に送信する。
具体的には、図15に示す通り、通信品質評価手段4202により評価された通信品質に基づいて、ハンドオーバの必要性の有無を判定するハンドオーバ判定手段4203を備えている。このハンドオーバ判定手段4203は、通信品質評価手段4202による通信品質評価結果がハンドオーバ要求を送信するに値する閾値を超えているか否かを判断し、閾値を超えている場合に「ハンドオーバの必要性有り」と判定する。
また、車上無線局400は、ハンドオーバ判定手段4203により「ハンドオーバの必要性有り」と判定された場合に、地上側(無線基地局200や拠点装置100側)に送信する伝送情報の中に、ハンドオーバ要求が有りと設定し、ハンドオーバ判定手段4203により「ハンドオーバの必要性無し」と判定された場合に、当該伝送情報の中にハンドオーバ要求は無しと設定するハンドオーバ設定手段4204を備えている。
また、車上無線局400は、ハンドオーバ設定手段4204により設定された地上側への伝送情報の中に設定されたハンドオーバ要求に関する情報を、無線基地局200経由で接続されている拠点装置100に対して送信するハンドオーバ要求送信手段4205を備えている。なお、ハンドオーバ要求に関する情報は、例えば、要求元列車ID(上記車上無線局400が搭載されている列車ID),現在の通信経路情報(上記車上無線局400が現在どの無線基地局200と接続されているかに関する情報。車上無線局IDと無線基地局IDを含む。),ハンドオーバ要求の有無の情報(ハンドオーバを必要としているか否かを示す情報)を含んでいる。
なお、第2の実施形態では、無線基地局200に、通信品質評価処理やハンドオーバ要求に関する処理を行う再送カウント手段2101〜ハンドオーバ要求送信手段2107を備えず、また、それ以外の構成は、第1の実施の形態と共通するため説明を省略する。
[2.2.作用]
次に、上記のような構成を有する第2の実施形態に係る列車制御システムの作用を図16及び17を参照して以下に説明する。なお、第2の実施形態では、車上無線局400において、通信品質評価処理とハンドオーバ要求に関する処理を行う点に特徴を有し、それ以外のチャンネル予約処理等は第1の実施形態と共通するため説明は省略する。図16は、車上無線局における通信品質評価処理を示すフローチャートであり(図14の1)及び2)に対応)、図17は、車上無線局におけるハンドオーバ要求処理を示すフローチャートである(図14の3)〜5)に対応)。
[2.2.1.通信品質評価処理(車上無線局)]
まず、車上無線局400における無線基地局200との通信品質評価手順を、図16を参照して以下に説明する。なお、ACKがある一定時間以内に車上無線局400側に届かない場合に、当該車上無線局400は同じフレームを再送する状況下を前提に説明する。
図16に示す通り、車上無線局400の再送カウント手段4201は、無線基地局200へのフレームの再送回数をカウントする(S1601)。そして、通信品質評価手段4202は、再送カウント手段4201によりカウントされたフレームの再送回数を基に、通信品質を評価する(S1602)。
[2.2.2.ハンドオーバ要求処理(車上無線局)]
次に、車上無線局400におけるハンドオーバ要求の判定及び拠点装置100への送信手順を、図17を参照して説明する。図17に示す通り、まず、車上無線局400のハンドオーバ判定手段4203は、通信品質評価手段4202による通信品質評価結果が、ハンドオーバ要求を送信するに値する閾値を超えているか否かを判断することにより、ハンドオーバの必要性の有無を判定する(S1701)。
ハンドオーバ判定手段4203により、通信品質評価結果が閾値を超え「ハンドオーバの必要性有り」と判定された場合には(S1701のYES)、ハンドオーバ設定手段4204は、地上側への伝送情報にハンドオーバ要求が有りと設定する(S1702)。一方、通信品質評価結果が閾値以下であり、ハンドオーバ判定手段4203により「ハンドオーバの必要性無し」と判定された場合には(S1701のNO)、ハンドオーバ設定手段4204は、地上側への伝送情報にハンドオーバ要求は無しと設定する(S1703)。
そして、S1702又はS1703によるハンドオーバ要求の有無の設定後、ハンドオーバ要求送信手段4205が、このハンドオーバ要求に関する情報を接続されている拠点装置100に対して送信する(S1704)。
[2.3.効果]
以上のような第2の実施形態によれば、車上側と列車側間の無線通信によるフレームの再送回数に基づく通信品質評価と、ハンドオーバの実施可否判断及びハンドオーバの要求を車上主体で行っているので、電波強度による評価に比べ通信品質の劣化を適切に検知し、ハンドオーバを確実に行うことができる共に、車上側と地上側との通信の遮断を最小限に抑制することが可能となる。
[3.第3の実施形態]
[3.1.構成]
[3.1.1.全体構成]
次に、本発明の第3の実施形態に係る列車制御システムの全体構成について、図18を参照して以下に説明する。図18は、第3の実施形態に係る列車制御システムの構成を示す機能ブロック図であり、当該図18における1)〜26)は、本実施の形態でハンドオーバを実施する際の主な処理及び情報を、ハンドオーバ手順に沿って示したものである。
なお、第3の実施形態では、図18に示す通り、第1の実施形態において無線基地局200で行われていたハンドオーバ可否判断、ハンドオーバ要求設定、ハンドオーバ要求送信の処理が車上制御装置500において行われる点に特徴を有するため、基本的な概略構成は第1の実施形態と共通し説明を省略する。
[3.1.2.車上制御装置の構成]
次に、第3の実施形態に係る車上制御装置500の構成について、図19を参照して以下に説明する。図19は、第3の実施形態に係る車上制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
車上制御装置500は、図19に示す通り、例えば、地上子通過後の速度発電機やパルスジェネレータのパルスカウント値を基に、列車の速度及び位置を検知する列車速度・位置検知手段5201を備えている。また、車上制御装置500は、この列車速度・位置検知手段5201で検知した列車の速度及び位置情報を基に、自列車の位置を把握する自列車位置把握手段5202を備えている。
この自列車位置把握手段5202は、例えば、地上子の通過時点で、地上子信号に含まれている地点情報から地上子位置を車上制御装置500が読み取り、さらに速度発電機あるいはパルスジェネレータが発生するパルス数をカウントすることにより地上子通過後の移動距離を算定し、現在の位置を把握する。
また、車上制御装置500は、自列車位置把握手段5202により把握された自列車の位置が、予め定められた地点(以下、ハンドオーバ点と称する。)を通過するかにより、ハンドオーバ要求の有無を判定するハンドオーバ点通過判定手段5203を備えている。このハンドオーバ点通過判定手段5203は、自列車が、ハンドオーバ点を通過した場合に「ハンドオーバ要求の必要性有り」と判定し、ハンドオーバ点を通過しない場合に「ハンドオーバ要求の必要性無し」と判定する。
車上制御装置500は、また、ハンドオーバ点通過判定手段5203により「ハンドオーバの必要性有り」と判定された場合に、ハンドオーバ要求を有りと設定し、ハンドオーバ点通過判定手段5203により「ハンドオーバの必要性無し」と判定された場合に、ハンドオーバ要求は無しと設定するハンドオーバ設定手段5204を備えている。なお、ハンドオーバ点通過判定手段による通過判定の際に基準となるハンドオーバ点は、各無線基地局200の設置位置、線路の線形や線路周辺の通信環境等の調査結果を基に予め設定する。
加えて、車上制御装置500は、車上無線局400と無線基地局200経由で接続されている拠点装置100に対して、ハンドオーバ設定手段5204により設定されたハンドオーバ要求に関する情報を送信するハンドオーバ要求送信手段5205を備えている。
[3.2.作用]
次に、上記のような構成を有する第3の実施形態に係る列車制御システムの作用を図20を参照して以下に説明する。なお、第3の実施形態では、車上制御装置500において、ハンドオーバ要求に関する処理を行う点に特徴を有し、それ以外のチャンネル予約処理等は第1の実施形態と共通するため説明は省略する。よって、以下では、車上制御装置におけるハンドオーバ要求手順について、図20を参照して説明する。図20は、車上制御装置におけるハンドオーバ要求処理を示すフローチャートである(図18の1)〜5)に対応)。
まず、図20に示す通り、車上制御装置500の列車速度・位置検知手段5201は、例えば、地上子通過後の速度発電機やパルスジェネレータのパルスカウント値を基に、列車の速度及び位置を検知する(S2001)。そして、この列車速度・位置検知手段5201で検知した列車の速度及び位置情報に基づいて、自列車位置把握手段5202は、自列車の位置を把握する(S2002)。
自列車位置把握手段5202により自列車の位置が把握されると、ハンドオーバ点通過判定手段5203は、当該自列車がハンドオーバ点を通過するかによりハンドオーバ要求の有無を判定する(S2003)。このハンドオーバ点通過判定手段5203により自列車がハンドオーバ点を通過したことにより「ハンドオーバ要求の必要性有り」と判定された場合には(S2003のYES)、ハンドオーバ設定手段5204は、ハンドオーバ要求を有りと設定する(S2004)。
一方、ハンドオーバ点通過判定手段5203により自列車がハンドオーバ点を通過していないことにより「ハンドオーバ要求の必要性無し」と判定された場合には(S2003のNO)、ハンドオーバ設定手段5204は、ハンドオーバ要求を無しと設定する(S2005)。
そして、ハンドオーバ要求送信手段5205は、上記S2004又はS2005においてハンドオーバ設定手段5204により設定されたハンドオーバ要求に関する情報を、車上無線局400と無線基地局200経由で接続されている拠点装置100に対して送信する(S2006)。
[3.3.効果]
以上のような第3の実施形態によれば、予め定められたハンドオーバ点と列車位置との位置関係に基づいて、ハンドオーバの必要性を判定処理及びハンドオーバ要求を車上主体で行っているため、電波強度による評価に比較して、当該ハンドオーバの確実性を向上させることができ、これにより地上側と車上側との通信の遮断を最小限に抑制することができる。
[4.第4の実施形態]
[4.1.構成]
次に、本発明の第4の実施形態に係る列車制御システムの構成について、図21及び22を参照して以下に説明する。第4の実施形態は、図21及び22に示す通り、第3の実施形態に係る構成に、第1又は第2の実施の形態に係る構成を組み合わせたものであり、具体的な説明は省略し概略構成のみ以下に示す。なお、図21における1)〜26)及び1A)〜5A)は、本実施の形態でハンドオーバを実施する際の主な処理及び情報を、ハンドオーバ手順に沿って示したものであり、図22における1)〜26)及び1B)〜5B)も同様である。
まず、図21に示す列車制御システムは、第3の実施形態に係る構成に、第1の実施形態の無線基地局200の構成を組み合わせたものであり、具体的には、第3の実施形態と同じように、車上制御装置500に、列車速度・位置検知手段5201,自列車位置把握手段5202,ハンドオーバ点通過判定手段5203,ハンドオーバ設定手段5204,ハンドオーバ要求送信手段5205を備え、また、第1の実施形態と同じように、無線基地局200に、再送カウント手段2101,通信品質評価手段2102,評価終了判定手段2103,ハンドオーバ判定手段2104,ハンドオーバ設定手段2105,ハンドオーバ終了判定手段2106,ハンドオーバ要求送信手段2107,チャンネル予約状況送受信手段2108を備えている。なお、各手段の詳細は説明は共通するため省略する。
一方、図22に示す列車制御システムは、第3の実施形態に係る構成に、第2の実施形態に係る車上無線局400の構成を組み合わせたものであり、具体的には、第3の実施形態と同様な車上制御装置500を備え、また、第2の実施形態と同じように、車上無線局400に、再送カウント手段4201,通信品質評価手段4202,ハンドオーバ判定手段4203,ハンドオーバ設定手段4204,ハンドオーバ要求送信手段4205を備えている。なお、各手段の詳細は説明は共通するため省略する。
[4.2.作用]
なお、上記のような構成を有する第4の実施形態に係る列車制御システムの作用は、基本的に、上述した第3の実施形態の作用を有しつつ、第1の実施形態又は第2の実施形態による作用も実現可能というものであって、各作用は前述したものと同様である。
すなわち、第3の実施形態の構成に、第1の実施形態の無線基地局200の構成を組み合わせた図22に示した列車制御システムでは、第3の実施形態と同様に、図20の通り、自列車がハンドオーバ点を通過すれば、車上制御装置500よりハンドオーバを要求する。一方で、自列車がハンドオーバ点の通過前であっても、第1の実施形態と同様に、図6及び7に示した通り、通品品質評価結果からハンドオーバ要求の必要性有りと判定された場合には、無線基地局200より拠点装置100へハンドオーバを要求する。
また、第3の実施形態の構成に、第2の実施形態の車上無線局400の構成を組み合わせた図23に示した列車制御システムでは、第3の実施形態と同様に、図20の通り、自列車がハンドオーバ点を通過すれば、車上制御装置500よりハンドオーバを要求する。一方で、自列車がハンドオーバ点の通過前であっても、第2の実施形態と同様に、図16及び17に示した通り、通品品質評価結果からハンドオーバ要求の必要性有りと判定された場合には、車上無線局400より拠点装置100へハンドオーバを要求する。なお、通信品質評価処理及びハンドオーバ要求処理以外の作用は、第1の実施形態と共通するため説明は省略する。
[5.第5の実施形態]
[5.1.構成]
[5.1.1.全体構成]
次に、本発明の第5の実施形態に係る列車制御システムについて説明するが、図23に示す通り、当該システムの概略構成は、第1の実施形態と同様であるため、説明は省略し同じ符号を付すものとする。なお、図23は、第5の実施形態に係る列車制御システムの全体構成を示す図である。
なお、第5の実施形態では、車上無線局400の通信相手である無線基地局200が、ハンドオーバにより走行方向下流側に隣接する無線基地局200に変更されようとする際に、連動条件の一部にハンドオーバ先の無線基地局200の空きチャンネル状況を追加するという点に特徴を有するので、第1の実施形態に係る列車システムの概略構成に追加した下記機能を説明する。
[5.1.2.指令所装置の構成]
まず、指令所装置700の構成について説明する。図23に示す通り、指令所装置700は、列車の走行制御やダイヤ管理等の種々の指令を、拠点装置100、無線基地局200、車上無線局400を介して列車に送信するが、特に、その1つとして前述したように、列車の在線情報等を踏まえ当該列車の路線上のルート設定要求を送信するルート設定要求手段を備えている。
[5.1.3.拠点装置の構成]
また、拠点装置100は、図3に示した第1の実施形態に係る構成に加え、図24に示す通り、まず、指令所装置700から送信されたルート設定要求を受信するルート設定要求受信手段1201を備えている。この拠点装置100は、また、管轄下にある各無線基地局200における空きチャンネルの有無を探索するため、空きチャンネル探索指令を当該各無線基地局200に送信する空きチャンネル探索指令送信手段1202を備えている。
さらに、この拠点装置100は、ルート設定要求受信手段1201を通じてルート設定要求を受信すると、空きチャンネル探索指令送信手段1202により空きチャンネル探索指令が送信されたことによる各無線基地局200からの探索結果から、空きチャンネルの有無を判定し、有った場合に当該空きチャンネルを抽出する空きチャンネル判定手段1203を備えている。
また、拠点装置100は、指令所装置700により送信されるルート設定等に基づいて、制御対象となっている各列車の停止限界位置を設定する停止限界位置設定手段1204を備えている。この停止限界位置とは、各列車が予定している走行路上をどこまで走行してよいかを示すものであり、通常、停止限界位置を設定する際の支障位置の候補には、例えば、対象列車の前方を走行する列車の尾端、あるいは対象列車の走行方向に転換していない分岐器等が採用される。
なお、対象となる列車と現在無線通信を確立している無線基地局200の走行方向下流側に隣接する無線基地局200に空きチャンネルが存在しない場合には、上記支障位置の候補を、例えば、空きスロットの無い無線基地局200の通信領域境界(入側)とし、対象列車と現在無線通信を確立している無線基地局200の通信範囲を逸脱しないように停止限界位置を設定する。
また、対象列車の前方を走行する列車、あるいは対象列車の走行方向に転換していない分岐器等の対象列車の安全な走行に支障をきたすものが存在する場合には、これら支障物の位置(列車尾端位置、分岐器の稼動範囲の始端等。)よりもさらに手前側に制御上の余裕距離をとった位置を停止限界位置として設定する。
[5.1.4.無線基地局の構成]
無線基地局200は、第1の実施形態の構成に加え、図25に示す通り、拠点装置100からの空きチャンネル探索指令を受信する空きチャンネル探索指令受信手段2201を備えている。
また、無線基地局200は、空きチャンネル探索指令受信手段2201を通じて、受信した空きチャンネル探索指令に基づき、自身の局内に空きチャンネルが有るかを探索する空きチャンネル探索手段2202を備えている。加えて、無線基地局200は、空きチャンネル探索手段2202による探索結果を拠点装置100に送信する空きチャンネル情報送信手段2203を備えている。
[5.2.作用]
次に、上記のような構成を有する第5の実施形態に係る列車制御システムの作用について、図26及び27を参照して以下に説明する。特に、以下では、指令所装置700から無線基地局200にルート設定要求があった際の、拠点装置100及び無線基地局200における空きチャンネル探索及び各列車の停止限界位置設定の手順について説明する。
図26は、無線基地局200における空きチャンネル探索処理を示すフローチャートであり、図27は、拠点装置100における空きチャンネル探索と停止限界位置の設定処理を示すフローチャートである。
[5.2.1.空きチャンネル探索処理(無線基地局)]
まず、指令所装置700によるルート設定要求の有無にかかわらず、拠点装置100からの空きチャンネル探索指令を基に常時行われている無線基地局200における空きチャンネル探索手順について、図26を参照して以下に説明する。
図26に示す通り、拠点装置100の空きチャンネル探索指令送信手段1202により空きチャンネル探索指令が各無線基地局200に向けて送信されると、無線基地局200の空きチャンネル探索指令受信手段2201は、当該空きチャンネル探索指令を受信する(S2601)。そして、空きチャンネル探索指令受信手段2201により空きチャンネル探索指令を受信すると、空きチャンネル探索手段2202は、自身の無線基地局200内に空きチャンネルが存在するかを探索する(S2602)。
空きチャンネル探索手段2202により空きチャンネルが存在すると判定された場合には(S2602のYES)、空きチャンネル情報送信手段2203は、この空きチャンネルを拠点装置100に送信する(S2603)。一方、空きチャンネル探索手段2202により空きチャンネルが存在しないと判定された場合には(S2602のNO)、空きチャンネル情報送信手段2203は、空きチャンネルが存在しない旨を装置100に送信する(S2604)。
[5.2.2.空きチャンネル探索と停止限界位置の設定処理(拠点装置)]
次に、指令所装置700から無線基地局200にルート設定要求があった際の、拠点装置100における空きチャンネル探索及び各列車の停止限界位置設定の手順について、図27を参照して以下に説明する。図27に示す通り、指令所装置700からルート設定要求が送られると、拠点装置100では、まず、ルート設定要求受信手段1201は、当該ルート設定要求を受信する(S2701)。
ルート設定要求受信手段1201を通じてルート設定要求を受信すると、空きチャンネル判定手段1203は、空きチャンネル探索指令送信手段1202により空きチャンネル探索指令が送信されたことによる各無線基地局200からの探索結果から、空きチャンネルの有無を判定する(S2702)。具体的には、図26に示した通り、拠点装置100からの空きチャンネル探索指令に基づく、無線基地局200における空きチャンネルの探索結果により、空きチャンネルが有るかを判定する。
空きチャンネル判定手段1203により空きチャンネルが有ると判定された場合には(S2702のYES)、指令所装置700からのルート設定に関する情報を基に、停止限界位置設定手段1204は、この各無線基地局200における空きチャンネルを考慮して、指令所装置700において制御対象する列車の停止限界位置を設定する(S2703)。
一方、対象列車と現在無線通信を確立している無線基地局200の下流側に隣接する無線基地局200に、空きチャンネルがないと判定された場合には(S2702NO)、支障位置の候補として、空きスロットの無い無線基地局200の通信領域境界(入側)を代用し、対象列車が現在無線通信を確立している無線基地局200の通信範囲を逸脱しないように停止限界位置を設定する(S2704)。
[5.3.効果]
以上のような第5の実施形態によれば、拠点装置100では、管轄内の無線基地局200の空きチャンネル有無を常時把握しているので、指令所装置700によるルート設定の際には適切に空きチャンネルを確保、あるいは当該チャンネルがない旨を伝えることが可能となる。これにより、各列車に送信する停止限界位置情報を作成する際に、ハンドオーバ予定の無線基地局の空きチャンネル有無を考慮することができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は、上記第1及び第2の実施形態の列車制御システムのような地上側に複数設置される無線基地局200が沿線ネットワーク(有線)で接続されている全体構成に限定するものではなく、例えば、図28及び図29に示すような無線基地局200同士を無線通信ネットワークで接続する態様も包含する。
100…拠点装置
1101…ハンドオーバ要求受信手段
1102…ハンドオーバ有無判定手段
1103…接続系統判定手段
1104…チャンネル予約手段
1105…予約確認手段
1106…予約済情報設定手段
1107…下流拠点装置用チャンネル予約要求作成手段
1108…チャンネル予約要求送信手段
1109…チャンネル予約終了判定手段
1110…チャンネル予約要求受信手段
1111…上流側チャンネル予約手段
1112…上流側予約終了判定手段
1113…予約結果送信手段
1114…チャンネル予約結果受信手段
1115…上流側予約確認手段
1116…上流側予約済情報設定手段
1117…上流側チャンネル予約終了判定手段
1118…チャンネル予約状況更新手段
1119…チャンネル予約状況送信手段
1120…予約状況送信終了判定手段
1201…ルート設定要求受信手段
1202…空きチャンネル探索指令送信手段
1203…空きチャンネル判定手段
1204…停止限界位置設定手段
200…無線基地局
2101…再送カウント手段
2102…通信品質評価手段
2103…評価終了判定手段
2104…ハンドオーバ判定手段
2105…ハンドオーバ設定手段
2106…ハンドオーバ終了判定手段
2107…ハンドオーバ要求送信手段
2108…チャンネル予約状況送受信手段
2201…空きチャンネル探索指令受信手段
2202…空きチャンネル探索手段
2203…空きチャンネル情報送信手段
300…沿線ネットワーク
400…車上無線局
4101…チャンネル予約状況受信手段
4102…予約確認手段
4103…進入可否情報作成手段
4104…通信切替手段
4105…進入可否情報送信手段
4201…再送カウント手段
4202…通信品質評価手段
4203…ハンドオーバ判定手段
4204…ハンドオーバ設定手段
4205…ハンドオーバ要求送信手段
500…車上制御装置
5101…進入可否情報受信手段
5102…走行制御手段
5201…列車速度・位置検知手段
5202…自列車位置把握手段
5203…ハンドオーバ点通過判定手段
5204…ハンドオーバ設定手段
5205…ハンドオーバ要求送信手段
600…拠点間通信ネットワーク
700…指令所装置

Claims (11)

  1. 各列車に、地上側とデータを構成するフレーム単位で通信を行う車上無線局と、当該列車の走行を制御する車上制御装置と、を備え、地上側に、走行範囲に応じて前記各列車を管轄し、当該管轄内の前記各列車側と前記フレーム単位で通信を行う無線基地局と、1以上の前記無線基地局を管轄し、当該無線基地局への各種制御を行う1以上の拠点装置と、を備えた列車制御システムであって、
    前記無線基地局は、
    管轄内の列車に搭載されている前記車上無線局にフレームを送信する際の、当該フレームの所定時間内の再送回数をカウントする再送カウント手段と、
    前記再送カウント手段によりカウントされた再送回数に応じて、当該無線基地局と前記車上無線局との間の通信品質を評価する通信品質評価手段と、
    前記通信品質評価手段による評価結果に基づいて、対象列車と現在通信中の無線基地局を別の無線基地局に切り換えるハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ判定手段と、
    前記ハンドオーバ判定手段によるハンドオーバの必要性の判定結果に関する情報を前記拠点装置に送信するハンドオーバ情報送信手段と、を備え、
    前記拠点装置は、
    前記ハンドオーバ情報送信手段から送信された判定結果がハンドオーバの必要性有りである場合に、対象列車と現在通信中の無線基地局に隣接する走行下流側の無線基地局が管轄内であるかを判定する接続系統判定手段と、
    前記接続系統判定手段により管轄内と判定された前記走行下流側無線基地局に対して、ハンドオーバ用のチャンネル予約を行うチャンネル予約手段と、を備えたことを特徴とする列車制御システム。
  2. 各列車に、地上側とデータを構成するフレーム単位で通信を行う車上無線局と、当該列車の走行を制御する車上制御装置と、を備え、地上側に、走行範囲に応じて前記各列車を管轄し、当該管轄内の前記各列車側と前記フレーム単位で通信を行う無線基地局と、1以上の前記無線基地局を管轄し、当該無線基地局への各種制御を行う1以上の拠点装置と、を備えた列車制御システムであって、
    前記車上無線局は、
    前記無線基地局にフレームを送信する際の、当該フレームの所定時間内の再送回数をカウントする再送カウント手段と、
    前記再送カウント手段によりカウントされた再送回数に応じて、当該車上無線局と前記無線基地局との間の通信品質を評価する通信品質評価手段と、
    前記通信品質評価手段による評価結果に基づいて、対象列車と現在通信中の無線基地局を別の無線基地局に切り換えるハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ判定手段と、
    前記ハンドオーバ判定手段によるハンドオーバの必要性の判定結果に関する情報を前記拠点装置に送信するハンドオーバ情報送信手段と、を備え、
    前記拠点装置は、
    前記ハンドオーバ情報送信手段から送信された判定結果がハンドオーバの必要性有りである場合に、対象列車と現在通信中の無線基地局に隣接する走行下流側の無線基地局が管轄内であるかを判定する接続系統判定手段と、
    前記接続系統判定手段により管轄内と判定された前記走行下流側無線基地局に対して、ハンドオーバ用のチャンネル予約を行うチャンネル予約手段と、を備えたことを特徴とする列車制御システム。
  3. 前記車上制御装置は、
    当該車上制御装置が搭載された前記列車の位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段により検出された前記列車位置がハンドオーバ点を通過するかを判定するハンドオーバ点通過判定手段と、
    前記ハンドオーバ点通過判定手段による判定結果を前記拠点装置に送信するハンドオーバ点通過情報送信手段と、を備え、
    前記拠点装置の前記チャンネル予約手段は、前記ハンドオーバ点通過情報送信手段によりハンドオーバ点を通過する旨の情報が送られると、前記接続系統判定手段により管轄内と判定された前記走行下流側無線基地局に対して、ハンドオーバ用のチャンネル予約を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の列車制御システム。
  4. 前記通信品質評価手段は、前記再送回数の増加に応じて、段階的に劣品質と評価することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の列車制御システム。
  5. 各列車に、地上側とデータを構成するフレーム単位で通信を行う車上無線局と、当該列車の走行を制御する車上制御装置と、を備え、地上側に、走行範囲に応じて前記各列車を管轄し、当該管轄内の前記各列車側と前記フレーム単位で通信を行う無線基地局と、1以上の前記無線基地局を管轄し、当該無線基地局への各種制御を行う1以上の拠点装置と、を備えた列車制御システムであって、
    前記車上制御装置は、
    当該車上制御装置が搭載された前記列車の位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段により検出された前記列車位置がハンドオーバ点を通過するかを判定するハンドオーバ点通過判定手段と、
    前記ハンドオーバ点通過判定手段による判定結果を前記拠点装置に送信するハンドオーバ点通過情報送信手段と、を備え、
    前記拠点装置は、
    前記ハンドオーバ点通過情報送信手段により送信された判定結果がハンドオーバ点を通過するものである場合に、対象列車と現在通信中の無線基地局に隣接する走行下流側の無線基地局が管轄内であるかを判定する接続系統判定手段と、
    前記接続系統判定手段により管轄内と判定された前記走行下流側無線基地局に対して、ハンドオーバ用のチャンネル予約を行うチャンネル予約手段と、
    を備えたことを特徴とする列車制御システム。
  6. 前記拠点装置は、前記接続系統判定手段により対象列車と現在通信中の無線基地局に隣接する走行下流側の無線基地局が管轄内でないと判定された場合に、当該走行下流側無線基地局を管轄する拠点装置に対して、チャンネル予約の要求情報を送信するチャンネル予約要求送信手段を備え、
    チャンネル予約要求が送信された当該拠点装置の前記チャンネル予約手段は、前記走行下流側無線基地局に対してチャンネル予約を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の列車制御システム。
  7. 前記拠点装置は、
    前記チャンネル予約手段によりチャンネル予約が行われた場合に、対象列車に対するチャンネル予約状況を更新する更新手段と、
    当該チャンネル予約状況に関する情報を前記無線基地局を介して前記車上無線局に送信するチャンネル予約状況送信手段と、を備え、
    前記車上無線局は、
    前記無線基地局を介して送られてきた前記チャンネル予約状況に関する情報から、ハンドオーバ先となる前記走行下流側の無線基地局のチャンネルが予約されたかを確認するチャンネル予約確認手段と、
    前記チャンネル予約確認手段によりチャンネルの予約が確認された場合に、この走行下流側の通信領域への列車の進入許可情報を作成する進入可否情報作成手段と、
    前記進入可否情報作成手段により進入許可情報が作成されると、対象列車が現在通信中の無線基地局を当該走行下流側の無線基地局に切り換える切換手段と、を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の列車制御システム。
  8. 前記無線基地局は、
    当該基地局内の空きチャンネルを探索する空きチャンネル探索手段と、
    空きチャンネル探索手段による探索結果を前記拠点装置に送信する空きチャンネル探索結果送信手段と、を備え、
    前記拠点装置は、
    前記空きチャンネル探索結果送信手段により送信された探索結果から空きチャンネルの有無を判定する空きチャンネル判定手段と、
    前記空きチャンネル判定手段により前記走行下流側無線基地局内に空きチャンネルを有しないと判定された場合に、対象列車と現在通信中の無線基地局との通信範囲を超えないように列車の停止限界位置を設定する停止限界位置設定手段と、を備えたこと特徴とする請求項1に記載の列車制御システム。
  9. 各列車に、地上側とデータを構成するフレーム単位で通信を行う車上無線局と、当該列車の走行を制御する車上制御装置と、を備え、地上側に、走行範囲に応じて前記各列車を管轄し、当該管轄内の前記各列車側と前記フレーム単位で通信を行う無線基地局と、1以上の前記無線基地局を管轄し、当該無線基地局への各種制御を行う1以上の拠点装置と、を備えた列車制御システムの制御方法であって、
    前記無線基地局は、
    管轄内の列車に搭載されている前記車上無線局にフレームを送信する際の、当該フレームの所定時間内の再送回数をカウントする再送カウントステップと、
    前記再送カウントステップによりカウントされた再送回数に応じて、当該無線基地局と前記車上無線局との間の通信品質を評価する通信品質評価ステップと、
    前記通信品質評価ステップによる評価結果に基づいて、対象列車と現在通信中の無線基地局を別の無線基地局に切り換えるハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ判定ステップと、
    前記ハンドオーバ判定ステップによるハンドオーバの必要性の判定結果に関する情報を前記拠点装置に送信するハンドオーバ情報送信ステップと、を実行し、
    前記拠点装置は、
    前記ハンドオーバ情報送信ステップで送信された判定結果がハンドオーバの必要性有りである場合に、対象列車と現在通信中の無線基地局に隣接する走行下流側の無線基地局が管轄内であるかを判定する接続系統判定ステップと、
    前記接続系統判定ステップにより管轄内と判定された前記走行下流側無線基地局に対して、ハンドオーバ用のチャンネル予約を行うチャンネル予約ステップと、を実行することを特徴とする列車制御システムの制御方法。
  10. 各列車に、地上側とデータを構成するフレーム単位で通信を行う車上無線局と、当該列車の走行を制御する車上制御装置と、を備え、地上側に、走行範囲に応じて前記各列車を管轄し、当該管轄内の前記各列車側と前記フレーム単位で通信を行う無線基地局と、1以上の前記無線基地局を管轄し、当該無線基地局への各種制御を行う1以上の拠点装置と、を備えた列車制御システムの制御方法であって、
    前記車上無線局は、
    前記無線基地局にフレームを送信する際の、当該フレームの所定時間内の再送回数をカウントする再送カウントステップと、
    前記再送カウントステップによりカウントされた再送回数に応じて、当該車上無線局と前記無線基地局との間の通信品質を評価する通信品質評価ステップと、
    前記通信品質評価ステップによる評価結果に基づいて、対象列車と現在通信中の無線基地局を別の無線基地局に切り換えるハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ判定ステップと、
    前記ハンドオーバ判定ステップによるハンドオーバの必要性の判定結果に関する情報を前記拠点装置に送信するハンドオーバ情報送信ステップと、を実行し、
    前記拠点装置は、
    前記ハンドオーバ情報送信ステップで送信された判定結果がハンドオーバの必要性有りである場合に、対象列車と現在通信中の無線基地局に隣接する走行下流側の無線基地局が管轄内であるかを判定する接続系統判定ステップと、
    前記接続系統判定ステップにより管轄内と判定された前記走行下流側無線基地局に対して、ハンドオーバ用のチャンネル予約を行うチャンネル予約ステップと、を実行することを特徴とする列車制御システムの制御方法。
  11. 前記車上制御装置は、
    当該車上制御装置が搭載された前記列車の位置を検出する位置検出ステップと、
    前記位置検出ステップにより検出された前記列車位置がハンドオーバ点を通過するかを判定するハンドオーバ点通過判定ステップと、
    前記ハンドオーバ点通過判定ステップによる判定結果を前記拠点装置に送信するハンドオーバ点通過情報送信ステップと、を実行し、
    前記拠点装置の前記チャンネル予約ステップは、前記ハンドオーバ点通過情報送信ステップによりハンドオーバ点を通過する旨の情報が送られると、前記接続系統判定ステップにより管轄内と判定された前記走行下流側無線基地局に対して、ハンドオーバ用のチャンネル予約を行うことを特徴とする請求項10又は11に記載の列車制御システムの制御方法。
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