JP5226007B2 - 浮遊粒子をスキャニングによって迅速にカウントし同定する方法および装置 - Google Patents

浮遊粒子をスキャニングによって迅速にカウントし同定する方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、フローサイトメータおよび血液分析装置に関し、より詳しくは、光学フローセル内で光散乱法および蛍光法を使用して生体細胞をカウントし同定する血液分析装置に関する。
フローサイトメトリとは、流体の流れ中に浮遊する微細粒子をカウントし、検査し、分取する技法である。フローサイトメトリは、光学/電子検出装置中を流れる単一細胞の物理的および/または生化学的特性の同時多パラメータ分析を可能にする。血液分析装置に使用されるとき、フローサイトメトリは、測定された体積の血液または他の生体液サンプル内の細胞の精密なカウント、および光散乱および/または蛍光検出の使用に基づくそれらの細胞の同定を可能にする。本明細書では、「フローサイトメトリ」という用語は、フローサイトメータならびにフローサイトメトリに基づく血液分析装置および他の診断用計測器で使用される技法および装置をいう。
フローサイトメトリでは、例えば単一波長のレーザ光、発光ダイオード(LED)または他の何らかの光源からのスペクトル的により幅広い性質をもつ光が、流体力学的に集束された流体の流れに向けられる。いくつかの検出器が、流れが光ビームを通過する領域に向けられ、1つまたは複数の検出器が光ビームと同一直線上にあり、通常はいくつかの検出器が光ビームと直角の位置にある。光ビームに沿った検出器は、1つまたは複数のアンギュラ円環もしくはアンギュラ領域における前方散乱、または吸収もしくはアルベド、または前方散乱および吸収もしくはアルベドを検出する。光ビームと直角の位置にある検出器は、側方散乱、蛍光、または側方散乱と蛍光の両方を検出する。ビームを通過する各浮遊粒子は、光を何らかの方法で散乱させ、粒子内の蛍光化学物質は、光源からの波長よりも長い波長の光を放出するのに十分なだけ励起されることがある。散乱光と蛍光の組合せは、検出器によって検出され、各検出器(通常は所望の蛍光発光帯ごとに1個の検出器、散乱角の円環または領域ごとに1個の検出器)における強度の変動を分析することによって、個々の各粒子の物理的および生化学的構造に関する様々な事実を決定することが可能である。前方散乱は、細胞の体積と相関があり、側方散乱は、例えば核の形状、細胞質顆粒の量および種類または細胞膜の粗さなど、粒子の複雑さに依存する。蛍光マーカーは、ある種類の細胞または特定の病理状態の細胞に選択的に結合するモノクローナル抗体に結合することができる。フローサイトメータを使用する計測器の代表的な例は、米国特許第5017497号明細書、第5138181号明細書、第5350695号明細書、第5812419号、第5939326号明細書、第6579685号明細書、第6618143号明細書、および米国特許出願公開第2003/0143117号明細書に記載されている。これらの特許は、流れる細胞流および固定したビームを記載している。
サイトメトリの一分野であるレーザスキャニングサイトメトリ(LSC)は、調査フィールドを横切ってレーザビームをスキャンするものである。しかし、調査フィールドは固定しており、通常は顕微鏡用スライドの細胞が付着した部分であり、そのような方式で得られる測定速度(すなわち、所与の単位時間内に分析される細胞の数)は、従来のフローサイトメトリによって得られるものよりはるかに低い。さらに、LSCは、比較的限られた数の細胞の詳細な分析に適した画像検査法であり、フローサイトメトリは大量の細胞を分析する光散乱および蛍光タギング法である(例えば米国特許第5072382号明細書、第5523207号明細書、および第6002788号明細書を参照)。LSCに密接に関係する他の2つの技法は、体積毛細管サイトメトリ(例えば米国特許第5962238号明細書参照)および微量LSC(例えば米国特許第6603537号明細書、第6687395号明細書、および米国特許出願公開第2005/0280817号明細書参照)である。これらの技法はすべて、制御可能なステージに固定された試料に当たるスキャニングレーザビーム、ならびに高分解能のイメージング、共焦点スキャニング、または分光技術に基づく方法を利用する。
従来技術におけるいくつかの教示(例えば、米国特許第5083014号明細書、第5444527号明細書、第5521699号明細書、第5644388号明細書、第5824269号明細書、第6671044号明細書、第6975400号明細書、米国特許出願公開第2002/0146734号明細書および第2002/0057432号明細書)は、従来の分析装置のフロー特性をイメージング機能と併せもつイメージングフローサイトメータを記載している。従来技術では、(a)レーザまたは他の光源は固定しており、調査フィールド全体から情報を取得するために電荷結合検出器(CCD)アレイの使用を必要とし、(b)得られる情報は散乱によるものではなくイメージングによるものである。この手法により、プロセスがフローサイトメトリよりも著しくゆっくり進行する。言い換えれば、開示されたイメージング戦略の使用によって細胞ごとのより詳細な情報を得るために、測定速度が低減される、すなわち、所与の単位時間内に実際に分析される細胞の総数が低減される。
画像検査法の主な利点の1つは、そのような方法が個々の細胞の細かい詳細を取得することができ、それによって訓練された専門家が際どい事例でも確実な同定を行えるようになることである。しかし、画像検査法によってより細かな詳細が得られることは、所与の一定時間内にこのようにして分析できる細胞の合計数が減少することによって相殺される。散乱に基づく方法では、同定は細胞で平均した特性(細胞のサイズ、ヘモグロビン含有量、核の分葉など)に基づいて行うが、個々の細胞について細かな詳細が失われることは、数万の細胞について所望の情報を数秒の間に集めることができることによって埋め合わせされる。このような情報を使って、いくつかの特性(例えばサイズ、分葉など)に従って結果全体をプロットすることができる。
米国特許第5017497号明細書 米国特許第5138181号明細書 米国特許第5350695号明細書 米国特許第5812419号明細書 米国特許第5939326号明細書 米国特許第6579685号明細書 米国特許第6618143号明細書 米国特許出願公開第2003/0143117号明細書 米国特許第5072382号明細書 米国特許第5523207号明細書 米国特許第6002788号明細書 米国特許第5962238号明細書 米国特許第6603537号明細書 米国特許第6687395号明細書 米国特許出願公開第2005/0280817号明細書 米国特許第5083014号明細書 米国特許第5444527号明細書 米国特許第5521699号明細書 米国特許第5644388号明細書 米国特許第5824269号明細書 米国特許第6671044号明細書 米国特許第6975400号明細書 米国特許出願公開第2002/0146734号明細書 米国特許出願公開第2002/0057432号明細書
http://biology.berkeley.edu/crl/flow_cytometry_basic.html、2006年3月30日、1−7ページ
部分的にフローサイトメトリに基づく計測器であるCELL−DYN(R)Sapphire(R)血液分析装置(Abbott Laboratories社から市販)は、標準条件で毎時最小105個の全血球カウント(CBC)サンプルを処理する(性能のこの側面は計測器のスループットと呼ばれる)。市販の他の血液分析装置は、毎時150個までの標準CBCサンプルを処理することができるが、通常はより高速の反射検査、スライドレビュー、または反射検査とスライドレビューの両方が得られる。現在可能であるよりも大量の1時間当たりの標準CBCサンプルを処理でき、同時に低速の反射試験とスライドレビューを維持するように血液分析装置の有効スループット(すなわち、機械的スループットと初回パス要報告率の両方に当たる)を高めることが望ましい。この改善により、できる限りスライドレビューを少なくし、標準の、主に正常な、CBCサンプルを毎日大量に処理する必要のある大容量の検査施設(基準検査施設または病院中央検査室)で、このような分析装置の使用が可能になる。また、分析装置が使用されている他のどんな試験所環境でもより多くのサンプルスループットが可能になる。
スループットを高めるには、例えばサンプルの装填、サンプルの吸引、サンプルの分注、サンプルの希釈、サンプルの混合、サンプルのインキュベーション、サンプルのステージング、サンプルのフローセルへの供給、および一連のサンプルの連続測定に必要な時間など、いくつかの障害がある。これらの障害は、ネックとみなすことができ、最も狭いネックによって計測器の総スループットが決まる。CELL−DYN(R)Sapphire(R)計測器における現在最も狭いネックは、光学フローセルの連続測定にかかる時間である。現在達成される性能は、許容される同時発生レベル、許容される結果(カウントされた細胞の合計数)の精度、現在のハードウェア/電子アーキテクチャによる制約、すなわちハードウェアおよび電子構成部品の構成、および試薬および希釈が関与するアッセイ戦略による制約の間の折り合いを伴う。本明細書では、「同時発生」とは、類似の種類のまたは類似でない種類の、2つ以上の細胞が、計測器では分別できず、1個としてカウントされ、また1つまたは複数の検出パラメータで誤同定されるほど近接している事象を意味すると解釈される。
サンプル流の幅を広げることにより、サンプル流の速度を増大させることにより、またはこれらの両方により、フローセルのフロー速度を増大させることは、すべて試みられてきた。固定ビームがサンプル流を横断する従来のフローサイトメータでは、線形領域内の測定速度(1秒当たりの分析される細胞の数nと定義される)は、次式で与えられる。
Figure 0005226007
ただし、ρは、サンプル流内の細胞の密度を表し、xstreamはサンプル流の照射部分の横断方向寸法、zstreamはサンプル流の照射部分の長手方向寸法を表し、vstreamは流速を表す。測定速度を増大させるために、これらの4つの特性のいずれか1つを増加させることを試みることができる。しかし、従来技術で起きる状況では、ρを増加すると、同時発生事象が多くなり、xstreamおよびzstreamを増加する場合も同様である。vstreamを増加すると、乱流の開始または他の種類の液体力学的不安定に関係する危険がもたらされることがあり、これによって、結果として生じるサンプル流が固定光ビームを横切って予想できないほどに発振または変動するので、測定の精度が大幅に低下することがある。
他の選択肢には、測定ハードウェア全体を単に倍増することが含まれ、その場合、別々の光源によって調査される別々のフローセルで2組の測定が並行して行われる。2つの光源を使用することができ、あるいは単一光源を2つに分割することもできる。この手法の欠点は、大量の追加構成部品のために複雑さが増し、コストが大幅に増大し、信頼性への危険が大幅に増加し、サービスコストが増大することである。
より多くの同時発生を起こさず、結果の精度を低下させず、ハードウェアおよび/または電子機器を大幅に変更せずに(したがって同じ制約のほとんどを満たす必要はなく)、現在使用中の化学物質および希釈を変更せずに、かつ結果に関する高い初回パス要報告率に関連した現在利用可能な所望の属性を維持しながら、フローサイトメータのスループットを改善することが望ましいであろう。
本発明は、レーザラスタリングの技法を利用することにより、フローサイトメータの、またはフローサイトメータを使用する血液分析装置の、測定速度を増大させる方法を提供する。レーザラスタリングは、血液分析装置内で流れるサンプル流を横切ってレーザビームを掃引するものである。
従来のフローサイトメータでは、一般に水平方向に著しく幅が広げられた固定レーザビームが、比較的狭い流れるサンプル流を横断し、サンプル流内の細胞または他の粒子と相互作用し、検出できる散乱信号または蛍光信号をもたらす。本明細書に記載の方法によれば、サンプル流は、従来の血液分析装置内のサンプル流の幅より広い幅が与えられ、それによってフローセル中の細胞のフロー速度が増加する。式1を参照すると、この幅を広げる動作は、実質上、サンプル流の横断方向寸法xstreamを増大させ、それによりnをそれに比例する量だけ増大させる。しかし、この幅を広げる動作は、潜在的な同時発生の可能性をも増大させる。
同時発生を許容レベルまでに制限するために、結果として得られるサンプル流の一部分のみを横断するように光ビームからの収束された光のスポットの水平寸法を減少させる。同時発生はレーザビームによって1回照射されるサンプル流の体積の大きさによって規定されるため、サンプル流の横断水平限界の一部分だけを横断するようにレーザビームの幅を減少させると、照射体積の大きさも減少する。このような減少は、同時発生率が知られており許容可能である、元々の従来の設計における照射体積のサイズを回復するように調整される。
しかし、固定レーザビームを用いる場合は、今度はレーザビームがサンプル流より狭くなるので、このような構成はサンプル流のかなりの部分を「失う」ことになる。サンプル流内のすべての細胞(または粒子)をカウントするために、細胞が収束されたレーザビームの位置を通りすぎて流れるとき、レーザが「ラスター」され、すなわち左右に掃引される。
従来のラスター方式では、スポットがまず所与の行を横切って所与の方向に移動し、次いで下方に次の行まで移動し、次いでスポットは最初の行を横断したのと反対方向に移動し、再度下方に次の行まで移動し、対象区域内の残りの行についてもこの手順が反復される。あるいは、所与の行を移動した後、スポットは次いで1行だけ下方に移動して戻り、前の行と同じ側から次の行を開始する(従来のラスター方式の一例は、標準CRT画面上でのテレビ画像の形成である)。本発明においては、ラスタリングは、レーザビームの横断運動と流れるサンプル流の垂直移動との組合せから生じる。言い換えれば、流れるサンプル流がラスタリングに必要な調査体積の垂直移動をもたらすので、レーザビームは水平方向に掃引するだけでよい。ラスタリングは、レーザビームがサンプル流内のすべての細胞または粒子に相互作用することができるのに十分速い速度で実行され、その結果、測定速度は、(細胞の密度、すなわち希釈レベルρが変更されないものとすると)式1のxstreamstreamstreamの総量の増加に正比例して増加する。
細胞とレーザビームのプロファイルの様々な部分との相互作用に由来する変動する散乱強度を補償するために、あらゆる細胞を複数回調査し、この1組の測定からピーク散乱強度の代表値を得るように、ラスター速度およびフロー速度を調整することができる。
一実施形態においては、本発明の装置および方法は:(a)光ビームの掃引を行うための好ましい種類の構成部品として、ダイナミックビーム偏向器(例えば、音響光学式変調器、別称「AOM」、または音響光学式偏向器、別称「AOD」)と、(b)検出器チャネルごとに、以下の構成部品をそれぞれ1つずつ:高速アナログデジタル変換器(ADC)チャネル、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)またはその一部分、および任意選択としてデジタル信号処理(DSP)チップまたはその一部分と、(c)計算および格納のために中間値を保持するのに十分なオンボードメモリレジスタとを使用する。必要な信号調整ステップを、前記(b)および(c)における要素によって実行されるデジタル化ステップおよびデジタル信号処理ステップとともに提供するため、アナログとデジタルの両方の追加の電子構成部品を使用することができる。これには、十分な帯域幅、雑音除去回路、ベースライン復帰回路、および光強度変動の補償用回路を有する前置増幅器回路が含まれ得るが、それだけには限定されない。これらはそれぞれ、その所期の機能を適正に果たすためにFPGA(および任意選択としてDSP)および他の回路と相互作用することができる。分析装置のその他の構成部品は、現在の血液分析装置およびフローサイトメータで従来技術で使用されている構成部品に本質的に類似している。
レーザビームから見た従来技術を示す概略図である。収束されたビームスポットは、短軸(図では垂直軸として示されている)が相対的に短く、長軸(図では水平軸として示されている)が相対的に長い、楕円形である。レーザビームは、ほぼ1回に1個の細胞のみを調査するように狭いサンプル流を横断する。 従来技術の従来のフローサイトメータの必須の構成部品を示す概略図である。 所与の単位時間内に分析対象の体積中をより多くの細胞が流れることを可能にするサンプル流を示す概略図である。レーザビームの相対的に長い長軸は、通常は、1回に1個の細胞だけを調査するために大幅に長さが低減されている。レーザビームは、サンプル流内を流れるとき各細胞を横断するために、著しく幅が広げられたサンプル流を横切って掃引する。 本発明によるラスタリングフローサイトメータの必須の構成部品を示す概略図である。 従来技術の従来のフローサイトメータ内での細胞とレーザビームの相互作用を示す概略図、および、その結果として得られる信号のピーク値を確立し保持することによって相互作用を正規化する従来の方法を示すグラフである。 標準ガウス分布を有するレーザビームがサンプル流内の細胞を横切って掃引するときのレーザビームと細胞の相互作用を示す概略図およびグラフである。図6Aから図6Eのそれぞれにおいて、各図の右側に位置するグラフは、図示する各相互作用から生じる信号の値を前の相互作用の値とともに示す。図6Aは最初に細胞に接触するレーザビームを示す。 標準ガウス分布を有するレーザビームがサンプル流内の細胞を横切って掃引するときのレーザビームと細胞の相互作用を示す概略図およびグラフである。図6Bは細胞と顕著に重なり合うレーザビームを示す。 標準ガウス分布を有するレーザビームがサンプル流内の細胞を横切って掃引するときのレーザビームと細胞の相互作用を示す概略図およびグラフである。図6Cは細胞と中心合せされたレーザビームを示し、その結果得られる相互作用は最大値である。 標準ガウス分布を有するレーザビームがサンプル流内の細胞を横切って掃引するときのレーザビームと細胞の相互作用を示す概略図およびグラフである。図6Dは、細胞と最大ではないが顕著に重なり合うレーザビームを示す。 標準ガウス分布を有するレーザビームがサンプル流内の細胞を横切って掃引するときのレーザビームと細胞の相互作用を示す概略図およびグラフである。図6Eは、細胞と最後の接触をするレーザビームを示す。 時間の関数としての信号の強度を、図6Aから図6Eに示される相互作用の代表値とともに示すグラフである。 標準ガウス分布を有するレーザビームが連続ラスタースキャンにおいて複数回細胞を横切って掃引するとき、細胞がサンプル流内を進む際のレーザビームと細胞の連続する複数回の相互作用を示す概略図およびグラフである。図7Aから図7Cのそれぞれにおいて、各図の右側に位置するグラフは、各相互作用から生じる時間につれて変化する信号を、各信号の最高値とともに示す。図7Aは、レーザビームが最初に細胞に接触する相互作用の結果を示す。 標準ガウス分布を有するレーザビームが連続ラスタースキャンにおいて複数回細胞を横切って掃引するとき、細胞がサンプル流内を進む際のレーザビームと細胞の連続する複数回の相互作用を示す概略図およびグラフである。図7Bは、図7Aと同じ細胞がサンプル流内をさらに進み、レーザビームの比較的中心部分近くで相互作用する、相互作用の結果を示す。 標準ガウス分布を有するレーザビームが連続ラスタースキャンにおいて複数回細胞を横切って掃引するとき、細胞がサンプル流内を進む際のレーザビームと細胞の連続する複数回の相互作用を示す概略図およびグラフである。図7Cは、図7Aおよび図7Bと同じ細胞がサンプル流内をさらに進み、レーザビームのエッジと相互作用する、第3の相互作用の結果を示す。 標準ガウス分布を有するレーザビームが連続ラスタースキャンにおいて複数回細胞を横切って掃引するとき、細胞がサンプル流内を進む際のレーザビームと細胞の連続する複数回の相互作用を示す概略図およびグラフである。図7Dは、グラフ上にスキャン数(または時点)ごとに配列した最高値、これらの値に数学的にあてはめた曲線(例えば、ガウス曲線)、およびその曲線のピーク値を示す。 サンプル流内を移動するいくつかの細胞と相互作用するレーザビームのスポットを示す概略図である。 サンプル流内を移動するいくつかの細胞と相互作用するレーザビームのスポットを示す概略図である。 サンプル流内を移動するいくつかの細胞と相互作用するレーザビームのスポットを示す概略図である。 サンプル流内を移動するいくつかの細胞と相互作用するレーザビームのスポットを示す概略図である。 サンプル流内を移動するいくつかの細胞と相互作用するレーザビームのスポットを示す概略図である。 サンプル流内を移動するいくつかの細胞と相互作用するレーザビームのスポットを示す概略図である。 サンプル流内を移動するいくつかの細胞と相互作用するレーザビームのスポットを示す概略図である。 サンプル流内を移動するいくつかの細胞と相互作用するレーザビームのスポットを示す概略図である。 サンプル流内を移動するいくつかの細胞と相互作用するレーザビームのスポットを示す概略図である。 サンプル流内を移動するいくつかの細胞と相互作用するレーザビームのスポットを示す概略図である。 サンプル流内を移動するいくつかの細胞と相互作用するレーザビームのスポットを示す概略図である。 サンプル流内を移動するいくつかの細胞と相互作用するレーザビームのスポットを示す概略図である。 サンプル流内を移動するいくつかの細胞と相互作用するレーザビームのスポットを示す概略図である。 本発明における信号処理に使用される電子モジュールの必須要素の概略ブロック図である。 従来技術のレーザビームによって任意の1回に照射されるある体積のサンプルの概略図である。図10は、同時発生の条件を説明するのに使用される寸法パラメータを示す図である。 本発明に対する図10と同様の図である。図11は、寸法パラメータのうちの1つまたは複数個が従来技術に対して変動するとき、照射の総体積を(したがって、同時発生率を)どのようにしてほぼ一定に維持することができるのかを示す。 細胞と相互作用するレーザビームを示す概略図である。図12A、図12B、および図12Cは、相互作用が複数のデジタル化測定値をもたらすことの必要性を説明するのに使用される寸法パラメータを示す。 細胞と相互作用するレーザビームを示す概略図である。 細胞と相互作用するレーザビームを示す概略図である。 連続5回のラスタースキャン中にレーザビームがある細胞と繰り返し相互作用する様子を示す概略図である。図13は、細胞がサンプル流内を進むとき、レーザビームがその細胞を横切って複数回掃引することの必要性を説明するのに利用される寸法パラメータを示す。 従来技術において所与の単位時間内にレーザビームによって調査されるある体積のサンプルの概略図である。図14は、システムの総測定速度(すなわち、所与の単位時間内に測定される細胞の数)を計算するのに利用される寸法パラメータを示す。 本発明に対する図14の同様の図である。図15は、寸法パラメータのうちの1つまたは複数個を従来技術に対して変動させる間に、所与の単位時間内に測定される細胞の数をどのようにして増加させることができるのかを示す。
本明細書では、「レーザラスタリング」という表現は、本明細書に記載する新規の方法および装置をいう。しかし、「レーザ」という用語は本発明で使用するのに適した任意の光源を含むことが意図されていることに留意されたい。このような光源には、レーザ、発光ダイオード(LED)、アークランプ、プラズマ、ならびに十分な輝度と、強度および波長の安定性もしくは再現性または安定性と再現性の両方と、スペクトル純度とを提供することができる他の光源が含まれるが、それだけに限定されない。同様に、以下の説明においては、レーザが、適切な光源の一例として挙げられるが、その他の光源が本発明の記載に含まれないことを暗示するものではない。本明細書では、「偏向させる」という用語は、フローセル内のサンプル流を横切って光ビームを移動させることを意味する。「偏向させる」とほぼ同じ意味を有することを意図した、本明細書で使用される代替表現には、「スキャンする」および「掃引する」が含まれる。「画像検査法」という表現は、散乱法とは異なる方法をいう。「サンプル流」という表現は、フローセル内で、生体サンプルからの粒子が運ばれる、流れる流体の集まりを意味する。サンプル流(例えば、任意選択として食塩溶液または試薬溶液と混合した血液などの体液)は通常、フローセル内でサンプル流の両側を流れ、サンプル流をフローセル壁から隔離させるとともにフローセルのより小さな部分に閉じ込める、シース液(例えば、リン酸緩衝生理食塩水)で囲まれる。「ラスタリング」という用語は、光源からのビームを左右に繰り返し掃引することを意味する。本明細書では、「粒子」という用語には、主寸法、例えば直径が約0.5μmから約50μmの範囲のサイズを有する生体細胞および他の任意の生体または非生体物質が含まれることが意図されている。以下の説明では、細胞が、分析のために装置に提示される適切な品目のほんの一例として挙げられるが、例えば細胞片、核、他の生体粒子(例えば、バクテリア)、または非生体粒子(例えば、純粋の、またはコーティング、封入、混合、もしくは他の方法によって蛍光物質が添加され、迅速なスクリーニングおよび他の類似のアッセイで使用される、結合モノクローナル抗体もしくは他の生体マーカーで処理されていないかまたは処理された、シリカ、ラテックス、または他の材料のビーズ)など、他の品目も「粒子」という用語の範囲に含まれる。
このシステムは、2つの主要モジュール:すなわち(1)サンプル流を横切って角度掃引を行う光学モジュール、および(2)光学モジュールから得られた信号を処理する電子モジュールを備える。本明細書に記載された光学モジュールは、検出器、フィルタ、および他の周辺光学構成部品を除いて、図4に示される。(概略図における)本発明の構成は、従来技術の構成とは対照的である。本発明の光学モジュールは、光学経路に挿入される偏向デバイス、例えば音響光学式変調器(AOM)または音響光学式偏向器(AOD)を含む。本明細書に記載される電子モジュールは、図9に示されており、高速アナログデジタル変換器(ADC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および任意選択としてデジタル信号処理(DSP)チップを含む。
AOMは、現在使用されている市販の血液分析装置に追加される。電子モジュール内の構成部品は、一部は現在使用されている電子構成部品に置き換わり、一部は現在使用されている電子構成部品に追加される。
次いで図1を参照すると、通常従来技術で使用されるフローサイトメトリ装置からデータを得る方法は、固定光源105、例えばレーザビームを用いてサンプル流104とともに移動する細胞101、102、103を照射するものである。図1において、光源105、例えばレーザビームのスポット(焦点)は、短軸(y)が相対的に短く、長軸(x)が相対的に長い、楕円形であることが分かる。さらに、このようなスポットは、ガウス曲線によってほぼ表される強度プロファイル(短軸または長軸に沿った)を有する。
図1に線図で示す方法は、図2に示す光学モジュールによって実施することができる。図2に示す光学モジュール200は、光源202、レンズまたはレンズ系204、フローセル206、および検出器(図示せず)を備える。話を簡単にするために、必要とされる検出器は示されていないが、当業者にはよく知られている。ミラー、スリット、プリズム、フィルタなど他の周辺のまたは任意選択の構成部品も示されていない。電子モジュールも示されていない。
従来技術では、図1に示すように、各細胞101、102、103に、流れの(垂直次元の)方向に変動する光学ビームプロファイル、およびサンプル流104の幅(水平次元)全体にわたってほぼ均一な光学ビームプロファイルが提示される(水平方向の光ビーム105は、サンプル流104より非常に幅が広くなっているので)。従来技術では、垂直寸法、すなわち流動方向にピークが見られる。
次に図3を参照すると、本発明の方法は、偏向デバイスを用いてラスタリングさせられる光源311、例えばレーザビームを用いて、サンプル流310とともに移動する細胞301、302、303、304、305、306、307、308、309を照射するものである。光源、例えばレーザビームのスポット(焦点)は、長軸(y’)の長さが従来技術のビームの短軸(y)にほぼ等しく、短軸(x’)が従来技術のビームの長軸(x)よりもかなり短い、楕円形であることが分かる。図3においては、レーザビームのスポット(焦点)は、短軸(x’)に平行な方向に流動流を横切って掃引させられる。
図3に線図で示されている方法は、図4に概略的に示されている光学モジュールによって実施することができる。図4では、光学モジュール400の必須の構成部品は、光源402、偏向デバイス404、例えば光源402からの光を収束させるレンズまたはレンズ系406などの少なくとも1つの光学素子、フローセル408、および少なくとも1つの検出器(図示せず)である。話を簡単にするために、少なくとも1つが必要とされる検出器は示されていないが、当業者にはよく知られている。ミラー、スリット、プリズム、フィルタなど他の周辺のまたは任意選択の構成部品も示されていない。電子モジュールも示されていない。
本明細書に記載され図3に示される本発明の方式においては、各細胞301、302、303、304、305、306、307、308、309には、光ビーム311がサンプル流310の幅より狭くされているので、サンプル流310の水平方向と垂直方向の両方に変動するプロファイルが提示される。この場合ピーク強度の決定が2つのステップで実施される。最初のステップでは、ピーク強度が、サンプル流310を(横切って)「水平に」決定され、水平方向の個々のラスタースキャンからのピークが迅速にデジタル化され分離される。第2のステップでは、複数のラスタースキャンを分析し、ピーク値のシーケンスを、垂直方向に光ビーム311のプロファイルを表す曲線にあてはめることによって、ピーク強度がサンプル流310内で「垂直に」決定される。あるいは、ピーク値のシーケンスに適切なデジタルフィルタリングを適用することによって、このような曲線を得ることもできる。
偏向デバイス404は、AOMまたはAODでよい。従来技術のシステムの必須の構成部品には、光源、レンズまたはレンズ系、フローセル、および適切な検出器が含まれる。例えば、AODなどのスキャニングデバイスまたは偏向デバイスは、フローサイトメトリの従来技術では使用されていない。従来技術においても本発明においても、光源、レンズおよびレンズ系、フローセル、および検出器、ならびにフローサイトメトリシステム内でのそれらの機能は、当業者にはよく知られている。例えば、光源、レンズ、フローセル、および検出器がより詳細に記載されている、米国特許第5017497号明細書、第5138181号明細書、第5350695号明細書、第5812419号明細書、第5939326号明細書、第6579685号明細書、第6618143号明細書、米国特許出願公開第2003/0143117号明細書を参照されたい。これらの参考文献はすべて参照により本明細書に組み込まれる。また、参照により本明細書に組み込まれるhttp://biology.berkeley.edu/crl/flow_cytometry_basic.html、2006年3月30日、1−7ページも参照されたい。本発明で使用するのに適したレーザ、レンズ、フローセル、および検出器は、CELL−DYN(R)の商標で米国イリノイ州、Abbott ParkのAbbott Laboratories社から市販されている計測器に使用されている。
AOM、およびAODとして知られるそのサブセットは、レーザ物理学および光学技術の分野でよく知られている。AOMは、ブラッグセルと呼ばれることもあり、音響光学効果を使用して、音波(通常は無線周波数)を使って光ビームを動的に回折させ、それによって偏向させる。AOMは光ビームの周波数を偏移させるのにも使用することができる。AOMは、レーザではQスイッチングに、遠隔通信では信号変調に、および分光法で使用される。圧電変換器が、ガラスや石英などの材料に取り付けられる。発振電気信号が、圧電変換器を駆動して振動させ、それによりガラスまたは石英内に音波を発生させる。これらは、膨張および圧縮の移動周期面と考えることができ、それが光学媒体の屈折率を変化させる。入射光は、結果として得られる、ブラッグ回折と呼ばれるプロセスにおける周期的屈折率変調と相互作用し、入射ビーム方向に対してある角度で偏向される。AOMから出射する光の性質は、次の5つのやり方で制御することができる:すなわち(a)偏向、(b)強度、(c)周波数、(d)位相、および(e)偏光。AOMは、傾斜可能なミラーなどの典型的な機械的デバイスよりずっと速い。音響光学式変調器が出射ビームを偏向させるのにかかる時間は、ビームを横切る音波の移動時間(通常は5マイクロ秒から100マイクロ秒)までにほぼ限定される:これは超高速レーザ内でのアクティブなモード同期を生み出すのに十分なほど速い。入念な設計により、数百ナノ秒という短い移動時間を達成することができる(これはビームが角度偏向範囲全体を移動するのに必要な最大時間を表し、ビームを1つの角度位置からすぐ隣の角度位置に偏向させるのに必要な時間ではないことに留意されたい。言い換えれば、必要とする掃引がスキャン範囲全体で滑らかである、本発明におけるような、特定の適用例では、任意の角度における真にランダムアクセスである偏向の場合よりかなり速い性能を得ることができる。唯一要求されることは、円柱レンズなどの弱い外部光学素子を使用することにより、高速掃引作用によって光ビーム内に潜在的に導入される光学的歪みの量を補償しなければならないことである)。AOMは高速応答、良好な偏向範囲、可動部分がない簡単なソリッドステート設計、および比較的低い電力消費を提供する。AOMの使用により、光ビームはいくつかの次数に回折される。高品質の正弦波で材料を振動させ、偏向を1次回折次数に最適化するようにAOMの向きを決めることにより、最高で90%までの偏向効率を達成することができる。
本発明の一実施形態においては、現在利用可能なフローサイトメトリシステムを使用することができ、そうするとハードウェアおよびファームウェアの変更が比較的軽微になる。しかし、本明細書に記載のレーザラスタリング技法を使用すると、測定速度に大幅な改善がもたらされる。本発明のシステムにおいては、適切な偏向デバイスは、音響光学式変調器である。
以下の議論では、光源はレーザビームである。しかし、前記のように、例えばランプ(例えば、水銀、キセノン)など、他の光源を使用することもできる。レーザには、高出力水冷式レーザ(例えば、アルゴン、クリプトン、色素レーザ)、低出力空冷式レーザ(例えば、HeCd(UV)、アルゴン(488nm)、赤色HeNe(633nm))、およびダイオードレーザ(紫色、青色、緑色、赤色)が含まれるが、それだけに限定されない。レーザビームは、例えばガウスプロファイルなど、2方向に強度が変動するプロファイルを有すると想定される。
次に従来技術における図5を参照すると、細胞502は、サンプル流内を運ばれるとき、固定光ビームスポット504を横断する。細胞502が、強度が変動するビームスポット504の複数の部分に露光されるとき、得られる信号強度の量506(最初は散乱光、吸収光、または放出された蛍光の形で、検出後は電流または電圧に変換された形で)は、ビーム504のプロファイルに従って細胞502が横断する方向(この図では垂直)で変動する。従来技術では、この信号506は、通常は、光ビームスポット504と細胞502との間の、変動する相互作用のピーク値508を同定する電気回路によってさらに検出され、後でデジタル化するために通常はアナログの形で格納される。細胞と光ビームの相互作用の値を得るこの方法は、従来技術では「ピークホールド」という。
次に本発明に対する図2を参照すると、ビームがサンプル流を横切って掃引される。ビームがサンプル流を横切って掃引されるとき、検出器からの各信号が(下記の回路によって適切に調整した後)アナログデジタル変換器(ADC)によって高周波数でサンプリングされる。図6A、図6B、図6C、図6D、および図6Eは、このプロセスを1つの代表的検出器チャネルからの信号について示す。これらの信号は、散乱光、または吸収光、または放出された蛍光によって生成される。細胞との完全な相互作用から得られる一連のピーク値は、後で使用するために格納される。図6A、図6B、図6C、図6D、および図6Eは、標準ガウスプロファイルを有するレーザビームがサンプル流内の細胞を横切って掃引するときのレーザビームと細胞の相互作用を示す概略図およびグラフである。これらの図において、ビームは細胞を横断し、細胞の位置は本質的に固定される。図6Aから図6Eのそれぞれにおいて、各図の右側に位置するグラフは、図示する各相互作用から生じる信号の値を前の相互作用の値とともに示す。図6Aは最初に細胞602に接触するレーザビーム600を示す。図6Bは細胞602に顕著に重なり合うレーザビーム600を示す。図6Cは細胞602と中心合せされたレーザビーム600を示し、その結果得られる相互作用は最大値である。図6Dは、細胞602と最大ではないが顕著に重なり合うレーザビーム600を示す。図6Eは、細胞602と最終接触をするレーザビーム600を示す。図6Fは、時間の関数としての信号の強度を、図6Aから図6Eに示す相互作用の代表値とともに示す。
次に、レーザビームが連続掃引でサンプル流をスキャンするとき、図7A、図7B、および図7Cに示すように、レーザビームからの光は個々の細胞と複数回相互作用する。これらの相互作用はそれぞれ、ピーク値(検出器チャネルごとに)をもたらし、そのピーク値が決定され格納される。相互作用は、ビームプロファイルの様々な点で行われるので、実質的に、単一のラスターサイクルを完了するのにかかる時間によって分離される離散間隔でビームプロファイルをサンプリングする。DSPユニットは、単一細胞に帰せられるピーク値のシーケンスを集め、アルゴリズムを使ってレーザビームのプロファイルと相関させる。次いで、このようにしてあてはめた曲線のピークが、細胞の同定およびカウンティングのために、従来の計測器の場合と同様に、下流アルゴリズムによってさらに処理される。図7Aは、レーザビーム700が細胞702と最初に接触する、相互作用の結果を示す。図7Bは、図7Aと同じ細胞702がサンプル流内をさらに進み、レーザビーム700の比較的中心部分近くで相互作用する、相互作用の結果を示す。図7Cは、図7Aおよび図7Bと同じ細胞702がサンプル流内をさらに進み、レーザビーム700の肩部と相互作用する、第3の相互作用の結果を示す。ラスタリング速度およびサンプル流の速度は、各細胞が光ビームを通りすぎて流れるときその細胞が複数回横断されるように設定しなければならない。
本明細書に記載の、ただし同時発生を増加させずにどのように測定速度を増大させるのかを示すために複数の細胞を用いたレーザラスタリング方法は、図8A、図8B、図8C、図8D、図8E、図8F、図8G、図8H、図8I、図8J、図8K、図8L、および図8Mにその図を見ることができる。図8Aから図8Mは、サンプル流804内を移動する3つの細胞801、802、および803の動きを示す。細胞801は、サンプル流804内においてわずかな距離だけ細胞803より前にあり、細胞801は、サンプル流804においてより大きな距離だけ細胞802より前にある。細胞801、802、および803は上方へ移動している。細胞801、802、および803は、サンプル流804内の3つの細胞にすぎないが、例えばAOMなどの偏向デバイスによってラスタリング、すなわち横方向に掃引される、光ビーム805によって照射される。ビームの掃引運動は、細胞が各ラスタースキャン中のある点で光ビームによって照射される、サンプル流804内の帯域806を画定する。一連の水平線0から12が、サンプル流804の下にあり、各スキャンすなわち掃引において明確な点で各細胞によって生成される(代表的な検出器チャネルにおける)変動する信号のシーケンスを示す。例えば、時点=0(図8A)では、細胞801、802、803のどれもまだ領域806内でビーム805と相互作用していない。線0は、信号ピークの欠如を示す。時点=1(図8B)では、細胞801がビーム805の低強度部分と相互作用するが、細胞802および803はまだビーム805と相互作用していない。線1はビーム805と細胞801との相互作用に対する低い信号ピークを示す。時点=2(図8C)では、細胞801は、ビーム805の低強度部分とビーム805の高強度部分との中間にあるビーム805の一部分と相互作用するが、細胞802および803は、ビーム805とまだ相互作用していない。線2は、細胞801とビーム805との相互作用について、時点=1(線1)で観察された信号ピークよりも高い信号ピークを示す。時点=3(図8D)では、細胞801は、ビーム805の高強度部分と相互作用し、細胞803は、ビーム805の低強度部分と相互作用するが、細胞802はビーム805とまだ相互作用していない。線3は、ビーム805と細胞801との相互作用に対する信号ピーク(細胞801に対する最高信号ピーク)および細胞803との相互作用に対する信号ピーク(細胞803に対する低信号ピーク)を示す。時点=4(図8E)では、細胞801は、ビーム805の高強度部分とビーム805の低強度部分の中間にあるビーム805の一部分と相互作用し、細胞803は、ビーム805の低強度部分とビーム805の高強度部分の中間にあるビーム805の一部分と相互作用するが、細胞802はまだビーム805と相互作用していない。線4は、ビーム805と細胞801との相互作用に対する信号ピーク(細胞801に対して中間の信号ピーク)および細胞803との相互作用に対する信号ピーク(細胞803に対して中間の信号ピーク)を示す。表1は、細胞802がビーム805による照射の領域806を出る点までの、領域806を横切る、細胞801、802、および803とビーム805との前記の相互作用の結果および残りの相互作用の結果をまとめたものである。図8A、図8B、図8C、図8D、図8E、図8F、図8G、図8H、図8I、図8J、図8K、図8L、および図8Mは、細胞とビームとの概略的で実際のものではない相互作用を示すことに留意すべきである。表1において、図示の相互作用には、4種類:すなわち、(a)ビーム805のどの部分も細胞を横断しないとき、相互作用なし、(b)ビーム805の低強度部分が細胞を横断するとき、低信号ピーク、(c)ビーム805の高強度部分が細胞を横断するとき、高信号ピーク、および(d)細胞がビーム805の低強度部分とビーム805の高強度部分の中間にあるビーム805の一部分を横断するとき、中間信号ピークがある。
Figure 0005226007
図8Aから図8Mに示されるシーケンスは、光源805のビームのプロファイルの離散サンプリングを構成する。サンプリングされた相互作用と、垂直方向の光ビームのプロファイルを表す曲線との(あてはめ、フィルタリング、その他のアルゴリズム、または専用電子回路による)相関が、デジタル化ラスタースキャンに沿ってすべての点でリアルタイムで行われ、そこに非ゼロピーク(このような点は図8Aから図8Mにおいて破線で図示されている)が存在する。したがって、単一の細胞に属する検出されたピークの別々の各シーケンスを、そのプロファイルの表現にあてはめることができる。本明細書に記載のラスタリングの技法を使用することにより、細胞801、802、および803は、それらの2つ以上が各ラスタースキャンの互いに異なる点でビーム805と相互作用するので、照射領域806を同時に通過することがあっても、互いに区別されることができる。したがって、ラスタリングの技法により、フローサイトメータは単位時間当たりより多い数の細胞を分析することが可能となり、同時発生の数を許容できる低いレベルに維持することができる。
図8Aから図8Mに記載の相互作用に続く各検出器からの信号の処理を図9に概略的に示す。ブロック図900は、検出器902、904、...の集まりを示す(組の代表として2つの検出器が示されているが、必要なら検出器の数はより大きくなる)。各検出器は、別個の前置増幅器回路912、914、...に接続されている(この場合も、組の代表として2つの前置増幅器回路が示されているが、使用される検出器の数に応じて必要なら前置増幅器回路の数はより大きくなる)。様々な検出器に対する前置増幅器回路は、同一の電子サブモジュール上に物理的に存在することができ、あるいは各検出器に関する電気的要件(例えば、雑音遮断、電圧供給要件、検出器との物理的近接性など)に従って区分化することができ、あるいはそれらのある部分を組み合わせ、ある部分を分離したままにすることができる。各前置増幅器回路によって増幅された各検出器からの信号は、次にアナログ信号調整サブモジュール920を通過する。このサブモジュールの機能には、各信号からDCオフセットを低減または除去すること(ベースライン復帰とも呼ばれるプロセス)、ラスタースキャンに沿った位置の関数としてフローセルに供給される光の強度の非均一性を部分的にまたは完全に補償すること(AOM強度補償とも呼ばれるプロセス)、および任意選択として例えば各信号の高周波雑音を低減または除去するためにフィルタリングすることが含まれる。このように調整された各チャネル内の信号は、各信号チャネルが高周波数および十分な分解能でクロックされる専用アナログデジタル変換器(ADC)チャネルを有する、アナログデジタル変換器(ADC)サブモジュール930に進む。ADCサブモジュール930の機能は、各検出チャネル内のアナログ信号をデジタル化された値、および、例えば図6Fに示すように、離散的であるが緊密な間隔の時間間隔に変換することである。このようにデジタルされた信号は、次にデジタル信号処理(DSP)サブモジュール940に進む。このサブモジュール940は、組み込まれる分析装置の具体的な適用例の速度および計算の要件によって、単一の強力なフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)942、任意選択としてDSPチップ944、複数のFPGAまたはDSP、またはFPGAとDSPの両方、または複数のFPGAとDSPを備えることができる。さらに、サブモジュール940は、好ましくは、以下を実施する:すなわち(a)計算のためのデータを中間格納するための、データバスまたは次の処理ステージへの他の伝達手段上で伝送する前にデータをステージングするための、または中間データ格納とデータ格納のステージングの両方のための、ランダムアクセスメモリ(RAM)ユニット946、および(b)FPGA942、DSP944、またはFPGA942とDSP944の両方から入力を取り、アナログ信号に変換するデジタルアナログ変換器(DAC)ユニット948である。これらのアナログ信号は、検出器902、904、...の一部分または全部の動作パラメータ(例えば供給電圧)、前置増幅器サブモジュール912、914、...の動作パラメータ(例えば利得設定)、アナログサブモジュール920の動作パラメータ(例えば、DCオフセットの量)、または検出器、前置増幅器、およびアナログサブモジュールの動作パラメータの組合せを動的にまたはプログラムで変更するのに使用される。DSPサブモジュール940の機能は、以下の通りである:すなわち(a)単一ラスタースキャン中に細胞相互作用から最高のデジタル値(または、例えば図8Eに示すように、単一ラスタースキャン中に単一細胞より多い細胞が存在する場合は複数のそのような値)を選択すること、(b)アナログサブモジュール920内でまだ実施されていない任意の必要な残留AOM強度補償を実施するために、ラスタースキャンに沿った位置に基づいて、このように同定された値に既知の係数を任意選択として適用すること、(c)このような最高の値を、各細胞と光ビームスポットの相互作用のピーク値を再構成するために連続ラスタースキャン全体にわたって相関させること(例えば、図7Dおよび図8Aから図8Mに示すように)、(d)特定のアッセイ内で対象の母集団を最も表しそうなものを検出された事象の母集団から選択するために、各検出チャネルに特有の所定の数値の上側、下側、または上側と下側のしきい値をこのように再構成されたピーク値にプログラムで適用すること、および残りを拒絶するかまたは異なって分類すること、および(e)各個々の検出チャネルから、タイムスタンプ情報を含むデジタルエンティティ(通常は「リストモード」ファイルの1要素という)に入射する、このように構成されフィルタリングされた情報ならびに同じ個々の検出事象に関係する測定に関与する各検出チャネルから再構成された値を調整すること。次いでリストモード事象の集合が、照合されて1つまたは複数のリストモードバッチにまとめられ、それが、例えばRAMユニット946に一時的に格納される。次いでデータのバッチが、例えば細胞の同定およびカウンティングなど、アルゴリズムによってさらに処理するために、プログラムで決定される時点に、分析装置オペレーティングシステム(AOS)950に周期的に転送される。
本発明は、精度、同時発生、および信号対雑音比に関して満足できる性能を維持する計測器を提供する。本発明の方法により、所望のデジタル化周波数に合致するようにラスタリング速度を選択することが可能になり、単一の細胞全体にわたる複数のスキャンが可能になる。本発明は、市販の構成部品(例えば、AOM、ADC、FPGA)で実施することができる。本発明は、測定速度(1秒当たりの分析される細胞)の大幅な改善をもたらすことができる。この改善は以下のことをもたらす:すなわち(a)より高いスループット(CBC/時)が得られる、標準CBCを実施するのに必要な時間の短縮、(b)特に、比較的まれな細胞事象の存在、集中、または存在と集中の決定により高い統計精度が得られる、1サンプル処理当たり分析される細胞の合計数の増加、または(c)より高いスループットと分析される全細胞の数の増加の両方の組合せ。
本発明の条件付き制約は、ただし、ダッシュ付きの記号で表されるパラメータが本明細書に記載される本発明におけるパラメータ値を示し、ダッシュ付きでない記号によって表されるパラメータが従来技術におけるパラメータ値を示す、以下の数学的関係によってまとめられる:
Figure 0005226007
上式で、Plaserはレーザビームの出力を表し、
oxおよびwoyは、レーザビーム(それぞれ、水平および垂直)の収束されたスポットの寸法(腰部のまたは腰部近くの)を表し、
streamおよびzstreamは、サンプル流の寸法(それぞれ、幅および深さ)を表し、
streamはサンプル流の速度を表し、
digitizationは、デジタル化周波数を表し、
rasterはラスタースキャンの繰り返し周波数を表す。
本明細書では、「条件付き制約」という用語は、フローサイトメトリ装置および方法の目標動作条件を成立させるための数学的関係として表される値を意味する。このような制約は、例えば、改良されたデバイスの導入によって緩和することができる、電子構成部品の速度などの技術的制限に帰せられる制約など、実施のために選択される最終的な動作条件を広く示すにすぎないと理解される。また、他の制約は、工学的設計の配慮が良いと、製造、動作、試料の変動性に対する許容差に余裕があるパラメータの値を採用することが示唆される、特定の動作パラメータに対する絶対最小要件を表すことがある。このような条件には、同じアッセイにおいて、希釈レベルは変化しないままであるという想定が暗示されている。
信号強度パラメータに移ると、条件#1(信号強度)は、以下の関係によって定義される:
Figure 0005226007
次に同時発生パラメータに移ると、図10は、従来技術における照射体積を線図で示し、図11は本発明において見られる照射体積を線図で示す。以下の2つの関係が、任意の瞬間に照射される体積内の細胞の数を決定するのに利用されるパラメータを与える。「現在」という用語は従来技術をいう。「新規」という用語は本発明をいう。
Figure 0005226007
この同じアッセイにおいて、本発明における希釈レベル(ρ’)は、従来技術(ρ)における希釈レベルの値と変わらないと想定して、条件#2(同時発生)は、以下の関係によって定義することができる:
Figure 0005226007
また、アッセイにおいて希釈レベルを変更することは可能であり、ある状況下では保証されることがあり、またこれは条件#2を相応に修正することが理解される。
次にデジタル化パラメータに移ると、図12Aは、レーザビームスポット1200の寸法を線図で示す。図12Bは、時間の関数としての信号強度の仮想上のグラフを示す。図12Cは、アナログデジタル変換器によって展開されたデジタル化の仮想上のグラフを示す。以下の関係、すなわち:
Figure 0005226007
に基づき、条件#3(細胞に対する複数のデジタル化)を以下の関係式によって定義することができる:
Figure 0005226007
ただし、数10は、ラスタースキャン中にレーザビームと細胞との相互作用からの変動する信号プロファイルを十分な精度で取得するのに必要なおおよそのデジタル化数を示すように選択される。
条件#4(デジタル化制限)について、ADCのメカニズムは、デジタル化周波数と分解能の深さとの間にトレードオフの関係が存在するようにするものである。市販の最も速いアナログデジタル変換器は、125MHzで14ビットの分解能または100MHzで16ビットの分解能でデジタル化することができる。本発明の目的には、14ビットの分解能で十分であるが、最高周波数のデジタル化が所望される。したがって、
Figure 0005226007
ただし、この条件は、本発明の目的のために原理的に所望される最大デジタル化周波数を示すのではなく、現在利用可能な技術の性能によって課せられる制約を示すことを意図するものである。
次に複数のラスタースキャンのパラメータに移ると、図13の仮想上のスキャン1、2、3、4、および5は、レーザビーム1302の複数のスキャンのそれぞれの間の細胞1300の位置を線図で示す。ここで、y’scanは1回のスキャン中にある細胞が進む距離を表し、w’oyは楕円ビームの長(垂直)軸に沿ったビームスポットのサイズを表す。以下の関係、すなわち:
Figure 0005226007
に基づき、条件#5(細胞に対する複数のラスタースキャン)を以下の関係によって定義することができる:
Figure 0005226007
ただし、数3は、複数のラスタースキャン中のレーザビームと細胞との相互作用を表すガウス曲線の再構成を原理的に可能にするのに必要な最小のスキャン数を示すように選択される。
条件#6(ラスタリング制限)について、AOMのメカニズムは、偏向角の範囲とラスタリング周波数との間にトレードオフの関係が存在するようにするものである。本発明の目的には、偏向角の範囲は比較的小さくできるが、最高のラスタリング周波数が所望される。この目的に最適化された市販のAOMは、約1MHzの最大繰り返し周波数で約1mradから2mradを超える掃引を実施することができる。
Figure 0005226007
ただし、この条件は、本発明の目的に原理的に所望される最大ラスタリング周波数を示すのではなく、現在利用可能な技術の性能によって課せられる制約を示すことを意図するものである。
次に測定速度パラメータに移ると、図14は、所与の単位時間内に測定される従来技術のサンプルの体積を線図で示し、図15は、本発明において同じ単位時間内に測定されるサンプルの体積を線図で示す。従来技術および本発明それぞれに対して図10および図11に代わりに示す、前記の体積(本発明では従来技術よりもかなり大きくすることができる)と任意の1回のレーザビームによって照射される体積とを区別することが重要である(このような照射体積は、本発明および従来技術において本質的に同等であることが意図されている)。この相違の理由は、従来技術では単位時間当たりで測定される体積が主として照射体積および流速に依存するが、本発明では、単位時間当たりで測定される体積が複数の照射体積を含むようにラスタリングプロセスによって増加されるからである。以下の2つの関係式は、測定速度(単位時間当たりで検出される細胞の数と定義される)を決定するためのパラメータを与える。その場合「現在」という用語は従来技術をいい、「新規」という用語は本発明をいう:
Figure 0005226007
条件#7(測定速度要件)は以下の関係式によって定義される:
Figure 0005226007
前記の関係式により、パラメータごとに選択を行うことができ、各条件がどのくらいの余裕で満たされるか確認することができる。以下の1組の選択は、本発明で使用するのに適した一実施形態を表す:
Figure 0005226007
前記の値は、例えば、現在CELL−DYN(R)Sapphire(R)血液分析装置に使用されているおおよその値とは対照的である:
Figure 0005226007
適切なパラメータの選択により、前記の条件をすべて満たすことができ、いくつかは顕著な余裕をもって満たすことができる。最も大事なことであるが、条件#7により、現在CELL−DYN(R)Sapphire(R)計測器で実施される性能に関して測定速度に5倍の改善という劇的な結果が生じる。このレベルの測定速度の改善は、賢明な工学的選択によって、または利用される構成部品の性能の改善によって、本発明の範囲内で、大幅に増加させることができる値を示唆している。また、本発明に対する前記のパラメータ値の選択は、本発明の値の顕著な低減を伴うことなく、顕著な変動に耐えられることが理解される。例えば、ラスタリング周波数を、ある量だけ低減させることができ、あるいはサンプル流の寸法を、工学設計要件を満たすために変更することができるが、それでも本発明には従来技術に関して測定速度の点で大幅な利点が与えられる。
本発明は、フローサイトメータまたはフローサイトメータに基づく血液分析装置を実施するためにレーザを使用する任意の製品ラインに使用することができる。本発明に使用するのに適した計測器には、CELL−DYN(R)Sapphire(R)(Abbott Laboratories社から市販)およびCELL−DYN(R)Ruby(R)(Abbott Laboratories社から市販)が含まれるが、それだけには限定されない。あるシステムにおけるスループットのネックの性質および程度が、本発明の効果のある側面を制限することはあり得るが、好ましい実施形態は、限られた変更で改善を実施できるが潜在的に顕著な性能の利点があるシステムを含むはずである。このような改善は、前記の実効スループットの問題を解決する。
本発明の利点の1つは、例えば、測定速度(1秒当たりの分析される細胞)が約5倍に劇的に増大することである。この増加により、(a)データ取得の時間(アッセイごとの細胞カウンティングの時間)が同じ係数だけ短縮し、それによりスループットが向上すること、または(b)合計カウント(アッセイごとにカウントされる細胞の合計数)が同じ係数だけ増加し、それにより精度が向上することが可能になる。精度の向上は血球減少症患者において特に重要である。精度とスループットの両方の向上の組合せも実現可能である。実際のスループット(CBC/時間)に対する具体的な効果は、カウント数だけが5分の1に減少し、残りのプロセスのステップが変わらないと仮定することにより推定することができる。この仮定は、フローセルの処理サイクル時間を約22秒に短縮する結果をもたらす(フローサイトメトリ装置)。このレベルでは、他のネック、例えば赤血球細胞を溶解させる24秒の白血球溶液のインキュベーションサイクル時間などが優勢となり始める。したがって、溶解試薬および反応条件を調整しなくても、単にこのネックに合わせ、150CBC/時間を達成することが考えられる。より高い温度での短縮したインキュベーション時間など、比較的小さな追加の変更を分析装置に導入し、またはサンプルの並行処理のために追加の溶解チャンバを導入すると、インキュベーションのネックが取り除かれ、分析装置の実効スループットのさらなる改善が可能になる。臨床的適用例における重要なパラメータは、機械的スループットの性能(CBC/時間の点において)だけでなく、結果の初回パス要報告率も含む、分析装置の全体的実効スループットであることに留意すべきである。すでにその優れた初回パス要報告率の性能で有名なCELL−DYN(R)Sapphire(R)などの計測器は、このような機械的スループットの劇的な増加から大いに利益を得ている。精度性能を最大化することを狙った適用例は、インキュベーションのネックの影響を受け難く、本発明から顕著な利益を引き出し得るはずである。
血液分析装置またはフローサイトメータにおける本発明の付随的利点は、測定を受ける粒子のサイズに緊密に相関させた複数のパラメータをそれぞれ独立に決定することができることである。サンプル内の細胞のサイズを決定することは、血液分析装置の主たる機能の1つである。フローサイトメータに基づく計測器の従来技術において、細胞サイズの決定は、通常は、1つまたは複数の散乱検出器、特に前方散乱検出器からの信号を処理することによって実施される。この同じ機能が、本発明においても、変わらず利用可能である。従来技術でとられる別の手法は、いわゆる「飛行時間」、すなわち粒子が固定レーザの光ビームスポットを横断するのにかかる時間を測ることであった。図5、すなわち従来技術を参照すると、飛行時間は、相互作用の信号曲線506の幅によって近似的に表される(これは実際には粒子のサイズとレーザビームスポットの幅との相関であり、レーザビームスポットのサイズが分かっている場合、粒子のサイズを決定することができる)。本発明においては、精査される細胞のサイズの飛行時間の測定値を得るための機会が複数ある。第1に、細胞と相互作用する各ラスタースキャンは、このような相互作用の幅に対する値を任意選択で表すことができる。図7A、図7B、および図7Cを参照すると、相互作用曲線のそれぞれの幅は、細胞702のサイズの独立した測定値を表す。このような決定が多数利用可能なことにより、従来技術で使用されている1回の決定とは比べものにならない、サイズ値の集合に対する統計的にロバストな精度が得られる。第2に、図7Dを参照すると、相互作用のピーク値をもたらすラスタースキャン全体にわたる相関は、同様に、このような相互作用の幅をもたらすことができる。この決定は、細胞サイズの追加の測定値を表し、これを各ラスタースキャンからの決定と組み合わせ、相関させて、散乱情報自体から引き出されるサイズに関係する測定値とは独立した、またそれらを増補する、サイズに関係した測定値のロバストな集合を得ることができる。
本発明の方法は、モジュラー手法の使用により様々な環境で利用することができる。非常に速いバージョン(CBCに必要な時間の短縮に関係する本発明の態様を活かす)は、実効スループットに関して最適化され、場合によりモノクローナル抗体の機能のない、基準検査施設および病院の中央検査室での大容量の適用例に使用することができる。非常に精密なバージョン(所与の単位時間内にカウントされる細胞の合計数の増加に関係した本発明の態様を活かす)は、まれな事象および血球減少症サンプルに対する性能に関して最適化され、モノクローナル抗体の機能を含む、第三次ケアセンターを対象とすることができる。
アッセイに使用される試薬は、変更されないままである。どの試薬および希釈も、本明細書に記載のラスタリング方式において影響を受けることはない。細胞のカウンティングおよび同定のアルゴリズムは変わらない。さらに、アルゴリズムは、現在使用されているデータと同じデータ(信号)を使用する。結果の精度は、設計によって自動的に維持することができる。同時発生のレベルは、設計によって維持することができる。温度変動によるレーザビームとサンプル流の不整合によって起きる問題は、なくすことができる。ビームは、各ラスタリングサイクルでサンプル流に対して「自己登録」され、スロードリフトは重要ではなくなる。レーザビームの小さな中心部分だけではなくその範囲全体が使用され、所与の出力レベルに対してより大きな効率がもたらされる。従来技術では、ビームの90−95%が無駄になる。流速が低減し、それによってシステムが乱流しきい値から離れ、液体力学の不安定性の危険が減少する。
本発明の様々な変更および改変は、本発明の範囲および精神から逸脱せずに当業者には明らかとなるものであり、本発明が本明細書に記載された例示的な実施形態に過度に限定されるものではないことが理解されるべきである。

Claims (11)

  1. サンプル内の粒子から多パラメータデータを決定する装置であって、
    (a)光源と、
    (b)移動するサンプル流を含み、サンプル内の粒子がサンプル流とともに移動する、フローセルと、
    (c)光源からの光を、フローセル内の、サンプル流とともに移動する粒子材料に収束させる、少なくとも1つの光学素子と、
    (d)光源からの収束光を偏向させて、収束光が移動するサンプル流を横切って前後に掃引できるようにするスキャニングデバイスと、
    (e)検出器およびデジタル信号処理モジュールを有する少なくとも1つの検出器チャネルと
    を備え、デジタル信号処理モジュールが、
    (A)スキャン中に細胞相互作用からデジタル値を選択し、
    (B)スキャンに沿ったデジタル値の位置に基づいて、デジタル値の係数を適用し、
    (C)各細胞と光源との相互作用のピーク値を再構成するために連続スキャンにわたってデジタル値を相関させ、
    (D)対象の母集団を選択するために、前記少なくとも1つの検出器チャネルに特有のしきい値をピーク値に適用する
    ように構成される、装置。
  2. 前記フローセルが、複数の粒子が互いに並んで流れることができるサンプル流の形成を可能にするのに十分な断面寸法を有し、
    収束光の水平寸法が、サンプル流の幅寸法にスキャニングデバイスのスキャニング周波数をかけて、デジタル信号処理モジュールのデジタル化周波数で割ったものの10倍またはそれ以上であり、
    収束光の垂直寸法が、フローセルを通るサンプル流の速度をスキャニングデバイスのスキャニング周波数で割ったものの3倍またはそれ以上である、請求項1に記載の装置。
  3. 前記スキャニングデバイスが音響光学式変調器である、請求項1に記載の装置。
  4. 前記少なくとも1つの検出器チャネルが、前置増幅器回路、アナログデジタル変換器、およびフィールドプログラマブルゲートアレイからなる群から選択された少なくとも1つの要素をさらに備える、請求項1に記載の装置。
  5. アナログ信号調整回路と、デジタル信号処理チップと、計算のために中間値を保持するのに十分なオンボードメモリレジスタと、デジタルアナログ変換器とをさらに含む、請求項4に記載の装置。
  6. 複数の粒子から多パラメータデータを生成する方法であって、
    (a)光源と、移動するサンプル流を含み、サンプル内の粒子がサンプル流とともに移動する、フローセルと、フローセル内のサンプル流とともに移動する粒子材料に光源からの光を収束させる少なくとも1つの光学素子と、光源からの収束光を偏向させて収束光が移動サンプル流を横切って前後に掃引できるようにするスキャニングデバイスと、検出器およびデジタル信号処理モジュールを有する少なくとも1つの検出器チャネルとを備え、デジタル信号処理モジュールが、(A)スキャン中に細胞相互作用からデジタル値を選択し、(B)スキャンに沿ったデジタル値の位置に基づいて、デジタル値の係数を適用し、(C)各細胞と光源との相互作用のピーク値を再構成するために連続スキャンにわたってデジタル値を相関させ、(D)対象の母集団を選択するために、前記少なくとも1つの検出器チャネルに特有のしきい値をピーク値に適用するように構成される、光学モジュールを提供するステップと、
    (b)前記光学モジュールから得られる信号をデジタル化することができる電子モジュールを提供するステップと、
    (c)光学モジュールを使用して、フローセルを介してサンプル流内を流れる粒子を調査して粒子に関するデータを得るステップと、
    (d)粒子を調査することによって得られたデータからパラメータを決定するステップと
    を含む、方法。
  7. 前記パラメータの決定が飛行時間測定値を用いて実施される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記スキャニングデバイスが音響光学式変調器である、請求項6に記載の方法。
  9. 前記少なくとも1つの検出器チャネルが、前置増幅器回路、アナログデジタル変換器、およびフィールドプログラマブルゲートアレイからなる群から選択された少なくとも1つの要素をさらに備える、請求項6に記載の方法。
  10. 前記光学モジュールが、アナログ信号調整回路と、デジタル信号処理チップと、計算のために中間値を保持するのに十分なオンボードメモリレジスタと、デジタルアナログ変換器とをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  11. 光源のビームと、フローセル内をサンプル流とともに移動する粒子との相互作用の最大強度を決定する方法であって、
    (a)サンプル流を横切って個々のラスタースキャンを行うことによって、個々のラスタースキャンからのピークの迅速なデジタル化および分離を伴って、実際のピーク強度を測定するステップであって、前記ラスタースキャンが、光源と、移動するサンプル流を含み、サンプル内の粒子がサンプル流とともに移動する、フローセルと、フローセル内のサンプル流とともに移動する粒子材料に光源からの光を収束させる少なくとも1つの光学素子と、光源からの収束光を偏向させて収束光が移動サンプル流を横切って前後に掃引できるようにするスキャニングデバイスと、検出器およびデジタル信号処理モジュールを有する少なくとも1つの検出器チャネルとを備える光学モジュールであって、デジタル信号処理モジュールが、(A)スキャン中に細胞相互作用からデジタル値を選択し、(B)スキャンに沿ったデジタル値の位置に基づいて、デジタル値の係数を適用し、(C)各細胞と光源との相互作用のピーク値を再構成するために連続スキャンにわたってデジタル値を相関させ、(D)対象の母集団を選択するために、前記少なくとも1つの検出器チャネルに特有のしきい値をピーク値に適用するように構成される光学モジュールにより行われる、ステップと、
    (b)複数の隣接するラスタースキャンからの測定されたピーク強度を相関させ、ピーク値のシーケンスを、移動するサンプル流の方向におけるレーザビームのプロファイルを表す曲線にあてはめることによって、最大強度を計算するステップと
    を含む、方法。
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