JP5222692B2 - ステアリングコラム装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転者の体型及び好みに合わせて最も運転し易いようにステアリングホイールの位置を調整できるテレスコ調整機能を備えたステアリングコラム装置に関する。
運転者の体格や運転姿勢等に応じて、ステアリングホイールの高さを調整するチルト調整機能と、ステアリングホイールをステアリングシャフトの軸方向に沿って前後位置を調整する、いわゆるテレスコピック(以下テレスコと呼ぶ)調整機能とを付加した、ステアリングコラム装置が知られている。
この種のステアリングコラム装置においては、一般的にテレスコ調整と同時に、ステアリングコラムを構成するインナーチューブに、クランプ用ボルトの外周に該ボルトと一体回転するように装着した偏心カムを圧接係合させることにより、インナーチューブをアウターチューブ内周に押し付けて、インナーチューブをアウターチューブに対してロックするので、インナーチューブとアウターチューブのガタ(径方向の隙間)が取り除かれる。(例えば、特許文献1参照)。
特許第3783524号公報
ところで、特許文献1に記載の技術では、偏心カムの回転軸となるクランプ用ボルトの軸部をアウターチューブの外側に配置するため、前記軸部とインナーチューブとの間隔を大きく設定する必要があり、偏心カムの径方向の寸法(回転中心からカム外周面までの寸法)が比較的大きいので、ロック時に偏心カムを回転させてカム外周面でインナーチューブを押し付ける力を得る際に、クランプ用ボルトが大きな締付けトルクを要し、操作レバーを大きな力で操作しなければならず操作性が劣るという問題があった。
また、偏心カムによりインナーチューブをアウターチューブに対してロックした状態で、ステアリングコラムに収縮方向の力が加えられた場合、インナーチューブが摩擦力で偏心カムをロック解除方向に付勢することにより、偏心カムが回転して上記のインナーチューブのロック状態が解除されて、いわゆる操作レバー戻りが発生するおそれがあった。
本発明は、上記事情を考慮し、ロックおよびその解除操作を行なう操作レバーの操作力を軽減して操作性を向上できるとともに、インナーチューブとアウターチューブのロック状態を強固に保持することができるステアリングコラム装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、一端を車体に支持されるとともに、ロアシャフトを内部に回転自在に軸支するインナーチューブと、前記車体に固定されるクランプによって一端が支持されるとともに、アッパシャフトを内部に回転自在に軸支し、テレスコ調整可能に前記インナーチューブ外周に軸方向に沿って摺動可能に配置され、且つ前記インナーチューブと重なる部位に軸方向に沿って開口する貫通孔を有するアウターチューブと、前記アウターチューブに固定配置されたディスタンスブラケットと、前記ディスタンスブラケットに形成された長孔部と前記クランプに回動自在に支承された軸部を有するクランプ用ボルトと、前記クランプ用ボルトと一体に回転する操作レバーと、前記クランプ用ボルトの前記軸部上に設けられ、径方向の寸法が周方向に沿って次第に変化する偏心カムと、前記偏心カムの外周に対して回転自在に装着されるリングとを備え、前記操作レバーを回動操作し、前記偏心カムを回転させて前記リングを前記インナーチューブに押し付けることで、前記インナーチューブを前記アウターチューブに圧接係合することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のステアリングコラム装置であって、前記クランプの孔部は、チルト調整可能に車両上下方向に沿った円弧形状の長孔に形成されたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のステアリングコラム装置であって、前記ボルトと前記偏心カムとが別体で構成されたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のステアリングコラム装置であって、前記偏心カムに弾性爪と鍔状部材を設け、これら弾性爪と鍔状部材とで前記偏心カムの外周に前記リングを回転自在に係合保持することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のステアリングコラム装置であって、前記リングの外周に一端が当接しつつ、他端が前記クランプに係止され、前記ディスタンスブラケットを上方へ付勢するように付勢部材が設けられたことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のステアリングコラム装置であって、前記インナーチューブが金属材で、前記リングが樹脂材で、それぞれ形成されたことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のステアリングコラム装置であって、前記ディスタンスブラケットを構成する一対の側板が、前記貫通孔近傍に、車両前後方向、且つ車両上下方向に沿って固定配置され、前記リング外周の幅方向外側、且つ径方向内側に前記貫通孔よりも幅広な肩部を設け、前記リングの一対の幅方向端面が、前記一対の側板の間に当接可能に近接配置されつつ、前記リングの前記肩部が前記貫通孔周縁に当接可能に近接配置され、前記操作レバーを回動操作し、前記偏心カムを回転させて前記リングを前記インナーチューブに押し付ける場合は、前記肩部は前記貫通孔周縁に当接しないとともに、前記リングの一対の幅方向端面が前記ディスタンスブラケットの一対の側板に当接せず、前記リング及び前記偏心カムを組付ける際に、前記リングの前記肩部が前記貫通孔周縁に当接した状態で前記リングの幅方向端面が前記ディスタンスブラケットの側板に当接することを特徴とする。
請求項1の発明において、操作レバーをロック解除位置からロック位置に回動操作し、クランプ用ボルトを介して偏心カムをロック方向へ回転させると、偏心カムの径方向の寸法が周方向に沿って次第に増大してリングを介してインナーチューブをアウターチューブの方向へ押し付けるので、インナーチューブがアウターチューブに対して圧接係合し、ロックされる。また、操作レバーをロック位置からロック解除位置に回転操作し、クランプ用ボルトを介してカム体をロック解除方向へ回転させると、偏心カムの径方向の寸法が周方向に沿って次第に減小してリングがインナーチューブから離脱するので、インナーチューブがアウターチューブに対して圧接係合(ロック)された状態が解除され、インナーチューブに対してアウターチューブを小さな操作力にてテレスコ調整可能(軸方向摺動可能)とすることができる。
偏心カムの外周に装着したリングを介してインナーチューブに圧接係合するので、偏心カムの径方向の寸法を小さくすることができ、ロック時に偏心カムを回転させてリングの外周面をインナーチューブに押し付ける際、クランプ用ボルトの締付けトルクを軽減できるので、操作レバーの操作力を軽減して操作性向上を図ることができる。
また、リングの外周面をインナーチューブに押し付けることによりインナーチューブをアウターチューブに対してロック状態で、ステアリングコラムチューブに収縮方向の力が加えられた場合、インナーチューブを介して摩擦力でリングがロック解除方向に付勢されることによりリングが回転するが、リングと偏心カムとの間で滑りが生じて、偏心カムのロック解除方向への回転を抑制できるので、インナーチューブとアウターチューブのロック状態を強固に保持することができる。さらに、リングを介さない偏心カムに対し、偏心カムの径方向の寸法を小さくすることにより、リングを介してロック解除方向に付勢された際に、偏心カムをロック解除方向へ駆動するトルクが小さくなるので、この点でも偏心カムのロック解除方向への回転を抑制できる。
請求項2の発明において、請求項1と同様の作用効果を得ることができる。
請求項3の発明において、ボルトおよび偏心カムを別体で構成するので、各部品に求められる機能に応じて、ボルトおよび偏心カムを異なる材質や形状で容易に形成できる。
請求項4の発明において、偏心カムの外周に装着したリングを偏心カムに設けられる弾性爪と鍔状部材とで回転自在に保持するので、偏心カムにリングを組付ける作業が容易である。
請求項5の発明において、付勢部材の一端をリングの外周に当接させ、他端がクランプに係止され、ディスタンスブラケットを上方へ付勢することで、ディスタンスブラケットのほぼ中央位置にて上方への付勢力を伝えることができるため、ディスタンスブラケットの回転方向のモーメントの発生を抑制し、ディスタンスブラケットからアッパクランプの側板への押付け力が防止でき、チルト、テレスコ操作が容易にできる。
請求項6の発明において、インナーチューブを金属材で、リングを樹脂材で、それぞれ形成することにより、操作レバーを操作し、リングを介してインナーチューブをアウターチューブに押付ける際に、リングとインナーチューブとの摩擦を金属同士を接触させる場合よりも大きく設定できるので、クランプ用ボルトの締付けトルクを軽減できるので、操作レバーの操作力を軽減して操作性向上を図ることができる。さらに、リングが樹脂製であるため、付勢部材を当接させるリングの外周形状に対して自由度が増し、付勢部材が適切に作用するように配設することができる。
請求項7の発明において、リングの一対の幅方向端面が、前記一対の側板の間に当接可能に近接配置されつつ、リングの前記肩部が前記貫通孔周縁に当接可能に近接配置されることで、リング及び偏心カムを組付ける際に、車両上下方向の位置決めが容易になるとともに、および車両左右方向へのリングの倒れが防止されるため、リング及び偏心カムを組付ける際の作業性を改善することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態のステアリングコラム装置の正面図、図2は図1のII−II矢視断面図、図3は同ステアリングコラム装置の要部を模式的に示す軸方向の断面図で、図3(a)はロック時の状態を示す断面図、図3(b)はロック解除時の状態を示す断面図、図4は偏心カムおよびリングからなるカム体の組立斜視図、図5はカム体の正面図、図6は図5のVI−VI矢視断面図、図7はカム体の平面図、図8は偏心カムからリングを取り外した状態を示す平面図、図9は偏心カムからリングを取り外した状態を示す斜視図、図10はクランプ用ボルトの正面図、図11は図10のXI-XI矢視断面図である。なお、図1は説明のため一部を取り除いた状態で示してある。
図1、図2に示すように、第1実施形態のステアリングコラム装置1は、軸方向上端(図1の右端)にステアリングホイール(不図示)が固定されるステアリングシャフト2を回動可能に支承するステアリングコラムチューブ3を備えている。ステアリングシャフト2はアッパシャフト2aとロアシャフト2bからなり、軸方向に相対摺動可能に嵌合されている。
ステアリングコラムチューブ3は、軸方向に相対摺動可能に嵌合されたアウターチューブ4およびインナーチューブ5を備えている。これらのチューブ4,5は、内部にステアリングシャフト2を回動自在に支承している。
インナーチューブ5の軸方向下端部6は、ロアサポートブラケット21に溶接等にて固定されることで、チルト軸22などを介して車体23に支持されており、それにより、ステアリングコラムチューブ3の全体がチルト軸22の周りに回動可能となっている。
また、このステアリングコラム装置1は、ステアリングコラムチューブ3の更に軸方向上端側に配置されて車体23に固定された下向開放の略コ字形状を有するクランプとしてのアッパクランプ7と、ステアリングコラムチューブ3のアウターチューブ4に溶接等にて固定され、アッパクランプ7の内側に配置されたディスタンスブラケット8と、アッパクランプ7およびディスタンスブラケット8を貫通するクランプ用ボルト9と、そのボルト9の軸線回りに回動操作される操作レバー10と、その操作レバー10の回動に伴って回転し、インナーチューブ5をアウターチューブ4に対して押し付けるカム体11と、を備えている。
アッパクランプ7は、相対向する一対の側板12,13と、これらの側板12,13の上部を互いに連結する上板14とを有しており、取付ブラケット16によって車体23に固定されている。アッパクランプ7の両側板12,13には、車両上下方向に沿った円弧形状を有するチルト用長孔15が形成されている。
ディスタンスブラケット8は、上向き開放の略コ字形状をなし、一対の側板31,32と、側板31,32の下端同士を繋ぐ底板33とを有している。ディスタンスブラケット8の側板31、32には、ステアリングコラムチューブ3の軸方向に沿ってテレスコ用長孔34(孔部)が形成されている。
図10、図11に示すように、クランプ用ボルト9は、頭部9aおよび軸部9bからなり、アッパクランプ7の一方側から他方側へ向けて貫通している。頭部9aは、端部に六角穴を有するとともに、外周に軸方向へ延びるセレーション9dが形成され、軸部9bは、先端にネジ部9eを有するとともに、長手方向の中間部の外周に軸方向へ延びるセレーション9fが形成されている。そして、ボルト9の先端のネジ部9eにナット9gが螺合されることにより、ボルト9の頭部9aとナット9gとの間に、アッパクランプ7およびディスタンスブラケット8が挟持されている。
カム体11は、ボルト9の軸部9b上に設けられ、径方向の寸法が周方向に沿って次第に変化する樹脂製の偏心カム41、および偏心カム41の外周上に回転自在に装着されるリング42から構成されている。偏心カム41は、軸方向へ延びて各一端が互いに連結される一対の円筒部43,44からなり、円筒部43、44の連結端部には、径方向へ偏心する大径部43aが形成されている。大径部43aの外径は、円筒部43,44の外径より大きく設定されるとともに、リング42の内径より若干小さく設定されている。図5に示すように、偏心カム41は回転中心C1を中心として回転し、この回転中心C1より大径部43aの中心C2が径方向へ所定距離D1偏心している。
図3(a)に示すように、ロック時に大径部43aおよびリング42は、アウターチューブ4のインナーチューブ5と重なる部位に形成された貫通孔4aを介してアウターチューブ4内に進入し、リング42がインナーチューブ5に圧接係合(ロック)することにより、インナーチューブ5がアウターチューブ4に対して押付けられている。また、図3(b)に示すように、ロック解除時に大径部43aおよびリング42は、アウターチューブ4の外部へ後退してリング42がインナーチューブ5より離脱することにより、インナーチューブ5がアウターチューブ4に対して押付けられた状態が解除されている。上記のロック時およびロック解除時に、リング42がインナーチューブ5に係合しているとき、インナーチューブ5との摩擦によりリング42の回転が停止し、一方、リング42がインナーチューブ5に係合していないとき、リング42は偏心カム41とともに回転する。なお、上記の偏心カム41を図3(b)に示すロック解除状態から図3(a)に示すロック状態へ180°回転させることにより、カムリフト量D2(D1×2)が得られる。
円筒部43,44の内周にはセレーション43b,44bが形成され、円筒部43,44の内周にボルト9が挿入されるとともに、軸部9b外周のセレーション9fが円筒部43,44内周のセレーション43b,44bと歯合することにより、ボルト9の回転力が偏心カム41に伝達される。
リング42内周の両端には、それぞれ係合溝42a、42bが設けられている。円筒部43、44には、リング42を軸方向の両側から挟むように配置され、上記係合溝42a、42bに係合する鍔状部材43c、44cが設けられている。また、他方の円筒部44の連結端部、および鍔状部材44cのうち径方向へ最も偏心している部分、および対向する部分に、軸方向に平行して延びる一対の切込み44dを設けることにより、鍔状部材44cの一部を含む弾性爪44eが一対で構成されている。カム体11を組立てる際、一方の円筒部44側から鍔状部材43cに突き当たるまでリング42を挿入して、鍔状部材43cをリング42の係合溝42aに係合させて、大径部43aの外周にリング42を装着する。この時、鍔状部材44cのテーパ部にリング42が当接することで、リング42が一対の弾性爪44eを内径側へ押し込んだ状態で、鍔状部材44cをリング42の係合溝42bに係合させた後、一対の弾性爪44eが弾性力で元の状態に戻ることで、他方の円筒部44が組み付けられる。これによって、偏心カム41の外周に装着されたリング42が偏心カム41に対して回転自在に保持されている。
次に作用を述べる。操作レバー10を図1の実線で示すロック位置に回動操作して、ボルト9を締め込むことにより、ボルト9の頭部9aとナット9g間にてアッパクランプ7とディスタンスブラケット8を相対移動不能に挟持することができて、ステアリングホイールのチルト調整(車両上下方向に揺動)とテレスコ調整(軸方向に沿って摺動)を共に不能とすることができる。同時に、図3(a)に示すように、偏心カム41がロック方向(矢印A1方向)へ回転するとともに、リング42がインナーチューブ5の方向(矢印A2方向)に移動してインナーチューブ5に圧接係合することにより、インナーチューブ5がアウターチューブ4に対して押付けられるので、インナーチューブ5とアウターチューブ4のガタ(径方向の隙間)が取り除かれる。
また、操作レバー10を図1の二点鎖線で示すロック解除位置に回動操作して、ボルト9を緩めることにより、ボルト9の頭部9aとナット9g間にてアッパクランプ7とディスタンスブラケット8を相対移動可能とすることができて、ステアリングホイールのチルト調整とテレスコ調整を共に可能とすることができる。同時に、図3(b)に示すように、偏心カム41がロック解除方向(矢印A3方向)へ回転するとともに、インナーチューブ5から離脱する方向(矢印A4方向)に移動することにより、インナーチューブ5がアウターチューブ4に対して押付けられる状態が解除されるので、インナーチューブ5に対してアウターチューブ4を小さな操作力にてテレスコ調整可能(軸方向摺動可能)とすることができる。
この実施形態によれば、図3(a)に示すように、偏心カム41の外周に装着したリング42を介してインナーチューブ5に圧接係合するので、偏心カム41の径方向の寸法Rを小さくすることができ、ロック時に偏心カム41を回転させる際にクランプ用ボルト9の締付けトルクを軽減できるので、操作レバー10の操作力を軽減して操作性向上を図ることができる。
また、リング42の外周面をインナーチューブ5に押し付けることによりインナーチューブ5をアウターチューブ4に対してロック状態で、ステアリングコラムチューブ3に収縮方向の力が加えられた場合、インナーチューブ5を介して摩擦力でリング42がロック解除方向に付勢されることによりリング42が回転するが、リング42と偏心カム41との間で滑りが生じて、偏心カム41のロック解除方向への回転を抑制することができるので、インナーチューブとアウターチューブのロック状態を強固に保持することができる。さらに、偏心カム41の径方向の寸法Rがリング42を介さない偏心カムに対して小さくなり、リング42を介してロック解除方向に付勢された際に、偏心カム41をロック解除方向へ駆動するトルクが小さいので、この点でも偏心カム41のロック解除方向への回転を抑制することができる。
また、この実施形態によれば、ボルト9および偏心カム41を別体で構成するので、各部品に求められる機能に応じて、ボルト9および偏心カム41を異なる材質や形状で容易に形成できる。例えば、ボルト9は金属製であり、偏心カム41は樹脂製である。
また、この実施形態によれば、偏心カム41の外周にリング42を装着するとともに、偏心カム41に設けられる弾性爪44eでリング42を回転自在に保持するので、これら偏心カム41およびリング42からなるカム体11を容易に組み立てることができる。
図12〜図17は本発明の第2実施形態を示し、図12はステアリングコラム装置の断面図、図13はステアリングコラム装置の正面図、図14はステアリングコラム装置を下から見た図、図15はばね部材の動作を説明する側面図、図16は図15のXVI−XVI矢
視断面図、図17はばね部材の斜視図である。
図12〜図17に示すように、第2実施形態のステアリングコラム装置51は、第1実施形態とほぼ同様の構造であり、ステアリングシャフト(不図示)を回動可能に支承するステアリングコラムチューブ52を備えている。ステアリングコラムチューブ52は、軸方向に相対摺動可能に嵌合されたアウターチューブ53およびインナーチューブ54を有し、これらのチューブ53,54は、内部にステアリングシャフトを回動自在に支承している。
インナーチューブ54の軸方向下端部54aは、ロアサポートブラケット(不図示)に溶接等にて固定されることで、チルト軸(不図示)などを介して車体55に支持されており、それにより、ステアリングコラムチューブ52の全体がチルト軸の周りに回動可能となっている。
また、このステアリングコラム装置51は、ステアリングコラムチューブ52の更に軸方向上端側に配置されて車体55に固定された下向開放の略コ字形状を有するクランプとしてのアッパクランプ56と、ステアリングコラムチューブ52のアウターチューブ53に溶接等にて固定され、アッパクランプ56の内側に配置されたディスタンスブラケット57と、アッパクランプ56およびディスタンスブラケット57を貫通するクランプ用ボルト58と、そのボルト58の軸線回りに回動操作される操作レバー59と、その操作レバー59の回動に伴って回転し、インナーチューブ54をアウターチューブ53に対して押し付けるカム体60と、を備えている。
アッパクランプ56は、相対向する略L字状からなる一対の側板61,62と、これらの側板61,62の上部を互いに連結する上板63とを有しており、取付ブラケット64によって車体55に固定されている。アッパクランプ56の両側板61,62には、車両上下方向に沿った円弧形状を有するチルト用長孔65が形成されている。
ディスタンスブラケット57は、上向き開放の略コ字形状をなし、一対の側板66,67と、側板66,67の下端同士を繋ぐ底板68とを有している。ディスタンスブラケット57の側板66,67には、ステアリングコラムチューブ52の軸方向に沿ってテレスコ用長孔69(孔部)が形成されている。
クランプ用ボルト58は、頭部58aおよび軸部58bからなり、アッパクランプ56の一方側から他方側へ向けて貫通している。頭部58aは、端部に六角穴を有するとともに、軸部58bは、先端にネジ部58cを有している。そして、ボルト58の先端のネジ部58cにナット58dが螺合されることにより、ボルト58の頭部58aとナット58dとの間に、アッパクランプ56およびディスタンスブラケット57が挟持されている。
カム体60は、ボルト58の軸部58b上に設けられ、径方向の寸法が周方向に沿って次第に変化する樹脂製の偏心カム70、および偏心カム70の外周上に回転自在に装着されるリング71から構成されている。偏心カム70は、第1実施形態と同様に、軸部58bの回転中心を中心として回転するとともに、この回転中心より径方向へ所定距離D1偏心している。偏心カム70の軸方向の中心は、アッパクランプ56およびディスタンスブラケット57の幅方向の中心線CL上にある。
リング71の外周には、軸方向の中央部が窪む湾曲面72が全周にわたって形成されている。アッパクランプ56は、ディスタンスブラケット57を上方(図15の矢印方向)へ付勢するために一対のコイルスプリング73、74を有する付勢部材としてのバランススプリング83が設けられている。 コイルスプリング73、74は左右対称に形成されるいわゆるダブルトーション型のもので、コイルスプリング73、74の一端側には、リング71外周の湾曲面72に当接する当接部73a,74aが形成されている。これは、リング71の外周面を湾曲面72とすることで、当接部73a,74aがリング71から外れにくくしている。当接部73a,74aは、比較的小さい間隔をおいて平行に配置され、連結部75を介して互いに連結されている。コイルスプリング73、74の他端側には、アッパクランプ56の側板61,62の前方に形成される切り欠き部61a,62aにそれぞれ係止される係止部73b,74bが形成されている。
バランススプリング83の組み込み時に、コイルスプリング73、74の係止部73b,74bを、アッパクランプ56の側板61,62の切り欠き部61a,62aにそれぞれ係止させるとともに、当接部73a,74aをリング71外周の湾曲面72に当接させることにより、バランススプリング83をアッパクランプ56に装着する。このようにバランススプリング83をアッパクランプ56に装着したとき、当接部73a,74aおよび係止部73b,74b間で図15の上方向へ互いに引き寄せ合う弾性力が働くので、ロック解除時に当接部73a,74aによりリング71を介してディスタンスブラケット57を上方(図15の矢印方向)へ付勢することで、ステアリングコラムチューブ52が重力により落下することをある程度抑えることができる。また、チルト操作において、ステアリングコラムチューブ52を上方へ付勢しているため、上下方向の位置決めがし易くなる。
ロック時に偏心カム70およびリング71は、アウターチューブ53のインナーチューブ54と重なる部位に形成された貫通孔53aを介してアウターチューブ53内に進入し、リング71がインナーチューブ54に圧接係合(ロック)することにより、インナーチューブ54がアウターチューブ53に対して押付けられている。また、ロック解除時に偏心カム70およびリング71は、アウターチューブ53の外部へ後退してリング71がインナーチューブ54より離脱することにより、インナーチューブ54がアウターチューブ53に対して押付けられた状態が解除されている。上記のロック時およびロック解除時に、リング71がインナーチューブ54に係合しているとき、インナーチューブ54との摩擦によりリング71の回転が停止し、一方、リング71がインナーチューブ54に係合していないとき、リング71は偏心カム70とともに回転する。なお、上記の偏心カム70をロック解除状態から図12に示すロック状態へ180°回転させることにより、カムリフト量(D1×2)が得られる。回転の角度については、180°に限定されるものではなく、仕様によっては変更できるのはいうまでもない。
次に作用を述べる。操作レバー59をロック位置に回動操作して、ボルト58を締め込むことにより、ボルト58の頭部58aとナット58d間にてアッパクランプ56とディスタンスブラケット57を相対移動不能に挟持することができて、ステアリングホイールのチルト調整(車両上下方向に揺動)とテレスコ調整(軸方向に沿って摺動)を共に不能とすることができる。同時に、偏心カム70がロック方向へ回転するとともに、リング71がインナーチューブ54の方向に移動してインナーチューブ54に圧接係合することにより、インナーチューブ54がアウターチューブ53に対して押付けられるので、インナーチューブ54とアウターチューブ53のガタ(径方向の隙間)が取り除かれる。
また、操作レバー59をロック解除位置に回動操作して、ボルト58を緩めることにより、ボルト58の頭部58aとナット58d間にてアッパクランプ56とディスタンスブラケット57を相対移動可能とすることができて、ステアリングホイールのチルト調整とテレスコ調整を共に可能とすることができる。同時に、偏心カム70がロック解除方向へ回転するとともに、リング71がインナーチューブ54から離脱する方向に移動することにより、インナーチューブ54がアウターチューブ53に対して押付けられる状態が解除されるので、インナーチューブ54に対してアウターチューブ53を小さな操作力にてテレスコ調整可能(軸方向摺動可能)とすることができる。
この第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、偏心カム70の外周に装着したリング71を介してインナーチューブ54に圧接係合するので、偏心カム70の径方向の寸法を小さくすることができ、ロック時に偏心カム70を回転させる際にクランプ用ボルト58の締付けトルクを軽減できるので、操作レバー59の操作力を軽減して操作性向上を図ることができる。
また、リング71の外周面をインナーチューブ54に押し付けることによりインナーチューブ54をアウターチューブ53に対してロック状態で、ステアリングコラムチューブ52に収縮方向の力が加えられた場合、インナーチューブ54を介して摩擦力でリング71がロック解除方向に付勢されることによりリング71が回転するが、リング71と偏心カム70との間で滑りが生じて、偏心カム70のロック解除方向への回転を抑制することができるので、さらに、操作レバー59の解除方向への回転を抑制することができ、インナーチューブとアウターチューブのロック状態を強固に保持することができる。さらに、偏心カム70の径方向の寸法がリング71を介さない偏心カムに対して小さくなり、リング71を介してロック解除方向に付勢された際に、偏心カム70をロック解除方向へ駆動するトルクが小さいので、この点でも偏心カム70のロック解除方向への回転を抑制することができる。
また、この第2実施形態によれば、ボルト58および偏心カム70を別体で構成するので、各部品に求められる機能に応じて、ボルト58および偏心カム70を異なる材質や形状で容易に形成できる。例えば、ボルト58は金属製であり、偏心カム70は樹脂製である。
また、この第2実施形態によれば、ロック解除時にバランススプリング83により、ディスタンスブラケット57を上方へ付勢することで、ステアリングコラムチューブ52が重力により落下することをある程度抑えることができる。また、チルト操作において、ステアリングコラムチューブ52を上方へ付勢しているため、このステアリングコラムチューブ52の位置決めがし易くなる。さらに、図12に示すように、上記当接部73a,74aの両方がリング71外周の湾曲面72に当接することが必ずしも必要ではなく、当接部73a,74aのうちの一方のみがリング71外周の湾曲面72に当接してインナーチューブ54の方向へ付勢する場合であっても、同様の効果が得られる。
また、バランススプリング83の当接部73a,74aは、比較的小さい間隔をおいて平行に配置されてリング71の湾曲面72の軸方向の略中心に当接し、すなわち、当接部73a,74aは、アッパクランプ56およびディスタンスブラケット57の幅方向の中心線CLの近傍にて湾曲面72に当接するので、ディスタンスブラケット57の幅方向の中心線CLより傾く方向へ発生する回転方向のモーメントを抑制し、ディスタンスブラケット57からアッパクランプ56への側板61,62への押付け力を無くし、間の摩擦抵抗を低減できるため、チルト操作が容易である。
図18〜図20は本発明の第3実施形態を示し、図18はステアリングコラム装置の要部構成を示す斜視図、図19はばね部材の動作を説明する図、図20はばね部材の装着状態を説明する図である。なお、図18〜図20において前述した図12〜図17に示す第2実施形態と同様のものには同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図18〜図20に示す第3実施形態のステアリングコラム装置81に備えられたバランススプリング84は、コイルスプリング82を左右どちらかに1つ設けたいわゆるシングルトーション型であり、その他の構成は基本的に第2実施形態と同様である。コイルスプリング82の一端側には、リング71外周の湾曲面72に当接する当接部82aが形成されている。コイルスプリング82の他端側には、アッパクランプ56の側板62に形成される切り欠き部62aに係止される係止部82bが形成されている。バランススプリング84をアッパクランプ56へ装着したとき、当接部82aおよび係止部82b間で図19の上方向へ互いに引き寄せ合う弾性力が働くので、当接部82aによりリング71を介してディスタンスブラケット57を上方(図19の矢印方向)へ付勢される。
この第3実施形態のステアリングコラム装置81にあっても、前述した第2実施形態と同様の効果が得られる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、偏心カム41,70の外周にリング42,71を回転自在に装着したが、さらに偏心カム41,70およびリング42,71間に低摩擦材のコーティングあるいはグリスを介設するか、あるいはベアリングを介設して、偏心カム41,70およびリング42,71間の摩擦を少なくすることにより、操作レバー10,59の操作力をより軽減できる。
また、上記実施形態では、ボルト9,58および偏心カム41,70を別体で構成した場合を例示したが、別体で構成する代わりに、ボルトおよび偏心カムを一体に構成すれば、部品点数を減らすことができる。
また、上記実施形態では、偏心カム41,70の外周上に回転自在に装着されるリング42,71を設けた場合を例示したが、さらに径方向の板厚の異なる他のリングを設けることによって、同一の偏心カム41,70を用いて操作レバー10,59とステアリングコラムチューブ3,52のインナーチューブ5,54との距離が異なる車種への対応が可能となる。
さらに、本実施の形態では、チルト、およびテレスコ調整が可能な構造であるが、テレスコ調整のみの場合でも同様の作用効果を得ることができる。また、第2実施形態、第3実施形態においては、リング71の外周が湾曲面であるが、これに限ることなくバランススプリング83の当接部73a,74aがリング71から外れなければ、第1実施形態のリング71の外周のように平らであってもよい。
図21、図22は本発明の第4実施形態を示し、図21は偏心カムおよびリングからなるカム体の組立斜視図、図22はカム体の正面図である。なお、図21、図22において前述した図1〜図11に示す第1実施形態と同様のものには同一符号を付して詳細な説明を省略する。上記第1実施形態のステアリングコラム装置1に備えられたカム体11は、樹脂製の偏心カム41と、金属製のリング42との組合わせで、偏心カム41に設けられた弾性爪44eをリング42に係止させることで、偏心カム41の外周にリング42を回転自在に保持する構成である。しかしながら、本第4実施形態のカム体91は、金属製の偏心カム92と、樹脂製のリング93とから構成され、弾性爪93aはリング93内周側に形成されている。なお、アウターチューブ4とインナーチューブ5は、第1実施形態と同様に金属材によって形成されており、その他の構成は基本的に第1実施形態と同様である。
カム体91を組立てる際、偏心カム92の一方の円筒部43側から図示しない鍔状部材43cに突き当たるまでリング93を挿入して、鍔状部材43cをリング93の図示しない係合溝42aに係合させて、大径部43aの外周にリング93を装着する。この時、鍔状部材43c及び大径部43aが一対の弾性爪44eを外方へ押し拡げた状態で、偏心カム92がリング23の中を移動し、上述のように大径部43aの外周にリング43が当接すると、大径部43aの側面43dに一対の弾性爪44eが位置するため、一対の弾性爪44eが弾性力で元の状態に戻ることで、他方の円筒部44が組み付けられる。これによって、偏心カム92の外周に装着されたリング42が偏心カム92に対して回転自在に保持されている。
この第4実施形態によれば、インナーチューブ5を金属材で、リング93を樹脂材で、それぞれ形成することにより、操作レバー10を操作し、リング93を介してインナーチューブ5の外周面をアウターチューブ4の内周面に押付ける際に、リング93とインナーチューブ5との摩擦を金属同士を接触させる場合よりも大きく設定でき、クランプ用ボルト9の締付けトルクを軽減できるので、操作レバーの操作力を軽減して操作性向上を図ることができる。
図23〜図26は本発明の第5実施形態を示し、図23は偏心カムおよびリングからなるカム体の組立斜視図、図24はカム体の側面図、図25はカム体の正面図、図26はステアリングコラム装置の断面図である。なお、図23〜図26において前述した図12〜図17に示す第2実施形態と同様のものには同一符号を付して詳細な説明を省略する。
上記第2実施形態のステアリングコラム装置51に備えられたアウターチューブ53には、ディスタンスブラケット57を構成し、車両前後方向、且つ車両上下方向に沿って固定配置される一対の側板67が形成されているが、本第5実施形態では、アウターチューブ53と一体的に、これら一対の側板98aが貫通孔53aの車両前後方向に沿った縁部の近傍に形成されている。また、上記第2実施形態のステアリングコラム装置51に備えられたカム体60は、リング71が周方向に沿って一定幅を有しているとともに、リング71の外周にバランススプリング83を当接配置する構成であるが、本第5実施形態では、リング97の形状が大きく異なっている。
本第5実施形態のリング97は、車両上方側に位置し、貫通孔53aに挿入され、インナーチューブ54と当接可能に形成された押圧部97aと、押圧部97aに対してリング外周の幅方向外側、且つ径方向内側に貫通孔53aよりも幅広に形成された肩部97bとを備えている。また、リング97の幅方向端面97cは、両幅方向端面97c間の寸法が、一対の側板98aの間の寸法よりも僅かに小さくなるように設定されている。これにより、第4実施形態と同様に、リング97を偏心カム96の外周に組付けて、カム体95を構成し、カム体95をディスタンスブラケット98の側板98a間に配置した際に、肩部97bが貫通孔53a周縁に近接配置されつつ、幅方向端面97cが側板98aに近接配置される。
また、リング97には、車両下方側に位置し、押圧部97aよりも幅方向外側に突設された梁部分にバネ受部97dが形成されている。そして、ステアリングコラム装置51に組付けられた状態で、第2実施形態と同様に、バランススプリング83が図26に示すようにバネ受部97dに配設され、車両上方に付勢保持される。
この第5実施形態によれば、カム体95をディスタンスブラケット98に組付ける際に、アウターチューブ53を上下逆さにした状態で机上に置き、カム体95をディスタンスブラケット98の間に配置しつつ、押圧部97aを貫通孔53aに挿入する。ここで、リング97の肩部97bが貫通孔53aの周縁に当接し、リング97が貫通孔53a内に落下することを防止するとともに、車両上下方向の位置決めが容易になる。
また、リング97の幅方向端面97cがディスタンスブラケット98の側板98a間の寸法よりも僅かに小さくなるように設定されていることで、肩部97bを貫通孔53a周縁に当接させた状態で、リング97が傾いたとしても、幅方向端面97cがディスタンスブラケット98の側板98aに当接し、車両左右方向へのリング97の倒れが防止されるため、組付け作業性が向上する。
また、リング97が樹脂製であるため、バネ受部97dの形状の自由度が増し、バランススプリング83が適切に作用するように配設することができる。
本発明の第1実施形態のステアリングコラム装置の正面図である。 図1のII−II矢視断面図である。 同ステアリングコラム装置の要部を模式的に示す軸方向の断面図で、(a)はロック時の状態を示す断面図、(b)はロック解除時の状態を示す断面図である。 偏心カムおよびリングからなるカム体の組立斜視図である。 カム体の正面図である。 図5のVI−VI矢視断面図である。 カム体の平面図である。 偏心カムからリングを取り外した状態を示す平面図である。 偏心カムからリングを取り外した状態を示す斜視図である。 クランプ用ボルトの正面図である。 図10のXI−XI矢視断面図である。 本発明の第2実施形態を示し、ステアリングコラム装置の断面図である。 本発明の第2実施形態を示し、ステアリングコラム装置の正面図である。 本発明の第2実施形態を示し、ステアリングコラム装置を下から見た図である。 本発明の第2実施形態を示し、ばね部材の動作を説明する側面図である。 本発明の第2実施形態を示し、図15のXVI−XVI矢視断面図である。 本発明の第2実施形態を示し、ばね部材の斜視図である。 本発明の第3実施形態を示し、ステアリングコラム装置の要部構成を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態を示し、ばね部材の動作を説明する図である。 本発明の第3実施形態を示し、ばね部材の装着状態を説明する図である。 本発明の第4実施形態を示し、偏心カムおよびリングからなるカム体の組立斜視図である。 本発明の第4実施形態を示し、カム体の正面図である。 本発明の第5実施形態を示し、偏心カムおよびリングからなるカム体の組立斜視図である。 本発明の第5実施形態を示し、カム体の側面図である。 本発明の第5実施形態を示し、カム体の正面図である。 本発明の第5実施形態を示し、ステアリングコラム装置の断面図である。
符号の説明
1 ステアリングコラム装置
2 ステアリングシャフト
2a アッパシャフト
2b ロアシャフト
3 ステアリングコラムチューブ
4 アウターチューブ
5 インナーチューブ
7 アッパクランプ(クランプ)
8 ディスタンスブラケット
9 クランプ用ボルト
9a 頭部
9b 軸部
10 操作レバー
11 カム体
23 車体
41 偏心カム
42 リング
43,44 円筒部
43a,44a 大径部
44e 弾性爪
51 ステアリングコラム装置
52 ステアリングコラムチューブ
53 アウターチューブ
54 インナーチューブ
55 車体
56 アッパクランプ(クランプ)
57 ディスタンスブラケット
58 クランプ用ボルト
58a 頭部
58b 軸部
59 操作レバー
70 偏心カム
71 リング
72 湾曲面
73、74、82 コイルスプリング
81 ステアリングコラム装置
83,84 バランススプリング
91 カム体
92 偏心カム
93 リング
95 カム体
96 偏心カム
97 リング
97b 肩部
97c 幅方向端面
98 ディスタンスブラケット
98a 側板

Claims (7)

  1. 一端を車体に支持されるとともに、ロアシャフトを内部に回転自在に軸支するインナーチューブと、
    前記車体に固定されるクランプによって一端が支持されるとともに、アッパシャフトを内部に回転自在に軸支し、テレスコ調整可能に前記インナーチューブ外周に軸方向に沿って摺動可能に配置され、且つ前記インナーチューブと重なる部位に軸方向に沿って開口する貫通孔を有するアウターチューブと、
    前記アウターチューブに固定配置されたディスタンスブラケットと、
    前記ディスタンスブラケットに形成された長孔部と前記クランプに回動自在に支承された軸部を有するクランプ用ボルトと、
    前記クランプ用ボルトと一体に回転する操作レバーと、
    前記クランプ用ボルトの前記軸部上に設けられ、径方向の寸法が周方向に沿って次第に変化する偏心カムと、
    前記偏心カムの外周に対して回転自在に装着されるリングとを備え、
    前記操作レバーを回動操作し、前記偏心カムを回転させて前記リングを前記インナーチューブに押し付けることで、前記インナーチューブを前記アウターチューブに圧接係合することを特徴とするステアリングコラム装置。
  2. 請求項1に記載のステアリングコラム装置であって、
    前記クランプの孔部は、チルト調整可能に車両上下方向に沿った円弧形状の長孔に形成されたことを特徴とするステアリングコラム装置。
  3. 請求項1または2に記載のステアリングコラム装置であって、
    前記ボルトと前記偏心カムとが別体で構成されたことを特徴とするステアリングコラム装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のステアリングコラム装置であって、
    前記偏心カムに弾性爪と鍔状部材を設け、これら弾性爪と鍔状部材とで前記偏心カムの外周に前記リングを回転自在に係合保持することを特徴とするステアリングコラム装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のステアリングコラム装置であって、
    前記リングの外周に一端が当接しつつ、他端が前記クランプに係止され、前記ディスタンスブラケットを上方へ付勢するように付勢部材が設けられたことを特徴とするステアリングコラム装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のステアリングコラム装置であって、
    前記インナーチューブが金属材で、
    前記リングが樹脂材で、それぞれ形成されたことを特徴とするステアリングコラム装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のステアリングコラム装置であって、
    前記ディスタンスブラケットを構成する一対の側板が、前記貫通孔近傍に、車両前後方向、且つ車両上下方向に沿って固定配置され、
    前記リング外周の幅方向外側、且つ径方向内側に前記貫通孔よりも幅広な肩部を設け、
    前記リングの一対の幅方向端面が、前記一対の側板の間に当接可能に近接配置されつつ、
    前記リングの前記肩部が前記貫通孔周縁に当接可能に近接配置され
    前記操作レバーを回動操作し、前記偏心カムを回転させて前記リングを前記インナーチューブに押し付ける場合は、前記肩部は前記貫通孔周縁に当接しないとともに、前記リングの一対の幅方向端面が前記ディスタンスブラケットの一対の側板に当接せず、
    前記リング及び前記偏心カムを組付ける際に、前記リングの前記肩部が前記貫通孔周縁に当接した状態で前記リングの幅方向端面が前記ディスタンスブラケットの側板に当接することを特徴とするステアリングコラム装置。
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