JP5212792B2 - 定量吐出容器 - Google Patents
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Description
また、嵌合量調節手段は、摺動筐体の外側筒状壁部と容器本体の筒状壁部との間に、環状凸部と、軸方向に複数並設される環状凹部とを設けて構成されるので、摺動筐体を容器本体に対して軸方向の複数の位置に停止させることができ、ひいては、摺動筐体の内側筒状壁部内への内容物の貯留量(吐出量)を変化させることができる。
本発明の実施の形態に係る定量吐出容器1は、図1及び図2に示すように、内容物が充填される容器本体3と、該容器本体3に、該容器本体3に対して軸方向に摺動可能に嵌合される摺動筐体4と、該摺動筐体4にヒンジ6を介して連結されるキャップ5とから構成される。
吐出樋7の軸方向の途中部位には、筒状壁部8が吐出樋7を取り囲むように配置され、該筒状壁部8の下端と吐出樋7の外周面とが環状底壁部9により接続される。筒状壁部8の上端と吐出樋7の先端とは略同一平面上に位置する。
そして、容器本体3には、吐出樋7の外周面と筒状壁部8と環状底壁部9とが協働して上方向を向く環状溝部10が形成される。好ましい実施形態として、吐出樋7は円錘状を呈し、筒状壁部8は円筒状を呈している。
そこで、容器本体3の環状溝部10の内部が、容器本体3を正立させた際、摺動筐体4の内側筒状壁部16内からの内容物を貯留させる貯留室として形成される。
なお、本実施の形態では、容器本体3に吐出樋7と環状溝部10とを備えているが、容器本体3の口部を閉塞する蓋体に吐出樋7と環状溝部10とを備える場合もある。
容器本体3側の嵌合量調節手段11は、図2に示すように、筒状壁部8の外周面の上端部に、環状凸部13が一条形成されると共に、筒状壁部8の外周面の下端部に、軸方向の所定範囲で雄ねじ部14が形成されて構成される。また、筒状壁部8の外周面の、環状凸部13と雄ねじ部14との間の外径は雄ねじ部14の谷径に設定されている。
摺動筐体4側の嵌合量調節手段11は、図2に示すように、外側筒状壁部12の内周面の上端部に形成される密閉用環状凹部20と、該密閉用環状凹部20より下方に所定間隔をおいて形成される少量用環状凹部21と、該少量用環状凹部21より下方に所定間隔をおいて形成される多量用環状凹部22と、外側筒状壁部12の内周面の下端部で軸方向の所定範囲に形成される雌ねじ部23とから構成される。
なお、摺動筐体4の内側筒状壁部16の内部が、容器本体3を倒立させた際、容器本体3の吐出樋7からの内容物を貯留させる貯留室として形成される。
また、天面部15の下面の略中心部分からは筒状閉塞部25が垂設されており、該筒状閉塞部25の外形は、容器本体3の吐出樋7の先端開口の形状に一致する。
キャップ5は、図1及び図2に示すように、摺動筐体4の外側小径筒状壁部12aの外周面に嵌合される筒状壁部26と、該筒状壁部26の一端に接続される天面部27とから構成される。好ましい実施形態として、筒状壁部26は円筒状を呈している。
天面部27の下面には、摺動筐体4の吐出口17に挿入され該吐出口17を閉塞する筒状閉塞部28が垂設される。該筒状閉塞部28は摺動筐体4の天面部15に設けた吐出口17に対応する位置に形成され、対向する壁部28a、28aがそれぞれ所定長さの同心円弧状に形成されると共に、各円弧状壁部28a、28aの両端が径方向に延びる直線状壁部28b、28bにそれぞれ接続された筒状に形成される。また、筒状閉塞部28の高さは、摺動筐体4の天面部15の厚み相当に設定される。
そして、ヒンジ6は、キャップ5を、開方向または閉方向に、一対の弾性片31に最大引張力が作用する時点まで回動させれば、その時点からキャップ5を一対の弾性片31の弾性復元力により、一気に開方向または閉方向に回動させる特性を有する。
本定量吐出容器1には、使用する前の初期状態では、図4(a)に示すように、容器本体3の吐出樋7の先端に密封コマ35が一体的に備えられており、該密封コマ35が摺動筐体4の天面部15に設けた筒状閉塞部25に当接した状態となっている。
そのため、内容物を最初に使用する際には、まず、摺動筐体4を反時計周り方向に回し、キャップ5を含む摺動筐体4を容器本体3から取り外し、吐出樋7の先端の密封コマ35を取り外し、吐出樋7の先端を開口する。当然ながら、この段階では、キャップ5は摺動筐体4の天面部15を覆うように閉栓された状態である。
これにより、図4(b)からよく解るように、容器本体3の吐出樋7の先端部分が摺動筐体4の内側筒状壁部16内に、該内側筒状壁部16の全高の1/3程度まで挿入される。
次に、図4(d)に示すように、容器本体3をキャップ5が上方を向くように正立させる。すると、摺動筐体4の内側筒状壁部16内に貯留された内容物で、吐出樋7の先端開口の直上に貯留された内容物以外の内容物が容器本体3の環状溝部10に落下するように流れ込む。
一方、内側筒状壁部16内で吐出樋7の先端開口の直上に貯留された内容物は、再び吐出樋7の先端開口から容器本体3内に落下する。
次に、使用後は、容器本体3を正立状態に戻す。すると、摺動筐体4の内側筒状壁部16内の内容物が容器本体3の環状溝部10に落下するように流れ込む。続いて、図4(f)に示すように、摺動筐体4を時計周り方向に回して摺動筐体4を容器本体3に対して軸方向に摺動させて、摺動筐体4の外側筒状壁部12の内周面に設けた密閉用環状凹部20を、容器本体3の筒状壁部8の外周面に設けた環状凸部13に嵌合させれば、摺動筐体4の天面部15の下面から垂設させた筒状閉塞部25が、容器本体3の吐出樋7の先端開口に緊密に挿入されて、吐出樋7の先端開口が閉塞される。
最後に、図4(g)に示すように、キャップ5を、ヒンジ6を介して閉方向に回動させれば、キャップ5の天面部27の下面から垂設させた筒状閉塞部28が、摺動筐体4の天面部15に設けた吐出口17に緊密に挿入されて、該吐出口17が閉塞される。
この時、図5に示す倒立状態において、摺動筐体4の内側筒状壁部16内には、図4(c)の形態と比較して多量の内容物が貯留されるので、次に、内容物を吐出する際には、多量の内容物が吐出口17から外部に吐出されることになる。
このように、吐出量を少量から多量に変更する場合には、最後に内容物を少量吐出する際に、上述したように、摺動筐体4の外側筒状壁部12の内周面に設けた多量用環状凹部22を、容器本体3の筒状壁部8の外周面に設けた環状凸部13に嵌合させる必要がある。
これにより、使用者は、摺動筐体4の容器本体3への軸方向の嵌合量を調節することで、使用者の意に沿った吐出量を選定して吐出することができる。
Claims (2)
- 内容物を吐出する筒状の吐出樋と、該吐出樋の周りに設けた上方向を向く環状溝部とを備えた容器本体と、
該容器本体の環状溝部を形成する筒状壁部に摺動可能に嵌合する外側筒状壁部と、天面部の下面から前記吐出樋先端の周りに間隔をおいて垂設される内側筒状壁部と、該内側筒状壁部の外側に設けた吐出口とを備えた、下方に開放される摺動筐体とからなり、
また、前記摺動筐体の外側筒状壁部と前記容器本体の筒状壁部との間に、前記摺動筐体の前記容器本体への軸方向の嵌合量を調節する嵌合量調節手段を備え、
前記嵌合量調節手段は、前記摺動筐体を前記容器本体に対して軸方向の複数の位置に停止させるべく、前記摺動筐体の外側筒状壁部と前記容器本体の筒状壁部との間に、環状凸部と、軸方向に複数並設される環状凹部とを設けて構成されることを特徴とする定量吐出容器。 - 前記摺動筐体には、前記容器本体の吐出樋の先端開口を閉塞する閉塞部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の定量吐出容器。
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