JP5203054B2 - 火災警報器 - Google Patents

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Description

本発明は、火災・非火災判別装置を用いた火災警報器に関するものである。
従来の火災警報器としては、たとえば、温度上昇を検出する熱センサ、煙量を検出する煙センサ、炎量を検出する炎センサ、一酸化炭素(CO)濃度を検出するCOセンサなどを単独に有する単独式のものや、これらセンサを組み合わせた複合式のものがある。住宅用火災警報器および住宅用自動火災報知設備に係る技術上の規格を定める省令では、煙センサを有することを定めている。
煙センサを有する煙式火災警報器は、居室では埃等の蓄積やタバコの煙に反応して、台所では調理の際に発生する煙や水蒸気に反応して、これらの非火災時にも誤警報が発生することがある。そのため従来、煙式火災警報器は台所での使用は認められていなかった。しかし、近年一戸建て住宅への火災警報器の設置が義務化され、その技術基準では煙式火災警報器が採用されており、台所で煙式火災警報器が使用可能となったため、誤警報対策がますます重要となっている。
また、住宅火災を模した実験から、寝タバコによるふとんのくん焼のように、煙量が高くなる前に有毒なCO濃度が上昇してしまう火災が存在し、このようなくん焼火災の発生時には最悪の場合、煙による火災警報が出る前にCO濃度もしくは一酸化炭素ヘモグロビン(COHb)が危険な領域に達し、逃げ遅れてしまう危険性がある。
一方、火災発生時に煙と共に発生するCOを検知して、CO濃度が閾値を超えると警報を発する警報器が国際標準化機構(ISO)において提案されている。CO濃度の閾値は、EN規格の火災試験基準TF3の実験に基づいて決定されており、その閾値は50ppmとかなり低い。ところが、日常的に使用されている燃焼機器(ストーブ、ファンヒータ等)から発生するCO濃度は、50ppmよりも高くなることもあり得るので、このような低いCO濃度閾値では、燃焼機器の運転に反応して誤警報を発することがある。
以上のように、従来の火災警報器では、閾値を超える煙量といった物理量が検出されても、それが火災によるものなのか、それとも調理や燃焼器の使用などに起因する非火災によるものなのか判断できず、誤警報を発生したり、火災を早期に検出することができなかった。
上記問題を解決するため、従来の火災警報器として、火災と非火災を判別する方法として、1)煙の上昇時間に応じて動作レベルを可変し、閾値と比較する方法(たとえば、特許文献1参照。)や、2)火災領域と非火災領域を設定し、煙とCO濃度からいずれの領域であるかを選択する方法(たとえば、特許文献2参照。)や、3)煙とCO濃度の変化率で火災を判断する方法(たとえば、特許文献3参照。)等が提案されている。
特開2006−146738号公報 特開2006−146843号公報 特開2006−277138号公報
火災の場合、燃焼物の種類や量により、徐々に発煙する場合と、ある時点から急激に発煙する場合がある。前者の場合は、上述の従来方法で火災・非火災の判別は可能であるが、後者の場合については有効に判別できるかどうか明確になっていない。
また、火災警報器が電池駆動式の場合は、電力消費をなるべく低く抑えて電池の長寿命化を図ることが要求される。また、センサ出力が外来ノイズによって変動し、火災警報器が不必要に動作することによって、消費電力が増加する場合もある。
そこで本発明は、上述した課題に鑑み、実火災と非火災とを有効に判別することができ、低消費電力で動作する火災・非火災判別装置を用いた火災警報器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、煙濃度を検出する煙センサと、CO濃度を検出するCOセンサと、前記煙センサで所定の検出タイミング毎に検出された煙濃度が第1の設定煙濃度と該第1の設定煙濃度より高く設定された第2の設定煙濃度の間で連続的に変動する複数の前記煙濃度の実測データに基づいて、直線近似された一次式の傾きを煙濃度傾きGsとして算出すると共に、前記煙濃度の実測データと前記一次式で表される煙濃度値との差の最大値を煙濃度差最大値|d|maxとして算出し、前記煙濃度の前記実測データと同時期に検出された複数のCO濃度の実測データに基づいて、直線近似された一次式の傾きをCO濃度傾きGcoとして算出する算出手段と、前記煙濃度傾きGsが、予め設定された煙濃度傾きしきい値未満であるか否かを判定する煙濃度傾き判定手段と、前記煙濃度差最大値|d|maxが、予め設定された煙濃度差しきい値未満であるか否かを判定する煙濃度差判定手段と、前記煙濃度が前記第1の設定煙濃度から前記第2の設定煙濃度に達するまでの経過時間Tsを測定する経過時間測定手段と、前記経過時間測定手段で測定された前記経過時間Tsが、予め設定された経過時間しきい値を上回っているか否かを判定する経過時間判定手段と、前記CO濃度傾きGcoが、予め設定されたCO濃度傾きしきい値を上回っているか否かを判定するCO濃度傾き判定手段と、前記煙濃度傾き判定手段、前記煙濃度差判定手段、前記経過時間判定手段および前記CO濃度傾き判定手段の各判定結果の組み合わせにしたがって火災と判別する火災判別手段と、前記煙濃度傾き判定手段、前記煙濃度差判定手段、前記経過時間判定手段および前記CO濃度傾き判定手段の各判定結果が、前記火災と判別するための組み合わせに該当しなかった場合に、非火災と判別する非火災判別手段と、前記煙濃度が前記第1の設定煙濃度を上回った後に前記第2の設定煙濃度を上回らずに前記第1の設定煙濃度未満になった回数が所定期間内に所定回数以上になった場合に、前記火災・非火災の判別動作を停止する判別動作停止手段と、を備え、火災・非火災を判別する火災・非火災判別装置を使用する火災警報器であって、前記火災・非火災判別装置で火災と判別された場合、前記煙濃度が予め定められた第1の火災判定煙しきい値を上回ったか否かを判定する第1の火災判定手段と、前記判別動作停止手段により火災・非火災の判別動作が停止された場合、前記煙濃度が前記第1の火災判定煙しきい値より高く予め定められた第2の火災判定煙しきい値を上回ったか否かを判定する第2の火災判定手段と、前記第1の火災判定手段で前記煙濃度が前記第1の火災判定煙しきい値を上回ったと判定された場合または前記第2の火災判定手段で前記煙濃度が前記第2の火災判定煙しきい値を上回ったと判定された場合、火災警報を報知する報知手段と、を備えていることを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項記載の発明は、請求項記載の火災警報器
において、前記火災・非火災判別装置で非火災と判別された場合に、所定の遅延時間を設
定する遅延時間設定手段と、前記遅延時間設定手段で設定された前記所定の遅延時間に渡
って、前記煙濃度が前記第2の火災判定煙しきい値を上回ったか否かを判定する第3の火
災判定手段とをさらに備え、前記報知手段は、さらに、前記第3の火災判定手段で前記煙
濃度が前記第2の火災判定煙しきい値を上回ったと判定された場合、火災警報を報知する
ことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、煙濃度傾きGs、煙濃度差最大値|d|max、経過時間TsおよびCO濃度傾きGcoに基づいて火災・非火災を判別するので、火災と、特に調理による非火災とを有効に判別することができる。また、煙濃度が第1の設定煙濃度を上回った後に第2の設定煙濃度を上回らずに第1の設定煙濃度未満になった回数が所定期間内に所定回数以上になった場合に、火災・非火災の判別動作を停止する判別動作停止手段をさらに備えているので、外来ノイズによる無駄な火災・非火災の判別動作を停止して、消費電力を抑えることができる。
また、火災・非火災判別装置で火災と判別された場合に煙濃度が第1の火災判定煙しきい値を上回ったとき、または判別動作停止手段により火災・非火災の判別動作が停止された場合に煙濃度が第1の火災判定煙しきい値より高い第2の火災判定煙しきい値を上回ったときに、火災警報を報知するので、火災を早期に判別して確実に報知することができる。
請求項記載の発明によれば、火災・非火災判別装置で非火災と判別された場合に、設
定された所定の遅延時間に渡って、煙濃度が第2の火災判定煙しきい値を上回ったときに
火災警報を報知することができる。
以下、本発明に係る火災・非火災判別装置を用いた火災警報器の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る火災・非火災判別装置を用いた火災警報器の構成を示すブロック図である。火災警報器1は、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)2と、COセンサ3と、煙センサ4と、警報出力部5と、外部出力部6,記憶部7とを有している。
マイコン2は、CPU2a、ROM2bおよびRAM2cを含み、CPU2aは、ROM2bに格納されている制御プログラムにしたがって本実施の形態に係る制御を含む各種の処理を実行する。RAM2cには、CPU2aが各種の処理を実行する上で必要なデータ、プログラム等が適宜格納される。
COセンサ3は、空気中のCO濃度を検出してCO濃度に応じたセンサ出力を出力するものである。COセンサ3としては、CO濃度が検出できるものであればよく、たとえば接触燃焼式、電気化学式、NDIR式などが使用される。
煙センサ4は、空気中の煙量を検出して煙量に応じたセンサ出力を出力するものである。煙センサは、種々のタイプがあるが、この実施の形態では、煙センサ4として、発光素子と、煙粒子による乱反射光を受光する受光素子とを備えた光電式が使用されている。
警報出力部5は、マイコン2の制御により火災警報を出力するための、警報音や警報音声メッセージを発するブザーやスピーチプロセッサ等の音声出力回路や、警報表示を行うLED、LCD等の表示出力回路等を含んで構成される。外部出力部6は、マイコン2から出力される警報信号を外部システムや保安センタ等に送出する通信回路を含んで構成される。
記憶部7は、たとえば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等で構成された不揮発性の記憶手段である。記憶部7には、後述の判定処理で用いるために予め設定された、第1の設定煙濃度、第2の設定煙濃度、経過時間しきい値、煙濃度傾きしきい値、CO濃度傾きしきい値、煙濃度差しきい値、第1の火災判定煙しきい値、第2の火災判定しきい値およびCO警報濃度値が格納されている。
次に、上述の構成を有する火災警報器1の動作について説明する。本発明では、上述の課題を解決するため、図2および図3に示す調理試験と火災試験を行い、その試験結果に基づいて火災・非火災の判別方法を得ている。
図2は、調理試験結果を示す。図2においては、調理試験項目として、対象物の種類、条件が、「さんま1匹_GT+R(1)」、「さんま1匹_R(2)」、「さんま1匹_R(3)」、「肉野菜_GT+R(1)」、「肉野菜_GT+R(2)」、「肉野菜_GT+R(3)」、「肉_換気無(1)」、「肉_換気無(2)」および「肉_換気無(3)」の場合であって、Csth1(%/m)<煙濃度Cs<Csth2(%/m)間の煙濃度傾きGs(煙濃度Csが、火災判定煙しきい値より低く設定された第1の設定煙濃度Csth1(たとえば、2.5)%/mと、火災判定煙しきい値より低くかつ第1の設定煙濃度より高く設定された第2の設定煙濃度Csth2(たとえば、6)%/mの間で連続的に変動する間の煙濃度変化特性における煙濃度傾き)と、|(実測値)−(一次式)|の煙濃度差最大値|d|maxと、Csth1<Cs<Csth2間の経過時間Ts(煙濃度CsがCsth1とCsth2の間で連続的に変動する間の経過時間)と、Csth1<Cs<Csth2間のCO濃度傾きGco(煙濃度Csが第1の設定煙濃度Csth1と第2の設定煙濃度Csth2の間で連続的に変動する間のCO濃度変化特性におけるCO濃度傾き)とを示す。
ここで、たとえば、「さんま1匹_GT+R(1)」において、さんま1匹とは、魚焼き網を使用し、さんまを焼き、煙を発生させる試験である。GTとはガステーブル直上の換気扇、Rとは天井に設置されている換気扇を作動させた時の表示である。(1)とは、試験回数が1回目であることを表している。「肉野菜_GT+R」とは、フライパンにて豚バラ肉をある程度炒め、野菜を投入し、煙を発生させ、換気扇GTおよびRを作動させたものである。「肉_換気無」とは、フライパンにて豚ロース肉を焼いて、煙を発生させた時、換気扇を作動させていないものである。
図3は、火災試験結果を示す。図3においては、火災試験項目として、くん焼、ストーブ布団(綿100%)、ストーブ布団(綿ポリ50%)、天ぷらおよびウレタンの場合に対する、煙濃度傾きGsと、煙濃度差最大値|d|maxと、経過時間Tsと、CO濃度傾きGcoとを示す。
たとえば、「くん焼(1)」とは、綿100%の布団の間に火源となるヒーターを挟み込み、450℃にて17分間加熱し、くん焼火災を発生させた試験の1回目を表している。「ストーブ布団(綿100%)」とは、反射式の電気ストーブ1kWの反射板に対向するように綿100%布団をヒーターに接触させて配置した状況で、ストーブに点火して火災を発生させる試験を行ったものである。「ストーブ布団(綿ポリ50%)」とは、綿50%ポリエステル50%の布団についてストーブ布団(綿100%)と同じ試験を行ったものである。「天ぷら」とは、鍋にサラダ油を入れ、ガスコンロにて熱し続けて引火させ、火災を発生させたものである。「ウレタン」とは、ヌードウレタンにライター等で着火し、火災を発生させたものである。
なお、火災試験は、一般住宅の居所を模した火災試験室にて行い、調理試験は、一般住宅のキッチンを模した調理試験室で行った。
図4は、一般住宅のキッチンを模した調理試験室を概略的に示す図である。図4に示すように、ガステーブルGRを室の片隅に配置し、その上方の壁に大型の換気扇GTを配置し、天井に小型の換気扇Rを配置した部屋で、ガステーブルGRを使用しかつ換気扇GT、Rを駆動させたりさせなかったりして、調理試験を行った。そして、CO濃度および煙濃度のデータを、ドアDのある壁に対向する壁、すなわち、ガステーブルGRの右側の壁に配置した火災警報器1で測定した場合について収集した。
図5は、火災試験室を概略的に示す図である。図5に示すように、引き戸HDおよび換気口Vのある壁に対向する壁の上部に火災警報器1を配置し、床の中央付近に火源を配置した状態で、CO濃度および煙濃度のデータを収集した。
図2および図3における煙濃度傾きGsおよび煙濃度差最大値|d|maxの算出方法は次の通りである。たとえば、火災や調理により発生する煙濃度Csが、Csth1からCsth2まで上昇する間に図6のように推移した場合を考える。図6においては、測定間隔一定のタイミング毎に煙センサ4により測定時間t0,t1,t2,t3,...,tnにおいて検出された煙濃度Csの実測データを、それぞれ、Cs0,Cs1,Cs2,Cs3,...,Csnとする。時間t0における煙濃度Cs0と時間t1における煙濃度Cs1で形成される台形の面積(煙濃度Csの時間積分値)をA1とし、時間t1における煙濃度Cs1と時間t2における煙濃度Cs2で形成される台形部の面積をA2とし、以下同様に形成される台形部の面積をそれぞれ、A3,....,Anとし、それぞれの台形部の面積を求め、最後に時間t0から時間tnまで全台形部の合計である全面積(時間t0からtnまでの煙濃度Csの時間積分値)Sを以下の通り求める。
S=ΣAn・・・(1)
次に、時間t0における煙濃度Cs0と時間t0およびtn間で形成される矩形部の面積(時間t0からtnまでの煙濃度Csの積分値の一定部分)Ssを以下の通り求める。
Ss=Cs0×(tn−t0)・・・(2)
次に、全面積Sから矩形部の面積Ssを引き、台形部から矩形部を除いた上部の面積(時間t0からtnまでの煙濃度Csの積分値の変動部分)Stを求める。
St=S−Ss・・・(3)
次に、時間t0とtnの間で、求めたStに匹敵する面積を有する三角形を仮定し、その高さをhとすれば、以下の式で表すことができる。
St={(tn−t0)×h}/2・・・(4)
次に、上記(4)式から高さhを求める。
h=2St/(tn−t0)・・・(5)
次に、求めた高さhを(tn−t0)で割ると、時間t0から時間tnまでの煙濃度Csの平均の傾きとして煙濃度傾きGs(%/m/sec)が以下の通り求められる。
Gs=h/(tn−t0)=2St/(tn−t0)2 ・・・(6)
以上のようにして、煙濃度傾きGsを求めることができる。そして、時間t0から時間tnまでの時間tの経過中の煙濃度Csの変化を、一次式y=ax+bの形で表すと、上述のように求めた煙濃度傾きGs(=a)を有する下記の一次式で直線近似することができる。
Cs={2St/(tn−t0)2 }t+b・・・(7)
なお、tは時間、bは切片である。
そして、煙濃度Csの実測データCs0,Cs1,Cs2,Cs3,...,Csnと、上記の直線近似された一次式で表される煙濃度値との差をとり、その最大値を煙濃度差最大値|d|maxとして算出する。
なお、CO濃度傾きGcoも、時間t0〜tn間のCO濃度に基づき、上述の煙濃度傾きGsの計算方法と同様のやり方で求めることができるが、ここでは説明を省略する。
図7は、一例として、調理試験「さんま1匹_GT+R」の場合の、(a)煙濃度Csの実測値と、実測値から上述のようにして求めた一次式とを表すグラフ、および(b)実測値と一次式の濃度差を表すグラフである。図7(a)のグラフでは、一次式は、Cs=0.01t−2.106で表され、図7(b)のグラフから、|(実測値)−(一次式)|の最大値|d|maxは、1.438であることが分かる。
図2および図3に示す実験結果から、火災試験の対象物が火災と判別され、調理試験の対象物が非火災と判別されるように、火災・非火災判別のための各パラメータをGs<th1(th1は、実機での検証による最適値であり、たとえば、0.15〜0.18の範囲にある)、|d|max<th2(th2は、実機での検証による最適値であり、たとえば、1.4〜1.7の範囲にある。)、Ts>th3(th3は、実機での検証による最適値であり、たとえば、20〜50秒の範囲にある。)およびGco>th4(th1は、実機での検証による最適値であり、たとえば、0.4〜0.6の範囲にある。)と設定した。
上記のように設定した各パラメータを組み合わせて、以下の判定条件により、火災・非火災の判別と、火災がくん焼火災であるかまたはくん焼火災以外の一般火災であるかの判別とを行うようにした。
判別条件A.Gs<th1かつGco>th4ならば、くん焼火災と判別する。
判別条件B.Gs<th1かつ|d|max<th2かつTs>th3ならば、くん焼火災と判別する。
判別条件C.|d|max<th2かつGco>th4ならば、一般火災と判別する。
判別条件D.Gs<th1かつ|d|max<th2ならば、一般火災と判別する。
判別条件E.上記のいずれも該当しなければ、非火災と判別する。
なお、各条件の優先順位は、A>B>C>D>Eとする。
図8は、上記の判別条件による火災・非火災判別パターンを示す図である。この火災・非火災判別パターンにおいて、th1、th2、th3およびth4は、それぞれ、煙濃度傾きしきい値、煙濃度差しきい値、経過時間しきい値およびCO濃度傾きしきい値として設定され、記憶部7に記憶される。
上述の火災・非火災判別条件に基づいて判別した結果、くん焼火災と判別された場合は、煙濃度Csが、たとえば、8%/mまで上昇した場合に火災警報を報知する。一般的な火災判定煙しきい値は10%/mであるが、本発明ではそれよりも低い煙濃度を火災くん焼判定時の火災判定煙しきい値として設定することによって、火災検出感度を上げる。一般火災と判別された場合は、煙濃度Csが、たとえば、10%/mまで上昇した場合に火災警報を報知する。
一方、上述の火災・非火災判別条件に基づいて判別した結果、非火災と判別された場合は、火災判定煙しきい値を一般的な10%/mに設定し、煙濃度Csが10%/mを上回ったことが所定回数(たとえば、20回)連続検出された場合、火災警報を報知する。すなわち、この場合、煙濃度Csの最初の10%越えの時点から所定回数(たとえば、20回)連続検出に要した時間だけ遅延して、火災警報を報知することになる。
次に、上述のような火災・非火災判別条件の設定に基づいてマイコン2のCPU2aの制御により実行される火災警報器の火災検出処理の詳細な動作について、図11〜19に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図11において、CPU2aは、電源投入後、火災監視処理を行い、まず、監視状態が待機中、計測中および警報監視中のいずれの状態にあるかを判定する(ステップS1)。監視状態が待機中であれば、次いで火災監視(待機中)処理を行い(ステップS2)、次いで、ステップS1に戻る。監視状態が計測中であれば、次いで火災監視(計測中)処理を行い(ステップS3)、次いで、ステップS1に戻る。監視状態が警報監視中であれば、次いで火災監視(警報監視中)処理を行い(ステップS4)、次いで、ステップS1に戻る。
ステップS2の火災監視(待機中)処理の詳細は、図12に示すように、まず、所定の長い測定間隔tb(たとえば、10秒)が経過したか否かを判定し(ステップS11)、経過していれば、tb秒経過毎にCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力を読み込み(ステップS12)、次に、読み込んだCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力に基づき、それぞれCO濃度Ccoおよび煙濃度Csを求める換算演算処理を行い、記憶部7に記憶する(ステップS13)。
次に、求めた煙濃度Csが、予め設定された第1の設定煙濃度Csth1を上回ったか否かを判定する(ステップS14)。煙濃度CsがCsth1を上回っていなければ、次いでステップS11に戻り、上回っていれば、次いで、ロジック無効中フラグが「0」になっているか否かを判定する(ステップS15)。
ここで、ロジック無効中フラグとは、後述する火災・非火災判別のためのロジックが外来ノイズにより動作、停止を繰り返して電池の電力が無駄に消費されるのを防止するために、上述の停止動作が所定回数繰り返された場合に、火災・非火災判別のためのロジックを中止させるために記憶部7に記憶されるフラグである。
図9は、外来ノイズの一例を説明するための図であり、オシロスコープのトリガ波形に対する煙センサ4のセンサ出力におけるノイズ波形を示している。この例では、蛍光灯のインバータからのノイズによるセンサ出力の変動の様子を示しており、その最大振幅Csiが、煙濃度の約5%/m程度に相当する周期的な変動が見られる。本発明では、後述するように、煙濃度がCsth1からCsth2までの範囲の実測データに基づいて火災・非火災の判別ロジックが動作するため、上記のようなCsth1からCsth2の範囲内に入る外来ノイズに対して不要にロジックが動作・停止を繰り返すことになり、電池の電力を無駄に消費することになる。
そこで、火災・非火災判別のためのロジックを中止させる場合は、このフラグが「1」とセットされて、記憶部7に記憶され、火災・非火災判別のためのロジックを中止させない場合(すなわち、火災・非火災判別のためのロジックが動作している場合)は、このフラグが「0」とセットされて、記憶部7に記憶される。
ロジック無効中フラグが「0」になっていれば、次いで監視状態を計測中に切り換え(ステップS16)、次いで処理を終了する。ロジック無効中フラグが「0」になっていなければ(つまり、火災・非火災判別のためのロジックが中止されている場合)、次いで監視状態を警報監視中に切り換え(ステップS17)、次いで火災種別を一般火災と判別し(ステップS18)、次いで処理を終了する。
このように、上述のステップS15〜S18の作業は、煙濃度CsがCsth1以上になったならば、ロジック無効中フラグが「0」となっている場合は、監視状態を計測中と切り換えて火災・非火災判別のロジックを動作させ、ロジック無効中フラグが「1」となっている場合は、火災・非火災判別を行うことなく監視状態を警報監視中と切り換えて、一般火災として警報監視を開始するものである。
ステップS3の火災監視(計測中)処理の詳細は、図13に示すように、まず、所定の短い測定間隔ta(たとえば、1秒)が経過したか否かを判定し(ステップS31)、経過していれば、ta秒経過毎にCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力を読み込み(ステップS32)、次に、読み込んだCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力に基づき、それぞれCO濃度Ccoおよび煙濃度Csを求める換算演算処理を行い、記憶部7に記憶する(ステップS33)。
次に、求めた煙濃度Csが、予め設定された第2の設定煙濃度Csth2を上回ったか否かを判定する(ステップS34)。煙濃度CsがCsth2を上回っていれば、次いで、火災ロジック判定処理を行い(ステップS35)、次いで監視状態を警報監視中に切換(ステップS36)、次いで処理を終了する。
煙濃度CsがCsth2を上回っていなければ、次いで、経過時間Tsのカウントをプラス1し(カウント値をta秒毎に1ずつ更新する)(ステップS37:経過時間測定手段)。なお、第1の設定煙濃度Csth1を2.5%に設定した理由は、煙センサ4の出力変動誤差をたとえば1%/m程度と見込むことと煙草の煙等の環境変化により不要に火災・非火災判別ロジックが動作しないようにするためである。また、第2の設定煙濃度を6%にした理由は、鑑定規格に「5%/mにて5分鳴動しないこと」とあるのと、後述の火災判定における火災判定しきい値を7〜10%/mの範囲で設定するためである。
次に、煙濃度Csが煙濃度Csが第1の設定煙濃度Csth1を下回ったか否かを判定する(ステップS38)。煙濃度Csが第1の設定煙濃度Csth1を下回っていなければ、次いでステップS34に戻る。煙濃度Csが第1の設定煙濃度Csth1を下回っていれば、次いで、監視状態を待機中に切り換え(ステップS39)、次いで、記憶部7に記憶されているロジック中止回数カウンタのカウント値をプラス1し(ステップS40)、次いでロジック中止回数のカウント値が予め設定された中止回数しきい値Kth(たとえば、5〜20回)に等しくなったか否かを判定する(ステップS41)。ロジック中止回数が中止回数しきい値Kthに等しくなっていれば、次いでロジック無効中フラグを「1」にセットし(ステップS42)、次いで処理を終了する。ロジック中止回数が中止回数しきい値Kthに等しくなっていなければ、そのまま処理を終了する。
上述の記憶部7に記憶されているロジック中止回数とロジック無効中フラグは、所定期間毎、たとえば別途25時間タイマで計測される25時間経過毎にクリヤされる。このクリヤは、25時間毎に行われるので、クリヤされる時刻は、1日に1時間ずつずれた時刻となる。そして、25時間計測以内に、ロジック中止が中止回数しきい値Kthに等しい回数だけ発生した場合、ロジック無効中フラグが「1」にセットされるのである。ロジック無効中フラグが「1」にセットされると、図12に示す火災監視(待機中)処理において、火災警報器の動作は火災監視(警報監視中)に移行し、火災・非火災の判別動作を行うことなく後述の一般火災判定処理に進む。
図10は、外来ノイズとロジック無効のタイミングを説明する図である。図10では、煙濃度Csth1からCsth2までの範囲内に入る周期的な外来ノイズに対して、判別ロジックがオン、オフを繰り返し、このオン、オフが25時間経過中に中止回数しきい値Kth以上発生した場合に、その時点以降の火災・非火災の判別ロジックを無効とすることを示している。
ステップS35の火災ロジック判定処理の詳細は、図14に示すように、まず、煙濃度傾きGs、CO濃度傾きGcoおよび煙濃度差最大値|d|maxを算出する(ステップS51:算出手段)。煙濃度の傾きGsおよび煙濃度差最大値|d|maxの算出は、たとえば、1秒毎に計測された煙センサ4からのセンサ出力より換算された煙濃度CsがCsth1からCsth2の間で連続的に変動する複数の煙濃度Csの実測データに基づいて上述の算出方法により算出するものである。また、CO濃度Ccoの傾きGcoの算出は、たとえば、1秒毎に計測された煙センサ4からのセンサ出力により換算された煙濃度CsがCsth1からCsth2の間で連続的に変動する複数の煙濃度Csの実測データと同時期に検出されたCO濃度Ccoの実測データに基づいて上述の算出方法により算出するものである。なお、実測データがCsth1以下になった場合は、算出をキャンセルし、次にCsth1を上回った時点から再度、Csth1からCsth2の間で連続的に変動する複数の煙濃度Csの実測データを基にして算出が行われる。
次に、Gs_フラグ、|d|max_フラグ、Ts_フラグおよびGcoフラグを、すべて「0」に設定し、記憶部7に記憶する(ステップS52)。
次に、煙濃度傾きGsが予め設定された煙濃度傾きしきい値th1未満であるか否かを判定する(ステップS53:煙濃度傾き判定手段)。煙濃度傾きGsがth1未満であれば、次いで、記憶部7に記憶されているGs_フラグを「0」から「1」に書き換え(ステップS54)、次いでステップS55に進む。煙濃度傾きGsがth1未満でなければ、そのままステップS55に進む。
ステップS55(煙濃度差判定手段)で、CPU2aは、|d|maxが、予め設定された煙濃度差しきい値th2未満であるか否かを判定する。|d|maxがth2未満であれば、次いで、記憶部7に記憶されている|d|max_フラグを「0」から「1」に書き換え(ステップS56)、次いでステップS57に進む。|d|maxがth2未満でなければ、そのままステップS57に進む。
ステップS57(経過時間判定手段)で、CPU2aは、経過時間Tsが、予め設定された経過時間しきい値th3を上回っているか否かを判定する。経過時間Tsがth3を上回っていれば、次いで、CPU2aは、記憶部7に記憶されているTs_フラグを「0」から「1」に書き換え(ステップS58)、次いでステップS59に進む。Tsがth3を上回っていなければ、そのままステップS59に進む。
ステップS59(CO濃度傾き判定手段)で、CPU2aは、CO濃度傾きGcoが、予め設定されたCO濃度傾きしきい値th4を上回っているか否かを判定する。CO濃度傾きGcoがth4を上回っていれば、次いで、記憶部7に記憶されているGco_フラグを「0」から「1」に書き換え(ステップS60)、次いでステップS61に進む。Gcoがth4を上回っていなければ、そのままステップS61に進む。次に、CO濃度がCO警報濃度(たとえば、300ppm)以上になっているか否かを判定する(ステップS61)。CO濃度がCO警報濃度以上になっていれば、次いで、記憶部7に記憶されているGco_フラグを「0」から「1」に書き換え(ステップS62)、次いでステップS63に進む。Gcoがth4を上回っていなければ、そのままステップS63に進む。
次に、CPU2aは、記憶部7に記憶されているGs_フラグが「1」かつGco_フラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS63)。Gs_フラグが「1」かつGco_フラグが「1」であれば、次いで、図8に示す火災・非火災判別パターンに基づいて、火災種別をくん焼火災と判別し(ステップS64)、次いで処理を終了する。
Gs_フラグが「1」かつGco_フラグが「1」でなければ、次いで、Gs_フラグが「1」かつ|d|max_フラグが「1」かつTs_フラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS65)。Gs_フラグが「1」かつ|d|max_フラグが「1」かつTs_フラグが「1」であれば、次いで、図8に示す火災・非火災判別パターンに基づいて、火災種別をくん焼火災と判別し(ステップS66)、次いで処理を終了する。
Gs_フラグが「1」かつ|d|max_フラグが「1」かつTs_フラグが「1」でなければ、次いで、|d|max_フラグが「1」かつGco_フラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS67)。|d|max_フラグが「1」かつGco_フラグが「1」であれば、次いで、図8に示す火災・非火災判別パターンに基づいて、火災種別を一般火災と判別し(ステップS68)、次いで、ステップS72に進む。
|d|max_フラグが「1」かつGco_フラグが「1」でなければ、次いで、Gs_フラグが「1」かつ|d|max_フラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS69)。Gs_フラグが「1」かつ|d|max_フラグが「1」であれば、次いで、図8に示す火災・非火災判別パターンに基づいて、火災種別を一般火災と判別し(ステップS70)、次いで、ステップS72に進む。
Gs_フラグが「1」かつ|d|max_フラグが「1」でなければ、次いで、図8に示す火災・非火災判別パターンに基づいて、火災種別を非火災と判別し(ステップS71)、次いで、ステップS72に進む。
ステップS72で、CPU2aは、CO濃度がCO警報濃度(たとえば、300ppm)以上になっているか否かを判定する。CO濃度がCO警報濃度以上になっていれば、次いで、火災種別をくん焼と判別し直し(ステップS73)、次いで処理を終了する。CO濃度がCO警報濃度以上になっていなければ、次いで処理を終了する。
このステップS72の判定において、CO濃度がCO警報濃度以上になっていれば、一般火災または非火災と判別したものをくん焼火災と判別し直す理由は以下の通りである。
非火災と判別されたものの中には、実際は火災が発生しているのに諸条件により、Gs、|d|max、Ts、Gco等の各パラメータのいずれかが非火災を示し、結果的に非火災と判別されてしまう場合があり、特に、くん焼火災の場合には、この傾向が少なくない。たとえば、多数回にわたるくん焼火災試験により、煙濃度CsがCsth1からCsth2まで上昇する間において、CO濃度の上昇はとても緩慢であることと、各パラメータGs、|d|max、Ts、Gcoのいずれかが非火災を示す値となることが分かっている。また、前記の多数回にわたるくん焼火災試験のすべてにおいて、煙濃度がCsth2以上になった時のCO濃度はCO警報濃度以上になっていることも分かっている。
一方、CO濃度を検出してCO警報を報知するCO警報器においては、JIA検定規定6.2「不完全燃焼ガスを検知する部分は、発生する一酸化炭素を確実、かつ、速やかに検知すること。」より、「300ppmにて10分以内に信号または警報を発すること。」とあるため、くん焼火災の場合は、煙濃度がCsth2以上になった時点で、CO警報器は、既にCO警報を発していると考えられる。
そこで、ステップS71で非火災と判別したとしても、ステップS72でCO濃度がCO警報濃度以上になっていると判定された場合には、くん焼火災等の火災が発生していることがあるということから、ステップS73でくん焼火災と判別し直すことにしたものである。また、ステップS68またはS70で一般火災と判別した場合でも、CO濃度がCO警報濃度以上になっている場合は、本格火災である可能性が高いので、同様に、ステップS73でくん焼火災と判別し直すことにしたものである。これにより、後述するように、くん焼火災判定処理においては、火災警報を発するための火災判定煙しきい値が、一般火災判定処理や非火災判定処理で設定されている値(たとえば、10%/m)よりも低い値(たとえば、8%/m)に設定され、火災警報が早めに発するようになっているので、くん焼火災と判別し直すことによって、火災警報が早めに発することになる。
以上のように、CPU2aは、上述の火災ロジック判定処理において、図8の火災・非火災判別パターンにしたがって火災・非火災を判別する。
ステップS4の火災監視(警報監視中)処理の詳細は、図15に示すように、まず、火災種別がくん焼、一般火災および非火災のいずれであったかを判定する(ステップS81)。火災種別がくん焼であれば、次いでくん焼火災判定処理を行い(ステップS82)、次いで処理を終了する。火災種別が一般火災であれば、次いで一般火災判定処理を行い(ステップS83)、次いで処理を終了する。火災種別が非火災であれば、次いで非火災判定処理を行い(ステップS84)、次いで処理を終了する。
ステップS81のくん焼火災判定処理の詳細は、図16に示すように、まず、警報状態が監視中および警報中のいずれの状態にあるかを判定する(ステップS101)。監視中と判定された場合は、次いで、長い測定間隔tbが経過したか否かを判定し(ステップS102)、経過していれば、tb秒経過毎にCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力を読み込み(ステップS103)、次いで、読み込んだCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力に基づき、それぞれCO濃度Ccoおよび煙濃度Csを求める換算演算処理を行い、記憶部7に記憶する(ステップS104)。
次に、求めた煙濃度Csが、予め設定された第1の火災判定煙しきい値、たとえば8%/m(一般的な10%/mより低く設定)、を上回ったか否かを判定する(ステップS105)。
煙濃度Csが第1の火災判定煙しきい値を上回っていなければ、次いで、煙濃度Csが予め設定されたくん焼判定終了しきい値(たとえば、2.5%/m)を下回ったか否かを判定し(ステップS106)、下回っていれば、次いで処理を終了し、下回っていなければ、次いでステップS101に戻る。
煙濃度Csが第1の火災判定煙しきい値を上回っていれば、次いで、火災警報フラグを「1」にセットする(ステップS107)。それにより、CPU2aは、火災発生を報知する警報を行う。すなわち、CPU2aは、警報信号を生成して警報出力部5へ出力し、警報出力部5から警報音鳴動や警報表示等による警報を発する。また、必要に応じて外部出力部6は、火災発生を報知するための電文等を外部システムや保安センタ等へ送出する。
次に、CPU2aは、連チェックカウンタを「0」にセットし(ステップS108)、次いでステップS101に戻る。
ステップS101で警報中と判定された場合は、次いで、短い測定間隔taが経過したか否かを判定し(ステップS109)、経過していれば、ta秒経過毎にCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力を読み込み(ステップS110)、次いで、読み込んだCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力に基づき、それぞれCO濃度Ccoおよび煙濃度Csを求める換算演算処理を行い、記憶部7に記憶する(ステップS111)。
次に、求めた煙濃度Csが第1の火災判定煙しきい値を上回ったか否かを判定する(ステップS112)。煙濃度Csが第1の火災判定煙しきい値を上回っていなければ、次いで、連チェックカウンタのカウントをプラス1し(ステップS113)、次いで、連チェックカウンタのカウント値が予め設定された回数(たとえば、3回)に等しくなったか否かを判定する(ステップS114)。連チェックカウンタのカウント値が予め設定された回数(たとえば、3回)に等しくなっていれば、次いで火災警報フラグを「0」にセットする(ステップS115)。それにより、CPU2aは、火災発生を報知する警報を解除する。次に、CPU2aは、警報状態を監視中に設定し(ステップS116)、次いでステップS101に戻る。
一方、ステップS112で煙濃度Csが第1の火災判定煙しきい値を上回っていれば、次いで、連チェックカウンタのカウントを「0」にリセットし(ステップS117)、次いでステップS101に戻る。
このように、くん焼火災判定処理においては、煙濃度Csが第1の火災判定煙しきい値を上回ったならば、直ちに火災警報を発し、煙濃度Csが第1の火災判定煙しきい値以下が3回連続して検出されたならば、火災警報を解除するようになっている。
ステップS83の一般火災判定処理の詳細は、図17および図18に示すように、まず、警報状態が監視中、警報確定前および警報中のいずれの状態にあるかを判定する(ステップS201)。監視中と判定された場合は、次いで、長い測定間隔tbが経過したか否かを判定し(ステップS202)、経過していれば、tb秒経過毎にCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力を読み込み(ステップS203)、次いで、読み込んだCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力に基づき、それぞれCO濃度Ccoおよび煙濃度Csを求める換算演算処理を行い、記憶部7に記憶する(ステップS204)。
次に、求めた煙濃度Csが、予め設定された第2の火災判定煙しきい値、たとえば10%/m)、を上回ったか否かを判定する(ステップS205)。
煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を上回っていなければ、次いで、煙濃度Csが予め設定された一般火災判定終了しきい値(たとえば、2.5%/m)を下回ったか否かを判定し(ステップS206)、下回っていれば、次いで処理を終了し、下回っていなければ、次いでステップS201に戻る。
煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を上回っていれば、次いで、アップダウンカウンタのカウントを「1」にセットし(ステップS207)、次いで、警報状態を警報確定前に切り換え(ステップS208)、次いでステップS201に戻る。
ステップS201で警報確定前と判定された場合は、次いで、短い測定間隔taが経過したか否かを判定し(ステップS209)、経過していれば、ta秒経過毎にCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力を読み込み(ステップS210)、次いで、読み込んだCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力に基づき、それぞれCO濃度Ccoおよび煙濃度Csを求める換算演算処理を行い、記憶部7に記憶する(ステップS211)。
次に、求めた煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を上回ったか否かを判定する(ステップS212)。煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を上回っていなければ、次いで、アップダウンカウンタのカウントをマイナス1し(ステップS213)、次いで、アップダウンカウンタのカウント値が「0」に等しくなったか否かを判定する(ステップS214)。アップダウンカウンタのカウント値が「0」に等しくなっていれば、次いで、警報状態を監視中に切り換え(ステップS215)、次いでステップS201に戻る。アップダウンカウンタのカウント値が「0」に等しくなっていなければ、次いでステップS201に戻る。
ステップS212で煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を上回っていれば、次いで、アップダウンカウンタのカウントをプラス1し(ステップS216)、次いで、アップダウンカウンタのカウント値が予め設定したカウント値(たとえば、「5」)に等しくなったか否かを判定する(ステップS217)。アップダウンカウンタのカウント値が「5」に等しくなっていれば、次いで、アップダウンカウンタのカウント値を「0」にリセットする(ステップS218)。次に、CPU2aは、火災警報フラグを「1」にセットする(ステップS219)。それにより、CPU2aは、火災発生を報知する警報を行う。すなわち、CPU2aは、警報信号を生成して警報出力部5へ出力し、警報出力部5から警報音鳴動や警報表示等による警報を発する。また、必要に応じて外部出力部6は、火災発生を報知するための電文等を外部システムや保安センタ等へ送出する。次に、CPU2aは、警報状態を警報中に切り換え(ステップS220)、次いでステップ201に戻る。一方、アップダウンカウンタのカウント値が「5」に等しくなっていなければ、次いでステップS201に戻る。
ステップS201で警報中と判定された場合は、次いで、短い測定間隔taが経過したか否かを判定し(ステップS221)、経過していれば、ta秒経過毎にCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力を読み込み(ステップS222)、次いで、読み込んだCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力に基づき、それぞれCO濃度Ccoおよび煙濃度Csを求める換算演算処理を行い、記憶部7に記憶する(ステップS223)。
次に、求めた煙濃度Csが第1の火災判定煙しきい値を上回ったか否かを判定する(ステップS224)。煙濃度Csが第1の火災判定煙しきい値を上回っていなければ、次いで、アップダウンカウンタのカウントをプラス1し(ステップS225)、次いで、アップダウンカウンタのカウント値が「2」に等しくなったか否かを判定する(ステップS226)。アップダウンカウンタのカウント値が「2」に等しくなっていれば、次いで、火災警報フラグを「0」にセットする(ステップS227)。それにより、CPU2aは、火災発生を報知する警報を解除する。次に、CPU2aは、警報状態を監視中に切り換え(ステップS228)、次いでステップS201に戻る。
ステップS224で煙濃度Csが第1の火災判定煙しきい値を上回っていれば、次いで、アップダウンカウンタのカウントが「0」に等しくなっているか否かを判定する(ステップS229)。アップダウンカウンタのカウントが「0」に等しくなっていなければ、次いで、アップダウンカウンタのカウント値をマイナス1し(ステップS230)、次いでステップS201に戻る。アップダウンカウンタのカウントが「0」に等しくなっていれば、そのままステップS201に戻る。
このように、一般火災判定処理においては、煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を5回上回ったならば、火災警報を発し、煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を2回連続して下回ったならば、火災警報を解除するようになっている。
ステップS84の非火災判定処理の詳細は、図19に示すように、まず、警報状態が監視中、警報確定前および警報中のいずれの状態にあるかを判定する(ステップS301)。監視中と判定された場合は、次いで、長い測定間隔tbが経過したか否かを判定し(ステップS302)、経過していれば、tb秒経過毎にCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力を読み込み(ステップS303)、次いで、読み込んだCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力に基づき、それぞれCO濃度Ccoおよび煙濃度Csを求める換算演算処理を行い、記憶部7に記憶する(ステップS304)。
次に、求めた煙濃度Csが、予め設定された第2の火災判定煙しきい値、たとえば10%/m)、を上回ったか否かを判定する(ステップS305)。
煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を上回っていなければ、次いで、煙濃度Csが予め設定された非火災判定終了しきい値(たとえば、2.5%/m)を下回ったか否かを判定し(ステップS306)、下回っていれば、次いで処理を終了し、下回っていなければ、次いでステップS301に戻る。
煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を上回っていれば、次いで、連チェックカウンタのカウントを「1」にセットし(ステップS307)、次いで、警報状態を警報確定前に切り換え(ステップS308)、次いでステップS201に戻る。
ステップS301で警報確定前と判定された場合は、次いで、短い測定間隔taが経過したか否かを判定し(ステップS309)、経過していれば、ta秒経過毎にCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力を読み込み(ステップS310)、次いで、読み込んだCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力に基づき、それぞれCO濃度Ccoおよび煙濃度Csを求める換算演算処理を行い、記憶部7に記憶する(ステップS311)。
次に、求めた煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を上回ったか否かを判定する(ステップS312)。煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を上回っていなければ、次いで、連チェックカウンタのカウントを「0」にリセットし(ステップS313)、次いで、警報状態を監視中に設定し(ステップS314)、次いでステップS301に戻る。
煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を上回っていれば、次いで、連チェックカウンタのカウントをプラス1し(ステップS315)、次いで、連チェックカウンタのカウント値が予め設定された回数(たとえば、20回)に等しくなったか否かを判定する(ステップS316)。連チェックカウンタのカウント値が予め設定された回数(たとえば、20回)に等しくなっていなければ、次いでステップS301に戻る。連チェックカウンタのカウント値が予め設定された回数(たとえば、20回)に等しくなっていれば、次いで火災警報フラグを「1」にセットする(ステップS317)。それにより、CPU2aは、火災発生を報知する警報を行う。すなわち、CPU2aは、警報信号を生成して警報出力部5へ出力し、警報出力部5から警報音鳴動や警報表示等による警報を発する。また、必要に応じて外部出力部6は、火災発生を報知するための電文等を外部システムや保安センタ等へ送出する。次に、CPU2aは、警報状態を警報中に切り換え(ステップS318)、次いでステップ301に戻る。
ステップS301で警報中と判定された場合は、次いで、短い測定間隔taが経過したか否かを判定し(ステップS319)、経過していれば、ta秒経過毎にCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力を読み込み(ステップS320)、次いで、読み込んだCOセンサ3および煙センサ4のセンサ出力に基づき、それぞれCO濃度Ccoおよび煙濃度Csを求める換算演算処理を行い、記憶部7に記憶する(ステップS321)。
次に、求めた煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を上回ったか否かを判定する(ステップS322)。煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を上回っていなければ、次いで、火災警報フラグを「0」にセットする(ステップS323)。それにより、CPU2aは、火災発生を報知する警報を解除する。次に、CPU2aは、警報状態を監視中に切り換え(ステップS324)、次いでステップS301に戻る。煙濃度Csが第1の火災判定煙しきい値を上回っていれば、次いで、ステップS301に戻る。
このように、非火災判定処理においては、煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を20回連続して上回ったならば、火災警報を発し、煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を1回下回ったならば、直ちに火災警報を解除するようになっている。
このように、非火災判定処理においては、煙濃度Csが第2の火災判定煙しきい値を20回連続して上回っていれば(つまり、連続20回に相当する遅延時間経過後に)、火災と判定して火災警報を発し、20回連続して上回っていなければ、非火災と判定して火災警報を発しない。したがって、煙草のような一過性のCOおよび煙の発生に基づく非火災時の誤警報はもちろんのこと、調理時に発生するCOおよび煙の発生に基づく非火災時の誤警報も軽減されることになる。
以上の説明からも明らかなように、図11〜図19のフローチャートにおいて、ステップS37は請求項における経過時間測定手段に対応し、ステップS51は請求項における算出手段に対応し、ステップS53は請求項における煙濃度傾き判定手段に対応し、ステップS55は請求項における煙濃度差判定手段に対応し、ステップS57は請求項における経過時間判定手段に対応し、ステップS59は請求項におけるCO濃度傾き判定手段に対応し、ステップS64,66,68,70は請求項における火災判別手段に対応し、ステップS71は請求項における非火災判別手段に対応する処理となっている。また、ステップS105は請求項における第1の火災判定手段に対応し、ステップS212は請求項における第2の火災判定手段に対応し、ステップS107,219は請求項における報知手段に対応する処理となっている。また、ステップS15〜S18およびS38〜S42は、請求項における判別動作停止手段に対応している。また、ステップS316は請求項における遅延時間設定手段に対応し、ステップS312は請求項における第3の火災判定手段に対応し、ステップS317は請求項における報知手段に対応する処理となっている。
このように、本発明によれば、煙濃度の上昇度合いに応じて、火災と非火災とを有効に判別することができ、火災を確実に報知することができる。また、外来ノイズによる火災・非火災判別ロジックの動作回数を抑えることができ、本来必要でないロジックの動作に対して制限を掛けることができ、電池の消費電力を抑えることができる。
以上の通り、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
たとえば、煙濃度Csのデータは瞬時値でも移動平均値でも良い。
また、図14のステップS72で、CO濃度がCO警報濃度以上になっていると判定されて、ステップS73でくん焼火災と再判別された場合には、図16のステップS105及びS112における第1の火災判定煙しきい値をさらに低い値(たとえば、7%/m)に切り換えて、火災警報を発生し易くしても良い。
また、上述の実施形態では、本発明を火災警報器に適用した場合について説明したが、これに限らず、CO警報器と火災警報器の機能を併せ持つ複合型警報器にも適用可能である。
本発明の実施の形態に係る火災・非火災判別装置を用いた火災警報器の構成を示すブロック図である。 調理試験結果を示す図である。 火災試験結果を示す図である。 一般住宅のキッチンを模した調理試験室を概略的に示す図である。 火災試験室を概略的に示す図である。 煙濃度傾きGsおよび煙濃度差最大値|d|maxの算出方法を説明するための図である。 (a)は、煙濃度の実測値と実測値から上述のようにして求めた一次式とを表すグラフの一例、(b)は、実測値と一次式の濃度差を表すグラフの一例を示す図である。 火災・非火災判別パターンを示す図である。 外来ノイズの一例を説明するための図である。 外来ノイズとロジック無効のタイミングを説明する図である。 図1の火災警報器の火災検出処理の詳細な動作を示すフローチャートである。 図1の火災警報器の火災検出処理の詳細な動作を示すフローチャートである。 図1の火災警報器の火災検出処理の詳細な動作を示すフローチャートである。 図1の火災警報器の火災検出処理の詳細な動作を示すフローチャートである。 図1の火災警報器の火災検出処理の詳細な動作を示すフローチャートである。 図1の火災警報器の火災検出処理の詳細な動作を示すフローチャートである。 図1の火災警報器の火災検出処理の詳細な動作を示すフローチャートである。 図1の火災警報器の火災検出処理の詳細な動作を示すフローチャートである。 図1の火災警報器の火災検出処理の詳細な動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 火災警報器
2 マイコン
2a CPU(算出手段、煙濃度傾き判定手段、CO濃度傾き判定手段、CO濃度判定手段、経過時間測定手段、経過時間判定手段、火災判別手段、非火災判別手段、第1の火災判定手段、第2の火災判定手段、第3の火災判定手段、遅延時間設定手段、報知手段の一部、判別動作停止手段)
3 COセンサ
4 煙センサ
5 警報出力部(報知手段の一部)
7 記憶部

Claims (2)

  1. 煙濃度を検出する煙センサと、CO濃度を検出するCOセンサと、前記煙センサで所定の検出タイミング毎に検出された煙濃度が第1の設定煙濃度と該第1の設定煙濃度より高く設定された第2の設定煙濃度の間で連続的に変動する複数の前記煙濃度の実測データに基づいて、直線近似された一次式の傾きを煙濃度傾きGsとして算出すると共に、前記煙濃度の実測データと前記一次式で表される煙濃度値との差の最大値を煙濃度差最大値|d|maxとして算出し、前記煙濃度の前記実測データと同時期に検出された複数のCO濃度の実測データに基づいて、直線近似された一次式の傾きをCO濃度傾きGcoとして算出する算出手段と、前記煙濃度傾きGsが、予め設定された煙濃度傾きしきい値未満であるか否かを判定する煙濃度傾き判定手段と、前記煙濃度差最大値|d|maxが、予め設定された煙濃度差しきい値未満であるか否かを判定する煙濃度差判定手段と、前記煙濃度が前記第1の設定煙濃度から前記第2の設定煙濃度に達するまでの経過時間Tsを測定する経過時間測定手段と、前記経過時間測定手段で測定された前記経過時間Tsが、予め設定された経過時間しきい値を上回っているか否かを判定する経過時間判定手段と、前記CO濃度傾きGcoが、予め設定されたCO濃度傾きしきい値を上回っているか否かを判定するCO濃度傾き判定手段と、前記煙濃度傾き判定手段、前記煙濃度差判定手段、前記経過時間判定手段および前記CO濃度傾き判定手段の各判定結果の組み合わせにしたがって火災と判別する火災判別手段と、前記煙濃度傾き判定手段、前記煙濃度差判定手段、前記経過時間判定手段および前記CO濃度傾き判定手段の各判定結果が、前記火災と判別するための組み合わせに該当しなかった場合に、非火災と判別する非火災判別手段と、
    前記煙濃度が前記第1の設定煙濃度を上回った後に前記第2の設定煙濃度を上回らずに前記第1の設定煙濃度未満になった回数が所定期間内に所定回数以上になった場合に、前記火災・非火災の判別動作を停止する判別動作停止手段と、を備え、火災・非火災を判別する火災・非火災判別装置を使用する火災警報器であって、
    前記火災・非火災判別装置で火災と判別された場合、前記煙濃度が予め定められた第1の火災判定煙しきい値を上回ったか否かを判定する第1の火災判定手段と、
    前記判別動作停止手段により火災・非火災の判別動作が停止された場合、前記煙濃度が前記第1の火災判定煙しきい値より高く予め定められた第2の火災判定煙しきい値を上回ったか否かを判定する第2の火災判定手段と、
    前記第1の火災判定手段で前記煙濃度が前記第1の火災判定煙しきい値を上回ったと判定された場合または前記第2の火災判定手段で前記煙濃度が前記第2の火災判定煙しきい値を上回ったと判定された場合、火災警報を報知する報知手段と、
    を備えていることを特徴とする火災警報器。
  2. 請求項1記載の火災警報器において、
    前記火災・非火災判別装置で非火災と判別された場合に、所定の遅延時間を設定する遅延時間設定手段と、
    前記遅延時間設定手段で設定された前記所定の遅延時間に渡って、前記煙濃度が前記第2の火災判定煙しきい値を上回ったか否かを判定する第3の火災判定手段とをさらに備え、
    前記報知手段は、さらに、前記第3の火災判定手段で前記煙濃度が前記第2の火災判定煙しきい値を上回ったと判定された場合、火災警報を報知する
    ことを特徴とする火災警報器。
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