図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。図1を参照して、遊技機1について説明する。
遊技機1が有する前面ドア2の正面には、略垂直面のパネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cが形成されている。また、前面ドア2の背後には、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリール3L,3C,3Rが、回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rは、一定の速度で回転する(例えば、80回転/分)。
パネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cの下方には略水平面の台座部4が形成されている。台座部4の右側には、遊技価値の情報を具現した遊技媒体としてのメダルを遊技機1の筐体の内部に受入れるための開口部であるメダル投入口10が設けられている。
また、台座部4の左側には、一のゲームの用に供されるメダルの枚数(以下「投入枚数」という)を押圧操作により選択するための1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられている。なお、実施例では、一のゲーム(即ち、単位遊技)は、基本的に、リール3L,3C,3Rの回転を開始するために遊技者が行う後述のスタートレバー6の操作(以下「開始操作」という)が行われることにより開始し、その後、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
1−BETスイッチ11は、1回の押圧操作により、投入枚数として「1」が選択される。2−BETスイッチ12は、1回の押圧操作により、投入枚数として「2」が選択される。最大BETスイッチ13は、1回の押圧操作により、投入枚数として「3」が選択される。
これらのBETスイッチ11,12,13が押圧操作されることで、表示ラインが有効化される(詳しくは後述する)。BETスイッチ11,12,13の押圧操作及び一のゲームの用に供されるメダルをメダル投入口10につぎ込む操作を、以下「投入操作」という。また、BETスイッチ11,12,13の上方には、操作部17が設けられている。操作部17は、液晶表示装置131(後述の図4)に遊技履歴などの情報を表示するために操作される。
台座部4の前面部の左寄りには、有効化された表示ラインに沿って所定の内部当籤役に係る図柄の組合せが表示されることにより払出されるメダルのクレジット/払出しを押圧操作により切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部5に溜められる。メダル受け部5の上方の左右には、遊技の演出に関する効果音などを出音するスピーカ9L,9Rが設けられている。
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、後述の図2に示す表示窓21L,21C,21R内での図柄の変動を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部4の前面部中央で、スタートレバー6の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転を夫々停止するための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。ここで、実施例では、全てのリール3L,3C,3Rが回転しているときに行われるリール3L,3C,3Rの停止操作(即ち、停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。また、各停止ボタン7L,7C,7Rの裏側には、後述の図4に示す停止スイッチ7LS,7CS,7RSが配置されている。これらの停止スイッチは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作(即ち、停止操作)を検知する。
図2を参照して、パネル表示部2a、液晶表示部2b及び固定表示部2cについて説明する。
パネル表示部2aは、ボーナス遊技情報表示部16、BETランプ17a〜17c、払出表示部18、及びクレジット表示部19により構成される。ボーナス遊技情報表示部16は、7セグメントLEDから成り、ボーナスゲーム(例えば、後述のビッグボーナスゲーム)において、当該ボーナスゲームに関する情報(例えば、後述の遊技可能回数)を表示する。1−BETランプ17a、2−BETランプ17b及び最大BETランプ17cは、投入枚数に応じて点灯する。
1−BETランプ17aは、投入枚数が1枚のときに点灯する。2−BETランプ17bは、投入枚数が2枚のときに点灯する。最大BETランプ17cは、投入枚数が3枚のときに点灯する。払出表示部18及びクレジット表示部19は、夫々7セグメントLEDから成り、入賞が成立したときのメダルの払出枚数及びクレジットされているメダルの枚数を表示する。
液晶表示部2bは、表示窓21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22R及び演出表示領域23により構成される。この液晶表示部2bの表示内容は、リール3L,3C,3Rの回転及び停止態様(即ち、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に、表示窓21L,21C,21Rに表示される図柄の組合せの態様)、及び後述の液晶表示装置131の動作により変化するようになっている。
表示窓21L,21C,21Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、リール3L,3C,3R上に配置された図柄の表示や、演出のための種々の表示を行う。
表示窓21L,21C,21Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン8a、センターライン8b、及びボトムライン8cが設けられる。実施例では、投入操作が行われることを条件に、これらの表示ラインが有効化される(有効化された表示ラインを、以下「有効ライン」と記載する)。
ここで、各表示窓21L,21C,21Rには、夫々縦方向(即ち、垂直方向)に3箇所(即ち、上段、中段、下段)の図柄表示領域が設けられている。すなわち、左リール上段、左リール中段、左リール下段、中リール上段、中リール中段、中リール下段、右リール上段、右リール中段、右リール下段の合計9箇所の図柄表示領域が設けられている。各表示窓21L,21C,21Rにおける図柄の変動が停止した場合には、各表示窓21L,21C,21Rに設けられた図柄表示領域の各々に図柄が停止して表示される。なお、各表示ラインは、各表示窓21L,21C,21R内の図柄表示領域を結んでいる。
ここで、表示窓21L,21C,21Rは、リール3L,3C,3Rの回転中においては、該回転中のリール3L,3C,3R上に配置された一の図柄の種類と他の図柄の種類とを遊技者が見分けることができるように動作が制御される(例えば、回転中のリール3L,3C,3Rに対応する図柄表示領域が透過状態となる)。
窓枠表示領域22L,22C,22Rは、各表示窓21L,21C,21Rを囲むように設けられ、リール3L,3C,3Rの前面に配置された表示窓21L,21C,21Rの窓枠を表したものである。
演出表示領域23は、液晶表示部2bの領域のうち、表示窓21L,21C,21R及び窓枠表示領域22L,22C,22R以外の領域である。この演出表示領域23には、遊技者による投入操作、開始操作、停止操作などを契機として決定された画像(例えば、後述のボーナス確定演出に係る画像)が表示される。
固定表示部2cは、予め定めた絵などが描かれる領域である。この固定表示部2cに描かれた絵などと演出表示領域23に表示された画像を連接させることにより1つの静止画像又は動画像を表示できるようにしてもよい。
図3は、各リール3L,3C,3Rの外周面に描かれた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバー「00」〜「20」が付されている。
各リール3L,3C,3Rには、「赤7(図柄91)」、「青7(図柄92)」、「スイカ(図柄93)」、「ベル(図柄94)」、「リプレイ(図柄95)」、「赤チェリー(図柄96)」、「桃チェリー(図柄97)」、「BAR(図柄98)」、「オレンジ(図柄99)」、及び「JAC(図柄100)」の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図3の矢印方向に移動するように回転する。
図4は、遊技機1の動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(即ち、アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御信号に基づいて液晶表示装置131、スピーカ9L,9R、LED類101、及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数値の抽出を行うための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、CPU31、ROM32、及びRAM33を含んで構成される。
CPU31は、ROM32に記憶されたプログラムを実行して、各アクチュエータの動作を直接的又は間接的に制御する。CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、乱数を発生するための乱数発生器36及び発生した乱数から乱数値を抽出するためのサンプリング回路37とが接続されている。なお、CPU31により乱数の発生及び乱数値の抽出を実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であるが、予備的に使用するために残しておくことも可能である。
ROM32は、CPU31が実行するプログラム(例えば、後述の図44〜図52)や固定的なデータを記憶する。ROM32には、例えば、内部当籤役を決定するために、乱数値抽出手段としてのサンプリング回路37により抽出される乱数値が属する数値範囲を内部当籤役に応じて規定する内部抽籤テーブル(後述の図7〜図9)などが記憶される。また、副制御回路72へ送信するための各種制御信号等が格納されている。なお、主制御回路71から副制御回路72へコマンドや情報等が送信されることはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。
RAM33は、CPU31がプログラムを実行する際に一時的にデータを記憶するために使用される。RAM33には、例えば、内部当籤役、後述の持越役、後述の遊技状態などの情報等が格納される。
図4の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ17a、2−BETランプ17b、最大BETランプ17c)と、表示部(ボーナス遊技情報表示部16、払出表示部18、クレジット表示部19)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー40と、リール3L,3C,3Rを回転させるステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rへ駆動パルスを出力することによりステッピングモータ49L,49C,49Rの回転動作を制御するモータ駆動回路39、ホッパー40の動作を制御するホッパー駆動回路41、BETランプ17a,17b,17cの点灯及び消灯を制御するランプ駆動回路45、及び表示部による表示を制御する表示部駆動回路48がCPU31に接続されている。これらの駆動回路は、夫々CPU31から出力される制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御信号を発生するためにマイクロコンピュータ30へ送信される入力信号を発生するための手段として、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ10S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51、リセットスイッチ26、及び設定用鍵型スイッチ27がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、リール3L,3C,3Rの回転の開始(即ち、ゲームの開始)を指令するための遊技開始指令信号を出力する。メダルセンサ10Sは、メダル投入口10から受入れられたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作に応じて図柄の変動の停止を指令するための停止指令信号を発生する。
リール位置検出回路50は、リール3L,3C,3Rに設けられたリール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの回転位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sにより計数された値(即ち、ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された値に達した時、メダルの払出完了を検知するための信号を発生する。
図4の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで、乱数発生器36が発生する乱数から1個の乱数値を抽出する。こうして抽出された乱数値は、RAM33に設けられた乱数値格納領域に格納され、例えばROM32内に格納されている内部抽籤テーブル(後述の図7〜図9)などに基づいて内部当籤役などを決定するために参照される。
リール3L,3C,3Rは、ステッピングモータ49L,49C,49Rに駆動パルスが所定の回数(例えば、336回)出力されることにより1回転する。ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に出力された駆動パルスの数は、駆動パルスの計数値としてRAM33の所定の領域に書き込まれる。
他方、リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られる。このリセットパルスがリール位置検出回路50を介してCPU31に入力されると、RAM33に格納される駆動パルスの計数値が「0」に更新される。これにより、駆動パルスの計数値は、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応したものとなる。
上記乱数値の抽出に基づく内部抽籤処理(後述の図47)により内部当籤役を決定すると、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる入力信号に基づいてリール3L,3C,3Rの回転を停止する制御を行うための信号をモータ駆動回路39に送る。
入賞が成立すれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定枚数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
リセットスイッチ26は、リセットボタン(図示せず)の押圧操作に応じて、遊技者にとっての有利さの度合を区別するための指標である設定値として所定の6つの段階(「1」〜「6」の6段階)のうちから一の段階を決定する(即ち、設定値の設定を行う)ための信号を発生する。設定値は、ゲームの用に供された単位遊技価値(例えば、一のゲームの用に供されたメダル1枚)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値を遊技店側が調整(即ち、設定)するための値である。また、設定用鍵型スイッチ27は、設定用鍵穴(図示せず)に遊技店側が管理する設定キーが差し込まれることに応じて、設定値を決定する操作を開始及び終了するための信号を発生する。
リセットスイッチ26及び設定用鍵型スイッチ27から発生する信号に基づいて、設定値「1」〜設定値「6」の6つの段階のうちから何れかの段階を設定値として決定することにより、後述の内部当籤役が決定される確率を調整し、遊技者に払出されたメダルの総数(即ち、総払出数)と遊技機に投入されたメダルの総数(即ち、総投入枚数)とから算出される値(いわゆるペイアウト率、機械割)を調整できる。
具体的には、上記設定用鍵穴に設定キーが差し込まれ、右方向に回動された状態で遊技機1の電源が投入されると、設定用鍵型スイッチ27から信号が発生し、後述のボーナス遊技情報表示部16に現在の設定値が表示される。そして、上記リセットボタンが押圧操作されると、リセットスイッチ26から信号が発生し、ボーナス遊技情報表示部16に表示される設定値が「1」〜「6」の範囲で増減する。そして、ボーナス遊技情報表示部16に表示されている設定値が所望の設定値となったときにスタートレバー6の操作が行われると、表示されている設定値が設定値として決定される。その後、設定キーが左方向に回動された状態でこの設定キーが引き抜かれると、決定された設定値で、遊技者が操作を行うことが可能な状態となる。
図5を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの外周面に描かれた図柄毎に図柄位置の情報を備えている。図柄位置は、リール3L,3C,3Rの外周面に描かれた図柄の位置を特定するための位置の情報である。各リール3L,3C,3Rの外周面に描かれた図柄の数は21個であることから、図柄位置として「0」〜「20」が設けられている。なお、図柄位置は、コードナンバー「00」〜「20」に対応して設けられている。
ここで、実施例では、ステッピングモータ49L,49C,49Rに駆動パルスが16回出力されることにより、リール3L,3C,3Rの外周面に描かれた図柄1つ分のリール3L,3C,3Rの回転が行われる。この駆動パルスが16回出力される毎に「1」加算され、リセットパルスに基づいて「0」に更新される図柄カウンタが設けられている。また、リール位置検出回路50は、図柄位置「0」に対応する図柄がセンターライン8bに沿って表示される位置(言い換えるならば、図柄位置「0」に対応する図柄がセンターライン8bに沿って表示されるタイミング)でリセットパルスが得られるように構成される。
したがって、図柄1つ分の回転に対応して図柄カウンタの値が「1」加算されることから、例えば、図柄カウンタの値が「1」である場合には、図柄位置「1」に対応する図柄がセンターライン8bに沿って表示されていると特定できる。すなわち、図柄配置テーブルに規定される図柄位置と図柄カウンタの値とに基づいて、センターライン8bに沿って表示される図柄を特定することができる。なお、センターライン8bに沿って表示される図柄を特定することで、トップライン8a及びボトムライン8cに表示される図柄を特定することもできる。
図6を参照して、内部抽籤テーブル(後述の図7〜図9)及び抽籤回数を決定するための内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブル(後述の図7〜図9)及び抽籤回数の情報を備えている。実施例の遊技状態には、一般遊技状態と、MB遊技状態(いわゆるミドルボーナスゲーム)と、RB遊技状態(いわゆるレギュラーボーナスゲーム)とがある。遊技状態は、内部当籤役を決定するための内部抽籤処理(後述の図47)において決定される可能性のある内部当籤役の種類、内部抽籤処理において内部当籤役が決定される確率、最大の滑り駒数、及びボーナスゲームの作動が行われているか否かなどにより区別される状態である。なお、一般遊技状態には、リプレイが内部当籤役として決定される確率が高い状態であるリプレイタイム(以下「RT」と略記する)が設けられる。このRTには、4種類のRT(即ち、RT1、RT2、RT3、及びRT4)が設けられている。
一般遊技状態の場合は、一般遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図7)が選択され、基本的に、抽籤回数として「18」が決定される。MB遊技状態の場合は、一般遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図7)が選択され、基本的に、抽籤回数として「10」が決定される。RB遊技状態の場合は、RB遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図9)が選択され、抽籤回数として「10」が決定される。
抽籤回数は、サンプリング回路37により抽出された一の乱数値が所定の範囲(後述の図7で説明する当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲)内か否かを判別する回数である。
図7〜図9を参照して、内部当籤役を決定するための内部抽籤処理(後述の図47)において用いられる内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、基本的に、設定毎に、当籤番号に対応した数値範囲(即ち、下限値及び上限値)の情報(データ)を備えている。ただし、後述のRB遊技状態用内部抽籤テーブルは、全ての設定で共通した数値範囲の情報を備えている。また、内部抽籤テーブルに示される幅は、上限値から下限値を減算した結果に「1」を加えた値である。すなわち、乱数値の数(即ち、「65536」)でこの幅を除することで、各当籤番号に当籤する確率(いわゆる当籤確率)を算出することができる。尚、内部抽籤テーブルにおける設定「2」(即ち、設定値が「2」)〜設定「5」についての図示は省略している。
内部抽籤テーブルは、遊技状態が同一であれば、設定値が「1」〜「6」の順で、上記期待値が高くなるように数値範囲が設けられている。したがって、設定値が「1」のときは、遊技者にとって最も不利であり、設定値が「6」のときは、遊技者にとって最も有利である。
内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定では、「0」〜「65535」の範囲から抽出された乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲内にあるか否かが判別される。抽出された乱数値がこの数値範囲内にある場合、対応する当籤番号に当籤(即ち、決定)となる。そして、決定された当籤番号及び内部当籤役決定テーブル(後述の図10)に基づいて内部当籤役が決定される。すなわち、抽出された一の乱数値に基づいて内部当籤役が決定される。
図7は、一般遊技状態において用いられる一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図8の(1)は、RT1が作動している状態において用いられるRT1作動中用内部抽籤テーブルを示す。図8の(2)は、RT2が作動している状態において用いられるRT2作動中用内部抽籤テーブルを示す。図8の(3)は、RT3が作動している状態において用いられるRT3作動中用内部抽籤テーブルを示す。図8の(4)は、RT4が作動している状態において用いられるRT4作動中用内部抽籤テーブルを示す。RT1作動中用内部抽籤テーブル、RT2作動中用内部抽籤テーブル、RT3作動中用内部抽籤テーブル、及びRT4作動中用内部抽籤テーブルを総称して、以下「RT作動中用内部抽籤テーブル」という。図9は、RB遊技状態において用いられるRB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。
図7に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、設定(即ち、設定値)が大きいほど、後述のボーナスゲームの作動に係る当籤番号(即ち、当籤番号「16」〜「18」)の当籤確率が高くなるように下限値及び上限値が規定されている。
図8の(1)に示すRT1作動中用内部抽籤テーブルでは、設定「1」の場合には、当籤番号「11」(即ち、後述のリプレイA)に係る当籤確率が「51812/65536」となるように下限値及び上限値が規定されている。他方、一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、設定「1」の場合には、当籤番号「11」に係る当籤確率が「8980/65536」となるように下限値及び上限値が規定されている。また、他の設定(設定「2」〜設定「6」)についても同様に一般遊技状態用内部抽籤テーブルに係る当籤確率よりもRT1作動中用内部抽籤テーブルに係る当籤確率の方が高くなるように数値範囲が規定されている。すなわち、RT1作動中用内部抽籤テーブルでは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと比べて、当籤番号「11」に係る当籤確率が高くなるように下限値及び上限値が規定されている。
図8の(2)に示すRT2作動中用内部抽籤テーブルでは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの同一の設定と比べて、当籤番号「12」〜当籤番号「15」(即ち、後述のリプレイB2、リプレイB1、リプレイC2、及びリプレイC1)に係る当籤確率が高くなるように下限値及び上限値が規定されている。尚、これらの内部抽籤テーブルの同一の設定では、当籤番号「11」に係る当籤番号が等しくなるように下限値及び上限値が規定されている。
図8の(3)に示すRT3作動中用内部抽籤テーブルでは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの同一の設定と比べて、当籤番号「11」〜当籤番号「15」(即ち、後述のリプレイA、リプレイB2、リプレイB1、リプレイC2、及びリプレイC1)に係る当籤確率が高くなるように下限値及び上限値が規定されている。
図8の(4)に示すRT4作動中用内部抽籤テーブルでは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの同一の設定と比べて、当籤番号「11」〜当籤番号「15」(即ち、後述のリプレイA、リプレイB2、リプレイB1、リプレイC2、及びリプレイC1)に係る当籤確率が高くなるように下限値及び上限値が規定されている。尚、RT4作動中用内部抽籤テーブルでは、他のRT作動中用内部抽籤テーブルの同一の設定と比べて、当籤番号「11」〜当籤番号「15」に係る当籤確率が相対的に高くなるように下限値及び上限値が規定されている。
ここで、上述のRT作動中用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「1」〜「10」及び当籤番号「16」〜「18」に対応する下限値及び上限値の値は、一般遊技状態に示すものと同じに規定されているため、その図示を省略している。
図9に示すRB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと比べて、当籤番号「4」(即ち、後述の赤チェリー)、当籤番号「5」(即ち、後述の桃チェリー)、当籤番号「7」(即ち、後述の特殊ベル4)、当籤番号「8」(即ち、後述の特殊ベル3)、当籤番号「9」(即ち、後述の特殊ベル2)、及び当籤番号「10」(即ち、後述の特殊ベル1)に係る当籤確率が高くなるように下限値及び上限値が規定されている。
ここで、実施例の内部抽籤テーブルは、特定の内部当籤役が決定される乱数値の属する数値範囲が所定の内部当籤役が決定される乱数値の属する数値範囲の一部又は全部に含まれるように(言い換えるならば、重複するように)規定されている。すなわち、抽出された一の乱数値により特定の内部当籤役と所定の内部当籤役とを共に決定する(即ち、同時に当籤する)ことが許容される。
例えば、一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、設定「1」の場合に、当籤番号「1」に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲と当籤番号「18」に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲とは、数値範囲「9610」〜「9649」において重複する。したがって、設定「1」の場合に、一般遊技状態(ただし、後述の持越役のデータが後述の持越役格納領域に格納されている場合を除く)において抽出された乱数値が「9620」のときには、この乱数値は、「9610」〜「9649」の数値範囲に含まれるので、当籤番号「1」及び「18」で当籤となり、内部当籤役決定テーブル(後述の図10)に基づいて、内部当籤役として後述のベル及び後述のMBの両方が決定される。
尚、一般遊技状態用内部抽籤テーブル及びRT作動中用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「12」〜当籤番号「15」に係る数値範囲の全部が当籤番号「11」に係る数値範囲に含まれることから、当籤番号「12」〜当籤番号「15」の何れかが決定されるときには、必ず当籤番号「11」が決定されることになる。
図10を参照して、当籤番号に基づいて内部当籤役を決定するための内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、当籤番号に対応した内部当籤役のデータと格納領域種別のデータとを備えている。
内部当籤役のデータは、8桁の2進数のデータであり、内部当籤役を識別するために内部当籤役の夫々に対応して設けられている。実施例では、内部当籤役のデータに対応する内部当籤役(即ち、名称)として、ベル、スイカ、オレンジ、赤チェリー、桃チェリー、チャンス小役、特殊ベル4、特殊ベル3、特殊ベル2、特殊ベル1、リプレイA、リプレイB2、リプレイB1、リプレイC2、リプレイC1、BB2、BB1、MB、及びハズレが設けられている。ここで、特殊ベル1、特殊ベル2、特殊ベル3、及び特殊ベル4を総称して以下「特殊ベル」という。また、リプレイA、リプレイB1、リプレイB2、リプレイC1、及びリプレイC2を総称して以下「リプレイ」という。また、ベル、スイカ、オレンジ、赤チェリー、桃チェリー、チャンス小役、特殊ベルを総称して以下「小役」という。また、BB1及びBB2を総称して、以下「BB(ビッグボーナス)」という。
格納領域種別のデータは、内部当籤役のデータを格納する後述の内部当籤役格納領域を識別するためのデータである。すなわち、格納領域種別のデータ(即ち、「1」、「2」、及び「3」)は、後述の内部当籤役1格納領域、内部当籤役2格納領域、及び内部当籤役3格納領域に対応して設けられている。具体的には、当籤番号が「1」〜「8」の場合には、格納領域種別のデータとして「1」が決定され、当籤番号に対応する内部当籤役のデータが内部当籤役1格納領域に格納される。当籤番号が「9」〜「15」の場合には、格納領域種別のデータとして「2」が決定され、当籤番号に対応する内部当籤役のデータが内部当籤役2格納領域に格納される。当籤番号が「16」〜「18」の場合には、格納領域種別のデータとして「3」が決定され、当籤番号に対応する内部当籤役のデータが内部当籤役3格納領域に格納される。
例えば、内部抽籤テーブルに基づいて決定された当籤番号が「1」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000001」及び格納領域種別のデータとして「1」が決定される。この内部当籤役のデータを格納領域種別のデータ「1」に対応する内部当籤役1格納領域に格納することにより、このデータに対応する内部当籤役が「ベル」であると判別できる。
図11を参照して、表示役の決定、及び決定された表示役に対応する払出枚数の決定に用いられる図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルは、図柄の組合せに対応して、表示役のデータ、格納領域種別のデータ、及び払出枚数のデータを備えている。表示役のデータは、8桁の2進数のデータであり、一の有効ラインに沿って表示される図柄の組合せのうち内部当籤役に対応する図柄の組合せを識別するために内部当籤役の夫々に対応して設けられている。格納領域種別のデータは、表示役のデータを格納する後述の表示役格納領域を識別するためのデータである。格納領域種別のデータ(即ち、「1」、「2」、及び「3」)は、上述の内部当籤役格納領域と同様に、表示役1格納領域、表示役2格納領域、及び表示役3格納領域に対応して設けられている。
具体的には、有効ラインに沿って「ベル−ベル−ベル」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00000001」及び格納領域種別のデータとして「1」が決定されて、この表示役のデータ「00000001」が表示役1格納領域に格納される。すなわち、ベルが表示役になり、メダルが7枚払出される。有効ラインに沿って「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00000010」及び格納領域種別のデータとして「1」が決定されて、この表示役のデータ「00000010」が表示役1格納領域に格納される。すなわち、スイカが表示役になり、メダルが6枚払出される。有効ラインに沿って「オレンジ−オレンジ−オレンジ」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00000100」及び格納領域種別のデータとして「1」が決定されて、この表示役のデータ「00000100」が表示役1格納領域に格納される。すなわち、オレンジが表示役になり、メダルが6枚払出される。
有効ラインに沿って「赤チェリー−ANY−ANY」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00001000」及び格納領域種別のデータとして「1」が決定されて、この表示役のデータ「00001000」が表示役1格納領域に格納される。すなわち、赤チェリーが表示役になり、メダルが1枚払出される。有効ラインに沿って「桃チェリー−ANY−ANY」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00010000」及び格納領域種別のデータとして「1」が決定されて、この表示役のデータ「00010000」が表示役1格納領域に格納される。すなわち、桃チェリーが表示役になり、メダルが1枚払出される。ここで、「ANY」は、任意の図柄を示す。有効ラインに沿って「赤7−BAR−BAR」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00100000」及び格納領域種別のデータとして「1」が決定されて、この表示役のデータ「00100000」が表示役1格納領域に格納される。すなわち、チャンス小役が表示役になり、メダルが1枚払出される。
有効ラインに沿って「オレンジ−ベル−ベル」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「01000000」及び格納領域種別のデータとして「1」が決定されて、この表示役のデータ「01000000」が表示役1格納領域に格納される。すなわち、特殊ベル4が表示役になり、メダルが12枚払出される。有効ラインに沿って「スイカ−ベル−ベル」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「10000000」及び格納領域種別のデータとして「1」が決定されて、この表示役のデータ「10000000」が表示役1格納領域に格納される。すなわち、特殊ベル3が表示役になり、メダルが12枚払出される。
有効ラインに沿って「BAR−ベル−ベル」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00000001」及び格納領域種別のデータとして「2」が決定されて、この表示役のデータ「00000001」が表示役2格納領域に格納される。すなわち、特殊ベル2が表示役になり、メダルが12枚払出される。有効ラインに沿って「JAC−ベル−ベル」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00000010」及び格納領域種別のデータとして「2」が決定されて、この表示役のデータ「00000010」が表示役2格納領域に格納される。すなわち、特殊ベル1が表示役になり、メダルが12枚払出される。
有効ラインに沿って「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00000100」及び格納領域種別のデータとして「2」が決定されて、この表示役のデータ「00000100」が表示役2格納領域に格納される。すなわち、リプレイAが表示役になり、メダルが自動的に投入される(いわゆる再遊技となる)。
有効ラインに沿って「ベル−リプレイ−リプレイ」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00001000」及び格納領域種別のデータとして「2」が決定されて、この表示役のデータ「00001000」が表示役2格納領域に格納される。すなわち、リプレイB2が表示役になり、再遊技となる。有効ラインに沿って「リプレイ−リプレイ−ベル」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00010000」及び格納領域種別のデータとして「2」が決定されて、この表示役のデータ「00010000」が表示役2格納領域に格納される。すなわち、リプレイB1が表示役になり、再遊技となる。また、表示役がリプレイB1又はリプレイB2になることを契機として、RT遊技数カウンタに「80」が格納され、RT1の作動が行われる(作動が開始される)。RT遊技数カウンタは、RTにおける残りのゲームの回数を計数するためのカウンタである。
有効ラインに沿って「ベル−ベル−リプレイ」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00100000」及び格納領域種別のデータとして「2」が決定されて、この表示役のデータ「00100000」が表示役2格納領域に格納される。すなわち、リプレイC2が表示役になり、再遊技となる。有効ラインに沿って「リプレイ−ベル−ベル」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「01000000」及び格納領域種別のデータとして「2」が決定されて、この表示役のデータ「01000000」が表示役2格納領域に格納される。すなわち、リプレイC1が表示役になり、再遊技となる。また、表示役がリプレイC1又はリプレイC2になることを契機として、RT遊技数カウンタに「160」が格納され、RT1の作動が行われる。
有効ラインに沿って「赤7−赤7−赤7」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00000001」及び格納領域種別のデータとして「3」が決定されて、この表示役のデータ「00000001」が表示役3格納領域に格納される。すなわち、BB2が表示役になり、遊技状態がRB遊技状態となる。有効ラインに沿って「青7−青7−青7」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00000010」及び格納領域種別のデータとして「3」が決定されて、この表示役のデータ「00000010」が表示役3格納領域に格納される。すなわち、BB1が表示役になり、遊技状態がRB遊技状態となる。また、表示役がBBになることを契機として、RB遊技状態により構成される有利な状態(以下「ビッグボーナスゲーム」という)の作動が行われる。
有効ラインに沿って「BAR−BAR−BAR」の図柄の組合せが表示されると、表示役のデータとして「00000100」及び格納領域種別のデータとして「3」が決定されて、この表示役のデータ「00000100」が表示役3格納領域に格納される。すなわち、MBが表示役になり、遊技状態がMB遊技状態となる。
このように、図柄組合せテーブルには、基本的に、遊技者に付与される利益(例えば、メダルの払出し、ボーナスゲームの作動)に対応付けられた情報が格納されている。なお、ハズレに対応する図柄の組合せは、予め定められた内部当籤役に対応する図柄の組合せとは別の任意の図柄の組合せであるとも考えることができるが、実施例では、ハズレに対応する図柄の組合せは設けられていないものとする。また、ハズレは、遊技者に付与される利益に対応付けられた内部当籤役ではない。
図12を参照して、ボーナス作動チェック処理(後述の図51)において参照されるボーナス作動時テーブルについて説明する。
ボーナス作動時テーブルは、作動中フラグ格納領域に格納される作動中フラグの情報と、遊技可能回数カウンタ、入賞可能回数カウンタ、及びボーナス終了枚数カウンタに格納される値の情報とを備えている。作動中フラグは、作動している遊技状態(現在の遊技状態)又は作動しているボーナスゲームを識別するための情報である。実施例の作動中フラグには、RB遊技状態が作動しているか否かを識別するためのRB作動中フラグ、ビッグボーナスゲーム(即ち、BB1に係るボーナスゲーム、BB2に係るボーナスゲーム)が作動しているか否かを識別するためのBB1作動中フラグ及びBB2作動中フラグ(これらを総称して、以下「BB作動中フラグ」という)、MB遊技状態が作動しているか否かを識別するためのMB作動中フラグ、並びにRT作動しているか否かを識別するためのRT作動中フラグがある。
遊技可能回数カウンタは、RB遊技状態において行うことが可能な残りの単位遊技の回数(即ち、遊技可能回数)を計数するためのカウンタである。入賞可能回数カウンタは、RB遊技状態において小役に対応する図柄の組合せが表示されることが可能な残りの単位遊技の回数(即ち、入賞可能回数)を計数するためのカウンタである。ボーナス終了枚数カウンタは、ビッグボーナスゲーム又はMB遊技状態において払出されたメダルの枚数を計数するためのカウンタである。
図13を参照して、内部当籤役のデータを格納するための内部当籤役格納領域について説明する。
内部当籤役格納領域には、格納領域種別に応じて、図13の(1)に示す内部当籤役1格納領域、図13の(2)に示す内部当籤役2格納領域、及び図13の(3)に示す内部当籤役3格納領域が設けられている。尚、表示役のデータが格納される表示役格納領域(表示役1格納領域、表示役2格納領域、及び表示役3格納領域)については図示を省略するが、この表示役格納領域は、内部当籤役格納領域と同様のデータ構造を有している。
図13の(1)は、当籤番号「1」〜当籤番号「8」に対応する内部当籤役のデータを格納するための内部当籤役1格納領域を示す。8ビットからなる内部当籤役1格納領域において、ビット0は、ベルに対応する格納領域である。ビット1は、スイカに対応する格納領域である。ビット2は、オレンジに対応する格納領域である。ビット3は、赤チェリーに対応する格納領域である。ビット4は、桃チェリーに対応する格納領域である。ビット5は、チャンス小役に対応する格納領域である。ビット6は、特殊ベル4に対応する格納領域である。ビット7は、特殊ベル3に対応する格納領域である。
図13の(2)は、当籤番号「9」〜当籤番号「15」に対応する内部当籤役のデータを格納するための内部当籤役2格納領域を示す。8ビットからなる内部当籤役2格納領域において、ビット0は、特殊ベル2に対応する格納領域である。ビット1は、特殊ベル1に対応する格納領域である。ビット2は、リプレイAに対応する格納領域である。ビット3は、リプレイB2に対応する格納領域である。ビット4は、リプレイB1に対応する格納領域である。ビット5は、リプレイC2に対応する格納領域である。ビット6は、リプレイC1に対応する格納領域である。ビット7は、未使用の格納領域である。
図13の(3)は、当籤番号「16」〜当籤番号「18」に対応する内部当籤役のデータを格納するための内部当籤役3格納領域を示す。8ビットからなる内部当籤役3格納領域において、ビット0は、BB2に対応する格納領域である。ビット1は、BB1に対応する格納領域である。ビット2は、MBに対応する格納領域である。ビット3〜ビット7は、未使用の格納領域である。
図14を参照して、持越役格納領域、作動中フラグ格納領域、遊技状態格納領域について説明する。
図14の(1)は、持越役のデータを格納するための持越役格納領域を示す。8ビットからなる持越役格納領域において、ビット0は、BB2に対応する格納領域である。ビット1は、BB1に対応する格納領域である。ビット2は、MBに対応する格納領域である。ビット3〜ビット7は、未使用の格納領域である。持越役は、内部抽籤処理(後述の図47)において決定された内部当籤役に対応する図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されることが一又は複数のゲームにわたり許容される場合に、当該内部当籤役を識別するための情報である。すなわち、持越役格納領域は、内部抽籤処理(後述の図47)によりボーナスゲームに係る特定の内部当籤役(例えば、BB、MB)が内部当籤役として決定されてから、上記特定の内部当籤役に係る図柄の組合せが表示されるまで、この特定の内部当籤役に係る情報を格納することになる。
図14の(2)は、作動中フラグの情報を格納するための作動中フラグ格納領域を示す。8ビットからなる作動中フラグ格納領域において、ビット0は、RB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット1は、BB2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2は、BB1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット3は、MB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット4は、RT4作動中フラグに対応する格納領域である。ビット5は、RT3作動中フラグに対応する格納領域である。ビット6は、RT2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット7は、RT1作動中フラグに対応する格納領域である。
図14の(3)は、遊技状態を識別するためのデータを格納するための遊技状態格納領域を示す。8ビットからなる遊技状態格納領域において、ビット0は、一般遊技状態に対応する格納領域である。ビット1は、RB遊技状態に対応する格納領域である。ビット2は、MB遊技状態に対応する格納領域である。ビット3〜ビット7は、未使用の格納領域である。
図15を参照して、停止テーブル(後述の図16〜図18)を決定するための停止テーブル決定テーブルについて説明する。
停止テーブル決定テーブルは、内部当籤役のデータに対応した停止テーブルの種別の情報を備えている。言い換えるならば、停止テーブル決定テーブルは、リール停止制御処理(後述の図49)で用いられる停止テーブルを決定するための情報を備えている。
例えば、内部当籤役1格納領域に格納されるデータが「00000001」、内部当籤役2格納領域に格納されるデータが「00000000」、内部当籤役3格納領域に格納されるデータが「00000000」である場合(即ち、内部当籤役がベルである場合)には、停止テーブル決定テーブルに基づいて、リール停止制御処理(後述の図49)で用いられる停止テーブルとしてベル用停止テーブルが決定される。尚、停止テーブル決定テーブルには、MB遊技状態では、MB遊技状態用停止テーブルが決定されるように停止テーブルの種別の情報が規定されているが、図15に示すもの以外の例は省略している。
図16〜図18を参照して、停止テーブルについて説明する。
停止テーブルは、停止開始位置に対応した滑り駒数を備えている。停止開始位置は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが押圧操作されたときに、センターライン8bに位置していた図柄(即ち、図柄の中心がセンターライン8bの上方に位置し、その中心がセンターライン8bの位置に最も近い図柄)に対応する図柄位置である。すなわち、停止開始位置の値は、停止ボタン7L,7C,7Rが押圧操作されたときの図柄カウンタの値に対応する。
また、滑り駒数は、停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作後にこの押圧操作に対応するリール3L,3C,3Rに配置された図柄が停止するまでに移動(変動)する図柄の移動量である。尚、実施例の一般遊技状態及びRB遊技状態では、最大の滑り駒数が4駒である。また、MB遊技状態では、左リール3Lが無制御(最大の滑り駒数が1駒)であり、他のリール(中リール3C及び右リール3R)の最大の滑り駒数が4駒である。
実施例では、リール停止制御処理(後述の図49)において停止テーブルが参照されて、リール3L,3C,3Rの回転を停止する制御(いわゆる停止制御)が行われる。例えば、図16に示すハズレ用停止テーブルを参照して、左リール3Lの停止開始位置「14」に対応する滑り駒数「4」が決定された場合には、図柄位置「18」(コードナンバー「18」)に対応する「ベル」の図柄をセンターライン8bに沿って表示するように左リール3Lの停止制御が行われる。
図16に示すハズレ用停止テーブルには、このハズレ用停止テーブルに基づいてリール3L,3C,3Rの回転を停止する制御が行われた場合に図柄組合せテーブルに示される図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないように、滑り駒数が規定されている。
図17に示すリプレイA+リプレイB2用停止テーブルには、このリプレイA+リプレイB2用停止テーブルに基づいてリール3L,3C,3Rの回転を停止する制御が行われた場合にリプレイB2に対応する図柄の組合せが有効ライン(センターライン8b)に沿って表示されるように、滑り駒数が規定されている。
図18に示すリプレイA+リプレイB2+リプレイB1用停止テーブルには、基本的に、このリプレイA+リプレイB2+リプレイB1用停止テーブルに基づいてリール3L,3C,3Rの回転を停止する制御が行われた場合にリプレイB2に対応する図柄の組合せが有効ライン(トップライン8a)に沿って表示されるように、滑り駒数が規定されている。ただし、左リール3Lに対する停止操作が停止開始位置「0」、「1」、「6」〜「20」の何れかで行われ、且つ中リール3Cに対する停止操作が停止開始位置「11」〜「14」の何れかで行われた場合には、リプレイB1に対応する図柄の組合せが有効ライン(ボトムライン8c)に沿って表示される。
他方、リプレイA+リプレイB2+リプレイB1用停止テーブルに基づいてリール3L,3C,3Rの回転を停止する制御が行われた場合に、有効ラインとは異なるラインであって、表示窓21L,21C,21Rの斜め下方向のライン(いわゆるクロスダウンライン)、又は斜め上方向のライン(いわゆるクロスアップライン)には、「ベル−ベル−ベル」が並んで表示される。このようにすることで、有効ラインに係らないラインに沿って「ベル−ベル−ベル」が表示されることによって、有効ラインが5ラインさながらの演出を行うことができる。また、リプレイB1及びリプレイB2に対応する図柄の組合せは、異なる種類の図柄により構成される図柄の組合せであるにも拘わらず、このような図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されたことを遊技者が瞬時に把握することができる。
図19は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、画像制御回路(gSub)72aと、音・ランプ制御回路(mSub)72bとから構成されている。この画像制御回路(gSub)72a又は音・ランプ制御回路(mSub)72bは、主制御回路71を構成する回路基板とは各々別の回路基板上に構成されている。
主制御回路71と画像制御回路(gSub)72aとの間の通信は、主制御回路71から画像制御回路(gSub)72aへの一方向で行われ、画像制御回路(gSub)72aから主制御回路71へコマンド、情報等が送信されることはない。また、画像制御回路(gSub)72aと音・ランプ制御回路(mSub)72bとの間の通信は、画像制御回路(gSub)72aから音・ランプ制御回路(mSub)72bへの一方向で行われ、音・ランプ制御回路(mSub)72bから画像制御回路(gSub)72aへコマンド、情報等が送信されることはない。
画像制御回路(gSub)72aは、画像制御マイコン81、シリアルポート82、プログラムROM83、ワークRAM84、カレンダIC85、画像制御IC86、制御RAM87、画像ROM(CROM(キャラクタROM))88及びビデオRAM89で構成される。
画像制御マイコン81は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。画像制御マイコン81に備えられたCPUは、主制御回路71から送信されたコマンドに基づき、プログラムROM83内に格納されたプログラムに従って各種の処理を行う。なお、画像制御回路(gSub)72aは、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、プログラムROM83に格納されたプログラムを画像制御マイコン81が実行することによって乱数値を抽出するように構成されている。
シリアルポート82は、主制御回路71から送信されるコマンド等を受信する。プログラムROM83は、画像制御マイコン81が実行するプログラム(例えば、後述の図53〜図67)を格納する。
ワークRAM84は、画像制御マイコン81がプログラムを実行する場合に、一時的に情報を記憶するための手段として設けられる。ワークRAM84には、後述の演出データなど、種々の情報が格納される。
カレンダIC85は、日付データを記憶する。画像制御マイコン81には、操作部17が接続されている。実施例では、この操作部17を遊技場の従業員等が操作することにより日付の設定等が行われるようになっている。画像制御マイコン81は、操作部17から送信される入力信号に基づいて設定された日付情報をカレンダIC85に記憶する。カレンダIC85に記憶された日付情報はバックアップされることとなる。
ここで、前述のワークRAM84とカレンダIC85は、バックアップ対象となっている。つまり、画像制御マイコン81に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
画像制御IC86は、画像制御マイコン81により決定された演出内容(例えば、後述の演出データ)に応じた画像を生成し、液晶表示装置131に出力する。
制御RAM87は、画像制御IC86に含まれている。画像制御マイコン81は、この制御RAM87に対して情報等の書き込みや読み出しを行う。また、制御RAM87には、画像制御IC86のレジスタ等が展開されている。画像制御マイコン81は、画像制御IC86のレジスタ等を所定のタイミング毎に更新する。
画像制御IC86には、液晶表示装置131と、画像ROM88と、ビデオRAM89とが接続されている。尚、画像ROM88が画像制御マイコン81に接続された構成であってもよい。この場合、3次元画像データなど大量の画像データを処理する場合に有効な構成となる場合がある。画像ROM88は、画像を生成するための画像データ等を格納する。ビデオRAM89は、画像制御IC86で画像を生成する場合に一時的に情報を記憶するための手段である。また、画像制御IC86は、ビデオRAM89のデータを液晶表示装置131へ転送終了する毎に画像制御マイコン81に信号を送信する。
また、画像制御回路(gSub)72aでは、画像制御マイコン81が、音・ランプの演出の制御も行うこととなっている。画像制御マイコン81は、決定された演出内容(例えば、後述の演出データ)に基づいて、音・ランプの種類及び出力タイミングを決定する。そして、画像制御マイコン81は、所定のタイミング毎に、音・ランプ制御回路(mSub)72bにシリアルポート82を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路(mSub)72bでは、主に、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみの制御を行うこととなる。
音・ランプ制御回路(mSub)72bは、音・ランプ制御マイコン111、シリアルポート112、プログラムROM113、ワークRAM114、音源IC115、パワーアンプ116、音源ROM117で構成される。
音・ランプ制御マイコン111は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。音・ランプ制御マイコン111に備えられたCPUは、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づき、プログラムROM113内に格納されたプログラムに従って音・ランプの出力を制御するための処理を行う。
また、音・ランプ制御マイコン111には、LED類101及びランプ類102が接続されている。音・ランプ制御マイコン111は、画像制御回路(gSub)72aから所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、このLED類101及びランプ類102に出力信号(即ち、コマンド)を送信する。これにより、LED類101及びランプ類102が演出に応じた所定の態様で発光することとなる。
シリアルポート112は、画像制御回路(gSub)72aから送信されるコマンド等を受信する。プログラムROM113は、音・ランプ制御マイコン111が実行するプログラム等を格納する。ワークRAM114は、音・ランプ制御マイコン111が前述したプログラムを実行する場合に一時的に情報を記憶するための手段である。
音源IC115は、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づいて音源を生成し、パワーアンプ116に出力する。パワーアンプ116は増幅器であり、このパワーアンプ116にはスピーカ9L,9Rが接続されている。パワーアンプ116は、音源IC115から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ9L,9Rから出力させる。音源ROM117は、音源を生成するための音源データ等を格納する。
また、音・ランプ制御マイコン111には、音量調節部103が接続されている。音量調節部103は、遊技場の従業員等により操作可能となっており、スピーカ9L,9Rから出力される音量の調節を行うための手段である。音・ランプ制御マイコン111は、音量調節部103が送信する入力信号に基づいて、スピーカ9L,9Rから出力される音の音量を調節する制御を行う。
また、副制御回路72は、受信した後述の表示コマンドに、BBに係る表示役のデータが含まれる場合には、自己が管理する遊技状態をRB遊技状態(サブ)に変更する。また、副制御回路72は、受信した後述の表示コマンドに、MBに係る表示役のデータが含まれる場合には、自己が管理する遊技状態をMB遊技状態(サブ)に変更する。また、副制御回路72は、後述のボーナス終了コマンド、又は後述のMB終了時用RT演出管理カウンタに基づいて、自己が管理する遊技状態を一般遊技状態(サブ)に変更する。このようにすることで、基本的に、主制御回路71で管理する遊技状態と副制御回路72で管理する遊技状態とが対応するものとなる。ただし、MB遊技状態が終了してから1回のゲームについては、MB遊技状態(サブ)が維持される構成を採用したので、MB遊技状態の終了後の1のゲームについては、主制御回路71で管理する遊技状態と副制御回路72で管理する遊技状態とが対応していない。なお、副制御回路72で管理される遊技状態には、一般遊技状態(サブ)、RB遊技状態(サブ)、及びMB遊技状態(サブ)がある。ここで、MB遊技状態(サブ)、RB遊技状態(サブ)、主制御回路71で管理するRT1作動中フラグ〜RT3作動中フラグの何れかがオンであること(以下「RT(サブ)」という)、及び後述のボーナス確定演出データがセットされている以外の状態を、以下「通常状態(サブ)」という。
図20を参照して、通常状態(サブ)において演出決定テーブル(後述の図25〜図28)を決定するための演出内容決定テーブルについて説明する。
演出内容決定テーブルには、ステージと演出属性とに応じて、演出決定テーブルを識別するための情報が設けられている。また、演出内容決定テーブルには、演出決定テーブルに対応する演出の内容(以下「演出内容」という)が示されている。実施例の演出内容には、後述の「水晶演出」、「バトル演出」、「占い演出」、「武器屋演出」、「会話演出」、「敵出現演出」、「ボス敵出現演出」、及び「宝箱出現演出」が設けられている。
ここで、ステージは、演出の段階を識別するための情報である。実施例の演出のステージには、3種類のステージ(「ステージA」、「ステージB」、及び「ステージC」)が設けられている。また、演出属性は、演出の特徴及び性質を識別するための情報である。実施例の演出属性には、3種類の属性(属性「A」、属性「B」、及び属性「C」)が設けられている。
また、演出内容決定テーブルは、持越役の有無に応じて設けられている。すなわち、持越役がない場合には、図20の(1)に示す演出内容決定テーブルAが用いられて、演出決定テーブルが決定される。また、持越役がある場合には、図20の(2)に示す演出内容決定テーブルBが用いられて、演出決定テーブルが決定される。
例えば、持越役がなく、ステージが「ステージB」で演出属性が属性「C」である場合には、演出内容決定テーブルAが用いられて、「64/128」の確率で演出決定テーブルAが決定され、「16/128」の確率で演出決定テーブルGが決定され、「48/128」の確率で演出決定テーブルHが決定される。なお、以下で説明する各種テーブルに示される確率は、基本的に、テーブルに規定される情報が一の乱数値に基づく抽籤により決定される確率を示している。
また、演出内容決定テーブルA及び演出内容決定テーブルBでは、演出属性が属性「A」である場合には、同一のステージにおいては、演出属性が属性「B」又は属性「C」である場合と比べて、「バトル演出」が決定される確率が相対的に高い。また、演出属性が属性「B」である場合には、同一のステージにおいては、演出属性が属性「A」又は属性「C」である場合と比べて、「占い演出」が決定される確率が相対的に高い。また、演出属性が属性「C」である場合には、同一のステージにおいては、演出属性が属性「A」又は属性「B」である場合と比べて、「武器屋演出」が決定される確率が相対的に高い。このように、ステージ及び演出属性に基づいて演出決定テーブルを決定することで、液晶表示部2bなどを用いて行われる演出の特徴及び性質に統一性を持たせることができる。
図21を参照して、RT(サブ)において演出に係る演出内容識別子を決定するためのRT用演出内容決定テーブルについて説明する。
RT用演出内容決定テーブルには、演出用RT遊技数カウンタの値に応じて、演出内容識別子と演出管理カウンタにセットするための値とが規定されている。演出用RT遊技数カウンタは、副制御回路72で管理されるカウンタであり、RT(サブ)における残りのゲームの回数を計数するためのカウンタである。演出用RT遊技数カウンタの値は、RT遊技数カウンタの値が更新されることを契機として更新される。なお、RT遊技数カウンタの値が更新された場合でも、演出用RT遊技数カウンタの値が更新されない構成とすることは可能である。
ここで、演出内容識別子は、演出内容を識別するための情報である。例えば、演出内容「ボス敵出現演出」には、「ボス敵出現1G」、「ボス敵出現2G」が設けられるが、何れを演出内容として用いるかをこの演出内容識別子により識別できる。演出管理カウンタは、演出識別子に係る演出が継続して行われるゲームの回数を計数する演出のためのカウンタである。
実施例のRT用演出内容決定テーブルは、持越役の有無に応じて設けられている。すなわち、持越役がない場合には、図21の(1)に示すRT用演出内容決定テーブルAが用いられて、演出内容識別子及び演出管理カウンタにセットする値が決定される。また、持越役がある場合には、図21の(2)に示すRT用演出内容決定テーブルBが用いられて、演出内容識別子及び演出管理カウンタにセットする値が決定される。
例えば、持越役がなく、演出用RT遊技数カウンタの値が「1」である場合には、RT用演出内容決定テーブルAが用いられて、「8/128」の確率で演出内容識別子として「ボス敵出現1G」、及び演出管理カウンタにセットする値として「1」が決定される。また、「60/128」の確率で演出内容識別子として「敵出現1G」、及び演出管理カウンタにセットする値として「1」が決定される。「60/128」の確率で演出内容識別子として「宝箱出現1G」、及び演出管理カウンタにセットする値として「1」が決定される。なお、演出管理カウンタにセットされる値が演出用RT遊技数カウンタの値以下となる演出識別子が決定されるように、演出内容決定テーブルが構成されている。すなわち、RT用演出内容決定テーブルでは、RT(サブ)が終了したときに、継続して行われる演出も終了するように調整される。
図22を参照して、RT(サブ)において演出識別子が規定されるRT用演出決定テーブルを決定するためのRT用演出パターンテーブルについて説明する。
RT用演出パターンテーブルには、演出内容識別子と演出管理カウンタの値とに応じて、RT用演出決定テーブルを識別するための情報が規定されている。実施例のRT用演出パターンテーブルは、持越役の有無に応じて設けられている。すなわち、持越役がない場合には、図22の(1)に示すRT用演出パターンテーブルAが用いられて、RT用演出決定テーブルが決定される。また、持越役がある場合には、図22の(2)に示すRT用演出パターンテーブルBが用いられて、RT用演出決定テーブルが決定される。
例えば、持越役がなく、演出内容識別子が「宝箱出現2G」で演出管理カウンタの値が「2」である場合には、RT用演出パターンテーブルAが用いられて、RT用演出決定テーブルDが決定される。
ここで、RT用演出決定テーブルA〜RT用演出決定テーブルDは、RT用演出パターンテーブルA及びRT用演出パターンテーブルBの何れのRT用演出内容決定テーブルが用いられても決定され得る。しかしながら、RT用演出決定テーブルE及びRT用演出決定テーブルFは、RT用演出パターンテーブルBが用いられたときにのみ決定され得る。すなわち、RT用演出決定テーブルE及びRT用演出決定テーブルFは、持越役がある場合に決定され得る。
図23を参照して、RB遊技状態(サブ)において演出のパターンに係る演出パラメータを決定するためのBB用演出パラメータ決定テーブルについて説明する。
BB用演出パラメータ決定テーブルには、BB間遊技回数カウンタの値とBB作動回数カウンタの値とに応じて、演出パラメータの値が規定されている。ここで、設定値が大きいほど内部当籤役としてBBが決定される確率が高くなるので、BB間遊技回数カウンタの値は、相対的に小さい値となり、BB作動回数カウンタの値は、相対的に大きい値となる。また、BB用演出パラメータ決定テーブルに基づいて決定される演出パラメータの値は、基本的に、BB間遊技回数カウンタの値が大きいほど大きい値となり、BB作動回数カウンタの値が大きいほど大きい値となる。
BB間遊技回数カウンタは、一のビッグボーナスゲームの作動が終了してから次のビッグボーナスゲームの作動が開始するまでのゲームの回数(即ち、単位遊技)を計数するためのカウンタである。言い換えるならば、BB間遊技回数カウンタは、一のビッグボーナスゲームの作動が終了することを契機として、この一のビッグボーナスゲームの作動が行われているときに計数されたゲームの回数がクリアされ(即ち、計数されたゲームの回数に「0」が格納され)、ゲームの回数の計数が開始されるものである。BB作動回数カウンタは、遊技機1の電源が投入されてから、ビッグボーナスゲームの作動が行われた回数を計数するためのカウンタである。狭義には、BB作動回数カウンタは、1日におけるビッグボーナスゲームの作動の回数を計数するためのカウンタである。演出パラメータは、後述の演出パターンを決定するときに用いられる情報である。
例えば、BB間遊技回数カウンタの値が「2000」でBB作動回数カウンタの値が「15」である場合には、演出パラメータの値として「3」が決定される。なお、決定された演出パラメータの値は、ワークRAM84の所定の領域に格納される。
図24を参照して、RB遊技状態(サブ)において演出のパターンを決定するためのBB用演出パターン決定テーブルについて説明する。
BB用演出パターン決定テーブルには、設定(設定値)と演出パラメータの値とに応じて、演出のパターン(以下「演出パターン」という)が規定されている。すなわち、決定された演出パラメータの値だけでなく、設定値そのものが加味されることで、決定される演出パターンに基づいて行われる演出は、設定値を看破し易いものとなる。
実施例の演出パターンには、4種類の演出パターン(「A→A」、「A→B」、「B→A」、及び「B→B」)が設けられている。例えば、設定が設定「6」で演出パラメータの値が「4」である場合には、演出パターンとして、「96/128」の確率で「A→A」が決定され、「32/128」の確率で「A→B」が決定される。
ここで、BB用演出パターン決定テーブルに示される「A」は、BB用演出決定テーブルA(後述の図31の(1))を示し、「B」は、BB用演出決定テーブルB(後述の図31の(2))を示す。例えば、演出パターンとして、「A→B」が決定された場合には、この演出パターンに基づいて行われる演出は、所定の回数のゲームでは、BB用演出決定テーブルAに基づいて決定された演出識別子に対応するものとなり、所定の回数のゲームの終了後では、BB用演出決定テーブルBに基づいて決定された演出識別子に対応するものとなる。
図25〜図31を参照して、演出に係る演出識別子を決定するための演出決定テーブルについて説明する。
演出決定テーブルには、演出識別子が規定されている。演出識別子は、多彩な演出を実現するために必要な複数の情報(データ)から構成される演出データを決定するための情報である。演出データは、液晶表示部2bにおける演出の態様を識別可能な画像データ、LED類101、及びランプ類102における演出の態様を識別可能な光源データ、及びスピーカ9L,9Rにより出音される演出に関する効果音(音源)を生成するための音源データにより構成される。なお、演出決定テーブルは、遊技状態及び持越役の有無等に応じて、複数設けられるが、図25〜図31に示す演出決定テーブル以外の演出決定テーブルの図示は省略している。
まず、通常状態(サブ)で参照される演出決定テーブル(図25〜図28)について説明する。
図25の(1)に示す演出決定テーブルA及び図25の(2)に示す演出決定テーブルBには、「水晶演出」に係る演出識別子が規定されている。すなわち、演出内容決定テーブルで演出内容として「水晶演出」が決定されると、演出決定テーブルA又は演出決定テーブルBに基づいて演出識別子が決定される。なお、持越役がない場合には、演出決定テーブルAに基づいて演出識別子が決定され、持越役がある場合には、演出決定テーブルBに基づいて演出識別子が決定される。
ここで、「水晶演出」は、液晶表示部2bに表示される水晶(画像)の色を用いて内部当籤役を示唆する演出である。例えば、液晶表示部2bに表示される水晶の色が黄色である場合には、遊技者は、内部当籤役にベルが含まれていることに期待できる。なお、演出決定テーブルA及び演出決定テーブルBに示される「水晶(黄色)」、「水晶(青色)」、及び「水晶(白色)」以外の「水晶演出」の例は、省略している。
また、演出決定テーブルAには、内部当籤役とアイテムフラグ(いわゆるアイテムの情報)とに応じて、演出識別子が規定されている。演出決定テーブルBには、アイテムフラグに応じて、演出識別子が規定されている。
例えば、演出内容決定テーブルに基づいて演出決定テーブルAが決定され、内部当籤役にベルが含まれ、アイテムフラグが「剣2+鎧1」である場合には、「16/128」の確率で演出識別子として「演出なし」が決定され、「112/128」の確率で演出識別子として「水晶(黄色)」が決定される。
ここで、アイテムフラグは、主人公の装備品として液晶表示部2bに表示される。実施例のアイテムフラグには、「剣1」、「鎧1」、「剣1+鎧1」、「剣2」、「鎧2」、「剣2+鎧1」、「剣1+鎧2」、及び「剣2+鎧2」が設けられている。言い換えるならば、アイテムフラグは、液晶表示部2bに表示される主人公の装備品を識別するための情報であると言える。この情報は、ワークRAM84の所定の領域に格納される。
例えば、アイテムフラグとして「剣1+鎧1」が決定されている場合には、液晶表示部2bに表示される主人公の身形は、「剣1」と「鎧1」とを有するものとなる。すなわち、複数種類のアイテムフラグに基づいて、主人公の装備品が変更されて液晶表示部2bに表示されるので、演出の視覚的効果を高めることができる。
また、アイテムフラグは、アイテムフラグ更新テーブル(後述の図32及び図33)に基づいて更新(変更)される。具体的には、アイテムフラグがないときに更新が1回行われると、アイテムフラグは、「剣1」又は「鎧1」となる。続いて、更新が1回行われると、アイテムフラグは、「剣2」、「鎧2」、又は「剣1+鎧1」となる。続いて、更新が1回行われると、アイテムフラグは、「剣2+鎧1」又は「剣1+鎧2」を示すものとなる。続いて、更新が1回行われると、アイテムフラグは、「剣2+鎧2」となる。
演出決定テーブルAを参照すると、例えば、内部当籤役がベルである場合には、上記更新が行われた回数が多いほど、このベルを示唆する「水晶(黄色)」が演出識別子として決定される確率(いわゆる演出の信頼度)が高いことが判明する。すなわち、アイテムフラグに応じて、演出の信頼度は異なるものとなっている。すなわち、遊技者は、アイテムフラグに基づく演出により、内部当籤役を推測することができるようになる。このように、内部当籤役を推測する楽しみが遊技者に与えられることで、演出に対する遊技者の期待感を向上させることができる。
また、アイテムフラグが更新された回数に応じて、演出の信頼度が異なるということから、アイテムフラグが更新された回数は、遊技者にとっての有利さの度合を示す指標の1つとなっていると言える。すなわち、アイテムフラグが更新された回数が多いほど、遊技者にとっての有利さの度合が大きいと言える。
図26の(1)に示す演出決定テーブルC及び図26の(2)に示す演出決定テーブルDには、「バトル演出」に係る演出識別子が規定されている。すなわち、演出内容決定テーブルで演出内容として「バトル演出」が決定されると、演出決定テーブルC又は演出決定テーブルDに基づいて演出識別子が決定される。なお、持越役がない場合には、演出決定テーブルCに基づいて演出識別子が決定され、持越役がある場合には、演出決定テーブルDに基づいて演出識別子が決定される。
ここで、「バトル演出」は、主人公と敵との戦いに基づいて内部当籤役にボーナスが含まれているか否か(即ち、持越役の有無)を報知する演出である。この「バトル演出」は、基本的に、複数のゲームに亘って行われる一連の演出である。実施例の「バトル演出」には、複数種類の演出が設けられている。
また、演出決定テーブルCには、内部当籤役とアイテムフラグとに応じて、演出識別子が規定されている。他方、演出決定テーブルDには、アイテムフラグに応じて、演出識別子が規定されている。例えば、演出内容決定テーブルに基づいて演出決定テーブルCが決定され、内部当籤役にベルが含まれ、アイテムフラグが「剣2+鎧1」である場合には、「8/128」の確率で演出識別子として「演出なし」が決定され、「60/128」の確率で演出識別子として「バトル(負け)1G」が決定され、「60/128」の確率で演出識別子として「バトル(逃げ)1G」が決定される。
具体的には、演出決定テーブルCに基づいて決定される演出識別子には、「演出なし」、「バトル(負け)1G」、「バトル(負け)2G」、「バトル(負け)3G」、及び「バトル(逃げ)1G」が設けられる。他方、演出決定テーブルCに基づいて決定される演出識別子には、演出なし、「バトル(勝ち)1G」、「バトル(勝ち)2G」、「バトル(勝ち)3G」、「バトル(逃げ)1G」が設けられる。
例えば、「バトル(負け)2G」が演出識別子として決定された場合は、2ゲームに亘って行われる「バトル演出」において、最終ゲームである2ゲーム目に、主人公が敵に敗北する演出が行われる。遊技者は、この演出により、内部当籤役にボーナスが含まれていないことを把握できる。他方、「バトル(勝ち)2G」が演出識別子として決定された場合は、2ゲームに亘って行われる「バトル演出」において、最終ゲームである2ゲーム目に、主人公が敵に勝利する演出が行われる。遊技者は、この演出により、内部当籤役にボーナスが含まれていることを把握できる。すなわち、「バトル演出」の結果に基づいて、遊技者は、内部当籤役にボーナスが含まれているか否かを把握できる場合がある。
図27の(1)に示す演出決定テーブルE、及び図27の(2)に示す演出決定テーブルFには、「占い演出」に係る演出識別子が規定されている。すなわち、演出内容決定テーブルで演出内容として「占い演出」が決定されると、演出決定テーブルE又は演出決定テーブルFに基づいて演出識別子が決定される。なお、持越役がない場合には、演出決定テーブルEに基づいて演出識別子が決定され、持越役がある場合には、演出決定テーブルFに基づいて演出識別子が決定される。
ここで、「占い演出」は、占い者が未来の吉凶を判断、予想をする演出である。「占い演出」に係る演出識別子には、「占い(なし)」、「占い(悪い)」、「占い(普通)」、及び「占い(良い)」が設けられる。
また、演出決定テーブルE及び演出決定テーブルFに規定される演出識別子は、所持金カウンタの値に応じて設けられている。例えば、演出内容決定テーブルに基づいて演出決定テーブルEが決定され、所持金カウンタの値が「500」である場合には、「128/128」の確率で演出識別子として「占い(なし)」が決定される。
所持金カウンタは、主人公が有する財を計数するためのカウンタである。所持金カウンタの値は、所持金カウンタ更新テーブル(後述の図34〜図36)に基づいて変化(増減)する。尚、所持金カウンタの値は、液晶表示部2bに表示されるので、遊技者は、所持金カウンタの値を容易に把握することができる。
ここで、演出決定テーブルFに基づいて演出識別子として「占い(良い)」が決定される確率は、演出決定テーブルEに基づいて演出識別子として「占い(良い)」が決定される確率と比べて、相対的に高くなるように規定されている。したがって、演出識別子として「占い(良い)」が決定された場合には、遊技者は、この演出識別子に係る演出から内部当籤役にボーナスが含まれている可能性が高いというような推測ができる。
また、演出決定テーブルFには、所持金カウンタの値が大きいほど「占い(良い)」が決定される確率が高くなるように、演出識別子が規定されている。すなわち、所持金カウンタの値に応じて上記推測を行う機会が与えられる頻度が異なるということから、所持金カウンタの値は、遊技者にとっての有利さの度合を示す指標の1つと言える。言い換えるならば、所持金カウンタの値が大きいほど、遊技者にとっての有利さの度合が大きいと言える。
図27の(3)に示す演出決定テーブルGには、「武器屋演出」に係る演出識別子が規定されている。すなわち、演出内容決定テーブルで演出内容として「武器屋演出」が決定されると、演出決定テーブルGに基づいて演出識別子が決定される。
ここで、「武器屋演出」は、武器を売買するための店(いわゆる武器屋)に主人公が訪れる演出である。なお、「武器屋演出」では、アイテムフラグ更新テーブル(後述の図32)に基づいて、現在のアイテムフラグに応じてアイテムが更新される場合がある。「武器屋演出」に係る演出識別子には、「武器屋(留守)」、「武器屋A」、及び「武器屋B」が設けられる。
また、演出決定テーブルGに規定される演出識別子は、所持金カウンタの値とアイテムフラグに応じて設けられている。例えば、演出内容決定テーブルに基づいて演出決定テーブルGが決定され、所持金カウンタの値が「6000」でアイテムフラグが「剣2+鎧1」である場合には、「128/128」の確率で演出識別子として「武器屋(留守)」が決定される。
図28に示す演出決定テーブルHには、「会話演出」に係る会話番号と演出識別子とが規定されている。すなわち、演出内容決定テーブルで演出内容として「会話演出」が決定されると、演出決定テーブルHに基づいて会話番号と演出識別子とが決定される。ここで、「会話演出」は、主人公が出会す人(いわゆる通行人)と会話する演出である。
演出決定テーブルHに規定される会話番号は、ポインタの値(ポインタ値)に応じて設けられている。ポインタ値は、ワークRAM84の所定の領域であるポインタに格納される。このポインタは、演出識別子に対応して設けられている。
例えば、演出内容決定テーブルに基づいて演出決定テーブルHが決定された場合には、「16/128」の確率で、演出識別子として「通行人A出現」が決定される。また、「16/128」の確率で、演出識別子として「通行人B出現」が決定される。また、「16/128」の確率で、演出識別子として「通行人C出現」が決定される。また、「80/128」の確率で、演出識別子として「通行人D出現」が決定される。そして、決定された演出識別子に対応するポインタのポインタ値に基づいて、会話番号が決定される。
このように、演出決定テーブルHは、既に決定された演出識別子に基づいて、ポインタ値(即ち、段階情報)が変更され、次の会話番号(即ち、会話の内容)が決定されるように構成されている。すなわち、演出識別子毎にポインタを設けてポインタ値を変更することにより、同一の演出識別子であってもゲームを行う毎に徐々に会話番号(即ち、主人公及び通行人の台詞)を変化させることができる。例えば、演出識別子として「通行人A出現」が決定されているとき、ポインタの値が「1」であれば、「最近、山賊(つまり、敵)が出没する。」という会話演出が行われ、ポインタの値が「6」であれば、「最近出没する山賊は、王様(つまり、ボス敵)の配下であるらしい。」という会話演出が行われる。すなわち、演出決定テーブルHは、演出の進み具合に応じて演出識別子が決定されるように構成されている。これにより、単に毎回のゲームにおいて抽籤で演出を決定することと比して、高い演出の効果を奏する事は勿論、ポインタ値に応じて会話の内容を連結させることで、一連のストーリー(即ち、物語)を進行させ、且つその進行に食い違いを生じさせない遊技機を提供することができる。
次に、RT(サブ)で用いられる演出決定テーブル(図29)について説明する。
図29の(1)に示すRT用演出決定テーブルAには、「敵出現演出」に係る演出識別子が規定されている。すなわち、RT用演出内容決定テーブルで演出内容として「敵出現演出」が決定されると、RT用演出決定テーブルAに基づいて演出識別子が決定される。
ここで、「敵出現演出」は、敵が出現する演出である。「敵出現演出」に係る演出識別子には、「敵1体出現」、「敵2体出現」、及び「敵3体出現」が設けられる。
また、RT用演出決定テーブルAに規定される演出識別子は、内部当籤役に応じて設けられている。例えば、RT用演出パターンテーブルに基づいてRT用演出決定テーブルAが決定され、内部当籤役がリプレイである場合には、「96/128」の確率で演出識別子として「敵1体出現」が決定され、「32/128」の確率で演出識別子として「敵2体出現」が決定される。
図29の(2)に示すRT用演出決定テーブルB、及び図29の(5)に示すRT用演出決定テーブルEには、「宝箱出現演出」に係る演出識別子が規定されている。すなわち、RT用演出内容決定テーブルで演出内容として「宝箱出現演出」が決定されると、RT用演出決定テーブルB又はRT用演出決定テーブルEに基づいて演出識別子が決定される。
ここで、「宝箱出現演出」は、宝が入った箱(いわゆる宝箱)が出現する演出である。「宝箱出現演出」に係る演出識別子には、「宝箱1個出現」、「宝箱2個出現」、「宝箱3個出現」、及び「ボーナス宝箱出現」が設けられる。
また、RT用演出決定テーブルBに規定される演出識別子は、内部当籤役に応じて設けられている。例えば、RT用演出パターンテーブルに基づいてRT用演出決定テーブルBが決定され、内部当籤役がリプレイである場合には、「96/128」の確率で演出識別子として「宝箱1個出現」が決定され、「32/128」の確率で演出識別子として「宝箱2個出現」が決定される。
他方、RT用演出決定テーブルEに規定される演出識別子は、「ボーナス宝箱出現」である。また、RT用演出パターンテーブルに基づいてRT用演出決定テーブルEが決定された場合には、「128/128」の確率で演出識別子として「ボーナス宝箱出現」が決定される。
ここで、RT用演出パターンテーブルBにのみRT用演出決定テーブルEが規定されていることから、持越役がある場合にのみRT用演出決定テーブルEが用いられる。言い換えるならば、「ボーナス宝箱出現」に係る演出が行われた場合には、遊技者は、内部当籤役にボーナスを含んでいることを把握できる。
図29の(3)に示すRT用演出決定テーブルC、及び図29の(6)に示すRT用演出決定テーブルFには、「ボス敵出現演出」に係る演出識別子が規定されている。すなわち、RT用演出内容決定テーブルで演出内容として「ボス敵出現演出」が決定されると、RT用演出決定テーブルC又はRT用演出決定テーブルFに基づいて演出識別子が決定される。
ここで、「ボス敵出現演出」は、ボス敵が出現する演出である。「ボス敵出現演出」に係る演出識別子には、「ボス敵(去る)」、「ボス敵(声のみ)」、「ボス敵(影のみ)」、及び「ボス敵(登場)」が設けられる。
また、RT用演出決定テーブルCに規定される演出識別子は、内部当籤役に応じて設けられている。例えば、RT用演出パターンテーブルに基づいてRT用演出決定テーブルCが決定され、内部当籤役がリプレイである場合には、「96/128」の確率で演出識別子として「ボス敵(去る)」が決定され、「32/128」の確率で演出識別子として「ボス敵(声のみ)」が決定される。
他方、RT用演出決定テーブルFに規定される演出識別子は、「ボス敵(登場)」である。また、RT用演出パターンテーブルに基づいてRT用演出決定テーブルFが決定された場合には、「128/128」の確率で演出識別子として「ボス敵(登場)」が決定される。
ここで、RT用演出パターンテーブルBにのみRT用演出決定テーブルFが規定されていることから、持越役がある場合にのみRT用演出決定テーブルFが用いられる。言い換えるならば、「ボス敵(登場)」に係る演出が行われた場合には、遊技者は、内部当籤役にボーナスを含んでいることを把握できる。
図29の(4)に示すRT用演出決定テーブルDには、「敵出現演出」、「宝箱出現演出」、及び「ボス敵出現演出」に共通の演出(以下「共通演出」という)に係る演出識別子が規定されている。すなわち、RT用演出内容決定テーブルに基づいて決定される演出内容に拘わらず、RT用演出決定テーブルDに基づいて演出識別子が決定される場合がある。
ここで、共通演出は、主人公が移動する演出である。共通演出に係る演出識別子には、「主人公歩く」及び「主人公走る」が設けられる。
また、RT用演出決定テーブルDに規定される演出識別子は、内部当籤役に応じて設けられている。例えば、RT用演出パターンテーブルに基づいてRT用演出決定テーブルDが決定され、内部当籤役がリプレイである場合には、「128/128」の確率で演出識別子として「主人公歩く」が決定される。
次に、MB遊技状態(サブ)で用いられる演出決定テーブル(図30)について説明する。
図30の(1)に示すMB用演出決定テーブルA、及び図30の(2)に示すMB用演出決定テーブルBには、MB遊技状態(サブ)で行われる演出に係る演出識別子が規定されている。すなわち、MB遊技状態(サブ)では、MB用演出決定テーブルA及びRT用演出決定テーブルBに基づいて演出識別子が決定される。
MB用演出決定テーブルAでは、演出識別子として「宝箱(大)」が決定されることはない。他方、MB用演出決定テーブルBでは、演出識別子として「踊り子A」及び「踊り子B」が決定されることはなく、演出識別子として「宝箱(小)」又は「宝箱(大)」が決定される。
次に、RB遊技状態(サブ)で用いられる演出決定テーブル(図31)について説明する。
図31の(1)に示すBB用演出決定テーブルA、及び図31の(2)に示すBB用演出決定テーブルBには、アイテムフラグに応じて、「味方攻撃演出」又は「敵攻撃演出」に係る演出識別子が規定されている。すなわち、RB遊技状態(サブ)では、BB用演出決定テーブルA及びBB用演出決定テーブルBに基づいて演出識別子が決定される。
「味方攻撃演出」は、主人公又は味方が敵を攻撃する演出である。「味方攻撃演出」に係る演出識別子には、「味方攻撃(小)」、「味方攻撃(中)」、及び「味方攻撃(大)」が設けられる。また、「敵攻撃演出」は、敵が主人公を攻撃する演出である。「敵攻撃演出」に係る演出識別子には、「敵攻撃(小)」、「敵攻撃(中)」、及び「敵攻撃(大)」が設けられる。
図32を参照して、通常状態(サブ)においてアイテムフラグを更新するためのアイテムフラグ更新テーブルについて説明する。
アイテムフラグ更新テーブルには、演出識別子と現在のアイテムフラグとに応じて、更新されるアイテムフラグの情報が規定されている。例えば、演出決定テーブルGに基づいて決定された演出識別子が「武器屋A」で、現在のアイテムフラグが「剣1+鎧1」である場合には、「126/128」の確率で更新されるアイテムフラグはなく、「1/128」の確率で更新されるアイテムフラグとして「剣2」が決定され、「1/128」の確率で更新されるアイテムフラグとして「鎧2」が決定される。
図33を参照して、RT(サブ)においてアイテムフラグを更新するためのRT用アイテムフラグ更新テーブルについて説明する。
RT用アイテムフラグ更新テーブルには、演出識別子と現在のアイテムフラグとに応じて、更新されるアイテムフラグの情報が規定されている。なお、RT用演出決定テーブルに基づいて「宝箱出現演出」に係る演出識別子以外の演出識別子が決定された場合には、アイテムフラグは更新されない。例えば、RT用演出決定テーブルBに基づいて決定された演出識別子が「宝箱1個出現」で、現在のアイテムフラグが「鎧1」である場合には、「96/128」の確率で更新されるアイテムフラグはなく、「32/128」の確率で更新されるアイテムフラグとして「剣1」が決定される。
このように、実施例のアイテムフラグは、図32又は図33に示すアイテムフラグ更新テーブルに基づいて更新される。ここで、図32に示すアイテムフラグ更新テーブルは、「武器屋演出」に係る演出識別子が決定された場合に用いられる。よって、図27の(3)には、所持金カウンタの値が大きいほど「武器屋演出」に係る演出識別子が決定される確率が高くなることが示されているので、所持金カウンタの値が大きいほど、アイテムフラグが更新される機会が多く与えられることが判明する。すなわち、アイテムフラグの更新される回数が多いほど、遊技者にとっての有利さの度合が大きくなるということから、所持金カウンタの値が大きいほど遊技者にとっての有利さの度合が大きくなると言える。言い換えるならば、アイテムフラグは、所持金カウンタの値に基づいて更新される。
また、図33に示すRT用アイテムフラグ更新テーブルは、「宝箱出現演出」に係る演出識別子が決定された場合に用いられる。よって、図29の(2)には(RT用演出決定テーブルB)、内部当籤役に応じて、「宝箱出現演出」に係る演出識別子が決定される確率が異なることが示されているので、アイテムフラグが内部当籤役に基づいて更新されることが判明する。また、図22には、演出管理カウンタの値に応じてRT用演出決定テーブルBが決定されるので、アイテムフラグが演出管理カウンタの値に基づいて更新されることが判明する。
したがって、アイテムフラグは、所持金カウンタの値、内部当籤役、演出管理カウンタの値等の種々の要因に基づいて更新される。
図34を参照して、通常状態(サブ)において所持金カウンタを更新するための所持金カウンタ更新テーブルについて説明する。
所持金カウンタ更新テーブルには、演出識別子と更新されるアイテムフラグとに応じて、所持金カウンタの更新に係る値(以下「更新値」という)が規定されている。所持金カウンタの値から「バトル(負け)演出」(即ち、「バトル(負け)1G」、「バトル(負け)2G」、及び「バトル(負け)3G」)に係る更新値を減算した結果が負となる場合には、所持金カウンタの値を「0」に更新する。なお、「占い演出」及び「武器屋演出」は、所持金カウンタの値に応じて演出識別子が決定されるので、現在の所持金カウンタの値から「占い演出」又は「武器屋演出」に係る更新値を減算した結果が負となることはない。また、所持金カウンタ更新テーブルに示す演出識別子以外の演出識別子に対応する更新値については、図示を省略している。
例えば、演出決定テーブルGに基づいて決定された演出識別子が「武器屋A」で、現在のアイテムフラグが「剣1」である場合には、更新値として「−5000」が決定される。
図35を参照して、RT(サブ)において所持金カウンタを更新するためのRT用所持金カウンタ更新テーブルについて説明する。
RT用所持金カウンタ更新テーブルには、演出識別子に応じて、更新値が規定されている。また、所持金カウンタ更新テーブルに示す演出識別子以外の演出識別子に対応する更新値については、図示を省略している。
RT用所持金カウンタ更新テーブルには、敵の出現数が多い演出に係る演出識別子に対応して大きくなるように更新値が規定されている。また、宝の出現数が多い演出に係る演出識別子に対応して大きくなるように更新値が規定されている。例えば、RT用演出決定テーブルに基づいて決定された演出識別子が「敵2体出現」である場合には、更新値として「400」が決定される。
図36を参照して、MB遊技状態(サブ)において所持金カウンタを更新するためのMB用所持金カウンタ更新テーブルについて説明する。
MB用所持金カウンタ更新テーブルには、演出識別子に応じて、更新値が規定されている。例えば、MB用演出決定テーブルに基づいて決定された演出識別子が「宝箱(大)」である場合には、更新値として「1000」が決定される。
図37を参照して、ステージを移行するためのステージ移行先決定テーブルについて説明する。
ステージ移行先決定テーブルには、現在のステージと演出識別子とに応じて、移行先のステージの情報が規定されている。なお、ステージ移行先決定テーブルに示す演出識別子以外の演出識別子に対応する移行先のステージの情報については、図示を省略している。
例えば、現在のステージがステージAで、演出決定テーブルEに基づいて決定された演出識別子が「占い(悪い)」である場合には、「112/128」の確率で移行先のステージは決定されず、「16/128」の確率で移行先のステージとしてステージBが決定される。
図38を参照して、ポインタを移行するためのポインタ移行先決定テーブルについて説明する。
ポインタ移行先決定テーブルには、現在のポインタ値と演出識別子とに応じて、移行先のポインタ値が規定されている。例えば、現在のポインタ値が「10」で、演出決定テーブルHに基づいて決定された演出識別子が「通行人D出現」である場合には、移行先のポインタとして「11」が決定される。
ここで、ポインタ移行先決定テーブルに基づいて決定されるポインタ値は、「21」となることはないが、BB終了時用ポインタ移行先決定テーブル(後述の図42)に基づいて決定されるポインタ値は、「21」となる場合がある。すなわち、ポインタ値「21」及び「22」に基づいて決定される会話番号に係る演出が行われることで、一連の物語が終了することから、ビッグボーナスゲームの作動の終了を契機として、一連の物語の結末を知ることができる場合がある。
図39を参照して、演出属性を決定するための演出属性変更テーブルについて説明する。
演出属性変更テーブルには、会話番号に応じて、演出属性の情報が規定されている。例えば、演出決定テーブルHに基づいて決定された会話番号が「411」である場合には、演出属性として「A」が決定される。なお、演出属性変更テーブルに示す会話番号以外の会話番号が演出決定テーブルHに基づいて決定された場合は、演出属性は決定されない(即ち、演出属性は変更されない)。
図40を参照して、BB終了時用演出パラメータを決定するためのBB終了時用演出パラメータ決定テーブルについて説明する。
BB終了時用演出パラメータ決定テーブルには、演出識別子に応じて、BB終了時用演出パラメータの値が規定されている。具体的には、BB終了時用演出パラメータ決定テーブルに規定されるBB終了時用演出パラメータの値は、「味方攻撃(小)」、「味方攻撃(中)」、「味方攻撃(大)」の順に大きい値となる。また、「敵攻撃(大)」、「敵攻撃(中)」、「敵攻撃(小)」の順に大きい値となる。例えば、BB用演出決定テーブルに基づいて決定された演出識別子が「味方攻撃(大)」である場合には、BB終了時用演出パラメータとして「5」が決定される。
ここで、BB終了時用演出パラメータは、演出データを決定するための指標である。実施例では、BB終了時用演出パラメータ決定テーブルに基づいて決定されたBB終了時用演出パラメータの値は、BB終了時用演出パラメータカウンタに累積される。言い換えるならば、BB終了時用演出パラメータカウンタは、BB終了時用演出パラメータ決定テーブルに基づいて決定されたBB終了時用演出パラメータの値を計数するためのカウンタである。
図41を参照して、演出データを決定するためのBB終了時用演出決定テーブルについて説明する。
BB終了時用演出決定テーブルには、BB終了時用演出パラメータカウンタの値とBB作動回数カウンタの値とに応じて、演出データが規定されている。例えば、BB終了時用演出パラメータカウンタの値が「8」でBB作動回数カウンタの値が「10」である場合には、演出データとして演出データ3が決定される。なお、BB作動回数カウンタの値が「11」以上でなければ、演出データ5が演出データとして決定されることはない。
図42を参照して、BB終了時にポインタを移行するためのBB終了時用ポインタ移行先決定テーブルについて説明する。
BB終了時用ポインタ移行先決定テーブルには、演出データに応じて、移行先のポインタ値が規定されている。例えば、BB終了時用演出決定テーブルに基づいて決定された演出データが演出データ5である場合には、移行先のポインタとして「21」が決定される。なお、移行先のポインタとして「21」が決定された場合には、一連の物語の結末を知ることができ得るので、遊技者は、演出データ5に係る演出が行われることに期待をして開始操作を行うことができる。
図43を参照して、デモ画面に係る演出データを決定するためのデモ画面決定テーブルについて説明する。
デモ画面決定テーブルには、アイテムフラグに応じて、演出データが規定されている。例えば、現在のアイテムフラグが「剣1+鎧1」である場合には、演出データとしてデモ画面4に係る演出データが決定される。この演出データが決定された場合には、液晶表示部2bに表示される主人公の身形は、「銀の剣+銀の鎧」を有するものとなる。すなわち、種々の要因に応じて更新されるアイテムフラグに基づいて、演出データが決定されるので、単に、抽籤により演出データを決定して液晶表示部2bに表示する場合と比べて、決定された演出データに基づいて液晶表示部2bに表示される画像は、バリエーションに富んだものとなる。この結果、デモンストレーションの演出の視覚的効果を高めることができる。
また、アイテムフラグは、遊技者にとっての有利さの度合を示す指標であるが、有利さの度合を直接的に示すものではないことから、アイテムフラグに基づくデモンストレーションの演出により有利さの度合いの大小が遊技者により把握されることはない。すなわち、デモンストレーションの演出により、この遊技機が敬遠される事態を回避することができる。したがって、遊技機の稼働率が低下する虞を極力排除しつつ、視覚的効果の高い魅力的なデモンストレーションの演出を行うことができる。
図44〜図52に示すフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
図44を参照して、メインCPU(即ち、CPU31)の制御によるメインフローチャートについて説明する。
初めに、CPU31は、初期化処理を行う(ステップS1)。具体的には、CPU31は、RAM33が正常か否かのチェックや入出力ポートの初期化などを行う。また、CPU31は、リセットスイッチ26及び設定用鍵型スイッチ27からの信号に基づいて、決定された設定値をRAM33の所定の領域(例えば、設定値格納領域)に格納する処理を行う。続いて、CPU31は、指定格納領域のクリアをする(ステップS2)。具体的には、CPU31は、RAM33の所定の領域(例えば、内部当籤役格納領域の情報)のデータの消去等を行う。続いて、CPU31は、後で図45を参照して説明するボーナス作動監視処理を行う(ステップS3)。この処理では、作動中フラグに基づいてボーナスゲームの作動の管理が行われる。
次に、CPU31は、後で図46を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS4)。この処理では、投入枚数に基づいて開始操作が可能であるか否かが判別される。
次に、CPU31は、乱数値を抽出し、乱数値格納領域に格納する(ステップS5)。このステップS5の処理で抽出された乱数値は、内部抽籤処理(後述の図47)において使用される。続いて、CPU31は、遊技状態監視処理を行う(ステップS6)。具体的には、CPU31は、RB作動中フラグがオンであれば、RB遊技状態を示す識別子をRAM33に格納する(即ち、RB遊技状態を示すデータを遊技状態格納領域の所定の領域に格納する)。また、CPU31は、RB作動中フラグがオフであり、MB作動中フラグがオンでれば、MB遊技状態を示す識別子をRAM33に格納する。また、CPU31は、RB作動中フラグ及びMB作動中フラグがオフであれば、一般遊技状態を示す識別子をRAM33に格納する。続いて、CPU31は、後で図47を参照して説明する内部抽籤処理を行う(ステップS7)。この処理では、内部当籤役が決定される。
次に、CPU31は、RT遊技数カウンタ更新処理を行う(ステップS8)。具体的には、CPU31は、RT遊技数カウンタの値が「0」であるか否かを判別し、RT遊技数カウンタの値が「0」でないと判別した場合、RT遊技数カウンタの値を「1」減算する。CPU31は、上記減算の結果、RT遊技数カウンタの値が「0」になったか否かを判別し、RT遊技数カウンタの値が「0」になったと判別した場合には、RT1作動中フラグ〜RT4作動中フラグをオフに更新(即ち、クリア)する。
続いて、CPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に送信する(ステップS9)。スタートコマンドは、遊技状態、内部当籤役などの情報を含み、副制御回路72に送信される。続いて、CPU31は、回胴停止初期設定処理を行う(ステップS10)。すなわち、CPU31は、停止テーブル決定テーブルを参照して、ステップS7で決定した内部当籤役に基づいて、リール3L,3C,3Rの停止制御で用いる停止テーブルを決定する。続いて、CPU31は、全リール3L,3C,3Rの回転開始を要求する(ステップS11)。具体的には、CPU31は、停止ボタン7L,7C,7Rの各々に対応する後述の3つの有効停止ボタンフラグを全てオンに更新する。これにより、3個の停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作が有効化される。続いて、CPU31は、後で図49を参照して説明するリール停止制御処理を行う(ステップS12)。この処理では、リール3L,3C,3Rの回転を停止する制御が行われる。
次に、CPU31は、図柄組合せテーブルを参照し、有効ラインに沿って表示される図柄の組合せに基づいて表示役等を決定する(ステップS13)。この処理では、表示役のデータ及びメダルの払出枚数のデータが決定される。
次に、CPU31は、表示コマンドを副制御回路72に送信する(ステップS14)。表示コマンドには、ステップS13で決定された表示役のデータが含まれる。続いて、CPU31は、ステップS13の処理において決定されるメダルの払出枚数に基づいてメダルを払出すメダル払出処理を行う(ステップS15)。続いて、CPU31は、払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(ステップS16)。具体的には、CPU31は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「1」以上であれば、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタの値を減算する。
続いて、CPU31は、RB作動中フラグ、BB1作動中フラグ、BB2作動中フラグ、又はMB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS17)。このとき、RB作動中フラグ、BB1作動中フラグ、BB2作動中フラグ、又はMB作動中フラグがオンである場合には、CPU31は、後で図50を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(ステップS18)。この処理では、ボーナスゲームの終了条件を満たした場合にボーナスゲームが終了するように制御が行われる。続いて、CPU31は、ステップS19の処理を行う。他方、RB作動中フラグ、BB1作動中フラグ、BB2作動中フラグ、及びMB作動中フラグがオフである場合には、CPU31は、続いて、ステップS19の処理を行う。
ステップS19では、CPU31は、後で図51を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う。この処理では、ボーナスゲームの開始条件を満たした場合にボーナスゲームを開始するように制御が行われる。続いて、CPU31は、リプレイ作動チェック処理を行う(ステップS20)。すなわち、CPU31は、表示役がリプレイである場合には、投入枚数カウンタの値を自動投入カウンタに複写する処理を行う。投入枚数カウンタは、投入されたメダルの枚数を計数するカウンタである。自動投入カウンタは、自動的に投入するメダルの枚数を計数するためのカウンタである。次に、CPU31は、ステップS2の処理を行う。
図45を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。
初めに、CPU31は、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS31)。このとき、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグがオンである場合には、CPU31は、続いて、ステップS32の処理を行う。他方、BB1作動中フラグ及びBB2作動中フラグがオフである場合には、CPU31は、次に、図44のステップS4の処理を行う。
ステップS32では、CPU31は、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。このとき、RB作動中フラグがオンである場合には、CPU31は、次に、図44のステップS4の処理を行う。他方、RB作動中フラグがオフである場合には、CPU31は、続いて、ボーナス作動時テーブルに基づいてRB作動時処理を行う(ステップS33)。具体的には、CPU31は、ボーナス作動時テーブル(図12)を参照して、RB作動中フラグをオンに更新すると共に、入賞可能回数カウンタに「8」をセットし、遊技可能回数カウンタに「12」をセットする。次に、CPU31は、図44のステップS4の処理を行う。
このように、CPU31は、BB作動中フラグがオンである場合には、RB遊技状態が終了したときにRB作動中フラグをオンに更新して、RB遊技状態が再び開始するように処理を行う。すなわち、BBに対応する図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまでRB遊技状態となる。
図46を参照して、遊技者による投入操作及び開始操作を検出するためのメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、自動投入カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS41)。このとき、自動投入カウンタの値が「0」である場合には、CPU31は、続いて、ステップS43の処理を行う。他方、自動投入カウンタの値が「0」ではない場合には、CPU31は、自動投入処理を行い(ステップS42)、続いて、ステップS43の処理を行う。具体的には、CPU31は、自動投入カウンタの値を投入枚数カウンタに複写する処理を行う。また、CPU31は、有効ラインカウンタに「3」を格納し、メダル投入コマンドを副制御回路72に送信する。実施例では、有効ラインカウンタに格納された値に基づいて有効化された表示ラインの各々を識別する。
ステップS43では、CPU31は、メダルが通過したか否かを判別する。具体的には、CPU31は、メダルセンサ10Sからの入力のチェックを行い、メダルセンサ10Sからの入力があるか否かを判別する。このとき、メダルが通過したと判別された場合には、CPU31は、続いて、ステップS44の処理を行う。他方、メダルが通過しなかったと判別された場合には、CPU31は、ステップS49の処理を行う。
ステップS44では、CPU31は、投入枚数カウンタが最大値であるか否かを判別する。なお、投入枚数カウンタの最大値は、遊技状態に対応して設けられるが、実施例の投入枚数カウンタの最大値は、一般遊技状態、RB遊技状態、及びMB遊技状態のいずれの遊技状態においても「3」である。このとき、投入枚数カウンタが最大値である場合には、CPU31は、続いて、ステップS48の処理を行う。他方、投入枚数カウンタが最大値ではない場合には、CPU31は、ステップS45の処理を行う。
ステップS45では、CPU31は、投入枚数カウンタの値に「1」を加算する。続いて、CPU31は、有効ラインカウンタに「3」を格納する(ステップS46)。続いて、CPU31は、メダル投入コマンド送信を行い(即ち、メダル投入コマンドを副制御回路72に送信し)(ステップS47)、続いて、ステップS49の処理を行う。メダル投入コマンドには、投入枚数のデータ等が含まれる。
ステップS48では、CPU31は、クレジットカウンタの値に「1」を加算し、続いて、ステップS49の処理を行う。クレジットカウンタは、クレジットされたメダルの枚数を計数するためのカウンタである。
ステップS49では、CPU31は、ベットスイッチのチェックを行う。具体的には、BETスイッチ11,12,13からの入力があった場合(即ち、BETスイッチ11,12,13が押圧操作された場合)は、BETスイッチ11,12,13の種別と、投入枚数カウンタの値と、クレジットカウンタの値と、遊技状態に対応する開始操作が有効となる最大の投入枚数(即ち、「3」)とに基づいて、投入枚数カウンタの値に加算する値を算出し、投入枚数カウンタの値を更新する。続いて、CPU31は、投入枚数カウンタの値が「3」であるか否かを判別する(ステップS50)。このとき、投入枚数カウンタの値が「3」である場合には、CPU31は、続いて、ステップS51の処理を行う。他方、投入枚数カウンタの値が「3」ではない場合には、CPU31は、続いて、ステップS43の処理を行う。
ステップS51では、CPU31は、スタートスイッチ6Sがオンであるか否かを判別する。具体的には、CPU31は、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する。このとき、スタートスイッチ6Sからの入力がある場合には、CPU31は、次に、図44のステップS5の処理を行う。他方、スタートスイッチ6Sからの入力がない場合には、CPU31は、続いて、ステップS43の処理を行う。
また、図示は省略するが、CPU31は、メダル受付・スタートチェック処理を開始する前に、RAM33に格納されるデモ用タイマに初期値として「40000」を格納する。このデモ用タイマに格納された値は、メインCPUの制御による割込処理(後述の図52)において1.1173ms毎に「1」減算されるので、デモ用タイマは、デモ用タイマに初期値が格納されてから約45秒後に「0」になる。すなわち、デモ用タイマの値により、遊技者による開始操作が行われない状態(以下「非遊技状態」という)が所定の時間(約45秒)継続したか否かを判別できる。また、CPU31は、デモ用タイマの値が「0」になることを契機として、デモコマンドを副制御回路72に送信する処理を行う。デモコマンドが送信されることにより、遊技機が客待ちの状態であること等を報知するデモンストレーションの演出(例えば、デモ画像の表示)が行われる。
図47を参照して、乱数値及び遊技状態等に基づいて内部当籤役を決定するための内部抽籤処理について説明する。
初めに、CPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図6)に基づいて、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(ステップS61)。続いて、CPU31は、後で図48を参照して説明する内部抽籤テーブル変更処理を行う(ステップS62)。この処理では、RT作動中フラグに基づいて、ステップS61で決定された内部抽籤テーブルの変更が行われる。
次に、CPU31は、持越役格納領域にBB1、BB2、又はMBを示す識別子が格納されているか否か(即ち、持越役の有無)を判別する(ステップS63)。具体的には、持越役格納領域のBB1、BB2、又はMBに対応するビット0〜ビット2に「1」が格納されているかを判別する。このとき、ビット0〜ビット2のうち何れか1つでも「1」が格納されている場合には、CPU31は、抽籤回数を「15」に更新し(ステップS64)、ステップS65の処理を行う。他方、ビット0〜ビット2の全てに「0」が格納されている場合には、CPU31は、ステップS65の処理を行う。
ステップS65では、CPU31は、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットする。すなわち、CPU31は、自己の有するレジスタに当籤番号をセットする。続いて、CPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値と、当籤番号及び設定値格納領域に格納されている設定値に応じた上限値及び下限値とを比較する(ステップS66)。続いて、CPU31は、乱数値が下限値以上且つ上限値以下の値であるか否かを判別する(ステップS67)。このとき、乱数値が下限値以上且つ上限値以下の値である場合には、CPU31は、続いて、ステップS68の処理を行う。他方、乱数値が下限値以上且つ上限値以下の値ではない場合には、CPU31は、続いて、ステップS70の処理を行う。
ステップS68では、CPU31は、内部当籤役決定テーブルを参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役及び格納領域種別を決定する。続いて、CPU31は、格納領域種別に基づいて内部当籤役格納領域のアドレスをセットし、内部当籤役のデータを格納する(ステップS69)。続いて、CPU31は、ステップS70の処理を行う。
ステップS70では、CPU31は、抽籤回数を「1」減算する。続いて、CPU31は、抽籤回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS71)。このとき、抽籤回数が「0」である場合には、CPU31は、続いて、ステップS72の処理を行う。他方、抽籤回数が「0」ではない場合には、CPU31は、続いて、ステップS65の処理を行う。
ステップS72では、CPU31は、内部当籤役3格納領域に格納されるデータと持越役格納領域に格納されるデータとの論理和を持越役格納領域に格納する。続いて、CPU31は、内部当籤役3格納領域に格納されるデータと持越役格納領域に格納されるデータとの論理和を内部当籤役3格納領域に格納する(ステップS73)。これにより、持越役がある場合に内部当籤役がハズレであっても内部当籤役3格納領域の持越役に対応するビットに「1」が格納されるように処理が行われる。
続いて、CPU31は、遊技状態がMB遊技状態であるか否かを判別する(ステップS74)。このとき、遊技状態がMB遊技状態である場合には、CPU31は、内部当籤役1格納領域のビット0〜ビット7及び内部当籤役2格納領域のビット0〜ビット1をオンにし(ステップS75)、次に、図44のステップS8の処理を行う。他方、遊技状態が一般遊技状態又はRB遊技状態である場合には、CPU31は、次に、図44のステップS8の処理を行う。すなわち、MB遊技状態では、抽出された乱数値に拘わらず、小役に係る内部当籤役のデータ全てが内部当籤役1格納領域及び内部当籤役2格納領域の各々に格納される。
このように、内部抽籤処理では、CPU31は、格納手段としての内部抽籤テーブルにより規定される数値範囲に乱数値抽出手段により抽出された乱数値が属するか否かの判別を行い、当該判別の結果に基づいて内部当籤役を決定する。
図48を参照して、RTが作動している状態で用いられる内部抽籤テーブルを決定するための内部抽籤テーブル変更処理について説明する。
初めに、CPU31は、RT遊技数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する(ステップS81)。このとき、RT遊技数カウンタの値が「1」以上である場合には、CPU31は、続いて、ステップS82の処理を行う。他方、RT遊技数カウンタの値が「1」以上ではない場合には、CPU31は、次に、図47のステップS63の処理を行う。
ステップS82では、CPU31は、RT1作動中フラグがオンであるか否かを判別する。このとき、RT1作動中フラグがオンである場合には、CPU31は、図47のステップS61で決定した内部抽籤テーブルをRT1作動中用内部抽籤テーブルに変更し(ステップS83)、次に、図47のステップS63の処理を行う。他方、RT1作動中フラグがオフである場合には、CPU31は、続いて、ステップS84の処理を行う。
ステップS84では、CPU31は、RT2作動中フラグがオンであるか否かを判別する。このとき、RT2作動中フラグがオンである場合には、CPU31は、図47のステップS61で決定した内部抽籤テーブルをRT2作動中用内部抽籤テーブルに変更し(ステップS85)、次に、図47のステップS63の処理を行う。他方、RT2作動中フラグがオフである場合には、CPU31は、続いて、ステップS86の処理を行う。
ステップS86では、CPU31は、RT3作動中フラグがオンであるか否かを判別する。このとき、RT3作動中フラグがオンである場合には、CPU31は、図47のステップS61で決定した内部抽籤テーブルをRT3作動中用内部抽籤テーブルに変更し(ステップS87)、次に、図47のステップS63の処理を行う。他方、RT3作動中フラグがオフである場合には、CPU31は、続いて、ステップS88の処理を行う。
ステップS88では、CPU31は、RT4作動中フラグがオンであるか否かを判別する。このとき、RT4作動中フラグがオンである場合には、CPU31は、図47のステップS61で決定した内部抽籤テーブルをRT4作動中用内部抽籤テーブルに変更し(ステップS89)、次に、図47のステップS63の処理を行う。他方、RT4作動中フラグがオフである場合には、CPU31は、次に、図47のステップS63の処理を行う。
このように、内部抽籤テーブル変更処理では、作動しているRTの種別に応じて、内部抽籤テーブルが変更(決定)される。
図49を参照して、内部当籤役や遊技者による停止操作のタイミング等に基づいてリール3L,3C,3Rの回転を停止させるためのリール停止制御処理について説明する。
初めに、CPU31は、有効なストップボタン(停止ボタン7L,7C,7R)が停止操作されたか否か、すなわち回転しているリール3L,3C,3Rに対応する停止ボタン7L,7C,7Rが押圧操作されたか否かを判別する(ステップS91)。具体的には、押圧操作が行われた停止ボタン7L,7C,7Rに対応する有効停止ボタンフラグがオンであるか否かを判別する。このとき、有効なストップボタンが操作された場合には、CPU31は、続いて、ステップS92の処理を行う。他方、有効なストップボタンが操作されていない場合には、CPU31は、再び、ステップS91の判別を行う。
ここで、有効停止ボタンフラグは、操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転しているか否かを識別するための情報であり、停止ボタン7L,7C,7Rの各々に対応して3つ設けられる。操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転している場合には、当該停止ボタン7L,7C,7Rに対応する有効停止ボタンフラグはオンである。また、操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転していない場合には、当該停止ボタン7L,7C,7Rに対応する有効停止ボタンフラグはオフである。
ステップS92では、CPU31は、該当するストップボタンの押圧操作を無効化する。すなわち、CPU31は、停止操作が行われた停止ボタン7L,7C,7Rに対応する有効停止ボタンフラグをオフに更新する。これにより、一旦押圧操作が行われた停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作が以後、無効なものとなる。続いて、CPU31は、図柄カウンタ、ストップボタンの種別、及び停止テーブルに基づいて滑り駒数を決定する(ステップS93)。続いて、CPU31は、停止制御位置待ちに移行する(ステップS94)。すなわち、CPU31は、ステップS93の処理を行った後、停止操作が行われたリール3L,3C,3Rが停止するまでこの処理で待機して、次のステップS95の処理を行う。
続いて、CPU31は、リール停止コマンド送信を行う(ステップS95)。すなわち、CPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に送信する。リール停止コマンドには、操作された停止ボタン7L,7C,7Rの種別のデータが含まれる。続いて、CPU31は、押圧操作が有効なストップボタンがあるか否かを判別する(ステップS96)。具体的には、3つの有効停止ボタンフラグのうち何れかがオンであるか否かを判別する。このとき、3つの有効停止ボタンフラグのうち何れかがオンである場合には、CPU31は、続いて、ステップS91の判別を行う。他方、3つの有効停止ボタンフラグの全てがオフである場合には、CPU31は、次に、図44のステップS13の処理を行う。
このように、リール停止制御処理では、CPU31は、図柄の変動を停止する制御(即ち、リール3L,3C,3Rの停止制御)を行う。
図50を参照して、ボーナスゲームの終了条件を満たした場合にボーナスゲームを終了するためのボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。(ステップS101)。このとき、RB作動中フラグがオンである場合には、CPU31は、続いて、ステップS105の処理を行う。他方、RB作動中フラグがオフである場合には、CPU31は、続いて、ステップS102の処理を行う。
ステップS102では、CPU31は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。言い換えるならば、CPU31は、MB遊技状態を終了するか否かを判別する。このとき、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」である場合には、CPU31は、続いて、ステップS103の処理を行う。他方、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」ではない場合には、CPU31は、続いて、図44のステップS19の処理を行う。
ステップS103では、CPU31は、RT4作動中フラグをオンに更新し、RT遊技数カウンタの値に「1」を格納し、続いて、ステップS104の処理を行う。このように、CPU31は、MB遊技状態の終了に基づいて、RT4の作動を行う。続いて、CPU31は、MB終了時処理を行う(ステップS104)。具体的には、MB終了時処理では、CPU31は、MB作動中フラグをオフに更新し、ボーナス終了枚数カウンタのクリアを行う。続いて、CPU31は、ステップS116の処理を行う。
ステップS105では、CPU31は、入賞が成立したか否かを判別する。このとき、入賞が成立した場合には、CPU31は、続いて、ステップS106の処理を行う。他方、入賞が成立しなかった場合には、CPU31は、続いて、ステップS113の処理を行う。
ステップS106では、CPU31は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。言い換えるならば、CPU31は、ビッグボーナスゲームを終了するか否かを判別する。このとき、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」である場合には、CPU31は、続いて、ステップS107の処理を行う。他方、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」ではない場合には、CPU31は、続いて、ステップS111の処理を行う。
ステップS107では、CPU31は、BB1作動中フラグがオンであるか否かを判別する。このとき、BB1作動中フラグがオンである場合には、CPU31は、RT3作動中フラグをオンに更新し、RT遊技数カウンタの値に「50」を格納し(ステップS109)、続いて、ステップS110の処理を行う。他方、BB1作動中フラグがオフである場合には、CPU31は、RT2作動中フラグをオンに更新し、RT遊技数カウンタの値に「30」を格納し(ステップS108)、続いて、ステップS110の処理を行う。このように、CPU31は、ビッグボーナスゲームの終了に基づいて、RT2又はRT3の作動を行う。すなわち、ボーナスゲームの終了時に作動しているボーナスゲームの種別に応じて、作動が行われるRTの種別が異なる。
ステップS110では、CPU31は、BB終了時処理を行う。具体的には、BB終了時処理では、CPU31は、BB1作動中フラグ及びBB2作動中フラグをオフに更新し、ボーナス終了枚数カウンタのクリアを行う。次に、CPU31は、ステップS116の処理を行う。
ステップS111では、CPU31は、入賞可能回数カウンタの値を「1」減算する。続いて、CPU31は、入賞可能回数が「0」であるか否か、すなわち入賞可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS112)。このとき、入賞可能回数カウンタの値が「0」である場合には、CPU31は、続いて、ステップS115の処理を行う。他方、入賞可能回数カウンタの値が「0」ではない場合には、CPU31は、続いて、ステップS113の処理を行う。
ステップS113では、CPU31は、遊技可能回数カウンタの値を「1」減算する。続いて、CPU31は、遊技可能回数が「0」であるか否か、すなわち遊技可能回数カウンタの値が「0」か否かを判別する(ステップS114)。このとき、遊技可能回数カウンタの値が「0」である場合には、CPU31は、続いて、ステップS115の処理を行う。他方、遊技可能回数カウンタの値が「0」ではない場合には、CPU31は、次に、図44のステップS19の処理を行う。
ステップS115では、CPU31は、RB終了時処理を行う。具体的には、RB終了時処理では、CPU31は、RB作動中フラグ、入賞可能回数カウンタ、及び遊技可能回数カウンタのクリアを行う。続いて、CPU31は、ステップS116の処理を行う。
ステップS116では、CPU31は、ボーナス終了コマンド送信を行う。すなわち、CPU31は、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に送信する。ボーナス終了コマンドには、遊技状態及びボーナスゲームに関する情報が含まれる。次に、CPU31は、図44のステップS19の処理を行う。
図51を参照して、決定された表示役の種別等に基づいてボーナスゲームを作動させるためのボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、表示役がBB1又はBB2であるか否かを判別する(ステップS121)。このとき、表示役がBB1又はBB2である場合には、CPU31は、続いて、ステップS122の処理を行う。他方、表示役がBB1及びBB2のいずれでもない場合には、CPU31は、続いて、ステップS125の処理を行う。
ステップS122では、CPU31は、表示役がBB1であるか否かを判別する。このとき、表示役がBB1である場合には、CPU31は、ボーナス作動時テーブルに基づいてBB1作動時処理を行い(ステップS123)、続いて、ステップS127の処理を行う。具体的には、CPU31は、ボーナス作動時テーブルを参照して、BB1作動中フラグをオンに更新すると共に、ボーナス終了枚数カウンタの値に「345」を格納する。他方、表示役がBB1ではない場合には、CPU31は、ボーナス作動時テーブルに基づいてBB2作動時処理を行い(ステップS124)、続いて、ステップS127の処理を行う。具体的には、CPU31は、ボーナス作動時テーブルを参照して、BB2作動中フラグをオンに更新すると共に、ボーナス終了枚数カウンタの値に「345」を格納する。
ステップS125では、CPU31は、表示役がMBであるか否かを判別する。このとき、表示役がMBである場合には、CPU31は、ボーナス作動時テーブルに基づいてMB作動時処理を行い(ステップS126)、続いて、ステップS127の処理を行う。具体的には、CPU31は、ボーナス作動時テーブルを参照して、MB作動中フラグをオンに更新すると共に、ボーナス終了枚数カウンタの値に「120」を格納する。他方、表示役がMBではない場合には、CPU31は、続いて、ステップS130の処理を行う。
ステップS127では、CPU31は、持越役格納領域をクリアする。続いて、CPU31は、RT遊技数カウンタをクリアし、RT1作動中フラグ〜RT4作動中フラグをクリア(即ち、オフに更新)する(ステップS128)。続いて、CPU31は、ボーナス開始コマンド送信を行う(ステップS129)。すなわち、CPU31は、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に送信する。ボーナス開始コマンドには、遊技状態及びボーナスゲームに関する情報が含まれる。次に、CPU31は、図44のステップS20の処理を行う。
ステップS130では、CPU31は、表示役がリプレイB1、リプレイB2、リプレイC1、又はリプレイC2であるか否かを判別する。このとき、表示役がリプレイB1、リプレイB2、リプレイC1、又はリプレイC2である場合には、CPU31は、続いて、ステップS131の処理を行う。他方、表示役がリプレイB1、リプレイB2、リプレイC1、及びリプレイC2のいずれでもない場合には、CPU31は、次に、図44のステップS20の処理を行う。
ステップS131では、CPU31は、RT1作動中フラグをオンにし、RT2作動中フラグ〜RT4作動中フラグをクリアする。すなわち、RTの作動に係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、RT1の作動が行われる。続いて、CPU31は、表示役がリプレイB1又はリプレイB2であるか否かを判別する(ステップS132)。このとき、表示役がリプレイB1又はリプレイB2である場合には、CPU31は、RT遊技数カウンタの値に「80」を格納し(ステップS133)、次に、図44のステップS20の処理を行う。他方、表示役がリプレイB1及びリプレイB2ではない場合には、CPU31は、RT遊技数カウンタの値に「160」を格納し(ステップS134)、次に、図44のステップS20の処理を行う。このように、有効ラインに沿って表示されるRTの作動に係る図柄の組合せの種別に応じて、RT遊技数カウンタに格納される値が異なる。
図52を参照して、メインCPU(CPU31)により所定時間(例えば、1.1173ms)毎に実行される割込処理について説明する。
初めに、CPU31は、レジスタの退避を行う(ステップS141)。続いて、CPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS142)。具体的には、マイクロコンピュータ30へ送信される入力信号(例えば、スタートレバー6の操作によるスタートスイッチ6Sからの入力信号)の有無を確認する。続いて、CPU31は、リール制御処理を行う(ステップS143)。すなわち、CPU31は、リール3L,3C,3Rの回転を制御する。例えば、CPU31は、リール3L,3C,3Rの回転開始の要求(即ち、開始操作)に応じて、リール3L,3C,3Rの回転を開始すると共に、一定速度でリール3L,3C,3Rが回転するように制御を行う。また、停止操作に応じて、停止操作に対応するリール3L,3C,3Rの回転が停止するように制御を行う。
続いて、CPU31は、ランプ・7SEG駆動処理を行う(ステップS144)。具体的には、CPU31は、投入枚数に基づいてBETランプ17a〜17cを点灯する。また、CPU31は、クレジット(即ち、貯留)されているメダルの数、メダルの払出枚数等をクレジット表示部19に表示する。続いて、CPU31は、レジスタの復帰を行い(ステップS145)、定期割込処理を終了する。
図53を参照して、主制御回路71からのコマンドを受信したことに応じてサブCPU(即ち、画像制御マイコン81)が所定の一連の処理を行うためのコマンド受信時処理について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、初期化処理を行う(ステップS201)。続いて、画像制御マイコン81は、コマンドを受信したか否か判別する(ステップS202)。このとき、コマンドを受信した場合には、画像制御マイコン81は、コマンドの種別に応じた受信時処理を行い(ステップS203)、続いて、ステップS204の処理を行う。具体的には、先ず、画像制御マイコン81は、受信したコマンドの種別に応じて、対応する各種カウンタを加算、減算、又はクリアする。次に、画像制御マイコン81は、メダル投入コマンドを受信した場合には、後で図54を参照して説明するメダル投入コマンド受信時演出更新処理を行う。また、画像制御マイコン81は、デモコマンドを受信した場合には、後で図55を参照して説明するデモコマンド受信時処理を行う。また、画像制御マイコン81は、スタートコマンドを受信した場合には、後で図56を参照して説明するスタートコマンド受信時演出決定処理を行う。また、画像制御マイコン81は、ボーナス終了コマンドを受信した場合には、後で図66を参照して説明するボーナス終了コマンド受信時演出決定処理を行う。他方、コマンドを受信しなかった場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS204の処理を行う。
なお、画像制御マイコン81(副制御回路72)が表示コマンド又はボーナス終了コマンドを受信した場合には、これらのコマンドに含まれる情報に基づいて、副制御回路72は、自己の管理する遊技状態を変更する。
次に、画像制御マイコン81は、画像演出リクエストを行う(ステップS204)。すなわち、画像制御マイコン81は、ステップS203の処理において決定された演出データに対応する画像の描画を液晶表示部2bで行う。
続いて、画像制御マイコン81は、ランプ演出リクエストを行う(ステップS205)。具体的には、画像制御マイコン81は、ステップS203の処理において決定された演出データに基づいて、音・ランプ制御回路(mSub)72bへコマンドを送信する。これにより、音・ランプ制御マイコン111は、画像制御回路(gSub)72aが送信したコマンドに基づいて、LED類101及びランプ類102が所定のタイミングで発光するための制御を行う。
続いて、画像制御マイコン81は、サウンド演出リクエストを行う(ステップS206)。具体的には、画像制御マイコン81は、ステップS203の処理において決定された演出データに基づいて、音・ランプ制御回路(mSub)72bへコマンドを送信する。これにより、音・ランプ制御マイコン111は、画像制御回路(gSub)72aが送信したコマンドに基づいて、決定された演出データに対応する音源データを音源IC115に送信し、スピーカ9L,9Rから音楽が出力される。この処理が終了すると、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS202の処理を行う。
図54を参照して、投入操作に基づいて行われる演出に対応する演出データを決定するためのメダル投入コマンド受信時演出更新処理について説明する。このメダル投入コマンド受信時演出更新処理は、主制御回路71が送信したメダル投入コマンドが副制御回路72により受信されたことを契機として開始される。
初めに、画像制御マイコン81は、後述の演出完了チェックフラグがオンであるか否かを判別する(ステップS211)。このとき、演出完了チェックフラグがオンである場合には、画像制御マイコン81は、ボーナス確定演出データをセットし(ステップS212)、次に、図53のステップS204の処理を行う。なお、この処理では、画像制御マイコン81は、演出完了チェックフラグをオフに更新する。ここで、ボーナス確定演出データは、内部当籤役にボーナスが含まれていることを確定的に報知する演出に対応する演出データである。例えば、このボーナス確定演出データがセットされた場合には、「ボーナス確定」というような表示が液晶表示部2bで行われる(ボーナス確定演出)。他方、演出完了チェックフラグがオフである場合には、画像制御マイコン81は、スタートコマンド待ち演出データをセットし(ステップS213)、次に、図53のステップS204の処理を行う。スタートコマンド待ち演出データは、スタートコマンドに基づく演出が開始するまで行われる演出に対応する演出データである。例えば、このスタートコマンド待ち演出データがセットされた場合には、「メダルを投入して、スタートレバーを操作して下さい。」というような表示が液晶表示部2bで行われる(スタートコマンド待ち演出)。
図55を参照して、デモコマンド受信時処理について説明する。このデモコマンド受信時処理は、主制御回路71が送信したデモコマンドが副制御回路72により受信されたことを契機として開始される。
初めに、画像制御マイコン81は、デモ画面決定テーブルに基づいて、デモ用演出データをセットする(ステップS221)。続いて、画像制御マイコン81は、ポインタの値を「1」にセットし(ステップS222)、次に、図53のステップS204の処理を行う。なお、このステップS222の処理では、画像制御マイコン81は、アイテムフラグ、所持金カウンタなどをクリアする。
すなわち、開始操作が所定の時間行われていない遊技機では、ポインタの値が「1」に変更されるので、遊技者は演出(即ち、物語)が途中で終了しないように、開始操作を行うこととなる。すなわち、演出の終了の条件に時間的な要素を加味することで、遊技者の興味をひくことができる演出とすることができる。なお、実施例では、遊技機の電源が切断された場合にもポインタの値が「1」に変更される。
図56を参照して、開始操作に基づいて行われる演出に対応する演出データを決定するためのスタートコマンド受信時演出決定処理について説明する。このスタートコマンド受信時演出決定処理は、主制御回路71が送信したスタートコマンドが副制御回路72により受信されたことを契機として開始される。
初めに、画像制御マイコン81は、遊技状態がMB遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(ステップS231)。このとき、遊技状態がMB遊技状態(サブ)である場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS232の処理を行う。他方、遊技状態がMB遊技状態(サブ)ではない場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS235の処理を行う。
ステップS232では、画像制御マイコン81は、後で図57を参照して説明するMB用演出抽籤処理を行う。この処理では、画像制御マイコン81は、所定の演出識別子が決定されたときの停止操作に基づいて演出決定テーブルを決定し、決定した演出テーブルに基づいて演出識別子を決定する。続いて、画像制御マイコン81は、MB終了時用RT演出管理カウンタの値が「1」であるか否かを判別する(ステップS233)。MB終了時用RT演出管理カウンタは、MB遊技状態の終了を契機として作動するRT4で行うことができるゲームの回数を計数するためのカウンタである。このとき、MB終了時用RT演出管理カウンタの値が「1」である場合には、画像制御マイコン81は、後述のMB用演出決定テーブル変更フラグ、MB終了時用RT演出管理カウンタをクリアし、一般遊技状態(サブ)をセットし(ステップS234)、続いて、ステップS241の処理を行う。他方、MB終了時用RT演出管理カウンタの値が「1」ではない場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS241の処理を行う。
ステップS235では、画像制御マイコン81は、遊技状態がRB遊技状態(サブ)であるか否かを判別する。このとき、遊技状態がRB遊技状態(サブ)である場合には、画像制御マイコン81は、後で図58を参照して説明するBB用演出抽籤処理を行い(ステップS236)、続いて、ステップS241の処理を行う。この処理では、画像制御マイコン81は、設定値に相応する演出パターンを決定し、決定した演出パターンに基づいて、演出識別子が決定される。他方、遊技状態がRB遊技状態(サブ)ではない場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS237の処理を行う。
ステップS237では、画像制御マイコン81は、RT1作動中フラグ〜RT3作動中フラグの何れかがオンであるか否かを判別する。このとき、RT1作動中フラグ〜RT3作動中フラグの何れかがオンである場合には、画像制御マイコン81は、後で図59を参照して説明するRT用演出抽籤処理を行い(ステップS238)、続いて、ステップS241の処理を行う。他方、RT1作動中フラグ〜RT3作動中フラグの全てがオフである場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS239の処理を行う。
ステップS239では、画像制御マイコン81は、ボーナス確定演出データがセットされているか否かを判別する。このとき、ボーナス確定演出データがセットされている場合には、画像制御マイコン81は、次に、図53のステップS204の処理を行う。他方、ボーナス確定演出データがセットされていない場合には、画像制御マイコン81は、後で図62を参照して説明する演出抽籤処理を行い(ステップS240)、続いて、ステップS241の処理を行う。
ステップS241では、画像制御マイコン81は、演出識別子及び会話番号に基づいて演出データを決定する。次に、画像制御マイコン81は、図53のステップS204の処理を行う。
図57を参照して、MB遊技状態(サブ)で行われる演出に係る演出識別子を決定するためのMB用演出抽籤処理について説明する。このMB用演出抽籤処理は、主制御回路71が送信したスタートコマンドが副制御回路72により受信されたことを契機として開始される。
初めに、画像制御マイコン81は、MB用演出決定テーブル変更フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS251)。MB用演出決定テーブル変更フラグは、MB用演出決定テーブルA及びMB用演出決定テーブルBのいずれのMB用演出決定テーブルを用いるかを識別するためのフラグである。すなわち、MB用演出決定テーブル変更フラグがオンである場合には、画像制御マイコン81は、MB用演出決定テーブルBに基づいて演出識別子を決定し(ステップS257)、続いて、ステップS258の処理を行う。他方、MB用演出決定テーブル変更フラグがオフである場合には、画像制御マイコン81は、MB用演出決定テーブルAに基づいて演出識別子を決定し(ステップS252)、続いて、ステップS253の処理を行う。
ステップS253では、画像制御マイコン81は、決定された演出識別子が「踊り子B」であるか否かを判別する。このとき、決定された演出識別子が「踊り子B」である場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS254の処理を行う。他方、決定された演出識別子が「踊り子B」ではない場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS258の処理を行う。
ステップS254では、画像制御マイコン81は、第1停止操作がなされたストップスイッチの種別をチェックし、ストップスイッチ毎にチェックフラグをオンに更新する。すなわち、画像制御マイコン81は、第1停止操作として左停止ボタン7Lの押圧操作が行われた場合には、チェックフラグのビット2に「1」(即ち、「00000100」)を格納する。また、画像制御マイコン81は、第1停止操作として中停止ボタン7Cの押圧操作が行われた場合には、チェックフラグのビット1に「1」(即ち、「00000010」)を格納する。また、画像制御マイコン81は、第1停止操作として右停止ボタン7Rの押圧操作が行われた場合には、チェックフラグのビット0に「1」(即ち、「00000001」)を格納する。このように、チェックフラグに格納される値により、第1停止操作が行われた停止ボタン7L,7C,7Rの種別を識別できる。
ステップS255では、画像制御マイコン81は、全てのストップスイッチのチェックフラグがオンであるか否か、すなわち、チェックフラグに格納される値が「00000111」であるか否かを判別する。このとき、全てのストップスイッチのチェックフラグがオンである場合には、画像制御マイコン81は、MB用演出決定テーブル変更フラグをオンに更新すると共に、ストップスイッチ毎のチェックフラグをオフに更新し(ステップS256)、続いて、ステップS258の処理を行う。他方、何れかのストップスイッチのチェックフラグがオフである場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS258の処理を行う。
ステップS258では、画像制御マイコン81は、決定された演出識別子に基づいてMB用所持金カウンタ更新テーブルを参照し、所持金カウンタを更新する。次に、画像制御マイコン81は、図56のステップS233の判別を行う。
このように、MB用演出抽籤処理では、MB遊技状態(サブ)において、所定の演出(即ち、「踊り子B」に係る演出識別子)が決定された場合に、全ての停止ボタン7L,7C,7Rで第1停止操作がなされると、MB用演出決定テーブルが変更されるので、遊技者にとっての有利さの度合が大きい演出(即ち、所持金カウンタの値が増える演出に係る演出識別子「宝箱(小)」及び「宝箱(大)」)が決定(選択)され易くなる。すなわち、MB遊技状態(サブ)における毎ゲームの停止操作を遊技者に飽きることなく行わせることができる。また、MB遊技状態(サブ)では、所持金カウンタの値が増えることがあることから、上述したようにアイテムフラグが更新される機会が増えることになる。この結果、MB遊技状態(サブ)での演出に対する遊技者の期待が高まる。
また、所持金カウンタの値は、MB遊技状態(サブ)が終了することではクリアされないので、MB遊技状態(サブ)が終了した後も保持される。したがって、MB遊技状態(サブ)において増えた所持金カウンタの値が大きいと、アイテムフラグが更新される機会が増えることとなる。この結果、アイテムフラグが更新されると、演出の信頼度が高くなり、又は設定値の推測が容易になる(詳細は後述する)。すなわち、MB遊技状態(サブ)における演出で、所持金カウンタの値を増やすことは、MB遊技状態(サブ)が終了した後においても有利な演出が行われることになるので、MB遊技状態(サブ)での演出に対する遊技者の期待がより一層高まることになる。
図58を参照して、RB遊技状態(サブ)で行われる演出に係る演出識別子を決定するためのBB用演出抽籤処理について説明する。このBB用演出抽籤処理は、主制御回路71が送信したスタートコマンドが副制御回路72により受信されたことを契機として開始される。
初めに、画像制御マイコン81は、演出パターンが決定されているか否かを判別する(ステップS261)。このとき、演出パターンが決定されている場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS264の処理を行う。他方、演出パターンが決定されていない場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS262の処理を行う。
ステップS262では、画像制御マイコン81は、BB作動回数カウンタ、BB間遊技回数カウンタに基づいてBB用演出パラメータ決定テーブルにより演出パラメータを決定する。続いて、画像制御マイコン81は、決定された演出パターンと設定値とに基づいて、BB用演出パターン決定テーブルにより演出パターンを決定する(ステップS263)。
ステップS264では、画像制御マイコン81は、決定された演出パターンとアイテムフラグ(アイテムフラグの種別)とに基づいて、BB用演出決定テーブルにより演出識別子を決定する。続いて、画像制御マイコン81は、決定された演出識別子に基づいてBB終了時用演出パラメータ決定テーブルによりBB終了時用演出パラメータカウンタを更新する(ステップS265)。次に、画像制御マイコン81は、図56のステップS241の処理を行う。
このように、BB用演出抽籤処理では、設定値とBB作動回数カウンタとBB間遊技回数カウンタとに応じて、演出に係る演出識別子が決定されている(即ち、演出に変化が出るようにしている)。したがって、ビッグボーナスゲームでの演出が設定値を推測する上での指標の1つとなり、遊技者は設定値をより明確に推測したいと願うことから、ビッグボーナスゲームでの演出に対する遊技者の期待が高まる。また、BB用演出決定テーブルでの演出識別子の決定は、内部当籤役に基づいて更新されるアイテムフラグに基づいて行われることから、アイテムフラグが設定値を推測する上での指標の1つとなる。したがって、遊技者は、液晶表示部2bに表示されるアイテムフラグを把握することにより、設定値をより容易に推測することができるようになるので、ビッグボーナスゲームでの演出に対する遊技者の期待がより一層高まる。
図59を参照して、持越役の有無に応じて、RT(サブ)で行われる演出に係る演出識別子を決定する処理を選択ためのRT用演出抽籤処理について説明する。このRT用演出抽籤処理は、主制御回路71が送信したスタートコマンドが副制御回路72により受信されたことを契機として開始される。
初めに、画像制御マイコン81は、内部当籤役にMB、BB1、又はBB2が含まれているか否か(即ち、持越役の有無)を判別する(ステップS271)。このとき、内部当籤役にMB、BB1、又はBB2が含まれている場合には、画像制御マイコン81は、後で図61を参照して説明する持越状態RT用演出抽籤処理を行い(ステップS273)、次に、図56のステップS241の処理を行う。他方、内部当籤役にMB、BB1、及びBB2のいずれも含まれていない場合には、画像制御マイコン81は、後で図60を参照して説明する非持越状態RT用演出抽籤処理を行い(ステップS272)、次に、図56のステップS241の処理を行う。
図60を参照して、持越役がない場合に、RT(サブ)で行われる演出に係る演出識別子を決定するための非持越状態RT用演出抽籤処理について説明する。この非持越状態RT用演出抽籤処理は、主制御回路71が送信したスタートコマンドが副制御回路72により受信されたことを契機として開始される。
初めに、画像制御マイコン81は、演出管理カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS281)。このとき、演出管理カウンタの値が「0」である場合には、画像制御マイコン81は、演出用RT遊技数カウンタの値に基づいてRT用演出内容決定テーブルAにより演出内容識別子及び演出管理カウンタを決定してセットし(ステップS282)、続いて、ステップS283の処理を行う。他方、演出管理カウンタの値が「0」ではない場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS283の処理を行う。
ステップS283では、画像制御マイコン81は、決定された演出内容識別子と現在の演出管理カウンタの値とに基づいてRT用演出パターンテーブルAにより該当するRT用演出決定テーブルを決定する。続いて、画像制御マイコン81は、決定されたRT用演出決定テーブルに基づいて演出識別子を決定する(ステップS284)。続いて、画像制御マイコン81は、決定された演出識別子に基づいて、RT用所持金カウンタ更新テーブル及びRT用アイテムフラグ更新テーブルを参照し、所持金カウンタ及びアイテムフラグを更新する(ステップS285)。次に、画像制御マイコン81は、図56のステップS241の処理を行う。
図61を参照して、持越役がある場合に、RT(サブ)で行われる演出に係る演出識別子を決定するための持越状態RT用演出抽籤処理について説明する。この持越状態RT用演出抽籤処理は、主制御回路71が送信したスタートコマンドが副制御回路72により受信されたことを契機として開始される。
初めに、画像制御マイコン81は、演出管理カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS291)。このとき、演出管理カウンタの値が「0」である場合には、画像制御マイコン81は、演出用RT遊技数カウンタの値に基づいてRT用演出内容決定テーブルBにより演出内容識別子及び演出管理カウンタを決定してセットし(ステップS292)、続いて、ステップS293の処理を行う。他方、演出管理カウンタの値が「0」ではない場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS293の処理を行う。
ステップS293では、画像制御マイコン81は、決定された演出内容識別子と現在の演出管理カウンタの値とに基づいてRT用演出パターンテーブルBにより該当するRT用演出決定テーブルを決定する。続いて、画像制御マイコン81は、決定されたRT用演出決定テーブルに基づいて演出識別子を決定する(ステップS294)。続いて、画像制御マイコン81は、決定された演出識別子に基づいて、RT用所持金カウンタ更新テーブル及びRT用アイテムフラグ更新テーブルを参照し、所持金カウンタ及びアイテムフラグを更新する(ステップS295)。次に、画像制御マイコン81は、図56のステップS241の処理を行う。
図62を参照して、持越役の有無に応じて、通常状態(サブ)で行われる演出に係る演出識別子を決定する処理を選択ための演出抽籤処理について説明する。この演出抽籤処理は、主制御回路71が送信したスタートコマンドが副制御回路72により受信されたことを契機として開始される。
初めに、画像制御マイコン81は、演出管理カウンタが「0」である否かを判別する(ステップS301)。このとき、演出管理カウンタが「0」である場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS302の処理を行う。他方、演出管理カウンタの値が「0」ではない場合には、画像制御マイコン81は、次に、図56のステップS241の処理を行う。
ステップS302では、画像制御マイコン81は、内部当籤役にMB、BB1、又はBB2が含まれているか否か(即ち、持越役の有無)を判別する。このとき、内部当籤役にMB、BB1、又はBB2が含まれている場合には、画像制御マイコン81は、後で図65を参照して説明する持越状態演出抽籤処理を行い(ステップS304)、次に、図56のステップS241の処理を行う。他方、内部当籤役にMB、BB1、及びBB2のいずれも含まれていない場合には、画像制御マイコン81は、後で図63を参照して説明する非持越状態演出抽籤処理を行い(ステップS303)、次に、図56のステップS241の処理を行う。
図63を参照して、持越役がない場合に、通常状態(サブ)で行われる演出に係る演出識別子を決定するための非持越状態演出抽籤処理について説明する。この非持越状態演出抽籤処理は、主制御回路71が送信したスタートコマンドが副制御回路72により受信されたことを契機として開始される。
初めに、画像制御マイコン81は、現在のステージ及び演出属性を参照し、演出内容決定テーブルAに基づいて演出決定テーブルを決定する(ステップS311)。続いて、画像制御マイコン81は、決定された演出テーブルが演出決定テーブルAであるか否かを判別する(ステップS312)。このとき、決定された演出テーブルが演出決定テーブルAである場合には、画像制御マイコン81は、内部当籤役、アイテムフラグ(アイテムフラグの種別)に基づいて演出決定テーブルAにより演出識別子を決定し(ステップS313)、続いて、ステップS320の処理を行う。他方、決定された演出テーブルが演出決定テーブルAではない場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS314の処理を行う。
ステップS314では、画像制御マイコン81は、決定された演出テーブルが演出決定テーブルCであるか否かを判別する。このとき、決定された演出テーブルが演出決定テーブルCである場合には、画像制御マイコン81は、内部当籤役、アイテムフラグ(アイテムフラグの種別)に基づいて演出決定テーブルCにより演出識別子を決定し(ステップS315)、続いて、ステップS320の処理を行う。他方、決定された演出テーブルが演出決定テーブルCではない場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS316の処理を行う。
ステップS316では、画像制御マイコン81は、決定された演出テーブルが演出決定テーブルEであるか否かを判別する。このとき、決定された演出テーブルが演出決定テーブルEである場合には、画像制御マイコン81は、所持金カウンタの値に基づいて演出決定テーブルEにより演出識別子を決定し(ステップS317)、続いて、ステップS320の処理を行う。他方、決定された演出テーブルが演出決定テーブルEではない場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS318の処理を行う。
ステップS318では、画像制御マイコン81は、決定された演出テーブルが演出決定テーブルGであるか否かを判別する。このとき、決定された演出テーブルが演出決定テーブルGである場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS319の処理を行う。他方、決定された演出テーブルが演出決定テーブルGではない場合には、画像制御マイコン81は、後で図64を参照して説明する会話演出抽籤処理を行い(ステップS323)、次に、図56のステップS241の処理を行う。この会話演出抽籤処理では、画像制御マイコン81は、映像に係る演出識別子、及び音声に係る会話番号を決定する。
ステップS319では、画像制御マイコン81は、所持金カウンタの値とアイテムフラグ(アイテムフラグの種別)とに基づいて演出決定テーブルGにより演出識別子を決定し、続いて、ステップS320の処理を行う。
ステップS320では、画像制御マイコン81は、決定された演出識別子に基づいて、所持金カウンタ更新テーブルA及びアイテムフラグ更新テーブルを参照し、所持金カウンタ及びアイテムフラグを更新する。続いて、画像制御マイコン81は、決定された演出識別子に基づいて、ステージ移行先決定テーブルを参照し、ステージを決定する(ステップS321)。続いて、画像制御マイコン81は、決定された演出識別子に基づいて、演出管理カウンタをセットし(ステップS322)、次に、図56のステップS241の処理を行う。ここで、画像制御マイコン81は、決定した演出識別子が「バトル(勝ち)2G」又は「バトル(負け)2G」であった場合には、演出管理カウンタに「2」をセットし、決定した演出識別子が「バトル(勝ち)3G」又は「バトル(負け)3G」であった場合には、演出管理カウンタに「3」をセットする。なお、画像制御マイコン81は、それ以外の演出識別子を決定した場合には、演出管理カウンタに「1」をセットする。
図64を参照して、「会話演出」に係る会話番号を決定するための会話演出抽籤処理について説明する。この会話演出抽籤処理は、主制御回路71が送信したスタートコマンドが副制御回路72により受信されたことを契機として開始される。
初めに、画像制御マイコン81は、現在のポインタの値を参照し、演出決定テーブルHに基づいて演出識別子及び会話番号を決定する(ステップS331)。続いて、画像制御マイコン81は、ポインタ移行先決定テーブルに基づいてポインタの値を更新する(ステップS332)。続いて、画像制御マイコン81は、決定された会話番号が「411」、「412」、又は「413」であるか否かを判別する(ステップS333)。このとき、決定された会話番号が「411」、「412」、又は「413」である場合には、画像制御マイコン81は、演出属性変更テーブルに基づいて、演出属性を変更し(ステップS334)、次に、図56のステップS241の処理を行う。他方、決定された会話番号が「411」、「412」、及び「413」の何れでもない場合には、画像制御マイコン81は、次に、図56のステップS241の処理を行う。
すなわち、画像制御マイコン81により変更された演出識別子に対応するポインタのポインタ値に基づいて会話番号が決定されることで、演出識別子に対応する演出において、「会話演出」に係る会話が変更される。故に、演出識別子に対応する演出に適合した会話を適宜変更することにより、これらの演出が別々に行われる場合と比べて、これらの演出の奏する効果を大きくすることができる。また、演出識別子に対応する演出に適合した会話を適宜変更することにより、一連の物語に係る演出を行うことができる。このようにすることで、遊技者は、この物語の結末を知りたいと思う気持ちが高まる。したがって、遊技者の興味をひくことができ、且つ有意性の高い演出を行うことができる遊技機を提供することができる。
図65を参照して、持越役がある場合に、通常状態(サブ)で行われる演出に係る演出識別子を決定するための持越状態演出抽籤処理について説明する。この持越状態演出抽籤処理は、主制御回路71が送信したスタートコマンドが副制御回路72により受信されたことを契機として開始される。
初めに、画像制御マイコン81は、現在のステージ及び演出属性を参照し、演出内容決定テーブルBに基づいて演出決定テーブルを決定する(ステップS341)。続いて、画像制御マイコン81は、決定された演出テーブルが演出決定テーブルBであるか否かを判別する(ステップS342)。このとき、決定された演出テーブルが演出決定テーブルBである場合には、画像制御マイコン81は、アイテムフラグ(アイテムフラグの種別)に基づいて演出決定テーブルBにより演出識別子を決定し(ステップS343)、続いて、ステップS350の処理を行う。他方、決定された演出テーブルが演出決定テーブルBではない場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS344の処理を行う。
ステップS344では、画像制御マイコン81は、決定された演出テーブルが演出決定テーブルDであるか否かを判別する。このとき、決定された演出テーブルが演出決定テーブルDである場合には、画像制御マイコン81は、アイテムフラグ(アイテムフラグの種別)に基づいて演出決定テーブルDにより演出識別子を決定し(ステップS345)、続いて、ステップS350の処理を行う。他方、決定された演出テーブルが演出決定テーブルDではない場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS346の処理を行う。
ステップS346では、画像制御マイコン81は、決定された演出テーブルが演出決定テーブルFであるか否かを判別する。このとき、決定された演出テーブルが演出決定テーブルFである場合には、画像制御マイコン81は、所持金カウンタの値に基づいて演出決定テーブルFにより演出識別子を決定し(ステップS347)、続いて、ステップS350の処理を行う。他方、決定された演出テーブルが演出決定テーブルFではない場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS348の処理を行う。
ステップS348では、画像制御マイコン81は、決定された演出テーブルが演出決定テーブルGであるか否かを判別する。このとき、決定された演出テーブルが演出決定テーブルGである場合には、画像制御マイコン81は、続いて、ステップS349の処理を行う。他方、決定された演出テーブルが演出決定テーブルGではない場合には、画像制御マイコン81は、会話演出抽籤処理を行い(ステップS353)、次に、図56のステップS241の処理を行う。
ステップS349では、画像制御マイコン81は、所持金カウンタの値とアイテムフラグ(アイテムフラグの種別)とに基づいて演出決定テーブルGにより演出識別子を決定し、続いて、ステップS350の処理を行う。
ステップS350では、画像制御マイコン81は、決定された演出識別子に基づいて、所持金カウンタ更新テーブルB及びアイテムフラグ更新テーブルを参照し、所持金カウンタ及びアイテムフラグを更新する。続いて、画像制御マイコン81は、決定された演出識別子に基づいて、ステージ移行先決定テーブルを参照し、ステージを決定する(ステップS351)。続いて、画像制御マイコン81は、決定された演出識別子に基づいて、演出管理カウンタをセットし(ステップS352)、次に、図56のステップS241の処理を行う。
このように、非持越状態演出抽籤処理及び持越状態演出抽籤処理では、画像制御マイコン81により、内部当籤役に基づいて演出識別子が決定され、この演出識別子に基づいて、演出識別子とは別の情報(即ち、所持金カウンタの値及びアイテムフラグ)が更新される。また、通常状態(サブ)において、非持越状態演出抽籤処理及び持越状態演出抽籤処理は、基本的に、毎ゲーム行われるので、遊技者は、所持金カウンタの値及びアイテムフラグが更新されることに期待をして毎回の開始操作を行うことができる。なお、所持金カウンタの値及びアイテムフラグは、液晶表示部2bに表示されることにより、遊技者にとって分かり易く知らされる。
図66を参照して、ボーナスゲームの作動の終了に基づいて行われる演出に関する情報を決定するためのボーナス終了コマンド受信時処理について説明する。このボーナス終了コマンド受信時処理は、主制御回路71が送信したボーナス終了コマンドが副制御回路72により受信されたことを契機として開始される。
初めに、画像制御マイコン81は、MB作動終了時であるか否かを判別する(ステップS361)。すなわち、画像制御マイコン81は、ボーナス終了コマンドにMBに関する情報が含まれているか否かを判別する。このとき、MB作動終了時である場合には、画像制御マイコン81は、自己が管理する遊技状態をMB遊技状態(サブ)にセットすると共に、MB終了時用RT演出管理カウンタの値に「1」をセットし(ステップS362)、次に、図53のステップS204の処理を行う。他方、MB作動終了時ではない場合には、画像制御マイコン81は、ステップS363の処理を行う。
ステップS363では、画像制御マイコン81は、BB終了時用演出パラメータカウンタとBB作動回数カウンタとに基づいて、BB終了時用演出決定テーブルによりBB終了時用演出データをセットする。続いて、画像制御マイコン81は、セットされたBB終了時用演出データに基づいてBB終了時用ポインタ移行先テーブルによりポインタの値を更新する(ステップS364)。続いて、画像制御マイコン81は、RT遊技数カウンタに格納された値を演出用RT遊技数カウンタにセットする(ステップS365)。続いて、画像制御マイコン81は、自己の管理する遊技状態を一般遊技状態(サブ)にセットする(ステップS366)。次に、画像制御マイコン81は、図53のステップS204の処理を行う。
図67を参照して、所定の時間(2ms)毎に行われるサブCPUの制御による定期的割込処理(即ち、演出実行監視処理)について説明する。
初めに、画像制御マイコン81は、演出データが演出識別子「バトル勝ち1G」に基づくものであるか否かを判別する(ステップS371)。このとき、演出データが演出識別子「バトル勝ち1G」に基づくものである場合には、画像制御マイコン81は、ステップS372の処理を行う。他方、演出データが演出識別子「バトル勝ち1G」に基づくものではない場合には、画像制御マイコン81は、この演出実行監視処理を終了する。
ステップS372では、画像制御マイコン81は、後述の画像データBまで出力したか否かを判別する。このとき、画像データBまで出力したと判別された場合には、画像制御マイコン81は、演出完了チェックフラグをオンに更新し(ステップS373)、この演出実行監視処理を終了する。他方、画像データBまでは出力していないと判別された場合には、画像制御マイコン81は、この演出実行監視処理を終了する。
図68は、「バトル(勝ち)1G」及び「バトル(負け)1G」に係る演出として決定された画像データの例を示す。
「バトル(勝ち)1G」に係る演出は、主人公と敵とが戦いの準備をしていることを示す演出Aと主人公が敵に攻撃をしていることを示す演出Bとから構成される。「バトル(勝ち)1G」に係る演出は、先ず、演出Aが行われ、次に、演出Bが行われる。そして、演出Bが最後まで行われると、主人公が敵に勝利することが判明する。
他方、「バトル(勝ち)1G」に係る演出は、主人公と敵とが戦いの準備をしていることを示す演出A(上記演出Aと同一の演出)と敵が主人公に攻撃をしていることを示す演出Cとから構成される。「バトル(勝ち)1G」に係る演出は、先ず、演出Aが行われ、次に、演出Cが行われる。そして、演出Cが最後まで行われると、主人公が敵に敗北することが判明する。
また、「バトル(勝ち)1G」に係る演出は、持越役がある場合に行われる演出であるので、演出Bが行われた場合には、遊技者は、内部当籤役にボーナスが含まれていることを認識する。また、「バトル(負け)1G」に係る演出は、持越役がない場合に行われる演出であるので、演出Cが行われた場合には、遊技者は、内部当籤役にボーナスが含まれていないことを認識する。すなわち、行われている演出が演出Aである場合には、この演出Aに基づいて、内部当籤役にボーナスが含まれているか否かが遊技者により看破されることはない。
実施例の演出Aでは、画像データAに基づく画像が液晶表示部2bに表示され、演出Bでは、画像データBに基づく画像が液晶表示部2bに表示され、演出Cでは、画像データCに基づく画像が液晶表示部2bに表示される。すなわち、遊技者は、基本的に、液晶表示部2bに表示される画像により、内部当籤役にボーナスが含まれているか否かを把握することができる。ただし、いわゆる「リーチ目」が現れた場合には、遊技者は、液晶表示部2bに表示される画像によらずに、内部当籤役にボーナスが含まれていることを察知することができる。
ここで、画像制御マイコン81は、監視している演出が演出B(画像データB)であるときに、投入操作が行われることを契機として、ボーナス確定演出を行う。他方、監視している演出が演出Bでないときに、投入操作が行われることを契機として、スタートコマンド待ち演出を行う構成である。言い換えるならば、行われている演出をキャンセル可能とする構成である。すなわち、内部当籤役にボーナスが含まれていることをリーチ目にて察知した遊技者は、演出Aをキャンセルしなかった遊技者に比して早く、次のゲームの開始操作を行うことができ、ボーナスに係る図柄の組合せを構成する図柄を狙って停止操作を行うことができる。他方、内部当籤役にボーナスが含まれていることをリーチ目にて察知できない遊技者は、ボーナス確定演出により内部当籤役にボーナスが含まれていることを認識できる。したがって、遊技者の技量や自由意志に応じた演出を行うことのできる興趣の高い遊技機が提供されている。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
実施例の遊技機1では、前面ドア2の液晶表示部2bに対応する位置の裏側に3個のリール3L,3C,3Rが設けられ、液晶表示部2bに表示窓21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22R、及び演出表示領域23が設けられているが、これに限られるものではない。例えば、液晶表示部2b全体を演出表示領域23とし、前面ドア2の下方(例えば、台座部4)に対応する位置の裏側に3個のリール3L,3C,3Rを設け、これに対応する前面ドア2の位置に表示窓21L,21C,21R及び窓枠表示領域22L,22C,22Rを設けてもよい。このように構成することで、演出表示領域23で示されるストーリー性のある演出を、更に見やすく表示することが可能となる。また、リール3L,3C,3Rの位置は、適宜変更可能であることは言うまでもない。
実施例では、ポインタ移行先決定テーブルに基づいて決定されるポインタ値は、基本的に、カウントアップされる構成であるが、これに限られるものではない。例えば、ランダムに決定されるものであってもよい。この場合、演出に食い違いが生じないようにポインタ値が決定されることは、言うに及ばない。
実施例では、デモコマンド受信により(つまり、デモ画面が表示されたときに)、ポインタの値を「1」に変更する構成としているが、これに限られず別にタイマなどを設け、このタイマが「0」になったとき(例えば、いわゆる非遊技状態が5分経過したとき)、ポインタの値が「1」に変更される、又はクリアされる構成としてもよい。
実施例のアイテムフラグには、「剣1」、「鎧1」、「剣1+鎧1」、「剣2」、「鎧2」、「剣2+鎧1」、「剣1+鎧2」、及び「剣2+鎧2」が設けられているが、これに限られるものではない。例えば、これらのアイテムフラグに加え、稀に更新されるアイテムフラグ(いわゆるレアアイテム)を設けてもよい。
このとき、開始操作に基づいてアイテムフラグがレアアイテムに更新された場合には、内部当籤役を高い確率で報知する演出を行うようにすること(又は、演出の信頼度を高くするようにすること)が好適である。このようにすることで、遊技者は、内部当籤役を把握すること(又は、推測すること)ができるので、遊技者は、アイテムフラグがレアアイテムに更新されることに期待をして開始操作を行うことができる。
また、このとき、別の態様では、内部当籤役がハズレの場合に期待度の高い演出に係る演出識別子(例えば、「水晶(黄色)」)が決定されないようにすることが好適である。このようにすることで、内部当籤役が正確に報知されることとなるので、遊技者は、アイテムフラグがレアアイテムに更新されることに期待をして開始操作を行うことができる。
また、このとき、別の態様では、デモンストレーションの演出において、このレアアイテムに係る画像を液晶表示部2bに表示する構成とすることが好適である。このレアアイテムに係る画像は、希少価値を有するので、例えば、次にビッグボーナスゲームが作動する時期、設定値などに関する演出をすることなく、より一層魅力的なデモンストレーションの演出を行うことができる。
実施例では、デモコマンドを受信したことを契機として、アイテムフラグ、所持金カウンタ等をクリアしているが、これに限られるものではない。例えば、デモコマンドを受信したことを契機として、アイテムフラグ、所持金カウンタ等はクリアされず、設定値が変更されることを契機として、アイテムフラグ、所持金カウンタ等をクリアしてもよい。このとき、デモンストレーションの演出により設定の変更が行われたことの報知、又はデモンストレーションの演出により更新されたアイテムフラグの報知が行われるので、遊技場のイベントなどで活用することができる。
実施例では、有効ラインとして、トップライン8a、センターライン8b、及びボトムライン8cが設けられているが、これに限られるものではない。有効ラインの増減は、適宜可能であることは言うまでも無い。
実施例では、停止テーブルに基づいて滑り駒数を決定するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、図柄カウンタに対応する図柄位置からチェック回数の範囲内において、最も優先順位の高い図柄位置を検索し、この検索の結果に基づいて、滑り駒数を決定してもよい。なお、最も優先順位の高い図柄位置が複数ある場合には、決定可能な滑り駒数の中から所定の優先順位(例えば、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」の順序)にて何れかを決定することが好適である。
更に、実施例のような遊技機1の他、パチンコ遊技機、パロット等の他の遊技機にも本発明を適用できる。更に、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として疑似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。