JP5180876B2 - 連続鋳造用鋳型 - Google Patents

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本発明は、鋳片を製造するために使用する連続鋳造用鋳型に関する。
従来、上下方向に貫通する空間部が形成された冷却部材を有する連続鋳造用鋳型(以下、単に鋳型ともいう)を使用し、空間部に溶鋼を供給して冷却しながら鋳片を製造している。
この鋳型には、例えば、特許文献1に開示された鋳型の鋳造方向に渡って1つのテーパ(傾斜面)で形成される単一テーパ(シングルテーパともいう)の鋳型や、傾斜角度の異なる2つのテーパで形成される2段テーパの鋳型等がある。
しかし、溶鋼の凝固過程においては、凝固収縮が発生するため、鋳片の引き抜き方向へ向けて、鋳型内面と溶鋼の鋳型接触面側に形成される凝固シェルとの間に隙間が生じ、鋳片のコーナー部の冷却効率が他の部分よりも低下して、凝固遅れが発生していた。
そこで、特許文献2のように、鋳型内面(溶鋼接触面側)の形状を、鋳片の凝固プロフィールに対応させた形状、即ちマルチテーパとした鋳型が提案されていた。
特開2001−79650号公報 特開2008−49385号公報
しかしながら、溶鋼接触面側の形状をマルチテーパとした鋳型は、鋳型コーナー部での鋳片の凝固遅れを抑制、更には防止できるものの、溶鋼接触面側の鋳造方向全体に渡って、少しずつ異なる寸法の形状加工を施す必要があった。このため、加工がしずらく、作業性が悪くなると共に、製造コストの上昇を招き不経済であった。
また、溶鋼の鋳型接触面側の形状を決定するに際しては、複雑な計算式を用いる必要があり、これで算出された数値に基づいて形状加工を行うため、加工が複雑となり、製造コストの上昇を招いていた。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、加工を容易にでき、製造時の作業性を良好にできると共に製造コストの低減が図れ、しかも、鋳型コーナー部での鋳片の凝固遅れを抑制して、良好な品質の鋳片を製造可能な連続鋳造用鋳型を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る連続鋳造用鋳型は、上下方向に貫通した空間部を形成する冷却部材を有し、該空間部に溶鋼を供給して冷却しながら鋳片を製造する連続鋳造用鋳型において、
前記冷却部材の上下方向の長さは600mm以上1200mm以下であり、前記冷却部材の溶鋼接触面側に、前記溶鋼の湯面位置を上位置とし、該上位置から下方へ300mm以上を下位置とする前記空間部側へ張り出す膨出部を設け、該膨出部の縦断面を、前記上位置から前記下位置まで3つ以上6つ以下の連続する直線部で構成し、しかも前記隣り合う直線部のなす角θを、174度以上179.97度以下の範囲内とし、前記上位置と前記下位置を結ぶ直線を底辺とする前記膨出部の最大高さhを0.2mm以上5mm以下の範囲内とした。
本発明に係る連続鋳造用鋳型において、前記冷却部材の前記上位置より上側の縦断面を、前記膨出部を構成する最上の前記直線部を延長して形成することが好ましい。
本発明に係る連続鋳造用鋳型において、前記隣り合う直線部の連接箇所は、前記冷却部材の上下方向に均等な間隔で設けられ、前記隣り合う直線部のなす角θは、同一角度であることが好ましい。
本発明に係る連続鋳造用鋳型において、前記冷却部材は、間隔を有して対向配置された一対の短辺と、該短辺を幅方向両側から挟み込んだ状態で対向配置された一対の長辺とで構成され、前記一対の短辺及び前記一対の長辺のいずれか一方又は双方に、前記膨出部を設けることが好ましい。
本発明に係る連続鋳造用鋳型において、前記冷却部材はチューブ状であることが好ましい。
本発明に係る連続鋳造用鋳型において、前記冷却部材の溶鋼接触面側には、コーティング層が形成されていることが好ましい。
本発明に係る連続鋳造用鋳型は、冷却部材の溶鋼接触面側に、溶鋼の湯面位置を上位置とし、上位置から下方へ300mm以上を下位置とする空間部側へ張り出す膨出部を設け、この膨出部の縦断面を、上位置から下位置まで3つ以上6つ以下の連続する直線部で構成し、しかも隣り合う直線部のなす角θを、174度以上179.97度以下の範囲内とし、上位置と下位置を結ぶ直線を底辺とする膨出部の最大高さhを0.2mm以上5mm以下の範囲内とするので、冷却部材の溶鋼接触面側の形状を、鋳片の凝固プロフィールに対応させた形状に近づけると共に、簡単な形状にできる。
これにより、加工を容易にでき、製造時の作業性を良好にできると共に製造コストの低減が図れ、しかも、鋳型コーナー部での鋳片の凝固遅れを抑制して、良好な品質の鋳片を製造できる。
また、冷却部材の上位置より上側の縦断面を、膨出部を構成する最上の直線部を延長して形成する場合、冷却部材の溶鋼接触面側の形状を簡単にでき、製造コストの更なる低減が図れる。
そして、隣り合う直線部の連接箇所を、冷却部材の上下方向に均等な間隔で設け、隣り合う直線部のなす角θを、同一角度とする場合、膨出部の形状を更に簡単にでき、鋳型の製造を更に容易にできる。
本発明の一実施の形態に係る連続鋳造用鋳型の長辺の縦断面図である。 (A)、(B)はそれぞれ第1、第2の変形例に係る連続鋳造用鋳型の長辺の縦断面図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る連続鋳造用鋳型(以下、単に鋳型ともいう)10は、上下方向(鋳造方向)に貫通した空間部11を形成する冷却部材12を有し、空間部11に溶鋼13を供給して冷却しながらスラブ(鋳片の一例)を製造する鋳型であり、冷却部材12の溶鋼接触面14側には、空間部11側へ張り出す膨出部15を設けている。なお、膨出部15の空間部11側への張り出し量は僅かであるが、説明の便宜上、図1、図2(A)、(B)においては、誇張して示している。以下、詳しく説明する。
冷却部材12は、間隔を有して対向配置された図示しない一対の短辺(短片ともいう)と、この短辺を幅方向両側から挟み込んだ状態で対向配置された一対の長辺16(長片ともいう)とで構成された従来公知のものである。この短辺及び長辺16の裏面側には、複数のボルト(締結手段)によってバックプレート(支持部材)がそれぞれ固定され、短辺及び長辺16の裏面側の上下方向に設けられた多数の導水溝に冷却水を流すことで、短辺及び長辺16の冷却を行うと共に溶鋼の冷却を行って鋳片を製造できる。
短辺は、例えば、幅が50mm以上300mm以下程度(一対の長辺16の間隔と等しい)、上下方向の長さが600mm以上1200mm以下程度である。また、長辺16は、対向配置される一対の短辺の間隔を、600mm以上3000mm以下の範囲で変更可能とすることのできる幅を有し、上下方向の長さは短辺と同程度である。なお、短辺と長辺16は、銅又は銅合金で構成されている。
これにより、例えば、幅が600mm以上3000mm以下程度、厚みが50mm以上300mm以下程度のスラブを製造できる。
冷却部材12を構成する一対の短辺及び一対の長辺16の双方の溶鋼接触面14側(即ち、冷却部材12の内面側)に、その幅方向に渡って、溶鋼13の湯面位置(メニスカス位置)を上位置P1とし、上位置P1から下方へ300mm以上の位置を下位置P2とする空間部11側へ張り出す膨出部15が設けられている。この湯面位置は、長辺16(短辺も同様)の上端位置を基点として、下方へ50mm以上150mm以下の範囲内(ここでは、100mm程度)にある。
なお、膨出部15は、一対の短辺及び一対の長辺のいずれか一方に設けてもよい。
ここで、膨出部15の上位置P1を、湯面位置としたのは、溶鋼の冷却の起点位置だからである。また、膨出部15の下位置P2を、上位置P1から下方へ300mm以上の位置としたのは、溶鋼の鋳型接触面側に形成される凝固シェルと鋳型内面との間に隙間が生じる範囲が、この範囲内であることによる。
以上のことから、膨出部15の形成位置を、溶鋼の湯面位置を上位置P1とし、上位置P1から下方へ300mm以上の下位置P2までとしたが、下位置P2を、上位置P1から下方へ500mm以上の位置、更には短辺及び長辺16の下端位置とすることが好ましい。
なお、図2(A)に示す長辺17は、膨出部18の形成位置を、溶鋼の湯面位置を上位置P1とし、上位置P1から下方へ300mm以上の下位置P2までとし、図2(B)に示す長辺19は、膨出部20の形成位置を、溶鋼の湯面位置を上位置P1とし、下位置P2を長辺19の下端位置としている。
膨出部15の縦断面の溶鋼接触面14側の輪郭線は、上位置P1から下位置P2まで3つ以上8つ以下(本実施の形態では、3つ)の連続する直線部L1〜L3で構成されており、長辺16の溶鋼接触面14が、傾斜角度の異なる3段以上8段以下の傾斜面で構成されている。
ここで、膨出部を構成する直線部が3つ未満(2つ以下)の場合、直線部の数が少な過ぎて、膨出部の縦断面形状が、部分的に突出する極端な形状となり、鋳片との接触抵抗が大きくなって、膨出部に摩耗損傷が発生し易くなる。一方、直線部の数が8つを超える(9つ以上)場合、直線部の数が多過ぎて、膨出部の加工が複雑となり、製造コストの増大を招く。
以上のことから、膨出部15を、3つ以上8つ以下の直線部L1〜L3で構成したが、下限を4つとすることが好ましく、また上限を6つとすることが好ましい。なお、図2(A)に示す長辺17は、膨出部18を、3つの直線部M1〜M3で構成し、図2(B)に示す長辺19は、膨出部20を4つの直線部N1〜N4で構成している。
なお、長辺16(短辺も同様)の溶鋼接触面14側であって、長辺16の上位置P1より上側の縦断面は、膨出部15を構成する最上の直線部L1を延長して形成されている。
この上位置P1より上側の縦断面は、図2(A)に示すように、長辺17(短辺も同様)の溶鋼接触面側であって、長辺17の上位置P1より上側の縦断面を、膨出部18を構成する最上の直線部M1を延長して形成することなく、長辺17の裏面側と平行な垂直状態(傾斜角度0度)にしてもよい。
直線部L1〜L3については、最上の直線部L1と、この直線部L1に隣接する上から2番目の直線部L2のなす角θ1、この直線部L2と上から3番目の直線部L3のなす角θ2を、それぞれ174度以上179.97度以下の範囲内としている。なお、各角θ1、θ2は、同一角度であるが、異なる角度にしてもよい。
ここで、隣り合う直線部のなす角θが174度未満の場合、膨出部の側断面視した形状が、部分的に突出する極端な形状となり、鋳片との接触抵抗が大きくなって、膨出部に摩耗損傷が発生し易くなる。一方、隣り合う直線部のなす角θが179.97度を超える場合、直線部の数が多くなって膨出部の加工が複雑となり、製造コストの増大を招く。
以上のことから、隣り合う直線部L1〜L3のなす角θ1、θ2を、それぞれ174度以上179.97度以下の範囲内としたが、下限を178.0度、更には179.0度とすることが好ましく、上限を179.90度とすることが好ましい。
上記した最上の直線部L1と次の直線部L2の連接箇所X1と、直線部L2と次の直線部L3の連接箇所X2と、下位置P2は、長辺16(短辺も同様)の上端位置から、長辺16の上下方向に異なる間隔S1〜S3で設けられている。また、図2(B)に示す長辺19も、直線部N1と直線部N2の連接箇所Y1と、直線部N2と直線部N3の連接箇所Y2と、直線部N3と直線部N4の連接箇所Y3と、下位置P2とを、長辺19の上下方向で異なる間隔T1〜T4で設けている。
なお、各連接箇所X1、X2と下位置P2は、長辺16(短辺も同様)の上下方向の一部又は全部について、均等な間隔で設けてもよい。ここで、均等な間隔Sとは、各間隔の平均値に対して、±20%(好ましくは±5%)の範囲内で、各間隔が異なる場合も含む。
図1に示すように、上位置P1と下位置P2を結ぶ直線L4を底辺とする膨出部15の最大高さh(ここでは、上から1番目の直線部L1と2番目の直線部L2との連接箇所X1の高さ)を、0.2mm以上5mm以下の範囲内としている。
ここで、最大高さhが0.2mm未満の場合、膨出部の空間部側への張り出し量が小さ過ぎて、膨出部の表面形状がスラブの凝固収縮に追従できず、膨出部の表面と溶鋼の鋳型接触面側に形成される凝固シェルとの間に隙間が生じる。一方、最大高さhが5mmを超える場合、膨出部の縦断面が、部分的に突出する極端な形状となり、鋳片との接触抵抗が大きくなって、膨出部に摩耗損傷が発生し易くなる。
以上のことから、膨出部15の最大高さhを0.2mm以上5mm以下の範囲内としたが、下限を0.5mm、更には0.55mmとすることが好ましく、上限を2.5mm、更には2.2mmとすることが好ましい。
以上に示した膨出部の形成位置、膨出部を構成する直線部の数、隣り合う直線部のなす角θ、及び膨出部の最大高さhは、以下に示す条件を考慮したり、また実際に測定した結果を基にして、3次元のスラブの凝固収縮及び鋳型の熱変形を考慮したFEM解析(有限要素法を用いた解析)により、前記した範囲内で決定するのがよい。
1)スラブの形状、スラブのサイズ、又は鋳込み条件(例えば、鋳込み温度、引き抜き速度、鋳型冷却条件等)。
2)鋳込み鋼種の成分に由来する物理量(例えば、液相温度、固相温度、変態温度、線膨張率、剛性値等)。
3)鋳型とスラブ間の接触熱移動量(スラブの収縮量は、この量に大きく影響される)。
この接触熱移動量については、特開2008−49385号公報に開示されているため、その詳細内容については省略する。
短辺及び長辺16の溶鋼接触面14側には、例えば、溶射によりコーティング層が形成されている。
溶射を行うコーティング層は、同一種類の成分を、短辺及び長辺16に使用する銅板(又は銅合金板、以下同様)の表面全体に渡って形成してもよく、また、複数種類の成分を、銅板の上下方向の異なる領域に、各成分の機能に応じてそれぞれ形成してもよい。
以上に示した短辺及び長辺16は、銅板を、前記した形状に従来公知の機械加工を行って加工した後、その表面にコーティング層を形成し、必要に応じて更に仕上げ加工を行う。
このコーティング層としては、機械加工した短辺及び長辺16の表面に溶射を行った後に、熱処理して使用するヒュージングタイプのものと、熱処理することなく使用するヒュージングレスタイプのものがある。
ヒュージングタイプの材料には、Ni又はCoをベースとしたCr−Si−B系の合金を使用でき、必要に応じてこれにサーメットを添加したものを使用できる。
また、ヒュージングレスタイプの材料には、Co、Ni、又はこれらの合金に、WC(タングステンカーバイト)等の炭化物系、TiN等の窒化物系、及びCrB等の硼化物系のいずれか1又は2以上を添加したものを使用できる。
なお、短辺と長辺には、上記したいずれのタイプの材料を適用することもできるが、熱処理が終了した後の銅板の形状変化を考慮すれば、短辺にヒュージングタイプの材料を、長辺にヒュージングレスタイプの材料を、それぞれ適用することが好ましい。
なお、コーティング層はめっきでもよい。このめっきの材料としては、例えば、Co−NiのようなCo合金、Ni−FeのようなNi合金、又はNiを使用できる。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
ここでは、膨出部の形成範囲、膨出部の縦断面を構成する連続する直線部の数、隣り合う直線部のなす角θ、及び膨出部の最大高さhを、表1に示す条件に調整した長辺を備える鋳型を使用し、幅1200mm、厚み250mmのスラブを、鋳造速度1.4m/分で鋳造した結果について示す。
Figure 0005180876
表1の実施例1〜に示すように、膨出部の形成範囲、直線部の数、なす角θ、及び最大高さhを、前記した本発明の最適範囲とすることで、良好な品質のスラブを製造できた(評価:○)。
一方、比較例1のように、最大高さhが前記した本発明の最適範囲を外れた場合(5mm超)、また、比較例2のように、直線部の数、なす角θ、及び最大高さhが、いずれも前記した本発明の最適範囲を外れた場合(直線部の数:3未満、なす角θ:174度未満、最大高さh:5mm超)は、いずれも凝固遅れが発生して、スラブの品質が悪くなっていた(評価:×)
特に、長辺の形状を、実施例1、4、5のように、直線部の数を3つとしたテーパとすることで、マルチテーパにした場合と比較して、その加工コストを1/3程度に抑制できた。これは、直線部の数を3つとした溶射コーティング付きの短辺の加工は、溶鋼接触面側の研磨を3回行えばよいが、マルチテーパにする場合、ボールエンドミルでのマシニング加工が必要となることによる。
以上の結果から、本発明の連続鋳造用鋳型を使用することで、加工を容易にでき、製造時の作業性を良好にし、製造コストの低減が図れ、鋳片の凝固遅れを抑制して、良好な品質の鋳片を製造できることを確認できた。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の連続鋳造用鋳型を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
また、前記実施の形態においては、冷却部材として、一対の短辺と一対の長辺とで構成される4つ組みしたものについて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ビレット(例えば、幅及び厚みが100〜200mm程度)又はブルーム(例えば、幅及び厚みが200〜400mm程度)を製造するチューブ状のものでもよい。従って、鋳型の構成についても、スラブとは形状と寸法の異なる他の鋳片、例えば、上記したビレットやブルーム、又はビームブランク(H型鋼用に使用)を製造する鋳型、更には、鍛造又は鍛造した銅ブロックに導水孔を穿孔したブロック鋳型に、本願発明を適用することも勿論可能である。
10:連続鋳造用鋳型、11:空間部、12:冷却部材、13:溶鋼、14:溶鋼接触面、15:膨出部、16、17:長辺、18:膨出部、19:長辺、20:膨出部

Claims (6)

  1. 上下方向に貫通した空間部を形成する冷却部材を有し、該空間部に溶鋼を供給して冷却しながら鋳片を製造する連続鋳造用鋳型において、
    前記冷却部材の上下方向の長さは600mm以上1200mm以下であり、前記冷却部材の溶鋼接触面側に、前記溶鋼の湯面位置を上位置とし、該上位置から下方へ300mm以上を下位置とする前記空間部側へ張り出す膨出部を設け、該膨出部の縦断面を、前記上位置から前記下位置まで3つ以上6つ以下の連続する直線部で構成し、しかも前記隣り合う直線部のなす角θを、174度以上179.97度以下の範囲内とし、前記上位置と前記下位置を結ぶ直線を底辺とする前記膨出部の最大高さhを0.2mm以上5mm以下の範囲内としたことを特徴とする連続鋳造用鋳型。
  2. 請求項1記載の連続鋳造用鋳型において、前記冷却部材の前記上位置より上側の縦断面を、前記膨出部を構成する最上の前記直線部を延長して形成することを特徴とする連続鋳造用鋳型。
  3. 請求項1又は2記載の連続鋳造用鋳型において、前記隣り合う直線部の連接箇所は、前記冷却部材の上下方向に均等な間隔で設けられ、前記隣り合う直線部のなす角θは、同一角度であることを特徴とする連続鋳造用鋳型。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の連続鋳造用鋳型において、前記冷却部材は、間隔を有して対向配置された一対の短辺と、該短辺を幅方向両側から挟み込んだ状態で対向配置された一対の長辺とで構成され、前記一対の短辺及び前記一対の長辺のいずれか一方又は双方に、前記膨出部を設けたことを特徴とする連続鋳造用鋳型。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の連続鋳造用鋳型において、前記冷却部材はチューブ状であることを特徴とする連続鋳造用鋳型。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の連続鋳造用鋳型において、前記冷却部材の溶鋼接触面側には、コーティング層が形成されていることを特徴とする連続鋳造用鋳型。
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