JP5173996B2 - 濾過装置および濾過設備 - Google Patents
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Description
第2発明の濾過装置は、第1発明において、前記噴射ノズル群の各噴射ノズルが原水を噴射するときの噴射水形状は、平面視で略三角形であり、断面が長四角形であって、かつ該長四角形は一端が高く他端が低くなるように傾斜しており、前記円筒形の濾過網の回転方向は、前記噴射水形状における長四角形断面の高さが高い一端側から高さが低い他端側に向けて変移する方向であることを特徴とする。
第3発明の濾過装置は、第2発明において、前記噴射ノズル群の各噴射ノズルは、前記濾過網の円周方向に沿って間隔をあけて取付けられており、かつ隣り合う噴射ノズルから噴射される噴射水形状の断面である長四角形は、平面視で見て濾過網の内面において、連続して一周分を形成するようになっていることを特徴とする。
第4発明の濾過設備は、第1発明の濾過装置が複数台配置され、該複数台の濾過装置がケーシングで囲まれており、各濾過装置における円筒形の濾過網の外周には、半径方向外側に延びた羽根が取付けられていることを特徴とする。
a)回転駆動源で回転している状態の円筒形の濾過網に対し、噴射ノズルから原水が濾過網の内面に向け噴射されると、濾過網に対し原水が噴射ノズルから下向きに噴き付けられ、しかも、濾過網と噴射ノズルの相対位置は変化するので、いったん原水中の固形不純物が網面に付着しても、その後で噴き付けられる原水によって下方にたたき落とされる。
b)噴射ノズルから噴射される噴射水は直線状に飛ぶので、背面側の圧力が常時高くなっており、原水の濾過網による濾過作用も高く、また濾過網内面に付着した固形不純物をたたき落とす作用も強くなるので、瞬間的にも長期的にも濾過効率を高く維持できる。
c)噴射ノズル群から噴射される噴射水形状が濾過網に対して連続した螺旋状となるので固形不純物の分離残しが濾過網の全面積で生じない。このため逆洗浄を要することなく、長期にわたって濾過効率を高く維持できる。
d)このような原水の噴射による不純物除去作用により、逆洗浄を要することなく濾過網の目詰まりを解消でき、逆洗浄手段を組込む必要がないので濾過装置をコンパクトにできる。
第2発明によれば、円筒形の濾過網の回転方向からみると噴射水形状の長四角形断面が傾斜しており、高さが高い方から噴射水が衝突し始め高さの低い噴射水が後から衝突するので、網目に付着している固形不純物は常時下向きの力を受けることになる。このため、濾過網から固形不純物を除去する効率が高くなる。
第3発明によれば、複数本の噴射ノズルから噴射される噴射水が濾過網の内面に対して連続して衝突するので、円周方向での固形不純物の分離残しが生じにくい。このため逆洗浄を要することなく、長期にわたって濾過効率を高く維持できる。
第4発明によれば、複数台の濾過装置のうち1台でも回転駆動源で回転させると、濾過網の外周の羽根がケーシング内の水をかき混ぜて他方の濾過装置の濾過網に対し外側から内側への水圧をかけるので、逆洗浄ができる。このため、濾過網に詰りが生じたときは、濾過設備自体の運転で逆洗浄が行えるので、逆洗浄手段を設ける必要がない。
まず、図1に基づき本発明の濾過装置Aの要部を説明する。
1は濾過網で円筒形に作られている。円筒形の上部には天板1aが取付けられ、その中心には垂直な支軸1bが取付けられている。この支軸1bには後述する回転駆動源が連結され、濾過網1は垂直な中心軸まわりに回転するようになっている。
また、各噴射ノズル3は円筒濾過網1の周方向平面内で、角度θ2で傾斜している。この傾斜は、噴射ノズル3の上端が下端よりも円筒濾過網1の回転方向下流に向くようになっている。
円筒形の濾過網1を回転させつつ、原水導入管2に供給された原水は噴射ノズル3から濾過網1に噴射される。この結果、水分は濾過網1を通り抜けて外側に出ていき、不純物等は濾過網1を通過できないので、そのまま落下していく。このため、原水の濾過が行える。
この洗浄作用の詳細は以下のとおりである。図1および図2を参照して説明する。
図4および図5は図1の濾過装置A1、A2を2台組込んだ濾過設備Bである。
この濾過設備Bでは、平面視で楕円形のケーシング10の中に2台の濾過装置A1、A2が並んで配置されている。モータ5と減速器からなる回転駆動源はケーシング10の天板11に固定されている。ケーシング10の側壁12は概ね、楕円形であって、2台の濾過装置A1、A2を囲んでいる。
前記仕切板14の内側の底は開放されており、その下方には排出シュート15が配置されている。
すると、濾過網1を通り抜けた浄化水は仕切板14の外に貯められてから取出管16を経て、外部に取り出すことができる。
そして、本発明によると、濾過設備自体の運転で逆洗浄が行えるので、逆洗浄手段を設ける必要がなく、濾過装置をコンパクトにでき、しかも長期にわたって濾過効率を高く維持できる。
前記実施形態の濾過装置Aでは、噴射ノズル3を固定し、濾過網1を回転させたが、反対に噴射ノズル3を原水導入管2ごと回転させ、濾過網1を固定しておいてもよい。要するに噴射ノズルと濾過網の相対位置が変化するものであれば、本発明に含まれる。
この実施形態でも、逆洗浄を要しない濾過装置が得られる。
2 原水導入管
3 噴射ノズル
6 羽根
10 ケーシング
13 底板
14 仕切板
Claims (4)
- 円筒形の濾過網と、その内側に設けた噴射ノズル群とを備え、前記濾過網は浄水を通過させるが固定不純物を通過させない網目を有しており、
噴射ノズル群から濾過網に原水を噴射して、浄水を通過させ固形不純物を通過させないで濾過する濾過装置であって、
前記濾過網は、垂直な中心軸上に位置すると共に回転駆動源に連結された支軸で、回転可能に支持されており、
前記噴射ノズルは濾過網の内面に向けて原水を噴射するように設けられており、
前記噴射ノズル群は、上下方向に複数段かつ円周方向に間隔をあけて設けられた複数個の噴射ノズルからなり、
前記濾過網の上下に延びる濾過面に対し、前記噴射ノズル群の原水噴射角度は下向きの角度で傾斜しており、
前記噴射ノズル群は、該噴射ノズル群から噴射される噴射水形状が濾過網に対して連続して螺旋状になるように配置されている
ことを特徴とする濾過装置。 - 前記噴射ノズル群の各噴射ノズルが原水を噴射するときの噴射水形状は、平面視で略三角形であり、断面が長四角形であって、かつ該長四角形は一端が高く他端が低くなるように傾斜しており、
前記円筒形の濾過網の回転方向は、前記噴射水形状における長四角形断面の高さが高い一端側から高さが低い他端側に向けて変移する方向である
ことを特徴とする請求項1記載の濾過装置。 - 前記噴射ノズル群の各噴射ノズルは、前記濾過網の円周方向に沿って間隔をあけて取付けられており、かつ隣り合う噴射ノズルから噴射される噴射水形状の断面である長四角形は、平面視で見て濾過網の内面において、連続して一周分を形成するようになっている
ことを特徴とする請求項2記載の濾過装置。 - 請求項1の濾過装置が複数台配置され、
該複数台の濾過装置がケーシングで囲まれており、各濾過装置における円筒形の濾過網の外周には、半径方向外側に延びた羽根が取付けられている
ことを特徴とする濾過設備。
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