JP5166049B2 - セラミック電子部品及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、デラミネーションやクラック等の構造欠陥が生じにくいセラミック電子部品及びその製造方法に関する。
セラミックコンデンサー等のセラミック電子部品は、セラミック層の表面及び/又は内部に導体層が形成された構造をなしている。このようなセラミック電子部品は、セラミック材料をグリーンシートにし、このグリーンシートの表面及び/又は内部に導体となる金属を含む導体ペーストを塗布し、その後焼結する工程を得て製造している。また、内部電極を有するセラミック電子部品は、前記導体ペーストを塗布したグリーンシートを積層して積層体とした後、焼結する工程を得て製造している。
ところで、導体層となる導体ペースト膜と、セラミック層となるグリーンシートは、焼結開始温度が異なり、通常は、導体ペースト膜の方が焼結開始温度は低い。このため、導体層とセラミック層との界面にストレスが生じ易く、導体層とセラミック層との界面でデラミネーションが発生したり、導体層にクラックが生じ易い。そこで、このような構造欠陥の発生を抑制するため、従来より、導体ペーストに、セラミック材料と同じかそれに近い組成物や、ガラスフリット等を含有させて、セラミック電子部品を製造する試みが行われている。
例えば、下記特許文献1には、ニッケル粉末を主成分とし、平均粒径が最大でも0.1μmの誘電体層と同じ組成物の共材を5〜30wt%含有した導電体ペーストにより内部電極を形成してなることを特徴とする積層セラミック電子部品が開示されている。
一方、近年の情報の大容量化、情報通信の高速化に伴い、高周波信号を損失なく伝送することが求められており、高周波領域での誘電損失の低いセラミック電子部品が求められている。そこで、高周波信号を損失なく伝送するうえで、導体層を形成する導体材料としては、銅や銀等の低抵抗金属を使用することが要求されている。これらの低抵抗金属を導体材料として用いるためには、セラミック材料は低温焼結が可能であることが必要である。低温焼結が可能なセラミック材料としては、ガラス成分等の低温焼成助剤を配合し、液相焼結により低温焼結化を図ったセラミック材料等がある。このような、焼結時に液相を形成しうるセラミック材料としては、例えば、下記非特許文献1に記載されているようなガラス複合系、結晶化ガラス系、非ガラス系のもの、(参考の欄のAl96wt% Siは除く)等が挙げられる。そして概ね焼結時に液相を形成しうるセラミック材料は、1000℃以下で焼結可能である。
特開2001−110233号公報 機能材料 2004年6月号Vol.24 No6 9ページ
セラミック材料として、焼結時に液相を形成しうる材料を用いた場合、導体ペーストにセラミック材料と同じ成分(共材)やガラスフリット等を含有させても、グリーンシートの焼結時に生成した液相に共材やガラスフリットが拡散して、導体層中から消失してしまう。このため、導体層とセラミック層との界面においてストレスの発生を抑制できず、デラミネーションやクラック等の構造欠陥が生じ易かった。
したがって、本発明の目的は、デラミネーションやクラック等の構造欠陥が生じにくいセラミック電子部品及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するにあたって、本発明のセラミック電子部品は、焼結時に液相を形成しうるセラミック材料を焼結して得られるセラミック層の表面及び/又は内部に、導体層が形成されたセラミック電子部品において、前記セラミック材料は、1000℃以下で焼結可能なものであり、前記セラミック層及び前記導体層は、共通成分として、TiO 、ZrO 及びAl から選ばれる化合物を含有し、前記セラミック層は、前記共通成分を酸化物換算で0.1〜65.4質量%含有し、前記導体層は、前記共通成分を酸化物換算で0.4〜46.4質量%含有し、前記導体層中には、該導体層の厚さの1/10以上の長さを有する、前記共通成分の連結体が存在し、該連結体の少なくとも一部が、前記セラミックス層に結合されていることを特徴とする。
焼結時に液相を形成しうるセラミック材料は、概1000℃以下で焼結可能であるので、Cu、Ag等の低抵抗金属を導体層に用いることができる。そして、本発明のセラミック電子部品は、セラミック層と導体層との両方の層に、同一の元素を含む化合物が含有されているので、セラミック層と導体層との焼結開始温度が近く、セラミック層と導体層との界面にストレスが発生しにくい。また、導体層には、該導体層の厚さの1/10以上の長さを有する共通成分の連結体が存在し、その少なくとも一部が、セラミックス層に結合しているので、いわゆるアンカー効果により、セラミック層と導体層との界面接合強度が高くなる。このため、本発明のセラミック電子部品はデラミネーションやクラック等の構造欠陥が発生しにくい。
また、本発明のセラミック電子部品は、共通成分として、TiO 、ZrO 及びAl から選ばれる化合物を含有するので、導体層中に共通成分の連結体を容易に形成でき、かつ、該連結体がセラミック層に強固に結合するのでセラミック層と導体層との接合強度がより強固になる。
また、本発明のセラミック電子部品の前記セラミック材料は、1000℃以下で焼結可能なため、Cu、Ag等の低抵抗金属を導体層に用いることができ信号の減衰がし難く高周波領域での使用に適したセラミック電子部品とすることができる。
本発明のセラミック電子部品の前記セラミック層は、前記共通成分を酸化物換算で0.6〜17.4質量%含有し、前記導体層は、前記共通成分を酸化物換算で6.2〜27.8質量%含有することが好ましい。
本発明のセラミック電子部品の前記セラミック材料は、SiO、MgO、及びCaOを含有し、焼結によりディオプサイド結晶を析出しうる主成分と、ビスマス成分、リチウム成分、ナトリウム成分、カリウム成分、ホウ素成分から選ばれる一種以上の副成分と、前記共通成分とを含有し、前記副剤成分を、前記主成分100質量部に対し酸化物換算で0.1〜20質量部含有することが好ましい。ディオプサイド結晶を含有するセラミック層は、強度が高く、高周波領域での誘電損失が低いので、高周波領域での誘電損失の低いセラミック電子部品とすることができる。
本発明のセラミック電子部品の前記導体層は、Cu、Ag及びその合金から選ばれる金属を含有することが好ましい。この態様によれば、導体層が低抵抗金属を含有するので、信号の減衰がし難く高周波領域での使用に適したセラミック電子部品とすることができる。
一方、本発明のセラミック電子部品の製造方法は、焼結時に液相を形成しうるセラミック材料をグリーンシートにし、このグリーンシートの表面及び/又は内部に導体となる金属を含む導体ペーストを塗布し、その後焼結するセラミック電子部品の製造方法であって、前記セラミック材料として、TiO 、ZrO 及びAl から選ばれる化合物からなる共材を前記セラミック材料全量中に酸化物換算で0.1〜65.4質量%含有し、1000℃以下で焼成可能なものを用い、前記導体ペーストとして、TiO 、ZrO 及びAl から選ばれる化合物であって、前記セラミック材料に含まれる共材と同一の化合物を、導体ペースト全量中に酸化物換算で0.4〜46.4質量%含有するものを用いることを特徴とする。
本発明のセラミック電子部品の製造方法によれば焼結時において、導体ペースト中の共材が、グリーンシートとの界面近傍に集まる。このため、焼結後の導体層には、共材による連結体が生成し、該連結体の一部がセラミック層と連結して、いわゆるアンカー効果が生じるので、導体層とセラミック層との界面強度が強固になり、デラミネーションやクラック等の構造欠陥が生じにくいセラミック電子部品を製造することができる。
また、セラミック材料として、TiO 、ZrO 及びAl から選ばれる化合物からなる共材をセラミック材料全量中に酸化物換算で0.1〜65.4質量%含有するものを用い、導体ペーストとして、前記セラミック材料に含まれる共材と同一の元素を含む化合物を導体ペースト全量中に酸化物換算で0.4〜46.4質量%含有するものを用いるので、焼結時において、導体ペースト中の共材が、グリーンシート側に拡散しきらずに残存して、導体層中に共材による連結体を形成し易くなるので、導体層とセラミック層との界面強度をより強固にできる。
また、セラミック材料として、1000℃以下で焼結可能なものを用いるので、導体金属としてCu、Ag等の低抵抗金属を用いることができ信号の減衰がし難くなり、高周波領域での使用に適したセラミック電子部品を製造することができる。
本発明のセラミック電子部品の製造方法は、前記セラミック材料として、前記共材を、セラミック材料全量中に酸化物換算で0.6〜17.4質量%含有するものを用い、前記導体ペーストとして、前記共材を、導体ペースト全量中に酸化物換算で6.2〜27.8質量%含有するものを用いることが好ましい。
本発明のセラミック電子部品の製造方法は、前記セラミック材料として、SiO、MgO、及びCaOを含有し、焼結によりディオプサイド結晶を析出しうる主成分と、ビスマス成分、リチウム成分、ナトリウム成分、カリウム成分、ホウ素成分から選ばれる一種以上の副成分と、前記共通成分とを含有し、前記副剤成分を、前記主成分100質量部に対し酸化物換算で0.1〜20質量部含有するものを用いることが好ましいディオプサイド結晶を含有するセラミック層は、強度が高く、高周波領域での誘電損失が低いので、高周波領域での誘電損失の低いセラミック電子部品を製造できる。
本発明のセラミック電子部品の製造方法は、前記導体となる金属として、Cu、Ag及びその合金から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。この態様によれば、導体層を低抵抗金属で形成するので、信号の減衰がし難くなり、高周波領域での使用に適したセラミック電子部品を製造することができる。
本発明のセラミック電子部品の製造方法は、前記焼結を、850〜960℃で行うことが好ましい。
本発明のセラミック電子部品は、セラミック層と導体層との両方の層に、同一の元素を含む化合物を含有しているので、焼結時にセラミック層と導体層との界面でストレスが生じにくい。そして、導体層には、該導体層の厚さの1/10以上の長さを有する共通成分の連結体が存在し、その少なくとも一部が、セラミックス層に結合しているので、いわゆるアンカー効果により、セラミック層と導体層との界面接合強度が高くなり、デラミネーションやクラック等の構造欠陥の発生を防止できる。
また、本発明のセラミック電子部品の製造方法によれば、セラミック材料として、Ti、Al及びZrから選ばれる元素を含む化合物を含有するものを用い、導体ペーストとして、Ti、Al及びZrから選ばれる元素であって、セラミック材料中に含まれるものと同一の元素を含む化合物を含有するものを用いたことにより、焼結時において、導体ペースト中のTi、Al及びZrから選ばれる元素を含む化合物が、グリーンシートとの界面近傍に集まっても、セラミック層中に拡散するのが防止される。このため、焼結後の導体層には、Ti、Al及びZrから選ばれる元素を含む化合物の連結体が生成し、該連結体によってセラミック層と導体層とが結合するので、いわゆるアンカー効果により、導体層とセラミック層との界面強度が強固になり、デラミネーションやクラック等の構造欠陥が生じにくいセラミック電子部品を製造することができる。
本発明のセラミック電子部品は、セラミック層の表面及び/又は内部に導体層が形成されたものであって、例えば、コンデンサ、フィルター、LTCC基板等が挙げられる。本発明のセラミック電子部品について、図1,2の模式図を用いて説明する。図1は、本発明のセラミック電子部品の一実施形態を示す断面図であり、図2は、図1のA部分の拡大図である。
図1に示すように、このセラミック電子部品は、セラミック層1が複数積層している。そして、積層されたセラミック層1間の特定の界面及び内部に導体層2が形成されており、この導体層2によって内部電極が形成されている。図1中の導体層2aはセラミック層1の表面に形成されており、導体層2bはセラミック層1の界面に形成されており、導体層2cは導体層2a,2bを導通させるスルーホールをなすものである。
図2を併せて参照すると、セラミック層1及び導体層2は、共通成分として、同一の元素を含む化合物3(以下、「共材3」と記す)を含有している。
共材3としては、Ti、Al及びZrから選ばれる元素を含む化合物が好ましく挙げられる。このような化合物としては、TiO、ZrO、Al等が一例として挙げられる。
また、導体層2には、該導体層2の厚さの1/10以上の長さを有する共材3の連結体3aが存在しており、この連結体3aの少なくとも一部が、セラミック層1に結合している。前記連結体3aの長さは、導体層2の厚さの1/5〜1であることが好ましい。導体層2の厚さの1/10以上の長さの連結体3aがセラミック層1に結合していることにより、いわゆるアンカー効果によってセラミック層1と導体層2との接合強度が強固になり、デラミネーション等が生じにくくなる。
本発明のセラミック電子部品において、セラミック層1は、焼結時に液相を形成しうるセラミック材料を焼結して得られたもので構成されており、層中に共材3を含有している。焼結時に液相を形成しうるセラミック材料としては、リチウム成分、ナトリウム成分、カリウム成分、ホウ素成分、ビスマス成分、リチウム成分、亜鉛成分、銅成分等の成分を含有する組成が好ましく挙げられる。そして、本発明においては、セラミック材料は、1000℃以下で焼結可能なものであることが好ましく、SiO、MgO、及びCaOを含有し、焼結によりディオプサイド結晶(CaMgSi)を析出しうるものであることがより好ましい。
ディオプサイド結晶(CaMgSi)を析出しうるセラミック材料としては、例えば、SiO、MgO、CaOの配合割合が、SiO 53.5〜62質量%(好ましくは56.0〜59.5質量%)、MgO 12〜22質量%(好ましくは15.0〜19.0質量%)、CaO 21〜32質量%(好ましくは23.5〜29.5質量%)となるように調整されたもの等が一例として挙げられる。
SiOの含有量が62質量%を超えると、ウォラストナイト(Wollastonite)結晶が生成して、誘電損失が大きくなり、強度も低下する。SiOの含有量が53.5質量%未満であると、オーケルマナイト(Akermanite)結晶が生成し、誘電損失が大きくなる。
MgOの含有量が22質量%を超えると、フォルステライト(Forsterite)結晶が生成し、強度が低下する。MgOの含有量が12質量%未満であると、ウォラストナイト結晶が生成し、誘電損失が大きくなる。
CaOの含有量が32質量%を超えると、ウォラストナイト結晶や、オーケルマナイト結晶が生成し、誘電損失が大きくなり、強度も低下する。CaOの含有量が21質量%未満であると、フォルステライト結晶が生成し、強度が低下する。
また、焼結によりディオプサイド結晶(CaMgSi)を析出しうるセラミック材料を1000℃以下で焼結可能にするには、例えば、ディオプサイド結晶(CaMgSi)100質量部に対し、ビスマス成分、リチウム成分、ナトリウム成分、カリウム成分、ホウ素成分から選ばれる一種以上を、酸化物換算で0.1〜20質量部含有させ、好ましくは3.0〜8.0質量部含有させる。上記成分の含有量が0.1質量部未満であると、添加効果が乏しく1000℃以下で焼結できない場合がある。また、20質量部を超えると、焼結時に融着が起こり、焼結体の形状が安定しにくくなると共に、絶縁性が損なわれやすくなる。
本発明のセラミック電子部品において、セラミック層1は、共材3を酸化物換算で0.1〜65.4質量%含有することが好ましく、0.6〜17.4質量%含有することがより好ましい。セラミック層1中の共材3の含有量が0.1質量%未満であると、導体層2中の共材3の拡散を効果的に防止できず、導体層2中に連結体3aが形成されにくくなり、連結体3aによるアンカー効果が十分得られず、セラミック層1と導体層2との界面強度が不十分となる傾向がある。セラミック層1中の共材3の含有量が65.4質量%を超えると、セラミック層1を1000℃以下の低温で焼結することが困難となる。具体的な一例を挙げると、例えば、共材3がTiOの場合、0.1〜57.1質量%含有することが好ましく、0.7〜12.9質量%含有することがより好ましい。また、共材3がZrOの場合、0.2〜65.4質量%含有することが好ましく、0.9〜17.4質量%含有することがより好ましい。また、共材3がAlの場合、0.1〜55.2質量%含有することが好ましく、0.6〜12.1質量%含有することがより好ましい。
また、セラミック層1の平面に対して垂直な断面における面積%として、セラミック層1中における共材3の占める面積は、0.1〜50%であることが好ましく、0.5〜10%であることがより好ましい。
本発明のセラミック電子部品において、導体層2は、導電性を有する金属材料で構成されていればよい。なかでも、Cu、Ag及びその合金は、高周波信号を損失なく伝送できるので、特に好ましく用いることができる。
また、導体層2は、共材3を酸化物換算で0.4〜46.4質量%含有することが好ましく、6.2〜27.8質量%含有することがより好ましい。導体層2中の共材3の含有量が0.4質量%未満であると、連結体3aが形成されにくくなり、連結体3aによるアンカー効果が十分得られず、セラミック層1と導体層2との界面強度が不十分となる傾向がある。導体層2中の共材3の含有量が46.4質量%を超えると、導体層2の抵抗が大きくなり、信号の減衰が大きくなって高周波領域での使用に適しにくくなる。具体的な一例を挙げると、例えば、共材3がTiOの場合、0.4〜37.8質量%含有することが好ましく、6.7〜21.3質量%含有することがより好ましい。また、共材3がZrOの場合、0.6〜46.4質量%含有することが好ましく、9.2〜27.8質量%含有することがより好ましい。また、共材3がAlの場合、0.4〜36.1質量%含有することが好ましく、6.2〜20.1質量%含有することがより好ましい。
また、導体層2の平面に対して垂直な断面における面積%として、導体層2中における共材3の占める面積は、1〜60%であることが好ましく、15〜40%であることがより好ましい。
次に、本発明のセラミック電子部品の製造方法について説明する。
まず、共材3を含有し、焼結時に液相を形成しうるセラミック材料を所定の形状に成形してグリーンシート化する。
上記セラミック材料は、1000℃以下で焼結可能なものであることが好ましく、SiO、MgO、及びCaOを含有し、焼結によりディオプサイド結晶(CaMgSi)を析出しうるものであることがより好ましい。1000℃以下で焼結可能なものであれば、後述する導体ペーストにCu、Ag等の低抵抗金属を用いることができる。また、ディオプサイド結晶(CaMgSi)は、強度があり、誘電損失も低いので、特に高周波領域での使用に好適である。なお、セラミック材料として、ディオプサイド結晶(CaMgSi)を析出しうるものを用いる場合は、SiO、MgO、及びCaOを所定の割合で含む原料をあらかじめ仮焼してディオプサイド結晶(CaMgSi)を析出させた後、共材3と、必要に応じてビスマス成分、リチウム成分、ナトリウム成分、カリウム成分、ホウ素成分等の低温焼結成分を混合して用いることが好ましい。
また、上記セラミック材料は、共材3を0.1〜65.4質量%含有するものを用いることが好ましく、0.6〜17.4質量%含有するものを用いることがより好ましい。共材3の含有量が0.1質量%未満であると、導体ペースト層との同時焼結時において、導体ペースト層に含まれる共材3が、グリーンシートの液相中に拡散してしまい、導体層2中に共材3による連結体3aが形成されにくくなり、共材3の含有量が65.4質量%を超えるとであると、グリーンシートを焼結する際に、高温であることを要し、導体層2にCu、Ag等の低抵抗金属が使用しにくくなる。
次に、このグリーンシートの表面及び/又は内部に、導体となる金属と共材3とを少なくとも含有する導体ペーストを塗布して、グリーンシートの表面及び/又は内部に導体ペースト層を形成する。そして、必要に応じて導体ペースト層が形成されたグリーンシートを複数積層させる。
上記導体となる金属としては、導電性を有する金属であれば特に限定はないが、低抵抗金属であるので高周波信号を損失なく伝送できるという理由から、Cu、Ag及びその合金が好ましい。
また、導体ペーストは、共材3を0.4〜46.4質量%含有するものを用いることが好ましく、6.2〜27.8質量%含有するものを用いることがより好ましい。共材3の含有量が46.4質量%未満であると、グリーンシートとの同時焼結時において、導体ペースト層中の共材3が、グリーンシートの液相中に拡散してしまい、導体層2には共材3による連結体3aが形成されにくくなり、共材3の含有量が46.4質量%を超えると、導体層2の抵抗が大きくなり、誘電損失が大きくなって高周波領域での使用に適しにくくなる。
そして、上記導体ペースト層が形成されたグリーンシート(複数積層させた場合は積層体)を焼結する。
焼結温度は、1000℃以下、好ましくは850〜960℃で低温焼結することが好ましい。なお、導体層2にAgを用いる場合は大気雰囲気下、Cuを用いる場合は還元雰囲気下で焼結することが好ましい。
本発明のセラミック電子部品の製造方法によれば、導体ペースト層とグリーンシートの双方に共材3が含まれているので、焼結時において、グリーンシートの液相中に導体ペースト層中の共材3が拡散しきらず、導体ペースト層中のグリーンシートとの界面近傍に集まって、共材3による針状または/及びかぎ状の連結体3aが形成される。このため、焼結後の導体層2には共材3による連結体3aが生成し、この連結体3aによってセラミック層と導体層とが結合するので、得られるセラミック電子部品は、導体層とセラミック層とが強固に接合しており、その界面強度が高く、デラミネーションやクラック等の構造欠陥が生じにくいものである。
SiO、CaCO及びMgO粉末を表1に示す割合で秤量し、15時間湿式混合後、120℃で乾燥し、乾燥した粉体を大気中1200℃で2時間仮焼した。この仮焼物(主成分)に、表1に示す酸化物の割合となるように副成分と共材を秤量して添加し、15時間湿式混合後、120℃で乾燥し、60φメッシュ篩を通し製粉した。そして、これらの混合粉末(セラミック材料)に、PVA系バインダを適量添加・混合し、60φメッシュ篩を通して造粒粉とした。この造粒粉を、PETフィルム上に塗布してグリーンシートを得た。
次に、Agペーストに表1に示す割合で共材(例3は共材を無添加)を添加し、3本ロールミルにて分散させ、導体ペーストを調製した。この導体ペーストを、上記グリーンシートの表面及び内部にパターン印刷し、導体ペーストが塗布されたグリーンシートを10枚積層し、大気中にて、930℃で2時間焼結して、焼結体(セラミック電子部品)を得た。
この焼結体及びグリーンシート積層体を用いて、微細組織、デラミネーション発生率、界面強度を評価した。結果を表2にまとめて記す。また、図3に、例1の焼結体の微細組織を示すFE−SEMによる断面写真を、図4に例2の焼結体の微細組織を示すFE−SEMによる断面写真を示す。
微細組織:焼結体(セラミック電子部品)の断面研磨面を作成、FE−SEMによる観察をおこない、セラミック層及び導体層中に共材が存在するか確認した。また、導体層中に共材による連結体が存在するか確認した。
デラミネーション発生率:焼結体を50個作製し、デラミネーションの有無を観察して、デラミネーションの発生個数を求めて、デラミネーション発生率とした。
界面強度:セラミック層の表面に、総面積が1mmとなる導体層を形成し、焼結後、メッキ処理後、環境試験後の導体層の剥離強度を測定して求めた。なお、メッキ処理はNiとSnを電解メッキによって製品設計において十分な膜厚まで析出できる条件で行った。また、環境試験は、温度85℃、湿度85%の環境下に1000h放置することによって実施した。
導体層に共材による連結体が存在していた例1の焼結体は、デラミネーションの発生が抑制されており、また、セラミック層と導体層との界面強度が特に高いものであった。また、共材としてAl、Zrを含む化合物を使用した場合でも導体層中に連結体が確認でき、同様の効果が見られた。
本発明のセラミック電子部品の一実施形態を示す断面図である。 図1のA部分の拡大図である。 例1の焼結体の微細組織を示す断面写真である。 例2の焼結体の微細組織を示す断面写真である。
符号の説明
1:セラミック層
2,2a,2b,2c:導体層
3:共材
3a:連結体

Claims (9)

  1. 焼結時に液相を形成しうるセラミック材料を焼結して得られるセラミック層の表面及び/又は内部に、導体層が形成されたセラミック電子部品において、
    前記セラミック材料は、1000℃以下で焼結可能なものであり、
    前記セラミック層及び前記導体層は、共通成分として、TiO 、ZrO 及びAl から選ばれる化合物を含有し、
    前記セラミック層は、前記共通成分を酸化物換算で0.1〜65.4質量%含有し、
    前記導体層は、前記共通成分を酸化物換算で0.4〜46.4質量%含有し、
    前記導体層中には、該導体層の厚さの1/10以上の長さを有する、前記共通成分の連結体が存在し、該連結体の少なくとも一部が、前記セラミックス層に結合されている、
    ことを特徴とするセラミック電子部品。
  2. 前記セラミック層は、前記共通成分を酸化物換算で0.6〜17.4質量%含有し、前記導体層は、前記共通成分を酸化物換算で6.2〜27.8質量%含有する、請求項1に記載のセラミック電子部品。
  3. 前記セラミック材料は、SiO、MgO、及びCaOを含有し、焼結によりディオプサイド結晶を析出しうる主成分と、ビスマス成分、リチウム成分、ナトリウム成分、カリウム成分、ホウ素成分から選ばれる一種以上の副成分と、前記共通成分とを含有し、前記副剤成分を、前記主成分100質量部に対し酸化物換算で0.1〜20質量部含有する、請求項1又は2に記載のセラミック電子部品。
  4. 前記導体層は、Cu、Ag、及びその合金から選ばれる金属を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセラミック電子部品。
  5. 焼結時に液相を形成しうるセラミック材料をグリーンシートにし、このグリーンシートの表面及び/又は内部に導体となる金属を含む導体ペーストを塗布し、その後焼結するセラミック電子部品の製造方法であって、
    前記セラミック材料として、TiO 、ZrO 及びAl から選ばれる化合物からなる共材を前記セラミック材料全量中に酸化物換算で0.1〜65.4質量%含有し、1000℃以下で焼成可能なものを用い、
    前記導体ペーストとして、TiO 、ZrO 及びAl から選ばれる化合物であって、前記セラミック材料に含まれる共材と同一の化合物を、導体ペースト全量中に酸化物換算で0.4〜46.4質量%含有するものを用いる、
    ことを特徴とするセラミック電子部品の製造方法。
  6. 前記セラミック材料として、前記共材を、セラミック材料全量中に酸化物換算で0.6〜17.4質量%含有するものを用い、前記導体ペーストとして、前記共材を、導体ペースト全量中に酸化物換算で6.2〜27.8質量%含有するものを用いる、請求項5に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  7. 前記セラミック材料として、SiO、MgO、及びCaOを含有し、焼結によりディオプサイド結晶を析出しうる主成分と、ビスマス成分、リチウム成分、ナトリウム成分、カリウム成分、ホウ素成分から選ばれる一種以上の副成分と、前記共通成分とを含有し、前記副剤成分を、前記主成分100質量部に対し酸化物換算で0.1〜20質量部含有するものを用いる、請求項5又は6に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  8. 前記導体となる金属として、Cu、Ag、及びその合金から選ばれる1種以上を用いる、請求項5〜7のいずれか1項に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  9. 前記焼結を、850〜960℃で行う、請求項5〜8のいずれか1項に記載のセラミック電子部品の製造方法。
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