JP5159319B2 - 新規ヒダントイナーゼ及びn−カルバモイル−d−アミノ酸の製造方法 - Google Patents

新規ヒダントイナーゼ及びn−カルバモイル−d−アミノ酸の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、微生物の生産する新規な5−置換ヒダントインをD体選択的に加水分解して対応するN−カルバモイル−D−アミノ酸に変換する酵素(以下、ヒダントイナーゼと称する)、これをコードするDNA、及びヒダントイナーゼを生産する能力を有する微生物あるいは形質転換体を用いたN−カルバモイル−D−アミノ酸の製造方法に関するものである。
光学活性なN−カルバモイル−D−アミノ酸は、対応する光学活性なD−アミノ酸に容易に変換できる化合物であり、また、光学活性なD−アミノ酸は医薬品等の合成中間体として有用な化合物である。N−カルバモイル−D−アミノ酸の製造方法としては、微生物が生産する酵素を5−置換ヒダントインに作用させることにより、立体選択的に加水分解して対応するN−カルバモイル−D−アミノ酸に変換する方法が一般に知られている(特許文献1、2、3)。
また、ヒダントイナーゼをコードする遺伝子を導入することにより、ヒダントイナーゼ活性を有する形質転換体を製造する技術としては、高温菌由来のヒダントイナーゼ遺伝子を用いた例(特許文献4)、アグロバクテリウム属に属する微生物由来のヒダントイナーゼ遺伝子を用いた例(特許文献5)、バチルス属、アグロバクテリウム属、及びシュードモナス属に属する微生物由来のヒダントイナーゼ遺伝子を用いた例(特許文献6)等が知られている。
特開昭53−91189号 特開昭53−44690号 特開昭53−133688号 特開昭62−87089号 国際公開第WO94/00577号公報 国際公開第WOWO96/20275号公報
背景技術として記載した上記の微生物または形質転換体等によって生産されるヒダントイナーゼは、一般に、基質であるヒダントインの5位の置換基が大きい(または嵩高い側鎖を有する)ほど立体選択性が厳密になる傾向にあることが知られているが、例えば5−メチルヒダントインのように5位の置換基が小さなヒダントインに対しては立体選択性が厳密ではなく、光学純度の高いN−カルバモイル−D−アミノ酸を得ることが困難である場合がある。
本発明の目的の一つは、基質である5−置換ヒダントインの置換基の大きさにかかわらず、高い立体選択性を示す新規なヒダントイナーゼを提供することにある。また、本発明の目的の一つは、当該ヒダントイナーゼのアミノ酸配列、その遺伝子のDNA配列を明らかにし、当該酵素を生産する能力を有する微生物あるいは形質転換体、及びそれらを用いた当該ヒダントイナーゼの製造方法を提供することにある。さらに本発明の目的の一つは、当該ヒダントイナーゼを利用した効率的なN−カルバモイル−D−アミノ酸の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題に鑑み、アネウリニバチルス・エスピー(Aneurinibacillus sp.)KNK491C株(FERM BP−10735)が、各種5-置換ヒダントインに対して活性を示す一方で、5位の置換基が非常に小さなヒダントイン、例えば5−メチルヒダントインのような基質に対しても高い立体選択性を示すヒダントイナーゼを生産することを見出した。
さらに、当該ヒダントイナーゼ遺伝子の単離、ならびに宿主微生物での発現を達成し、高活性な形質転換体を育種した。本発明で得られたヒダントイナーゼを生産する微生物、または形質転換体を5−置換ヒダントインに作用させることにより、N−カルバモイル−D−アミノ酸を効率的に製造することが可能となり、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の1または複数の特徴を有する。
1)本発明の一つの特徴は、以下の(a)、(b)又は(c)のポリペプチドである:
(a)配列表配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド;
(b)配列表配列番号1に示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失および/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチド;
(c)配列表配列番号1に示されるアミノ酸配列と73%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチド。
5)本発明の一つの特徴は、以下の(d)、(e)、(f)または(g)のDNAである:
(d)配列表配列番号2に示される塩基配列からなるDNA、
(e)配列表配列番号2に示される塩基配列において1若しくは数個の塩基が置換、挿入、欠失および/または付加された塩基配列を有し、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNA、
(f)配列表配列番号2に示される塩基配列と69%以上の相同性を有する塩基配列からなり、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNA、
(g)配列表配列番号2に示す塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNA。
6)本発明の一つの特徴は、前記DNAを含む組換えプラスミドである。
7)本発明の一つの特徴は、前記組換えプラスミドで宿主微生物を形質転換して得られる形質転換体である。
8)本発明の一つの特徴は、前記ポリペプチドを生産する能力を有し、かつ、アネウリニバチルス(Aneurinibacillus)属に属する微生物である。
9)本発明の一つの特徴は、前記ポリペプチドを生産する能力を有する微生物を培養し、培養物中に当該ポリペプチドを蓄積させ、これを採取することを特徴とするヒダントイナーゼの製造方法である。
11)本発明の一つの特徴は、前記ヒダントイナーゼ(ヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチド)、形質転換体、または微生物を、5−置換ヒダントインに作用させN−カルバモイル−D−アミノ酸(例えば、N−カルバモイル−D−α−アミノ酸)を製造する方法である。
本発明は上述の構成からなり、新規なヒダントイナーゼを効率よく製造することができる。また、当該ヒダントイナーゼを生産する微生物、または形質転換体を利用することで、5位の置換基が小さいものを含む各種ヒダントインから、光学純度の高いN−カルバモイル−D−アミノ酸を効率良く製造することができる。
以下、実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。本発明の範囲は、実施形態および実施例によって限定されるものではない。
1.ヒダントイナーゼ活性測定
実施形態において、ポリペプチドのヒダントイナーゼ活性測定は、反応で生成するN−カルバモイルアミノ酸を、以下に示すp−ジメチルアミノベンズアルデヒドを用いた発色法で定量することができる。
適宜希釈した酵素溶液0.1mLを、500mM DL−5−メチルヒダントイン、0.1mM 硫酸マンガン、0.1M 炭酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH8.7)からなる基質液4mLと混合し、45℃で10分間反応させた後、2N 塩酸2mLを加えて反応を停止する。この反応液に10%(w/v)p−ジメチルアミノベンズアルデヒド/35%塩酸溶液1mLを添加して混合後、440nmの吸光度を測定し、予め作成した検量線に基づき、反応液中に生成したN−カルバモイルアラニンの量を定量する。
2.微生物
実施形態のポリペプチドは、ヒダントイナーゼ活性を有する微生物から取得できる。同ポリペプチドを生産する微生物であれば特に限定されないが、例として、好ましくはアネウリニバチルス(Aneurinibacillus)属に属する微生物が挙げられ、なかでもアネウリニバチルス・エスピー(Aneurinibacillus sp.)が好ましい。さらに好ましくは、本発明者らが土壌より新たに分離したアネウリニバチルス・エスピー(Aneurinibacillus sp.)KNK491C株である。なお、本発明で得られたアネウリニバチルス・エスピー(Aneurinibacillus sp.)KNK491C株は平成18年11月20日に受託番号FERM BP−10735として、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(〒305−8566 茨城県つくば市東1丁目1番1号)に寄託されている。
以下に、アネウリニバチルス・エスピー(Aneurinibacillus sp.)KNK491C株の菌学的性質を示す。
2−1.形態
1)直径0.8μm、長さ2.0〜3.0μm程度の桿菌
2)グラム染色:不定
3)運動性:あり
4)胞子形成:あり
2−2.培養的性質
1)ニュートリエントアガー(オキソイド製)培地でのコロニー形態:淡黄色、不規則形、中央隆起、周縁波状、表面スムーズ、不透明
2)生育温度:20℃生育性有り、30℃生育性あり、45℃生育性あり、55℃生育性なし
3)嫌気条件下での生育性:なし
2−3.生理学的試験
1)カタラーゼ活性:+
2)オキシダーゼ活性:+
3)グルコースからの酸/ガス産生:−/−
4)O/Fテスト(酸化/発酵):−/−
5)酸化試験
グリセロール:+
エリスリトール:−
D−アラビノース:−
L−アラビノース:−
リボース:+
D−キシロース:−
L−キシロース:−
アドニトール:−
β−メチル−D−キシロース:−
ガラクトース:−
フラクトース:+
マンノース:−
ソルボース:−
ラムノース:−
ズルシトール:−
イノシトール:−
マンニトール:−
ソルビトール:−
α−メチル−D−マンノース:−
α−メチル−D−グルコース:−
N−アセチルグルコサミン:−
アミグダリン:−
アルブミン:−
エスクリン:−
サリシン:−
セロビオース:−
マルトース:−
乳糖:−
メリビオース:−
白糖:−
トレハロース:−
イヌリン:−
メレチトース:−
ラフィノース:−
澱粉:−
グリコーゲン:−
キシリトール:−
ゲンチオビオース:−
D−ツラノース:−
D−リキソース:−
D−タガトース:−
D−フコース:−
L−フコース:−
D−アラビトール:−
L−アラビトール:−
グルコネート:−
2−ケトグルコン酸:−
5−ケトグルコン酸:−
6)β−ガラクトシダーゼ活性:−
7)アルギニンジヒドロラーゼ活性:−
8)リシンデカルボキシラーゼ活性:−
9)オルチニンデカルボキシラーゼ活性:−
10)クエン酸の利用性:−
11)H2S産生:−
12)ウレアーゼ活性:−
13)トリプトファンデアミナーゼ活性:−
14)インドール産生:−
15)アセトイン産生(VP):+
16)ゼラチナーゼ活性:−
17)硝酸塩還元:+
18)カゼインの加水分解:−
19)資化性
L−アスパラギン酸ナトリウム:+
D−フラクトース:+
フマル酸ナトリウム:+
D−グルコン酸ナトリウム:+
D−グルコサミン:−
グルタミン酸ナトリウム:+
DL−グリセリン酸ナトリウム:−
グリセロール:+
DL−乳酸ナトリウム:+
ラクトース:−
D−リンゴ酸ナトリウム:+
マルトース:−
プトレスシン:+
L−ソルボース:−
サッカロース:−
L−酒石酸ナトリウム:−
D−トレハロース:−
2−4.16SrDNA塩基配列解析
アネウリニバチルス・エスピー(Aneurinibacillus sp.)KNK491C株の16SrDNA塩基配列を決定し、国際塩基配列データベース(GeneBank,DDBJ,EMBL)に対し、検索ソフトとしてBLASTを使用して相同性検索を行なった結果、最も高い相同性を示した菌はアネウリニバチルス・ミグランス(Aneurinibacillus migulanus)DSM2895株であり、相同率は99.9%であった。
なお、実施形態のポリペプチドを生産する微生物は、上述した微生物の野生株であっても良いし、変異改良された変異株であってもよい。変異株は、UV照射や、N−メチル−N'−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)、エチルメタンスルフォネート(EMS)等の薬剤による処理といった当業者に周知の方法で取得することができる。
本発明のポリペプチドを生産する微生物を培養する培地としては、その微生物が増殖し得るものである限り特に限定されない。例えば、炭素源として、グルコース、シュークロース等の糖質、エタノール、グリセロール等のアルコール類、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸及びそのエステル類、菜種油、大豆油等の油類、窒素源として、硫酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、ペプトン、カザミノ酸、コーンスティープリカー、ふすま、酵母エキスなど、無機塩類として、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウムなど、他の栄養源として、麦芽エキス、肉エキス等を含有する通常の液体培地が使用され得る。
更に、ヒダントイナーゼの生産を増強させるような物質、例えば、ウラシル等のピリミジン系代謝産物、塩化マンガン、硫酸マンガン等の金属塩等を少量添加することもできる。これらヒダントイナーゼ生産増強物質の培地中濃度は、0.001重量%以上、10重量%以下が好ましく、さらに好ましくは0.01重量%以上、1重量%以下である。
培養は通常好気的に行い、培養温度としては10℃以上、60℃以下が好ましく、さらに好ましくは20℃以上、50℃以下である。培養pHは、pH3以上、11以下が好ましく、さらに好ましくはpH5以上、9以下であり、培養時間は1日以上、5日間以下程度で行い得る。また、回分式、連続式のいずれの培養方法でもよい。
培養終了後に培養液から遠心分離などにより菌体を集め、超音波破砕などの手段により菌体を破砕して粗酵素液を得る。この粗酵素液を、塩析法、カラムクロマトグラフィー法などにより精製することで、本発明のポリペプチドを得ることができる。
3.アミノ酸配列
本発明のポリペプチドは、上記のように微生物から取得される天然酵素であってもよいし、遺伝子組換え技術を利用して生産される組換え酵素であってもよい。天然酵素としては、配列表の配列番号1に示されるポリペプチドをあげることができる。
また、本発明の実施形態としてのポリペプチドは、配列表配列番号1に示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、挿入、欠失および/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチドであってもよいし、配列番号1に示されるアミノ酸配列と73%以上、好ましくは75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、より好ましくは99%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつ、ヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチドであってもよい。「数個のアミノ酸」とは、ヒダントイナーゼ活性が失われない限り、その個数は制限されないが、好ましくは20アミノ酸以下であり、より好ましくは15アミノ酸以下、さらに好ましくは10アミノ酸以下、最も好ましくは、5、4、3、または2個以下である。なお、実施形態における「相同性」は、当業者に周知の方法、配列解析ソフトウェア等を使用して求めることができる。ここでは、例示として遺伝情報処理ソフトウェアGENETYX Ver.7/ネットワーク版(ゼネティックス社製)のホモロジー検索を使用した。
また、「ヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチド」とは、上記「1.ヒダントイナーゼ活性測定」の項目で説明した活性測定条件において活性が検出可能なものであればよいが、配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドを用いた場合の10%以上の活性を有していることが好ましく、さらに好ましくは40%以上、60%以上、より好ましくは80%以上の活性を示すポリペプチドのことをいう。
4.DNA
本発明の実施形態としての「DNA」について説明する。本発明のDNAは、上記のようなポリペプチドをコードするDNAであればよい。配列表の配列番号2で示されるDNAであってもよいし、配列表配列番号2に示される塩基配列において1若しくは数個の塩基が置換、挿入、欠失および/または付加された塩基配列を有し、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAであってもよい。「数個の塩基」とは、DNAによってコードされるポリペプチドがヒダントイナーゼ活性を失われない限り、その個数は制限されないが、好ましくは50塩基以下であり、より好ましくは30塩基以下、さらに好ましくは20アミノ酸以下、最も好ましくは、10、9、8、7、6、5、4、3、または2個以下である。
また、配列番号2で示される塩基配列と69%以上、好ましくは70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、より好ましくは99%以上の相同性を有する塩基配列からなり、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAであってもよい。
本発明の実施形態としての「DNA」は、配列表配列番号2に示す塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAであってもよい。配列番号2に示す塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAとは、コロニー・ハイブリダイゼーション法、プラーク・ハイブリダイゼーション法、あるいはサザンハイブリダイゼーション法等を実施した際、配列番号2に示す塩基配列と相補的な塩基配列を有するDNAが、特異的にハイブリッドを形成するDNAを言う。前記ストリンジェントな条件とは、例えば、75mMクエン酸三ナトリウム、750mM塩化ナトリウム、0.5%ドデシル硫酸ナトリウム、0.1%ウシ血清アルブミン、0.1%ポリビニルピロリドン、および、0.1%Ficoll 400(アマシャムバイオサイエンス株式会社製)の組成からなる水溶液中、65℃でハイブリダイゼーションを実施した後に、15mMクエン酸三ナトリウム、150mM塩化ナトリウム、および0.1%ドデシル硫酸ナトリウムの組成からなる水溶液を用いて、60℃で洗浄が行われる条件を言う。好ましくは、上記条件でハイブリダイゼーションを実施した後に、15mMクエン酸三ナトリウム、150mM塩化ナトリウム、および0.1%ドデシル硫酸ナトリウムの組成からなる水溶液を用いて、65℃で洗浄が行われる条件であり、より好ましくは、上記条件でハイブリダイゼーションを実施した後に、1.5mMクエン酸三ナトリウム、15mM塩化ナトリウム、および0.1%ドデシル硫酸ナトリウムの組成からなる水溶液を用いて、65℃で洗浄が行われる条件である。
本発明のDNA(ヒダントイナーゼ遺伝子)は、前述したようなヒダントイナーゼ活性をもつ微生物から取得することができる。目的のDNAを取得するには、例えば以下の方法によることができる。
まず、ヒダントイナーゼ活性を有する微生物より、染色体DNAを単離する。染色体DNAは、培養された細胞から、Marmur法(J.Mol.Biol.,3,208(1961)参照)等の方法を用いて得られる。次に染色体DNAを適当な制限酵素、例えばSau3AI等で部分分解した後に、適当なベクタープラスミド、例えば制限酵素BamHIで切断したpUC18とT4DNAリガーゼを用いて結合することにより、種々の染色体DNAの断片を持つ遺伝子ライブラリーとして得ることができる。そして、この遺伝子ライブラリーから目的とするヒダントイナーゼ遺伝子を含むプラスミドを選択するには、形質転換体が生産するタンパク質を酵素活性等の指標として検出する方法(後述の実施例1参照)、あるいは目的ヒダントイナーゼを精製し、そのN末端又は内部アミノ酸配列を解析し、それに対応するDNAプライマーを合成し、コロニー・ハイブリダイゼーションやPCR法によって遺伝子の存在を検出する方法等が挙げられる。
選択されたプラスミドに挿入された染色体DNA断片の塩基配列を解析し、断片中に存在するオープンリーディングフレーム(ORF)を決定する。このORFの中より既知ヒダントイナーゼの塩基配列と相同性の高いものを選ぶことにより、目的とするヒダントイナーゼ遺伝子の全長塩基配列を得ることができる。
5.形質転換体・ベクター
上記方法によって取得したDNA、または該DNAをベクターに組み込んで得られる組換えプラスミドを用いることにより、宿主微生物を形質転換し形質転換体を得ることができる。
宿主、ベクターとしては、「組換えDNA実験指針」(科学技術庁研究開発局ライフサイエンス課編:平成8年3月22日改定)に記載の宿主―ベクター系を用いることができる。例えば、宿主としては、エシェリヒア(Escherichia)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、フラボバクテリウム(Flavobacterium)属、バチルス(Bacillus)属、セラチア(Serratia)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属、アセトバクター(Acetobacter)属、グルコノバクター(Gluconobacter)属、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属またはストレプトマイセス(Streptomyces)属に属する微生物を用いることができる。
ベクターは上記の宿主内で自律複製できる微生物由来のプラスミド、ファージまたはその誘導体が使用できる。なかでも、宿主微生物として、例えば、菌学的性質が当業者に周知であって、形質転換用に提供されているエシェリヒア・コリ(Escherichia coli)、ベクターとして当該微生物中で自律複製できるベクターを用いるのが好ましい。このようなベクターとしては、例えば、当業者が容易に入手可能、あるいは市販されているpUC18(タカラバイオ株式会社)、pUC19(タカラバイオ株式会社)、pBR322(タカラバイオ株式会社)、pACYC184(株式会社 ニッポンジーン)、pSTV28(タカラバイオ株式会社)、pSTV29(タカラバイオ株式会社)、pSC101(フナコシ株式会社)、pT7Blue(タカラバイオ株式会社)、又は国際公開第WO94/03613号公報の明細書の記載に基づいて当業者が製造しうるpUCNT、若しくはそれらの誘導体を挙げることができる。それらの誘導体とは、酵素の生産量上昇、プラスミド安定化を目的として、プロモーター、ターミネーター、エンハンサー、SD配列、複製開始部位(ori)、その他の調節などに関わる遺伝子を改質したもの、また、薬剤耐性、クローニング部位の制限酵素サイトを改質したものなどを指す。
形質転換体の一例として、アネウリニバチルス・エスピー(Aneurinibacillus sp.)KNK491C株から上記のようにして取得したDNAをpUCNTに組み込んだ組換えプラスミドpALH101を用いてエシェリヒア・コリ(Escherichia coli)HB101を形質転換し、形質転換体エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)HB101(pALH101)を得ることができる。エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)HB101の菌学的性質は、「BIOCHEMICALS FOR LIFE SCIENCE」(東洋紡績株式会社、1993年、116−119頁)およびその他種々の公知文献に記載されており当業者に周知である。エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)HB101(pALH101)は、遺伝子組換えによって特定の酵素を産生し得る性質以外は、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)HB101と同様の菌学的性質を有する。
本発明の実施形態として得られた形質転換体エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)HB101(pALH101)は平成17年11月15日に受託番号FERM P−20712として独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(〒305−8566 茨城県つくば市東1丁目1番1号)に寄託されている。
なお、本発明で用いた組換えDNA技術は当該分野において周知であり、例えば、Molecular Cloning 2nd Edition (Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989)、Current Protocols in Molecular Biology (Greene Publishing Associates and Wiley-Interscience)に記載されている。
6.形質転換体等の培養
本発明のヒダントイナーゼを生産しうる上記形質転換体等を培養することにより当該酵素を大量に生産することができ、N−カルバモイル−D−アミノ酸の製造に利用することができる。
微生物の培養は、通常の培地を用いて行えば良い。培養に使用する培地としては、炭素源、窒素源および無機塩類などの栄養素を含む通常の培地で良い。これに、ビタミン、アミノ酸などの有機微量栄養素を添加すると、好ましい結果が得られる場合が多い。炭素源としては、グルコースやシュークロースのような炭水化物、酢酸のような有機酸、アルコール類などが適宜使用される。窒素源としては、アンモニウム塩、アンモニア水、アンモニアガス、尿素、酵母エキス、ペプトン、コーンスティープリカーなどが用いられる。無機塩類としてはリン酸塩、マンガン塩、マグネシウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、鉄塩、硫酸塩、塩素などが用いられる。
培養温度は25℃以上、40℃以下が好ましく、25℃以上、37℃以下がさらに好ましい。また、培養pHはpH4以上、9以下が好ましく、pH5以上、8以下がさらに好ましい。また、回分式、連続式のいずれの培養方法でもよい。
必要に応じてイソプロピル−1−チオ−β―D−ガラクトサイド(IPTG)、ラクトース等の添加等の酵素誘導のための処理を行なうこともできる。
7.N−カルバモイル−D−アミノ酸の製造方法
実施形態で得られるヒダントイナーゼを使用することによる、効率的なN−カルバモイル−D−アミノ酸の製造方法について説明する。N−カルバモイル−D−アミノ酸は5−置換ヒダントインにヒダントイナーゼを作用させ、立体選択的に加水分解することにより得ることができる。5−置換ヒダントインはラセミ体であってもよく、また、L体あるいはD体のような光学活性体であってもよい。ヒダントイナーゼによる立体選択的加水分解反応と、基質の化学的なラセミ化が同時に進行することにより、ラセミ体、L体、またはD体のいずれの5−置換ヒダントインを基質とした場合からでも、すべて対応するN−カルバモイル−D−アミノ酸に変換されうる。
本反応の基質である下記の一般式(1)
Figure 0005159319
で表される5−置換ヒダントインは本酵素により加水分解されるものであれば特に限定されないが、Rで示される置換基としては、例えば、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキル基、もしくは置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を挙げることができる。上記Rにおける置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基としては、特に限定されず、例えば、メチル基、イソプロピル基、イソブチル基、1−メチルプロピル基、カルバモイルメチル基、2−カルバモイルエチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、メルカプトメチル基、2−メチルチオエチル基、(1−メルカプト−1−メチル)エチル基、4−アミノブチル基、3−グアニジノプロピル基、4(5)−イミダゾールメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、クロロメチル基、メトキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−アミノプロピル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、4−(ベンゾイルアミノ)ブチル基、又は、2−メトキシカルボニルエチル基、などが挙げられる。
置換基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキル基としては、特に限定されず、例えば、ベンジル基、インドリルメチル基、4−ヒドロキシベンジル基、2−フルオロベンジル基、3−フルオロベンジル基、4−フルオロベンジル基、又は、3,4−メチレンジオキシベンジル基等が挙げられる。置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、または4−ヒドロキシフェニル基などが挙げられる。置換基としては、アミノ基、ヒドロキシル基、アルキル基、アラルキル基、アリール基、アルカノイル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシル基、又はハロゲン原子等が挙げられる。
また、5位の置換基が小さいヒダントインとしては、例えば前記式(1)で表される5−置換ヒダントインにおいて、Rで示される置換基が置換基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基であるものを挙げることができる。置換基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基としては、特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、カルバモイルメチル基、2−カルバモイルエチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、メルカプトメチル基、2−メチルチオエチル基、(1−メルカプト−1−メチル)エチル基、クロロメチル基、メトキシメチル基、3−アミノプロピル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、3−グアニジノプロピル基等が挙げられる。
実施形態としての本反応は、上記基質に前述のヒダントイナーゼを作用させ、水性溶媒中で反応を行なう。本反応の基質仕込み濃度は好ましくは0.1%(w/v)以上、90%(w/v)以下、さらに好ましくは1%(w/v)以上、60%(w/v)以下である。基質は溶解または懸濁した状態で反応を行い、反応温度は好ましくは10℃以上、80℃以下、さらに好ましくは20℃以上、60℃以下の適当な温度で調節し、反応pHは好ましくはpH4以上、12以下、さらに好ましくはpH6以上、10以下に保ちつつ暫時静置または攪拌すればよい。また、基質は一括添加してもよいし、分割添加してもよいし、連続的に添加してもよい。また本反応は、バッチ法または連続方式で行い得る。
本反応は、固定化酵素、膜リアクターなどを利用して行うことも可能である。水性媒体としては、水、緩衝液、これらにエタノールのような水溶性有機溶媒を含む水性媒体、あるいは、水に溶解しにくい有機溶媒、たとえば、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、クロロホルム、n−ヘキサンなどの有機溶媒を含む水性媒体との2相系などの適当な溶媒を用いることができる。さらに必要に応じて、抗酸化剤、界面活性剤、補酵素、金属などを添加することもできる。金属としては、特に限定されないが、マンガン、コバルト、ニッケル、亜鉛、鉄、マグネシウム、カルシウム、または、銅等、あるいはそれらの塩が挙げられ、好ましくは、マンガン、またはコバルトの金属あるいはそれらの塩が挙げられる。これらの金属は単独で用いてもよいし、2種類以上の金属を組み合わせて用いてもよい。
8.生成物の単離
生成したN−カルバモイル−D−アミノ酸の単離は、常套分離方法、例えば、抽出、濃縮、晶析、またはカラムクロマトグラフィーなどの分離方法や、それらの組み合わせにより分離、精製することができる。また、上記記載の方法にて得られたN−カルバモイル−D−アミノ酸は、化学的、または脱カルバモイル活性を有する酵素の作用により、容易に対応するD−アミノ酸に変換することができる。
以下に本発明の具体的な実施例を示す。しかし、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)ヒダントイナーゼ遺伝子の単離
アネウリニバチルス・エスピー(Aneurinibacillus sp.)KNK491C株(FERM BP−10735)を500mL坂口フラスコ内で滅菌した100mLの培地A(肉エキス1.0%、ペプトン1.0%、酵母エキス0.5%、滅菌前pH7.5)に植菌して37℃で30時間、好気的に振とう培養した。培養終了後、遠心分離により菌体を集菌し、Marmur法を用いて染色体DNAを調製した。
得られた染色体DNA100μgに制限酵素Sau3AIを10U添加し、37℃にて30分間作用させて、部分分解を行なった。次いで、部分分解した染色体DNAをアガロースゲル上で電気泳動し、約4〜9Kbpと推定される大きさのDNA断片をアガロースゲルから回収した。一方、別にプラスミドpUC18を制限酵素BamHIを用いて完全分解したものと、先にアガロースゲルから回収したDNA断片をT4DNAリガーゼによって連結し、多種の染色体DNA断片をもつプラスミドの混合液を得た。このプラスミド混合液をエシェリヒア・コリ(Escherichia coli)JM109のコンピテントセルと混合することで形質転換を行い、寒天培地B(トリプトン10g、イーストエキス5g、塩化ナトリウム10g、塩化マンガン20mg、イソプロピル−1−チオ−β―D−ガラクトサイド(IPTG)24mg、寒天15g、アンピシリン100mg、脱イオン水にて1Lにメスアップ、滅菌前pH7.0、ただしアンピシリン及びIPTGは滅菌後に添加した。)にプレーティングして、種々の染色体DNA断片を含有する形質転換体をコロニーとして取得した。
得られた形質転換体のコロニーをろ紙にレプリカし、反応液(0.1M リン酸カリウム緩衝液(pH7.0)、5−メチルヒダントイン1.0%、フェノール0.1%、D−アミノ酸オキシダーゼ(SIGMA社製)1.4U/mL、デカルバモイラーゼ粗酵素液(後述の参考例1参照)50%(v/v)、パーオキシダーゼ(TOYOBO社製)0.07U/mL、0.5mM 4−アミノアンチピリン)に浸して、37℃で5時間静置した。赤色を呈したコロニーを選択し、試験管内にて滅菌した培地C(トリプトン10g、イーストエキス5g、塩化ナトリウム10g、アンピシリン100mg、脱イオン水にて1Lにメスアップ、滅菌前pH7.0、ただしアンピシリンは滅菌後に添加する)に植菌して、37℃にて24時間、好気的に振とう培養した。培養終了後、遠心分離により菌体を集菌し、プラスミドを取得した後、pUC18のBamHIサイトに挿入された約4.4Kbpの染色体DNA断片の塩基配列を決定した。この染色体DNA断片に含まれていたヒダントイナーゼ遺伝子のORFの塩基配列を配列表の配列番号2に示す。上記形質転換体の菌体を0.1M Tris−塩酸緩衝液(pH8.5)に懸濁して超音波により菌体を破砕した後、遠心分離により菌体由来の不溶物を除去して、形質転換体の粗酵素液を取得した。得られた粗酵素液を用いてヒダントイナーゼ活性を測定したところ、活性が確認され、本ORFが目的とするヒダントイナーゼ遺伝子であることを確認した。なお、ヒダントイナーゼの活性は、以下の方法に従って測定した。適宜希釈した酵素溶液0.1mLを、500mM DL−5−メチルヒダントイン、0.1mM 硫酸マンガン、0.1M 炭酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH8.7)からなる基質液4mLと混合し、45℃で10分間反応させた後、2N 塩酸2mLを加えて反応を停止した。この反応液に10%(w/v)p−ジメチルアミノベンズアルデヒド/35%塩酸溶液1mLを添加して混合後、440nmの吸光度を測定し、予め作成した検量線に基づき、反応液中に生成したN−カルバモイルアラニンの量を定量した。
(実施例2)ヒダントイナーゼ遺伝子を発現する組換えプラスミドの作成
実施例1で得られたヒダントイナーゼ遺伝子を有するプラスミドを鋳型として、ヒダントイナーゼ遺伝子のN末端に制限酵素NdeIの切断部位を結合させたプライマー(Primer−1:配列表の配列番号3)及び、ヒダントイナーゼ遺伝子の1228塩基目に存在するNdeIの切断部位をアミノ酸置換が起こらないように変更したプライマー(Primer−2:配列表の配列番号4)を用いてPCRによるDNA増幅を行ない、約1.2KbpのN末側DNA断片を得た。同様にヒダントイナーゼのC末端部分に制限酵素HindIIIの切断部位を結合させた配列を持つプライマー(Primer−3:配列表の配列番号5)及び、ヒダントイナーゼ遺伝子の1228塩基目に存在するNdeIの切断部位をアミノ酸置換が起こらないように変更したプライマー(Primer−4:配列表の配列番号6)を用いて、PCRによるDNA増幅を行ない、約0.2KbpのC末側DNA断片を得た。上記N末側DNA断片とC末側DNA断片を混合したものを鋳型として、Primer−1及びPrimer−3を用いたPCRによるDNA増幅を行ない、配列表の配列番号7に示されるDNA断片を取得した。得られたDNA断片を制限酵素NdeIとHindIIIで切断し、同酵素で切断したベクタープラスミドpUCNT(国際公開第WO94/03613号公報の明細書の記載に基づいて当業者が製造可能)とT4DNAリガーゼを用いて結合することで、図1の制限酵素地図で表され、ヒダントイナーゼ遺伝子を大量に発現できるように設計されたプラスミドpALH101を取得した。
(実施例3)ヒダントイナーゼ遺伝子を含む組換え体DNAを用いた形質転換体の作成
実施例2で得られたプラスミドpALH101をエシェリヒア・コリ(Escherichia coli)HB101のコンピテントセルと混合することで形質転換を行い、寒天培地C(トリプトン10g、イーストエキス5g、塩化ナトリウム10g、寒天15g、アンピシリン100mg、脱イオン水にて1Lにメスアップ、滅菌前pH7.0、ただしアンピシリンは滅菌後に添加した。)にプレーティングして、ヒダントイナーゼ遺伝子を含む組換え体DNAを含有する形質転換体エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)HB101(pALH101)(FERM P−20712)をコロニーとして取得した。
得られた形質転換体のコロニーを、試験管内にて滅菌した6mLの培地D(トリプトン16g、イーストエキス10g、塩化ナトリウム5g、塩化マンガン400mg、アンピシリン100mg、脱イオン水にて1Lにメスアップ、滅菌前pH7.0、ただしアンピシリンは滅菌後に添加する)に植菌後、37℃で22時間、好気的に振とう培養した。得られた培養液から遠心分離により菌体を集菌し、0.1M Tris−塩酸緩衝液(pH8.5)に懸濁して超音波により菌体を破砕した後、遠心分離により菌体由来の不溶物を除去して、形質転換体の粗酵素液を取得した。得られた粗酵素液を用いて、実施例1と同様の方法に従ってヒダントイナーゼ活性を測定したところ、活性が確認された。
(実施例4)アネウリニバチルス属細菌を利用したN−カルバモイル−D−アラニンの合成
アネウリニバチルス・エスピー(Aneurinibacillus sp.)KNK491C株を500mL坂口フラスコ内で滅菌した培地E(肉エキス2.0%、イーストエキス1.0%、塩化ナトリウム0.3%、ウラシル0.5%、塩化マンガン4水和物0.002%、滅菌前pH7.5)に植菌して37℃で20時間、好気的に振とう培養した。得られた培養液に5−メチルヒダントイン10.0gを添加し、6M水酸化ナトリウム水溶液にてpHを8.7に保ちつつ、55℃にて20時間攪拌した。生成したN−カルバモイル−D−アラニンの変換率をHPLCを用いて分析したところ、96.3%であった。また、得られたN−カルバモイル−D−アラニンに硫酸存在下、亜硝酸ナトリウムを作用させて脱カルバモイル化し、生成したD−アラニンの光学純度をHPLCを用いて分析したところ、96.1%e.e.であった。HPLC分析は次に示す条件で実施した。
(変換率分析)カラム:COSMOSIL 5C18ARII(4.6mm×250mm、ナカライテスク社製)、移動相:10mMリン酸カリウム緩衝液(pH2.0)、流速:1.0mL/min.、カラム温度:20℃、検出:210nm
(光学純度分析)カラム:SUMICHIRAL OA−5000(4.6mm×250mm、住化分析センター社製)、移動相:0.5mM硫酸銅水溶液、流速:0.5mL/min.、カラム温度:10℃、検出:254nm
(実施例5)ヒダントイナーゼ遺伝子形質転換体を利用したN−カルバモイル−D−アラニンの合成
実施例3で得たヒダントイナーゼ活性を有する形質転換体エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)HB101(pALH101)を坂口フラスコ内にて滅菌した100mLの培地Dに植菌し、37℃にて24時間、好気的に振とう培養した。培養液10mLから遠心分離により菌体を集菌し、0.1mM 硫酸マンガン、0.1M Tris−塩酸緩衝液(pH8.5)10mLに懸濁して超音波により菌体を破砕後、遠心分離し、上清を粗酵素液として回収した。得られた粗酵素液40μLに、0.1M Tris−塩酸緩衝液(pH8.7)1.96mL、5−メチルヒダントイン400mgを添加して、10M 水酸化ナトリウム水溶液にてpHを8.7に保ちつつ、50℃にて29時間攪拌した。生成したN−カルバモイル−D−アラニンの変換率を実施例4と同様の方法で分析したところ、97.0%であった。また、得られたN−カルバモイル−D−アラニンに硫酸存在下、亜硝酸ナトリウムを作用させて脱カルバモイル化し、生成したD−アラニンの光学純度を実施例4と同様の方法で分析したところ、89.9%e.e.であり、後述の比較例1に記述したバチルス・エスピー(Bacillus sp.)KNK245株(FERM BP−4863)由来ヒダントイナーゼ遺伝子形質転換体を利用した場合の反応と比較して、高い光学純度のN−カルバモイル−D−アラニンが得られた。
(実施例6)遺伝子形質転換体の生産するヒダントイナーゼの基質特異性
実施例5で得たエシェリヒア・コリ(Escherichia coli)HB101(pALH101)の粗酵素液を用いて、各種ヒダントインに対する活性を測定した。ヒダントイナーゼの活性測定は、次のように実施した。基質溶液4mL(30mM 各種ヒダントイン(ただし5−ベンジルヒダントインのみ15mM)、0.1mM 塩化マンガン、50mM 炭酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH8.7))と、適宜希釈した粗酵素液0.1mLを混合し、40℃で15分間反応させた後、5N HClを2mL添加して反応を停止した。次いで、10%(w/v)p−ジメチルアミノベンズアルデヒド/35%塩酸溶液1mLを混合し、遠心分離して得られた上清の440nmにおける吸光度を測定した。予め作成した検量線に基づき、反応液中に生成したN−カルバモイルアミノ酸を定量した。表1は、5−メチルヒダントインを基質とした場合の活性を100%としたときの相対活性値を示す。
Figure 0005159319
(比較例1)バチルス・エスピーKNK245株由来ヒダントイナーゼ遺伝子形質転換体を利用したN−カルバモイル−D−アラニンの合成
バチルス・エスピー(Bacillus sp.)KNK245株(FERM BP−4863)由来のヒダントイナーゼ遺伝子を有する形質転換体エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)HB101(pTH104)(FERM BP−4864)を坂口フラスコ内にて滅菌した100mLの培地Dに植菌し、37℃にて24時間、好気的に振とう培養した。培養液から遠心分離により集菌し、0.1mM 硫酸マンガン、0.1M Tris−塩酸緩衝液(pH8.5)10mLに懸濁して超音波により菌体を破砕後、遠心分離し、上清を粗酵素液として回収した。得られた粗酵素液160μLに、0.1M Tris−塩酸緩衝液(pH8.7)1.84mL、5−メチルヒダントイン400mgを添加して、10M 水酸化ナトリウム水溶液にてpHを8.7に保ちつつ、50℃にて29時間攪拌した。生成したN−カルバモイル−D−アラニンの変換率を実施例4と同様の方法で分析したところ、97.5%であった。また、得られたN−カルバモイル−D−アラニンに硫酸存在下、亜硝酸ナトリウムを作用させて脱カルバモイル化し、生成したD−アラニンの光学純度を実施例4と同様の方法で分析したところ、69.7%e.e.であった。
(参考例1)形質転換微生物エシェリヒア・コリHB101(pNT4553)を用いたデカルバモイラーゼ粗酵素液の調製
実施例1で説明したコロニーの選択において使用するデカルバモイラーゼ粗酵素液の調製は、以下の方法で行った。遺伝子改変により耐熱性の向上したアグロバクテリウム・エスピー(Agrobacterium sp.)KNK712株(FERM BP−1900)由来のデカルバミラーゼ遺伝子を含有するエシェリヒア・コリ HB101(pNT4553)(FERM BP−4368)を試験管内で滅菌した10mLの培地F(トリプトン16g、イーストエキス10g、塩化ナトリウム5g、アンピシリン100mg、脱イオン水にて1Lにメスアップ、滅菌前pH7.0、ただしアンピシリンは滅菌後に添加する)に植菌し、37℃にて12時間、好気的に振とう培養した。この培養液3.5mLを、坂口フラスコ内で滅菌した350mLの培地Cに植菌し、37℃にて30時間、好気的に振とう培養した。得られた培養液を超音波処理にかけて菌体を破砕し、50℃にて30分間保温後、遠心分離し、上清を粗酵素液として回収した。
図1は、本発明の実施形態としてのヒダントイナーゼ遺伝子を含む組換えプラスミドpALH101の構成を示す図である。

Claims (10)

  1. 以下の(a)、(b)又は(c)のポリペプチド:
    (a)配列表配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド;
    (b)配列表配列番号1に示されるアミノ酸配列において20個以下のアミノ酸が置換、
    挿入、欠失および/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチド;
    (c)配列表配列番号1に示されるアミノ酸配列と95%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチドであって、前記相同性は、遺伝情報処理ソフトウェアGENETYX Ver.7/ネットワーク版(ゼネティックス社製)のホモロジー検索を使用して求めているポリペプチド
  2. アネウリニバチルス(Aneurinibacillus)属に属する微生物に由来する請求項1に記載のポリペプチド。
  3. アネウリニバチルス・エスピー(Aneurinibacillus sp.)KNK491C(FERM BP−10735)に由来する請求項1に記載のポリペプチド。
  4. 請求項1に記載のポリペプチドをコードするDNA。
  5. 以下の(d)、(e)、(f)、又は(g)のDNA:
    (d)配列表配列番号2に示される塩基配列からなるDNA、
    (e)配列表配列番号2に示される塩基配列において50個以下の塩基が置換、挿入、欠失および/または付加された塩基配列を有し、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNA、
    (f)配列表配列番号2に示される塩基配列と95%以上の相同性を有する塩基配列からなり、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAであって、前記相同性が、遺伝情報処理ソフトウェアGENETYX Ver.7/ネットワーク版(ゼネティックス社製)のホモロジー検索を使用して求めているDNA
    (g)配列表配列番号2に示す塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAと、75mMクエン酸三ナトリウム、750mM塩化ナトリウム、0.5%ドデシル硫酸ナトリウム、0.1%ウシ血清アルブミン、0.1%ポリビニルピロリドン、および、0.1%Ficoll 400の組成からなる水溶液中、65℃でハイブリダイゼーションを実施した後に、1.5mMクエン酸三ナトリウム、15mM塩化ナトリウム、および0.1%ドデシル硫酸ナトリウムの組成からなる水溶液を用いて、60℃で洗浄が行われる条件下でハイブリダイズし、かつヒダントイナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNA。
  6. 請求項4又は5のいずれかに記載のDNAをベクターに挿入して得られる組換えプラスミド。
  7. 請求項6に記載の組換えプラスミドで宿主微生物を形質転換して得られる形質転換体。
  8. アネウリニバチルス・エスピー(Aneurinibacillus sp.)KNK491C(FERM BP−10735)。
  9. 請求項7に記載の形質転換体、または、請求項8に記載のアネウリニバチルス・エスピー(Aneurinibacillus sp.)KNK491C(FERM BP−10735)を培養し、培養物中に当該ポリペプチドを蓄積させ、これを採取することを特徴とするヒダントイナーゼの製造方法。
  10. 請求項1に記載のポリペプチド、請求項7に記載の形質転換体、または請求項8に記載のアネウリニバチルス・エスピー(Aneurinibacillus sp.)KNK491C(FERM BP−10735)を、5−置換ヒダントインに作用させ、N−カルバモイル−D−アミノ酸を製造する方法。
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