JP5158981B2 - 放射性核種製造装置 - Google Patents
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Description
(1)照射をする際、荷電粒子ビームの運動エネルギーはターゲット物質に衝突しながら運動エネルギーを失うことで最終的に熱に変換され、極小面積(1cm2程度)に数百Wを超える熱量が発生する。特に、低融点かつ熱伝導性の良くない固体のターゲット物質では、照射野の局所においてターゲット物質の融解が起こり、十分な核反応を起こすための厚みが維持できなくなる。その結果、安定した収量を得ることが難しいという問題がある。
(2)目的とする核反応に最適なエネルギー範囲は限定的かつ系によって一定であるため、高収量を得るためには電流値(ビーム強度)を上げる必要がある。ビーム強度の上昇に比例して発熱量も上昇する(発熱量は荷電粒子ビームのエネルギーと電流値の積で表される。)。通常、照射装置には除熱のための冷却系が設けられているが、例えば数W/(m・K)程度の熱伝導性の良くないターゲット物質に荷電粒子ビームを照射して放射性核種を製造するような場合、冷却効率は著しく低下する。その結果、照射野の局所が著しく高温になることがあり、ターゲット物質の安定性だけでなく、照射装置の耐熱性も深刻な問題になってくる。したがって、放射性核種製造の現場では、実用上、ビーム強度の上限値が限定される。その上限値で得られる量(放射能)が、必要とする製造量を満足すればよいが、そうでない場合は照射時間の延長といった非効率的な製造を強いられる場合も少なくない。
例えば図7(a)のように、従来厚い厚みLで設けられていたターゲット物質T2と容器203を図7(b)のようにターゲット物質T3と容器203’が薄い厚みL’となるように調製し、正味のエネルギー損失量を下げつつ、正味の発熱量Q(Q’)はL>L’からQ>Q’となるので見かけの熱伝導度を上昇させ、冷媒による効果的な冷却を期待する方法があった(非特許文献2,3参照)。
さらには、ターゲット物質の成分組成を、耐熱性を有するように調製したり、熱伝導性の向上を期待して添加物を加えたりする方法(非特許文献7〜9参照)、冷却効率を上げるため、ターゲット物質に冷却媒体を直接接触させる方法(非特許文献8〜13参照)などがあった。
また、流動性のある気体や液体のターゲット物質を用いて放射性核種を製造する場合、製造した放射性核種をターゲット物質とともに圧力をかけて配管中を移送させることが可能であるが、流動性のない固体のターゲット物質を用いて放射性核種を製造する場合は非特許文献1(図6)のように移送手段により放射性核種RNおよび固体のターゲット物質T1を移送させたり、前記したマニピュレータで回収したりする必要がある。したがって、流動性のない固体のターゲット物質を用いた放射性核種を製造する際には、移送手段による移送中の誤動作や容器の転倒、マニピュレータによる作業の誤操作や故障等によって放射性核種の紛失や取り出し不能等が生じるおそれもある。
〔2〕なお、本発明に係る放射性核種製造装置は、さらに、前記ターゲット物質を収めた容器を有するのが好ましい。
このようにすれば、ターゲット物質が気体、液体、固体のいずれであっても、これを容器内に収めて荷電粒子ビームを鉛直方向に照射することにより放射性核種を製造することができる。これは例えば、低融点かつ熱伝導性が良くない固体のターゲット物質に荷電粒子ビームを照射し、照射した荷電粒子ビームによって当該ターゲット物質が溶融した場合であっても、溶融したターゲット物質を容器の底部に(略均一の厚さで)貯留することが可能となるため、重力によって放射性核種やターゲット物質が落下してしまうのを防止するための落下防止機構が不要となり、溶融後のターゲット物質を用いて放射線核種を製造する場合であっても十分な核反応を起こすための厚みを維持することができる結果、安定した収量を得ることが可能となる。
このようにすれば、ビーム照射手段に対して退縮力または押圧力を付与するだけで容易かつ速やかに容器固定手段をビーム照射手段と密着させることができる。
このように冷媒通流手段を有していれば、荷電粒子ビームを照射してターゲット物質や容器、容器固定手段の温度上昇を防ぐことができる。そのため、装置の負担が軽くなり、安全性も向上するので装置全体の防熱対策等の簡略化とこれによる装置の小型化を図ることが可能となる。
第1着脱移送手段がこのような係合保持手段を有していれば容器を確実に保持することができるので容器の転倒等を防ぐことができる。したがって、安全かつ確実に容器を第1の所定の位置と第2の所定の位置との間を移送させることができる。また、かかる係合保持手段を2つ以上有している場合は、異なる種類のターゲット物質を保持させることができるので、生成したい放射性核種に応じてターゲット物質を使い分けることができる。
このようにすれば、ターンテーブルが定位置にて自転したり、停止したりするだけで、保持した容器固定手段を第1の所定の位置と第2の所定の位置との間で移送させることができる。また、ターンテーブルを小さくすれば装置の簡易化と小型化を図ることができ、ターンテーブルを大きくすれば、前記した係合保持手段を数多く設けることができるのでより多くの種類のターゲット物質を保持させることができる。
このように、容器固定手段の蓋部を第1保持部で保持し、容器固定手段の本体部に固定されている容器を第2保持部で保持すれば、容器固定手段から容器を確実に取り出すことができる。
このようにすれば、第2の所定の位置と第3の所定の位置を適切に設定することにより、第2の所定の位置で第1保持部による蓋部の保持と第2保持部による容器の保持とを行った後、少ない動作で容器を第2の所定の位置から第3の所定の位置まで移送させることができる。また、同じく少ない動作で容器を第3の所定の位置から第2の所定の位置まで移送させることができる。さらに、支持部材に離間して設けた第1保持部と第2保持部の距離を小さくすることにより、装置の小型化を図ることができる。
このようにすれば、第2の所定の位置と第3の所定の位置を適切に設定することにより、第2の所定の位置で第1保持部による蓋部の保持と第2保持部による容器の保持とを行った後、より少ない動作で容器を第2の所定の位置から第3の所定の位置まで移送させることができる。また、同じくより少ない動作で第3の所定の位置から第2の所定の位置まで移送させることができる。
このように第3着脱移送手段は、往復動手段によって載置手段を鉛直方向に往復動させるだけで載置手段上に載置した容器を回収手段の内部に収めて加熱手段で加熱することが可能となり、また、加熱して放射性核種の回収をした後の容器を回収手段の内部から取り出すことが可能となる。
回収手段を石英製とすれば耐熱性に優れているため高い温度で加熱することができる。
このようにすれば、固体のターゲット物質を用いて製造した放射性核種であっても揮発させることが可能となるので、気体や液体のターゲット物質を用いて製造した放射性核種のみならず、固体のターゲット物質を用いて製造した放射性核種も回収手段で確実に回収することができる。
このようにすれば、万一、放射線源である放射性核種が飛散するようなことがあっても汚染範囲を筐体内に止めることができるので、汚染範囲を大幅に小さく限定できる。
このようにすれば、万一、放射線源である放射性核種が飛散するようなことがあっても速やかにかつ効果的に内部の空気を清浄化することができる。
このようにすれば、万一、放射線源である放射性核種が飛散するようなことがあっても汚染された内部の空気を装置外に散逸するのをより確実に防止することができる。
このようにすれば、放射性核種を製造するにあたり、例えば監視カメラ等を設置することによって、光透過性を有するパネル材またはパネル材に設けられた観察窓から製造時の様子を観察することが可能となる。
はじめに、図1および図2を参照して本発明の第1実施形態に係る放射性核種製造装置1Aの構成について説明する。
また、液体のターゲット物質としては、例えば水(H2 16O)あるいは(H2 18O)などを挙げることができ、これらを用いるとビームの照射によって例えば窒素13、フッ素18などの放射性核種を製造することができる。
そして、固体のターゲット物質としては、例えばテルル124、ニッケル64などを挙げることができ、これらを用いるとビームの照射によって、例えばヨウ素124、銅64などの放射性核種を製造することができる。なお、低融点かつ熱伝導性が良くない固体のターゲット物質としては、例えばテルル、セレンおよびこれらの酸化物などを挙げることができ、これらを用いるとビームの照射によって例えばヨウ素124、臭素76などの放射性核種を製造することができる。なお、低融点かつ熱伝導性が良くない固体のターゲット物質を用いた場合であって、発熱が除熱を上回った場合、ターゲット物質の変形や融解といった熱損傷が起きる。
着脱移送手段6は、前記したように、進退手段4と後記する回収手段5との間に設けられ、進退手段4が進出してビーム照射手段3から脱離し、第1の所定の位置P1に位置した容器固定手段2の固定部21aに対して容器Cの着脱を行い、固定部21aから脱離した容器Cを、当該固定部21aと、後記するように放射性核種の回収を行う第4の所定の位置P4を含む回収手段5との間で移送させる手段である。
なお、図1中の第1着脱移送手段6Aと第2着脱移送手段6Bが前記した水平移送手段に相当し、第3着脱移送手段6Cが前記した鉛直移送手段に相当する。
L字型アーム部材62cは、軸回りに左右回転自在であり昇降自在な軸部材62dの先端部に、L字型アーム部材62cの屈曲部62fを着設すれば前記したように第1保持部62aと第2保持部62bを同一円周上で移動させることができる。
回収手段5は、例えば図2に示すように、往復動手段64(図1参照)によって第4の所定の位置P4まで容器Cを載置して移送してきた載置部63aを挿入できるように一端部が開口した大径の本管部51と、この本管部51よりも小径であって、開口した一端部52aが本管部51内に収められており、開口した他端部52bが本管部51外に延出している第1の枝管部52と、開口した一端部53aが本管部51内に収められており、開口した他端部53bが本管部51外に延出している第2の枝管部53とを有している。本管部51の開口した部分にはフランジ部54を設けるのが好ましく、このフランジ部54に載置部63aとの密封性を向上させるための金属製のシール部材63cを取り付けておくのがより好ましい。また、このようにフランジ部54を設けておくと、前記した載置手段63にフランジ部54に係止する係止ストッパを設けておくことで本管部51と載置部63aの密封性をさらに向上させることができる。
そして、この一端部53aから本管部51の中心軸に対して垂直となる方向に延出させ、さらにその一部を適宜曲折させてその開口部が下方を向くように第2の枝管部53の他端部53bが設けられている。そして、この他端部53bには、加熱手段7による加熱によって揮発し、第1の枝管部52から導入された気体によって搬送された放射性核種を捕集する捕集溶液保持部55が設けられている。このように、第2の枝管部53の他端部53bを本管部51の中心軸に対して垂直となる方向に延出させることにより、加熱手段7外に捕集溶液保持部55を配置することが可能となる。したがって、加熱手段7によって発せられた熱が捕集溶液に伝達するのを低減させることができる。
なお、前記した回収手段5は石英製とすると、耐熱性に優れているので後記する加熱手段7により高温で加熱されても損壊し難いため好ましい。
また、容器Cの壁部には、加熱手段7の加熱によって揮発させた放射性核種を回収手段5によって回収させるため、収められているターゲット物質が漏出しない十分高い位置に例えば直径1mmφ以下の大きさの貫通孔を設けるとよい。このようにすれば、かかる貫通孔を通じて容器C内から放射性核種を回収することが可能となる。
このような、容器Cの係止爪と容器固定手段2の係止穴の係合(嵌入)、および容器Cの回転は、前記した第2保持部62bにより行うことができる。
空気清浄手段13は、筐体10内で開口する吸入口13aと、例えば活性炭フィルタやHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)、ULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air Filter)などのろ過フィルタ13bと、このろ過フィルタ13bの下流に設けられ、このろ過フィルタ13bを介して筐体10内の空気を引き込むように送風するブロワやファンなどの送風機13cと、を備えた空気清浄機を用いることができる。なお、ブロワとは、圧縮比1.1〜2程度で送風することのできる送風機をいい、ファンとは、圧縮比1.1以下で送風することのできる送風機をいう。このようにすれば、効率的に空気の清浄を行うことができる。
まず、ビームの照射準備からビームの照射、容器Cの移送、容器Cからの放射性核種の回収を経て次回のビームの照射準備を行う動作の概略を説明すると、以下のようになる。
ビームの照射後は、進退手段4を進出させてビーム照射手段3に密着させた容器固定手段2を脱離させ、着脱移送手段6に保持させる。そして、着脱移送手段6は容器固定手段2から容器Cを把持して取り出して移送し、加熱手段7内の回収手段5に格納する。
次に、回収手段5に格納した容器Cを加熱手段7によって加熱し、容器C内にある放射性核種を回収して装置外へ輸送する。
放射性核種を回収した容器Cは再び着脱移送手段6によって移送され、容器固定手段2の固定部21aに固定される。そして、進退手段4は、容器Cを固定した容器固定手段2を保持し、これをビーム照射手段3に向けて退縮させ、密着固定する。容器C内には、前回のビームの照射によって生成された放射性核種は既に回収されており、ターゲット物質が残存しているので、これにより次回のビームの照射準備を完了させることができる。
容器固定手段2の本体部21の中にターゲット物質(二酸化テルル(124TeO2))を収めた容器Cを置く。このとき、容器Cの係止爪を容器固定手段2の係止穴に係止させ、容器Cを90°回転させて固定する。その後、容器固定手段2の本体部21の上に蓋部22を重ねて自身の重量で固定し、ターンテーブル61の係合保持手段61aに係合保持させる。ここまでは被ばくのおそれはないので作業者の手作業により行っても構わない。
ターンテーブル61の係合保持手段61aに係合されて保持された容器固定手段2を、ターンテーブル61を回転させて第1の所定の位置P1に移送する。容器固定手段2が第1の所定の位置P1まで移送されたら、アクチュエータ(進退手段4)でチャック41を進出させ、容器固定手段2の係合部21eに係合させる。チャック41が容器固定手段2の係合部21eを係合したらアクチュエータで当該チャック41を退縮させ、容器固定手段2をビーム照射手段3に密着固定させる。容器固定手段2とビーム照射手段3の密着固定が完了したら、図示しない冷媒循環装置と接続された配管と連結した連通穴21dから容器固定手段2内にターゲット物質を冷却するための冷媒を通流させる。
また、このとき、一方の第1保持部62aは載置台62eの蓋部22を保持できる状態にあるので第1保持部62aを閉じてこれを保持する。
また、本発明に係る放射性核種製造装置1Aによれば、ターゲット物質の厚さの調整を行わなくてよいため、厳密なエネルギー範囲が求められる製造現場においても再現性を得ることが容易であり、また、添加物等を添加しなくてもすむので目的とする放射性核種以外の不純物の混入もなく、保持しているターゲット物質や生成した放射性核種が冷却系配管などへ逸脱するおそれもないという利点がある。
また、本発明に係る放射性核種製造装置1Aが密封構造の筐体10を有する場合、さらに、万一、放射線源である放射性核種が飛散するようなことがあっても汚染範囲を大幅に小さく限定できるという利点がある。
以下に、図4を参照して本発明の第2実施形態に係る放射性核種製造装置1Bについて説明する。なお、既に詳述した第1実施形態に係る放射性核種製造装置1Aと同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略することとする。
第2実施形態に係る放射性核種製造装置1Bをこのように構成すると、よりいっそう装置の簡略化および小型化を図ることができるので好ましい。
なお、図4中の第1着脱移送手段6Aが前記した水平移送手段に相当し、第3着脱移送手段6Cが前記した鉛直移送手段に相当する。
また、このとき、一方の第1保持部62aは載置台62eの蓋部22を保持できる状態にあるので第1保持部62aを閉じてこれを保持する。
例えば、図5に示すように、進退手段4をビーム照射手段3の下方に設けてもよい。このようにすると、第1の所定の位置P1で容器固定手段2を押し上げるように進退手段4を進出させれば、その押圧力により容器固定手段2をビーム照射手段3に密着固定させることができる。またこれとは反対に、進退手段4を退縮させれば密着固定を解くことができ、ビーム照射手段3と容器固定手段2を離間させることができる。この変形例における進退手段4は、放射性核種製造装置1A,1Bと同様にエアシリンダや油圧シリンダなどのアクチュエータを用いることができる。
2 容器固定手段
21 本体部
21a 固定部
21b 位置決め用凸部
21c 冷媒通流手段
21d 連通穴
21e 係合部
22 蓋部
22b 位置決め用穴部
3 ビーム照射手段
4 進退手段
41 チャック
5 回収手段
51 本管部
52 第1の枝管部
52a 一端部
52b 他端部
53 第2の枝管部
53a 一端部
53b 他端部
54 フランジ部
55 捕集溶液保持部
55a 捕集溶液入出部
55b 排気口部
6 着脱移送手段
6A 第1着脱移送手段
6B 第2着脱移送手段
6C 第3着脱移送手段
61 ターンテーブル
61a 係合保持手段
62a 第1保持部
62b 第2保持部
62c L字型アーム部材
62d 軸部材
62e 載置台
62f 屈曲部
63 載置手段
63a 載置部
63b 支持棒
63c シール部材
64 往復動手段
7 加熱手段
10 筐体
10a 接続部
11 支柱
12 パネル材
12a 枠部材
12b 把持部材
12c 窓部
12d 観察窓
13 空気清浄手段
13a 吸入口
13b ろ過フィルタ
13c 送風機
13d 排出口
14 減圧手段
15 遮蔽体
15a レール
C 容器
Claims (20)
- 加速器から輸送されてきた荷電粒子ビームをターゲット物質に照射して放射性核種を製造する放射性核種製造装置であって、
前記ターゲット物質を収めるための容器を着脱自在に固定できる固定部を有する容器固定手段と、
前記容器固定手段に向けて前記加速器から輸送されてきた荷電粒子ビームを照射するビーム照射手段と、
前記容器固定手段を保持して前記ビーム照射手段と着脱自在に進退させる進退手段と、
前記進退手段と離間した位置に設けられ、前記容器を格納して当該容器内の放射性核種を回収する回収手段と、
前記進退手段と前記回収手段との間に設けられ、前記進退手段が進出または退縮して前記ビーム照射手段から脱離した容器固定手段の固定部に対して前記容器の着脱を行い、前記固定部から脱離した容器を前記固定部と前記回収手段との間で移送させる着脱移送手段と、
前記回収手段を加熱する加熱手段と、
を備えたことを特徴とする放射性核種製造装置。 - さらに、前記ターゲット物質を収めた容器を有することを特徴とする請求項1に記載の放射性核種製造装置。
- 前記ビーム照射手段が、前記荷電粒子ビームを鉛直方向から導入し、鉛直方向に照射することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射性核種製造装置。
- 前記進退手段は、前記ビーム照射手段近傍に設けられ、その退縮力または押圧力により前記容器固定手段を前記ビーム照射手段に密着させることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の放射性核種製造装置。
- 前記容器固定手段は、前記容器を冷却する冷媒を通流させる冷媒通流手段を有していることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の放射性核種製造装置。
- 前記着脱移送手段が、
前記進退手段が進出または退縮して前記ビーム照射手段から脱離した容器固定手段および前記容器固定手段から脱離した容器のうちの少なくとも一方を水平方向に移送させる水平移送手段と、
前記水平移送手段によって移送された容器固定手段から前記容器を保持して鉛直方向に移送させ、または前記水平移送手段によって移送された容器を鉛直方向に移送させて前記回収手段に格納する鉛直移送手段と、
を有することを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の放射性核種製造装置。 - 前記着脱移送手段が、
前記容器固定手段を着脱自在に保持し、かつ保持した前記容器固定手段を、前記容器固定手段と前記ビーム照射手段とを着脱する第1の所定の位置と、前記第1の所定の位置とは異なる第2の所定の位置と、の間で水平方向に移送させる第1着脱移送手段と、
前記容器を着脱自在に保持し、かつ保持した前記容器を、前記第2の所定の位置と、前記第1の所定の位置および前記第2の所定の位置とは異なる第3の所定の位置と、の間で水平方向に移送させる第2着脱移送手段と、
前記容器を着脱自在に保持し、かつ保持した前記容器を、前記第3の所定の位置と、前記第1の所定の位置、前記第2の所定の位置および前記第3の所定の位置とは異なる位置であって前記回収手段内となる第4の所定の位置と、の間で鉛直方向に移送させる第3着脱移送手段と、
を有することを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の放射性核種製造装置。 - 前記第1着脱移送手段は、前記容器を係合して保持する係合保持手段を1つ以上有していることを特徴とする請求項7に記載の放射性核種製造装置。
- 前記第1着脱移送手段が水平方向に回転するターンテーブルであることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の放射性核種製造装置。
- 前記容器固定手段は前記容器を固定する本体部と、前記本体部の上に重ねる蓋部とからなり、
前記第2着脱移送手段は、前記蓋部を保持する第1保持部と、前記容器を保持する第2保持部と、を有し、これらを水平方向に回転させることを特徴とする請求項7から請求項9のうちのいずれか1項に記載の放射性核種製造装置。 - 前記第1保持部と前記第2保持部とを1つの支持部材に離間して設けたことを特徴とする請求項10に記載の放射性核種製造装置。
- 前記第1保持部と前記第2保持部とを同一円周上において45〜180°の開き角度で設けたことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の放射性核種製造装置。
- 前記第3着脱移送手段は、
前記第3の所定の位置において前記第2着脱移送手段で脱離させた前記容器を載置する載置手段と、
当該載置手段を、前記第3の所定の位置と前記第4の所定の位置との間を鉛直方向に往復動させる往復動手段と、
を有していることを特徴とする請求項7から請求項12のうちのいずれか1項に記載の放射性核種製造装置。 - 前記回収手段は、
一端部が開口した大径の本管部と、
前記本管部よりも小径であって、開口した一端部が前記本管部内に収められており、開口した他端部が前記本管部外に延出している第1の枝管部と、前記本管部よりも小径であって、開口した一端部が前記本管部内に収められており、開口した他端部が前記本管部外に延出している第2の枝管部と、を有し、
前記第1の枝管部は、前記他端部から前記本管部内に気体を導入し、
前記第2の枝管部の前記一端部は、格納される前記容器を覆うように形成され、
前記第2の枝管部の前記他端部には、加熱されて揮発した前記放射性核種を捕集する捕集溶液を保持する捕集溶液保持部と、当該捕集溶液保持部を経由して送出されてきた前記気体を排出する排出部と、が設けられている
ことを特徴とする請求項1から請求項13のうちのいずれか1項に記載の放射性核種製造装置。 - 前記回収手段が石英製であることを特徴とする請求項1から請求項14のうちのいずれか1項に記載の放射性核種製造装置。
- 前記加熱手段の加熱温度が100〜1200℃であることを特徴とする請求項1から請求項15のうちのいずれか1項に記載の放射性核種製造装置。
- 請求項1から請求項16のうちのいずれか1項に記載の放射性核種製造装置を密閉構造の筐体内に収めたことを特徴とする放射性核種製造装置。
- 前記筐体が内部の空気を清浄する空気清浄手段を備えていることを特徴とする請求項17に記載の放射性核種製造装置。
- 前記筐体が内部の圧力を減圧する減圧手段を備えていることを特徴とする請求項17または請求項18に記載の放射性核種製造装置。
- 前記筐体に複数用いられるパネル材のうちの少なくとも1つが光透過性を有する材料で形成されているか、または、前記パネル材のうちの少なくとも1つに前記筐体の内部を観察するための観察窓を設けたことを特徴とする請求項17から請求項19のうちのいずれか1項に記載の放射性核種製造装置。
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