JP5155884B2

JP5155884B2 - Multilayer mask

Info

Publication number: JP5155884B2
Application number: JP2008553028A
Authority: JP
Inventors: 俊輔宮尾
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2008-04-24
Filing date: 2008-04-24
Publication date: 2013-03-06
Anticipated expiration: 2028-04-24
Also published as: KR20110005251A; WO2009130799A1; CN101980751A; JPWO2009130799A1; KR101424019B1; CN101980751B

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は、細菌やウィルス等の感染予防、花粉症対策、大気浮遊物の吸引防止対策などに有効な多層式マスクに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来より、空気中の粉塵、花粉、細菌、ウィルス等が呼吸を介して人体の気管支へ侵入するのを防ぐことを目的として、通気性を有するシート（生地）を所定の形状に裁断したマスク本体に耳掛け用のゴムなどを取り付け、口や鼻を覆うようにして装着されるマスクが広く知られている。この種のマスクは、喉や鼻などの保温、肉眼で目視可能なハウスダストや粉塵等の吸入防止、あるいは装着者自身の咳・くしゃみによる唾液等の分泌液の飛沫防止、などを目的とした場合においては、ある程度の効果を奏していた。ところが、近年の新型インフルエンザウィルス（例えば、高病原性鳥インフルエンザウィルス（Ｈ５Ｎ１型）や重症急性呼吸器症候群（ＳＡＲＳ）ウィルス等）の感染拡大などに伴って、抗菌性・抗ウィルス性に優れたマスクが求められていた。
【０００３】
このようなウィルス感染対策用マスクとして、例えば、日本国特許３９０１６６０号公報には、口・喉・鼻などの組織をより積極的に保護するために、酸化反応の発熱によって水蒸気を発散する面状発熱体がマスク本体の表面に沿って取り付けられたマスク（水蒸気発生具）が開示されている。
【０００４】
また、日本国特許第４０１８５９９号公報には、静電気を帯電させた化繊マスク用部材によってウィルスを遮断するようにしたマスクが開示され、日本国実用新案登録第３１３７２９６号公報および日本国実用新案登録第３１２８５８３号公報には、病原体ウィルスを殺菌もしくは抗菌することを目的としたマスクが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献１】
特許第３９０１６６０号公報
【特許文献２】
特許第４０１８５９９号公報
【特許文献３】
実用新案登録第３１３７２９６号公報
【特許文献４】
実用新案登録第３１３７２９６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、上記従来のマスクでは、体長の小さい細菌・ウィルスといった微生物等が気管支へ侵入するのを防止する、といった根本的な解決が十分になされていなかった。仮に、これら従来のマスクにおいて、侵入防止効果の向上を図るためにシート（生地）などの積層密度を高めてしまうと、装着者の呼吸に必要な通気性を低下させるとともに、装着者の口周辺に皮膚障害（病原体による肌荒れ、湿疹等）などを生じさせてしまうという問題があった。
【０００６】
また、上記日本国特許３９０１６６０号公報に開示されているように、口・喉・鼻などの保温をすることにより、軽度の毒性を有するウィルスに対しては感染予防効果を望むことができるが、インフルエンザウィルス、高病原性鳥インフルエンザウィルス（Ｈ５Ｎ１型）、重症急性呼吸器症候群（ＳＡＲＳ）ウィルスなどといった非常に毒性の強い病原体ウィルスに対しては、気管支への侵入防止や殺菌・抗菌などの効果を望むことができなかった。
【０００７】
また、上記日本国特許第４０１８５９９号公報には、多層式マスクを構成する複数のマスク用部材のうちの１つとして具備された化繊マスク用部材を静電気帯電型にすることで、粉塵やインフルエンザなどの病原体ウィルスなどから目や口粘膜を保護することが記載されているが、同文献に開示されているマスクの構成では、粉塵や病原体ウィルスなどの侵入に対してはある程度の効果を示すことができても、病原体ウィルスを不活性化して殺菌もしくは抗菌するという効果を奏することはできなかった。
【０００８】
また、上記日本国実用新案登録第３１３７２９６号公報には、銀イオン発生部材を接着シールを介して市販の不織布マスクに取り付けたものが開示されているが、このマスクの構成では、接着シールの接着力低下に伴う取付強度の劣化や、接着シールがマスク生地や銀イオン発生部材に及ぼす様々な悪影響が懸念され、安心して使用することができない、という問題があった。
【０００９】
さらに、上記日本国実用新案登録第３１２８５８３号公報には、銀イオンと二酸化チタンの光触媒効果を利用することによって、銀イオンと光触媒の協奏効果による殺菌・抗菌効果を発揮することが記載されているが、同文献に開示されているマスクの構成では、光触媒の活性化に太陽光が必要であるため、暗光条件下では二酸化チタンの触媒効果を発揮することができず、銀イオンによる効果を生じさせることができない、という問題があった。
【００１０】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、装着者の呼吸に対する十分な通気性を確保しつつ、細菌やウィルスが装着者の気管支に侵入するのを防止することができ、かつ、優れた抗菌性・抗ウィルス性を備えている多層式マスクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
本発明は、矩形状のマスク本体が装着者の鼻口部を覆うように装着される多層指揮マスクであって、本発明の上記目的は、前記マスク本体が、大気浮遊物等を吸収するスパンボンド不織布から成り、通気性を損なうことなく肉眼で目視可能なハウスダストや粉塵等を遮断するフィルタ機能を備えた最外層と、メルトブローン不織布をメルトブローン法によって製造する過程で静電気を帯電させた化学繊維から成り、最外層の不織布の内側（装着者側）に配されていることにより、仮に微細な粉塵やバクテリア等が最外層の不織布を通過した場合でも、これらの通過微粒子が該化学繊維の帯電性によって前記最外層を通過した微粒子を捕集する第１中間層と、銀イオン及びゼオライトから成る無機抗菌剤を含有したメルトブローン不織布から成り、前記無機抗菌剤によって前記最外層及び前記第１中間層に吸着された微粒子並びに前記最外層及び前記第１中間層を通過した微粒子に含まれている細菌及びウィルスを不活性化すると共に、死活した前記細菌及びウィルスから生じる臭い成分を消臭し、併せて、装着者の口から排出されるウィルスを不活性化することで、二次感染を効果的に防止することができる第２中間層と、最外層の不織布と同様の通気性を有し、装着者の口などから出る水分を吸着するとともに、前記鼻口部の乾燥を防止可能な保湿性を有するスパンボンド不織布から成る最内層とを積層して構成され、前記無機抗菌剤の含有率が前記第２中間層のメルトブローン不織布に対して１％であり、各層を積層して構成されたマスク本体の左右両端部（短辺部）には、この短辺部を被覆するように縫着された最内層のスパンボンド不織布と同じ素材からなる端部被覆部材が配され、該端部被覆部材によって、ゴム等の弾性体からなる環状の紐体を挿通可能な空隙が形成されていることによって達成される。
【００１２】
また、本発明の上記目的は、前記マスク本体を構成する各層は、長手方向に沿って形成された襞を有し、該襞により短手方向に伸縮可能であることにより、或いは前記マスク本体が、装着時に装着者の鼻付近に位置する部分に、顔面形状を維持するための帯状の金属部材を有することにより、或いは前記第２中間層が、１％の前記無菌抗菌剤の粉末と、５％のバインダーと、94％の水とから成る無菌抗菌剤加工液中に前記メルトブローン不織布の基材となる生地を投入し、該生地を脱水して100〜120［℃］で中間乾燥させた後に150［℃］以上の高温で乾燥させることにより生成されることにより、より効果的に達成される。
【発明の効果】
【００１３】
本発明に係る多層式マスクによれば、第１中間層を構成する静電気を帯電した高機能特殊フィルタによって、平均径０．１μｍの微粒子を９９％以上カットすることができ、かつ、第２中間層に含有された銀イオンおよびゼオライトからなる無菌抗菌剤によって、細菌・真菌・酵母菌類などを略１００％抗菌するとともに、インフルエンザウィルス・ＳＡＲＳウィルスなどを略１００％不活性化することができる。すなわち、本発明に係る多層式マスクは、マスク本体を構成する各層の効果が相乗的に作用するように構成されているので、細菌やウィルス等の感染予防、花粉症対策、大気浮遊物等の吸引防止などに有効である。
【００１４】
また、本発明に係る多層式マスクの装着者が風邪などのウィルス性疾患を発症している場合には、第２中間層の抗菌・抗ウィルス機能によって、装着者の口から排出されるウィルスを不活性化することができるので、二次感染を効果的に防止することができる。
【００１５】
さらに、本発明に係る多層式マスクによれば、装着者の鼻口部を覆うマスク本体が薄型４層構造になっているので、装着者の呼吸に対する十分な通気性を確保することができ、かつ、一般的な素材から構成された簡易な構造であるため、製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１６】
第１図は、本発明の第１実施形態に係る多層式マスクのマスク本体を構成する各層の形状および配列を概略的に示す斜視図である。
第２図は、本発明の第１実施形態に係る多層式マスクの外観を概略的に示す正面図である。
第３図は、第２図中の矢印III−III線に沿ったマスク本体の積層構造を概略的に示す断面矢視図である。
第４図は、無菌抗菌剤を不織布に添加する加工法の一例を示す説明図である。
第５図は、本発明の第２実施形態に係る多層式マスクの外観を概略的に示す正面図である。
第６図は、第４図中の矢印ＶI−ＶI線に沿ったマスク本体の積層構造を概略的に示す断面矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【００１７】
以下、図面を参照にしながら、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【００１８】
［第１実施形態］
第１図は、本発明の第１実施形態に係る多層式マスクのマスク本体を構成する各層の形状および配列を概略的に示す斜視図である。また、第２図は、本発明の第１実施形態に係る多層式マスクの外観を概略的に示す正面図であり、第３図は、第２図中の矢印III−III線に沿ったマスク本体の積層構造を概略的に示す断面矢視図である。なお、第１図および第３図では、マスク本体の構成を分かりやすく説明するために、各層を厚みが実際よりも大きく表示されている。
【００１９】
本実施形態に係る多層式マスク１は、装着者の鼻口部を覆うためのマスク本体２と、該マスク本体２の左右両端部に取り付けられた紐体３とを備え、紐体３が装着者の耳や頭部に係止されることにより、マスク本体２が装着者の鼻口部を覆うように装着される。
【００２０】
マスク本体２は、最外層を形成する矩形状のスパンボンド不織布２１と、第１中間層を形成する矩形状のメルトブローン不織布２２と、第２中間層を形成する矩形状のメルトブローン不織布２３と、最内層を形成する矩形状のスパンボンド不織布２４とを積層して構成された薄型４層構造になっている。このマスク本体２を構成する各層２１〜２４は、略同一の形状であり、かつ、略同一の厚さになっている。また、このマスク本体２が装着者の鼻口部を覆うように装着された際には、最外層であるスパンボンド不織布２１が外部側に配され、最内層であるスパンボンド不織布２４が鼻口部側に配される。
【００２１】
マスク本体２の各層を形成する不織布２１〜２４の繊維素材は、ポリプロピレン繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維などから構成されていることが好ましい。なお、最外層および最内層のスパンボンド不織布２１，２４の繊維素材については、共重合ポリエステル系繊維、共重合ポリアミド系繊維、芯鞘繊維などのような複合繊維群から構成されていてもよい。
【００２２】
最外層を形成するスパンボンド不織布２１は、通気性を損なうことなく肉眼で目視可能なハウスダストや粉塵等を遮断するフィルタ機能を備え、一方、最内層を形成するスパンボンド不織布２４は、最外層の不織布２１と同様の通気性を有し、装着者の口などから出る水分を吸着するとともに、湿潤状態を適度に保つ機能を備えている。
【００２３】
また、第１中間層を形成するメルトブローン不織布２２は、上述した素材をメルトブローン法によって製造する過程で静電気を帯電させた化学繊維から構成されている。この第１中間層の不織布２２が最外層の不織布２１の内側（装着者側）に配されていることにより、仮に微細な粉塵やバクテリア等が最外層の不織布２１を通過した場合でも、これらの通過微粒子が第１中間層の帯電性によって不織布２２に捕集されるようになっている。以下の［表１］および［表２］は、この第１中間層の帯電フィルタ（不織布２２）による細菌濾過効率（ＢＦＥ）および粒子濾過効率（ＰＦＥ）の試験結果を示すものである。これらの濾過効率は、細菌・ウィルスなどの微粒子の通過を妨げる材料の能力の尺度として用いられ、軍用規格ＭＩＬ−Ｍ−３６９５４Ｃなどに従って測定される。
【００２４】

【００２５】
表１および表２に結果を示す試験は、米国ＦＤＡ認定検査機関である米国ユタ州ソルトレーク市のネルソン研究所によって実施された。表１は、ＡＳＴＭＦ２１０１−０１. ２００１．などを参照し、３μｍクラスの細菌を対象として行なわれた細菌濾過効率試験の結果である。一方、表２は、ＡＳＴＭＦ１２１５．１９８９．およびＡＳＴＭＦ２１００−０１．２００１．などを参照し、０．１μｍクラスのラテックス粒子を対象として行なわれた粒子濾過効率試験の結果である。アンダーセン（１９５８）の換算方法を用いて換算されたサンプルが無い場合（すなわち、ＣＯＮＴＲＯＬ実施例）の平均粒子（細菌）数をＣ、および各サンプルの平均粒子（細菌）数をＴとして、以下の数式によってそれぞれの濾過効率が計算された。
【００２６】
％ＦＥ（％ＢＦＥ）＝［（Ｃ−Ｔ）／Ｃ］×１００
【００２７】
表１および表２の結果に示されるように、第１中間層を形成する帯電フィルタ２２は、０．１μｍクラスの微粒子に対して約９９％の捕集率を有し、かつ、０．３μｍクラスの細菌に対しても約９９％の捕集率を有している。
【００２８】
また、第２中間層を形成するメルトブローン不織布２３は、銀イオンおよびゼオライトからなる無菌抗菌剤が含有された化学繊維から構成されている。この無菌抗菌剤としては、例えば、アルミノケイ酸塩による３次元骨格構造のゼオライト中に銀イオンを含有させたゼオミック（登録商標）などが有用である。そして、このような構成からなる無菌抗菌剤は、微生物類（細菌類）やＳＡＲＳウィルスなどを不活性化させる優れた抗菌・抗ウィルス機能を有するとともに、臭い成分を失活（消臭）する機能を備えている。したがって、最外層の不織布２１および第１中間層の不織布２２に吸着された細菌・ウィルス、ならびにこれらの不織布２１，２２を通過した微細な細菌・ウィルスは、第２中間層の不織布２３に含有された無菌抗菌剤によって不活性化されるとともに、死活した細菌・ウィルスから生じる臭い成分が消臭されるようになっている。
【００２９】
第４図は、無菌抗菌剤を第２中間層の不織布２３に添加する加工法の一例を示す説明図である。以下で説明されるパッド加工法では、第２中間層の不織布２３に添加される無菌抗菌剤の最終含有率（重量比）が、第２中間層の不織布２３に対して１％になるように調整される仕様になっている。同図において、溶液タンクＴには、１％の無菌抗菌剤（粉末）と、５％のバインダーと、９４％の水とからなる無菌抗菌剤加工液Ｆが、十分に攪拌された状態で貯留されている。この溶液タンクＴ中の加工液Ｆは、溶液タンクＴの下方に配設された加工浴槽Ｂへ投入され、加工浴槽Ｂは、常に所定量の加工液Ｆで満たされている。第２中間層を形成する不織布２３の基材となる生地２３´は、複数の搬送ローラＲによって、加工浴槽Ｂの加工液Ｆ中に搬送され、その後、加工浴槽Ｂの上方に配設された絞り機Ｗに搬送される。そして、この絞り機Ｗによって余分な加工液Ｆが脱水された生地２３´は、乾燥装置Ｄに搬送され、該乾燥装置Ｄによって、低温（約１００〜１２０［°Ｃ］）で中間乾燥された後に１５０［°Ｃ］以上の高温で乾燥される。これにより、生地２３´に含有された加工液Ｆのバインダーが付着ムラを生じることなく固化され、第２中間層を形成する不織布２３が高品質な状態で形成される。
【００３０】
なお、このようなパッド法による生地加工では、生地２３´の搬送に伴って加工浴槽Ｂの加工液Ｆが減少していくため、加工液Ｆが溶液タンクＴから加工浴槽Ｂに適宜補充される。
【００３１】
また、生地２３´の素材や目付に応じてピックアップ率が異なるため、上述した加工液Ｆの成分比率はこれに限定されるものではなく、第２中間層の不織布２３に添加される無菌抗菌剤の最終含有率（重量比）が、第２中間層の不織布２３に対して１％になるように適宜調整される。
【００３２】
第２図および第３図に示すように、各層（不織布２１〜２４）を積層して構成されたマスク本体２の左右両端部（短辺部）には、この短辺部を被覆するように縫着された端部被覆部材４が配され、該端部被覆部材４によって、ゴム等の弾性体からなる環状の紐体３を挿通可能な空隙５が形成されている。この端部被覆部材４は、最内層のスパンボンド不織布２４と同じ素材からなり、マスク本体２を構成する各層（不織布２１〜２４）の四辺部が一体的に縫合された後に、マスク本体２の左右両端部に縫着される。なお、本実施形態に係る多層式マスク１では、装着固定用部材として、環状の紐体３が端部被覆部材４を介してマスク本体２に取り付けられているが、これに限定されず、例えば、紐体３の各端部がマスク本体２の左右両端の一部に接着剤などを介して固定されたもの、あるいは、紐体３の各端部がマスク本体２の左右両端の一部に配設された固定ピンを介して固定されたものであってもよい。
【００３３】
以上のように、本実施形態に係る多層式マスク１によれば、装着者の鼻口部を覆うように装着されるマスク本体２が、大気浮遊物等を吸収するスパンボンド不織布２１からなる最外層と、静電気を帯電したメルトブローン不織布２２からなる第１中間層と、銀イオンおよびゼオライトからなる無機抗菌剤を含有したメルトブローン不織布２３からなる第２中間層と、前記鼻口部の乾燥を防止可能な保湿性を有するスパンボンド不織布２４からなる最内層とを備え、これらの各層（不織布２１〜２４）を積層して構成された薄型４層構造になっている。このマスク本体２の構成により、ハウスダストなど大気浮遊物の侵入を最外層（不織布２１）で防止するとともに、最外層（不織布２１）を通過した微粒子を帯電効果によって第１中間層（不織布２２）で吸着することができる。また、第２中間層（不織布２３）の抗菌・抗ウィルス効果によって、最外層（不織布２１）および第１中間層（不織布２２）に吸着された細菌・ウィルス、あるいはこれらの層（不織布２１，２２）を通過した微細な細菌・ウィルスを効果的に不活性化させることができるとともに、最内層（不織布２４）の保湿機能によって、口、喉、鼻の乾燥を効果的に防止することができる。すなわち、本実施形態に係る多層式マスク１によれば、異なる機能を有する４層（不織布２１〜２４）を積層して、マスク本体２を薄型４層構造で構成したことにより、装着者の呼吸に対する十分な通気性および快適に装着感を確保しつつ、大気浮遊物や細菌・ウィルスが装着者の気管支に侵入するのを防止するとともに、マスク本体に吸着された細菌・ウィルスを効果的に不活性化させることができる。したがって、この多層式マスク１を装着することより、細菌やウィルス等の感染予防、花粉症対策、大気浮遊物の吸引防止対策など、様々な吸入対象物に対して装着者の気管支への侵入を防止することができる。
【００３４】
また、装着者が風邪などのウィルス性疾患を発症している場合には、第２中間層（不織布２３）の抗ウィルス機能によって、装着者の口から排出されるウィルスを不活性化することができるので、二次感染を効果的に防止することができる。
【００３５】
なお、本実施形態では、マスク本体２を構成する各層が、装着時の外面から内面に向かって、最外層（不織布２１）、第１中間層（不織布２２）、第２中間層（不織布２３）、最内層（不織布２４）の順で積層されているが、第１中間層（不織布２２）と第２中間層（不織布２３）の順序がこれと逆であっても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【００３６】
［第２実施形態］
第５図は、本発明の第２実施形態に係る多層式マスクの外観を概略的に示す正面図であり、第６図は、第５図中の矢印ＶI−ＶI線に沿ったマスク本体の積層構造を概略的に示す断面矢視図である。なお、第５図では、マスク本体の構成を分かりやすく説明するために、各層を厚みが実際よりも大きく表示されている。また、本実施形態では、第５図および第６図において上述した第１実施形態と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【００３７】
第５図および第６図に示すように、本実施形態に係る多層式マスク１Ａでは、マスク本体２Ａの最外層を形成する不織布２１の表面に収納ポケット６が形成され、該収納ポケット６内には帯状の金属部材７が収納されている。この収納ポケット６および金属部材７は、マスク本体２Ａが装着された際に装着者の鼻を横切るような位置に配されている。収納ポケット６に内包された金属部材７は、変形性を有する形状維持部材であり、マスク本体２Ａの装着時に鼻口部の顔面形状に沿って適宜変形される。なお、収納ポケット６に内包される部材として、帯状の金属部材７の代わりに針金を用いてもよい。
【００３８】
また、本実施形態に係る多層式マスク１Ａでは、マスク本体２Ａを構成する各層（不織布２１〜２４）に、マスク本体２Ａの長手方向（第５図の左右方向）に沿って３本の襞８が設けられ、各層（不織布２１〜２４）は、第６図に示すように、襞８の山部が隣接する層の襞８の谷部に入り込むように配されている。なお、本実施形態では、好適な例として、各層に設けられている襞８の数を３本としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、２本、４本、５本など、他の本数であってもよい。
【００３９】
以上のように、本実施形態に係る多層式マスク１Ａによれば、上述した第１実施形態に係る多層式マスク１と同様の効果を得られることはもとより、マスク本体２Ａの装着時に装着者の鼻口部を横切るような位置に配設された帯状の金属部材７によって、マスク本体２Ａの上部に隙間が生じるのを防止することができる。これにより、大気浮遊物や病原菌・ウィルスなどがマスク本体２Ａの上部から侵入するのを防止することができるとともに、マスク本体２Ａの装着位置をより強固に維持することができる。
【００４０】
また、本実施形態に係る多層式マスク１Ａによれば、マスク本体２Ａを構成する各層（不織布２１〜２４）は、マスク本体２Ａの長手方向に沿って襞８を有し、該襞８により短手方向に伸縮可能になっているので、装着時の顔面形状に適合させて、装着者の鼻から顎までをしっかりと被覆することができる。
【００４１】
さらに、本実施形態に係る多層式マスク１Ａによれば、マスク本体２Ａの各層（不織布２１〜２４）は、襞８の山部が隣接する層の襞８の谷部に入り込むように配されているので、第５図に示すようにマスク本体２Ａの縫合箇所が左右両端部のみであっても、装着中にマスク本体２Ａの内部で各層がズレてしまうといった不備を防止することができる。この結果、マスク本体２Ａの縫合箇所を一部省略することができるので、製造コストおよび労力の軽減を図ることができる。
【００４２】
以上、本発明の実施形態について具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【００４３】
本発明に係る多層式マスクは、大気浮遊物等に対するフィルタ性、および抗菌性・抗ウィルス性に優れた機能を有しているので、細菌やウィルス等の感染予防、花粉症対策、大気浮遊物等の吸入防止などに有効である。
【符号の説明】
【００４４】
１多層式マスク
２マスク本体
３紐体
２１、２４スパンポンド不織布
２２、２３メルトブローン不織布【Technical field】
[0001]
The present invention relates to a multi-layer mask effective for prevention of infection with bacteria, viruses, etc., countermeasures for hay fever, and measures for preventing suction of airborne substances.
[Background]
[0002]
Conventionally, a mask body that cuts a breathable sheet (fabric) into a predetermined shape in order to prevent dust, pollen, bacteria, viruses, etc. in the air from entering the human bronchus through breathing. There is a widely known mask that is attached to an ear by attaching rubber or the like for covering the mouth or nose. This type of mask is intended to keep the throat and nose warm, prevent inhalation of house dust and dust that can be seen with the naked eye, or prevent saliva and other secretions from splashing due to the wearer's own coughing and sneezing. In some cases, it had some effect. However, a mask with excellent antibacterial and antiviral properties due to the recent spread of new influenza viruses (for example, highly pathogenic avian influenza virus (H5N1) and severe acute respiratory syndrome (SARS) virus). Was demanded.
[0003]
As such a virus infection countermeasure mask, for example, Japanese Patent No. 3901660 discloses a surface shape that emits water vapor due to heat generated by an oxidation reaction in order to more actively protect tissues such as the mouth, throat, and nose. A mask (water vapor generating tool) in which a heating element is attached along the surface of the mask body is disclosed.
[0004]
Japanese Patent No. 4018599 discloses a mask in which a virus is blocked by a member for a synthetic fiber mask charged with static electricity. Japanese Utility Model Registration No. 3137296 and Japanese Utility Model Registration No. Japanese Patent No. 312853 discloses a mask intended to sterilize or antibacterial pathogen viruses.
[Prior art documents]
[Patent Literature]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 3901660 [Patent Document 2]
Japanese Patent No. 4018599 [Patent Document 3]
Utility Model Registration No. 3137296 [Patent Document 4]
Utility Model Registration No. 3137296 [Summary of Invention]
[Problems to be solved by the invention]
[0005]
However, the conventional mask described above has not sufficiently solved the fundamental solution of preventing microorganisms such as bacteria and viruses having a small body length from entering the bronchus. In these conventional masks, if the lamination density of sheets (fabrics) is increased in order to improve the intrusion prevention effect, the breathability necessary for breathing of the wearer is reduced and the periphery of the wearer's mouth There is a problem of causing skin disorders (such as rough skin due to pathogens, eczema).
[0006]
In addition, as disclosed in the above Japanese Patent 3901660, by keeping the mouth, throat, nose and the like warm, it is possible to expect an infection prevention effect against a mildly toxic virus, For highly toxic pathogen viruses such as influenza virus, highly pathogenic avian influenza virus (H5N1 type), severe acute respiratory syndrome (SARS) virus, etc. I couldn't hope.
[0007]
In addition, in the above Japanese Patent No. 4018599, a synthetic fiber mask member provided as one of a plurality of mask members constituting a multilayer mask is made electrostatically charged, so that dust, influenza, etc. Although it is described that the eyes and mouth mucous membranes are protected from pathogen viruses, the composition of the mask disclosed in the document may exhibit a certain degree of effect against invasion of dust or pathogen viruses. Even if it was possible, the effect of inactivating and sterilizing or antibacterial pathogen viruses could not be achieved.
[0008]
Japanese Utility Model Registration No. 3137296 discloses that a silver ion generating member is attached to a commercially available non-woven mask through an adhesive seal. In this mask configuration, the adhesive seal is bonded. There is a problem that the mounting strength is deteriorated due to a decrease in force, and various adverse effects of the adhesive seal on the mask fabric and the silver ion generating member are concerned, so that it cannot be used with confidence.
[0009]
Furthermore, the Japanese utility model registration No. 312853 discloses that the bactericidal and antibacterial effect due to the concerted effect of silver ion and photocatalyst is exhibited by utilizing the photocatalytic effect of silver ion and titanium dioxide. However, in the mask configuration disclosed in the same document, sunlight is necessary for the activation of the photocatalyst, so that the catalytic effect of titanium dioxide cannot be exhibited under dark light conditions, and the effect of silver ions is not achieved. There was a problem that it could not be generated.
[0010]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and its purpose is to prevent bacteria and viruses from entering the wearer's bronchi while ensuring sufficient breathability for the wearer's breathing. It is an object of the present invention to provide a multilayer mask that can be used and has excellent antibacterial and antiviral properties.
[Means for Solving the Problems]
[0011]
The present invention is a multi-layered command mask that is worn so that a rectangular mask body covers a nostril of a wearer, and the object of the present invention is to provide a span in which the mask body absorbs airborne substances and the like. An outermost layer with a filter function that blocks house dust and dust that can be seen with the naked eye without impairing air permeability, and a chemical fiber that has been charged with static electricity in the process of manufacturing a melt-blown nonwoven fabric by the melt-blown method Since the fine particles and bacteria pass through the outermost layer nonwoven fabric, these passing fine particles are charged to the chemical fiber by being arranged on the inner side (wearer side) of the outermost layer nonwoven fabric. A first intermediate layer that collects fine particles that have passed through the outermost layer depending on the property, and a melt blown nonwoven fabric containing an inorganic antibacterial agent composed of silver ions and zeolite. Inactivate bacteria and viruses contained in the fine particles adsorbed on the outermost layer and the first intermediate layer by the inorganic antibacterial agent and the fine particles passed through the outermost layer and the first intermediate layer and The second intermediate layer which can effectively prevent secondary infection by deodorizing the odorous components resulting from the bacteria and viruses and also inactivating the virus discharged from the mouth of the wearer And an innermost layer comprising a spunbonded nonwoven fabric having air permeability similar to that of the outermost layer nonwoven fabric, adsorbing moisture from the mouth of the wearer and the like, and having moisture retention capable of preventing drying of the nostril portion The left and right end portions (short side portions) of the mask body formed by laminating each layer, the content of the inorganic antibacterial agent being 1% with respect to the melt blown nonwoven fabric of the second intermediate layer In this An end covering member made of the same material as the innermost spunbond nonwoven fabric sewn so as to cover the short side portion is arranged, and the end covering member forms an annular string made of an elastic body such as rubber. This is achieved by forming an insertable gap.
[0012]
In addition, the object of the present invention is that each layer constituting the mask body has a ridge formed along the longitudinal direction and can be expanded and contracted in the short direction by the ridge, or the mask body is By having a band-shaped metal member for maintaining the facial shape in a portion located near the nose of the wearer at the time of wearing, or when the second intermediate layer is 1% of the sterile antibacterial powder and 5 After the dough used as the base material of the melt blown nonwoven fabric is put into a sterile antibacterial agent processing liquid composed of 100% binder and 94% water, the dough is dehydrated and intermediate dried at 100 to 120 [° C.] It is achieved more effectively by being produced by drying at a high temperature of 150 [° C.] or higher.
【Effect of the invention】
[0013]
According to the multilayer mask of the present invention, fine particles having an average diameter of 0.1 μm can be cut by 99% or more by the high-performance special filter charged with static electricity constituting the first intermediate layer, and the second intermediate layer The sterile antibacterial agent composed of silver ions and zeolite contained in the layer can antibacterial bacteria, fungi, yeasts, etc. by about 100% and inactivate influenza virus, SARS virus, etc. by about 100%. That is, the multilayer mask according to the present invention is configured so that the effects of the respective layers constituting the mask body act synergistically, so that infection prevention such as bacteria and viruses, hay fever countermeasures, air suspensions, etc. Effective for preventing suction.
[0014]
In addition, when the wearer of the multilayer mask according to the present invention develops a viral disease such as a cold, the virus discharged from the wearer's mouth is removed by the antibacterial / antiviral function of the second intermediate layer. Since it can be inactivated, secondary infection can be effectively prevented.
[0015]
Furthermore, according to the multilayer mask according to the present invention, since the mask body covering the nose of the wearer has a thin four-layer structure, it is possible to ensure sufficient breathability for the wearer's breathing, And since it is a simple structure comprised from the general raw material, reduction of manufacturing cost can be aimed at.
[Brief description of the drawings]
[0016]
FIG. 1 is a perspective view schematically showing the shape and arrangement of each layer constituting the mask body of the multilayer mask according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a front view schematically showing the appearance of the multilayer mask according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view schematically showing a laminated structure of the mask body along the line III-III in FIG.
FIG. 4 is an explanatory view showing an example of a processing method for adding a sterile antibacterial agent to a nonwoven fabric.
FIG. 5 is a front view schematically showing the outer appearance of the multilayer mask according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a sectional view schematically showing a laminated structure of the mask main body along the arrow VI-VI line in FIG.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
[0017]
The best mode for carrying out the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0018]
[First Embodiment]
FIG. 1 is a perspective view schematically showing the shape and arrangement of each layer constituting the mask body of the multilayer mask according to the first embodiment of the present invention. FIG. 2 is a front view schematically showing the appearance of the multilayer mask according to the first embodiment of the present invention. FIG. 3 is a mask taken along the line III-III in FIG. It is a cross-sectional arrow view which shows the laminated structure of a main body roughly. In FIGS. 1 and 3, the thickness of each layer is displayed larger than the actual thickness in order to easily explain the configuration of the mask body.
[0019]
The multilayer mask 1 according to the present embodiment includes a mask body 2 for covering the nostrils of the wearer, and string bodies 3 attached to both left and right ends of the mask body 2, and the string body 3 is worn. The mask main body 2 is mounted so as to cover the nose mouth portion of the wearer by being locked to the ear or head of the wearer.
[0020]
The mask body 2 includes a rectangular spunbond nonwoven fabric 21 that forms the outermost layer, a rectangular meltblown nonwoven fabric 22 that forms the first intermediate layer, a rectangular meltblown nonwoven fabric 23 that forms the second intermediate layer, A thin four-layer structure is formed by laminating rectangular spunbond nonwoven fabrics 24 forming the inner layer. Each layer 21-24 which comprises this mask main body 2 is substantially the same shape, and has the substantially same thickness. Further, when the mask body 2 is mounted so as to cover the wearer's nostril, the outermost layer of the spunbond nonwoven fabric 21 is arranged on the outside, and the innermost layer of the spunbond nonwoven fabric 24 is disposed on the nostril. It is arranged on the part side.
[0021]
The fiber material of the nonwoven fabrics 21 to 24 forming each layer of the mask body 2 is preferably composed of polypropylene fiber, polyolefin fiber, polyester fiber, polyamide fiber, or the like. In addition, about the fiber raw material of the spunbond

nonwoven fabrics

21 and 24 of the outermost layer and the innermost layer, you may be comprised from complex fiber groups, such as a copolyester fiber, a copolyamide fiber, a core sheath fiber.
[0022]
The spunbond nonwoven fabric 21 that forms the outermost layer has a filter function that blocks house dust, dust, and the like that are visible to the naked eye without impairing air permeability, while the spunbond nonwoven fabric 24 that forms the innermost layer is the outermost layer. The non-woven fabric 21 has a breathability similar to that of the non-woven fabric 21 and has a function of adsorbing moisture from the wearer's mouth and the like and maintaining a moist state appropriately.
[0023]
The melt blown nonwoven fabric 22 forming the first intermediate layer is composed of chemical fibers charged with static electricity in the process of manufacturing the above-described material by the melt blown method. The first intermediate layer nonwoven fabric 22 is arranged on the inner side (wearer side) of the outermost layer nonwoven fabric 21, so that even if fine dust or bacteria pass through the outermost layer nonwoven fabric 21, The passing fine particles are collected in the nonwoven fabric 22 by the charging property of the first intermediate layer. The following [Table 1] and [Table 2] show the test results of the bacterial filtration efficiency (BFE) and the particle filtration efficiency (PFE) by the charged filter (nonwoven fabric 22) of the first intermediate layer. These filtration efficiencies are used as a measure of the ability of materials to prevent the passage of microparticles such as bacteria and viruses, and are measured according to military standards MIL-M-36954C and the like.
[0024]

[0025]
The tests whose results are shown in Tables 1 and 2 were conducted by Nelson Laboratories in Salt Lake City, Utah, USA, which is an FDA accredited laboratory. Table 1 shows ASTM F2101-01. These are the results of the bacterial filtration efficiency test conducted on 3 μm class bacteria. On the other hand, Table 2 shows ASTM F1215.189. And ASTM F2100-01.2001. These are the results of a particle filtration efficiency test conducted on 0.1 μm class latex particles. When there is no sample converted using the conversion method of Andersen (1958) (ie, CONTROL example), the average particle (bacteria) number is C, and the average particle (bacteria) number of each sample is T. Each filtration efficiency was calculated by mathematical formula.
[0026]
% FE (% BFE) = [(C−T) / C] × 100
[0027]
As shown in the results of Tables 1 and 2, the charging filter 22 forming the first intermediate layer has a collection rate of about 99% with respect to 0.1 μm class fine particles and 0.3 μm. It has a collection rate of about 99% for the class of bacteria.
[0028]
The melt blown nonwoven fabric 23 forming the second intermediate layer is composed of chemical fibers containing a sterile antibacterial agent composed of silver ions and zeolite. As this antibacterial antibacterial agent, for example, Zeomic (registered trademark) in which silver ions are contained in a zeolite having a three-dimensional framework structure of aluminosilicate is useful. A sterile antibacterial agent having such a structure has an excellent antibacterial / antiviral function to inactivate microorganisms (bacteria), SARS virus, and the like, and a function to deactivate (deodorize) odor components. It has. Therefore, the bacteria / viruses adsorbed on the outermost layer nonwoven fabric 21 and the first intermediate layer nonwoven fabric 22 and the fine bacteria / viruses that have passed through these

nonwoven fabrics

21 and 22 are contained in the second intermediate layer nonwoven fabric 23. It is inactivated by sterilized antibacterial agents, and odorous components resulting from dead bacteria and viruses are deodorized.
[0029]
FIG. 4 is an explanatory view showing an example of a processing method for adding a sterile antibacterial agent to the nonwoven fabric 23 of the second intermediate layer. In the pad processing method described below, the final content (weight ratio) of the sterile antibacterial agent added to the nonwoven fabric 23 of the second intermediate layer is 1% with respect to the nonwoven fabric 23 of the second intermediate layer. The specification is adjusted. In the figure, the solution tank T stores a sterile antibacterial agent processing solution F composed of 1% sterile antibacterial agent (powder), 5% binder, and 94% water in a sufficiently stirred state. Has been. The processing liquid F in the solution tank T is charged into a processing bath B disposed below the solution tank T, and the processing bath B is always filled with a predetermined amount of the processing liquid F. The fabric 23 ′ that is the base material of the nonwoven fabric 23 that forms the second intermediate layer is transported into the processing liquid F of the processing bath B by a plurality of transport rollers R, and then disposed above the processing bath B. It is conveyed to the diaphragm W. The dough 23 ′ from which the excess processing liquid F has been dehydrated by the squeezing machine W is conveyed to the drying device D, and is intermediately dried by the drying device D at a low temperature (about 100 to 120 [° C.]). Later, it is dried at a high temperature of 150 [° C.] or higher. Thereby, the binder of the processing liquid F contained in the cloth 23 ′ is solidified without causing uneven adhesion, and the nonwoven fabric 23 forming the second intermediate layer is formed in a high quality state.
[0030]
In the dough processing by such a pad method, the processing liquid F in the processing bath B decreases as the dough 23 'is conveyed, so that the processing fluid F is appropriately replenished from the solution tank T to the processing bath B. .
[0031]
Further, since the pick-up rate varies depending on the material and basis weight of the fabric 23 ', the component ratio of the processing fluid F described above is not limited to this, and the sterile antibacterial agent added to the nonwoven fabric 23 of the second intermediate layer The final content (weight ratio) of is appropriately adjusted so as to be 1% with respect to the nonwoven fabric 23 of the second intermediate layer.
[0032]
As shown in FIGS. 2 and 3, the left and right end portions (short side portions) of the mask body 2 formed by laminating the layers (nonwoven fabrics 21 to 24) are covered with the short side portions. A sewn end covering member 4 is arranged, and the end covering member 4 forms a gap 5 into which an annular string 3 made of an elastic body such as rubber can be inserted. This end covering member 4 is made of the same material as the innermost spunbond nonwoven fabric 24, and after the four sides of each layer (nonwoven fabrics 21 to 24) constituting the mask body 2 are integrally stitched, Sewn on both left and right ends. In the multilayer mask 1 according to the present embodiment, the annular string body 3 is attached to the mask body 2 via the end covering member 4 as a mounting and fixing member. Each end of the string body 3 is fixed to a part of the left and right ends of the mask body 2 with an adhesive or the like, or each end of the string body 3 is a part of the left and right ends of the mask body 2 It may be fixed via a fixed pin provided.
[0033]
As described above, according to the multilayer mask 1 according to the present embodiment, the mask main body 2 that is worn so as to cover the nostril portion of the wearer is composed of the spunbond nonwoven fabric 21 that absorbs airborne substances and the like. The outer layer, the first intermediate layer composed of a melt blown nonwoven fabric 22 charged with static electricity, the second intermediate layer composed of a melt blown nonwoven fabric 23 containing an inorganic antibacterial agent composed of silver ions and zeolite, and drying of the nostrils can be prevented. And an innermost layer made of a spunbond nonwoven fabric 24 having excellent moisture retention, and a thin four-layer structure in which these layers (nonwoven fabrics 21 to 24) are laminated. With the configuration of the mask main body 2, the outermost layer (nonwoven fabric 21) prevents intrusion of atmospheric suspended matters such as house dust and the fine particles that have passed through the outermost layer (nonwoven fabric 21) are charged by the first intermediate layer (nonwoven fabric 22). Can be adsorbed. Also, bacteria / viruses adsorbed on the outermost layer (nonwoven fabric 21) and the first intermediate layer (nonwoven fabric 22), or these layers (nonwoven fabrics 21, 22) due to the antibacterial / antiviral effect of the second intermediate layer (nonwoven fabric 23). ) Can be effectively inactivated, and the moisture-retaining function of the innermost layer (nonwoven fabric 24) can effectively prevent the mouth, throat and nose from being dried. That is, according to the multilayer mask 1 according to this embodiment, four layers (nonwoven fabrics 21 to 24) having different functions are laminated, and the mask main body 2 is configured with a thin four-layer structure, so that the breathing of the wearer is performed. While ensuring adequate ventilation and comfortable wearing, it prevents airborne substances, bacteria and viruses from entering the wearer's bronchi, and effectively prevents bacteria and viruses adsorbed on the mask body. Can be activated. Therefore, by wearing this multi-layer mask 1, the invasion of the wearer's bronchial into various inhalation objects such as prevention of infection with bacteria and viruses, hay fever prevention measures, air suspension prevention measures, etc. Can be prevented.
[0034]
In addition, when the wearer develops a viral disease such as a cold, the antiviral function of the second intermediate layer (nonwoven fabric 23) may inactivate the virus discharged from the wearer's mouth. Therefore, secondary infection can be effectively prevented.
[0035]
In the present embodiment, the layers constituting the mask body 2 are arranged such that the outermost layer (nonwoven fabric 21), the first intermediate layer (nonwoven fabric 22), and the second intermediate layer (nonwoven fabric 23) from the outer surface to the inner surface when worn. The innermost layer (nonwoven fabric 24) is laminated in this order. Even if the order of the first intermediate layer (nonwoven fabric 22) and the second intermediate layer (nonwoven fabric 23) is reversed, this is the same as in this embodiment. An effect can be obtained.
[0036]
[Second Embodiment]
FIG. 5 is a front view schematically showing the outer appearance of the multilayer mask according to the second embodiment of the present invention, and FIG. 6 is a view of the mask main body along the arrow VI-VI line in FIG. It is a cross-sectional arrow view which shows a lamination structure roughly. In FIG. 5, in order to easily understand the configuration of the mask body, the thickness of each layer is displayed larger than the actual thickness. Moreover, in this embodiment, the same code | symbol is attached | subjected to the member same as 1st Embodiment mentioned above in FIG. 5 and FIG. 6, and the description is abbreviate | omitted.
[0037]
As shown in FIGS. 5 and 6, in the multilayer mask 1A according to this embodiment, the storage pocket 6 is formed on the surface of the nonwoven fabric 21 forming the outermost layer of the mask body 2A, and the storage pocket 6 A strip-shaped metal member 7 is accommodated. The storage pocket 6 and the metal member 7 are arranged so as to cross the wearer's nose when the mask main body 2A is worn. The metal member 7 included in the storage pocket 6 is a shape maintaining member having deformability, and is appropriately deformed along the face shape of the nostril portion when the mask main body 2A is worn. In addition, as a member included in the storage pocket 6, a wire may be used instead of the belt-shaped metal member 7.
[0038]
Further, in the multilayer mask 1A according to the present embodiment, three scissors 8 are arranged along each of the layers (nonwoven fabrics 21 to 24) constituting the mask main body 2A along the longitudinal direction of the mask main body 2A (left-right direction in FIG. 5). As shown in FIG. 6, each layer (nonwoven fabrics 21 to 24) is arranged so that the peak portion of the ridge 8 enters the valley portion of the ridge 8 of the adjacent layer. In the present embodiment, as a preferred example, the number of ridges 8 provided in each layer is three, but the present invention is not limited to this, and two, four, five, etc. Other numbers may be used.
[0039]
As described above, according to the multilayer mask 1A according to this embodiment, the same effect as that of the multilayer mask 1 according to the first embodiment described above can be obtained. It is possible to prevent a gap from being generated in the upper portion of the mask main body 2A by the band-shaped metal member 7 disposed at a position crossing the nostril portion. This can prevent airborne substances, pathogenic bacteria, viruses, and the like from entering from the upper part of the mask main body 2A, and more firmly maintain the mounting position of the mask main body 2A.
[0040]
Further, according to the multilayer mask 1A according to the present embodiment, each layer (nonwoven fabrics 21 to 24) constituting the mask main body 2A has the ridges 8 along the longitudinal direction of the mask main body 2A. Since it can be expanded and contracted in the hand direction, it can be applied to the face shape at the time of wearing, and can be firmly covered from the wearer's nose to chin.
[0041]
Furthermore, according to the multilayer mask 1A according to the present embodiment, each layer (nonwoven fabrics 21 to 24) of the mask main body 2A is arranged so that the peak portion of the ridge 8 enters the valley portion of the ridge 8 of the adjacent layer. Therefore, as shown in FIG. 5, even if the stitched portions of the mask main body 2A are only the left and right end portions, it is possible to prevent the deficiencies that the respective layers are displaced inside the mask main body 2A during mounting. As a result, a part of the stitched portion of the mask body 2A can be omitted, so that the manufacturing cost and labor can be reduced.
[0042]
As mentioned above, although embodiment of this invention was described concretely, this invention is not limited to this, In the range which does not deviate from the meaning, it can change suitably.
[Industrial applicability]
[0043]
The multi-layer mask according to the present invention has an excellent function of filterability against airborne substances and the like, and antibacterial and antiviral properties, so that infection prevention such as bacteria and viruses, hay fever countermeasures, airborne substances It is effective for prevention of inhalation.
[Explanation of symbols]
[0044]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Multilayer mask 2 Mask main body 3

String body

21, 24 Spun

pond nonwoven fabric

22, 23 Melt blown nonwoven fabric

Claims

A multilayer mask that is worn so that the rectangular mask body covers the nostril of the wearer,
The mask body is
The outermost layer is made of spunbonded nonwoven fabric that absorbs airborne substances, etc., and has a filter function that blocks house dust and dust that can be seen with the naked eye without impairing air permeability.
Made of chemical fibers charged with static electricity during the process of manufacturing a meltblown nonwoven fabric by the meltblown method, and placed inside the outermost layer nonwoven fabric (wearer side), tentatively fine dust and bacteria etc. Even when passing through the non-woven fabric, these passing fine particles collect the fine particles that have passed through the outermost layer due to the chargeability of the chemical fiber,
Fine particles adhering to the outermost layer and the first intermediate layer by the inorganic antibacterial agent and fine particles that have passed through the outermost layer and the first intermediate layer, comprising a melt blown nonwoven fabric containing an inorganic antibacterial agent composed of silver ions and zeolite Inactivate bacteria and viruses contained in the body, deodorize odorous components resulting from the dead bacteria and viruses, and inactivate viruses discharged from the wearer's mouth, A second intermediate layer that can effectively prevent secondary infection;
Layered with the innermost layer made of spunbonded nonwoven fabric that has the same breathability as the outermost layer nonwoven fabric, adsorbs moisture from the wearer's mouth, etc., and has moisture retention that can prevent drying of the nostril Configured,
The content of the inorganic antibacterial agent is 1% with respect to the melt blown nonwoven fabric of the second intermediate layer, and the left and right ends (short sides) of the mask body formed by laminating the layers are the short sides. An end covering member made of the same material as the innermost spunbond nonwoven fabric sewn so as to cover the inner layer is arranged, and an annular string made of an elastic body such as rubber can be inserted by the end covering member. A void is formed,
A multilayer mask characterized by that.

2. The multilayer mask according to claim 1, wherein each layer constituting the mask body has a ridge formed along a longitudinal direction, and can be expanded and contracted in a short direction by the ridge.

The multilayer mask according to claim 1 or 2, wherein the mask main body has a band-shaped metal member for maintaining a face shape in a portion located near the wearer's nose when worn.

In the second intermediate layer, a material that is a base material for the melt blown nonwoven fabric is put into an inorganic antibacterial agent processing liquid composed of 1% of the inorganic antibacterial agent powder, 5% binder, and 94% water. The multilayer mask according to claim 1, wherein the multi-layer mask is produced by dehydrating and intermediate drying at 100 to 120 [° C] and then drying at a high temperature of 150 [° C] or higher.