JP5147522B2 - トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法、又はトナージェット方式記録法の如き画像形成方法に用いられるトナーに関する。
画像形成装置は、デジタル化により他の情報機器と結びついた情報出力機器としてすでに広く普及しており、高精細、高品位、高画質、高速、高信頼性などの要求はもちろんのこと、ユーザーの使用方法の多様化により、低価格化、メディア対応などへの要望も大きい。
画像形成装置の低価格化を達成するためには、装置内の各画像形成過程を単純化せざるを得ず、高生産性を備える高価格マシンには搭載しうる各種機能を削除し、低コスト化を図らなければならない。一方で、高品位、高画質、高信頼性などへの要望に応えるために、画像形成装置内のトナーや各キーパーツに要求される性能は多くなる一方である。
また、ユーザーの使用地域、使用環境、また使用方法の多様化により、従来はなかなか表面化しなかった問題が顕在化するようになってきている。
例えば、カラープリント用のコート紙のような比較的高価格な紙を用いる場合には問題になりにくいが、リサイクル紙や一部の海外製の紙といった低価格な紙を使用した場合に顕著に起こる問題もある。
その一つに静電オフセットという問題がある。静電オフセットは、コート紙のような表面平滑性の高い紙では起こりにくいが、一部の海外紙などのように表面凹凸の大きい紙で発生しやすい。
静電オフセットとは、未定着トナー像が転写された紙が、定着器の定着フィルムと加圧ローラーの間の定着ニップ部を通過する際に、紙の凹部に存在する半溶融のトナーが定着フィルム側に飛翔し、フィルム1周後、紙に定着してしまう現象であり、低温低湿環境で顕著となる。特に、トナー間の付着力の働きにくく、紙に対する定着性で不利な孤立ドット画像でさらに顕著となる。
また、表面凹凸の大きい紙で発生しやすいという点では、定着尾引きも同様である。定着尾引きとは、未定着トナーライン像が転写された紙が、定着ニップ部に突入する際に、紙に含まれる水蒸気が紙の凹部で爆発し、続くライン像を吹き飛ばし、尾引いてしまう現象であり、特に高温高湿環境下で顕著であり、高温高湿環境に放置された紙ではさらに顕著となる。
また、これらの問題は、紙上のトナー像が完全に溶融していないときに、より顕著となりやすいため、トナーの定着性が不利になりやすい、速いプロセススピードのマシンで顕著になりやすい。
このような一部の海外紙などのように表面凹凸の大きい紙で顕在化しやすい、紙上のトナー定着に関わる問題は、定着器構成や定着バイアスの制御によっても低減することが可能であるが、本体構成での対策は、上述のような装置の低コスト化に反するために、好ましくない。
一方、近年では、荷電制御剤として摩擦帯電制御及び安全性の観点から電荷制御剤樹脂の検討が進められている。特許文献1では、スチレン系単量体と2−アクリルアミド−2−メチルスルホン酸の重合体を使用する方法が開示されている。特許文献2では、ポリエステル樹脂に対してスチレン系単量体と2−アクリルアミド−2−メチルスルホン酸の重合体を電荷制御剤として使用する方法が開示されている。特許文献3では、特定のガラス転移温度を有するスルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド共重合体を荷電制御剤として含有するトナーが開示されているが、これらの方法は共通して摩擦帯電付与性には優れるが、定着過程における静電オフセットや尾引きについては言及されていない。
さらなる現像性向上を目的として、荷電制御樹脂と別の荷電制御剤を2種類併用することがなされている。例えば、荷電制御樹脂と芳香族オキシカルボン酸系荷電制御剤を併用し、トナー帯電性や現像性を改良する試みがある(例えば特許文献4、5参照)。また、荷電制御樹脂中のモノマー量を制御し、高温高湿環境下の現像性を改良した試みがある(例えば特許文献6参照)。さらに、荷電制御樹脂を含有させたトナーの誘電特性に着目し、さらなる性能向上を図った試みもある(例えば特許文献7、8参照)。一方、荷電制御樹脂を含有させたトナーの吸着水分量に着目し、アゾ系鉄化合物をさらに含有させた系を例示し、現像性向上の効果を示しているものもある(例えば特許文献9参照)。
これらの試みは全て、画像形成過程中の現像部における効果を目的とし、実際、現像性向上の効果が確認されているが、定着ニップを通過する前後でのトナー挙動については言及されておらず、現像過程より、定着過程でのトナー挙動が非常に重要となる静電オフセット、尾引きについては改良の余地が残されていた。
すなわち、使用環境によらず、優れた帯電安定性を維持することは勿論のこと、定着過程に着目し、静電オフセット、尾引きについては十分な対策がとられたトナーがないというのが現状である。
特開昭63−184762号公報 特開平3−161761号公報 特開2000−56518号公報 特開2006−113313 特開2006−47367 特開2003−255575 特開2004−157342 特開2002−341598 特開2004−78055
したがって、本発明は従来技術における上記のような事情に鑑み、その欠点を改善することを目的としてなされたものである。
即ち、本発明の目的は、静電オフセットおよび尾引き抑制の良好なトナーを提供することにある。
さらに本発明の目的は、過酷条件下にさらされた後も、帯電の立ち上がりに優れ、高い画像濃度とかぶりの良好な画像が得られるトナーを提供することにある。
本発明者らは鋭意検討の結果、少なくとも結着樹脂とワックス、着色剤を含有するトナー粒子と、無機微粉体を有するトナーにおいて、
該トナーが、スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体Aと、芳香族オキシカルボン酸又は誘導体の金属化合物B及びアゾ系鉄化合物Cを含有し、
該トナーの蛍光X線測定により得られる元素強度において、イオウ元素の強度Isと、ハロゲン元素群のうち最大強度を示す元素強度Ia、および、元素b群(Al、Zn、Zr)のうち最大強度を示す元素強度Ibが下記(1)、(2)式を同時に満たすことを特徴とするトナーを用いることによって、本発明の目的を達成しうることを見出し、本発明の完成に至った。
0.10<Is/Ia<0.80 (1)
0.30<Is/Ib<1.0 (2)
(ただし、Is、Ia、Ibは、全トナー中の強度から、着色剤由来のトナー中強度を引いた値。)
本発明によれば、トナー構成材料の特定な組み合わせにより、トナーに対して高く均一な帯電量を付与させることができ、静電オフセットや尾引きを効果的に抑制することができる。
本発明者らの検討によれば、本発明の目的を達成するうえで、スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体A(以下、重合体A)と、芳香族オキシカルボン酸又は誘導体の金属化合物B(以下、化合物B)及びアゾ系鉄化合物C(以下、化合物C)を同時に含有することが重要である。
さらに、該トナーの蛍光X線測定により得られる元素強度において、イオウ元素の強度Isと、ハロゲン元素群のうち最大強度を示す元素強度Ia、および、元素b群(Al、Zn、Zr)のうち最大強度を示す元素強度Ibが、特定の関係を満たすことが重要である。
荷電制御樹脂である重合体Aを単独でトナーに含有させると、使用環境によっては、トナーがチャージアップしやすくなり、特に、近年のレーザービームプリンタで採用されているトナー層規制ブレードを採用した現像器においてはその傾向が顕著であった。
その結果、帯電量の高いトナーがスリーブ下層に蓄積しやすく、現像スリーブ上のトナーコート上層部のトナーが帯電量を持ちにくくなるため、帯電量分布が広がりやすく、これにより、紙上のトナーの帯電量が低くなる傾向がある。
本発明者らの検討の結果、紙上のトナー帯電量が高いほうが、紙に対して、静電的な吸着力が強く働きやすく、結果として、静電オフセット、定着尾引きが発生しにくいことが判明した。特に、定着尾引きは、トナーの帯電量が低いと、ライン画像を出力した際に、ラインのトナー載り高さが高くなりやすく、その結果、定着ニップに突入する際に、トナーが吹き飛ばされ、定着尾引きが悪化しやすい。
すなわち、上記のように紙上のトナー帯電量が低下した状態では、静電オフセット、定着尾引きがともに悪化しやすい傾向にある。
静電オフセットは、定着ニップ付近で溶融の不十分なトナーがフィルム側に飛翔しやすいため、特に、低温低湿環境においては、トナーがチャージアップしやすくなるうえに、トナーの定着性が不十分になりやすく、この傾向が顕著になりやすい。また、表面凹凸の大きな紙を使用した場合は、凹部で溶融の不十分なトナーが多くなりやすく、さらに顕著となりやすい。特に、トナー間の付着力の働きにくく、紙に対する定着性で不利な孤立ドット画像でさらに顕著となる。
また、定着尾引きは紙から発生する水蒸気量が多い、高温高湿環境下で、特に、朝一などトナー帯電量が低下した場合に顕著になりやすい。尾引きについても、表面凹凸の大きな紙では、凹部で水蒸気がたまりやすいため、凹部を中心に水蒸気が爆発し、定着尾引きをさらに悪化させやすく、高温高湿環境下に放置された紙は水分を多く含むため、さらに悪化させやすい。
帯電量の低下、帯電量分布の拡大が、通常使用においては問題のない程度で、現像性については弊害が見られなくても、使用環境や上記のような表面凹凸の大きな紙を使用する場合は、静電オフセット、尾引きに対しては、悪化する原因となる場合があった。
また、荷電制御樹脂である重合体Aを単独でトナーに含有させた場合には、特に低温低湿環境の朝一など、トナーがチャージアップしやすい場合には、かぶりなどの画質弊害を引き起こしやすい。
一方、化合物Bを単独でトナーに含有させると、トナーの帯電性の立ち上がりが不十分になりやすく、トナー帯電量が低くなりやすいため、上記の理由で静電オフセット、尾引きのレベルが悪化しやすい。
また、近年の大容量、長寿命カートリッジにおける耐久試験においては、トナーの帯電安定性が不十分になりやすく、特に、高温高湿環境下においては、特に耐久後半の朝一の濃度低下が顕著であった。
化合物Cを単独でトナーに含有させると、特に近年の大容量カートリッジでトナー充てん量が多い場合には、現像スリーブに供給されるトナーの帯電量分布が広くなりやすく、紙上のトナー帯電量が低下しやすいため、上述と同様の問題を発生させやすい。
本発明者らは、検討の結果、重合体Aと化合物B、化合物Cを含有させ、トナーの蛍光X線測定により得られる元素強度において、イオウ元素の強度Isと、ハロゲン元素群のうち最大強度を示す元素強度Ia、および、元素b群(Al、Zn、Zr)のうち最大強度を示す元素強度Ibが特定の関係を満たすように調整することによって、静電オフセット、尾引きと、現像性を両立させうることを見出した。
明確ではないが、3者を特定の関係を満たすように含有させた場合に、効果を発現する理由は以下のように考えられる。
重合体Aは、化合物B、Cに比べて、トナーへの帯電量付与能が大きい傾向がある。本発明者らは、化合物Cは、重合体Aと併用した場合に、重合体Aの周囲に共存することによって、重合体Aのチャージアップを抑制するような働きがあるらしいことを見出した。
一方、化合物Bは、トナーの溶融混練工程で結着樹脂のカルボキシル基と相互作用、すなわち配位子の交換反応と推定される一種の錯形成反応を行い、トナーの結着樹脂に架橋構造を形成する。その結果、溶融混練工程で適度なシェアがかかり、重合体Aに対して、化合物Cがさらに微分散できやすく、また、トナー全体において、重合体Aと化合物Cが均一に分散できやすい。本発明の目的とする効果を発現するためには、この重合体Aと化合物Cの高い均一分散性が非常に重要である。
このように、3者を同時に含有させ、かつ特定の関係を満たすように調整して含有させることによって、はじめて3者の相乗効果によって、トナーに対して、高い均一な帯電量を付与させることができ、その結果、本発明の目的とする効果を発生させやすい。
すなわち、重合体Aと化合物B、化合物Cのうち、いずれか2者のみを含有させただけでは、本発明の目的とする効果を達成できない。
例えば、重合体Aと化合物Bを同時に含有させ、化合物Cを含有させない場合、確証はないが、重合体Aに対して、化合物Bのトナー帯電量に与える影響が少ないため、重合体Aを単独で使用した場合とほぼ同様、トナーのチャージアップによる紙上トナーの帯電量低下を引き起こしやすい。その結果、重合体A単独の場合と同様の問題を発生させやすい。
また、重合体Aと化合物Cを同時に含有させ、化合物Bを含有させない場合、おそらく、重合体Aと化合物Cの高い均一分散性を達成しにくく、効果を発揮できない。
また、化合物Bと化合物Cを同時に含有させ、重合体Aを含有させない場合、近年の大容量、長寿命カートリッジにおいては、帯電量分布が広がりやすく、その結果、帯電量が低下したトナー粒子を発生させてしまいやすくなり、現像性などの一般性能についての弊害は少なくても、本発明の意図する静電オフセット、尾引きという点では、全く不十分である。
このように、本発明においては、少なくとも重合体Aと化合物B及び化合物Cを含有させることが非常に重要であるが、この3者を特定の関係式を満たすように含有させることが非常に重要である。
まず、トナー中における重合体Aの含有量と、化合物Cの含有量を、該トナーの蛍光X線測定により得られる元素強度において、イオウ元素の強度Isと、ハロゲン元素群のうち最大強度を示す元素強度Iaが、下記(1)式を満たすように、調整することが重要である。
0.10<Is/Ia<0.80 (1)
より好ましくは0.12<Is/Ia<0.70、さらに好ましくは、0.15<Is/Ia<0.60である(ただし、Is、Iaは、全トナー中の強度から、着色剤由来のトナー中強度を引いた値。)。
0.10≧Is/Iaとなる場合には、重合体Aに含有され、帯電付与能を決定するスルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基の量が、化合物Cの量に対して、少ないことになり、重合体Aを添加することにより得られる効果が不十分となる。このため、化合物Bと化合物Cのみを併用した場合とほぼ同様になり、本発明の意図する効果を得られない。
また、Is/Ia≧0.80となる場合には、重合体Aに含有され、帯電付与能を決定するスルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基の量が、化合物Cの量に対して、過剰に存在することになり、化合物Cを添加することにより得られる効果が不十分となる。このため、重合体Aと化合物Bのみを併用した場合とほぼ同様になり、本発明の意図する効果を得られない。
また、トナー中における重合体Aの含有量と化合物Bの含有量を、該トナーの蛍光X線測定により得られる元素強度において、イオウ元素の強度Isと、元素b群(Al、Zn、Zr)のうち最大強度を示す元素強度Ibが下記(2)式を満たすように、調整することも重要である。
0.30<Is/Ib<1.0 (2)
より好ましくは0.35<Is/Ia<0.95、さらに好ましくは、0.40<Is/Ia<0.90である(ただし、Is、Ibは、全トナー中の強度から、着色剤由来のトナー中強度を引いた値。)。
0.30≧Is/Ibとなる場合には、重合体Aに含有され、帯電付与能を決定するスルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基の量が、化合物Cの量に対して、少なくなることになり、帯電付与能を決定するスルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基の量の少ない架橋構造が多く形成される。このため、この架橋構造を中心に、帯電量の低い部分が形成されやすく、その結果、化合物Bと化合物Cのみを併用した場合とほぼ同様になり、本発明の意図する効果を得られない。
また、Is/Ib≧1.0となる場合には、重合体Aに含有され、帯電付与能を決定するスルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基の量が、化合物Cの量に対して、過剰に存在することになる。その結果、重合体Aと化合物Cのみを併用した場合とほぼ同様になり、本発明の意図する効果を得られない。
また、Is、Ia、Ibが、本発明の効果をより発揮するという点で、下記(3)式を満たすことが好ましい。
2.0<(Is+Ia)/Ib<1.0×101 (3)
2.0≧(Is+Ia)/Ibとなる場合は、重合体Aと化合物Cの含有量の少ない架橋構造が多く形成されるため、この架橋構造を中心に、帯電量分布の広い部分が形成されやすく、その結果、本発明の意図する効果を得られない。
一方、(Is+Ia)/Ib≧1.0×101となる場合は、重合体Aと化合物Cの含有量に対して、化合物Bの含有量が少なくなるため、架橋構造形成が進みにくく、溶融混練時のシェアがかかりにくくなるため、重合体Aと化合物Cの高い均一分散性を達成しにくい。
蛍光X線によるX線強度は、例えば蛍光X線分析装置SYSTEM3080(理学電機工業社製)を使用し、JIS K0119「蛍光X線分析通則」に従って、蛍光X線分析を行うことにより測定することが可能である。
本発明における蛍光X線強度、Is、Ia、Ibは、全トナー中の強度から、着色剤由来のトナー中強度を引いた値である。好ましくは、使用する着色剤単体およびトナーをそれぞれ別々に蛍光X線分析して、強度差をとるのがよい。着色剤が磁性体の場合には、例えば、トナーをTHFなどの溶媒に入れ、一晩以上静置したのち、磁石を用いて、磁性体を分離し、磁性体以外の部分を捕集し、蛍光X線分析することによって、Is、Ia、Ibを知ることが可能である。
本発明におけるトナーの結着樹脂としては、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられるが、特に限定されず従来公知の樹脂を用いることができる。なかでも帯電性と定着性の両立の観点から、ポリエステル樹脂もしくはビニル系樹脂を含有することが好ましいが、特に、ポリエステルユニットを有する樹脂を使用することにより、定着性が有利となり好ましい。
ポリエステル樹脂の組成は以下の通りである。
2価のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また(A)式で表わされるビスフェノール及びその誘導体;
Figure 0005147522
(式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+y平均値は0〜10である。)
また(B)式で示されるジオール類;
Figure 0005147522
が挙げられる。
2価の酸成分としては、例えばフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸などのアルケニルコハク酸類もしくはアルキルコハク酸類、又はその無水物、低級アルキルエステル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル;等のジカルボン酸類及びその誘導体が挙げられる。
本発明においては、芳香族カルボン酸化合物を90モル%以上含有したカルボン酸成分と、アルコール成分を縮重合したポリエステルであり、芳香族カルボン酸化合物の80モル%以上が、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸であることが好ましい。理由は定かではないが、重合体A、化合物B、化合物Cの均一な分散性を高めるという点で、また、後述するtanδを制御するうえでも好ましい。
また、架橋成分として働く3価以上のアルコール成分や3価以上の酸成分を単独で使用するか、もしくは併用することが、重合体A、化合物B、化合物Cのより均一な分散性を達成するうえで好ましい。
3価以上の多価アルコール成分としては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン等が挙げられる。
また、本発明における三価以上の多価カルボン酸成分としては、例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、及びこれらの無水物、低級アルキルエステル;次式
Figure 0005147522
(式中Xは炭素数3以上の側鎖を1個以上有する炭素数5乃至30のアルキレン基又はアルケニレン基)
で表わされるテトラカルボン酸等、及びこれらの無水物、低級アルキルエステル等の多価カルボン酸類及びその誘導体が挙げられる。
本発明に用いられるアルコール成分としては40乃至60mol%、好ましくは45乃至55mol%、酸成分としては60乃至40mol%、好ましくは55乃至45mol%であることが好ましい。
該ポリエステル樹脂は通常一般に知られている縮重合によって得られる。
一方、ビニル系樹脂を生成する為のビニル系モノマーとしては、次に様なものが挙げられる。
スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tertブチルスチレン、p−nヘキシルスチレン、p−nオクチルスチレン、p−nノニルスチレン、p−nデシルスチレン、p−nドデシルスチレンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きスチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸nブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸nオクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸nブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸nオクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体が挙げられる。
更に、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマーが挙げられる。
更に、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸エステル類;4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有するモノマーが挙げられる。
本発明のトナーにおいて、結着樹脂のビニル系樹脂は、ビニル基を2個以上有する架橋剤で架橋された架橋構造を有してもよい。この場合に用いられる架橋剤は、芳香族ジビニル化合物として例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンが挙げられ;アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールアクリレート、1,6−へキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレ一ト、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレー卜をメタクリレートに代えたものが挙げられ;芳香族基及び工一テル結合を含む鎖で緒ばれたジアクリレート化合物類として例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4ヒドロキシフエニル)プロパンジアクリレード、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4ヒドロキシフエニル)プロパンジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;ポリエステル型ジアクリレート化合物類として例えば、商品名MANDA(日本化薬)が掲げられる。
多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート;が挙げられる。
これらの架橋剤は、他のモノマー成分100質量部に対して、0.01乃至10質量部(更に好ましくは0.03乃至5質量部)用いることができる。
これらの架橋性モノマーのうち、結着樹脂に定着性、耐オフセット性の点から好適に用いられるものとして、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類が挙げられる。
本発明のビニル系共重合体を製造する場合に用いられる重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾピス(−2メチルプチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソプチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カーバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2−アゾビス(2−メチルプロパン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパ−オキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドの如きケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デ力ノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トリオイルパーオキサイド、ジーイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−工トキシエチルパーオキシカーボネト、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソプチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキンベンゾエイト、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ジ−t−プチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート,ジ−t−ブチルパーオキシアゼレートがあげられる。
本発明に係る結着樹脂は、低温定着性を達成することと、保存性を維持することの両立という観点で、ガラス転移温度(Tg)が45乃至70℃、好ましくは50乃至70℃、さらに好ましくは、52乃至65℃であることがよい。
ガラス転移温度(Tg)が45℃より低い場合には、ヒートサイクル下に長時間置かれると、トナーが揮発性有機化合物の影響を受けやすくなる。このため、プロセスカートリッジ又は現像装置のトナー容器内でトナーがパッキングしやすくなったり、トナー表面を侵食したりトナー自体を可塑化してしまいやすい。その上、40℃乃至50℃程度の高温環境下に一定期間さらされると、トナーがブロッキングしてしまい、好ましくない。一方、ガラス転移温度(Tg)が70℃より高い場合には、低温定着性が悪化する傾向にあり、好ましくない。
また、本発明において使用する結着樹脂は、化合物Bによる架橋構造の生成という点で、酸価(mgKOH/g)を有していることが好ましく、より好ましくは、10乃至60mgKOH/gであり、さらに好ましくは、15乃至40mgKOH/gである。
本発明においては、結着樹脂としては、前述のようにポリエステルユニットを有する樹脂が定着性の観点で好ましいが、このポリエステルユニットを有する樹脂の140℃における誘電正接が5.0×10-3乃至0.10であり、トナーの140℃における誘電正接が1.0×10-3乃至0.45であることがより好ましい。
本発明者らは、定着ニップにおいて、瞬間的に熱を与えられるトナーの挙動が、140℃で測定されるトナーの誘電正接が相関することを見出した。これはおそらく、紙の凹部に入り込み、加熱されている定着フィルムに直接接しないトナーに対して瞬間的に与えられる熱が、140℃という温度で近似できるためと考えられる。
特定の誘電正接の結着樹脂を用いて、高温下でのトナーの誘電率を特定の範囲へ制御することで、定着ニップで熱を与えられたときでも、紙上のトナーの帯電量を維持することができ、その結果、静電オフセット、尾引きを悪化させにくい。
ポリエステルユニットを有する樹脂の140℃における誘電正接が、5.0×10-3未満であると、帯電量をもともと持ちにくい構成となっていると考えられる。逆に、0.10より大きい場合には、本発明の構成であっても、紙上のトナー帯電量が低下しやすく、静電オフセットや尾引きが悪化しやすい。
ポリエステルユニットを有する樹脂の誘電正接を上記の範囲としても、トナーの140℃における誘電正接を特定の範囲に制御しなければ、本発明の効果をより発揮しにくい。140℃におけるトナーの誘電正接が1.0×10-3未満であると、トナーが帯電量をもともと持ちにくい。逆に、0.45より大きい場合には、定着ニップ近傍、もしくは内部で熱を与えられたトナーが帯電量を保持できにくくなり、帯電量が低下した半溶融トナーが、定着フィルム側に飛翔し、静電オフセットが悪化しやすく、ライン画像の場合には、吹き飛ばされて尾引きが悪化しやすい。
トナーの140℃における誘電正接の測定は、例えば以下のような方法で可能である。
4284AプレシジョンLCRメーター(ヒューレット・パッカード社製)を用いて、1kHz及び1MHzの周波数で校正後、周波数10kHzにおける複素誘電率の測定値から誘電正接(tanδ=ε”/ε’)を算出する。
磁性トナーを0.7g(非磁性トナーであれば0.4g)秤量し、39200kPa(400kg/cm2)の荷重を2分間かけて、直径25mm,厚さ1mm以下(好ましくは0.5乃至0.9mm)の円盤状の測定試料に成型する。この測定試料を直径25mmの誘電率測定治具(電極)を装着したARES(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー社製)に装着し、温度130℃まで加熱して溶融固定する。その後、温度25℃まで冷却し、0.49N(50g)の荷重をかけた状態で10kHzの周波数一定として、毎分2℃の昇温速度で15秒毎に測定値を取り込みながら、150℃まで加熱し、140℃における測定値を記録した。
本発明におけるトナーに用いられる着色剤は、特に限定されず公知のものが利用可能である。イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物等が用いられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アントラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物等が用いられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アントラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。
本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐候性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対し1乃至20質量部添加して用いられる。
本発明におけるトナーは、キャリアと併用して二成分現像剤として用いることができ、二成分現像方法に用いる場合のキャリアとしては、従来知られているものを用いることができる。具体的には、表面酸化又は未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれらの合金又は酸化物等の、平均粒径20乃至300μmの粒子が使用される。
また、それらキャリア粒子の表面に、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル樹脂等の物質を付着又は被覆させたもの等が好ましく使用される。
本発明のトナーは更に磁性材料を含有させ磁性トナーとしても使用しうる。この場合、磁性材料は着色剤の役割をかねることもでき、一成分現像方式を用いることによって、キャリアが不必要となり、装置の小型化の点で有利であるだけでなく、トナーの誘電正接を上記の範囲に制御しやすいため好ましい。
本発明において、磁性トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属或はこれらの金属アルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金及びその混合物等が挙げられる。
これらの強磁性体は平均粒子径が1μm以下であり、好ましくは0.05乃至0.50μm、より好ましくは0.10乃至0.40μm、さらに好ましくは0.10乃至0.30μmである。また、795.8kA/m印加での磁気特性が、抗磁力1.60乃至12.0kA/m、飽和磁化50.0乃至200Am2/kg(好ましくは50.0乃至100Am2/kg)、残留磁化2.0乃至20Am2/kgのものが好ましい。
これらの強磁性体はトナー中に含有させる量としては樹脂成分100質量部に対し約20乃至200質量部、特に好ましくは樹脂成分100質量部に対し40乃至150質量部が良い。
また、本発明のトナーの帯電性は正負のどちらでも良いが、結着樹脂自体は負帯電性が高いので、負帯電性トナーであることが好ましい。
本発明においては、スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体Aと、芳香族オキシカルボン酸又は誘導体の金属化合物B及びアゾ系鉄化合物Cを含有することを特徴とする。
重合体Aとしては、本発明の効果を最大限に発揮する点で、特にスチレン系単量体及びアクリル系単量体とスルホン酸含有アクリルアミド単量体との共重合体(スルホン酸基含有共重合体)が好ましく用いられる。
重合体Aに用いられるスチレン系単量体及びアクリル系単量体としては、上述のビニル系共重合体を生成する為のビニル系モノマーの中から適宜選択される。好ましくはスチレンとアクリル酸エステル、又は、スチレンとメタクリル酸エステルとの組み合わせが挙げられる。
重合体Aに用いられるスルホン酸含有アクリルアミド系単量体としては、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ブタンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ヘキサンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−オクタンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ドデカンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−テトラデカンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルフェニルエタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−(4−クロロフェニル)プロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−カルボキシメチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−(2−ピリジン)プロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−1−メチルプロパンスルホン酸、3−アクリルアミド−3−メチルブタンスルホン酸、2−メタクリルアミド−n−デカンスルホン酸、2−メタクリルアミド−n−テトラデカンスルホン酸等を挙げることができる。この中で、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が帯電性の面からより好ましい。
重合体Aを合成する際に使用される重合開始剤としては、上述のビニル系共重合体を生成する際に使用される開始剤の中から適宜選択される。好ましくは過酸化物開始剤が使用される。
また、重合体Aの合成方法としては、特に制限はなく、溶液重合、懸濁重合、塊状重合等、いずれの方法も使用可能であるが、低級アルコールを含む有機溶剤中で共重合させる溶液重合が好ましい。
スチレン系単量体及びアクリル系単量体とスルホン酸含有アクリルアミド系単量体との共重合質量比は、スチレン系単量体及びアクリル系単量体:スルホン酸含有アクリルアミド系単量体=98:2乃至80:20であることが好ましい。スルホン酸含有アクリルアミド系単量体の割合が2質量%よりも少ない場合には、十分な帯電特性が得られない場合があり好ましくなく、20質量%よりも多い場合には、環境安定性が不安定になる場合があり好ましくない。
重合体Aの酸価(mgKOH/g)は3.0乃至80が好ましい。より好ましくは5.0乃至50が良い。さらに好ましくは10乃至40が良い。酸価が3.0未満の場合には、本発明で言及するような十分な電荷制御作用が得られず、かつ環境特性が悪い。酸価が80を超える場合には、高温高湿下において水分の影響を受けやすく環境安定性が低下する。
重合体Aの分子量は重量平均分子量(Mw)が2000乃至200000であればよいが、好ましくは17000乃至100000であり、より好ましくは27000乃至50000である。重量平均分子量(Mw)が2000未満の場合には、重合体Aが結着樹脂中に相溶する、あるいは、微分散状態となり、帯電特性が改良されない場合があるばかりか、トナーの流動性、転写性が悪化する場合があり好ましくない。また、重量平均分子量が(Mw)が200000を超える場合には、重合体Aが結着樹脂と相分離し、トナー粒子から完全に遊離する場合もあり、カブリ、環境安定性が悪化する場合があり好ましくない。
重合体Aのガラス転移点(Tg)は30℃乃至120℃となれば良いが、好ましくは50℃乃至100℃となる場合であり、更に好ましくは70℃乃至95℃となる場合である。重合体Aのガラス転移点(Tg)が30℃未満の場合には、トナーの流動性や保存性に劣り、更に転写性も劣る場合があり好ましくない。ガラス転移点(Tg)が120℃を超える場合には、トナー印字率の多い画像の時の定着性が劣る場合があり好ましくない。
重合体Aの揮発分は0.010%乃至2.0%が好ましい。揮発分を0.010%未満とするためには、揮発分除去工程が複雑になり、揮発分が2.0%を超える場合には、高温高湿下での帯電、特に放置後の帯電に関して劣るようになる。該重合体揮発分は、高温(135℃)で1時間加熱したときに減少する質量の割合である。
重合体Aの「MELT INDEX値」(MI値:g/10min)は、0.100乃至200が好ましい。より好ましくは0.200乃至150が良い。MI値が0.100未満の場合には、重合体の結着樹脂との相溶性が低下するのでトナー中での分散性が不均一になり、トナーの帯電量分布が広がってしまう。MI値が200を超える場合には、重合体がシャープメルト過ぎ、トナー化した時に耐ブロッキング性が悪くなり、耐久性に悪影響を及ぼす。該MI値の測定方法は、JIS規格K7210のA法にのっとって行われる。その後測定値を10分値に換算する。
なお、重合体Aのトナーからの抽出は特に制限されるものではなく、任意の方法が扱える。
重合体Aの「GPCによる分子量及び分子量分布」は以下の方法で測定される。
40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)を毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、たとえば、東ソー社製あるいは、昭和電工社製の分子量が102乃至107程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。カラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、たとえば昭和電工社製のshodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807,800Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKgel G1000H(HXL),G2000H(HXL),G3000H(HXL),G4000H(HXL),G5000H(HXL),G6000H(HXL),G7000H(HXL),TSKguardcolumnの組み合わせが挙げられる。
試料は以下のようにして作製する。
試料をテトラヒドロフラン(THF)中に入れ、数時間放置した後、十分振とうしTHFと良く混ぜ(試料の合一体がなくなるまで)、更に12時間以上静置する。このときTHF中への放置時間が24時間以上となるようにする。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45乃至0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−25−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン サイエンス ジャパン社製などが利用できる)を通過させたものを、GPCの試料とする。試料濃度は、樹脂成分が0.5乃至5mg/mlとなるように調整する。
重合体Aの「ガラス転移点」はDSC測定により求められる。
DSC測定では、測定原理から、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定することが好ましい。例えば、パーキンエルマー社製のDSC−7が利用できる。
測定方法は、ASTM D3418−82に準じて行う。測定は、1回昇温、降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/minで、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用いる。
重合体Aの「酸価」は以下のように求められる。基本操作は、JIS−K0070に準ずる。
試料1g中に含有されている遊離脂肪酸、樹脂酸などを中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を酸価といい、次によって試験を行う。
(1)試薬
(a)溶剤エチルエーテル−エチルアルコール混液(1+1または2+1)またはベンゼン−エチルアルコール混液(1+1または2+1)で、これらの溶液は使用直前にフェノールフタレインを指示薬としてN/10水酸化カリウムエチルアルコール溶液で中和しておく。
(b)フェノールフタレイン溶液 フェノールフタレイン1gをエチルアルコール(95v/v%)100mlに溶かす。
(c)N/10水酸化カリウム−エチルアルコール溶液 水酸化カリウム7.0gをできるだけ少量の水に溶かしエチルアルコール(95v/v%)を加えて1リットルとし、2乃至3日放置後ろ過する。標定はJIS K 8006(試薬の含量試験中滴定に関する基本事項)に準じて行う。
(2)操作 試料1乃至20gを正しくはかりとり、これに溶剤100mlおよび指示薬としてフェノールフタレイン溶液数滴を加え、試料が完全に溶けるまで十分に振る。固体試料の場合は水浴上で加温して溶かす。冷却後これをN/10水酸化カリウムエチルアルコール溶液で滴定し、指示薬の微紅色が30秒間続いたときを中和の終点とする。
(3)計算式 つぎの式によって酸価を算出する。
Figure 0005147522
[A:酸価
B:N/10水酸化カリウムエチルアルコール溶液の使用量(ml)
C:N/10水酸化カリウムエチルアルコール溶液のファクター
S:試料(g)]
更に、重合体Aは、そのまま使用することができるが、公知の粉砕手段により粉砕して粒径を揃えることが、他材料との相溶性・分散性向上となり好ましい。粉砕粒子径としては、好ましくは300μm以下、更に好ましくは150μm以下とすることで、他材料との分散が良好となり、画質面で特にカブリが抑制できる。
重合体Aは、結着樹脂100質量部当り0.8乃至5.0質量部含有されていることが良い。好ましくは0.9乃至4.5質量部、より好ましくは1.0乃至4.0質量部が良い。
重合体Aの含有量が0.8質量部未満の場合には、十分な帯電付与能が得られにくく、5.0質量部を超えると、他材料との相溶性が悪化したり、低湿下において帯電過剰になったりする場合があり好ましくない。
トナー中の重合体Aの含有量は、キャピラリー電気泳動法等を用いて測定することができる。
本発明のトナーには、さらにアゾ系鉄化合物Cを含有させることを特徴としている。特に、下記一般式で表されるアゾ系鉄化合物が、帯電量を高く、安定して与えるので好ましい。
Figure 0005147522
[式中、X2及びX3は水素原子,低級アルキル基,低級アルコキシ基,ニトロ基又はハロゲン原子を示し、k及びk‘は1〜3の整数を示し、Y1およびY3は水素原子,C1〜C18のアルキル,C2〜C18のアルケニル,スルホンアミド,メシル,スルホン酸,カルボキシエステル,ヒドロキシ,C1〜C18のアルコキシ,アセチルアミノ,ベンゾイル,アミノ基又はハロゲン原子を示し、l及びl’は1〜3の整数を示し、Y2およびY4は水素原子またはニトロ基を示し、(上記のX2とX3,kとk‘,Y1とY3,lとl’,Y2とY4は同一でも異なっていても良い。)
A”+はアンモニウムイオン,ナトリウムイオン,カリウムイオン,水素イオン又はそれらの混合イオンを示すが、本発明においては、理由は定かではないが、重合体Aのチャージアップ抑制という点においては、ナトリウムイオンであることが好ましい。]
次に、アゾ系鉄化合物の具体例を示す。
Figure 0005147522
Figure 0005147522
Figure 0005147522
なかでも、アゾ系鉄化合物(1)式で表されるものが、重合体Aのチャージアップ抑制効果という点で
好ましい。
これらモノアゾ鉄化合物の使用量としては、結着樹脂100質量部に対して0.1乃至5.0質量部、好ましくは0.1乃至4.0質量部、より好ましくは0.4乃至3.0質量部の範囲で用いられる。
さらに本発明では、芳香族オキシカルボン酸又は誘導体の金属化合物Bを含有させることを特徴としている。次の一般式に示した芳香族オキシカルボン酸又は誘導体の金属化合物Bを使用することが、本発明の効果を得るうえで好ましい。
Figure 0005147522
次に、該ヒドロキシカルボン酸金属化合物の具体例を示す。
Figure 0005147522
本発明においては、中心金属としてAl、Zn、Zrのいずれかであるものが、重合体Aと化合物Cの帯電を阻害することのない程度に高い帯電量を有する傾向があり、本発明の効果を発揮するうえで、必要である。特に、中心金属としてAlのものが、なかでも比較的高い帯電量を有する傾向があるため、好ましい。
これら化合物Bの使用量としては、結着樹脂100質量部に対して、0.1乃至2.0質量部、好ましくは0.15乃至1.5質量部、より好ましくは0.2乃至1.0質量部の範囲で用いられる。特に、架橋構造の形成と重合体Aと化合物Cの均一分散性の点で、1.0質量部未満とすることが好ましい。
結着樹脂100質量部に対する、重合体A、化合物Bおよび化合物Cの含有量を、それぞれMA(質量部)、MB(質量部)、MC(質量部)とした場合、下記(4)乃至(6)式を満たすことが好ましい。
8.0>MA/MB>1.5 (4)
(より好ましくは7.0>MA/MB>1.8、さらに好ましくは6.0>MA/MB>2.0)
5.0>MA/MC>0.80 (5)
(より好ましくは4.5>MA/MB>0.90、さらに好ましくは4.0>MA/MB>1.0)
MA>MC>MB (6)
また、より好ましくは、下記(7)式を満たすことである。
1.0×101>MC/MB>1.2 (7)
(より好ましくは8.0>MA/MB>1.3、さらに好ましくは6.0>MA/MB>1.4)
(4)乃至(7)式を満たすように、重合体A、化合物B、化合物Cを添加し、後述するように溶融混練することによって、前記の(1)乃至(3)式を満足させやすい。
(4)乃至(6)式のいずれか一つでも満たさない場合には、また、(7)式を満たさない場合にも、トナー製造工程中の溶融混練工程で条件を調整しても、(1)乃至(3)式を満たすのが困難となり、好ましくない。
また、静電オフセット、尾引きと現像性の両立の点で、好ましくは該MA、MB及びMCが下記(8)式を満たす。
5.0>MA+MB+MC>1.0 (8)
MA+MB+MC≧5.0の場合、結着樹脂に対する重合体A、化合物B、化合物Cの総量が過剰になり、トナーの定着性を阻害しやすく、その結果、静電オフセット、尾引きが悪化しやすい。
一方、MA+MB+MC≦1.0の場合、帯電付与能が不足し、帯電安定性が低下しやすくなる傾向があり、好ましくない。
本発明においては、ワックスとして、トナー中での分散のしやすさ、離型性の高さから、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなどの炭化水素系ワックスが好ましく用いられるが、必要に応じて一種又は二種以上のワックスを、少量併用してもかまわない。例としては次のものが挙げられる。
酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;及び脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール類;長鎖アルキルアルコール類;ソルビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N−ジオレイルセバシン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの)、また、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;また、ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、また、植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物などが挙げられる。
また、該ワックスの示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の最大吸熱ピーク温度で規定される融点は、70乃至140℃であることが好ましい。より好ましくは90乃至135℃であることがよい。融点が70℃以下の場合は、トナーの粘度が低下し、感光体へのトナー付着が発生しやすくなり、融点が140℃以上の場合は、低温定着性が悪化してしまう。
ワックスの「融点」は、示差走査熱量計(DSC測定装置),DSC−7(パーキンエルマー社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定することによって求められる。
測定試料は5乃至20mg、好ましくは10mgを精密に秤量する。
これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲30乃至200℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測定を行う。
2回目の昇温過程で、温度40乃至100℃の範囲において最大吸熱ピークが得られるので、その時の温度をワックスの融点として用いる。
ワックスの量は、結着樹脂100質量部あたり0.1乃至20質量部、好ましくは0.5乃至10質量部が好ましい。
また、これらのワックスは、樹脂製造時、樹脂を溶剤に溶解し、樹脂溶液温度を上げ、撹拌しながら添加混合する方法や、トナー製造中の溶融混練時に添加する方法などにより結着樹脂に含有させることができる。
本発明におけるトナーは、さらにビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体を含有することが好ましい。
ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体は、結着樹脂とワックスの界面活性剤的な働きをするため、トナー中のワックスの分散が飛躍的に向上する。その結果、他の内添剤(本発明においては、重合体A、化合物B、化合物Cなど)の分散性も向上する。
ここで、炭化水素化合物としては、分散性と定着性の観点から、好ましくは、ポリオレフィンであり、ポリオレフィンは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素の重合体または共重合体であれば特に限定されず、様々なポリオレフィンを用いることができる。特にポリエチレン系、ポリプロピレン系が好ましく用いられる。
樹脂のビニル基を有するモノマーとしては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの如きスチレン及びその誘導体などのスチレン系単位、
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きアミノ基含有α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体などのN原子を含むビニル系単位、
マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、前記α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物、及びこれらのモノエステルなどのカルボキシル基を含むビニル系単位、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル類、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンなどの水酸基を含むビニル系単位、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類などのアクリル酸エステルからなるエステル単位、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類などのメタクリル酸エステルからなるエステル単位が挙げられる。
本発明に用いられるビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体は、前述したこれらの重合体同士の反応や、一方の重合体のモノマーと他方の重合体との反応等、公知の方法によって得ることができる。
本発明で好ましく用いられるポリエステル樹脂などでは、結着樹脂とワックスの分散性向上に対しては、グラフト重合体中のビニル樹脂の構成単位として、スチレン系単位、さらにはアクリロニトリル、またはメタアクリロニトリルを含むのが好ましい。
該重合体中のポリオレフィンとビニル系樹脂の重量比は1/99から25/75であることが好ましい。ポリオレフィンとビニル系樹脂の重量比が25/75を超えると、結着樹脂とワックス間を取り持つグラフト重合体中のビニル系樹脂部が少なくなる。これにより、結着樹脂とグラフト重合体との相溶性が低下するため、ワックスを分散させる機能が低下し、ワックスのドメインが局在化し、トナーの帯電性が低くなることがある。
ポリオレフィンとビニル系樹脂の重量比が1/99より小さいと、結着樹脂とワックス間を取り持つグラフト重合体中のポリオレフィン部が少なくなるため、ワックスの分散性が悪化し、トナーの帯電性が低くなることがある。
本発明のトナーは、トナー粒子に外添することにより、トナーの流動性を向上させるために無機微粉体を添加してもよい。例えばフッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、微粉末酸化チタン、微粉末アルミナ、それらをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコ−ンオイル等により表面処理を施した処理シリカ、処理酸化チタン、処理アルミナ等が挙げられる。
好ましい無機微粉体としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であり、乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものである。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸素、水素中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次の様なものである。
SiCl4+2H2+02→SiO2+4HCl
この製造工程において、例えば塩化アルミニウム又は塩化チタンの如き他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、それらも包含する。その粒径は、平均の一次粒径として、0.001乃至2μmの範囲内であることが好ましく、特に好ましくは、0.002乃至0.2μmの範囲内のシリカ微粉体を使用するのが良い。
ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば以下の様な商品名で市販されているものがある。
AEROSIL(日本アエロジル社) 130
200
300
380
TT600
MOXl70
MOX80
COK84
Ca−O−SiL(CABOT Co.社) M−5
MS−7
MS−75
HS−5
EH−5
Wacker HDK N 20 V15
(WACKER−CHEMIE GMBH社) N20E
T30
T40
D−C Fine Si1iCa(ダウコーニングCO.社)
Franso1(Fransil社)
さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリカ微粉体を用いることがより好ましい。該処理シリカ微粉体において、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が30乃至80の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが特に好ましい。
疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物及び/又はシリコーンオイルで化学的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。
有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカブタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いられる。
窒素原子を有するアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメトキシシラノ、ジオクチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミノフェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピルベンジルアミンの如きシランカップリング剤も単独あるいは併用して使用される。好ましいシランカップリング剤としては、へキサメチルジシラザン(HMDS)が挙げられる。
本発明で用いる好ましいシリコーンオイルとしては、25℃における粘度が0.5乃至10000mm2/s(センチストークス)、好ましくは1乃至1000mm2/s、さらに好ましくは10乃至200mm2/sのものが用いられ、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルが特に好ましい。シリコーンオイル処理の方法としては、例えばシランカップリング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサ−の如き混合機を用いて直接混合する方法;ベースとなるシリカ微粉体にシリコーンオイルを噴霧する方法;あるいは適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、シリカ微粉体を加え混合し溶剤を除去する方法;を用いることが可能である。
シリコーンオイル処理シリカは、シリコーンオイルの処理後にシリカを不活性ガス中で200℃以上(より好まし〈は250℃以上)に加熱し表面のコートを安定化させることがより好ましい。
本発明においては、シリカをあらかじめ、カップリング剤で処理した後にシリコーンオイルで処理する方法、または、シリカをカップリング剤とシリコーンオイルで同時に処理する方法によって処理されたものが好ましい。
無機微粉体は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上、好ましくは50m2/g以上のものが良好な結果を与える。トナー100質量部に対して無機微粉体0.01乃至8質量部、好ましくは0.1乃至4質量部使用するのが良い。
本発明のトナーには、研摩効果に加え、帯電性付与性及び流動性付与、クリーニング助剤として、上述以外の無機微粉体を添加しても良い。無機微粉体は、トナー粒子に外添することにより、添加前後を比較するとより効果が増加し得るものである。本発明に用いられる無機微粉体としては、マグネシウム、亜鉛、コバルト、マンガン、ストロンチウム、セリウム、カルシウム、バリウム等のチタン酸塩及び/又はケイ酸塩が挙げられる。
特に本発明の効果をより発揮できることから、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)及びチタン酸カルシウム(CaTiO3)、ケイ酸ストロンチウム(SrSiO3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)が好ましい。
本発明で使用する無機微粉体は、例えば焼結法によって生成し、機械粉砕した後、風力分級して、所望の粒度分布であるものを用いるのが良い。
本発明においては、上述の無機微粉体は、トナー100質量部に対して、0.10乃至10質量部、好ましくは0.20乃至8質量部用いるのが良い。
本発明の磁性トナーの製造方法としては、一般的なトナー製造装置を用いることができ、特に限定されないが、所望の円形度及び粒子径が容易に制御できる製造方法が特に好ましい。
具体的な例としては、結着樹脂と磁性体及び含イオウ樹脂、その他の添加剤として電荷制御剤や離型剤等を加えて、ヘンシェルミキサー、ボールミルの如き混合機により乾式混合し、ニーダー、ロールミル、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融・混練して樹脂類を互いに相溶せしめ、溶融混練物を冷却固化後に固化物を粗粉砕し、得られた租粉砕物をジェットミル、ミクロンジェット、IDS型ミル等の衝突式気流粉砕機又はクリプトロン、ターボミル、イノマイザー等の機械式粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉砕品を気流式分級機等を用いて所望の粒度分布とした後、流動化剤や研磨剤等の無機微粉体を外添混合することで本発明のトナーを得る事が出来る。
トナーの粒度分布については、種々の方法によって測定できるが、本発明においてはコールターカウンターのマルチサイザーを用いて行った。
測定装置としてはコールターカウンターのマルチサイザーII型(コールター社製)を用い、個数分布,体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びCX−1パーソナルコンピューター(キヤノン製)を接続し、電解液は特級または1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。測定法としては前記電解水溶液100乃至150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1乃至5ml加え、さらに測定試料を2乃至20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1乃至3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターのマルチサイザーII型により、アパーチャーとして、トナー粒径を測定するときは100μmアパーチャーを用い、無機微粉末粒径を測定するときは13μmアパーチャーを用いて測定する。トナー及び無機微粉末の体積,個数を測定して、体積分布と、個数分布とを算出した。ここから体積分布から求めた重量基準の重量平均粒径(D4)を求めることができる。
トナーを混合する際の混合機としては、例えば、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサ一(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)が挙げられ、混練機としては、KRCニーダー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機〈東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製銅所社製)が挙げられ、粉砕機としては、カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル(ターボエ業社製)が挙げられ、分級機としては、クラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラシファイアー(セイシン企業社製);ターボクラッシファイアー(日新エンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチックエ業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)が挙げられ、粗粒などをふるい分けるために用いられる箭い装置としては、ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社製);ターボスクリーナー(ターボエ業社製);ミクロシフター(槙野産業社製);円形振動飾い等が挙げられる。
特に本発明では、均一な材料分散性を達成するうえで、トナーの溶融混練過程において、特定の条件に設定することが好ましい。
溶融混練においては、混練物の排出口直後の樹脂温が、140乃至190℃の範囲になるように、より好ましくは145℃乃至180℃の範囲になるように、且つ混練機中での混練物の滞留時間がある特定の範囲になるように、混練機の加熱設定及びパドル構成を調整することが重要である。
溶融混練時の樹脂温が高く、排出口直後の樹脂温が190℃以上になると、ワックスや荷電制御剤などの材料の分散性が悪化し、帯電安定性が著しく悪化したり、現像スリーブや定着ローラーなどの汚染の原因となる。一方、樹脂温が低く、排出口直後の樹脂温で140℃未満になると、樹脂などの材料が完全に溶融されていないので、やはり均一に混練することができない。
加熱設定は、混練機のニーディング部のパドル構成を順送りパドル、滞留パドル及び逆送りパドルを組み合わせて、ニーディング部を調整し、更に、混練機の加熱設定温度を排出口直後の樹脂温が上記の範囲になるように設定することが好ましい。
さらに、本発明においては、混練工程において、滞留計数750≧LD2/(Vex×1000)≧250の関係式を満たすように混練することが重要である。ここで、Lはパドル全長(mm)、Dはスクリュー径(mm)、Vexは押し出し量(cm3/s)を示す。
滞留計数が小さいということは、即ち、L又はDが小さく、又は、押し出し量が多いことを意味し、つまり、混練機内での混練物の滞留時間が少ないことを意味する。滞留計数が250未満の場合、混練物に熱が加わるが時間が短くなり、材料が均一になりにくい。また、滞留計数が750を超えると、樹脂とワックスの融点の違いにより、ワックスが再凝集を引き起こし、ワックスだけでなく、他の材料も分散性が悪化してしまう。
以下実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)結着樹脂の製造
(結着樹脂の製造例1)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する。
BPA−PO(※1):55mol
BPA−EO(※2):45mol
TPA (※3):67mol
TMA (※4):15mol
(※1)ビスフェノールA PO2.2モル付加物、(※2)ビスフェノールA EO2.2モル付加物、(※3)テレフタル酸、(※4)無水トリメリット酸
これらに触媒として、テトラブチルチタネート0.1質量%を添加し、220℃で縮合重合して、ポリエステル樹脂1(ガラス転移点Tg=63℃、酸価17mgKOH/g、140℃における誘電正接0.042)を得た。
(結着樹脂の製造例2)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する。
BPA−PO:70mol
BPA−EO:30mol
TPA :90mol
TMA :30mol
これらに触媒として、テトラブチルチタネート0.1質量%を添加し、220℃で縮合重合して、ポリエステル樹脂2(ガラス転移点Tg=54℃、酸価14mgKOH/g、140℃における誘電正接0.038)を得た。
(結着樹脂の製造例3)
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する。
BPA−PO :115mol
TPA :43mol
IPA (※5):39mol
FA (※6):1mol
DSA (※7):17mol
(※5)イソフタル酸、(※6)フマル酸、(※7)ドデセニル無水コハク酸
これらに触媒として、テトラブチルチタネート0.1質量%を添加し、220℃で縮合重合して、ポリエステル樹脂3(ガラス転移点Tg=58℃、酸価7mgKOH/g、140℃における誘電正接0.020)を得た。
(結着樹脂の製造例4)
4つ口フラスコ内にキシレン300質量部を投入し、昇温して還流させ、スチレン80質量部、アクリル酸−n−ブチル20質量部、及びジ−tert−ブチルパーオキサイド2質量部の混合液を5時間かけて滴下して、低分子量重合体(L−1)溶液を得た。
4つ口フラスコ内に脱気水180質量部とポリビニルアルコールの2質量%水溶液20質量部を投入した後、スチレン75質量部、アクリル酸−n−ブチル25質量部、ジビニルベンゼン0.005質量部、及び2,2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン(半減期10時間温度;92℃)0.1質量部の混合液を加え、撹拌し懸濁液とした。フラスコ内を十分に窒素で置換した後、85℃まで昇温して重合し、24時間保持した後、ベンゾイルパーオキサイド(半減期10時間温度;72℃)0.1質量部を追加添加し、さらに、12時間保持して高分子量重合体(H−1)の重合を完了した。
上記低分子量重合体(L−1)の均一溶液300質量部に上記高分子量重合体(H−1)25質量部を投入し、還流下で十分に混合した後、有機溶剤を留去して、スチレンアクリル樹脂1(ガラス転移点Tg=58℃、酸価0mgKOH/g)を得た。
(2)スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体Aの製造
(重合体Aの製造例1)
・メタノール 300質量部
・トルエン 100質量部
・スチレン 470質量部
・2−エチルヘキシルアクリレート 78質量部
・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 42質量部
・ラウロイルパーオキサイド 6質量部
上記原料をフラスコに仕込み、撹拌装置,温度測定装置,窒素導入装置を装着して、窒素雰囲気下70℃で溶液重合させ、10時間保持して重合反応を終了させた。得られた重合物を減圧乾燥・粗粉砕して、重量平均分子量(Mw)31500,ガラス転移温度(Tg)71.8℃、酸価15mgKOH/g、平均粒子径410μmの重合体A−1を得た。
(重合体Aの製造例2)
・メタノール 300質量部
・トルエン 100質量部
・4−t−ブチルスチレン 500質量部
・2−アクリルアミド−n−ヘキサンスルホン酸 30質量部
・ラウロイルパーオキサイド 10質量部
上記原料を用いる他は、スルホン酸基を有する重合体の製造例1と同様にして、重量平均分子量(Mw)25000,ガラス転移温度(Tg)69.5℃、酸価9.2mgKOH/g、平均粒子径400μmの重合体A−2を得た。
(ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体1製造例)
・スチレン 75質量部
・アクリル酸−n−ブチル 6質量部
・アクリロニトリル 9質量部
・ジ−t−ブチルパーオキサイド 0.8質量部
反応器にキシレン80質量部とポリプロピレンワックス10質量部を入れ170℃に昇温し、上記混合液を4時間かけて滴下した。さらに170℃で1時間保持した後、有機溶剤を留去し、得られたグラフト重合体を冷延・固化後、粉砕して、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体1を得た。
(トナーの製造例1)
・結着樹脂1: 100質量部
・ワックス: 4.0質量部
(低分子量ポリエチレン、DSCピーク=102℃、Mn=850)
・磁性酸化鉄粒子 95質量部
(組成:Fe34、形状:球状、平均粒子径0.19μm、795.8kA/mにおける磁気特性;Hc=5.7kA/m、σs=83.0Am2/kg、σr=6.8Am2/kg)
・重合体A−1 1.5質量部
・例示アゾ系鉄化合物(1)カウンターイオンはナトリウムイオン 1.0質量部
・サリチル酸Al化合物(1) 0.5質量部
・ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体1 2.0質量部
上記原材料を500rpmに設定したヘンシェルミキサーで4分間予備混合した後、150rpmに設定した二軸混練押し出し機により、混練物の出口付近における直接温度が154乃至160℃となるように設定温度を調節し、さらにパドルとフィードを調整し、滞留係数570の条件で溶融混練した。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕した後、得られた粗粉砕物を、ターボミル(ターボ工業社製)を用いて微粉砕し、コアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均径(D4)6.5μmの負帯電性磁性トナー粒子1を得た。
この磁性トナー粒子1の100質量部に対し、疎水性シリカ微粒子を1.4質量部添加し、ヘンシェルミキサーで、外添混合しトナー1を得た。トナー1について、磁性体を上述の方法で取り出し、蛍光X線分析を実施し、Is/Ia、Is/Ib、(Is+Ia)/Ibを算出した。結果を表2に示す。また、140℃において誘電正接を測定した結果もあわせて示す。
(トナーの製造例2乃至12)
トナーの製造例1において、表1に示す材料を使用したこと以外は、トナーの製造例1と同様にして、トナー2乃至12を得た。これらのトナー物性について、表2に示す。
(比較トナーの製造例1〜10)
トナーの製造例1において、表1に示す材料を使用し、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体1を添加しなかったこと以外は、トナーの製造例1と同様にして、比較トナー1乃至10を得た。これらのトナー物性について、表2に示す。
<実施例1>
[評価1:静電オフセット]
ヒューレットパッカード社製レーザービームプリンタ:Laser Jet3005の定着装置の定着温度を任意に設定できるようにし、かつプロセススピードを310mm/secとなるように改造した評価機を用いた。
また、プロセスカートリッジを改造し、容量を2倍にし、この改造プロセスカートリッジにトナー1をできるだけ多く充てんした。この改造カートリッジを、評価機にセッティングし、15℃、10%RH低温低湿環境に一晩放置した。
翌日、低温低湿環境において、定着温度を20℃下げて温調し、低温低湿環境に24時間放置したFOX RIVER BOND紙(90g/m2)紙に、3cm四方の孤立ドット画像(画像濃度が0.5〜0.6に設定)を出力したのち、そのドット画像の下のベタ白部に発生する静電オフセットのレベルを目視で判断した。
静電オフセットの判断基準を以下に示す。
A:目視で確認できない。
B:ごくわずかに確認できる。
C:オフセットしている部分が一目でわかるが、オフセットしていない部分もある。
D:3cm四方の四角がはっきりと確認できる。
[評価2:定着尾引き]
評価1で使用した改造プロセスカートリッジにトナー1をできるだけ多く充てんしたのち、この改造プロセスカートリッジを搭載させた評価機を、32.5℃、85%RHの高温高湿環境に、一晩放置した。
翌日、この高温高湿環境において、定着温度を20℃下げて温調したのち、同じ高温高湿環境に3日間放置した、FOX RIVER BOND紙(90g/m2)紙に、4ドットラインを、20ドットスペースで並べたヨコ線画像を出力した。同時に、放置していない開直紙にも同様に出力した。発生した定着尾引きレベルを目視で評価した。
定着尾引きの判断基準を以下に示す。
A:放置紙でも、一目で尾引き部分を確認できない。
B:放置紙でやや尾引きが発生しているが、開直紙では、一目で尾引き部分を確認できない。
C:開直紙でも、1ラインに2〜3箇所、尾引きが発生している。
D:開直紙でも、尾引きが多く(1ラインに3箇所以上)発生している。
[評価3:高温高湿環境における朝一濃度低下]
評価1で使用した改造プロセスカートリッジにトナー1をできるだけ多く充てんしたのち、この改造プロセスカートリッジを搭載させた評価機を、32.5℃、80%RHの高温高湿環境に、一晩放置した。
これを画出し試験機として、印字率2%となる横線パターンを1枚/1ジョブとして、ジョブとジョブの間にマシンがいったん停止してから次のジョブが始まるように設定したモードで、A4普通紙(75g/m2)を使用して2万枚のプリント耐久試験を行った。2万枚終了時のベタ画像の画像濃度を測定したのち、そのまま同環境に5日間放置後、再度ベタ画像を出力し、画像濃度を測定した。
画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定した。
朝一濃度低下の判断基準を以下に示す。
A:5日放置前の濃度に対して、0.05未満の濃度低下。
B:5日放置前の濃度に対して、0.10未満の濃度低下。
C:5日放置前の濃度に対して、0.20未満の濃度低下。
D:5日放置前の濃度に対して、0.20以上の濃度低下。
[評価4:低温低湿環境における朝一かぶり]
評価1で使用した改造プロセスカートリッジにトナー1をできるだけ多く充てんしたのち、この改造プロセスカートリッジを搭載させた評価機を、15℃、10%RHの低温低湿環境に、一晩放置した。
これを画出し試験機として、印字率2%となる横線パターンを1枚/1ジョブとして、ジョブとジョブの間にマシンがいったん停止してから次のジョブが始まるように設定したモードで、A4普通紙(75g/m2)を使用して2000枚のプリント耐久試験を行った。
2000枚終了後、そのまま同環境に一晩放置後、翌朝、ベタ白画像を出力し、朝一のかぶりを評価した。かぶりは、リフレクトメーター(東京電色(株)製)により測定した転写紙の白色度と、ベタ白をプリント後の転写紙の白色度との比較からかぶり(%)を算出した。
かぶりの判断基準を以下に示す。
A:紙面内のかぶり最大値が1%未満。
B:紙面内のかぶり最大値が1.5%未満。
C:紙面内のかぶり最大値が2.5%未満。
D:紙面内のかぶり最大値が2.5%未満。
<実施例2乃至12>
実施例1において、トナー1のかわりに、トナー2乃至12を用いて、同様の評価を行なった。評価結果を表3に示す。
<比較例1乃至10>
実施例1において、トナー1のかわりに、比較トナー1乃至10を用いて、同様の評価を行なった。評価結果を表3に示す。
Figure 0005147522
Figure 0005147522
Figure 0005147522

Claims (9)

  1. 少なくとも結着樹脂とワックス、着色剤を含有するトナー粒子と、無機微粉体を有するトナーにおいて、
    該トナーが、スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体Aと、芳香族オキシカルボン酸又は誘導体の金属化合物B及びアゾ系鉄化合物Cを含有し、
    該トナーの蛍光X線測定により得られる元素強度において、イオウ元素の強度Isと、ハロゲン元素群のうち最大強度を示す元素強度Ia、および、元素b群(Al、Zn、Zr)のうち最大強度を示す元素強度Ibが下記(1)、(2)式を同時に満たすことを特徴とするトナー。
    0.10<Is/Ia<0.80 (1)
    0.30<Is/Ib<1.0 (2)
    (ただし、Is、Ia、Ibは、全トナー中の強度から、着色剤由来のトナー中強度を引いた値。)
  2. 該Is、Ia、Ibが、下記(3)式を満たすことを特徴とする請求項1に記載のトナー。
    2.0<(Is+Ia)/Ib<1.0×101 (3)
  3. 該結着樹脂は、少なくともポリエステルユニットを有する樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 該結着樹脂100質量部に対する、該A、該Bおよび該Cの含有量を、それぞれMA(質量部)、MB(質量部)、MC(質量部)とした場合、下記(4)乃至(6)式を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
    8.0>MA/MB>1.5 (4)
    5.0>MA/MC>0.80 (5)
    MA>MC>MB (6)
  5. 該MB及びMCが下記(7)式を満たすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
    1.0×101>MC/MB>1.2 (7)
  6. 該MA、MB及びMCが下記(8)式を満たすことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のトナー。
    5.0>MA+MB+MC>1.0 (8)
  7. 該ポリエステルユニットを有する樹脂の140℃における誘電正接が、5.0×10-3乃至0.10であり、該トナーの140℃における誘電正接が1.0×10-3乃至0.45であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のトナー。
  8. 該ポリエステルユニットを有する樹脂は、芳香族カルボン酸化合物を90モル%以上含有したカルボン酸成分と、アルコール成分を縮重合したポリエステルであって、該芳香族カルボン酸化合物の80モル%以上が、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のトナー。
  9. 該トナーは、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体を更に含有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のトナー。
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