JP5143433B2 - コークスの製造方法、及び、銑鉄の製造方法 - Google Patents

コークスの製造方法、及び、銑鉄の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、コークス炉から排出されるコークスの強度のばらつきを低減するコークスの製造方法、及び該製造方法を利用した銑鉄の製造方法に関する。
コークスを製造する際に用いられる原料炭としては、数種ないし10数種の単味炭を配合した配合炭が用いられるが、一般的に、同一配合処方の単一の配合炭から構成されている。ところで、かかる原料炭を装入・乾留してコークスを製造する際に用いられる炭化室のサイズは、幅が400〜500mm、高さが4〜7m、奥行が10〜16m程度あり、特に高さと奥行きが非常に大きいものである。このため、炭化室に装入される原料炭には、以下に述べる種々の問題が生じていた。
すなわち、炭化室の底部に装入された原料炭と上部に装入された原料炭とでは、原料炭の自重によって充填密度に差が生じるという問題があった。
また、一般に原料炭の炭化室への装入は、炭化室の天井部に設けられた複数の装入孔から原料炭を自然落下させることにより行うものであることから、一の装入孔から装入された原料炭と、この一の装入孔に隣り合う他の装入孔から装入された原料炭とが、装入孔と装入孔との間のスペースにおいて相交わることとなる。このため、装入孔と装入孔との間のスペースに装入された原料炭は、装入孔直下のスペースに装入された原料炭よりも充填性に劣るという問題があった。
さらに、原料炭は装入孔から自然落下させて装入されることから、炭化室内に装入された原料炭は、安息角に従って各装入孔の直下に頂上部を有する凹凸面を形成する。そこで、装置等を用いてこの凹凸面を均す操作が行われるが、この装置等が有効に機能しない炭化室の端部においては、この安息角に起因してデッドスペースが形成されることとなる。その結果、炭化室の端部に装入された原料炭は炭化室の中央部に装入された原料炭よりも充填性に劣るという問題があった。
そして、かかる充填密度の差を一つの要因として、炭化室の位置に応じて得られるコークスの強度にばらつきが生じることとなっていた。
これまでに、得られるコークスの強度のばらつきを抑えるための技術が開示されている(例えば特許文献1から3参照)。
特許文献1には、各種石炭を配合した原料炭を炭化室に装入して乾留を行うコークスの製造方法において、反応後強度に基づいて、少なくとも2種類に各種石炭の配合調整をし、炭化室上方部に上記反応後強度の高い配合炭を位置せしめて乾留を行うことを特徴とするコークスの製造方法が開示されている。
特許文献2には、石炭塔および装炭車のそれぞれの窯口部に相当する部分を間仕切して石炭を分割装入する構造となし、石炭塔の前記窯口部に相当する部分には石炭乾燥用加熱器を設けたことを特徴とするコークス炉への石炭装入装置が開示されている。また、かかる装置は、原料水分の異なる石炭を窯口部と中央部に分けて装入し得る装置であることが記載されている。
特許文献3には、粉炭に瀝青物を添加し、コークス炉に装入してコークスを製造する方法において、炭化室の上部に位置する粉炭部には、下部に位置する粉炭部よりも、瀝青物を多く配合して、乾留することを特徴とする冶金用コークスの製造方法が開示されている。
すなわち、従来公知の技術によれば、炭化室の全体にわたって反応後強度の高い配合炭と低い配合炭とを意図的に分離して炭化室に装入している。
ところで、本発明者らは、これまでに、得られるコークスの強度を向上する技術、及び、コークス強度が同程度の場合には、コークス製造原料である貴重な強粘結炭の使用量を減らし、弱粘結炭又は非粘結炭などの使用量を増加させる技術を提供している(特許文献4参照)。
特開昭56−53182号公報 特開昭62−267395号公報 特開昭55−165987号公報 特願2005−209042号
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明者らが提供した技術を用いてコークス炉から排出されるコークスの強度のばらつきを低減するコークスの製造方法、及び該製造方法を利用した銑鉄の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のコークスの製造方法は、炭素含有率(d.a.f.)が85%以上91%以下の石炭と、炭素含有率(d.a.f.)が60%以上85%未満の石炭とを含有する配合炭100質量部に対して、灰分を実質的に含まない石炭(以下、「無灰炭」と言う場合がある。)を0.2質量部以上1質量部以下添加した配合炭1を準備する工程と、前記配合炭に対して、前記灰分を実質的に含まない石炭を添加しない配合炭2を準備する工程と、前記配合炭2を炭化室の下部に装入する工程と、前記配合炭1を前記炭化室にあって前記配合炭2の上部に装入する工程と、前記炭化室に装入された、前記配合炭2と前記配合炭1とを含む原料炭を乾留する工程とを含むことを特徴とする。
かかる構成によって、炭化室のうち充填密度が高くなる底部には配合炭2が装入され、充填密度が高くならない上部には配合炭1が装入されることとなる。
ここで、単一の配合炭から構成される原料炭を用いて得られるコークスの強度は、充填密度が高い炭化室の底部ほど高くなることが知られている。また、本発明者らは、配合炭1を原料炭として得られるコークスは、配合炭2を原料炭として得られるコークスに比して、その強度が高くなることを発見している。このため、本発明のコークスの製造方法のように、本来コークスの強度が劣ることとなる炭化室上部に、高いコークス強度を得ることのできる配合炭1を装入することによって、炭化室内のコークス強度のばらつきを低減することができると予想される。
ところで、石炭は、一般に無煙炭、強粘結炭、粘結炭、弱粘結炭、非粘結炭、褐炭、泥炭などに分類されているが、その定義は必ずしも明確ではない。粘結炭の一部を粘着炭という場合もある。そこで、本明細書では、無煙炭、強粘結炭、粘結炭、弱粘結炭、非粘結炭などを炭素含有率(d.a.f)で分類するものとする。炭素含有率(d.a.f.=dry ash free)とは、石炭の水分と灰分を除いた有機質(C、H、O、S、N)の炭素の含有率(質量%)をいい、JIS M8819に準じて測定することができる。
かかる分類によれば、無煙炭は炭素含有率(d.a.f.)91%超の石炭、強粘結炭は炭素含有率(d.a.f.)が85%以上91%以下の石炭、粘結炭は炭素含有率(d.a.f.)が83%以上85%未満の石炭、弱粘結炭は炭素含有率(d.a.f.)が80%以上83%未満の石炭、非粘結炭は炭素含有率(d.a.f.)が78%以上80%未満の石炭、褐炭は炭素含有率(d.a.f.)が70%以上78%未満の石炭、及び、泥炭は炭素含有率(d.a.f.)が70%未満の石炭に相当する。
以下、本明細書において、炭素含有率(d.a.f.)が85%以上91%以下の石炭を単に「強粘結炭」と言い、炭素含有率(d.a.f.)が60%以上85%未満の石炭を単に「非粘結炭等」と言う場合がある。
前記灰分を実質的に含有しない石炭としては、例えば、炭素含有率(d.a.f.)が60%以上95%未満の石炭から有機溶媒を用いて抽出して得られる可溶成分を用いることが好ましい。前記有機溶媒としては、例えば、2環芳香族化合物を主成分とする有機溶媒が挙げられる。
本発明のコークスの製造方法において、前記配合炭2を炭化室の下部に装入する工程を、前記炭化室を長さ方向に5等分した場合に、前記炭化室の中央の3区分の容積を100%とした場合の底部から55〜70%と、前記炭化室の両端の各区分の容積を100%とした場合の底部から30〜45%とに前記配合炭2を前記炭化室に装入して行い、前記配合炭1を前記炭化室にあって前記配合炭2の上部に装入する工程を、前記配合炭2が装入された後の前記炭化室の中央の3区分の残部30〜45%と、前記炭化室の両端の各区分の残部55〜70%とに前記配合炭1を装入して行うことが好ましい実施態様である。
本発明には、上記コークスの製造方法により得られるコークスを用いる銑鉄の製造方法が含まれる。
本発明によれば、コークス炉から排出されるコークスの強度のばらつきを低減できると予想される。このため、得られるコークスは高炉における銑鉄の製造に好適に利用できると考えられる。また、コークス製造原料である強粘結炭の一部を代替するものとして、炭素含有率(d.a.f.)が60%以上85%未満の弱粘結炭または非粘結炭等を改質した石炭を用いることから、強粘結炭の枯渇や原料コストの高騰問題に対応できる。
<コークスの製造方法>
本発明のコークスの製造方法は、炭素含有率(d.a.f.)が85%以上91%以下の石炭と、炭素含有率(d.a.f.)が60%以上85%未満の石炭とを含有する配合炭100質量部に対して、灰分を実質的に含まない石炭(無灰炭)を0.2質量部以上1質量部以下添加した配合炭1を準備する工程と、前記配合炭に対して、前記灰分を実質的に含まない石炭を添加しない配合炭2を準備する工程と、前記配合炭2を炭化室の下部に装入する工程と、前記配合炭1を前記炭化室にあって前記配合炭2の上部に装入する工程と、前記炭化室に装入された、前記配合炭2と前記配合炭1とを含む原料炭を乾留する工程とを含むことを特徴とする。以下、本発明のコークスの製造方法について説明する。
(配合炭1を準備する工程)
本工程で用いる炭素含有率(d.a.f.)が85%以上91%以下の石炭や、炭素含有率(d.a.f.)が60%以上85%未満の石炭としては、特に限定されるものではないが、炭素含有率(d.a.f.)が60%以上85%未満の石炭としては、炭素含有率(d.a.f.)が78%以上83%未満の石炭(弱粘結炭、非粘結炭、又は、これらの混合物)であることが好ましい。
本工程で用いる炭素含有率(d.a.f.)が85%以上91%以下の石炭(強粘結炭)の配合炭中における配合量は、配合炭全体を100質量部としたときに、10質量部以上が好ましく、40質量部以上がより好ましい。強粘結炭は、得られるコークスの強度を高めるために配合されるものであり、強粘結炭の配合量が10質量部未満であると、粘結性成分が不足しすぎるために、所望のコークス強度が得られない場合がある。一方、強粘結炭の配合量の上限は、特に限定されるものではないが、100質量部が好ましく、90質量部がより好ましく、60質量部がさらに好ましい。強粘結炭の配合量が多くなり過ぎると、コークス製造時の原料コストが上昇する。
本工程で用いる炭素含有率(d.a.f.)が60%以上85%未満の石炭(非粘結炭等)の配合炭中における配合量は、強粘結炭との合計配合量が100質量部になるように配合されることが好ましい。
本工程で用いる配合炭は、上記の強粘結炭と非強粘結炭等とを配合して得られるものであるが、以下の特性を有していることが好ましい。すなわち、揮発分が15%以上であることが好ましく、26%以上であることがより好ましく、35%以下であることが好ましく、29%以下であることがより好ましい。また、平均最大反射率が0.65以上であることが好ましく、1.00以上であることがより好ましく、1.60以下であることが好ましく、1.10以下であることがより好ましい。また、トータルイナートが15%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましく、35%以下であることが好ましく、23%以下であることがより好ましい。また、ギーセラー最高流動度(logMFD)が0.7(logddpm)以上であることが好ましく、2.0(logddpm)以上であることがより好ましく、3.5(logddpm)以下であることが好ましく、2.3(logddpm)以下であることがより好ましい。また、粒度構成が3mm以下のものが50%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましく、90%以下であることが好ましく、85%以下であることがより好ましい。
本工程で用いる灰分を実質的に含まない石炭(無灰炭)とは、灰分を含まない石炭であることが好ましいが、微量の灰分を含有してもよいことを意味する。かかる灰分の含有率は5,000ppm以下であることが好ましく、2,000ppm以下であることがより好ましく、1,000ppm以下であることがさらに好ましい。なお、灰分とは、石炭を815℃で加熱して灰化したときの残留無機物であり、例えば、ケイ酸、アルミナ、酸化鉄、石灰、マグネシア、アルカリ金属などから構成される。
本工程で用いる無灰炭は、配合炭100質量部に対して1質量部以下添加されることが好ましく、0.7質量部以下添加されることがより好ましく、0.5質量部以下添加されることがさらに好ましく、0.2質量部以上添加されることが好ましい。無灰炭が1質量部を超えて添加された配合炭1を原料炭として得られるコークスは、配合炭2(後述する)を原料炭として得られるコークスに比してその強度が却って低下する場合がある。また、無灰炭が0.2質量部未満添加された配合炭1を原料炭として得られるコークスは、配合炭2を原料炭として得られるコークスに比してその強度について実質的に有意な向上が認められない。なお、無灰炭が0.5質量部添加された配合炭1を原料炭として得られるコークスは、配合炭2を原料炭として得られるコークスに比してその強度が最も向上する。このため、無灰炭の添加量が0.5質量部の場合に、本発明の製造方法によって得られるコークスの強度のばらつきを最も低減できる可能性がある。
本工程で用いる無灰炭は、例えば、以下のプロセスによって製造することができる。すなわち、先ず所望の炭素含有率(d.a.f)を有する石炭を有機溶媒と混合してスラリーを調製し、得られたスラリーを加熱、熟成して有機溶媒中に可溶成分を抽出し、次いでスラリーを上澄み液と固相成分が濃縮された濃縮液とに分離した後、上澄み液を濾過し、最後に濾液から有機溶媒を蒸発除去することにより行う。
上記プロセスについて図1を用いてより詳細に説明する。図1に従えば、タンク1において、所望の炭素含有率(d.a.f)を有する石炭と有機溶媒とを混合し、スラリーを生成する。得られたスラリーは、ポンプ2によって抽出処理を行う抽出槽4に供給する。その際、スラリーは、予熱器3によって所定の温度に加温する。抽出槽4において、スラリーを撹拌機10を用いて撹拌しながら可溶成分を有機溶媒中に抽出する。次に抽出槽4中のスラリーを重力沈降槽5に供給する。重力沈降槽5では、重力沈降を行って固相成分を沈降させて(矢印11)、スラリーを上澄み液と固相成分が濃縮された液とに分離する。上澄み液はフィルターユニット8に供給し、重力沈降槽5内で沈降した固相成分濃縮液は固相成分濃縮液受け器6に回収する。上澄み液はフィルターユニット8のフィルター部材7で濾過し、得られた濾液は上澄み液を回収する上澄み液受け器9に回収する。そして、回収された上澄み液から有機溶媒を蒸発除去することによって無灰炭を得る。なお、上澄み液から有機溶媒を蒸発除去する方法としては、例えば、スプレードライ法、蒸留法、真空乾燥法など、一般的な乾燥方法を適用できる。
上記プロセスにおいて、スラリー中の石炭濃度は10〜35質量%とすることが適切である。また、スラリーを加熱、熟成して有機溶媒中に可溶成分を抽出する方法としては、例えば、スラリーを300℃〜420℃で5〜120分間保持し、石炭中の可溶成分を可溶化させる態様が挙げられる。保持温度が300℃より低い温度では、石炭を構成する分子間の結合を弱めるには不十分であり、石炭から抽出できる可溶成分の割合が低下するおそれがある。また、保持温度が420℃より高い温度では、石炭の熱分解反応が活発になり、生成した熱分解ラジカルの再結合が起こるため、やはり抽出される可溶成分の割合が低下するおそれがある。一方、300〜420℃の温度では、石炭を構成する分子間の結合が緩み、穏和な熱分解が起こり石炭から抽出される可溶成分の割合が高くなる。この際、石炭の穏和な熱分解により、主に平均沸点(Tb50:50%留出温度)が200〜300℃にある芳香族が豊富な成分が生成し、有機溶媒の一部として有効に利用できる。
得られたスラリーを重力沈降により上澄み液と固相成分濃縮液とに分離する温度は、300℃以上420℃以下が好ましい。300℃未満では、液相成分に溶解している成分の一部が析出し、無灰炭の収率が低下する場合がある。
本工程で用いる無灰炭を作製するために出発原料とする石炭の炭素含有率(d.a.f.)は、60%以上95%未満(より好ましくは60%以上85%未満の非粘結炭等)であることが好ましい。非粘結炭等を出発原料とすれば、コークス製造法が強粘結炭の枯渇の問題に左右されないからである。特に、炭素含有率(d.a.f.)が70%以上83%未満の弱粘結炭、非粘結炭、及び、褐炭、又は、これらの混合物であることが好ましい態様である。
本工程で用いる無灰炭を作製するために出発原料として使用する炭素含有率(d.a.f.)が60%以上95%未満の石炭としては、さらに以下の特性を有することが好ましい。すなわち、揮発分は30%以上であることが好ましく、32%以上であることがより好ましく、40%以下であることが好ましく、36%以下であることがより好ましい。また、平均最大反射率は0.6以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましく、1.0以下であることが好ましく、0.9以下であることがより好ましい。また、トータルイナートは5%以上であることが好ましく、15%以上であることがより好ましく、35%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましい。また、ギーセラー最高流動度(logMFD)は3.0(logddpm)以上であることが好ましく、3.3(logddpm)以上であることがより好ましく、4.5(logddpm)以下であることが好ましく、3.6(logddpm)以下であることがより好ましい。
なお、揮発分はJIS M8812に規定された方法、平均最大反射率はJIS M8816に規定された方法、ギーセラー最高流動度(logMFD)はJIS M8801に規定されたギーセラープラストメータ法によって測定できる。また、トータルイナート(TI)は、JIS M8816の石炭微細組織成分(マセラル)の分析値のうち、セミフジニットの割合および微細組織成分群(マセラル・グループ)の割合を用いて、下記式にて算出することができる。
式中、MM(ミネラルマター)は鉱物質を、Aは灰分(無水ベース、JIS M8812にて測定)を、Sは全硫黄分(無水ベース、JIS M8813にて測定)を意味する。
本工程において所望の炭素含有率(d.a.f)を有する石炭から無灰炭を得るために用いられる有機溶媒としては、石炭の溶解力が高い溶媒が好ましく、石炭構造単位に近似した2環芳香族化合物を主成分とする有機溶媒が好ましい。また、その沸点が180℃〜330℃のものが好適である。沸点が180℃より低い場合には、上澄み液から蒸発除去させた有機溶媒の回収率が低下する場合がある。一方、沸点が330℃を超えると、石炭と有機溶媒との分離が困難となり、やはり有機溶媒の回収率が低下する場合がある。前記2環芳香族化合物の具体例としては、例えば、ナフタレン(沸点:218℃);メチルナフタレン(沸点:241〜242℃)、ジメチルナフタレン(沸点:261〜272℃)、トリメチルナフタレンなどの脂肪族側鎖をもつナフタレン類;ビフェニル;脂肪族側鎖若しくは芳香族置換基を有するビフェニル類、あるいは、これらの混合物等が挙げられる。
(配合炭2を準備する工程)
本発明で用いる配合炭2は、これを原料炭として得られるコークスの強度が、上述の配合炭1を原料炭として得られるコークスの強度よりも低くなるものであれば、前記無灰炭を添加しないことを除いて、その態様は特に限定されるものではない。具体的には、配合炭2は、前記配合炭1を準備する工程で調整した配合炭そのものであることが好ましい。かかる構成により、配合炭1を用いて得られるコークスと配合炭2を用いて得られるコークスの強度の間に最も差をつけることができる。
なお、本発明で用いる配合炭2は、無灰炭を添加せずに構成することが最も好ましいが、微量(例えば、前記配合炭1を準備する工程で調整した配合炭100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以下、より好ましくは0.05質量部以下、さらに好ましくは0.01質量部以下)の無灰炭を添加して構成してもよい。
(配合炭2を炭化室の下部に装入する工程)
本発明のコークスの製造方法において、配合炭1および配合炭2を含んで構成される原料炭の炭化室への装入は、最終的に配合炭2を炭化室の下層に配置し、配合炭1を炭化室の上層に配置して、炭化室内で配合炭1の層が配合炭2の層を押圧するような態様となるように行えばよい。したがって、本工程においては、炭化室内で配合炭2の層を配合炭1の層よりも下方に装入できれば、その実施態様は特に限定されるものではなく、従来から原料炭を炭化室に装入する際に行っている方法を採用することができる。例えば、炭化室の天井部に配置されている装入孔に対応する数のホッパーを搭載した装入車を準備し、各ホッパーに必要量の配合炭2を充填し、これを炭化室上に移動させた後、各ホッパーの下部に設けられたテーブルフィーダーを駆動させて配合炭2を炭化室に自由落下させて行う方法が挙げられる。
(配合炭1を前記炭化室にあって前記配合炭2の上部に装入する工程)
本工程においては、炭化室内で配合炭1の層が配合炭2の層よりも上方に装入されるものであれば、その実施方法は特に限定されるものではない。例えば、上記工程で用いた装入車とは別に、該装入車と同数のホッパーを搭載した他の装入車を準備し、各ホッパーに必要量の配合炭1を充填し、上記配合炭2を炭化室の下部に装入する工程に続いて、これを炭化室上に移動させた後、各ホッパーの下部に設けられたテーブルフィーダーを駆動させて配合炭1を炭化室に自由落下させて行う方法が挙げられる。
あるいは、装入車のホッパーには必要量の配合炭2を充填し、さらに別のホッパーには無灰炭を充填し、上記配合炭2を炭化室の下部に装入する工程に続いて、配合炭2を炭化室に自由落下させながら、上記別のホッパーから空気輸送装置などにより無灰炭を搬送したり、単純にテーブルフィーダーにより切り出すことによって、無灰炭を配合炭2に混合して配合炭1としながら配合炭2の上部に装入する方法が挙げられる。
さらに、上記配合炭2を炭化室の下部に装入する工程と本工程を通じて一台の装入車を準備し、ホッパーの下部には配合炭2を充填し、配合炭2の上部には配合炭1を充填し、これを炭化室上に移動させた後に、配合炭1および配合炭2の落下スピードを調整しながらこれらの配合炭を炭化室に自由落下させて行う方法が挙げられる。
(原料炭を乾留する工程)
本工程における乾留条件は特に制限されるものではなく、コークス炉を使用するコークス製造における通常の乾留条件を採用できる。例えば、好ましくは950℃以上、より好ましくは1000℃以上であって、好ましくは1200℃以下、より好ましくは1050℃以下の温度で、8時間以上、より好ましくは10時間以上、より好ましくは24時間以下、より好ましくは20時間以下乾留する方法が挙げられる。
<本発明のコークスの製造方法の他の実施態様>
以上、本発明のコークスの製造方法の実施態様について説明したが、本発明のコークスの製造方法は上記態様に限定されるものではなく、以下の態様であってもよい。
(原料炭の装入態様)
本発明のコークスの製造方法において、配合炭1および配合炭2を含んで構成される原料炭の炭化室への装入は、炭化室内で配合炭1の層が配合炭2の層を押圧するような態様となるように行えば、特に限定されるものではない。例えば、図2に示すように、前記配合炭2を炭化室の下部に装入する工程を、炭化室を長さ方向に仮想的に5等分した場合に、炭化室の中央の3区分の容積を100%とした場合の底部から55〜70%(より好ましくは60〜65%)と、炭化室の両端の各区分の容積を100%とした場合の底部から30〜45%(より好ましくは35〜40%)とに配合炭2を前記炭化室に装入して行い、前記配合炭1を炭化室にあって配合炭2の上部に装入する工程を、配合炭2が装入された後の炭化室の中央の3区分の残り30〜45%(より好ましくは35〜40%)と、炭化室の両端の各区分の残り55〜70%(より好ましくは60〜65%)とに配合炭1を装入して行ってもよい。
なお、図2においては配合炭1と配合炭2との境界ライン(仮想線)を厳密に定めているが、具体的実施態様においてこの境界ラインを厳守しなければならないというものではなく、適宜調整することができる。
(配合炭1の凹凸面を均す工程)
上記配合炭1を前記炭化室にあって前記配合炭2の上部に装入する工程において、炭化室に設けられた複数の装入孔から配合炭1を自然落下させた場合には、炭化室内に装入された配合炭1は安息角に従って各装入孔の直下に頂上部を有する凹凸面を形成することとなる。このため、本発明のコークスの製造方法においては、前記配合炭1を装入する工程の後、凹凸面を形成している配合炭1の表面をレベラーによって均す工程を含んで構成されてもよい。
なお、配合炭2を装入孔から自然落下させた場合にも、配合炭2は凹凸面を形成することとなることから、本発明のコークスの製造方法においては、配合炭2を炭化室の下部に装入する工程の後で、かつ前記配合炭1を装入する工程の前に、凹凸面を形成している配合炭2の表面をレベラーによって均す工程を含んで構成されてもよい。
<銑鉄の製造方法>
本発明には、本発明のコークスの製造方法により得られるコークスを用いることを特徴とする銑鉄の製造方法が含まれる。本発明の製造方法により得られるコークスは、炭化室内のコークス強度のばらつきが低減されているので、高炉における銑鉄の製造に好適に使用できる。
なお、高炉における銑鉄の製造方法は、公知の方法を採用すればよく、例えば、高炉に鉄鉱石とコークスとをそれぞれ層状に交互に積層させて、高炉の下部より熱風、必要に応じて微粉炭を吹き込む方法が挙げられる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更、実施の態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
<無灰炭の添加量試験>
(無灰炭の調製)
本発明で用いる無灰炭は、図1の装置を用いて、以下の方法により調製した。すなわち、オーストラリア産粘結炭(炭素含有率(d.a.f)84%)と1−メチルナフタレンをタンク1内で混合して(オーストラリア産粘結炭:1−メチルタフタレン=20質量%:80質量%)スラリーを調製した。得られたスラリーを予熱器3で370℃に加温して、抽出槽4内でオーストラリア産粘結炭から可溶成分を抽出した。抽出処理後のスラリーを流量15kg/hで重力沈降槽5に供給し、重力沈降を行って上澄み液と固相成分濃縮液とに分離し、上澄み液を3kg/hの流量でフィルターユニット8に供給し、固相成分濃縮液を12kg/hの流量で重力沈降槽5の底部から固相成分濃縮液受け器6に排出した。上澄み液をフィルターユニット8で濾過した後、上澄み液受け器9に回収し、スプレードライ法により回収液から有機溶媒を蒸発除去して、無灰炭(灰分600ppm)を得た。
(配合炭1の乾留)
表1に示すように、所定の配合炭に上記無灰炭を所定量添加して改質配合炭を調製した。改質配合炭を、幅378mm×長さ121mm×高さ114mmの大きさの缶容器に、所望の密度(720kg/m3及び780kg/m3)となるように充填した。この缶容器4個をさらに鋼製のレトルト(大きさ:幅380mm×長さ430mm×高さ350mm)に並べて入れて、この缶容器を幅方向に加熱できる両面加熱式電気炉に前記レトルトを入れて、配合炭1を乾留した。乾留は、1000℃で10時間の条件で行い、その後、レトルトを電気炉から取り出して約16時間かけて自然放冷した。
冷却したレトルトから4個の缶容器を取り出し、幅方向の半分に相当する189mm部分のコークスを切り出した。両面加熱を行った場合、幅方向の真中に当たる場所は、炭芯と呼ばれ、加熱面から炭芯までの焼成されたコークスは加熱面に近い所からヘッド、ボディー、テールと呼ばれており、ヘッド、ボディー、テールの加熱時の昇温速度の差で強度に差が生じることが知られている。そのため、幅方向の半分に相当する189mm部分のコークスのヘッド、ボディー、テールの部分に相当する約60mmに分割したそれぞれの部位から、ほぼ直方体(一辺:約20mm±1mm)に切り出し、整粒されたコークスを得た。この整粒されたコークスを、蒸留水で洗浄して、整粒時(切り出し時に)に付着したコークスの微粉を取り除き、150℃±2℃の乾燥機で乾燥した。乾燥後の整粒されたコークスを、合計が200gになるように、原料炭の充填密度が780kg/m3の場合、ヘッド、ボディー、テールから順に12個、12個、11個選択し、原料炭の充填密度が720kg/m3の場合、ヘッド、ボディー、テールから順に12個、13個、11個選択して、強度測定用のサンプルとした。
(コークスの強度測定)
得られた強度測定用サンプルを用いて、I型強度を測定した。I型強度試験に用いる装置として、SUS材で作られた円筒状の容器(長さ720mm、円の底面直径132mm)を用い、この容器に前記サンプル200gを入れて、1分間に20回の回転速度で30分間回転させて、合計600回の回転運動による衝撃を加えた。この円筒の回転は、円筒の長さ720mmの真中に当たる360mmのところに回転軸を設け、この回転軸を中心に円筒を回転させて、円筒の底面が直径720mmの円を描くように行った。規定の600回転の回転による衝撃を加えた後、この円筒状の容器からサンプルを取り出し、9.5mmの篩目の篩で分けて篩上の質量を測った。この際、篩に引っかかったものも篩上として質量を測定した。I型強度指数は、以下のようにして算出し、算出した結果を表1に示した。
I型強度指数I600 9.5=100×9.5mm篩上質量(単位:g)/200g
なお、一般にコークスの回転強度は、コークス塊が大きな塊として割れていく体積破壊を評価するものと、表面の摩耗による表面破壊を評価するものとに区別されるが、本発明で用いたI型強度指数I600 9.5は、表面破壊を評価するのに用いる指標として解釈される。
表1の結果より、コークスNo.1〜No.3、及び、No.4〜No.6を比較すると、無灰炭を0.5質量部添加したときに得られるコークス強度が最も大きくなった。
原料炭の充填密度が780kg/m3(コークスNo.1〜No.3)の場合と720kg/m3(コークスNo.4〜No.6)の場合とを比較すると、原料炭の充填密度が720kg/m3の場合の方が、コークス強度の向上効果が大きくなることが分かった。
(炭化室内の充填密度分布)
本発明者らは、これまでの知見に基づいて、炭化室内を長さ方向に15等分し、また高さ方向に8分割した場合の、各区分における見掛け充填密度を求めた。その結果を表2に示した。
(推定強度)
本発明者らは、これまでの知見に基づいて、無灰炭が添加されない配合炭(本発明で用いる配合炭2に相当)、及び無灰炭が0.5質量部添加された配合炭(本発明で用いる配合炭1に相当)が炭化室内で所定の充填密度を有する場合に得られるコークスの強度を推定した。その結果を表3に示した。
(コークス強度換算式)
上記表3の結果に基づいて、無灰炭が添加されない配合炭、及び無灰炭が0.5質量部添加された配合炭の見掛け充填密度からコークス強度を算出する換算式を求めた。
(X;見掛け充填密度、Y;見掛け充填密度から推定されるコークス強度、a;0.0317(無灰炭添加量0質量部)、0.0267(無灰炭添加量0.5質量部)、b;62.3(無灰炭添加量0質量部)、66.7(無灰炭添加量0.5質量部))
<原料炭の装入試験>
(実施例1)
コンピューター上で、炭化室内を高さ方向で2分割した。そして、高さ方向の下部1/2の領域に、配合炭2(無灰炭無添加の配合炭)を装入することとした。また、炭化室内において残りの領域に、配合炭1(無灰炭を0.5質量部添加した配合炭)を装入することとした。
表2及び数2の結果を基に、各マトリックス(炭化室内を高さ方向で3分割、長さ方向で5分割)から排出されるコークスの強度をシミュレートした。
また、シミュレーションの結果得られたコークス強度から、その平均値と標準偏差とを求めた。その結果を表4に示した。
(実施例2)
コンピューター上で、炭化室内を高さ方向で8分割、長さ方向で5分割(図2参照)した。そして、長さ方向の両端部各1/5の部分であって、かつ高さ方向の下部3/8の領域と、長さ方向の中央部3/5の部分であって、かつ高さ方向の下部5/8の領域(図2の空白部)に、配合炭2(無灰炭無添加の配合炭)を装入することとした。また、炭化室内において残りの領域(図2の斜線部)に、配合炭1(無灰炭を0.5質量部添加した配合炭)を装入することとした。
かかる装入方法以外は実施例1と同様にして、各マトリックスから排出されるコークスの強度をシミュレートした。また、シミュレーションの結果得られたコークス強度から、その平均値と標準偏差とを求めた。その結果を表5に示した。
(比較例1)
コンピューター上で炭化室内を分割することなく、配合炭2(無灰炭無添加の配合炭)のみを炭化室内に装入することとした以外は実施例1と同様にして、各マトリックスから排出されるコークスの強度を上記式に従ってシミュレートした。その結果を表6に示した。
実施例1及び2と比較例1との結果から、炭化室内において配合炭2を下部に装入し、配合炭1を上部に装入することによって、得られるコークスの強度のばらつきを低減できることが予想された。これは、炭化室上方部に無灰炭を添加した配合炭1を装入することにより、充填密度の低くなる炭化室上方部においても、高強度のコークスを得ることができるからであると考えられる。また、実施例2に示す態様で原料炭(配合炭1及び配合炭2)を装入することによって、コークス強度のばらつきをより効果的に低減できるものと予想された。
本発明は、コークスの製造、さらには、高炉における銑鉄の製造に好適に適用できる。
本発明で用いる無灰炭を製造する装置およびプロセスを例示する説明図を示す。 本発明の原料炭の装入態様の一例を示す。
符号の説明
1:タンク、2:ポンプ、3:予熱器、4:抽出槽、5:重力沈降槽、6:固相成分濃縮液受け器、7:フィルター部材、8:フィルターユニット、9:上澄み液受け器、10:撹拌機、12:撹拌機、13:撹拌機

Claims (5)

  1. 炭素含有率(d.a.f.)が85%以上91%以下の石炭と、炭素含有率(d.a.f.)が60%以上85%未満の石炭とを含有する配合炭100質量部に対して、灰分を実質的に含まない石炭を0.2質量部以上1質量部以下添加した配合炭1を準備する工程と、
    前記配合炭100質量部に対して、前記灰分を実質的に含まない石炭を添加しない配合炭2を準備する工程と、
    前記配合炭2を炭化室の下部に装入する工程と、
    前記配合炭1を前記炭化室にあって前記配合炭2の上部に装入する工程と、
    前記炭化室に装入された、前記配合炭2と前記配合炭1とを含む原料炭を乾留する工程と
    を含み、
    前記灰分を実質的に含まない石炭として、炭素含有率(d.a.f.)が60%以上95%未満の石炭から有機溶媒を用いて抽出して得られる可溶成分を用いることを特徴とするコークスの製造方法。
  2. 前記有機溶媒として、2環芳香族化合物を主成分とする有機溶媒を用いる請求項に記載のコークスの製造方法。
  3. 前記配合炭2を炭化室の下部に装入する工程を、前記炭化室を長さ方向に5等分した場合に、前記炭化室の中央の3区分の容積を100%とした場合の底部から55〜70%と、前記炭化室の両端の各区分の容積を100%とした場合の底部から30〜45%とに前記配合炭2を前記炭化室に装入して行い、前記配合炭1を前記炭化室にあって前記配合炭2の上部に装入する工程を、前記配合炭2が装入された後の前記炭化室の中央の3区分の残部30〜45%と、前記炭化室の両端の各区分の残部55〜70%とに前記配合炭1を装入して行う請求項1または2に記載のコークスの製造方法。
  4. 炭素含有率(d.a.f.)が85%以上91%以下の石炭と、炭素含有率(d.a.f.)が60%以上85%未満の石炭とを含有する配合炭100質量部に対して、灰分を実質的に含まない石炭を0.2質量部以上1質量部以下添加した配合炭1を準備する工程と、
    前記配合炭100質量部に対して、前記灰分を実質的に含まない石炭を添加しない配合炭2を準備する工程と、
    前記配合炭2を炭化室の下部に装入する工程と、
    前記配合炭1を前記炭化室にあって前記配合炭2の上部に装入する工程と、
    前記炭化室に装入された、前記配合炭2と前記配合炭1とを含む原料炭を乾留する工程と
    を含み、
    前記配合炭2を炭化室の下部に装入する工程を、前記炭化室を長さ方向に5等分した場合に、前記炭化室の中央の3区分の容積を100%とした場合の底部から55〜70%と、前記炭化室の両端の各区分の容積を100%とした場合の底部から30〜45%とに前記配合炭2を前記炭化室に装入して行い、前記配合炭1を前記炭化室にあって前記配合炭2の上部に装入する工程を、前記配合炭2が装入された後の前記炭化室の中央の3区分の残部30〜45%と、前記炭化室の両端の各区分の残部55〜70%とに前記配合炭1を装入して行うことを特徴とするコークスの製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のコークスの製造方法により得られるコークスを用いることを特徴とする銑鉄の製造方法。
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