JP5142912B2 - アーク放電方法、アーク放電装置、石英ガラスルツボ製造装置 - Google Patents

アーク放電方法、アーク放電装置、石英ガラスルツボ製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、アーク放電方法、アーク放電装置、石英ガラスルツボ製造装置に係り、特に、アーク放電によって石英粉を加熱溶融してガラス化する際に、アーク放電時の電極振動の防止に用いて好適な技術に関する。
単結晶シリコンの引き上げに用いる石英ガラスルツボは主にアーク溶融法によって製造されている。この方法の概略は、カーボン製モールドの内表面に石英粉を一定厚さに堆積し、この石英堆積層の上方に炭素電極を設置し、そのアーク放電によって石英堆積層を加熱し、ガラス化して石英ガラスルツボを製造する方法である。
特許文献1にはアーク溶融による石英ガラスルツボ製造におけるアーク溶融に関する技術が記載され、特許文献2にはアーク放電における電極に関する技術が記載されている。
また、近年デバイス工程の効率化等の要請から、製造するウェーハ口径が300mmを超える程度と大きくなっており、これに伴って大口径の単結晶を引き上げ可能な石英ガラスルツボが要求されている。また、デバイスの微細化等の要請から、引き上げる単結晶の特性に直接影響を与える石英ガラスルツボ内面状態等のルツボ特性の向上にも、強い要求がある。
特許第03647688号公報 特開2002−68841号公報
しかし、30インチ〜40インチといった大口径の石英ガラスルツボを製造する際には、石英粉を溶融するために必要な電力量が増大し、これに伴って、アーク放電開始時に発生する電極の震動が無視し得ないものになってきた。
このようにアーク放電開始時に電極震動が発生した場合、これに伴って、アーク中を流れる電流が変化し、この電流変化によってさらに電極を振動させ、結果的に発生した電極振動の振幅が大きくなる。その結果、発生するアークが不安定になり、溶融する石英粉状態に与える無視できなくなるという問題がある。さらに、電極振動が大きくなった場合、振動により電極から発生した微少片が落下して石英ガラスルツボ特性が悪化するという問題があった。また、電極振動の振幅が増大した場合には電極が破損する可能性があるという問題があった。
電極の振動を防止するためには、電極を高強度の材料に変更する、電極径を拡大する等、電極強度を増すことが考えられる。しかし、石英ガラスルツボ製造におけるアーク放電電極は、この電極自体が消耗してその組成が石英粉溶融雰囲気に放出されるため、ルツボ特性に与える影響から炭素電極以外のものは使用できない。また、電極径を拡大した場合には電力密度が低下し、アーク出力が不安定になりルツボ特性に悪影響を与える可能性がある。
なお、このような電極振動による影響はルツボ口径の増大に伴うアーク溶融の出力増大によって初めて発生したものである。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.電極振動の発生を防止すること。
2.アークの安定化を図ること。
3.ルツボ特性の悪化を防止し、その向上を図ること。
4.大出力アーク溶融に対応可能な方法および装置を提供すること。
本発明の本発明のアーク放電方法は、300kVA〜12,000kVAの出力範囲で、複数の炭素電極によりアーク放電によって非導電性対象物を加熱溶融する方法であって、
アーク放電開始時に前記炭素電極どうしを接触させる接触位置と先端との距離が前記炭素電極径に対する比率として0〜0.9の範囲となるよう設定することにより上記課題を解決した。
本発明本発明において、前記炭素電極における電力密度を40kVA/cm 〜1,700kVA/cmに設定することがより好ましい。
本発明本発明のアーク放電装置は、300kVA〜12,000kVAの出力範囲で、複数の炭素電極によりアーク放電によって非導電性対象物を加熱溶融する装置であって、
前記炭素電極どうしを接触させる接触位置と先端との距離が前記炭素電極径に対する比率として0.001〜0.9の範囲となるよう前記炭素電極が配置されてなることにより上記課題を解決した。
また、また、本発明において、前記炭素電極における電力密度が40kVA/cm 〜1,700kVA/cmに設定されてなることができる。
また、また、前記炭素電極には、前記接触位置を含む接触部分が先端に設けられ、該接触部分の形状が、先端に向かって縮径する円錐、円錐台、または、該炭素電極の軸線に沿った断面輪郭において曲率不連続点が存在しない曲線となる形状とされてなる手段を採用することもできる。
本発明本発明においては、前記炭素電極は、その径寸法とアーク放電単位分当たりに消耗する長さ寸法との比が0.02〜0.6の範囲となるよう設定されてなることが望ましい。
本発明の石英ガラスルツボ製造装置は、原料粉末をルツボ成形用のモールド内に成形し、その成形体をアーク放電によって加熱溶融して石英ガラスルツボを製造する装置であって、
原料粉を充填して成形するモールドと、上記のいずれか記載のアーク放電装置をとを有してなることを特徴とすることができる。
本発明の本発明のアーク放電方法は、300kVA〜12,000kVAの出力範囲で、複数の炭素電極によりアーク放電によって非導電性対象物(石英粉)を加熱溶融する方法であって、
アーク放電開始時に前記炭素電極どうしを接触させる接触位置と先端との距離が前記炭素電極径に対する比率として0〜0.9の範囲となるよう設定することで、アーク放電時に発生する電極震動の振幅が電極直径の0.15倍より大きくなることを防止して、たとえ電極振動が発生してもそれ以上拡大せずに収束し、電極振動が収まって安定したアークを発生させることが可能となる。
本発明者らは、アーク溶融の状態悪化が発生する程度の電極振動が発生するメカニズムを次のように考察した。
アーク放電中に炭素電極で微少振動が発生した場合、この振動による電極位置変動によって、供給している電流にも変動が生ずる。さらに、発生した電流の微少振動によって、電極にローレンツ力が作用し、電極振動の振幅が増大する。電極振動の振幅が増大すると、電流の振動もさらに増大する。このような助長効果により、電極振動が増大し続け、結果的に電極破損に至るほど電極振動がおおきくなる可能性がある。
しかし、本発明者らは、アーク放電中に炭素電極で発生した振動の振幅が電極直径の0.15倍以下に押さえられた場合には、この電極振動と、電極振動によって発生する電流変動との相互作用で電極振動が増大する現象を防止して、振動を収束させることが可能であることを見出した。このような振幅範囲であれば、電極振動が発生した場合でも、電流変化および電極振動に起因するローレンツ力が大きくなることを防止して、電極振動が大きくなることを防止できると考えられる。
これに対し、アーク放電中に炭素電極で発生した振動の振幅が電極直径の0.15倍より大きい場合には、電極振動が増大し続け、結果的に電極破損に至る可能性がある。従って、電極振動振幅を上記の範囲に収めるよう、振動発生時におけるローレンツ力の許容限界を制御するために、以下のように設定したものである。
また、石英ガラスルツボ製造のように非導電性対象物をアーク溶融する場合には、鉄等の導電性物質をアーク溶融する場合と異なり、電極間で放電開始をおこなわなくてはいけないため、電極先端を収束しておくことが必要となり放電方向が電極の軸線と交わる方向となるため、電極振動が発生しやすい。さらに、石英ガラスルツボ製造のように単に対象物を溶融すればよい状況と異なり、被溶融物である石英粉末成形体表面付近の温度状態管理を精密におこなう必要があるため、電極の位置状態等をよりいっそう正確に制御することが要求されることになる。
本発明本発明において、前記炭素電極における電力密度を40kVA/cm〜900kVA/cm〜1,700kVA/cmに設定することで、電極振動の増大原因となるローレンツ力を振動増大防止許容範囲内におさめることが可能となるため、発生した電極振動を収束させることが可能となるという効果を奏することができる。
本発明において、電力密度とは、電極において、電極中心軸に直交する電極断面における単位断面積あたり供給される電力量を意味するものである。具体的には、電極先端から軸方向長さ15〜25mm程度、好ましくは20mmの位置において電極中心軸に直交する電極の断面積に対する1本の電極に供給する電力の比
供給電力量(kVA)/電極断面積(cm
で表され、具体的には、20mmの位置における電極径寸法としてはφ20〜40mm、好ましくはφ25〜35mm、より好ましくはφ30mmとして上記の範囲を設定することができる。
また、電極振動はアーク放電開始時に発生する可能性が最も高く、アーク溶融を開始する時点、すなわち、非導電性対象物(石英粉)への影響が高い温度上昇開始時における影響を抑えて、良好なアーク溶融をおこなうことが可能となる。
本発明本発明のアーク放電装置は、300kVA〜12,000kVAの出力範囲で、複数の炭素電極によりアーク放電によって非導電性対象物(石英粉)を加熱溶融する装置であって、
前記炭素電極どうしを接触させる接触位置と先端との距離が前記炭素電極径に対する比率として0〜0.9の範囲となるよう前記炭素電極が配置されてなることにより、24インチ以上の石英ガラスルツボの製造時に熱源として使用する高出力のアーク放電装置において、アーク放電時に発生する電極震動の振幅が電極直径の0.15倍より大きくなることを防止して、たとえ電極振動が発生してもそれ以上拡大せずに収束し、石英ガラスルツボの品質に影響を与える電極振動の拡大を防止して、安定したアークを発生させ、製造する石英ガラスルツボの品質を向上することが可能となる。
出力範囲が、上記の範囲より小さいとアークが継続しない可能性があるため好ましくなく、上記の範囲より大きいとコストがかかる過ぎるため好ましくない。また、接触位置と先端との距離が前記炭素電極径に対する比率が上記の範囲以外だと電極振動を防止できないため好ましくない。また、電極どうしを先端で接触させた場合に電極形状から電極軸線どうしの角度が好ましい範囲とならない場合には、接触位置と先端との距離が前記炭素電極径に対する比率を0.001〜0.9の範囲とすることができる。なお、上記の範囲における接触位置と電極先端との距離は、50mm以下0mm以上、より好ましくは20mm以下0mm以上であれば良好なアーク発生をおこなうことができる。
ここで、上述した電極振動が製造する石英ガラスルツボに及ぼす影響は、従来、22インチ程度までの小口径のルツボ製造においては認識されていなかったが、本発明者らはこれらを詳細に検討した結果、従来問題とされていなかった程度のルツボ特性として内表面状態のムラ発生がこの電極振動に起因する場合があることを突き止めた。従って、この電極振動発生を防止することで、製造する石英ガラスルツボ内表面特性の向上を図ることができる。
また、また、本発明において、前記炭素電極における電力密度が40kVA/cm 〜1,700kVA/cmに設定されてなることにより、電極振動の増大原因となるローレンツ力を振動増大防止許容範囲内におさめることが可能となるため、発生した電極振動を収束させることが可能となるという効果を奏することができる。この際、電力密度が上記の範囲より小さいとアークが継続しないため好ましくなく、上記の範囲より大きいと、電極振動の振幅が電極径の0.15より大きくなり、電極振動が増強し、アーク放電が停止するため好ましくない。
また、また、前記炭素電極には、前記接触位置を含む接触部分が先端に設けられ、該接触部分の形状が、先端に向かって縮径する円錐、円錐台、または、該炭素電極の軸線に沿った断面輪郭において曲率不連続点が存在しない曲線となる形状とされてなることができ、具体的には、炭素電極は円柱棒状体とされて、その先端には、先端に向かって縮径する接触部分を有し、該接触部分は他の電極に接触した場合に1カ所で接触するよう、凹んだ部分がない形状とされている。つまり、この接触部分においては、電極どうしが2カ所以上で接触しないように、他の1つの電極との再近接距離を有する部分が、一点、または、1つの線状部分、あるいは1つの面状となる1カ所のみである形状とされている。また、炭素電極は、根本から先端へ向けてその全長にわたって縮径する形状とすることも可能である。
前記炭素電極は、複数本設けられ、それぞれが先端の接触部分のみで、接触可能に設けられている。具体的には、それぞれの炭素電極の先端が頂点を形成するように電極の本数に応じた多角錐の稜線となる状態に配置されることができる。また、電極先端の接触部分は、アーク放電を容易にし、かつ、電極振動を防止するために、先端に向けて縮径されている。これにより、電極振動の発生しやすい電極側面での放電を防止することができ、電極先端部分である凹みのない接触部分からのみ放電をおこなって、安定したアーク火炎の発生と電極振動の防止とを同時に実現することが可能となる。
本発明本発明においては、前記炭素電極は、その径寸法とアーク放電単位分当たりに消耗する長さ寸法との比(単位分当たりの消耗寸法/電極直径)が0.02〜0.6の範囲となるよう設定されてなることにより、アーク溶融に必要な熱量を非導電性対象物(石英粉)に供給できるアーク火炎が発生できるとともに、同時に、電極振動を防止することができるという効果を実現することが可能となる。
ここで、前記炭素電極におけるアーク放電単位分当たりに消耗する長さ寸法とは、製造する対称物の大きさにもよるが、32インチの石英ガラスルツボの製造においては、60分で120mm程度、つまり、1分あたり2mm程度である。
なお、本発明のアーク放電方法およびアーク放電装置を石英ガラスルツボの製造に適用する場合には、いわゆる溶射法と称されるアーク放電中に石英粉を追加する製造方法、および、回転モールド法と称されアーク放電中に石英粉を追加しない製造方法のいずれの方法でも適応することが可能である。
また、本発明は、交流2相、3相、直流、などのアーク発生電力供給の方式や、電極本数に関しては、可能であれば、どのようなものにも適応可能である。
本願発明においては、電極振動が発生することによるアークの不安定化を防止して、非導電性対象物(石英粉)の溶融熱源としてのアーク火炎発生を安定化できるため、引き上げた半導体単結晶における特性へ悪化を与えることがなく、特性の良好な石英ガラスルツボを製造することのできるアーク放電方法およびアーク放電装置を提供することが可能となる。
ここで、向上することのできるルツボ特性とは、ルツボ内表面におけるガラス化状態、および、厚さ方向における気泡分布及び気泡の大きさ、OH基の含有量、不純物分布、表面の凹凸および、これらのルツボ高さ方向における不均一などの分布状態など、石英ガラスルツボで引き上げた半導体単結晶の特性に影響を与える要因を意味するものである。
以下、本発明に係るアーク放電方法およびアーク放電装置の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態におけるアーク放電装置を示す模式側面図であり、図において、符号1は、アーク放電装置である。
本実施形態のアーク放電装置1は、24インチ以上の石英ガラスルツボの製造における熱源として利用されるものとして説明するが、非導電体をアーク溶融するための装置であれば、ルツボ口径、装置出力、および、熱源としての用途は限定されるものではなく、この構成に限られるものではない。
本実施形態のアーク放電装置1は、図1に示すように、図示しない回転手段によって回転可能とされ石英ガラスルツボの外形を規定するモールド10を有し、モールド10の内部に原料粉(石英粉)が所定厚さに充填されて石英粉成形体11とされる。このモールド10内部には、その内表面に貫通するとともに図示しない減圧手段に接続された通気口12が複数設けられ、石英粉成形体11内部を減圧可能となっている。モールド上側位置には図示しない電力供給手段に接続されたアーク加熱用の炭素電極13,13,13が設けられ、石英粉成形体11を加熱可能とされている。炭素電極13,13,13は、電極位置設定手段20により、図中矢印Tおよび矢印Dで示すように上下動可能および電極間距離Dを設定可能とされている。
アーク放電装置1は、300kVA〜12,000kVAの出力範囲で、複数の炭素電極13,13,13によりアーク放電によって非導電性対象物(石英粉)を加熱溶融する高出力の装置とされる。
図2は、本実施形態におけるアーク放電装置の炭素電極位置を示す模式側面図である。
炭素電極13,13,13は、例えば、交流3相(R相、S相、T相)のアーク放電をおこなうよう同形状の電極棒とされ、図1,図2に示すように、下方に頂点を有するような逆三角錐状となるように、それぞれの軸線13Lが角度θ1をなすようにそれぞれが設けられている。
図3は、本実施形態におけるアーク放電装置の炭素電極先端部分を示す拡大模式図である。
炭素電極13は略円柱棒状体とされて、図2,図3に示すように、先端13aには、これら炭素電極13どうしを接触させる接触位置13bを含む接触部分13cが設けられ、該接触部分13cの形状が先端13aに向かって縮径する円錐台部分を有して先端13aの先端面13dと縮径部である側周面13eとを有するものとされる。
この側周面13eが炭素電極13の軸線13Lとなす角度θ2は、炭素電極13どうしが接触した場合に、その接触位置13bが接触部分13cの範囲内に位置するように設定され、好ましくはθ1>2×θ2とされるが、たとえば、この角度がθ1=2×θ2とされて接触位置13bが円錐台部分と均一径部分との境界付近まで位置している場合でも、接触位置13bが接触部分13cの範囲内に位置することが可能な範囲であればこの限りではない。
接触部分13cの長さL1は、先端13aから接触位置13bまでの距離L2に対して、L2<L1となるとともに、炭素電極13の径寸法Rに対して、比L1/Rが0〜0.001〜0.9の範囲となるよう設定される。
もちろん、これらは、炭素電極13の軸線13Lどうしの角度θ1および側周面13eが炭素電極13の軸線13Lとなす角度θ2に依存するので、上記の条件を満たすように、これらの範囲が設定されることになる。
なお、本実施形態においては、接触位置13bが先端面13dと側周面13eとの境界となるよう設定されるとともに、先端13aから接触位置13bまでの距離L2がゼロとなるように設定されているが、図2,図3においてはその長さをあえて明示している。
炭素電極13の接触部分13cは、図2,図3に示すように、他の炭素電極13に接触させた場合に1カ所のみで接触するように凹んだ部分がない形状とされている。いいかえるとて、この接触部分13cおよびそれ以外の部分においては、炭素電極13が2カ所以上で同時に接触しないように、他の1つの電極との再近接距離を有する部分が、一点、または、1つの線状部分、あるいは1つの面状となる1カ所のみとなるように接触部分13cの形状が設定されている。本実施形態においては、θ1=2×θ2として設定した場合に、縮径部の全長にわたって炭素電極13,13どうしが1つの直線状に接触することになる。
炭素電極13は、均一径部分における径寸法Rとアーク放電単位分当たりに消耗する長さ寸法との比が0.02〜0.6の範囲となるよう設定されている。
これは、アーク放電の出力と、石英ガラスルツボの口径(大きさ)によって規定される溶融するべき原料粉の量と、溶融処理の温度等の条件と、必要なアーク放電持続時間と、必要な電極強度とから炭素電極13の径寸法Rが決定されるが、これに加えて、電極振動発生防止の観点から、炭素電極13の径寸法Rへの規定をおこなうものである。
具体的には、32インチの石英ガラスルツボの製造においては、60分で120mm程度、つまり、1分あたり2mm程度であり、この際の炭素電極13の径寸法Rは、20〜30〜100〜120mmとなる。
炭素電極13は、粒子径0.3mm以下、好ましくは0.1mm以下、さらに好ましくは粒子径0.05mm以下の高純度炭素粒子によって形成されて、その密度が1.30g/cm 〜1.80g/cm 、あるいは1.30g/cm 〜1.70g/cm のとき、電極各相に配置した炭素電極相互の密度差が0.2g/cm 以下とされることができ、このように高い均質性を有していることによって、発生したアークが安定であり、炭素電極13の局部的な欠落を防止できる。
本実施形態のアーク放電装置1は、石英ガラスルツボ製造時におけるアーク放電をおこなう際、各炭素電極13における電力密度が40〜900〜1,700kVA/cmとなるように設定される。具体的には、上述の径寸法Rに設定された炭素電極13に対して、300kVA〜500〜2000〜6000〜10000〜12,000kVAの電力を供給するものとされる。
電極位置設定手段20は、図1に示すように、炭素電極13,13,13を、その電極間距離Dを設定可能として支持する支持部21と、この支持部21を水平方向に移動可能とする水平移動手段と、複数の支持部21およびその水平移動手段を一体として上下方向に移動可能とする上下移動手段とを有するものとされ、支持部21においては、炭素電極13が角度設定軸22周りに回動可能に支持され、角度設定軸22の回転角度を制御する回転手段を有している。炭素電極13,13の電極間距離Dを調節するには、図1に矢印で示すように回転手段により炭素電極13の角度を制御するとともに、水平移動手段により支持部21の水平位置を制御する。また、上下移動手段によって支持部21の高さ位置を制御して電極先端部13aの石英粉成形体11底部位置に対する高さ位置を制御することが可能となる。
なお、図には左端の炭素電極13のみに支持部21等を示しているが、他の電極も同様の構成によって支持されており、個々の炭素電極13の高さも個別に制御可能とすることができる。
以下、本実施形態におけるアーク発生方法について説明する。
図4は、本実施形態におけるアーク放電方法の時間に対する(a)電極間距離変化(b)電流振幅の一例(c)従来の電流振幅を示すタイムチャートであり、図5は、本実施形態におけるアーク放電方法を示すフローチャートである。
本実施形態のアーク放電方法においては、図5に示すように、電極初期位置設定工程S1、電力供給開始工程S2、電極距離拡大工程S3、電極距離調整工程S4、電極高さ設定工程S5、電力供給終了工程S6を有するものとされる。
図5に示す電極初期位置設定工程S1においては、モールド10に石英粉(原料粉)を充填し、石英粉成形体11を所望の状態に成形した後、図1,図2に示すように、炭素電極13,13,13が下方に頂点を有するような逆三角錐状を維持し、かつ、それぞれの軸線13Lが角度θ1を維持しつつ、図3に示すように、先端13aで互いに接触するように電極初期位置を設定する。
次いで、図5に示す電力供給開始工程S2においては、図4に示す時刻t0から、図示しない電力供給手段から、上述したように設定される電力量として炭素電極13,13,13に電力供給を開始する。この状態では、アーク放電は発生しない。
図5に示す電極距離拡大工程S3においては、図4に示す時刻t1から、電極位置設定手段20により、図2に示すように炭素電極13,13,13が下方に頂点を有するような逆三角錐状を維持し、電極間距離Dを拡大する(削除した理由は、弊社の設備には2種類の開閉機構がある為です。具体的には、貴殿が書かれたようなタイプで、電極角度を位置した状態でスライド移動をして開閉する機構、もう一つは、電極の角度を変更して開閉する機構です。本特許には大きな影響はないと思いますが、いちよう削除させて頂きました。詳しくはP4の図を参照して下さい。)これに伴って、炭素電極13,13間で放電が発生し始める。この際、各炭素電極13における電力密度が40kVA/cm 〜1,700kVA/cmとなるように電力供給手段により供給電力を制御する。
図5に示す電極距離調整工程S4においては、図4に示す時刻t2から、電極位置設定手段20により、角度θ1を維持した状態で、石英粉成形体11溶融に必要な熱源としての条件を満たすように、電極間距離Dを調節する。この際、各炭素電極13における電力密度が40kVA/cm 〜1,700kVA/cmとなるように電力供給手段による供給電力制御が維持される。これにより、アーク放電の状態を安定させ、安定したアーク火炎の発生を持続することができる。
また、図4に示す時刻t3から、電極位置設定手段20により電極間距離Dをさらに拡大する制御をおこなうこともできる。
電極距離調整工程S4と同時に、図5に示す電極高さ設定工程S5として、電極位置設定手段20により、角度θ1を維持した状態で、石英粉成形体11溶融に必要な熱源としての条件を満たすように、電極高さ位置Tを調節する。この際、各炭素電極13における電力密度が40kVA/cm 〜1,700kVA/cmとなるように電力供給手段による供給電力制御が維持される。
図5に示す電力供給終了工程S6においては、図4に示す時刻t4に、石英粉成形体11溶融が所定の状態になった後に、電力供給手段による電力供給を停止する。このアーク溶融によって、石英粉を溶融して石英ガラスルツボを製造する。
なお、上記の各工程において、通気口12に接続した減圧手段によって石英粉成形体11付近の圧力を制御することもできる。
本実施形態においては、電極初期位置設定工程S1として、炭素電極13,13,13どうしを接触させるとともに、接触位置13bと先端13aとの距離L2の範囲を炭素電極13の径寸法Rに対する比率として上記のように設定することにより、電力供給開始工程S2として通電を開始し、電極距離拡大工程S3および電極距離調整工程S4として炭素電極13距離を設定した場合に、発生する電極振動の振幅が炭素電極13径径寸法Rの0.15倍より大きくなることを防止して、図4(b)に示すように、電極振動による電流変動が起こらないようにすることができる。さらに、電極振動の振幅が炭素電極13径径寸法Rの0.10倍、0.05倍より大きくなることを防止することができる。これにより、もしも電極振動が発生してもそれ以上拡大せずに収束し、電極振動が収まって安定したアークを発生させることが可能となる。
なお、電極振動の振幅が炭素電極13径径寸法Rの0.15倍より大きくしないよう制御した場合には、図4に示す時刻t1から12sec以内に電極振動を収束させることができる。
また、電極振動の振幅が炭素電極13径径寸法Rの0.10倍より大きくしないよう制御した場合には、図4に示す時刻t1から8sec以内に電極振動を収束させることができる。
また、電極震動の振幅が炭素電極13径径寸法Rの0.05倍より大きくしないよう制御した場合には、図4に示す時刻t1から4sec以内に電極振動を収束させることができる。
本実施形態においては、電極距離拡大工程S3、電極距離調整工程S4、電極高さ設定工程S5において、各炭素電極13における電力密度が40kVA/cm 〜1,700kVA/cmとなるように電力供給手段による供給電力制御が維持されることにより、電極振動の増大原因となるローレンツ力を振動増大防止許容範囲内におさめることが可能となるため、炭素電極13で発生した電極振動を収束させることが可能となる。
本実施形態において、炭素電極13の接触部分13cは、1カ所のみで他の炭素電極13に接触するように、他の1つの電極との再近接距離を有する部分が1カ所のみとなるようにその形状が設定されていることにより、電極振動が起こりやすい炭素電極13側面での放電発生を防止することができ、接触部分13bの先端からのみ放電をおこなって、安定したアーク火炎の発生と電極振動の防止とを同時に実現することが可能となる。
本実施形態において、炭素電極13が、均一径部分における径寸法Rとアーク放電単位分当たりに消耗する長さ寸法との比が0.02〜0.6の範囲となるよう設定されていることにより、アーク放電の出力と、石英ガラスルツボの口径(大きさ)によって規定される溶融するべき原料粉の量と、溶融処理の温度等の条件と、必要なアーク放電持続時間と、必要な電極強度と電極震動発生防止の条件を同時に満たして、アーク溶融に必要な熱量を石英粉成形体11溶融に供給できるアーク火炎が発生できるとともに、同時に、電極振動を防止することができるという効果を実現することが可能となる。
なお、本実施形態においては、接触部分13cが、円錐台形状のものを示したが、次のような構成も可能である。
図6は、本発明の他の実施形態におけるアーク放電装置の炭素電極先端部分を示す模式図である。
本発明の炭素電極としては、図6(a)に示すように、炭素電極13Aの基部から先端13aに連続的に縮径し、基部の径寸法R1に対し先端13aの径寸法R2が小さく設定されており、その全長に渡る側面13fが円錐台となっているものや、図6(b)に示すように、炭素電極13Bの先端13aにおける接触部分13cが、炭素電極13の軸線13Lに沿った断面輪郭において曲率不連続点が存在しない曲線、例えば楕円弧とされる形状や、図6(c)に示すように、炭素電極13Bの先端13aにおける接触部分13cが、その基部が均一径部に連続する円錐台の側周面13hとされるとともに、この円錐台より先端13a側が、この円錐台となめらかに連続し、かつ、炭素電極13の軸線13Lに沿った断面輪郭において曲率不連続点が存在しない曲線、例えば楕円弧、あるいは円弧とされる形状や、図6(d)に示すように、炭素電極13Dの基部から先端13aに連続的に縮径する円錐状となっているものが可能である。
ここで、図6(a)、図6(d)に示すように接触部分13cにおける基部側の径寸法と電極そのものの基部の径寸法R1が異なるものにおいて、上記の比L1/Rの範囲等を設定する場合には、電極径寸法Rが、図示するように、電極軸線13L方向において接触部分13cにおける基部側位置、つまり電極先端13aから長さL1における直径寸法として設定される。
以下、本発明の実施例について説明する。
上述した炭素電極13として以下の寸法のものを用意し、以下のような条件でアーク放電をおこない、石英ガラスルツボを製造した。この際、炭素電極13における電力密度が40kVA/cm 〜1,700kVA/cmのものと、それ以外の下記の条件を設定し、これらの結果を比較した。
ルツボ口径;32インチ
出力;3,000kVA
処理時間;30分
電極形状;先端円錐台
θ1;16°
θ2;7°
炭素電極径寸法R;70mm
接触部分長さL1;50mm
接触位置L2;電極先端から10mm
炭素電極における電力密度;30、50、800、1200、1800、2000kVA/cm
その結果、炭素電極における電力密度;30kVA/cm の場合には、アークが定常的に発生しなかったが、電力密度;50kVA/cm の場合には、アークが定常的に発生した。
また、炭素電極における電力密度;800,1200kVA/cm の場合には、電極振動が炭素電極径寸法Rの0.15倍以内となり、図4(b)に模式的に示すように、発生した振動が収束したが、電力密度;1800、2000kVA/cm の場合には、電極振動が炭素電極径寸法Rの0.15倍より大きくなり、図4(c)に模式的に示すように、発生した振動が増大し始めたため、ルツボ製造を停止した。
上記の結果から、炭素電極13における電力密度が40kVA/cm 〜1,700kVA/cmとすることで、発生した電極振動を収束させることがわかった。
次に、電極先端接触位置L2を変化させた実験例について説明する。
電極先端から電極接触点までの距離(L2)を変化させ、以下のような条件でアーク放電をおこない、石英ガラスルツボを製造し、電極振動の振幅と電極破損の有無を検証した。
ルツボ口径;32インチ
出力;3,000kVA
処理時間;30分
電極形状;先端円錐台
θ1;16°
θ2;7°
炭素電極径寸法R;70mm
接触部分長さL1;50mm
炭素電極における電力密度;800kVA/cm
その結果を表1に示す。
Figure 0005142912
この結果から、実験例1〜3に示すように、接触位置と先端との距離が前記炭素電極径に対する比率の値が0〜0.9の範囲であれば電極破損が発生せず同時に製造した石英ガラスルツボの状態も好ましいことがわかる。
なお、表1、表2において、不合格とは、アーク放電状態に起因する不具合として、ルツボの肉厚寸法、外径寸法が所望の状態になるまで溶融処理がおこなえなかったこと、あるいは、形状は所定寸法になったとしてもアーク溶融が不十分で、ルツボ内表面付近の無気泡層とする部分において気泡率が充分な割合まで低減しないなど、単結晶引き上げには使用できないルツボ特性となったことを意味するものであり、合格とは、形状、内表面状態などのルツボ特性ともに、所望の基準を満たすようにルツボが製造されたことを意味するものである。
次に、電極先端形状を変化させた実験例について説明する。
電極先端形状を図6(a)〜(d)に示す形状として、L2を変化させた実験例と同様の条件として、L2を電極先端から10mmとしてアーク放電させ、その際の電極振幅と電極直径との比を求めた。放電状態とともにその結果を記載する。
放電方向:電極先端面13aから下側方向(電極軸線方向)への放電
電極の振幅/電直直径:0.15より小さい
アーク切れ/電極落下:無
また、先端形状変化の比較例として、電極先端に向けて拡径する電極、円柱電極、円柱部に凹凸のある電極を用い、同様にしてアーク放電させ、その際の電極振幅と電極直径との比を求めた。同様にその結果を記載する。
放電方向:不平等電界による側面放電(側周面13eでの放電)
電極の振幅/電直直径:0.15より大きい
アーク切れ/電極落下:有
これら結果から、図6に示す形状では、安定したアークを良好に発生可能であることがわかる。
次に、電極径寸法とアーク放電単位分当たりに消耗する長さ寸法との比を変化させた実験例について説明する。
電極径寸法とアーク放電単位分当たりに消耗する長さ寸法との比を1.8から87.5まで変化させて、L2を変化させた実験例と同様の条件として、L2を電極先端から10mmとしてアーク放電させ、その際の電極振幅と電極直径との比を求めた。放電状態とともにその結果を記載する。
Figure 0005142912
この結果から、実験例8〜10に示すように電極径寸法Rとアーク放電単位分当たりに消耗する長さ寸法LLとの比R/LLの値が0.02〜0.6の範囲が好ましいことがわかる。
本発明に係る実施形態におけるアーク放電装置を示す模式正面図である。 本発明に係る実施形態におけるアーク放電装置の炭素電極位置を示す模式図である。 本発明に係る実施形態におけるアーク放電装置の炭素電極先端部分を示す拡大模式図である。 本発明に係る実施形態におけるアーク放電方法の時間に対する(a)電極間距離変化(b)電流振幅の一例(c)従来の電流振幅を示すタイムチャートである。 本発明に係る実施形態におけるアーク放電方法を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態におけるアーク放電装置の炭素電極先端部分を示す模式図である。
符号の説明
1…アーク放電装置、13…炭素電極、13b…接触位置、13c…接触部分

Claims (7)

  1. 300kVA〜12,000kVAの出力範囲で、複数の炭素電極によりアーク放電によって非導電性対象物を加熱溶融する方法であって、
    アーク放電開始時に前記炭素電極どうしを接触させる接触位置と先端との距離が前記炭素電極径に対する比率として0.001〜0.9の範囲となるよう設定することを特徴とするアーク放電方法。
  2. 前記炭素電極における電力密度を40kVA/cm〜1,700kVA/cmに設定することを特徴とする請求項1記載のアーク放電方法。
  3. 300kVA〜12,000kVAの出力範囲で、複数の炭素電極によりアーク放電によって非導電性対象物を加熱溶融する装置であって、
    前記炭素電極どうしを接触させる接触位置と先端との距離が前記炭素電極径に対する比率として0〜0.9の範囲となるよう前記炭素電極が配置されてなることを特徴とするアーク放電装置。
  4. 前記炭素電極における電力密度が40kVA/cm 〜1,700kVA/cmに設定されてなることを特徴とする請求項3記載のアーク放電装置。
  5. 前記炭素電極には、前記接触位置を含む接触部分が先端に設けられ、該接触部分の形状が、先端に向かって縮径する円錐、円錐台、または、該炭素電極の軸線に沿った断面輪郭において曲率不連続点が存在しない曲線となる形状とされてなることを特徴とする請求項3または4記載のアーク放電装置。
  6. 前記炭素電極は、その径寸法とアーク放電単位分当たりに消耗する長さ寸法との比が0.02〜0.6の範囲となるよう設定されてなることを特徴とする請求項3から5のいずれか記載のアーク放電装置。
  7. 原料粉末をルツボ成形用のモールド内に成形し、その成形体をアーク放電によって加熱溶融して石英ガラスルツボを製造する装置であって、
    原料粉を充填して成形するモールドと、請求項3から5のいずれか記載のアーク放電装置と、を有してなることを特徴とする石英ガラスルツボ製造装置。
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