JP5142266B2 - 単層カーボンナノチューブの製造装置及び製造方法 - Google Patents
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Description
ここで、上記カーボン粒子及び触媒金属粒子は、原子又は正電荷を帯びた陽イオンとして存在し得るため、上記各粒子及びこれら粒子からなる単層カーボンナノチューブ含有生成物は全体的に陰極側に移動していく。この結果、上記生成物は、陰極側に配置された導電体における陽極との対向面に捕捉され得る。ここで、所定時間のアーク放電を継続実施すれば、上記生成物は上記対向面の一面にわたり堆積されて(付着して)いくので、この生成物を上記対向面において膜状に捕捉することができ、結果、導電板の対向面(即ち捕捉面)と同程度の面積で所定厚の単層カーボンナノチューブからなる薄膜状堆積物(即ち本明細書でいう単層カーボンナノチューブ膜)として回収し得る。
更に、上記単層カーボンナノチューブ膜は、上記導電板の対向面に物理的に付着しているのみであるため、当該膜を上記対向面から容易に剥離することができ、自立膜として得ることができる。
また、上記したように導電板間にも電極間と同程度の電位差の電界が生じるため、アーク放電時には、陰極から放出された電子が導電板間に存在するカーボン、触媒金属及び雰囲気ガスの各粒子にも衝突し得る確率が増える。この結果、アークプラズマ領域が拡大し、それに伴いアークプラズマ領域周辺の単層カーボンナノチューブ生成に好適な温度領域も拡大し得る。従って、拡大した上記温度領域により長く滞在し得るカーボン粒子及び触媒金属粒子が増加し得るため、単層カーボンナノチューブの生成(成長)領域と時間が共に増加し得る結果、高効率且つ高収率で単層カーボンナノチューブを生成することができる。
上記一対の導電板をかかる位置関係となるような配置にすることにより、該導電板に対して平行に等電位面が生じるため、電界力(電界で働く力)は該等電位面(及び上記導電板の対向面)に対して垂直な方向に働く。従って、陽極から蒸発したカーボンから生じる単層カーボンナノチューブはより効率良く陰極側の導電板の対向面に付着し、堆積し得る(即ち捕捉され得る)。
かかる構成によって、円板状の導電板の中心に配された陽極から蒸発したカーボン粒子(典型的には更に触媒金属粒子)からなる単層カーボンナノチューブ含有生成物は、該中心から水平面については360°にわたり均等に広がりながら陰極側に上昇する。このため、上記生成物は該側の導電板の対向面に一様に付着し、膜厚がほぼ均等な単層カーボンナノチューブ膜として回収し得る。また、導電板が挿脱可能であることにより、単層カーボンナノチューブ膜回収時の作業効率が向上し得る。
かかるサイズの導電板を採用することにより、単層カーボンナノチューブ含有生成物を陰極側導電板の対向面に対して、電極側(典型的には円板状導電板の中心部)から該導電板の周縁部の径方向において偏ることなく一様に付着させ得るため、膜厚をほぼ均等に調整し得る。また、得られる単層カーボンナノチューブ膜は、直径が80mm〜150mm(例えば80mm〜120mm、特には90mm〜100mm)の大面積の膜となり得る。
かかる位置に陰極側の導電板を配置することにより、陽極から蒸発したカーボン粒子(典型的には更に触媒金属粒子)は上記温度範囲で好適に単層カーボンナノチューブを生成し得るので、効率的に単層カーボンナノチューブ含有生成物を陰極側導電板の対向面に付着させ得る。
かかる間隔で導電板間の隙間を設けることにより、陰極側導電板を、単層カーボンナノチューブ含有生成物を好適に生成し得る好適な温度環境の領域内に配置し得る。
本態様の製造装置では、金属触媒としてモリブデン(Mo)を含む合金触媒を使用する。典型的には、Mo−M合金(ここで、MはFe、Ni、Ni−Y合金及びCoから選択される一種又は二種以上である。)、即ちカーボンナノチューブ(典型的には単層カーボンナノチューブ)合成用触媒として採用される金属、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、ニッケル−イットリウム合金(Ni−Y合金)、コバルト(Co)等から選択される一種又は二種以上をモリブデン(Mo)と合金化させたものである。Moの導入により、陽極からのカーボン粒子の蒸発効率が向上し得る。
従って、このような金属触媒(例えばMo−Fe合金)を含有する材料を陽極に採用することにより、従来の触媒を用いる場合と比較してより高い収率(例えば2倍以上)で単層カーボンナノチューブ含有生成物(単層カーボンナノチューブ膜)を生成し得る。
即ち、本発明に係る単層カーボンナノチューブ製造方法は、対向する一対の電極間にアーク放電を発生させて該電極の少なくとも一方からカーボンを蒸発させて行うものである。また、当該製造方法は、前記対向する一対の電極を構成する陰極と陽極の各々に一つずつ電気的に接続された状態で、且つ、該一対の電極間の隙間よりも距離が長い隙間をあけて対向した状態で、一対の導電板を配置し、前記アーク放電により蒸発したカーボンからなる単層カーボンナノチューブを、前記一対の導電板のうち陰極側に配置された導電板の前記陽極と対向する面側において膜状に堆積させて捕捉することを特徴としている。
かかる構成の単層カーボンナノチューブ製造方法によると、上記導電板間において単層カーボンナノチューブ生成に好適な温度領域が広がり、当該領域に長く滞在し得るカーボン粒子(典型的には更に触媒金属粒子)が増加し得る。このため、単層カーボンナノチューブの生成(成長)領域と時間が共に増加することにより、高効率且つ高収率で単層カーボンナノチューブ膜を生成することができる。
この結果、かかる製造装置を用いることにより、該導電板間の空間領域内で単層カーボンナノチューブが高効率に生成され、当該単層カーボンナノチューブを含む生成物(蒸発物)は陰極側導電板の陽極との対向面上にほぼ選択的に付着、堆積していく。従って、高効率且つ高収率で単層カーボンナノチューブを捕捉、回収することができると共に、上記対向面と同程度の面積を有する膜状炭素質素材、即ち単層カーボンナノチューブ膜として回収することができる。更に、この単層カーボンナノチューブ膜は、上記対向面から容易に剥離されて自立膜として回収され得る。
なお、ここで開示される製造装置及び製造方法は、単層カーボンナノチューブの製造に
適する装置及び方法であるが、多層カーボンナノチューブの製造に使用することを制限するものではない。
これら陽極11及び陰極12は、いずれもスティック状(又は棒状)に形成されており、その中心軸が垂直方向Zに沿ってほぼ一直線上になるようにして、図1Aに示すように所定間隔L1の隙間14をあけて対向配置されている。なお、各電極11,12の形状はスティック状に限られず、互いに対向させ得る面を有する形状(例えば角柱状)であればよい。従って、電極の形状は、例えばいずれか一方又は両方がタブレット状であってもよく、また、形状及び/又は材質の異なる複数の構成部材(例えばスティック状の部材とタブレット状の部材)を組み立てて(接合して)なる組立型電極体であってもよい。例えば、後述の導電板21,22を介して2つの材質及び形状の異なる構成部材が接合してなる組立型電極体であって、全体形状としてスティック状に見える組立型電極体を、本実施形態に係る電極11,12として好ましく使用することができる。
図1及び図1Aには、スティック状の陽極11と陰極12とをその中心軸を垂直方向Zに沿って一直線上になる(即ち、該中心軸同士のなす角度がほぼ180°となる)ように配置した一例を示しているが、これら電極11,12の配置はこれに限定されない。例えば、陽極11及び陰極12の少なくとも一方(例えば陽極11)を垂直方向Zから外れた角度に配置することにより、陽極11の中心軸と陰極12の中心軸とのなす角度が鈍角となるように電極11,12を配置してもよい。陽極11の中心軸と陰極12の中心軸とのなす角度は90°以上、例えば120°〜180°程度の角度とすることができる。
好ましくは、陽極11と陰極12とをその中心軸をほぼ垂直方向Zに沿って一直線上になるように配置する。
ここで、より好ましい単層カーボンナノチューブ合成用触媒として、Moを含む合金触媒が挙げられる。典型的には、Mo−M合金(ここで、MはFe、Ni、Ni−Y合金及びCoから選択される一種又は二種以上)であって、従来の合成用触媒として採用され得る金属、即ちFe、Ni、Ni−Y合金、又はCo等から選択される一種又は二種以上をMoと合金化させたものである。当該合金触媒は、Moが電極(陽極)からのカーボン粒子の蒸発効率を向上させ得るので、従来よりも高い効率で単層カーボンナノチューブを合成するための優れた触媒としてより好ましく採用し得る。このような組成の陽極11は、例えばグラファイト粉末に上記合金触媒粉末を配合して圧粉成形することにより得ることができる。
なお、本実施形態に係る陽極11側及び陰極12側それぞれの支柱31,32は、雄ねじ構造であり、容器の一部に形成された図示しない雌ねじ孔に装着されている。そして支柱31,32の反応容器外に配置される一端は、モータ等の図示しないアクチュエータに接続されており、このアクチュエータを駆動させることにより、支柱31,32が回転し、それに伴う支柱31,32の垂直方向Zへの移動に伴い該支柱31,32に支持された電極11,12もまた垂直方向Zの両方向に移動可能としている。従って、当該アクチュエータを利用することにより、カーボン粒子の蒸発による陽極11の消耗に伴って、陰極12及び/又は陽極11を垂直方向Zに徐々に移動させることにより、両電極11,12間の隙間14を一定の距離(間隔L1)に保持することができる。なお、かかる垂直方向Zへの電極11,12の移動量(典型的には陰極12側の移動量)を設定するにあたっては、陽極11の消耗量(先端部の減り具合)又は両電極11,12間の隙間14の距離をセンサにより検知する、印加電圧から陽極11の消耗量を予測する、等の手法を適宜採用することにより、該消耗量に見合った(該消耗量を補填する)移動制御が実現される。
導電板21,22は耐熱性を有する導電材料から構成される。導電板21,22の構成材料として利用し得る材料としては、炭素材料、金属又は合金材料が挙げられるが、電極11,12の構成材料と同様の材料(例えばグラファイト)を好ましく採用することができる。電極11,12と同じ材料を採用することにより、アーク放電時に電極11(又は電極12)表面と導電体21(又は導電体22)表面とを均等に帯電させ得る。
上記導電板21,22の形状は特に限定されないが、電極11,12を挿通させる挿通孔(即ち、電極11,12の断面形状に対応したサイズの挿通孔)を中心に備えた略円板状であるものを好適に採用することができる。かかる形状の上記導電板21,22としては、その直径が80mm〜150mm(より好ましくは80mm〜120mm、更に好ましくは90mm〜100mm)のサイズに形成されているものを用いることができる。また、かかる導電板21,22の互いに対向する面21a,22aのうち、特に陰極12側の対向面22aには、アーク放電時に陽極11から蒸発し得るカーボン粒子(典型的には更に触媒金属粒子)からなる単層カーボンナノチューブ含有生成物が付着、堆積する。従って、該含有生成物を付着させ易く、且つ堆積後には剥離し易くすることを考慮すれば、上記対向面22aの表面粗さは3.2μm以下であることが好ましい。なお、これら導電板21,22の厚みについては特に限定されないが、扱い易さ等を考慮すれば、例えば3mm〜6mm程度の厚みのものを好ましく用いることができる。
かかる方法で一対の導電板21及び22を、陽極11及び陰極12に各々一つずつ挿脱可能に取り付ける際、好ましくは、陽極11側の導電板21の面方向(即ち、陰極12側の導電板22と対向し得る面21aの面方向)と陰極12側の導電板22の面方向(即ち、陽極11側の導電板21と対向し得る面22aの面方向)とが互いに平行関係となり且つ互いに水平方向(図1に示す方向X)に沿うように配置する。
対向する導電板21,22における互いの対向面21a,22aのなす角度は、陰極12側の導電板22の対向面22aが陽極11の対向面11a(即ちカーボン粒子、典型的には更に触媒金属粒子が蒸発し得る面)と対向し得るような角度であって、特に上記対向面22aが電極11,12間の隙間14、又は導電板21,22間の隙間24を移動(拡散)する単層カーボンナノチューブ含有生成物を効率良く捕捉し得るような角度に設定されていればよい。好ましくは、上記導電板21,22の対向面21a,22a同士のなす角度を±30°以下(好ましくは±10°以下、より好ましくは±5°以下)に設定する。且つ、当該対向面21a,22aの各面方向と水平面とのなす角度が±30°以下(好ましくは±10°以下、より好ましくは±5°以下)となるように設定する。典型的には、上記各対向面21a,22a同士の面方向のなす角度がゼロ(厳密に平行)、又はほぼゼロであり、互いに水平面とのなす角度がゼロ(厳密に水平)、又はほぼゼロであるように導電板21,22を配置する。このとき、電極11,12についても、これらの対向面11a,12aが互いに厳密な平行で且つ厳密な水平であるような配置であることがより好ましい。
かかる状態に配置することにより、導電板21,22間の隙間24は一様に間隔L2で一定(即ち平行)であるので、該導電板21,22は平行平板コンデンサーのような役割を果たし得る。即ち、アーク放電時の導電板21,22間において、水平方向(典型的には図1における方向X)に対して平行に等電位面が存在するため、該等電位面に垂直(即ち垂直方向Z)の向きに、その電界力が働く。即ち、導電板21,22の間に働く電界力は、垂直方向Zに沿って陽極11側から陰極12側の向きに一様な大きさで生じる。従って、陰極12側の導電板22の対向面22aは該電界力方向に対して垂直をなすので、陽極11から蒸発したカーボンから生じる単層カーボンナノチューブはより効率良く陰極12側の導電板22の対向面22aに付着し、堆積し得る。
また、上記含有生成物の生成に好適な温度領域としては900K〜2500Kが好ましい。このような温度領域は、従来公知の温度測定手段(例えば放射温度計)を利用してアーク放電時における反応容器2の内部空間4の温度分布を測定して把握することができる。
かかる温度分布を呈する領域内への導電板21,22の配置については、当該導電板21,22の各々が電極11,12の対向面11a,12aの各々から等しい距離で退行させた位置に取り付けられており、電極11,12間の隙間14の間隔L1が1mm〜3mmに設定されている場合には、上記導電板21,22間の隙間24の間隔L2を20mm〜100mm(好ましくは20mm〜80mm、より好ましくは30mm〜60mm)に設定することにより実現され得る。
次に、導電板21(又は導電板22)を、反応容器2の内部空間4に配されて垂直方向Zに沿って上面部2aから下方向に伸びる支柱31(又は底面部2bから上方向に伸びる支柱32)に対して、支柱31の下端部(又は支柱32の上端部)にセットする。このとき、電極11、12の対向面11a,12a間の隙間14の距離(間隔L1)が1mm〜3mmとなるように陽極11及び/又は陰極12の配置を調節する。
上記カーボンナノチューブ膜の膜厚は、電極材料や電極に含まれる触媒によっても左右され得るが、アーク放電の実施時間によっても調整することができる。例えば数秒〜数分(例えば60秒〜120秒)の実施により、数μm〜1mm程度の膜厚のカーボンナノチューブ膜を得ることができる。
なお、回収されたカーボンナノチューブ膜を従来公知の精製処理や加工処理に供することもできる。例えば、当該膜をほぐして、精製処理を実施後、得られた精製物を糸状に紡いでフィラメントに加工してもよい。かかる処理を施すことにより大量のカーボンナノチューブが得られる。従って、ここに開示される製造方法及び製造装置は、アーク放電法により単層カーボンナノチューブを多量に製造し得る方法及び装置となり得る。
上記製造方法に基づき、上記構成の製造装置1を用いて単層カーボンナノチューブ膜を製造した。以下に、採用した条件を示す。
陰極12にはグラファイトを用いた。また、陽極11の材料としては、MoとFeの原子比が1:1の組成からなるMo−Fe合金を1モル%含むグラファイトを用いた。
電極11,12の配置は、各極の中心軸方向が垂直方向Zに沿って一直線上にあるような配置(垂直配置)とし、導電板21,22の対向面21a,22aはほぼ厳密な平行で水平面内にあるような配置とした。電極11,12間の間隔L1を約2mm、導電板21,22間の間隔L2を約30mmに設定した。
上記電極反応容器2内の雰囲気ガスとしては、H2ガスとArガスとを40:60の体積比で混合した混合ガスを使用した。反応容器2内のガス圧を2.7×104Paに調整した。
電極11,12に30Vの電圧を印加して60〜70Aの直流電流を流し、90秒間のアーク放電を実施した。
アーク放電実施後、反応容器2の図示しない取出し口を開放し、そこから陰極12側の導電板22を陰極12と共に取り出した。当該導電板22の対向面22aに付着した単層カーボンナノチューブ膜をピンセットで端部を掴んで剥がした。
上記実験例1で得られた単層カーボンナノチューブ膜の観察を走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope、株式会社トプコン製、型式ABT−150F)によって行った。それらの写真を図3〜6に示す。図3は、実験例1で得られた単層カーボンナノチューブ膜におけるやや周縁部に近い部分のSEM写真(倍率20,000倍)であり、図4は、当該部分を拡大したSEM写真(倍率50,000倍)である。図5は、実験例1で得られた単層カーボンナノチューブ膜における中央部付近のSEM写真(倍率20,000倍)であり、図6は、当該部分を拡大したSEM写真(倍率50,000倍)である。
また、図5,6に示されるように、上記膜の中心部付近では、多量の単層カーボンナノチューブが上記対向面22aに多層構造をなしてクモの巣状に堆積(積層)していることがわかった。
なお、図示していないが、本実施例(上記実験例1)で得られた単層カーボンナノチューブ膜の他の部位について上記と同様の熱重量測定を行ったところ、図8に示される結果よりも高純度に単層カーボンナノチューブが堆積していることが確認された。
L2 導電板間の距離(間隔)
Z 垂直方向
1 単層カーボンナノチューブ製造装置
2 反応容器
4 反応容器の内部空間
11 陽極
11a 陰極との対向面
12 陰極
12a 陽極との対向面
14 電極間の隙間(空間)
21 陽極側の導電板
21a 陰極側の導電板との対向面
22 陰極側の導電板
22a 陽極側の導電板との対向面
24 導電板間の隙間(空間)
41 ガス供給管
42 ガス排出管
Claims (10)
- 反応容器と、
該反応容器内に対向し且つ隙間をあけて配置された一対の電極であって、該電極間においてアーク放電を発生させ且つ該電極の少なくとも一方からカーボンを蒸発させ得る一対の電極と、
該一対の電極を構成する陰極と陽極の各々に一つずつ電気的に接続された状態で配置される一対の導電板であって、前記一対の電極間の隙間よりも距離が長い隙間をあけて対向配置される一対の導電板と、
を備え、
ここで、前記一対の導電板のうち前記陰極側に配置された導電板は、前記陽極と対向する面側において前記蒸発したカーボンからなる単層カーボンナノチューブを膜状に堆積させて捕捉し得るように形成されている、単層カーボンナノチューブ製造装置。 - 前記一対の電極は、前記反応容器内で上下方向に配置されており、このうち下側が陽極となり、上側が陰極となるように配置される、請求項1に記載の単層カーボンナノチューブ製造装置。
- 前記一対の導電板は、対向する面同士が平行となるように配置される、請求項1又は2に記載の単層カーボンナノチューブ製造装置。
- 前記一対の導電板は、それぞれ、中心に挿通孔が形成された略円板状に形成されており、該挿通孔に前記一対の電極の何れかを挿通させた状態で前記一対の電極にそれぞれ挿脱可能に取り付けられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の単層カーボンナノチューブ製造装置。
- 前記導電板は、直径が80mm〜150mmのサイズに形成されている、請求項4に記載の単層カーボンナノチューブ製造装置。
- 前記一対の導電板のうち陰極側に配置される導電板は、アーク放電時の前記反応容器内の温度分布が900K〜2500Kを呈する領域に含まれる陰極部分に配置される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の単層カーボンナノチューブ製造装置。
- 前記一対の導電板の間隔が20mm〜100mmに設定される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の単層カーボンナノチューブ製造装置。
- 前記一対の電極のうちの陽極は、アーク放電によってカーボンを蒸発可能な材料から構成され、金属触媒としてMoを含む合金を含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の単層カーボンナノチューブ製造装置。
- 対向する一対の電極間にアーク放電を発生させて該電極の少なくとも一方からカーボンを蒸発させて行う単層カーボンナノチューブの製造方法であって、
前記対向する一対の電極を構成する陰極と陽極の各々に一つずつ電気的に接続された状態で、且つ、該一対の電極間の隙間よりも距離が長い隙間をあけて対向した状態で、一対の導電板を配置し、
前記アーク放電により蒸発したカーボンからなる単層カーボンナノチューブを、前記一対の導電板のうち陰極側に配置された導電板の前記陽極と対向する面側において膜状に堆積させて捕捉することを特徴とする、単層カーボンナノチューブ製造方法。 - 前記一対の電極を上下方向に対向するように、下側に陽極を配置し且つ上側に陰極を配置し、
前記陰極側に配置された導電板の陽極と対向する下向きの面によって、前記蒸発したカーボンからなる単層カーボンナノチューブであって前記反応容器内を陽極から陰極側に上昇する単層カーボンナノチューブを膜状に堆積させて捕捉することを特徴とする、請求項9に記載の単層カーボンナノチューブ製造方法。
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