JP5138948B2 - ポリウレタン塗膜材の表面仕上がり性改良方法 - Google Patents

ポリウレタン塗膜材の表面仕上がり性改良方法 Download PDF

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Description

本発明は、建築物の主に屋上、屋根などの防水工事に用いる塗膜防水材および室内用床材などに用いるポリウレタン塗膜材の表面仕上がり性改良する塗工方法に関するものである。
従来の技術では、2液型ポリウレタン塗膜材の場合、末端にイソシアネート成分を持つ主剤とポリヒドロキシ化合物成分である硬化剤の所定量を混合容器に採り、攪拌機等の混合機により均一に混合した後モルタル等に塗布しているが、塗布直後の液状塗膜の表面には混合攪拌により巻き込んだ泡や下地からの泡がいつまでも消えず表面に滞り、硬化時に細かい気泡が残り表面の仕上がり性の悪い塗膜を形成する危険性があった。この塗膜表面の泡抜けを良くする為に、一般的には樹脂との相溶性の良いキシレンやトルエン等の非極性芳香族炭化水素系有機溶剤を霧状に噴霧するか、または予め有機溶剤を加えて混合しておくかし、塗膜表面の粘度を下げ泡抜けを良くして仕上がり性を改良しているが未だ十分ではない。
また、施工終了後に揮発性芳香族炭化水素系有機溶剤が室内に残留して環境汚染物質となっていることも大きな問題である。
ポリウレタン塗膜材の塗工現場では、塗膜表面の仕上がり性を改善したり、また室内温度の低い厳冬期での施工では混合時の粘度が極端に高く塗膜を不均一化する可能性があるため、粘度を下げ均一に混合するために有機溶剤を加えたり、施工直後の液状塗膜の表面にキシレン等の有機溶剤を霧状に噴霧したりしている。このように塗工作業性を確保することを目的に多量の揮発性有機溶剤が使用されていることから、環境を著しく悪化するのみならず、有機溶剤中毒予防規則等に関連する現場作業者の健康障害を引き起こす原因ともなっている。
ポリウレタン樹脂系液状組成物に関しては、有害性、引火などの危険性が低減され、作業性、貯蔵安定性、接着性に優れた1液湿気硬化型ポリウレタン樹脂系液状接着剤組成物の、高分子系張り床材施工への使用方法がある。(例えば、特許文献1参照)。これは、分子内にイソシアネート基を有するポリウレタン樹脂に、イソシアネート基に対し不活性な常温で液体の含窒素化合物と、引火点が40℃以上であり常温で液体の非芳香族炭化水素系化合物と、沸点が260℃以上であり常温で液体のエステル系化合物とを含有する希釈溶剤を必須成分として混合してなることを特徴としている。
特開2004−2748公報
本発明は、混合時の巻き込みの泡やモルタル等の下地からの泡が抜け易く、硬化時に塗膜表面の仕上がり性に優れた連続皮膜を形成し、また揮発性の芳香族炭化水素系有機溶剤が原因となる引火による火災の危険性や作業者に対する有害性を低減化したポリウレタン塗膜床材やポリウレタン塗膜防水材、および塗膜表面の仕上がり性を改良する塗工方法を提供することを目的としている。
本発明者等は、表面仕上がり性の優れた塗膜を形成する塗膜床材や塗膜防水材などの開発に際し、現場施工時の攪拌混合において生じた泡や下地からの泡を抜け易くする為、予め硬化剤中に液状ポリウレタン樹脂と相溶性に乏しい非芳香族炭化水素系化合物を希釈溶剤として所定量を添加しておくか、又は攪拌混合時に添加することで、均一な液状塗膜となり、施工時の霧吹きによる噴霧の手間が省け、作業環境にも優しく、所望する仕上がり性も改善できることを突き止め、本発明を完成したものである。
すなわち本発明は、a.イソシアネートとポリオールとの反応によって得られるイソシアネート末端プレポリマーを(A)成分とし、該イソシアネート末端プレポリマーはトリレンジイソシアネートと、ポリオールとしてビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物ポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンプロピレンポリオールおよびポリオキシテトラメチレングリコールから選択される1種または2種以上とを反応させて得られたものであり、
b.芳香族ポリアミン架橋剤および/またはポリオール架橋剤を(B)成分とし、該芳香族ポリアミン架橋剤は、4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジイソプロピル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジイソプロピル−2,6−ジアミノベンゼンから選択される1種または2種以上であり、該ポリオール架橋剤はビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物ポリオール、ポリオキシプロピレンポリオールおよびポリオキシエチレンプロピレンポリオールから選択される1種または2種以上であり、
c.可塑剤を(C)成分とし、
d.引火点が40℃以上で、蒸留範囲が150℃以上である常温で液状の非芳香族炭化水素系化合物を希釈溶剤(D)成分とし、
e.主剤として(A)成分を使用し、硬化剤として(B)成分、(C)成分、(D)成分の混合物を使用し、硬化剤中の可塑剤(C)の使用量を主剤と硬化剤の混合量100質量部に対して5〜50質量部とし、硬化剤中の希釈溶剤(D)が、イソパラフィン系炭化水素化合物からなる1種または2種以上の混合物であり、その使用量は主剤と硬化剤もしくは全硬化剤成分との混合量100質量部に対して、1質量部以上30質量部未満であり、主剤と硬化剤とを、主剤中のプレポリマーのイソシアネート基と硬化剤中の芳香族ポリアミンのアミノ基および/またはポリオールの水酸基との合計当量比が0.8〜2.0となるようにし、また主剤と硬化剤との混合比を質量部で1:0.8〜1:2として施工現場で混合し、直ちに、または、
f.主剤として(A)成分を使用し、硬化剤成分として(B)成分と(C)成分の混合物、後添加する硬化剤成分として(D)成分を使用し、硬化剤中の可塑剤(C)の使用量を主剤と全硬化剤成分の混合量100質量部に対して5〜50質量部とし、硬化剤中の希釈溶剤(D)が、イソパラフィン系炭化水素化合物からなる1種または2種以上の混合物であり、その使用量は主剤と硬化剤もしくは全硬化剤成分との混合量100質量部に対して、1質量部以上30質量部未満であり、主剤と硬化剤成分とを、主剤中のプレポリマーのイソシアネート基と硬化剤中の芳香族ポリアミンのアミノ基および/またはポリオールの水酸基との合計当量比が0.8〜2.0となるようにし、また主剤と全硬化剤成分との混合比は後添加する硬化剤成分である希釈溶剤(D)量を全硬化剤成分に含め質量部で1:0.8〜1:2として施工現場で混合し、さらに後添加する硬化剤成分と共に混合し、直ちに
g.施工面に対して塗工、硬化せしめることを特徴とする表面仕上がり性が改良された2液型ポリウレタン塗膜材の塗工方法である。
前記した希釈溶剤(D)が、引火点が40℃以上で、蒸留範囲が160℃以上であるイソパラフィン系炭化水素化合物からなる1種または2種以上の混合物であり、その使用量は主剤と硬化剤もしくは全硬化剤成分との混合量100質量部に対して、1質量部以上30質量部未満であることを特徴とする塗工方法である。
前記したポリウレタン塗膜材が、2層以上の積層塗膜として使用されることを特徴とする塗工方法である。
本発明に記載した希釈溶剤(D)は、引火点が40℃以上で、蒸留範囲が150℃以上である常温で液状の非芳香族炭化水素系化合物のイソパラフィン系炭化水素化合物である。さらには、シクロパラフィン系の非芳香族炭化水素系化合物もポリウレタン塗膜材の表面仕上がり性改善に効果がある。従来、液状ポリウレタン樹脂と相溶性の良いキシレンやトルエン等が塗膜表面の仕上がり性改良の希釈溶剤として使用されてきたが、むしろ樹脂との相溶性に乏しい本発明の非芳香族炭化水素系化合物にその高い改善効果が認められたことは驚くべき事実であった。
本発明によれば、混合時の巻き込みの泡やモルタル等の下地からの泡が抜け易く、硬化時に塗膜表面の仕上がり性に優れた連続皮膜を形成し、また揮発性有機溶剤使用による引火による火災の危険性や作業者に対する有害性を低減化した、ポリウレタン塗膜床材やポリウレタン塗膜防水材、および塗膜表面の仕上がり性を改良することができる。本発明のポリウレタン塗膜材用希釈溶剤は、ポリウレタン塗膜床材や鉄筋コンクリート造り建築物の屋根および外壁などの防水工事や、老朽化による建造物のひび割れ等の補修工事に用いる塗膜防水材などにも使用でき、消泡的効果があり硬化時にピンホールやアバタが極端に少なく表面仕上がり性が良く、キシレン等を使用する従来の技術と比較し低臭でもあり優れている。
本発明の構成成分である希釈溶剤(D)は、引火点が40℃以上である液状の非芳香族炭化水素系化合物であり、イソパラフィン系化合物やシクロパラフィン系化合物及びテルペン系化合物等が挙げられる。
この液状の非芳香族炭化水素系化合物は、引火点が高いことより引火による火災の危険性や有害性の低い有機溶剤であり、イソシアネート基に対して不活性で常温では液状の化合物であり、単一化合物または2種類以上の混合物であっても良い。
これらの液状の非芳香族炭化水素系化合物としては、例えばイソパラフィン系であるIPソルベント1620(引火点49℃、蒸留範囲166―202℃、出光興産(株)製)、アイソパーG(引火点41℃、蒸留範囲158―175℃、エクソンモービル(有)製)、アイソパーH(引火点53℃、蒸留範囲176―187℃、エクソンモービル(有)製)、テルペン系のAソルベント(引火点41℃、蒸留範囲154―195℃、日本石油化学(株)製)、シクロパラフィン系のサートレックス60(引火点80℃、蒸留範囲205―260℃、エクソンモービル(有)製)等が挙げられる。
これらの希釈溶剤(D)の中で好ましい液状の非芳香族炭化水素系化合物は、引火点が40℃以上で、蒸留範囲が150℃以上のイソパラフィン系炭化水素化合物である。
特に好ましいものは、主としてC10以上のイソパラフィンであるIPソルベント1620、アイソパーHである。
本発明の2液型ポリウレタン塗膜材は、主剤と硬化剤から成る2成分系で構成され、各成分を施工時に攪拌混合して使用する。硬化剤中の希釈溶剤(D)の配合量は、主剤と硬化剤もしくは全硬化剤成分との混合量100質量部に対して1質量部以上30質量部未満の範囲である。好ましくは塗膜性能や塗膜材の表面仕上がり状態から2〜20質量部が望ましい。更に好ましくは2〜7質量部である。1質量部未満では形成塗膜材の表面仕上がり性が十分でなく、30質量部以上では成膜後の塗膜表面に亀甲模様が生じ、表面仕上がり性に問題がある。
前記した範囲内の配合量であれば、他のウレタン基材との密着性にも優れ、また良好な接着性能を有する。
本発明の2液型ポリウレタン塗膜材は、各成分を施工時に攪拌混合して使用するが、硬化剤中に所定量の希釈溶剤(D)を添加しておくか、又は希釈溶剤(D)を硬化剤中に添加するのではなく、攪拌混合時に添加することにより仕上がり性を改善することができるのである。また希釈溶剤(D)を硬化剤中に入れずに、攪拌混合物を液状塗膜として施工直後の液状塗膜の表面に希釈溶剤(D)を霧状に噴霧する方法も仕上がり性の改善には非常に有効である。
霧状に噴霧する場合の希釈溶剤(D)の配合量は、主剤と全硬化剤成分との混合量100質量部に対して1質量部以上30質量部未満の範囲であり、好ましくは2〜7質量部である。
以下、実施例においてさらに詳細に説明する。(希釈溶剤の割合は、主剤と硬化剤の合計量に対する質量%を示す。)
ポリウレタン塗膜床材であるHCパークM(保土谷建材工業(株)製)の主剤75質量部と硬化剤60質量部とを混合容器に秤取り、各希釈溶剤を所定量加え、ゆっくりと15秒ほど手攪拌にて混合した。
その後、機械攪拌(550rpm/分×1分間)で均一に混合し、混合容器から液状塗膜材をガラス板上に流し出し、そのまま恒温室(23℃×55%RH)で養生した。
養生後、硬化した各塗膜材表面の気泡個数とそのサイズを計測し評価した。
計測結果は、[表1]の通りである。
[表1]からも分かるように、希釈溶剤を5質量%添加で比較すると、イソパラフィン系炭化水素であるIPソルベント1620、アイソパーHが特に塗膜材表面の仕上がり性に優れていることがわかる。
Figure 0005138948
従来使用されている希釈溶剤であるキシレン、トップシンナー、酢酸エチルと比較し、その塗膜材表面の仕上がり性効果を比較した。
ポリウレタン塗膜床材であるHCパークM(保土谷建材工業(株)製)の主剤75質量部と硬化剤60質量部とを混合容器に秤取り、各希釈溶剤を所定量加え、ゆっくりと15秒ほど手攪拌にて混合した。
その後、機械攪拌(550rpm/分×1分間)で均一に混合し、混合容器から液状塗膜材をガラス板上に流し出し、そのまま恒温室(23℃×55%RH)で養生する。
養生後、硬化した各塗膜材表面の気泡個数とそのサイズを計測し評価した。
計測結果は、[表2]の通りである。
Figure 0005138948
[表2]においては、IPソルベント1620単独またはIPソルベント1620とキシレン併用系が塗膜材の表面仕上がり性に優れていることがわかる。
さらに、HCパークMでIPソルベント1620とキシレンについて同一条件による比較試験を行った。
ポリウレタン塗膜床材であるHCパークM(保土谷建材工業(株)製)の主剤75質量部と硬化剤60質量部とを混合容器に秤取り、希釈溶剤を所定量加え、ゆっくりと15秒ほど手攪拌にて混合した。
その後、機械攪拌(550rpm/分×1分間)で激しく泡立てながら混合し、混合容器から液状塗膜材をガラス板上に流し出し、そのまま恒温室(23℃×55%RH)で養生した。養生後、硬化した各塗膜材表面の気泡個数とそのサイズを計測し評価した。
計測結果は、[表3]の通りである。
Figure 0005138948
[表3]においては、希釈溶剤量を5質量%に統一しIPソルベント1620とキシレンを比較したが、Sサイズの泡の数はIPソルベント1620が極めて少なく、表面仕上がり性に優れていることがわかる。
さらに、上記希釈溶剤を使用した場合のHCパークMの硬化塗膜物性(標準物性)を検討した。
ポリウレタン塗膜床材であるHCパークM(保土谷建材工業(株)製)の主剤75質量部と硬化剤60質量部とを混合容器に秤取り、各希釈溶剤を所定量加え、ゆっくりと15秒ほど手攪拌にて混合した。
その後、機械攪拌(550rpm/分×1分間)で均一に混合し、混合容器から液状塗膜材をガラス板上に流し出し、そのまま恒温室(23℃×55%RH)で7日間養生して、塗膜物性(標準物性)を測定した。
測定結果は、[表4]の通りであり、どちらの希釈溶剤を使用しても、標準物性は良好な結果である。
Figure 0005138948
ポリウレタン塗膜防水材であるHCエコプルーフS(E)(保土谷建材工業(株)製)の主剤33質量部と硬化剤66質量部とを混合容器に秤取り、各希釈溶剤を所定量加え、ゆっくりと15秒ほど手攪拌にて混合した。
その後、機械攪拌(550rpm/分×1分間)で均一に混合し、混合容器から液状塗膜材をガラス板上に流し出し、そのまま恒温室(23℃×55%RH)で7日間養生して、塗膜物性(標準および耐熱)を測定した。
測定結果は、[表5]の通りである。
Figure 0005138948
[表5]においては、HCエコプルーフS(E)の主剤と硬化剤の合計量に対して、希釈溶剤を0、2、5、10、20質量%添加し、その塗膜物性(標準物性、耐熱物性)を測定した。
どの希釈溶剤も20質量%までは、JIS A6021のウレタンゴム系1類に適合し、塗膜表面の仕上がり性にも問題はない。
希釈溶剤量の上限範囲を決定するため、HCエコプルーフS(E)を用い希釈溶剤量を30質量%まで増量し、その性能評価を行った。
ポリウレタン塗膜防水材であるHCエコプルーフS(E)(保土谷建材工業(株)製)の主剤33質量部と硬化剤66質量部とを混合容器に秤取り、希釈溶剤のIPソルベント1620を0、2、5、10、20、25、30質量%まで添加し、それぞれゆっくりと15秒ほど手攪拌にて混合した。
その後、機械攪拌(550rpm/分×1分間)で均一に混合し、混合容器から液状塗膜材をガラス板上に流し出し、そのまま恒温室(23℃×55%RH)で7日間養生して、塗膜物性(標準および耐熱)を測定した。
測定結果は、[表6]の通りである。
Figure 0005138948
[表6]において、塗膜物性(標準物性、耐熱物性)は、JIS A6021に適合しているが、希釈溶剤量が30質量%になると塗膜表面に亀甲模様が生じ、表面仕上がり性に問題がある。
ポリウレタン塗膜材同志の接着試験を実施した。
接着試験の下塗り材としては、通年用であるウレタン防水材HCエコプルーフS(E)及びミリオネートCSFブラックを用いた。上記防水材はそれぞれ規定の配合量にて混合すると共に希釈溶剤として、キシレンまたはIPソルベント1620を防水材の総量に対し0質量%、5質量%添加し、均一になるまで攪拌混合し、混合容器から液状塗膜材をモルタル板上に流し出し、そのまま恒温室(23℃×55%RH)にて養生し成膜させたものを用いた。
上塗り材としてはHCパークMに、希釈材としてキシレンまたはIPソルベント1620をHCパークMの総量に対して5質量%、10質量%添加し、均一になるまで攪拌混合したものを用いて、これを不織布に十分に含浸させた。
十分含浸した不織布を層間に空気が入らないように下塗り材表面に馴染ませるように置き、恒温室内(23℃×55%RH)条件下にて1週間養生した。また、下塗りと上塗りの間隔は1日、3日、7日とし、不織布サイズは3cm×15cmとした。
接着力測定は不織布周囲に切れ込みを入れ、180℃方向に引っ張り、その荷重を測定した。
測定結果は、[表7]の通りである。
Figure 0005138948
[表7]においては、希釈溶剤の違いによる層間接着力の差は認められない。
[比較例1]
ポリウレタン塗膜床材であるHCパークM(保土谷建材工業(株)製)の主剤75質量部と硬化剤60質量部とを混合容器に秤取り、ゆっくりと15秒ほど手攪拌にて混合した。
その後、機械攪拌(550rpm/分×1分間)で激しく泡立てながら混合し、混合容器から液状塗膜材をガラス板上に流し出し、そのまま恒温室(23℃×55%)で養生した。
養生後、硬化した各塗膜材表面の気泡個数とそのサイズを計測し評価した。
計測結果は、[表8]の通りである。
Figure 0005138948
[比較例2]
ポリウレタン塗膜防水材であるミリオネートCSFブラック(保土谷建材工業(株)製)の主剤33質量部と硬化剤66質量部とを混合容器に秤取り、ゆっくりと15秒ほど手攪拌にて混合した。
その後、機械攪拌(550rpm/分×1分間)で激しく泡立てながら混合し、混合容器から液状塗膜材をガラス板上に流し出し、そのまま恒温室(23℃×55%)で養生した。
養生後、硬化した各塗膜材表面の気泡個数とそのサイズを計測し評価した。
計測結果は、[表9]の通りである。
Figure 0005138948
[比較例3]
ポリウレタン塗膜防水材であるHCエコプルーフS(E)(保土谷建材工業(株)製)の主剤33質量部と硬化剤66質量部とを混合容器に秤取り、ゆっくりと15秒ほど手攪拌にて混合した。
その後、機械攪拌(550rpm/分×1分間)で激しく泡立てながら混合し、混合容器から液状塗膜材をガラス板上に流し出し、そのまま恒温室(23℃×55%)で養生した。
養生後、硬化した各塗膜材表面の気泡個数とそのサイズを計測し評価した。
計測結果は、[表10]の通りである。
Figure 0005138948
これらの実施例から、ポリウレタン塗膜材表面の仕上がり性の改良は、希釈溶剤(D)として引火点が40℃以上で、蒸留範囲が150℃以上であるイソパラフィン系炭化水素化合物の添加が、非常に効果的であることは明りょうである。比較例で示す通り一般的に高沸点有機溶剤と呼ばれるキシレン等の添加では塗膜は形成するが、硬化時の塗膜表面はピンホールやアバタが残り表面仕上がり性は明らかに良くない状態であり、従来の技術と比較して本発明の2液型ポリウレタン塗膜材は、有害性が低く、また低臭でもあり、有用性は歴然である。

鉄筋コンクリート造り建築物の塗膜床材、屋根および外壁などの防水工事や老朽化による建造物のひび割れ等の補修工事に用いる塗膜防水材は勿論、下地のコンクリートやモルタル、更には補修前のウレタン塗膜層(基材)への塗り重ね施工にも使用できる。



































Claims (4)

  1. a.イソシアネートとポリオールとの反応によって得られるイソシアネート末端プレポリマーを(A)成分とし、該イソシアネート末端プレポリマーはトリレンジイソシアネートと、ポリオールとしてビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物ポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンプロピレンポリオールおよびポリオキシテトラメチレングリコールから選択される1種または2種以上とを反応させて得られたものであり、
    b.芳香族ポリアミン架橋剤および/またはポリオール架橋剤を(B)成分とし、該芳香族ポリアミン架橋剤は、4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジイソプロピル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジイソプロピル−2,6−ジアミノベンゼンから選択される1種または2種以上であり、該ポリオール架橋剤はビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物ポリオール、ポリオキシプロピレンポリオールおよびポリオキシエチレンプロピレンポリオールから選択される1種または2種以上であり、
    c.可塑剤を(C)成分とし、
    d.引火点が40℃以上で、蒸留範囲が150℃以上である常温で液状の非芳香族炭化水素系化合物を希釈溶剤(D)成分とし、
    e.主剤として(A)成分を使用し、硬化剤として(B)成分、(C)成分、(D)成分の混合物を使用し、硬化剤中の可塑剤(C)の使用量を主剤と硬化剤の混合量100質量部に対して5〜50質量部とし、硬化剤中の希釈溶剤(D)が、イソパラフィン系炭化水素化合物からなる1種または2種以上の混合物であり、その使用量は主剤と硬化剤もしくは全硬化剤成分との混合量100質量部に対して、1質量部以上30質量部未満であり、主剤と硬化剤とを、主剤中のプレポリマーのイソシアネート基と硬化剤中の芳香族ポリアミンのアミノ基および/またはポリオールの水酸基との合計当量比が0.8〜2.0となるようにし、また主剤と硬化剤との混合比を質量部で1:0.8〜1:2として施工現場で混合し、直ちに、または、
    f.主剤として(A)成分を使用し、硬化剤成分として(B)成分と(C)成分の混合物、後添加する硬化剤成分として(D)成分を使用し、硬化剤中の可塑剤(C)の使用量を主剤と全硬化剤成分の混合量100質量部に対して5〜50質量部とし、硬化剤中の希釈溶剤(D)が、イソパラフィン系炭化水素化合物からなる1種または2種以上の混合物であり、その使用量は主剤と硬化剤もしくは全硬化剤成分との混合量100質量部に対して、1質量部以上30質量部未満であり、主剤と硬化剤成分とを、主剤中のプレポリマーのイソシアネート基と硬化剤中の芳香族ポリアミンのアミノ基および/またはポリオールの水酸基との合計当量比が0.8〜2.0となるようにし、また主剤と全硬化剤成分との混合比は後添加する硬化剤成分である希釈溶剤(D)量を全硬化剤成分に含め質量部で1:0.8〜1:2として施工現場で混合し、さらに後添加する硬化剤成分と共に混合し、直ちに
    g.施工面に対して塗工、硬化せしめることを特徴とする表面仕上がり性改良された2液型ポリウレタン塗膜材の塗工方法
  2. 前記した希釈溶剤(D)が、引火点が40℃以上で、蒸留範囲が160℃以上であるイソパラフィン系炭化水素化合物からなる1種または2種以上の混合物であり、その使用量は主剤と硬化剤もしくは全硬化剤成分との混合量100質量部に対して、1質量部以上30質量部未満であることを特徴とする請求項1に記載の表面仕上がり性が改良された2液型ポリウレタン塗膜材の塗工方法
  3. 前記したポリウレタン塗膜材が、2層以上の積層塗膜として使用されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表面仕上がり性が改良された2液型ポリウレタン塗膜材の塗工方法
  4. 前記した希釈溶剤(D)の配合量は、主剤と硬化剤もしくは全硬化剤成分との混合量100質量部に対して、1質量部以上30質量部未満を予め分割しておき、液状塗膜施工直後の塗膜の表面に霧状に噴霧することを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかの項に記載の表面仕上がり性が改良された2液型ポリウレタン塗膜材の塗工方法。
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