JP5124218B2 - 地山補強土構造及び地山補強土工法 - Google Patents

地山補強土構造及び地山補強土工法 Download PDF

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本発明は、地山補強土構造及び地山補強土工法に関し、特に、小規模から中規模の不安定土塊(すべり面深さが3m〜5m程度)を備えた斜面の安定化を図るのに有効な地山補強土構造及び地山補強土工法に関する。
従来、斜面の安定化を図る対策工として、抑止杭工、深礎杭工、グラウンドアンカー工、切土補強土工(ロックボルト)等が知られており、例えば、地すべり対策等のような大規模の不安定土塊を備えた斜面を対象とする場合には抑止杭工や深礎杭工が採用され、それよりも小規模の不安定土塊を備えた斜面を対象とする場合にはグラウンドアンカー工や切土補強土工が採用されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−303480号公報
ところで、実際に現場で遭遇する斜面崩壊のほとんどは、すべり面の深度が5m未満の小規模から中規模の不安定土塊を備えた斜面を対象としているため、グラントアンカー工あるいは切土補強工を選択して採用することになるが、グラントアンカー工及び切土補強工には以下のような問題があるため、それらの問題を把握した上で対象とする現場にとって最適な工法を選択して採用する必要がある。
(1)グラウンドアンカー工
グラウンドアンカー工は、斜面安定工法としての信頼性は高いが、地盤工学会基準などによる設計仕様の制約があり、アンカーの自由長は最小4m、定着長は最小3mと規定されている。このため、アンカーの全長は最低でも7mとする必要があり、不安定土塊の規模から不要な場合でも、アンカー全長を最低でも7mとしなければならず、不経済な設計仕様となってしまう。
また、アンカーのピッチは最大5mが目安とされており、かつ中抜け破壊の虞もあるため、必要抑止力が小さい場合でも安易にピッチを大きくすることができず、不経済な設計仕様になってしまう。
さらに、施工には大型機械(二重管削孔機等)が必要になるため、機動性、施工性、工期、経済性の面で支障が生じる場合がある。
さらに、材料選定、施工方法、品質管理方法等の施工管理技術が確立しているため、厳格で煩雑な施工管理を行なう必要があり、これを怠った場合には、アンカーテンドンの引抜け事故等の不具合が生じることがある。
(2)切土補強工
切土補強工は、東日本高速道路株式会社等の設計施工基準により、補強材の長さは最大5m、ピッチは最小1m間隔と規制されている。このため、対象とする斜面の不安定土塊の規模が当該工法の適用範囲の上限付近あるいは上限を超える場合は、設計上、安定を確保できず、適用できない場合がある。
また、小型で簡易な削孔機を用いることができ、かつ、施工管理が容易であるため、グラウンドアンカー工に比べて施工性は良いが、その反面、安定対策工法としての信頼性の面では劣る。この原因として、例えば、地山性状により引抜き抵抗力が大きく変動し易いことが挙げられる。これにより、設計で期待していた安定度が確保されず、補強したにもかかわらず、斜面崩壊を招いてしまうことがある。
上記のように、グラウンドアンカー工法及び切土補強工は、それぞれの工法としての特徴や優位性を有しているため、基本的には適材適所に計画すれば必要十分な効果が期待できるが、予想される不安定土塊が小規模から中規模の場合には、グラウンドアンカー工では過大な仕様で不経済になってしまい、切土補強土工では所定の安定度を確保できないことがある。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、小規模から中規模の不安定土塊を備えた斜面の安定化を図る場合に、既存の設計基準に拘束されることなく、所定の安定度を確保できるとともに、経済性の面で有利な地山補強土構造及び地山補強土工法を提供することを目的とする。
上記のような課題を解決するために、本発明は、以下のような手段を採用している。
すなわち、請求項1に係る発明は、地山の斜面を安定化させるために、地山の地盤に施工される地山補強土構造であって、前記地盤に削孔される孔と、該孔内に挿入される補強材と、該補強材の前記地盤への定着部に設けられる複数の節と、前記定着部の外周面と前記孔の内面との間に設けられるとともに、前記定着部の周方向に少なくとも2つに分割され、かつ各々が前記補強材とは別体に形成されて前記補強材から独立して設けられて、前記補強材からの荷重を前記地盤に伝達させる伝達部材と、前記補強材に緊張力を付与した状態で前記補強材の頭部を前記地盤の表面に定着させる定着具とを備えていることを特徴とする。
本発明地山補強土構造によれば、補強材に緊張力を付与した場合に、その緊張力は補強材の定着部の複数の節を介して各伝達部材に伝達され、各伝達部材を介して地盤に伝達されることになる。この場合、各伝達部材は、補強材の定着部の周方向に少なくとも2つに分割され、かつ、各々が前記補強材とは別体に形成されて前記補強材から独立して設けられているので、補強材からの荷重によって各伝達部材が破壊されるのを防止でき、補強材の緊張力を各伝達部材を介して地盤に伝達させることができることになる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の地山補強土構造であって、前記補強材の各節は、外周面が前記孔の奥側に向かって順次大径となるテーパ面に形成されていることを特徴とする。
本発明による地山補強土構造によれば、補強材に緊張力を付与した際に、補強材の定着部の各節のテーパ面の作用によって各伝達部材が地盤の孔の内面に強く押し付けられることになるので、各伝達部材と地盤との付着力を高めることができ、補強材の引抜き抵抗力を高めることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の地山補強土構造であって、前記各伝達部材は、前記補強材の定着部の外周面と前記孔の内面との間に設けられる袋体と、該袋体の内部に加圧注入されるグラウト材とからなることを特徴とする。
本発明による地山補強土構造によれば、各伝達部材は、袋体と袋体の内部に加圧注入されるグラウト材とによって構成され、この伝達部材を介して補強材からの荷重が地盤に伝達され、各伝達部材が地盤の孔の内面に強く押し付けられることになる。
請求項4に係る発明は、請求項1から3の何れかに記載の地山補強土構造であって、前記補強材の定着部の各部には、グリス塗布等による滑材処理が施されていることを特徴とする。
本発明による地山補強土構造によれば、補強材に緊張力を付与した際に、補強材の定着部を各伝達部材の内側でスムーズに相対変位させることができるので、補強材からの荷重を各伝達部材に効率よく伝達させることができ、各伝達部材を地盤の孔の内面に強く押し付けることができる。
請求項5に係る発明は、請求項1から4の何れかに記載の地山補強土構造であって、前記補強材には、前記地盤の孔内にグラウト材、油脂等の防錆材を注入することによる防錆処理が施されていることを特徴とする。
本発明による地山補強土構造によれば、補強材に施した防錆処理によって補強材を空気、水分等から遮蔽することができるので、補強材の各部に錆等が発生するのを防止できる。
請求項6に係る発明は、地山の斜面を安定化させるために、地山の地盤に地山補強土構造を施工するための地山補強土工法であって、前記地盤に孔を削孔する工程と、定着部に複数の節を有する補強材の前記定着部に少なくとも2つの袋体を取り付け、この状態で前記補強材を前記孔内に挿入する工程と、前記各袋体内にグラウト材を加圧注入して、前記補強材の定着部の外周面と前記孔の内面との間に、前記定着部の周方向に少なくとも2つに分割され、かつ、各々が前記補強材とは別体に形成されて前記補強材から独立して設けられて、前記補強材からの荷重を前記地盤に伝達させる伝達部材を形成する工程と、前記補強材に緊張力を付与した状態で前記補強材の頭部を定着具により前記地盤の表面に定着させる工程とを備えていることを特徴とする。
本発明地山補強土工法によれば、地盤に孔を削孔し、この孔内に補強材を挿入し、補強材の定着部に取り付けた各袋体にグラウト材を加圧注入することにより、補強材の定着部の外周面と地盤の孔の内面との間に少なくとも2つの伝達部材を形成し、補強材に緊張力を付与した状態で補強材の頭部を定着具により地盤の表面に定着させることにより、地山の斜面の安定化を図ることができる。この場合、各伝達部材は、補強材の定着部の周方向に少なくとも2つに分割され、かつ、各々が補強材とは別体に形成されて補強材から独立して設けられているので、補強材からの荷重によって各伝達部材が破壊されるのを防止でき、補強材の緊張力を各伝達部材を介して地盤に伝達させることができる。
以上、説明したように、本発明の本発明の地山補強土構造及び地山補強土工法によれば、補強材の定着部の外周面と地山の孔の内面との間に少なくとも2つの伝達部材を設け、この伝達部材を、補強材の定着部の周方向に少なくとも2つに分割し、かつ、各々が補強材とは別体に形成して補強材から独立して設けているので、補強材に緊張力を付与した際に補強材からの荷重によって各伝達部材が破壊されるのを防止でき、補強材の緊張力を各伝達部材を介して地盤に伝達させることができることになる。
また、補強材に緊張力を付与した際に、補強材の定着部の節によって各伝達部材を地盤の孔の内面に強く押し付けることができるので、各伝達部材の地盤の孔の内面に対する付着力を高めることができ、補強材による引抜き抵抗力を高めることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図5には、本発明による地山補強土構造の一実施の形態が示されていて、図1は地山補強土構造の全体を示す概略図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図2のB−B線断面図、図4は補強材の定着部の拡大図、図5は補強材の定着部に袋体を取り付けた状態を示す説明図である。
すなわち、本実施の形態の地山補強土構造は、小規模から中規模の不安定土塊(すべり面深さが3m〜5m程度)を備えた斜面の安定化を図るのに有効なものであって、図1〜図3に示すように、地山1の地盤2に削孔される孔4と、孔4内に挿入される補強材10と、補強材10の定着部13の外周面13aと孔4の内面4aとの間に設けられ、定着部13の周方向に分割された少なくとも2つ(本実施の形態では3つ)の伝達部材20と、補強材10の頭部11を地盤2の表面3に定着させる定着具30とを備えている。
地山1の地盤2の孔4は、地山1の地盤2を小型の削孔機(例えば、油圧ショベル搭載型の削孔機等)を用いて単管削孔方式により削孔することにより形成される。この場合、地山1の地盤2の地質、地層構成、すべり面5の形状等に応じて、孔4の直径、深さ、数、ピッチ等が設定される。
補強材10は、例えばPC鋼棒(ケビンデスターブ等の総ネジPC鋼棒)からなるものであって、地山1のすべり面5よりも深い部分に位置する定着部13と、それよりも浅い部分に位置する自由長部12と、地山1の表面3の外方に位置する頭部11とからなり、定着部13には複数の節14が定着部13の全長に亘って所定の間隔ごとに一体に設けられている。
節14は、外周面が所定の角度(20°〜30°)のテーパ面15に形成される略円錐台形状をなすものであって、中心部に設けられたねじ孔(図示せず)内に補強材10を螺合させることにより、補強材10の定着部13に取り付けられる。
なお、節14は、略円錐台形状に限らず、略三角円錐形状、角錐形状、台形状等としても良い。
節14は、補強材10の定着部13の所定の位置に位置決めした状態で溶接、接着剤等の固定手段によって定着部13に固定される。なお、節14は、機械加工又は鋳造によって略円錐台形状に形成される。
伝達部材20は、袋体21と、袋体21の内部に加圧注入されるグラウト材22(例えば、セメントミルク)とから構成される。本実施の形態においては、略同一形状、大きさの3つの伝達部材20が補強材10の定着部13の外周面13aと孔4の内面4aとの間に設けられている。
3つの伝達部材20は、補強材10の定着部13の外周面13aから独立した状態で、かつ、各々の伝達部材20が周方向に互いに分割された状態で、補強材10の定着部13の外周面13aと孔4の内面4aとの間に設けられている。
袋体21は、耐圧性、伸縮性、及び透水性を有する材料(例えば、合成樹脂製の不織布、織布等)からなる袋状をなすものであって、補強材10の定着部13の外周面13aに周方向に等間隔ごとに配置され、各袋体21の内部にグラウト材22が加圧注入されている。
各袋体21の口部は、図5に示すように、各袋体21の内部に挿入されている注入ホース23の外周面にバンド24によって締め付けられ、各袋体21の内部に注入ホース23を介してグラウト材22を加圧注入する際に、各袋体21の口部からグラウト材22が漏れ出るのを防止している。
補強材10の定着部13の外周面13aには、グリス塗布等による滑材処理が施され、この滑材処理によって補強材10の定着部13の外周面13aと各伝達部材20との間の摩擦抵抗が低減され、補強材10に緊張力を付与した際に、補強材10の定着部13を各伝達部材20の内側で滑り易くしている。
補強材10には、各伝達部材20の袋体21の内部に加圧注入したグラウト材22が固化した後に所定の緊張力が付与され、この状態で地盤2の表面3から突出している頭部11が定着具30によって地盤2の表面3に定着される。
定着具30は、例えば、地盤2の表面3に設けられるコンクリート製又は金属製の受圧板31と、受圧板31を貫通して突出した補強材10の頭部11に螺合されるナット32とから構成され、補強材10に緊張力を付与した状態で補強材10の頭部11にナット32を螺合させて締め付けることで、補強材10の頭部11が地盤2の表面3に定着される。
地盤2の孔4内には、補強材10に緊張力を付与した後に、グラウト材、油脂等の防錆材25が注入される。防錆材25を地盤2の孔4内に注入することにより、防錆材25が地盤2の孔4の隙間内に充填され、補強材10の全体に亘って防錆処理が施され、補強材10の各部に錆びが発生するのが防止される。
次に、上記のように構成した地盤補強土構造を施工するための地盤補強土工法について説明する。
この地盤補強土工法は、削孔工程、補強材の挿入工程、グラウト材の注入工程、頭部処理工程、防錆処理工程を備えており、これらの工程を経ることにより、対象とする地山1の斜面の安定化を図ることができる。
(1)削孔工程
削孔工程は、地山1の地盤2に削孔機を用いて所定の径、深さの孔4を削孔する工程であって、地山1の地盤2の地質、地層構成、すべり面の形状等に応じて、孔4の直径、深さ、数、ピッチ等を設定する。
本実施の形態においては、小規模から中規模の不安定土塊(すべり面5の深さが3m〜5m程度)を備えた斜面を対象としているので、小型の削孔機(油圧ショベル搭載型の削孔機等)を用いて単管削孔方式により削孔することができる。
(2)補強材の挿入工程
補強材の挿入工程は、削孔した地盤2の各孔4内に補強材10を挿入する工程であって、例えば、図5に示すように、PC鋼棒(ケビンデスターブ等の総ネジPC鋼棒)からなる補強材10の定着部13に3つの袋体21を適宜の手段(紐で縛りつける等)により取り付け、この状態で補強材10と袋体21とを一緒にして地盤2の孔4内に挿入し、補強材10の定着部13及び3つの袋体21を孔4内の所定の位置に位置決めする。
この場合、補強材10を各孔4内に挿入する前に、図4に示すように、補強材10の定着部13に複数の節14を所定の位置に取り付け、溶接等の固定手段によって固定しておく。また、各袋体21の内部にグラウト材22を注入するための注入ホース23挿入し、袋体21の口部をバンド24によって注入ホース23の周面に締め付けておく。さらに、定着部13の各部の周面にグリス等を塗布することによって滑材処理を施しておく。
(3)グラウト材注入工程
グラウト材注入工程は、図5に示した注入ホース23を介して各袋体21の内部にグラウト材22を加圧注入する工程であって、各袋体21の内部にグラウト材22を所定の圧力で加圧注入する。各袋体21の内部にグラウト材22を加圧注入することにより、図2及び図3に示すように、各袋体21が膨張変形して伝達部材20が形成され、補強材10の定着部13の外周面13aと孔4の内面4aとの間に各伝達部材20が補強材10から独立した状態で、かつ周方向に互いに分割された状態で設けられる。この場合、3つの袋体21に同時にグラウト材22を加圧注入して3つの袋体21を同時に膨張変形させることにより、略同一形状、大きさの3つの伝達部材20が補強材10の定着部13の外周面13aと孔4の内面4aとの間に設けられる。
(4)頭部処理工程
頭部処理工程は、補強材10の頭部11を地盤2の表面3に定着させる工程であって、各袋体21の内部に加圧注入したグラウト材22が固化した後に、図1及び図2に示すように、地盤2の表面3に金属製又はコンクリート製の受圧板31を配置し、油圧ジャッキ等により補強材10に緊張力を付与した状態で、補強材10の頭部11にナット32を螺合させて締め付け、補強材10の頭部11を地盤2の表面3に定着させる。この場合、受圧板31とナット32とによって定着具30が構成される。なお、定着具30は、上記のような構成のものに限らず、他の周知の定着具を使用してもよい。
(5)防錆処理工程
防錆処理工程は、図2に示すように、地盤2の孔4内にグラウト材や油脂等の防錆材25を注入し、孔4内の隙間に防錆材25を充填することにより、補強材10の自由長部12及び定着部13の全長に亘って防錆処理を施す工程であって、これにより、補強材10が空気や水から遮断されて補強材10の各部に錆びが発生するのが防止される。
そして、上記のような削孔工程、補強材の挿入工程、グラウト材の注入工程、頭部処理工程、及び防錆処理工程を経ることにより、対象とする地山1の斜面の安定化を図ることができ、地すべり等の地盤崩壊が防止されることになる。
上記のように構成した本実施の形態による地山補強土構造及び地山補強土工法にあっては、対象とする斜面の不安定土塊が小規模から中規模(すべり面5の深度が5m未満)の場合に、小型の削孔機(油圧ショベル搭載型の削孔機等)を用いて単管削孔方式により施工することができるので、機動性、施工性を向上させることができる。また、施工箇所が狭隘な場合であっても、足場の上部にスキッドタイプの小型の削孔機を載せることにより削孔が可能となる。さらに、簡易で安価な削孔機を用いることができるので、削孔費を削減することができる。
さらに、補強材10の定着部13に設けた外周面がテーパ面15の節14と、節14の外周側に設けた伝達部材20との相互作用により、補強材10に緊張力を付与した際に節14のテーパ面15によって伝達部材20が地盤2の孔4の内面4aに強く押し付けられることになるので、切土補強土工よりも大きな引抜き抵抗力を得ることができる。従って、切土補強土工による設計仕様よりも短い補強材10で、かつ粗いピッチで切土補強土工と同程度の安定化を図ることができ、施工費を大幅に削減することができる。
さらに、補強材10の定着部13に取り付ける節14を鋳造品とすることにより、節14を大量生産することが可能となり、節14の安価に製造することができる。さらに、補強材10に汎用品であるPC鋼棒を用いることができるので、材料費を削減することができる。
さらに、伝達部材20を、袋体21と袋体21の内部に注入されるグラウト材22によって構成し、伝達部材20を補強材10の定着部13の外周側に定着部13から独立した状態で、かつ、周方向に互いに分割された状態で設けているので、補強材10に緊張力を付与した際の定着部13の節14の移動に伴う伝達部材20への応力伝播をスムーズに行うことができる。この場合、各伝達部材20は、他の伝達部材20から独立して圧縮応力を受けながら孔4の内面4aへ押し付けられるので、各伝達部材20が補強材10からの荷重によって損傷するのを防止でき、長期的に安定した引抜き抵抗力が得られることになる。
本願発明者らは、図6〜図8に示すように、従来の地山補強土構造と本発明による地山補強土構造とを比較検討する実験を行なった。
ここで、図6は、同図の右側に断面で示すように、補強材のみを地盤の孔内に挿入した例であり、その補強材の荷重と変位との関係を同図の左側に示している。また、図7は、同図の右側に断面で示すように、補強材に節を取り付けたものを地盤の孔内に挿入した例であり、その補強材の荷重と変位との関係を同図の左側に示している。さらに、図8は、本発明の地山補強土構造であり、同図の右側に断面で示すように、補強材に節を取り付けたものを地盤の孔内に挿入するとともに、補強材の節と地盤の孔との間に伝達部材を設けたものであり、その補強材の荷重と変位との関係を同図の左側に示している。
これらの実験結果から、本発明による地山補強土構造は、従来の地山補強土構造よりも引抜き抵抗力が増大していることが分かる(従来の地山補強土構造;9.0kN、本発明の地山補強土構造;12.6kN)。これは本発明による地山補強土構造は、従来の地山補強土構造にはない伝達部材20を備えているからであり、この伝達部材20と補強材10の節14との相互作用により、引抜き抵抗力を増大させることができるものである。
本発明による地山補強土構造の一実施の形態の全体を示した概略図である。 図1のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 補強材の定着部の拡大図である。 補強材の定着部に袋体を取り付けた状態を示した説明図である。 従来の地山補強土構造の一例の実験結果を示した説明図である。 従来の地山補強土構造の他例の実験結果を示した説明図である。 本発明の地山補強土構造の実験結果を示した説明図である。
符号の説明
1 地山
2 地盤
3 表面
4 孔
4a 内面
5 すべり面
10 補強材
11 頭部
12 自由長部
13 定着部
13a 外周面
14 節
15 テーパ面
20 伝達部材
21 袋体
22 グラウト材
23 注入ホース
24 バンド
25 防錆材
30 定着具
31 受圧板
32 ナット

Claims (6)

  1. 地山の斜面を安定化させるために、地山の地盤に施工される地山補強土構造であって、
    前記地盤に削孔される孔と、該孔内に挿入される補強材と、該補強材の前記地盤への定着部に設けられる複数の節と、前記定着部の外周面と前記孔の内面との間に設けられるとともに、前記定着部の周方向に少なくとも2つに分割され、かつ各々が前記補強材とは別体に形成されて前記補強材から独立して設けられて、前記補強材からの荷重を前記地盤に伝達させる伝達部材と、前記補強材に緊張力を付与した状態で前記補強材の頭部を前記地盤の表面に定着させる定着具とを備えていることを特徴とする地山補強土構造。
  2. 前記補強材の各節は、外周面が前記孔の奥側に向かって順次大径となるテーパ面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の地山補強土構造。
  3. 前記各伝達部材は、前記補強材の定着部の外周面と前記孔の内面との間に設けられる袋体と、該袋体の内部に加圧注入されるグラウト材とからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の地山補強土構造。
  4. 前記補強材の定着部の各部には、グリス塗布等による滑材処理が施されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の地山補強土構造。
  5. 前記補強材には、前記地盤の孔内にグラウト材、油脂等の防錆材を注入することによる防錆処理が施されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の地山補強土構造。
  6. 地山の斜面を安定化させるために、地山の地盤に地山補強土構造を施工するための地山補強土工法であって、
    前記地盤に孔を削孔する工程と、定着部に複数の節を有する補強材の前記定着部に少なくとも2つの袋体を取り付け、この状態で前記補強材を前記孔内に挿入する工程と、前記各袋体内にグラウト材を加圧注入して、前記補強材の定着部の外周面と前記孔の内面との間に、前記定着部の周方向に少なくとも2つに分割され、かつ、各々が前記補強材とは別体に形成されて前記補強材から独立して設けられて、前記補強材からの荷重を前記地盤に伝達させる伝達部材を形成する工程と、前記補強材に緊張力を付与した状態で前記補強材の頭部を定着具により前記地盤の表面に定着させる工程とを備えていることを特徴とする地山補強土工法。
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