JP5122424B2 - 水素ガス検知装置および水素ガス検知方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1は、センサヘッドに酸化物半導体を採用し、酸化物半導体のインピーダンス特性を測定することにより水素ガスを検知する技術を開示している。これは酸化物半導体の表面に水素ガスが吸着したときに酸化物半導体のインピーダンス特性に変化が生じる現象を利用したものである。
特許文献3は、センサヘッドにサーミスタ素子を採用し、サーミスタ素子の抵抗を測定することにより水素ガスを検知する技術を開示している。これは水素ガスと空気とで熱伝導率が異なることから、センサヘッド周囲の水素ガス濃度に応じて放熱特性が異なり、それに伴いサーミスタ素子の熱平衡温度が異なるという現象を利用したものである。
特許文献1、2に開示された技術では、センサヘッドが適切に動作する温度が高いため(例えば、典型的な動作温度として特許文献1では400℃、特許文献2では500℃〜1000℃が記載されている)、センサヘッドを動作温度まで加熱するためのヒータを設ける必要がある。また特許文献3に開示された技術では、雰囲気の放熱特性は水素ガス濃度だけでなく湿度にも影響されるため、湿度による影響をキャンセルするために4つのサーミスタ素子を用いてセンサヘッドを構成している。このように、センサヘッド周辺にヒータを設けたり、複数のサーミスタ素子を用いてセンサヘッドを構成したりすれば、水素ガス検知装置の構造が複雑となり小型化および低コスト化を妨げる要因となる。
また、前記プロトン伝導性基材は、パーフルオロ系高分子材料または部分スルフォン化スチレン−オレフィン共重合体材料の少なくともいずれかによりなる固体高分子材料に対し、カーボン素材が添加されてなるカーボン含有固体高分子膜であることとしてもよい。
本発明に係る水素ガス検知方法は、請求項1から3の何れかに記載の水素ガス検知装置に用いられるセンサヘッドにより水素ガスを検知する水素ガス検知方法であって、前記センサヘッドの両電極間の端子間電圧を測定する電圧測定ステップと、前記センサヘッドの両電極から前記触媒層が被着されたプロトン伝導性基材のインピーダンス特性を測定するインピーダンス測定ステップと、前記インピーダンス測定ステップにより測定されたインピーダンス特性の変化に対する前記電圧測定ステップにより測定された端子間電圧の変化が所定値以上であるときに水素ガスの濃度が変化したと判断する判断ステップとを含む。
ンピーダンスの容量成分、インピーダンスのインダクタンス成分などを含む概念である。
<水素ガス検知装置の構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る水素ガス検知装置の一部であるセンサヘッドの構成を示す断面図である。
センサヘッド100は、シート状のプロトン伝導性基材101の主面101aに触媒層102が被着され、触媒層102に電極103が取り付けられるとともに伝導性基材101の主面101bに電極104が取り付けられた構成となっている。
イオン液体としては、イミダゾリウム系イオン、ピリジニウム系イオン、脂肪族アミン系イオン、脂環式アミン系イオン、脂肪族ホスホニウム系イオンの何れかから一種または複数種選択されるカチオン部位と、ハロゲンイオン、ハロゲン系イオン、ホスフォネート系イオン、ホウ酸イオン、トリフラート系イオンの何れかから一種または複数種選択されるアニオン部位とを有するものが好適である。
リングプラスチック等が利用できる。
図2は、本発明の実施の形態に係る水素ガス検知装置のシステム構成を示す図である。
水素ガス検知装置200は、センサヘッド100、電圧測定部201、インピーダンス測定部202、制御部203、ブザー204、ランプ205、外部端子206、リセットボタン207を備える。
インピーダンス測定部202は、センサヘッド100の電極103、104を結ぶ外部配線に挿設されており、センサヘッド100の電極103、104から触媒層102が被着されたプロトン伝導性基材101のインピーダンスを測定する。
図3は、本発明の実施の形態に係る水素ガス検知装置の動作を示すフローチャートである。
水素ガス検知装置200は、電源投入をトリガーとして動作を開始し、まずセンサヘッド100の電極103、104の間の端子間電圧を測定して(ステップS11)、測定結果をメモリに保存する(ステップS12)。
次に、水素ガス検知装置200は、センサヘッド100の電極103、104から触媒層102が被着されたプロトン伝導性基材101のインピーダンスを測定して(ステップS13)、測定結果をメモリに保存する(ステップS14)。
[実験例]
発明者らは本実施の形態の水素ガス検知装置の性能を実際に確認するため、センサヘッドのサンプルを作製し、作製されたサンプルを用いて水素ガスの濃度変化を精度よく検知できるか否かの評価を行った。
まずイオン液体としてピラゾリウム塩、光(UV)硬化性樹脂として日本ユピカ株式会社製のエポキシアクリレート樹脂(商品名:ネオポール(登録商標))、大日本社製のラジカル開始剤(光重合開始剤)をそれぞれ用意する。
用意したエポキシアクリレート樹脂5g(図4符号302)に対して、イオン液体0.5mL、開始剤0.14gを加え(図4符号301)、これをメノウ乳鉢303に入れてメノウ乳棒304で均一になるように混ぜ合わせる(図4(a))。なお、この混合比率は一例である。
次に、混合樹脂306を両透明ゼオノアフィルム305、307でラミネートした状態で、外部より水銀ランプ(360nm)を用いて紫外線照射させ、光硬化反応を生じさせる(図4(c))。これにより、樹脂成分が硬化するので、透明ゼオノアフィルム305、307を剥がすと、シート状に硬化した混合樹脂306が得られる(図4(d))。
次に、上記シートを直径30mmの円形に切り出し、電極として同径のドーナツ型のステンレス製のワッシャーを取り付ける。
これによれば、水素ガスの濃度が高くなるほど電圧が低下している。この電圧の低下分がサンプルの起電圧に相当する。グラフから端子間電圧には水素ガスの濃度依存性があるが、インピーダンスには水素ガスの濃度依存性がほとんどないことがわかる。この結果からは、一見、端子間電圧のみから一義的に水素ガスの濃度を特定できるように見える。しかしながら、実際には端子間電圧には環境因子依存性もあるので、端子間電圧のみから水素ガスの濃度を特定するのは困難である。
まず温度および湿度の環境因子を自在に制御できる環境試験器401を用意し、その内部に容器402を載置し、さらにその内部に上記工程により作製されたセンサヘッドのサンプル100を配置した。センサヘッドのサンプル100は2本の配線により環境試験器401外部のデジタルマルチメータおよびインピーダンス測定器に接続されている。容器402の下部には注射器403が取り付けられている。容器402の容量は1Lであり、注射器403には濃度が100%の水素ガスが40mL収容されている。したがって注射器403から容器402内部に水素ガスを注入したときに容器402内部の水素ガス濃度が4%になる。
曲線11は温度の測定結果を示し、曲線12は湿度の測定結果を示す。また曲線13は端子間電圧の測定結果を示し、曲線14はインピーダンスの測定結果を示す。なおインピーダンスには容量成分が主に寄与するため、ここではインピーダンスの測定結果を容量に換算して表示している。
これによれば、端子間電圧およびインピーダンスには、いずれも環境因子依存性があることがわかる。特に、環境因子が大幅に変化している領域21においては、端子間電圧およびインピーダンスのいずれもが大幅に変化している。一方、図5でも明らかにしたように、端子間電圧には水素ガスの濃度依存性があるが、インピーダンスには水素ガスの濃度依存性がほとんどない。したがって、水素ガスの濃度が0%から4%に変化している領域22においては、端子間電圧は大幅に変化しているものの、インピーダンスはほとんど変化していない。
曲線11は温度の測定結果を示し、曲線12は湿度の測定結果を示す。また曲線15は電圧変化率ΔVを示し、曲線16はインピーダンス変化率ΔCpを示す。
図9は、各時刻におけるインピーダンス変化率および電圧変化率の比をプロットしたグラフである。
(1)上述の説明では、プロトン伝導性基材としてイオン液体と樹脂との混合物を採用しているが、固形物かつ必要十分なプロトン伝導性があるものであれば本発明はこれに限られない。本発明は、特に、端子間電圧には環境因子依存性も水素ガスの濃度依存性もある一方、インピーダンスには環境因子依存性はあるが水素ガスの濃度依存性はほとんどないような材料に有用である。
固体高分子材料を主成分とするものは、一般にプロトン伝導性を発揮させるために湿潤が必要であり、湿潤度合に応じて端子間電圧が大きく変化する。この湿潤度合は環境因子のなかでも特に湿度に深く関係しており、そのために湿度の変化により端子間電圧が大きく変化するという特性を有している。本発明は、環境因子の変動に起因する端子間電圧の変化があったとしても、水素ガスの濃度変化として誤って判断されることがないので、このような固体高分子材料を利用した場合に特に有用である。発明者らは、固体高分子材料として市販製品のナフィオン(デュポン社登録商標「NAFION」)を採用し、触媒層として白金を採用したセンサヘッドのサンプルについても水素ガス検知の性能評価を行った。その結果、これについても水素ガスの濃度変化を精度よく検知できることが判明した。
変形例1として、プロトン伝導性基材として、炭化水素系高分子材料の1つであるスルフォン化スチレンエチレン共重合体で構成された固体高分子膜を採用して、センサヘッドのサンプルを作製し、作成されたサンプルを用いて水素ガスの濃度変化を精度よく検知できるか否かの評価実験の結果を説明する。
これによれば、水素ガスの濃度が高くなるほど電圧が上昇している。この電圧の上昇分がサンプルの起電圧に相当する。グラフから端子間電圧には水素ガスの濃度依存性があるが、インピーダンスには水素ガスの濃度依存性がほとんどないことがわかる。この結果からは、一見、端子間電圧のみから一義的に水素ガスの濃度を特定できるように見える。しかしながら、実際には端子間電圧には環境因子依存性もあるので、端子間電圧のみから水素ガスの濃度を特定するのは困難である。
曲線31は温度の測定結果を示し、曲線32は湿度の測定結果を示す。また曲線33は端子間電圧の測定結果を示し、曲線34はインピーダンスの測定結果を示す。なおインピーダンスには容量成分が主に寄与するため、ここではインピーダンスの測定結果を容量に換算して表示している。
曲線31は温度の測定結果を示し、曲線32は湿度の測定結果を示す。また曲線37は電圧変化率ΔVを示し、曲線38はインピーダンス変化率ΔCpを示す。
図15は、各時刻におけるインピーダンス変化率ΔCpと電圧変化率ΔVとの比ΔV/ΔCpをプロットしたグラフである。曲線39はインピーダンス変化率ΔCpと電圧変化率ΔVとの比ΔV/ΔCpを示す。
次に、変形例2として、プロトン伝導性基材としてスルフォン化スチレンエチレン共重合体で構成された固体高分子膜を採用して、センサヘッドのサンプルを作製し、作成されたサンプルを用いて水素ガスの濃度変化を精度よく検知できるか否かの評価実験の結果を説明する。
これによれば、水素ガスの濃度が高くなるほど電圧が上昇している。この電圧の上昇分がサンプルの起電圧に相当する。グラフから端子間電圧には水素ガスの濃度依存性があるが、インピーダンスには水素ガスの濃度依存性がほとんどないことがわかる。この結果からは、一見、端子間電圧のみから一義的に水素ガスの濃度を特定できるように見える。しかしながら、実際には端子間電圧には環境因子依存性もあるので、端子間電圧のみから水素ガスの濃度を特定するのは困難である。
曲線41は温度の測定結果を示し、曲線42は湿度の測定結果を示す。また曲線43は端子間電圧の測定結果を示し、曲線44はインピーダンスの測定結果を示す。なおインピーダンスには容量成分が主に寄与するため、ここではインピーダンスの測定結果を容量に換算して表示している。
曲線41は温度の測定結果を示し、曲線42は湿度の測定結果を示す。また曲線47は電圧変化率ΔVを示し、曲線48はインピーダンス変化率ΔCpを示す。
図19は、各時刻におけるインピーダンス変化率ΔCpと電圧変化率ΔVとの比ΔV/ΔCpをプロットしたグラフである。曲線41は温度の測定結果を示し、曲線42は湿度の測定結果を示す。また曲線49はインピーダンス変化率ΔCpと電圧変化率ΔVとの比ΔV/ΔCpを示す。
変形例3として、プロトン伝導性基材としてスルフォン化スチレンエチレン共重合体にCNTを固形分比率6.9wt%添加した固体高分子膜を採用して、センサヘッドのサンプルを作製し、作成されたサンプルを用いて水素ガスの濃度変化を精度よく検知できるか否かの評価実験の結果を説明する。
CNTをDMFに溶解し、前記スルフォン化スチレンエチレン共重合体溶液と混合し、超音波ホモジナイザーで10分間分散し、スターラーで30分間攪拌する。
これによれば、水素ガスの濃度が高くなるほど電圧が上昇している。この電圧の上昇分がサンプルの起電圧に相当する。グラフから端子間電圧には水素ガスの濃度依存性があるが、インピーダンスには水素ガスの濃度依存性がほとんどないことがわかる。この結果からは、一見、端子間電圧のみから一義的に水素ガスの濃度を特定できるように見える。しかしながら、実際には端子間電圧には環境因子依存性もあるので、端子間電圧のみから水素ガスの濃度を特定するのは困難である。
曲線51は温度の測定結果を示し、曲線52は湿度の測定結果を示す。また曲線53は端子間電圧の測定結果を示し、曲線54はインピーダンスの測定結果を示す。なおインピーダンスには容量成分が主に寄与するため、ここではインピーダンスの測定結果を容量に換算して表示している。
曲線51は温度の測定結果を示し、曲線52は湿度の測定結果を示す。また曲線57は電圧変化率ΔVを示し、曲線58はインピーダンス変化率ΔCpを示す。
図23は、各時刻におけるインピーダンス変化率ΔCpと電圧変化率ΔVとの比ΔCp/ΔVをプロットしたグラフである。曲線59はインピーダンス変化率ΔCpと電圧変化率ΔVとの比ΔCp/ΔVを示す。
上記成形体は、主成分としてのカーボン素材および成形体にするためのバインダー等を含む。この製造方法としては、東レ製のカーボンペーパーやカーボンクロスに代表されるように、アクリル繊維を高温で熱処理したPAN(ポリアクリルニトリル)系炭素繊維の糸を集合させ、不織布・織布などに加工する方法や、バインダーとカーボン材料を混合させて、混合物を高温に加熱処理して、バインダーを焼結し、カーボンのみを集積させる方法が考えられる。
(2)上述の説明では、インピーダンスの変化に対する端子間電圧の変化として、インピーダンス変化率および電圧変化率の比ΔV/ΔCpを採用しているが、本発明は、これに限られない。例えば、インピーダンス変化率および電圧変化率の比ΔCp/ΔVや、インピーダンス変化率および電圧変化率の差|ΔV−ΔCp|でもよい。
(3)上述の説明では、インピーダンスの変化に対する端子間電圧の変化として、インピーダンス変化率および電圧変化率の比ΔV/ΔCpを採用しているが、本発明は、これに限られない。例えば、インピーダンス差および電圧差の比(|Cp2−Cp1|)/(|V2−V1|)または(|V2−V1|)/(|Cp2−Cp1|)、インピーダンス相加平均および電圧相加平均の比(|Cp2+Cp1|)/(|V2+V1|)または(|V2+V1|)/(|Cp2+Cp1|)、あるいはインピーダンス相乗平均および電圧相乗平均の比√(Cp2×Cp1)/√(V2×V1)または√(V2×V1)/√(Cp2×Cp1)などでもよい。
(4)上述の説明では、インピーダンス変化率ΔCpを(|Cp2−Cp1|)/Cp1により定義し、電圧変化率ΔVを(|V2−V1|)/V1により定義しているが、本発明はこれに限られない。例えば、インピーダンス変化率ΔCpを(|Cp2−Cp1|)/Cp2により定義し、電圧変化率ΔVを(|V2−V1|)/V2により定義してもよい。また前回測定時から今回測定時までの時間をΔTとしたとき、インピーダンス変化率ΔCpを(|Cp2−Cp1|)/ΔTにより定義し、電圧変化率ΔVを(|V2−V1|)/ΔTにより定義してもよい。図10は、このようにΔTを用いてインピーダンス変化率および電圧変化率を定義した場合のグラフである。すなわち図10では、(|Cp2−Cp1|)/ΔTにより定義されるインピーダンス変化率ΔCpと(|V2−V1|)/ΔTにより定義される電圧変化率ΔVとの比ΔV/ΔCpがプロットされている。これを見れば図9の場合と同様に、環境因子の変動に起因する端子間電圧の変化があったとしても、水素ガスの濃度変化として誤って判断されることがなく、水素ガスの濃度変化を精度よく検知できることがわかる。
(5)上述の説明では、電圧変化がある場合にだけインピーダンス変化率および電圧変化率の比ΔV/ΔCpと所定値「5」とを比較しているが、本発明は、これに限られない。例えば、電圧変化の有無にかかわらず、毎回インピーダンス変化率および電圧変化率の比ΔV/ΔCpと所定値「5」とを比較することとしてもよい。
(6)上述の説明では、電圧変化率ΔVについては絶対値で算出しており、端子間電圧の変化の方向性、すなわち上昇および低下までは問わないこととしている。しかし本発明はこの例に限らず、端子間電圧の変化の方向性も考慮することにより、水素ガスの濃度変化の方向性まで検知することとしてもよい。
(7)上述の説明では、プロトン伝導性基材101の片側の主面101aに触媒層102を形成しているが、本発明はこれに限られない。例えば、プロトン伝導性基材101の両側の主面101a、101bに触媒層を形成することとしてもよい。
(8)上述の説明では、プロトン伝導性基材にスルフォン化スチレンエチレン共重合体を用いた場合について説明したが、パーフルオロ系高分子材料を用いてもよい。主鎖部分の違いはあるもののスルフォン基が共通し、プロトン伝導性基材としてのメカニズムは同様であるため、スルフォン化スチレンエチレン共重合体を用いてセンサヘッドを構成した場合と同様の結果が得られる。
(9)上述の説明では、インピーダンスは10kHzでのインピーダンスを測定装置により測定する場合について説明したが、前記周波数は、採用する素子に応じて1kHzから数百kHzの範囲で適宜選択すればよい。
101 プロトン伝導性基材
102 触媒層
103、104 電極
103c、104c 細孔
200 水素ガス検知装置
201 電圧測定部
202 インピーダンス測定部
203 制御部
204 ブザー
205 ランプ
206 外部端子
207 リセットボタン
303 メノウ乳鉢
304 メノウ乳棒
305、307 透明ゼオノアフィルム
306 混合樹脂
308 白金層
401 環境試験器
402 容器
403 注射器
500 センサヘッド
501 プロトン伝導性基材
502 触媒層
503,504 電極
600 基板
Claims (12)
- プロトン伝導性基材の片側もしくは両側の主面に触媒層が被着され、前記プロトン伝導性基材および前記触媒層にそれぞれ電極が取り付けられてなるセンサヘッドと、
前記センサヘッドの両電極間の端子間電圧を測定する電圧測定部と、
前記センサヘッドの両電極から前記触媒層が被着されたプロトン伝導性基材のインピーダンス特性を測定するインピーダンス測定部と、
前記インピーダンス測定部により測定されたインピーダンス特性の変化に対する前記電圧測定部により測定された端子間電圧の変化が所定値以上であるときに水素ガスの濃度が変化したと判断する制御部と
を備えることを特徴とする水素ガス検知装置。 - プロトン伝導性基材の片側の主面に電極として機能する触媒層が被着され、前記主面に対向する側の主面に電極が取り付けられてなるセンサヘッドと、
前記センサヘッドの両電極間の端子間電圧を測定する電圧測定部と、
前記センサヘッドの両電極から前記触媒層が被着されたプロトン伝導性基材のインピーダンス特性を測定するインピーダンス測定部と、
前記インピーダンス測定部により測定されたインピーダンス特性の変化に対する前記電圧測定部により測定された端子間電圧の変化が所定値以上であるときに水素ガスの濃度が変化したと判断する制御部と
を備えることを特徴とする水素ガス検知装置。 - プロトン伝導性基材の片側の主面の一部に電極として機能する触媒層が接合され、前記片側の主面のうち前記触媒層の非接合領域に電極が接合されてなるセンサヘッドと、
前記センサヘッドの両電極間の端子間電圧を測定する電圧測定部と、
前記センサヘッドの両電極から前記触媒層が被着されたプロトン伝導性基材のインピーダンス特性を測定するインピーダンス測定部と、
前記インピーダンス測定部により測定されたインピーダンス特性の変化に対する前記電圧測定部により測定された端子間電圧の変化が所定値以上であるときに水素ガスの濃度が変化したと判断する制御部と
を備えることを特徴とする水素ガス検知装置。 - 前記制御部は、前記インピーダンス測定部により測定されたインピーダンス特性および前記電圧測定部により測定された端子間電圧をメモリに保存し、前回測定されたインピーダンス特性と今回測定されたインピーダンス特性とからインピーダンス特性の変化を導出し、前回測定された端子間電圧と今回測定された端子間電圧とから端子間電圧の変化を導出すること
を特徴とする請求項1から3の何れかに記載の水素ガス検知装置。 - 前記制御部は、前回測定されたインピーダンスをCp1、今回測定されたインピーダンスをCp2としたときに(|Cp2−Cp1|)/Cp1により定義されるインピーダンス変化率ΔCp、および、前回測定された端子間電圧をV1、今回測定された端子間電圧をV2としたときに(|V2−V1|)/V1により定義される電圧変化率ΔVの比または差を、インピーダンス特性の変化に対する端子間電圧の変化として導出すること
を特徴とする請求項4に記載の水素ガス検知装置。 - 前記制御部は、前回測定されたインピーダンスをCp1、今回測定されたインピーダンスをCp2としたときに(|Cp2−Cp1|)/Cp2により定義されるインピーダンス変化率ΔCp、および、前回測定された端子間電圧をV1、今回測定された端子間電圧をV2としたときに(|V2−V1|)/V2により定義される電圧変化率ΔVの比または差を、インピーダンス特性の変化に対する端子間電圧の変化として導出すること
を特徴とする請求項4に記載の水素ガス検知装置。 - 前記制御部は、前回測定されたインピーダンスをCp1、今回測定されたインピーダンスをCp2、前回測定時から今回測定時までの時間をΔTとしたときに(|Cp2−Cp1|)/ΔTにより定義されるインピーダンス変化率ΔCp、および、前回測定された端子間電圧をV1、今回測定された端子間電圧をV2、前回測定時から今回測定時までの時間をΔTとしたときに(|V2−V1|)/ΔTにより定義される電圧変化率ΔVの比または差を、インピーダンス特性の変化に対する端子間電圧の変化として導出すること
を特徴とする請求項4に記載の水素ガス検知装置。 - 前記水素ガス検知装置は、さらに、外部に水素ガス検知を通報する水素ガス検知通報手段を備え、
前記制御部は、水素ガスの濃度が変化したと判断したときに前記水素ガス検知通報手段に水素ガス検知を通報させること
を特徴とする請求項1から3の何れかに記載の水素ガス検知装置。 - 前記プロトン伝導性基材は、パーフルオロ系高分子材料または炭化水素系高分子材料の少なくともいずれかによりなる固体高分子材料を主成分として構成されていること
を特徴とする請求項1から3の何れかに記載の水素ガス検知装置。 - 前記プロトン伝導性基材は、パーフルオロ系高分子材料または部分スルフォン化スチレン−オレフィン共重合体材料の少なくともいずれかによりなる固体高分子材料に対し、カーボン素材が添加されてなるカーボン含有固体高分子膜であること
を特徴とする請求項1から3の何れかに記載の水素ガス検知装置。 - 前記プロトン伝導性基材は、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラファイト、ナノカーボン、カーボンブラック、ナノダイアモンド、ナノポーラスカーボンの中から選ばれた一種以上のカーボン素材を含む成形体であること
を特徴とする請求項1から3の何れかに記載の水素ガス検知装置。 - 請求項1から3の何れかに記載の水素ガス検知装置に用いられるセンサヘッドにより水素ガスを検知する水素ガス検知方法であって、
前記センサヘッドの両電極間の端子間電圧を測定する電圧測定ステップと、
前記センサヘッドの両電極から前記触媒層が被着されたプロトン伝導性基材のインピーダンス特性を測定するインピーダンス測定ステップと、
前記インピーダンス測定ステップにより測定されたインピーダンス特性の変化に対する前記電圧測定ステップにより測定された端子間電圧の変化が所定値以上であるときに水素ガスの濃度が変化したと判断する判断ステップと
を含むことを特徴とする水素ガス検知方法。
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