JP5116558B2 - 現像剤担持体及びその製造方法ならびに現像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機又はプリンタの如き電子写真法を用いた画像形成装置において使用される、現像剤担持体及びその製造方法ならびに前記現像剤担持体を有する現像装置に関する。
電子写真法は、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により静電潜像担持体(感光ドラム)上に静電潜像を形成し、次いで前記静電潜像を現像剤(トナー)で現像を行ってトナー像を形成する。その後、必要に応じて紙の如き転写材にトナー像を転写した後、熱・圧力により転写材上にトナー画像を定着して複写物又はプリントを得るものである。電子写真法における現像方法は、主としてキャリアが不要な一成分現像方法とキャリアを有する二成分現像方法に分けられる。
トナーの微粒子化、定着性の向上、転写効率の向上を達成するためには、トナーの材料選択や製法が知られている。しかし、これらトナーに要求される技術のみを優先し、材料や製法を選択してしまうと、トナーの現像性、特に摩擦帯電特性(帯電性)に与える影響は大きく、良好な現像性を損なう場合がある。微粒子化及び球形化処理されたトナーは、トナーと現像剤担持体との摺擦や、トナーと現像剤層厚規制部材(以下、規制部材とも称す)との摺擦により過剰帯電し易くなる、チャージアップ現象が起こり易くなり、適正な摩擦帯電性が得られない場合がある。特にこのチャージアップ現象は低湿下において生じやすい。また、定着性の向上のため使用する結着樹脂の改良やワックス添加を行ったトナーは、特に高温高湿下において、摩擦帯電量が不十分となり、更には感光ドラムや帯電部材、現像剤担持体、現像剤層厚規制部材等といった電子写真用部材に融着し易くなる傾向がある。
上記のようにトナーの摩擦帯電量をトナー自身で制御する事が難しくなってきており、摩擦帯電付与部材に適切な材料を選択し用いることで、トナーの摩擦帯電量を適正化する方法が提案されてきている。
一方、現像剤担持体では、金属や合金、又は化合物を円柱状又は円筒状に形成し、その表面を電解或いは無電解メッキ、ブラスト、切削研磨、ヤスリ研磨で所定の表面粗さに処理したものが、基体として用いられる。しかし、上記のような表面を有する現像スリーブを用いた場合、規制部材によって現像スリーブの表面に形成されるトナーのコート層は、特に低湿下においては、過剰摩擦帯電によるチャージアップ現象を引き起こし易くなる。また、同様に、特に高温高湿下において、トナーのコート層におけるトナーの摩擦帯電量が不十分となり易くなる。そのため、トナーの現像性を適正化することが難しくなり、十分な画像濃度が得られず、更には画像上にカブリやスリーブゴーストを発生させる要因となってしまう場合がある。
特許文献1では、粒径が0.1μm以上0.5μm以下の平均粒径を有し、比較的その表面が高硬度の範疇に入る、酸化チタン微粒子を樹脂層中に含有する現像スリーブが提案されている。このような現像スリーブを用いることで、耐摩耗性の向上とスリーブゴーストの抑制をある程度図ることが可能である。
特許第3297549号公報
しかし、特許文献1に記載の現像スリーブでは、酸化チタンは非常に親水性が高いため水分を吸着しやすく、現像剤担持体の使用環境の影響を受けやすい場合がある。また、酸化チタンは比重が4前後と高く、樹脂層を現像スリーブ表面に形成する際、均一に分散し難く、樹脂層表面の抵抗を均一に制御するために特に注意する必要がある。更に、酸化チタンは潤滑性が乏しく、微粒子化及び球形化処理されたトナーが樹脂層表面に付着しやすくなり、トナーの帯電性に影響を及ぼす場合がある。
以上のように、トナーの微粒子化、定着性の向上、及び転写効率の向上と現像性の両立を達成するためには、改良の余地がある。特に繰り返し複写又は耐久的な使用による現像剤担持体の現像性の変化や現像剤担持体表面の樹脂層の耐久性、使用環境による現像性の変化が課題となっており、改善が望まれている。
そこで、本発明の目的は、樹脂層の耐摩耗性を向上させることである。とくに、長期間にわたって繰り返し複写を行っても、終始安定した画質を得ることのできる現像剤担持体を提供することである。また、本発明の目的は、その現像剤担持体の製造方法、及び前記現像剤担持体を有する現像装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、多様な使用環境(例えば耐久的な環境)においても、チャージアップによるスリーブゴーストや画像濃度低下、又はカブリの如き画像不良等が生じ難い現像剤担持体を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、いかなる使用環境(例えば耐久的な環境)においても、樹脂層表面へのスリーブ汚染やスリーブ融着を抑制し、高精細な画像を安定して得ることができる現像剤担持体を提供することにある。
本発明に係る現像剤担持体は、潜像担持体に形成された静電潜像を現像剤により現像してトナー画像を形成する際に用いられる、最表面に前記現像剤を担持し現像領域に担持した現像剤を搬送する現像剤担持体であって、
前記現像剤担持体は、少なくとも基体および前記基体表面に形成された樹脂層からなり、前記樹脂層は少なくとも導電性粒子とダイヤモンド粒子を含有し、前記樹脂層の裁断面から求められる前記ダイヤモンド粒子の平均分散粒子径が28nm以上280nm以下であることを特徴とする
また、本発明に係る現像装置は、潜像担持体に形成された静電潜像を現像剤により現像してトナー画像を形成する際に用いられる、最表面に前記現像剤を担持し現像領域に担持した現像剤を搬送する現像剤担持体を有する現像装置であって、該現像剤担持体が上記の現像剤担持体であることを特徴とする。
また、本発明に係る現像剤担持体の製造方法は、
上記の現像剤担持体の製造方法であって、
前記結着樹脂を含む液体に、中位径が20nm以上250nm以下のダイヤモンド粒子を加え、一次粒子径が70μm以上300μm以下のセラミックスビーズまたは金属ビーズを分散メディアとして用いたビーズミル分散を行うことにより前記樹脂層の形成用の塗料を調製する工程と、
該塗料を用いて前記樹脂層を形成する工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、樹脂層中に硬度が高く且つ比重が小さいダイヤモンド粒子を微粒子の状態で含有させることにより、樹脂層の硬度が高く均一に保持され、前記樹脂層の削れを抑制することができる。その結果、現像剤担持体耐久的な使用によっても高品位な画像を安定して得られる現像剤担持体を提供することができる。
また、本発明によれば、前記樹脂層は、ダイヤモンド粒子が有する低摩擦性や親油性の特性が樹脂層表面に反映されることで現像剤担持体表面に均一な潤滑性や導電性を付与する効果をもたらす。その結果、異なる環境下における長期に渡る繰り返し使用によっても、画像濃度薄、カブリ、スリーブゴースト、スリーブ汚染、又はスリーブ融着の如き問題が発生し難い現像剤担持体を提供することができる。
本発明に係る現像剤担持体は、
潜像担持体に形成された静電潜像を現像剤により現像してトナー画像を形成する際に用いられる、最表面に前記現像剤を担持し現像領域に担持した現像剤を搬送する現像剤担持体であって、
前記現像剤担持体は、少なくとも基体および前記基体表面に形成された樹脂層からなり、前記樹脂層は少なくとも導電性粒子とダイヤモンド粒子を含有し、前記樹脂層の裁断面から求められる前記ダイヤモンド粒子の平均分散粒子径が28nm以上280nm以下であることを特徴とする。
本発明の現像剤担持体について更に詳細に述べる。
図1に、本発明の現像剤担持体の一例(磁性一成分現像方式)の模式的断面図を示す。本発明の現像剤担持体は、基体35の表面上に導電性樹脂層36が形成された構成を有する。図1に示した現像剤担持体は現像スリーブ37であり、前記現像スリーブ37中にマグネットローラ34が収納されている。なお、非磁性一成分現像方式では磁性は不要であるので、基体35は円筒状のスリーブ形式でも円柱状の中実のものでもよい。
現像剤担持体の基体35としては、現像方式に応じて、円筒状部材、円柱状部材、ベルト状部材がある。感光ドラムに非接触の現像方法においては、金属の如き剛体の円筒管もしくは中実棒が好ましく用いられる。すなわち、基体35としてはアルミニウム、ステンレス鋼、若しくは真鍮の如き非磁性の金属、又はこれらの合金を、円筒状あるいは円柱状に成型し、研磨、研削を施したものが好適に用いられる。これらの基体は画像の均一性を達成するために、高精度に成型あるいは加工されているものが好ましい。長手方向の真直度は30μm以下もしくは20μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。現像剤担持体と感光ドラムとの間隙の振れ、つまり、垂直面に対し均一なスペーサーを介して突き当て、現像剤担持体を回転させた場合の垂直面との間隙の振れも、好ましくは30μm以下もしくは20μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。なお、材料コストや加工の容易さからアルミニウムが好ましく用いられる。
基体35の表面は、現像剤の搬送性を高めるためにブラスト処理、サンドペーパー処理を行っても良い。具体的には、球形ガラスビーズのブラスト材を用い、ブラストノズルから上記ガラスビーズを基体表面に所定の圧力で所定時間吹き付けて基体表面に多数の窪みを形成させる。あるいは、サンドペーパーで基体表面をこすって基体表面に凹凸を形成する。
本発明の現像剤担持体は、図1に示すように、ダイヤモンド粒子bと導電性粒子cが結着樹脂aに分散された導電性樹脂層36が円筒状の基体35の上に形成された構成を有する。
導電性樹脂層の導電性は結着樹脂aに分散された導電性粒子cにより調整することができる。また、前記導電性樹脂層36の表面の凹凸(粗さ)を制御するためには、ブラスト処理された基体を用いることが好ましい。
なお、前記導電性樹脂層表面の凹凸をコントロールするために、凹凸付与粒子を結着樹脂に分散させても良い。この凹凸付与粒子としては、導電性樹脂層36に対して、導電性、帯電性、潤滑性、又は耐摩耗性等を付与するものが好ましい。
次に、本発明で用いられるダイヤモンド粒子について詳細に述べる。
ダイヤモンドは、高硬度、低比重、低摩擦性、及び高親油性を有するため、樹脂層にダイヤモンド粒子を含有することで現像剤担持体に様々な特性を付与することができる。また、平均分散粒子径が28nm以上280nm以下のダイヤモンド粒子(以降「ナノサイズのダイヤモンド粒子」ともいう)を用いることで、ダイヤモンド粒子の表面積が飛躍的に増大する。そのため、ダイヤモンドの特性が非常に顕著に表れる。ダイヤモンドは高硬度であることにより、ナノサイズのダイヤモンド粒子を含有した樹脂層の硬度は飛躍的に高まり、現像剤担持体の耐摩耗性を均一に向上させることができる。また、ナノサイズの金属粒子に比べナノサイズのダイヤモンド粒子は低比重であり、樹脂層中での分散性に優れている。更に炭素系の導電材と元素が同じであるため比重が近いことから、炭素系の導電材と併用して用いる場合、樹脂中でナノサイズのダイヤモンド粒子と炭素系の導電材の分散性が良好で、樹脂層の抵抗均一化を可能とする。その結果、現像剤担持体が現像剤へ与える摩擦帯電を均一に保つことができ、スリーブゴーストを抑制することができる。さらに、ダイヤモンドは低摩擦性であるため、ナノサイズのダイヤモンド粒子を含有した樹脂層表面の滑り性が向上し、現像剤担持体のスリーブゴースト低減が可能となる。また、ダイヤモンドは高親油性であるため、ナノサイズのダイヤモンド粒子含有樹脂層は空気中の湿度を吸水しにくく、使用環境の影響を受けにくい現像剤担持体を作製することが可能となる。つまり、低湿下においては、過剰摩擦帯電によるチャージアップ現象が発生しにくくなり、高温高湿下においては、トナーの摩擦帯電量が不十分となりにくくなる。
本発明に用いるナノサイズのダイヤモンド粒子は、例えば、「ナノダイヤ」の商品名で住友石炭鉱業株式会社から市販されている。このようなナノサイズのダイヤモンド粒子の市販品は、一次粒子径、中位径、分散粒子径の3つの粒子径で表記されており、それぞれ適宜使い分けられている。本発明においては、一次粒子径は、粒子一粒自体の粒子径のことであり、凝集体を構成している場合でも、その凝集体を構成する1つ1つの最少の粒子径を電子顕微鏡にて観察し、実測したものである。
また、本発明において、中位径は、材料として添加前の粒子自体を、動的光散乱法/レーザードップラー法を用いた粒度分布測定装置を用いることにより測定した粒子径である。
また、本発明において、分散粒子径は、粒子が樹脂層中で存在している粒子の粒径を、電子顕微鏡により樹脂層の裁断面を観察し、粒子の粒径を実測したものである。従って、本明細書中で用いている分散粒子径は真の分散粒子径よりやや小さく測定されるものである。平均分散粒子径とは、粒子を所定個数測定して得られた分散粒子径の平均値のことである。例えば、ダイヤモンド粒子について分散粒子径を測定する場合、樹脂層を形成する塗料中のダイヤモンド粒子の分散強度によって、分散粒子径は一次粒子径にも二次粒子径にもなりうる。つまり、ダイヤモンド粒子が一次粒子の状態で樹脂層中に分散している場合は一次粒子の粒子径が分散粒子径となる。また、二次粒子の状態で分散している場合は二次粒子の粒子径が分散粒子径となる。なお、分散粒子径の具体的な測定方法について後述する。
本発明にかかるナノサイズのダイヤモンド粒子は、前記樹脂層の裁断面から求められる平均分散粒子径が28nm以上280nm以下である。さらには平均分散粒子径が28nm以上210nm以下であることが好ましい。ダイヤモンド粒子は、一次粒径が20nm未満と小さい場合は、凝集力が非常に強く、樹脂層中での平均分散粒子径を28nm未満とすることは工業的に生産する上で困難である。また、平均分散粒子径が280nm以下のダイヤモンド粒子を含有する樹脂層にすることで、樹脂層の抵抗と潤滑性の均一化がはかられ、現像剤の帯電量分布をシャープにすることができる。
また、前記樹脂層の裁断面から求められるダイヤモンド粒子の平均分散粒子径が28nm以上280nm以下であるためには、材料として使用するダイヤモンド粒子の一次粒子径が3nm以上250nm以下であることが好ましい。一次粒子径が3nm以上のダイヤモンド粒子は作製が可能であり、一次粒子径が3nm以上20nm未満のダイヤモンド粒子を使用しても、樹脂層中での平均分散粒子径28nm以上280nm以下で安定して存在しやすい。
本発明のダイヤモンド粒子の製造方法としては、公知の製造方法で作製したダイヤモンド粒子を用いることができる。例えば、以下の(1)〜(3)に記載の製造方法が挙げられる。(1)爆発で生じる衝撃エネルギーにより黒鉛から合成する衝撃圧縮法。(2)高圧高温装置により黒鉛から合成する静圧法。(3)特定の火薬類を爆発させた煤から回収する爆発法。いずれの手法を用いても、ダイヤモンド粒子はいくらかの不純物を含有している。その中でも特に多い不純物として、炭素(非ダイヤモンド)、シリカ、銅、又は鉄等が挙げられる。これらの不純物は、3質量%以下であることが好ましい。ダイヤモンド粒子に含有される不純物が3質量%以下であることにより、ダイヤモンド粒子は硬度を十分に保ち、現像剤担持体の樹脂層にも均一な硬度や潤滑性を付与することが可能となる。本発明においては、特に静圧法で作製したダイヤモンド粒子が好ましく用いられる。静圧法で作製したダイヤモンド粒子は、不純物が少なく単結晶であるため、樹脂層中への分散時に一次粒子の状態で存在し易くなる。そのため、静圧法で作製されたダイヤモンド粒子を含有する樹脂層を有する現像剤担持体は、樹脂層中にダイヤモンド粒子が均一、かつ微細に存在するため、樹脂層の強度の均一化が促進される。従って、本発明の現像剤担持体は長期の連続使用においても摩耗しにくく、耐久性を向上させることが可能となる。また、衝撃圧縮法や爆発法により作製されたダイヤモンド粒子は、3nm以上20nm以下の一次粒子径を有し易く、一次粒子径が凝集した50nm以上の2次粒子径で安定して存在させやすい。
ダイヤモンド粒子の樹脂層中における含有量は、2質量%以上25質量%以下であることが好ましい。ダイヤモンド粒子が樹脂層中に2質量%以上含有されることにより、樹脂層の均一な高硬度化、均一な滑り性が得られ、また現像剤担持体が使用環境により影響を受けにくい効果を得ることが可能となる。ダイヤモンド粒子が樹脂層中に25質量%以下含有されることにより、樹脂層の体積抵抗を低く制御することが可能となり、トナーのチャージアップを抑制し易くなる。
本発明において、現像剤担持体上に形成される樹脂層は導電性粒子を含み、導電性を有する。樹脂層が導電性であるため、チャージアップによるトナーの現像剤担持体上への固着や、トナーのチャージアップに伴って生じる現像剤担持体の表面からトナーへの摩擦帯電付与不良を防ぐことができる。樹脂層の体積抵抗値としては、10-3Ω・cm以上1×104Ω・cm以下であることが好ましく、1×10-1Ω・cm以上1×103Ω・cm以下であることがより好ましい。現像剤担持体表面の導電性樹脂層の体積抵抗値が1×104Ω・cm以下であれば、トナーへの過剰な摩擦帯電を防止する効果が高く、ブロッチが発生しにくい。そのため、樹脂層にはダイヤモンド粒子の他に導電性粒子を含有することが必要である。また、体積抵抗が1×10-3Ω・cm以上となる程度の導電材の添加であれば、樹脂層が脆くならず、現像剤担持体の耐摩耗性が著しく低下することは少ない。
導電性粒子としては、例えば、カーボンブラック、黒鉛粒子、炭化粒子の如き炭素材料;金属粒子、金属酸化物、金属炭化物の如き高硬度粒子などが挙げられる。本発明で用いる導電性粒子は、炭素材料よりなることが好ましい。炭素材料は、高抵抗であるダイヤモンド粒子含有樹脂層の体積抵抗を低く制御する効果に優れており、ブロッチの発生を抑制することができる。これは、ダイヤモンド粒子と前記の導電性炭素材料は、構成元素が同じ元素であるため材料同士の馴染みがよく、樹脂中においてそれぞれの材料が均一に混合分散され易くなるためと考えられる。その結果、本発明に用いるダイヤモンド粒子と導電性炭素材料を有する樹脂層の体積抵抗や潤滑性は均一に制御しやすい。本発明においては、微粒径の炭素材料が好ましく用いられ、炭素材料のうちカーボンブラックが特に好適に用いられる。とりわけ導電性のカーボンブラックや黒鉛化カーボンブラックは、粒子径が微小で電気伝導性に優れ、高分子材料に充填して導電性を付与し、その添加量をコントロールするだけで、ある程度、任意に樹脂層の体積抵抗値を与えることができるために好ましい。
本発明で用いる導電性粒子の樹脂層中での平均分散粒子径は、20nm以上800nm以下であることが好ましく、15nm以上100nm以下であることがより好ましい。平均分散粒子径が20nm以上の導電性粒子にすることで、分散時の粘度上昇を好適に制御でき、塗料中での導電材の分散が容易となる。そのため、現像剤担持体の作製時においても後述する算術平均粗さ(Ra)が高くなり過ぎず、Raを好適に制御できる。導電性粒子の樹脂層中での平均分散粒子径を800nm以下にすることで、樹脂層に硬度と導電性を均一に付与できるため、現像剤担持体の耐摩耗性と体積抵抗の均一化が向上する。前記樹脂層中の導電性粒子の分散平均粒子径を20nm以上800nm以下とするためには、用いる材料の中位径を15nm以上3μm以下とすることが好ましい。
本発明の樹脂層中に炭素材料以外に、さらに、下記に挙げる導電性微粒子を含有させても良い。導電性微粒子の粒径は細かい方が望ましく、粒径1μm以下であることが好ましい。この際に使用される導電性物質としては、以下のものが挙げられる。アルミニウム、銅、ニッケル、若しくは銀の如き金属粉体、又は酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、若しくは酸化チタンの如き金属酸化物。これらの金属系導電性物質は、樹脂層の物性を大きく変化させない程度の少量添加が好ましい。
本発明に用いる導電性粒子の塗料中への添加量は、樹脂層の体積抵抗値を所定の範囲に設定できれば、特に限定されるものではないが、結着樹脂100質量部に対して20質量部以上100質量部以下であることが好ましい。導電性粒子の添加量が20質量部以上であると、樹脂層の体積抵抗が高くなり過ぎず好適に保たれ、現像剤担持体を使用した際ブロッチが発生しにくくなる。また、導電性粒子の添加量が100質量部以下であると、導電性粒子が過剰とならず樹脂層の硬度を好適に保ち、現像剤担持体を使用した際耐摩耗性が向上し、樹脂層が削れにくくなる効果が期待できる。なお、後述するように、その他の添加粒子が導電性を有する場合、この限りではない。また、塗料としては、固形分25%以上45%以下が好適に用いられる。固形分が25%以上であれば、塗料を塗工する際、シワ模様が発生しにくく、均一な膜厚の樹脂層を形成することができる。45%以下であれば、塗料粘度が高すぎず塗料を塗工する際、均一な膜厚の樹脂層を形成することが可能となる。
本発明の現像剤担持体を構成する樹脂層には、固体潤滑剤として潤滑性粒子を併用して分散させることも好ましい。この潤滑性粒子としては、例えば、黒鉛粒子、二硫化モリブデン、有機モリブデン化合物、窒化硼素、雲母、フッ化グラファイト、銀―セレン化ニオブ、塩化カルシウム―グラファイト、滑石、又はステアリン酸亜鉛の如き脂肪酸金属塩等が挙げられる。その中でも導電性粒子としても使用できる黒鉛粒子を用いることが、樹脂層の導電性を損なうことがないので特に好ましい。これらの潤滑性粒子は、体積平均粒径が好ましくは0.2μm以上10μm以下、より好ましくは0.2μm以上〜2.0μm以下のものを使用するのが良い。潤滑性粒子の体積平均粒径が0.2μm以上の場合には、潤滑性粒子が均一に分散しやすく、体積平均粒径が20μm以下場合には、樹脂層表面の粗さが均一となり、樹脂層の耐摩耗性が維持しやすい。
樹脂層中の潤滑性粒子の含有量としては、結着樹脂100質量部に対して好ましくは2質量部以上150質量部以下、より好ましくは4質量部以上100質量部以下である。黒鉛粒子の含有量が2質量部以上の場合には、黒鉛粒子添加により樹脂層の硬度が増す効果が発現し、現像剤担持体の耐摩耗性が向上する。また、黒鉛粒子の含有量が150質量部以下の場合には、樹脂層の密着性が充分確保されて耐摩耗性を維持する事が可能である。
本発明の樹脂層に用いる結着樹脂として、一般に現像剤担持体の導電性樹脂層に使用されている公知の樹脂が使用可能である。例えば以下の樹脂が挙げられる。フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、アクリル樹脂。これらの樹脂は基体との密着性や耐摩耗性にも優れているばかりでなく、特に現像剤(トナー)が負摩擦帯電性の場合、現像剤(トナー)に対して適度な摩擦帯電を付与することができる。さらに、上記結着樹脂は他の樹脂やプレポリマー、重合体と架橋反応させて変性することによって、耐摩耗性の更なる向上を図ることができ、耐溶剤性や柔軟性を改良することが可能である。特に本発明においては、十分な機械的強度を有する熱硬化性樹脂であることが耐久性を向上する点で好ましい。
次に、本発明に用いられる導電性樹脂層に含有させることのできる凹凸付与粒子について説明する。
樹脂層中には、必要に応じ樹脂層の表面に凹凸を形成するための凹凸付与粒子を含有させることができる。このような凹凸付与粒子として例えば以下のものが挙げられる。ポリメチルメタクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンの如きビニル系重合体や共重合体;ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂の如き樹脂粒子;アルミナ、酸化亜鉛、シリコーン、酸化チタン、酸化錫の如き酸化物粒子;炭素粒子;導電処理を施した樹脂粒子等の導電性粒子;その他、例えばイミダゾール化合物のような有機化合物を粒子状にしたもの。この場合にイミダゾール化合物は、トナーに摩擦帯電電荷を付与する役割も果たす。
その他、凹凸付与粒子として用いる樹脂粒子の表面に無機微粉末を付着させる、あるいは固着させて用いてもよい。このような無機微粉末としては以下のものが挙げられる。SiO2、SrTiO3、CeO2、CrO、Al23、ZnO、MgO、若しくはTiO2の如き酸化物、Si34の如き窒化物、SiCの如き炭化物、又はCaSO4、BaSO4、若しくはCaCO3の如き硫酸塩・炭酸塩等。このような無機微粉末は、カップリング剤により処理して用いても良い。特に結着樹脂との密着性を向上させる目的、あるいは粒子に疎水性を与える等の目的で好ましく用いることが可能である。
このようなカップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコアルミネートカップリング剤等がある。より具体的には以下のものが挙げられる。シランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン、又は1分子当たり2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のケイ素原子に結合した水酸基を含有したジメチルポリシロキサン等。
このように凹凸付与粒子として用いる樹脂粒子表面に対して無機微粉末で処理することにより、塗料中への分散性、塗工表面の均一性を向上でき、トナーへの帯電付与性、現像剤担持体表面の耐汚染性や耐摩耗性及び機械的強度を向上させることができる。
凹凸付与粒子として導電性の球状粒子を用いることもできる。このような条件を満たす導電性球状粒子として、球状炭素粒子、導電性物質で表面処理された球状樹脂粒子、導電性微粒子が分散された球状樹脂粒子が挙げられる。本発明では、樹脂層中でのダイヤモンド粒子の均一分散性を向上するため、炭素材料から形成されている球状炭素粒子が好ましく用いられる。球状粒子に導電性を持たせることによって、導電性樹脂層の体積抵抗が均一化され、均一にトナーの帯電を制御させることができる。本発明において、球状粒子の導電性としては、体積抵抗値が1×106Ω・cm以下、より好ましくは1×10-3Ω・cm以上1×106Ω・cm以下の球状粒子であることが好ましい。球状粒子の体積抵抗値を1×106Ω・cm以下とすると、導電性樹脂層の均一な導電性が得られやすく、均一なトナーの帯電が行われやすくなる。
この球状粒子の個数平均粒径は、0.3μm以上30.0μm以下であることが好ましく、0.5μm以上13.0μm以下であることがさらに好ましい。すなわち、球状粒子の粒径が0.3μm以上では樹脂層に均一な凹凸を形成することが可能であり、必要な表面粗さを形成しようとする際、配合量を過大にする必要がなく、樹脂層が脆くならず、耐摩耗性を高く維持する事ができる。逆に球状粒子の粒径が30.0μm以下では、粒子が樹脂層表面から突出し過ぎず、担持する現像剤の量(現像剤層厚み)が適度に保たれ、現像剤(トナー)に適切な摩擦帯電を付与する。さらに、バイアス電圧を負荷した際に感光ドラムへのリークポイントになる心配がない。
本発明においては、現像剤担持体の摩擦帯電性を調整するために、樹脂層中に荷電制御剤を含有させてもよい。
ここで使用できる荷電制御剤として、以下のものが挙げられる。ニグロシン及び脂肪酸金属塩による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き四級アンモニウム塩;これらの類似体であるホスホニウム塩の如きオニウム塩及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物);高級脂肪酸の金属塩;グアニジン類;イミダゾール化合物。
現像剤担持体表面、すなわち樹脂層表面の粗さは、その現像方式によって異なるが、一般的には、JIS B0601−2001に規定の算術平均粗さ(Ra)で0.15μm以上3.00μm以下の範囲にあることが好ましい。同様に樹脂層の膜厚に関しても、現像方式によって好適な膜厚は異なるものの、一般的には5.0μm以上30.0μm以下の範囲にあることが好ましい。
図2に示されるような、磁性トナーを用い、現像剤層厚規制部材として現像剤担持体と間隙をもって配置された磁性ブレードを有するような現像装置では、Raが0.15μm以上2.50μm以下程度であることが望ましい。0.15μm以上の場合には、現像剤が十分に搬送される事で、現像剤不足による画像濃度薄や、現像剤コート不均一化に伴う画像不良の発生がない。また、Raが2.50μm以下の場合には、トナーの摩擦帯電が均一となり、スジむらや、反転カブリ、摩擦帯電不足による画像濃度薄の発生が抑制される。
図3、図4に示されるような、弾性部材が現像剤担持体に圧接して用いられる現像装置の場合には、樹脂層の表面粗さRaが、0.30μm以上3.00μm以下にあることが好ましい。0.30μm以上の場合には、現像剤が十分に搬送される事で、現像剤不足による画像濃度薄や、現像剤コート不均一化に伴う画像不良が発生しにくく、現像剤担持体へのトナー融着も発生しにくい。また、3.00μm以下の場合には、トナーの摩擦帯電が均一に維持でき、スジむらや、反転カブリ、摩擦帯電不足による画像濃度薄が発生しにくくなる。
本発明の樹脂層を得る方法としては、樹脂層に含まれる結着樹脂を含む液体にナノサイズのダイヤモンド粒子分散混合して樹脂層の形成用の塗料を調製し、それを現像剤担持体の基体上に塗布する方法が挙げられる。各成分の分散混合には、ボールミル、サンドミル、アトライター、又はビーズミルの如き公知のメディア分散装置や、衝突型微粒化法や薄膜旋回法を利用した公知のメディアレス分散装置が好適に利用可能である。本発明にかかるナノサイズのダイヤモンド粒子を均一に、かつ小粒径で樹脂層中に分散させるためには、ビーズミル分散機を用い、使用するビーズの粒径を小径で高比重にすることが好ましい。使用するビーズが小径で、かつ高比重であると、ビーズの衝突のエネルギーが増すだけでなく、凝集粒子に均一に力が伝わり、ナノサイズのダイヤモンド粒子を本発明に係る所望の分散粒径とするのに好適である。塗料の調製にあたって用いるナノサイズのダイヤモンド粒子としては、中位径20nm以上250nm以下であることが好ましい。一次粒子径が20nm未満のダイヤモンド粒子であっても、粒子同士の凝集力が強いために中位径は20nm以上であることが多く、中位径20nm未満のダイヤモンド粒子は工業的に作製困難である。また、ダイヤモンド粒子の中位径が250以下であれば、微小なダイヤモンド粒子を樹脂層中に均一に存在させることができ、樹脂層の抵抗が均一化される。その結果、現像剤担持体を作製し樹脂層がトナーに帯電付与した際、トナーの帯電量が均一な分布を持つことが可能となる。本発明では、特に分散機としてはビーズミル分散機を用い、分散メディアとして一次粒子径が70μm以上300μm以下のセラミックスビーズまたは金属ビーズを用いることが好ましい。この範囲の粒径のセラミックスビーズまたは金属ビーズを用いることで、凝集力の強い数nmの一次粒子径を有するダイヤモンド粒子を、均一かつ微細に樹脂層中に分散させることが可能となる。一次粒子径が70μm以上のセラミックスビーズまたは金属ビーズを使用して、ダイヤモンド粒子含有樹脂溶液を分散することにより、ダイヤモンド粒子がビーズと共に捕捉されにくく、樹脂溶液の分離が容易に行いやすくなる。一次粒子径が300μm以下のセラミックスビーズまたは金属ビーズを、分散メディアとして使用してダイヤモンド粒子含有樹脂溶液を混合することにより、得られるダイヤモンド粒子は凝集が解消され一次粒子径に近いものとなりやすい。分散メディアとしてセラミックスビーズまたは金属ビーズを使用すると、ビーズ自体の硬度も高くビーズが欠けることが少なく塗料へのコンタミを抑制することができ、分散効率も大きく向上させることが可能である。また、分散した塗料の塗工方法としては、ディッピング法、スプレー法、ロールコート法、又は静電塗布法の如き公知の方法が適用可能である。
次に、本発明の現像装置について実施形態の例を挙げて説明する。なお、特に以下の実施形態に限定するものではない。
図2は、磁性一成分現像剤を使用する本発明の現像装置における実施形態の一例の構成を示す模式図である。図2に示した実施形態の現像装置は、現像剤を収容するための容器(現像容器503)と、前記容器に貯蔵された現像剤(不図示)を担持搬送するための現像剤担持体510を有している。この現像装置は、まず、現像剤層厚規制部材502により前記現像剤担持体510上に現像剤層を形成する。そして、現像剤担持体510が矢印A方向に回転することにより、現像剤担持体510上の現像剤を静電潜像担持体501と対向する現像領域Dへと搬送する。そして、静電潜像担持体501の静電潜像を現像剤により現像し、トナー像を形成する。本発明に係る現像装置は、本発明に係る現像剤担持体を具備することを特徴とする。
静電潜像担持体501は、公知のプロセスにより形成することができる。静電潜像を担持する静電潜像担持体(感光ドラム)501は、矢印B方向に回転する。現像剤担持体510は、現像容器503に収容された磁性トナー粒子を有する磁性一成分現像剤を担持して、矢印A方向に回転することによって、現像剤担持体510と感光ドラム501とが対向している現像領域Dに現像剤を搬送する。現像剤担持体510においては、磁性一成分現像剤を現像剤担持体510上に磁気的に吸引しかつ保持するため、現像スリーブ508内に磁石(マグネットローラ)509が配置されている。
現像容器503内へ、現像剤補給容器(不図示)から現像剤供給部材512を経由して磁性一成分現像剤が送り込まれてくる。現像容器503は、第一室514と第二室515に分割されており、第一室514に送り込まれた磁性一成分現像剤は攪拌搬送部材505により現像容器503及び仕切り部材504により形成される隙間を通過して第二室515に送られる。磁性一成分現像剤はマグネットローラ509による磁力の作用により現像剤担持体510上に担持される。第二室515中には現像剤が滞留するのを防止するための攪拌部材511が設けられている。
磁性一成分現像剤は、磁性トナー粒子相互間及び現像剤担持体上の導電性樹脂層との摩擦により、感光ドラム501上の静電潜像を現像することが可能な摩擦帯電電荷を得る。現像領域Dに搬送される現像剤の層厚を規制するために、現像剤層厚規制部材としての強磁性金属製の磁性ブレード(ドクターブレード)502が装着されている。磁性ブレード502は、通常、現像剤担持体510の表面から約50μm以上500μm以下の間隙を有して現像剤担持体510に対向するように現像容器503に装着される。マグネットローラ509の磁極N1からの磁力線が磁性ブレード502に集中することにより、現像剤担持体510上に磁性一成分現像剤の薄層が形成される。なお、本発明においては、この磁性ブレード502に替えて非磁性の現像剤層厚規制部材を使用することもできる。
現像剤担持体510上に形成される磁性一成分現像剤の薄層の厚みは、現像領域Dにおける現像剤担持体510と感光ドラム501との間の最小間隙よりも更に薄いものであることが好ましい。
本発明の現像剤担持体は、以上の様な磁性一成分現像剤により静電潜像を現像する方式の現像装置、すなわち非接触型現像装置に組み込むことが有効である。しかし、非磁性一成分現像剤を用いた非接触型現像装置や二成分現像装置も本発明の現像剤担持体を使用することができる。
また、現像剤担持体510に担持された磁性トナーを有する磁性一成分現像剤を飛翔させるため、現像剤担持体510にはバイアス手段としての現像バイアス電源513により現像バイアス電圧が印加される。この現像バイアス電圧として直流電圧を使用するときは、静電潜像の画像部(現像剤が付着して可視化される領域)の電位と背景部の電位との間の値の電圧を現像剤担持体510に印加するのが好ましい。
現像された画像の濃度を高め、かつ階調性を向上させるためには、現像剤担持体510に交番バイアス電圧を印加し、現像領域Dに向きが交互に反転する振動電界を形成してもよい。この場合には、上記した現像画像部の電位と背景部の電位との中間の値を有する直流電圧成分を重畳した交番バイアス電圧を現像剤担持体510に印加するのが好ましい。
この時、高電位部と低電位部を有する静電潜像の高電位部にトナーを付着させて可視化する、いわゆる正規現像の場合には、静電潜像の極性と逆極性に摩擦帯電する磁性一成分現像剤を使用する。高電位部と低電位部を有する静電潜像の低電位部にトナーを付着させて可視化する、いわゆる反転現像の場合には、静電潜像の極性と同極性に摩擦帯電する磁性一成分現像剤を使用する。この場合、高電位、低電位というのは、絶対値による表現である。
図2には、現像剤担持体510上の磁性一成分現像剤の層厚を規制する現像剤層厚規制部材として、現像剤担持体510から離間されて配置された磁性ブレード502を用いた例を示した。図3は、磁性一成分現像剤を使用する本発明の現像装置における実施形態の他の構成を示す模式図である。図3に示したように、本発明の現像装置は、ウレタンゴム若しくはシリコーンゴムのようなゴム弾性を有する材料、又はリン青銅若しくはステンレス鋼のような金属弾性を有する材料等の弾性板からなる弾性ブレード516を使用する実施形態としてもよい。この弾性ブレード516は、現像剤担持体510に対して、磁性一成分現像剤を介して接触あるいは圧接させても良い。なお、現像剤担持体510に対する弾性ブレード516の当接圧力は、線圧0.049N/cm以上0.49N/cm以下であることが、磁性一成分現像剤の規制を安定化させ、磁性現像剤層の厚みを好適に規制できる点で好ましい。弾性ブレード516の当接圧力を線圧0.049N/cm以上とすると、磁性一成分現像剤の規制が充分となり、カブリや磁性一成分現像剤もれを防止することができる。また、線圧0.49N/cm以下とすると、磁性一成分現像剤の摺擦力が適度な大きさとなり、磁性一成分現像剤の劣化や現像剤担持体及び現像剤層厚規制部材への融着を防止することができる。
図4は、非磁性一成分現像剤を使用する本発明の現像装置における実施形態の構成を示す模式図である。図4に示した実施形態において、公知のプロセスにより形成された静電潜像を担持する静電潜像担持体(感光ドラム)801は、矢印B方向に回転される。現像剤担持体としての現像スリーブ808は、基体(金属製円筒管)806とその表面に形成される導電性樹脂層807から構成されている。非磁性一成分現像剤を用いているので基体806の内部には磁石は内設されていない。基体806として金属製円筒管の替わりに円柱状部材を用いることもできる。
現像容器803内には非磁性一成分現像剤804を撹拌搬送するための撹拌搬送部材810が設けられている。
現像スリーブ808に現像剤804を供給し、かつ現像後の現像スリーブ808の表面に残存する現像剤804を剥ぎ取るための現像剤供給・剥ぎ取り部材813が現像スリーブ808に当接している。現像剤供給・剥ぎ取り部材(現像剤供給・剥ぎ取りローラ)813が現像スリーブ808と同じ方向に回転することにより、供給・剥ぎ取りローラ813の表面は、現像スリーブ808の表面とカウンター方向に移動する。これにより、現像容器803内で非磁性一成分現像剤804は、現像剤スリーブ808に供給される。現像スリーブ808は、供給された非磁性一成分現像剤を担持して、矢印A方向に回転することにより、現像スリーブ808と感光ドラム801とが対向した現像部Dに非磁性一成分現像剤を搬送する。現像スリーブ808に担持されている非磁性一成分現像剤は、現像スリーブ808の表面に対して現像剤層を介して圧接する現像剤層厚規制部材811によりその厚みが規定される。非磁性一成分現像剤804は現像スリーブ808との摩擦により、感光ドラム801上の静電潜像を現像するのに十分な摩擦帯電をする。なお、煩雑を避けるため、非接触型現像装置を例にとって、以下、説明を行う。
現像スリーブ808には、これに担持された非磁性一成分現像剤を飛翔させるために、電源809より現像バイアス電圧が印加される。この現像バイアス電圧として直流電圧を使用するときは、静電潜像の画像部(非磁性現像剤804が付着して可視化される領域)の電位と背景部の電位との間の値の電圧が現像スリーブ808に印加されることが好ましい。現像画像の濃度を高めたり、階調性を向上させたりするために、現像スリーブ808に交番バイアス電圧を印加して、現像部に向きが交互に反転する振動電界を形成してもよい。この場合、上記画像部の電位と背景部の電位間の値を有する直流電圧成分が重畳された交番バイアス電圧を現像スリーブ808に印加することが好ましい。
高電位部と低電位部を有する静電潜像の高電位部にトナーを付着させて可視化するいわゆる正規現像では、静電潜像の極性と逆極性に摩擦帯電する非磁性一成分現像剤を使用する。静電潜像の低電位部にトナーを付着させて可視化するいわゆる反転現像では、静電潜像の極性と同極性に摩擦帯電する非磁性一成分現像剤を使用する。高電位と低電位というのは、絶対値による表現である。いずれにしても、非磁性一成分現像剤804は現像スリーブ808との摩擦により静電潜像を現像するための極性で摩擦帯電する。
現像剤供給・剥ぎ取り部材813としては、樹脂、ゴム、スポンジのような弾性ローラ部材が好ましい。現像剤供給・剥ぎ取り部材813として、弾性ローラに代えてベルト部材またはブラシ部材を用いることもできる。現像剤供給・剥ぎ取り部材として弾性ローラからなる現像剤供給・剥ぎ取りローラ813を用いる場合には、現像剤供給・剥ぎ取りローラ813の回転方向は現像スリーブに対して適宜同方向若しくはカウンター方向を選択することができる。通常、カウンター方向に回転することが、剥ぎ取り性及び供給性の点でより好ましい。
現像スリーブ808に対する現像剤供給・剥ぎ取り部材813の侵入量は、0.5mm以上2.5mm以下であることが、現像剤の供給及び剥ぎ取り性の点で好ましい。現像剤供給・剥ぎ取り部材813の侵入量を0.5mm以上とすると、剥ぎ取り性が向上し、ゴーストの発生を抑えることができる。侵入量を2.5mm以下とすると、トナーのダメージがなく、トナー劣化や融着やカブリを抑えることができる。
図4に示した現像装置では、ウレタンゴム、シリコーンゴムのようなゴム弾性を有する材料、あるいはリン青銅、ステンレス銅のような金属弾性を有する材料の弾性ブレード811を使用している。この弾性ブレード811は、現像スリーブ808の回転方向と逆の姿勢で現像スリーブ808に圧接されている。
この弾性ブレード811としては、特に安定した規制力とトナーへの安定した(負)摩擦帯電付与性のために、安定した加圧力の得られるリン青銅板表面にポリアミドエラストマー(PAE)を貼り付けた構造のものを用いることが好ましい。ポリアミドエラストマー(PAE)としては、ポリアミドとポリエーテルの共重合体が挙げられる。
現像スリーブ808に対する現像剤層厚規制部材811の当接圧は、本例においても磁性一成分現像剤を使用する図3に示したものと同様に、線圧0.049N/cm以上0.49N/cm以下であることが好ましい。このような当接圧とすると、現像剤の規制を安定化させ、現像剤層厚を好適にさせることができる点で好ましい。現像剤層厚規制部材811の当接圧力を線圧0.049N/cm以上とすると、現像剤の規制が適切なものとなり、カブリや非磁性一成分現像剤のもれを防止することができる。また、線圧0.49N/cm以下とすると、非磁性一成分現像剤へのダメージを軽減し、非磁性一成分現像剤の劣化やスリーブ及びブレードへの融着を防止することができる。
図5は、二成分現像剤を使用する本発明の現像装置における実施形態の構成を示す模式図である。1は像担持体としての感光ドラムである。この感光ドラムPは、アルミニウム製シリンダ(導電性ドラム基体)の表面に、光の干渉を抑え上層の接着性を向上させる下引き層と、光電荷発生層と、電荷輪送層の3層から構成されている。
2は感光ドラム1の周面を一様に帯電処理する帯電装置であり、本例では磁気ブラシ型帯電装置である。マグネットローラ2aの有する磁力によって、帯電装置としての搬送スリーブ2の表面に磁性粒子2bよりなる磁気ブラシを形成し、この磁気ブラシを感光ドラム1の表面に接触させ、感光ドラム1を帯電する。尚、搬送スリーブ2には、バイアス印加手段S1により帯電バイアスが印加されている。3は帯電処理された感光ドラム1の面に静電潜像を形成する情報書き込み手段としての露光装置であり、本例はレーザビームスキャナである。不図示の画像読み取り装置の如きホスト装置からプリンタ側に送られた画像信号に対応して変調されたレーザー光Lを出力して感光ドラム1の一様帯電処理面を、露光位置においてレーザー走査露光をする。このレーザー走査露光により、感光ドラム1面のレーザー光Lで照射されたところの電位が低下することで、感光ドラム1面には走査露光した画像情報に対応した静電潜像が順次に形成されていく。
次に、本発明で用いられる二成分現像装置について説明する。
現像装置(現像器)4は感光ドラム1上の静電潜像に現像剤(トナー)を供給し静電潜像を可視化する現像手段としての現像装置(現像器)であり、本例は二成分磁気ブラシ現像方式の反転現像装置である。
4aは現像容器である。4bは現像剤担持体としての現像スリーブである。現像スリーブ4bは、基体と、前記基体上に導電性樹脂層を有する。基体は、通常、アルミニウム若しくはその合金、又はステンレス鋼の如き金属の円筒体からなっているが、金属は円筒体への成型加工が容易であればよく、特に限定されない。この現像スリーブ4bはその外周面の一部を外部に露呈させて現像容器4a内に回転可能に配設してある。4cは非回転に固定して現像スリーブ4b内に挿設したマグネットローラである。また、4dは現像剤コーティングブレード、4eは現像容器4aに収容した二成分現像剤、4fは現像容器4a内の底部側に配設した現像剤攪拌部材、4gはトナーホッパーであり、補給用トナーを収容させてある。
現像容器4a内の二成分現像剤4eはトナーと磁性キャリアの混合物であり、現像剤攪拌材4fにより攪拌される。トナーは基本的には、現像剤攪拌材4fの攪拌によって、磁性キャリアとの摺擦により負極性に摩擦帯電される。また、現像スリーブ4bの近傍に存在するトナーは現像スリーブ4bとの摺擦によっても摩擦帯電される。現像スリーブ4bの表面には前記したような導電性樹脂層が形成されており、本実施例においては、トナーは負極性に摩擦帯電される。
現像スリーブ4bは感光ドラム1との最近接距離(S−Dギャップと称する)を350μmに保たせて感光ドラム1に近接させて対向配設してある。
S−Dギャップは100μm以上1mm以下であることが好ましい。S−Dギャップを前記範囲とすると、キャリアの付着を防止し、ドット再現性を向上することができる。また、S−Dギャップを100μm以上とすると現像剤の供給が充分に確保され画像濃度を高く保つことができる。また、S−Dギャップを1000μm以下とすると磁極からの磁力線が広がりすぎることがなく、磁気ブラシの磁力線の密度を高く保つことができる。これにより、ドット再現性の悪化を防ぎキャリアの拘束力を高く保ちキャリア付着を防ぐことができる。感光ドラム1と現像スリーブ4bとの対向部が現像部である。現像スリーブ4bは現像部において感光ドラム1の進行方向とは逆方向に回転駆動される。この現像スリーブ4bの外周面に前記スリーブ内のマグネットローラ4cの磁力により現像容器4a内の二成分現像剤4eの一部が磁気ブラシ層として吸着保持され、前記スリーブの回転に伴い回転搬送される。そして、現像剤コーティングブレード4dにより所定の薄層に整層され、現像部において感光ドラム1の面に対して接触して感光ドラム面を適度に摺擦する。
現像スリーブ4bには電源S2から所定の現像バイアスが印加される。本例において、現像スリーブ4bに対する現像バイアス電圧は直流電圧(Vdc)と交流電圧(Vac)とを重畳した振動電圧である。振動電圧のピーク間の電圧は300V以上3000V以下が好ましく、周波数は500Hz以上10000Hz以下、好ましくは1000Hz以上7000Hz以下であり、それぞれプロセスにより適宜選択して用いることができる。この場合、波形としては三角波、矩形波、正弦波、あるいはDuty比を変えた波形、断続的な交番重畳電界種々選択して用いることができる。回転する現像スリーブ4bにより現像部に搬送された現像剤中のトナー分が現像バイアスによる電界によって感光ドラム1面に静電潜像に対応して選択的に付着することで静電潜像がトナー画像として現像される。本例の場合は感光ドラム1面の露光明部にトナーが付着して静電潜像が反転現像される。
現像部を通過した現像スリーブ4b上の現像剤薄層は引き続く現像スリーブ4bの回転に伴い現像容器4a内の現像剤溜り部に戻される。現像容器4a内の二成分現像剤4eのトナー濃度を所定の略一定範囲内に維持させるために、トナー濃度がトナー濃度検知センサーによって検知され、その検知情報に応じてトナーが現像容器4a内の二成分現像剤4eに補給される。具体的には、現像容器4a内の二成分現像剤4eのトナー濃度は不図示のコイルのインダクタンスを利用して現像剤の透磁率の変化を測定するトナー濃度検知センサーによって検知される。その検知情報に応じてトナーホッパー4gが駆動制御されて、トナーホッパー4g内のトナーが現像容器4a内の二成分現像剤4eに補給される。二成分現像剤4eに補給されたトナーは攪拌部材4fにより攪拌される。
図2〜図5は、本発明の現像剤担持体を用いた、本発明の現像装置における実施形態の例を模式的に例示したものである。実施形態としては、前記した現像剤層厚規制部材以外にも、現像容器503の形状、攪拌搬送部材505、511の有無、磁極の配置、現像剤供給部材512の形状、補給容器の有無がある。
次に、本発明の現像装置にて用いられる現像剤(トナー)について説明する。
本発明に使用する現像剤(トナー)は、特に限定されるものではないが、例えば現像剤用結着樹脂に着色剤、荷電制御剤、離型剤、又は無機微粒子等を配合したものである。形式として、例えば、磁性材料を必須成分とする磁性一成分現像剤と磁性材料を含まない非磁性一成分現像剤がある。形式は現像装置に適応して適宜選択される。
また、本発明で使用する現像剤(トナー)は、いずれの形式であっても、重量平均粒径が4μm以上11μm以下の範囲にあることが好ましい。このようなものを使用すれば、トナーの帯電量あるいは画質及び画像濃度がバランスのとれたものとなる。
現像剤(トナー)用結着樹脂としては、一般に公知の樹脂が使用可能であり、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、又はフェノール樹脂等が挙げられる。この中でもビニル系樹脂又はポリエステル樹脂が好ましい。
現像剤(トナー)には帯電特性を向上させる目的で、荷電制御剤をトナー粒子に包含させる(内添)、又はトナー粒子と混合して用いる(外添)ことができる。これは、荷電制御剤によって、現像システムに応じた最適の荷電量コントロールが可能となるためである。
正の荷電制御剤としては、例えば以下のものが挙げられる。ニグロシン、トリアミノトリフェニルメタン系染料及び脂肪酸金属塩による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き四級アンモニウム塩。これらを単独であるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。
また、負の荷電制御剤としては、有機金属化合物又はキレート化合物が有効である。その例としては、例えば、アルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート、又は3,5−ジターシャリーブチルサリチル酸クロム等がある。特にアセチルアセトン金属錯体、モノアゾ金属錯体、ナフトエ酸又はサリチル酸系の金属錯体又は塩が好ましい。
現像剤(トナー)が、磁性現像剤(トナー)である場合、磁性材料の例としては以下のものが挙げられる。マグネタイト、マグヘマイト、若しくはフェライトの如き酸化鉄系金属酸化物、Fe、Co、若しくはNiのような磁性金属、これらの金属とAl、Co、Cu、Pb、Mg、Ni、Sn、Zn、Sb、Be、Bi、Cd、Ca、Mn、Se、Ti、W、若しくはVのような金属との合金、又はこれらの混合物等。この際は、これら磁性材料を、着色剤としての役目を兼用させても構わない。
現像剤(トナー)に配合する着色剤として、従来からこの分野で使用している顔料、染料を使用することが可能であり、適宜選択して使用すればよい。
現像剤(トナー)には離型剤を配合することが好ましい。離型剤としては例えば以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;カルナウバワックス、フィッシャートロプシュワックス、サゾールワックス、モンタンワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類。
さらに、現像剤(トナー)には、環境安定性、帯電安定性、現像性、流動性、保存性向上及びクリーニング性向上のために、シリカ、酸化チタン、又はアルミナの如き無機微粉体を外添することが好ましい。すなわち、無機微粉体を現像剤表面近傍に存在させていることが好ましい。中でも、シリカ微粉体がより好ましい。
無機微粉体以外の外添剤をさらに加えて用いても良い。無機粉体以外の外添剤として、テフロン、ステアリン酸亜鉛、若しくはポリフッ化ビニリデンのような滑剤(中では、ポリフッ化ビニリデン)、又は酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、若しくはケイ酸ストロンチウムの如き研磨剤が挙げられる。
現像剤(トナー)を作製するには、例えば、まず、結着樹脂、着色剤としての顔料又は染料、離型剤、必要に応じて磁性材料や荷電制御剤、及びその他の添加剤をヘンシェルミキサー、ボールミキサーの如き混合機により充分に混合する。次いで、これを加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融して樹脂類を互いに相溶せしめた中に離型剤、顔料、染料、磁性体を分散又は溶解せしめる。この溶融物を、冷却固化した後、粉砕及び分級を行ってトナー粒子を得る。さらに、必要に応じて所望の添加剤を加え、ヘンシェルミキサーの如き混合機により充分に混合して、現像剤(トナー)とすることもできる。
このような現像剤は、種々の方法で、球形化処理、表面平滑化処理を施して用いると、転写性が良好となり好ましい。そのような方法として例えば以下のようなものがある。
・攪拌羽根又はブレード、及びライナー又はケーシングを有する装置で、現像剤をブレードとライナーの間の微小間隙を通過させる際に、機械的な力により表面を平滑化したり現像剤を球形化したりする方法。
・温水中にトナーを懸濁させ球形化する方法;熱気流中にトナーを曝し、球形化する方法。
また、球状の現像剤を直接作る方法としては、水中に現像剤結着樹脂となる単量体を主成分とする混合物を懸濁させ、重合してトナーとする方法がある。一般には、重合性単量体、着色剤、重合開始剤、さらに必要に応じて架橋剤、磁性材料、荷電制御剤、離形剤、その他の添加剤を均一に溶解又は分散せしめて単量体組成物とする。その後、この単量体組成物を分散安定剤含有の連続層、水相中に適当な攪拌機を用いて適度な粒滴に分散し、さらに重合反応を行わせ、所望の粒子径を有する現像剤を得る方法である。
トナー粒子表面に外添される外添剤としては、公知の外添剤を用いることができる。そのうちの一つが無機微粒子であり、少なくとも、酸化チタン、酸化アルミナ、及びシリカのうちいずれか一種類以上を用いることが好ましい。無機微粒子の粒径は個数分布基準のピーク値で80nm以上200nm以下であることが、キャリアとのトナー離れを良化するためのスペーサー粒子として機能させる上で好ましい。また、前記外添剤には、平均粒径が個数分布基準のピーク値で50nm以下の微粒子を併用して用いることが、トナーの帯電性及び流動性を向上させる上で好ましい。更には、上記無機微粒子に疎水化処理を行ったものがよい。疎水化処理を行う場合には、各種チタンカップリング剤、シランカップリング剤の如きカップリング剤やシリコーンオイルを用いることが好ましい。
疎水化処理を行うための表面処理剤の例としては、チタンカップリング剤として、例えば以下のものが挙げられる。テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート。さらに、シランカップリング剤としては、例えば以下のものが挙げられる。γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン。脂肪酸及びその金属塩としては、例えば以下のものが挙げられる。ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ドデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、ヘプタデシル酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸、又はアラキドン酸の如き長鎖脂肪酸;その金属塩としては亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、又はリチウムの如き金属との塩。さらに、シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、又はアミノ変性シリコーンオイルの如き表面処理剤としてあげることができる。
これらの表面処理剤は、無機微粒子に対して1質量%以上10質量%以下添加し被覆することが好ましく、より好ましくは、3質量%以上7質量%以下である。また、これらの材料を組み合わせて使用することもできる。
この無機微粒子の添加量は、トナー中に0.1質量%以上5.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%以上4.0質量%以下である。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
二成分現像剤である場合、キャリアは個数平均粒径(Dv)が15.0μm以上70.0μm以下であることが好ましい。上記範囲内に制御することによって、磁性キャリアの形状を略球形且つ均一な大きさに制御する事ができるため、良好な帯電付与性能を維持できる。より好ましくは、個数平均粒径(Dv)が、20.0μm以上50.0μm以下であることが高画質化と耐久安定性の面で優れる。
本発明におけるキャリアは、真比重が3.0g/cm3以上5.0g/cm3以下であるものが好ましく、より好ましくは、3.2g/cm3以上4.0g/cm3以下である。真比重がこの範囲にあると、キャリアとトナーとの撹拌混合においてトナーへの負荷が少なく、キャリアへのトナースペントが抑制され、トナー離れを長期間良好に維持することができ、また感光ドラムへのキャリア付着が抑制されるので好ましい。
本発明においては、磁性キャリアは、少なくともその表面に樹脂成分を有するものを用いることができる。このような磁性キャリアの例としては以下のものが挙げられる。鉄、銅、ニッケル、若しくはコバルトの如き磁性金属、マグネタイト、若しくはフェライトの如き磁性酸化物の芯材に樹脂層を有したもの、又は上述したような磁性微粒子を樹脂中に分散した磁性微粒子分散型キャリア。
平均円形度が0.935以上、より好ましくは0.950以上の概球形のキャリアを得るために、また円形度のばらつきを小さくするための一つの手法として、重合開始時の溶存酸素量をコントロールすることが好ましい。重合反応開始時の前記反応媒体中の溶存酸素量は5.0g/m3以下であることが好ましい。重合反応中に溶存酸素の脱気を目的として反応媒体中に導入する不活性ガスは工業的に見て、窒素ガス、アルゴンガス、及びヘリウムガスから選ばれる少なくとも1種類以上のものがよい。また、前記不活性ガスの導入量は、重合反応前には反応容器体積の5体積%/min以上100体積%/min以下とすることが好ましい。重合反応中の反応媒体中へのガス導入量は1体積%/min以上20体積%/min以下とし、重合反応前に比べ重合反応中の導入量を少なくすることが好ましい。このようにすることにより、溶存酸素の置換効率を上げて微粒子の生成を防止し、更に前記微粒子が通常粒子に取り込まれて異形化するのを防止することができる。
更に、モノマーを重合して磁性微粒子分散型キャリアコア粒子を得るためには、撹拌翼周速を1.0m/sec以上3.5m/sec以下にコントロールすることが重要である。上記範囲内に制御することによって、重合中の粒子の解砕力を一定にし、不定形の粒子生成を抑制することができる。
キャリアの表面コートをする樹脂としては、絶縁性の樹脂を用いることが好ましい。この場合に使用し得る絶縁性樹脂は、熱可塑性の樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよい。
本発明に用いられるキャリアとトナーは、比表面積が合う形で混合して用いることが好ましい。トナー濃度としては、二成分系現像剤において、5質量%以上20質量%以下であることが、摩擦帯電量付与、カブリ、画像濃度の観点から好ましい。
以下に本発明に関わる物性の測定方法について述べる。
(1)樹脂層の体積抵抗
試料として、厚さ100μmのPETシート上に7μm以上20μm以下の厚さの樹脂層を形成したものを用いた。測定装置として、抵抗率計ロレスタAP、又はハイレスタIP(ともに商品名、三菱油化株式会社(現 三菱化学株式会社)製)にて4端子プローブを用いて体積抵抗値を測定した。また、体積抵抗の測定は、測定環境を20℃以上25℃以下、50%RH以上60%RH以下として行った。
(2)ダイヤモンド粒子及び他の高硬度粒子の中位径d50
マイクロトラック粒度分布測定装置 MT3300EX(商品名、日機装株式会社)を用い、粒子の中位径d50を測定した。塗工液を希釈溶媒メタノールで固形分濃度5%とし、測定時間を100秒として測定を行った。
(3)ダイヤモンド粒子及び他の高硬度粒子の一次粒子径
一次粒子径の測定方法として、電子顕微鏡「H−7500」(商品名、日立製作所)を用いて、粒子材料自体の写真撮影を行った。倍率は、1万倍以上50万倍以下の中から、画面上に一次粒子径を測定可能な100個程度の粒子が表示される倍率において、写真撮影を行った。その撮影写真より、各粒子の長径と短径を測定し、長径と短径の平均を各粒子の一次粒子径とした。100個の一次粒子径を測定後平均して、その材料自体の一次粒子径とした。この時、一次粒子径が10nm以上1μm未満の範囲にある粒子のみを測定対象として測定した。なお、一次粒子が凝集している場合であってもそれぞれの一次粒子径を測定した。
(4)ダイヤモンド粒子及び金属粒子の平均分散粒子径
樹脂層内部に存在するダイヤモンド粒子及び金属粒子の平均分散粒子径測定は、以下の通りである。集束イオンビーム「FB−2000C」(商品名、日立製作所製)を用いて上記樹脂層を所定の間隔に切断し、電子顕微鏡「H−7500」(商品名、日立製作所製)を用いて、倍率1万倍以上60万倍以下の中から切断した各断面の粒子形状が適宜観察しやすい倍率を選択し、写真撮影を行った。
切断の間隔は以下の通りとした。
ダイヤモンド粒子及び金属粒子の算術平均粒子径が10nm以上50nm未満の場合、断面を10nm毎に切断した。
ダイヤモンド粒子及び金属粒子の算術平均粒子径が50nm以上250nm未満の場合、断面を20nm毎に切断した。
ダイヤモンド粒子及び金属粒子の算術平均粒子径が250nm以上の場合、断面を100nm毎に切断した。
そして、その複数枚の写真より各粒子において、長径と短径の和が最大となる写真の形状をその粒子の形状として、100個の粒子径を測定した。なお、測定した粒子の粒子径は、画像で短径と長径を測定し、その平均を取り粒子径とした。なお、凝集体は、1つの分散粒子として粒子径を測定した。その際の短径、長径の決定方法は、画面に対して凝集体を最小面積で囲む垂直線と水平線を引き、囲む垂直線と水平線のうち短いものを短径、長いものを長径とした。粒径測定時には、10nm以上500μm以下の範囲にある粒子のみを、測定対象として測定した。
この測定方法においては、裁断面部の粒径が最大粒径でないものも多いため、平均すると実際の分散粒子径に対して理論的には79%程度の測定値と計算されるが、本発明では分散粒子径として裁断面部から求められる粒子径の値を用いた。
(5)トナーの粒径測定
測定装置として、コールターカウンターTA−II型、コールターマルチサイザーII又はコールターマルチサイザーIII(いずれも商品名、ベックマン・コールター社製)を用いた。また、電解液として、塩化ナトリウム(試薬1級)を溶かして調製した約1質量%NaCl水溶液又はISOTON−II(商品名、ベックマン・コールター社製)を使用した。電解液100ml以上150ml以下中に、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩液)0.1ml以上5ml以下を加え、次いで、試料を2mg以上20mg以下加えた。これに、超音波分散器で約1分間以上3分間以下分散処理を行い、被験試料を調製した。上記測定装置の30μmアパーチャーを用い、上記被験試料中の球状粒子又はトナー粒子の体積、個数を測定した。
この測定結果から体積分布と個数分布とを算出し、体積分布から求めた重量基準の重量平均粒径(D4)及び個数分布から求めた個数基準の長さ平均粒径(D1)(共に各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求めた。
(6)0.5μm以上の導電性粒子、凹凸付与粒子の体積平均粒径
黒鉛粒子や凹凸付与粒子、金属酸化物粒子の如き導電性粒子の粒径は、レーザー回折型粒度分布計 コールターLS−230型粒度分布計(商品名、ベックマン・コールター社製)を用いて測定した。測定方法としては、少量モジュールを用い、測定溶媒としてはイソプロピルアルコール(IPA)を使用した。IPAにて粒度分布計の測定系内を約5分間洗浄し、洗浄後バックグラウンドファンクションを実行した。次にIPA50ml中に、測定試料1mg以上25mg以下を加えた。試料を懸濁した溶液を超音波分散機で約1分以上3分間以下分散処理し、被験試料液を得た。前記測定装置の測定系内に前記被験試料液を徐々に加えて、装置の画面上のPIDSが45%以上55%以下になるように測定系内の試料濃度を調整して測定を行い、体積分布から算出した体積平均粒径を求めた。
(7)現像剤担持体表面の表面粗さ(Ra:算術平均粗さ)
表面粗さ(JIS B0601−2001)に準拠する株式会社小坂研究所製の表面粗さ測定器「サーフコーダSE−3500」(商品名)にて、軸方向3箇所、周方向3箇所の計9箇所について測定し、その平均値を当該試料の表面粗さRaとする。なお、カットオフ0.8mm、測定距離8.0mm及び送り速度0.5mm/secとした。
(8)樹脂層の膜厚及び削れ量
レーザー光にて円筒の外径を測定する株式会社キーエンス製の寸法測定器「LS5000シリーズ」(商品名)を用い、樹脂層形成前のスリーブの外径(S0)、樹脂層形成後の外径(S1)及び耐久使用後の外径(S2)をそれぞれ測定した。それらの値から、樹脂層の厚み(S1−S0)及び樹脂層の削れ量(膜削れ)(S1−S2)を算出した。
測定には、前記装置のコントローラLS−5500及びセンサーヘッドLS−5040Tを用いた。スリーブ固定治具及びスリーブ送り機構を取り付けた装置にセンサー部を別途固定し、スリーブ長手方向に対し30分割して30箇所、さらにスリーブを周方向に90°回転させた後さらに30箇所、合計60箇所についてスリーブの外径寸法を測定した。外径寸法はその平均値とし、測定環境は温度20℃以上25℃以下、湿度50%RH以上60%RH以下として行った。
なお、耐久使用後のスリーブ外径の測定は、表面上に融着しているトナー融着物をメチルエチルケトン中で超音波洗浄により除去してから行った。
(9)トナー粒子の平均円形度
シスメックス社製フロー式粒子像分析装置FPIA―2100(商品名)を用いて23℃/60%RHの環境下で測定を行った。円相当径が0.60μm以上400μm以下の範囲内のトナー粒子について、投影像の面積及び周囲長を測定し、そこで測定されたトナー粒子の投影像の面積から、円相当径を求めた。また、円相当径が0.60μm以上400μm以下の範囲内のトナー粒子について円形度を下式により求めた。更に円相当径3μm以上400μm以下のトナー粒子について、円形度の総和及び全粒子数を求めた。得られた円形度の総和を全粒子数で除した値を平均円形度と定義した。
円形度a=L0/L
(式中、L0はトナー粒子の投影像の面積と同じ面積を持つ円の周囲長を示し、Lは512×512の画像処理解像度(0.3μm×0.3μmの画素)で画像処理した時のトナー粒子の投影像周囲長を示す。)
円形度はトナー粒子の凹凸度合いの指標であり、トナー粒子が完全な球形の場合1.00を示し、表面形状が複雑になるほど円形度は小さな値となる。具体的な測定方法としては、予め不純物を除去した水200ml以上300ml以下中に分散剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1ml以上0.5ml以下加え、更に測定試料を0.1g以上0.5g以下程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波発信機で2分間分散し、トナー粒子濃度が0.2万個/μl以上1.0万個/μl以下の被験試料液を調製し、これを用いてトナー粒子の円形度分布を測定する。
超音波発信器としては、以下の装置を使用し、以下の分散条件を用いる。
装置:UH−150(商品名、株式会社エス・エム・テー製)
OUTPUT レベル:5
コンスタントモード
円形度の測定の概略は以下のとおりである。
被験試料液は、フラットで扁平なフローセル(厚み約200μm)の流路(流れ方向に沿って拡がっている)を通過させる。フローセルの厚みに対して交差して通過する光路を形成するように、ストロボとCCDカメラがフローセルに対して相互に反対側に装着されている。被験試料液が流れている間に、ストロボ光がフローセルを流れている粒子の画像を得るために1/30秒間隔で照射され、それぞれの粒子はフローセルに平行な一定範囲を有する二次元の投影像として撮影される。各粒子の投影像の面積から、同一の面積を有する円の直径を円相当径として算出する。また、円相当径0.60μm以上400μm以下である各粒子の投影像の面積及び投影像の周囲長から上記の円形度算出式を用いて各粒子の円相当径を求める。さらに、得られた結果に基づき円相当径3μm以上400μm以下のトナー粒子における平均円形度(平均円形度と表すことがある)を算出する。
(10)分散に用いるメディア粒子の一次粒子径
カラー3Dレーザー顕微鏡VK−8700(商品名、株式会社キーエンス)を用いて、倍率100倍で観察し、写真撮影を行った。写真上より各粒子の粒子径を測定し、平均値をそのメディアの粒子径とした。測定サンプル数は100とし、20μm以上700μm以下を測定対象として測定した。
(11)現像剤担持体と弾性ブレードの当接圧力
目視により、現像剤担持体と弾性ブレードの軸方向の接触長さL(cm)を求める。圧力測定システム:タクタイルセンサ(商品名、ニッタ(株)製)を用いて、現像剤担持体との当接力(総圧)F(N)を測定する。
(現像剤担持体と弾性ブレードの当接圧力)=F/L(N/cm)
測定環境は20℃以上25℃以下、50%RH以上60%RH以下として行った。
以下に、実施例をもって本発明を更に詳しく説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。なお、以下の配合における部、%は、特にことわらない限り、それぞれ質量部、質量%を示す。
[粒子1〜6]
表1に記載した特定の作製法にかかる、特定の粒子径(中位径d50)を有するナノサイズのダイヤモンド粒子1〜6(商品名:ナノダイヤ;住友石炭鉱業株式会社製)を入手した。
[粒子7]
アルミナ粒子AKP−3000(商品名、住友化学株式会社)、中位径0.5μmを粒子7として用いた。
[粒子8]
炭化ケイ素、アルボライトPF03(商品名、四国化成株式会社)、中位径3μmを粒子8として用いた。
[粒子9]
酸化チタン、EC−300(商品名、チタン工業株式会社)、中位径0.3μmを粒子9として用いた。
[導電材1]
カーボンブラック#5500(商品名、東海カーボン株式会社)を導電材1として用いた。
[導電材2]
原材料として、コークスとタールピッチの混合物を用い、この混合物をタールピッチの軟化点以上の温度で練り込み、押出し成型し、窒素雰囲気下において1000℃で一次焼成して炭化する。炭化した混合物にコールタールピッチを含浸させた後、窒素雰囲気下において2800℃で二次焼成をして黒鉛化し、さらに粉砕及び分級して体積平均粒子径0.8μmの黒鉛粒子を集め、導電材2を得た。
[導電材3]
原材料として、コークスとタールピッチの混合物を用い、この混合物をタールピッチの軟化点以上の温度で練り込み、押出し成型し、窒素雰囲気下において1000℃で一次焼成して炭化する。炭化した混合物にコールタールピッチを含浸させた後、窒素雰囲気下において2800℃で二次焼成をして黒鉛化し、さらに粉砕及び分級して体積平均粒子径2.5μmの黒鉛粒子を集め、導電材3を得た。
[導電材4]
カーボンブラックBP2000(商品名、キャボット社製)を導電材4として用いた。導電材1〜4の各々の体積平均粒子径を下記表2に示す。
[凹凸付与粒子]
ガラス状カーボンからなるニカビーズICB−1020(商品名、日本カーボン株式会社)、体積平均粒子径12.4μmを用いた。
[トナーZ−1用結着樹脂Aの調製]
下記原料を、下記mol比で、5リットル4口フラスコに仕込み、還流冷却器、水分離装置、N2ガス導入管、温度計及び撹拌装置を付し、フラスコ内にN2ガスを導入しながら180℃で縮重合反応を行った。反応終了後、濾過・水洗し、次いで、脱水・乾燥して、結着樹脂Aを得た。
・プロピレンオキサイド付加ビスフェノールA 66mol比
・エチレンオキサイド付加ビスフェノールA 35mol比
・テレフタル酸 30mol比
・トリメリット酸 30mol比
・アジピン酸 38mol比
[トナーZ−1の調製]
下記混合物をヘンシェルミキサーで前混合し、次いで、115℃に加熱した2軸エクストルーダーで溶融混練した後、冷却して固化した。この固化した混練物をハンマーミルで粗粉砕してトナー粗粉砕物を得た。得られた粗粉砕物を、機械式粉砕機ターボミル(ターボ工業株式会社製;回転子及び固定子は表面を炭化クロム含有クロム合金めっきでコーティングしてある(めっき厚150μm、表面硬さHV1050))にて、機械的に微粉砕した。得られた微粉砕物を、コアンダ効果を利用した多分割分級装置「エルボジェット分級機」(商品名、日鉄鉱業株式会社製)で微粉及び粗粉を同時に分級除去し、原料トナーを得た。得られた原料トナー粒子のコールターカウンター法で測定される重量平均粒径(D4)は6.9μmであり、平均円形度は0.959であった。
・トナーの結着樹脂A 100部
・磁性体(平均粒径:0.25μm) 95部
・モノアゾ鉄錯体「T−77」(商品名、保土谷化学工業株式会社製) 2.5部
・ポリプロピレン(融点:145℃) 3.0部
このトナー粒子100部を、ヘキサメチルジシラザン処理し、次いでジメチルシリコーンオイル処理を行った疎水性シリカ微粉体1.2部とヘンシェルミキサーで混合して、負帯電性トナーZ−1を得た。
[トナーZ−2用結着樹脂Bの調製]
下記混合物を還流(温度:146℃乃至156℃)しているクメン200部中に4時間かけて滴下し、クメン還流下で溶液重合を完了させ、減圧下で200℃まで昇温させながらクメンを除去して、スチレン−アクリル系共重合体を得た。
・スチレン 69部
・ブチルアクリレート 15部
・モノブチルマレート 7部
・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 0.5部
ここで得られたスチレン−アクリル系共重合体30部を、下記の混合物中に溶解し混合溶液とした。
・スチレン 50部
・ブチルアクリレート 20部
・モノブチルマレート 2部
・ジビニルベンゼン 0.4部
・ベンゾイルパーオキサイド 0.8部
・tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 0.6部
上記混合溶液に、ポリビニルアルコール部分ケン化物0.15部を溶解した水170部を加え、激しく撹拌しながら懸濁分散液とした。さらに、水100部を加え、窒素雰囲気に置換した反応器に入れ、約80℃で8時間重合した。重合終了後、濾別し、充分に水洗した後、脱水乾燥し、結着樹脂Bを得た。なお、結着樹脂Bは、Tg61.7℃、重量平均分子量13000であった。
[トナーZ−2の調製]
下記混合物をヘンシェルミキサー「FM−75型」(商品名、三井三池化工機株式会社製)で前混合し、次いで、115℃に加熱した2軸エクストルーダーで溶融混練した後、冷却して固化した。固化した混練物をハンマーミルで粗粉砕してトナー粗粉砕物を得た。得られたトナー粗粉砕物を、機械式粉砕機ターボミルを用いて、機械的に微粉砕した。得られた微粉砕物を、コアンダ効果を利用した多分割分級装置「エルボジェット分級機」で微粉及び粗粉を同時に分級除去して、コールターカウンター法で測定される重量平均粒径(D4)7.1μm、平均円形度0.942の負帯電性トナー粒子を得た。
・トナーの結着樹脂B 100部
・磁性体(平均粒径:0.22μm) 95部
・モノアゾ鉄錯体「T−77」(商品名) 1.5部
・パラフィン(融点:76℃) 5部
このトナー粒子100質量部を、ヘキサメチルジシラザン処理し、次いでジメチルシリコーンオイル処理を行った疎水性シリカ微粉体1.2質量部とヘンシェルミキサーで混合して負帯電性トナーZ−2を得た。
[トナーZ−3用重合法トナー母体粒子の作製]
60℃に加温したイオン交換水900部に、リン酸三カルシウム3部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で、10,000rpmにて撹拌し、水系媒体を作成した。
一方、下記原料をホモジナイザー(日本精機株式会社製)に投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサーで8,000rpmにて攪拌し、分散させた。その後、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4―ジメチルバレロニトリル)5部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
・スチレン 135部
・n−ブチルアクリレート 55部
・C.I.ピグメントブルー15:3 17部
・サリチル酸アルミニウム化合物 3部
・ポリエステル樹脂 15部
・ステアリン酸ステアリルワックス(DSCのメインピーク60℃) 40部
・ジビニルベンゼン 0.5部
注)サリチル酸アルミニウム化合物は、オリエント化学株式会社製の「ボントロンE−88」(商品名)である。また、ポリエステル樹脂は、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとイソフタル酸との重縮合物で、Tg=65℃、Mw=10000、Mn=6000のものである。
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃、窒素雰囲気下において、TK式ホモミキサーを用いて8,000rpmで攪拌し、造粒した。その後、プロペラ式攪拌装置を備えた反応容器に移して攪拌しつつ、2時間かけて70℃に昇温し、さらに4時間後、昇温速度40℃/Hrで80℃まで昇温し、80℃で5時間反応を行い、重合体粒子を製造した。重合反応終了後、前記重合体粒子を含むスラリーを冷却し、スラリーの10倍の水量で洗浄し、ろ過、乾燥の後、分級によって粒子径を調整してシアントナーの母体粒子(重量平均粒径6.7μm、平均円形度0.969)を得た。
[トナーZ−3の調製]
このトナー母体粒子100部に対し、下記材料をヘンシェルミキサーで5分間乾式混合した。そして、平均円形度0.969の非磁性一成分現像剤としてのトナーZ−3を得た。
・ヘキサメチレンジシラザンで表面処理された疎水性シリカ微粉体(平均一次粒径7nm) 1.0部
・ルチル型酸化チタン微粉体(平均一次粒径45nm) 0.15部
・ルチル型酸化チタン微粉体(平均一次粒径200nm) 0.5部
[トナーZ−4用結着樹脂Cの調製]
ビニル系共重合体の材料として、スチレン10部、2−エチルヘキシルアクリレート5部、フマル酸2部及びα−メチルスチレンの2量体5部を用い、これとジクミルパーオキサイド5部を滴下ロートに入れた。また、ポリエステルユニットの材料として、下記材料をガラス製4リットルの四つ口フラスコに装入した。
・ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
27部
・ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
13部
・テレフタル酸 10部
・無水トリメリット酸 5部
・フマル酸 24部
・2−エチルヘキサン酸錫 0.4部
温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管をこの四つ口フラスコに取り付け、この四つ口フラスコをマントルヒーター内に設置した。次に四つ口フラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、125℃の温度で攪拌しつつ、先の滴下ロートより、ビニル系共重合体の単量体及び重合開始剤を約5.5時間かけて滴下した。次いで200℃に昇温を行い、約5時間反応せしめて、重量平均分子量79000、数平均分子量4000の結着樹脂Cを得た。
[トナーZ−4の調製]
下記の材料をヘンシェルミキサーで混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機「PCM−30型」(商品名、池貝鉄工株式会社製)にて混練した。得られた混練物を冷却して固化し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー粗砕物を得た。得られたトナー粗砕物を、高圧気体を用いた衝突式気流粉砕機を用いて微粉砕し、微粉砕物を得た。得られたトナー微粉物を、コアンダ効果を利用した多分割分級機により分級を行い、重量平均粒径7.2μm、平均円形度0.930のシアン粒子を得た。さらに、このシアン粒子をハイブリタイザー(株式会社奈良機械製作所製)により、回転数6800rpm、処理時間3分、処理回数2回で表面改質を行い、重量平均粒径6.4μm、平均円形度0.944のシアントナーZ−4を得た。
・結着樹脂C 100部
・精製ノルマルパラフィン 5部
(最大吸熱ピーク温度80℃、重量平均分子量800)
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5部
・C.I.ピグメントブルー15:3 5部
注)精製ノルマルパラフィンは、DSCにおいて最大吸熱ピーク温度が80℃で、重量平均分子量が800のものである。
(実施例1)
下記材料をスターミル・LMZ2(商品名、アシザワ・ファインテック株式会社製)を用いて、以下の分散条件で分散を行い、ダイヤモンド粒子を樹脂溶液中に分散させた塗料中間体を得た。
・レゾール型フェノール樹脂溶液「J−325」(商品名、大日本インキ株式会社製)
(メタノール40%含有):250部(固形分150部)
・粒子1:37.5部
・メタノール:100部
<分散条件>
使用ビーズ:一次粒子径102μmのジルコニアビーズ
分散方式:連続式
周速:10m/s
液送り量:2l/min
分散時間:60分
液量:4L
その後、上記中間体に下記材料を追加し、スターミル・LMZ2(商品名)を用いて以下の条件で塗料の最終分散を行った。
・導電材1:30部
・導電材2:60部
<分散条件>
使用ビーズ:一次粒子径1mmのガラスビーズ
分散方式:連続式
周速:8m/s
液送り量:2l/min
分散時間:60分
液量:4L
最終塗料分散液に固形分濃度が33%になる様メタノールを添加して、塗工液R−1を得た。
外径24.5mmφのアルミニウム製円筒管を図6に示すサンドブラスト装置に取り付け、砥粒106として#400の球状ガラスビーズを用いてブラスト処理し、これを基体K−1とした。ブラスト処理は、一般的なエアー方式のブラストマシンである「ニューマブラスタ」(商品名、株式会社不二製作所製)を用い、ブラスト条件として、エアーの圧力を0.196MPa(2kg/cm2)で行った。又、この時の処理時間は20秒とし、ワークを40rpmで回転させて行った。
上下担部にマスキングを施した上記基体K−1を垂直に立てて、一定速度で回転させ、前記塗料R−1を、スプレーガンを一定速度で下降させながら塗布した。続いて熱風乾燥炉中で150℃、30分間加熱して塗布層を乾燥し硬化して基体上に導電性樹脂層を形成し現像剤担持体1を作製した。現像剤担持体1の導電性樹脂層の層厚は、19μmであった。表3〜5に現像剤担持体1の導電性樹脂層の構成と物性を示す。

得られた現像剤担持体1にマグネットローラを挿入し、両端にフランジを取り付けて、これを静電潜像担持体がアモルファスシリコンドラム感光体であるデジタル複写機IR5075N(商品名、キヤノン株式会社製)の現像器に組み込み、現像装置とした。なお、規制力を強めるため、マグネットローラは製品に用いているマグネットローラに比べて磁力を全て1割増加させた全極磁力アップマグネットロールとした。さらに、トナーコート形成手段(磁気ブレード)を強磁性体の鉄で形成したものを先端が、マグネットの磁極と対向するように配設した。なお、このトナーコート形成手段はトナー収容部に支持する部分を厚み1.8mmに、また、現像剤担持体に対向する部分の先端を厚み0.6mmとなるように傾斜をつけて形成したものである。連続モードで100万枚画出し(耐久)を行った。なお、この現像装置は、概略、図2に挙げたようなものである。
現像剤担持体の初期測定は現像装置への組み込み前に行い、トナーZ−1を用いて100枚目(初期)と耐久100万枚時(耐久後)に評価用画像出力を行い、画像評価を行った。なお、画出し及び評価画像出力は、23℃、60%RHの常温常湿(N/N)、23℃、5%RHの常温低湿(N/L)、及び30℃、80%RHの高温高湿(H/H)環境下の耐久環境で実施した。
画像評価は、スリーブゴースト、トナー汚染性、樹脂層の表面粗さRa、樹脂層の耐摩耗性であり、下記の評価方法及び評価基準によった。得られた評価結果を表6に示す。
(1)スリーブゴースト
プリンタの出力画像において、画像先端の現像剤担持体1周分に相当する領域を白地にベタ黒の四角や丸の象形画像を等間隔で配置し、それ以外の部分をハーフトーンとしたものを用いた。ハーフトーン上に象形画像のゴーストがどのように出現するかによりランク付けを行った。(ポジゴーストとは、ハーフトーンより画像濃度が高いゴーストを示し、ネガゴーストはハーフトーンよりも画像濃度の低いゴーストを示す。)
A:濃淡差が全く見られない。
B:軽微な濃淡差が見られる。
C:濃淡差がやや見られるが、象形画像の形状ははっきり認識できない。
D:濃淡差がスリーブ1周分出る。
E:濃淡差がスリーブ2周分以上出る。
(2)トナー汚染性
耐久後の現像剤担持体表面を超深度形状測定顕微鏡(商品名、株式会社キーエンス製)を用いて、約200倍で観察し、トナー汚染の程度を下記の基準にて評価した。
A:ほとんど汚染が観察されない。
B:探せば汚染が観察される。
C:どの部分を観察しても汚染が観察される。
D:部分的に融着が見られる。
E:全面的に融着が見られる。
(3)樹脂層の耐摩耗性
現像剤担持体の外径を測定し、使用前の値から耐久後の値を引いて、樹脂層の削れ量とし、その平均値を全体の削れ量とした。下記基準にて評価した。なお、耐久後の測定に当たっては現像剤担持体の表面をイソプロパノールで洗浄した。なお、測定には23℃、60%RHの常温常湿(N/N)で耐久した現像剤担持体を使用した。
A:削れ量が1.5μm未満である。
B:削れ量が1.5μm以上3.0μm未満である。
C:削れ量が3.0μm以上5μm未満である。
D:削れ量が5.5μm以上である。
(4)樹脂層の表面粗さRa
使用前と耐久後に現像剤担持体表面の算術平均粗さRaを測定した。なお、測定には23℃、60%RHの常温常湿(N/N)で耐久した現像剤担持体を使用した。
(実施例2、3、比較例1、2)
塗料の構成や分散条件、現像剤担持体物性をそれぞれ表3〜5に示したものとした以外は実施例1と同様にして現像剤担持体2、3、29、30を作製し、実施例1と同様にして物性を測定し、評価を行った。得られた結果を表6に示す。
(実施例4)
スターミル・LMZ2(商品名)を用いて、実施例1と同様の塗料中間体分散を行った。その後、上記塗料中間体に下記材料を追加し、スターミル・LMZ2(商品名)を用いて、実施例1と同様に塗料の最終分散を行った。
・導電材1:30部
・導電材2:90部
分散液に固形分濃度が33%になる様メタノールを添加して、塗工液R−4を得た。
外径20.0mmφのアルミニウム製円筒管を図6に示すサンドブラスト装置に取り付け、砥粒106として#300の球状ガラスビーズを用いてブラスト処理し、これを基体K−2とした。ブラスト処理は、一般的なエアー方式のブラストマシンである「ニューマブラスタ」(商品名)を用い、ブラスト条件として、エアーの圧力を0.196MPa(2kg/cm2)で行った。又、この時の処理時間は40秒とし、ワークを60rpmで回転させて行った。
上下担部にマスキングを施した上記基体K−2を用いたこと、前記塗工液R−4を用いたこと及び導電性樹脂層の層厚を10μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、現像剤担持体4を作製した。表3〜5に現像剤担持体4の樹脂層の構成と物性を示す。
得られた現像剤担持体4にマグネットローラを組み付け、市販のレーザービームプリンタ「LASER JET4350」(商品名、ヒューレットパッカード社製)用の純正カートリッジに組み込み、現像装置とした。1枚/10秒の間欠モードで5万枚の画出し(耐久)を行った。なお、この現像装置は、概略、図3に挙げたようなものである。
現像剤担持体の初期測定は現像装置への組み込み前に行い、トナーZ−2を使用し10枚目(初期)と耐久5万枚時(耐久後)に評価用画像出力を行い、画像評価を行った。なお、画出し及び評価画像出力は、以下の各環境下
23℃、60%RHの常温常湿(N/N)、
15℃、10%RHの低温低湿(L/L)及び
30℃、80%RHの高温高湿(H/H)環境下の耐久環境について行った。
画像評価は、スリーブゴースト、トナー汚染性、樹脂層の表面粗さRa、樹脂層の耐摩耗性であり、下記の評価方法及び評価基準によった。得られた評価結果を表7に示す。
(1)スリーブゴースト
プリンタの出力画像において、画像先端の現像剤担持体1周分に相当する領域を白地にベタ黒の四角や丸の象形画像を等間隔で配置し、それ以外の部分をハーフトーンとしたものを用いた。ハーフトーン上に象形画像のゴーストがどのように出現するかによりランク付けを行った。(ポジゴーストとは、ハーフトーンより画像濃度が高いゴーストを示し、ネガゴーストはハーフトーンよりも画像濃度の低いゴーストを示す。)
A:濃淡差が全く見られない。
B:軽微な濃淡差が見られる。
C:濃淡差がやや見られるが、象形画像の形状ははっきり認識できない。
D:濃淡差がスリーブ1周分出る。
E:濃淡差がスリーブ2周分以上出る。
(2)トナー汚染性
耐久後の現像剤担持体表面を超深度形状測定顕微鏡(商品名、株式会社キーエンス製)を用いて、約200倍で観察し、トナー汚染の程度を下記の基準にて評価した。
A:ほとんど汚染が観察されない。
B:探せば汚染が観察される。
C:どの部分を観察しても汚染が観察される。
D:部分的に融着が見られる。
E:全面的に融着が見られる。
(3)樹脂層の耐摩耗性
現像剤担持体の外径を測定し、使用前の値から耐久後の値を引いて、樹脂層の削れ量とし、その平均値を全体の削れ量とした。下記基準にて評価した。なお、耐久後の測定に当たっては現像剤担持体の表面をイソプロパノールで洗浄した。なお、測定には23℃、60%RHの常温常湿(N/N)で耐久した現像剤担持体を使用した。
A:削れ量が1.5μm未満である。
B:削れ量が1.5μm以上3.0μm未満である。
C:削れ量が3.0μm以上5μm未満である。
D:削れ量が5.5μm以上である。
(4)樹脂層の表面粗さRa
使用前と耐久後に現像剤担持体表面の算術平均粗さRaを測定した。なお、測定には23℃、60%RHの常温常湿(N/N)で耐久した現像剤担持体を使用した。
(実施例5〜22、比較例3〜5)
塗料の構成や分散条件、現像剤担持体物性をそれぞれ表3〜5に示したものとした以外は実施例4と同様にして現像剤担持体5〜22、31〜33を作製し、実施例4と同様にして物性を測定し、評価を行った。ただし、比較例3は高硬度粒子の添加を行っていないため、塗料中間体分散は行わず塗料分散を行い、希釈したものを塗工液としてその後の工程を行った。比較例4は導電材を添加しないため、塗料分散工程を行わずマスターバッチを希釈したものを塗料としてその後の工程を行った。得られた結果を表7に示す。

比較例4は、トナー汚染が初期から発生し、その後評価を行わなかった。
(実施例23)
スターミル・LMZ2(商品名)を用いて、実施例1と同様にして塗料中間体分散を行った。
その後、スターミル・LMZ2(商品名)を用いて、実施例4と同様にして塗料の最終分散を行った。
最終分散液に固形分濃度が33%になる様メタノールを添加して、塗工液R−23を得た。
基体として、上下担部にマスキングを施した外径12.0mmφ、算術平均粗さRa0.2μmの研削加工したアルミニウム製円筒管を準備した。この基体を垂直に立てて、一定速度で回転させ、前記塗工液R−23を、スプレーガンを一定速度で下降させながら塗布した。続いて熱風乾燥炉中で150℃、30分間加熱して塗布層を乾燥し硬化して基体上に導電性樹脂層を形成し現像剤担持体23を作製した。現像剤担持体23の導電性樹脂層の層厚は、7μmであった。表3〜5に現像剤担持体23の導電性樹脂層の構成と物性を示す。
得られた現像剤担持体23を、市販のレーザービームプリンタ「レーザーショットLBP5000」(商品名、キヤノン株式会社製)の純正シアンカートリッジにそれぞれ組み込み、現像装置とした。この現像装置を前記市販のレーザービームプリンタ(キヤノン(株)製 LBP5000)に搭載し、1枚/10秒の間欠モードで3000枚の画出し(耐久)を行った。なお、この現像装置は、概略、図4に挙げたようなものである。
現像剤担持体の初期測定は現像装置への組み込み前に行い、トナーZ−3を用い画出し途中の10枚目(初期)と耐久3000枚時(耐久後)に評価用画像出力を行い、画像評価を行った。なお、画出し及び評価画像出力は、23℃、60%RHの常温常湿(N/N)、15℃、10%RHの低温低湿(L/L)及び30℃、80%RHの高温高湿(H/H)環境下の耐久環境について行った画像評価は、スリーブゴースト、トナー汚染性、樹脂層の表面粗さRa、樹脂層の耐摩耗性であり、下記の評価方法及び評価基準によった。得られた評価結果を表8に示す。
(1)スリーブゴースト
プリンタの出力画像において、画像先端の現像剤担持体1周分に相当する領域を白地にベタ黒の四角や丸の象形画像を等間隔で配置し、それ以外の部分をハーフトーンとしたものを用いた。ハーフトーン上に象形画像のゴーストがどのように出現するかによりランク付けを行った。(ポジゴーストとは、ハーフトーンより画像濃度が高いゴーストを示し、ネガゴーストはハーフトーンよりも画像濃度の低いゴーストを示す。)
A:濃淡差が全く見られない。
B:軽微な濃淡差が見られる。
C:濃淡差がやや見られるが、象形画像の形状ははっきり認識できない。
D:濃淡差がスリーブ1周分出る。
E:濃淡差がスリーブ2周分以上出る。
(2)トナー汚染性
耐久後の現像剤担持体表面を超深度形状測定顕微鏡(商品名、株式会社キーエンス製)を用いて、約200倍で観察し、トナー汚染の程度を下記の基準にて評価した。
A:ほとんど汚染が観察されない。
B:探せば汚染が観察される。
C:どの部分を観察しても汚染が観察される。
D:部分的に融着が見られる。
E:全面的に融着が見られる。
(3)樹脂層の耐摩耗性
現像剤担持体の外径を測定し、使用前の値から耐久後の値を引いて、樹脂層の削れ量とし、その平均値を全体の削れ量とした。下記基準にて評価した。なお、耐久後の測定に当たっては現像剤担持体の表面をイソプロパノールで洗浄した。なお、測定には23℃、60%RHの常温常湿(N/N)で耐久した現像剤担持体を使用した。
A:削れ量が1.5μm未満である。
B:削れ量が1.5μm以上3.0μm未満である。
C:削れ量が3.0μm以上5μm未満である。
D:削れ量が5.5μm以上である。
(4)樹脂層の表面粗さRa
使用前と耐久後に現像剤担持体表面の算術平均粗さRaを測定した。なお、測定には23℃、60%RHの常温常湿(N/N)で耐久した現像剤担持体を使用した。
(実施例24、25、比較例6、7)
塗料の構成と分散条件、現像剤担持体物性をそれぞれ表3〜5に示したものとした以外は実施例23と同様にして現像剤担持体24、25、34、35を作製し、実施例23と同様にして物性を測定し、評価を行った。得られた結果を表8に示す。
(実施例26)
下記材料をスターミル・LMZ2(商品名)を用いて102μmのスチールビーズを使用した以外は、実施例1と同様にして塗料中間体分散を行った。
・レゾール型フェノール樹脂溶液「J−325」(メタノール40%含有)(商品名)
:250部(固形分150部)
・粒子5:37.5部
・メタノール:200部
その後、前記塗料中間体に下記材料を追加し、スターミル・LMZ2(商品名)を用いて、実施例1と同様に塗料の最終分散を行った。
・導電材1:15部
・導電材2:60部
・凹凸付与粒子:60部
最終分散液に固形分濃度が33%になる様メタノールを添加して塗工液R−26を得た。
外径16.0mmφのアルミニウム製円筒管を図6に示すサンドブラスト装置に取り付け、砥粒106として#100の球状ガラスビーズを用いてブラスト処理し、これを基体K−3とした。ブラスト処理は、一般的なエアー方式のブラストマシンである「ニューマブラスタ」(商品名)を用い、ブラスト条件として、エアーの圧力を0.392MPa(4kg/cm2)で行った。又、この時の処理時間は60秒とし、ワークを40rpmで回転させて行った。
上下担部にマスキングを施した上記基体K−3を垂直に立てて、一定速度で回転させ、前記塗工液R−26を、スプレーガンを一定速度で下降させながら塗布した。続いて熱風乾燥炉中で150℃、30分間加熱して塗布層を乾燥し硬化して基体上に導電性樹脂層を形成し現像剤担持体26を作製した。現像剤担持体26の導電性樹脂層の層厚は、17μmであった。表3〜5に現像剤担持体26の導電性樹脂層の構成と物性を示す。
得られた現像剤担持体26にマグネットローラを組み付け、市販の複写機「IRC3200N」(商品名、キヤノン株式会社製)の現像器にそれぞれ組み込み、現像装置とした。この現像装置を前記市販の複写機「IRC3200N」に搭載し、トナーZ−4を用い、1枚/10秒の間欠モードで3万枚画出し(耐久)を行った。なお、この現像装置は、概略、図5に挙げたようなものである。
現像剤担持体の初期測定は現像装置への組み込み前に行い、トナーZ−4を用い画出し途中の100枚目(初期)と耐久5万枚時(耐久後)に評価用画像出力を行い、画像評価を行った。なお、画出し及び評価画像出力は、23℃、60%RHの常温常湿(N/N)、23℃、5%RHの常温低湿(N/L)、及び30℃、80%RHの高温高湿(H/H)環境下の耐久環境で実施した。画像評価は、カブリ、スリーブゴースト、トナー汚染性、樹脂層の表面粗さRa、樹脂層の耐摩耗性であり、下記の評価方法及び評価基準によった。得られた評価結果を表9に示す。
(1)カブリ
画像比率5.5%のテストチャートを画像出力して得られたコピー上のベタ白部の反射率をランダムに10箇所測定し、その最悪値から未使用の転写紙の反射率(10箇所の平均値)を差し引いたものをカブリ濃度とした。そして、この値を下記の基準で評価した。なお、反射率は反射率計「TC−6DS」(商品名、東京電色株式会社製)によって測定した。
A:1.0%未満である。
B:1.0%以上2.0%未満である。
C:2.0%以上3.0%未満である。
D:3.5%以上である。
(2)樹脂層の耐摩耗性
現像剤担持体の外径を測定し、使用前の値から耐久後の値を引いて、樹脂層の削れ量とし、その平均値を全体の削れ量とした。下記基準にて評価した。なお、耐久後の測定に当たっては現像剤担持体の表面をイソプロパノールで洗浄した。なお、測定には23℃、60%RHの常温常湿(N/N)で耐久した現像剤担持体を使用した。
A:削れ量が1.5μm未満である。
B:削れ量が1.5μm以上3.0μm未満である。
C:削れ量が3.0μm以上5μm未満である。
D:削れ量が5.5μm以上である。
(3)樹脂層の表面粗さRa
使用前と耐久後に現像剤担持体表面の算術平均粗さRaを測定した。なお、測定には23℃、60%RHの常温常湿(N/N)で耐久した現像剤担持体を使用した。

(実施例27、28、比較例8、9)
塗料の構成や分散条件、現像剤担持体物性をそれぞれ表3〜5に示したものとした以外は実施例26と同様にして現像剤担持体27、28、36、37を作製し、実施例26と同様にして物性を測定し、評価を行った。ただし、比較例8は高硬度粒子を添加していないため、塗料中間体分散工程を行わず塗料分散工程を行って、その後の工程を行った。得られた結果を表9に示す。
本発明の現像剤担持体の模式的部分断面図である。 本発明の磁性一成分現像剤を使用する現像装置の一例の模式図である。 本発明の磁性一成分現像剤を使用する現像装置の他の一例の模式図である。 本発明の非磁性一成分現像剤を使用する現像装置の一例の模式図である。 本発明の二成分現像剤を使用する現像装置の一例の模式図である。 本発明にて使用されるブラスト装置の一例の模式図である。
符号の説明
1 静電潜像担持体(感光ドラム)
2 帯電装置
2a マグネットローラ
2b 磁性粒子
4 現像装置
4a 現像容器
4b 現像剤担持体
4c マグネットローラ
4d 現像剤コーティングブレード
4e 二成分現像剤
4f 現像剤撹拌部材
4g トナーホッパー
5 転写ローラ
6 定着装置
L レーザー光
P 転写材
R レーザビームスキャナ
S1〜S3 バイアス電圧印加電源
34 多極性磁石(マグネットローラ)
35 基体(金属製円筒管)
36 導電性樹脂層
37 現像スリーブ 101 ブラストノズル
102 ノズルホルダー(支持体)
103 噴射ノズル(噴射手段)
104 砥粒流入口(研磨材の流入手段)
105 ネジ
106 砥粒(研磨材)
107 マスキング冶具
108 現像剤担持体(現像スリーブ)
109 ボールネジ
110 固定台
501 静電潜像担持体(感光ドラム)
502 現像剤層厚規制部材(磁性ブレード)
503 現像容器
504 仕切り部材
505 攪拌搬送部材
506 基体
507 樹脂層
508 現像スリーブ
509 磁石(マグネットローラ)
510 現像剤担持体
511 攪拌搬送部材
512 現像剤供給部材
513 現像バイアス電源
514 第一室
515 第二室
516 現像剤層厚規制部材(弾性ブレード)
801 静電潜像担持体(感光ドラム)
803 現像容器
806 基体
807 樹脂層
808 現像スリーブ 809 現像バイアス電源
810 攪拌搬送部材
811 現像剤層厚規制部材(弾性ブレード)
813 現像剤供給・剥ぎ取り部材(現像剤供給・剥ぎ取りローラ)
a 結着樹脂
b ダイヤモンド粒子
c 導電性粒子
N、S 磁極
A 現像スリーブ回転方向
B 静電潜像担持体(感光ドラム)回転方向
D 現像領域

Claims (8)

  1. 潜像担持体に形成された静電潜像を現像剤により現像してトナー画像を形成する際に用いられ、最表面に前記現像剤を担持し、現像領域に前記担持した現像剤を搬送する現像剤担持体であって、
    前記現像剤担持体は、少なくとも基体および前記基体表面に形成された樹脂層からなり、前記樹脂層は少なくとも導電性粒子とダイヤモンド粒子を含有し、前記樹脂層の裁断面から求められる前記ダイヤモンド粒子の平均分散粒子径が28nm以上280nm以下であることを特徴とする現像剤担持体。
  2. 前記樹脂層の裁断面から求められる前記ダイヤモンド粒子は、平均分散粒子径が28nm以上210nm以下である請求項1に記載の現像剤担持体。
  3. 前記ダイヤモンド粒子が静圧法により作製されている請求項1または2に記載の現像剤担持体。
  4. 前記樹脂層において、前記ダイヤモンド粒子の含有量が2質量%以上25質量%以下である請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤担持体。
  5. 前記導電性粒子が、炭素材料からなる請求項1乃至4のいずれかに記載の現像剤担持体。
  6. 前記炭素材料の平均分散粒子径が20nm以上800nm以下である請求項5に記載の現像剤担持体。
  7. 潜像担持体に形成された静電潜像を現像剤により現像してトナー画像を形成する際に用いられる、最表面に前記現像剤を担持し現像領域に担持した現像剤を搬送する現像剤担持体を有する現像装置であって、該現像剤担持体が、請求項1乃至6のいずれかに記載の現像剤担持体であることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載の現像剤担持体の製造方法であって、
    前記結着樹脂を含む液体に、中位径が20nm以上250nm以下のダイヤモンド粒子を加え、一次粒子径が70μm以上300μm以下のセラミックスビーズまたは金属ビーズを分散メディアとして用いたビーズミル分散を行うことにより前記樹脂層の形成用の塗料を調製する工程と、
    該塗料を用いて前記樹脂層を形成する工程とを有することを特徴とする現像剤担持体の製造方法。
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