JP5111613B2 - 通信装置、通信システム及び通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の装置間でデータを送受信する通信システムに関する。特に、前記装置が接続している通信線における通信の衝突を低減させ、通信効率を向上させることができる通信装置、前記通信装置を中継装置として含む通信システム及び通信方法に関する。
近年では、複数の装置を接続し、各装置に夫々機能を割り振って相互にデータを交換し、連携して多様な処理を行なわせるシステムが各分野で利用されている。例えば、車両に配される車載LAN(Local Area Network)の分野では、ECU(電子制御装置;Electronic Control Unit)に夫々特化させた処理を行なわせると共に、通信線で接続して相互にデータを交換することにより、システムとして多様な機能を実現させている。
ECUによって実現される機能の特化、実現できる機能の増加及び多様化に伴ない、通信線に接続されるECUの数及び種別も増加する。更に、システムとして多様な機能が期待されるようになることから、各ECUがデータを共有して連携する必要が生じ、送出されるデータの量は増加する。
通信線で送受信されるデータ量の増大はコリジョン(衝突)によるデータの遅延を招く。著しいデータの遅延は、ECUによるブレーキ制御等の運転機能に対して致命的な場合がある。
図23A及び図23Bは、通信線でECUからのデータの通信が衝突する例を示す説明図である。図23Aは、ECU(A)〜ECU(E)の接続構成を示す。ECU(A)〜ECU(E)はバス型に通信線に接続されており、夫々通信線が解放されている場合にデータの送信が可能である。図23Bは、各ECUからの送信タイミングを時系列に示している。図23A及び図23Bに示すように、ECUは夫々、所定の間隔でデータの送信を行なう。所定の間隔は、ECU自身の動作に影響されて多少揺らぐものの、通常はほぼ一定間隔である。送信の衝突をできるだけ回避するため、各ECUで間隔を夫々、10ミリ秒、12ミリ秒、15ミリ秒等とずらすなどの工夫がなされる場合もある。しかしながら、各ECUの送信間隔の最小公倍数の周期毎に、図23B中の時点tのように、複数のECUがほぼ同時にデータの送信を試みるタイミングがあり、このタイミングは周期的に到来して衝突が発生する。
これに対し、タイムトリガープロトコル(TTP)によって送受信が制御されるFlexRayなどの規定は各ECU間で所定の通信サイクルを時分割し、割り当てられた期間に通信するようにし、衝突を回避している。しかしながら、タイムトリガープロトコルの規定に制約されずに、車載LANで標準的に利用されているイベントトリガー制御を行なうCAN(Controller Area Network)にも適用できることが望ましい。
特許文献1には、CANにも適用できる方法により、ECU間の通信が干渉し、衝突することがないように制御する技術が提案されている。特許文献1に開示されている技術では、各ECUが時間計測手段を有して他のECUからのデータの送信タイミングを計測し、他のECUからの送信が完了した時点で自身が送信を開始するように自身のデータの送信タイミングを決定することにより、通信の衝突を回避している。
また、通信線に接続されるECUの数の増加による衝突を回避するため、通信線を複数に分け、異なる通信線にECUを夫々接続し、異なる通信線間は中継装置(ゲートウェイ装置)により接続して中継装置にデータを中継させる構成も実施されている(特許文献2など)。これにより、通信線に接続されるECUの数が減少するので、通信量を減少させることができ、データの衝突等を回避させることができる。この場合、データを共通に使用するECUをグループにまとめることで通信線の使用の無駄を抑え、衝突を回避することができる。
特許文献3には、車載LANの分野におけるECUを複数のグループに分け、グループ毎に通信線に接続し、通信線を更に中継装置(ゲートウェイ装置)で接続する構成とし、送受信されるメッセージの優先度に基づき、優先度が高いデータを優先的に中継し、通信線の通信負荷が増加した場合でも優先度が高いデータの送信が大きく遅れないようにする技術が開示されている。
車載LANで標準的に利用されるCANでは、メッセージに付加されているメッセージIDが優先度に相当し、メッセージIDを数値として解釈した場合により小さい値であるメッセージがより優先的に送信されるように規定されている(非特許文献1)。
中継装置が一方の通信線に接続されているECUから受信したメッセージ、又は該メッセージから作成したメッセージを他方の通信線へ中継しようとする場合、一方の通信線では当該メッセージが送信できても、他方の通信線でより優先度が高いメッセージの送信が行なわれているときには、優先度が低いために中継装置で送信できないときがある。このとき、一方の通信線から中継されるべき他のメッセージも送信できずに滞留する。
この場合、メッセージは当該メッセージを必要とする装置によって、ほぼ同時に受信されるべきメッセージであったとしても、メッセージが中継装置を経由する場合に滞留してしまうことにより、メッセージの受信の同時性を担保することはできない。
そこで中継装置にてメッセージが滞留しないよう、各メッセージの送信タイミングを調整し合う方法も考えられる。特許文献1に開示されている発明を適用し、各ECUが時間計測手段を有して他のECUからのデータの送信タイミングを計測し、他のECUからの送信が完了した時点で自身が送信を開始するように自身のデータの送信タイミングを決定することにより、通信の衝突を回避している。
特開2007−60400号公報 特開2002−16614号公報 特開2005−159568号公報 ルネサステクノロジ、"CAN入門書"、2006年1月31日発行、[online]、[平成20年8月25日検索]、インターネット〈URL:http://documentation.renesas.com/jpn/products/mpumcu/apn/rjj05b0937_canap.pdf〉
特許文献1に開示されている技術を用いることにより、バス型に接続される装置間の通信の衝突を回避することができる。しかしながら、特定の装置からのデータの送信を基準として送信タイミングを決定する構成では、前記特定の装置に障害が発生して送信ができない場合に、他の全部の装置が送信タイミングを決定することができなくなる可能性がある。また、各自相互に他の装置からのデータの送信を基準とする構成では、送信タイミングが効率的に収束しない可能性がある。
更に、各自相互に他の装置からの送信タイミングを常時的に計測し、送信タイミングを決定する構成では各装置の処理負荷が重い。通信線が空いている期間は、各装置で送信タイミングを決定する処理は不要である。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、通信線にバス型に接続される複数の装置間で、各々が送信タイミングの調整を行なう構成とした場合に、前記通信線に接続される通信装置により、通信線にて衝突が発生する状況時に効果的に送信タイミングの調整を実施させ、各装置の処理負荷を軽減させつつ効率的に通信の衝突を低減させ、各装置に効果的に送信タイミングの調整を実施させて通信効率を向上させることができる通信装置、通信システム及び通信方法を提供することを目的とする。
本発明に係る通信装置は、メッセージを送受信する複数の装置がバス型に接続されている通信線に接続されており、前記通信線に送信されるメッセージの一部又は全部を受信する通信装置において、複数の期間に分割された所定の監視時間中に送信されるメッセージ数を測定する測定手段と、該測定手段が測定した前記複数の期間毎のメッセージ数同士の比較に基づき、前記複数の装置が送信したメッセージの送信タイミングの偏りの有無を判断する判断手段と、該判断手段が有りと判断した場合、送信タイミングを早める又は遅らせる調整を指示する指示メッセージを前記通信線へ送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
発明に係る通信装置は、前記判断手段は、前記複数の期間の内、メッセージが送信されない期間が所定数以上あるか否かを判断する手段を備え、該手段が所定数以上であると判断した場合、送信タイミングの偏りが有りと判断するようにしてあることを特徴とする。
発明に係る通信装置は、前記判断手段は、前記複数の期間におけるメッセージ数の最大値が、最小値の所定倍以上であるか否かを判断する手段を備え、該手段が所定倍以上であると判断した場合、送信タイミングの偏りが有りと判断するようにしてあることを特徴とする。
発明に係る通信装置は、前記測定手段は、前記所定の監視時間を1周期として周期的に測定するようにしてあり、前記判断手段が、送信タイミングの偏りが無しと判断した周期が所定数以上連続するか否かを判断する手段と、該手段が所定数以上連続すると判断した場合、送信タイミングの調整の停止を指示するメッセージを前記通信線に送信する手段とを備えることを特徴とする。
発明に係る通信装置は、前記監視時間における前記測定手段が測定した各期間のメッセージ数の分布に基づき、送信タイミングを早める又は遅らせる調整を指示するメッセージの送信時点を決定する手段を備え、前記判断手段が有りと判断した場合、送信タイミングを早める又は遅らせる調整を指示する指示メッセージを、前記送信時点で前記通信線へ送信するようにしてあることを特徴とする。
発明に係る通信装置は、各メッセージは周期的に送信されるようにしてあり、前記判断手段が有りと判断した場合、送信タイミングが偏っているメッセージ夫々の送信周期を特定する手段を備え、前記送信手段は、特定された送信周期に応じたタイミングにより前記指示メッセージを送信するようにしてあることを特徴とする。
発明に係る通信装置は、前記送信手段は、前記判断手段により無しと判断されるまで、継続的に前記指示メッセージを送信するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る通信システムは、メッセージを送受信する複数の装置と、該複数の装置が夫々バス型に接続されている複数の通信線に接続されており、一の通信線に接続されている各装置からのメッセージの一部又は全部を受信し、他の通信線に接続されている装置へ中継する中継装置とを含む通信システムにおいて、前記中継装置は、一の通信線に複数の期間に分割された所定の監視時間中に送信されるメッセージ数を測定する測定手段と、前記複数の期間にて前記測定手段により測定した前記複数の期間毎のメッセージ数同士の比較に基づき、前記一の通信線に接続されている複数の装置が送信したメッセージの送信タイミングの偏りの有無を判断する判断手段と、該判断手段が有りと判断した場合、前記複数の装置へ夫々、送信タイミングを早める又は遅らせる調整を指示する指示メッセージを送信する手段とを備え、前記複数の装置は夫々、前記指示メッセージを受信した場合に、特定のメッセージが送信される時点を検知する手段と、該手段が検知した時点と、自身がメッセージを送信する時点との時間差に基づき、時間差を短縮させるように次の自身のメッセージの送信タイミングを早める又は遅らせることにより調整する調整手段とを備えることを特徴とする。
発明に係る通信システムは、前記中継装置は、送信タイミングが偏っているメッセージを特定する手段と、特定されたメッセージ夫々の送信周期を特定する手段とを備え、前記送信手段は更に、特定された送信周期に応じたタイミングにより、送信タイミングが偏っているメッセージのメッセージ識別情報と共に前記指示メッセージを送信するようにしてあり、前記複数の装置の前記調整手段は、前記指示メッセージが送信されるタイミングを特定する特定手段と、指示メッセージと共に送信される前記メッセージ識別情報によって識別されるメッセージが、自身が送信したメッセージであるか否かを判断する判断手段と、該判断手段により自身が送信したメッセージであると判断した場合、前記特定手段により特定したタイミングに、前記メッセージの送信タイミングを近づける手段とを備えることを特徴とする。
発明に係る通信システムは、前記複数の装置は夫々、前記判断手段により自身が送信したメッセージでないと判断した場合、前記特定手段により特定したタイミングから、前記メッセージの送信タイミングを遠ざける手段を備えることを特徴とする。
本発明に係る通信方法は、メッセージを送受信する複数の装置と、該複数の装置が夫々バス型に接続されている通信線に接続されており、前記通信線に送信されるメッセージの一部又は全部を受信する通信装置との間における通信方法において、前記通信装置は、複数の期間に分割された所定の監視期間中に送信されるメッセージ数を測定し、測定された前記複数の期間毎のメッセージ数同士の比較に基づき、前記複数の装置が送信したメッセージの送信タイミングの偏りの有無を判断し、偏りが有りと判断した場合、送信タイミングを早める又は遅らせる調整を指示する指示メッセージを前記通信線を介して前記複数の装置へ送信することを特徴とする。
本発明では、通信線にバス型に接続する複数の装置から通信線に送信されるメッセージを受信する通信装置(中継装置)により夫々、該通信線へ送信されたメッセージのタイミングの偏りの有無が判断される。なお、偏りの有無は、複数の期間毎のメッセージ数同士の比較に基づいて判断される。偏りが有りと判断された場合に、通信装置(又は中継装置)から各通信装置へ送信タイミングを早める又は遅らせる調整を指示するメッセージが通信線へ送信される。これにより、偏りが有りと判断されるようなときのみ、各装置による送信タイミングの調整が行なわれる。通信線に接続されている複数の装置は、送信タイミングの調整を指示するメッセージが通信装置から通信線に送信されたことをきっかけに、相互に送信タイミングを早める又は遅らせる調整を試みればよい。したがって、常時送信タイミングの調整の処理を行なう必要がなく、各装置の負荷が軽減される。
発明では、監視時間に含まれる複数の期間の内、メッセージ数がゼロである期間が所定数以上ある場合、送信タイミングの偏り有りと判断される。送信されるメッセージ数がゼロである期間があることにより、メッセージの送信タイミングに偏りが推測され、このような偏りが推測される場合にのみ送信タイミングの調整を行なうことにより、常時調整する必要がない。
発明では、監視期間に含まれる複数の期間の内、送信されるメッセージ数が最大である期間でのメッセージ数(最大値)が、メッセージ数が最小である期間でのメッセージ数(最小値)の所定倍以上である場合に、送信タイミングの偏り有りと判断される。ある期間のメッセージ数が他の期間の所定倍以上である場合は、メッセージの送信タイミングに偏りが推測され、このような偏りがある場合にのみ送信タイミングの調整を行なうことにより、常時調整する必要がない。
発明では、監視時間を1周期として周期的にメッセージ数が測定され、各監視時間中の複数の期間で測定されたメッセージ数に基づき、送信タイミングの偏り無しと判断された周期が所定数以上連続した場合には、送信タイミングの調整の停止が指示される。これにより、監視時間中に送信されるメッセージ数が均一となって安定した場合には、各装置も相互に送信タイミングの調整処理を行なう必要がない。
発明では、監視時間中の各期間のメッセージ数の分布に基づき、送信タイミングの調整を指示するメッセージをいずれのタイミングで送信すべきかが決定される。例えば、監視時間中の各期間の内、送信されるメッセージ数が他より少ない期間、又は逆にメッセージ数が他より多く混雑している期間が特定され、送信タイミングの偏りと判断された場合、次の監視時間中の対応する期間に送信タイミングの調整を指示するメッセージが送信される。各装置が調整を指示するメッセージを受信した時点で、送信タイミングの調整が開始されるので、適宜効果的なタイミングにて調整を指示するメッセージを送信することにより、効率的に送信タイミングの調整がなされる。
発明では、各メッセージは周期的に送信される。偏りに係るメッセージの送信周期を他のメッセージを送信する装置に周知すべく指示メッセージが送信周期に応じたタイミングにて送信される。各装置は、指示メッセージを受信することによりその受信の周期を、他の通信線へ送信されにくいメッセージの送信周期と認識することが可能となり、当該送信周期と一致しないように送信タイミングをずらすことが可能となる。
発明では、偏りが有りと判断される期間は、継続的に指示メッセージが送信され、各装置で指示メッセージに基づき、メッセージの送信タイミングの調整が行なわれる。偏りが無しと判断される場合には、指示メッセージの送信が停止しメッセージの送信タイミングの調整は停止される。これにより、必要なときのみ送信タイミングの調整が行なわれる。
発明では、送信タイミングの偏りに係るメッセージの送信周期を他のメッセージを送信する装置に周知すべく指示メッセージが送信周期に応じたタイミングにて送信される。そして、偏りに係るメッセージを送信してきた装置は、指示メッセージの送信タイミングを基準に送信タイミングを調整し、基準となるタイミングで偏りに係るメッセージが次回以降送信される。これにより、送信タイミングの偏りに係るメッセージの送信タイミングを各装置に認識させることが可能となり、効率的となる。
発明では、送信タイミングの偏りに係るメッセージ以外のメッセージが、前記偏りに係るメッセージと送信タイミングとは離れて送信されるように制御される。これにより、送信タイミングの偏りに係るメッセージに続けて、多数のメッセージが中継装置へ到着しないように制御される。調整によって送信タイミングの偏りが更に増長・悪化することを防止することが可能となり、通信効率を向上させることができる。
本発明による場合、通信線にバス型に接続される複数の通信装置間で、各々が送信タイミングの調整を行なう構成とした場合に、調整が要と判断され、必要な場合にのみ調整がされるので、各通信装置の処理負荷を軽減させつつ効率的に通信の衝突を低減させ、効果的に送信タイミングの調整を実施させて通信効率を向上させることができる。
また本発明による場合、中継装置にてメッセージの滞留が発生したときに送信タイミングの調整が行なわれるので、これ以降、通信線にバス型に接続される複数の装置間のメッセージの送受信を中継する中継装置にてメッセージが不要に滞留することを防止することができる。また、各装置からのメッセージを受信する中継装置が必要と判断した場合に指示メッセージを送信することによって送信タイミングの調整が行なわれるので、各装置が常時的に送信タイミングの調整を行なう場合よりも、各装置の処理負荷を軽減させつつ効率的に通信の衝突を低減させ、通信システム全体としての通信効率を向上させることができる。
通信線を介してバス型に接続され有線にて通信を行なう場合に、車載LANでは特に、通信速度を高くするなどの解決策によることなく、且つ各装置に重い処理負荷をかけずに、通信の衝突を低減し、より効率的に高速に通信することが望まれる。このような場合も本発明により、通信線にて効果的に通信の衝突を低減させることができ、通信効率を向上させることができる。
実施の形態1における車載通信システムの構成を示す構成図である。 実施の形態1における車載通信システムを構成するECU及び中継装置の内部構成を示すブロック図である。 実施の形態1における通信線に接続されるECU…間で送受信されるメッセージの内容例を示す説明図である。 実施の形態1における中継テーブルの内容例を示す説明図である。 実施の形態1における送信タイミングの調整処理のためのグループの分類例を示す説明図である。 実施の形態1におけるECUによる送信タイミングの調整処理の概要を示す説明図である。 実施の形態1におけるECUによる送信タイミングの調整処理前の各メッセージの送信時点の時間分布を示している。 実施の形態1におけるECUによる送信タイミングの調整処理後の各メッセージの送信時点の時間分布を示している。 実施の形態1における中継装置の制御部により実行されるメッセージの観測処理及び調整の要否判断処理の手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1における中継装置の判断部により実行される調整要否の判断処理の手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1における判断部による判断処理の具体例を説明するための説明図である。 実施の形態2における中継装置の判断部により実行される調整要否の判断処理の手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2における判断部による判断処理の具体例を説明するための説明図である。 実施の形態3における中継装置の判断部により実行される調整要否の判断処理の手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3における判断部による判断処理の具体例を説明するための説明図である。 実施の形態4における車載通信システムの構成を示す構成図である。 実施の形態4における車載通信システムを構成するECU及び中継装置の内部構成を示すブロック図である。 実施の形態4における中継装置の制御部が送信タイミングの調整の指示を行なう際の処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態4における中継装置の判断部により実行される滞留しているか否かの判断処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態4における中継装置の判断部により実行される滞留しているか否かの判断処理手順の他の一例を示すフローチャートである。 実施の形態5における中継装置の制御部が送信タイミングの調整の指示を行なう際の処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態5におけるECUによる指示メッセージに基づく送信タイミングの調整処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態5におけるECUによる送信タイミングの調整処理の結果の具体例を模式的に示す説明図である。 通信線でECUからのデータの通信が衝突する例を示す説明図である。 通信線でECUからのデータの通信が衝突する例を示す説明図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。なお、以下に示す実施の形態では、車両に搭載されるECUが複数接続され、ECU間におけるデータの送受信を中継装置によって中継する車載通信システムにおいて、中継装置に本発明に係る通信装置を適用した場合を例に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における車載通信システムの構成を示す構成図である。車載通信システムは、メッセージを送受信する装置であるECU1,1,…と、ECU1,1,…をグループ毎に接続している通信線2a,2bと、通信線2a,2bが夫々接続しており、各ECU1,1,…間のデータの送受信を中継する中継装置3とを含む。
ECU1,1,…は夫々通信線2a,2bにバス型に接続している。ECU1,1,…は車両の機能を実現するために測定値、計算値、制御値等の各種物理量の数値情報を含むデータの送信又はエンジン、ブレーキ等のマイクロコンピュータによる制御が可能な装置である。ECU1,1,…は、数値情報を含むデータを送信するに際し、複数のデータがまとめられ、そのデータに応じてメッセージIDが割り当てられている「メッセージ」を、CAN(Controller Area Network)のプロトコルに準じて送受信する。
通信線2a,2bには中継装置3もバス型に接続されており、中継装置3は通信線2a,2bに送信されるメッセージを全て受信することが可能である。
以下に説明する車載通信システムでは、メッセージの送信のタイミングをECU1,1,…が中継装置3の制御に応じて調整し合い、通信線2a,2bにおける通信効率を向上させることを目的とする。
図2は、実施の形態1における車載通信システムを構成するECU1及び中継装置3の内部構成を示すブロック図である。ECU1は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等を利用した各構成部の動作を制御する制御部10と、EEPROM(Electrically EPROM)、フラッシュメモリ等のメモリを利用した記憶部11と、タイマー機能を実現する計時部12と、通信線2a(又は通信線2b)を介した通信を実現する通信部13とを備える。
ECU1の制御部10は、図示しない車両のバッテリー、オルタネータ等の電力供給装置から電力の供給を受けて各構成部の動作を制御するようにしてある。記憶部11には、後述する送信タイミングの調整処理を実現させるコンピュータプログラム、又は制御部10が処理の際に参照する各種情報が記憶されている。
計時部12は、所定の周波数で計数することによって時間の経過を測定する。制御部10は、計時部12から任意のタイミングでの時間情報を取得することが可能である。
通信部13は、ネットワークコントローラチップ又はネットワークコントローラ機能を有して通信線2a(又は通信線2b)を介した通信を実現する。なお、通信線2a,2bを介したECU1,1,…及び中継装置3間の通信ではCANのプロトコルに順じてメッセージを送受信するようにしてある。したがって通信部13は、CANプロトコルに基づき通信線2a(又は通信線2b)を介したメッセージの送受信を実現する。例えば通信線2aに接続されているECU1の制御部10は、通信部13により通信線2aにおける通信状況をモニタし、自身がメッセージを送信可能であるか否かを判断し、送信可能である場合にメッセージを送信する。具体的にECU1は、同様に通信線2aに接続されている他のECU1,1,…又は中継装置3がメッセージを送信していない間に、通信部13によりメッセージを送信することができる。なお、CANの規定では、メッセージIDはアービトレーションフィールドとして機能し、メッセージIDの2進数で表した場合にゼロビットが長く続くほど、即ちメッセージIDを数値として解釈した場合に数値が小さいほど優先的に送信される。通信線2aに接続されているECU1,1,…及び中継装置3のいずれか複数により同時にメッセージの送信が試みられた場合、数値が小さいメッセージIDのメッセージが先に送信される。また、通信線2aに接続されているECU1,1,…及び中継装置3のいずれかが通信線2aを介してメッセージを送信している場合、通信線2aに接続されている他のECU1,1,…は、同時にメッセージを受信することが可能である。
このように構成されるECU1,1,…は、計時部12におけるタイマー機能に基づいてメッセージを周期的に送信する。周期はメッセージ毎に設定される構成とする。つまり、同一のECU1から送信されるメッセージでも、10ミリ秒毎に送信されるメッセージと25ミリ秒毎に送信されるメッセージがあってもよい。また、ECU1,1,…は各自、後述するようにメッセージの送信タイミングを相互に調整し合う処理を行なう。
中継装置3は、CPU、MPU等を利用して各構成部の動作を制御する制御部30と、EEPROM、フラッシュメモリ等のメモリを利用した記憶部31と、DRAM、SRAM等のメモリを利用した一時記憶部32と、タイマー機能を実現する計時部33と、通信線2aに接続されている第1通信部34と、通信線2bに接続されている第2通信部35と、通信線2a,2bにおける通信を監視して送信タイミングの調整の要否を判断する判断部36とを備える。
制御部30は、図示しない車両のバッテリー、オルタネータ等の電力供給装置から電力の供給を受けて各構成部の動作を制御するようにしてある。
記憶部31には、制御部30が中継処理の際に参照することが可能に、中継すべきメッセージIDを含む中継テーブル37が記憶されている。
一時記憶部32には、制御部30の処理によって発生する情報が一時的に記憶されるほか、一部がバッファとして利用され、中継のために受信したメッセージが記憶される。
計時部33は、所定の周波数で計数することによって時間の経過を測定する。制御部30は、計時部33から任意のタイミングで時間情報を取得することが可能である。
第1通信部34及び第2通信部35は、通信線2a,2bを介して接続されているECU1,1,…とのメッセージの送受信を実現する。即ち、CANプロトコルに準じてメッセージを送受信する。
判断部36は、第1通信部34及び第2通信部35にて受信するメッセージに基づき、後述する送信タイミングの調整の要否の判断処理を行なう。判断部36は、調整を必要と判断した場合には制御部30に通知する。
このように構成される車載通信システムでは、ECU1,1,…は予め設定された送信周期にて周期的にメッセージを送信する。送信周期の起点が相互にずれていれば、送信タイミングが重複する可能性が低下する。しかしながら、各自の動作によって起点がずれることもあるので送信周期が同期し、常に送信タイミングが重複する事態となる可能性もある。同一の通信線2a(又は通信線2b)に接続されているECU1,1,…がほぼ同時に送信を試みる場合には衝突が発生し、通信効率が低下する。衝突が発生した場合、優先度が比較的低いために後回しにされたメッセージは更に、後から送信される他の優先度が高いメッセージに割り込まれるなど、遅延が発生し、通信の効率性が低下する。送信のタイミングが重複しないように制御されれば、優先度の高低によらずに送信がスムーズになされ、通信効率が向上する。
そこで、実施の形態1における車載通信システムでは、各ECU1,1,…からの送信タイミングが重複せず、均一に偏りなく送信されるように相互に調整する処理を行ない、通信線2a,2bにおける通信効率の向上を図る。
ECU1,1,…では、いずれのECU1,1,…がいずれのメッセージを送信するか、及び受信して制御に用いるかが静的に設定されている。ECU1,1,…の記憶部11には夫々、自身が送信するメッセージのメッセージID、受信すべきメッセージのメッセージID、送信周期等が記憶してあり、各ECU1,1,…は計時部12によるタイマー機能に基づき、記憶してある送信周期にてメッセージを作成して送信する。
図3は、実施の形態1における通信線2aに接続されるECU1,1,…間で送受信されるメッセージの内容例を示す説明図である。ECU1,1,…間で送受信されるメッセージには、該メッセージに含むデータの内容などに応じてメッセージIDが割り当てられている。図3の説明図では、「010」、「200」などのメッセージIDが割り当てられている。図3の説明図では、メッセージIDは11ビットで表され、例えば「010」は「(0)000 0001 0000」を、「200」は「(0)010 0000 0000」を16進数で表している。このとき、メッセージIDを数値として解釈した場合に数値が小さいメッセージほど、優先度が高い。つまり、図3の説明図ではメッセージIDが「010」であるメッセージが最も優先度が高い。図3の説明図では、優先度の高低を優先順位を示す数字で表している。
また各メッセージは、その内容に応じて送信されてから受信されるまでの遅延が許容されるメッセージであるか否かが決まっている。図3の説明図に示す内容例では、メッセージIDが「050」(「(0)000 0101 0000」)であるメッセージは遅延が許容されるが、メッセージIDが「010」であるメッセージは遅延が許容されない。
更に各メッセージは、メッセージに含まれるデータの内容に応じて、系統A,B,Cに分けられている。たとえばECU1,1,…が車両のボディ系の制御を行なう装置である場合、送受信されるメッセージはボディ系でも、ライト系であるのか、ドア系であるのか又はウィンドウ系であるのかなどの系統に分けられる。系統が同じメッセージは同時に処理に用いられる可能性が高いので、でき得る限り近いタイミングでECU1,1,…で受信されることが望ましい。
図4は、実施の形態1における中継テーブル37の内容例を示す説明図である。図4に示すように、中継テーブル37には、中継すべきメッセージのメッセージIDと、中継元及び中継先を示す情報とが含まれている。中継元とは即ちメッセージの送信元のECU1が接続されている通信線2a又は2b、中継先とは即ちメッセージの送信先のECU1が接続されている通信線2a又は2bを示す。図4に示す例では、通信線2aを「0(ゼロ)」で表し、通信線2bを「1」で表している。中継装置3の制御部30は、通信線2aに送信されたメッセージIDが「010」であるメッセージを第1通信部34にて受信した場合は一旦、一時記憶部32のバッファに記憶し、中継テーブル37を参照して通信線2bへ中継すべきと判断して第2通信部35により送信する。なお、中継装置3の制御部30は、中継テーブル37に含まれないメッセージIDのメッセージについては中継が不要であると判断する。
実施の形態1における車載通信システムでは、図3に示されるメッセージを、メッセージの優先度、遅延許容可否及び系統に応じてグループに分類し、効率的に送信タイミングを調整し合う。
図5は、実施の形態1における送信タイミングの調整処理のためのグループの分類例を示す説明図である。なお図5に示す例は、図3に示したメッセージを分類した例である。
図5に示す例では、メッセージはグループ(1)〜(4)に分類されており、グループ(1)にはメッセージIDが「010」、「020」(「(0)000 0010 0000」)及び「180」(「(0)001 1000 0000」)であるメッセージ、グループ(2)にはメッセージIDが「150」(「(0)001 0101 0000」)及び「200」であるメッセージ、グループ(3)にはメッセージIDが「050」であるメッセージ、グループ(4)にはメッセージIDが「100」(「(0)001 0000 0000」)であるメッセージが属している。図5中に示されるマスタとは、後述するメッセージの送信タイミングの調整処理にて各グループにて基準とする特定のメッセージであり、数字はマスタとしての優先順位を示す。優先順位が最も高いメッセージがECU1の故障などにより送信されない状況となった場合には、各ECUは自身が送信するメッセージが属するグループ内で次にマスタとしての優先順位が高いメッセージをマスタメッセージとして認識して処理を行なう。
図5に示すメッセージの各グループ(1)〜(4)への分類は以下のように行なう。まず遅延許容可否にて分類する。図3の内容例を参照すれば、遅延が許容されないメッセージとしてメッセージIDが夫々「010」、「020」及び「150」であるメッセージが分類され、遅延が許容されるメッセージとしてメッセージIDが「050」、「100」、「180」及び「200」であるメッセージとに分類される。
次に、遅延が許容されないとして分類されたメッセージを、系統で分類する。これにより、遅延が許容されないメッセージは、メッセージIDが夫々「010」及び「020」であるメッセージ(系統C)と、「150」であるメッセージ(系統A)とに分類される。
これに対し、遅延が許容されるとして分類されたメッセージの内、メッセージIDの数値が大きく優先度が低いメッセージを、遅延が許容されないメッセージの同一系統に分類する。具体的には、遅延が許容されるとして分類されたメッセージの内、最も優先度が低いメッセージIDが「200」であるメッセージは、系統が「A」であるのでメッセージIDが「150」であるメッセージと同一分類とし、次に優先度が低いメッセージIDが「180」であるメッセージは、系統が「C」であるのでメッセージIDが夫々「010」及び「020」であるメッセージと同一分類とする。
そして、遅延が許容されるとして分類されたメッセージの内、優先度の低さに基づき遅延が許容されないメッセージへ分類したもの以外は、各々をグループとする。即ち、メッセージIDが「050」であるメッセージと、「100」であるメッセージとは、夫々が1メッセージずつでグループとする。
遅延が許容されないとして分類され、且つ系統によって分類されたメッセージは、分類毎に、マスタを選定する。このときマスタは、グループ内で最も送信周期が短いメッセージ、即ち最も優先度が高いメッセージ(大抵、遅延が許容されない)をマスタとして選択することが望ましい。これにより、図5に示したようなグループへの分類が実現される。
このようにグループ分けされたメッセージに基づき、各メッセージを送信するECU1,1,…は、同一グループに属するメッセージは、マスタのメッセージの送信タイミングに近づけるように、マスタのメッセージ同士は相互に送信タイミングが離れるように送信タイミングの調整を行ない合う。
図6は、実施の形態1におけるECU1,1,…による送信タイミングの調整処理の概要を示す説明図である。図6の上部には、マスタのメッセージと、当該メッセージと同一グループに属する他のメッセージとの送信タイミングの関係を示す図を示す。図6の下部には、マスタのメッセージと同一グループに属する他のメッセージ夫々について、メッセージの送信時点とマスタのメッセージの送信時点との時間差に応じた、マスタの送信タイミングへ近づける力(F)の大きさを示すグラフを示す。
実施の形態1における各ECU1,1,…による送信タイミングの調整は、図6に示すようにマスタのメッセージの送信タイミングとの関係で調整する。ECU1,1,…は、自身が送信するメッセージと同一グループに属するマスタのメッセージの送信時点に対しする自身が送信するメッセージの送信時点からの時間差(=マスタの送信時点−自身の送信するメッセージの送信時点)により以下の式(1)で求められる力F分を、次の送信タイミングに足して送信する。なお、式(1)中、rは時間差、G及びgは所定の定数である。
Figure 0005111613
これにより、ECU1,1,…は、自身が送信するメッセージの送信時点が、マスタのメッセージの送信時点よりも前である場合(図6上部の左側矢印)、力Fは正の値となるから、次の送信タイミングでは力F分だけプラスされ、遅らされる。逆に、自身が送信するメッセージの送信時点が、マスタのメッセージの送信時点よりも後である場合(図6上部の右側矢印)、力Fは負の値となるから、次の送信タイミングでは力F分だけマイナスされ、早められる。実施の形態1では、マスタのメッセージの送信時点との時間差が極めて大きい場合には、それほど力Fは強く働かないが、所定の時間差である場合に最も強くタイミングが近づけられる。
このように、マスタのメッセージと同一グループに属する他のメッセージを送信するECU1,1,…は、マスタのメッセージの送信時点との時間差から求められる力Fの大きさに応じた時間分だけ、次の送信タイミングを早めるか、又は遅らせることによって、マスタのメッセージの送信タイミングに近づける。
図7A及び図7Bは、実施の形態1におけるECU1,1,…による送信タイミングの調整処理の結果の具体例を模式的に示す説明図である。図7Aは調整処理前、図7Bは調整処理後の各メッセージの送信時点の時間分布を示している。図7A及び図7Bでは、横軸に時間軸をとり、各メッセージの送信時点を矢印にて示している。なお、時間軸の上側にマスタのメッセージの送信時点、下側にマスタ以外のメッセージの送信時点を示している。
図7Aに示す例では、メッセージIDが「010」であるメッセージ(ハッチングの矢印)が複数回送信されており、図7A中の左側では「180」のメッセージに対し、メッセージIDが夫々「050」、「020」、「200」、「180」及び「150」であるメッセージの送信時点が近接している。これに対し、メッセージIDが「150」であるメッセージの送信時点と、「010」のメッセージの2回目の送信時点との時間差、及び、メッセージIDが「100」であるメッセージの送信時点と、「010」のメッセージの3回目の送信時点との時間差は比較的大きく、各ECU1,1,…からのメッセージの送信タイミングは偏りがあると言える。
これに対し、図7Bでは、マスタのメッセージである「050」、「010」、「150」及び「100」のメッセージ間は、相互に送信タイミングが離れるように送信タイミングの調整を行ない合うことにより、送信時点の時間差が略均一となっている。また、メッセージIDが夫々「020」及び「180」であるメッセージは、同一グループのマスタのメッセージである「010」のメッセージの送信タイミングに近づけられており、同一グループのメッセージが近接して受信することが可能に調整されている。また、メッセージIDが「200」であるメッセージは、マスタのメッセージ「150」の送信タイミングに近づけられている。
このようにして、各ECU1,1,…の処理により、相互に送信タイミングの調整がなされる。これにより、通信線2aにおける通信の衝突が低減され、通信効率が向上する。
しかしながら、ECU1,1,…が上述の処理を常時的に行なうとすると、各ECU1,1,…の処理負荷が過重となる。この場合、ECU1,1,…の処理負荷を軽減させるという課題に反する。ECU1,1,…は車載の場合に特に、メモリを少なくするなど構成の簡素化が望まれるから、処理はより単純に、処理負荷はより軽減させられるべきである。
そこで、実施の形態1における車載通信システムでは、各ECU1,1,…が上述のような調整処理を行なうに際し、中継装置3がECU1,1,…間における送信タイミングの調整の要否を判断して各ECU1,1,…に指示し、指示がされた場合に調整が行なわれるとする。調整処理の要否の判断は、通信線2a,2bにて送信されるメッセージ数の時間分布に基づきなされる。中継装置3は、複数の基本期間に分割した監視時間中に送信されるメッセージ数を基本期間毎に測定し、各メッセージの送信タイミングに偏りがあるなど、非効率的である場合に送信タイミングの調整をすべきと判断して各ECU1,1,…へ調整を指示する。中継装置3は、中継のために各ECU1,1,…から送信される全メッセージを監視し、中継が必要なメッセージを中継するので、全メッセージ数の時間分布を観測するとしても処理負荷が過重とはなりにくい。
以下に、中継装置3による、メッセージの観測処理及び調整の要否の判断処理についてフローチャートを参照して説明する。
図8は、実施の形態1における中継装置3の制御部30により実行されるメッセージの観測処理及び調整の要否判断処理の手順の一例を示すフローチャートである。制御部30は、計時部33のタイマー機能により監視時間の計測を開始させ、監視時間中、以下に示すように、メッセージ数の測定処理を行なうと共に、判断部36により調整の要否を判断させる。
制御部30は、計時部33のタイマー機能により一の基本期間の計時を開始させ(ステップS1)、当該一の基本期間中に通信線2a(又は通信線2b)にメッセージが送信されたか否かを判断する(ステップS2)。このとき、自身がメッセージを中継のために送信する場合も送信に含める。
制御部30は、メッセージが送信されたと判断した場合(S2:YES)、当該一の基本期間におけるメッセージ数に加算し(ステップS3)、一の基本期間が経過したか否かを判断する(ステップS4)。なお制御部30は、ステップS3にて加算した基本期間毎のメッセージ数を記憶部31に記憶する。制御部30内蔵のメモリに記憶するとしてもよい。
ステップS2にて制御部30は、メッセージが送信されていないと判断した場合(S2:NO)、処理をステップS4へ進めて基本期間が経過していないか否かを判断する(S4)。
制御部30は、一の基本期間が経過していないと判断した場合(S4:NO)、処理をステップS2へ戻して他のメッセージが送信されたか否かを判断する(S2)。制御部30は、基本期間が経過したと判断した場合(S4:YES)、監視時間が終了したか否かを判断する(ステップS5)。制御部30は、監視時間は未だ終了していないと判断した場合(S5:NO)、処理をステップS1へ戻し、次の一の基本期間におけるメッセージ数を測定すべく基本期間の計測を開始する(S1)。
制御部30は、ステップS5にて監視時間が終了したと判断した場合(S5:YES)、監視時間に含まれる各基本期間におけるメッセージ数により、ECU1,1,…間での送信タイミングの調整の要否の判断を判断部36に実行させる(ステップS6)。
制御部30は、ステップS6における要否の判断にて、調整要と判断されたか否かを判断し(ステップS7)、調整要と判断されたと判断した場合(S7:YES)、調整を指示する指示メッセージを作成して第1通信部34又は第2通信部35により、通信線2a又は通信線2bへ送信し(ステップS8)、処理を終了する。
制御部30は、ステップS6における要否の判断にて、調整不要と判断されたと判断した場合(S7:NO)、所定回数以上連続して調整不要と判断されたか否かを判断する(ステップS9)。制御部30は、判断部36にて調整不要と判断された回数は連続して所定回数未満であると判断した場合(S9:NO)、そのまま処理を終了する。
制御部30は、判断部36にて所定回数以上連続して調整不要と判断されたと判断した場合(S9:YES)、ECU1,1,…間での調整処理の停止を指示する調整停止メッセージを作成して第1通信部34又は第2通信部35により、通信線2a又は通信線2bへ送信し(ステップS10)、処理を終了する。
指示メッセージが通信線2a(又は通信線2b)へ送信された場合、通信線2aに接続されているECU1,1,…は通信部13によりこれを受信し、上述にて説明した送信タイミングの調整処理の実行を開始し、調整停止メッセージを受信するまで継続する(図7参照)。
図9は、実施の形態1における中継装置3の判断部36により実行される調整要否の判断処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下に示す処理手順は、図8のフローチャートにおけるステップS6の送信タイミングの調整要否の判断の詳細である。
判断部36は、監視時間を分割した各基本期間において測定されたメッセージ数を夫々特定する(ステップS611)。基本期間毎のメッセージ数は、記憶部31又は制御部30内蔵のメモリに記憶されているので、判断部36はこれを参照して処理を行なう。
判断部36は、ステップS611でメッセージ数を特定した各基本期間の内、メッセージ数がゼロである基本期間が所定数以上あるか否かを判断する(ステップS612)。判断部36は、メッセージ数がゼロである基本期間が所定数以上あると判断した場合(S612:YES)、ECU1,1,…間での送信タイミングの調整処理を必要であると判断し(ステップS613)、図8のフローチャートに示されるステップS7へ処理を戻す。
判断部36は、ステップS612にてメッセージ数がゼロである基本期間は所定数未満であると判断した場合(S612:NO)、送信タイミングの調整処理を不要であると判断し(ステップS614)、図8のフローチャートに示されるステップS7へ処理を戻す。
図10は、実施の形態1における判断部36による判断処理の具体例を説明するための説明図である。図10では、横軸に時間軸をとり、監視時間の含まれる各基本期間にメッセージが送信された時点を夫々矢印にて示し、監視時間中に測定されたメッセージ数の時間分布を示している。
監視時間は、M個の基本期間T1,T2,…,TMに分割されている。基本期間は例えば、送信されるメッセージの各送信周期の最大公約数、又は全メッセージの送信周期の内の最短の期間とする。監視時間は例えば、全メッセージの送信周期の内の最長の期間とする。
各基本期間T1,T2,…,TM夫々において、制御部30により測定されたメッセージ数をN1,N2,…,NMとする。図10に示す例では、N2及びN4がゼロである。判断部36が、メッセージ数がゼロの基本期間が所定数以上であるか否かを判断する際に、所定数を2とした場合、図10に示す例では送信タイミングの調整が必要と判断される(図9、S612:YES、S613)。そして、調整を指示する指示メッセージが中継装置3の制御部30により送信され、送信タイミングの偏りを改善すべく、各ECU1,1,…間で調整処理が実行される。
このようにして、実施の形態1における車載通信システムでは、通信線2a,2bに接続されている各ECU1,1,…が相互に、送信タイミングの調整処理を行なうので、通信線2a,2bにおける通信の衝突が低減されて通信効率が向上する。更に、通信線2a,2bに接続されて各ECU1,1,…から送信されるメッセージを中継のために監視している中継装置3が、通信線2a,2bにおける通信状況を観測し、各ECU1,1,…からの送信タイミングに偏りがあるような状況のときのみに各ECU1,1,…で送信タイミングの調整をすべく指示メッセージを送信する。これにより、各ECU1,1,…は指示メッセージを受信した場合に調整処理を行なえばよく、常時的に処理を行なう必要がないので、処理負荷を軽減させることができ、効率的である。
(実施の形態2)
実施の形態1では、ECU1,1,…間の送信タイミングの調整の要否を、監視時間中の複数の基本期間の内、メッセージ数がゼロである基本期間が所定数以上あるか否かにより、送信タイミングの偏りを評価して判断した。これに対し、実施の形態2では、ある基本期間にて上限を超えるような送信がなされた場合に、各ECU1,1,…からのメッセージの送信タイミングに偏りがあるとして調整要と判断する。
実施の形態2における車載通信システムのハードウェア構成は、実施の形態1と同様であるので同一の符号を付して詳細な説明を省略する。また、ECU1,1,…による送信タイミングの調整処理、中継装置3の制御部30によるメッセージ数の観測処理の概要も同様であるので詳細な説明を省略する。以下、実施の形態1との相違点である判断部36による調整要否の判断処理の詳細について説明する。
図11は、実施の形態2における中継装置3の判断部36により実行される調整要否の判断処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下に示す処理手順は、図8のフローチャートにおけるステップS6の送信タイミングの調整要否の判断の詳細の他の一例に相当する。
判断部36は、監視時間を分割した各基本期間において測定されたメッセージ数を夫々特定する(ステップS621)。基本期間毎のメッセージ数は、記憶部31又は制御部30内蔵のメモリに記憶されているので、判断部36はこれを参照して処理を行なう。
判断部36は、ステップS621でメッセージ数を特定した各基本期間の内、メッセージ数が所定数以上である基本期間があるか否かを判断する(ステップS622)。判断部36は、メッセージ数が所定数以上である基本期間があると判断した場合(S622:YES)、ECU1,1,…間での送信タイミングの調整処理を必要であると判断し(ステップS623)、図8のフローチャートに示されるステップS7へ処理を戻す。
判断部36は、ステップS622にてメッセージ数が所定数以上である基本期間がないと判断した場合(S622:NO)、送信タイミングの調整処理を不要であると判断し(ステップS624)、図8のフローチャートに示されるステップS7へ処理を戻す。
なおステップS622の判断処理では、メッセージ数が所定数以上である基本期間があるか否かを判断した。ここで所定数とは、通信線2a,2bの通信速度及びメッセージのサイズ(バイト数、ビット数など)から、基本期間中に送信可能なメッセージ数の理論値に対し、所定の割合(例えば80%)に相当する数とする。これにより、送信可能なメッセージ数、即ち限界に近い頻度でメッセージが送信される基本期間がある場合に、送信タイミングに偏りがあると評価されて、調整が必要であると判断される。
図12は、実施の形態2における判断部36による判断処理の具体例を説明するための説明図である。図12では実施の形態1における図10同様に、横軸に時間軸をとり、監視時間の含まれる各基本期間にメッセージが送信された時点を夫々矢印にて示し、監視時間中に測定されたメッセージ数の時間分布を示している。
図12に示す例では、各基本期間T1,T2,…,TM夫々において、制御部30により測定されたメッセージ数N1,N2,…,NMの内、基本期間T2におけるメッセージ数N2が所定数を超えているとする。この場合判断部36により、メッセージ数が所定数以上である基本期間があるか否かの判断がなされ、送信タイミングの調整が必要と判断される(図11、S622:YES、S623)。そして、調整を指示する指示メッセージが中継装置3の制御部30により送信され、送信タイミングの偏りを改善すべく、各ECU1,1,…間で調整処理が実行される。
このように、実施の形態2における車載通信システムでも、中継装置3が送信タイミングの調整の要否を的確に判断することによって各ECU1,1,…によって行われる送信タイミングの調整処理による負荷を軽減しつつ、通信線2a,2bにおける通信の衝突を低減させ、通信効率を向上させることができる。
(実施の形態3)
実施の形態1では、ECU1,1,…間の送信タイミングの調整の要否を、監視時間中の複数の基本期間の内、メッセージ数がゼロである基本期間が所定数以上あるか否かにより、送信タイミングの偏りを評価して判断した。これに対し、実施の形態3では、複数の基本期間夫々におけるメッセージ数の内、最大値が最小値の所定倍以上であると場合に、各ECU1,1,…からのメッセージの送信タイミングに偏りがあるとして調整要と判断する。
実施の形態3における車載通信システムのハードウェア構成は、実施の形態1と同様であるので同一の符号を付して詳細な説明を省略する。また、ECU1,1,…による送信タイミングの調整処理、中継装置3の制御部30によるメッセージ数の観測処理の概要も同様であるので詳細な説明を省略する。以下、実施の形態1との相違点である判断部36による調整要否の判断処理の詳細について説明する。
図13は、実施の形態3における中継装置3の判断部36により実行される調整要否の判断処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下に示す処理手順は、図8のフローチャートにおけるステップS6の送信タイミングの調整要否の判断の詳細の他の一例に相当する。
判断部36は、監視時間を分割した各基本期間において測定されたメッセージ数を夫々特定する(ステップS631)。基本期間毎のメッセージ数は、記憶部31又は制御部30内蔵のメモリに記憶されているので、判断部36はこれを参照して処理を行なう。
そして判断部36は、ステップS631で特定した各基本期間におけるメッセージ数の内、最大値及び最小値を特定する(ステップS632、ステップS633)。判断部36は、ステップS632及びステップS633にて特定した最大値及び最小値に基づき、最大値は最小値の所定倍以上であるか否かを判断する(ステップS634)。判断部36は、最大値が最小値の所定倍以上であると判断した場合(S634:YES)、ECU1,1,…間での送信タイミングの調整処理を必要であると判断し(ステップS635)、図8のフローチャートに示されるステップS7へ処理を戻す。
一方判断部36は、ステップS634にてメッセージ数の最大値が最小値の所定倍未満であると判断した場合(S634:NO)、送信タイミングの調整処理を不要であると判断し(ステップS636)、図8のフローチャートに示されるステップS7へ処理を戻す。
図14は、実施の形態3における判断部36による判断処理の具体例を説明するための説明図である。図14では実施の形態1における図10同様に、横軸に時間軸をとり、監視時間の含まれる各基本期間にメッセージが送信された時点を夫々矢印にて示し、監視時間中に測定されたメッセージ数の時間分布を示している。
図14に示す例では、各基本期間T1,T2,…,TM夫々において、制御部30により測定されたメッセージ数N1,N2,…,NMの内、基本期間T2におけるメッセージ数N2が最大値と特定され、基本期間T3におけるメッセージ数N3が最小値と特定されるとする。判断部36により、メッセージ数の最大値が最小値の所定倍以上であるか否かの判断がなされる。ここで所定倍を例えば5倍とすると、判断部36により送信タイミングの調整が必要と判断される(図13、S634:YES、S635)。そして、調整を指示する指示メッセージが中継装置3の制御部30により送信され、送信タイミングの偏りを改善すべく、各ECU1,1,…間で調整処理が実行される。
このように、実施の形態3における車載通信システムでも、中継装置3が送信タイミングの調整の要否を送信タイミングの偏り基づき的確に判断することによって各ECU1,1,…によって行われる送信タイミングの調整処理による負荷を軽減しつつ、通信線2a,2bにおける通信の衝突を低減させ、通信効率を向上させることができる。
なお、実施の形態1乃至3では、中継装置3が各ECU1,1,…からのメッセージの送信タイミングを測定する構成とした。しかしながら、送信タイミングを測定し、指示メッセージを送信する装置は中継装置3とは限らない。実施の形態1乃至3にて中継装置3が送信タイミングを測定する構成としたのは、中継装置3が通信線2aに接続されているECU1,1,…からのメッセージを他方の通信線2bへ中継するために元来、全メッセージを受信してメッセージIDに応じて処理を行なうように構成されているからである。中継装置3に、上述のような調整の要否の判断処理及び指示メッセージの送信処理等の機能を追加するとしても過重な負荷とはならず、装置の能力を上げることなしに実施可能な点で好ましい。また、中継装置3は中継の目的から複数の通信線2a,2bに接続されるので、両方の通信線2a,2b夫々における調整の要否の判断及び指示メッセージの送信処理を一の装置で実現できる。しかしながら本発明はこれに限らず、通信線2a,2b夫々に、調整の要否の判断及び指示メッセージの送信処理を行なう特定の装置をバス型に接続してもよい。当該装置は、送信タイミングの調整のためのみの装置でもよいし、夫々の通信線2a,2bに接続されているECU1,1,…の内のいずれかが特定の装置として機能し、調整の要否の判断及び指示メッセージの送信処理を行なう構成としてもよい。
(実施の形態4)
実施の形態4では、異なる通信線2a,2b夫々に接続されて通信線2a,2b間のメッセージの中継を行なう中継装置3にて、送信タイミングの調整を図る。CANに基づく通信ではメッセージIDにてアービトレーション(調停)を行ない送受信が実現される。異なる通信線2a,2bで各別にアービトレーションが実行されるから、一方の通信線2aから中継されるメッセージが、他方の通信線2bでは連続的に、他の優先度の高いメッセージに負ける場合がある。この場合、一方の通信線2a側から更に続けざまに中継が必要なメッセージが送信されると、中継装置3に、通信線2b側へ中継できないメッセージが溜まってしまう。そこで以下の実施の形態4では、中継装置3におけるメッセージの滞留が増長・悪化することを防止するために、中継装置4にて送信タイミングの調整の要否を判断し、必要な場合には送信タイミングの調整を行なわせる。
実施の形態4における車載通信システムの構成は、中継装置4における詳細処理以外は実施の形態1における構成と同様である。したがって、以下、実施の形態1と共通する構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略し、相違点について主に記載する。
図15は、実施の形態4における車載通信システムの構成を示す構成図である。車載通信システムは、メッセージを送受信する装置であるECU1,1,…と、ECU1,1,…をグループ毎に接続している通信線2a,2bと、通信線2a,2bが夫々接続しており、各ECU1,1,…間のデータの送受信を中継する中継装置4とを含む。通信線2a,2bには中継装置4もバス型に接続されており、中継装置4は通信線2a,2bに送信されるメッセージを全て受信することが可能である。
図16は、実施の形態4における車載通信システムを構成するECU1及び中継装置4の内部構成を示すブロック図である。実施の形態4における中継装置4は、CPU、MPU等を利用して各構成部の動作を制御する制御部40と、EEPROM、フラッシュメモリ等のメモリを利用した記憶部41と、DRAM、SRAM等のメモリを利用した一時記憶部42と、タイマー機能を実現する計時部43と、通信線2aに接続されている第1通信部44と、通信線2bに接続されている第2通信部45と、通信線2a,2bにおける通信を監視して送信タイミングの調整の要否を判断する判断部46とを備える。
制御部40は、図示しない車両のバッテリー、オルタネータ等の電力供給装置から電力の供給を受けて各構成部の動作を制御するようにしてある。
記憶部41には、制御部40が中継処理の際に参照することが可能に、中継すべきメッセージIDを含む中継テーブル47が記憶されている。
一時記憶部42には、制御部40の処理によって発生する情報が一時的に記憶される。また、一時記憶部42の一部は中継バッファとして利用され、中継のために受信したメッセージが一時的に記憶される。このとき、中継されるメッセージは当該バッファにFIFO(First In First Out)方式にて記憶され、読み出されて送信されるとする。
計時部43は、所定の周波数で計数することによって時間の経過を測定する。制御部40は、計時部43から任意のタイミングで時間情報を取得することが可能である。
第1通信部44及び第2通信部45は、通信線2a,2bを介して接続されているECU1,1,…とのメッセージの送受信を実現する。即ち、CANプロトコルに準じてメッセージを送受信する。
判断部46は、通信線2a,2bを介して各ECU1,1,…から受信したメッセージが中継されずに、一時記憶部32のバッファに滞留しているか否かを判断する処理を行なう。判断部46は、滞留していると判断した場合には制御部40に通知する。
このように構成される車載通信システムでは、ECU1,1,…は予め設定された送信周期にて周期的にメッセージを送信する。送信周期の起点が相互にずれていれば、送信タイミングは重複しない。しかしながら、各自の動作によって起点がずれることもあるので送信周期が同期し、常に送信タイミングが重複する事態となる可能性もある。同一の通信線2a(又は通信線2b)に接続されているECU1,1,…がほぼ同時に送信を試みる場合には衝突が発生し、通信効率が低下する。衝突が発生した場合、優先度が比較的低いために後回しにされたメッセージは更に、後から送信される他の優先度が高いメッセージに割り込まれるなど、遅延が発生し、通信の効率性が低下する。
また、通信線2aに接続されているECU1,1,…から送信されるメッセージ間では優先度が高いために通信線2aに送信され、中継装置4により当該メッセージが通信線2bに接続されているECU1,1,…から通信線2bへ中継される場合、当該メッセージは、優先度が通信線2bでは低いために、通信線2bへ送信されることなしに一時記憶部42のバッファに記憶されたまま滞留する場合がある。当該メッセージを必要とする装置によって、ほぼ同時に受信されるべきメッセージであったとしても、メッセージが中継装置を経由する際に中継装置で滞留することにより、メッセージの受信の同時性を担保することはできない。
これに対し、滞留されるメッセージの送信時点と時間的に隔離して、他のメッセージが均一に偏りなく送信されるように制御されれば、優先度の高低によらず送信がスムーズになされ、通信効率が向上する。メッセージが中継装置4で滞留している場合でも、続けて中継装置4へメッセージが到達せずに間隔を空けて到達すれば、それまでに滞留していたメッセージも何度目かの試行によって中継が完了し、滞留が増長・悪化することが回避されることが期待できるからである。
そこで、実施の形態4における車載通信システムでは、メッセージの送受信を中継する中継装置4により、各ECU1,1,…からの送信タイミングが重複せず、均一に偏りなく送信されるように相互に調整する処理を行ない、通信線2a,2bにおける通信効率の向上を図る。
なお、実施の形態4におけるメッセージID、メッセージの分類、及び中継テーブル47の内容、及びECU1,1,…による送信タイミングの調整処理の内容は、実施の形態1におけるそれらと同様であるので詳細な説明を省略する(図3〜7を参照)。
実施の形態4における車載通信システムでは、中継装置4により異なる通信線2a,2b間でメッセージの中継を行なうため、一方の通信線2aでアービトレーションフィールドによる調停で勝って送信ができたとしても、他方の通信線2bでは調停で負けて送信ができずに、中継装置4の一時記憶部42に滞留する場合がある。この場合、通信線2aから続けてメッセージが送信されて中継装置4で受信されなければ、何度目かの試みにて滞留に係るメッセージを中継できるにも拘わらず、送信タイミングに偏りがあって続けざまにメッセージが送信されると、更に中継装置4における滞留が増長・悪化する可能性がある。
そこで、実施の形態4における車載通信システムでは、各ECU1,1,…が上述のような調整処理を行なうに際し、中継装置4が、中継すべきメッセージの滞留を判断し、滞留しているときにECU1,1,…間における送信タイミングの調整を行なわせるべく各ECU1,1,…に指示し、指示がされた場合にECU1,1,…間で送信タイミングの調整が行なわれるとする。
以下に、中継装置4によるメッセージの滞留の判断処理及び送信タイミングの調整の指示処理、及び調整の指示がされた場合における各ECU1,1,…における処理についてフローチャートを参照して説明する。
図17は、実施の形態4における中継装置4の制御部40が送信タイミングの調整の指示を行なう際の処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部40は、一定の周期で以下に示す処理手順を繰り返す。
制御部40は、受信して中継するために一時記憶部42のバッファに記憶してあるメッセージが滞留しているか否かを判断部46により判断させ(ステップS11)、判断部46の判断により滞留していると判断されたか否かを判断する(ステップS12)。ステップS11における判断処理の詳細については後述にて説明する。
制御部46は、ステップ12にてメッセージが滞留していると判断されなかったと判断した場合(S12:NO)、処理を終了する。
制御部46は、ステップS12にてメッセージが滞留していると判断されたと判断した場合(S12:YES)、滞留しているメッセージを特定する(ステップS13)。このとき詳細には、制御部46は一時記憶部42のバッファの先頭に記憶されているメッセージのメッセージIDを特定する。制御部46は、ECU1,1,…間でメッセージの送信タイミングの調整がされるべく指示メッセージを対応する通信線2a(又は通信線2b)側の第1通信部44(又は第2通信部45)により送信する(ステップS14)。また制御部46は、ステップS13にて指示メッセージを送信すると共に、ステップS13にて特定されたメッセージを示す情報、即ちメッセージIDを送信し(ステップS15)、処理を終了する。
制御部46は、上述の処理を繰り返す。これにより、メッセージが中継装置4にて滞留していると判断される間、即ち滞留していないと判断されるまでは継続的に、指示メッセージを送信する。
図18は、実施の形態4における中継装置4の判断部46により実行される滞留しているか否かの判断処理手順の一例を示すフローチャートである。以下に示す処理手順は、図17のフローチャートにおけるステップS11の詳細である。
制御部40はメッセージを受信し、受信したメッセージを一時記憶部42のバッファに記憶し、記憶部41の中継テーブル47を参照して中継すべきメッセージであると判断した場合、計時部43により受信時点からの経過時間の計測を開始する。制御部40が計測している経過時間は、判断部46により参照可能である。そこで判断部46は、受信して中継するために一時記憶部42のバッファに記憶してあるメッセージについて、受信してからの経過時間が所定時間以上であるか否かを判断する(ステップS101)。つまり、通信線2aに接続されている送信元のECU1により送信されてから、中継装置4から通信線2bへ送信されるまでに要する遅延時間が所定時間以上であるか否かを判断する。所定時間は例えば、メッセージ毎に設定されている遅延許容時間を基準としてもよい。この場合、判断部46はバッファの先頭に記憶されているメッセージのメッセージIDから遅延許容時間を特定し、経過時間が当該遅延許容時間の半分程度を超えたか否かを判断するなどしてもよい。
判断部46は、ステップS101にて経過時間が所定時間以上であると判断した場合(S101:YES)、即ち遅延時間が長いと判断した場合、メッセージが中継装置4にて滞留していると判断し(ステップS102)、図17のフローチャートに示されるステップS12へ処理を戻す。
判断部46は、ステップS101にて経過時間が所定時間未満であると判断した場合(S101:NO)、即ち遅延時間は短いと判断した場合、メッセージは滞留していないと判断し(ステップS103)、図17のフローチャートに示されるステップS12へ処理を戻す。
判断部46による、メッセージが滞留しているか否かの判断は、図18のフローチャートに示した処理に限られない。図19は、実施の形態4における中継装置4の判断部46により実行される滞留しているか否かの判断処理手順の他の一例を示すフローチャートである。
判断部46は、受信して中継するために一時記憶部42のバッファに記憶してあるメッセージ数、即ち未送信で記憶されたままのメッセージ数が所定数以上であるか否かを判断する(ステップS111)。
判断部46は、未送信メッセージ数が所定数以上であると判断した場合(S111:YES)、メッセージが中継装置4にて滞留していると判断し(ステップS112)、図17のフローチャートに示されるステップS12へ処理を戻す。
判断部46は、未送信のメッセージ数が所定数未満であると判断した場合(S111:NO)、メッセージは滞留していないと判断し(ステップS113)、図17のフローチャートに示されるステップS12へ処理を戻す。
判断部46は、図18のフローチャートに示した処理又は図19のフローチャートに示した処理のいずれか一方、又は両方を組み合わせてメッセージが滞留しているか否かの処理を行なう。
上述のような中継装置4における処理により、中継されるべきメッセージが中継装置4にて滞留している場合に、送信元のECU1,1,…が接続されている通信線2a(又は通信線2b)へ、ECU1,1,…間でのメッセージの送信タイミングの調整を指示する指示メッセージが送信される。指示メッセージが送信されることによって、送信された通信線2a(又は通信線2b)に接続されているECU1,1,…は夫々、通信部13によりこれを受信し、基本的に、上述にて説明した送信タイミングの調整処理の実行を開始し、指示メッセージの送信が終了するまで継続する(図7)。
これにより、実施の形態4における車載通信システムでは、通信線2a,2bに接続されている各ECU1,1,…が相互に、送信タイミングの調整処理を行なうので、通信線2a,2bにおける通信の衝突が低減される。特に、中継装置4にてメッセージが滞留している場合には、中継装置4にてほぼ偏りなくメッセージが受信されるように送信タイミングの調整がなされて、中継装置4におけるメッセージの滞留の増長・悪化を防止できる。更に、通信線2a,2bに接続されて各ECU1,1,…から送信されるメッセージを中継のために監視している中継装置4が、メッセージが滞留している状況のときのみに各ECU1,1,…で送信タイミングの調整をすべく指示メッセージを送信する。これにより、各ECU1,1,…は指示メッセージを受信した場合のみに調整処理を行なえばよく、常時的に処理を行なう必要がないので、処理負荷を軽減させることができ、効率的である。
(実施の形態5)
実施の形態4では、ECU1,1,…は指示メッセージを受信した場合の送信タイミングの調整を、マスタのメッセージを基準として偏りをなくすように相互に行なう構成とした。実施の形態5では、中継装置4でメッセージが滞留していると判断された場合、滞留に係るメッセージの送信タイミングと、他のメッセージの送信タイミングとができる限り重複しないように調整を行なう。
実施の形態5における車載通信システムのハードウェア構成は、実施の形態4と同様であるので同一の符号を付して詳細な説明を省略する。また、中継装置4の判断部46による滞留の判断処理も同様であるので詳細な説明を省略する。以下、実施の形態4との相違点である、中継装置4の制御部40による指示メッセージの送信処理手順と、ECU1,1,…による送信タイミングの調整処理とについて説明する。
図20は、実施の形態5における中継装置4の制御部40が送信タイミングの調整の指示を行なう際の処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部40は、一定の周期で以下に示す処理手順を繰り返す。なお、図20のフローチャートに示される各処理手順の内、実施の形態4の図17に示した処理手順と同様の処理手順については同一のステップ番号を付して詳細な説明を省略する。
制御部40は、メッセージが滞留しているか否かを判断部46により判断させ(S11)、滞留していると判断されたか否かを判断し(S12)、滞留していると判断されたと判断した場合(S12:YES)、滞留しているメッセージ(メッセージID)を特定する(S13)。次に制御部40は、メッセージIDから当該滞留に係るメッセージの送信周期を特定する(ステップS16)。そして制御部40は、特定した送信周期にて、指示メッセージを送信し(ステップS17)、滞留しているメッセージのメッセージIDの情報を送信して(S15)、処理を終了する。
制御部40は、滞留していると判断されなかったと判断した場合(S12:NO)、周期的に指示メッセージを送信しているときには、指示メッセージの送信を停止させ(ステップS18)、処理を終了する。
制御部40は、ステップS17にて指示メッセージを滞留しているメッセージの送信周期に従って送信した。これにより、滞留しているメッセージの送信タイミングを他のECU1,1,…に認識させることが可能になる。
ECU1,1,…は指示メッセージを受信することにより、実施の形態4にて説明したように、マスタのメッセージの送信タイミングを基準に調整し合う処理を基本的に行なう。実施の形態5では更に、ECU1,1,…は、指示メッセージにより滞留しているメッセージの送信タイミングを認識することが可能になるので、当該送信タイミングに基づき送信タイミングの調整を行なう。
図21は、実施の形態5におけるECU1,1,…による指示メッセージに基づく送信タイミングの調整処理手順の一例を示すフローチャートである。各ECU1,1,…は以下に示す処理を繰り返し行なう。
ECU1の制御部10は、通信部13によりメッセージを受信したか否かを判断する(ステップS21)。制御部10は、メッセージを受信していないと判断した場合(S21:NO)、処理をステップS21へ戻す。
制御部10は、受信したメッセージが中継装置4から送信された指示メッセージであるか否かを判断する(ステップS22)。制御部10は、指示メッセージでないと判断した場合(S22:NO)、処理を終了し、再度ステップS21から処理を実行して繰り返す。
制御部10は、受信したメッセージが中継装置4から送信された指示メッセージであると判断した場合(S22:YES)、共に送信されるメッセージIDを示す情報を受信する(ステップS23)。また、指示メッセージは滞留していると判断されている間、滞留しているメッセージの送信周期に従って周期的に送信されるので、制御部10は、指示メッセージの送信タイミングを特定する(ステップS24)。
次に制御部10は、メッセージIDが、自身が送信するメッセージのメッセージIDであるか否かを判断する(ステップS25)。制御部10は、自身が送信するメッセージのメッセージIDであると判断した場合(S25:YES)、ステップS24にて特定した送信タイミングに近づけるように当該メッセージを通信部13により送信し(ステップS26)、処理を終了する。
指示メッセージと共に送信される情報が示すメッセージIDは、中継装置4にて滞留しているメッセージのメッセージIDである。ステップS25にて自身が送信するメッセージのメッセージIDであると判断した場合は即ち、自身が送信するメッセージが中継装置4で滞留していると認識することが可能である。この場合、中継装置4からは、滞留しているメッセージの送信タイミングをECU1,1,…に周知すべく、滞留しているメッセージの送信タイミングの基準となる指示メッセージが送信されるので、滞留しているメッセージを送信するECU1は、指示メッセージの送信タイミングに合わせて以後、滞留に係るメッセージを送信する。
制御部10は、ステップS25にて、自身が送信するメッセージのメッセージIDでないと判断した場合(S25:NO)、自身が送信するメッセージの送信タイミングを、ステップS24にて特定した指示メッセージの送信タイミングから遠ざかるように調整し(ステップS27)、処理を終了する。
制御部10はステップS27にて具体的に、以下のような根拠に基づき、送信タイミングを調整する。各ECU1,1,…からはメッセージが各々送信周期にしたがって送信される。指示メッセージが送信された後は、上述のステップS25及びステップS26の処理により、指示メッセージが送信された時点及びその近傍の時点を起点として周期的に、滞留しているメッセージが対応するECU1から送信される。他のECU1,1,…は以後、滞留しているメッセージが送信されるタイミングとは十分にずらして自身からのメッセージを送信するため、ステップS27にて、指示メッセージの送信時点を起点とする送信タイミングに対し、自身のメッセージの送信周期の起点をずらすように調整する。具体的にはECU1,1,…の制御部10は、例えば、指示メッセージが送信された時点から、自身の送信周期の半分の長さ後の時点を、次の送信周期の起点とするように調整する。
なお制御部10は、それ以外に基本的に実施の形態4にて説明したように、グループ毎にマスタのメッセージの送信時点に近づける調整、及びマスタのメッセージ同士は送信時点が離れるようにする調整も行なう。ここで、制御部10は、自身が送信するメッセージが、滞留しているメッセージをマスタとするグループに属している場合には、送信時点をマスタのメッセージに近づける処理をすることなく、この場合は例外的に送信時点が遠ざかるように調整をする。これにより、より緻密に送信タイミングにバラツキが生まれると共に、中継装置4において滞留の増長・悪化が回避される。例えば、通信線2aにて送信されたメッセージが、通信線2bにおいては優先度が低いために、中継装置4からスムーズに中継されないとしても何度目かの試行によって中継がなされるはずである。その間に通信線2aに接続される他のECU1,1,…からメッセージが送信されず、前記優先度が比較的低いメッセージの中継が完了する頃に次のメッセージが送信されれば、中継も効率的に実行できる。
図22は、実施の形態5におけるECU1,1,…による送信タイミングの調整処理の結果の具体例を模式的に示す説明図である。図22では、横軸に時間軸をとり、各メッセージの送信時点を矢印にて示している。なお、時間軸の上側にマスタのメッセージの送信時点、下側にマスタ以外のメッセージの送信時点を示している。
図22に示す例では、メッセージIDが「010」であるメッセージ(ハッチングの矢印)が複数回送信されており、図22中の左側では「010」のメッセージをマスタとするグループ(1)のメッセージが送信されている。具体的には、メッセージIDが夫々「020」及び「180」である。また、メッセージIDが「010」であるメッセージに対し、メッセージIDが「050」であるメッセージの送信時点が近接している。
例えば、図22中のt1の時点で、メッセージIDが「010」であるメッセージが、中継装置4にて滞留していると判断されたとする。この場合、指示メッセージが中継装置4から送信されると共に、滞留しているメッセージのメッセージID「010」を示す情報が送信される。
メッセージIDが「010」であるメッセージを送信するECU1は、指示メッセージを受信した時点t2に近接させるように以後、メッセージIDが「010」であるメッセージを送信する。その後、指示メッセージは滞留していないと判断されるまでの間、メッセージIDが「010」であるメッセージの送信周期Tに基づき時点t3、t4に送信される。メッセージIDが「010」であるメッセージを送信するECU1は、時点t3、t4に近接する時点でメッセージIDが「010」であるメッセージを送信する。なお当該ECU1は、受信した時点を起点として、「010」のメッセージの送信周期にて指示メッセージが送信されること(送信タイミング)を特定し、以後当該送信タイミングにて送信するとしてもよい。
メッセージIDが「010」でないメッセージを送信するECU1,1,…は、指示メッセージを受信した場合、受信した時点(指示メッセージが送信された時点)から遠ざけるようにメッセージを送信する。具体的には、メッセージIDが「180」であるメッセージを送信するECU1は、マスタであるメッセージID「010」のメッセージが送信された時点と自身の送信時点との時間差に基づいて送信タイミングを調整する。しかしながら、指示メッセージが送信されるタイミングからは送信タイミングを遠ざけるべきである。指示メッセージの受信時点を複数回検知し、指示メッセージの送信タイミングの起点及び送信周期を特定し、特定したタイミングと遠ざける調整処理と、マスタのメッセージの送信時点を基準とする送信タイミングの調整処理とが相反するときには、前者の処理を優先させる。
なお、ECU1,1,…は、指示メッセージと共に送信される滞留に係るメッセージのメッセージIDと自身が属するメッセージのグループのマスタのメッセージIDとが一致するか否かを判断し、一致する場合には、マスタのメッセージの送信時点からの時間差を基準とする力Fに応じた送信タイミングの調整を、指示メッセージが送信されなくなるまで実行しないとする構成としてもよい。
これにより、図22に示す例では、メッセージIDが「180」であるメッセージは、「010」のメッセージをマスタとするにも拘らず、時間差が大きくなるように送信タイミングが調整されている。以後は更に、タイミングが遠ざかっている。また、メッセージIDが「020」であるメッセージについても、「010」のメッセージをマスタとするにも拘らず、1回目の指示メッセージを受信した後は、時間差が大きくなるように送信タイミングが調整されている。
また、図22に示す例では、メッセージIDが「100」であるメッセージ、及びメッセージIDが「050」であるメッセージについても、メッセージIDが「010」であるメッセージの送信時点から十分に遠ざかるように送信タイミングが調整されていることが示されている。
このようにして、各ECU1,1,…の処理により、相互に送信タイミングの調整がなされる。これにより、通信線2aにおける通信の衝突が低減され、通信効率が向上する。また、中継装置4にて滞留しているメッセージの送信周期が、指示メッセージの送信によって他のメッセージを送信するECU1,1,…によって認識可能となるので、各ECU1,1,…は滞留しているメッセージの中継が完了するまでに、続けざまにメッセージが送信されないように、送信タイミングを調整することが可能であり、中継装置4における中継が必要なメッセージの滞留の増長・悪化を防止することができ、中継装置4を含む車載通信システム全体としての通信効率が向上する。
実施の形態1乃至5では、車載通信システムを例にあげて説明した。しかしながら本発明は車載に限らず、複数の通信装置間でデータを交換し、連携して動作するような通信システムにて、通信装置間の通信が衝突しないように送信タイミングを調整し合うとした場合に適用することが可能である。
なお、開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 ECU(複数の装置)
2a,2b 通信線
3 中継装置(通信装置)
30 制御部
31 記憶部
32 一時記憶部
36 判断部
4 中継装置
40 制御部
41 記憶部
42 一時記憶部
46 判断部

Claims (11)

  1. メッセージを送受信する複数の装置がバス型に接続されている通信線に接続されており、前記通信線に送信されるメッセージの一部又は全部を受信する通信装置において、
    複数の期間に分割された所定の監視時間中に送信されるメッセージ数を測定する測定手段と、
    該測定手段が測定した前記複数の期間毎のメッセージ数同士の比較に基づき、前記複数の装置が送信したメッセージの送信タイミングの偏りの有無を判断する判断手段と、
    該判断手段が有りと判断した場合、送信タイミングを早める又は遅らせる調整を指示する指示メッセージを前記通信線へ送信する送信手段と
    を備えることを特徴とする通信装置。
  2. 前記判断手段は、
    前記複数の期間の内、メッセージが送信されない期間が所定数以上あるか否かを判断する手段を備え、
    該手段が所定数以上であると判断した場合、送信タイミングの偏りが有りと判断するようにしてあること
    を特徴とする請求項に記載の通信装置。
  3. 前記判断手段は、
    前記複数の期間におけるメッセージ数の最大値が、最小値の所定倍以上であるか否かを判断する手段を備え、
    該手段が所定倍以上であると判断した場合、送信タイミングの偏りが有りと判断するようにしてあること
    を特徴とする請求項に記載の通信装置。
  4. 前記測定手段は、前記所定の監視時間を1周期として周期的に測定するようにしてあり、
    前記判断手段が、送信タイミングの偏りが無しと判断した周期が所定数以上連続するか否かを判断する手段と、
    該手段が所定数以上連続すると判断した場合、送信タイミングの調整の停止を指示するメッセージを前記通信線に送信する手段と
    を備えることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の通信装置。
  5. 前記監視時間における前記測定手段が測定した各期間のメッセージ数の分布に基づき、送信タイミングを早める又は遅らせる調整を指示するメッセージの送信時点を決定する手段を備え、
    前記判断手段が有りと判断した場合、送信タイミングを早める又は遅らせる調整を指示する指示メッセージを、前記送信時点で前記通信線へ送信するようにしてあること
    を特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の通信装置。
  6. 各メッセージは周期的に送信されるようにしてあり、
    前記判断手段が有りと判断した場合、送信タイミングが偏っているメッセージ夫々の送信周期を特定する手段を備え、
    前記送信手段は、特定された送信周期に応じたタイミングにより前記指示メッセージを送信するようにしてあること
    を特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の通信装置。
  7. 前記送信手段は、前記判断手段により無しと判断されるまで、継続的に前記指示メッセージを送信するようにしてあること
    を特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の通信装置。
  8. メッセージを送受信する複数の装置と、該複数の装置が夫々バス型に接続されている複数の通信線に接続されており、一の通信線に接続されている各装置からのメッセージの一部又は全部を受信し、他の通信線に接続されている装置へ中継する中継装置とを含む通信システムにおいて、
    前記中継装置は、
    一の通信線に複数の期間に分割された所定の監視時間中に送信されるメッセージ数を測定する測定手段と、
    前記複数の期間にて前記測定手段により測定した前記複数の期間毎のメッセージ数同士の比較に基づき、前記一の通信線に接続されている複数の装置が送信したメッセージの送信タイミングの偏りの有無を判断する判断手段と、
    該判断手段が有りと判断した場合、前記複数の装置へ夫々、送信タイミングを早める又は遅らせる調整を指示する指示メッセージを送信する手段と
    を備え、
    前記複数の装置は夫々、
    前記指示メッセージを受信した場合に、特定のメッセージが送信される時点を検知する手段と、
    該手段が検知した時点と、自身がメッセージを送信する時点との時間差に基づき、時間差を短縮させるように次の自身のメッセージの送信タイミングを早める又は遅らせることにより調整する調整手段と
    を備えることを特徴とする通信システム。
  9. 前記中継装置は、送信タイミングが偏っているメッセージを特定する手段と、
    特定されたメッセージ夫々の送信周期を特定する手段と
    を備え、
    前記送信手段は更に、
    特定された送信周期に応じたタイミングにより、送信タイミングが偏っているメッセージのメッセージ識別情報と共に前記指示メッセージを送信するようにしてあり、
    前記複数の装置の前記調整手段は、
    前記指示メッセージが送信されるタイミングを特定する特定手段と、
    指示メッセージと共に送信される前記メッセージ識別情報によって識別されるメッセージが、自身が送信したメッセージであるか否かを判断する判断手段と、
    該判断手段により自身が送信したメッセージであると判断した場合、前記特定手段により特定したタイミングに、前記メッセージの送信タイミングを近づける手段と
    を備えることを特徴とする請求項に記載の通信システム。
  10. 前記複数の装置は夫々、
    前記判断手段により自身が送信したメッセージでないと判断した場合、前記特定手段により特定したタイミングから、前記メッセージの送信タイミングを遠ざける手段を備えること
    を特徴とする請求項に記載の通信システム。
  11. メッセージを送受信する複数の装置と、該複数の装置が夫々バス型に接続されている通信線に接続されており、前記通信線に送信されるメッセージの一部又は全部を受信する通信装置との間における通信方法において、
    前記通信装置は、
    複数の期間に分割された所定の監視期間中に送信されるメッセージ数を測定し、
    測定された前記複数の期間毎のメッセージ数同士の比較に基づき、前記複数の装置が送信したメッセージの送信タイミングの偏りの有無を判断し、
    偏りが有りと判断した場合、送信タイミングを早める又は遅らせる調整を指示する指示メッセージを前記通信線を介して前記複数の装置へ送信する
    ことを特徴とする通信方法。
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