JP5108885B2 - シェードガイド、歯の色を判別する方法および人工歯作製方法 - Google Patents

シェードガイド、歯の色を判別する方法および人工歯作製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5108885B2
JP5108885B2 JP2009522437A JP2009522437A JP5108885B2 JP 5108885 B2 JP5108885 B2 JP 5108885B2 JP 2009522437 A JP2009522437 A JP 2009522437A JP 2009522437 A JP2009522437 A JP 2009522437A JP 5108885 B2 JP5108885 B2 JP 5108885B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shade
color
value
tab
tabs
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009522437A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009008044A1 (ja
Inventor
眞 山本
龍一 吉本
紀行 根來
増人 安井
浩司 庄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shofu Inc
Original Assignee
Shofu Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shofu Inc filed Critical Shofu Inc
Publication of JPWO2009008044A1 publication Critical patent/JPWO2009008044A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5108885B2 publication Critical patent/JP5108885B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C19/00Dental auxiliary appliances
    • A61C19/10Supports for artificial teeth for transport or for comparison of the colour
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C5/00Filling or capping teeth
    • A61C5/70Tooth crowns; Making thereof
    • A61C5/77Methods or devices for making crowns
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C5/00Filling or capping teeth
    • A61C5/20Repairing attrition damage, e.g. facets

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)

Description

本発明は、歯の色を判別するときに色見本として用いられるシェードガイドに関する。
美しい歯を持つ人物は、他人に好印象を与える傾向がある。そのため、歯に対する審美性の要求が年々高まっている。歯科の治療または美容処置において、義歯、歯冠修復物等の補綴物を患者の歯に補綴した場合、その補綴物の色は、隣に位置する歯と同じ色を持つことが好ましい。そのため、補綴物の作製においては、患者の歯の色を的確に判別し、判別した色に基づいて補綴物を作製することが求められる。なお、このように歯の色を判別することは、歯の色評価(シェードテイキング)と呼ばれることがある。
従来、歯の色を判別するための色見本としてシェードガイドが用いられてきた。シェードガイドは、複数の色をそれぞれに持つ複数のシェードタブが、その色に応じて配置されたものである。各シェードタブは、例えば、プラスチックで形成され、歯の形状をしている。また、各シェードタブには、そのシェードタブの色を特定するための番号が付与されている。
観察者は、例えば、複数のシェードタブのうち少なくとも1つを、患者の歯に接近させて、患者の歯の色とシェードタブの色とを比較する。観察者は、比較の結果、患者の歯に最も近いと感じる色のシェードタブを選択し、このシェードタブの色を患者の歯の色として判別する。その後、例えば、観察者は、選択したシェードタブの色を特定する番号を補綴物作製者に通知する。補綴物作製者は、その番号によって特定された色と同じ発色をする材料を用いて補綴物を作製する。
このように、歯の色の判別には、観察者の主観的な評価が含まれる。観察者の主観的な評価には、個人差があり、また、観察時の環境により変化する。そのため、歯の色の判別結果は、信頼性が低くなりやすい。判別結果の信頼性を向上させるために、観察者による、的確な歯の色の判別を可能にするシェードガイドが望まれる。
従来のシェードガイドにおけるシェードタブの色の範囲は、天然歯で観察される色の範囲を網羅していなかった。そのため、評価対象の歯の色に近い色を、シェードガイド中に見つけることができない場合があった。この問題に対処するため、色空間において特定される天然歯の色の分布範囲に対応した色のシェードタブが配置されたシェードガイドが提案されている(例えば、特許第3100809号公報参照)。
しかしながら、上記従来のシェードガイドは、実際に人間が色を認識する際の目視感度を考慮したものではない。そのため、目視により評価対象歯の色を的確かつ簡単に判別するには不十分であった。
本発明は、目視により評価対象歯の色を的確かつ簡単に判別するためのシェードガイドを提供することを目的とする。
本発明にかかるシェードガイドは、互いに色が異なる複数のシェードタブが、その色に基づいて規則的に配置されたシェードガイドであって、前記複数のシェードタブの配置は、シェードタブの色をL***表色系における座標で表した場合に、その座標が、L*−C*平面において、所定の傾きk(0<k)を持った複数の直線によって区切られる領域のうち、どの領域に属するかによって決定されるS値と、シェードタブの色をL***表色系における座標で表した場合に、その座標が、L*−C*平面において、所定の傾きm(0>m)を持った複数の直線によって区切られる領域のうち、どの領域に属するかによって決定されるV値と、シェードタブの色をL***表色系における座標で表した場合に、その座標が、a*−b*平面において、複数の直線で区切られる領域のうち、どの領域に属するかによって決定されるH値とに基づいて決定される配置であり、シェードタブの色のS値が共通するシェードタブ群を1つのSグループとして、複数のSグループが配置され、各Sグループにおいて、シェードタブの色のV値が共通するシェードタブ群を並べた列を1つのV列として、複数のV列が配置され、各V列においては、H値が互いに異なる複数のシェードタブが、H値に応じた順番で並べられている。
人間が目視によって認識する天然歯の色の濃さは、L***表色系における明度(L*の値)と彩度(C*の値)の両方によって決まる傾向がある。例えば、同一色相の天然歯の色では、明度が低く、かつ彩度が高いと「濃い」と認識され、明度が高く、かつ彩度が低いと「薄い」と認識される傾向にある。そのため、L***表色系におけるシェードタブの色の座標が、L*−C*平面(C*=√{(a*2+(b*2})において、所定の傾きk(0<k)を持った複数の直線によって区切られる領域のうち、どの領域に属するかによって決定されるS値によって、人間が認識する天然歯の濃さが表わされる。このように、傾きk(0<k)の直線によってL***表色系の色空間を分類することにより、人間の色識別感覚にあった分類をすることができる。
同じS値の領域内でも明度(L*の値)と彩度(C*の値)とが異なれば、人間が目視によって認識する色の明るさは変化する。そこで、L***表色系におけるシェードタブの色の座標が、L*−C*平面において、所定の傾きm(0>m)を持った複数の直線によって区切られる領域のうち、どの領域に属するかによって決定されるV値によって、人間が認識する天然歯の明るさが表わされる。このように、傾きm(0>m)の直線によって色空間における各S値の領域を分類することにより、人間の色識別感覚にあった分類をすることができる。
***表色系におけるシェードタブの色の座標が、a*−b*平面において、所定の基準点を通る複数の直線で区切られる領域のうち、どの領域に属するかによって決定されるH値によって、人間が認識する天然歯の色合いが表わされる。人間が認識する天然歯の色合いは、例えば、赤みが強いか黄みが強いかという感覚である。
本発明にかかるシェードガイドでは、シェードタブの色のS値が共通するシェードタブ群であるSグループごとにシェードタブがまとめられて配置される。すなわち、人間に認識される濃さが同じシェードタブが1つのSグループにまとめられて配置される。このため、観察者が、それぞれのSグループに含まれるシェードタブの色の濃さと、評価対象歯の色の濃さとを比べて評価対象歯の色の濃さに最も近いSグループを選択することが可能になる。すなわち、観察者は、まず、評価対象歯の色の濃さに最も近いSグループを選択することで、評価対象歯の色の濃さを決定することができる。
Sグループには、さらに、V値が共通するシェードタブ群を並べたV列が複数配置されているので、人間に認識される明るさが同じシェードタブが1つのV列に並んで配置されることになる。また、1つのV列内では、H値に応じた順番で各シェードタブが並べられので、各V列においては、人間に認識される色合いに応じた順番でシェードタブが並べられていることになる。そのため、観察者は、ある1つのV列に含まれる各シェードタブの色合いと評価対象歯の色合いと比較し、評価対象歯の色合いに最も近い色合いのシェードタブを選択することで、評価対象歯の色合いを決定することができる。また、観察者は、複数のV列それぞれのシェードタブの明るさと評価対象歯の明るさとを比較して、評価対象歯の明るさに最も近い明るさのV列を選択することで、評価対象歯の明るさを決定することができる。そのため、観察者は、シェードガイドを用いて、評価対象歯の濃さ、色合い、明るさを順次決定することができる。すなわち、本発明にかかるシェードガイドは、観察者が、濃さ、色合い、明るさの順に評価対象歯の色を判別しやすいように配置されたシェードタブを備えている。これにより、観察者は、目視により評価対象歯の色を的確かつ簡単に判別することが可能になる。
本発明にかかるシェードガイドでは、各Sグループにおいては、複数のV列が縦方向に配置されており、各V列においては、複数のシェードタブが横方向に並べられていることが好ましい。
これにより、観察者は、互いにH値が異なるシェードタブが横方向に並んだV列の各シェードタブと、評価対象歯とを目視によって比較しやすくなる。
本発明にかかるシェードガイドでは、各Sグループにおいては、標準のV値のV列が前記縦方向の一番上に配置されることが好ましい。
この配置により、観察者は、まず、一番上に配置されている標準のV値のV列に含まれるシェードタブ群を、評価対象歯とを比較することになる。そのため、観察者がV列の中から評価対象歯と色合いの近いシェードタブを選択する際に、効率よく評価対象歯と色合いの近いシェードタブの選択をすることが可能になる。
本発明にかかるシェードガイドでは、各V列においては、標準のH値のシェードタブが中央に配置され、中央のシェードタブを挟んで、一方の側に標準のH値より赤みが強いH値のシェードタブを、他方の側に標準のH値より黄みが強いH値のシェードタブがそれぞれ配置されるように、前記複数のシェードタブが並べられることが好ましい。
この配置により、観察者が、V列の中央に配置されている標準のH値のシェードタブと評価対象歯を初めに比較し、評価対象歯がその中央のシェードタブより赤みがかっているか、または黄みがかっているかによって、評価対象歯と色合いの近いシェードタブがその中央のシェードタブのどちら側にあるかを判断することができる。これにより、観察者は、色合いが近いシェードタブを見つけやすくなる。
本発明にかかるシェードガイドは、複数のシェードタブを配置するためのベースを備え、前記複数のシェードタブは、V列ごと、およびシェードタブごとに前記ベースから取り外し可能であることが好ましい。
これにより、観察者は、Sグループ選択時、V列選択時あるいは、1つのV列内のシェードタブの中から評価対象歯に色合いの近いシェードタブを選択する時には、そのV列のみ取り出して評価対象歯に接近させることができる。さらに、観察者は、各V列から色合いの近いシェードタブのみ取り出して評価対象歯に接近させることができる。そのため、観察者が評価対象歯の色を判別する際の利便性が増す。
本発明にかかるシェードガイドは、前記配置された複数のシェードタブの下部に沿って設けられる歯肉色の歯肉色部をさらに備えることが好ましい。
歯肉色部により、シェードタブの下部に沿って歯肉色を付与することで、シェードタブの背景も歯肉色にすることができる。評価対象歯の背景は歯肉色となることが多いので、シェードタブの背景も歯肉色とすることで、観察者が両者を比較する際に、背景色の違いによる錯覚を防止することができる。
本発明にかかる評価対象歯の色を判別する方法は、本発明のシェードガイドを用いて、評価対象歯の色を判別する方法であって、各Sグループと評価対象歯とを比較することにより、評価対象歯の色に最も近い色のSグループを選択するS値選択工程と、前記選択したSグループに含まれるV列のうち1つのV列における各シェードタブと評価対象歯とを比較することにより、評価対象歯の色に最も近い色のシェードタブを選択するH値選択工程と、選択されたSグループ内に含まれる各V列における、前記H値選択工程で選択されたシェードタブと同じH値のシェードタブと、評価対象歯とを比較することによって、評価対象歯の色に最も近い色のシェードタブを選択するV値選択工程とを含み、前記V値選択工程で選択されたシェードタブの色を評価対象歯の色として判別することを特徴とする。
上記方法によれば、観察者は、まず、S値選択工程で、評価対象歯に濃さが最も近いSグループを選択し、次に、H値選択工程で、1つのV列において評価対象歯に最も近い色合いのシェードタブを選択し、次に、選択したシェードタブと同じ色合いであって、評価対象歯に明るさが最も近いシェードタブを複数のV列から選択する。これにより、観察者は、S値で表わされる濃さ、H値で表わされる色合い、V値で表わされる明るさの順に評価対象歯とシェードタブとを比較することになる。人間の目視による認識の感度は、濃さ、色合い、明るさの順に敏感であると考えられるので、観察者は、この順番に比較することで、的確かつ簡単に評価対象歯の色を判別することができる。
本発明にかかる人工歯作製方法は、本発明の方法で評価対象歯の色を判別する工程と、評価対象歯の色として判別したシェードタブの色に基づいて人工歯を作製する工程とを有する。
本発明にかかる歯科用陶材の組は、本発明のシェードガイドに含まれる複数のシェードタブの各色を再現する顔料をそれぞれ含む。この歯科用陶材の組により、シェードガイドを用いて判別された評価対象歯の色を容易に再現することが可能になる。
これにより、的確に判別された評価対象歯の色に基づいて人工歯を作製することができる。その結果、所望の色に近い人工歯が作製される。
本発明によれば、目視により評価対象歯の色を的確かつ簡単に判別するためのシェードガイドを提供することができる。
図1は、本実施形態にかかるシェードガイドの構造を示す概念図である。 図2は、図1に示すシェードガイドのII−II線断面図である。 図3は、L***色空間を示す図である。 図4は、S値およびV値を決めるための領域の例を示すL*−C*平面図である。 図5は、H値を決めるための領域の例を示すa*−b*平面図である。 図6(a)〜(c)は、シェードガイド100を用いて評価対象歯の色を判別する方法を説明するための図である。 図7は、MCクラウンの断面図である。
図1は、本実施形態にかかるシェードガイドの構造を示す概念図である。図1に示すシェードガイド100は、互いに色が異なる複数のシェードタブが、規則的に配置されて構成される。図1に示す複数のシェードタブには、aaR、aaS、aaY、abR、abS、abY、・・・と番号が記載されているが、これらの番号は、説明の便宜ために付与した番号であり、実際のシェードタブに描かれるものではない。
シェードガイド100において、複数のシェードタブは、SグループSa〜Sfごとにまとめて配置される。各SグループSa〜Sfはベース10に設置される。SグループSaは、縦方向に3段並んだV列ユニット41〜43で構成される。各V列ユニット41〜43には、3つのシェードタブが横方向に並んで格納されている。シェードタブの形状は、人間の切歯の形状であることが好ましい。シェードガイドは、切歯の色を判別するために使用されることが多いからである。各シェードタブの色と配置に関係については後述する。
SグループSaにおいて、各V列ユニット41〜43は、歯肉色部41a〜43aをそれぞれ備える。歯肉色部41a〜43aは、シェードタブの下部に設けられた歯肉色の部分である。歯肉色部41a〜43aの形状は歯肉の形状であることが好ましい。すなわち、シェードタブが切歯の形状である場合に、歯肉色部41a〜43aは、その切歯の歯頚部を覆う形状であることが好ましい。また、歯肉色部41a〜43aのみV列ユニットから取り外し可能であってもよい。これにより、評価対象口腔における歯肉の色に合わせて、歯肉色部41a〜43aを交換することが可能になる。なお、このような歯肉色部41a〜43aは、ガミーまたは歯肉色ホルダーと呼ばれることもある。
なお、SグループSb〜SfのV列ユニットおよびシェードタブの構造もSグループSaと同様である。
各SグループSa〜Sfにおける最上段のV列(Va)は、横方向の同一線上に並ぶように各SグループSa〜SfのV列ユニットが配置されている。また、各SグループSa〜Sfにおける2段目のV列(Vb)、各SグループSa〜Sfにおける3段目のV列(Vc)もそれぞれ横方向の同一線上に並ぶようにV列ユニットが配置されている。
各SグループSa〜Sfにおいて、V列ユニットがそれぞれ取り外し可能な構造になっている。さらに、各V列ユニットにおいて、各シェードタブは、それぞれV列ユニットから取り外し可能となっている。
図2は、図1に示すシェードガイド100のII−II線断面図である。図2に示すように、SグループSaを構成するV列ユニット41〜43は、ベース10の格納口10aに挿入されている。V列ユニット41、42は、それぞれベース10の格納口10aに設けられた支持部10c、10bによって、互いに異なる高さで支持されている。各V列ユニット41〜43は、それぞれタブ挿入口41b、42b、43bを有する。シェードタブaaS、abS、acSには、支持板aaS−1、abS−1、acS−1が設けられており、この支持板aaS−1、abS−1、acS−1の部分が、タブ挿入口41b、42b、43bに挿入される。
なお、図1および図2に示したシェードガイド100の構成は一例であり、これに限られない。例えば、Sグループごとに取り外し可能となるように、各Sグループを、Sグループユニットとしてベースに設定することもできる。また、1つのSグループに含まれるV列の数、1つのV列に含まれるシェードタブの数は図1に示す例に限られない。
次に各シェードタブの色と配置の関係について説明する。シェードガイド100において、複数のシェードタブは、各シェードタブの色に基づいて規則的に配置される。ここでは、シェードタブの色をL***表色系における座標で表す。L***表色系は、CIE(国際照明委員会)が1976年に定めたCIE1976L***色空間を用いた表色系である。図3は、L***色空間を示す図である。L***色空間は、L*値、a*値、b*値の3次元直交座標で表される。L*値は明度を表し、a*値およびb*値は、色度(明るさ以外の性質:色相と彩度)を表す。シェードタブの色は、L***色空間におけるある1つの点pの3次元座標(a*、b*、L*)で表すことができる。点pが示す色における彩度C*は、下記式で表わされる。彩度が大きいほど色鮮やかで、彩度が小さいほどくすんだ色となる。
*=√{(a*2+(b*2
*軸に垂直な平面(a*−b*平面)に、点pを投影した平面図は、色度図と呼ばれる。a*−b*平面において、+a*は赤方向、−a*は緑方向、+b*は黄方向、−b*は青方向を表す。そのため、色度図を、観察することにより、点pが示す色の色合いを知ることができる。
縦軸がL*、横軸がC*の平面(L*−C*平面)に点pをプロットした平面図は、色調図と呼ばれる。色調図を観察することによって、点pの示す色の明るさと鮮やかさを知ることができる。また、色調図と色度図との関係から、点pのL***色空間での3次元位置を知ることができる。
なお、シェードタブの色のL*値、a*値およびb*値は、公知の測色器によって測定することができる。シェードタブの色は均一でない場合があるため、同じ測色器でL*、a*およびb*値を測定しても測定値がばらつく場合がある。そのため、例えば、シェードタブの所定位置を複数回測定して得られた測定値の平均値を、シェードタブの色を表す値として特定することができる。
また、図3に示すL***色空間における点pの座標は、明度L*、彩度C*、色相角h[h=tan―1(b*/a*)]で表すこともできる。このように、L**hを用いて表される表色系はL**h表色系と呼ばれている。本実施形態では、シェードタブの色を表わす表色系の一例として、以下、L***表色系を用いて説明するが、シェードタブの色を表わす表色系はこれに限られない。
図4は、シェードタブの色のS値およびV値を決めるための領域の例を示すL*−C*平面図である。図4に示すL*−C*平面図では、縦軸がL*、横軸がC*を表している。図4に示すL*−C*平面図には、傾きが正の直線S1〜S18と、傾きが負の直線V1〜V7が描かれている。
また、直線S1〜S18の傾きおよび切片は、例えば、多数の天然歯または既存のシェードガイドの観察結果を基に、経験的に求めることができる。例えば、次のようにして、直線S1〜S18を求めることができる。まず、熟練の観察者が、多数の天然歯のサンプルについて、目視によって、色の濃さを19段階の評価値で評価する。天然歯のサンプルそれぞれについてL*の値とC*の値を測定し、それぞれの天然歯の色をL*−C*平面上にプロットする。これによって、L*−C*平面において、各評価値の歯がどのような領域に分布するかが分かる。そこで、L*−C*平面において、19段階の各評価値が分布する19の領域のおおよその境界を表わす18本の直線を求めることができる。この18本の直線を、上記の直線S1〜S18とすることができる。
ここで、図4に示すように、直線S1〜S18は、L軸に垂直ではなく、正の傾きを持つように求めることが好ましい。これにより、人間の目が感じる色の濃さに即したS値の設定が可能になる。すなわち、人間は、明度の違いのみで色を見分けるより、明度と彩度を複合させた色の濃さで色を見分けやすい傾向にある。図4に示すL*−C*平面では、色が左上から右下へ斜めに変化すると(明度L*が下がると同時に彩度C*が上がると)、人間には、色みが濃くなったと感じられる。人間は、このような色の濃さの違いにより色を見分ける方が、色の明るさの違い(L*が垂直方向に変化した場合の違い)だけ色を見分けるよりも、見分けやすい傾向にある。そのため、L軸に垂直な直線によって分類するよりも、例えば、図4に示すように正の傾きを持った直線で分類する方が、人間がより感じやすい色の濃さで分類することができる。このような直線の傾きは、上記のように測定値の分布に基づいて、適切な値を計算することができる。なお、図4に示す例では、直線S1〜S18の傾きは同じであるが、これらの傾きは必ずしも同じである必要はない。
図4に示すL*−C*平面図において、直線S1〜S18によって区切られる領域のうち、シェードタブの色の座標が、どの領域に属するかによって、その色のS値が決定される。直線S1〜S18で区切られる領域とS値の関係の例を下記表1に示す。下記表1に示す例において、S値は、国際的に普及しているVITA Lumin Vacuum shade guide(登録商標)(以下、ビタのシェードガイドと称する)で定められたシェード番号を基に、各領域に割り振られた値である。なお、S値の決め方はこれに限られない。
そして、図1に示すシェードガイドにおいて、S値が共通するシェードタブ群を1つのSグループとして、各SグループSa〜Sfが配置される。すなわち、S値の共通するシェードタブが、SグループSa〜Sfごとにまとめて配置される。
Figure 0005108885
上記表1において、直線S2と直線S3との間の領域に属する色のS値=−1となる。図1に示すSaグループは、例えば、S値が−1の色のシェードタブがまとめて配置されたものである。すなわち、Saグループに含まれる9つのシェードタブaaY、aaS、aaR、abY、abS、abR、acY、acS、acRのS値は全て−1となる。SbグループはS値=1(S5−S6間)、ScグループはS値=2.5(S8−S9間)、SdグループはS値=3.3(S10−S11間)、SeグループはS値=4(S13−S14間)、SfグループはS値=5.5(S16−S17間)のシェードタブ群がそれぞれまとめて配置されている。
このように、S値の共通するシェードタブ群がSグループごとにまとめて配置される。なお、ここでは、S値の共通するシェードタブ群の例として、同じS値のシェードタブ群を示したが、S値の共通するシェードタブ群はこれに限られない。例えば、同じS値の範囲のシェードタブ群を、S値の共通するシェードタブ群として、1つのSグループにまとめて配置してもよい。例えば、Saグループのシェードタブ群はS値が−1.5〜0.5(S1−S5間)の範囲、Sbグループのシェードタブ群はS値が1〜2(S5−S8間)の範囲、Scグループのシェードタブ群はS値が2.5〜3(S8−S10間)の範囲、・・・となるように配置してもよい。
なお、図4に示す直線S1〜S18の傾きと切片は下記表2の通りである。下記表2に示す値は、松風株式会社製の歯科用色彩計「シェードアイ」(登録商標)(以下、「シェードアイ」と称する)を用いて測定されるL*、a*、b*に基づいて計算された値である。なお、直線S1〜S18は一例であり、Sグループの基準となる直線は、直線S1〜S18に限られない。
Figure 0005108885
図4に示すL*−C*平面図において、直線V1〜V7によって区切られる領域のうち、シェードタブの色の座標が、どの領域に属するかによって、その色のV値が決定される。直線V1〜V7で区切られる領域とV値の関係の例を下記表3に示す。直線V1〜V7の傾きおよび切片も、例えば、直線S1〜S18と同様に、多数の天然歯または既存のシェードガイドの熟練者による観察結果および測色結果を基に経験的に求めることができる。
図4に示すように、V値を決定するための直線V1〜V7は、負の傾きを持つことが好ましい。これは、人間が、同じS値(濃さが同じくらい)の色が複数ある場合に、それらの色で明るさの違いを見分ける場合に、明度L*のみではなく、明度L*と彩度C*の複合により見分ける傾向があるからである。すなわち、図4において、人間が暗いと感じる色は左下方向に、人間が明るいと感じる色は右上方向にプロットされる傾向がある。この傾向は、例えば上記のような多数の天然歯の観察結果と測色結果を用いて、直線V1〜V7の傾きとして求めることができる。
また、直線V1〜V7の傾きは必ずしも同じである必要はない。図1に示すシェードガイドの各SグループSa〜Sfにおいては、V値が共通する3つのシェードタブを横方向に並べた列を1つのV列として、3列のV列が縦方向に配置されている。
Figure 0005108885
上記表3に示す例では、直線V3とV4との間の領域に属する色のV値が標準のV値“0”である。そして、L*−C*平面図上で、標準のV値の領域から右上方向に離れるにしたがって、V値が大きくなり、左下方向に離れるにしたがって、V値が小さくなる。V値が大きい領域に属する色は明るく見え、V値が小さい領域に属する色は暗く見える傾向にある。このように、直線V1とV7とで挟まれる領域の中で、中央部に位置する領域を標準のV値(ここでは 一例として“0”)の領域とすることができる。すなわち、標準のV値の領域の両側には、常に、それより明るく見える色の領域と、それより暗く見える色の領域とが存在することになる。
例えば、図1に示すSaグループの最上段の列(Va列)は、S値が−1(S2−S3間)、かつV値が標準値“0”(V3−V4間)の色のシェードタブaaY、aaS、aaRが並んで配置されたものである。すなわち、SaグループのVa列のシェードタブaaY、aaS、aaRの色は、図4に示すL*−C*平面図の直線S2、S3、V3、V4に囲まれた領域に属している。Saグループの2段目の列(Vb列)は、S値が−1、かつV値が2の色(直線S2、S3、V1、V2に囲まれた領域に属する色)のシェードタブabY、abS、abRが並んで配置されたものである。Saグループの3段目の列(Vc列)は、S値が−1、かつV値が−2の色(直線S2、S3、V5、V6に囲まれた領域に属する色)のシェードタブacY、acS、acRが並んで配置されたものである。他のSグループSb〜SfにおけるVa列、Vb列、Vc列も、それぞれV値=0、2、−2の色のシェードタブが並んだ列である。すなわち、図1に示すシェードガイドにおいて、Va列は、標準のV値のシェードタブの列である。Vb列は、標準より大きいV値のシェードタブ(標準より明るく見えるシェードタブ)の列であり、Vc列は、標準より小さいV値のシェードタブ(標準より暗く見えるシェードタブ)の列である。
このように、各V列では、V値の共通するシェードタブの横方向に並んで配置される。なお、ここでは、V値の共通するシェードタブ列の例として、同じV値のシェードタブ列を示したが、V値の共通するシェードタブ列はこれに限られない。例えば、同じV値の範囲のシェードタブ群を、V値の共通するシェードタブ群として、1つのV列に配置してもよい。また、例えば、V列間でV値の範囲が重なってもよい。また、V値とV列の配列の関係も上記例に限られない。例えば、Va列、Vb列、Vc列のシェードタブのV値がそれぞれV=0、2、−2となるように配置されてもよいし、V=−2、0、2となるように配置されてもよい。
なお、図4に示す直線V1〜V7の傾きと切片は下記表4の通りである。下記表4に示す値は、「シェードアイ」を用いて測定されるL*、a*、b*に基づいて計算された値である。なお、直線V1〜V7は一例であり、V列の配列の基準となる直線は、直線V1〜V7に限られない。
Figure 0005108885
次に、各V列におけるシェードタブの並び方と、色との関係を説明する。図5は、シェードタブの色のH値を決めるための領域の例を示すa*−b*平面図である。図5に示すa*−b*平面図における直線H1〜H8によって区切られる領域のうち、シェードタブの色の座標が、どの領域に属するかによって、その色のH値が決定される。直線H1〜H8は、基準点(ORA、ORB)を通り、互いに傾きが異なる直線群である。また、直線H1〜H8の傾きは、例えば、多数の天然歯または既存のシェードガイドの観察結果を基に、経験的に求めることができる。一例として、まず、熟練の観察者が、多数の天然歯のサンプルについて、目視によって、色合いを9段階の評価値で評価する。天然歯のサンプルそれぞれについてa*の値とb*の値を測定し、それぞれの天然歯の色をa*−b*平面上にプロットする。これによって、a*−b*平面において、各評価値の歯がどのような領域に分布するかが分かる。そこで、a*−b*平面において、9段階の各評価値がそれぞれ分布する9つの領域のおおよその境界を表わす8本の直線を求めることができる。この8本の直線を、上記の直線H1〜H8とすることができる。なお、図5に示す例では、直線H1〜H8は、いずれも基準点(ORA、ORB)を通っているが、必ずしもすべての直線が基準点を通る必要はない。
直線H1〜H8で区切られる領域とH値の関係の例を下記表5に示す。図1に示すシェードガイドの各SグループSa〜Sfにおける各V列内では、H値に応じてシェードタブが配置される。すなわち、各V列においては、S値およびV値の共通する3つシェードタブが、H値に応じた順番で配置される。
Figure 0005108885
上記表5に示す例では、直線H4と直線H5間の領域に属する色のH値が標準のH値“STD”となる。a*−b*平面において、標準のH値“STD”の領域より左に行くに従って、黄みが強いH値の領域となり、右に行くに従って、赤みが強いH値の領域となる。すなわち、“Y1”、“Y2”、“Y3”の順で、H値が表す黄みが強くなり、“R1”、“R2”、“R3”の順でH値が表す赤みが強くなる。このように、直線H1とH8とで挟まれる領域の中で、中央部に位置する領域を標準のH値(ここでは 一例として“STD”)の領域とすることができる。すなわち、標準のH値の領域の両側には、常に、それより赤みがかって見える色の領域と、それより黄みがかって見える色の領域とが存在することになる。
例えば、図1に示すシェードガイドのSaグループのVa列において、シェードタブaaYのH値は“Y3”、シェードタブaaSのH値は“STD”、シェードタブaaRのH値は“R3”とすることができる。SaグループのVb列のシェードタブabY、abS、abRのH値も、Va列と同様に、左から順にそれぞれ“Y3”、“STD”、“R3”とすることができる。そして、SaグループのVc列のシェードタブacY、acS、acRのH値も同様に、それぞれ“Y3”、“STD”、“R3”とすることができる。この場合、Saグループでは、縦方向の同一線上に並んで配置されたシェードタブaaY、abY、acYのH値はいずれも“Y3”となり、シェードタブaaS、abS、acSのH値はいずれも“STD”となり、シェードタブaaR、abR、abRのH値はいずれも“R3”となる。すなわち、H値の共通するシェードタブが縦方向の同一線上に並んで配置される。
他のSグループSb〜SfにおけるVa列、Vb列、Vc列それぞれにおけるシェードタブのH値も、Saと同様に配列することができる。すなわち、各Sグループの各V列において、標準のH値のシェードタブを真中にして、右に標準より赤みが強いH値のシェードタブ、左に標準より黄みが強いH値のシェードタブが配置される。上記の各V列におけるシェードタブのH値は一例であり、これに限られない。また、H値とV列内のシェードタブの配列との関係も上記例に限られない。例えば、各V列に含まれる3つのシェードタブのH値が、左から順に “R3”、“STD”、“Y3”となるように配置されてもよい。
なお、図5に示す直線H1〜H8の傾きと切片は下記表6の通りである。また、図5に示す基準点(ORA、ORB)の座標は、下記表7の通りである。下記表6、表7に示す値は、「シェードアイ」を用いて測定されるL*、a*、b*に基づいて計算された値である。なお、直線H1〜H8は一例であり、V列中のシェードタブ配列の基準となる直線は、直線H1〜H8に限られない。
Figure 0005108885
Figure 0005108885
上述のような各シェードタブの色に基づいた配置により、Sグループごとに、S値が共通するシェードタブ群がまとめて配置される。そのため、観察者が認識できる「濃さ」が同じシェードタブ群がSグループごとにまとまって配置される。各Sグループにおいては、V値が共通するシェードタブが横方向に並んだV列が縦方向に3段配置される。3段のV列のうち、最上段は標準のV値のシェードタブ、2段目は標準のV値より大きなV値、3段目は標準のV値小さなV値のシェードタブ列である。そのため、最上段(Va列)に標準の明るさの色のシェードタブ列、2段目(Vb列)に標準より明るく見える色のシェードタブ列、3段目(Vc列)に標準より暗く見える色のシェードタブ列が配置される。また、各V列においては、標準のH値のシェードタブを真中にして、右に標準より赤みが強いH値のシェードタブ、左に標準より黄みが強いH値のシェードタブが配置される。そのため、各V列では、真中に標準の色合いのシェードタブ、右に赤みがかったシェードタブ、左に黄みがかったシェードタブが配置されることになる。
次に、図1に示すシェードガイド100を用いて評価対象歯の色を判別する方法の例を、図6を参照しながら説明する。まず、観察者は、SグループSa〜Sfのうち、いずれか1つのSグループのV列ユニットをベース10から取り出して、図6(a)に示すように、評価対象歯Xに隣接させる。観察者は、取り出したSグループに配置されたシェードタブの色の濃さと、評価対象歯Xの色の濃さとを目視により比較する。観察者は、この操作を各Sa〜Sfについて行い、評価対象歯Xの色の濃さと最も近い色のSグループを選択する。この操作は、S値が共通するシェードタブ群、すなわち、同じ濃さのシェードタブ群がSグループごとにまとめて配置されているために可能となる。そして、人間の目視の感度は、このS値を見分ける感度が最も優れていると考えられるので、観察者は、容易にSグループを選択することができる。
なお、シェードタブと評価対象歯Xとの目視による比較は、常に同じ条件下において行うことが好ましい。例えば、比較時における照明、採光の方法、観察者の視角、位置等の条件を予め決めておき、観察者は、常にその条件下でシェードタブと評価対象歯Xとを比較するようにしてもよい。これにより、条件の変化による評価結果のばらつきを抑えることができる。
また、観察者は、評価対象歯およびシェードタブを直接目視して比較することが好ましいが、例えば、写真または画像等に移った評価対象歯およびシェードタブを見て両者の色を比較してもよい。
また、観察者は、図6(a)に示すように、Sグループごとにベース10から取り出して比較する代わりに、シェードガイド100を評価対象歯Xに近づけて、評価対象歯に対して横方向にスライドさせることで、SグループSa〜Sfを順次、評価対象歯Xに近づけて比較してもよい。
Sグループを選択すると、次に、観察者は、選択したSグループの最上段のV列ユニットを取り出して、図6(b)に示すように、評価対象歯Xに接近させる。図6(b)は、一例として、Saグループの最上段(Va列)のV列ユニット(シェードタブaaY、aaS、aaRを含む)を比較する場合を示している。観察者は、取り出したV列ユニットに配置されたシェードタブaaY、aaS、aaRのそれぞれの色合いと、評価対象歯Xの色合いとを目視により比較し、評価対象歯Xに最も近い色合いのシェードタブを選択する。各V列においては、上述のとおり、真中に標準の色合いのシェードタブ(図6(b)に示す例ではaaS)、右に黄みがかったシェードタブ(aaY)、左に赤みがかったシェードタブ(aaR)が配置されている。そのため、観察者は、V列ユニットを評価対象歯Xに近づけて見るだけで、評価対象歯Xの色合いが、標準より赤みがかっているか、黄みがかっているか、それとも標準程度かをすばやく判別することができる。ここでは、一例として、評価対象歯Xに最も近い色合いのシェードタブとして、黄みがかった色合いのシェードタブaaYを選択した場合について、以下説明する。
観察者は、シェードタブaaYを選択すると、次に、Saグループの一段下のV列ユニット、すなわち、Vb列のV列ユニットを取り出して、図6(c)に示すように、評価対象歯Xに接近させて、黄みがかった色合いのシェードタブabYと比較する。次に、観察者は、さらに一段下のV列ユニット、すなわち、Vc列のV列ユニットを取り出して、評価対象歯Xに接近させて、シェードタブacYと比較する。上述のように、各Sグループにおける3段のV列(Va列、Vb、Vc列)は、標準の明るさの色、標準より明るい色、標準より暗い色の順で上から配置されているので、観察者は、上段から下段へ順に取り出して比較することにより、標準のシェードタブ、明るい色のシェードタブ、暗い色のシェードタブの順に比較することができる。この操作により、観察者は、評価対象歯Xに最も明るさが近いシェードタブを選択する。
なお、観察者は、上記のように、V列ユニットを上から順に取り出して比較する代わりに、選択した色合いのシェードタブaaY、abY、acY3つを各V列から取り出して1つのユニットに挿入し、そのユニットを評価対象歯Xに接近させて比較してもよい。これにより、選択した色合いのシェードタブaaY、abY、acYのうち、明るさが評価対象歯Xに最も近いシェードタブを選択することができる。なお、上述のように、各Sグループにおいて、H値の共通する(色合いが同じ)シェードタブが縦方向の同一線上に配置されているので、観察者は、選択した色合いのシェードタブと同じ色合いのシェードタブの配置場所を簡単に把握することができる。
以上の操作により、評価対象歯Xに最も近い色のシェードタブが選択される。すなわち、評価対象歯Xの色に近いシェードタブが判別される。この方法によれば、観察者は、濃さ、色合い、明るさの順に評価対象歯に近い色のシェードタブを絞り込んで行くことができる。そのため、人間の目視感覚にあった自然な感覚で、効率的に、評価対象歯に近い色のシェードタブを判別することができる。
次に、上記判別方法で、判別されたシェードタブの色に基づいて、人工歯を作製する工程を説明する。ここでは、一例として、シェードタブの色と同じ色のメタルセラミッククラウン(以下、MCクラウンと称する)の作製工程を説明する。MCクラウンは、メタルで形成された中心部に対して、互いに色が異なる複数のセラミック(ポーセレン)層を積層することにより作製される。図7は、MCクラウンの断面図である。図7に示すMCクラウンは、メタル51に、不透明なオペークポーセレン層52、オペークデンティン層53(またはサービカル層)、デンティン層54、エナメル層55が積層されて形成されている。
図7に示すMCクラウンの作製工程では、作製者が、オペークポーセレン層52、オペークデンティン層53、デンティン層54、エナメル層55の各層に使用する材料をそれぞれ選択し、手作業で上記各層を形成する。作製者は、各層の材料を選択する際に、シェードタブの色を再現するために適当な色の材料を選択する必要がある。例えば、各シェードタブの色を特定するための番号と、その色を人工歯において再現するための材料を示す情報とを対応付けて記録されたデータ(以下、レシピと称する)を予め用意しておくことで、作製者は、レシピを参照することにより、選択されたシェードタブの色を再現するための材料を知ることができる。レシピには、例えば、各層の材料として用いる各種ポーセレン材料とその混合比が記録されている。
このように、作製者は、上記判別方法で判別されたシェードタブの色を再現するためのポーセレン材料を、レシピを参照しながら選択し、選択したポーセレン材料を用いて、オペークポーセレン層52、オペークデンティン層53、デンティン層54、エナメル層55を形成する。これにより、シェードタブの色を容易に再現することができる。
各層のポーセレン材料は、歯科用陶材の一例であり、ガラスを素地として、着色顔料、蛍光材および不透明材のうち少なくとも1つが顔料として添加されたものである。そのため、人工歯を形成する各層のポーセレン材料に含まれる着色顔料、蛍光材、不透明材等の顔料の混合比によって人工歯の色が決まる。そこで、作製者は、前記レシピと共に、シェードタブの色を再現するような顔料を含む各層のポーセレン材料を、シェードタブごとに準備しておくことで、シェードガイドで選択されたシェードタブの色を再現する材料を直ちに得ることができる。
なお、シェードタブの色を再現する各層のポーセレン材料における顔料の混合比を得るには、例えば、様々なポーセレン材料を用いてMCクラウンの試作を繰り返し、試行錯誤することが必要になる。その際、試作されたMCクラウンの色が所望の色を再現するものであるか否かの判断は、例えば、作製者が、シェードタブと試作されたMCクラウンとを目視して比較することにより行われてもよい。また、作製者は、試作されたMCクラウンを上記のシェードアイで測色することにより上記判断をすることもできる。
ポーセレン材料の素地となるガラスは、例えば、珪石、アルミナ、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウムおよび酸化マグネシウムを調合することにより得られる。このガラスの素地に、例えば、着色顔料、蛍光材および不透明材の少なくともいずれかが混合されたものがポーセレン材料となる。着色顔料として、例えば、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化マンガン等が用いられる。蛍光材としては、例えば、酸化ランタン、酸化イットリウム等が用いられる。不透明材としては、例えば、酸化錫、酸化ジルコニウム等が用いられる。なお、ガラス素地、着色顔料、蛍光材および不透明材の原材料は、上記の例に限られない。
作製者は、ポーセレン材料を築盛筆によりメタル51に築盛し、陶材焼成用真空電気炉を用いて焼成する。これによりポーセレン層が形成される。この作業は、作製者が上記オペークポーセレン層52、オペークデンティン層53、デンティン層54、エナメル層55の各層をそれぞれ形成する度に繰り返される。
なお、図7に示すMCクラウンは、一例であり、MCクラウンの構造は図7に示すMCクラウンに限られない。また、シェードタブの色に基づいて作製されうる人工歯は、MCクラウンに限られない。オールセラミッククラウン(ACクラウン)や、メタルに樹脂を盛った構造のクラウン、および、セラミックに樹脂を盛った構造のクラウン等も作製対象の人工歯に含まれる。また、クラウン(歯冠)に限らず、インレイ、アンレイ、ブリッジ、インプラント上部構造等も、作製対象の人工歯に含まれる。
本発明は、歯の色判別の信頼性および効率を向上させるシェードガイドとして有用である。

Claims (8)

  1. 互いに色が異なる複数のシェードタブが、その色に基づいて規則的に配置されたシェードガイドであって、
    前記複数のシェードタブの配置は、
    シェードタブの色をL***表色系における座標で表した場合に、その座標が、L*−C*平面において、所定の傾きk(0<k)を持った複数の直線によって区切られる領域のうち、どの領域に属するかによって決定されるS値と、
    シェードタブの色をL***表色系における座標で表した場合に、その座標が、L*−C*平面において、所定の傾きm(0>m)を持った複数の直線によって区切られる領域のうち、どの領域に属するかによって決定されるV値と、
    シェードタブの色をL***表色系における座標で表した場合に、その座標が、a*−b*平面において、複数の直線で区切られる領域のうち、どの領域に属するかによって決定されるH値とに基づいて決定される配置であり、
    シェードタブの色のS値が共通するシェードタブ群を1つのSグループとして、複数のSグループが配置され、
    各Sグループにおいて、シェードタブの色のV値が共通するシェードタブ群を並べた列を1つのV列として、複数のV列が配置され、
    各V列においては、H値が互いに異なる複数のシェードタブが、H値に応じた順番で並べられている、シェードガイド。
  2. 各Sグループにおいては、複数のV列が縦方向に配置されており、
    各V列においては、複数のシェードタブが横方向に並べられている、請求項1に記載のシェードガイド。
  3. 各Sグループにおいては、標準のV値のV列が前記縦方向の一番上に配置される、請求項2に記載のシェードガイド。
  4. 各V列においては、標準のH値のシェードタブが中央に配置され、中央のシェードタブを挟んで、一方の側に標準のH値より赤みが強いH値のシェードタブを、他方の側に標準のH値より黄みが強いH値のシェードタブがそれぞれ配置されるように、前記複数のシェードタブが並べられる、請求項2に記載のシェードガイド。
  5. 前記シェードガイドは、複数のシェードタブを配置するためのベースを備え、
    前記複数のシェードタブは、V列ごと、およびシェードタブごとに前記ベースから取り外し可能である、請求項1に記載のシェードガイド。
  6. 前記配置された複数のシェードタブの下部に沿って設けられる歯肉色の歯肉色部をさらに備える、請求項1に記載のシェードガイド。
  7. 請求項1に記載のシェードガイドに含まれる複数のシェードタブの各色を再現する顔料をそれぞれ含む歯科用陶材の組のうち、前記シェードガイドを用いて評価対象歯の色として判別したシェードタブの色に対応する歯科用陶材を用いて人工歯を作製する工程を有する人工歯作製方法。
  8. 請求項1に記載のシェードガイドに含まれる複数のシェードタブの各色を再現する顔料をそれぞれ含む歯科用陶材の組。
JP2009522437A 2007-07-06 2007-07-06 シェードガイド、歯の色を判別する方法および人工歯作製方法 Active JP5108885B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2007/063603 WO2009008044A1 (ja) 2007-07-06 2007-07-06 シェードガイド、歯の色を判別する方法および人工歯作製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009008044A1 JPWO2009008044A1 (ja) 2010-09-02
JP5108885B2 true JP5108885B2 (ja) 2012-12-26

Family

ID=40228241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009522437A Active JP5108885B2 (ja) 2007-07-06 2007-07-06 シェードガイド、歯の色を判別する方法および人工歯作製方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9173727B2 (ja)
EP (1) EP2172170B1 (ja)
JP (1) JP5108885B2 (ja)
WO (1) WO2009008044A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE530196C2 (sv) * 2004-09-30 2008-03-25 Nobel Biocare Ab Förfarande och anordning för att åstadkomma färgsättning eller nyansering av protetik samt sådan protetik
PL1949870T3 (pl) * 2007-01-25 2012-05-31 Vita Zahnfabrik H Rauter Gmbh & Co Kg System udostępniania wzorów zębów
US8052424B2 (en) * 2007-08-28 2011-11-08 Dentsply International, Inc. Method for making a dental restoration
WO2011034982A2 (en) * 2009-09-17 2011-03-24 Brattesani Steven J Tooth shade indicator apparatus and method for evaluating tooth shade
USD710505S1 (en) 2012-05-31 2014-08-05 Kuraray Noritake Dental Inc. Shade guide
JP6004769B2 (ja) * 2012-06-15 2016-10-12 クラレノリタケデンタル株式会社 歯の色を判定する方法および該方法を実施するためのシェードガイド
US20140272762A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 Bruce Henry Properties, Llc Dba Bonadent Apparatus and method for determining tooth shade
US10010387B2 (en) 2014-02-07 2018-07-03 3Shape A/S Detecting tooth shade
CN106175965A (zh) * 2015-05-08 2016-12-07 北京大学深圳医院 牙齿漂白专用比色板
KR101805027B1 (ko) 2016-12-09 2017-12-06 동국대학교 산학협력단 지르코니아 인공 치아 제조 방법
IT201700058654A1 (it) * 2017-05-30 2018-11-30 Fortom Chimica S R L Procedimento per il recupero di metalli da materiale derivante da batterie, celle e/o pile agli ioni di litio e uso di tali metalli recuperati
SG10201904389WA (en) * 2019-05-15 2020-12-30 Agency Science Tech & Res A method of making dental articles
US11617636B1 (en) 2020-06-29 2023-04-04 King Saud University Dental shade matching background tool

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06233784A (ja) * 1992-10-07 1994-08-23 Neil R Hall 歯色混合インジケータ装置
JPH07330533A (ja) * 1994-06-09 1995-12-19 Ceramco Inc 歯科陶材の色合わせキット、システムおよび方法
JPH11262497A (ja) * 1998-03-18 1999-09-28 Shiken:Kk 歯科用補綴物の人工歯・歯肉見本
JP2001008952A (ja) * 1999-07-02 2001-01-16 Hobo Sumiya Kenkyusho:Kk 歯科用シェ−ド・システム

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3956827A (en) * 1974-12-12 1976-05-18 Stephen Franklin Bergen Color discrimination test apparatus and method
US5004417A (en) * 1988-09-12 1991-04-02 Michael Giaramita Color dental kit and method of use
JP2821193B2 (ja) 1989-09-14 1998-11-05 日本電気株式会社 衝突制御システム
US5149267A (en) * 1991-01-29 1992-09-22 Minnesota Mining And Manufacturing Company Dental shade guide assembly
US5261815A (en) * 1991-04-17 1993-11-16 American Tooth Industries Dental tooth shade/hue matching reference system
US6030209A (en) * 1997-10-15 2000-02-29 Jeneric/Pentron Incorporated Method for accurately preparing the color of a dental restoration
US6328567B1 (en) * 1999-01-21 2001-12-11 Dentech, Llc Method, apparatus and system for automated tooth shade analysis and matching
EP1229854B1 (en) * 1999-11-17 2007-08-22 Dentsply International, Inc. Dental restorative shade guide and method of selecting a dental restorative shade
US7128572B2 (en) * 2004-02-12 2006-10-31 Ivoclar Vivadent Ag Method and apparatus for selecting denture teeth
US7303391B1 (en) * 2006-07-20 2007-12-04 Jaime Alexander Shade Aide—determination apparatus and method for determining the different shades to be added to a base shade in a porcelain crown

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06233784A (ja) * 1992-10-07 1994-08-23 Neil R Hall 歯色混合インジケータ装置
JPH07330533A (ja) * 1994-06-09 1995-12-19 Ceramco Inc 歯科陶材の色合わせキット、システムおよび方法
JPH11262497A (ja) * 1998-03-18 1999-09-28 Shiken:Kk 歯科用補綴物の人工歯・歯肉見本
JP2001008952A (ja) * 1999-07-02 2001-01-16 Hobo Sumiya Kenkyusho:Kk 歯科用シェ−ド・システム

Also Published As

Publication number Publication date
US9173727B2 (en) 2015-11-03
EP2172170A1 (en) 2010-04-07
EP2172170A4 (en) 2010-10-06
JPWO2009008044A1 (ja) 2010-09-02
WO2009008044A1 (ja) 2009-01-15
EP2172170B1 (en) 2012-05-16
US20100173257A1 (en) 2010-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5108885B2 (ja) シェードガイド、歯の色を判別する方法および人工歯作製方法
Sorensen et al. Improved color matching of metal-ceramic restorations. Part I: A systematic method for shade determination
US8828287B2 (en) Veneered dental restoration with a controlled shade
JPH04505113A (ja) 義歯および人工歯冠の製造
Marcucci A shade selection technique
US6755646B2 (en) Tooth color approximating system
US20090233253A1 (en) Dental shade guide
JP2008068079A (ja) 複数色成形体
JP3079155B1 (ja) 歯科用シェ−ド・システム
Salat et al. Achieving a Precise Color Chart with Common Computer Software for Excellence in Anterior Composite Restorations.
JPH07330533A (ja) 歯科陶材の色合わせキット、システムおよび方法
Zhang et al. Clinical esthetic comparison between monolithic high-translucency multilayer zirconia and traditional veneered zirconia for single implant restoration in maxillary esthetic areas: Prosthetic and patient-centered outcomes
US6802714B2 (en) Dental aesthetic guide
US7118374B2 (en) Enhanced tooth shade guide
US20030224318A1 (en) Method and apparatus for communicating tooth characteristics and tooth restoration produced thereby
JP2013063316A (ja) 歯科用インプラント修復システム
CA2662016C (en) Method for making a dental restoration
JP7393077B2 (ja) クラウン外観色確認方法、デモンストレーション用器具、ミルブロックの選定方法及び確認方法
Della Bona et al. Avoiding complications and pitfalls with color in dentistry
Manauta et al. IN & OUT: A new concept in composite stratification
Madhav ESTHETIC FAILURES IN FIXED PARTIAL DENTURES.
Matthews A Method for Shade Selection (II).
Ho Principles of Shade Selection
US20140272762A1 (en) Apparatus and method for determining tooth shade
JP2022009430A (ja) デモンストレーション用器具

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120913

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5108885

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151012

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250