JP5108280B2 - オレフィン重合反応装置、ポリオレフィン製造システム、及び、ポリオレフィン製造方法 - Google Patents
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本実施形態にかかるポリオレフィン製造システム100は、オレフィン事前重合反応装置5と、このオレフィン事前重合反応装置5の後段に接続されたオレフィン重合反応装置10と、を備える。
オレフィン事前重合反応装置5は、オレフィン重合用触媒の存在下でオレフィンを重合させてポリオレフィン粒子を形成する。
攪拌槽式気相重合反応装置としては、公知の重合反応装置、例えば、特開昭46−31969号公報、特開昭59−21321号公報に記載の反応装置を用いることができる。なお、攪拌槽式気相重合は、気体状態の単量体を媒体として、その媒体中でオレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体を攪拌機によって流動状態に保ちながら、気体状態の単量体を重合する方法である。重合温度は、通常、50〜110℃であり、好ましくは60〜100℃である。重合圧力は、攪拌槽式気相重合反応装置内でオレフィンが気相として存在し得る範囲内であればよく、通常、常圧〜5MPaG、好ましくは、0.5〜3MPaGである。
オレフィン重合反応装置10は、オレフィン事前重合反応装置5によって生成したポリオレフィン粒子に対して、実質的に気相状態でオレフィン重合反応を行わせる装置である。
続いて、このようなシステムにおける、オレフィン、ポリオレフィン、触媒等について詳しく説明する。
また、本発明のオレフィン重合反応装置および製造方法では、オレフィン重合体の分子量分布を広げるために、各重合工程で製造されるオレフィン重合体成分の分子量を異なるものとしてもよい。本発明は、特に、広分子量分布のオレフィン重合体の製造に好適であり、例えば、最も分子量が高い重合体成分を製造する重合工程で製造される重合体成分の極限粘度が、5〜100dl/gであり、該極限粘度は、最も分子量が低い重合体成分を製造する重合工程で製造される重合体成分の極限粘度の5倍以上であり、最も分子量が高い重合体成分を製造する重合工程で製造される重合体成分の量が、オレフィン重合体中に0.1〜80重量%含有するオレフィン重合体をあげることができる。
(1)液状のマグネシウム化合物、あるいはマグネシウム化合物および電子供与体からなる錯化合物を析出化剤と反応させたのち、チタン化合物、あるいはチタン化合物および電子供与体で処理する方法。
(2)固体のマグネシウム化合物、あるいは固体のマグネシウム化合物および電子供与体からなる錯化合物をチタン化合物、あるいはチタン化合物および電子供与体で処理する方法。
(3)液状のマグネシウム化合物と、液状チタン化合物とを、電子供与体の存在下で反応させて固体状のチタン複合体を析出させる方法。
(4)(1)、(2)あるいは(3)で得られた反応生成物をチタン化合物、あるいは電子供与体およびチタン化合物でさらに処理する方法。
(5)Si−O結合を有する有機ケイ素化合物の共存下アルコキシチタン化合物をグリニャール試薬等の有機マグネシウム化合物で還元して得られる固体生成物を、エステル化合物、エーテル化合物および四塩化チタンで処理する方法。
(6)有機ケイ素化合物または有機ケイ素化合物およびエステル化合物の存在下、チタン化合物を有機マグネシウム化合物で還元して得られる固体生成物を、エーテル化合物と四塩化チタンの混合物、次いで有機酸ハライド化合物の順で加えて処理したのち、該処理固体をエーテル化合物と四塩化チタンの混合物もしくはエーテル化合物と四塩化チタンとエステル化合物の混合物で処理する方法。
(7)金属酸化物、ジヒドロカルビルマグネシウムおよびハロゲン含有アルコ−ルとの接触反応物をハロゲン化剤で処理した後あるいは処理せずに電子供与体およびチタン化合物と接触する方法。
(8)有機酸のマグネシウム塩、アルコキシマグネシウムなどのマグネシウム化合物をハロゲン化剤で処理した後あるいは処理せずに電子供与体およびチタン化合物と接触する方法。
(9)(1)〜(8)で得られる化合物を、ハロゲン、ハロゲン化合物または芳香族炭化水素のいずれかで処理する方法。
R4 mAlY3-m
R5R6Al−O−AlR7R8
(R4〜R8は炭素数が1〜8個の炭化水素基を、Yはハロゲン原子、水素またはアルコキシ基を表す。R4〜R8はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。また、mは2≦m≦3で表される数である。)
(式中、R11〜R14は炭素数1〜20の線状または分岐状のアルキル基、脂環式炭化水素基、アリール基、またはアラルキル基であり、R11またはR12は水素原子であってもよい。)で表されるジエーテル化合物があげられる。具体例としては、ジブチルエーテル、ジアミルエーテル、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン等をあげることができる。
LxM
(式中、Mは遷移金属化合物を表す。xは遷移金属Mの原子価を満足する数を表す。Lは遷移金属に配位する配位子であり、Lのうち少なくとも一つはシクロペンタジエニル骨格を有する配位子である。)
図1のように、筒状バッフル及び円錐バッフル共に貫通孔の無いものを採用し、円錐バッフル下端と円筒との隙間の開口の水平断面積を円筒の水平断面積の30%とし、筒状バッフルの下端の開口の水平断面積を円筒の水平断面積の30%とした。また、ガス流量は、空筒速度U0が最小流動化速度Umfと同等となるように設定した。また、粒子としては、平均粒径900μmのポリプロピレン粒子とした。ここで、筒状バッフル及び円錐バッフルの傾斜角αはいずれも65°とした。また、円筒の内径は200mmとし、筒状バッフルと円錐バッフルとの一対の組み合わせを2組直列に接続した。このような装置において、色のついたポリプロピレン粒子10gを上部から供給し、出口から排出される粒子中の着色粒子の量を時間ごとにモニタリングし、擬似インパルス応答(デルタ応答)としての過渡応答特性曲線を得た。なお、着色粒子の量のモニタリングは、色差計(スガ試験機(株)製カラーコンピータSM−5によりL*,a*,b*色度座標におけるa*を測定し、予め作成した検量線に基づいて求めた。そして、過渡応答曲線(着色粒子濃度vs.時間)について、時間を粒子の平均滞留時間で規格化し、さらに、濃度を、時間0〜∞の期間での濃度の積分値が1となるように規格化することにより、規格化過渡応答曲線(E(τ))を求めた。そして、規格化濃度Eについてτが0〜0.25まで積分したショートパスの割合を表すパラメータPを求めたところ、図4に示すようにP=0.027となった。なお、完全混合槽(CSTR)の槽列モデルにおいて、1槽ではP=0.22、2槽直列ではP=0.09であり、実施例1の滞留時間分布は極めて狭い。
ガス量を、空筒速度U0=0.75Umfとなるようにした以外は、同様にした。P=0であった。
円錐バッフルの形状を変更することにより円錐バッフルの下端と円筒との隙間の開口率を20%とした。また、筒状バッフルの形状を変更することにより筒状バッフルの下端の開口の開口率を10%とした。また、筒状バッフル及び円錐バッフルに貫通孔をそれぞれ形成した。貫通孔は6mm径の円形であり、各バッフルに上下方向及び左右方向にほぼ一定間隔となるように多数設けた。円錐バッフルの貫通孔の水平面投影面積の総和は、1つの円錐バッフルあたり円筒水平断面積比で22%とし、筒状バッフルの貫通孔の水平面投影面積の総和は、1つの筒状バッフルあたり円筒水平断面積比で19%とした。これ以外の条件は、実施例1と同様とした。また、ガスの空筒速度は、1.5Umfとした。パラメータPは、0.030であった。
円錐バッフルの形状を変更することにより、円錐バッフルの下端と円筒との隙間の開口率を30%とした。貫通孔はそれぞれ、円錐バッフル及び筒状バッフルの下部のみに形成されるようにした。円錐バッフルの貫通孔の水平面投影面積の総和は、1つの円錐バッフルあたり円筒水平断面積比で3%とし、筒状バッフルの貫通孔の水平面投影面積の総和は、1つの筒状バッフルあたり円筒水平断面積比で2%とした。これら以外は、実施例3と同様にした。パラメータPは0.073であった。
Claims (10)
- 鉛直方向に伸びる円筒と、
前記円筒内に配置され、下方に行くほど内径が小さくなると共に上端が前記円筒の内壁に接する複数の筒状バッフルと、
前記円筒内に配置され、上端が閉じられると共に下方に行くほど外径が大きくなり、下端は前記円筒の内壁から離間されている複数の円錐バッフルと、を備え、
前記筒状バッフルと前記円錐バッフルとが前記円筒の軸方向に交互に配列されているオレフィン重合反応装置。 - 前記筒状バッフルの内面と水平面とがなす傾斜角、及び、前記円錐バッフルの外面と水平面とがなす傾斜角が、前記円筒内のポリオレフィン粒子の安息角よりも大きい請求項1に記載のオレフィン重合反応装置。
- 前記円筒により形成される空間の水平断面積を1としたときに、前記筒状バッフルの下端の開口の水平断面積が0.3以下である請求項1又は2に記載のオレフィン重合反応装置。
- 前記円筒により形成される空間の水平断面積を1としたときに、前記円錐バッフルの下端と前記円筒との間に形成される隙間の水平断面積が0.3以下である請求項1〜3のいずれか一項記載のオレフィン重合反応装置。
- 前記筒状バッフル及び前記円錐バッフルの少なくとも一方に、さらにガス流通させる貫通孔が形成されている請求項1〜4のいずれか一項記載のオレフィン重合反応装置。
- 前記円筒により形成される空間の水平断面積を1としたときに、前記バッフルあたりの前記貫通孔の水平面投影面積の総和が0.3以下である請求項5に記載のオレフィン重合反応装置。
- 前記円筒により形成される空間の水平断面積を1としたときに、前記バッフルあたりの前記貫通孔の水平面投影面積の総和が0.05以下である請求項5に記載のオレフィン重合反応装置。
- 請求項1〜7のいずれか一項記載のオレフィン重合反応装置を用い、ポリオレフィン粒子による移動層と流動層とを交互に形成させてオレフィンの重合を行うポリオレフィン製造方法。
- オレフィン重合用触媒の存在下でオレフィンを重合させてポリオレフィン粒子を形成するオレフィン事前重合反応装置と、
前記オレフィン事前重合反応装置の後段に接続された請求項1〜7のいずれか一項記載のオレフィン重合反応装置と、
を備えるポリオレフィン製造システム。 - 請求項9に記載のポリオレフィン製造システムを用いてオレフィンの多段重合を行うポリオレフィン製造方法。
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