JP5100767B2 - ヘアキャッチャー - Google Patents

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Description

本発明は、封水の貯留部を有する排水トラップに設けられるヘアキャッチャーに関する。
浴室等の排水トラップには、毛髪を主とするごみ等の異物を排水中から捕集するヘアキャッチャーが着脱可能に設けられている。このヘアキャッチャーの下側には防臭パイプが存在し、この防臭パイプの下端はトラップ本体の封水貯留部の封水に漬かっている。この封水があるため、防臭パイプや封水貯留部に微生物の作用によってできる粘状物質であるヌメリが付着する。
特許文献1記載の排水トラップは、防臭パイプが上下に2分割され、分割された防臭パイプの下部筒体にヘアキャッチャーが一体化されている。従って、排水トラップからヘアキャッチャーを取り出すと、防臭パイプの下部筒体も取り出され、ヌメリの付いた下部筒体を清掃することができる。
また、特許文献2記載の排水トラップは、ヘアキャッチャーが設けられていないものの、銅製の筒の端部周囲に金型を当てて合成樹脂を射出成形した防臭パイプ(特許文献2の封水筒B)を有している。当該防臭パイプの銅製の筒部は、封水に漬かっている。これにより、防臭パイプ筒部から寿命でない限り銅が溶出し、防臭パイプの封水に漬かる部分や封水貯留部へのヌメリ(特許文献2のヘドロ状付着物)の発生が抑制されることが期待される。
特開2007−46426号公報 実用新案登録第3078057号公報
特許文献1記載の排水トラップは、防臭パイプ下部筒体や封水貯留部を清掃しても直ぐにヌメリが付着してしまう。また、防臭パイプ下部筒体がヘアキャッチャーに一体化されているので、防臭パイプ下部筒体を交換する際にはヘアキャッチャーも交換しなければならない。
特許文献2記載の排水トラップは、防臭パイプ筒部の銅の抗菌性により防臭パイプ筒部や封水貯留部へのヌメリ発生の抑制が期待される。しかし、射出成形された防臭パイプの銅製筒部は合成樹脂に固着しているため、防臭パイプの銅製筒部が寿命となると、防臭パイプ全体を交換しなければヌメリ発生を抑制することができない。従って、排水トラップ貯留部の抗菌性を維持することが容易ではない。
以上を鑑み、本発明は、排水トラップ貯留部の抗菌性を容易に維持することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、封水の貯留部を有する排水トラップに設けられるヘアキャッチャーであって、前記排水トラップに対して前記封水の上に設けられ、排水を通過させながら排水中の毛髪を捕集する捕集部材と、前記捕集部材の下部に対して着脱可能に設けられ、前記捕集部材の下部から前記封水内へ垂下して抗菌性の物質を溶出する筒状の抗菌部材とを備え、前記捕集部材の下部には、前記筒状の抗菌部材を着脱可能に取り付けるための下方へ延出した抗菌部材掛止部が設けられていることを特徴とする。
すなわち、筒状の抗菌部材は、捕集部材の下部において下方へ延出した抗菌部材掛止部に取り付けられると、排水トラップの封水内へ垂下し、封水中に抗菌性の物質が溶出する。これにより、排水トラップの貯留部や防臭パイプへのヌメリの発生が抑制される。
また、抗菌部材が寿命となっても、寿命となった抗菌部材を捕集部材の抗菌部材掛止部から外して新たな抗菌部材を捕集部材の抗菌部材掛止部に取り付けるという簡単な作業により、排水トラップ貯留部の抗菌性が維持される。
各請求項に係る発明において、上記ヘアキャッチャーには、浴室の排水トラップに用いられるヘアキャッチャーの他、洗面化粧台の排水トラップに用いられるヘアキャッチャー、理容店や美容室の排水トラップに用いられるヘアキャッチャー、等も含まれる。
上記排水は、毛髪を含む水とする。
上記捕集部材は、ごみなど毛髪以外の異物も捕集するものも含まれる。
上記抗菌性は、菌の増殖を抑制する性質をいう。抗菌性の物質は、抗菌性を有する物質をいい、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、等が含まれる。上記抗菌部材は、封水内に挿入されて抗菌性の物質を溶出する部材であればよく、銀イオン等を溶出する種々の部材の他、特開平11−343592号公報や特開2000−143422号公報に記載されるNi−P系合金を含む材料等が含まれる。
なお、排水中の毛髪の流出を抑止しながら排水を流出させる排水流出孔が捕集部材に設けられている場合、上記排水が毛髪を含む水であるので、排水流出孔は、毛髪を含んでいた水が流出する孔を意味する。ここで、排水中の毛髪の流出を抑止する排水流出孔は、全ての毛髪を止めなくても良い。すなわち、抑止は、全てを止めることに限定されない。
さらに、本発明は、封水の貯留部を有する排水トラップに設けられるヘアキャッチャーであって、前記排水トラップに対して前記封水の上に設けられ、排水を通過させながら排水中の毛髪を捕集する捕集部材と、前記捕集部材の下部に対して上下逆に取り付け可能とされ、前記封水内に挿入されて抗菌性の物質を溶出する抗菌部材とを備えることを特徴とする。この場合、抗菌性の物質の溶出量が減ったときに抗菌部材を上下逆にして使用することができるので、抗菌部材の寿命が長くなる。
さらに、捕集部材の下部から封水内へ垂下する筒状部材とされた抗菌部材に該筒状部材の外側から内側へ排水を通す通過孔が形成されていてもよい。抗菌部材が防臭パイプ内に挿入される場合、抗菌部材の外側と防臭パイプの内側との間が狭くなることがある。このような場合であっても、捕集部材から抗菌部材の外側へ流出した排水が通過孔から抗菌部材の内側へ通されるので、排水が円滑に排水トラップ貯留部へ導かれる。
ここで、筒状部材とされた抗菌部材には、捕集部材に取り付けるための部位を有するものも含まれる。
なお、上記ヘアキャッチャーを有する排水トラップの発明や、上記ヘアキャッチャーを有する浴室や洗面化粧台等の発明も、上述した作用、効果を奏する。
請求項1、請求項2に係る発明によれば、排水トラップ貯留部の抗菌性を容易に維持することが可能なヘアキャッチャーを提供することができる
請求項3に係る発明では、抗菌部材の寿命を延ばすことが可能なヘアキャッチャーを提供することができる。
請求項4に係る発明では、抗菌部材が防臭パイプ内に挿入される場合に捕集部材から抗菌部材の外側へ流出した排水を円滑に排水トラップ貯留部へ導くことができる。
ヘアキャッチャー10を設けた排水トラップ1を示す垂直断面図である。 図1に示す排水トラップ1の一部分解斜視図である。 締め付けフランジ140及び防臭パイプ150の上面を示す平面図である。 図1に示すヘアキャッチャー10の側面図である。 図1に示す捕集部材11を下から見て示す底面図である。 捕集部材11に対して抗菌部材70を着脱可能に取り付ける様子を示す斜視図及び側面図である。 捕集部材11に対して抗菌部材70を着脱可能に取り付ける様子を示す斜視図である。 通過孔73を形成した抗菌部材70を有するヘアキャッチャー10を設けた排水トラップ1を示す垂直断面図である。 引掛部75を設けた抗菌部材70を有するヘアキャッチャー10を分解して示す垂直断面図である。 引掛部75を設けた抗菌部材70を有するヘアキャッチャー10の分解斜視図である。 (a)は抗菌部材掛止部25を筒部25iとしたヘアキャッチャーの側面図、(b)は筒部25iを有する捕集部材11に対して抗菌部材70を着脱可能に取り付ける様子を示す分解斜視図、である。
(1)排水トラップの構成:
図1は、本発明の一実施形態に係るヘアキャッチャー10を設けた浴室用排水トラップ1の垂直断面を示している。この浴室は、図示しないシャワーや給湯栓等が設けられた洗い場W1が浴槽B1の外側に設けられ、この洗い場W1の床材110の一部が凹んで排水桝112が形成されている。この排水桝112は、下側の開口部に向かって略水平方向に内側へ延出したフランジ部113を有し、上側の開口部にカバー120を着脱することができるようにされている。排水トラップ1は、排水桝112に取り付けられ、カバー120と床材110との隙間CL1から排水桝112へ流入した排水を通過させる。本排水トラップ1は、トラップ本体130、締め付けフランジ140、防臭パイプ150、及びヘアキャッチャー10を備える。
なお、本明細書では、封水S1の貯留部135の上部を構成する部材を封水筒と呼び、この封水筒は、防臭パイプ150が内側に挿入される部材であるものとする。
排水桝112の四隅には、図2に示すように、カバー120を載置するための洗い場側段部114a,114a及び浴槽側段部114b,114bが形成されている。カバー120の浴槽側縁部120aには、洗い場側へ凹んだ手かけ部122が形成されている。
図1に示すように、本実施形態のトラップ本体130は、封水S1の貯留部135の上部を構成する封水筒130Bが本体部材130Aに対して着脱可能に取り付けられている。従って、ユーザーは、封水筒130Bのみを取り外して清掃することができる。むろん、封水筒と本体部材が分離不能に一体化されたトラップ本体を有する排水トラップにも、本発明を適用可能である。
封水筒130Bを取り付けたトラップ本体130は、上部が開口し、浴槽側の封水筒側壁130aの下部に水平方向へ突出した接続口131が形成され、該接続口131に対向する位置に水平方向へ突出した排出口132が形成されている。接続口131は、接続管を介して浴槽の防水パンに接続されている。トラップ本体130内では、封水筒側壁130a,130bの貯留部上縁部130cを上限位置とする封水面S2が形成され、この封水面S2の下側に防臭パイプ150の下部が差し込まれる。また、トラップ本体130の上縁部には径方向内側へ延出したフランジ部133が形成され、このフランジ部133の内周面にねじ部133aが形成されている。
締め付けフランジ140は、図1及び図3(a)に示すように、トラップ本体のねじ部133aと螺合するねじ部141aを外周面に有する円筒部141と、この円筒部141の上縁部で径方向外側へ延出した上側フランジ部142と、円筒部141の下縁部で径方向内側へ延出した下側フランジ部143とを備える略環状に形成されている。円筒部141の内周面には、90°間隔で4箇所に上下2つの突起141bが形成されている。床材のフランジ部113の先端部にパッキン144を取り付け、このパッキン144をトラップ本体のフランジ部133とで挟むようにして該フランジ部133に締め付けフランジ140を螺入すると、床材のフランジ部113とトラップ本体130とを互いに固定することができる。
防臭パイプ150は、封水S1の上から封水S1内へ垂下し、上からの排水を内側に通す。図1及び図3(b)に示すように、防臭パイプ150は、筒状の本体部151と、この本体部151の上縁部から径方向外側へ延出したフランジ部152とを有する形状に形成されている。フランジ部152の外縁部には、90°間隔で4箇所に切欠152aが形成されている。各切欠152aを締め付けフランジの突起141bに合わせて締め付けフランジ140の開口部に防臭パイプの本体部151を挿入し、防臭パイプのフランジ部152を締め付けフランジの下側フランジ部143に接触させて回転させることにより、トラップ本体130内の所定位置に防臭パイプ150が固定される。ここで、防臭パイプ150の下端とトラップ本体130の底面との間に隙間が設けられている。
ヘアキャッチャー10を設けた排水トラップ1は、例えば、以下のようにして形成される。
まず、床材フランジ部113の先端部にパッキン144を取り付け、トラップ本体のフランジ部133に締め付けフランジ140を螺入して床材フランジ部113とトラップ本体130とを互いに固定する。次に、防臭パイプ150を締め付けフランジ140に取り付ける。最後に、ヘアキャッチャー10を締め付けフランジ140に取り付けると、排水トラップ1が形成される。
(2)ヘアキャッチャーの構成:
ヘアキャッチャー10は、捕集部材11と抗菌部材70とから構成されている。捕集部材11は、排水トラップ1に対して封水S1の上に設けられ、排水を通過させながら排水中の毛髪H1等のごみを捕集する。抗菌部材70は、捕集部材11の下部に対して着脱可能に設けられ、封水S1内に挿入されて抗菌性の物質を溶出させる。以下、図1〜5及び図6(a)を参照して、本実施形態のヘアキャッチャー10を具体的に説明する。
なお、図4では、締め付けフランジ140及び防臭パイプ150を二点鎖線で示している。また、図5では、下部排水流出部22及び排水流出孔群31を二点鎖線で示すとともに、抗菌部材70の取り付け位置も二点鎖線で示している。
本実施形態の捕集部材11は、特開2009−203770号公報に記載されるヘアキャッチャーと同様の構成を有し、図1等に示す一時保水部20と上部排水流出部30と排水導入部40を備える。
一時保水部20は、上部が開口し下方へ凹んだ凹状に形成され、流入した排水を一時的に保水する。図1,4,5に示すように、一時保水部20は、半球の底に上方へ凸とされた凸部24を有する凹状とされている。凸部24を含む一時保水部20の下部には、排水中の毛髪H1等の流出を抑止しながら排水を略下方へ流出させる下部排水流出孔23を複数有する下部排水流出部22が設けられている。一時保水部20における下部排水流出部22の周囲は、下部排水流出孔の無い壁部21とされ、外側に向かって膨出しながら斜めに立ち上がっている。
上部排水流出部30は、一時保水部20を取り囲むように設けられ、一時保水部20の上部(上縁部21a)から外側に向かって斜めに上がるように延出している。図5に示すように、上部排水流出部30には、排水中の毛髪H1等の流出を抑止しながら一時保水部20に入りきらない排水を流出させる上部排水流出孔32を複数有する排水流出孔群31,31が形成されている。上部排水流出部30は、一時保水部20の上部よりも緩やかな傾斜で外側へ延出している。
排水導入部40は、洗い場W1からの排水を上部排水流出部30ではなく、一時保水部20へ導く。排水導入部40は、流入部60と立壁部50を有し、上から見たときに一時保水部20内で左回り(一方向)に回転する旋回流が発生するように洗い場W1からの排水を直接、一時保水部20内に導入する。
流入部60は、排水流出孔群31,31の間で上部排水流出部の外縁部と一時保水部の上縁部21aとを繋ぎ、洗い場W1からの排水を一時保水部20へ通す。図2に示すように、流入部60は、上部排水流出部30と略同一面内で一時保水部20を挟む二箇所に設けられ、上部排水流出部外縁部から一時保水部上縁部21aに向かって下がっている。
立壁部50は、図1,2に示すように、洗い場W1からの排水を通す流入部60を設けて上部排水流出部30の外側に配置されている。立壁部50は、排水流出孔群31に直接排水が流れ込むことを抑止し、排水を流入部60だけから一時保水部20へ流入させるガイド機能を有する。本捕集部材11は、各排水流出孔群31,31の外側となる上部排水流出部30の外縁部から各立壁部50,50が上方へ延出している。
本捕集部材11の下部となる一時保水部20には、図4に示すように、抗菌部材70を着脱可能に取り付けるための抗菌部材掛止部25が設けられている。本実施形態の抗菌部材掛止部25は、図5及び図6(a)に示すように、下部排水流出部22の外側で一時保水部20から下方へ延出した係止片25a,25a及び位置決め片25b,25bで構成されている。係止片25a,25aと位置決め片25b,25bは、弾性を有する部位とされ、下部排水流出部22の中心部を中心として交互に90°間隔で配置されている。相対向した係止片25a,25aの先端部の外側は、抗菌部材70の係止孔72a,72aに挿入可能な爪形状とされている。一方、相対向した位置決め片25b,25bは、爪形状が無く、円筒状の抗菌部材70を一時保水部20に取り付ける際のガイドとなる。なお、図6(a)では、一時保水部20の図示を省略している。
捕集部材11は、図1,4に示すように、上部排水流出部30の外縁部から下方へ延出した下方延出部42を有し、締め付けフランジ140に対して下方延出部42が取り付けられるようにされている。この下方延出部42の下部外側面には、90°間隔で4箇所に溝43が形成されている。また、下方延出部42の下縁部45には、各溝43に繋がる切欠部44が90°間隔で形成されている。各切欠部44を締め付けフランジの突起141bに合わせて締め付けフランジ140の開口部に捕集部材11の下部を挿入し、上下の突起141b間に下方延出部の下縁部45を挿入するように捕集部材11を回すことにより、抗菌部材70が防臭パイプ150に挿入された状態で捕集部材11が防臭パイプ150の上側、すなわち、封水S1の上に設けられる。
むろん、捕集部材11と締め付けフランジ140とは種々の嵌合構造により嵌合することができ、切欠部44及び突起141bの間隔も180°間隔など様々な間隔とすることができる。
上述した捕集部材11は、熱可塑性樹脂といった樹脂材料、ステンレスといった金属材料、これらの組み合わせ、等、種々の材質とすることができ、樹脂材料や金属材料の成形品等を用いることができる。
抗菌部材70は、上下方向の長さが封水面S2から一時保水部20の最下部(抗菌部材掛止部25を含まない)までの高さよりも長くされている。本実施形態の抗菌部材70は、封水S1に挿入された部分の上下方向の長さが封水S1に挿入されていない部分の上下方向の長さよりも長くされている。
以上より、抗菌部材70は、一時保水部20に取り付けられると、図1に示すように、封水S1内に挿入され、抗菌性の物質が封水S1内に溶出する。抗菌部材70は、封水S1中で抗菌性の物質を溶出する抗菌材料のみで形成されてもよいが、ステンレスといった金属材料等に抗菌材料をめっきして形成されてもよい。封水中で抗菌性の物質を溶出する抗菌材料は、特開平11−343592号公報や特開2000−143422号公報に記載されるNi−P系合金を含む材料が好ましい。このような材料で抗菌部材を形成すると、封水S1中にNi及びPが溶出すると考えられ、封水S1中の菌の増殖が抑制され、防臭パイプ150や封水貯留部135のヌメリ発生が抑えられる。むろん、封水中で抗菌性の物質を溶出する抗菌材料は、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンといった金属イオンを溶出する金属材料、無機材料、有機材料、等でもよい。
本実施形態の抗菌部材70は、一時保水部20から封水S1内へ垂下する筒状部材とされている。図1,4に示すように、円筒形状とされた抗菌部材70の外径は、防臭パイプ本体部151の内径よりも小さくされている。図6(a)に示すように、抗菌部材70の上端部70a側には、捕集部材の係止片25a,25aを係止するための係止孔72a,72aが形成されている。各係止孔72a,72aは、筒状抗菌部材70の内外を貫通した孔とされている。
以上より、筒状抗菌部材70の上端部70aの内側に抗菌部材掛止部25の各部位25a,25a,25b,25bを入れ、弾性変形した係止片25a,25aを係止孔72a,72aに挿入させると、抗菌部材70が一時保水部20に取り付けられる。抗菌部材70を取り付けたヘアキャッチャー10を排水トラップ1に取り付けると、抗菌部材70は、図1に示すように、上端部70aが封水面S2よりも上側となるものの、下端部70bが封水S1内に入った状態となる。
一方、排水トラップ1からヘアキャッチャー10を取り外し、捕集部材11から抗菌部材70を引き離すように引っ張ると、捕集部材の係止片25a,25aが弾性変形し、抗菌部材の係止孔72a,72aから係止片25a,25aが抜け、捕集部材11から抗菌部材70を外すことができる。従って、抗菌部材が寿命となったとき、捕集部材11に取り付ける抗菌部材を交換するのが容易であり、交換後の抗菌部材で防臭パイプ150や封水貯留部135のヌメリ発生を抑制する効果を持続させることができる。
なお、洗い場W1で生じた排水は、カバー120の周囲から排水桝112に流入し、立壁部50,50により排水流出孔群31,31に直接流れ込むことが抑止され、流入部60から一時保水部20に流入する。一時保水部20内に流入する排水は、凸部24の中心から水平方向へずれた位置に向かうので、一時保水部20で一時的に保水されながら一方向に旋回し、毛髪H1等の異物が一時保水部20内で浮遊しながら旋回して集まる。また、一時保水部20内の排水は、毛髪H1等の流出が抑止されながら下部排水流出部22から下方へ流出し、流れ方向D1で示すように、筒状抗菌部材70の内側を通って封水面S2に落下する。一時保水部20内に集まった毛髪H1等は、凸部24に支えられて一時保水部20底部との接触面積が少なくなっており、捨てる際に一時保水部20から離れ易くなっている。
下部排水流出部22の排水流出流量を超える排水が一時保水部20に流入すると、排水は、一時保水部20に入りきらず上縁部21aを超える。上部排水流出部30の排水は、毛髪H1等の流出が抑止されながら排水流出孔群31,31から下方へ流出し、流れ方向D2で示すように、防臭パイプ150の内側と筒状抗菌部材70の外側との間を通って封水面S2に落下する。
(3)ヘアキャッチャーの作用、効果:
次に、本ヘアキャッチャー10の作用、効果を説明する。
捕集部材の一時保水部20に抗菌部材70を取り付けてヘアキャッチャー10を排水トラップ1に取り付けると、抗菌部材70は、図1に示すように封水S1内に挿入され、封水S1中で抗菌性の物質が溶出する。すると、封水S1中の菌の増殖が抑制され、封水貯留部135の内面や、封水S1に差し込まれた部分の防臭パイプ150の内面及び外面に対するヌメリの発生が抑制される。
抗菌部材70を長期間使用していると、抗菌部材70の抗菌材料が減少し、抗菌性の物質が溶出しなくなることが想定される。ヌメリ付着の防止機能を維持するためには、抗菌部材70を定期交換することが好ましい。
ここで、実用新案登録第3078057号公報に記載される排水トラップのように、銅製筒部の端部周囲に金型を当てて合成樹脂を射出成形した防臭パイプを使用していると、銅製筒部を交換する際には防臭パイプ全体を交換しなければならない。防臭パイプ全体を交換するにはコストが高く、結果として寿命となった筒部が使用され、排水トラップ貯留部や防臭パイプに多くのヌメリが付着することにもなる。
本ヘアキャッチャー10の場合、例えば、以下のようにして抗菌部材70を交換することができる。
まず、カバー120を外し、ヘアキャッチャー10を回して締め付けフランジ140から取り外す。次に、寿命となった抗菌部材70を捕集部材11から外し、新たな抗菌部材70を捕集部材11に取り付ける。そして、交換後の抗菌部材70を有するヘアキャッチャー10を回して締め付けフランジ140に取り付け、排水桝の段部114にカバー120を載せると、抗菌部材70の交換作業が終了する。このとき、抗菌部材70は、封水S1内に挿入されている。
このように、抗菌部材70が寿命となっても、簡単な作業で抗菌部材70のみを交換することができ、交換後の抗菌部材70から溶出する抗菌性の物質により封水貯留部135の抗菌性が維持される。
以上より、本ヘアキャッチャーは、排水トラップ貯留部の抗菌性を容易に維持することが可能であるという、有用な効果を奏する。
(4)変形例:
本発明を適用可能な洗い場は、浴室の洗い場以外にも、洗面化粧台の排水トラップに繋がる洗面台、理容店や美容室の排水トラップに繋がる洗面台、等でもよい。
また、排水トラップに封水貯留部がある限り、上述した排水トラップを構成する部材の一部が無いような排水トラップにも、本発明を適用可能である。
さらに、本発明のヘアキャッチャーは、種々の変形例が考えられる。
例えば、ヘアキャッチャーには、捕集部材及び抗菌部材以外の第三の部材が取り付けられてもよい。
捕集部材を構成する各部は、全て一体化されていてもよいし、独立した部材で構成されてもよい。
捕集部材には、把手等の部位が設けられてもよい。
一時保水部や排水導入部の無い種々の捕集部材の下部に対して抗菌部材を着脱可能に設けても、本発明のヘアキャッチャーとすることができる。捕集部材の排水流出部は、複数の排水流出孔23,32で構成される以外にも、繊維や針金等を編んで形成した網等で構成されてもよい。
抗菌部材は、円筒状以外にも、断面楕円形の筒状、断面多角形の筒状、板状、線状、等の形状とされてもよい。また、捕集部材に設けた排水流出部からの排水の流出が確保される限り、抗菌部材は、円柱状等、中実とされてもよい。
また、抗菌部材は、分割可能な複数の部材で構成されてもよい。
捕集部材に対する抗菌部材の取り付け構造も、種々の変形例が考えられる。
上述した実施形態では抗菌部材掛止部を構成する係止片及び位置決め片の外側に抗菌部材を掛止しているが、係止片及び位置決め片の内側に抗菌部材を掛止してもよい。
上記位置決め片の代わりに係止片を設け、この係止片を係止するための係止孔をさらに抗菌部材に形成してもよい。
図6(b)は、図6(a)で示した係止片25a,25aの代わりにL状の掛止片25c,25cを設けた捕集部材11に対して着脱可能に円筒状の抗菌部材70を取り付けるようにした変形例を示す分解斜視図である。本変形例に係る捕集部材11の抗菌部材掛止部は、下部排水流出部22の外側で一時保水部20から下方へ延出した掛止片25c,25c及び位置決め片25b,25bで構成されている。相対向した掛止片25c,25cの先端部は、外側へ折れ曲がっている。筒状の抗菌部材70には、上端部70aに繋がり掛止片25c,25cが挿入される切欠72c,72cが形成されている。
掛止片25c,25cの位置に切欠72c,72cを合わせて抗菌部材70の上端部70aの内側に抗菌部材掛止部の各部位25c,25c,25b,25bを入れ、抗菌部材70を固定する向きに回すことにより、抗菌部材70が一時保水部20に取り付けられる。また、捕集部材11に取り付けられた抗菌部材70を外す向きに回し、捕集部材11から抗菌部材70を引き離すように引っ張ると、捕集部材11から抗菌部材70を外すことができる。なお、図6(b)においても、一時保水部20の図示を省略している。
図6(c)は、一時保水部20に雄ねじ部25dを設けた捕集部材11に対して着脱可能に円筒状の抗菌部材70を取り付けるようにした変形例を示す分解側面図である。本変形例に係る捕集部材11の抗菌部材掛止部は、下部排水流出部22の外側で一時保水部20から下方へ延出した円筒状の雄ねじ部25dで構成されている。筒状の抗菌部材70の内側には、雄ねじ部25dと螺合する雌ねじ部72dが上端部70a側に形成されている。
雄ねじ部25dの位置に上端部70aを合わせて抗菌部材70を固定する向きに回すと、雄ねじ部25dと雌ねじ部72dとが螺合し、抗菌部材70が一時保水部20に取り付けられる。また、抗菌部材70を外す向きに回すと、捕集部材11から抗菌部材70を外すことができる。
図6(d)は、一時保水部20に外嵌部25eを設けた捕集部材11に対して着脱可能に円筒状の抗菌部材70を取り付けるようにした変形例を示す分解側面図である。本変形例に係る捕集部材11の抗菌部材掛止部は、下部排水流出部22の外側で一時保水部20から下方へ延出した円筒状の外嵌部25eと、この外嵌部25eに外嵌されたOリング25fとで構成されている。筒状の抗菌部材70の内側には、Oリング25fに合わせた溝72fが形成されている。
外嵌部25eの位置に上端部70aを合わせて抗菌部材70を捕集部材11に向かって押すと、弾性変形したOリング25fが捕集部材の溝72fに入り、抗菌部材70が一時保水部20に取り付けられる。また、捕集部材11から抗菌部材70を引き離すように引っ張ると、Oリング25fが弾性変形し、捕集部材11から抗菌部材70を外すことができる。
なお、捕集部材11に溝72fが形成されていなくても、Oリング25fが弾性変形した状態で捕集部材11に抗菌部材70が取り付けられる。また、Oリング25fの代わりに他のシールを用いてもよい。
図7(a)は、円筒状の抗菌部材70を圧入させるための複数の挿入部25gを設けた捕集部材11に対して着脱可能に抗菌部材70を取り付けるようにした変形例を示す分解斜視図である。本変形例に係る捕集部材11の抗菌部材掛止部は、下部排水流出部22の外側で一時保水部20から下方へ延出した四箇所の弾性を有する挿入部25gで構成されている。一方、筒状の抗菌部材70には、挿入部25gを係止させるための形状が形成されていない。
抗菌部材70の内側70iに四箇所の挿入部25gを圧入すると、抗菌部材70が一時保水部20に取り付けられる。また、捕集部材11から抗菌部材70を引き離すように引っ張ると、捕集部材11から抗菌部材70を外すことができる。なお、図7(a)においても、一時保水部20の図示を省略している。
本変形例の抗菌部材70は、係止孔等が不要であるため、捕集部材11の下部(一時保水部20)に対して上下逆に取り付け可能である。
例えば、抗菌部材70の符号70a側を捕集部材11に取り付けて排水トラップを使用している場合、図1を参照して説明すると、抗菌部材70は、封水S1に漬かっている部分から抗菌性の物質を封水S1中に溶出させる。一方、封水面S2から上側の部分からは、ほとんど抗菌性の物質が溶出しない。ここで、抗菌部材70の符号70b側から抗菌性の物質がほとんど溶出しなくなったとき、捕集部材11から抗菌部材70を一旦外し、抗菌部材70の符号70b側を捕集部材11に取り付けて排水トラップを使用することにする。すると、今まで封水S1に漬かっていなかった抗菌部材70の符号70a側から抗菌性の物質が封水S1中に溶出する。
以上説明したように、本変形例は、封水S1に漬かっていた部分の抗菌部材70から溶出する抗菌性の物質が少なくなったときに抗菌部材70を上下逆にして使用することができるので、抗菌部材70の寿命を延ばすことができる。
なお、上述した挿入部25gの代わりに、抗菌部材70の外側を掛止する複数の挟持部を捕集部材11に設けてもよい。この場合、複数の挟持部の間に抗菌部材70を圧入すると、抗菌部材70が一時保水部20に対して着脱可能に取り付けられる。
図7(b)は、円筒状の挿入部25hを圧入させるために抗菌部材70の上端部70aに複数の切欠72hを設けた変形例を示す分解斜視図である。本変形例に係る捕集部材11の抗菌部材掛止部は、下部排水流出部22の外側で一時保水部20から下方へ延出した筒状の挿入部25hで構成されている。筒状の抗菌部材70の上端部70aは、複数の切欠72hが形成されることにより弾性変形可能とされ、挿入部25hを挟持可能とされている。捕集部材の挿入部25hには、抗菌部材の上端部70aを係止させるための形状が形成されていない。
抗菌部材の上端部70aの内側70iに挿入部25hを圧入すると、抗菌部材70が一時保水部20に取り付けられる。また、捕集部材11から抗菌部材70を引き離すように引っ張ると、捕集部材11から抗菌部材70を外すことができる。
むろん、挿入部25hの内側に抗菌部材の上端部70aが圧入されるようにされてもよい。なお、図7(b)においても、一時保水部20の図示を省略している。
図7(c)は、下端部70b側にも係止孔72a,72aを形成した円筒状の抗菌部材70を捕集部材11に対して着脱可能に取り付けるようにした変形例を示す分解斜視図である。本変形例に係る捕集部材11の抗菌部材掛止部は、図6(a)で示した係止片25a,25a及び位置決め片25b,25bで構成されている。
本変形例の抗菌部材70は、符号70a側と符号70b側の両方を捕集部材11に取り付けることができる。すなわち、本抗菌部材70は、一時保水部20に対して上下逆に取り付け可能とされている。本変形例でも、抗菌性の物質の溶出量が減ったときに抗菌部材70を上下逆にして使用することができるので、抗菌部材70の寿命を延ばすことができる。なお、図7(c)においても、一時保水部20の図示を省略している。
図7(d)は、円筒状の抗菌部材70に該抗菌部材70の外側から内側70iへ排水を通す通過孔73を設けた変形例を示す分解斜視図である。本変形例に係る捕集部材11の抗菌部材掛止部も、図6(a)で示した係止片25a,25a及び位置決め片25b,25bで構成されている。抗菌部材70は、一時保水部20から封水S1内へ垂下する筒状部材とされ、該筒状部材に内外を貫通した複数の通過孔73が形成されている。なお、図7(d)においても、一時保水部20の図示を省略している。
図8は、通過孔73を形成した抗菌部材70を有するヘアキャッチャー10を設けた排水トラップ1の垂直断面を示している。図8に示すように、一時保水部20に取り付けられた抗菌部材70の外側と防臭パイプ150の内側との間が狭くなることがある。この場合、抗菌部材70に通過孔73が無ければ、上部排水流出部30から流出した排水が流れ方向D2へ落下し難くなることがある。本変形例の抗菌部材70は、内外に貫通した通過孔73が形成されているので、捕集部材11から抗菌部材70の外側へ流出した排水が通過孔73から抗菌部材70の内側へ通される。
以上より、本変形例では、捕集部材11から抗菌部材70の外側へ流出した排水を円滑に封水貯留部135へ導くことができる。
図9は、参考例として、引掛部75を設けた円筒状の抗菌部材70を有するヘアキャッチャー10を分解して示す垂直断面図である。上述したように、捕集部材11は、排水中の毛髪の流出を抑止しながら排水を流出させる排水流出孔23を有している。本参考例の抗菌部材70は、排水流出孔23に対して抜き出し可能に挿入して捕集部材11に掛止される引掛部75を有している。すなわち、本抗菌部材70は、筒形状の筒部71と、この筒部71の上端部70aから上方へ突出した引掛部75,75とから構成されている。各引掛部75は、排水流出孔23に挿入可能な太さとされ、排水流出孔23の周囲に引っ掛かるように湾曲部分が形成されている。
図9に示す抗菌部材70には2本の引掛部75が設けられているが、抗菌部材70に設ける引掛部の数は、1本でもよいし、3本以上でもよい。また、引掛部75は、抗菌性の物質を溶出する材料で形成されてもよいし、抗菌性の物質を溶出しない材料で形成されてもよい。
引掛部75,75を挿入する排水流出孔23,23に引掛部75,75を入れ、抗菌部材70を捕集部材11に向かって押すと、引掛部75,75が弾性変形して排水流出孔23,23に係止され、抗菌部材70が一時保水部20に取り付けられる。また、捕集部材11に取り付けられた抗菌部材70を引き離すように引っ張ると、引掛部75,75が弾性変形して排水流出孔23,23から抜け、捕集部材11から抗菌部材70を外すことができる
引掛部75を有する抗菌部材70は、種々の捕集部材に取り付けることが可能である。
図10は、引掛部75を設けた円筒状の抗菌部材70を有する参考例のヘアキャッチャー10の分解斜視図である。本参考例の捕集部材12は、上述した一時保水部20を有する捕集部材11よりも平たくされ、多数の排水流出孔26が全体に形成されている。本参考例でも、引掛部75,75を挿入する排水流出孔26,26に引掛部75,75を入れ、抗菌部材70を捕集部材12に向かって押すと、引掛部75,75が弾性変形して排水流出孔26,26に係止され、抗菌部材70が捕集部材12の下部に対して着脱可能に取り付けられる
なお、抗菌部材の引掛部を係止可能な捕集部材には、繊維や針金等を編んで形成した網を排水流出部とした捕集部材等を用いてもよい。捕集部材の形状は、中央部分が下がった形状のみならず、中央部分が上がった形状、ほぼ平らな形状、等とされてもよい。
また、抗菌部材の引掛部を係止するための専用の孔を捕集部材に設けてもよい。この場合、抗菌部材を着脱させるための構造を捕集部材に設ける必要があるものの、抗菌部材を簡単に交換することができ、排水トラップ貯留部の抗菌性を容易に維持することが可能であるという効果が得られる。
図11(a)は抗菌部材掛止部25を筒部25iとしたヘアキャッチャー10の側面を示し、図11(b)は筒部25iを有する捕集部材11に対して抗菌部材70を着脱可能に取り付ける様子を示している。本変形例の筒部25iは、下端部の外側に抗菌部材70の下端部70bを係止する爪部25j,25jが形成されている。これらの爪部25j,25jが容易に弾性変形するように、筒部25iには各爪部25j,25jの両側にスリット25kを形成している。各スリット25kは、筒部25iの下縁部から途中まで上方へ向かう向きとされている。
以上より、筒状抗菌部材70の上端部70aの内側70iに筒部25iの下縁部を入れ、弾性変形した爪部25j,25jを抗菌部材の下端部70bに係止させると、抗菌部材70が一時保水部20に取り付けられる。一方、抗菌部材の下端部70bに係止している爪部25j,25jを内側へ押し、捕集部材11から抗菌部材70を引き離すように引っ張ると、捕集部材11から抗菌部材70を外すことができる。従って、本変形例でも、抗菌部材を簡単に交換することができ、排水トラップ貯留部の抗菌性を容易に維持することが可能であるという効果が得られる。
本変形例でも、抗菌部材70の外側を掛止するように筒部を捕集部材11に設けてもよい。この場合、筒部の間に抗菌部材70を挿入すると、抗菌部材70が一時保水部20に対して着脱可能に取り付けられる。
なお、封水の上に設けられる捕集部材と、該捕集部材の下部に対して着脱可能に設けられ封水内に挿入されて抗菌性の物質を溶出する抗菌部材と、の2部材のみから構成されるヘアキャッチャーであっても、排水トラップ貯留部の抗菌性を容易に維持することが可能である。
すなわち、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなるヘアキャッチャーでも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、排水トラップ貯留部の抗菌性を容易に維持することが可能な技術を提供することができる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりして本発明を実施することも可能であり、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりして本発明を実施することも可能である。従って、本発明は、上述した実施形態や変形例に限られず、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成等も含まれる。
1…排水トラップ、
10…ヘアキャッチャー、11,12…捕集部材、
20…一時保水部(捕集部材の下部)、
22…下部排水流出部、23…下部排水流出孔、
25…抗菌部材掛止部、25a…係止片、25b…位置決め片、25c…掛止片、
25d…雄ねじ部、25e…外嵌部、25f…Oリング、
25g,25h…挿入部、25i…筒部、25j…爪部、25k…スリット、
26…排水流出孔、
30…上部排水流出部、31…排水流出孔群、32…上部排水流出孔、
40…排水導入部、
70…抗菌部材、
70a…上端部、70b…下端部、70i…内側、
71…筒部、
72a…係止孔、72c…切欠、72d…雌ねじ部、72f…溝、72h…切欠、
73…通過孔、
75…引掛部、
110…床材、112…排水桝、120…カバー、
130…トラップ本体、130A…本体部材、130B…封水筒、
130a,130b…封水筒側壁、130c…貯留部上縁部、
135…貯留部、
140…締め付けフランジ、
150…防臭パイプ、151…本体部、152…フランジ部、
B1…浴槽、H1…毛髪、S1…封水、S2…封水面、W1…洗い場。

Claims (4)

  1. 封水の貯留部を有する排水トラップに設けられるヘアキャッチャーであって、
    前記排水トラップに対して前記封水の上に設けられ、排水を通過させながら排水中の毛髪を捕集する捕集部材と、
    前記捕集部材の下部に対して着脱可能に設けられ、前記捕集部材の下部から前記封水内へ垂下して抗菌性の物質を溶出する筒状の抗菌部材とを備え
    前記捕集部材の下部には、前記筒状の抗菌部材を着脱可能に取り付けるための下方へ延出した抗菌部材掛止部が設けられていることを特徴とするヘアキャッチャー。
  2. 前記抗菌部材掛止部は、前記筒状の抗菌部材の内側に入って該抗菌部材を着脱可能に取り付けることを特徴とする請求項1に記載のヘアキャッチャー。
  3. 封水の貯留部を有する排水トラップに設けられるヘアキャッチャーであって、
    前記排水トラップに対して前記封水の上に設けられ、排水を通過させながら排水中の毛髪を捕集する捕集部材と、
    前記捕集部材の下部に対して上下逆に取り付け可能とされ、前記封水内に挿入されて抗菌性の物質を溶出する抗菌部材とを備えることを特徴とするヘアキャッチャー。
  4. 記捕集部材の下部から前記封水内へ垂下する筒状部材とされた前記抗菌部材に該筒状部材の外側から内側へ排水を通す通過孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のヘアキャッチャー。
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