JP5098972B2 - すべり軸受 - Google Patents

すべり軸受 Download PDF

Info

Publication number
JP5098972B2
JP5098972B2 JP2008302244A JP2008302244A JP5098972B2 JP 5098972 B2 JP5098972 B2 JP 5098972B2 JP 2008302244 A JP2008302244 A JP 2008302244A JP 2008302244 A JP2008302244 A JP 2008302244A JP 5098972 B2 JP5098972 B2 JP 5098972B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
receiving portion
temperature
engine
supply hole
heating means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008302244A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010127375A (ja
Inventor
晃司 三輪
善明 渥美
博人 日下
孝男 鈴木
優紀夫 小関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2008302244A priority Critical patent/JP5098972B2/ja
Publication of JP2010127375A publication Critical patent/JP2010127375A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5098972B2 publication Critical patent/JP5098972B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Description

本発明は、軸部を回動自在に支持するためのすべり軸受の技術分野に関する。
この種の軸受として、例えば、エンジンの始動時にシーズドプラグによって、クランクジャーナルを潤滑する油膜を加熱可能な軸受が提案されている(特許文献1参照)。或いは、エンジンの吸気通路に配設された開閉弁が取り付けられるシャフトを回動自在に軸支する受け部の周囲に断熱層が形成された軸受が提案されている(特許文献2参照)。或いは、エンジン本体とベアリングキャップとの間に断熱層が設けられた軸受が提案されている(特許文献3参照)。
尚、特許文献4には、ピストンとシリンダライナとの間にオイルを噴射する油穴に、オイルの温度を感知し高油温時に油穴を閉じる方向に変形する形状記憶合金からなる弁体を備える給油制御装置が記載されている。
実開昭61−198508号公報 実開昭58−154858号公報 特開平6−330932号公報 実開昭62−716号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、軸受の熱が、該軸受の周辺部材にも伝わり、シーズドプラグ等の加熱手段において消費される電力量が増大したり、加熱手段の大型化が必要となったりする可能性があるという技術的問題点がある。特許文献2及び3に記載の技術では、例えば氷点下等の低温度下においてエンジンを始動させる際に、軸部と受け部との間に充填された潤滑油が加熱されにくくなる可能性がある。すると、エンジンに係る摩擦が増大し、エンジンを始動させるまでに消費される電力量が増大する可能性があるという技術的問題点がある。特許文献4に記載の技術では、上記問題点を解決することが非常に困難であるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、電力の消費量を抑制しつつ、潤滑油の温度を適正化することができるすべり軸受を提案することを課題とする。
本発明のすべり軸受は、上記課題を解決するために、軸部を回動自在に支持する受け部と、前記受け部の外周面に対向して配置され、前記受け部を加熱可能な加熱手段と、前記加熱手段の前記受け部の外周面と対向する側とは反対側に配置された断熱手段とを備え、前記受け部及び前記断熱手段の各々は、前記軸部及び前記受け部間に潤滑流体を供給可能な流体供給孔を有し、前記受け部の温度が低くなる程、前記受け部の流体供給孔の軸方向に沿う方向から見て、前記受け部の流体供給孔の中心と、前記断熱手段の流体供給孔の中心との間の距離が大きくなる
本発明のすべり軸受によれば、例えばPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ、熱電素子等の加熱手段は、当該すべり軸受けの受け部の外周面に対向して配置され、該受け部を加熱可能である。ここで、「外周面に対向して配置」は、受け部の外周面と加熱手段とが互いに接するように配置されることに限らず、受け部の外周面と加熱手段とが他の部材を介して配置されていてもよい。即ち、加熱手段が受け部を加熱可能な限りにおいて、受け部の外周面と加熱手段との間に他の部材が介在していてもよい。
例えばグラスウール、断熱コーティング剤等の断熱手段は、加熱手段の、受け部の外周面と対向する側とは反対側に配置されている。即ち、当該すべり軸受では、当該すべり軸受の内側から外側に向かって、受け部、加熱手段、断熱手段の順に配置されている。尚、加熱手段と断熱手段とは互いに接していてもよいし、加熱手段と断熱手段との間に他の部材が介在していてもよい。
本願発明者の研究によれば、エンジンの始動時や暖機過程では、エンジンオイルの粘度が比較的高いことに起因して、エンジンに係る摩擦が増大する。すると、例えばエンジンをクランキングするための電力量や、エンジンの回転数を維持又は増加するために必要なエネルギーを供給するための燃料量が増加し、例えば電池のコストアップや燃費の悪化に繋がる。特に、例えば摂氏−30度等の極低温環境下では、エンジンに係る摩擦が顕著に増大する。他方で、例えばクランクシャフト等の軸受の周辺を、ヒータ等の加熱手段で加熱してエンジンオイルを加熱する技術が提案されている。しかしながら、加熱された軸受の熱が、軸受の周辺部材にも伝わり、加熱手段において消費される電力量が増大したり、加熱手段の大型化が必要となったりするおそれがある。特に、極低温環境下では電池の性能も低下しているため、消費電力量の比較的大きい加熱手段を、比較的長時間作動させることは望ましくないことが判明している。
しかるに本発明では、受け部を加熱可能な加熱手段が、受け部の外周面に対向して配置されていると共に、断熱手段が、加熱手段の、受け部の外周面と対向する側とは反対側に配置されている。このため、受け部を加熱手段により加熱しても、断熱手段により周辺部材に熱が伝わることを抑制することができる。
以上の結果、本発明のすべり軸受によれば、断熱手段により当該すべり軸受の周辺部材への熱の拡散を抑制することができるので、比較的早期に(即ち、効率的に)受け部を所定温度まで加熱することができる。従って、加熱手段において消費される電力量を抑制することができると共に、加熱手段の大型化を防止することができる。
他方、断熱手段により、例えばエンジン本体の熱の伝達を抑制することができるので、エンジン本体の熱に起因する当該すべり軸受の温度上昇を抑制することができる。このため、例えば当該すべり軸受が必要以上に加熱されることに起因する歪みの発生を防止することができる。
本発明では特に、当該すべり軸受の受け部及び断熱手段の各々は、軸部及び受け部間に、例えばエンジンオイル等の潤滑流体を供給可能な流体供給孔を有している。尚、流体供給孔は、円筒形状であってもよいし、角筒形状であってもよい。受け部の流体供給孔の軸方向に沿う方向から見て、受け部の流体供給孔の中心と断熱手段の流体供給孔の中心との間の距離は、受け部の温度が低くなる程大きくなる。
本願発明者の研究によれば、エンジンをクランキングする際に、加熱手段によりクランクシャフトの軸受を加熱しても、例えばトロコイド式のオイルポンプによりエンジンオイルが循環されることに起因して、クランクシャフト及び軸受間に充填されたエンジンオイルの温度が低下してしまうことが判明している。
しかるに本発明では、受け部及び断熱手段各々の流体供給孔が、受け部の流体供給孔の軸方向に沿う方向から見て、受け部の流体供給孔の中心と断熱手段の流体供給孔の中心との間の距離が、受け部の温度が低くなる程大きくなるように構成されている。具体的には例えば、断熱手段を構成する材料に、受け部を構成する材料の熱膨張率よりも大きな熱膨張率を有する材料を用いる。或いは、断熱手段を構成する材料に、受け部を構成する材料の熱膨張率よりも小さな熱膨張率を有する材料を用いる。前者の場合は、温度に起因して断熱手段が受け部よりも大きく変化することによって、後者の場合は、温度に起因して受け部が断熱手段よりも大きく変化することによって、受け部の流体供給孔の中心と断熱手段の流体供給孔の中心との間の距離が、受け部の温度が低くなる程大きくなる。
尚、いずれの場合も、受け部及び断熱手段間に、該受け部及び断熱手段の熱変形を補償するための間隙が設けられる。また、本発明では、潤滑流体の温度が、例えば摂氏80度である場合に、受け部の流体供給孔の中心と断熱手段の流体供給孔の中心とが一致するように、受け部及び断熱手段が配置されている。
上述の如く、受け部及び断熱手段各々の流体供給孔が構成されているため、当該すべり軸受をクランクシャフトの軸受に適用し、エンジンオイルの温度が比較的低い場合に、クランクシャフト及び受け部間に充填されたエンジンオイルの循環を抑制することができる。この結果、クランクシャフト及び受け部間に充填されたエンジンオイルを効率的に加熱することができ、比較的早期にクランクシャフト及び受け部間の摩擦を低減することができる。
他方、エンジンオイルの温度が比較的高くなった場合には、受け部の流体供給孔の中心と断熱手段の流体供給孔の中心と間の距離が小さくなるので、クランクシャフト及び受け部間に充填されたエンジンオイルが循環され易くなり、例えばクランクシャフト及び受け部等を冷却することができる。
加えて、例えば弁等の流体供給孔の開度を制御可能な機構を設けることなく、軸部及び受け部間に供給される潤滑流体の量を制御することができるので、当該すべり軸受の製造コスト等を抑制することができ、実用上非常に有利である。
尚、当該すべり軸受を、例えばエンジンのクランクシャフトの軸受に適用した場合、該エンジンの制御装置は、例えば次のように当該すべり軸受の加熱手段を制御する。即ち、制御装置は、温度センサを介して取得される温度が温度閾値より低いことを条件に、当該すべり軸受の受け部を加熱するように加熱手段を制御する。ここで、温度センサを介して取得される温度は、例えばエンジンオイルの温度、外気温、エンジンの冷却水の水温等である。
温度閾値は、温度センサを介して取得される温度に応じて適宜設定される温度である。例えば温度センサを介してエンジンオイルの温度が取得される場合、温度閾値は、実験的若しくは経験的に、又はシミュレーションによって、エンジンオイルの粘度と温度との関係を求め、該求められた関係に基づいて、エンジンをクランキングするための電力量が顕著に増加するエンジンオイルの粘度に対応する温度として、或いは、該温度より所定値だけ高い温度として設定すればよい。
本発明のすべり軸受の一態様では、前記加熱手段は、前記受け部の外周面に接している。
この態様によれば、受け部をより効率的に加熱することができ、実用上非常に有利である。
本発明のすべり軸受の他の態様では、前記加熱手段は、薄膜状である。
この態様によれば、当該すべり軸受の小型化を図ることができ、実用上非常に有利である。
本発明のすべり軸受の他の態様では、前記加熱手段は、PTCヒータである。
この態様によれば、オーバーヒートを防止することができると共に、電力消費量を抑制することができ、実用上非常に有利である。
或いは、本発明のすべり軸受の他の態様では、前記加熱手段は、熱電素子である。
この態様によれば、加熱手段が冷却手段としても機能し、受け部を加熱又は冷却することができる。このため、当該すべり軸受の温度を適切に保つことができ、実用上非常に有利である。
特に、例えば摂氏−30度等の極低温環境下におけるエンジンの始動性を向上させるために、比較的粘度の低いエンジンオイルを使用している場合は、エンジンオイルの温度が上昇することに起因して、エンジンオイルの粘度が油膜を形成することが困難になる粘度(例えば9cst)より低くなるおそれがある。このような場合であっても、熱電素子によって受け部を加熱又は冷却することによって、軸部及び受け部間に供給されるエンジンオイルの温度を適切に保つことができる。
本発明の作用及びその他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされよう。
以下、本発明のすべり軸受に係る実施形態を、図1乃至図4を参照して説明する。ここに、図1は、本実施形態に係るすべり軸受の構成を示す断面図である。尚、本実施形態では、一例として、当該すべり軸受をエンジンのクランクシャフトの軸受に適用している。
図1において、すべり軸受1は、クランクシャフト23を回動自在に支持する受け部11と、該受け部11の外周面に対向して配置され、受け部11を加熱可能な薄膜状のPTCヒータ12と、該PTCヒータ12の、受け部11の外周面と対向する側とは反対側に配置された遮熱材13とを備える。
すべり軸受1は、ベアリングキャップ22によりシリンダブロック21に取り付けられている。受け部11は、遮熱材13を構成する材料の熱膨張率よりも大きい熱膨張率を有する材料によって構成されている。PTCヒータ12は、制御回路40に電気的に接続されており、該制御回路40により受け部11を加熱するように制御される。ここで、制御回路40は、典型的には、ベアリングキャップ22の外部に配置されており、ベアリングキャップ22には、PTCヒータ12に電源を供給するための導電線が敷設されている。
尚、本実施形態に係る「PTCヒータ12」及び「遮熱材13」は、夫々、本発明に係る「加熱手段」及び「断熱手段」の一例である。また、図1においてクランクシャフト23は、紙面に対して垂直な方向に沿って延びている。
受け部11、PTCヒータ12、遮熱材13及びシリンダブロック21の各々には、エンジンオイル32を受け部11及びクランクシャフト23間に供給可能なオイル供給孔31が形成されている。ここに、本実施形態に係る「エンジンオイル32」は、本発明に係る「潤滑流体」の一例である。
例えばエンジンの始動時において、制御回路40により、受け部11を加熱するようにPTCヒータ12が制御されることによって、受け部11及びクランクシャフト23間に充填されたエンジンオイル32が加熱される。このため、受け部11及びクランクシャフト23間に充填されたエンジンオイル32の粘度が低下し、受け部11及びクランクシャフト23間に生じる摩擦を低減することができる。
本実施形態では特に、PTCヒータ12の外周側に遮熱材13が配置されている。このため、PTCヒータ12の熱が、シリンダブロック21及びベアリングキャップ22に伝わることを抑制することができる。従って、比較的早期に、受け部11及びクランクシャフト23間に充填されたエンジンオイル32の温度を上昇させることができる。更に、受け部11及びクランクシャフト23間に充填されたエンジンオイル32を効率的に加熱することができるので、比較的小型のPTCヒータ12によって十分な効果を得ることができる。即ち、PTCヒータ12の小型化を図ることができる。
この結果、比較的早期に、エンジンの回転数を、該エンジンを完爆可能な回転数に到達させることができる。従って、エンジンの始動性を向上させることができる。加えて、エンジンを始動させるまでに必要な電力量やエンジンに供給される燃料量を抑制することができる。
次に、本実施形態に係るオイル供給孔31について、図2及び図3を参照して説明を加える。ここに、図2は、通常時におけるオイル供給孔31の一部を拡大して示す(a)拡大断面図及び(b)受け部側から見た平面図であり、図3は、低温時におけるオイル供給孔31の一部を拡大して示す(a)拡大断面図及び(b)受け部側から見た平面図である。尚、本実施形態に係る「通常時」は、エンジンオイル32の温度が、例えば摂氏80度である時をいい、「低温時」は、外気温が、例えば摂氏−30度である時をいう。
図2及び図3に示すように、オイル供給孔31は、受け部11に形成された第1部分31a、及び遮熱材13に形成された第2部分31bを有している。ここに、本実施形態に係る「第1部分31a」及び「第2部分31b」は、夫々、本発明に係る「受け部の流体供給孔」及び「断熱手段の流体供給孔」の一例である。
図2(a)に示すように、通常時では、第1部分31aの軸心と第2部分31bの軸心とが一致している。また、図2(b)に示すように、通常時では、第1部分31aの軸方向に沿う方向から見て、第1部分31aの中心と第2部分31bの中心とが一致している。
ここで、「一致」とは、第1部分31aの軸心(又は中心)と第2部分31bの軸心(又は中心)とが完全に一致している場合に限らず、第1部分31aの軸心(又は中心)と第2部分31bの軸心(又は中心)とが、実践上一致しているとみなせる限りにおいて、第1部分31aの軸心(又は中心)と第2部分31bの軸心(又は中心)とがずれている場合も含んでよい。
他方、図3(a)に示すように、低温時では、第1部分31aの軸心と第2部分31bの軸心とが相互にずれている。また、図3(b)に示すように、低温時では、第1部分31aの軸方向に沿う方向から見て、第1部分31aの中心と第2部分31bの中心とが相互にずれている。
これは、上述の如く、受け部11が、遮熱材13を構成する材料の熱膨張率よりも大きい熱膨張率を有する材料によって構成されているためである。具体的には、低温になる程、受け部11が、遮熱材13よりも大きく変形する(即ち、縮む)ためである。従って、低温になる程、第1部分31aの軸心(又は中心)と第2部分31bの軸心(又は中心)との間の距離が大きくなる。
以上のようにオイル供給孔31が構成されているため、低温になる程、受け部11及びクランクシャフト23間に充填されたエンジンオイル32の循環が抑制されることとなる。このため、受け部11及びクランクシャフト23間に充填されたエンジンオイル32を効率的に加熱することができる。
他方、エンジンオイル32の温度が比較的高くなった場合には、受け部11及びクランクシャフト23間に充填されたエンジンオイル32が循環され易くなり、受け部11及びクランクシャフト23を冷却することができる。
次に、エンジンに係る摩擦について、図4を参照して説明する。ここに、図4(a)は、通常時における、エンジンに係る摩擦の発生源毎の割合を示す特性図の一例であり、図4(b)は、低温時における、エンジンに係る摩擦の発生源毎の割合を示す特性図の一例である。図中の(i)はピストン及びコンロッドで生じる摩擦を示しており、(ii)はクランクシャフト23で生じる摩擦を示しており、(iii)はオイルポンプで生じる摩擦を示しており、(iv)はバランスシャフトで生じる摩擦を示しており、(v)は動弁機構で生じる摩擦を示している。
図4(a)及び(b)において、特に注目すべきは、低温時(例えば、外気温が摂氏−30度)では、通常時(例えば、エンジンオイル32の温度が摂氏80度)に比べて、クランクシャフト23で生じる摩擦、オイルポンプで生じる摩擦及びバランスシャフトで生じる摩擦の、全体に占める割合が顕著に増加している点である。尚、本願発明者の研究によると、低温時におけるクランクシャフト23で生じる摩擦、オイルポンプで生じる摩擦及びバランスシャフトで生じる摩擦を合計した摩擦の大きさは、通常時の約10倍であることが判明している。
従って、本実施形態のようにすべり軸受1を、クランクシャフト23の軸受に適用して、比較的早期に受け部11及びクランクシャフト23間に充填されたエンジンオイル32を加熱することによって、クランクシャフト23で生じる摩擦を大きく低減することができる。即ち、低温環境下においてエンジンを始動する際に生じる摩擦を大きく低減することができる。更に、本実施形態に係るすべり軸受1を、バランスシャフトの軸受に適用すれば、低温環境下においてエンジンを始動する際に生じる摩擦を、より大きく低減することができる。
<変形例>
次に、本実施形態に係るすべり軸受の変形例について説明する。本変形例では、PTCヒータに代えて、本発明に係る「加熱手段」の他の例としての熱電素子が受け部の外周面に対向して配置されている。
このように構成すれば、受け部を加熱又は冷却することができ、すべり軸受1の温度(即ち、エンジンオイル32の温度)を適切に保つことができ、実用上非常に有利である。
尚、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うすべり軸受もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の実施形態に係るすべり軸受の構成を示す断面図である。 通常時におけるオイル供給孔の一部を拡大して示す(a)拡大断面図及び(b)受け部側から見た平面図である。 低温時におけるオイル供給孔の一部を拡大して示す(a)拡大断面図及び(b)受け部側から見た平面図である。 図4(a)は、通常時における、エンジンに係る摩擦の発生源毎の割合を示す特性図の一例であり、図4(b)は、低温時における、エンジンに係る摩擦の発生源毎の割合を示す特性図の一例である。
符号の説明
1…すべり軸受、11…受け部、12…PTCヒータ、13…遮熱材、21…シリンダブロック、22…ベアリングキャップ、23…クランクシャフト、31…オイル供給孔、31a…第1部分、31b…第2部分、32…エンジンオイル、40…制御回路

Claims (5)

  1. 軸部を回動自在に支持する受け部と、
    前記受け部の外周面に対向して配置され、前記受け部を加熱可能な加熱手段と、
    前記加熱手段の前記受け部の外周面と対向する側とは反対側に配置された断熱手段と
    を備え、
    前記受け部及び前記断熱手段の各々は、前記軸部及び前記受け部間に潤滑流体を供給可能な流体供給孔を有し、
    前記受け部の温度が低くなる程、前記受け部の流体供給孔の軸方向に沿う方向から見て、前記受け部の流体供給孔の中心と、前記断熱手段の流体供給孔の中心との間の距離が大きくなる
    ことを特徴とするすべり軸受。
  2. 前記加熱手段は、前記受け部の外周面に接していることを特徴とする請求項1に記載のすべり軸受。
  3. 前記加熱手段は、薄膜状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のすべり軸受。
  4. 前記加熱手段は、PTCヒータであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のすべり軸受。
  5. 前記加熱手段は、熱電素子であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のすべり軸受。
JP2008302244A 2008-11-27 2008-11-27 すべり軸受 Expired - Fee Related JP5098972B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008302244A JP5098972B2 (ja) 2008-11-27 2008-11-27 すべり軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008302244A JP5098972B2 (ja) 2008-11-27 2008-11-27 すべり軸受

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010127375A JP2010127375A (ja) 2010-06-10
JP5098972B2 true JP5098972B2 (ja) 2012-12-12

Family

ID=42327920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008302244A Expired - Fee Related JP5098972B2 (ja) 2008-11-27 2008-11-27 すべり軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5098972B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5563969B2 (ja) * 2010-12-08 2014-07-30 トヨタ自動車株式会社 すべり軸受およびそれを備える内燃機関の制御装置
JP5343992B2 (ja) * 2011-03-23 2013-11-13 株式会社豊田中央研究所 内燃機関の軸受構造
JP2013036436A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Taiho Kogyo Co Ltd エンジンの暖機装置
GB2512893B (en) 2013-04-10 2016-04-20 Ford Global Tech Llc An engine bearing block assembly

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02308119A (ja) * 1989-05-23 1990-12-21 Canon Inc 偏向走査モータ
JPH074424A (ja) * 1993-06-14 1995-01-10 Nissan Motor Co Ltd エンジンのクランク潤滑装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010127375A (ja) 2010-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4432898B2 (ja) 内燃機関の冷却装置
JP5098972B2 (ja) すべり軸受
US20150184576A1 (en) Engine cooling system
US8519578B2 (en) Starter generator stator having housing with cooling channel
CN103201476A (zh) 内燃机的冷却装置
JP2007247545A (ja) 可変圧縮比内燃機関
JP4821349B2 (ja) 潜熱蓄熱装置及びエンジン
JP6284412B2 (ja) 蓄熱式燃料加熱装置
JP2006029127A (ja) ピストン温度制御装置
JP4582029B2 (ja) 可変圧縮比内燃機関
US20140338857A1 (en) Cooling of an electric motor via heat pipes
US11408366B2 (en) Cylinder arrangement and method of cooling the cylinder arrangement
JP2006207540A (ja) 機関油供給装置
JP3598662B2 (ja) 冷却液および潤滑油の保温装置
JP5533153B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPH06173679A (ja) 潜熱蓄熱装置
JP2013036436A (ja) エンジンの暖機装置
WO2020013801A1 (en) Energy harvesting heat engine and actuator
JP2009121340A (ja) エンジンの冷却装置
US20120037131A1 (en) Pressure wave supercharger
CN107806354A (zh) 机油温控调节系统和方法
JP2008274867A (ja) エンジンの冷却装置及びエンジン
JP2011144698A (ja) 内燃機関の潤滑装置および内燃機関
JP2006316776A (ja) 内燃機関の潜熱蓄熱装置及び内燃機関
JP2008256310A (ja) 潜熱蓄熱装置及びエンジン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120327

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120828

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120910

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees