JP5089612B2 - 磁性トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真における静電荷像を顕像化するための画像形成方法或いはトナージェット法に使用される磁性トナーに関する。
近年は、電子写真用複写機及びプリンターの如き画像形成装置が広く普及するに従い、その用途も多種多様に広がり、その画像品質への要求も厳しくなってきている。例えば、オリジナル原稿を複写するための事務処理用複写機ということだけでなく、コンピューターの出力としてのデジタルプリンターやグラフィックデザインの如き高細密画像のコピー用、さらにはより信頼性が要求される軽印刷用途向けに使われはじめている。このような高精細な画質が強く求められる用途においては、ベタ部だけではなくハーフトーン部位での色調再現性が強く求められる。
磁性トナーを用いるシステムにおいて、黒色度の劣化した磁性酸化鉄粒子を用いた磁性トナーによって画像を形成すると、黒色の部分が赤味を帯びて所望の色味を再現できず、違和感を生じる等、色調再現性に問題が生じる場合があった。また、黒色度に差のある磁性酸化鉄粒子を用いると画像濃度ムラにより画質が低下する。
これらの問題は特にトナーの載り量の少ないハーフトーン部位で顕著になるため、高細密画像のコピー用や、軽印刷用途向けにおいてはさらなる改良が求められている。
また同時に、シャープネスな画像を長期に渡り安定的に得られることも強く求められているため、現像性が良好で且つ、カブリの無い広ラチチュード画像を安定的に形成することも必要となり、磁性トナーに要求される性能がより高度になってきている。
磁性一成分現像方法においては、用いられる磁性トナーの性能により形成される画像の品質が大きく左右される。磁性トナー粒子中には微粉末状の磁性酸化鉄粒子が相当量混合分散されているが、磁性酸化鉄粒子は、顔料としての作用と同時に磁性トナーの帯電特性にも影響を及ぼす。すなわち、磁性トナーの黒色度は磁性酸化鉄粒子の黒色度に依り決まり、また磁性酸化鉄粒子は、リークポイントとして作用するため、磁性酸化鉄粒子の電気特性や分散性は磁性トナーの電気特性に影響する。結果として、磁性トナーの現像特性及び耐久性に影響を与えるのである。そのため、従来から磁性トナー粒子に含有される磁性酸化鉄粒子に関して数々の提案が行われている。
磁性酸化鉄粒子、特に、マグネタイト粒子の如きFe(2+)を含有する磁性酸化鉄粒子の黒色度は、Fe(2+)の存在状態に左右される。しかしながら、この磁性酸化鉄粒子中のFe(2+)は、酸化されやすいため、製造後の時間が経つことによって酸化が進み、含有量が低下してしまう。その結果、黒色度が低下し、赤味が強くなり、また、帯電特性も変化する。
なお、本発明においては、磁性酸化鉄粒子のFe(2+)と記載した場合は2価の鉄原子を表し、FeO或いはFe2+として存在する鉄原子が含まれる。また、Fe(3+)と記載した場合は3価の鉄原子を表すものである。
黒色度が高く、且つ耐環境性に優れている磁性酸化鉄粒子を得る為に、特許文献1〜3では、磁性酸化鉄粒子全体に対して、黒味成分のFe(2+)の量を増量させる技術が開示されている。しかしながら、このような磁性酸化鉄粒子を用いた場合、還元処理を施したり、表面に微細構造を有したり、また酸素欠陥型の磁性酸化鉄粒子を用いているため、製造直後の黒色度はある程度高いものの、経時劣化に弱く、安定性に乏しい。そのため軽印刷のような長期に渡りドキュメントが保存されるような用途においては、黒色度の劣化が生じ易く好ましくない。
また、各種元素を磁性酸化鉄粒子に添加する技術に関しても開示されている。特許文献4、5には、Coを含む複合酸化鉄被覆層を有する磁性酸化鉄粒子が記載され、特許文献6には、Znを含む複合酸化鉄被覆層を有する磁性酸化鉄粒子が記載されている。また、特許文献7には、Mn、Zn、Cu、Ni、Co、Mg等の如き元素を含む複合酸化鉄を含有する磁性酸化鉄粒子が記載され、特許文献8には、Siを含む被覆層を有する磁性酸化鉄粒子、特許文献9には、Tiを含む磁性酸化鉄粒子が記載されている。
これらの添加元素の役割は、Fe(2+)が直接外界の雰囲気に触れないように粒子を添加元素で被覆したり、Fe(2+)の代わりに黒色度が低下しないような添加元素に置き換えたりすることにより、黒色度の劣化を抑制させている。
しかしながら、この様な方法で得られた磁性酸化鉄粒子では、黒色度の低下防止や経時劣化抑制の一定の効果はあるものの、磁性酸化鉄粒子に依って黒色度に差が生じ易く、画像に濃度ムラが発生し易い。また、ハーフトーン部位の黒色度向上に関して更なる改良が必要である。
また、磁性トナー粒子中での磁性酸化鉄粒子の分散性を制御することで現像性を改良する方法も提案されており、磁性トナーの誘電正接を規定することにより磁性酸化鉄粒子の分散性を制御する提案もある。
特許文献10では、磁性酸化鉄粒子内部にケイ素を含有し、かつ磁性酸化鉄粒子の表面がケイ素及び亜鉛を含有する複合酸化鉄にて被覆された磁性酸化鉄粒子を用いることで、磁性トナーの誘電特性を制御している。しかし、ハーフトーン部位の黒色度向上させ、更に現像性が良好でカブリが抑制された画像を得るには改良の余地があった。
特許第2992907号公報 特許第3239220号公報 特開2001−002426号公報 特開平6−100317号公報 特開平8−133744号公報 特開平8−133745号公報 特開平4−162050号公報 特開2006−133735号公報 特開2003−162089号公報 特開2003−195560号公報
本発明の目的は、上記問題点を解消した磁性トナーを提供することにある。
即ち、本発明の目的は、現像性が良好で、カブリが抑制され、ハーフトーン部位においても黒色度が高く、濃度ムラの抑制された画像を安定的に形成可能な磁性トナーを提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、結着樹脂及び磁性酸化鉄粒子を少なくとも含有する磁性トナー粒子を有する磁性トナーであって、
前記磁性酸化鉄粒子は、前記磁性酸化鉄粒子を酸水溶液に溶解し溶解液を得、前記磁性酸化鉄粒子が全て溶解された溶解液中に含まれるFe元素量を総Fe元素量としたときに、前記総Fe元素量の10質量%が溶解液に存在する状態まで前記磁性酸化鉄粒子が溶解された溶解液(Fe元素溶解率10質量%溶解液)中に含まれるFe元素量に対する前記Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe(2+)量の割合Xが35質量%以上44質量%以下であり、
前記磁性酸化鉄粒子は、前記磁性酸化鉄粒子が全て溶解された溶解液中に含まれるFe(2+)量から前記Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe(2+)量を差し引いた値Cを、前記総Fe元素量から前記Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe元素量を差し引いた値Dで除した値(C/D)をYとしたときに、前記Xの前記Yに対する比(X/Y)が、1.00より大きく1.30以下であり、
前記磁性トナーは、温度40℃で測定される誘電正接が下記条件(a)乃至(c)を満足することを特徴とする磁性トナー。
(a)周波数10,000Hzにおける誘電正接Aが1.0×10−6以上1.0×10−1以下。
(b)周波数1,000Hzにおける誘電正接Bが1.0×10−6以上1.0×10−1以下。
(c)誘電正接Aの誘電正接Bに対する比(A/B)が0.10以上10.00以下。
に関する。
本発明者らは、磁性トナーに使用される構成材料に関して検討を進めた結果、磁性酸化鉄粒子の表面近傍におけるFe(2+)の割合と、磁性トナーの誘電特性を制御することで、上記問題点を解消した磁性トナーが得られることを見出した。
本発明においては、現像性の向上、カブリ改善、ハーフトーン部位の黒色度の向上及び濃度ムラの改善を満足させるべく、磁性酸化鉄粒子のFe(2+)量と磁性酸化鉄粒子の誘電特性について検討を行った。
黒色度を向上させるためには、磁性酸化鉄粒子のFe(2+)の含有量を高めることが有効である。しかしながら、磁性酸化鉄粒子全体のFe(2+)の量を一定以上に高めることは困難であり、従来、本発明で規定されるような磁性酸化鉄粒子を得ることはできなかった。また、現像性が良好でカブリの無い高品位な画像を長期に渡り安定的に得るためには、磁性トナーの摩擦帯電性をできるだけ均一にして、且つ安定化させることが重要である。そのためには、磁性トナーの誘電特性と、磁性トナー粒子中に存在する磁性酸化鉄粒子のFe(2+)の関係を最適化する必要がある。
そこで、本発明者等は、磁性酸化鉄粒子の表面近傍におけるFe(2+)の分布状態と磁性トナーの誘電特性の関係に着目し、鋭意検討を進めた。
その結果、色味への寄与率が高い磁性酸化鉄粒子の表面近傍のFe(2+)の量を選択的に高めることで効果的に黒色度を向上させ、ハーフトーン部位においても良好な黒色度を有し、濃度ムラを解消出来ることを見出した。
すなわち、本発明に係る磁性酸化鉄粒子は、該磁性酸化鉄粒子を酸水溶液に溶解し溶解液を得、該磁性酸化鉄粒子が全て溶解された溶解液中に含まれるFe元素量を総Fe元素量としたときに、該総Fe元素量の10質量%が溶解液に存在する状態まで該磁性酸化鉄粒子が溶解された溶解液(Fe元素溶解率10質量%溶解液)中に含まれるFe元素量に対する該Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe(2+)量の割合Xが34質量%以上50質量%以下であり、好ましくは35質量%以上44質量%以下であることを特徴とする。上記Fe元素溶解率10質量%溶解液におけるFe元素溶解率とは磁性酸化鉄粒子の位置情報を表す指標である。すなわち、Fe元素溶解率0質量%溶解液とは、磁性酸化鉄粒子が全く溶解されていない溶解液のことであり、Fe元素溶解率100質量%溶解液とは、磁性酸化鉄粒子が完全に溶解された溶解液のことである。即ち、Fe元素溶解率100質量%溶解液の時点が意味する位置情報としては、磁性酸化鉄粒子の中心を意味することとなる。つまり、Fe元素溶解率10質量%溶解液(上記総Fe元素量の10質量%が溶解液に存在する状態まで該磁性酸化鉄粒子が溶解された溶解液)に含まれるFe元素量とは、磁性酸化鉄粒子の表面から10質量%の範囲に存在するFe元素量を意味する。そして、上記割合Xとは、磁性酸化鉄粒子の表面から10質量%の範囲に存在するFe元素量に占めるFe(2+)の割合である。
割合Xが上記の範囲内にある場合、ハーフトーン部の黒色度を良好に維持でき、濃度ムラの発生を抑制できる。また、酸化の影響も受けにくく、良好な安定性が得られる。さらには、摩擦帯電性のバランスを良好に維持でき、耐久時の画像濃度の低下を抑制できる。
該磁性酸化鉄粒子は、上記磁性酸化鉄粒子が全て溶解された溶解液中に含まれるFe(2+)量から上記Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe(2+)量を差し引いた値Cを、上記総Fe元素量から上記Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe元素量を差し引いた値Dで除した値(C/D)をYとしたときに、該Xの該Yに対する比(X/Y)が、1.00より大きく1.30以下であることが好ましく、より好ましくは1.00より大きく1.20以下である。
比(X/Y)は、磁性酸化鉄粒子表面の内部に対するFe(2+)存在割合比を示す。X/Yが上記の範囲内にある場合には、内部におけるFe(2+)の量も適当であるため、より良好な摩擦帯電を行うことが可能となり、またカブリや濃度ムラの発生を良好に抑制できる。
そして、このような磁性酸化鉄粒子を用いた上で、磁性トナーの誘電特性を特定の条件を満たすように調整することで、磁性トナーの摩擦帯電性を均一に、且つ安定化し得ることを見出した。
本発明の磁性トナーは、温度40℃で測定される誘電正接が下記条件(a)乃至(c)を満足する。
(a)周波数10,000Hzにおける誘電正接Aが1.0×10−6以上1.0×10−1以下。
(b)周波数1,000Hzにおける誘電正接Bが1.0×10−6以上1.0×10−1以下。
(c)誘電正接Aの誘電正接Bに対する比(A/B)が0.10以上10.00以下。
なお、周波数10,000Hzにおける誘電正接Aは、1.0×10−5以上1.0×10−2以下が好ましく、周波数1,000Hzにおける誘電正接Bは、1.0×10−5以上1.0×10−2以下が好ましく、A/Bは、0.30以上7.00以下が好ましい。
誘電正接が、上記(a)及び(b)を満たすということは、磁性トナー粒子中に磁性酸化鉄粒子が均一に近い状態で分散されていることを表す。また(c)を満足することは誘電正接の周波数依存性が低いことを示す。
なお、上記誘電正接A、誘電正接B及び比(A/B)は、用いる結着樹脂の種類や組成(特に、後述する高軟化点樹脂(H)と低軟化点樹脂(L)との比)を変えることで上記範囲に調節することが可能である。
磁性トナー粒子中に磁性酸化鉄粒子を均一に分散させることにより、現像性を改善し、カブリを良好に抑制できるようになる。また誘電正接の周波数依存性が低いことは以下のメリットを有する。即ち、磁性ジャンピング現像法では、現像時にACバイアスを現像スリーブに印加するが、この周波数が一般的にkHzオーダーであり、本発明の誘電正接の測定周波数と同等レベルである。つまり、誘電正接の周波数依存性が低いことは、磁性トナーが現像条件に依らず安定な現像特性を有することを示す。
また、誘電正接A及びBが上記の範囲内にある場合には、良好な摩擦帯電性が得られやすく、カブリの発生や耐久時の画像濃度の低下を抑制できる。
本発明者等は、表面近傍のFe(2+)量を高めた磁性酸化鉄粒子を用い、更に、磁性トナーの誘電特性を特定のものとすることで、磁性トナーの摩擦帯電性をより均一に、且つ長期に渡り安定化させることを見出した。その結果、現像性が良好で、カブリが抑制された高品位な画像を長期に渡り安定的に得ることが可能となった。
表面近傍のFe(2+)量を高めた磁性酸化鉄粒子を特定の誘電特性を有する磁性トナーに用いることで、上記の効果が得られることは、理論的には明確化されていてないが以下のように推察される。
表面近傍のFe(2+)量を本発明で規定した範囲内とした磁性酸化鉄粒子を磁性トナーに用いることで、Fe(2+)とFe(3+)との電荷授受が磁性酸化鉄粒子の表面近傍で効率的に行われる。その結果、磁性酸化鉄粒子中の電荷移動がスムーズになり、磁性トナーとしての摩擦帯電性がより均一になり、且つ安定化すると考えられる。そして、トナーとしては、現像性が良好で且つカブリが抑制された高品位な画像を長期に渡り安定的に得ることが可能となる。これらの効果は、特に磁性トナー粒子中に磁性体が均一に分散され、且つ誘電特性の周波数依存性が低い磁性トナーにおいて相乗的に発現される。
Fe(2+)の割合Xを安定的に本発明の範囲内に制御するには、磁性酸化鉄粒子のコア粒子に特定の種類の金属元素を含有させ、且つコア粒子の表面に特定の種類の金属元素を含む被覆層を形成することが好ましい。
そして、摩擦帯電性と耐熱性とを両立できる点で、磁性酸化鉄粒子のコア粒子にケイ素や亜鉛を含有させ、磁性酸化鉄粒子の表面にケイ素、アルミニウム或いは亜鉛を含む被覆層を形成することがより好ましい。特に好ましくは、コア粒子にケイ素を含有させ、表面にケイ素及びアルミニウムを含む被覆層を形成することが挙げられる。
また、磁性酸化鉄粒子のコア粒子に含まれるケイ素の量は、磁性酸化鉄粒子全体に対し、ケイ素元素として0.20質量%以上1.50質量%以下が好ましく、より好ましくは、0.25質量%以上、1.00質量%である。
また、該被覆層に含まれるケイ素の量は、磁性酸化鉄粒子の全体に対し、ケイ素元素として0.05質量%以上0.50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.10質量%以上、0.25質量%以下である。
さらに、被覆層に含まれるアルミニウムの量が磁性酸化鉄粒子の全体に対しAlとして0.05質量%以上0.50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.10質量%以上、0.25質量%以下である。
また、磁性酸化鉄粒子は、磁性トナー粒子中への分散性や黒味の面から、八面体形状であることがより好ましい。
また、磁性酸化鉄粒子は、個数平均一次粒子径が0.10μm以上0.30μm以下であることが好ましく、0.10μm以上0.20μm以下であることがより好ましい。
磁性酸化鉄粒子の個数平均一次粒子径を上記範囲に制御することで、磁性トナー粒子中により均一に分散されやすくなる。そのため、効果的にハーフトーン部位の黒色度を向上させ、濃度ムラを解消することができ、更にカブリの抑制された高品位な画像を長期にわたってより安定して得ることができるようになる。また、磁性酸化鉄粒子を介した電荷移動が良好に行われるようにもなる。更に、Fe(2+)の酸化を抑制することができ、この観点からも良好な黒味が得られるようになる。
また、磁性酸化鉄粒子は、外部磁場795.8kA/mにおける磁化の値が86.0Am/kg以上であることが好ましく、より好ましくは87.0Am/kg以上である。
一方、磁性酸化鉄粒子は、外部磁場795.8kA/mにおける磁化の値が91.0Am/kg以下であることが好ましく、より好ましくは90.0Am/kg以下である。
なお、上記磁化の値は、Fe(2+)の量を増やすことによって高めることができ、また、磁性酸化鉄粒子内部に含有されるケイ素や亜鉛の如き金属元素の量を調整することで上記範囲に調節することが可能である。
上記磁化の値が上記範囲にある場合、現像スリーブ上における磁気穂立ちの形成が特に良好となり、良好な現像性が得られ、カブリの発生を良好に抑制できる。
また、磁性酸化鉄粒子は、結着樹脂100質量部に対して、20質量部以上150質量部以下の量で用いられるのが好ましく、より好ましくは50質量部以上120質量部以下である。磁性酸化鉄粒子を上記の範囲で用いた場合には、良好な黒色度と現像性の両立をより良好に達成することができる。
本発明で用いられる磁性酸化鉄粒子の製造方法は、一般的なマグネタイト粒子の製造方法を用いても特に問題は無いが、特に好ましい製造方法について、以下、具体的に説明する。
本発明に用いる磁性酸化鉄粒子は、例えば、第一鉄塩水溶液とアルカリ溶液とを中和混合して得られた水酸化第一鉄スラリーを酸化して製造することができる。
第一鉄塩としては、水可溶性塩であれば利用でき、例えば、硫酸第一鉄、塩化第一鉄を挙げることができる。そして、好ましくは、この第一鉄塩に、最終的な磁性酸化鉄粒子総量に対して、ケイ素元素換算で0.20質量%以上1.50質量%以下となるように水溶性ケイ酸塩(例えばケイ酸ナトリウム)を添加し、混合する。
次に、得られたケイ素成分を含有する第一鉄塩水溶液とアルカリ溶液とを中和混合して、水酸化第一鉄スラリーを生成させる。
ここでアルカリ溶液は、水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液の如き水酸化アルカリ水溶液を用いることが出来る。
水酸化第一鉄スラリーを生成させる際のアルカリ溶液量は、求める磁性酸化鉄粒子の形状に応じて調整すればよい。具体的には、水酸化第一鉄スラリーのpHが8.0未満となるように調整すれば球状粒子が得られる。また、pH8.0以上9.5以下となるように調整すれば六面体状粒子が得られ、pH9.5を超えるように調整すれば八面体状粒子が得られるので、適宣調整する。
こうして得られた水酸化第一鉄スラリーから酸化鉄粒子を得るために、酸化性ガス、好ましくは空気をスラリー中に吹き込みながら酸化反応を行う。酸化性ガスの吹込み中はスラリーを加熱して、60〜100℃、特に80〜95℃に保つことが好ましい。
磁性酸化鉄粒子における上記割合Xを本発明の範囲内に制御するには、前記の酸化反応を制御することが挙げられる。具体的には、水酸化第一鉄の酸化の進行に合わせて酸化性ガスの吹き込み量を漸次減少させ、最終段階での吹き込み量を少なくすることが好ましい。このように多段階の酸化反応を行うことで酸化鉄粒子の表面のFe(2+)量を選択的に高めることが可能となる。酸化性ガスとして空気を用いる場合には、鉄元素100モルを含有するスラリーに対して、例えば、吹き込み量を以下のように制御することが好ましい。尚、吹き込み量は、下記の範囲で、漸次減少させる。
・水酸化第一鉄の50%が酸化鉄となるまで:10〜80リットル/min、好ましくは10〜50リットル/min。
・水酸化第一鉄の50%より高く75%以下が酸化鉄となるまで:5〜50リットル/min、好ましくは5〜30リットル/min。
・水酸化第一鉄の75%より高く90%以下が酸化鉄となるまで:1〜30リットル/min、好ましくは2〜20リットル/min。
・水酸化第一鉄の90%超が酸化鉄である段階:1〜15リットル/min、特に2〜8リットル/min。
次に、得られた酸化鉄粒子のスラリーにケイ酸ナトリウム水溶液と硫酸アルミニウム水溶液を同時に投入し、pHを5以上9以下に調整し、粒子の表面にケイ素及びアルミニウムを含む被覆層を形成する。
得られた被覆層を有する磁性酸化鉄粒子のスラリーに対して、常法のろ過、洗浄、乾燥、粉砕処理を行い、磁性酸化鉄粒子を得る。
また、磁性酸化鉄粒子は磁性トナー粒子中への微分散性を向上させる目的で、製造時のスラリーにせん断をかけ、磁性酸化鉄粒子を一旦ほぐす処理を施すことが好ましい。
次に、本発明の磁性トナーに用いられる結着樹脂について記載する。結着樹脂としては、例えば、以下のものを用いることができる。スチレン系樹脂、スチレン系共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂。中でも好ましく用いられる樹脂として、スチレン系共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂とスチレン系共重合樹脂との混合物、またはポリエステル系ユニットとスチレン系共重合樹脂ユニットとが一部反応したハイブリッド樹脂。
上記ポリエステル樹脂、或いは上記ハイブリッド樹脂におけるポリエステル系ユニットを構成するモノマーとしては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
アルコール成分としては、例えば、以下のものが挙げられる。エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェールA、下記(I−1)式で表されるビスフェノール誘導体及び下記(I−2)式で示されるジオール類。
Figure 0005089612
酸成分としては、例えば、以下のものが挙げられる。フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸の如きベンゼンジカルボン酸類またはその無水物;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類またはその無水物;炭素数6以上18未満のアルキル基またはアルケニル基で置換されたこはく酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸またはその無水物。
また、上記ポリエステル樹脂或いはポリエステル系ユニットは、三価以上の多価カルボン酸またはその無水物及び/または三価以上の多価アルコールによる架橋構造を含むことが好ましい。三価以上の多価カルボン酸またはその無水物としては、例えば、以下のものが挙げられる。1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸及びこれらの酸無水物または低級アルキルエステル。三価以上の多価アルコールとしては、例えば、以下のものが挙げられる。1,2,3−プロパントリオール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール。中でも、環境変動による摩擦安定性が高いために、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸及びその無水物の如き芳香族系アルコールが特に好ましい。
上記スチレン系共重合樹脂或いはハイブリッド樹脂のスチレン系共重合樹脂ユニットを構成するビニル系モノマーとしては、例えば、次の化合物が挙げられる。
スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの如きスチレンの誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如き不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体。
さらに、以下のものが挙げられる。マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマー。
さらに、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートの如きアクリル酸またはメタクリル酸エステル類;4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有するモノマーが挙げられる。
スチレン系共重合樹脂或いはスチレン系共重合樹脂ユニットは、ビニル基を2個以上有する架橋剤で架橋された架橋構造を有してもよい。この場合に用いられる架橋剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。芳香族ジビニル化合物(ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン);アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類(エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールアクリレート、1,6−へキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの);エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類(例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレー卜をメタクリレートに代えたもの);芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で緒ばれたジアクリレート化合物類[ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの];ポリエステル型ジアクリレート化合物類(日本化薬社製「MANDA」)。
多官能の架橋剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート。
これらの架橋剤は、モノマー成分100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上10質量部以下、さらに好ましくは0.03質量部以上5質量部以下用いることができる。
これらの架橋剤のうち、結着樹脂に定着性、耐オフセット性の点から好適に用いられるものとして、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類が挙げられる。
上記スチレン系共重合樹脂或いはスチレン系共重合樹脂ユニットの重合に用いられる重合開始剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カーバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2−アゾビス(2−メチルプロパン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパ−オキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドの如きケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエイト、tert−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエイト、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエイト、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−tert−ブチルパーオキシイソフタレート、tert−ブチルパーオキシアリルカーボネート、tert−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−プチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、ジ−tert−ブチルパーオキシアゼレート。
結着樹脂としてハイブリッド樹脂を用いる場合には、スチレン系共重合樹脂ユニット及び/またはポリエステル系ユニット中に、両ユニットと反応し得るモノマー成分を含ませることが好ましい。ポリエステル系ユニットを構成するモノマーのうちスチレン系共重合樹脂ユニットと反応し得るものとしては、例えば、フタル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸またはその無水物が挙げられる。スチレン系共重合樹脂ユニットを構成するモノマーのうちポリエステル系ユニットと反応し得るものとしては、カルボキシル基またはヒドロキシ基を有するものや、アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル類が挙げられる。
スチレン系共重合樹脂ユニットとポリエステル系ユニットの反応生成物を得る方法としては、先に挙げたスチレン系共重合樹脂ユニット及びポリエステル系ユニットのそれぞれと反応しうるモノマー成分を含むポリマーが存在しているところで、どちらか一方もしくは両方のユニットの重合反応をさせることにより得る方法が好ましい。
このハイブリッド樹脂においては、ポリエステル系ユニットとスチレン系共重合樹脂ユニットとの質量比は、50/50から90/10であることが好ましく、より好ましくは60/40から85/15である。ポリエステル系ユニットとスチレン系共重合樹脂ユニットとの比率が上記の範囲内であると、良好な摩擦帯電性が得られやすく、保存性や離型剤の分散性も好適になりやすい。
また、上記結着樹脂は、定着性の観点から結着樹脂のテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される重量平均分子量Mwが5000以上100万以下、重量平均分子量Mwの数平均分子量Mnに対する比Mw/Mnが1以上50以下であることが好ましい。
また、上記結着樹脂のガラス転移温度は、定着性及び保存性の観点から45℃以上60℃以下であることが好ましく、より好ましくは45℃以上58℃以下である。
また、上記のような結着樹脂を単独で使用してもよいが、軟化点の異なる2種類の高軟化点樹脂(H)と低軟化点樹脂(L)とを、質量比H/Lが100/0から30/70、好ましくはH/Lが100/0から40/60の範囲で混合して使用しても良い。高軟化点樹脂とは軟化点100℃以上の樹脂を示し、低軟化点樹脂とは軟化点100℃未満の樹脂を示す。このような系では、磁性トナーの分子量分布の設計を比較的容易に行うことができ、幅広い定着領域を持たせることができるので好ましい。また、上記の範囲であれば、混錬時の適度なシェアがかかるため、良好に磁性酸化鉄粒子を該結着樹脂に分散させることができる。
本発明の磁性トナーには、離型性を得るために必要に応じて離型剤(ワックス)を用いることができる。該ワックスとしては、磁性トナー粒子中での分散のしやすさ、離型性の高さから、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスが好ましく用いられる。必要に応じて一種または二種以上の離型剤を、併用してもかまわない。例としては次のものが挙げられる。
酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したもの。さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;プラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;長鎖アルキルアルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
特に好ましく用いられる離型剤としては、脂肪族炭化水素系ワックスが挙げられる。このような脂肪族炭化水素系ワックスとしては、以下のものが挙げられる。アルキレンを高圧下でラジカル重合し、又は低圧下でチーグラー触媒を用いて重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;一酸化炭素及び水素を含む合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から得られる合成炭化水素ワックス及びそれを水素添加して得られる合成炭化水素ワックス;これらの脂肪族炭化水素系ワックスをプレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により分別したワックス。中でも、分岐が少なくて小さい直鎖状飽和炭化水素であることが好ましく、特にアルキレンの重合によらない方法により合成された炭化水素がその分子量分布からも好ましい。
使用できる離型剤の具体的な例としては、例えば、以下のものが挙げられる。ビスコール(登録商標)330−P、550−P、660−P、TS−200(三洋化成工業社);ハイワックス400P、200P、100P、410P、420P、320P、220P、210P、110P(三井化学社);サゾールH1、H2、C80、C105、C77(サゾール社);、HNP−1、HNP−3、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12(日本精蝋株式会社);ユニリン(登録商標)350、425、550、700、ユニシッド(登録商標)350、425、550、700(東洋ペトロライト社);木ろう、蜜ろう、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス(株式会社セラリカNODA)。
該離型剤を添加するタイミングは、磁性トナー粒子の製造中の溶融混練時であっても良いが、結着樹脂の製造時であっても良く、既存の方法から適宜選ばれる。また、これらの離型剤は単独で使用しても併用しても良い。
該離型剤は結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下添加することが好ましい。上記の範囲内であれば、離型効果を十分に得ることができ、また、磁性トナー粒子中における良好な分散性を得ることができ、感光体への磁性トナー付着や現像部材やクリーニング部材の表面汚染を抑制することができる。
本発明の磁性トナーには、その摩擦帯電性を安定化させるために電荷制御剤を含有させることができる。電荷制御剤の添加量は、その種類や他の磁性トナー粒子構成材料の物性によっても異なるが、一般に、結着樹脂100質量部当たり0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましく、0.1質量部以上5質量部以下であることがより好ましい。
電荷制御剤としては、磁性トナーを負帯電性に制御するものと、正帯電性に制御するものとがあり、磁性トナーの種類や用途に応じて種々のものを一種又は二種以上用いることができる。
磁性トナーを負帯電性に制御するものとしては、例えば、以下のものが挙げられる。有機金属錯体(例えば、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体);芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ジカルボン酸の金属錯体又は金属塩。その他にも、磁性トナーを負帯電性に制御するものとしては、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩や無水物;エステル類やビスフェノール等のフェノール誘導体が挙げられる。この中でも特に、安定な帯電性能が得られる芳香族ヒドロキシカルボン酸の金属錯体又は金属塩が好ましく用いられる。また、上記のものに加えて、電荷制御樹脂も用いることができる。
磁性トナーを正帯電性に制御するものとしては、例えば、以下のものが挙げられる。ニグロシン及び脂肪酸金属塩による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の四級アンモニウム塩、及びこれらの類似体;ホスホニウム塩の如きオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン酸、フェロシアン化合物等);高級脂肪酸の金属塩。本発明ではこれらの一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でもニグロシン系化合物、四級アンモニウム塩等が特に好ましく用いられる。
使用できる電荷制御剤の具体的な例としては、例えば、以下のものが挙げられる。負帯電用としては、Spilon Black TRH、T−77、T−95(保土谷化学社);BONTRON(登録商標)S−34、S−44、S−54、E−84、E−88、E−89(オリエント化学社)が挙げられる。正帯電用としては、TP−302、TP−415(保土谷化学社);BONTRON(登録商標) N−01、N−04、N−07、P−51(オリエント化学社);コピーブルーPR(クラリアント社)が挙げられる。
また、磁性トナーにおいては、帯電安定性、現像性、流動性、耐久性向上のために磁性トナー粒子に外添剤を添加することが好ましく、特にシリカ微粉末を外添することが好ましい。
シリカ微粉末は、窒素吸着によるBET法による比表面積が30m/g以上(特に50m/g以上400m/g以下)の範囲内のものが好ましい。磁性トナー粒子100質量部に対してシリカ微粉体0.01質量部以上8.00質量部以下で用いることが好ましく、より好ましくは0.10質量部以上5.00質量部以下である。前記シリカ微粉末のBET比表面積は、例えば比表面積測定装置オートソーブ1(湯浅アイオニクス社製)、GEMINI2360/2375(マイクロメティリック社製)、トライスター3000(マイクロメティリック社製)を用いてシリカ微粉末の表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて算出することができる。
また、シリカ微粉末は、疎水化、摩擦帯電性コントロールの目的で未変性のシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、未変性のシリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシラン化合物又は、その他の有機ケイ素化合物の如き処理剤で処理されていることも好ましい。
磁性トナーには、必要に応じて他の外添剤を添加しても良い。このような外添剤としては、例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、流動性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラに対する離型剤、滑剤、研磨剤等の働きをする樹脂微粒子や無機微粒子が挙げられる。
例えば滑剤としては、ポリフッ化エチレン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末が挙げられ、中でもポリフッ化ビニリデン粉末が好ましい。
また研磨剤としては、酸化セリウム粉末、炭化ケイ素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末が挙げられ、中でもチタン酸ストロンチウム粉末が好ましい。
流動性付与剤としては、酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末が挙げられ、中でも疎水化処理したものが好ましい。
導電性付与剤としては、カーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化アンチモン粉末、酸化スズ粉末が挙げられる。
またさらに、逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用いることもできる。
本発明の磁性トナーの製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。
以下に粉砕法による製造例を説明するが、これに限定されるものではない。
先ず、結着樹脂及び磁性酸化鉄粒子、並びに必要に応じて着色剤、その他の添加剤を、ヘンシェルミキサー又は、ボールミルの如き混合機により十分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練する。冷却固化後、粉砕及び分級を行い、磁性トナー粒子を得る。更に、必要に応じて、磁性トナー粒子に外添剤をヘンシェルミキサーの如き混合機により十分混合し、磁性トナーを得る。
混合機としては、例えば、以下のものが挙げられる。ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)。
混練機としては、例えば、以下のものが挙げられる。KRCニーダー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)。
粉砕機としては、例えば、以下のものが挙げられる。カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル(ターボエ業社製);スーパーローター(日清エンジニアリング社製)。
分級機としては、例えば、以下のものが挙げられる。クラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラシファイアー(セイシン企業社製);ターボクラッシファイアー(日清エンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチックエ業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)。
粗粒子をふるい分けるために用いられる篩い装置としては、以下のものが挙げられる。ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社製);ターボスクリーナー(ターボエ業社製);ミクロシフター(槙野産業社製);円形振動篩い。
本発明の磁性トナーに係る物性の測定方法は以下に示す通りである。後述の実施例もこの方法に基づいている。
(1)Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe元素量に占めるFe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe(2+)量の割合Xの求め方。
3.8リットルの脱イオン水に試料である磁性酸化鉄粒子25gを加え、ウォーターバスで温度40℃に保ちながら撹拌速度200回転/minで撹拌する。このスラリー中に特級塩酸試薬(濃度35%)424mlを脱イオン水に溶解した塩酸水溶液1250mlを加え、撹拌下、磁性酸化鉄粒子を溶解する。溶解開始から磁性酸化鉄粒子が全て溶解して透明になるまで、10分毎に塩酸水溶液50mlを分散する磁性酸化鉄粒子ごとサンプリングし、直ちに0.1μmメンブランフィルターで濾過して、濾液を採取する。採取した濾液の25mlを用いて、融合プラズマ(ICP)発光分析装置(IPC−S2000、島津製作所製)によってFe元素の定量を行う。そして、の採取された各溶解液(濾液サンプル)中に含まれるFe元素量の、磁性酸化鉄粒子が全て溶解された溶解液中に含まれるFe元素量(総Fe元素量)に対する割合(Fe元素溶解率、質量%)を以下の計算式によって算出する。
Figure 0005089612
また、各溶解液中に含まれるFe(2+)の濃度は採取した濾液サンプルの残り25mlを用いて測定する。この25mlの液に脱イオン水75mlを加えて試料を調製して、指示薬としてジフェニルアミンスルホン酸ナトリウムを加える。そして0.05モル/リットルの重クロム酸カリウムを用いて酸化還元滴定し、該試料が青紫色に着色したところを終点として滴定量を求め、滴定量から、Fe(2+)(mg/リットル)濃度を算出する。
上述の方法で求めた各採取溶解液(濾液サンプル)中のFe(鉄)元素濃度と、同じ時点での濾液サンプルより求められたFe(2+)の濃度とを用いて、下式から、その溶解液(濾液)が採取された時点でのFe(2+)量の割合(質量%)を算出する。
Figure 0005089612
そして、各採取溶解液(濾液サンプル)について、得られたFe元素溶解率とFe(2+)量の割合とをプロットし、各点を滑らかに結んで、Fe元素溶解率対Fe(2+)量の割合のグラフを作成する。このグラフを用いて、Fe元素溶解率が10質量%である溶解液中に含まれるFe元素量に対するFe元素溶解率が10質量%である溶解液中に含まれるFe(2+)量の割合、即ち、Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe元素量に対するFe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe(2+)量の割合X(質量%)を求める。
(2)磁性トナーの誘電正接の求め方。
磁性トナーの誘電正接は、4284AプレシジョンLCRメータ(ヒューレット・パッカード社製)を用いて、1,000Hz及び1MHzの周波数で校正後、周波数10,000Hz及び周波数1,000Hzにおける複素誘電率の測定を行い、得られる測定値より誘電損失(tanδ=ε”/ε’)を算出する。試料の作成及びセッティングは以下のようにして行った。
磁性トナーは、1.0g秤量し、19600kPa(200kgf/cm2)の荷重を1分間かけて成形し、直径25mm、厚さ2mm以下(好ましくは0.5mm以上1.5mm未満)の円盤状の測定試料にする。この測定試料を直径25mmの誘電率測定治具(電極)を装着したARES(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー社製)に装着し、温度70℃まで加熱し、固定する。その後、温度40℃まで冷却し、0.49N以上1.96N以下(50g以上200g以下)の荷重をかけた状態で、温度40℃一定とし、周波数1,000Hz及び1MHzで測定することにより得られる。尚、測定温度の40℃は現像部位における雰囲気温度に相当し、該温度における誘電特性を測定することで、現像時における状態をシミュレーション評価することが可能となる。
(3)上記比(X/Y)の算出方法。
割合Xに関しては、上述した方法により求める。
割合Yは、上記磁性酸化鉄粒子が全て溶解された溶解液中に含まれるFe(2+)量から上記Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe(2+)量を差し引いた値Cを、上記総Fe元素量から上記Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe元素量を差し引いた値Dで除した値(C/D)とする。即ち下記式で表される。
Figure 0005089612
上記により算出した割合X、Yを用いて(XをYで除して)、比(X/Y)を算出する。
(4)磁性酸化鉄粒子の総異種元素(例えばケイ素)含有量の定量方法。
サンプル(磁性酸化鉄粒子)1.00gに特級塩酸試薬(濃度35%)16mlが溶解した塩酸水溶液26mlを加え、サンプルを加熱(80℃以下)溶解し、その後室温まで放冷する。特級フッ酸試薬(濃度4%)2mlを溶解したフッ酸水溶液を4ml添加後、20分放置する。Triton X−100(10%濃度)(ACROS ORGANICS社製)を10ml添加後、100mlポリメスフラスコへ移し、純水を添加し、全溶液を100mlに合わせ、試料溶液を調製する。
島津製作所製プラズマ発光分析装置ICP−S2000を使用し、上記試料溶液中の異種元素(例えばケイ素)量を定量する。
(5)被覆層中の異種元素(例えばケイ素、アルミニウム)量の定量方法。
サンプル(磁性酸化鉄粒子)0.900gを秤量し、1モル/リットル−NaOH溶液25mlを加える。液を撹拌しながら温度45℃に加温し、磁性酸化鉄粒子表面の異種元素(例えばケイ素成分やアルミニウム成分)を溶解する。未溶解物を濾別した後、溶出液に純水を加えて125mlとし、試料溶液を調製する。試料溶液中に含まれるケイ素やアルミニウムを上記プラズマ発光分析装置(ICP−S2000)を用いて定量する。被覆層の異種元素(例えばケイ素成分やアルミニウム成分)は以下の式を用いて算出する。
Figure 0005089612
(6)磁性酸化鉄粒子のコア粒子部分の異種元素(例えば、ケイ素)量の定量方法。
上記(4)の総異種元素含有量と上記(5)の被覆層中の異種元素量の差を磁性酸化鉄粒子のコア粒子部分の異種元素量とした。
(7)磁性酸化鉄粒子の個数平均一次粒子径の測定方法。
走査型電子顕微鏡(倍率40000倍)で磁性酸化鉄粒子を観察し、200個の粒子のフェレ径を計測し、その個数平均粒子径を求める。本発明において、該走査型電子顕微鏡としては、S−4700(日立製作所製)を用いた。
(8)磁気特性の測定方法。
東英工業製振動試料型磁力計VSM−P7を使用し、試料温度25℃、外部磁場795.8kA/mにて測定した。
(9)結着樹脂の軟化点の測定方法。
結着樹脂の軟化点はJIS K 7210に示される測定方法に則り、流動特性評価装置(フローテスター)により測定される。具体的な測定方法を以下に示す。
流動特性評価装置(フローテスターCFT−500D 島津製作所社製)を用いて1cmの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1960N/m(20kg/cm)の荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これによりプランジャー降下量(流れ値)−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするとき、h/2に対する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
(10)結着樹脂のテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた分子量分布の測定方法。
温度40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント値との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、1×10以上1×10以下程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。例えば、東ソー社製TSK標準ポリスチレン(F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500)を使用する。
また、検出器はRI(屈折率)検出器を用いる。尚、カラムとしては市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、昭和電工社製のshodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807、800Pの組み合せや、東ソー社製のTSKgel G1000H(HXL)、G2000H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000H(HXL)、G5000H(HXL)、G6000H(HXL)、G7000H(HXL)、TSK guard columnの組み合せを用いる。
また、上記THF試料溶液は、以下のように調製する。結着樹脂を温度25℃で数時間放置した後、十分振とうしTHFとよく混ぜ(試料の合一体が無くなるまで)、更に12時間以上静置する。その時THF中への放置時間が24時間となるようにする。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ約0.5μm、例えばマイショリディスクH−25−2(東ソー社製)を用いる。)を通過させたものをGPCのTHF試料溶液とする。また、THF試料溶液濃度は、THFに可溶な樹脂成分が5mg/mlとなるように調整する。
(11)結着樹脂のガラス転移温度の測定方法。
示差走査型熱量計(DSC)、MDSC−2920(TA Instruments社製)を用いて、ASTM D3418−82に準じて、常温常湿下で測定する。
測定試料としては、2mg以上10mg以下、好ましくは約3mgを精密に秤量したものを用いる。これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用いる。測定温度範囲を30℃以上200℃以下とし、一旦、昇温速度10℃/minで30℃から200℃まで昇温した後、降温速度10℃/minで200℃から30℃まで降温し、再度、昇温速度10℃/minで200℃まで昇温させる。2回目の昇温過程で得られるDSC曲線において、比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、結着樹脂のガラス転移温度Tgとする。
(12)結着樹脂のTHF不溶分の測定。
1.0gの結着樹脂を秤量し(“W1”gとする)、円筒濾紙(例えば、東洋濾紙製No.86R)に入れてソックスレー抽出器にかけ、THF200mlを用いて20時間ソックスレー抽出する。その後、抽出された成分を温度40℃で20時間真空乾燥した後、秤量し(“W2”gとする)、以下の式に従って計算する。
THF不溶分(質量%)=〔(W1−W2)/W1〕×100
以下、実施例にもとづいて具体的に本発明について説明する。但し、これによって本発明の実施の態様がなんら限定されるものではない。
<結着樹脂A−1の製造例>
テレフタル酸 25mol%
ドデセニルコハク酸 15mol%
無水トリメリット酸 6mol%
前記式(I−1)で示されるビスフェノール誘導体 30mol%
(プロピレンオキサイド2.5mol付加物)
前記式(I−1)で示されるビスフェノール誘導体 24mol%
(エチレンオキサイド2.5mol付加物)
ポリエステルユニットを生成するためのモノマーとして、上記の酸成分及びアルコール成分及び触媒として2−エチルヘキサン酸錫を4つ口フラスコに仕込んだ。減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着し、窒素雰囲気下にて温度130℃の温度で攪拌しつつ、上記のポリエステルユニットを生成するためのモノマー成分100質量部に対し、下記に示すスチレン系共重合樹脂ユニットを生成するためのモノマー25質量部を重合開始剤(ベンゾイルパーオキサイド)とともに混合したものを滴下ロートから4時間かけて滴下した。
スチレン 83質量%
2−エチルヘキシルアクリレート 15質量%
アクリル酸 2質量%
上記材料を温度130℃に保持したまま3時間熟成し、230℃に昇温して反応を行った。反応終了後、生成物を容器から取り出し、粉砕し、ポリエステル樹脂成分、スチレン系共重合成分、及び、ハイブリッド樹脂成分を含有した結着樹脂A−1を得た。結着樹脂A−1の諸物性を表1に示す。
<結着樹脂A−2の製造例>
テレフタル酸 28mol%
ドデセニルコハク酸 12mol%
無水トリメリット酸 2mol%
前記式(I−1)で示されるビスフェノール誘導体 33mol%
(プロピレンオキサイド2.5mol付加物)
前記式(I−1)で示されるビスフェノール誘導体 25mol%
(エチレンオキサイド2.5mol付加物)
ポリエステルユニットを生成するためのモノマーとして、上記の酸成分及びアルコール成分及び触媒として2−エチルヘキサン酸錫を4つ口フラスコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着し、窒素雰囲気下にて温度130℃の温度で攪拌しつつ、上記ポリエステルユニットを生成するためのモノマー成分100質量部に対し、下記に示すスチレン系共重合樹脂ユニットを生成するためのモノマー25質量部を重合開始剤(ベンゾイルパーオキサイド)と共に混合したものを滴下ロートから4時間かけて滴下した。
スチレン 83質量%
2−エチルヘキシルアクリレート 15質量%
アクリル酸 2質量%
上記材料を温度130℃に保持したまま3時間熟成し、230℃に昇温して反応を行った。反応終了後、生成物を容器から取り出し後粉砕し、ポリエステル樹脂成分、スチレン系共重合成分、及び、ハイブリッド樹脂成分を含有した結着樹脂A−2を得た。結着樹脂A−2の諸物性を表1に示す。
<結着樹脂A−3の製造例>
テレフタル酸 30mol%
ドデセニルコハク酸 13mol%
無水トリメリット酸 6mol%
前記式(I−1)で示されるビスフェノール誘導体 33mol%
(プロピレンオキサイド2.5mol付加物)
前記式(I−1)で示されるビスフェノール誘導体 18mol%
(エチレンオキサイド2.5mol付加物)
上記に示す酸成分及びアルコール成分と、エステル化触媒として2−エチルヘキサン酸錫を4つ口フラスコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着し、窒素雰囲気下にて230℃に昇温して反応を行った。軟化点により重合度を追跡し、反応終了後、生成物を容器から取り出し、冷却、粉砕し、結着樹脂A−3を得た。結着樹脂A−3の諸物性を表1に示す。
<結着樹脂A−4の製造例>
テレフタル酸 23mol%
ドデセニルコハク酸 12mol%
無水トリメリット酸 13mol%
前記式(I−1)で示されるビスフェノール誘導体 32mol%
(プロピレンオキサイド2.5mol付加物)
前記式(I−1)で示されるビスフェノール誘導体 20mol%
(エチレンオキサイド2.5mol付加物)
上記に示す酸成分及びアルコール成分と、エステル化触媒として2−エチルヘキサン酸錫を4つ口フラスコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着し、窒素雰囲気下にて230℃に昇温して反応を行った。軟化点により重合度を追跡し、反応終了後、生成物を容器から取り出し、冷却、粉砕し、結着樹脂A−4を得た。結着樹脂A−4の諸物性を表1に示す。
<結着樹脂A−5の製造例>
4つ口フラスコ内に、脱気水250質量部とポリビニルアルコールの1質量%水溶液50質量部を投入した後、スチレン83質量部、アクリル酸n−ブチル17質量部、ジビニルベンゼン0.001質量部及び2,2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン0.1質量部の混合液を加え、撹拌して懸濁液とした。
4つ口フラスコ内を窒素雰囲気下とした後、85℃まで昇温して、重合を開始した。同温度に20時間保持した後、ベンゾイルパーオキサイド0.1質量部を追加添加し、さらに8時間保持して重合を完了した。
次に高分子重合体粒子を濾別し、十分に水洗し、乾燥させ結着樹脂A−5を得た。結着樹脂A−5の諸物性を表1に示す。
<結着樹脂A−6の製造例>
4つ口フラスコ内に、キシレン300質量部を投入し、撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、昇温して還流させた。
この還流下で、スチレン83質量部、アクリル酸−n−ブチル17質量部、及びジ−tert−ブチルパーオキサイド2質量部の混合液を4時間かけて滴下した後、2時間保持して重合を完了し、低分子量重合体溶液を得た。
この重合体溶液を減圧下で乾燥させ、結着樹脂A−6を得た。結着樹脂A−6の諸物性を表1に示す。
<結着樹脂A−7の製造例>
結着樹脂A−5(90質量部)をキシレン溶液中で予備溶解し、更に結着樹脂A−6(10質量部)を加えて混合し、溶解させた後、有機溶剤を留去し、得られた樹脂を粉砕し、結着樹脂A−7を得た。
<結着樹脂A−8の製造例>
結着樹脂A−5(80質量部)をキシレン溶液中で予備溶解し、更に結着樹脂A−6(20質量部)を加えて混合し、溶解させた後、有機溶剤を留去し、得られた樹脂を粉砕し、結着樹脂A−8を得た。
<結着樹脂A−9の製造例>
結着樹脂A−5(30質量部)をキシレン溶液中で予備溶解し、更に結着樹脂A−6(70質量部)を加えて混合し、溶解させた後、有機溶剤を留去し、得られた樹脂を粉砕し、結着樹脂A−9を得た。
Figure 0005089612
<磁性酸化鉄粒子B−1の製造例>
硫酸第一鉄を用い、Fe2+を2.0mol/リットル含有する硫酸鉄水溶液50リットルを調製した。また、ケイ酸ナトリウムを用い、Si4+を0.23mol/リットル含有するケイ酸ナトリウム水溶液10リットルを調製し、これを前記硫酸鉄水溶液に添加した。次いで、混合した水溶液に5.0mol/リットルのNaOH水溶液42リットルを撹拌混合し、水酸化第一鉄スラリーを得た。この水酸化第一鉄スラリーをpH12.0、温度90℃に調整し、30リットル/minの空気を吹き込み、水酸化第一鉄の50%が磁性酸化鉄粒子になるまで酸化反応を行った。次いで、磁性酸化鉄粒子が75%生成するまで20リットル/minの空気を吹き込み、次いで磁性酸化鉄粒子が90%生成するまで10リットル/minの空気を吹き込み、さらに磁性酸化鉄粒子の割合が90%を超えた時点で、空気を5リットル/min吹き込んで酸化反応を完結させ、八面体形状のコア粒子を含むスラリーを得た。
得られたコア粒子を含むスラリーに、ケイ酸ナトリウムの水溶液(Siを13.4質量%含有)を94mlと、硫酸アルミニウム水溶液(Alを4.2質量%含有)を288ml同時に投入する。その後、スラリーの温度を80℃に、pHを希硫酸によって5以上9以下に調整し、コア粒子の表面にケイ素及びアルミニウムを含む被覆層を形成した。得られた磁性酸化鉄粒子を常法により濾過し、乾燥、粉砕を行い、磁性酸化鉄粒子B−1を得た。磁性酸化鉄粒子B−1の諸物性を表3に示す。
<磁性酸化鉄粒子B−2乃至B−11の製造例>
製造例B−1において、製造条件を表2の如く調整することで磁性酸化鉄粒子B−2乃至B−11を得た。得られた磁性酸化鉄粒子B−2乃至B−11の物性値を表3に示す。
なお、表2中の吹き込み空気量における各段数は以下に示す状態を表す。
1段目:磁性酸化鉄粒子の生成率が0%以上50%以下
2段目:磁性酸化鉄粒子の生成率が50%超、75%以下
3段目:磁性酸化鉄粒子の生成率が75%超、90%以下
4段目:磁性酸化鉄粒子の生成率が90%超、100%まで
<磁性酸化鉄粒子B−12の製造例>
製造例B−1において、水酸化第一鉄スラリーのpHを12.0に調整し、酸化反応を多段階にせず、90℃にて30リットル/minの条件で酸化反応を完結させた以外は同様にして、磁性酸化鉄粒子B−12を得た。得られた磁性酸化鉄粒子B−12の物性値を表3に示す。
<磁性酸化鉄粒子B−13の製造例>
製造例B−1において、製造条件を表2のように変更すること以外は同様にして、磁性酸化鉄B−13を得た。得られた磁性酸化鉄粒子B−13の物性値を表3に示す。
<磁性酸化鉄粒子B−14の製造例>
硫酸第一鉄を用いて、Fe(2+)濃度2.4mol/リットルの硫酸鉄水溶液を調製し、次に水蒸気で加温して、水溶液の温度を40℃以上に維持した。次いで、5.0mol/リットルのNaOH水溶液を、pHが12.0となるよう滴下し、水酸化第一鉄スラリーを得た。この水酸化第一鉄スラリー温度90℃に調整し、30リットル/minの空気を吹き込み、酸化反応を行った。
得られたスラリーを濾過、水洗して、乾燥後、Hガス通気下において、280℃ 2時間の条件で加熱還元を行い、磁性酸化鉄粒子B−14を得た。得られた磁性酸化鉄粒子B−14の物性値を表3に示す。
Figure 0005089612
Figure 0005089612
[実施例1]
・結着樹脂A−1 90質量部
・結着樹脂A−2 10質量部
・磁性酸化鉄粒子B−1 60質量部
・ワックスb[フィッシャートロプシュワックス(最大吸熱ピーク温度105℃、数平均分子量1500、重量平均分子量2500)]
4質量部
・下記電荷制御剤c(負帯電性の電荷制御剤) 2質量部
Figure 0005089612
上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、二軸混練押し出し機によって、溶融混練した。この時、混練された樹脂の温度が150℃になるように滞留時間をコントロールした。
得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した後、ターボミルで粉砕し、得られた微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均粒径(D4)5.8μmの負帯電性の磁性トナー粒子を得た。磁性トナー粒子100質量部に対し、疎水性シリカ微粉末(BET比表面積140m/g、シリカ母体100質量部に対してヘキサメチルジシラザン(HMDS)30質量部及びジメチルシリコーンオイル10質量部で疎水化処理)を1.0質量部、及びチタン酸ストロンチウム(個数平均粒径1.2μm)3.0質量部を外添混合し、目開き150μmのメッシュで篩い、負帯電性の磁性トナー1を得た。磁性トナー1の誘電正接の測定結果を表4に示す。
市販の複写機(iR−6570 キヤノン製)に磁性トナー1を組み込み、高温高湿環境(30℃、80%RH)、常温常湿環境(23℃、50%RH)及び常温低湿環境(23℃、5%RH)の各環境下で、印字比率5%のテストチャートを用いて10万枚の連続プリントを行い、以下の評価を行った。評価結果を表5〜7に示す。
(画像濃度)
画像濃度については、マクベス濃度計(マクベス社製)でSPIフィルターを使用して5mm丸の画像の反射濃度を測定した。この評価を、各試験環境において、初期(10枚目)および10万枚プリント後に行った。
(カブリ)
カブリについては、反射濃度計(リフレクトメーター モデル TC−6DS 東京電色社製)を用いて測定を行い、画像形成後の白地部反射濃度最悪値をDs、画像形成前の転写材の反射平均濃度をDrとし、Ds−Drをカブリ量として評価を行った。この評価を、各試験環境において、10万枚プリント後に、上記評価機の現像バイアスの周波数を1.2kHz、2.7kHz、3.5kHzと変動させて、測定を行った。尚、数値が小さいほどカブリ抑制が良いことを示す。
(色調測定)
色調測定においては、常温常湿環境下、上記評価機を用いて、10万枚プリント後、A4のオフィスプランナー用紙(キヤノンマーケティングジャパン(株)製;64g/m)上に、紙を差し引いたトナー透過濃度が0.50以上0.90以下のハーフトーン画像を出力した。
なお、透過濃度の測定は、マクベス透過濃度計 TD904(マクベス社製)を用いて下記の条件で測定を行い、画像形成部の透過濃度の5点平均値をTs、画像形成前の転写材の透過濃度の5点平均値をTrとし、Ts−Trを透過濃度として評価を行った。
<透過濃度計測定条件>
・光源:ハロゲンランプ HLX64610(50W/12V、OSRAM社製)
・フィルター:ビジュアル
この画像のCIE Lab測定におけるa値、b値を測定した。a値、b値ともに小さい数値ほど黒味が強いことを表す。
CIE Lab測定にはGretagMacbeth社製Spectrolinoを用いた。以下に具体的な測定条件を示す。
<色調測定条件>
観測光源 :D50
観測視野 :2°
濃 度 :DIN
白色基準 :Abs
フィルター :No
(画像濃度ムラ)
ハーフトーン画像濃度ムラの評価は、潜像担持体へのレーザー光の書き込み密度が20%、35%、50%、65%、80%、100%と段階的に変化させたハーフトーン画像を出力し、目視評価を行い、下記の評価基準に従い評価した。この評価を、各試験環境において、10万枚プリント後に行った。
[評価基準]
A(非常に良い):濃度ムラ未発生。
B(良い):よく観察するとわずかに濃度ムラが見られる。
C(普通):濃度ムラは見られるが画像には影響が無い程度。
D(悪い):濃度ムラを目視ではっきり確認でき、画像不良が顕著である。
[実施例2乃至9及び参考例10乃至15
表4に記載の処方とした以外は実施例1と同様にして磁性トナー2乃至9及び参考例10乃至15を得た。得られた磁性トナーについて実施例1と同様の評価を行った結果を表4〜7に示す。
尚、表4におけるワックスa、電荷制御剤a及びbは、以下に示す化合物である。
・ワックスa:パラフィンワックス(最大吸熱ピーク温度75℃、数平均分子量800、重量平均分子量1100)
Figure 0005089612
Figure 0005089612
[比較例1乃至4]
表4に記載の処方とした以外は実施例1と同様にして磁性トナー17乃至20を得た。得られた磁性トナーについて実施例1と同様の試験をした結果を表4〜7に示す。
Figure 0005089612
Figure 0005089612
Figure 0005089612
Figure 0005089612

Claims (7)

  1. 結着樹脂及び磁性酸化鉄粒子を少なくとも含有する磁性トナー粒子を有する磁性トナーであって、
    前記磁性酸化鉄粒子は、前記磁性酸化鉄粒子を酸水溶液に溶解し溶解液を得、前記磁性酸化鉄粒子が全て溶解された溶解液中に含まれるFe元素量を総Fe元素量としたときに、前記総Fe元素量の10質量%が溶解液に存在する状態まで前記磁性酸化鉄粒子が溶解された溶解液(Fe元素溶解率10質量%溶解液)中に含まれるFe元素量に対する前記Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe(2+)量の割合Xが35質量%以上44質量%以下であり、
    前記磁性酸化鉄粒子は、前記磁性酸化鉄粒子が全て溶解された溶解液中に含まれるFe(2+)量から前記Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe(2+)量を差し引いた値Cを、前記総Fe元素量から前記Fe元素溶解率10質量%溶解液中に含まれるFe元素量を差し引いた値Dで除した値(C/D)をYとしたときに、前記Xの前記Yに対する比(X/Y)が、1.00より大きく1.30以下であり、
    前記磁性トナーは、温度40℃で測定される誘電正接が下記条件(a)乃至(c)を満足することを特徴とする磁性トナー。
    (a)周波数10,000Hzにおける誘電正接Aが1.0×10−6以上1.0×10−1以下。
    (b)周波数1,000Hzにおける誘電正接Bが1.0×10−6以上1.0×10−1以下。
    (c)誘電正接Aの誘電正接Bに対する比(A/B)が0.10以上10.00以下。
  2. 前記誘電正接Bが1.0×10−5以上1.0×10−2以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁性トナー。
  3. 前記誘電正接Aが1.0×10−5以上1.0×10−2以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁性トナー。
  4. 前記磁性酸化鉄粒子が、八面体形状を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれ
    一項に記載の磁性トナー。
  5. 前記磁性酸化鉄粒子は、個数平均一次粒子径が0.10μm以上0.30μm以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の磁性トナー。
  6. 前記磁性酸化鉄粒子は、外部磁場795.8kA/mにおける磁化の値が86.0Am/kg以上であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の磁性トナー。
  7. 前記磁性酸化鉄粒子は、水酸化第一鉄のスラリーに対して、酸化性ガスを吹き込む工程を経て得られたものであり、該工程において、鉄元素100モルを含有する該スラリーに対して、該酸化性ガスの吹き込み量を以下のように制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の磁性トナー。
    (1)水酸化第一鉄の50%が酸化鉄となるまで、該酸化性ガスの吹き込み量を10〜80リットル/minとする。
    (2)水酸化第一鉄の50%より高く75%以下が酸化鉄となるまで、該酸化性ガスの吹き込み量を5〜50リットル/minとする。
    (3)水酸化第一鉄の75%より高く90%以下が酸化鉄となるまで、該酸化性ガスの吹き込み量を
    1〜30リットル/minとする。
    (4)水酸化第一鉄の90%超が酸化鉄である段階では、該酸化性ガスの吹き込み量を1〜15リットル/minとする。
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