以下、本発明を適用した好適な実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るスロットマシン(遊技機)の外観を示す正面図である。なお、以下の説明において、「遊技」とはメダル(遊技媒体)の投入からストップスイッチの操作を経た入賞処理までの一連の動作をいう。
(スロットマシン10)
本実施形態に係るスロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられ、このフロントパネル20には、透明な表示窓21が設けられている。一方、筐体内部であって表示窓21の後方には、3つのリール(回胴)31L、31C及び31Rが配置されている。遊技者から見て左側から、左リール31L、中リール31C、右リール31Rが配置されている。
フロントパネル20の表示窓21を含む部分には、図柄組合せライン22a、22b及び22cからなる図柄組合せライン群22が設定されている。ここで、図柄組合せライン群22とは、リール31L、31C及び31Rの停止時における図柄の並びラインであって、図柄の組合せを形成させるラインである。本実施形態では、水平方向の中段の図柄組合せライン22aと、水平方向の上段及び下段の2本の図柄組合せライン22bと、右下がり及び左下がりの斜め方向の2本の図柄組合せライン22cとが、図柄組合せライン群22として設けられている。そして、リール31L、31C及び31Rに付された図柄は、リール31L、31C及び31Rが停止した時に、表示窓21から見える9個の図柄が全てこれらの図柄組合せライン群22上に位置するような間隔で配置されている。なお、リール31L、31C及び31Rからリール群31が構成されている。なお、図柄組合せラインの形成方法は、上述した内容に限定されない。
フロントパネル20の右下側にはメダル投入口23が設けられており、ここから遊技者によってメダルが投入されると、投入されたメダル枚数に応じて、図柄組合せライン群22は有効ラインとして設定される。ここで、「有効ライン」とは、リール31L、31C、31Rの停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せであるか否かの判別対象となるラインである。投入されたメダルが1枚のときは水平方向の中段の図柄組合せライン22aが有効ラインとして設定され、2枚のときは水平方向の上段、中段及び下段の3本の図柄組合せライン22a及び22bが有効ラインとして設定される。また、投入されたメダルが3枚のときは、さらに加えて右下がり及び左下がりの斜め方向の2本の図柄組合せライン22cを含む総計で5本の図柄組合せライン22a〜22cが有効ラインとして設定される。なお、有効ラインの設定方法は、上述した内容に限定されず、投入されたメダルの枚数に関わらず、上述した5本の図柄組合せライン22a〜22cが有効ラインとして設定されてもよい。
そして、図柄組合せライン22a、22b及び22cの1ライン乃至5ラインが有効ラインとして設定されると、有効ラインランプ24が点灯する。この制御は、後述のメインCPU51(図2参照)により行われる。例えば3枚のメダルが投入されている場合には、リール31L、31C及び31Rが停止した時に、少なくとも1本の図柄組合せライン22a〜22cに特定の図柄の組合せが停止していれば、その組合せに応じた役に入賞したこととなり、役に応じた枚数のメダルが払い出される。
更に、フロントパネル20の表示窓21の下方には、第1、第2、第3、第4のクレジット数表示部25A、25B、25C、25Dが設けられている。第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25Dは、貯留されているメダルの枚数(クレジット数情報)を表示する。第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25Dの全てにおいて表示されているメダルの貯留数の合計がスロットマシン10において貯留されている全てのメダルの枚数となる。
また、遊技者から見てメダル投入口23の左側には、第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25Dに夫々対応する選択スイッチ45A〜45Dが備えられている。選択スイッチ45Aを操作した場合には、第1のクレジット数表示部25Aに貯留枚数が表示されるメダルが遊技のために投入されることが選択される。また、選択スイッチ45Bを操作した場合には、第2のクレジット数表示部25Bに貯留枚数が表示されるメダルが遊技のために投入されることが選択される。また、選択スイッチ45Cを操作した場合には、第3のクレジット数表示部25Cに貯留枚数が表示されるメダルが遊技のために投入されることが選択される。また、選択スイッチ45Dを操作した場合には、第4のクレジット数表示部35Dに貯留枚数が表示されるメダルが遊技のために投入されることが選択される。第1〜第4の選択スイッチ45A〜45Dのうちの何れかが選択された後、後述するベットスイッチ群43の操作が行われることにより、該当するクレジット数表示部に貯留枚数が表示されるメダルが遊技のために投入されることになる。
遊技者から見て有効ラインランプ24の左側には、遊技数表示部26及び払出数表示部27が設けられている。遊技数表示部26には、特別遊技等において、所定の遊技の残り数や既に行った遊技の数等が表示される。払出数表示部27には、メダルが払い出される際に、その枚数が表示される。メダル払出ボタン44が操作されると、第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25D上のクレジット数情報に示される枚数分のメダルがメダル払出口73から払い出される。
フロントパネル20の表示窓21の上側には、ドット表示器やカラー映像を表示する液晶表示パネル等の演出表示装置40が遊技者に対して目視可能に設けられている。演出表示装置40は、遊技中の演出を行うときに各種の画像を表示する。スロットマシン10の上隅部には、演出のための点灯制御される演出用ランプ72が配置される。
また、筐体の前面部には、遊技者が遊技を進行する上で操作する各種の操作スイッチ、例えば、スタートスイッチ41及びベットスイッチ群43が設けられている。更に、演出表示装置40の左右及びフロントパネル20の下部(メダル払出口73の近傍)にスピーカ71が設けられている。
スタートスイッチ41は、リール31L、31C及び31Rの回転をスタートさせるときに遊技者が操作するスイッチ、例えばレバーである。ベットスイッチ群43は、遊技者がクレジット内のメダルを投入する際にベット枚数(賭数)を指定するスイッチ群であり、1ベット・2ベットスイッチ43a及びMAXベットスイッチ(3ベットスイッチ)43bから構成されている。これらのベットスイッチ43a及び43bも、例えばボタンとして配置されている。1ベット・2ベットスイッチ43aが操作される度に、ベット枚数が1枚と2枚との間で切り替えられ、MAXベットスイッチ43bが操作されると、ベット枚数が3枚となる。ベットスイッチ43a及び43bの上方には、投入枚数表示部28が設けられており、ベットスイッチ43a及び43bの操作やメダル投入口23からのメダルの投入に応じて、投入枚数表示部28にメダルの投入枚数が表示される。
詳細は後述するが、通常遊技では、遊技者がメダル投入口23からメダルを投入するか、ベットスイッチ群43を操作すると、図柄組合せライン22a〜22cがベット枚数に応じて有効ラインとして設定される。更に、遊技者がスタートスイッチ41を操作すると、役の抽選が行われると共に、リール31L、31C及び31Rが回転し始める。そして、遊技者がストップスイッチ42L、42C及び42Rを操作すると、操作されたボタンに応じてリール31L、31C及び31Rの回転が停止し、有効ライン上に並んだ図柄の組合せが予め定められた何らかの役の図柄の組合せと一致するときは入賞となり、その入賞役に応じたメダルの払い出し等が行われる。但し、リール31L、31C及び31Rの回転の停止に際しては、役の抽選結果に基づいた制御が行われる。
また、遊技中には、種々の演出、例えばバックランプの点灯、演出表示装置40を用いた画像表示及びスピーカ71からの音声の出力等が行われる。更に、このような演出として、役の当選可能性の告知演出が行われることもある。
次に、スロットマシン10の内部構成等のシステム構成について説明する。図2は、本発明の実施形態に係るスロットマシン10のシステム構成を示すブロック図である。スロットマシン10の筐体内部には、メイン制御基板50、並びにこのメイン制御基板50に接続されたサブ制御基板60、リール基板11、中央表示基板12及び電源装置基板13が配置されている。
(メイン制御基板50)
メイン制御基板50には、メインCPU51、ROM52、RAM53及びインタフェース回路(I/F回路)54が設けられており、これらはバス55を介して互いに接続されている。
メインCPU51は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、メインCPU51は、ROM52に記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、これらに基づいてスロットマシン10全体の制御を行う。
ROM52には、後述の図6−1乃至図6−3に示すメインCPU51が行う処理、その他の遊技の制御に必要なプログラム並びにデータ等が記憶されている。また、RAM53は、メインCPU51が各種の制御を行う時に用いられ、データ等を一時的に記憶する。
I/F回路54は、メイン制御基板50と、サブ制御基板60、リール基板11、中央表示基板12及び電源装置基板13との間で行われる信号の送受信を行う。但し、メイン制御基板50とサブ制御基板60との間では、メイン制御基板50からサブ制御基板60への信号の送信は行われるが、サブ制御基板60からメイン制御基板50への信号の送信は行われない。
(サブ制御基板60)
サブ制御基板60には、サブCPU61、ROM62、RAM63、画像制御プロセッサ64、画像データROM65、ビデオRAM66、音源回路67、アンプ68及びインタフェース回路(I/F回路)69が設けられている。サブCPU61、ROM62、制御用RAM63、画像制御プロセッサ64、音源回路67及びI/F回路69はバス70を介して互いに接続されている。また、画像データROM65及びビデオRAM66は画像制御プロセッサ64に接続され、アンプ68は音源回路67に接続されている。また、演出用ランプ72は、バス70を介してサブCPU61に接続されている。
サブCPU61は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、サブCPU61は、ROM62に記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、サブ制御基板60全体の制御、特に遊技者に対する演出の制御を行う。なお、サブCPU61の処理能力や開発言語等には、何らの制約もない。
ROM62には、後述の図7に示すサブCPU61が行う処理、その他の遊技中の演出に必要なプログラム及びデータ等が記憶されている。また、RAM63は、サブCPU61が各種の制御を行う時に用いられ、データ等を一時的に記憶する。
これらのサブCPU61、ROM62及びRAM63は、夫々メイン制御基板50に設けられたメインCPU51、ROM52及びRAM53と同様の機能を有するものである。なお、ROM62及びRAM63は、夫々ROM52及びRAM53と同一のものを用いても良いが、これらよりも容量の大きい記憶媒体を用いても良い。
上述の演出表示装置40は画像制御プロセッサ64に接続されている。画像データROM65には、演出表示装置40に表示されるキャラクタ、文字及び背景等の複数種類の画像データが記憶されている。また、ビデオRAM66は、画像制御プロセッサ64が演出表示装置40に表示しようとする画像を作成する時に用いられ、画像データROM65から読み出したデータ等に基づき表示すべき画像データがビデオRAM66に展開される。
他に、本実施形態においては、演出用周辺機器として、演出表示装置40の他にスピーカ71、上述のバックランプ等が設けられている。スピーカ71はアンプ68に接続されている。これらの演出用周辺機器は、遊技に直接関係しない周辺機器であって、遊技中の演出(役の当選可能性の告知演出等)の出力を行うものであり、サブ制御基板60にのみ接続されており、メイン制御基板50には接続されていない。
I/F回路69は、メイン制御基板50からの信号の受信の際に、タイミングの制御等を行う。なお、上述のように、メイン制御基板50からサブ制御基板60への信号の送信は行われるが、サブ制御基板60からメイン制御基板50への信号の送信は行われない。即ち、一方向の送信のみが可能となっている。
(リール基板11)
リール基板11には、左リール31L、中リール31C及び右リール31Rを駆動するためのステッピングモータ(図示せず)が接続されている。これらのリール31L、31C及び31Rの動作の制御は、リール基板11を介してメインCPU51によって行われる。また、左リール31L、中リール31C及び右リール31Rの夫々に対応して所定の位置にセンサが設置されており、これらのセンサはリールの基準位置の通過を検知する。基準位置の通過が検知されると、センサから検知信号が出力され、リール基板11を介してメインCPU51に入力される。また、ステッピングモータのステップ数もリール基板11を介してメインCPU51に対して入力される。
(中央表示基板12)
中央表示基板12は、例えばフロントパネル20の裏側の中央部に取り付けられる。中央表示基板12には、選択スイッチ45A〜45D、クレジット数表示部25A〜25D、セレクタ81、1ベット・2ベットスイッチ43a、MAXベットスイッチ(3ベットスイッチ)43b、スタートスイッチ(レバー)41、左ストップスイッチ42L、中ストップスイッチ42C、右ストップスイッチ42R、設定表示部82及び設定変更スイッチ83が接続されている。
セレクタ81は、メダル投入口23から投入されたメダルが正規のものであるか識別し、不正なメダルを排除する。設定表示部82は、フロントパネル20の裏側から見えるように配置されており、確率や払い出しに関する設定(例えば、設定1〜設定6)等が表示される。設定変更スイッチ83は、確率や払い出しに関する設定等を変更する際に操作されるスイッチである。
(電源装置基板13)
電源装置基板13には、設定変更有効化スイッチ91、電源スイッチ92、ホッパ装置93及び電源装置94が接続されている。設定変更有効化スイッチ91は、設定変更スイッチ83を用いた設定の変更を可能な状態にする際に操作するスイッチである。即ち、設定変更有効化スイッチ91がオンの状態になっているときに限り、設定変更スイッチ83を用いた設定の変更が可能になる。電源スイッチ92は、電源装置94のオン/オフを切り替えるためのスイッチである。ホッパ装置93は、メダルの貯蔵及び払い出しを行う装置であり、電源装置基板13を介したメインCPU51からの指示に基づいて、予め貯蔵しておいたメダルから所定枚数のメダルを遊技者に払い出す。
次に、メイン制御基板50の機能的な構成について説明する。図3は、メイン制御基板50の機能的な構成を示す機能ブロック図である。本実施形態においては、例えばメインCPU51及びROM52のプログラムから、以下の各部101、102、106、107、108、110、124、125が構成され、例えばRAM53に、後述する記憶部103、122A〜122Dが備えられ、例えばROM52に、後述する役抽選テーブル121等のデータが記憶されている。
(役抽選部101)
役抽選部101は、後述の遊技進行制御部102によるタイミング制御に応じて、役(特別役、小役、リプレイ等)の抽選を行う。ここで、特別役とは、通常遊技とは異なる遊技であって遊技者にとって有利な特別遊技に移行させるための役である。通常遊技における役の抽選において特別役に当選し、役別役の図柄の組合せが有効ラインに停止したとき、即ち特別役に入賞したことを条件として、通常遊技から特別遊技に移行させる。特別遊技は、通常遊技以上にメダル獲得枚数期待値が大きく、遊技者にとって有利となる遊技である。ここで、特別遊技には、例えばBB(ビッグボーナス)遊技、MB(ミドルボーナス)遊技及びRB(レギュラーボーナス)遊技が含まれる。
本実施形態においては、例えば、有効ライン上に「赤7−赤7−赤7」の図柄の組合せが停止した場合に、ビッグボーナスの入賞となってBB遊技に移行するが、このBB遊技は所定の終了条件が満たされるまで行われる。本実施形態においてはレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を繰り返し、この特別遊技(BB遊技)中におけるメダルの総払い出し枚数(総払出数)が所定の範囲の終了枚数(終了数)、例えば465枚に達した時点で特別遊技(BB遊技)が終了するように制御されている。
また、本実施形態においては、例えば、有効ライン上に「青7−青7−青7」の図柄の組合せが停止した場合に、ミドルボーナスの入賞となってMB遊技に移行するが、このMB遊技が所定の終了条件が満たされるまで行われる。本実施形態においては、リール制御が75msec以内で停止制御され(二コマまですべることが可能)、所定の図柄が役抽選部101による役の抽選結果に関わらず、入賞可能となる遊技を繰り返し、この特別遊技(MB遊技)中におけるメダルの総払い出し枚数(総払出数)が所定の範囲の終了枚数(終了数)、例えば286枚に達した時点で特別遊技(MB遊技)が終了するように制御されている。
また、本実施形態においては、例えば、有効ライン上に「赤7−赤7−黒バー」の図柄の組合せが停止した場合に、レギュラーボーナスの入賞となってRB遊技に移行する。このRB遊技は、RB遊技が連続して12遊技行われるか、又はRB遊技中で合計8回の入賞することにより終了し、通常遊技に移行する。このように、本実施形態においては、RB遊技は終了条件として遊技回数を規定しているのに対し、BB遊技及びMB遊技は終了条件として払出枚数を規定している。
なお、小役とは、所定枚数のメダルを遊技者に払い出す役であり、例えば複数種類設けられている。リプレイとは、前の遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技を行う権利を遊技者に与える役である。
役抽選部101は、遊技毎に、内部で乱数を発生させた後に一の乱数を取得すると共に、ROM52に記憶されている役抽選テーブル121内の取得した乱数に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する。
なお、役抽選部101は、例えば所定の領域(10進法で0〜65535)の乱数を発生させ、例えばスタートスイッチ41が操作されたとき等、所定の条件が満たされたときに一の乱数値を取得する。役抽選テーブルには、役抽選部101が取得可能な乱数値に対して、BB当選領域、MB当選領域、RB当選領域、小役1当選領域、小役2当選領域、小役3当選領域、小役4当選領域、リプレイ(再遊技)当選領域、及び非当選(ハズレ)領域が、所定の割合で設定されている。即ち、役抽選テーブル121には、乱数値と各役との関係が定められており、例えば、乱数値(a)からある乱数値(a+α)がBB当選領域に対して割り当てられ、次の乱数値(a+α+1)から他の乱数値(a+α+1+β)がMB当選領域に割り当てられ、次の乱数値(a+α+1+β+1)から他の乱数値(a+α+1+β+1+γ)がRB当選領域に割り当てられ、小役当選領域等についても、同様にして乱数値が割り当てられている。そして、役抽選部101が取得した乱数値が含まれる領域の役が、役抽選の結果、当選した役となる。尚、本実施形態では、BB、MB及びRBが特別役に該当する。また、上述した抽選テーブルの他に、特別遊技において用いられる役抽選テーブル(図示せず)やRTの遊技状態において用いられる役抽選テーブル(図示せず)等、各遊技状態に応じて役抽選テーブルが設けられている。
そして、役抽選部101は使用する役抽選テーブルを選択し、取得した乱数値を選択した役抽選テーブルと照らし合わせることにより、その乱数値が属する領域を判定し、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値が特別役当選領域に属する場合は、特別役の当選と判定し、非当選領域に属する場合は、ハズレと判定する。そして、何らかの役が当選した場合には、その役に対するフラグをオンにする。
また、役抽選部101は、抽選の結果を示す情報、例えばどの役が当選したかを示す情報である当選役情報や現在の遊技状態を示す遊技状態情報等をサブ制御基板60に毎遊技送信する。
図5は、役抽選部101による抽選処理によって当選する役毎に、図柄の組合せ、当選確率及びメダルの払い出し枚数を対応付けた表を示す図である。
図5に示すように、小役1に対応する図柄の組合せは「ベル−ベル−ベル」であり、当選確率が1/10であり、メダルの払い出し枚数が9枚である。小役2に対応する図柄の組合せは「スイカ−スイカ−スイカ」であり、当選確率が1/100であり、メダルの払い出し枚数が6枚である。小役3に対応する図柄の組合せは「チェリー−ANY−ANY」であり、当選確率が1/50であり、メダルの払い出し枚数が1枚である。なお、「ANY」とは全ての図柄のうちの何れでもよいことを意味する。小役4に対応する図柄の組合せは「黒バー−チェリー−スイカ」であり、当選確率が1/300であり、メダルの払い出し枚数が1枚である。BBに対応する図柄の組合せは「赤7−赤7−赤7」であり、当選確率が1/400である。BBの入賞時におけるメダルの払い出しはなく、BB遊技はメダルの払い出しが465枚を超えることを条件に終了する。MBに対応する図柄の組合せは「青7−青7−青7」であり、当選確率が1/400である。MBの入賞時におけるメダルの払い出しはなく、MB遊技はメダルの払い出しが268枚を超えることを条件に終了する。RBに対応する図柄の組合せは「赤7−赤7−黒バー」であり、当選確率が1/600である。RB遊技は、連続して12遊技実行するか、又はRB遊技中で合計8回の入賞があると、RB遊技は終了する。RBの入賞時におけるメダルの払い出しはなく、RB遊技では通常100枚程度のメダルが払い出される。リプレイ(再遊技)に対応する図柄の組合せは「リプレイ−リプレイ−リプレイ」であり、当選確率が1/7.3である。リプレイとは、前の遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技を行う権利が入賞により遊技者に与えられる役である。ハズレに対応する図柄の組合せは、上述した図柄の組合せ以外の図柄の組み合わせであり、当選確率が1/1.39であり、メダルの払い出しはない。なお、本実施形態において、BB、MB、RBの入賞時にメダルの払い出しはないが、これらの役の入賞時にメダルを払い出すようにしてもよい。
(遊技進行制御部102)
遊技進行制御部102は、役抽選部101や、後述のリール制御部106及び入賞判定部107等の動作タイミングを制御する。例えば、遊技進行制御部102は、スタートスイッチ41が操作されたことを条件として、役抽選部101に役の抽選を行わせると共に、リール制御部106にリール群31の回転を開始させ、また、ストップスイッチ群42が操作されたことを条件として、リール制御部106にリール群31の停止制御を行わせ、更に、リール群31が停止したことを条件として、入賞判定部107に入賞判定を行わせる。なお、遊技進行制御部102の動作はこれらに限定されるものではない。
(フラグ情報記憶部103)
フラグ情報記憶部103は、役抽選部101によって何らかの役に対するフラグがオンになった場合に、当選した役の種類及びそのフラグがオンになったことを記憶する。なお、後述のように、フラグ情報記憶部103に記憶されている情報が消去されるタイミング(当選フラグがオフとなるタイミング)は、当選役の種類に応じて異なっている。例えば、特別役の場合、フラグ情報記憶部103に記憶されている情報は、特別遊技が開始したことを条件として消去され、特別遊技が開始していなければ次遊技以降まで持ち越されるのに対し、それ以外の役の場合には、その役の入賞の有無に拘わらず、当該遊技の終了の際に消去され、次遊技まで持ち越されることはない。
(リール制御部106)
リール制御部106は、遊技進行制御部102によるタイミング制御に応じて、リール群31(リール31L、31C及び31R)の回転の開始及び停止の制御を行う。より具体的には、リール制御部106は、遊技状態(例えば、通常遊技状態、特別遊技状態等)、役抽選部101による抽選の結果、並びにストップスイッチ群42(ストップスイッチ42L、42C及び42R)が操作されたタイミング等に基づいて、リール31L、31C及び31Rの停止位置を決定すると共に、ステッピングモータの駆動を制御して、その決定した位置でリール31L、31C及び31Rの回転を停止させる。
特に、当該遊技で特別役に当選している場合や、特別役の当選が前遊技から持ち越されていて、且つ当該遊技で小役やリプレイに当選していない場合には、有効ライン上に特別役の図柄の組合せが停止するように、リール31L、31C及び31Rの停止制御の範囲内(例えば、ストップスイッチが操作された時の図柄から当該図柄を含む5図柄以内)でできる限り特別図柄が揃うような引き込み制御を行う。なお、特別役の当選が持ち越されている場合に、小役やリプレイに当選したときは、そのときのリール制御に応じて、有効ライン上に特別役の図柄の組合せが停止したり、停止しなかったりする。さらにまた、このようなリール31L、31C及び31Rを停止させる際の制御は、リール制御用のテーブルを用いて行ってもよい。
(入賞判定部107)
入賞判定部107は、遊技進行制御部102による制御に応じて、図柄組合せライン群22のうち、1本〜複数本の有効ラインのいずれかに役の図柄の組合せが並んでいるか否かを判定し、並んでいるものがあれば当該遊技でその役に入賞したと判定する。このとき、入賞判定部107は、例えばステッピングモータの停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ラインに位置する図柄を判定し、これに基づいて、役の入賞の有無を判定すると共に、判定結果の情報(入賞役情報)等をサブ制御基板60に送信する。
なお、リール31L、31C及び31Rを停止させる際の制御にリール制御用のテーブルを用いている場合には、リール31L、31C及び31Rが実際に停止してから入賞判定部107が図柄の組合せを判定するのではなく、リール制御部106によってリール制御用のテーブルを用いてリール群31の停止位置が定められた時に、有効ライン上に停止する図柄の組合せを判別するようにしてもよい。
(特別遊技制御部108)
特別遊技制御部108は、入賞判定部107による判定の結果、特別役に入賞していた場合に、特別遊技の制御を行う。例えば、特別遊技制御部108は、特別遊技中における役抽選部101の抽選結果に応じて、リール制御部106に特別遊技用のリール制御を行わせたり、サブ制御基板60に特別遊技用の演出を行わせたりする。特に、入賞判定部107による判定の結果、BBやMBに入賞していた場合には、次遊技から役に入賞した場合に払い出されるメダルの総数が所定の終了枚数に達するまでの間、特別遊技(BB遊技、MB遊技)の制御を行う。例えば、この特別遊技の制御としては、リール制御部106に特別遊技(BB遊技、MB遊技)用のリール制御を行わせる。また、特別遊技(BB遊技、MB遊技)においては、上述のように、役抽選テーブル121とは異なる抽選テーブル(図示せず)が用いられ、この抽選テーブルの変更も特別遊技制御部108の指示に基づいて行われる。
また、特別遊技制御部108は、入賞判定部107による判定の結果、RBに入賞していた場合には、次遊技から所定の遊技数に達するまでの間、特別遊技(RB遊技)の制御を行う。この場合においても、特別遊技制御部108の指示により、上述の役抽選テーブル121から特別遊技(RB遊技)用の抽選テーブル(図示せず)に変更して、リール制御部106に制御を行わせる。
(払出制御部110)
払出制御部110は、入賞判定部107による判定の結果、入賞している役に応じたメダルの払い出しをホッパ装置93に行わせたり、クレジット数表示部25におけるクレジット数情報の表示を更新したりする。払出制御部110には払出枚数カウンタ111が含まれている。入賞役がBBやMBである場合、払出枚数カウンタ111は、BB遊技やMB遊技中のメダルの払出枚数をカウントし、その総数を求める。そして、払出制御部110は、総払出枚数が所定の範囲の終了枚数、例えば465枚や286枚に達すると、その旨を特別遊技制御部108に知らせ、特別遊技を終了させる。なお、払出枚数カウンタ111により求められたメダルの総払出枚数の情報は、総払出枚数が所定の終了枚数に達し、一連の特別遊技(BB遊技、MB遊技)が終了した時点で消去され、総払出枚数はリセットされる。
(貯留数カウント部125)
貯留数カウント部125は、スロットマシン10に貯留されるメダルの枚数をカウントする。即ち、貯留数カウント部125は、メダル投入口23からメダルが投入された場合には、図柄組合せラインの有効化に使用された枚数を投入枚数から差し引いた分、貯留されるメダルの数を加算するカウントを行う。また、入賞した役がメダルの払い出しがある役である場合、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dのうちの入賞した役に対応する記録部において現在記録されるメダルの貯留数から所定の上限値までの間でメダルの数を加算するカウントを行う。メダル払出ボタン44が操作され、貯留されるメダルの払い出しが行われた場合には、払い出されたメダル枚数分、貯留されるメダルの数を減算するカウントを行う。また、ベットスイッチ群43が操作されることにより、貯留されるメダルが投入された場合には、当該操作によって投入されたメダル枚数分、貯留されるメダルの数を減算するカウントを行う。
(記録制御部124)
記録制御部124は、貯留数カウント部125によりカウントされた値を、後述する第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dに記録されるメダルの貯留数に加算又は減算して更新する処理を行う。メダルの投入口23からメダルが投入された場合には、記録制御部124は、図柄組合せラインの有効化に使用された枚数を投入枚数から差し引いた分、第4の貯留数記録部122Dに記録されるメダルの貯留数に加算する処理を行う。また、入賞した役がメダルの払い出しがある小役4である場合、記録制御部124は、小役4の入賞により払い出されるメダルの枚数(1枚)を、第1の貯留数記録部122Aの記録されるメダルの貯留数に加算する処理を行う。また、入賞した役がメダルの払い出しがある小役2又は3である場合、記録制御部124は、小役2又は小役3の入賞により払い出されるメダルの枚数(6枚又は2枚)を、第2の貯留数記録部122Bに記録されるメダルの貯留数に加算する処理を行う。また、入賞した役がメダルの払い出しがある小役1である場合、記録制御部124は、小役4の入賞により払い出されるメダルの枚数(9枚)を、第3の貯留数記録部122Cに記録されるメダルの貯留数に加算する処理を行う。また、入賞した役が特別役(BB、MB又はRB)である場合、記録制御部124は、特別遊技により払い出されるメダルの枚数を、第4の貯留数記録部122Dに記録されるメダルの貯留数に加算する処理を行う。メダル払出ボタン44が操作され、メダルの払い出しが行われた場合には、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dに記録されるメダルの貯留数の総計分が全て払い出されるため、記録制御部124は、第1〜第4の貯留数記憶部122A〜122Dの全てに記録されるメダルの貯留数を0まで減算する処理を行う。ベットスイッチ群42が操作されることにより、メダルが投入された場合には、記録制御部124は、当該操作によって投入されたメダル枚数分、メダル投入元として選択されたクレジット数表示部に対応する貯留数記憶部に記録されるメダルの貯留数を減算する処理を行う。
(第1の貯留数記録部122A)
第1の貯留数記録部122Aは、第1のクレジット数表示部25Aに対応する記録部であり、ここに記録されるメダルの貯留数が第1のクレジット数表示部25Aに表示される。
(第2の貯留数記録部122B)
第2の貯留数記録部122Bは、第2のクレジット数表示部25Bに対応する記録部であり、ここに記録されるメダルの貯留数が第2のクレジット数表示部25Bに表示される。
(第3の貯留数記録部122C)
第3の貯留数記録部122Cは、第3のクレジット数表示部25Cに対応する記録部であり、ここに記録されるメダルの貯留数が第3のクレジット数表示部25Cに表示される。
(第4の貯留数記録部122D)
第4の貯留数記録部122Dは、第4のクレジット数表示部25Dに対応する記録部であり、ここに記録されるメダルの貯留数が第4のクレジット数表示部25Dに表示される。
また、役抽選部101による役の抽選を示す情報である当選役情報、現在の遊技状態を示す遊技状態情報のほか、スタートスイッチ41の操作が受け付け可能であることを通知するためのリール回転開始操作受付情報やストップスイッチ42L〜42Rの操作が受付可能であることを通知するためのリール回転停止操作受付情報等、各種情報が定期的又は不定期にメイン制御基板50からサブ制御基板60に送信される。また、メダル投入口23からのメダルの投入がセレクタ81によって検知されると、セレクタ81からメダル投入検知信号が遊技進行制御部102に出力され、遊技進行制御部102からサブ制御基板60に対して送信される。
次に、サブ制御基板60の機能的な構成について説明する。図4は、サブ制御基板60の機能的な構成を示すブロック図である。本実施形態においては、例えばサブCPU61及びROM62のプログラムから、201、202、204が構成され、例えばサブCPU61並びにROM62のプログラム及び一部記憶領域から、203が構成されている。
(演出制御部202)
演出制御部202は、当該遊技時の遊技状態情報及び当選役情報等に対応するコマンドを発生するとともに、後述する演出パターン選択部201がコマンドに応じて選択した演出パターンに基づく演出制御を行う。そして、演出制御部202による制御に基づいて、画像制御プロセッサ64が演出表示装置40に表示する画像データを生成し、また、音源回路67で生成された音信号がアンプ68によって増幅された後、スピーカ71から出力される。更に演出制御部202は、当該遊技時に応じた演出ランプ72の点灯を制御する。
(演出パターン選択部201)
演出パターン選択部201は、演出制御部202が発生したコマンドに対応する演出パターンを選択する。
(当選確率切替部203)
当選確率切替部203は、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dのうちのどの記録部に貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入されたかに応じて、即ち、第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25Dのうちのどの表示部に貯留枚数が表示されるメダルが遊技のために投入されたかに応じて、ATの当選確率又はプレミア画像表示の当選確率を切り替える。
ATの当選確率の切り替えは、当選確率切替部203が、AT抽選テーブル(高)205a、AT抽選テーブル(中)205b、AT抽選テーブル(低)205c、AT抽選テーブル(激低)205dのうちから何れか一つのテーブルを選択することにより行われる。AT抽選テーブル(高)205aは、第1の貯留数記録部122Aに貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入された場合に選択される。AT抽選テーブル(中)205bは、第2の貯留数記録部122Bに貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入された場合に選択される。AT抽選テーブル(低)205cは、第3の貯留数記録部122Cに貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入された場合に選択される。AT抽選テーブル(激低)205dは、第4の貯留数記録部122Dに貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入された場合に選択される。
また、プレミア画像表示の当選確率の切り替えは、当選確率切替部203が、プレミア画像抽選テーブル(高)206a、プレミア画像抽選テーブル(中)206b、プレミア画像抽選テーブル(低)206c、プレミア画像抽選テーブル(激低)206dのうちから何れか一つのテーブルを選択することにより行われる。プレミア画像抽選テーブル(高)206aは、第1の貯留数記録部122Aに貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入された場合に選択される。プレミア画像抽選テーブル(中)206bは、第1の貯留数記録部122Bに貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入された場合に選択される。プレミア画像抽選テーブル(低)206cは、第3の貯留数記録部122Cに貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入された場合に選択される。プレミア画像抽選テーブル(激低)206dは、第4の貯留数記録部122Dに貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入された場合に選択される。
なお、当選確率切替部203は、上述した抽選テーブルの選択処理の前段に、ATの当選確率を切り替えるか、プレミア画像表示の当選確率を切り替えるかを選択する処理を行う。ATの当選確率の切り替えが選択された場合、AT抽選テーブル205a〜205dから一つの抽選テーブルを選択する処理が行われ、プレミア画像表示の当選確率の切り替えが選択された場合、プレミア画像抽選テーブル206a〜206dから一つの抽選テーブルを選択する処理が行われる。なお、ATの当選確率を切り替えるか、プレミア画像表示の当選確率を切り替えるかは、例えば、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dのうちのどの記録部に貯留数が記録されているメダルを遊技のための投入するかに応じて選択してもよいし、当該遊技時における役抽選部101による役の抽選結果や遊技状態等に応じて選択してもよい。
(抽選部204)
抽選部204は、当選確率切替部203により選択された抽選テーブルを用いて、AT又はプレミア画像表示の抽選処理を行う。なお、ATでは、当該遊技時における当選役の図柄の組合せの一部又は全部が報知される演出が行われ、遊技者は報知される図柄が有効ライン上に停止するようにストップスイッチ群42を操作することにより、当選役を入賞させることが可能となったり、ストップスイッチ群42の押し順を報知することにより、当該押し順に対応する当選役を入賞させることが可能となる。また、プレミア画像は、出願頻度が極端に低い画像であり、遊技者の興味を引くようなキャラクタの画像であったり、インターネットを介して特典情報を得ることができるQRコードの画像であったりする。
(AT抽選テーブル(高)205a)
AT抽選テーブル(高)205aは、抽選部204がATを抽選するためのテーブルであり、ATの当選領域と非当選領域とを備える。AT抽選テーブル(高)205aにおいて設定されているATの当選確率は、ここでは1/2である。
(AT抽選テーブル(中)205b)
AT抽選テーブル(中)205bは、抽選部204がATを抽選するためのテーブルであり、ATの当選領域と非当選領域とを備える。AT抽選テーブル(中)205bにおいて設定されているATの当選確率は、ここでは1/50である。
(AT抽選テーブル(低)205c)
AT抽選テーブル(低)205cは、抽選部204がATを抽選するためのテーブルであり、ATの当選領域と非当選領域とを備える。AT抽選テーブル(低)205cにおいて設定されているATの当選確率は、ここでは1/1000である。
(AT抽選テーブル(激低)205d)
AT抽選テーブル(激低)205dは、抽選部204がATを抽選するためのテーブルであり、ATの当選領域と非当選領域とを備える。AT抽選テーブル(激低)205dにおいて設定されているATの当選確率は、ここでは1/10000である。
(プレミア画像抽選テーブル(高)206a)
プレミア画像抽選テーブル(高)206aは、抽選部204がプレミア画像表示を抽選するためのテーブルであり、プレミア画像表示の当選領域と非当選領域とを備える。プレミア画像抽選テーブル(高)206aにおいて設定されているプレミア画像表示の当選確率は、ここでは1/2である。
(プレミア画像抽選テーブル(中)206b)
プレミア画像抽選テーブル(中)206bは、抽選部204がプレミア画像表示を抽選するためのテーブルであり、プレミア画像表示の当選領域と非当選領域とを備える。プレミア画像抽選テーブル(中)206bにおいて設定されているプレミア画像表示の当選確率は、ここでは1/50である。
(プレミア画像抽選テーブル(低)206c)
プレミア画像抽選テーブル(低)206cは、抽選部204がプレミア画像表示を抽選するためのテーブルであり、プレミア画像表示の当選領域と非当選領域とを備える。プレミア画像抽選テーブル(低)206cにおいて設定されているプレミア画像表示の当選確率は、ここでは1/1000である。
(プレミア画像抽選テーブル(激低)206d)
プレミア画像抽選テーブル(激低)206dは、抽選部204がプレミア画像表示を抽選するためのテーブルであり、プレミア画像表示の当選領域と非当選領域とを備える。プレミア画像抽選テーブル(激低)206dにおいて設定されているプレミア画像表示の当選確率は、ここでは1/10000である。
なお、メイン制御基板50及びサブ制御基板60にこれらの機能以外の機能が設けられてもよい。
次に、上述のように構成された本実施形態に係るスロットマシンの動作について説明する。図6−1乃至図6−3は、メイン制御基板50による動作を示すフローチャートである。図7は、サブ制御基板60による動作を示すフローチャートである。
先ず、メイン制御基板50によって制御される遊技の流れについて説明する。図6−1において、遊技進行制御部102は、メダルの投入を監視する(ステップS1)。即ちここでは、メダル投入口23からのメダルの投入があるか、又はクレジットがある場合にベットスイッチ43a又は43bが操作されたかを判断することによりメダルの投入を監視している。メダルの投入があった場合、遊技進行制御部102は投入されたメダルの数を求める(ステップS2)。
続いて、遊技進行制御部102は、投入されたメダルの数が1枚未満であるか否かを判定する(ステップS3)。投入されたメダルの数が1枚未満ではない場合、即ち1枚以上のメダルが投入された場合、遊技進行制御部102は、ベットスイッチ群43の操作によってメダルが投入されたか否かを判定する(ステップS35)。
ベットスイッチ群43の操作によるメダルの投入ではない場合、即ち、メダルの投入口23からメダルが投入された場合には、貯留数カウント部125は、図柄組合せラインの有効化に使用された枚数を投入枚数から差し引いた分、貯留されるメダルの数を加算するカウントを行う(ステップS31)。続いて、記録制御部124は、貯留数カウント部125によりカウントされた値を、第4の記録制御部122Dに記録されるメダルの貯留数に加算して更新する(ステップS32)。
一方、ベットスイッチ群43の操作によってメダルが投入された場合、遊技進行制御部102は、ベットスイッチ群43の操作の前に操作された選択スイッチ(45A〜45Dのうちの何れか一つ)を示す選択信号をサブ制御基板60に対して送信する(ステップS30)。
ステップS32又はS30の後、遊技者によってスタートスイッチ41が操作されると、遊技進行制御部102は、スタートスイッチ41がオンになったことを検知し(ステップS4)、役抽選部101が乱数を取得する(ステップS5)。
続いて、役抽選部101は、遊技状態に基づいて役抽選テーブルを選択した後、取得した乱数と選択した役抽選テーブルとを照らし合わせて役の抽選処理を行う(ステップS6)。そして、この抽選の結果、何らかの役の当選があった場合、当該役のフラグをオンにして、そのことをフラグ情報記憶部103に記憶させる(ステップS7)。続いて、遊技進行制御部102は、当選した役の情報(当選役情報)及び現在の遊技状態を示す遊技状態情報をサブ制御基板60に送信する(ステップS8)。
続いて、図6−2に示すように、遊技進行制御部102は、リール制御部106に第1、第2、第3リールであるリール31L、31C及び31Rの回転を開始させる(ステップS12)。ここでいう第1リールとは、後述する第1ストップスイッチが操作されることにより停止するリールであり、第2リールとは、後述する第2ストップスイッチが操作されることにより停止するリールであり、第3リールとは、後述する第3ストップスイッチが操作されることにより停止するリールのことである。
続いて、リール制御部106は、ストップスイッチ群42の何れか1個(第1ストップスイッチ)が操作されたか否かを判定する(ステップS13)。第1ストップスイッチが操作された場合、リール制御部106は、当該遊技時の遊技状態及び役抽選部101の役の抽選結果に基づいたリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応する第1リールの回転を停止させる(ステップS14)。なお、第1ストップスイッチが未だ操作されていない場合には、第1ストップスイッチが操作されるまで、ステップS13の判定処理が繰り返される。
続いて、リール制御部106は、ストップスイッチ群42の他の1個(第2ストップスイッチ)が操作されたか否かを判定する(ステップS15)。第2ストップスイッチが操作された場合、リール制御部106は、当該遊技時の遊技状態及び役抽選部101の役の抽選結果に基づいたリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応する第2リールの回転を停止させる(ステップS16)。なお、第2ストップスイッチが未だ操作されていない場合には、第2ストップスイッチが操作されるまで、ステップS15の判定処理が繰り返される。
続いて、リール制御部106は、ストップスイッチ群42の残りの1個(第3ストップスイッチ)が操作されたか否かを判定する(ステップS17)。第3ストップスイッチが操作された場合、リール制御部106は、当該遊技時の遊技状態及び役抽選部101の役の抽選結果に基づいたリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応する第3リールの回転を停止させる(ステップS18)。なお、第3ストップスイッチが未だ操作されていない場合には、第3ストップスイッチが操作されるまで、ステップS17の判定処理が繰り返される。
また、ステップS14、S16及びS18において、当選役を入賞させるために必要な図柄が引き込み可能な位置にない場合、リール制御部106は、リールの停止を制御するための停止制御情報を用いて、ハズレとなるような図柄の蹴飛ばし制御を行う。
特別役のフラグがオンになっている場合には、上記のリール制御と並行して演出用ランプ72を激しく点滅させてもよい。また、特別役のフラグがオンになっている場合に、2個のリールの停止までは有効ライン上に他の特別役の入賞となる図柄の組合せの一部を配列させ、残りの1個のリールの停止によって当該他の特別役の入賞とならないように図柄の蹴飛ばし制御を行うことにより、上記特別役のフラグがオンになっていることを遊技者に知らせるようにしてもよい。
そして、図6−3に示すように、リール制御部106が全てのリール31L、31C及び31Rの回転を停止させた後、有効ライン上に並んでいる図柄の組合せに基づいて入賞判定部107が入賞の有無を判断する(ステップS20)。この結果、いずれの役の入賞もない場合には、入賞判定部107は、その旨を示す信号をサブ制御基板60に送信する(ステップS29)。一方、何らかの入賞がある場合には、入賞判定部107は、入賞している役の情報(入賞役情報)をサブ制御基板60に送信する(ステップS21)。
入賞役が特別役である場合には、特別遊技に移行する(ステップS22、S23)。特別遊技としてはBB遊技、MB遊技及びRB遊技があるが、例えば、BB遊技に移行した場合には、次の遊技から所定の終了条件が満たされるまでの間、BB遊技としてRB遊技が繰り返し行われる。MB遊技に移行した場合には、次の遊技から所定の終了条件が満たされるまでの間、リール制御が75msec以内で停止制御され、所定の図柄が役抽選部101による役の抽選結果に関わらず、入賞可能となる遊技が繰り返される。また、RB遊技に移行した場合には、RB遊技が連続して12遊技実行するか、又はRB遊技中で合計8回の入賞があると、特別遊技(RB遊技)は終了し、通常遊技に移行する。なお、特別遊技状態時においても、当選役情報及び遊技状態情報が毎遊技サブ制御基板60に対して送信される。また、貯留数カウント部125は、入賞役の種類を判定し、ここでは入賞役は特別役であるため、第4の貯留数記録部122Dにおいて現在記録されるメダルの貯留数から上限値までの間で、メダルの数を加算するカウントを行う。そして、記録制御部124は、特別遊技により払い出されるメダルの枚数を、第4の貯留数記録部122Dに記録されるメダルの貯留数に加算する処理を行う。
入賞役が特別役でない場合、特別役に当選しているそのフラグがオンになっているときには、特別役のフラグが次遊技に持ち越される(ステップS22、S24)。つまり、フラグ情報記憶部103の記憶状態が保持される。
また、入賞役がリプレイである場合、入賞判定部107は遊技進行制御部102に対して当該遊技でのベット数(賭数)を次遊技に持ち越させる(ステップS25、S27)。一方、入賞役が特別役でもリプレイでもない場合には、払出制御部110が入賞役に応じた枚数のメダルの払い出しを行わせる(ステップS25、S26)。
続いて、貯留数カウント部125は、入賞役の種類を判定し、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dのうちの入賞役の種類に対応する貯留数記録部において現在記録されるメダルの貯留数から上限値までの間で、メダルの数を加算するカウントを行う(ステップS33)。なお、ここでは第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dのうちの何れかに記録されているメダルの貯留数について加算するカウントを行うと説明したが、実際には本ステップにおいて対象としている入賞役は特別役以外であるため、第1〜第3の貯留数記録部122A〜122Cに記録されているメダルの貯留数について加算するカウントを行うことになる。上述したステップS23の特別遊技での処理も同様である。
続いて、記録制御部124は、貯留数カウント部125によりカウントされた値を、第1〜第3の貯留数記録部122A〜122Cのうちの入賞役の種類に該当する記録部に記録されるメダルの貯留数に加算する処理を行う(ステップS34)。
ステップS27、S34又はS29の後、フラグ情報記憶部103に記憶されていた当選役の種類及びそのフラグがオンになっているという情報が消去される(ステップS28)。但し、特別役のフラグがオンになっているという情報は、そのまま消去されずに、保持される。
次に、サブ制御基板60の動作について説明する。図7において、演出制御部202は、メイン制御基板50から当選役情報及び遊技状態情報を受信したか否かを判定する(ステップS101)。当選役情報及び遊技状態情報を受信していない場合、演出制御部202は、メイン制御基板50からの当選役情報及び遊技状態情報の受信を待つ。一方、当選役情報及び遊技状態情報を受信した場合、演出制御部202は、メイン制御基板50から選択信号を受信したか否かを判定する(ステップS102)。
選択信号を受信した場合、演出制御部202は、選択スイッチ45A〜45Dのうちの何れのスイッチを示しているかを判定する(ステップS103)。選択信号に第4の選択スイッチ45Dが示されている場合、当選確率切替部203は、AT抽選テーブル(高)205aを選択する(ステップS104)。また、選択信号に第3の選択スイッチ45Cが示されている場合、当選確率切替部203は、AT抽選テーブル(中)205bを選択する(ステップS105)。また、選択信号に第2の選択スイッチ45Bが示されている場合、当選確率切替部203は、AT抽選テーブル(低)205cを選択する(ステップS106)。また、選択信号に第1の選択スイッチ45Aが示されている場合、当選確率切替部203は、AT抽選テーブル(激低)205dを選択する(ステップS107)。
なお、上述した処理は、その前段において、ATの当選確率を切り替えるか、プレミア画像表示の当選確率を切り替えるかを選択する処理が行われ、ATの当選確率を切り替えることが選択された場合に実行される処理である。従って、プレミア画像表示の当選確率を切り替えることが選択された場合、選択信号に第4の選択スイッチ45Dが示されている場合、当選確率切替部203は、プレミア画像抽選テーブル(高)206aを選択する。また、選択信号に第3の選択スイッチ45Cが示されている場合、当選確率切替部203は、プレミア画像抽選テーブル(中)206bを選択する。また、選択信号に第2の選択スイッチ45Bが示されている場合、当選確率切替部203は、プレミア画像抽選テーブル(低)206cを選択する。また、選択信号に第3の選択スイッチ45Cが示されている場合、当選確率切替部203は、プレミア画像抽選テーブル(激低)206dを選択する。
続いて、抽選部204は、当選確率切替部203によって選択されたAT抽選テーブルを用いてATの抽選処理を行う(ステップS109)。プレミア画像表示の当選確率の切り替えが選択された場合には、抽選部204は、当選確率切替部203によって選択されたプレミア画像抽選テーブルを用いてプレミア画像表示の抽選処理を行う。続いて、演出パターン選択部201は、当選役情報及び遊技状態情報に応じた演出パターンを選択し、演出制御部202は、選択された演出パターンの演出制御を行う(ステップS108)。
ここでは、AT当選後、プレミア画像表示の当選後の処理については詳細な説明を省略するが、ATが当選した場合、例えば次の遊技からATの演出制御が開始されたり、プレミア画像表示が当選した場合には、例えば次の遊技時にプレミア画像の表示制御が行われる。ATでは、当該遊技時における当選役の図柄の組合せの一部又は全部が報知される演出が行われ、遊技者は報知される図柄が有効ライン上に停止するようにストップスイッチ群42を操作することにより、当選役を入賞させることが可能となる。また、プレミア画像は、出現頻度が極端に低い画像であり、遊技者の興味を引くようなキャラクタの画像であったり、インターネットを介して特典情報を得ることができるQRコードの画像であったりする。
なお、ステップS102において選択信号を受信していないと判定された場合、即ち、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dに貯留数が記録されるメダルが投入されたのではなく、メダル投入口23からメダルが投入された場合、演出パターン選択部201は、当選役情報及び遊技状態情報に応じた演出パターンを選択し、演出制御部202は、選択された演出パターンの演出制御を行う(ステップS108)。
上述した実施形態では、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dのうちのどの記録部に貯留数が記録されるメダルが遊技のために使用されたかによって、AT又はプレミア画像表示の当選確率を切り替えるようにしているが、更に、選択されたクレジット数表示部に表示される貯留枚数によってもAT又はプレミア画像表示の当選確率を切り替えるようにしてもよい。例えば、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dのそれぞれにおいて、各記録部内の記録領域を、貯留枚数が1〜20である場合に貯留枚数を記録する第1の記録領域と、貯留枚数が21〜25である場合に、1から5までの貯留枚数を記録する第2の記録領域と、貯留枚数が26〜50である場合に、1から25までの貯留枚数を記録する第3の記録領域に分ける。該当するクレジット数表示部においては、第1〜第3の記録領域に記録される貯留枚数の合計値が表示される。従って、各クレジット数表示部25A〜25Dには、上限値である50までの貯留枚数が表示されることになる。
そして、AT抽選テーブル205a〜205dとしては、第1〜第3の記録領域に対応してそれぞれ3つの抽選テーブルを備える。即ち、AT抽選テーブル(高)205aとは、第3の記録領域に対応するAT抽選テーブル(高−高)205a−1と、第2の記録領域に対応するAT抽選テーブル(高−中)205a−2と、第1の記録領域に対応するAT抽選テーブル(高−低)205a−3との3つの抽選テーブルを一つにまとめた概念となる。AT抽選テーブル(中)205b、AT抽選テーブル(低)205c及びAT抽選テーブル205dについても同様である。
同じく、プレミア画像抽選テーブル206a〜206dとしても、第1〜第3の記録領域に対応して3つの抽選テーブルを備える。即ち、プレミア画像抽選テーブル(高)205aとは、第3の記録領域に対応するプレミア画像抽選テーブル(高−高)206a−1と、第2の記録領域に対応するプレミア画像抽選テーブル(高−中)206a−2と、
第1の記録領域に対応するプレミア画像抽選テーブル(高−低)206a−3との3つの抽選テーブルを一つにまとめた概念となる。プレミア画像抽選テーブル(中)205b、プレミア画像抽選テーブル(低)205c及びプレミア画像抽選テーブル(激低)205dについても同様である。
ATの当選確率の切り替えが選択されている場合、遊技者のベットスイッチ群43の操作によって第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25Dのうちの何れかの表示部に貯留枚数が表示されるメダルが遊技のために投入されると、該当するクレジット数表示部に対応する貯留数記録部のどの記録領域に貯留枚数が記録されるメダルが遊技に使用されたかが判定される。そして、判定された記録領域に対応するAT抽選テーブルを使用してATの抽選処理が行われる。このようにすることによって、各第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25Dに表示される貯留数に応じて、ATの当選確率を切り替えることができる。プレミア画像表示の切り替えが選択されている場合においても同様である。
また、上述した実施形態では、遊技者のベットスイッチ群43の操作によりメダルが投入された場合には、ATやプレミア画像表示の抽選処理を毎遊技行っているが、例えば、特別遊技を終了した遊技から10遊技以内の遊技期間だけ抽選処理を行い、他の遊技期間には抽選処理を行わないようにしてもよい。以下、ATやプレミア画像表示の抽選処理を行う特別遊技を終了した遊技から10遊技以内の遊技期間を特定遊技期間と称する。
この場合、メイン制御基板50には第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dのほか、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dに夫々対応して、特定遊技期間に貯留されたメダルの枚数の値を記録するための記録部(以下、貯留状態記録部と称す)を別途備える。例えば、第1の貯留数記録部122Aにおいて、特定遊技期間に1〜14枚、34枚、44〜50枚の貯留数を記録し、それ以外の遊技期間に15〜33枚、35〜43枚の貯留数を記録した場合、第1の貯留数記録部122Aに対応する貯留状態記録部には、1〜14、34、44〜50の数値情報が記録されることになる。第1の貯留数記録部122Aに記録される貯留数のうち、対応する貯留状態記録部に記録される数値情報に該当する貯留数が遊技のために使用された場合、ATやプレミア画像表示の抽選処理が行われることになる。このように、特別遊技時には大量の遊技媒体の払い出しがなされるため、ATやプレミア画像表示の抽選を受ける権利があるメダルを得ることができない期間とし、特別遊技状態の終了から10遊技以内の遊技期間(特定遊技期間)、ATやプレミア画像表示の抽選を受ける権利があるメダルを得ることができる期間とすることにより、特別遊技と特別遊技終了後の遊技状態との間で遊技者に対して与える利益の差を縮めることができる。
上述した実施形態においては、第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25Dに表示されるメダルの貯留数を記録する、役の種類に対応した第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dのうち、何れの記録部に貯留数が記録されるメダルを遊技のために投入するかによって、ATやプレミア画像表示の当選確率を切り替えるように構成している。
例えば、役には、払い出し数が多い役、少ない役、当選確率が高い役、低い役等が存在する。この場合、払い出し数が多い役や当選確率が高い役に対応する貯留数記録部には貯留数が加算されやすく、反対に、払い出し数が少ない役や当選確率が低い役に対応する貯留数記録部には貯留数が加算されにくいことになる。上述した実施形態では、このような役の種類の差に着目して、例えば、貯留数が加算されやすい貯留数記録部に貯留数が記録されるメダルを遊技のために投入した場合には、所定の演出の当選確率を低くしたり、貯留数が加算されにくい貯留数記録部に貯留数が記録されるメダルを遊技のために投入した場合には、ATやプレミア画像表示の当選確率を高くすることができる。このように、どの役に対応した貯留数記録部に記録されるメダルを遊技のために投入するか、その選択次第でATやプレミア画像表示の当選確率を切り替えるようにしているため、貯留される遊技媒体を遊技のために投入する操作に趣向性を持たせることが可能となる。
上述した実施形態においては、当選しやすい役の種類に対応する貯留数記録部に貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入された場合には、ATやプレミア画像表示の演出の当選をあまり期待できず、反対に、当選しにくい役の種類に対応する貯留数記録部に貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入された場合には、ATやプレミア画像表示の当選を期待して遊技を行うことが可能となり、貯留される遊技媒体を遊技に投入する操作に趣向性を持たせることができる。また、一般に遊技者は当選確率が低い特別役の当選のみを期待して遊技を行うが、本実施形態においては、どの役の種類に対応する貯留数記録部に貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入されたかによってATやプレミア画像表示の演出の当選確率が変化するため、特別役以外の役の当選にも興味を持ちながら遊技を進行させることが可能となる。
また、上述した実施形態においては、払い出し数が多い役の種類に対応する貯留数記録部に貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入された場合には、ATやプレミア画像表示の演出の当選をあまり期待することができないが、払い出しが多い分、当該貯留数記録部に貯留数が記録されるメダルを使用して多くの遊技を消化することができる。反対に、払い出し数が少ない役の種類に対応する貯留数記録部に貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入された場合には、当該貯留数記録部に貯留数が記録されるメダルを使用して多くの遊技を消化することはできないが、遊技毎にATやプレミア画像表示の演出の当選を期待して遊技を行うことが可能となる。
また、上述した実施形態においては、貯留数記録部に記録されるメダルの貯留数に応じて、ATやプレミア画像表示の当選確率を切り替えるように構成している。本実施形態では、貯留数が多いときにはATやプレミア画像表示の演出の当選確率を高くし、貯留数が少ないときにはATやプレミア画像表示の演出の当選確率を低くするように設定している。この場合、遊技者はATやプレミア画像表示の演出の当選確率を上げるために、貯留されているメダルを遊技のために使用せず、手入れ等によってメダルを遊技のために投入していく傾向となる。このように、ATやプレミア画像表示の演出の当選確率を上げるためには、多くの遊技を消化してメダルの貯留数を増やしていくことになり、スロットマシンの稼働率を向上させることが可能となる。
また、上述した実施形態においては、ATやプレミア画像表示の抽選処理を行う期間と、ATやプレミア画像表示の抽選処理を行わない期間とを設けるように構成したので、遊技者がATやプレミア画像表示の演出の当選を期待することができる期間(チャンスゾーン)を設定することが可能となる。例えば、特別遊技状態時には大量のメダルの払い出しがなされるため、ATやプレミア画像表示の演出の抽選処理を行わなくても十分遊技者の興味を引くことができる。一方、例えば、RT(リプレイタイム)時にはリプレイ(再遊技役)が高い頻度で当選、入賞する単調な遊技期間となり、ATやプレミア画像表示の演出の抽選処理を行う期間として遊技者の退屈感を与えず、むしろ興味を引く期間にすることができる。
また、上述した第1〜第3の記録領域のうち、所定の遊技期間内に更新されたメダルの貯留枚数(例えば、第3の記録領域に記録される貯留枚数)が遊技のために使用された場合に限り、AT又はプレミア画像表示の抽選処理を行うようにしてもよい。遊技者はATやプレミア画像表示の演出の抽選処理を行うために、貯留されているメダルを遊技のために使用せず、手入れ等によってメダルを遊技のために投入していく傾向となる。このように、ATやプレミア画像表示の演出の抽選処理を行うためには、多くの遊技を消化してメダルの貯留数を増やしていくことになり、スロットマシンの稼働率を向上させることが可能となる。
なお、第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25Dのうちの一部の表示部に貯留枚数が表示されるメダルを遊技のために使用することを、所定の遊技期間内に限って許可するようにしてもよい。例えば、所定の遊技期間として特別遊技から30遊技目までの遊技期間内に限り、第2〜第4のクレジット数表示部25B〜25Dに貯留枚数が表示されるメダルを遊技のために投入することを許可してもよい。このようにすることで、特別遊技から30遊技目までの遊技期間以外には、常にAT等の当選確率を最も低くし、特別遊技から30遊技目までの遊技期間だけ、AT等の当選確率の高低を遊技者に選択させるようにすることができる。
また、上述した実施形態では、第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25D(第1〜第4の貯留数記録部122A〜122D)に対応する選択スイッチ45A〜45Dのうちの何れかを操作することにより、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dのうちどの記録部に貯留数が記録されるメダルを遊技のために投入するかを選択しているが、他の実施形態として、上述した実施形態に対応するベットスイッチ群43を第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25Dの数分(即ち、4つ)設けてもよい。この場合、各ベットスイッチ群は第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25D(第1〜第4の貯留数記録部122A〜122D)に夫々対応しており、何れかのベットスイッチ群が操作されることにより、対応する記録部に貯留枚数が表示されるメダルが遊技のために投入される。また、各ベットスイッチ群の操作信号は中央表示基板12を介してメイン制御基板50に送信される。これにより、メイン制御基板50側では、どのベットスイッチにより何枚のメダルの投入操作があったかを判定することができる。この場合、複数のベットスイッチの操作によって当該遊技時に使用するメダルの投入操作があった場合には、各ベットスイッチの操作によって投入されたメダルの枚数を示す信号を夫々メイン制御基板50に対して送信してもよいし、各ベットスイッチの操作により投入されたメダルの枚数の総計が中央表示基板12において算出され、その総計を示す情報がメイン制御基板50に対して送信されるようにしてもよい。後者の場合、各ベットスイッチが操作されたことを示す信号は個別に中央表示基板12からメイン制御基板50に送信される。
また、上述した実施形態においては、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dのうちのどの記録部に貯留数が記録されるメダルが遊技のための使用されたかに応じて、AT抽選テーブル又はプレミア画像抽選テーブルを切り替えて抽選に使用するようにしているが、これに限らず、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122D夫々において記録される貯留数の当該遊技時における変化を検知することにより、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dのうちのどの記録部に貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入されたかを判定してもよい。本処理は、メイン制御基板50において行われ、メダルの投入元となった記録部を示す情報がメイン制御基板50からサブ制御基板60に対して送信される。サブ制御基板60では、メイン制御基板50から送信された情報に示される記録部に対応するAT抽選テーブル又はプレミア画像抽選テーブルを選択することになる。なお、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dにおいて記録される貯留数の変化を検知する手段は、サブ制御基板60側に設けてもよい。この場合、メイン制御基板50では、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dに記録される各貯留数を示す情報を、更新がある度にサブ制御基板60に送信する。サブ制御基板60では、一遊技内に貯留数の更新があった記録部を判定することにより、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122D夫々において記録される貯留数の当該遊技時における変化を検知することが可能となる。
さらに、上述した実施形態では、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dに夫々対応する第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25Dを備えているが、他の実施形態として、第1〜第3の貯留数記録部122A〜122Dに記録されるメダルの貯留枚数を合算した値を表示する一つのクレジット数表示部のみを備え、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dに対応する選択スイッチ45A〜45Dはそのまま配置した構成としてもよい。このようにすることで、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dに夫々どれだけメダルの貯留枚数が記録されているかを敢えて遊技者に把握させないようにして遊技を行わせることができる。
第1〜第4のクレジット数表示部25A〜25Dは、7セグ表示器、ドット表示器、液晶表示器等、何れを用いて構成してもよく、表示器の種類は特に限定されない。また、上述した実施形態においては、第1〜第4の貯留数記録部122A〜122Dのうちのどの記録部に貯留数が記録されるメダルが遊技のために投入されたかに応じて、AT抽選又はプレミア画像表示の当選確率を切り替えるようにしているが、これに限られず、特定の音、光及び動画(ムービー)等の全て又は一部を組合せた演出全般の当選確率の切り替えに適用可能であることは勿論である。
更に、本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段としては、例えば、かかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体や、かかるプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体が挙げられる。